JP5235634B2 - 回転電機の製造方法 - Google Patents

回転電機の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5235634B2
JP5235634B2 JP2008310377A JP2008310377A JP5235634B2 JP 5235634 B2 JP5235634 B2 JP 5235634B2 JP 2008310377 A JP2008310377 A JP 2008310377A JP 2008310377 A JP2008310377 A JP 2008310377A JP 5235634 B2 JP5235634 B2 JP 5235634B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slot
coil
slots
rotating electrical
manufacturing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008310377A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010136537A (ja
Inventor
学 押田
俊明 植田
幸昭 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Astemo Ltd
Original Assignee
Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Automotive Systems Ltd filed Critical Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority to JP2008310377A priority Critical patent/JP5235634B2/ja
Publication of JP2010136537A publication Critical patent/JP2010136537A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5235634B2 publication Critical patent/JP5235634B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/64Electric machine technologies in electromobility

Landscapes

  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
  • Windings For Motors And Generators (AREA)
  • Insulation, Fastening Of Motor, Generator Windings (AREA)
  • Manufacture Of Motors, Generators (AREA)
  • Synchronous Machinery (AREA)

Description

本発明は、回転電機に関する。
車両、特に自動車の電気駆動化またはエネルギー回生に供される回転電機は、小形高出力化が求められ続けている。回転電機の小形化、特に固定子の巻線の軸方向寸法短縮やスロット内導体占積率向上による高出力化、また絶縁や導体接続部の高信頼度化が必須となっている。
大型交流発電機などでは単層2段巻き巻線方式が知られている(例えば非特許文献1または非特許文献2参照)。
また車両用発電機の固定子に用いられる巻線では、矩形導体セグメントや矩形ヘアピンコイルによる波巻き方式が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特許第3815104号公報 広瀬敬一監修、リヒター原著 電気機械原論、昭和47年6月10日、再版発行、(株)コロナ社、p.107−113 竹内寿太郎、磯部直吉 共著、電気機器設計原論、昭和47年12月10日 第1版第2刷発行、(株)オーム社、p.152−156
大型交流発電機で知られている技術は、対象が定置式回転電機であり、軸方向寸法制約が厳しくなく、使用電圧が高電圧でも絶縁厚みやコイル間の絶縁空隙を大きく取ることができた。これを、エンジンルームその他の寸法制約が大きい車両に適用することは難しいという問題があった。
また、従来の車両用発電機の技術では、コイル辺となる複数の導体を直列に接続して連続した巻線を作る必要があり、導体接続点数の増加が避けられず、信頼性確保の点で必ずしも十分ではなかった。また固定子鉄心のスロットにコイル辺となる導体を挿入した状態でスロット出口部の曲げ加工を行う工程が不可欠であり、コイルの絶縁信頼性確保に多くの労力を要し、また製造装置も複雑で高価であった。
本発明は、生産性や信頼性に優れた車両用回転電機製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、回転子と、回転子と対向配置された固定子とを有し、半導体電力変換装置によってトルクが制御されるとともに、車両に搭載され車両の駆動力発生またはエネルギー回生を行う回転電機であって、固定子は、毎極毎相のスロット数が整数となる複数のオープンスロットが形成された固定子鉄心と、各々のスロットに挿入された単層巻きのコイルが同極同相で複数同心的に配置された巻線と、を有する回転電機の製造方法であって、巻線のコイルを複数の絶縁された矩形断面の導体素線で構成し、導体素線の断面の短辺をスロットの深さ方向に1列に積み重ねて配列し、スロットの間の亘り部を含むコイルエンド部の形状を、スロットから延出した後、前記固定子の外径側に向かって略直角に曲がり、その後周方向に曲がって固定子鉄心の軸方向端部の外径または内径に沿って円弧をなすように、絶縁された前記導体素線を概略板状に巻回し、その後プレス型曲げ加工で前記スロットに挿入される直線部と前記スロット間の亘り部を成形し、前記スロットに挿入される直線部分の前記導体素線を樹脂で固着して第一のコイル群を成形し、スロットの間の亘り部を含むコイルエンド部の形状を、スロットから略直線状に延出した後、周方向に略直角に曲がり、その後固定子鉄心の軸方向端部の外径または内径に沿って円弧をなすように、絶縁された前記導体素線を概略板状に巻回し、その後プレス型曲げ加工で前記スロットに挿入される直線部と前記スロット間の亘り部を成形した後、スロット絶縁を構成する絶縁物を貼り付けて第二のコイル群を成形し、その後、第一のコイル群および第二のコイル群をスロットに挿入する回転電機の製造方法である。
本発明によれば、生産性や信頼性に優れた車両用回転電機製造方法を提供することができる。

以下、本発明の一実施形態として、車両の牽引力を制御する電動発電機の固定子の巻線構造を説明する。
本発明の一実施形態をなす回転電機は、自動車に搭載され、半導体電力変換装置を介してトルクを制御される多相交流回転電機である。回転子と空隙を介して対向配置された固定子鉄心には毎極毎相のスロット数が整数となる複数のオープンスロットが形成されており、各スロットには単層巻きされたコイルが挿入され、同極同相の複数のコイルは同心的に配置されて鎖巻き方式の巻線を成す。各コイルは複数の絶縁された矩形断面の導体素線から構成され、導体素線寸法の短辺をスロット深さ方向に1列に積み重ね配列される。
また単層巻きされたコイルのスロット間亘り部を含むコイルエンド部の概略形状は、コイル間の空間的干渉を避けるためのその概略形状として2種類に区分される。一つはコイルエンド部と亘り部が電機子孔から外径側に向かって略直角に曲げられ固定子鉄心のヨーク部側面に並行してスロット間を円弧状に接続する形状を有するコイル群である。もう一つは、固定子鉄心のスロット底に概ね対応する外径寸法でスロット間を円弧状に接続する形状を有するコイル群から構成される。
これら複数のコイルは固定子鉄心のスロットに装着された場合の概略寸法形状に予め成形され、電機子孔側から固定子鉄心の所定スロットに組み込む。
これにより、コイルをスロットに挿入した状態でコイルエンド部の固定子周方向への導体素線曲げ加工を行うことを回避できる。巻線のコイルエンド部の軸方向寸法を短縮できて、コイルをスロットに挿入した状態でのコイルエンド部の導体素線曲げ加工を必要とせず、コイルの組み込み作業性に優れた、小形,高出力,高信頼性の車両用交流回転電機を提供することができる。
好ましくは、単層巻きされたコイルを固定子鉄心に組み込む前に予め所定の形状に成形し、電機子孔側からスロットに組み込みに際して、コイルのスロット間亘り部を撓ませてコイル両辺をスロットに収納し、組み込み後のコイルエンド部の曲げ加工を不要とすることである。
また好ましくは、スロット間亘り部が電機子孔から外径側に向かって曲げられ固定子鉄心のヨーク部側面に並行してスロット間を円弧状に接続するコイル群の成形に関して、コイルを概略平板状に展開した場合のコイル形状を出せる巻き型に絶縁された矩形導体素線を巻き付けて成形し、次にコイルの両辺としてスロットに挿入される両側直線部を除いた部分の曲げ加工を行いスロット部とコイルエンド部とスロット間亘り部を立体的に成形し、さらに導体素線でスロットに挿入される直線部のみを樹脂で固着し、あるいはスロット絶縁用絶縁物を貼り付けた後に、固定子鉄心に組み込む。
また好ましくは、同極同相に属し、同心状に配置された複数のコイルのスロット間亘り部で異なるスロットに配置されたコイル間を密着させて樹脂を含浸し、機械的剛性を高め防振構造とする。
また好ましくは、コイルエンド部やスロット間亘り部で異相コイルが空間的に交差近接する部位で、近接するコイル間電圧がコイルの絶縁耐力を超える場所を事前に特定し、コイル単独状態でこの特定部位のみに補強絶縁材を付加したコイルを固定子鉄心に組み込む。
また好ましくは、オープンスロットの開口部に取付けられてコイル保持に供される楔に、渦電流の流れにくい軟磁性体を適用することにより、固定子鉄心の歯に集中する磁束をスロット空間部にまで拡散させる。
これらにより、スロット内導体の渦電流損失を低減すると共にスロット部導体素線から固定子鉄心への熱伝達を良好にして冷却性能に優れた回転電機を提供することができる。
また、スロット間亘り部の剛性を高め、巻線の耐振性を高めることができる。
また、インバータ運転に伴い発生するサージ電圧に対してコイルエンド部とスロット間亘り部における異相間の絶縁を容易に実現できる小形,高信頼性の回転電機を提供することができる。
さらに、固定子鉄心のオープンスロットによる空隙磁束密度脈動を緩和し、電磁振動による騒音や回転子表面の局部的損失発生を抑制することができる。
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態をなす回転電機の主要部分の概念図を示す。図1Aは軸方区断面図を、図1Bは軸方向から見た固定子鉄心とコイルエンド部形状を示す。
この回転電機は固定子鉄心1,固定子鉄心1のスロット1sに組み込まれた巻線2,固定子鉄心1によって円環状に囲まれた電機子孔3の中心に位置しトルクを発生する回転子4から構成される。
巻線2はコイルピッチは異なるものの、コイルエンド部とスロット1s間亘り部の形状で区分けできるコイル(イ)2aとコイル(ロ)2bの2種類のコイル群で構成され、それらのコイルエンドのスロット1s間亘り部は図1Bに示すように、2重の円弧状に配列されて互いのコイルエンドが空間的に干渉を起こさないようになっている。
図2は、図1のスロット部の断面図を示す。
コイルは絶縁された矩形の導体素線10をスロット1sの深さ方向に矩形導体の短辺方向を積み重ねて構成される2段の単層巻きであり、導体素線10の間は樹脂含浸され、導体素線10と固定子鉄心1の間にはスロット絶縁紙11が配置される。またコイルはオープンスロットの開口部に設けられた楔12でスロット内に保持されている。好ましくは楔12に磁性材料が用いられていることである。
図3は、コイルエンド部の導体形状の説明図を示す。コイル(イ)2aは、コイルエンド部と亘り部が電機子孔3から固定子鉄心1の外径側に向かって略直角に曲げられ、固定子鉄心1のヨーク部側面1yに並行してスロット1s間を円弧状に接続する形状を有する。すなわちコイル(イ)は、スロット1sから延出した後、固定子の外径側に向かって略直角に曲がり、その後周方向に曲がって固定子鉄心1の軸方向端部の外径または内径に沿って円弧をなすように延伸している。
コイル(ロ)2bは、固定子鉄心1のスロット1sの底に概ね対応する外径寸法でスロット1s間を円弧状に接続する形状を有する。スロットから略直線状にコイル(イ)の軸方向高さ以上まで延出した後、周方向に略直角に曲がり、その後固定子鉄心1の軸方向端部の外径または内径に沿って円弧をなすように延伸している。
同極同相で異なるスロット1sに互いに同心的に配置されたコイル群のスロット1sの間の亘り部14はコイル間を接してまたは密着して樹脂含浸される。
また異相コイルが空間的に交差近接する部位には補強絶縁15を付加している。
巻線を構成する為の複数のコイル極間接続線13はコイル(イ)とコイル(ロ)で挟まれた空間に配置することができるので、軸方向と半径方向にコイル極間接続に要する付加的専用スペースを必要としない。
図4は、3相,8極,48スロット,1直列星型結線における巻線を構成する各コイル間の接続図を示す。
毎極毎相スロット数は2.0(整数)となるので、1極1相のコイル群は形状がコイル(イ)形で内側と外側に同心的に配置される2個のコイル2aまたは形状がコイル(ロ)形で内側と外側に同心的に配置される2個のコイル2bから構成される。
U相を例にすると、スロット番号1−8と2−7のコイルは直列結線され、次極を作るスロット番号13−20と14−19の直列結線されたコイルに接続される。続いてスロット番号25−32と26−31の直列結線されたコイルに接続され、最後にスロット番号37−44と38−43の直列結線されたコイルに接続されてスロット番号43のコイル終端は中性点に接続される。
V相,W相のコイルはU相コイルから電気角度で120度,240度の位相差を持ってU相コイルと同様に配置され、これら3相で巻線を構成する。
各相のコイルはコイル(イ)とコイル(ロ)が相互に同数ずつ接続されるので各相のインピーダンスは平衡したものとなる。
次に図5,図6により巻線を構成するコイルの製造工程を説明する。
図5は形状がコイル(イ)の製造工程の説明図である。図5(A),(B)に示すようにコイルを概略平板状に展開した場合のコイル形状を作り出せる巻型20に絶縁された矩形導体素線21を必要回数巻き付けて図5(C)に示すコイルを製作する。次に図5(D)に示すようにコイルエンド部の曲げ加工を行いスロットに挿入される直線部22とスロット間亘り部23を立体的に成形する。
次スロットに挿入される直線部22のみを樹脂で固着し、あるいはスロット絶縁用絶縁物24を貼り付けて単独のコイルとする。
図6はコイル(ロ)の製造工程の説明図である。
図6(A),(B)に示すように、概略筒形のコイル形状を作り出せる巻型30に絶縁された矩形導体素線31を必要回数巻き付けて図6(C)に示す筒形コイルを製作する。但しコイルのスロット間亘り部の導体素線長は固定子鉄心の外形側に行くに従って長さが増加するので、巻型はエンド部に傾斜部40を付ける等で曲げ加工後の各導体素線長の調整が出来るように設計されている。
次に図6(D)に示すようにコイルエンド部の曲げ加工を行いスロットに挿入される直線部32とスロット間亘り部33を立体的に成形する。
次スロットに挿入される直線部32のみを樹脂で固着し、あるいはスロット絶縁用絶縁物34を貼り付けて単独のコイルとしている。
このようにコイル(イ),コイル(ロ)を成形した後、スロット1sに挿入する。
図7は、上記実施形態の回転電機を適用した車両駆動システムのブロック図を示す。この車両駆動システムは、駆動源として内燃機関703と、2つの回転電機704と回転電機705を有し、回転電機704は内燃機関703の駆動軸に設けられ、変速装置709を介して一方の車輪710を駆動する。一方、回転電機705は他方の車輪をデフ711を介して駆動する。なお、回転電機704は、コースト時や下り坂時には、車輪によって駆動される発電機として作用する。
2つの回転電機の回転と、エネルギー貯蔵システムとしてのバッテリ702との間のエネルギー変換は、半導体電力変換装置としてのインバータ706,707、および直流コンバータ708によって行われる。制御装置701は、バッテリ702の状態や他の車両状態情報に基づいて、インバータ706,707、及び直流コンバータ708を制御する。
なお、ここでは2つの回転電機を用いた例を示したが、これに限るものではなく、車両を駆動するために寄与する回転電機を用いたすべての車両に、本実施形態の回転電機を適用することが可能である。
図8は、上記実施形態の回転電機を適用した車両駆動システムの回路図を示す。本実施例は、半導体電力変換装置としてのIGBT変換回路800を用いた例である。IGBT変換回路800は、スイッチング半導体801を有する。このIGBT変換回路800は、スイッチング半導体801のON/OFFが制御されることによって、バッテリ804と回転電機802の間の交流と直流を変換する機能を有する。なお、ここではスイッチング半導体801としてIGBTを用いたが、MOSFETなどの他のスイッチング半導体を用いても良いことは言うまでもない。
図9は、上記実施形態を適用する車両駆動モータ特有の問題点を示す。回転電機を自動車などの車両駆動源として適用した場合、より高速なスイッチングが要求される。図9(a)は、他のアプリケーションに用いた場合のPWM制御のインバータ出力端子電圧波形を示し、波高値は直流電圧に対応する値となる。一方で、車両駆動用に回転電機を適用した場合、図9(b)に示すように、高速スイッチングによりサージ電圧が重畳され、波高値は直流電圧よりも大きくなる。
車両に適用された回転電機は、このように直流電圧よりも大きい波高値の電圧が印加される可能性があり、高い絶縁性能が要求される。絶縁性能を向上するためには、例えば巻線同士の沿面距離や空間距離の確保、または絶縁破壊の可能性が高い部位(例えば巻線のタイトな折り曲げ部)を減少させることが有効であるが、エンジンルームや変速機内部などの限られたスペースに設置せざるを得ない車両駆動用回転電機では、自ずとその限界がある。
大型発電機は、定置式回転電機であり、軸方向寸法制約が厳しくなく、使用電圧が高電圧でも絶縁厚みやコイル間の絶縁空隙を大きく取ることができた。これを、エンジンルームその他の寸法制約が大きい車両に適用することは難しい。これは、大型発電機にはない車両駆動用回転電機特有の課題であり、これを上記実施形態に記載の技術で解決するものである。
なお、上記実施形態は、ハイブリッド自動車や電気自動車で車両牽引力を制御するために使われる各種の電動発電機、回転電機に適用できる。一般産業用回転電機においても比較的極数が多くインバータで制御される同期電動機,誘導電動機,リラクタンス同期電動機,永久磁石電動機などにも適用できる。本実施形態を適用した例として、リラクタンス同期電動機を図10(a)に示す。このように回転軸5によって支持されている回転子4は、磁気空隙101によって形成された磁路により、リラクタンストルクを発生するものである。また磁石式同期電動機を図10(b)に示す。回転子4には、磁石挿入孔102が形成され、そこに磁石が挿入される。図のような磁石挿入孔102の形状によって、方形の磁石の周方向両端に磁気空隙ができ、これによりコギングトルクやトルク脈動が低減される。さらに誘導電動機を図10(c)に示す。回転子4に形成された溝103に銅バーなどが挿入され、すべりトルクによって回転電機として機能するものである。
以上、様々な実施形態を説明したが、上記実施形態により、従来の矩形断面導体を用いたセグメントコイルやヘアピンコイルによる波巻き方式では1スロットに収納できる導体素線数は多くて4程度であり、所定のコイル巻き回数を確保する為にはスロット数の増加が必要であるが、本実施形態では1スロット当たりの巻き回数を増やす事が容易に出来て、スロット数とコイル数を少なくできる。これにより巻線内におけるコイル間接続点数を大幅に低減でき、接続作業時間の短縮と信頼性の向上が図れる。
また導体素線に矩形断面導体を適用することと従来2層巻きに比べてスロット内の層間絶縁が不要であり深さ方向絶縁層厚みが少なくなることでスロット内導体占積率の向上が図れると共に、扁平導体をスロット内で積層配置することで導体渦電流損を抑制できて巻線の損失低減ができる。
また、オープンスロット開口部に磁性体の楔を適用する事により空隙の磁束分布が滑らかとなり鉄損低減と電磁振動低減が出来る。さらにコイルエンド部剛性増強によりコイルの電磁振動による騒音を低減できる。
また、従来はコイルを固定子鉄心のスロットに装着した後から樹脂含浸処理を施しているのでスロット内部の導体素線間への樹脂の染み込みは不完全であったが、本実施形態ではスロット内部の導体素線間への樹脂含浸が期待でき、またスロット部コイル外形の樹脂成形化が可能になるのでコイル寸法精度の精度向上が図れ、固定子鉄心とコイル間の空隙を最小化できる。これらにより導体素線から固定子鉄心への熱伝達が改善されてコイルの冷却性能が向上する利点がある。
本発明の一実施形態をなす回転電機の主要部分の軸方向断面図を示す。 図1Aの回転電機を軸方向から見た場合の、固定子鉄心とコイルエンド部形状を示す。 図1のスロット部の断面図を示す。 図1の例のコイルエンド部の導体形状の説明図を示す。 図1の例の各コイル間の接続図を示す。 図1のコイル(イ)の形状を製作する製造工程を示す。 図1のコイル(ロ)の形状を製作する製造工程を示す。 上記実施形態の回転電機を適用した車両駆動システムのブロック図を示す。 上記実施形態の回転電機を適用した車両駆動システムの回路図を示す。 車両駆動モータ特有の問題点を示す。 本発明の一実施形態をなす回転電機の例を示す。
符号の説明
1 固定子鉄心
1s スロット
1y ヨーク部側面
2 巻線
2a コイル(イ)
2b コイル(ロ)
4 回転子

Claims (5)

  1. 回転子と、前記回転子と対向配置された固定子とを有し、半導体電力変換装置によってトルクが制御されるとともに、車両に搭載され前記車両の駆動力発生またはエネルギー回生を行う回転電機であって、前記固定子は、毎極毎相のスロット数が整数となる複数のオープンスロットが形成された固定子鉄心と、各々の前記スロットに挿入された単層巻きのコイルが同極同相で複数同心的に配置された巻線と、を有する回転電機の製造方法であって、
    前記巻線の前記コイルを複数の絶縁された矩形断面の導体素線で構成し、前記導体素線の断面の短辺を前記スロットの深さ方向に1列に積み重ねて配列し、
    前記スロットの間の亘り部を含むコイルエンド部の形状を、前記スロットから延出した後、前記固定子の外径側に向かって略直角に曲がり、その後周方向に曲がって前記固定子鉄心の軸方向端部の外径または内径に沿って円弧をなすように、絶縁された前記導体素線を概略板状に巻回し、その後プレス型曲げ加工で前記スロットに挿入される直線部と前記スロット間の亘り部を成形し、前記スロットに挿入される直線部分の前記導体素線を樹脂で固着して第一のコイル群を成形し、
    前記スロットの間の亘り部を含むコイルエンド部の形状を、前記スロットから略直線状に延出した後、周方向に略直角に曲がり、その後前記固定子鉄心の軸方向端部の外径または内径に沿って円弧をなすように、絶縁された前記導体素線を概略板状に巻回し、その後プレス型曲げ加工で前記スロットに挿入される直線部と前記スロット間の亘り部を成形した後、スロット絶縁を構成する絶縁物を貼り付けて第二のコイル群を成形し、
    その後、前記第一のコイル群および前記第二のコイル群を前記スロットに挿入する回転電機の製造方法。
  2. 請求項記載の回転電機の製造方法であって、
    同極同相の互いに同心的に巻回されている前記コイルのコイルエンド部を密着させて樹脂を含浸する回転電機の製造方法。
  3. 請求項記載の回転電機の製造方法であって、
    前記スロットに前記巻線を挿入する前に、前記コイルエンド部または前記スロットの間の亘り部で異相の前記コイルと接近する部位に、補強絶縁を施す回転電機の製造方法。
  4. 請求項記載の回転電機の製造方法であって、
    前記固定子の前記スロットは前記回転子に向かって開口部を有するオープンスロットであり、前記巻線を前記スロットに挿入後、前記スロットの開口部に磁性材料の楔を挿入する回転電機の製造方法。
  5. 請求項1記載の回転電機の製造方法であって、
    前記スロットの間の亘り部を含むコイルエンド部の形状を、前記スロットから前記第一のコイル群の軸方向高さ以上まで略直線状に延出した後、周方向に略直角に曲がり、その後前記固定子鉄心の軸方向端部の外径または内径に沿って円弧をなすように第二のコイル群を成形する回転電機の製造方法。
JP2008310377A 2008-12-05 2008-12-05 回転電機の製造方法 Expired - Fee Related JP5235634B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008310377A JP5235634B2 (ja) 2008-12-05 2008-12-05 回転電機の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008310377A JP5235634B2 (ja) 2008-12-05 2008-12-05 回転電機の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010136537A JP2010136537A (ja) 2010-06-17
JP5235634B2 true JP5235634B2 (ja) 2013-07-10

Family

ID=42347214

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008310377A Expired - Fee Related JP5235634B2 (ja) 2008-12-05 2008-12-05 回転電機の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5235634B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5446406B2 (ja) * 2009-04-09 2014-03-19 株式会社豊田自動織機 電機における固定子
JP5967612B2 (ja) * 2012-11-14 2016-08-10 株式会社日立産機システム インバータ駆動回転電機、およびその製造方法
JP6184387B2 (ja) * 2014-09-30 2017-08-23 株式会社東芝 回転電機、及び回転電機の製造方法
JP2016127610A (ja) * 2014-12-26 2016-07-11 ダイキン工業株式会社 回転電気機械
CN105790479A (zh) * 2016-04-05 2016-07-20 中国船舶重工集团公司第七〇二研究所 一种船舶推进电机及其定子线圈的绕制方法
JP7251340B2 (ja) * 2018-07-25 2023-04-04 株式会社デンソー 電機子巻線の製造方法
NO345646B1 (en) * 2019-02-06 2021-05-25 Kongsberg Maritime CM AS Distributed double litz wire winding in open slots
JP7365824B2 (ja) * 2019-08-27 2023-10-20 日立Astemo株式会社 回転電機の固定子および回転電機
WO2022201396A1 (ja) * 2021-03-24 2022-09-29 三菱電機株式会社 同期リラクタンスモータ
CN117639306A (zh) * 2022-08-19 2024-03-01 安徽威灵汽车部件有限公司 定子、电机和车辆

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5798154U (ja) * 1980-12-08 1982-06-16
JPS61224841A (ja) * 1985-03-29 1986-10-06 Toshiba Corp 単層同心巻三相固定子巻線
JPH07298528A (ja) * 1994-04-26 1995-11-10 Toyota Motor Corp 電動機
JP3484006B2 (ja) * 1996-01-30 2004-01-06 株式会社日立製作所 回転機および成形方法
JP2001211587A (ja) * 2000-01-21 2001-08-03 Mitsubishi Electric Corp 回転電機の固定子
JP2004215483A (ja) * 2002-05-29 2004-07-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd モータジェネレータ
JP4193640B2 (ja) * 2003-08-29 2008-12-10 トヨタ自動車株式会社 モータの製造方法
JP2006109662A (ja) * 2004-10-08 2006-04-20 Meidensha Corp 回転電機の巻線絶縁構造
JP5040303B2 (ja) * 2006-12-28 2012-10-03 株式会社日立製作所 回転電機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010136537A (ja) 2010-06-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5235634B2 (ja) 回転電機の製造方法
JP5635470B2 (ja) 回転電機および回転電機の製造方法
JP3752431B2 (ja) 回転電機及びその製造方法
USRE46265E1 (en) Rotating electric apparatus and method for connecting stator coils thereof
US20100001609A1 (en) Rotating electric machine
US8384263B2 (en) Rotating electrical machine having a compact stator
US10461591B2 (en) Rotary electric machine with armature coil end top portions displaced in a radial direction
JP5674540B2 (ja) 固定子および回転電機
US20080201935A1 (en) Manufacturing Method for Rotary Electric Machine and Stator
KR102024972B1 (ko) 고정자
US20140184011A1 (en) Stator for Rotating Electrical Machine and Rotating Electrical Machine
JP5174485B2 (ja) 回転電機
JP2008228443A (ja) 電気機械及びその製造方法
US6794785B2 (en) Alternator for vehicles
CN110771013B (zh) 旋转电机的定子以及旋转电机
US20240039355A1 (en) Rotating Electrical Machine, Electric Wheel, and Vehicle
WO2011104763A1 (ja) 回転機
JP7030961B2 (ja) 固定子、及び回転電機
CN112470369B (zh) 旋转电机的定子
JP6009519B2 (ja) 回転電機および回転電機の製造方法
JP4931742B2 (ja) 回転機
JP7380997B2 (ja) コイル及び回転機
WO2022097062A1 (en) Electric machine and method for manufacture
Eshaghian et al. Design of wave winding with bar wires for six-phase interior permanent magnet traction machines
US9570951B2 (en) Rotary electric machine unit

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100910

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100910

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120815

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120821

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121022

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130226

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130326

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160405

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees