JP5233308B2 - 現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 - Google Patents
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Description
このような不具合が生じるのは、現像ローラから離脱される現像剤が、第2搬送部材の回転軸方向(搬送方向)に直交する断面でみて、第2搬送経路の同じ箇所に集中的に落下しやすいためである。
さらに、第2搬送経路と第1搬送経路との間に別の搬送経路を設けて循環経路を形成した現像装置に比べて、第2搬送経路と第1搬送経路とによってのみ循環経路を形成した現像装置は、第1搬送経路に供給するまでの現像剤の撹拌・混合時間を充分にとることができないために、上述のような不具合が特に無視できない問題になる。
M≧π・〔(N1+N2×2)/2〕2
なる関係が成立するものである。
前記被覆率Aは、
A=(無機微粒子投入量〔重量%〕/100)×無機微粒子投影面積Sa〔m 2 /g〕/((1−無機微粒子投入量〔重量%〕/100)×トナー表面積Sc〔m 2 /g〕)×100
なる式で求められ、
上式において前記トナー表面積Sc及び前記無機微粒子投影面積Saは、
Sc=3/(トナー体積平均粒径〔m〕×トナー比重〔g/m 3 〕)
Sa=3/(4×無機微粒子平均1次粒径〔m〕×無機微粒子比重〔g/m 3 〕)
なる式で求められるものである。
前記被覆率Bは、
B=(トナー投入量〔重量%〕/100)×トナー投影面積Sb〔m 2 /g〕/((1−トナー投入量〔重量%〕/100)×キャリア表面積Sd〔m 2 /g〕)×100
なる式で求められ、
上式において前記キャリア表面積Sd及び前記トナー投影面積Sbは、
Sd=3/(キャリア体積平均粒径〔m〕×キャリア比重〔g/m 3 〕)
Sb=3/(4×トナー体積平均粒径〔m〕×トナー比重〔g/m 3 〕)
なる式で求められるものである。
図1〜図5にて、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
まず、図1にて、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1において、1は画像形成装置としてのタンデム型カラー複写機の装置本体、2は入力画像情報に基づいたレーザ光を発する書込み部、3は原稿Dを原稿読込部4に搬送する原稿搬送部、4は原稿Dの画像情報を読み込む原稿読込部、7は転写紙等の記録媒体Pが収容される給紙部、9は記録媒体Pの搬送タイミングを調整するレジストローラ、11Y、11M、11C、11BKは各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナー像が形成される像担持体としての感光体ドラム、12は各感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上を帯電する帯電部、13は各感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に形成される静電潜像を現像する現像装置、14は各感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に形成されたトナー像を記録媒体P上に重ねて転写する転写バイアスローラ(1次転写バイアスローラ)、15は各感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上の未転写トナーを回収するクリーニング部、を示す。
なお、図示は省略するが、各感光体ドラム11Y、11C、11M、11BKの上方には、各色(イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック)のトナー(トナー粒子)を現像装置13に供給する各色のトナー容器がそれぞれ設置されている。
まず、原稿Dは、原稿搬送部3の搬送ローラによって、原稿台から図中の矢印方向に搬送されて、原稿読込部4のコンタクトガラス5上に載置される。そして、原稿読込部4で、コンタクトガラス5上に載置された原稿Dの画像情報が光学的に読み取られる。
書込み部2において、4つの光源から画像信号に対応したレーザ光が各色に対応してそれぞれ射出される。各レーザ光は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色成分ごとに別の光路を通過することになる(露光工程である。)。
その後、現像工程後の感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK表面は、それぞれ、中間転写ベルト17との対向部に達する。ここで、それぞれの対向部には、中間転写ベルト17の内周面に当接するように転写バイアスローラ14が設置されている。そして、転写バイアスローラ14の位置で、中間転写ベルト17上に、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に形成された各色のトナー像が、順次重ねて転写される(1次転写工程である。)。
その後、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK表面は、不図示の除電部を通過して、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BKにおける一連の作像プロセスが終了する。
その後、中間転写ベルト17表面は、中間転写ベルトクリーニング部16の位置に達する。そして、中間転写ベルト17上に付着した未転写トナーが中間転写ベルトクリーニング部16に回収されて、中間転写ベルト17における一連の転写プロセスが終了する。
詳しくは、記録媒体Pを収納する給紙部7から、給紙ローラ8により給送された記録媒体Pが、搬送ガイドを通過した後に、レジストローラ9に導かれる。レジストローラ9に達した記録媒体Pは、タイミングを合わせて、2次転写ニップに向けて搬送される。
そして、定着工程後の記録媒体Pは、排紙ローラによって、装置本体1外に出力画像として排出されて、一連の画像形成プロセスが完了する。
図2は、作像部及びトナー容器28を示す構成図である。図3(A)は現像装置13の上部(第1搬送部材としての第1搬送スクリュ13b1の位置である。)を長手方向にみた概略断面図(水平方向の断面図)であって、図3(B)は現像装置13の下部(第2搬送部材としての第2搬送スクリュ13b2の位置である。)を長手方向にみた概略断面図である。図4は、現像装置13の循環経路を長手方向にみた概略断面図(垂直方向の断面図)である。また、図5は、現像装置13に設置される拡散部材13dを示す正面図である。
なお、各作像部はほぼ同一構造であって、各トナー容器もほぼ同一構造であるために、図2〜図5にて作像部及びトナー容器は符号のアルファベット(Y、C、M、BK)を除して図示する。
像担持体としての感光体ドラム11は、負帯電の有機感光体であって、不図示の回転駆動機構によって反時計方向に回転駆動される。
クリーニング部15は、感光体ドラム11に摺接するクリーニングブラシ(又は、クリーニングブレード)が設置されていて、感光体ドラム11上の未転写トナーを機械的に除去・回収する。
なお、トナーTの供給は、トナー濃度の情報に限定されず、感光体ベルトや中間転写ベルト等に形成されたトナー像の反射率等から検知される画像濃度の情報に基づいて実施されてもよい。また、これらの異なる情報を組み合わせて、トナーTの供給の実施を判断してもよい。
図2〜図5を参照して、現像装置13は、現像剤担持体としての現像ローラ13a、搬送部材としての搬送スクリュ13b1、13b2(オーガスクリュ)、現像剤規制部材としてのドクターブレード13c、拡散部材13d、等で構成されている。
現像剤担持体としての現像ローラ13aは、アルミニウム、真鍮、ステンレス、導電性樹脂等の非磁性体を円筒形に形成してなるスリーブが不図示の回転駆動機構によって時計方向に回転されるように構成されている。図3を参照して、現像ローラ13aのスリーブ13a2内には、スリーブの周面に現像剤Gの穂立ちを生じるように磁界を形成するマグネット13a1が固設されている。マグネット13a1から発せられる法線方向磁力線に沿うように、現像剤G中のキャリアCがスリーブ13a2上にチェーン状に穂立ちする。このチェーン状に穂立ちしたキャリアCに帯電したトナーTが付着されて、磁気ブラシが形成される。磁気ブラシは、スリーブ13a2の回転によってスリーブ13a2と同方向(時計方向)に移送される。そして、現像ローラ13a上に担持された現像剤G中のトナーTが、現像領域Nにて、現像ローラ13aと感光体ドラム11との間に形成された電界(現像電界)によって感光体ドラム11上の静電潜像に向けて飛翔することになる。
現像剤規制部材としてのドクターブレード13cは、現像領域の上流側に設置されていて、現像ローラ13a上の現像剤Gを適量に規制する。
第1搬送部材としての第1搬送スクリュ13b1は、現像ローラ13aに対向する位置に配設されていて、現像剤Gを長手方向(回転軸方向)に水平に搬送する(図3(A)の破線矢印に示す右方向の搬送である。)とともに、現像ローラ13a上に現像剤Gを供給(図3(A)の白矢印方向の供給である。)する。
そして、第2搬送スクリュ13b2は、第1搬送スクリュ13b1による搬送経路の下流側から第1中継部13fを介して循環される現像剤Gを第1搬送部材13b1による搬送経路の上流側に第2中継部13gを介して搬送する(図3(B)の一点鎖線矢印に示す搬送である。)。
2つの搬送スクリュ13b1、13b2は、現像ローラ13aや感光体ドラム11と同様に、回転軸がほぼ水平になるように配設されている。また、2つの搬送スクリュ13b1、13b2は、軸部にスクリュ部が螺旋状に巻装されたものである。
図3及び図4を参照して、第2搬送スクリュ13b2による搬送経路(第2搬送経路)の下流側と、第1搬送スクリュ13b1による搬送経路(第1搬送経路)の上流側と、は第2中継部13gを介して連通している。そして、第2搬送スクリュ13b2による搬送経路において第2中継部13gの近傍に留まって盛り上がった現像剤Gが、第2中継部13gを介して第1搬送スクリュ13b1による搬送経路の上流側に搬送(供給)されることになる。
また、図3及び図4を参照して、第1搬送スクリュ13b1による搬送経路の下流側と、第2搬送スクリュ13b2による搬送経路の上流側と、は第1中継部13fを介して連通している。そして、第1搬送スクリュ13b1による第1搬送経路にて現像ローラ13a上に供給されなかった現像剤Gが、第1中継部13fにて自重落下して、第2搬送経路の上流側に達することになる。
また、図3、図4を参照して、補給口13e(トナー補給口)は、第2搬送スクリュ13b2による搬送経路の上流側の上方であって、現像領域から離れた位置(現像ローラ13aの長手方向の範囲の外側である。)に配設されている。なお、本実施の形態1では、補給口13eを第2搬送スクリュ13a2による搬送経路中に配設したが、補給口13eの位置はこれに限定されることなく、例えば、第1搬送経路の上流側の上方に配置することもできる。
図2〜図4を参照して、第2搬送経路(第2搬送スクリュ13b2による搬送経路である。)には、現像ローラ13aから離脱された現像剤を、第2搬送経路内の現像剤(第1搬送経路の下流側から第1中継部13fを介して落下して第2搬送経路の上流側に供給された現像剤と、第2搬送経路の上流側の補給口13eから補給された新品トナーと、が混合された現像剤である。)に混合する前に、拡散する拡散部材13dが設置されている。
詳しくは、拡散部材13dは、現像ローラ13aと第2搬送スクリュ13b2との間であって、第2搬送スクリュ内の現像剤の剤面よりも上方になるように配設されている。また、図5を参照して、拡散部材13dは、打抜き加工により複数の穴がメッシュ状に形成された板状部材である。このような構成により、現像ローラ13aから離脱された現像剤は、第2搬送経路内の現像剤に対して広く分散して混合されることになる。すなわち、現像ローラ13aから離脱された現像剤は、拡散部材13dにぶつかった後に複数の穴から分散して第2搬送経路内に落下して、第2搬送経路内の現像剤に混合されることになる。そして、第2搬送経路において現像ローラ13aから離脱した現像剤が充分に撹拌・混合された現像剤が、第2中継部13gを介して第1搬送経路の上流側に移動して、さらに第1搬送経路にて現像ローラ13a上に供給されることになる。これにより、現像剤の撹拌・混合不良によって出力画像上に画像濃度ムラが生じる不具合が抑止される。
M≧π・〔(N1+N2×2)/2〕2
なる関係が成立するように設定している。
このように拡散部材13dの穴を現像剤に対して充分に大きく設定することで、現像ローラ13aから離脱した現像剤が拡散部材13dの穴に詰まってしまう不具合を抑止することができる。
なお、本実施の形態1では、拡散部材13dに形成されるメッシュ状の複数の穴は打抜き加工により形成したものであるために、複数の線状部材を立体的に組み合わせてメッシュ状の拡散部材を形成する場合に比べて、穴の内部に段差が生じにくい。そのため、拡散部材13dの穴に現像剤が詰まってしまう不具合を抑止することができる。
これにより、現像ローラ13aから離脱された現像剤が拡散部材13dを通過するときに、キャリアCのもつ電荷(カウンターチャージ)を除去して、トナーに対するキャリアの帯電能力や保持能力を復帰させることができる。これにより、第2搬送経路内の現像剤と混合されたときに新品トナー(補給トナー)をすばやく分散させることができる。
なお、導電性材料で形成された拡散部材13dを接地しない場合であっても、トナーに対するキャリアの帯電能力や保持能力をある程度復帰させることができる。これは、現像工程でトナーが除去されたキャリアの箇所に局所的にカウンターチャージが残っていても、そのキャリアが、導電性材料で形成された拡散部材13dを介して、他のキャリアとの電荷授受をおこなうためである。これにより、現像剤中のキャリア間でカウンターチャージが平均化されるとともに、補給トナーの保持能力が全体的に向上することになる。
また、本実施の形態1において、拡散部材13dの表面に導電性材料からなるコート層を設けることもできる。その場合、コート層には現像剤の繰り返しの衝突に耐えうる耐磨耗性が要求されるものの、上述した効果と同等の効果を得ることができる。
<キャリアCについて>
本実施の形態1では、小粒径のキャリアであって、その体積平均粒径が20〜100μm(好ましくは20〜60μmである。)のものを用いている。これにより、現像剤中のキャリア表面積が比較的大きくなるために、補給トナーを現像剤中に分散しやすくなる。また、小粒径なキャリアを用いることで、現像能力を低下させることなく、現像剤の汲上げ量を低減することができて、現像装置内で循環する現像剤量を低減することができる。特に、ドクターブレード23cを通過する現像剤量が少なくなることから、現像剤にかかるストレスが小さくなり現像剤の長寿命化に寄与する。また、キャリアの低容量化が可能になるために、現像装置を小型化することができる。さらに、現像領域における磁気ブラシがより緻密になるために、高画質化や画質の安定性が達成される。
一方、キャリア粒径を小さくしすぎると、キャリア表面積が増えるために、トナーにかかるストレスが大きくなり、現像剤の劣化、流動性の悪化を促進してしまう。それにより、トナー補給時の分散性が悪くなる。
なお、キャリアの体積平均粒径の測定は、「マイクロトラック粒度分析計(SRAタイプ)」(日機装社製)を使用して、0.7[μm]以上、125[μm]以下のレンジ設定でおこなうことができる。
本実施の形態1では、小径のトナーTであって、その体積平均粒径(Dv)が3〜10μm(好ましくは3〜6μmである。)のものを用いている。さらに、トナーTの体積平均粒径(Dv)を個数平均粒径(Dn)で除した値が1.4以下となるものを用いている。
このように粒径が小さく粒径分布のシャープなトナーを用いることで、トナー粒子間の間隙が小さくなるため、色再現性を損なうことなくトナーの必要付着量を低減することができる。したがって、現像工程における濃度変動を小さくすることができる。また、微小なドット画像の安定再現性が向上して、長期間安定した高画質を得ることができる。なお、体積平均粒径(Dv)が3μm未満では、転写効率の低下、クリーニング性の低下といった不具合が発生しやすい。体積平均粒径(Dv)が8μmを超えると、現像剤の流動性が悪化するとともに、文字やラインの飛び散りを抑えることが難しく長期間画質を安定に維持することが困難になる。
また、本実施の形態1におけるトナーTは、その平均円形度が0.94〜0.98に設定されている。これにより、トナー1粒子に付着する外添剤の量を増加することができて、キャリアとの衝突等による外部ストレスからトナー母体表面を保護する無機微粒子を増加させることができる。
また、本実施の形態1におけるトナーTは、形状係数SF−1が100〜180、SF−2が100〜150に設定されている。これにより、トナー1粒子に付着する外添剤の量を増加することができ、キャリアとの衝突等による外部ストレスからトナー母体表面を保護する無機微粒子を増加させることができる。
また、本実施の形態1におけるトナーTは、2μm以下のトナー微分が30%以下含有されたものである。トナー中にトナー微粉が30%を超えて含有されていると、トナー1粒子に付着する無機微粒子の個数が減少するため、トナー間の凝集力が増大して、現像剤の流動性悪化が生じてしまう。そして、補給トナーの現像剤中への分散性が悪くなってしまう。
上述したトナーの体積平均粒径(Dv)及び個数平均粒径(Dn)は、粒度測定器「マルチサイザーIII」(ベックマンコールター社製)を用いて、アパーチャー径100μmで測定して、解析ソフト「Beckman Coulter Mutlisizer3 Version3.51」にて解析をおこなったものである。
具体的には、ガラス製100mlのビーカーに10wt%界面活性剤「アルキルベンゼンスフォン酸塩ネオゲンSC−A」(第一工業製薬社製)を0.5ml添加して、各トナー0.5g添加しミクロスパーテルでかき混ぜ、次いでイオン交換水80mlを添加した。得られた分散液を超音波分散器「W-113MK-II」(本多電子社製)で10分間分散処理した。さらに、その分散液を上述のマルチサイザーIIIを用い、測定用溶液として「アイソトンIII」(ベックマンコールター社製)を用いて測定をおこなった。
測定は装置が示す濃度が8±2%になるように上述のトナーサンプル分散液を滴下した。この測定法は粒径の測定再現性の点から上述した濃度を8±2%にすることが重要である。この濃度範囲であれば粒径に誤差は生じない。
上述したトナーの平均円形度と2μm以下の粒子率とは、フロー式粒子像分析装置「FPIA−2000」(東亜医用電子社製)により計測できる。
具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.1〜0.5ml加え、さらに測定試料を0.1〜0.5g程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理をおこない、分散液濃度を3000〜1万個/μlとして上述した装置によりトナーの形状及び分布を測定することによって得られる。
上述した形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して100π/4を乗じた値である。すなわち、次式で表すことができる。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4)
SF−1の値が100の場合はトナーの形状が真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
また、形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して100/4πを乗じた値である。 なわち、次式で表すことができる。
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100/4π)
SF−2の値が100の場合はトナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
形状係数の測定は、具体的に、走査型電子顕微鏡「S−800」(日立製作所社製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置「LUSEX3」(ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
以下に重合法を用いたトナーの製造方法について説明する。なお、以下のトナー製造方法は具体例の1つであって、本発明に適用するトナーの製造方法は以下のものに限定されるものではない。
(a)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等を、単独あるいは2種以上組み合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好適である。
有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
(b)トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。
水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール等)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)等の有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。
また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタイン等の両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果を発揮することができる。好適なフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステル等が挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)等が挙げられる。
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を有する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6−C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩等の脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)等が挙げられる。
樹脂微粒子は、水系媒体中で形成されるトナー母体粒子を安定化させるために加えられる。このために、トナー母体粒子の表面上に存在する被覆率が10〜90%の範囲になるように加えられることが好ましい。
例えば、ポリメタクリル酸メチル微粒子1μm、及び3μm、ポリスチレン微粒子0.5μm及び2μm、ポリ(スチレン―アクリロニトリル)微粒子1μm、商品名では、PB−200H(花王社製)、SGP(総研社製)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP−3G(総研社製)、ミクロパール(積水ファインケミカル社製)等がある。
また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
上述の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。
例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸等の酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル等、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル等、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライド等の酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミン等の含窒素化合物、またはその複素環を有するもの等のホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類等が使用できる。
分散方法としては、特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波等の公知の方式をいずれも適用できる。
この中でも、分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。
(c)乳化液の作製と同時に、アミン類(B)を添加し、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)との反応をおこなわせる。
この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレート等が挙げられる。
(d)上記反応終了後、乳化分散体(反応物)から有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。
有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒をおこなうことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。
また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩等の酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗する等の方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解等の操作によっても除去できる。
ここで、被覆率Aは、
A=(無機微粒子投入量〔重量%〕/100)×無機微粒子投影面積Sa〔m2/g〕/((1−無機微粒子投入量〔重量%〕/100)×トナー表面積Sc〔m2/g〕)×100
なる式で求められる。
上式において、トナー表面積Sc及び無機微粒子投影面積Saは、
Sc=3/(トナー体積平均粒径〔m〕×トナー比重〔g/m3〕)
Sa=3/(4×無機微粒子平均1次粒径〔m〕×無機微粒子比重〔g/m3〕)
なる式で求められる。
このような構成により、現像剤を長時間撹拌・混合した場合であっても、現像剤の流動性が低下することなく、初期から経時にわたって補給トナーの分散性を高めることができる。また、上述の被覆率の範囲を設定することにより、キャリア表面に無機微粒子の膜が形成されにくくなり、補給トナーがキャリア表面に付着しやすくなって補給トナーの分散性が高められる。
さらに具体的に、SiO2にはクラリアントジャパン社製の酸化シリカ(H3004、H2000、H1303)等を用いることができ、TiO2にはテイカ社製の酸化チタン(JMT150IB、SMT150AI、SMT150AFM)等を用いることができる。
また、平均1次粒径が60〜600nmの微粒子が樹脂微粒子であった場合、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でもよく、例えばビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。樹脂微粒子としては、上述の樹脂を2種以上併用しても差し支えない。このうち好ましいのは、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすい点から、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びそれらの併用が好ましい。ビニル系樹脂の具体的な例としては、ビニル系モノマーを単独重合また共重合したポリマーで、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体等が挙げられる。さらに具体的には、綜研化学社製のアクリル非架橋型単分散樹脂粒子(MP-1451、MP300、MP2200、MP2701、MP5000、MP5500、MP4009)等を用いることができる。
ここで、被覆率Bは、
B=(トナー投入量〔重量%〕/100)×トナー投影面積Sb〔m2/g〕/((1−トナー投入量〔重量%〕/100)×キャリア表面積Sd〔m2/g〕)×100
なる式で求められる。
上式において、キャリア表面積Sd及びトナー投影面積Sbは、
Sd=3/(キャリア体積平均粒径〔m〕×キャリア比重〔g/m3〕)
Sb=3/(4×トナー体積平均粒径〔m〕×トナー比重〔g/m3〕)
なる式で求められる。
被覆率Bが40未満になってしまうと、キャリア間に存在するトナーの個数が減少してしまうため、トナー1粒子にかかるストレスが大きくなり、トナーが劣化しやすくなってしまう。そのため、現像剤の流動性が悪化しやすく、補給トナーの分散性が悪くなってしまう。
これに対して、被覆率Bが90を超えてしまうと、キャリアのトナーに対する保持能力が極度に減少するため、保持しきれなかったトナーが飛散トナーとなって感光体ドラム11上に付着して、出力画像の画像品質を低下させてしまう。
第1中継部13fにおける現像剤の落下量が多ければ多いほど、補給したトナーを現像剤中へ分散する効果は向上する。しかし、第1中継部13fからの現像剤の落下量が多すぎると、現像剤を循環させるための条件(搬送スクリュの回転数等である。)の成立範囲が狭まり、現像装置として安定した現像をおこなうための余裕度が低下してしまう。
本願発明者が実験をおこなったところ、第1中継部13fにおける現像剤の落下量が5〜10g/秒であるときに安定した現像がおこなわれることを確認した。現像剤の落下量が5g/秒未満であると、補給したトナーの分散性が極度に悪くなる。現像剤の落下量が10g/秒を超えると、現像剤を循環するために搬送スクリュの回転数を高く設定しなければならず、搬送スクリュの軸受部から発生する熱により現像剤の劣化が促進されてしまった。
現像剤の汲上げ量が多いほど、現像剤中に含まれるキャリアの表面積をより多く確保できるため、補給トナーを分散させる効果は大きい。しかし、現像剤の汲上げ量が多すぎると、現像剤を循環させるための条件(搬送スクリュの回転数等である。)の成立範囲が狭まり、現像装置として安定した現像をおこなうための余裕度が低下してしまう。
本願発明者が実験をおこなったところ、現像剤の汲上げ量が30〜70mg/cm2であるときに安定した現像がおこなわれることを確認した。現像剤の汲上げ量が30mg/cm2未満であると、補給したトナーを保持できるキャリア表面を確保できないために、補給トナーの分散性が悪くなる。現像剤の汲上げ量が70mg/cm2を超えると、現像剤を循環するために搬送スクリュの回転数を高く設定しなければならず、搬送スクリュの軸受部から発生する熱により現像剤の劣化が促進されてしまった。
このような構成により、マグネットの磁力によってのみ現像剤が現像ローラ13a上に担持されて、ドクターブレード13cの位置を通過するときに現像剤に大きな圧縮力がかからないために、安定した現像剤の汲上げ量を維持しつつ、現像剤へかかるストレスを低減することができる。したがって、現像剤の劣化や流動性の悪化を低減することができるため、経時においても安定した補給トナーの分散性を確保することができる。
図6及び図7にて、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。
図6は、実施の形態2における現像装置を示す構成図であって、前記実施の形態1における図2に相当する図である。本実施の形態2における現像装置は、拡散部材13dの形状が、前記実施の形態1のものと相違する。
これにより、第2搬送経路内の現像剤の剤面(現像ローラ13aに近い側が現像ローラ13aに遠い側よりも低くなっている。)と、拡散部材13dと、の距離がどちらの側もほぼ均一に保たれて現像剤の拡散性を向上させることができるとともに、現像剤のバランスを均一化することができる。また、第2搬送経路内の現像剤の剤面に対して拡散部材13dが接触しにくくなるために、第2搬送スクリュ13b2を回転駆動するための負荷も低減できる。
なお、拡散部材13dの傾斜角度は、現像ローラ13aの位置、現像ローラ13aから離脱する現像剤の位置、第2搬送スクリュ13b2の位置、第2搬送経路内の現像剤の剤面の状態、補給トナーの位置、等を考慮して決定されるものである。
第2搬送経路の上流側では、回収された現像剤中への分散が不充分な補給トナーが多く存在するために、離脱された現像剤中のキャリアのトナー保持能力を充分に復帰させておく必要がある。これに対して、第2搬送経路の下流側では、現像剤中への補給トナーの分散が進んでいるため、離脱された現像剤中のキャリアのトナー保持能力が高くなくてもその後の分散性に大きな影響がないため、キャリアのトナー保持能力を充分に復帰させる必要はない。したがって、拡散部材13dの長手方向の位置によって電気抵抗に差異を設けることで、長手方向にわたって効率のよい補給トナーの分散をおこなうことができる。
なお、本実施の形態1では、拡散部材13dの長手方向の位置によって電気抵抗に差異を設けたが、拡散部材13dの短手方向の位置によって電気抵抗に差異を設けることもできる。具体的に、現像ローラ13aに近い側(図6の右側である。)の、拡散部材13dの電気抵抗が、現像ローラ13aに遠い側(図6の左側である。)の、拡散部材13dの電気抵抗よりも低くなるように設定することもできる。このような場合にも、効率のよい補給トナーの分散をおこなうことができる。
図8にて、この発明の実施の形態3について詳細に説明する。
図8は、実施の形態3における現像装置を示す構成図であって、前記実施の形態2における図6に相当する図である。本実施の形態3における現像装置は、拡散部材13dの形状が、前記実施の形態2のものと相違する。
これにより、第2搬送経路の高さ方向のスペースが有効に用いられるために、現像装置13を高さ方向にコンパクト化することが可能になる。
図9にて、この発明の実施の形態4について詳細に説明する。
図9は、実施の形態4における現像装置の循環経路を長手方向にみた概略断面図であって、前記実施の形態1における図4に相当する図である。本実施の形態4における現像装置は、拡散部材13dの形状が、前記実施の形態1のものと相違する。
これにより、上流側が下流側よりも低くなっている第2搬送経路内の現像剤の剤面と、拡散部材13dと、の距離がどちらの側もほぼ均一に保たれて現像剤の拡散性を向上させることができるとともに、現像剤のバランスを均一化することができる。また、第2搬送経路内の現像剤の剤面に対して拡散部材13dが接触しにくくなるために、第2搬送スクリュ13b2を回転駆動するための負荷も低減できる。
なお、拡散部材13dの傾斜角度は、現像ローラ13aの位置、現像ローラ13aから離脱する現像剤の位置、第2搬送スクリュ13b2の位置、第2搬送経路内の現像剤の剤面の状態、補給トナーの位置、等を考慮して決定されるものである。
図10及び図11にて、この発明の実施の形態5について詳細に説明する。
図10は、実施の形態5における現像装置を示す構成図であって、前記実施の形態2における図6に相当する図である。また、図11は、図10の現像装置とは別の形態の現像装置の循環経路を長手方向にみた概略断面図である。
本実施の形態5における現像装置は、拡散部材13dの形状が、前記各実施の形態のものと相違する。
これにより、第2搬送経路内の現像剤の剤面と、拡散部材13dと、の距離がどちらの側もほぼ均一に保たれて現像剤の拡散性を向上させることができるとともに、現像剤のバランスを均一化することができる。また、第2搬送経路内の現像剤の剤面に対して拡散部材13dが接触しにくくなるために、第2搬送スクリュ13b2を回転するための負荷も低減できる。
これにより、第2搬送経路内の現像剤の剤面と、拡散部材13dと、の距離がどちらの側もほぼ均一に保つことができるとともに、現像剤のバランスを均一化することができる。また、第2搬送経路内の現像剤の剤面に対して拡散部材13dが接触しにくくなるために、第2搬送スクリュ13b2を回転するための負荷も低減できる。
図12〜図14にて、この発明の実施の形態6について詳細に説明する。
図12は、実施の形態6における現像装置を示す構成図であって、前記実施の形態2における図6に相当する図である。また、図13は、図12の現像装置とは別の形態の現像装置を示す構成図である。また、図14は、図12の現像装置とはさらに別の形態の現像装置の循環経路を長手方向にみた概略断面図である。
本実施の形態6における現像装置は、拡散部材が複数設置されている点が、前記各実施の形態のものと相違する。
また、図14に示すように、複数の拡散部材13da、13dbのうち、一方の拡散部材13dbを、第2搬送経路の上流側(図14の右側である。)が第2搬送経路の下流側(図14の左側である。)よりも低くなるように傾斜して配設することもできる。
図15〜図18にて、この発明の実施の形態7について詳細に説明する。
図15は、実施の形態7における現像装置に設置される拡散部材13dを示す平面図であって、前記実施の形態1における図5に相当する図である。図16は、図15の拡散部材13dに形成された穴Hの近傍を示す断面図である。また、図17は、図15の拡散部材とは別の形態の拡散部材を示す平面図である。また、図18は、図15の拡散部材とはさらに別の形態の拡散部材を示す平面図である。
本実施の形態7における現像装置は、拡散部材13dの形状が、前記各実施の形態のものと相違する。
なお、拡散部材13dに形成される穴Hは、円形状に限定されることなく、例えば、図17に示すように楕円形状の穴Hを形成することもできる。
さらに、図18に示すように、拡散部材13dは、複数のスリットが形成されたクシ歯状のものでもよい。
図19にて、この発明の実施の形態8について詳細に説明する。
図19は、実施の形態8における現像装置に設置される拡散部材13dを示す平面図であって、前記実施の形態1における図5に相当する図である。本実施の形態8における現像装置は、拡散部材13dの形状が、前記各実施の形態のものと相違する。
図20にて、この発明の実施の形態9について詳細に説明する。
図20は、実施の形態9における現像装置に設置される拡散部材13dを示す平面図であって、前記実施の形態1における図5に相当する図である。本実施の形態9における現像装置は、拡散部材13dの形状が、前記各実施の形態のものと相違する。
図21にて、この発明の実施の形態10について詳細に説明する。
図21は、実施の形態10における現像装置に設置される拡散部材13dを示す平面図であって、前記実施の形態1における図5に相当する図である。本実施の形態10における現像装置は、拡散部材13dの形状が、前記各実施の形態のものと相違する。
図22にて、前記各実施の形態で述べた効果を確認するためにおこなった実験について説明する。
図22は、23種類の現像装置13(実施例1〜16、比較例1〜7)を用いて、出力された画像の評価結果を示すものである。実験は、以下の手順、条件によりおこなった。
(1)実験に用いるトナーT、画像形成装置1を25℃、50%の環境室に1日放置する。
(2)現像剤Gを400g、現像装置13内に投入する。
(3)現像ローラ13aの線速を600mm/秒に設定して、現像装置13のみを1分間空回転する。
(4)現像ローラ13aの線速を600mm/秒、感光体ドラム11の線速を300mm/秒に設定して、感光体ドラム11上のトナー付着量が0.45±0.05mg/cm2となるように帯電電位、現像バイアスを調整する。
(5)上述の現像条件において、転写率が96±2%となるよう、転写電流を調整する。
(6)A3サイズのベタ画像2枚出力相当のトナー量(約0.56g)を、第2搬送スクリュ13b2の上流側に補給して、上述の設定値を用いて、画像面積率100%のA3全面ベタ画像を2枚連続してプリントする。
(7)2枚目の画像の後端側1cm内の、左端、中央、右端の画像濃度IDをX−Riteにより測定する。
(8)上述した3箇所の画像濃度(ID)のズレを求めて、そのIDの差が0.1以内であった場合を◎、0.2以内であった場合を○、0.2以上であった場合を×として評価する。
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物229部、ビスフェノールAプロピオンオキサイド3モル付加物529部、テレフタル酸208部、アジピン酸46部及びジブチルスズオキシド2部を投入し、常圧下、230℃で8時間反応させた。次に、10〜15mmHgの減圧下で5時間反応させた後、反応槽中に無水トリメリット酸44部を添加し、常圧下、180℃で2時間反応させて、未変性ポリエステル樹脂を合成した。
得られた未変性ポリエステル樹脂は、数平均分子量が2500、重量平均分子量が6700、ガラス転移温度が43℃、酸価が25mgKOH/gであった。
水1200部、カーボンブラック「Printex35」(デクサ社製;DBP吸油量=42ml/100mg、pH=9.5)540部及び未変性ポリエステル樹脂1200部を、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)を用いて混合した。二本ロールを用いて、得られた混合物を150℃で30分混練した後、圧延冷却し、パルペライザー(ホソカワミクロン社製)で粉砕して、マスターバッチを調製した。
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器中に、未変性ポリエステル樹脂378部、カルナバワックス110部、サリチル酸金属錯体「E−84」(オリエント化学工業社製)22部及び酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下、80℃まで昇温し、80℃で5時間保持した後、1時間かけて30℃まで冷却した。次に、反応容器中に、マスターバッチ500部及び酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合して原料溶解液を得た。
得られた原料溶解液1324部を反応容器に移し、ビーズミルの「ウルトラビスコミル」(アイメックス社製)を用いて、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填し、送液速度が1kg/時、ディスク周速度が6m/秒の条件で3パスして、C.I.ピグメントレッド及びカルナバワックスを分散させ、ワックス分散液を得た。
次に、ワックス分散液に未変性ポリエステル樹脂の65重量%酢酸エチル溶液1324部を添加した。上記と同様の条件でウルトラビスコミルを用いて1パスして得られた分散液200部に、少なくとも一部をベンジル基を有する第4級アンモニウム塩で変性した層状無機鉱物モンモリロナイト(クレイトンAPA Southern Clay Products社製)3部を添加し、「T.K.ホモディスパー」(特殊機化工業社製)を用いて、30分間攪拌し、トナー材料の分散液を得た。
そして、得られたトナー材料の分散液の粘度を、以下のようにして測定した。
直径20mmのパラレルプレートを備えたパラレルプレート型レオメータAR2000(ディー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製)を用いて、ギャップを30μmにセットし、トナー材料の分散液に対して、25℃において、せん断速度30000秒−1で30秒間せん断力を加えた後、せん断速度を0秒−1から70秒−1まで20秒間で変化させた時の粘度(粘度A)を測定した。また、パラレルプレート型レオメータAR2000を用いて、トナー材料の分散液に対して、25℃において、せん断速度30000秒−1で30秒間せん断力を加えた時の粘度(粘度B)を測定した。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部及びジブチルスズオキシド2部を仕込み、常圧下、230℃で8時間反応させた。次に、10〜15mHgの減圧下で、5時間反応させて、中間体ポリエステル樹脂を合成した。
得られた中間体ポリエステル樹脂は、数平均分子量が2100、重量平均分子量が9500、ガラス転移温度が55℃、酸価が0.5mgKOH/g、水酸基価が51mgKOH/gであった。
次に、冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、中間体ポリエステル樹脂410部、イソホロンジイソシアネート89部及び酢酸エチル500部を仕込み、100℃で5時間反応させて、プレポリマーを合成した。得られたプレポリマーの遊離イソシアネート含有量は、1.53重量%であった。撹拌棒及び温度計をセットした反応容器中に、イソホロンジアミン170部及びメチルエチルケトン75部を仕込み、50℃で5時間反応させ、ケチミン化合物を合成した。得られたケチミン化合物のアミン価は、418mgKOH/gであった。
反応容器中に、トナー材料の分散液749部、プレポリマー115部及びケチミン化合物2.9部を仕込み、「TK式ホモミキサー」(特殊機化社製)を用いて5000rpmで1分間混合して、油相混合液を得た。
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器中に、水683部、反応性乳化剤(メタクリル酸のエチレンオキシド付加物の硫酸エステルのナトリウム塩)エレミノールRS−30(三洋化成工業社製)11部、スチレン83部、メタクリル酸83部、アクリル酸ブチル110部及び過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400rpmで15分間撹拌し、乳濁液を得た。乳濁液を加熱して、75℃まで昇温して5時間反応させた。次に、1重量%過硫酸アンモニウム水溶液30部を添加し、75℃で5時間熟成して、樹脂粒子分散液を調製した。
以下、トナー材料液の分散質粒子の粒径及び分散粒子径の分布について説明する。
トナー材料液の分散質粒径、分散粒径分布の測定に「マイクロトラックUPA−150」(日機装社製)を用いて測定し、解析ソフト「マイクロトラック パーティクルサイズ アナライザ−Ver.10.1.2−016EE」(日機装社製)を用いて解析をおこなった。具体的にはガラス製30mlサンプル瓶にトナー材料液、次いでトナー材料液作製に用いた溶媒を添加し、10質量%の分散液を調製した。得られた分散液を「超音波分散器W−113MK−II」(本多電子社製)で2分間分散処理した。
測定するトナー材料液に用いた溶媒でバックグラウンドを測定した後、前記分散液を滴下し、測定器のサンプルローディングの値が1〜10の範囲となる条件で分散粒子径を測定した。本測定法は分散粒子径の測定再現性の点から測定器のサンプルローディングの値が1〜10の範囲となる条件で測定することが重要である。前記サンプルローディングの値を得るために前記分散液の滴下量を調節する必要がある。
測定・解析条件は以下のように設定した。
分布表示:体積、粒径区分選択:標準、チャンネル数:44、測定時間:60sec、測定回数:1回、粒子透過性:透過、粒子屈折率:1.5、粒子形状:非球形、密度:1g/3cm3、溶媒屈折率の値は日機装社発行の「測定時の入力条件に関するガイドライン」に記載されている値のうちトナー材料液に用いた溶媒の値を用いた。
水990部、樹脂粒子分散液83部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5重量%水溶液エレミノールMON−7(三洋化成工業社製)37部、高分子分散剤カルボキシメチルセルロースナトリウムの1重量%水溶液セロゲンBS−H−3(第一工業製薬社製)135部及び酢酸エチル90部を混合撹拌し、水系媒体を得た。
水系媒体1200部に、油相混合液867部を加え、TK式ホモミキサーを用いて、13000rpmで20分間混合して、分散液(乳化スラリー)を調製した。
次に、撹拌機及び温度計をセットした反応容器中に、乳化スラリーを仕込み、30℃で8時間脱溶剤した後、45℃で4時間熟成を行い、分散スラリーを得た。分散スラリー100部を減圧濾過した後、濾過ケーキにイオン交換水100部を添加し、TK式ホモミキサーを用いて12000rpmで10分間混合した後、濾過した。
得られた濾過ケーキに10重量%塩酸を加えて、pHを2.8に調整し、TK式ホモミキサーを用いて12000rpmで10分間混合した後、濾過した。
さらに、得られた濾過ケーキにイオン交換水300部を添加し、TK式ホモミキサーを用いて12000rpmで10分間混合した後、濾過する操作を2回おこない、最終濾過ケーキを得た。
得られた最終濾過ケーキを、循風乾燥機を用いて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い、トナーを製造した。得られたトナー母体は、体積平均粒径(Dv)が5.8μm、Dv/Dnが1.3、2μm以下の微粒子含有率が13.4%、平均円形度が0.9570、形状係数SF−1−が138、SF−2ga127である。
このトナー母体に対し、平均1次粒径が12nmの無機微粒子(クラリアントジャパン製酸化シリカH2000)を1.0部、平均1次粒径が15nmの無機微粒子(テイカ社製酸化チタンSMT150AI)を0.5部添加し、無機微粒子によるトナー表面被覆率が約93%となるよう、ヘンシェルミキサーを用いて混合をおこない、トナーAを得た。
実験に用いるキャリアは体積平均粒径が35μmのものであり、トナーのキャリア被覆率が約55%になるようにトナーとキャリアを混合し、実験に用いる現像剤として準備した。
(実施例1)
前記実施の形態1における現像装置13を用いた。拡散部材13dは銅板にメッシュ状の穴を形成したものであって、穴の大きさは3mm×3mmに形成した。また、穴の内側には0.3mmのRを設けるとともに、拡散部材13dの厚さを1mmに設定した。現像ローラ13a上の現像剤の汲上げ量は45mg/cm2に設定し、第1中継部13fからの現像剤の落下量は7g/秒に設定した。
(実施例2)
前記実施の形態2における現像装置13(拡散部材13dが傾斜して配設されたものである。)を用いた。なお、拡散部材13dの構成、現像ローラ13a上の現像剤の汲上げ量、第1中継部13fからの現像剤の落下量は、実施例1と同等に設定した。
(実施例3)
前記実施の形態3における現像装置13を用いた。なお、拡散部材13dの構成、現像ローラ13a上の現像剤の汲上げ量、第1中継部13fからの現像剤の落下量は、実施例1と同等に設定した。
(実施例4)
前記実施の形態4における現像装置13を用いた。なお、拡散部材13dの構成、現像ローラ13a上の現像剤の汲上げ量、第1中継部13fからの現像剤の落下量は、実施例1と同等に設定した。
(実施例5)
前記実施の形態5における現像装置13(図10に示すものである。)を用いた。なお、拡散部材13dの構成、現像ローラ13a上の現像剤の汲上げ量、第1中継部13fからの現像剤の落下量は、実施例1と同等に設定した。
(実施例6)
図8の現像装置と図9の現像装置とを組み合わせた現像装置(拡散部材13dが長手方向と短手方向とに傾斜して配設されたものである。)を用いた。なお、拡散部材13dの構成、現像ローラ13a上の現像剤の汲上げ量、第1中継部13fからの現像剤の落下量は、実施例1と同等に設定した。
(実施例7)
実施例5に示す現像装置において、前記実施の形態7の拡散部材13d(図7に示すものである。)を設置したものを用いた。拡散部材13dは、銅板に直径2mmの穴Hを中心間距離が4mmになるように形成したものである。また、拡散部材13dの接地もおこなった。
(実施例8)
実施例5に示す現像装置において、前記実施の形態8の拡散部材13dを設置したものを用いた。拡散部材13dは、銅板に2mm×4mmの矩形状の穴Hを穴間距離が縦横いずれも3mmになるように形成したものである。また、拡散部材13dの接地もおこなった。
(実施例9)
実施例5に示す現像装置において、前記実施の形態9の拡散部材13dを設置したものを用いた。拡散部材13dは、太さ0.5mmの線状部材を2mm間隔で短手方向に並設したものである。また、拡散部材13dの接地もおこなった。
(実施例10)
実施例5に示す現像装置において、前記実施の形態10の拡散部材13dを設置したものを用いた。拡散部材13dは、太さ0.5mmの線状部材を2mm間隔で45度傾斜させて並設したものである。また、拡散部材13dの接地もおこなった。
(実施例11)
実施例8に示す現像装置において、体積平均粒径が25μmのキャリアに変更したものを用いた。ただし、キャリアのコーティングは変更せずに、トナーのキャリア被覆率が約55%になるようにトナーとキャリアとを混合した。
(実施例12)
実施例8に示す現像装置において、トナーAを分級して、トナーの体積平均粒径が4.0μm、Dv/Dnが1.34のトナーに変更したものを用いた。ただし、無機微粒子によるトナー表面被覆率が約93%になるように、トナーに無機微粒子を添加した。
(実施例13)
実施例8に示す現像装置において、無機微粒子のトナー被覆率Aの値が約150%になるように、酸化シリカを1.85部添加に変更したものを用いた。
(実施例14)
実施例8に示す現像装置において、トナーのキャリア被覆率が約85%になるようにトナーとキャリアとを混合したものを用いた。
(実施例15)
実施例8に示す現像装置において、現像ローラ13a上の現像剤の汲上げ量を60mg/cm2に設定変更したものを用いた。
(実施例16)
実施例8に示す現像装置において、第1中継部13fからの現像剤の落下量を9g/秒に設定変更したものを用いた。
拡散部材13dを設置せずに実験をおこなった。図22に示すように、評価結果は×となった。拡散部材13dを設置しないことにより、補給トナーに実質的に接触できる現像剤中のキャリア表面積が減少したためと考えられる。
(比較例2)
実施例8に示す現像装置において、体積平均粒径が18μmのキャリアに変更したものを用いた。ただし、キャリアのコーティングは変更せずに、トナーのキャリア被覆率が約55%になるようにトナーとキャリアとを混合した。
図22に示すように、評価結果は×となった。キャリア表面積が大きくなり、現像剤の劣化が大きく促進されて、流動性が悪化し、補給トナーの分散性が悪くなったためと考えられる。
(比較例3)
実施例8に示す現像装置において、トナーAを分級して、トナーの体積平均粒径が2.6μm、Dv/Dnが1.38のトナーに変更したものを用いた。ただし、無機微粒子によるトナー表面被覆率が約93%になるように、トナーに無機微粒子を添加した。
図22に示すように、評価結果は×となった。トナー粒径が小さすぎることにより、トナー同士の凝集力が増大して、現像剤の流動性が悪化し、補給トナーの分散性が悪くなったためと考えられる。
(比較例4)
実施例8に示す現像装置において、無機微粒子のトナー被覆率Aの値が約36.4%になるように、酸化シリカを0.15部添加に変更したものを用いた。
図22に示すように、評価結果は×となった。無機微粒子の被覆量が小さすぎることにより、現像剤の流動性が悪く、補給トナーの分散性が悪くなったためと考えられる。
(比較例5)
実施例8に示す現像装置において、トナーのキャリア被覆率が約100%になるようにトナーとキャリアとを混合したものを用いた。
図22に示すように、評価結果は×となった。補給トナーを保持できるキャリア表面積がなくて、補給トナーを分散できなかったためと考えられる。
(比較例6)
実施例8に示す現像装置において、現像ローラ13a上の現像剤の汲上げ量を25mg/cm2に設定変更したものを用いた。
図22に示すように、評価結果は×となった。回収される現像剤中に含まれるキャリアの表面積が減少したためと考えられる。
(比較例7)
実施例8に示す現像装置において、第1中継部13fからの現像剤の落下量を3g/秒に設定変更したものを用いた。
図22に示すように、評価結果は×となった。第1中継部13fからの現像剤の落下量が少なく、キャリア表面積が減少したためと考えられる。
11、11Y、11C、11M、11BK 感光体ドラム(像担持体)、
13 現像装置(現像部)、
13a 現像ローラ(現像剤担持体)、
13b1 第1搬送スクリュ(第1搬送部材)、
13b2 第2搬送スクリュ(第2搬送部材)、
13c ドクターブレード(現像剤規制部材)、
13d、13da、13db 拡散部材(板状部材)、
G 現像剤(2成分現像剤)、 T トナー、 C キャリア。
Claims (17)
- キャリアとトナーとを有する現像剤を収容するとともに、像担持体上に形成される潜像を現像する現像装置であって、
前記像担持体に対向するとともに、現像剤を担持する現像剤担持体と、
装置内に収容された現像剤を長手方向に搬送して循環経路を形成する複数の搬送部材と、
を備え、
前記複数の搬送部材は、
前記現像剤担持体に対向するとともに現像剤を長手方向に搬送しながら当該現像剤担持体に現像剤を供給する第1搬送部材と、
前記第1搬送部材の下方であって前記現像剤担持体に対向する位置に配設されるとともに当該現像剤担持体から離脱された現像剤を長手方向に搬送する第2搬送部材と、
を具備し、
前記第2搬送部材による搬送経路は、前記現像剤担持体と前記第2搬送部材との間に、複数の穴又は/及びスリットが形成された板状部材が配設され、
前記板状部材は、前記現像剤担持体に近い側の厚さが前記現像剤担持体に遠い側の厚さよりも厚くなるように形成されたことを特徴とする現像装置。 - キャリアとトナーとを有する現像剤を収容するとともに、像担持体上に形成される潜像を現像する現像装置であって、
前記像担持体に対向するとともに、現像剤を担持する現像剤担持体と、
装置内に収容された現像剤を長手方向に搬送して循環経路を形成する複数の搬送部材と、
を備え、
前記複数の搬送部材は、
前記現像剤担持体に対向するとともに現像剤を長手方向に搬送しながら当該現像剤担持体に現像剤を供給する第1搬送部材と、
前記第1搬送部材の下方であって前記現像剤担持体に対向する位置に配設されるとともに当該現像剤担持体から離脱された現像剤を長手方向に搬送する第2搬送部材と、
を具備し、
前記第2搬送部材による搬送経路は、前記現像剤担持体と前記第2搬送部材との間に、複数の穴又は/及びスリットが形成された板状部材が配設され、
前記板状部材は、前記第2搬送部材による搬送経路の上流側の厚さが前記第2搬送部材による搬送経路の下流側の厚さよりも厚くなるように形成されたことを特徴とする現像装置。 - 前記板状部材の前記穴又は/及びスリットの面積をMとして、前記キャリアの体積平均粒径をN1として、前記トナーの体積平均粒径をN2としたときに、
M≧π・〔(N1+N2×2)/2〕2
なる関係が成立することを特徴とする請求項2に記載の現像装置。 - 前記板状部材は、前記複数の穴又は/及びスリットのそれぞれの面積が一定になるように形成されたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の現像装置。
- 前記板状部材は、前記現像剤担持体に近い側が前記現像剤担持体に遠い側よりも低くなるように傾斜して配設されたことを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかに記載の現像装置。
- 前記板状部材は、前記第2搬送部材による搬送経路の上流側が前記第2搬送部材による搬送経路の下流側よりも低くなるように傾斜して配設されたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の現像装置。
- 前記板状部材は、前記現像剤担持体と前記第2搬送部材との間に複数設置されたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の現像装置。
- 前記板状部材は、その一部又は全部が導電性材料で形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の現像装置。
- 前記板状部材は、前記導電性材料で形成された部分が接地されたことを特徴とする請求項8に記載の現像装置。
- 前記キャリアは、その体積平均粒径が20〜60μmになるように形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載の現像装置。
- 前記トナーは、トナー母体に対して平均1次粒径が5〜50nmの無機微粒子を被覆率Aが40〜200となるように被覆させたものであって、
前記被覆率Aは、
A=(無機微粒子投入量〔重量%〕/100)×無機微粒子投影面積Sa〔m 2 /g〕/((1−無機微粒子投入量〔重量%〕/100)×トナー表面積Sc〔m 2 /g〕)×100
なる式で求められ、
上式において前記トナー表面積Sc及び前記無機微粒子投影面積Saは、
Sc=3/(トナー体積平均粒径〔m〕×トナー比重〔g/m 3 〕)
Sa=3/(4×無機微粒子平均1次粒径〔m〕×無機微粒子比重〔g/m 3 〕)
なる式で求められることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載の現像装置。 - 前記現像剤は、前記キャリアの表面に対して前記トナーを被覆率Bが40〜90となるように被覆させたものであって、
前記被覆率Bは、
B=(トナー投入量〔重量%〕/100)×トナー投影面積Sb〔m 2 /g〕/((1−トナー投入量〔重量%〕/100)×キャリア表面積Sd〔m 2 /g〕)×100
なる式で求められ、
上式において前記キャリア表面積Sd及び前記トナー投影面積Sbは、
Sd=3/(キャリア体積平均粒径〔m〕×キャリア比重〔g/m 3 〕)
Sb=3/(4×トナー体積平均粒径〔m〕×トナー比重〔g/m 3 〕)
なる式で求められることを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれかに記載の現像装置。 - 前記第1搬送部材による搬送経路の下流側から前記第2搬送部材による搬送経路の上流側に向けて現像剤を落下させる第1中継部を備え、
前記第1中継部における現像剤の落下量が5〜10g/秒になるように構成したことを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれかに記載の現像装置。 - 前記第1搬送部材によって供給されて前記現像剤担持体上に担持された現像剤の量を規制する現像剤規制部材を備え、
前記現像剤規制部材の位置を通過した後に前記現像剤担持体上に担持される現像剤の量が30〜70mg/cm 2 になるように構成したことを特徴とする請求項1〜請求項13のいずれかに記載の現像装置。 - 前記第1搬送部材による搬送経路の壁部を超えた現像剤が前記現像剤担持体上に落下して当該現像剤担持体上に担持されるように構成したことを特徴とする請求項1〜請求項14のいずれかに記載の現像装置。
- 画像形成装置の装置本体に対して着脱自在に設置されるプロセスカートリッジであって、
請求項1〜請求項15のいずれかに記載の現像装置と前記像担持体とが一体化されたことを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 請求項1〜請求項15のいずれかに記載の現像装置と前記像担持体とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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