JP5233251B2 - 通信装置、送信タイミング調整方法、及び送信周波数調整方法 - Google Patents
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Description
つまり、受信側で推定したタイミングオフセット等を送信側へ付与し、送信側では受信側で推定したタイミングオフセット等に応じて送信タイミングを調整することで、送信側と受信側の同期をとることもできる。
また、周波数オフセットについても、タイミングオフセットと同様に、受信側で推定した周波数オフセットに応じて送信の基準周波数を調整することができる。
つまり、受信側が、第1のアンテナ素子101aで受信した信号によってタイミングオフセットを推定し、受信側がそのタイミングオフセットを送信タイミングの調整情報として送信側に送信すると、送信側は、第1のアンテナ素子101aに対してはタイミングを合わせることができるが、第2のアンテナ素子101bではタイミングが大きくずれる可能性がある。
本実施形態では、通信方式としてWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access, IEEE802.16)を例として説明する。
データサブキャリア(データ信号)は、データや制御用メッセージを送信するためのサブキャリアであある。パイロットサブキャリアは、受信側及び送信側で既知の信号(パイロット信号)であり、伝送路周波数応答の算出などに用いられる。
図2の横軸のl(1〜L)はサブキャリア番号を示している。サブキャリア番号は、ヌルサブキャリアを除くサブキャリアについて、周波数の小さい順に番号を付したものである。なお、ヌルサブキャリアを含めた全サブキャリアの数を1024とした場合、データサブキャリア及びパイロットサブキャリアの総数Lは、840となる。
図2の縦軸のkは、シンボル番号を示している。シンボル番号は、到来時間の早い順にシンボルに番号を付したものである。
タイルの四隅には、パイロットサブキャリアが配置され、タイル内の他のサブキャリアはデータサブキャリアとされている。
図2に示すように、上記タイルが時間軸方向及び周波数軸方向に規則的に並んでいる。この結果、パイロットサブキャリアは、図2の2次元配置において分散配置されている。
また、通信装置1は、各系統15a,15bにおいてFFT処理された信号を受けて、フィルタリング処理を行うフィルタ処理部16を有している。
このように、各アンテナ素子11a,11bに対応した複数のタイミングオフセットを、受信電力で重み付けすることで、受信電力が大きい系統のタイミングオフセット推定値が大きく重み付けされ、それぞれ異なる複数のタイミングオフセットから、送信タイミングを調整するための送信タイミング調整情報として最適な値が得られる。
送信側の通信装置2で、送信タイミング乃至送信周波数が調整されることで、シンボル間干渉、キャリア間干渉・シンボル間の位相回転・サブキャリア間の位相回転を防ぐことができる。
したがって、図4のサブキャリア配置で周波数軸方向の位相回転量Xを求めようとすると、周波数間隔を、例えば、図4のパイロットサブキャリアaとパイロットサブキャリアbとの間の周波数間隔に相当する3×Δfに決めておき、この周波数間隔3×Δfで求まる位相回転量Z1から、周波数軸方向における1サブキャリアごとの位相回転量X=Z1/3を求めることになる。
よって、
Xの推定値=Z1/3=X+N1/3
Yの推定値=Z4=Y+N4
となる。
ここで、パイロットサブキャリアc,dは、時間軸方向に2Δt離れた位置関係を有し、パイロットサブキャリアe,fは、周波数軸方向に3Δf離れ、時間軸方向に2Δt離れた位置関係を有するものである。
また、パイロットサブキャリアe,f間での位相回転量Z3は、周波数間隔3Δfの場合における位相回転量と、時間間隔2Δtの場合における位相回転量を加えたものと考えることができる。
このように、ある周波数間隔(3Δf)での位相回転量は、その周波数間隔(3Δf)を持つパイロットサブキャリア同士を用いて算出したもの(Z1)だけではなく、周波数と時間とからみた位置関係が異なる他のパイロットサブキャリア同士を用いて算出したもの(Z3−Z2)も用いて求めることができる。
ここで、パイロットサブキャリアc,dは、前述のように、時間軸方向に2Δt離れた位置関係を有するものである。したがって、パイロットサブキャリアc,d間での位相回転量Z2は、時間間隔Δtの場合における位相回転量を2倍したものと考えることができる。
このように、ある時間間隔(Δt)での位相回転量は、その周波数間隔(Δt)を持つパイロットサブキャリア同士を用いて算出したもの(Z4)だけではなく、周波数と時間とからみた位置関係が異なる他のパイロットサブキャリア同士を用いて算出したもの(Z2/2)も用いて求めることができる。
Xの推定値=(Z1/3+(Z3−Z2)/3)/2=X+(N1+N3−N2)/6
Yの推定値=(Z2/2+Z4)/2=Y+N2/4+N1/2
タイミングオフセットを計算するためには、周波数f,時間tのパイロットサブキャリアAについての伝送路周波数応答H(f,t)と、前記パイロットサブキャリアAから周波数軸方向にΔfだけ離れて位置する周波数f+Δf,時間tのパイロットサブキャリアBについての伝送路周波数応答H(f+Δf,t)と、を用いて、周波数方向の位相回転量を求める。
このとき、タイミングオフセットT0、周波数オフセットF0があるとすると、周波数f,時間tのパイロットサブキャリアAの伝送路周波数応答H(f,t)は、下記式(1)のようになる。
TmeanΔf1+FmeanΔt1
TmeanΔf2+FmeanΔt2
を求め、上記2パターンから得られる連立方程式を解くことにより、Tmean,Fmeanを導出することができる。なお、Δf1Δf2≠Δf2Δf1である。
さらにまた、タイミングオフセット・周波数オフセット推定部17a,17bは、相関計算部174によって算出された相関値(複素数)の偏角argを求めて、位相回転量を算出し、位相回転量からタイミングオフセット及び/又は周波数オフセットを算出するタイミングオフセット・周波数オフセット計算部176を備えている。
つまり、完全に任意の2つのパイロットサブキャリアを演算に用いると、あるユーザに割り当てられているバースト領域中のパイロットと、他のユーザに割り当てられているバースト領域中のパイロットを用いて、演算を行ってしまう可能性がある。
ユーザが異なると伝送路周波数応答も異なるために演算の精度が低下するが、ユーザ割り当ての最小単位内でのパイロットサブキャリアの組み合わせを演算に用いることで、ユーザ割り当ての影響を受けずに精度良く演算を行うことができる。
なお、式(20)式(21)では、相関値の偏角を演算してから重み付き演算を行っていたが、相関値の重み付き演算を行ってから偏角を演算してもよい。
Claims (4)
- 周波数及び時間のユーザ割り当てが行われる通信装置であって、
複数のアンテナ素子と、
アンテナ素子によって受信した受信信号をFFT部によってFFT処理した周波数領域の受信信号から、前記受信信号のタイミングオフセットを推定するタイミングオフセット推定部と、
送信タイミングを調整するための送信タイミング調整情報を、前記ユーザである信号送信側へ与える調整情報付与部と、
を備え、
前記タイミングオフセット推定部は、複数のアンテナ素子によって受信した複数系統の受信信号それぞれについてタイミングオフセットを推定するように、受信信号の各系統に設けられているとともに、受信信号の各系統に設けられた前記FFT部から出力された周波数領域の受信信号に含まれるパイロットサブキャリアのうち、前記ユーザに割り当てられたパイロットサブキャリアを用いて、タイミングオフセットを推定し、
更に、受信信号の各系統には、各アンテナ素子によって受信した受信信号の受信電力を推定する受信電力推定部がそれぞれ設けられ、
受信信号の各系統に設けられたタイミングオフセット推定部によって推定されたタイミングオフセットを、各系統の受信電力推定部によって推定された受信電力によって重み付け合成する合成部を備え、
前記調整情報付与部は、合成部によって重み付け合成されたタイミングオフセットを、送信タイミング調整情報として、前記ユーザである信号送信側へ与える
ことを特徴とする通信装置。 - 周波数及び時間のユーザ割り当てが行われる通信装置であって、
複数のアンテナ素子と、
アンテナ素子によって受信した受信信号をFFT部によってFFT処理した周波数領域の受信信号から、前記受信信号の周波数オフセットを推定する周波数オフセット推定部と、
送信周波数を調整するための送信周波数調整情報を、前記ユーザである信号送信側へ与える調整情報付与部と、
を備え、
前記周波数オフセット推定部は、複数のアンテナ素子によって受信した複数系統の受信信号それぞれについて周波数オフセットを推定するように、受信信号の各系統に設けられているとともに、受信信号の各系統に設けられた前記FFT部から出力された周波数領域の受信信号に含まれるパイロットサブキャリアのうち、前記ユーザに割り当てられたパイロットサブキャリアを用いて、周波数オフセットを推定し、
更に、受信信号の各系統には、各アンテナ素子によって受信した受信信号の受信電力を推定する受信電力推定部がそれぞれ設けられ、
受信信号の各系統に設けられた周波数オフセット推定部によって推定されたタイミングオフセットを、各系統の受信電力推定部によって推定された受信電力によって重み付け合成する合成部を備え、
前記調整情報付与部は、合成部によって重み付け合成された周波数オフセットを、送信周波数調整情報として、前記ユーザである信号送信側へ与える
ことを特徴とする通信装置。 - 周波数及び時間のユーザ割り当てが行われる通信装置が受信した受信信号のタイミングオフセットを受信側で推定するタイミングオフセット推定ステップと、
送信タイミングを調整するための送信タイミング情報を、信号の受信側から前記ユーザである送信側へ与える付与ステップと、
送信タイミング情報に基づいて、送信タイミングを送信側で調整する調整ステップと、
含み、
前記タイミングオフセット推定ステップでは、複数のアンテナ素子によって受信した複数系統の受信信号を各系統に設けられたFFT部によってFFT処理した周波数領域の受信信号に含まれるパイロットサブキャリアのうち、前記ユーザに割り当てられたパイロットサブキャリアを用いて、各系統それぞれのタイミングオフセットを推定し、
前記付与ステップでは、各系統のタイミングオフセットの推定値を、各系統の受信電力によって重み付け合成した値を、送信タイミング情報として、前記ユーザである送信側へ与える、
ことを特徴とする送信タイミング調整方法。 - 周波数及び時間のユーザ割り当てが行われる通信装置が受信した受信信号の周波数オフセットを受信側で推定する周波数オフセット推定ステップと、
送信周波数を調整するための送信周波数情報を、信号の受信側から前記ユーザである送信側へ与える付与ステップと、
送信周波数情報に基づいて、送信周波数を送信側で調整する調整ステップと、
含み、
前記周波数オフセット推定ステップでは、複数のアンテナ素子によって受信した複数系統の受信信号を各系統に設けられたFFT部によってFFT処理した周波数領域の受信信号に含まれるパイロットサブキャリアのうち、前記ユーザに割り当てられたパイロットサブキャリアを用いて、各系統それぞれの周波数オフセットを推定し、
前記付与ステップでは、各系統の周波数オフセットの推定値を、各系統の受信電力によって重み付け合成した値を、送信周波数情報として、前記ユーザである送信側へ与える、
ことを特徴とする送信周波数調整方法。
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