JP5233129B2 - 加熱ローラ、定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、トナー加熱して記録材に定着するための加熱部材、これを備えた加熱ローラ、定着装置、画像形成装置に関する。
従来、高画質を目的とする電子写真複写機、プリンタ、特にカラー電子写真による出力を行う装置においては、トナーへの柔軟な密着性確保、耐熱性のため加熱部材としてシリコーンゴムを使用することが多い。しかし、これら耐熱性ゴム材料は熱伝導性が低く、熱源からの熱を被記録材に伝える際には熱抵抗層となる。カラー画像では、特に柔らかいゴム層が画質向上の点で、重要である。しかし、熱容量が大きく、熱抵抗が高いため立ち上がりの時間が遅くなる。また、高速機の場合にも熱供給が間に合わなくなる。
このような不具合を解決するための技術として、特許文献1、2には、フィラーを用いて熱伝導率を向上させることが開示されている。
特開2006−133576公報 特開2005−292218公報
しかしながら、特許文献1、2に記載の技術にあっては、加熱部材の密度を低くできないので、低密度化によって低熱容量とし、立ち上がりの時間を短縮することは出来ない。
すなわち、シリコーンゴム内で発泡剤や発泡粒子などの発泡体を発泡させることにより密度を下げて、熱容量を小さくし、かつ熱伝導性を高くした加熱部材は開発されてこなかった。
これには、大きく2つの理由がある。
ひとつには、発泡倍率(気泡がない状態の体積Vsを分母とし、気泡の体積VfとVsの和を分子としたもの)を上げていくと急激に熱伝導性が低下することがある。これは、もとの物質の熱伝導性が変わらない場合に発生する。(たとえば、熱物性ハンドブック 養賢堂 C.2 p.179 のEuckenの式参照)
また、発泡倍率を上げていくと、相対的に壁面が薄くなっていくため強度が低下する。
これらの問題のため、高温環境下で変形を繰り返される加熱部材において、低熱容量(低密度)と高熱伝導率及び耐熱性を会わせ備える加熱部材を開発することは困難であった。
そこで、本発明は画像形成装置の定着装置の高速立ち上げを目的とした、低熱容量(低密度)かつ高熱伝導率の加熱部材、これを用いた定着装置、画像形成装置を提供することを目的とする。
以上の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、加熱源としてのヒータと、前記ヒータに接する金属の円筒体である芯金と、前記芯金の外表面に設けられ、記録材上に担持されるトナー像を加熱及び加圧して該トナー像を定着させるための加熱部材と、を備えた加熱部材と、を備えた加熱ローラにおいて、前記加熱部材は、シリコーンゴムから構成されると共に、前記シリコーンゴムの内部は空孔部を設けられ、前記空孔部の間隙のシリコーンゴムには、前記間隙よりも長く、50乃至150ミクロンの長さを備えたピッチ系炭素繊維が設けられ、前記空孔部の間隙において、前記炭素繊維同士の接触を形成し、前記ヒータから当該加熱部材の外表面に向かう方向に熱伝導のパスを形成する加熱ローラを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、前記芯金は、厚さが0.5mm以下であって、当該芯金の内面に複数の周回凸部を一体に形成したことを特徴とする請求項1に記載の加熱ローラを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、最表面にフッ素系高分子よりなる層をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の加熱ローラを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか一項に記載の加熱ローラを備えた定着装置を特徴とする。
求項に記載の発明は、請求項に記載の定着装置を備えた画像形成装置を特徴とする。
本発明の構成によれば、加熱部材を構成するシリコーンゴムに含ませた炭素繊維は熱伝導のパスとなり、さらに空孔を設けたことにより、低熱容量となって温度上昇が高くなり、また、炭素繊維によってシリコーンゴムが補強されることで圧縮永久歪を低減することが可能な加熱部材を提供することが可能となった。
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明に係る加熱部材、定着装置を適用した画像形成装置の概略構成図である。
画像形成装置1は、帯電装置2、感光体3、書き込み系4、現像装置5、転写装置6、加圧ローラ8及び加熱ローラ9からなる熱定着方式の定着装置7、クリーニング手段10から構成される画像形成装置である。
画像形成装置1においては、帯電ローラ2によって表面を一様に帯電された感光体3に、書き込み系4による光走査を行い静電潜像を形成する。現像装置5は、感光体3上に形成された静電潜像にトナーを供給する。トナーの付着によって静電潜像はトナー像として顕像化され、転写ローラ6及び感光体3間に形成されるニップ部を通過する記録材Pに転写される。
記録材P上の未定着トナーは、記録材Pが加熱ローラ9及び加圧ローラ8によって構成されるニップ部を通過する際に、加熱及び加圧されて記録材P上に定着される。このようにして、画像形成装置1における画像形成が完了する。
そして、感光体3上に残留したトナーがクリーニング手段10によって除去され、次の画像形成動作に備えられる。
図2は、図1における定着装置をより詳細に示す図である。
図2に示すように、定着装置2は、加熱ローラ9及び加圧ローラ8から構成されている。
加圧ローラ8は、加熱ローラ9とのニップ部を通過する記録材Pに押圧するように加圧機構10である弾性体によって付勢されている。
加熱ローラ9は、金属の円筒体である芯金(ローラ芯金)11と、その外表面に備える加熱部材13からなり、さらに芯金11は、加熱源としてのヒータ12を備えている。
定着装置7は、加圧ローラ8及び加熱ローラ9間に形成されるニップに記録材Pを通過させ、加圧ローラ8による加圧、加熱ローラ9による加熱によって記録材P上に未定着トナーTを定着させる。
図3は、本発明に係る加熱ローラの表面部分の断面図である。
加熱ローラ9において、上述したように芯金11の外表面には加熱部材13が形成されている。
加熱部材13は、シリコーンゴム層14、PFA層15によって構成され、ヒータ12からの熱は、芯金11、シリコーンゴム層14を伝わってPFA層15まで伝わっていく。
図4は、図3におけるシリコーンゴム層を拡大して説明する図である。
マトリックス相としてのシリコーンゴム層14は、内部に炭素繊維18を含んでおり、内部にさらに空孔部(気泡)16を含んでいる。
矢印17は主な熱流を示しており、図示していないヒータからの熱が、効率よく芯金11から、間のシリコーンゴム層14を通過して外表面のフッ素樹脂層15(この例ではPFA層)まで、流れていることを模式的に示している。
図4に示すように、高熱伝導率の炭素繊維18が気泡16に平行に壁面部分に配向されている。そのため、高い熱伝導率を得ることができる。また、炭素繊維18同士の接触部分も増えるため熱抵抗を非常に小さくすることが可能である。
すなわち、炭素繊維18が熱伝導のパスとなり、それ以外の部分が気泡による空孔となることで、低熱容量となり、温度上昇が早くなる。さらに、炭素繊維18によりシリコーンゴム層14が補強されることにより、圧縮永久歪みが低減される効果がある。
ここで、炭素繊維18としては、ピッチ系の日本グラファイトファイバー(株)社製品名:炭素繊維ミルド品番:XN−100−05M(50ミクロン)、XN−100−15M(150ミクロン)等が最適である。これらは、熱伝導率500W/mKとされている。これに対し、PAN系の熱伝導率は、最大でも50W/mKである。
すなわち、ピッチ系の炭素繊維を用いることにより、PAN系の炭素繊維に比べて1桁以上高い熱伝導率により本発明の構成に必要な熱伝導率を確保することが出来る。
シリコーンゴム層14は、このような炭素繊維18と、発泡体としての発泡剤または発泡粒子、あるいは樹脂バルーンを2液型の付加型液状シリコーン(未加硫付加型シリコーンゴム)の主剤側に分散して形成されている。あらかじめ内面に接着層を形成したPFAチューブとその内側に0.5mmの内面に凸部補強(リブと呼ぶ)を設けた芯金11をセットしその間に、加硫剤と混合しながら、注入液としてPFAチューブと芯金の間に注入する。あらかじめ内面に接着層を形成したPFAチューブとその内側に0.5mmの内面に凸部補強を設けた芯金11をセットしその間に注入し、1次加熱により発泡体としての発泡剤あるいは発泡粒子を発泡させ、2次加熱によってさらに固定する。
この過程で炭素繊維18を含む流動性のある液状シリコーンを発泡させることにより炭素繊維18が流れによって動かされ、発泡によって生じた気泡16の壁面に対して平行に炭素繊維18が配向することにより熱の経路が形成される。さらに、炭素繊維18の方向性がそろうことにより、強度が向上して圧縮永久歪みが低減される効果がある。
また、同様に炭素繊維18を含む流動性のある液状シリコーンに樹脂バルーンを混入することにより、泡の壁面に対し、平行に炭素繊維が配向することにより、熱の流路が形成される。さらに、方向性がそろうことにより、強度が向上し、圧縮永久歪みが低減される。
同様に作製したシリコーン未架橋液を芯金11に塗布架橋し、フッ素樹脂のコート層を作製、または、フッ素樹脂チューブにより被覆してフッ素樹脂層15としてもよい。
本発明において用いられるフッ素樹脂としては、焼成による溶融成膜性のよい、比較的融点の低いもの(好ましくは250〜300℃)が好ましく選択される。具体的には、低分子量ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフロオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアアルキアルビニルエーテル共重合体(PFA)の微粉末が挙げられる。低分子量ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粉末は、ルブロンL−5、L−2(ダイキン工業)、MP1100、1200、1300、TLP−10F−1(三井デュポンフロロケミカル)が知られている。テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)粉末は、532−8000(デュポン)が知られている。テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)は、MP−10、MP102、(三井デュポンフロロケミカル)が知られている。特にMFR(メルトフローレート)が小さい流動性の低いものとして、MP103、MP300(三井デュポンフロロケミカル)、AC−5600、AC5539(ダイキン工業)等が本発明には向いている。
また、発泡剤としては、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)等、発泡粒子としては、松本油化製薬のF−30、F−30VS、F−46、F−50、F−55等がある。また、樹脂バルーンとしては、松本油化製薬のF−80ED等がある。
炭素繊維18には、合成繊維のアクリル長繊維からつくるPAN(ポリアクリロニトリル)系炭素繊維と、石炭タール、石油ピッチからつくるピッチ系炭素繊維がある。
PAN系炭素繊維は、PANプリカーサー(ポリアクリロニトリル繊維)を炭素化して得られるもので、高強度・高弾性率の性質をもつ。
ピッチ系炭素繊維は、ピッチプリカーサー(コールタールまたは石油重質分を原料として得られるピッチ繊維)を炭素化して得られるもので、製法の諸条件で、低弾性率から超高弾性率・高強度の広範囲の性質が得られる。超高弾性率品は、高剛性用途のほか、優れた熱伝導率や導電性の特性がある。
すなわち、上述したように、ピッチ系の炭素繊維を用いることにより、PAN系の炭素繊維に比べて1桁以上高い熱伝導率により本発明の構成に必要な熱伝導率を確保することが出来る。
以下に、実験結果をもとに本発明をさらに詳細に説明する。
[実施例A]
F−80EDとXN−100−05M(50ミクロン)の複合粉体を付加型液状シリコーンの中に分散したものを作製する。芯金11としてのアルミニウムの中空芯金にプライマーを介して、粉体を分散したシリコーンゴム層14を厚さ2mmで形成し、発泡体としての複合粉体を発泡させて気泡16を形成し、1次加硫(硬化)させる。さらに2次加硫させ、その外側にPFA樹脂チューブ(PFA樹脂層)を接着し、外径をφ40(mm)とした加熱ローラ9を作製した。これを、(株)リコー製複写機MF4570の定着ユニットにセットし、1000(W)ハロゲンヒータによる160℃までの温度上昇時間(秒)を測定した。温度測定は、加熱ローラ9の上部の部分に熱電対を設けて行った。配合は、重量部により行ったが、F−80EDは、気泡として、発泡倍率による体積で換算した。PFA樹脂層(フッ素樹脂層)15は、三井・デュポンフロロケミカル株式会社製のHPPlus 950HPの型番の材料によるものを用いた場合、球晶が小さくなり表面粗さが向上する。芯金11の厚さはリブ付き0.4mmである。
(表1)
Figure 0005233129
表1において、実施例1、2、3では160℃までに30秒以内で立ち上がっている。比較例1と3では立ち上がりが遅く、比較例2では、圧縮永久歪が大きく100時間での160℃加熱加圧保持で加熱ローラ9の変形が見られる。
ここで、発泡倍率が1.5倍以下では、熱容量が大きいためにニップを大きくするための厚さを確保出来ない。また、発泡倍率が3.0以上のときは、かなりの気泡が連泡となってしまい強度が低下し、圧縮永久歪みが大きくなる。
しかし、1.5倍以上、3.0倍以下の範囲であれば、低熱容量と強度が満たされ、十分な定着動作が可能である。
[実施例B]
F−30とXN−100−05M、XN−100−15Mの複合粉体を付加型液状シリコーンの中に分散したものを作製する。芯金11としてのアルミニウムの中空芯金にプライマーを介し、粉体分散シリコーン層を厚さ2mm形成し、複合粉体を発泡させシリコーン層を1次加硫させる。このときの温度を130℃として、F−30を発泡させる。さらに、2次加硫させ、その外側にPFA樹脂チューブ(PFA樹脂層)15を接着し、外径をφ40(mm)とした加熱ローラ9を作製した。これを、(株)リコー製複写機MF4570の定着ユニットにセットし、1000(W)ハロゲンヒータによる160℃までの温度上昇時間(秒)を測定した。配合は、重量部により行ったが、F−30は、発泡後の気泡として発泡倍率による体積で換算した。ここで、芯金11の厚さはリブ付き0.4mmである。
(表2)
Figure 0005233129
表2において、実施例4、5、6では加熱ローラ9は130℃までに30秒以内で立ち上がっている。比較例4と6では立ち上がりが遅く、比較例5では、圧縮永久歪が大きく100時間での160℃加熱加圧保持で加熱ローラの変形が見られる。
また、発泡倍率が1.5倍以下では、熱容量が大きいためにニップを大きくするための厚さを確保出来ない。また、発泡倍率が3.0以上のときは、かなりの気泡16が連泡となってしまい強度が低下し、圧縮永久歪みが大きくなってしまう。発泡倍率が1.5倍以上、3.0倍以下の範囲であれば、低熱容量と強度が満たされ、十分な定着動作が可能である。
[比較例A]
F−30とXN−100−05M、XN−100−15Mの複合粉体を付加型液状シリコーンの中に分散したものを作製する。アルミニウムの中空芯金にプライマーを介し、粉体分散シリコーン層を厚さ2mm発泡し形成し一気に180℃で2次加硫させると同時に、F−30を発泡させた。その外側にPFA樹脂チューブを接着し、外径をφ40(mm)にした加熱ローラ8を作製した。これを、(株)リコー製複写機MF4570の定着ユニットにセットし、1000(W)ハロゲンヒータによる160℃までの温度上昇時間(秒)を測定した。配合は、重量部により行ったが、F−30は、発泡後の気泡として発泡倍率による体積で換算した。ここで、芯金厚さはリブ付き0.4mmである。
(表3)
Figure 0005233129
実施例5、6と表3に示す比較例7、8を比較すると1次加硫時に粉体を発泡させ、固定し、2次加硫した方が、圧縮永久歪が非常に小さいことがわかる。
[実施例C]
(表4)
Figure 0005233129
実施例5の加熱部材を芯金の厚さを変えて作製した。表4に示すように、芯金厚さが0.5mm以下の場合に温度上昇時間が20秒以下となっている。加熱ローラ中心のヒータから加熱されるのはまず、芯金であるため、この芯金の熱容量も重要となる。芯金が0.5mm以下の厚さであれば、10数秒程度の立ち上げとなるが、たわみに対する強度がおちてしまう。そのため、周回凸部によって補強されたものと組み合わせることにより、強度を保ちつつ、速い立ち上げの定着装置を提供出来る効果を得られる。
[実施例D]
実施例5のローラを(株)リコー製MF4570の定着ユニットに装着し、10000枚、(株)リコー製imagio MP C4500の黒ベタ画像を通し、ローラ表面のトナー付着量と紙の巻き付きを見た(表5)。この結果、表面粗さ(十点平均粗さ:JIS B0601−1994)Rzが5μm以下であれば、効果があることが確認された。7μmのものは、7325枚で、ジャムが多発したため実験を取りやめている。
(表5)
Figure 0005233129
[実施例E]
(株)リコー製 IPSIO Color 8100で作成した未定着画像の通紙テストを行った。このIPSIO Color 8100のトナーは、離型性が不十分なため加熱ローラにシリコンオイルを塗布するためにシリコンオイルを含侵されたオイル塗布部材(離型剤塗布手段)を追加している。このIPSIO Color 8100に10,000枚、黒ベタ画像を通し、ローラ表面のトナーの付着状態を観察した。特に大きな付着は観察されず。通常のものと何ら変わりがなかった。塗布部材を外したものは、60,000枚で加熱ローラへのトナーの顕著な付着がみられた。
離型剤を用いることによりトナーと、トナーに接する加熱ローラ(加熱部材)の離型性を向上できることがわかる。
[実施例F]
実施例1の加熱ローラにおいて、表面粗さRzが2μm以下としたものを作製した。MF4570の定着ユニットを用いた定着試験機を作製し、imagio MP C4500において、未定着画像への加圧力を変えて、このローラに対して通紙した。
表6に示すように、加圧力が2.9(N/cm)以下では、定着性が非常に悪く、19.6(N/cm)以上では、加熱ローラへのトナー付着が見られた。紙の巻き付きは、トナー付着状態がさらに悪化し巻き付きが発生したものである。
また、39.2N/cm以上の加圧力であれば、トナーの持つワックス、またはシリコンオイルなどの離型剤が、トナー樹脂と加熱部材との間から出て行ってしまい、離型剤による離型性を維持できない。
加圧力が39.2(N/cm)以下であれば紙の巻き付きは見られない。定着性は、定着後のべた画像に面の布を擦りつけ顕著に布にトナーが付いてものを定着不良として簡易判定した。
トナーの定着性は、かける圧力に依存し、特に、4.9N/cm以上の加圧力とすることにより、トナー画像の定着性が向上することがわかる。







(表6)
Figure 0005233129
以上の実験の結果、炭素繊維、特にピッチ系の炭素繊維と発泡剤による本発明の完成に至った。熱伝導率の向上には炭素繊維の配向性が重要となる。さらに必要となるのが各炭素繊維間の熱抵抗の低減である。さらに、圧縮応力により各繊維同士を押しつけることが重要である。また、加硫時に各繊維間を近づけて繊維間での熱抵抗を削減することも重要である。炭素繊維は、シリコーンゴムとの接着性がよく、発泡化したシリコーンゴムの薄い壁面の引っ張り強度を増すことができる。また、適当な工程を経ることにより、より高熱伝導率にできることがわかった。また、空孔(気泡)の壁面の強化により、復元性を向上させ、圧縮永久歪を小さくできる。
このような、熱伝導性がよく、ゴム硬度の低いローラにより熱伝達が均一に行われ、かつ膜強度の高い加熱部材を適用することにより、効率が良く、耐久性の高い定着装置を得ることが出来る。また、この定着装置を適用して、信頼性の高く、エネルギー効率のよい画像形成装置を提供出来る。
なお、上記した実施例5における条件において、温度上昇時間及び圧縮永久歪ついて優れた、最適な加熱部材、定着装置、画像形成装置を得ることができる。
本発明に係る加熱部材、定着装置を適用した画像形成装置の概略構成図。 図1における定着装置をより詳細に示す図。 本発明に係る加熱ローラの表面部分の断面図。 図3におけるシリコーンゴム層を拡大して説明する図。
符号の説明
1 画像形成装置、2 帯電装置、3 感光体、4 書き込み系、5 現像装置、6 転写装置、7 定着装置、8 加圧ローラ、9 加熱ローラ、10 クリーニング手段、11 芯金、12 ヒータ、13 加熱部材、14 シリコーンゴム(層)、15 PFA層、16 空孔部、18 炭素繊維、T 未定着トナー、P 記録材

Claims (5)

  1. 加熱源としてのヒータと、
    前記ヒータに接する金属の円筒体である芯金と、
    前記芯金の外表面に設けられ、記録材上に担持されるトナー像を加熱及び加圧して該トナー像を定着させるための加熱部材と、を備えた加熱部材と、
    を備えた加熱ローラにおいて、
    前記加熱部材は、
    リコーンゴムから構成されると共に、前記シリコーンゴムの内部は空孔部を設けられ、
    前記空孔部の間隙のシリコーンゴムには、
    前記間隙よりも長く、50乃至150ミクロンの長さを備えたピッチ系炭素繊維が設けられ、
    前記空孔部の間隙において、前記炭素繊維同士の接触を形成し、
    前記ヒータから当該加熱部材の外表面に向かう方向に熱伝導のパスを形成することを特徴とする加熱ローラ。
  2. 前記芯金は、厚さが0.5mm以下であって、当該芯金の内面に複数の周回凸部を一体に形成したことを特徴とする請求項1に記載の加熱ローラ。
  3. 最表面にフッ素系高分子よりなる層をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の加熱ローラ。
  4. 請求項1乃至3の何れか一項に記載の加熱ローラを備えたことを特徴とする定着装置。
  5. 請求項4に記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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