JP5233613B2 - 投写型表示装置および配置関係検出方法 - Google Patents

投写型表示装置および配置関係検出方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5233613B2
JP5233613B2 JP2008301497A JP2008301497A JP5233613B2 JP 5233613 B2 JP5233613 B2 JP 5233613B2 JP 2008301497 A JP2008301497 A JP 2008301497A JP 2008301497 A JP2008301497 A JP 2008301497A JP 5233613 B2 JP5233613 B2 JP 5233613B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
projection
shape
display device
projection display
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008301497A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010130224A (ja
JP2010130224A5 (ja
Inventor
志紀 古井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2008301497A priority Critical patent/JP5233613B2/ja
Publication of JP2010130224A publication Critical patent/JP2010130224A/ja
Publication of JP2010130224A5 publication Critical patent/JP2010130224A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5233613B2 publication Critical patent/JP5233613B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Controls And Circuits For Display Device (AREA)
  • Projection Apparatus (AREA)
  • Video Image Reproduction Devices For Color Tv Systems (AREA)

Description

本発明は、投写面に向けて画像を投写する投写型表示装置における、投写型表示装置と投写面との配置関係の検出方法に関する。
従来から、画像形成に液晶パネル等の光変調装置を用いたプロジェクタをはじめとする投写型表示装置において、投写された画像(以下「投写画像」と呼ぶ)の台形歪み補正やフォーカス調整など(以下、「投写用調整」という)を行う技術が知られている。こうした投写用調整を行う際には、スクリーンなどの投写面に投写した所定の形状をした形状画像を、投写型表示装置に備えられたCCDカメラなどの撮像部によって撮像して、その撮像画像に基づいて投写型表示装置と投写面との配置関係を測定している(下記特許文献参照)。
特開2006−60447号公報
このような投写用調整を行う際には、投写面に投写した形状画像に蛍光灯等の照明光の写り込み等が含まれていると、その写り込みを形状画像の一部として誤検出する恐れがあった。そのため形状画像を投写して撮影した画像の画素値から、全白や全黒の画像を投写して撮影した画像の画素値を差し引いて、形状画像を検出していた。この方法は照明光の写り込み等の変化のない一定のノイズを除去するには有効である。しかし外光がCCDカメラやCMOSカメラ自身に与えるノイズや、外光が投写面に投写した形状画像に与えるノイズ等の、常に変化するノイズに対しては、撮影した画像の各画素の画素値を差し引いた時に、撮影画像2枚分のノイズとして増幅されてしまうことがあり、検出した測定画像から台形歪み補正及びフォーカス調整を行うための測定点の位置検出を行った際に誤差が生じることがあった。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、投写した形状画像の撮像画像から常に変化するノイズを除去し、正確な形状画像を検出する技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するために、以下の形態または適用例を取ることが可能である。
投写型表示装置であって、投写面に向けて画像を投写する投写部と、前記投写面に向けて前記投写部から投写された画像を撮像する撮像部と、画像の性質が異なる2以上の領域に区分された第1形状画像を投写させると共に、該第1形状を含む投写された画像を、前記撮像部により撮像させて、第1撮像画像として取得する第1撮像画像取得部と、少なくとも一部が、前記第1形状画像における前記画像の性質が異なる2以上の領域に対して、各領域毎に相互に相補的な性質を有する第2形状画像を投写させると共に、該第2形状を含む投写された画像を、前記撮像部により撮像させて、第2撮像画像として取得する第2撮像画像取得部と、前記取得した第1撮像画像と前記第2撮像画像とに基づいて、前記投写型表示装置に対する前記投写面の配置関係を検出する配置関係検出部とを備える投写型表示装置。
[適用例1]
投写面に向けて映像を投写する投写部を備えた投写型表示装置であって、
前記投写面に向けて前記投写部から投写された画像を撮像する撮像部と、
画像の性質が異なる2以上の領域に区分された第1形状画像を投写させると共に、該第1形状を含む投写された画像を、前記撮像部により撮像させて、第1撮像画像として取得する第1撮像画像取得部と、
前記第1形状画像とは少なくとも一部が、前記画像の性質に関して相補的な性質を有する第2形状画像を投写させると共に、該第2形状を含む投写された画像を、前記撮像部により撮像させて、第2撮像画像として取得する第2撮像画像取得部と、
前記取得した第1撮像画像と前記第2撮像画像とを対応付け、両画像の各画素の画素値を演算して、測定用画像を抽出する測定用画像抽出部と、
前記抽出された測定用画像から測定点を抽出し、前記測定点に基づいて、前記投写部に対する前記投写面の配置関係を検出する配置関係検出部と
を備える投写型表示装置。
この投写型表示装置によれば、第1形状画像と第2形状画像とをそれぞれ投写面に投写し、撮像した第1、第2撮像画像に基づいて投写部と投写面との配置関係を検出することができる。
[適用例2]
適用例1記載の投写型表示装置であって、
前記第1撮像画像と第2撮像画像とは、前記演算により、前記第2形状画像が前記相補的な性質を備えた範囲の前記画像の区分された一つの領域にとっては、演算後の値が演算上の上限または下限を超えた値となって制限される画像である
投写型表示装置。
この投写型表示装置によれば、第1撮像画像と第2撮像画像とを対応付け、両画像の各
画素の画素値を演算し、生成した測定用画像内に、演算後の値が演算上の上限または下限を超えた値となって制限される領域が生成される。測定用画像内のその領域では、第1,第2撮像画像の撮像時に両画像に生じた外光によるノイズは消去される。よって、測定用画像は第1,第2撮像画像に比べ画像情報におけるS/N比が大きい画像が得られる。
[適用例3]
適用例2記載の投写型表示装置であって、
前記第1,第2形状画像における前記画像の性質とは明度、色相、彩度の少なくともいずれかひとつである投写型表示装置。
この投写型表示装置によれば、第1形状画像と第2形状画像とは、少なくとも一部が、明度、色相、彩度の少なくともいずれかひとつにおいて相補的な性質を有すればよいので、
第1形状画像と第2形状画像との組み合わせとして、多数の組み合わせが可能である。ここで相補的とは、第1形状画像と第2形状画像とを比較した際に、2つの画像の対応する部分における明度、色相、彩度の少なくともいずれか一つの要素の高低や分布が逆転していること、あるいは十分に差分を取れる程度に異なっていることを言う。
[適用例4]
適用例3記載の投写型表示装置であって、
前記画像の性質とは明度であり、
前記第1,第2形状画像は各々、明度の異なる2つの領域から構成され、該2つの領域の一方は黒色で他方が白色である
投写型表示装置。
これらの投写型表示装置によれば、第1,第2形状画像とは明度に関して相補的な性質を備えた範囲が存在し、第1,第2形状画像の両画像が白色と黒色で構成されているので、それらの画像を撮像する撮像部はモノクロのみ検出可能なものでもよい。
[適用例5]
適用例3または4記載の投写型表示装置であって、
前記第1形状画像と前記第2形状画像とが互いに前記画像の性質に関して相補的な性質を有する部分の形状は、その形状が平面を定義可能な3点を抽出可能に含んでいる形状である投写型表示装置。
この投写型表示装置によれば、第1形状画像と前記第2形状画像とが互いに前記画像の性質に関して相補的な性質を有する部分の形状から平面を定義可能な3点の抽出が可能なので、第1,第2形状画像に基づいて生成される測定画像のその形状に該当する部分からも平面を定義可能な3点の抽出が可能である。
[適用例6]
適用例5記載の投写型表示装置であって、
前記配置関係検出部は、前記配置関係の1つとして前記投写部から投写する投写光の光軸と前記投写面との傾きである投写角を算出する投写型表示装置。
この投写型表示装置によれば、配置関係検出部は測定用画像に基づいて投写角を算出するので、ユーザーが投写角を測量し、その値を投写型表示装置に入力するという行為は必要ない。
[適用例7]
適用例6記載の投写型表示装置はさらに、
前記配置関係検出部で算出した前記投写角を用いて前記投写面に投写される投写画像の台形歪みを補正する台形歪み補正部を備える投写型表示装置。
この投写型表示装置によれば、この投写型表示装置は台形歪み補正部を備えるのでユーザーが手動で投写型表示装置本体や投写面を動かすことによって投写画像の台形歪みの補正をする必要がない。
[適用例8]
適用例5記載の投写型表示装置であって、
前記配置関係検出部は、前記配置関係の1つとして前記投写型表示装置と前記投写面までの投写距離を算出する投写型表示装置。
この投写型表示装置によれば、配置関係検出部は測定用画像に基づいて投写距離を算出するので、ユーザーが投写距離を測量し、その値を投写型表示装置に入力するという行為は必要ない。
[適用例9]
適用例8記載の投写型表示装置はさらに、
前記配置関係検出部で算出した前記投写距離を用いて前記投写面に投写される投写画像のフォーカス調整を行うフォーカス調整部を備える投写型表示装置。
この投写型表示装置によれば、この投写型表示装置はフォーカス調整部を備えるのでユーザーが手動で投写画像のフォーカス調整をする必要がない。
[適用例10]
投写型表示装置の投写部と、投写面との配置関係を検出する配置関係検出方法であって、
画像の性質が異なる2以上の領域に区分された第1形状画像を投写させると共に、該第1形状を含む投写された画像を、前記撮像部により撮像させて、第1撮像画像として取得する第1撮像画像取得工程と、
前記第1形状画像とは少なくとも一部が、前記画像の性質に関して相補的な性質を有する第2形状画像を投写させると共に、該第2形状を含む投写された画像を、前記撮像部により撮像させて、第2撮像画像として取得する第2撮像画像取得工程と、
前記取得した第1撮像画像と前記第2撮像画像とを対応付け、両画像の各画素の画素値を演算して、測定用画像を抽出する測定用画像抽出工程と、
前記抽出された測定用画像から測定点を抽出し、前記測定点に基づいて、前記投写部に対する前記投写面の配置関係を検出する配置関係検出工程を備えることを特徴とする配置関係検出方法。
この配置関係検出方法によれば、投写面に2つの形状画像を投写するのみで投写部と投写面との配置関係を検出できるので、投写部と投写面との配置関係を検出するために、様々な測定用の画像を投写面に投写する必要がない。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能である。例えば、投写面検出方法および装置、投写画像補正方法及び装置、それらの方法または装置の機能を実現するための集積回路、コンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体等の形態で実現することができる。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。
A.第1実施例:
(A1)プロジェクタの全体構成
(A2)台形歪み補正の概要
(A3)測定用画像検出処理
(A4)三次元測量処理
(A5)台形歪み補正処理
B.第2実施例:
C.変形例:
A.第1実施例:
(A1)プロジェクタの全体構成:
図1は、本発明の第1実施例におけるプロジェクタ100の全体構成を示すブロック図である。プロジェクタ100は、画像を表す画像信号を外部から入力し、これをスクリーンSCなどの投写面上に画像(以下「投写画像」と呼ぶ)として表示させる。本実施例では、スクリーンSCはほぼ直立しており、スクリーン面は矩形形状とされている。
プロジェクタ100は大きく分けると、光学的な画像の形成を行う光学系と映像信号を電気的に処理する画像処理系とからなる。光学系は、照明光学系140、液晶パネル130、投写光学系150から構成されている。照明光学系140は、放電灯(図示せず)を備え、放電灯の光を投写に用いる光として射出する。液晶パネル130は、後述する画像処理系からの信号を受けて、パネル面に画像を形成する。液晶パネル130は、カラーの投影を行うため、RGBの三原色に対応した3枚の液晶パネルからなる。そのため、照明光学系140からの光はRGBの3色の色光に分離され、各色光は対応する各液晶パネルに入射する。各液晶パネルを通過して変調された色光はクロスダイクロイックプリズム等の合成光学系によって合成され、投写光学系150に射出される。
投写光学系150には、投写する画像の拡大・縮小および焦点の調整を行うズームレンズ152、ズームの度合いを調整するズーム調整用モータ156、フォーカスの調整を行うフォーカス調整用モータ157が備えられている。投写光学系150は、液晶パネル130で変調された光を入射し、ズームレンズ152を用いて、スクリーンSC上に投写画像を結像する。ズームレンズ152は、ズーム調整用モータ156とフォーカス調整用モータ157とによって、レンズの位置などが調整され、スクリーンSC上の投写画像の拡大・縮小を行うズーム調整や、スクリーンSC上に投写画像を適正に結像させるフォーカス調整を行っている。
他方、画像処理系は、実質的な処理全般を司るCPU120と映像用プロセッサ134とを中心に構成され、A/D変換部110、液晶パネル駆動部132、ズームレンズ駆動部155、RAM160、形状画像記憶部171を含むROM170、撮像部180、撮像画像メモリ182、リモコン制御部190、リモコン191等を備える。これらの画像処理系を構成する各要素は、バス102を介して互いに接続されている。
A/D変換部110は、パソコンやDVDプレーヤー等の画像出力機器からケーブル200を介して入力された入力信号をA/D変換するデバイスであり、変換後のデジタル画像信号を、映像用プロセッサ134に出力する。映像用プロセッサ134は、入力したデジタル画像信号に対して、輝度、コントラスト、色の濃さ、色合い、投写画像の形状等を調整する処理を行った上で、液晶パネル駆動部132に対して、処理後の映像信号を出力する。この映像信号に基づいて、液晶パネル駆動部132は、液晶パネル130を駆動する。結果的に、A/D変換部110を介して入力した映像信号に対応した映像が、液晶パネル130に形成され、この画像が投写光学系150を介して、スクリーンSC上に形成されることになる。
映像用プロセッサ134が行う画像処理としては、上記の明度、コントラスト、色合いなどの補正の他、台形歪み補正が含まれる。図1では、台形歪み補正を行う回路を、特に台形歪み補正部136として示した。この台形歪み補正部136では、CPU120内の後述する投写角算出部126で算出した投写角の値に基づいて投写画像の台形歪み補正をデジタル画像信号に対して行っている。こうした映像用プロセッサ134は、台形歪み補正用のDSP(デジタルシグナルプロセッサ)として販売されている汎用のプロセッサを用いることができるが、専用のASICとして構成することも差し支えない。
映像用プロセッサ134と共に、プロジェクタ100における画像処理を行うCPU120は、測定用画像検出部122と、ズーム比算出部123と、焦点距離算出部124と、三次元測量部125と、投写角算出部126とを備える。これらの各部は、CPU120がROM170に予め記憶した特定のプログラムを実行することにより実現される。各処理部は、後で詳述するプロジェクタ100とスクリーンSCとの相対距離(以下、投写距離と言う)や、プロジェクタから投写した投写光の光軸に対するスクリーンSCの傾きである投写角(以下、投影投写角と言う)を算出するために必要な処理を行っている。
CPU120は、その各部の働きにより投影投射角および投写距離を算出すると、投影投射角に対応した信号を映像用プロセッサ134に、投写距離に対応した信号をズームレンズ駆動部155に、それぞれ出力する。映像用プロセッサ134は、投影投写角に対応した信号をCPU120から受け取ると、これを用いて台形歪み補正を行う。プロジェクタ100の光学系の光軸とスクリーンSCとのなす角度である投影投写角が分かれば、映像がどのように歪むかは演算できるので、映像用プロセッサ134は、投影投写角に対応したパラメータの設定がなされると、投写画像の歪みを補正するように、A/D変換部110から入力した画像を補正し、補正後の映像信号を、液晶パネル駆動部132に出力するのである。
他方、ズームレンズ駆動部155はCPU120から投写距離に相当する信号を受け取ると、その信号に基づいて、フォーカス調整用モータ157を駆動し、フォーカス調整を行う。なお、フォーカス調整を行うためには、ズームレンズのズーム比を知る必要があるが、本実施例では、ズーム比は、ズーム調整用モータ156によるズームレンズ152の駆動量から算出した。もとより、後述する撮像部180による撮像画像から算出することも可能である。
上記のCPU120の動作に必要となるワークエリアは、RAM160上に確保される。なお、映像用プロセッサ134は、自身が行う画像の表示状態の調整処理など、各処理の実行の際に必要となるワークエリアを、内蔵RAMとして備えている。また、ROM170は、上述した各処理部を実現するプログラムの他、後述する測定用画像の検出に用いる2枚の形状画像を記憶しており、形状画像記憶部171に対応している。
リモコン制御部190は、リモコン191を通じたユーザーのからの指示を受信し、バス102を介してCPU120に伝える。なお、本実施例ではプロジェクタ100はユーザーからの指示をリモコン制御部190及びリモコン191を通じて受信しているが、ユーザーからの指示をプロジェクタ100に備えた操作パネルなど、他の構成を通じて受け取るものとしてもよい。
撮像部180について説明する。撮像部180は、プロジェクタ100の前面、即ち、投写光学系150がスクリーンSCに向けて映像を投写する方向を撮像可能な位置に設けられており、推奨された投影距離においてスクリーンSCに投影された投写画像の全体が少なくとも撮像範囲内に入るように、カメラ方向及び画角が設定されている。撮像部180は周知のCCD、このCCD上に映像を形成する単焦点レンズ、CCDに入射する光量を調整するオートアイリスなどの機構、更にはCCDから映像信号を読み出す制御回路などを備える。オートアイリスの機構は、CCDカメラからの映像の明度の累積値に相当する信号を制御回路から受け取り、明度の累積値が所定の範囲に入るように、単焦点レンズに設けられたアイリス(絞り)を自動的に調整している。オートアイリスによる明るさの調整がなされた画像は、撮像部180から撮像画像メモリ182に出力され、撮像画像メモリ182の所定の領域に繰り返し書き込まれる。撮像画像メモリ182は、1画面分の画像の書き込みが完了すると、所定の領域のフラグを順次反転するので、CPU120は、このフラグを参照することにより、撮像部180を用いた撮像が完了したか否かを知ることができる。CPU120は、このフラグを参照しつつ、撮像画像メモリ182にアクセスして、必要な撮像画像を取得する。
(A2)台形歪み補正の概要
台形歪み補正の概要を、図2に示した。台形歪み補正は、測定用画像検出処理(ステップS100)と、三次元測量処理(ステップS200)と、台形歪み補正処理(ステップS300)の3つのサブルーチンから構成されている。
まず、測定用画像検出処理(ステップS100)は形状画像記憶部170内に記憶している2枚の形状画像を各々にスクリーンSCに投写し撮像部180で撮像した撮像画像に基づいて測定用画像を検出する。ここで用いられる2枚の形状画像及び測定用画像の検出方法については図4を用いて後で詳述する。
測定用画像を検出した後、3次元測量処理(ステップS200)を行なう。3次元測量処理は、測定用画像検出処理で検出した測定用画像に基づいて、プロジェクタ100とスクリーンSCとの相対的な3次元の配置関係を算出する。この処理については、図6を用いて、後で詳しく説明する。最後にスクリーンSCの三次元測量の結果を用いて、投写面に投写する投写画像の台形歪み補正処理(ステップS300)を行なう。
これらの処理は、CPU120により実行される。ユーザーが、リモコン191上の台形歪み補正を指示するボタンを操作すると、図2に示した処理が開始される。また、例えば電源オンや、その後の初期画面の投影時などに自動的に実行されるものとしてもよい。
(A3)測定用画像検出処理:
測定用画像検出処理について図3から図5を用いて説明する。測定用画像は複数の測定点を含んでおり、その測定点はプロジェクタ100とスクリーンSCとの相対距離である投写距離と、プロジェクタから投写した投写光の光軸に対するスクリーンSCの傾きである投影投写角との算出に用いる。図3は、プロジェクタ100における測定用画像検出処理の流れを示すフローチャートである。図4は、測定用画像検出処理の各ステップで用いる画像を示している。また図5は、測定用画像検出処理で用いる画像の特徴を説明した図である。最初に、図3と図4を用いて測定用画像検出処理の流れを説明した後、図4と図5を用いて測定用画像検出処理で用いる画像の特徴を説明する。
まず、測定用画像検出処理の流れを説明する。測定用画像検出処理はCPU内の測定用画像検出部122(図1参照)によって実行され、図2に示したように台形歪み補正の開始の指示(ユーザーによるボタン操作時、電源オン時、初期画面投写時)とともに始まる。測定用画像検出処理が開始されると、測定用画像検出部122はROM170の形状画像記憶部171が記憶している第1形状画像310(図4参照)を読み出し、スクリーンSCに第1形状画像310を投写する(図3:ステップS110)。具体的には、測定用画像検出部122は形状画像記憶部171から第1形状画像310を読み出し、投影するように映像用プロセッサ134に指示し、この指示を受けた映像用プロセッサ134は、第1形状画像を液晶パネル駆動部132を介して液晶パネル130に出力する。そして、第1形状画像が、スクリ−ンSCに投影されたタイミングで、撮像部180に撮像を指示するのである。撮像の指示を受けた撮像部180は、CCDに入射する映像の明るさなどが撮像に適したものとなるようにオートアイリスを調整し、撮像を行なう。撮像された画像(以下、第1撮像画像という)は、撮像部180により、撮像画像メモリ182に保存されるが、第1撮像画像の保存が完了すると、フラグが反転されるので、CPU120はこのフラグを監視することにより、第1撮像画像が撮像画像メモリ182に保存されたことを確認することができる(ステップS120)。一例として、撮像画像メモリ182に保存された第1撮像画像315を図4に示した。投写光学系の光軸とスクリーンSCとが直交していなければ、図4に例示したように、第1撮像画像315は、第1形状画像310と比べて、台形歪みが生じた画像となっている。
第1撮像画像315の撮像、保存が終わると、今度は形状画像記憶部171が記憶している第2形状画像320を読み出し、第1形状画像の投写、撮像、保存と同様の処理が行われる。つまり、第2形状画像320をスクリ−ンSCに投影し(図3:ステップS130)、撮像部180で撮像し、撮像した第2撮像画像325を撮像画像メモリ182に保存する(ステップS140)。第1,第2形状画像310,320については後述する。
撮像画像メモリ182に第1撮像画像315と第2撮像画像325とを保存後、それら2つの画像を撮像画像メモリから読み出し、第1撮像画像315と第2撮像画像325との各画素値の差分を計算し(ステップS150)、その差分値によって表される測定用画像330(図4)を検出する処理を行い(ステップS160)、測定用画像検出処理は終了する。この第1,第2撮像画像の各画素値の差分の計算を行う処理が、特許請求の範囲における、両画像の各画素の画素値の演算、に該当する。
次に、測定用画像検出処理で用いる画像の特徴を説明する。図4で示すように、第1形状画像310は、複数の所定形状を含む画像である。本実施例で使用する第1形状画像310は白色の四角の第1形状領域313が3行×3列で配置され、その周囲は黒色の画像で構成されている。一方、第1形状画像310と同様に、第2形状画像320も複数の所定形状を含む画像である。第2形状画像320は黒色の四角の第2形状領域323が3行×3列で配置され、その周囲は白色の画像で構成されている。第1形状領域と第2形状領域は、第1,第2形状画像の各々の画像内で同位置に配置されており、第2形状領域は第1形状領域より大きく、仮に第1形状画像と第2形状画像を重ねた場合には、第2形状領域が第1形状領域を内包する位置、大きさの関係となっている。もとより、第1,第2領域が同一形状でもよい。
第1形状画像を投写面に投写し撮像した第1撮像画像315は、第1形状領域に対応する第1撮像領域317と、第1撮像画像の第1撮像領域317以外の部分である第1補集合318とから構成される。 第2形状画像を投写面に投写し撮像した第2撮像画像325は、第2形状領域に対応する第2撮像領域327と、第2撮像画像の第2撮像領域以外の部分である第2補集合328とから構成される。上述したように、この第1,第2撮像画像の各画素値の差分を計算して取得した画像が測定用画像330であり、測定用画像内の3行×3列の白色の四角の領域を測定用領域335とする。
図5に第1撮像画像315及び第2撮像画像325における各画素の明度分布を示した。第1撮像画像315は3行×3列の白色の四角を含んでおり、ここでいう第1撮像画像315の明度分布とは、第1撮像画像315の特定の行にある白色の四角を通る直線に沿って得られたものである。例えば、図5(A)は第1撮像画像315のXa方向に対する各画素の明度分布である。第1撮像領域317は撮像された画像なので完全な白色ではないが、周囲との相対関係としては明度が高い分布となる。図5(A)の明度分布曲線に示すように、第1撮像領域317の輪郭部分に相当する位置に外光によるノイズが存在する。このようにスクリーンSCに投写された形状画像を撮像し、撮像画像を取得した場合、形状画像を撮像する過程で形状画像中の明度、色相、彩度のいずれかが急変する境界近傍に、外光の影響によりノイズが発生しやすく、このノイズも撮像画像として取り込んでしまう。このノイズは一定の大きさのものではなく、常に変化するノイズ(以下、「ホワイトノイズ」と呼ぶ)である。本実施例の場合、形状画像の明度の境界にホワイトノイズが生じ、第1撮像領域317の輪郭部分に対応する明度分布がノイズを含んだ曲線となっている。このような画像はS/N比の低い画像であり、この画像に含まれる画像情報を用いて、新たな情報を取得する場合に、取得する情報に誤差が生じる。
一方、第2撮像画像325は3行×3列の黒色の四角を含んでおり、ここでいう第2撮像画像325の明度分布とは、第2撮像画像325の特定の行にある黒色の四角を通る直線に沿って得られたものである。例えば、図5(B)は第2撮像画像325のXb方向に対する各画素の明度分布である。第2撮像画像の明度分布も、第1撮像画像の明度分布と同様に明度が大きく変化する境界にホワイトノイズが存在する曲線となっており、S/N比の低い画像である。
図5(C)は測定用画像330の各画素の明度分布を示した。測定用画像330は3行×3列の白色の四角を含んでおり、ここでいう測定用画像330の明度分布とは、測定用画像330の特定の行にある白色の四角を通る直線に沿って得られたものである。例えば、図5(C)は測定用画像330のXc方向の明度分布を示している。測定用画像は第1撮像画像と第2撮像画像の各画素値の差分を取るので、撮像画像に含まれていたホワイトノイズが相殺され、測定用領域335の輪郭部分に対応する明度の境界において、ノイズの無い明度分布となる。つまり、第1撮像画像内のホワイトノイズが存在する画像部分(第1撮像領域の輪郭部分)から、当該部分より明度の高い画像(第2補集合328)を差し引くことにより、その部分の画素値はビット演算上ではマイナスの値となるが、この場合は、画素値はゼロとするのである。つまり、演算後の画素値の値が、演算上の下限を超えた値となって制限されることになり、第1,第2撮像画像内のホワイトノイズが実質上消去されたことになる。したがって、図5(C)の明度分布に示すようなS/N比の高い測定用画像が得られる。本実施例の場合、第1形状画像310における第1形状領域313に相当する形状が、測定用領域335の形状として残ることになる。
このように、測定用画像の明度分布において、測定領域の輪郭部分にホワイトノイズの無い明度分布を取得しようとする場合、第2撮像画像は、第1撮像領域の輪郭と同じ位置またはその近傍部分に対応する部分において、第1撮像画像の明度分布と相補的な明度分布を示す画像であればよい。すなわち、第2撮像画像は、当該部分において、第1撮像画像の明度分布と明度が逆転する明度分布を示す画像であればよい。このような第2撮像画像を用いると、第1撮像画像との差分を取った際に、第1撮像領域の輪郭部分に、演算上の上限または下限を超えた値となって制限される部分が生成され、ホワイトノイズも同時に消去されるのである。
第2撮像画像は第2形状画像の撮像によって生成されるので、第2形状画像においても、第2撮像画像と同じ性質の明度分布を、第1形状画像の明度分布に対して示す画像であればよい。本実施例におけるこのような性質の第2形状画像は、特許請求の範囲における「前記画像の性質に関して相補的な性質を有する第2形状画像」に該当する。また、形状画像としてはこの他に、色相又は彩度の分布において、第1形状画像と相補的な分布を示す部分を備える第2形状画像であればよい。
以上、測定用画像取得処理では、第1形状画像と、上記の性質を持つ第2形状画像を投写、撮像し、得られた第1,第2撮像画像の各画素の差分を取りホワイトノイズを消去した測定用画像を生成する。また第1,第2形状画像の差分を取るので、従来技術として存在する、投写面への蛍光灯の写り込みや投写面上の塵埃等の一定のノイズを消去する技術も備えるので、生成される測定用画像はS/N比が高い画像となる。
(A4)三次元測量処理:
次に、三次元測量処理について説明する。三次元測量処理は、プロジェクタ100のズームレンズ152の主点を原点とする三次元座標系(以下「レンズ座標系」とも呼ぶ)における、スクリーンSCを含む平面の三次元状態を検出する処理である。すなわち、プロジェクタ100における投写光学系の光軸に対するスクリーンSCの三次元的な傾きを検出するのである。
図6は、プロジェクタ100における三次元測量処理の流れを示すフローチャートである。図7は、三次元測量処理の過程で使用する画像を示している。三次元測量処理は測定画像検出処理後に自動的に開始される。この処理が開始されるとCPU120はまず、三次元測量部125の処理として、先に検出した測定用画像330を離散化し(ステップS205)、9つの測定点337(図7(B)参照)を算出する処理を行う(ステップS210)。図7(A)に示した測定用画像330を離散化した離散化画像の一例を、図7(B)に示した。ここで用いる離散化の処理とは、測定用画像330を含む二次元平面座標を水平方向及び垂直方向にスキャンし、各画素の明暗の分布を求め、明暗の分布から各方向に3つの重心位置を求め、白色の四角の領域の中心座標を取得する処理を意味している(図7(C))。先述のホワイトノイズの除去により、測定用領域335の輪郭部分にホワイトノイズの無い明度分布曲線となっているので、離散化して重心位置を算出する際に、精度の良い算出が可能となる。離散化によって算出された計9個の測定点P1ないしP9の座標は、P1(X11,Y11)ないしP9(X33,Y33)として表すことができる(図7(D))。
次に、ステップS210によって算出された9つの測定点337の内、平面の定義が可能な3点を選択する処理を行う(図6:ステップS215)。平面の定義が可能な3点の選択については、その3点全てが同一直線上に位置しなければ、9つの測定点337の内のどの3点を選択してもよい。本実施例において、9つの測定点337を検出しているのは、投写光学系150とスクリーンSCの間に障害物等が介在し、投写光学系150から投写した重畳画像の一部がスクリーンSCに表示されなかった場合や、撮像部180とスクリーンSCの間に障害物が介在し重畳画像の一部を撮像できなかった場合にでも、その撮像された測定用画像330の一部分から測定点337を検出し、その測定点337を用いて三次元測量を行うことができるようにするためである。この様な場合、本実施例における3行×3列に配列された9つの測定点337の内、各行各列に少なくとも1点ずつの測定点が検出できれば三次元測量は可能である。
次に、選択した3つの測定点337のレンズ座標系における三次元座標を検出する(ステップS220)。測定点337の三次元座標の検出は、ズームレンズ152と撮像部180との視差を利用し、三角測量の原理により三次元座標を検出する能動型のアクティブステレオ法を用いて行う。なお、測定点の三次元座標の検出には複数のカメラを用いた受動型のステレオ法など、アクティブステレオ法以外の方法を用いてもよい。
このようにして検出された3つの測定点337の三次元座標に基づいて、スクリーンSCを含む平面に近似する近似平面を算出する(図6:ステップS230)。具体的には、この3つの測定点を用いた最小二乗法により、スクリーン面を含む平面に近似する近似平面の式を算出する。近似平面式の算出後、三次元測量処理は終了する。
(A5)台形歪み補正設定処理:
次に台形歪み補正設定処理について説明する。台形歪みは、プロジェクタ100から投写した投写光の光軸の方向に対して、スクリーンSCを含むスクリーン面が垂直に設置されていない場合に、プロジェクタ100からの投写画像に生じる台形型の歪みのことである。この台形型の投写画像の歪みを補正するのが、台形歪み補正処理である。
台形歪み補正処理(図2:ステップS300)の詳細を図8に示した。台形歪み補正処理では、CPU120は、まず投写角算出部126として処理を実行することにより、三次元測量処理で検出したスクリーン平面の近似平面とプロジェクタ100から投写した投写光の光軸との角度である投影投写角を算出する(ステップS310)。本実施例では、近似平面の法線と投射光の光軸とがなす角度を投影投写角として算出している。次に算出された投影投写角を基に、台形歪み補正部としての処理を実行し、スクリーン平面に対して投影投写角が垂直となる測定点337の目標座標を算出する(ステップS320)。最後に、測定点337の座標を目標座標に変換する変換係数を算出する処理を行い(ステップS330)、この係数を映像用プロセッサ134に設定する処理(ステップS340)を行うことで台形歪み補正処理は終了する。
映像用プロセッサ134は、設定された係数を用いて、入力されるデジタル画像信号を変換し、変換した結果を液晶パネル駆動部132へと出力する。映像用プロセッサ134に設定する係数は、入力した画像信号の画素位置の情報(座標)に対して、3次元のベクトル演算を行う際の係数である。
この3次元のベクトル演算は、画素の座標を、台形歪み補正する位置の座標に変換するために実行される。この係数が設定されると、映像用プロセッサ134は、入力したデジタル画像信号に対して、各画素の座標に対してベクトル演算を繰り返す。これにより、台形歪み補正処理は実現される。
以上説明したように、第1実施例のプロジェクタ100によれば、第1形状画像と、その相補的な明度分布を示す第2形状画像との差分を取ることにより、測定用画像を生成しているので、撮像画像に含まれる蛍光灯の写り込み等の一定のノイズに加え、投写した形状画像内の明暗の境界部分に外光が与えるホワイトノイズも除去することができる。その結果、S/N比が高い測定用画像が生成されるので、測定点を算出する際の離散化も精度良く行う事ができ、その測定点に基づいて台形歪み補正を行うので、その補正も精度の良いものとなる。
本実施例において、測定用画像検出部122は特許請求の範囲における第1撮像画像取得部、及び第2撮像画像取得部、及び測定用画像抽出部に該当し、三次元測量部125及び焦点距離算出部124及び投写角算出部126は特許請求の範囲における配置関係検出部に該当し、液晶パネル130及び照明光学系140及び投写光学系150は特許請求の範囲における投写部に該当し、その他、本実施例における特許請求の範囲と同じ名称のものは、特許請求の範囲のそれに該当する。
B.第2実施例:
次に本発明の第2実施例について説明する。第1実施例においては、投写部と投写面との配置関係として、スクリーン平面の近似平面とプロジェクタ100から投写した投写光の光軸との角度である投影投写角を算出し、その投影投写角に基づいて投写画像の台形歪み補正を行うものであったが、第2実施例では、投写部と前記投写面との配置関係として、スクリーン平面の近似平面と投写部との距離である投写距離を算出し、その投写距離に基づいて投写画像のフォーカス調整を行う。また、プロジェクタの構成は第1実施例のプロジェクタ100と同じである。
本実施例におけるプロジェクタの構成は第1実施例のプロジェクタ100と同じであるので、構成については図1を用い、フォーカス調整の流れについては図9を用いて本実施例を説明する。フォーカス調整は、図1におけるプロジェクタ100内のCPU120、CPU120からのコマンドによって稼働するズームレンズ駆動部155及びフォーカス調整用モータ157によって行われる。
図9はCPU120内で実行されるフォーカス調整処理の流れを示したフローチャートである。フォーカス調整は第1実施例でも算出したスクリーン平面の近似平面に基づいて行われる。従って、近似平面が算出されるまでの図2における各工程(ステップS100〜S200)は第1実施例の台形歪み補正と同じであるので、図9では省略して図示した。
CPU120は、ステップS100からステップS200までの処理を終了すると、次に算出されたスクリーン平面の近似平面に基づいて、ズームレンズ152の主点からスクリーンSCまでの距離である投写距離を算出する処理を行う(ステップS410)。これが図1に示した焦点距離算出部124の処理に相当する。その後、焦点距離算出部124は投写距離に基づいてプロジェクタ100からの投写光がスクリーンSCで投写画像として結像する焦点距離を算出する(ステップS420)。最後に、算出した焦点距離に焦点が合うようにズームレンズ152の適切な位置及びその位置にレンズを移動させるフォーカス調整用モータ157の駆動量を算出し、駆動量の値をズームレンズ駆動部155に設定し(ステップS430)、フォーカス調整処理を終了する。駆動量の値が設定されたズームレンズ駆動部は、駆動量に基づいてフォーカス調整用モータ157を駆動させることにより、ズームレンズ152を適切な位置に移動させ、投写光をスクリーンSCで投写画像として結像させるフォーカス調整を行う。なお、フォーカス調整処理を実行する時点で、ズームレンズのズーム比を読み込んでいる必要があるが、ズーム調整用モータ156によるズームレンズ152の駆動量から算出している。もとより本実施例では既述したように、撮像部180による撮像画像から算出することも可能である。
以上説明したように、第2実施例のプロジェクタによれば、フォーカス調整を行う際に、撮像画像に含まれる蛍光灯の写り込み等の一定のノイズに加え、投写した形状画像の明暗の境界部分に外光が与えるホワイトノイズも除去された測定用画像に基づいて行うので、精度の良いフォーカス調整が可能となる。
なお、第2実施例として説明したフォーカス調整は、単独で実施しても良いし、第1実施例で説明した台形歪み補正と共に実施しても良い。
C.変形例:
この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(C1)変形例1:
上記実施例では、図4に示した3行×3列に配置された特定形状の図形からなる第1形状画像310と第2形状画像320を用いたが、そのような形状に限らず、他の形状の形状画像を用いてもよい。他の形状画像の例として、図10に示すように、2つの形状画像が挙げられる。一方の形状画像として、黒色の形状画像内に白色の格子状の第3形状領域413を含んだ第3形状画像410を用いる。他方の形状画像として、黒色の形状画像内に白色の四角の補集合を含み、さらにその白色の四角の補集合内に、黒色の格子状の第4形状領域423を含んだ第4形状画像420を用意する。この、第3形状画像410と第4形状画像420とを用い、投写、撮像によって第3撮像画像415と第4撮像画像425を取得し、第2測定用画像430を検出してもよい。本実施例の場合、第4形状領域423は第3形状領域413を内包する形状である。また第4形状領域423の周囲の白色の四角の補集合の部分は、第3撮像画像415と第4撮像画像425の画素値の差分を取った際に第3撮像領域417の周囲のホワイトノイズが除去できればよいので、第3形状領域の周囲に対応する部分が白色であればよい。第2測定用画像430から検出する測定点として、白色の格子状の測定用領域435の縦線と横線の交点を用いればよい。また、形状画像としてはその他に、形状領域の形状が四角や格子状に限らず丸や三角の形状でもよいし、幾何学的な形状に限らず、例えばアニメ的な有意の画像や、文字として読み取り可能な形状でもよい。更に、それらの形状がN行×M行(N,M:自然数)に並んだ形状画像等でも良い。この他、第2形状画像は形状画像メモリに記憶しておらず、台形補正を行う際に第1形状画像から生成するとしてもよい。例えば、第1形状画像から第1形状領域を拡大した領域を持つ画像を作成し、その画像内の当該領域と領域以外の部分の明度,色相、彩度のいずれかの要素を反転させる演算フィルタを用いて第2形状画像を作成するとしてもよい。
プロジェクタ100では光変調素子として液晶パネル130を用いているが、光変調素子としてDMD(デジタル・ミラー・デバイス)を用いたDLPプロジェクタとしても良い。また、撮像部180に用いるイメージセンサをCCDに代えてCMOSとしても良い。更に、照明光学系140に用いる光源を放電灯に代えてLEDとしても良い。また、上記実施例では近似平面の法線と投射光の光軸とがなす角度を投影投写角として算出しているが、投影投写角は台形補正処理を適切に行うことができる角度であれば良い。
また、上記実施例においてソフトウェアで実現されている機能の一部をハードウェアで実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現されている機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。
第1実施例におけるプロジェクタ100の構成を示すブロック図である。 第1実施例における台形歪み補正を示すフローチャートである。 第1実施例における測定用画像検出処理を示すフローチャートである。 測定用画像検出処理に用いる画像を示した説明図である。 測定用画像検出処理に用いる画像の明度分布を示した説明図である。 第1実施例における三次元測量処理を示すフローチャートである。 三次元測量処理に用いる画像を示した説明図である。 第1実施例における台形歪み補正設定処理を示すフローチャートである。 第2実施例におけるフォーカス調整処理を示すフローチャートである。 変形例1に用いる画像を示した説明図である。
符号の説明
100…プロジェクタ
102…バス
120…CPU
122…測定用画像検出部
123…ズーム比算出部
124…焦点距離算出部
125…三次元測量部
126…投写角算出部
130…液晶パネル
132…液晶パネル駆動部
134…映像用プロセッサ
136…台形歪み補正部
140…照明光学系
150…投写光学系
152…ズームレンズ
155…ズームレンズ駆動部
156…ズーム調整用モータ
157…フォーカス調整用モータ
160…RAM
170…ROM
171…形状画像記憶部
180…撮像部
182…撮像画像メモリ
190…リモコン制御部
191…リモコン
200…ケーブル
310…第1形状画像
313…第1形状領域
315…第1撮像画像
317…第1撮像領域
318…第1補集合
320…第2形状画像
323…第2形状領域
325…第2撮像画像
327…第2撮像領域
328…第2補集合
330…測定用画像
335…測定用領域
337…測定点
410…第3形状画像
413…第3形状領域
415…第3撮像画像
417…第3撮像領域
420…第4形状画像
423…第4形状領域
425…第4撮像画像
430…第2測定用画像
SC…スクリーン

Claims (12)

  1. 投写型表示装置であって、
    投写面に向けて画像を投写する投写部と、
    前記投写面に向けて前記投写部から投写された画像を撮像する撮像部と、
    画像の性質が異なる2以上の領域に区分された第1形状画像を投写させると共に、該第1形状を含む投写された画像を、前記撮像部により撮像させて、第1撮像画像として取得する第1撮像画像取得部と、
    少なくとも一部が、前記第1形状画像における前記画像の性質が異なる2以上の領域に対して、各領域毎に相互に相補的な性質を有する第2形状画像を投写させると共に、該第2形状を含む投写された画像を、前記撮像部により撮像させて、第2撮像画像として取得する第2撮像画像取得部と、
    前記取得した第1撮像画像と前記第2撮像画像とに基づいて、前記投写型表示装置に対する前記投写面の配置関係を検出する配置関係検出部と
    を備える投写型表示装置。
  2. 請求項1記載の投写型表示装置であって、
    第1撮像画像及び前記第2撮像画像の各画素の画素値を演算して、測定用画像を抽出する測定用画像抽出部をさらに備え、
    前記配置関係検出部は、前記測定用画像から測定点を抽出し、前記測定点に基づいて、前記投写型表示装置に対する前記投写面の配置関係を検出する
    投写型表示装置。
  3. 請求項記載の投写型表示装置であって、
    前記第1撮像画像と前記第2撮像画像とは、前記演算により、前記第2形状画像が前記相補的な性質を備えた範囲の前記画像の区分された一つの領域にとっては、演算後の値が演算上の上限または下限を超えた値となって制限される画像である
    投写型表示装置。
  4. 請求項記載の投写型表示装置であって、
    前記画像の性質とは明度、色相、彩度の少なくともいずれかひとつである投写型表示装置。
  5. 請求項記載の投写型表示装置であって、
    前記画像の性質とは明度であり、
    前記第1,第2形状画像は各々、明度の異なる2つの領域から構成され、該2つの領域の一方は黒色で他方が白色である
    投写型表示装置。
  6. 請求項または記載の投写型表示装置であって、
    前記第1形状画像と前記第2形状画像とが互いに前記画像の性質に関して相補的な性質を有する部分の形状は、その形状が平面を定義可能な3点を抽出可能に含んでいる形状である
    投写型表示装置。
  7. 請求項記載の投写型表示装置であって、
    前記配置関係検出部は、前記配置関係の1つとして前記投写部から投写する投写光の光軸と前記投写面との傾きである投写角を算出する投写型表示装置。
  8. 請求項記載の投写型表示装置はさらに、
    前記配置関係検出部で算出した前記投写角を用いて前記投写面に投写される投写画像の台形歪みを補正する台形歪み補正部を備える投写型表示装置。
  9. 請求項記載の投写型表示装置であって、
    前記配置関係検出部は、前記配置関係の1つとして前記投写型表示装置と前記投写面までの投写距離を算出する投写型表示装置。
  10. 請求項記載の投写型表示装置はさらに、
    前記配置関係検出部で算出した前記投写距離を用いて前記投写面に投写される前記投写画像のフォーカス調整を行うフォーカス調整部を備える投写型表示装置。
  11. 投写型表示装置と、投写面との配置関係を検出する配置関係検出方法であって、
    画像の性質が異なる2以上の領域に区分された第1形状画像を投写させると共に、該第1形状を含む投写された画像を、撮像部により撮像させて、第1撮像画像として取得する第1撮像画像取得工程と、
    少なくとも一部が、前記第1形状画像における前記画像の性質が異なる2以上の領域に対して、各領域毎に相互に相補的な性質を有する第2形状画像を投写させると共に、該第2形状を含む投写された画像を、前記撮像部により撮像させて、第2撮像画像として取得する第2撮像画像取得工程と、
    前記取得した第1撮像画像と前記第2撮像画像に基づいて、前記投写型表示装置に対する前記投写面の配置関係を検出する配置関係検出工程と
    を備えることを特徴とする配置関係検出方法。
  12. 請求項11記載の配置関係検出方法であって、
    第1撮像画像及び前記第2撮像画像の各画素の画素値を演算して、測定用画像を抽出する測定用画像抽出工程をさらに備え、
    前記配置関係検出工程は、前記測定用画像から測定点を抽出し、前記測定点に基づいて、前記投写型表示装置に対する前記投写面の配置関係を検出する
    配置関係検出方法。
JP2008301497A 2008-11-26 2008-11-26 投写型表示装置および配置関係検出方法 Active JP5233613B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008301497A JP5233613B2 (ja) 2008-11-26 2008-11-26 投写型表示装置および配置関係検出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008301497A JP5233613B2 (ja) 2008-11-26 2008-11-26 投写型表示装置および配置関係検出方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2010130224A JP2010130224A (ja) 2010-06-10
JP2010130224A5 JP2010130224A5 (ja) 2012-01-12
JP5233613B2 true JP5233613B2 (ja) 2013-07-10

Family

ID=42330308

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008301497A Active JP5233613B2 (ja) 2008-11-26 2008-11-26 投写型表示装置および配置関係検出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5233613B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6119902B2 (ja) * 2016-04-20 2017-04-26 セイコーエプソン株式会社 プロジェクター、及び、プロジェクターの制御方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4572377B2 (ja) * 2003-07-02 2010-11-04 セイコーエプソン株式会社 画像処理システム、プロジェクタ、プログラム、情報記憶媒体および画像処理方法
JP3882929B2 (ja) * 2004-03-29 2007-02-21 セイコーエプソン株式会社 画像処理システム、プロジェクタおよび画像処理方法
JP2006214922A (ja) * 2005-02-04 2006-08-17 Seiko Epson Corp 画像処理システム、プロジェクタ、プログラム、情報記憶媒体および画像処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010130224A (ja) 2010-06-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5493340B2 (ja) 投写型表示装置および配置関係検出方法
US8272748B2 (en) Projection-type display apparatus and method for performing projection adjustment
TWI566602B (zh) 投影機及投影機之控制方法
JP4055010B2 (ja) 画像処理システム、プロジェクタ、プログラム、情報記憶媒体および画像処理方法
JP5266954B2 (ja) 投写型表示装置および表示方法
US7839543B2 (en) Document imager, document stillness detection method, and computer program product
JP4196951B2 (ja) プロジェクタ、投写画像調整方法
CN111935465B (zh) 投影系统、投影装置以及其显示影像的校正方法
JP5796286B2 (ja) プロジェクター、及び、プロジェクターの制御方法
US20100053569A1 (en) Projection display apparatus and display method
JP5401940B2 (ja) 投写光学系のズーム比測定方法、そのズーム比測定方法を用いた投写画像の補正方法及びその補正方法を実行するプロジェクタ
JP6343910B2 (ja) プロジェクター、及び、プロジェクターの制御方法
JP5652596B2 (ja) プロジェクター、プログラム、情報記憶媒体および画像投写方法
WO2011102299A1 (ja) 制御装置および投写型映像表示装置
JP2006060447A (ja) スクリーンの一部の辺を用いたキーストーン補正
JP5239611B2 (ja) 投写型表示装置および画像の補正方法
JP6330292B2 (ja) プロジェクター、及び、プロジェクターの制御方法
JP2016085380A (ja) 制御装置、制御方法、及び、プログラム
JP2011176629A (ja) 制御装置および投写型映像表示装置
JP4702050B2 (ja) 画像投影装置、画像投影装置の投影画像補正方法及びプログラム
JP2010109659A (ja) 投写光学系に対する投写面の位置又は傾きの測定方法、その測定方法を用いる投写画像の補正方法及びその補正方法を実行するプロジェクタ
JP6205755B2 (ja) プロジェクタ装置、プロジェクタシステム、プロジェクタ制御方法及びプロジェクタ制御プログラム
JP5233613B2 (ja) 投写型表示装置および配置関係検出方法
JP2011199717A (ja) 投写型表示装置および画像表示方法
JP6347126B2 (ja) プロジェクター、及び、プロジェクターの制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111116

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121211

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130205

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130226

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130311

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160405

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350