JP5236912B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

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本発明は表示装置に係り、特に表示領域の周辺に駆動回路を形成し、薄膜トランジスタのアクティブ領域が表示領域と周辺回路部で異なるタイプの液晶表示に関する。
液晶表示装置では画素電極および薄膜トランジスタ(TFT)等がマトリクス状に形成されたTFT基板に画素電極と対応する場所にカラーフィルタ等が形成されたカラーフィルタ基板が対向し、TFT基板とカラーフィルタ基板の間に液晶が挟持されている。そして液晶分子による光の透過率を画素毎に制御することによって画像を形成している。
TFT基板には、縦方向に延在し、横方向に配列したデータ線と、横方向に延在して縦方向に配列した走査線とが存在し、データ線と走査線とで囲まれた領域に画素が形成される。画素は主として画素電極とスイッチング素子である薄膜トランジスタ(TFT)で構成される。このようにマトリクス状に形成された多くの画素によって表示領域が形成される。
表示領域の外側には走査線を駆動する走査線駆動回路、データ線を駆動するデータ線駆動回路が設置される。従来は走査線駆動回路、データ線駆動回路はICドライバが外付けされていた。このICドライバはテープキャリア等によってTFT基板に接続される場合もあるし、ICドライバが直接TFT基板にチップオンされる場合もある。
一方、表示領域を確保したまま、表示装置全体を小さくしたいという要求等から、表示領域周辺にTFTによって駆動回路を形成する技術が開発されている。このような表示装置では、表示領域に形成されるTFTはa−Siをチャンネル部に使用し、駆動回路部に形成されるTFTはpoly−Siをチャンネル部に使用する。すなわち、表示領域ではリーク電流の小さいa−Siを使用し、駆動回路部では電子の移動度が大きいpoly−Siを使用している。
一般にはa−Siを用いたTFTではボトムゲートの構造が用いられ、poly−Siを用いたTFTではトップゲートの構造がもちいられている。したがって、1枚の基板に構造の異なるTFTを形成することになって、製造プロセスが複雑になる。
「特許文献1」には、プロセスが複雑になるのを防止するために、poly−Siを用いたTFTにおいてもボトムゲートを用いる構成が記載されている。この構成はゲート電極の上に形成されたゲート絶縁膜の上に、先ず、チャンネルとなるpoly−Si層を形成し、その上にa−Si層を形成する。a−Siの上にはn+Si層のコンタクト層が形成され、その上にソース/ドレイン電極(SD電極)が形成される。poly−Siをチャンネルに用いたTFTをこのような構成とすることによって、a−Siをチャンネルに用いたTFTとで共通のプロセスが多くなり、プロセスが単純化する。
特開平5−55570号公報
「特許文献1」に記載のTFTの構成を図27に示す。図27には基板上に2種類のTFTが形成されている。右側のTFTは画素部に用いられているTFTであり、左側のTFTは駆動回路部に用いられているTFTである。右側のTFTはボトムゲートでチャネル部にa−Si層108が用いられている通常のTFTである。
左側のTFTはボトムゲートで、チャネル部にはpoly−Si層107とa−Si層108が設けられている。ただし、TFTがONのときの電子は主としてpoly−Si層107を通過するので、TFTがONの時の移動度は大きく、駆動回路のTFTとして使用することが出来る。
図27に示す構造は、チャネルがa−Siである画素部のTFTも、チャネルがpoly−Siである駆動回路部のTFTもボトムゲートの構造であり、プロセスの整合性が良いことが特徴である。しかし、従来の製造方法では、poly−Si層107とa−Si層108を別々にフォトリソグラフィによって加工する必要があるので、製造工程のコスト低減に限界があるという問題点を有している。
図28〜図34に、特にpoly−Si層107とa−Si層108部分についての従来の製造方法を示す。図27〜図33では、図を単純化して見やすくするために、ゲート電極103とゲート絶縁膜104を省略している。図28において、TFT基板101はSiNによる下地膜102で覆われている。下地膜102の上にa−Si層108をCVDによって堆積し、必要な部分のみに、固体レーザ106によってレーザ1061を照射してアニールし、a−Siをpoly−Siに変換する。
その後、図29に示すように、poly−Si層107の必要部分にフォトリソグラフィによってレジスト300を形成する。そして、図30に示すように、プラズマ200によってドライエッチングをしてa−Si層108および不用なpoly−Si層107を除去する。レジスト300を除去した後、図31に示すように、a−Si層108およびn+Si層109を被着する。
その後、図32に示すように、フォトリソグラフィによって必要な部分にレジスト300を形成し、図33に示すように、プラズマ200によってドライエッチングをすることによって、n+Si層109およびa−Si層108を連続してパターニングする。その後、レジスト300を除去すると、図34に示すように、poly−Si層107、a−Si層108、n+Si層109の積層膜が形成される。
以上のプロセスでは、poly−Si層107およびa−Si層108をパターニングするために、2回のフォトリソグラフィを必要とし、TFTおよびTFTを用いた表示装置の製造コストが嵩む。本発明の課題は、フォトリソグラフィの回数を減らすことによって製造コストの低減を図ることである。
本発明は上記課題を克服するものであり、a−Si層を堆積後、必要部分にレーザを照射し、poly−Si層に変換する。そうするとレーザを照射した部分のみpoly−Si層で、他の部分はa−Si層となっている。この状態でドライエッチングするとa−Si層のほうがpoly−Si層よりもエッチング速度が速いために、特定時間を経過すると、poly−Si層の部分のみ残留する。したがって、フォトリソグラフィのプロセスを経なくともpoly−Si層のみを残留させることが出来る。
本発明の他の面は、a−Si層を堆積後、必要部分に酸化雰囲気中でレーザを照射する。そうすると、a−Si層はpoly−Si層に変換されると同時に、poly−Si層の表面には酸化シリコン膜が形成される。したがって、レーザを照射した部分のみ表面に酸化シリコン膜が形成されたpoly−Si層が存在し、他の部分はa−Si層となっている。この状態でドライエッチングするとa−Si層の方が酸化シリコン膜を表面に持つpoly−Si層よりもエッチング速度が速いために、特定時間を経過すると、poly−Si層の部分のみ残留する。したがって、フォトリソグラフィのプロセスを経なくともpoly−Si層のみを残留させることが出来る。
具体的な手段は下記のとおりである。
(1)画素電極と画素用TFTがマトリクス状に形成された表示領域と、前記表示領域の周辺に駆動回路用TFTを含む駆動回路が形成され、前記画素用TFTはチャネル部がa−Si層で形成されたボトムゲート型TFTであり、前記駆動回路用TFTはボトムゲート型TFTであり、前記駆動回路用TFTは、チャネル部にpoly−Si層が形成され、前記poly−Si層を覆ってa−Si層が形成され、前記a−Si層の上にはn+Si層が形成され、前記n+Si層の上にはSD電極が形成されている表示装置の製造方法であって、前記poly−Si層は第2のa−Si層の一部をレーザ照射によって第2のpoly−Si層に変換し、前記第2のa−Si層と前記第2のpoly−Si層を同時にエッチングすることによって形成されていることを特徴とする表示装置の製造方法。
(2)前記第2のa−Si層の一部をレーザ照射によって第2のpoly−Si層に変換する際、前記第2のpoly−Si層の表面に酸化膜を形成し、前記第2のa−Si層と表面に酸化膜が形成された前記第2のpoly−Si層を同時にエッチングすることによって形成されていることを特徴とする(1)に記載の表示装置の製造方法。
(3)前記表示装置は液晶表示装置であることを特徴とする(1)に記載の表示装置の製造方法。
(4)前記表示装置は有機EL表示装置であることを特徴とする(1)に記載の表示装置の製造方法。
(5)画素電極と画素用TFTがマトリクス状に形成された表示領域と、前記表示領域の周辺に駆動回路用TFTを含む駆動回路が形成された表示装置であって、前記画素用TFTはチャネル部がa−Si層で形成されたボトムゲート型TFTであり、前記駆動回路用TFTはボトムゲート型TFTであり、前記駆動回路用TFTは、チャネル部にpoly−Si層が形成され、前記poly−Si層を覆ってa−Si層が形成され、前記a−Si層の上にはn+Si層が形成され、前記n+Si層の上にはSD電極が形成されており、前記poly−Si層の表面はエッチングされた面であることを特徴とする表示装置。
(6)前記poly−Si層の側部は前記a−Si層によって覆われていることを特徴とする(5)に記載の表示装置。
(7)前記poly−Si層は側部において、前記n+Si層と接触していることを特徴とする(5)に記載の表示装置。
(8)前記表示装置は液晶表示装置であることを特徴とする(5)に記載の表示装置。
(9)前記表示装置は有機EL表示装置であることを特徴とする(5)に記載の表示装置。
本発明では、poly−Si層とa−Si層が積層されたボトムゲートタイプのTFTの製造工程において、poly−Si層のパターニングを、フォトリソグラフィ工程を使用せずに、レーザ照射とドライエッチングによって行うことが出来るので製造コストの低減が可能である。したがって、表示部にa−Si層をチャネルとするTFTを有し、駆動回路部にpoly−Si層をチャネルとするTFTを有する駆動回路内蔵型の表示装置の製造コストを低減することが出来る。
実施例にしたがって、本発明の詳細な内容を開示する。
図1は本発明によって製造されたTFTの構成を示す断面模式図である。図1において、左側のTFTはpoly−Si層107とa−Si層108が積層された駆動回路部に使用されるTFTである。右側のTFTは画素部に使用されるTFTである。画素部のTFTのさらに右側には端子部が形成されている。図1においては、対比し易くするために駆動部TFT、画素部TFT、端子部が隣りあって記載されているが、実際の表示装置では各素子は離れた場所に形成されている。
図1において、TFT基板101上には下地膜102が形成される。本実施例では下地膜102はSiN膜1層であるが、SiNおよびSiOの2層膜で形成される場合もある。下地膜102の上にはゲート電極103が形成され、ゲート電極103を覆ってゲート絶縁膜104が形成されている。図1における左側の駆動回路部用のTFTでは、ゲート絶縁膜104の上にpoly−Si層107が形成される。このpoly−Si層107がTFTのチャネル部になる。poly−Si層107の膜厚は50nm程度である。poly−Si層107を覆ってa−Si層108が形成される。a−Si層108の膜厚は150nm程度である。a−Si層108の上にはn+Si層109が形成され、n+Si層109はSD電極113とコンタクトする。
SD電極113はMoによるバリアメタル110、Al層111、Moによるキャップメタル112から構成されている。TFT全体をSiNによるパッシベーション膜116によって保護する。パッシベーション膜116の上には有機膜による平坦化膜117が形成され、画素電極が形成される部分を平坦化する。
図1において、駆動回路部用のTFTの右側には画素部に使用されるTFTが記載されている。画素部のTFTはチャネル部にpoly−Si層107が形成されていない他は駆動回路部用TFTと同じ構造である。駆動回路部用のTFTは高速動作が必要なために、電子移動度の大きいpoly−Siをチャネル部に使用している。一方、画素部は駆動回路部ほどの高速動作は必要としないので、a−Siがチャネル部に用いられている。
画素部のTFTのSD電極113は画素電極と導通しており、データ信号を画素部に供給する。すなわち、画素部TFTを覆うパッシベーション膜116および平坦化膜117による平坦化膜117にスルーホールを形成し、このスルーホールを通して画素電極とSD電極113が導通する。画素電極は透明導電膜であるITO119によって形成される。
図1において、画素部用TFTのさらに右側には端子部が記載されている。図1における端子部配線130はゲート電極103と同層で形成される。すなわち、ゲート電極103と同じ材料でゲート電極103と同時に形成される。端子部配線130はパッシベーション膜116、および平坦化膜117によって保護されている。端子部においては、外部の回路と接続するためにパッシベーション膜および平坦化膜117に端子部コンタクトホール118が形成されている。
端子部配線130は金属で形成されているので、外部環境によって腐蝕しやすい。端子部配線130の腐蝕を防止するために、透明導電膜であるITO119によって端子部を覆う。ITO119は金属酸化物なので、化学的に安定である。端子部のITOは画素電極のITO119と同時に形成される。
図2〜図12は本実施例における、図1に示す駆動回路部用TFTのPoly−Si層107およびa−Si層108の製造プロセスを示すものである。図2〜図12では、図を簡単化して見やすくするためにゲート電極103およびゲート絶縁膜104は省略されている。図2において、TFT基板101の上にはSiNからなる下地膜102が形成されている。下地膜102の上にはa−Si層108がCVDによって堆積される。
図3および図4に示すように、a−Si層108の必要な部分に固体レーザ106によって、レーザ1061を照射し、a−Si層108をpoly−Si層107に変換する。このとき、レーザ1061の照射条件によって、通常のpoly−Si層107を形成することもできるし、レーザ1061の走査方向に結晶の長く成長したいわゆるSELAXを形成することも出来る。
このようにして、ある部分にはpoly−Si層107が形成され、他の部分はa−Si層108のままである半導体層に対して、フッ素を含有するガスを用いて生成したプラズマ200によってドライエッチングをする。プラズマ200によってa−Si層108、poly−Si層107ともにエッチングされるが、図6に示すように、a−Si層108のほうがpoly−Si層107よりもエッチング速度が速い。
ドライエッチングを進め、図7に示すように、a−Si層108がエッチングによって消失すると、poly−Si層107のみが選択的に残留する。したがって、フォトリソグラフィを用いなくともpoly−Si層107をパンターニングすることが出来る。図8は本実施例のドライエッチングのように、エッチングガスに六フッ化硫黄(SF6)と酸素の混合ガスを用いてエッチングした場合のa−Si層108とpoly−Si層107のエッチング量の比較である。
図8において、縦軸はドライエッチングによるエッチング量、横軸はエッチング時間である。図8からわかるように、最終的に残したいpoly−Si層107の膜厚にしたがって、当初のa−Si層108の膜厚を決めておけばよい。なお、poly−Si層107の最終的な膜厚はエッチング時間によって制御される。
その後、図9に示すように、poly−Si層107を覆って再びa−Si層108を堆積し、その上にリンをドープしたn+Si層109を堆積する。図10に示すように、n+Si層109の上にフォトリソグラフィによってレジスト300をパターニングする。その後、図11に示すように、レジスト300をマスクとしてフッ素を含有したガスを用いて生成したプラズマ200によってドライエッチングをする。
その後レジスト300を除去することによって、poly−Si層107、a−Si層108、n+Si層109の積層構造が形成される。その後、n+Si層109の上にバリアメタル層110、Al層111、キャップメタル層112からなるSD電極113を形成し、このSD電極113をマスクとしてチャネルエチングを行う。そしてTFT全体をパッシベーション膜116で覆い、その上を平坦化膜117で覆う。以上説明したように、本発明においては、poly−Si層107およびa−Si層108の積層構造は一回のフォトリソグラフィ工程によって形成することが出来、製造コストを低減することが出来る。
図13〜図16は本実施例における、図1に示す駆動回路部用TFTのPoly−Si層107およびa−Si層108の実施例1とは異なる製造プロセスを示すものである。図13〜図16では、図を簡単化して見やすくするためにゲート電極103およびゲート絶縁膜104は省略されている。図13において、実施例1と同様、TFT基板101の上にはSiNからなる下地膜102が形成されている。図13に示すように、固体レーザ106によるレーザ1061をa−Si層108に照射することによってa−Si層108の一部をpoly−Si層107に転換する。この時、レーザ照射を酸素雰囲気中で行うことによって、poly−Si層107の表面に酸化膜1071を形成する。
その後、図14に示すように、フッ素を含有したガスを用いて生成したプラズマ200によって、a−Si層108および表面に酸化膜1071が形成されたpoly−Si層107をドライエッチングする。酸化膜1071はa−Si層108に比べてエッチング速度が極端に遅いために、poly−Si層107のエッチングが開始されるタイミングが遅れる。図15は、エッチングガスに六フッ化硫黄(SF6)と酸素の混合ガスを用いた場合のa−Si層108とpoly−Si層107のエッチング速度の差を示すものである。
図15において、縦軸はエッチング量、横軸はエッチング時間である。図15において、poly−Si層107のエッチングはa−Si層108のエッチングよりも時間tだけ遅れて開始する。これはpoly−Si層107の表面に酸化膜1071が形成されており、この酸化膜1071がエッチングによって除去されるまで、poly−Si層107にエッチングが開始されないからである。
図16はこのようなドライエッチングによってa−Si層108が除去されてpoly−Si層107のみが残留した状態を示す。このように、本実施例によれば、フォトリソグラフィを行わなくとも、poly−Si層107をパターニングすることが出来る。また、本実施例によれば、実施例1の場合よりもpoly−Si層107をより厚く残留させることが出来る。
実施例1および実施例2は図1に示す駆動回路用TFTの、特にpoly−Si層107およびa−Si層108付近の形成方法を示すものである。ところで、図1の構成は、poly−Si層107とSD電極のバリアメタル層110が直接コンタクトする構成となっている。この場合は、バリアメタル層110とpoly−Si層107との間にp−n接合が形成されていない。このために、ゲート電極103に負の電圧を印加してTFTをOFFさせようとしたときに、逆電流が流れ、TFTがOFFしない現象が観察されることがある。
これは次のように考えられる。すなわち、ゲート電極103に負の電圧を印加するとチャネルであるpoly−Si層107に正電荷であるホールが誘起される。このホールがドレイン電圧によって流れようとしても、p−n接合が存在すれば、p−n接合によってブロックされ、流れることが出来ない。しかし、poly−Si層107とバリアメタル層110との間のように、p−n接合が形成されていないとホールはpoly−Si層107からバリアメタル層110に向かって流れ、大きなリーク電流が流れてTFTがOFFしなくなる。
図17はこの現象を防止し、リーク電流を小さく抑える構成を示す。図17において、左側の駆動回路用TFTの構成の他は図1と同様である。17の駆動用TFTにおいて、poly−Si層107はその上部のみでなく、側部もa−Si層108によって覆われている。このような構成で、ゲート電圧に負の電圧を印加した場合、チャネルであるpoly−Si層107には正電荷であるホールが誘起する。ドレイン電圧によってホールが移動しようとした場合、ホールはa−Si層108を通過しなければならない。ところが、a−Si層108にはホールはほとんど存在することが出来ないために、チャネル層に誘起したホールはSD電極のバリアメタル層110に到達することが出来ない。したがって、TFTのリーク電流は小さくおさえられ、TFTをOFFさせることが出来る。
図17のような構成のTFTも本発明のプロセスによって製造することが出来る。図18〜図20は本発明によって図17のTFTを製造する場合のプロセス図である。図18〜図20では、図を簡単化して見やすくするためにゲート電極103およびゲート絶縁膜104は省略されている。図18において、実施例1または実施例2の方法によってpoly−Si層107が島状に形成されている。
poly−Si層107を覆って、a−Si層108をCVDによって堆積し、その上にn+Si層109を堆積する。その後、図18に示すように、poly−Si層107よりも大きな面積のレジスト300をフォトリソグラフィによってパターニングする。その後、図19に示すように、フッ素ガスを含有したガスによって生成したプラズマ200によってドライエッチングする。エッチング後、レジスト300を除去することによって図20に示すように、poly−Si層107の上部および側部をa−Si層108で覆った構成を得ることが出来る。また、この方法によれば、n+Si層109をa−Si層108の上方に形成することが出来る。
このように、本実施例によれば、一回のフォトリソグラフィによって、poly−Si層107、a−Si層108、n+Si層109のパターニングを行うことが出来る。本実施例によれば、リーク電流の小さい、poly−Si層107とa−Si層108とが積層されたボトムゲートのTFTを、製造コストを抑えて実現することが出来る。
図21は実施例3で述べた、poly−Si層107とSD電極のバリアメタル層110が接触することによってリーク電流が増大し、TFTがOFFしなくなる現象を対策する他の方法である。図21において、左側の駆動回路用TFTの構成の他は図1と同様である。図21の駆動用TFTにおいて、図1と異なるところは、n+Si層109がa−Si層108の上のみでなく、a−Si層108の側部、poly−Si層107の側部にも形成されていることである。したがって、poly−Si層107とSD電極のバリアメタル層110とは直接接触していない。
poly−Si層107の側部では、poly−Si層107とn+Si層109が接触しているが、この部分にはp−n接合が形成されている。この場合、ゲート電極103に負の電圧を印加してpoly−Si層107に正電荷であるホールが誘起されたとする。このホールがドレイン電圧によってSD電極のバリアメタル層110に移動しようとしてもpoly−Si層107とn+Si層109との間に形成された空乏層にブロックされてSD電極113に到達することが出来ない。したがって、リーク電流は抑えられ、TFTをOFFさせることが出来る。
図21のような構成のTFTも本発明のプロセスによって製造することが出来る。図22〜図26は本発明によって図21のTFTを製造する場合のプロセス図である。図22〜図26では、図を簡単化して見やすくするためにゲート電極103およびゲート絶縁膜104は省略されている。図22において、実施例1または実施例2の方法によってpoly−Si層107が島状に形成されている。島状のpoly−Si層107の上にa−Si層108がCVDによって堆積されている。
図23に示すように、a−Si層108の上に、フォトリソグラフィによってレジスト300をパターニングする。その後、図24に示すように、フッ素ガスを含有したガスによって生成したプラズマ200によってドライエッチングする。エッチング後、レジスト300を除去したあと、図25に示すように、a−Si層108の上部のみでなく、a−Si層108の側部およびpoly−Si層107の側部を含む全面にn+Si層109を被着する。その後、その後、バリアメタル層110、Al層111、キャップメタル層112を成膜し、パターニングすることによってSD電極113を形成する。
SD電極113をマスクとして、n+Si層109をドライエッチングすると図26に示すように、SD電極113の下部にn+Si層109が形成される。n+Si層109はpoly−Si層107の側部においても形成されるために、poly−Si層107とn+Si層109とでp−n接合を形成することが出来る。このp−n接合によって、ホールはブロックされ、リーク電流を抑制することが出来る。
以上のように、本実施例によって、一回のフォトリソグラフィによって、poly−Si層107、a−Si層108のパターニングを行うことが出来る。そして、本実施例によれば、リーク電流の小さい、poly−Si層107とa−Si層108とが積層されたボトムゲートのTFTを、製造コストを抑えて実現することが出来る。
以上は液晶表示装置を例にとって説明した。しかし、表示領域の画素用TFTと表示領域の周辺に形成された駆動回路用のTFTをボトムゲートで製作することによってプロセスを簡略化して、駆動回路を内蔵した表示装置を実現したいという要求は液晶表示装置に限らない。例えば、有機EL表示装置でも画素部のTFTと周辺回路部のTFTをボトムゲートで製造することによってTFTの製造プロセスを簡略化することが出来る。そして、駆動回路用TFTに対して本発明を適用することが出来ることは言うまでもない。
ここで、有機EL表示装置では液晶表示装置の場合の画素電極に対応するものとして、複数層から成る有機EL層が対応し、有機EL層を駆動するためのTFTは画素部に複数形成されている。この画素部のTFTをa−Si層108をチャネルとしたTFTによって形成することが出来る。一方、表示領域の周辺に形成された駆動回路用のTFTに対しては、実施例1から実施例4に説明したような、チャネル部にpoly−Si層107を用いるボトムゲート型のTFTを用いることが出来る。
実施例1の表示装置の断面図である。 poly−Siに変換前のa−Siを被着した断面図である。 a−Si層にレーザ照射をしている模式図である。 a−Si層にレーザ照射をしている他の模式図である。 半導体層をドライエッチングする模式図である。 ドライエッチングが進行している模式図である。 ドライエッチングが終了した図である。 a−Si層とpoly−Si層のエッチング時間の比較図である。 a−Si層とn+Si層を被着した図である。 n+Si層にレジストを形成した図である。 ドライエッチングによってパターニングをした模式図である。 レジストを除去した図である。 実施例2によるa−Siをpoly−Siに変換する模式図である。 実施例2による半導体層のエッチングの模式図である。 a−Si層とpoly−Si層のエッチング時間の比較図である。 実施例2によって形成されたpoly−Si層である。 実施例3の表示装置の断面図である。 実施例3のa−Si層のレジストのパターニングである。 実施例3のa−Si層のドライエッチングの模式図である。 実施例3のa−Si層のパターニング終了図である。 実施例4の表示装置の断面図である。 poly−Si層にa−Si層を被着した図である。 a−Si層上にレジストを形成した図である。 a−Si層をエッチングした模式図である。 a−Si層とpoly−Si層にn+Si層を被着した図である。 n+Si層の上にSD電極を形成した図である。 従来例による製造方法によるTFTの断面図である。 従来プロセスによるpoly−Si層形成の例である。 図28に続く工程である。 図29に続く工程である。 図30に続く工程である。 図31に続く工程である。 図32に続く工程である。 図33に続く工程である。
符号の説明
101…TFT基板、 102…下地膜、 103…ゲート電極、 104…ゲート絶縁膜、 106…固体レーザ、 107…poly−Si層、 108…a−Si層、 109…n+Si層、 110…バリアメタル層、 111…Al層、 112…キャップメタル層、 113…SD電極、 116…パッシベーション膜、 117…平坦化膜、 118…端子部コンタクトホール、 119…ITO、 130…端子部配線、 200…プラズマ、 300…レジスト、 1061…レーザ、 1071…酸化膜。

Claims (7)

  1. 画素電極と画素用TFTがマトリクス状に形成された表示領域と、前記表示領域の周辺に駆動回路用TFTを含む駆動回路が形成され、
    前記画素用TFTはチャネル部がa−Si層で形成されたボトムゲート型TFTであり、
    前記駆動回路用TFTはボトムゲート型TFTであり、前記駆動回路用TFTは、チャネル部にpoly−Si層が形成され、前記poly−Si層を覆ってa−Si層が形成され、前記a−Si層の上にはn+Si層が形成され、前記n+Si層の上にはソース電極およびドレイン電極が形成されている表示装置の製造方法であって、
    前記poly−Si層は第2のa−Si層の一部をレーザ照射によって第2のpoly−Si層に変換し、前記第2のa−Si層と前記第2のpoly−Si層を同時にエッチングすることによって形成されていることを特徴とする表示装置の製造方法。
  2. 前記第2のa−Si層の一部をレーザ照射によって第2のpoly−Si層に変換する際、前記第2のpoly−Si層の表面に酸化膜を形成し、前記第2のa−Si層と表面に酸化膜が形成された前記第2のpoly−Si層を同時にエッチングすることによって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置の製造方法。
  3. 前記表示装置は液晶表示装置であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置の製造方法。
  4. 前記表示装置は有機EL表示装置であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置の製造方法。
  5. 画素電極と画素用TFTがマトリクス状に形成された表示領域と、前記表示領域の周辺に駆動回路用TFTを含む駆動回路が形成された表示装置であって、
    前記画素用TFTはチャネル部がa−Si層で形成されたボトムゲート型TFTであり、
    前記駆動回路用TFTはボトムゲート型TFTであり、前記駆動回路用TFTは、チャネル部にpoly−Si層が形成され、前記poly−Si層を覆ってa−Si層が形成され、前記a−Si層の上にはn+Si層が形成され、前記n+Si層の上にはソース電極およびドレイン電極が形成されており、
    前記poly−Si層の表面はエッチングされた面であり、
    前記poly−Si層の側部は前記a−Si層によって覆われていることを特徴とする表示装置。
  6. 前記表示装置は液晶表示装置であることを特徴とする請求項5に記載の表示装置。
  7. 前記表示装置は有機EL表示装置であることを特徴とする請求項5に記載の表示装置。
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