JP5303702B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、小当たりを用いた潜伏演出を備えたぱちんこ遊技機に関するものである。
確率変動機能を備えた遊技機において、近年は大当たり遊技終了後に確率変動が作動しているのかしていないのか、遊技者に判らないようにして遊技性を高めているものがある。一般的に潜伏、確変潜伏などと呼ばれている(特許文献1)。
これにより、ただ確率変動を付与されるのと異なり、大当り終了後は常に確率変動への期待と不安を抱きながら大当たりを目指す。という、常に緊張感を維持することができる遊技性を実現している。
また、特許文献1には一定期間を経過すると確率変動を報知する構成も開示されている。確率変動が作動しているのかしていないのかが最後まで判らない構成であると、展開次第では遊技者に強いストレスを与えかねず、往々にして潜伏演出が逆効果になりかねない場合があるためである。
また、いわゆる小当たりと、小当たりと同じように遊技球の入賞する可能性が低い大入賞口の開放パターンにする大当りを備えることにより、小当たりというただの演出が行われたのか、大当たり遊技が行われたのか遊技者から判らないようするものがある(特許文献2)。
ここでいう小当たりとは、大当たりとは異なる当否判定で決定され、大当たりが確率変動機能や、普通電動役物の開放延長機能を作動させる機能を備えているのに対して、なんら作動させる機能を備えていないものである。
ただし、小当たりに合わせるように、小当たりと同じ大入賞口の開放パターンを経由した時は遊技状態として、1.通常確率、開放延長機能未作動(いわゆる通常遊技状態)、2.通常確率、開放延長機能作動(いわゆる時短状態)、3.高確率、開放延長機能未作動(いわゆる潜伏演出用の確率変動状態)、4.高確率、開放延長機能作動(いわゆる従来の確率変動状態)を備えておく必要がある。
これにより、上記潜伏演出が大当たりを経由して行われているのか(つまり本当に確率変動が作動している可能性がある)、小当たりを経由したただの演出なのか判別困難にして、より遊技者が期待できるポイントを増やすことを可能としている。
また、小当たりを備えたことにより、潜伏演出は小当たりと、小当たりと同じ開放パターンの大当たりの時のみ行い、賞球が付与される通常の大当たりを経由した時には確率変動が作動しているのかしていないのかを告知した状態で行うように、遊技状態(=演出状態)を複数持たせることができるようになる。
特開2004−065388公報 特開2008−149183公報
しかし、潜伏演出にも問題点があった。特許文献1のところでも述べたが、確率変動を全く報知しない構成だと遊技者は自分が置かれている状況を把握することができずに疑心暗鬼になってしまい、確率変動かもしれないとドキドキするよりも、自分は一体どちらの遊技状態で遊技をしているのか。という不満の方が強くなる可能性があるからである。
そのために特許文献1では一定期間が経過すると確率変動を報知することにより問題点を解消しているのだが、これを小当たりを備えた構成の場合で行うと新たな問題点が生じる。
上記に示した3.高確率、開放延長機能未作動の場合に一定期間が経過し、確率変動であることを報知すると遊技者は最初は無論喜ぶのだが、展開により報知後もなかなか当たりが来ないと、開放延長機能が作動していない状態なので持玉は通常遊技状態と同じスピードで消費していくため、なぜ確率変動を作動させているのに投資を続けないといけないのか。演出目的のために設けられた遊技状態で、なおかつ、演出が終了(確率変動を報知したため)したのに何故その後も不利益を受け続けないといけないのか。といったネガティブな感情になってしまう問題があった。これは一般の遊技者にとって、確率変動状態とは持玉を減らさずに(開放延長機能)、少ない図柄変動回数で(確率変動)大当たりを得られるという遊技状態という通念が流布していることに起因する。
本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたもので、小当たり機能を備えた遊技構成で潜伏演出を行ったとしても遊技者への無駄な負担を極力抑制することにより潜伏演出の魅力を更に発揮させることを目的とする。
上記課題を解決するための請求項1記載の遊技機は、遊技球の通過により第1乱数を取得することに基づいて普通図柄が変動開始する普通図柄始動口と、
遊技球の通過により第2乱数を取得することに基づいて特別図柄が変動開始する第1特別図柄始動口と、
前記第1乱数に基づいて当たりとするか否かの判定を行う普通当否判定手段と、
該普通当否判定手段の判定により当たりとなった場合は、前記普通図柄を停止させて報知した後に前記特別図柄が変動開始する第2特別図柄始動口の機能を備える開閉動作可能な普通電動役物を所定回数開閉する普通当たり遊技と、
前記第2乱数に基づいて特別当たりとするか否かの判定を行う前記第1特別図柄始動口に対応する第1特別当否判定手段と、
前記第2特別図柄始動口に対応する第2特別当否判定手段と、
前記第1又は第2特別当否判定手段の判定により特別当たりとなった場合は、前記特別図柄を停止させて報知した後に開閉動作可能な特別電動役物を所定回数開閉する特別当たり遊技と、
前記特別当たりとならなかった場合に、前記第2乱数に基づいて小当たりとするか否かの判定を行う前記第1特別図柄始動口に対応する第1小当たり判定手段と、
前記第2特別図柄始動口に対応する第2小当たり判定手段と、
前記第1又は第2小当たり判定手段の判定により小当たりとなった場合は、前記特別電動役物を所定回数開閉する小当たり遊技と
を行う基本遊技構成と、
前記特別図柄が所定の並びで停止した後に発生した前記特別当たり遊技の終了に基づき開始される、前記普通当たり遊技時の前記電動役物の開放時間の延長又は開放動作の回数増加を行う開放延長機能と、
前記特別当否判定の特別当たりとする判定の割合を増加させる確率変動機能を行う補助遊技構成と
を備える遊技機において、
少なくとも確率変動機能未作動および開放延長機能未作動である通常遊技状態と、
確率変動機能作動および開放延長機能作動である第1特別遊技状態と、
確率変動機能未作動および開放延長機能作動である第2特別遊技状態と、
確率変動機能作動および開放延長機能未作動である第3特別遊技状態と
を備え、
前記第3特別遊技状態は、前記第1特別当否判定手段のみが選択可能であり
前記小当たり遊技と同じ特別電動役物の開放時間又は開放動作の回数である前記特別当たり遊技の終了後に開始し、
前記特別図柄が所定回数変動することを契機に前記第1特別遊技状態へ移行することを特徴とする。
特別当たり(以下、大当たりとも記す)と小当たりとの違いは、特別当たりの場合は、特別当たり遊技として最大15回特別電動役物が開閉することができ、遊技者が多量の遊技球を獲得可能な遊技状態を創出することができる。また、特別当たり遊技が終了したことを契機として、確率変動、普通電動役物の開放延長を作動することにより遊技状態を変更することが可能となる特徴がある。
対して小当たりの場合は、小当たり遊技として概ね2回ほど特別電動役物を開閉する。しかし、開放時間は極短時間であり、遊技者が遊技球を獲得することは稀である。これは遊技者に遊技球を提供することが目的で設けられている訳ではなく、液晶表示装置上の演出内容の変更起因として設けられているためである。また、特別当たり遊技のように小当たり遊技終了後に遊技状態を変更することはできない特徴がある。
先に小当たりは演出内容の変更起因として設けられていると述べたが、潜伏演出を行う場合は小当たりだけで達成できるものではなく、特別当たり遊技の中に小当たり遊技と同じ特別電動役物の開放時間、開放回数のものを設けることにより奏することが可能となるものである。
この構成により、遊技者は特別電動役物が極短時間で開閉されると、遊技者は特別当たりか小当たりかという興趣が発生する。そして特別当たりであれば確率変動が作動された可能性が出てくる。確率変動が作動していると通常の確率よりもはるかに高い当選確率で判定が行われるため、特別当たりを高確率で短時間に発生させることができるという期待感を持ちながらぱちんこ遊技を行うことができるようになる。一般的にこの遊技状態を確率変動が潜んでいる可能性があることから、潜伏状態と名付けられている。なお、特許文献2に小当たりと特別当たりの関係性については開示されているため詳細は特許文献2を参照するとよい。
第1特別遊技状態とは、いわゆる確変状態とも呼ばれる。公知の遊技状態であるため詳細は省く。
第2特別遊技状態とは、いわゆる時短状態とも呼ばれる。これも公知の遊技状態である。
第3特別遊技状態も、いわゆる確変状態と呼ぶが、開放延長機能が作動していないため、第1特別遊技状態と比較すると遊技の有利度は著しく低下する。この遊技状態を備える遊技機は、大抵において確率変動状態と通常遊技状態とを判別困難にするのを目的に備えるものが近年は多い。
前記特別図柄が所定回数変動した後とは、特別当否判定手段の判定回数とも表現することができる。
第1特別当否判定手段(以下、特別図柄1とも記す)と第2特別当否判定手段(以下、特別図柄2とも記す)および第1小当たり判定手段と第2小当たり判定手段を設ける構成とは、近年の遊技性の潮流として、常に遊技球の入賞率が一定である第1特別始動口と、普通電動役物に設けることにより開放状態の時のみ入賞が可能な第2特別始動口とで、当否確率、確率変動の作動確率は同一としながら平均出玉を異ならせる構成が増えている。
このようにすることにより、通常遊技状態でメインとなる第1特別始動口と、開放延長機能作動時にメインとなる第2特別始動口とで平均出玉が異なり、遊技性に差別化を与えることができるためである。
具体的には、通常確率での遊技中は平均出玉が少ない第1特別始動口をメインに遊技が行われるが、ひとたび確率変動作動、開放延長機能作動に突入すれば平均出玉の多い第2特別始動口がメインとなり、短時間で一気に出玉が増えるといった遊技にメリハリを与えることができるようにすることができる。
また、単に第1特別始動口の方の平均出玉を減らすのではなく、小当たり遊技と同じ動作をする特別大当たり遊技を、第1特別始動口の第1特別当否判定手段の方のみに、もしくは第2特別当否判定手段よりも選択率を高めた構成とすることが考えられる。
このようにすることにより、ただ出玉を減らすのではなく、小当たりなのか大当たりなのか判らないようにして、出玉ではなく、確率変動が作動しているのかしていないのかに期待を持たせる、いわゆる潜伏演出(確率変動が潜伏している)を行う事ができるようになる。
小当たりの当選確率次第で潜伏演出の発生頻度を調整することができることから、第1特別始動口には第1小当たり判定手段、第2特別始動口には第2小当たり判定手段と割り振って、第1、第2で潜伏演出の発生確率を異ならせることが考えられる。開放延長機能が作動している時に潜伏演出を行っても遊技者に与える喜びは通常遊技状態と比較して低いため(既に確率変動が作動もしくは開放延長機能が作動している遊技状態のため)、第2特別始動口での小当たり確率を低くして潜伏演出の発生を抑える構成にすれば、より通常時の潜伏演出の興趣が高めるようにすることができる。
請求項記載の発明によれば、第1特別図柄始動口での特別当たり、小当たり時のみ潜伏演出を行うことになるので、遊技状態のうち、比較的通常遊技状態の時だけ潜伏演出を行うことができるようになる。
対して普通電動役物に備えられた第2特別図柄始動口へは、潜伏演出を行うために設けられた遊技状態である第3特別遊技状態を設けないことにより、第2特別図柄始動口が図柄始動口としてメインとなる、普通電動役物の開放延長機能作動時(いわゆる確変時、時短時)は、単位時間辺りの特別当たりの回数を高めることができ、遊技にメリハリを与えることができる。
次に、本発明の実施例等により発明の実施の形態を説明する。なお、本発明は下記の実施例等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でさまざまに実施できることは言うまでもない。
[第1実施例]
図1に示すように、弾球遊技機の一種であるパチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて構成の各部を保持する構造である。
外枠51の左側上下には、ヒンジ53が設けられており、該ヒンジ53の他方側には図3に記載する内枠70が取り付けられており、内枠70は外枠51に対して開閉可能な構成になっている。
前枠52には、板ガラス61が取り外し自在に設けられており、板ガラス61の奥には図2に記載する遊技盤1が内枠70に取り付けられている。
前枠52の上側左右及び外枠下側左右には、スピーカ66が設けられており、パチンコ機50から発生する遊技音が出力され、遊技者の趣向性を向上させる。また、遊技者の趣向性を向上させるために前枠52に遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65も複数設けられている。
前枠52の下方には、上皿55と下皿63が一体に形成されている。下皿63の右側には発射ハンドル64が取り付けられており、該発射ハンドル64を時計回りに回動操作することによって発射装置(図示省略)が可動して、上皿55から供給された遊技球が遊技盤1に向けて発射される。
下皿63の左側には、遊技者が操作可能な演出ボタン67が備えられており、遊技者が所定期間中に、該演出ボタン67を操作することで後述する演出図柄表示装置6に表示される内容が変化したり、スピーカ66より出力される遊技音が変化したりする。
また、このパチンコ機50はいわゆるCR機であって、プリペイドカードの読み書き等を行うためのプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属しており、パチンコ機50には、貸出ボタン57、精算ボタン58及び残高表示器59を有するCR精算表示装置が備わっている。
図2に示すように遊技盤1には、公知のガイドレール2a、2bによって囲まれた略円形の遊技領域3が設けられている。この遊技領域3には多数の図示しない遊技釘が打ち付けられている。
遊技領域3のほぼ中央部には、センターケース5が配されている。センターケース5は、公知のものと同様に、ワープ入口、ワープ通路、ステージ、演出図柄表示装置6(液晶表示装置であり疑似図柄を表示する。)の画面6aを臨ませる窓5a等を備えている。
窓5aの上側にはドットマトリクスの普通図柄表示装置7及び7セグメントの特別図柄表示装置9と4個のLEDからなる普通図柄保留記憶表示装置8が設置され、下側には特別図柄保留記憶表示装置10が設置されている。本実施例では、第1実施例の構成では詳細は後述するが第1始動口11、第2始動口12は同じ判定手段を用いる構成なので最大4個まで保留記憶が可能な構成である。図では向かって左側の4個のLEDを用いて表示することになる。
第2実施例の構成では第1始動口11に対応する保留記憶表示装置10は向かって左側に配置し、第2始動口12に対応する保留記憶表示装置10は右側に配置される構成である。各々最大4個まで保留記憶が可能であり、合わせて8個まで保留記憶が可能な構成である。
センターケース5の向かって左横には普通図柄作動ゲート17が配置されている。
センターケース5の下方には、第1始動口11と第2始動口12とが配置されている。
第1始動口11は、いわゆるチャッカーであり、常時入球可能である。
第2始動口12は電動チューリップ(以下、普通電動役物とも呼ぶ)であり、周知の電動チューリップと同様に開閉変化するが、上方に第1始動口11があるために図示の閉鎖状態では遊技球を入球させることができない。しかし、遊技球が普通図柄作動ゲート17を通過すると行われる普通図柄抽選で当り、普通図柄表示装置7に当りの普通図柄が確定表示されると、第2始動口12は開放されて入球容易になる。
第2始動口12の下方にはアタッカー式の第1大入賞口13が配置され、その下方にはアウト穴15が設けられている。
また、第1始動口11の左側には、上から第1左入賞口31と第2左入賞口32、第3左入賞口34が、右側には第1右入賞口33がガイドレール2bに沿うように設けられている。なお、この第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口34、第1右入賞口33が、常時、入球率が変化しない普通入賞口である。
図3に示すように、パチンコ機50の裏側は、前述した遊技盤1を脱着可能に取り付ける内枠70が前述した外枠51に収納されている。この内枠70には、上方から、球タンク71、タンクレール72及び払出装置73が設けられている。この構成により、遊技盤1上の入賞口に遊技球の入賞があれば球タンク71からタンクレール72を介して所定個数の遊技球を払出装置73により前述した上皿55に排出することができる。
また、パチンコ機50の裏側には(図4も参照のこと)、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83、発射制御装置84、電源基板85が設けられている。
主制御装置80、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83は遊技盤1に設けられており、払出制御装置81、発射制御装置84、電源基板85が内枠70に設けられている。なお、図3では、発射制御装置84が描かれていないが、発射制御装置84は払出制御装置81の下に設けられている。
また、球タンク71の右側には、外部接続端子板78が設けられており、この外部接続端子板78より、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータ87に送られる。なお、従来はホールコンピュータ87へ信号を送信するための外部接続端子板には、盤用(遊技盤側から出力される信号をホールコンピュータ87へ出力するための端子)と枠用((枠側(前枠52、内枠70、外枠51)から出力される信号をホールコンピュータ87へ出力するための端子)の2種類を用いているが、本実施例では、一つの外部接続端子板78を介してホールコンピュータ87へ遊技状態や遊技結果を示す信号を送信している。
このパチンコ機50の電気的構成は、図4のブロック図に示すとおり、主制御装置80を中心にして構成されている。なお、このブロック図には電源回路は記載していない。また、詳細の図示は省略するが、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83のいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えているが、本実施例では発射制御装置84、電源基板85にはCPU、ROM、RAMは設けられていない。しかし、これに限るわけではなく、発射制御装置84にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。
主制御装置80には、第1始動口11に入球した遊技球を検出する第1始動口スイッチ11a、第2始動口12に入球した遊技球を検出する第2始動口スイッチ12a、普通図柄作動ゲート17に進入した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ17a、第1大入賞口13に入球した遊技球を計数するための第1カウントスイッチ13a、第2大入賞口14に入球した遊技球を計数するための第2カウントスイッチ14a、第1左入賞口31および第2左入賞口32、第3左入賞口34に入球した遊技球を検出する左入賞口スイッチ31a、第1右入賞口33に入球した遊技球を検出する右入賞口スイッチ33aなどの検出信号が遊技盤中継端子板74を介して入力される。
主制御装置80は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成して払出制御装置81及びサブ統合制御装置83に出力する。
また主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板90を介して接続されている特別図柄表示装置9及び普通図柄表示装置7の表示、特別図柄保留記憶表示装置10及び普通図柄保留記憶表示装置8の点灯を制御する。
更に、主制御装置80は、遊技盤中継端子板74を介して第1大入賞口ソレノイド13bを制御することで第1大入賞口13の開放制御を行い、第2大入賞口ソレノイド14bを制御することで第2大入賞口14の開閉を制御し、普電役物ソレノイド12bを制御することで第2始動口12の開閉を制御する。なお、普電役物とは普通電動役物(電動チューリップとも記載)を示す。
主制御装置80からの出力信号は、上記のほかにも試験信号端子や、図柄変動や大当たり等の管理用の信号が外部接続端子板78に出力されてホールメインコンピュータに送られる。
主制御装置80と払出制御装置81とは双方向通信が可能である。
払出制御装置81は、主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータ20を稼働させて賞球を払い出させる。図4の構成では、払出制御装置81は裏配線中継端子板75と払出中継端子板76を介して払出モータ20を制御する構成である。また、本実施例においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出スイッチ21の検出信号は払出制御装置81に入力され、払出制御装置81で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置80と払出制御装置81に払出スイッチ21の検出信号が入力され、主制御装置80と払出制御装置81の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。
払出制御装置81は満杯スイッチ22、球切れスイッチ23からの信号が入力される構成で、満杯スイッチ22により下皿63が満タンであることを示す信号が入力された場合及び球切れスイッチ23により球タンク71に遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力されると払出モータ20を停止させ、賞球の払出動作を停止させる。なお、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23も、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータ20の駆動を再開させる。
また、払出制御装置81はCRユニット端子板24(遊技球等貸出装置接続端子板とも記載する)を介してCRユニット56(遊技球等貸出装置とも記載する)と交信することで払出モータ20を作動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は払出スイッチ21に検出され、検出信号は払出制御装置81に入力される。なお、CRユニット端子板24は精算表示装置25とも双方向通信可能に接続されており、精算表示装置25には、遊技球の貸出しを要求するための球貸スイッチ57、精算を要求するための返却スイッチ58が接続されている。
払出制御装置81は、外部接続端子板78を介して賞球に関する情報、枠(内枠70、前枠52)の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータ87に送信するほか、発射制御装置84に対して発射停止信号を送信する。
発射制御装置84は発射モータ30を制御して、遊技球を遊技領域3に遊技球を発射させる。
なお、発射制御装置84には払出制御装置81以外に発射ハンドル64からの回動量信号、タッチスイッチ28からのタッチ信号、発射停止スイッチ29から発射停止スイッチ信号が入力される。
回動量信号は、遊技者が発射ハンドル64を操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドル64を触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止スイッチ29を押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置84に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドル64を触っていても遊技球は発射出来ないようになっている。
サブ統合制御装置83は、主制御装置80から送信されてくるデータ及びコマンドを受信し、それらを演出表示制御用、音制御用及びランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置82に送信し、音制御用及びランプ制御用は自身に含まれている各制御部位(音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配する。そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカ66からの音声出力を制御し、ランプ制御装置としての機能部はランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LEDや各種ランプを制御する。なお、音声出力に関しては、音量調整スイッチ83aにて音量を調節することができる。
また、サブ統合制御装置83には、演出ボタン67が接続されており、遊技者が演出ボタン67を操作した際には、その信号がサブ統合制御装置83に入力される。
サブ統合制御装置83と演出図柄制御装置82とは双方向通信が可能である。無論、サブ統合制御装置83から演出図柄制御装置82への一方向通信の構成でもよい。
演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置80から送信されてきたものとサブ統合制御装置83が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置6を制御して、疑似図柄等の演出画像を画面6aに表示させる。
次に主制御装置80の主制御CPUの電源投入時処理の動作を詳しく説明する。
図5に示すように、図示しないセキュリティーチェックが終了した後に、主制御CPUは先ず電源投入時処理を実行する。
ここでは、RAM初期設定処理(S1)を行ってから、RAMクリア信号が入力されたか否か、すなわちRAM消去か否かを判断(S2)して、肯定判断ならば(S2:yes)RAM消去(S6)を行い、サブ統合制御装置83へ初期画面指定コマンドを送信(S8)する。
否定判断(S2:no)のときは、RAM保証値が1か否かを判断する(S3)。RAM保証値が1でなければ(S3:no)RAM消去(S6)、初期画面指定コマンド送信(S8)を行い、RAM保証値が1なら(S3:yes)、SUM値作成処理(S4)を行い、SUM値が0か否かを判断する(S5)。
SUM値が0でなければ(S5:no)RAM消去(S6)、初期画面指定コマンド送信(S8)を行う。
SUM値が0なら(S5:yes)RAMに記憶されていたデータに基づいて電源断前の遊技状態に復帰させるための電源復帰処理(S7)を行う。なお、電源復帰処理で復帰した場合は、初期画面指定コマンドは送信せず、待機画面を表示させる構成である。
本実施例ではS8またはS7の実行で電源投入時処理が終了し、残余処理が始まる。
続いて残余処理の説明を開始する。
ここでは、割り込みを禁止し(S9)、NMIフラグが0か否かを判断する(S10)。
NMIフラグが0なら(S10:yes)、初期値乱数更新処理1(S11)、初期値乱数更新処理2(S12)、初期値乱数更新処理3(S13)を実行して、割り込み禁止を解除する(S14)。なお、本実施例では、初期値乱数1は第1始動口スイッチ11aで取得する大当り図柄決定用乱数の初期値を更新するための処理であり、初期値乱数2は第2始動口スイッチ12aで取得する大当り図柄決定用乱数の初期値を更新するための処理、初期値乱数3は普通図柄作動スイッチ17aで取得する当り図柄決定用乱数の初期値を更新するための処理である。
この残余処理中にINT割り込みがあると、割り込み禁止が解除(S14)された後に図6に示す割り込み(INT)処理にジャンプして本処理を行う。
この処理では、特別図柄当否判定に使用する各種の乱数値を更新し(S21)、タイマのカウントを更新し(S22)、入賞口等に設置されている検出スイッチからの遊技球検出信号や枠装置に設けられたスイッチ類からの信号等の入力処理を行い(S23)、当否報知および大当たり遊技の実行に関わる特別図柄遊技処理(S24)、普通図柄当否判定および普通電動役物(第2始動口)12の制御に関わる普通図柄遊技処理(S25)、演出画像の表示、電飾、音声出力などを制御するサブ統合装置83への演出制御コマンド送信処理(S26)、特別図柄表示装置9の表示制御や可変入賞口(普通電動役物12、大入賞口14)の開閉制御のためのデータ出力処理(S27)を行う。
そして、割り込み回数カウンタを+1して(S28)、割り込み回数が所定回数を超えたか否かを判断する(S29)。
INT割り込みはタイマによって定期的(2ms毎または4ms毎)に行われるので、その割り込み回数を計数すれば、電源投入時処理(図5参照)が行われた後の経過時間を測定したのと同じことになる。
割り込み回数が所定回数を超えていれば(S29:yes)、すなわち「タイマ手段による計時が所定時間を経過した」ことになる。
この所定時間(所定回数)は、賞球制御CPU31aのセキュリティーチェックに必要な時間から主制御CPUのセキュリティーチェックに必要な時間を減じた時間以上に設定されている。
そして、割り込み回数が所定回数を超えていれば(S29:yes)、払出制御装置81に賞球コマンドを送信する(S30)。
賞球コマンドは、入賞口に設置されている検出スイッチからの遊技球検出信号(S23参照)に基づいて生成されるコマンドであり、払い出し個数(賞球個数)を特定可能なデータ構成になっている。
払出制御装置81の賞球制御CPUは、賞球コマンドが主制御装置80から送られてくると、払出中継端子板76を介して払出モータ20を駆動させて、賞球コマンドで指定された個数の賞球を払い出させる。
割り込み回数が所定回数を超えていないときは(S29:no)、上記のように生成した賞球コマンドを例えばRAMに記憶する(S31)。
なお、ここでは賞球コマンドを記憶する代わりに、賞球個数を記憶してもよく、複数の入賞分の賞球個数を加算記憶しても何ら差し支えない。
S30またはS31を実行すると割り込み(INT)処理から残余処理にリターンする。
一方、電源装置85(図8参照)に設けられる停電検出回路110が停電を検出して停電検出信号111を出力し、この信号が主制御装置80に入力されると、主制御CPUにリセット信号(NMI信号)112が与えられる。なお、本実施例ではリセット信号としてNMI(ノンマスカブルインタラプト)を用いるため、以後リセット信号をNMI信号と記す。
主制御CPUは、NMI信号112があると、残余処理や本処理にかかわらず直ちに現在のプログラムを中断して、図7に示す割り込み(NMI)処理にジャンプ(実行途中の処理は行う構成とし、次のステップへは移行せずに割り込み(NMI)処理にジャンプ)して強制割り込み処理を行う。
この割り込み(NMI)処理では、現在のプログラムのアドレスをレジスタに記憶して(S35)、NMIフラグを1にセットしてから(S36)、レジスタに記憶したアドレスから処理を再開する(S37)。
この処理の再開後の残余処理においてS9を実行すると、NMIフラグが1になっているので(S10:no)、バックアップ処理に移行して、SUM値を作成し(S15)、RAM保証値を1にして(S16)、RAMライトプロテクト処理(S17)によりRAMの書き込みを禁止する。
このようにバックアップ処理が行われた後に復電すれば、電源投入時処理が行われるが、ここではRAM保証値が1であるから(S3:yes)、上述のS4、S5が実行され、またSUM値が0ではないから(S5:yes)電源復帰処理(S7)を行う。
電源投入時処理後に実行される残余処理中にINT割り込みがあると、割り込み禁止が解除(S14)された後に割り込み(INT)処理にジャンプして本処理を行うので、電源投入時処理の終了後に各種入賞口への入賞があった場合には、即座に払い出しはできないものの、入賞があったことを検出して主制御装置80が記憶することができる。
その検出した入賞に関しては、払出制御装置81の賞球制御CPUの立ち上がりに要する時間を経過した後に、賞球コマンドが主制御装置80から払出制御装置81に送信されるので、賞球コマンドを払出制御装置81が取りこぼすことがない。
よって、遊技者は、入賞したのに賞球が払い出されないという不利益を被らない。
図8は電源装置85の電源供給を示すブロック図である。
図8に示すように、電源装置85は電源回路113、停電検出回路110及びバックアップ用電源回路114、受電回路116、電源スイッチ117、RAMクリアスイッチ115を備えている。
電源回路113は、受電回路116を経由して供給される主電源AC24Vを基にして、各制御装置やアクチュエータ等の作動電源を生成して供給する。また、受電回路116には、当該受電回路116から電源回路113への主電源AC24Vの供給を導通/非導通に切り替えられる電源スイッチ117が接続されている。
バックアップ用電源回路114は、電源回路113で生成されたDC5Vを充電し、バックアップ対象にバックアップ用電源(DC5V)として供給する。停電検出回路110は、主電源の電圧(24V)が所定電圧以下に降下すると主制御装置80、払出制御装置81に停電検出信号111とリセット信号(NMI信号)112を出力する。なお、主電源の電圧が所定電圧以上に上昇すると停電検出信号111、リセット信号112ともに出力を停止する。
また、本実施例で停電検出信号111とリセット信号112を主制御装置80と払出制御装置81に送信する構成としたが、必ずしもこの構成である必要はない。主制御装置80のみに送信し、主制御装置80が払出制御装置81に停電用のコマンドを送信しても良いし、その逆の構成なども考えられる。
RAMクリアスイッチ115は操作に応じてRAMクリアスイッチ信号を出力する。なお、RAMクリアスイッチ115の操作によりRAMクリアスイッチ信号を出力するためのRAMクリアスイッチ信号発生用の回路は、必ずしも電源装置85に設ける必要はなく、主制御装置80や払出制御装置81のいずれかに設けることも考えられるし、主制御装置80、払出制御装置81に各々設けることも考えられる。その場合は主制御装置のみをRAMクリアできたり、払出制御装置81のみクリアできる構成とする。
図9に示す始動入賞確認処理では、主制御装置80は、第1始動口スイッチ11a又は第2始動口スイッチ12aの検出信号に基づいて、第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入球したか否かを判断する(S40)。
肯定判断なら、大当り決定用乱数、大当たり図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を該当の各カウンタから読み込んで、特別図柄保留記憶が満杯(本実施例では4個)か否かを判断する(S41)。本第1実施例では、第1始動口11、第2始動口12は共通の判定手段にて判定される構成なので、特別図柄保留記憶の最大数は4個となり、図2で説明したように特別図柄保留記憶表示装置10は向かって左側の4つのみが用いられることになる。
なお、後述する第2実施例では、特別図柄1、特別図柄2を有する遊技構成であるため、特別図柄1、特別図柄2が各々図9の始動入賞確認処理を備える。特別図柄保留記憶数も各々4個が最大となり、図2で説明したように特別図柄保留記憶表示装置10は向かって左側の4つが特別図柄1に用いられ、向かって右側の4つが特別図柄2に用いられる。
保留記憶が満杯でなければ(S41:no)、上記の各乱数を特別図柄保留記憶として記憶し、特別図柄保留記憶表示装置10の点灯数を1増加させる(S42)。既に4個の保留記憶があれば(S41:yes)保留記憶せず、特別図柄保留記憶表示装置10の点灯数も増やさない。
なお、特別図柄の保留記憶数の増減はサブ統合制御装置83を経由して演出図柄制御装置82に伝えられ、演出図柄表示装置6の画面6aにて、特別図柄保留記憶表示装置10の点灯数と同数の疑似保留表示がなされる。無論、疑似保留表示は必ずしも行う必要があるものではない。
図10に示す当否判定処理では、主制御装置80は、条件装置の作動中か否かを大当たりフラグに基づいて判断する(S50)。S50の判定が否定判断で、特別図柄が変動中でなく(S51:no)、確定図柄の表示中でもなければ(S52:no)、特別図柄保留記憶(上記、S42による保留記憶)があるか否かを判断する(S53)。
この保留記憶があれば(S53:no)、特別図柄保留記憶の中で最も古いもの読み込むとともにその特別図柄保留記憶は保留記憶から消去するため保留記憶を1減算し、確変フラグがセットされているか(高確率状態か)否かを判定する(S54)。
肯定判断であれば(S54:yes)、読み込んだ大当り決定用乱数を確変テーブルに記録されている当り値と照合し(S56)、否定判断であれば、読み込んだ大当り決定用乱数を通常テーブルに記録されている当り値と照合する(S55)。
本実施例の場合、通常確率状態時には1/350の確率で当選し、高確率遊技状態には1/35の確率で当選する。
S55又はS56の判定で当たりなら(S57:yes)、当たり図柄決定用乱数によって当たり図柄を決定し(S58)、変動パターン決定用乱数によって変動パターンを決定する(S59)。
また、外れのときは(S57:no)、次に小当たりであるか判断する(S61)。判定で当たりなら(S61:yes)、小当たり図柄を決定し、変動パターン決定用乱数によって変動パターンを決定する(S62)。なお、本実施例では小当たり当選時の図柄は1つしか設けていない構成であるため図柄決定処理を行う必要がない構成である。
小当たりも外れのときは(S61:no)、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数に基づいて変動パターンを決定する(S63)。本実施例の場合、外れの場合の特別図柄の表示は「− −」の1種類しかないので、外れ図柄は決定しなくてもよい。
S59又はS62、S63に続いては、上述の抽選結果を示すデータ、具体的には通常大当たり、確変大当たり、リーチ外れ(外れであるがリーチ表示有り)、リーチ表示無しの外れのいずれかを示すデータと変動時間を指定する変動パターンのデータが含まれる変動開始コマンド(表示制御コマンド)をサブ統合制御装置83に出力し、また特別図柄表示装置9を制御して特別図柄の変動表示を開始させる(S60)。
従って、サブ統合制御装置83は変動開始コマンドに基づけば大当たり図柄又は外れ図柄(以下、まとめて確定図柄)、リーチの有無及び変動時間を判別できる。
変動開始コマンドを受信したサブ統合制御装置83は、特別図柄の変動表示に呼応した音声及びランプの演出制御を行い、また演出図柄制御装置82に変動開始コマンドを送る。
主制御装置80は、特別図柄の変動中であれば(S51:yes)、図11に示すように所定の図柄変動時間(S59又はS62、S63の変動パターンに基づく)が経過したか否かを判断する(S64)。
肯定判断(S64:yes)なら図柄停止コマンドをサブ統合制御装置83に出力し(S65)、また特別図柄表示装置9を制御して確定図柄を確定表示させる。
図柄停止コマンドを受信したサブ統合制御装置83は、特別図柄の変動表示に呼応した音声及びランプの演出を終了させ、また演出図柄制御装置82に図柄停止コマンドを送る。
主制御装置80は、確定表示させた特別図柄が大当たりになる表示であれば(S66:yes)、確定図柄を表示設定(S67)し、条件装置作動開始処理(S68)により、大当たりフラグをセットする。
続いて、確変フラグがセットされているか否かを判定し(S69)、肯定判断なら確変フラグをクリアする(S70)。否定判断なら(S69:no)、時短フラグがセットされているか(時間短縮状態か)否かを判定し(S71)、肯定判断なら時短フラグをクリアする(S72)。
時短フラグがセットされていない場合は(S71:no)開放延長開始カウンタをクリアする(S73)。なお、表現は異なっているが開放延長と時短は同じ機能を指している。普通電動役物12の開放時間、開放回数が延長することを開放延長機能が作動すると表現するときがあれば、時短遊技と表現する時もある。ただし、時短の表現の時は開放延長機能の作動以外にも図柄の変動時間(この場合は普通図柄、特別図柄どちらも含んだ意味で)の短縮機能が作動している状態のことも含み、時短の表現の方が広義である。
確定表示させた特別図柄が大当たりにならない表示(つまり外れ)のときは(S66:no)、図12に示すように小当たりになる組合せか判断する(S74)。
小当たりになる場合であれば(S74:yes)、大当たりの時と同様に確定図柄表示設定処理(S75)を行い、次に確率変動機能が作動しているか判定する(S76)。
確率変動機能が作動していない場合は(S76:no)、次に開放延長機能が作動しているか判断する(S77)。肯定判断の場合は(S77:yes)開放延長作動回数を1減算する(S78)。
1減算したことにより開放延長可能回数が0となる場合は(S79:yes)開放延長機能の作動を終了設定し(S80)、後述する小当たり遊技処理の終了後に開放延長機能の作動を停止させる。なお、小当たり遊技は、遊技状態を変化させる起因としては扱われない構成のため、小当たりを起因に開放延長可能回数が増減、開始、停止などは行われない。また、開放延長作動終了という表現は、S72の時短フラグ=0と同じ意味を示し、どちらで表現しても特に問題ない。
確率変動機能が作動している場合は(S76:yes)、開放延長機能が作動しているか判断する(S81)。通常は確率変動機能と共に開放延長機能も作動するため肯定判断の場合は(S81:yes)そのまま特別遊技処理に移行する。
否定判断の場合は(S81:no)、潜伏演出が可能な確率変動機能だけが作動している状態であることが判明するため、開放延長機能の開始カウンタを1減算する(S82)。
カウンタを1減算したことにより開放延長開始カウンタが0になった場合は(S83:yes)、次回の特別図柄の変動から開放延長機能を作動させるための処理を行う(S84)。カウンタが0ではない場合は(S83:no)そのまま特別遊技処理に移行する。
開放延長機能が作動していない場合は(S77:no)、後述する潜伏演出カウンタがゼロ以外であるか判断する(S85)。
潜伏演出カウンタが0である場合(S85:no)は潜伏演出カウンタを30に設定する(S86)。
本実施例の構成では、主制御装置80が潜伏演出の開始、カウントを制御する構成である。本実施例の場合、小当たりを介しての潜伏演出は、他の遊技状態、つまり、確率変動機能、開放延長機能が作動していない遊技状態の時の小当たり当選の時だけ行いたいため、主制御装置80が管理して行った方が全体の処理としては簡潔になる可能性があるためである。
潜伏演出カウンタが0ではない場合は(S85:yes)、図14(b)に示すように、潜伏演出カウンタを1減算し(S314)、これにより潜伏演出カウンタが0になったか判断する(S315)。0ではない場合は(S315:no)そのまま特別遊技処理に移行する。
潜伏演出カウンタが0の場合は(S315:yes)、潜伏演出カウンタを終了させる(S316)。本実施例の場合、カウンタ数が0になった時にサブ制御装置83は遊技状態を告知する演出を行って、遊技状態に応じた表示画面に移行することになる。
なお、本実施例の場合、潜伏演出中に再度小当たりが当選しても潜伏回数は変化しない構成としている。無論、小当たりする度に本実施例の上限であるカウンタ30に再設定されるようにしてもよいし、カウンタ値をプラス30としていく構成も考えられる。確率変動機能が作動、開放延長機能未作動の方が、再度同じ遊技状態になる特別当たりに当選した時はそこから潜伏状態が30になるため、小当たりも再設定する構成の方がより判別が困難になって良い。その場合は図31のように、小当たりになる組合せで(S74:yes)、確率変動機能未作動(S76:no)、開放延長機能未作動(S77:no)の時は無条件に潜伏演出カウンタを30に設定すれば良い(S90)。
小当たりになる組合せではなく外れである場合は(S74:no)、図13に示すように外れとなる組合せの確定図柄表示設定を行う(S300)。
次に小当たり時と同様に確率変動機能が作動しているか判断し(S301)、否定判断の場合は(S301:no)開放延長機能が作動しているか判断する(S302)。
開放延長機能が作動している場合は(S302:yes)開放延長作動回数を1減算し(S303)、開放延長可能回数が0になったか判断する(S304)。否定判断の場合は(S304:no)そのまま特別遊技処理に移行するが、0の場合は(S304:yes)開放延長機能作動を終了させる(S305)。
確率変動機能が作動している場合は(S301)、次に開放延長機能が作動しているか判断し(S306)、作動している場合は(S306:yes)そのまま特別遊技処理に移行するが、否定判断の場合は(S306:no)上記に記載したように潜伏演出可能な遊技状態であることから開放延長開始カウンタを1減算する(S307)。
1減算したことにより開放延長開始カウンタが0になる場合は(S308:yes)次回の特別図柄の変動から開放延長機能が作動可能なように処理をおこなう(S309)。0ではない場合は(S308:no)そのまま特別遊技処理に移行する。
開放延長機能が作動していない場合は(S302:no)、潜伏演出カウンタが0以外であるか判断する(S310)。
0以外の場合は(S310:yes)潜伏演出カウンタを1減算し(S311)、潜伏演出カウンタが0であるか判断する(S312)。0の場合は(S312:yes)潜伏演出カウンタのカウントを終了させる(S313)。本実施例の場合、カウント0を受けてサブ制御装置83は遊技状態を告知する画面を表示し、次回の変動からその遊技状態に応じた画面を表示していく。
予め潜伏演出カウンタが0の時(S310:no)、カウンタを1減算しても0でない場合は(S312:no)、そのまま特別遊技処理へ移行する。
図10の戻り、確定図柄が表示中である場合は(S52:yes)、図14(a)に示すように確定図柄表示時間が終了したか判断し(S87)、終了した場合は(S87:yes)確定図柄の表示を終了する(S88)。表示時間が終了していない場合は(S87:no)そのまま特別遊技処理へ移行する。
図15に示す特別遊技処理では、主制御装置80は、条件装置の作動中か否かを大当たりフラグに基づいて判断する(S91)。
条件装置の作動中なら(S91:yes)、15ラウンド開放の特別遊技か判定する(S92)。本実施例では、遊技者に多量の賞球を与える15ラウンドと、後述する小当たり遊技と同じ開放動作を行い、遊技者に殆ど賞球を与えない2ラウンドの2つのラウンド振り分けを備えている。無論、7ラウンドと2ラウンド、15ラウンドと7ラウンドと2ラウンド、のように複数のラウンドを備えても良いしラウンド数を限定するものではない。
15ラウンドの場合は(S92:yes)、第1大入賞口13が開放中か否かを判断する(S93)。なお、本実施例の遊技構成は15ラウンドの時は第1大入賞口13を使用し、2ラウンド、小当たりの時は第2大入賞口14を使用する構成である。無論、大入賞口が1つの構成の場合は1つで行えるし、後述する第2実施例のように第1始動口11を特別図柄1、第2始動口12を特別図柄2とする構成ならば、特別図柄1の当たりに対しては第1大入賞口13、特別図柄2の当たりに対しては第2大入賞口14を指定しても良いし、第1実施例と同様にラウンド数により開放する大入賞口を選択する構成をそのまま用いても良い。とくに限定するものではない。
第1大入賞口13の開放中ではない場合(S93:no)、大当たり遊技開始インターバル中の演出中であるか判断する(S94)。なお、大当たりとは特別当たり、特別図柄の当たりとも記しており、同じものを指す。説明の流れで任意に選んで記載している。
大当たり開始演出中ではない場合(S94:no)、次は大当たりインターバル中により第1大入賞口13が閉鎖しているのか判断する(S95)。大当たりインターバル中でもない場合は(S95:no)大当たり終了インターバル中の演出中であるか判断する(S96)。
これも否定判断の場合は(S96:no)、今から大当たり遊技を開始する状態であることが判明するため、大当たり図柄及び大当たりした遊技状態を記憶し(S97)、大当たり遊技開始演出処理(S98)により、サブ統合制御装置83に大当たり開始コマンドを送信し、また第1大入賞口13を開放させる。
サブ統合制御装置83は大当たり用の音声及びランプの演出を開始し、また演出図柄制御装置82に大当たり開始コマンドを送る。大当たりコマンドを受信した演出図柄制御装置82は、演出図柄表示装置6を制御して大当たり開始演出(いわゆるファンファーレ画面)を表示させる。上記第1大入賞口13の開放は、この大当たり開始演出を待って行われる。
条件装置が作動中ではない場合(S91:no)、大当たり開始演出中の場合(S94:yes)、大当たり間インターバル中の場合(S95:yes)、大当たり終了演出中の場合(S96:yes)はそのまま小当たり遊技処理へ移行する。
第1大入賞口13が開放中である場合は(S93:yes)、第1大入賞口13に遊技球が10個入賞したか判断する(S99)。なお、本実施例では10個だが、9個、8個でもよく、特に限定するものではない。
第1大入賞口13に遊技球が10個入賞した場合は(S99:yes)大入賞口閉鎖処理を行う(S101)。
入賞数が10個に満たない場合は(S99:no)、第1大入賞口の開放時間が終了したか判断する(S100)。本実施例では、15ラウンドでの大当たりの場合は各ラウンドの最大開放時間は28秒に設定している。無論、この秒数に限定するものではない。
開放時間が終了している場合は(S100:yes)大入賞口閉鎖処理(S101)を行い、開放時間が終了していない場合は(S100:no)、そのまま小当たり遊技処理に移行する。
大入賞口を閉鎖した後は(S101)、最終ラウンドが終了したのか判断する(S102)。否定判断なら大当たりインターバル処理(S103)により、サブ統合制御装置83にインターバルコマンドを送信し、サブ統合制御装置83からインターバルコマンドを受信した演出図柄制御装置82の制御で演出図柄表示装置6の画面表示が変更されるのを待って、第1大入賞口13を開放させる。
S102で肯定判断のときは大当たり作動は継続しないので、大当たり終了演出処理(S104)を実行してから、条件装置停止処理(S105)により条件装置を停止させる(大当たりフラグをクリアする)。
そして、S67で特別図柄表示装置9に確定表示させS97で記憶した大当たりした図柄が確変図柄であれば(S106:yes)、確変フラグ・時短フラグ作動処理(S107)を行い、確変フラグ、時短フラグ、開放延長フラグをセットし、開放延長カウンタの値を10000にセットする。
確変図柄でないときは(S106:no)、時短フラグ作動処理(S108)により時短フラグ、開放延長フラグをセットし、開放延長カウンタの値を大当りした図柄に対応した値にセット(本実施例では100である)。する。
S107又はS108の処理の後は、サブ統合制御装置83に大当り終了コマンドを送信する(S109)。
続いて、大当たりが15ラウンドではない場合(S92:yes)、つまり2ラウンドである場合は、図16に示すように第2大入賞口14が開放中であるか判断する(S110)。
否定判断の場合は(S110:no)図15のS94(大当たり開始演出中?)以降の処理を行い、肯定判断の場合は(S110:yes)第2大入賞口14へ遊技球が10個入賞したか判断する(S111)。
10個入賞した場合は(S111:yes)第2大入賞口14の閉鎖処理を行う(S113)。
入賞数が10個に満たない場合は(S111:no)大入賞口の開放時間が終了したか判断する(S112)。本実施例の場合、2ラウンド大当たりの場合は小当たり遊技と同じ開放時間としているので、最大開放時間は0.8秒となっている。小当たり開放時間と同じであれば良いので、数値は限定するものではない。
最大開放時間に達している場合は(S112:yes)大入賞口閉鎖処理を行い(S113)、最大開放時間に達していない場合は(S112:no)そのまま小当たり遊技処理へと移行する。
続いて、最終ラウンドであったか否かを判断し(S114)、否定判断なら大当たりインターバル処理(S115)により、サブ統合制御装置83にインターバルコマンドを送信し、サブ統合制御装置83からインターバルコマンドを受信した演出図柄制御装置82の制御で演出図柄表示装置6の画面表示が変更されるのを待って、第2大入賞口14を開放させる。
S114で肯定判断のときは大当たり作動は継続しないので、大当たり終了演出処理(S116)を実行してから、条件装置停止処理(S117)により条件装置を停止させる(大当たりフラグをクリアする)。
そして、S67で特別図柄表示装置9に確定表示させS97で記憶した大当たりした図柄が確変図柄であれば(S118:yes)、次に開放延長機能を作動させるものか判断し(S120)、作動させる場合は(S120:yes)確変フラグ・時短フラグ作動処理(S121)を行い、確変フラグ、時短フラグ、開放延長フラグをセットし、開放延長カウンタの値を10000にセットする。
開放延長機能を作動させない場合は(S120:no)確変フラグ作動処理(S122)を行って確変フラグをセットし、開放延長開始カウンタを30にセットする(S123)。
開放延長開始カウンタは、前述したように、特別図柄が変動する毎に1減算されていき、カウンタが0になると次回の特別図柄変動開始時から開放延長機能の作動が有効となるものである。厳密には、普通図柄の当選によって第2始動口である普通電動役物12は開放されるので、特別図柄の変動により有効となった以降に変動開始した普通図柄での当選から普通電動役物12の開放時間が延長されることになる。
確変図柄でないときは(S118:no)、時短フラグ作動処理(S119)により時短フラグ、開放延長フラグをセットし、開放延長カウンタの値を大当りした図柄に対応した値にセット(本実施例では100である)。する。
S119又はS121、S123の処理の後は、サブ統合制御装置83に大当り終了コマンドを送信する(S124)。
以上が特別遊技処理である。
続いて、図17に示す小当たり遊技処理を説明する。
最初に第2大入賞口14が開放中か判断する(S130)。否定判断の場合は(S130:no)小当たり開始演出中であるか判断し、否定判断の場合は(S131:no)、小当たり遊技間のインターバル中であるか判断する(S132)。
小当たり遊技間のインターバルではなく(S132:no)、小当たり遊技終了演出中でもない場合は(S133:no)、今から小当たり遊技を開始する状態であることが判明するため、小当たり図柄及び小当たりした遊技状態を記憶し(S134)、小当たり遊技開始演出処理(S135)により、サブ統合制御装置83に小当たり開始コマンドを送信し、また第2大入賞口14を開放させる。
サブ統合制御装置83は小当たり用の音声及びランプの演出を開始し、また演出図柄制御装置82に小当たり開始コマンドを送る。小当たりコマンドを受信した演出図柄制御装置82は、演出図柄表示装置6を制御して小当たり開始演出(いわゆるファンファーレ画面)を表示させる。上記第2大入賞口14の開放は、この小当たり開始演出を待って行われる。
第2大入賞口14が開放中である場合は(S130:yes)、第2大入賞口に遊技球が10個入賞したか判断する(S136)。なお、小当たりの場合は開放時間が非常に短いため最大入賞個数を設定しないことも考えられる。
最大入賞個数である10個に達している場合は(S136:yes)、第2大入賞口14の閉鎖処理を行う(S138)。
10個に達していない場合は(S136:no)第2大入賞口の最大開放時間に達しているか判断する(S137)。本実施例では最大開放時間は0.8秒である。そのため、上記最大入賞個数10個はまず有り得ない数字ではある。前記した2ラウンド大当たり時の開放時間と同一であるので、第2大入賞口の開放動作を見ただけでは大当たりなのか小当たりなのか遊技者には判別できないようになっている。
開放時間に達している場合は(S137:yes)第2大入賞口14の閉鎖処理を行い(S138)、達していない場合は(S137:no)そのままリターンする。
第2大入賞口14を閉鎖処理したのち、最終ラウンドであったか判断する(S139)本実施例では小当たり遊技は2ラウンドに設定しているが特に2ラウンドに限定するものではない。
最終ラウンドであった場合は(S139:yes)小当たり動作は継続しないので、小当たり終了演出処理(S141)を実行してサブ統合制御装置83に小当たり終了コマンドを送信する(S142)。
最終ラウンドではない場合は(S139:no)小当たり遊技間インターバル処理を行いリターンに抜ける。
以上が小当たり遊技処理である。なお、小当たりの場合は条件装置が作動しないため、確変フラグ、時短フラグ等をセットすることはなく、小当たり時の遊技状態に復帰するのみである。
また、図17の構成では、小当たりは全て第2大入賞口14で行う構成としたが、特に限定するものではなく、遊技状態によって、開放する大入賞口を変更したり、後述する第2実施例のように特別図柄を2つもつ構成で、小当たりも第1始動口11と第2始動口12で各々判定する場合は、対応する大入賞口を異ならせたりすることが考えられる。
続いて上記主制御装置80の処理に対応してサブ制御装置83が行う表示内容に関する説明を行う。
図18(a)に示すのは、各遊技状態に応じてサブ制御装置83が表示する表示内容を例示したものである。
小当たりした後で本実施例の構成では特別図柄が30回変動するまでは表示例3が表示される。表示例3とは図19(b)に示すように演出図柄表示装置6の画面上6aの背景画像95に「ドキドキチャンス中!」という表示を行うことにより、確率変動が潜伏している可能性を示す表示が行われる。
この場合、キャラクタ96も同時に表示して確率変動の可能性の高低を示唆するようにしても良い。例えば、表示例では犬の顔が表示されているが、笑っている表情ならば確率変動の可能性が高く、不安そうな顔なら可能性が低いというようにすることができる。これにより遊技者はキャラクタ96の表情から推測しながら潜伏期間を楽しむことができる。表情としては図19(a)、(b)、(c)のを用いて3段階にしたりすることが考えられる。不安な表情や泣きそうな表情があると更に推測できる幅を広くすることができる。
小当たり遊技終了後、特別図柄の変動が30回経過すると、表示上では潜伏状態が終了し、通常遊技状態に復帰することになる。通常遊技状態は図18(b)の表示例1に示すように、画面6a上では特別図柄と対応する演出図柄94が表示され、特別に遊技状態を示すような背景画像95は表示されていない。
なお、遊技状態を示すような背景画像95を表示していないといって、全く背景に表示していないわけではなく、あくまでも遊技状態を報知する背景ではないことを指している。
続いて確変Aの場合は、本実施例では特別図柄が30回変動するまでは確率変動のみが作動し、開放延長機能は30回以後に有効になる構成である。そのため特別図柄が30回変動するまでは小当たりの時と同様に表示例3を表示する。これにより演出図柄表示装置6上では小当たりによる表示例3か確変Aによる表示例3か全く区別がつかない。
特別図柄の変動が30回に達すると、表示例3による潜伏演出は終了し、図19(a)に示すように確率変動状態を報知する表示例2に切り替わる。確率変動機能、開放延長機能が共に作動している時は、遊技者にとってもっとも有利な遊技状態であるため、キャラクタ96を満面の笑顔にすることにより、キャラクタ96を見るだけでもある程度判るように有利状態を示している。
確率Bの場合は、最初から確率変動機能、開放延長機能が共に作動する構成のため、一貫して表示例2(図19(a))にて表示する。なお、表示例は、一例であり、同じ表示例内でも複数の表示パターンがあっても良い。遊技状態を遊技者に示唆することができれば特に限定はない。
時短状態の場合は図19(c)に示すように表示例4を表示する。この例では背景画像95にて直接的に時短中であることを表している。キャラクタ96は確率変動機能、開放延長機能がともに作動している表示例2ほどの笑顔ではないが、喜んでいる表情を浮かべることにより、遊技者に有利な状態であることを示唆している。
本実施例では、時短フラグ設定時(S108、S119)に時短は100回セットされるため、特別図柄を100回変動させると開放延長機能が終了し、通常遊技状態に復帰する。それに合わせて表示内容も図19(c)の表示例4から図18(b)の表示例1に切り替わる。
このように、各遊技状態に応じた表示内容を備えているので、遊技者は演出図柄表示装置6を見ているだけで遊技状態の変化を判別することができ、多様な遊技状態を備えても、勘違いや混乱が発生することを防ぐことができる。
上記表示例の選択方法について、より具体的に説明する。
図20は、サブ制御装置83が行う背景画像の選択処理である。
主制御装置80が図10で作成した変動パターン(S59、S62、S63)が指定された変動開始コマンド(S60)をサブ制御装置83が受信すると(S150:yes)、サブ制御装置83が記憶している遊技機の遊技状態を参照する(S151)。
なお、遊技状態の把握としては、変動開始時に送られてくる図柄指定コマンド(広義の変動パターンに含めている)や、図柄確定表示時に送られてくる状態指定コマンドからの情報をサブ制御装置83は参照、記憶して遊技状態を把握している。特に遊技状態の把握及び記憶方法は限定するものでなく、サブ制御装置83が表示内容を選択する上で遊技状態を把握することができれば特に問題はない。
参照した遊技状態が開放延長開始カウンタが0以外の状態であるならば(S152:yes)、後述する開放延長機能有効化までに要する特別図柄の変動回数を参照する(S153)。この処理は一例であり、S153はあっても無くても良い。表示例としては図21(b)に示すように、画面6a上に演出図柄04、背景画像95、キャラクタ96と共に回数表示97をおこなう。以下、表示3との記載に対しては図19(b)、図21(b)がともに示すことになる。
回数を表示すれば、遊技状態が判明することが近づいてくることが容易に把握でき、遊技者を盛り上げることができる。特に減算表示を行えば、残りの変動回数が減るにつれ緊張感が高まり、遊技状態、演出状態の変わるタイミングの報知のみならず、演出としても一定の効果を奏することになる。
表示することとなる回数を参照したのちに、潜伏演出用である表示3を設定し表示する(S154)。なお、この場合の表示3は回数表示を行うため図21(b)の構成である。
開放延長開始カウンタが0であり(S152:no)、小当たりが起因である潜伏演出カウンタも0である場合は(S155:no)確率変動機能作動中であるか判断する(S156)。確率変動機能作動中であるならば(S156:yes)、確率変動状態を示す表示2を設定して表示する(S160)。
確率変動機能は作動しておらず(S156:no)、開放延長機能が作動している場合は(S157:yes)時短遊技状態を示す表示4を設定して表示する(S159)。否定判断の場合は(S157:no)通常遊技状態であると判断して表示1を設定して表示する(S158)。
潜伏演出カウンタが0以外の場合は(S155:yes)、図21(a)に示すように表示する回数を参照して(S161)、潜伏状態を示す表示3を設定して表示する(S162)。
以上が第1実施例の構成だが、小当たり遊技と2ラウンドの特別当たり遊技とを見た目上判別困難にしたことにより潜伏演出を可能とし、確率変動状態に最初から開放延長機能が伴う構成と特別図柄が所定回数変動することによって開放延長機能が有効となる構成を備えたので、開放延長機能が作動する変動回数に合わせて潜伏演出を行うことができる。
開放延長機能が開始する回数に満たない間は潜伏演出を行い、開放延長機能が作動する回数に達した時に遊技状態を告知すれば、遊技者は潜伏演出を楽しみながら、遊技状態が告知された以後は有利な遊技状態で遊技が行えることができ、余計な不利益を与える恐れをなくした状態で潜伏演出状態を遊技者に提供することができる。
[第2実施例]
第2実施例は第1始動口11(第1特別当否判定手段、特別図柄1)と第2始動口12(第2特別当否判定手段、特別図柄2)で各々の特別図柄を変動させることになる遊技構成において、常に遊技球の入球率が一定である第1始動口による抽選のみ、開放延長機能が特別図柄が所定回数変動しないと有効にならない確率変動状態が付与される状態にして、潜伏演出を通常遊技状態に集中させる構成である。そのため、第1実施例と同一部品には同一符号を付してその説明を省略し、異なる点について述べる。
図22〜25に示す処理は、第2始動口12が対応する特別図柄2の当否判定処理である。第1始動口11が対応する特別図柄1については、第1実施例と同様であり、図10〜図14をそのまま用いることができるため、説明は省く。第2実施例はいわゆる特別図柄を2つ持つ構成で、一般的な構成は、当否確率、確率変動突入率は同一であるが、大当たり時のラウンド数の比率を異ならせることにより、特別図柄1をメインとして図柄組合せゲームを行う場合と特別図柄2をメインにするのとで有利度を異ならせることにより、遊技にメリハリを与えるものがある。
例えば、大当たりを2ラウンドと15ラウンドの振り分けを持たせ、普通電動役物に設けられた第2始動口12の方は全て15ラウンドとし、第1始動口の方は当たりの半分が2ラウンドという遊技設計(通常、確変どちらも含む)とした場合、通常遊技中は普通電動役物12は殆ど開放しないため、第1始動口11をメインに図柄組合せゲームを行っていくことになる。
第1始動口11(=特別図柄1)の方では殆ど賞球を得ることができない2ラウンドでの当たりのリスクが存在し、大当たりするかしないか、確率変動を行うか否か以外にも15ラウンドで当たるか否かに遊技者の関心は向いている。
そんなリスクのある遊技を強要されるのだが、ひとたび確率変動若しくは開放延長機能が作動する遊技状態に突入すれば、大当たり全てが15ラウンドの第2始動口が開放延長機能によって入賞しやすくなっているので、確率変動による一変動に対する大当たりの可能性の向上、開放延長機能によるベースアップによる持玉を維持しながらの組合せ遊技の継続、平均変動時間の短縮による時間あたりの大当たりの可能性の向上。という従来の特典と共に第1始動口11よりも一度の大当たりに対する平均獲得出玉が向上するという特典を与えることができ、遊技者へ付与する有利度が更に向上することになる。
なお、見方によってはただ第1始動口11を不利にしただけと捉えられるが、平均出玉を減らすことにより、その分トータルでの当否確率、確変突入率などを向上させることができるため(同じ性能の設計値と比較した場合)、作り方次第だが、ただ単純に不利にしたことにはならない。
第2始動口12に係る第2当否判定処理では、主制御装置80は、条件装置の作動中か否かを大当たりフラグに基づいて判断する(S200)。なお、条件装置については特別図柄1、特別図柄2共通で1つを用いる。S200の判定が否定判断で、特別図柄が変動中でなく(S201:no)、確定図柄の表示中でもなければ(S202:no)、第2特別図柄保留記憶があるか否かを判断する(S203)。
この保留記憶があれば(S203:no)、特別図柄保留記憶の中で最も古いもの読み込むとともにその特別図柄保留記憶は保留記憶から消去するため保留記憶をー1とし、確変フラグがセットされているか(高確率状態か)否かを判定する(S204)。
肯定判断であれば(S204:yes)、読み込んだ大当り決定用乱数を確変テーブルに記録されている当り値と照合し(S206)、否定判断であれば、読み込んだ大当り決定用乱数を通常テーブルに記録されている当り値と照合する(S205)。
本実施例の場合、特別図柄2の構成も特別図柄1と同様に通常確率状態時には1/350の確率で当選し、高確率遊技状態には1/35の確率で当選する。
S205又はS206の判定で当たりなら(S207:yes)、当たり図柄決定用乱数によって当たり図柄を決定し(S208)、変動パターン決定用乱数によって変動パターンを決定する(S209)。
また、外れのときは(S207:no)、次に小当たりであるか判断する(S211)。判定で当たりなら(S211:yes)、小当たり図柄を決定し、変動パターン決定用乱数によって変動パターンを決定する(S212)。なお、本実施例では、特別図柄2の方の小当たりに対しても当選時の図柄は1つしか設けていない構成であるため図柄決定処理を行う必要がない構成である。
小当たりも外れのときは(S211:no)、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数に基づいて変動パターンを決定する(S213)。本実施例の場合、外れの場合の特別図柄の表示は特別図柄1と同様に「− −」の1種類しかないので、外れ図柄は決定しなくてもよい。
S209又はS212、S213に続いては、上述の抽選結果を示すデータ、具体的には通常大当たり、確変大当たり、リーチ外れ(外れであるがリーチ表示有り)、リーチ表示無しの外れのいずれかを示すデータと変動時間を指定する変動パターンのデータが含まれる変動開始コマンド(表示制御コマンド)をサブ統合制御装置83に出力し、また特別図柄表示装置9を制御して特別図柄の変動表示を開始させる(S210)。
従って、サブ統合制御装置83は変動開始コマンドに基づけば大当たり図柄又は外れ図柄(以下、まとめて確定図柄)、リーチの有無及び変動時間を判別できる。
変動開始コマンドを受信したサブ統合制御装置83は、特別図柄の変動表示に呼応した音声及びランプの演出制御を行い、また演出図柄制御装置82に変動開始コマンドを送る。なお、演出図柄表示装置6にて表示される演出図柄94は特別図柄1、特別図柄2ともに共通のものを用いる構成である。無論、各々専用の演出図柄94を用いても構わない。
主制御装置80は、特別図柄の変動中であれば(S201:yes)、図23に示すように所定の図柄変動時間(S209又はS212、S213の変動パターンに基づく)が経過したか否かを判断する(S214)。
肯定判断(S214:yes)なら図柄停止コマンドをサブ統合制御装置83に出力し(S215)、また特別図柄表示装置9を制御して確定図柄を確定表示させる。
図柄停止コマンドを受信したサブ統合制御装置83は、特別図柄の変動表示に呼応した音声及びランプの演出を終了させ、また演出図柄制御装置82に図柄停止コマンドを送る(S215)。
主制御装置80は、確定表示させた特別図柄が大当たりになる表示であれば(S216:yes)、確定図柄を表示設定(S217)し、条件装置作動開始処理(S218)により、大当たりフラグをセットする。
続いて、確変フラグがセットされているか否かを判定し(S219)、肯定判断なら確変フラグをクリアする(S220)。否定判断なら(S219:no)、時短フラグがセットされているか(時間短縮状態か)否かを判定し(S221)、肯定判断なら時短フラグをクリアする(S222)。
時短フラグがセットされていない場合は(S221:no)開放延長開始カウンタをクリアする(S223)。なお、表現は異なっているが開放延長と時短は同じ機能を指している。普通電動役物12の開放時間、開放回数が延長することを開放延長機能が作動すると表現するときがあれば、時短遊技と表現する時もある。ただし、時短の表現の時は開放延長機能の作動以外にも図柄の変動時間(この場合は普通図柄、特別図柄どちらも含んだ意味で)の短縮機能が作動している状態のことも含み、時短の表現の方が広義である。
確定表示させた特別図柄が大当たりにならない表示(つまり外れ)のときは(S216:no)、図24に示すように小当たりになる組合せか判断する(S224)。
小当たりになる場合であれば(S224:yes)、大当たりの時と同様に確定図柄表示設定処理(S225)を行い、否定判断の場合は(S224:no)外れが確定するので、外れ用の確定図柄表示設定処理(S226)を行う。
S225、S226の次に確率変動機能が作動しているか判定する(S227)。確率変動機能が作動していない場合は(S227:no)、次に開放延長機能が作動しているか判断する(S228)。肯定判断の場合は(S228:yes)開放延長作動回数をマイナス1減算する(S229)。
1減算したことにより開放延長可能回数が0となる場合は(S230:yes)開放延長機能の作動を終了設定し(S231)、小当たり遊技処理の終了後に開放延長機能の作動を停止させる。なお、小当たり遊技は、遊技状態を変化させる起因としては扱われない構成のため、小当たりを起因に開放延長可能回数が増減、開始、停止などは行われない。また、開放延長作動終了という表現は、S222の時短フラグ=0と同じ意味を示し、どちらで表現しても特に問題ない。
確率変動機能が作動している場合は(S227:yes)、開放延長機能が作動しているか判断する(S232)。通常は確率変動機能と共に開放延長機能も作動するため肯定判断の場合は(S232:yes)そのまま第2特別遊技処理に移行する。
否定判断の場合は(S232:no)、潜伏演出が可能な確率変動機能だけが作動している状態であることが判明するため、開放延長機能の開始カウンタをマイナス1減算する(S233)。
カウンタを1減算したことにより開放延長開始カウンタが0になった場合は(S234:yes)、次回の特別図柄の変動から開放延長機能を作動させるための処理を行う(S235)。カウンタが0ではない場合は(S234:no)そのまま第2特別遊技処理に移行する。
開放延長機能が作動していない場合は(S228:no)、潜伏演出カウンタが0以外であるか判断する(S236)。
潜伏演出カウンタが0である場合(S236:no)はそのまま第2特別遊技処理に移行する。特別図柄1のように潜伏演出カウンタを30に設定する処理は行われない構成である。
潜伏演出カウンタが0ではない場合は(S236:yes)、潜伏演出カウンタを1減算する(S237)。1減算することにより潜伏演出カウンタが0になる場合は(S238:yes)潜伏演出のカウント処理を終了させる(S239)。潜伏演出カウンタが0ではない場合は(S238:no)第2特別遊技処理へ移行する。
図22の戻り、確定図柄が表示中である場合は(S202:yes)、図25に示すように確定図柄表示時間が終了したか判断し(S240)、終了した場合は(S240:yes)確定図柄の表示を終了する(S241)。表示時間が終了していない場合は(S240:no)そのまま第2特別遊技処理へ移行する。
図26に示す第2特別遊技処理は、特別図柄2に係る特別遊技処理である。特別図柄1に係る特別遊技処理については、第1実施例で説明した図15、図16と同様であるため説明は省く。
主制御装置80は、条件装置の作動中か否かを大当たりフラグに基づいて判断する(S250)。
条件装置の作動中なら(S250:yes)、15ラウンド開放の特別遊技か判定する(S251)。本実施例では、特別図柄1と同様に、遊技者に多量の賞球を与える15ラウンドと、後述する小当たり遊技と同じ開放動作を行い、遊技者に殆ど賞球を与えない2ラウンドの2つのラウンド振り分けを備えている。無論、7ラウンドと2ラウンド、15ラウンドと7ラウンドと2ラウンド、のように複数のラウンドを備えても良いしラウンド数を限定するものではない。
15ラウンドの場合は(S251:yes)、第1大入賞口13が開放中か否かを判断する(S252)。なお、本実施例の遊技構成は15ラウンドの時は第1大入賞口13を使用し、2ラウンド、小当たりの時は第2大入賞口14を使用する構成である。無論、大入賞口が1つの構成の場合は1つで行えるし、第1始動口11を特別図柄1、第2始動口12を特別図柄2とする構成ならば、特別図柄1の当たりに対しては第1大入賞口13、特別図柄2の当たりに対しては第2大入賞口14を指定しても良いし、第1実施例と同様にラウンド数により開放する大入賞口を選択する構成をそのまま用いても良い。とくに限定するものではない。
第1大入賞口13の開放中ではない場合(S252:no)、大当たり遊技開始インターバル中の演出中であるか判断する(S253)。なお、大当たりとは特別当たり、特別図柄の当たりとも記しており、同じものを指す。説明の流れで任意に選んで記載している。
大当たり開始演出中ではない場合(S253:no)、次は大当たりインターバル中により第1大入賞口13が閉鎖しているのか判断する(S254)。大当たりインターバル中でもない場合は(S254:no)大当たり終了インターバル中の演出中であるか判断する(S255)。
これも否定判断の場合は(S255:no)、今から大当たり遊技を開始する状態であることが判明するため、大当たり図柄及び大当たりした遊技状態を記憶し(S256)、大当たり遊技開始演出処理(S257)により、サブ統合制御装置83に大当たり開始コマンドを送信し、また第1大入賞口13を開放させる。
サブ統合制御装置83は大当たり用の音声及びランプの演出を開始し、また演出図柄制御装置82に大当たり開始コマンドを送る。大当たりコマンドを受信した演出図柄制御装置82は、演出図柄表示装置6を制御して大当たり開始演出(いわゆるファンファーレ画面)を表示させる。上記第1大入賞口13の開放は、この大当たり開始演出を待って行われる。
条件装置が作動中ではない場合(S250:no)、大当たり開始演出中の場合(S253:yes)、大当たり間インターバル中の場合(S254:yes)、大当たり終了演出中の場合(S255:yes)はそのまま小当たり遊技処理へ移行する。なお、小当たり遊技処理については、特別図柄1、特別図柄2ともに同じ処理を行う。よって、第2特別遊技処理以後は図17の処理に移行する。
第1大入賞口13が開放中である場合は(S252:yes)、第1大入賞口13に遊技球が10個入賞したか判断する(S258)。なお、本実施例では10個だが、9個、8個でもよく、特に限定するものではない。
第1大入賞口13に遊技球が10個入賞した場合は(S258:yes)大入賞口閉鎖処理を行う(S260)。
入賞数が10個に満たない場合は(S258:no)、第1大入賞口の開放時間が終了したか判断する(S259)。本実施例では、15ラウンドでの大当たりの場合は各ラウンドの最大開放時間は28秒に設定している。無論、この秒数に限定するものではない。
開放時間が終了している場合は(S259:yes)大入賞口閉鎖処理(S260)を行い、開放時間が終了していない場合は(S259:no)、そのまま小当たり遊技処理に移行する。
大入賞口を閉鎖した後は(S260)、最終ラウンドが終了したのか判断する(S261)。否定判断なら大当たりインターバル処理(S262)により、サブ統合制御装置83にインターバルコマンドを送信し、サブ統合制御装置83からインターバルコマンドを受信した演出図柄制御装置82の制御で演出図柄表示装置6の画面表示が変更されるのを待って、第1大入賞口13を開放させる。
S261で肯定判断のときは大当たり作動は継続しないので、大当たり終了演出処理(S263)を実行してから、条件装置停止処理(S264)により条件装置を停止させる(大当たりフラグをクリアする)。
そして、S217で特別図柄表示装置9に確定表示させS256で記憶した大当たりした図柄が確変図柄であれば(S265:yes)、確変フラグ・時短フラグ作動処理(S266)を行い、確変フラグ、時短フラグ、開放延長フラグをセットし、開放延長カウンタの値を10000にセットする。
確変図柄でないときは(S265:no)、時短フラグ作動処理(S267)により時短フラグ、開放延長フラグをセットし、開放延長カウンタの値を大当りした図柄に対応した値にセット(本実施例では100である)。する。
S266又はS267の処理の後は、サブ統合制御装置83に大当り終了コマンドを送信する(S268)。
続いて、大当たりが15ラウンドではない場合(S251:yes)、つまり2ラウンドである場合は、図27に示すように第2大入賞口14が開放中であるか判断する(S269)。
否定判断の場合は(S269:no)図26のS253(大当たり開始演出中?)以降の処理を行い、肯定判断の場合は(S269:yes)第2大入賞口14へ遊技球が10個入賞したか判断する(S270)。
10個入賞した場合は(S270:yes)第2大入賞口14の閉鎖処理を行う(S272)。
入賞数が10個に満たない場合は(S270:no)大入賞口の開放時間が終了したか判断する(S271)。本実施例の場合、2ラウンド大当たりの場合は小当たり遊技と同じ開放時間としているので、最大開放時間は0.8秒となっている。小当たり開放時間と同じであれば良いので、数値は限定するものではない。
最大開放時間に達している場合は(S271:yes)大入賞口閉鎖処理を行い(S272)、最大開放時間に達していない場合は(S271:no)そのまま小当たり遊技処理へと移行する。
続いて、最終ラウンドであったか否かを判断し(S273)、否定判断なら大当たりインターバル処理(S274)により、サブ統合制御装置83にインターバルコマンドを送信し、サブ統合制御装置83からインターバルコマンドを受信した演出図柄制御装置82の制御で演出図柄表示装置6の画面表示が変更されるのを待って、第2大入賞口14を開放させる。
S273で肯定判断のときは大当たり作動は継続しないので、大当たり終了演出処理(S275)を実行してから、条件装置停止処理(S276)により条件装置を停止させる(大当たりフラグをクリアする)。
そして、S217で特別図柄表示装置9に確定表示させS256で記憶した大当たりした図柄が確変図柄であれば(S277:yes)、確変フラグ、時短(開放延長を含む)フラグをセットし、開放延長カウンタの値を10000にセットする。
確変図柄でないときは(S277:no)、時短フラグ作動処理(S279)により時短フラグ、開放延長フラグをセットし、開放延長カウンタの値を大当りした図柄に対応した値にセット(本実施例では100である)。する。
S278又はS279の処理の後は、サブ統合制御装置83に大当り終了コマンドを送信する(S280)。
以上が第2特別遊技処理である。
以上が第2実施例での特別図柄2(第2始動口12)の当否判定、特別遊技処理だが、この特別図柄2と、確率変動機能が作動するが開放延長機能が作動しない遊技状態を付与可能な特別図柄1(第1始動口11)とを備える遊技構成とすることにより、特別図柄1での大当たり、小当たり時のみ潜伏演出を行うことになるので、遊技状態のうち、比較的通常遊技状態の時だけ潜伏演出を行うことができるようになる。
対して普通電動役物12により抽選される特別図柄2へは、潜伏演出を行うために設けられた遊技状態である第3特別遊技状態を設けないことにより、普通電動役物12の開放延長機能作動時(いわゆる確変時、時短時)は、単位時間辺りの特別当たりの回数を高めることができるとともに、潜伏演出用に小当たり遊技と同じ動作をさせる必要がないため特別図柄1と比較して平均出玉を多くすることができ、遊技にメリハリを与えることができるようになる。
[第3実施例]
第1実施例、第2実施例では小当たりを介して実行される潜伏演出の開始およびカウントを主制御装置80で行う構成を開示したが、第3実施例では潜伏演出の開始およびカウントをサブ制御装置83が行う構成である。
以下の説明では実施例1の構成で行うため、第1実施例と同一部品には同一符号を付してその説明を省略し、異なる点について述べるが、主制御装置80では潜伏演出カウンタの処理は無くなるため、図12に示すS85(潜伏演出カウンタ≠0?)、S86(潜伏演出カウンタ=30設定。)、図13に示すS310(潜伏演出カウンタ≠0)、S311(潜伏演出カウンタ−1)、S312(潜伏演出カウンタ=0)、S313(潜伏演出カウンタ終了処理)、図14(b)の処理を削除することになる。
主制御装置80が図10で作成した変動パターン(S59、S62、S63)が指定された変動開始コマンド(S60)をサブ制御装置83が受信すると(S400:yes)、サブ制御装置83が記憶している遊技機の遊技状態を参照する(S401)。
なお、遊技状態の把握としては、変動開始時に送られてくる図柄指定コマンド(広義の変動パターンに含めている)や、図柄確定表示時に送られてくる状態指定コマンドからの情報をサブ制御装置83は参照、記憶して遊技状態を把握している。特に遊技状態の把握及び記憶方法は限定するものでなく、サブ制御装置83が表示内容を選択する上で遊技状態を把握することができれば特に問題はない。
参照した遊技状態が開放延長開始カウンタが0以外の状態であるならば(S402:yes)、開放延長機能有効化までに要する特別図柄の変動回数を参照する(S403)。この処理は一例であり、S403はあっても無くても良い。表示例としては図21(b)に示すように、画面6a上に演出図柄04、背景画像95、キャラクタ96と共に回数表示97をおこなう。
回数を表示すれば、遊技状態が判明することが近づいてくることが容易に把握でき、遊技者を盛り上げることができる。特に減算表示を行えば、残りの変動回数が減るにつれ緊張感が高まり、遊技状態、演出状態の変わるタイミングの報知のみならず、演出としても一定の効果を奏することになる。
表示することとなる回数を参照したのちに、潜伏演出用である表示3を設定し表示する(S404)。
開放延長開始カウンタが0であり(S402:no)、小当たりが起因である潜伏演出カウンタも0である場合は(S405:no)確率変動機能作動中であるか判断する(S406)。確率変動機能作動中であるならば(S406:yes)、確率変動状態を示す表示2を設定して表示する(S411)。
確率変動機能は作動しておらず(S406:no)、開放延長機能が作動している場合は(S407:yes)時短遊技状態を示す表示4を設定して表示する(S410)。否定判断の場合は(S407:no)、変動コマンド受信(S400)前に小当たり遊技が行われたか判断する(S408)。否定判断の場合は(S408:no)通常遊技状態であると判断して表示1を設定して表示する(S409)。
小当たり遊技が行われた場合は(S408:yes)、図29(b)に示すように潜伏演出カウンタを30にセットし(S415)、潜伏演出画面である表示3を設定して表示する(S416)。
S405に戻り、潜伏演出カウンタが0以外である場合は(S405:yes)、図29(a)に示すように潜伏演出カウンタを1減算し(S412)、演出カウンタ数を画面6a上に表示するため参照し(S413)、潜伏演出画面である表示3を設定して表示する(S414)。
以上が第3実施例の構成だが、通常遊技状態時の小当たりによる潜伏演出についてはサブ制御装置83側で判断して行う構成にすることにより、主制御装置80の負担を軽減することができる。
また、多様な演出との兼ね合いにより、実際に潜伏演出にするか否かをサブ制御装置83が、より細やかに判断して表示を行うことができ、遊技者への演出力を向上させることができる。
パチンコ遊技機50の正面図 遊技盤1の正面図 パチンコ遊技機50の裏面図 パチンコ遊技機50の電気的構成を示すブロック図 主制御装置80が実行する起動処理のフローチャート 主制御装置80が実行する割込み(INT)処理のフローチャート 主制御装置80が実行する割込み(NMI)処理のフローチャート 電源装置85の電気的構成を示すブロック図 主制御装置80が実行する始動入賞確認処理のフローチャート 主制御装置80が実行する第1当否判定処理のフローチャート1 主制御装置80が実行する第1当否判定処理のフローチャート2 主制御装置80が実行する第1当否判定処理のフローチャート3 主制御装置80が実行する第1当否判定処理のフローチャート4 (a)主制御装置80が実行する第1当否判定処理のフローチャート5 (b)主制御装置80が実行する第1当否判定処理のフローチャート6 主制御装置80が実行する第1特別遊技処理のフローチャート1 主制御装置80が実行する第1特別遊技処理のフローチャート2 主制御装置80が実行する小当り遊技処理のフローチャート (a)本発明の遊技機が備える遊技状態と特別図柄の変動回数により遊技状態変化を示す図 (b)通常確率時に演出図柄表示装置6に表示される表示1 (a)確率変動機能作動時に演出図柄表示装置6に表示される表示2 (b)潜伏演出表示可能時に演出図柄表示装置6に表示される表示3 (c)時短時に演出図柄表示装置6に表示される表示4 サブ制御装置83が実行する背景表示変更処理のフローチャート1 (a)サブ制御装置83が実行する背景表示変更処理のフローチャート2 (b)潜伏演出表示可能時に演出図柄表示装置6に潜伏演出の残り回数を共に表示される表示3 主制御装置80が実行する第2当否判定処理のフローチャート1 主制御装置80が実行する第2当否判定処理のフローチャート2 主制御装置80が実行する第2当否判定処理のフローチャート3 主制御装置80が実行する第2当否判定処理のフローチャート4 主制御装置80が実行する第2特別遊技処理のフローチャート1 主制御装置80が実行する第2特別遊技処理のフローチャート2 サブ制御装置83が実行する背景表示変更処理2のフローチャート1 (a)サブ制御装置83が実行する背景表示変更処理2のフローチャート2 (b)サブ制御装置83が実行する背景表示変更処理2のフローチャート3 主制御装置80が実行する第1当否判定処理のフローチャート3の変形例
符号の説明
1 : 遊技盤 、 6 : 演出図柄表示装置
6a : 画面 、 11 : 第1始動口
12 : 第2始動口 、 13 : 第1大入賞口
14 : 第2大入賞口 、 50 : ぱちんこ機
80 : 主制御装置 、 82 : 演出図柄表示装置
83 : サブ制御装置 、 94 : 演出図柄
95 : 背景画像 、 96 : キャラクタ
97 : 回数表示

Claims (1)

  1. 遊技球の通過により第1乱数を取得することに基づいて普通図柄が変動開始する普通図柄始動口と、
    遊技球の通過により第2乱数を取得することに基づいて特別図柄が変動開始する第1特別図柄始動口と、
    前記第1乱数に基づいて当たりとするか否かの判定を行う普通当否判定手段と、
    該普通当否判定手段の判定により当たりとなった場合は、前記普通図柄を停止させて報知した後に前記特別図柄が変動開始する第2特別図柄始動口の機能を備える開閉動作可能な普通電動役物を所定回数開閉する普通当たり遊技と、
    前記第2乱数に基づいて特別当たりとするか否かの判定を行う前記第1特別図柄始動口に対応する第1特別当否判定手段と、
    前記第2特別図柄始動口に対応する第2特別当否判定手段と、
    前記第1又は第2特別当否判定手段の判定により特別当たりとなった場合は、前記特別図柄を停止させて報知した後に開閉動作可能な特別電動役物を所定回数開閉する特別当たり遊技と、
    前記特別当たりとならなかった場合に、前記第2乱数に基づいて小当たりとするか否かの判定を行う前記第1特別図柄始動口に対応する第1小当たり判定手段と、
    前記第2特別図柄始動口に対応する第2小当たり判定手段と、
    前記第1又は第2小当たり判定手段の判定により小当たりとなった場合は、前記特別電動役物を所定回数開閉する小当たり遊技と
    を行う基本遊技構成と、
    前記特別図柄が所定の並びで停止した後に発生した前記特別当たり遊技の終了に基づき開始される、前記普通当たり遊技時の前記電動役物の開放時間の延長又は開放動作の回数増加を行う開放延長機能と、
    前記特別当否判定の特別当たりとする判定の割合を増加させる確率変動機能を行う補助遊技構成と
    を備える遊技機において、
    少なくとも確率変動機能未作動および開放延長機能未作動である通常遊技状態と、
    確率変動機能作動および開放延長機能作動である第1特別遊技状態と、
    確率変動機能未作動および開放延長機能作動である第2特別遊技状態と、
    確率変動機能作動および開放延長機能未作動である第3特別遊技状態と
    を備え、
    前記第3特別遊技状態は、前記第1特別当否判定手段のみが選択可能であり
    前記小当たり遊技と同じ特別電動役物の開放時間又は開放動作の回数である前記特別当たり遊技の終了後に開始し、
    前記特別図柄が所定回数変動することを契機に前記第1特別遊技状態へ移行することを特徴とする遊技機。
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