JP5232737B2 - 雨水流出抑制施設 - Google Patents

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本発明は、地中に埋設される雨水流出抑制施設に関する。
近年、中小河川の排水能力を上回る規模の降雨が短期間に集中して生じたときに、河川からの溢水によって災害が生じるのを防止する目的で、地中に貯水槽を備えた雨水流出抑制施設を設けることが都市部などで行われている。貯水槽はコンクリート構造物の場合もあるが、特許文献1に記載のように、凸部からなる列が一定の間隔を置いて多列に平行に形成されている樹脂成形品である貯水空間形成部材の複数枚を交互に直角に交差した姿勢で積層して形成された貯水槽が用いられることも多い。
このような貯水空間形成部材を用いた貯水槽において、雨水とともに砂やゴミ等の固形物が貯水槽内に流れ込むのを防止するために、通常、雨水の流入経路に沈砂槽が設けられるが、一時的に大量の雨水が浸入するようなときに、貯水槽内に砂やゴミ等の固形物が流入するのを完全に防止することはできない。長い間に入り込んだ固形物は堆積物として貯水槽内に沈殿してしまうので、堆積物を貯水槽から除去することが雨水流出抑制施設にとって一つの課題となっている。特に、特許文献1や特許文献2に記載されるような、貯水空間形成部材の複数枚を交互に直角に交差した姿勢で積層して形成される貯水槽の場合、貯水槽内に作業者が入り込むことはできず、バキューム管のような清掃手段を入れ込むことも容易でないので、堆積した堆積物を除去することは大きな課題となっている。
そのような観点から、特許文献3には、貯水槽を備えた雨水流出抑制施設において、貯水槽の底部に、雨水を流下させるための凹溝部を樹脂材料またはコンクリートで別途形成し、流入桝の底部近傍に形成した流入口から該凹溝部に雨水を流すことで雨水と共に砂やゴミ等を流し出すようにし、また降雨量が増大した場合には、流入桝の上位位置に設けた流入口から貯水槽へ雨水を流入させるようにした雨水流出抑制施設が記載されている。
特開2009−24447号公報 特開2008−8075号公報 特開2007−16582号公報
特許文献2に記載の雨水流出抑制施設は多くの利点を有している。しかし、貯水槽の底部に、雨水を流下させるための凹溝部を別途形成する必要であり、その分だけ掘削深さが深くなる。また、また降雨量が増大した場合には、流入桝の上位位置に設けた流入口から貯水槽へ雨水を流入させるようにしており、貯水槽内に雨水と共に砂やゴミ等の固形物が流入して、そこに堆積してしまうのを避けられない。
本発明は、そのような不都合を解決することを課題としており、より具体的には、雨水流出抑制施設において、従来の貯水槽を作るときと同じ掘削深さで施工することが可能でありながら、雨水と共に流入する砂やゴミ等の固形物が貯水槽内に堆積してしまうのを確実に抑制することのできる、より改良された雨水流出抑制施設を提供することを課題とする。
本発明による雨水流出抑制施設は、凸部からなる列が一定の間隔を保持して多列に平行に形成されている樹脂成形品である貯水空間形成部材の複数枚が交互に直角に交差した姿勢で積層されてなる貯水槽と、前記貯水槽に接続する流入桝とを少なくとも備えた雨水流出抑制施設であって、前記貯水槽における少なくとも最下位に位置する貯水空間形成部材の前記凸部と凸部の間の空間の少なくとも1つには前記貯水空間形成部材の一方側から他方側に達する長さの樋部材が挿通されており、前記流入桝と前記貯水槽とは前記樋部材を介して接続していることを特徴とする。
上記の雨水流出抑制施設では、施工に際して、従来から使用されている、樹脂成形品である貯水空間形成部材の複数枚が交互に直角に交差した姿勢で積層されてなる貯水槽をそのまま用いることができ、また、施工するときの地中掘削深さも、従来と同じであってよい。従って、施工コストが大きく高騰することはない。
本発明による雨水流出抑制施設において、流入桝に流入した雨水は、沈砂桝として機能する流入桝の底部で砂やゴミ等の固形物の多くを排除した後、流入桝から前記樋部材内に流入する。流入した雨水は、樋部材内を流れて前記貯水空間形成部材の一方側から他方側まで流下し、貯水槽から排出される。樋部材に流入する雨水に固形物が混入しているときでも、その固形物は流れる過程で樋部材の底部に堆積するか、雨水の流れとともに貯水槽外に排出される。
樋部材から排出することのできる量以上の雨水が樋部材に流入したときに、貯水槽内の水位は次第に上昇し、貯水槽内に一時的に貯水される。しかし、貯水される水は流入桝の底部の沈砂桝部と樋部材内に固形物を落とした後の上水であり、貯水槽内に固形物が入り込むことはほとんどなく、貯水槽内、より具体的には、貯水空間形成部材内に固形物が堆積するのを回避することができる。
長期間の使用により、流入桝の底部の沈砂桝部および前記樋部材内に固形物が堆積することが起こり得る。その場合には、流入桝からバキューム管を挿入して流入桝の底部の沈砂桝部および前記樋部材内を吸引するか、樋部材内に給水管を挿入して高圧水を流すことにより、堆積物を容易に排除することができる。また、給水管の先端に逆噴射ノズルを取り付けて高圧水洗浄を行う場合でも、逆噴射ノズルが樋部材内を滑るように進むことができるので、貯水空間形成部材を破損させることもない。
本発明による雨水流出抑制施設は、さらに流出桝を備えることができる。その際に、前記流出桝は前記樋部材を介して前記貯水槽に接続される。また、流出桝にはオリフィスを備えた雨水流出管が備えられる。さらに、前記流入桝の前記樋部材との接続部にフィルターを取り付けるようにしてもよく、それにより、樋部材に固形物が入り込むのを効果的に阻止することができる。
本発明による雨水流出抑制施設の一態様において、前記した樋部材は、その先端を前記流入桝および前記流出桝のいずれか一方または双方の内部にまで延出させている。この態様では、前記樋部材内に固形物が堆積したような場合の固形物の除去および洗浄作業を行うときに、樋部材が内部にまで延出している流入桝または流出桝の中に作業者が入り込むことなく、その入り口部から給水管の先端取り付けた逆噴射ノズルを落とし込んで樋部材の前記延出部に逆噴射ノズルが乗った姿勢とし、その状態で高圧水噴射を行うことで、逆噴射ノズルが樋部材内を滑るように進入して,所期の固形物の除去および洗浄作業を行うことができる。すなわち、この態様の雨水流出抑制施設では、清掃時等に、作業者が桝内に入り込むことを要しないので、流入桝および/または流出桝の内径寸法を小さなものとすることができ、施工コストの低減が図られる。また、同じ敷地面積の場合、小さくした分だけ貯水槽の容積を大きくすることができる。
本発明によれば、凸部からなる列が一定の間隔を保持して多列に平行に形成されている樹脂成形品である貯水空間形成部材の複数枚が交互に直角に交差した姿勢で積層されてなる貯水槽と、前記貯水槽に接続する流入桝とを少なくとも備えた雨水流出抑制施設において、雨水に含まれる砂やゴミ等の固形物が前記貯水槽内に堆積するのを効果的に回避することができる。
本発明による雨水流出抑制施設の一実施の形態を側面から見て示す図。 図1に示す雨水流出抑制施設での貯水槽を図1のA−A方向からみて示す図。 図1に示す雨水流出抑制施設での流入桝の要部を説明するための図。 本発明による雨水流出抑制施設の他の実施の形態を側面から見て示す図。 本発明による雨水流出抑制施設のさらに他の実施の形態を示す図2に相当する図。 図4に示す雨水流出抑制施設で使用される流入桝の要部を説明するための図。 図1に示す雨水流出抑制施設の他の形態を説明する図。 雨水流出抑制施設の清掃状態の一例を説明する参考図。 図4に示す雨水流出抑制施設の他の形態を説明する図。 貯水槽を形成する貯水空間形成部材の一例を説明する図。
以下、図面を参照しながら、本発明による雨水流出抑制施設を実施の形態に基づき説明する。
図1に示す雨水流出抑制施設1において、雨水流出抑制施設1は、流入桝2と貯水槽3を備える。貯水槽3は、凸部からなる列が一定の間隔を保持して多列に平行に形成されている樹脂成形品である貯水空間形成部材の複数枚が交互に直角に交差した姿勢で積層されて形成されており、それ自体は公知のものであってよい。
図10は、貯水槽3を構成する樹脂製の貯水空間形成部材の一例を示している。この貯水空間形成部材31は、前記した特許文献1に記載されるものであり、下端が開放された箱状部32aの複数個が間隔を空けながらX方向に配列した箱列32が、X方向に直交するY方向に間隔を空けながら必要列数だけ配列した構成を基本的に備える。なお、本発明において、前記箱列32が、「凸部からなる列」の一例を構成する。
図10に示すように、必要な場合には、異なった大きさの複数個の貯水空間形成部材31を箱列(凸部からなる列)32の方向が同じ方向となるように寄せ集めて貯水空間形成部材31としてもよい。そして、貯水空間形成部材31の多数枚を、前記箱列(凸部からなる列)32の方向が交互に直角に交差した姿勢で上下方向に積み上げることにより、貯水槽3とされる。
施工に当たり、所定深さに地表面Lから掘削する。掘削した支持地盤の上に砕石のような基礎材4を敷き詰めて均平化し、不織布のような透水性シート5を配置する。そして、透水性シート5の上に、貯水槽3を構成する最下段の貯水空間形成部材31Aを置く。次に、その貯水空間形成部材31Aにおける前記凸部からなる列32、32の間に形成される空間33の任意の1つに樋部材6を設置する(図2参照)。樋部材6の断面形状は任意であり、図示のように底面と側壁からなる形状であってもよく、半円形、楕円形などの形状であってもよい。ただし、雨水が流下する内面61側は凹凸のない均平面であることが望ましく、また、底面には前記空間33内で安定した位置取りができるように、適宜の脚部62を有することが望ましい(図3参照)。
前記樋部材6の長さは、少なくとも貯水空間形成部材31Aの一方側から他方側に達する長さであることが必要であり、図示のものでは、他方端を超えてさらに側方に延長する長さとされている。
最下段の貯水空間形成部材31Aの凸部からなる列32、32の間に形成される空間33の任意の1つに、前記のようにした樋部材6を挿通させた後、下から二段目の貯水空間形成部材31Bを、貯水空間形成部材31Aに対して直角に交差した姿勢で積層し、さらにその上に、三段目の貯水空間形成部材31Cを、貯水空間形成部材31Bに対して直角に交差した姿勢で積層する。そして、前記貯水空間形成部材31Bにおける凸部からなる列32、32の間に形成される空間33であって、好ましくは貯水空間形成部材31Aにおいて配置された樋部材6の直上となる位置に、貯水空間形成部材31Aの場合と同様にした樋部材6を配置する。
以下、必要となる段数だけ、貯水空間形成部材31を交互に直角に交差した姿勢で積層した後、全体を透水性シート5で覆うことにより、貯水槽(浸透型貯水槽)3とされる。なお、貯水槽3を形成する手順として、必要枚数の貯水空間形成部材31・・を交互に直角に交差した姿勢で積層した後、前記した貯水空間形成部材31Aおよび貯水空間形成部材31Bに相当する貯水空間形成部材31における前記空間33の部分に、側方から樋部材6を挿通し、その後、全体を透水性シート5で覆うようにしてもよい。また、貯水槽3が大型の場合には、単位樋部材の所要本数を施工現場で接続することにより、樋部材6としてもよい。
次に、図3に示すように、樋部材6の貯水槽3から側方に延長している部分を、適宜の保護材7で覆った後、前記樋部材6と流入桝2の内部が連続するようにして流入桝2を施工する。図1に示すように樋部材6の延長部の先端がわずかに流入桝2の中に入り込むようにしてもよく、先端が流入桝2の壁部に接するようにして施工してもよい。施工に際して、流入桝2の底部に沈砂桝23を設ける。それにより、流入桝2と貯水槽3は樋部材6を介して接続した状態となる。必要に応じて、樋部材6と流入桝2との接続部を覆うようにして、雨水に含まれる砂等の固形物を除去するためのフィルター8を取り付ける。なお、本発明において、流入桝2は、樋部材6を介して貯水槽3と接続している構成を除いて、他の構成は従来のこの種の雨水流出抑制施設における流入桝と同じであってよく、図で21は着脱自在に設けられる蓋である。
上記の雨水流出抑制施設1での雨水の処理態様を説明する。降雨時に流入桝2に流入する雨水Wは、沈砂桝として機能する流入桝2の底部の沈砂桝部23で砂やゴミ等の固形物の多くを排除した後、図3に示すように、流入桝から前記樋部材6,6内に流入する。雨水量が少ない場合には、流入した雨水Wは、上方と下方の2つの樋部材6内を流れ貯水空間形成部材31の一方側から他方側まで流下し、樋部材6の他方端から貯水槽3の外に排出される。樋部材6に流入する雨水Wに固形物が混入しているときでも、その固形物は流れる過程で樋部材3の底部に堆積するか、雨水Wの流れとともに貯水槽3外に排出される。そのために、貯水槽3内の樋部材6以外の領域に固形物が堆積することはない。なお、雨水量がさらに少ない場合には、下方の樋部材6のみを雨水が流れる。
雨水量が多い場合には、樋部材6から排出することができない量の雨水が樋部材6に流入し、貯水槽3内の水位は次第に上昇して、貯水槽3内に一時的に貯水される。そして、貯留水は、時間と共に透水性シート5を通って、ゆっくりと地中に浸透していく。その際に、貯水される水は、流入桝2の底部の沈砂桝部23と樋部材6内に固形物を落とした後の上水であり、貯水槽3内に固形物が入り込むことはほとんどなく、貯水槽3内の樋部材6以外の箇所に固形物が堆積するのは回避できる。
長期間の使用により、流入桝2の底部の沈砂桝部23および前記樋部材6内に固形物が堆積することが起こり得るが、そのときには、流入桝2からバキューム管(不図示)を挿入して流入桝2の底部の沈砂桝部23および樋部材6内を吸引するか、樋部材6内に給水管(不図示)を挿入して高圧水を流すことにより、堆積物を容易に除去することができる。
図4は、本発明による雨水流出抑制施設の他の実施の形態を示す。この雨水流出抑制施設1Aは、上記した雨水流出抑制施設1において、さらに流出桝9を備えている点で相違する。他の構成は雨水流出抑制施設1と同じであり、同じ部材には同じ符号を付して説明は省略する。図4に示す雨水流出抑制施設1Aにおいて、樋部材6は、貯水槽3における流入桝2が位置する側とは反対の側からも側方に延出する長さとされており、その部分は、流入桝2側と同様、保護材7で覆われている。
流出桝9は、その下端近傍に樋部材6の前記延長部の先端が接続している。なお、前記した流入桝2の場合と同様、図示のように樋部材6の延長部の先端がわずかに流出桝9の中に入り込むようにしてもよく、先端が流出桝9の壁部に接するようにして施工してもよい。また、流出桝9の下端近傍にはオリフィスを備えた流出管10が設けられている。なお、本発明において、流出桝9は、樋部材6を介して貯水槽3と接続している構成を除いて、他の構成は従来のこの種の雨水流出抑制施設における流出桝と同じであってよく、図で21は着脱自在に設けられる蓋である。また、図示の例では、貯水槽3は、透水性シート5で覆われた浸透槽型の貯水槽として示されるが、流出桝9を有する本形態では、非透水性のシート等で覆われた、いわゆる貯留槽型の貯水槽であってもよい。
この雨水流出抑制施設1Aでは、雨水および貯水槽3内の貯留水は、樋部材6から流出桝9に排出される。他の作用は、雨水流出抑制施設1と同様である。
図5は、本発明による雨水流出抑制施設の他の実施の形態を示す、前記した図2に相当する図である。この雨水流出抑制施設1Bでは、貯水槽3を形成する最下段の貯水空間形成部材31Aにおける前記空間33の複数の箇所(図示の例では、3箇所)に前記樋部材6a,6b,6cが設置され、他の貯水空間形成部材31には、樋部材が配置されていない点で、上記した貯水槽と貯水槽3の構成が異なっている。各樋部材6a,6b,6cの構成は、前記した樋部材6と同じであってよい。
図6は、この形態の貯水槽3と共に用いる流入桝2Aの一例を示しており、流入桝2Aでは、3個の樋部材6a,6b,6cの貯水槽3から側方に延長している部分の先端が中に入り込むようにした、横に広い分流部22を下端に有している。流入桝2Aに流入した雨水は、分流部22から3本の樋部材6a,6b,6cにそれぞれ流入し、貯水槽3内を流下する。
図示しないが、この形態の貯水槽3を備えた雨水流出抑制施設1Bにおいて、流出桝を備えるようにしてもよく、その場合には、図6に示した流入桝2Aと同じように、3本の樋部材6a,6b,6cを受け入れる幅広部を下端に備えた流出桝(不図示)が用いられる。
図示しないが、貯水槽の大きさによっては、図1に示した形態の雨水流出抑制施設1において、貯水空間形成部材31Aおよび/または貯水空間形成部材31Cに配置した樋部材6の本数を、それぞれ図5に示すように、2本以上としてもよい。その場合には、流入桝2の形状もそれに応じて変更される。
図7は、本発明による雨水流出抑制施設のさらに他の実施の形態を示す。この雨水流出抑制施設1は、樋部材6の前記延長部が流入桝2のほぼ中央位置まで延出している点で、図1に基づき説明した雨水流出抑制施設1と相違している。他の部材は、図1に示したものと同じであり、同じ符号を付している。樋部材6の前記流入桝2内への延出部63は、雨水の流入部としての機能に加えて、次のような機能を果たす。
すなわち、樋部材6内に固形物が堆積した場合、固形物の除去および洗浄作業を行うために、給水管11の先端取り付けた逆噴射ノズル12などが用いられるが、多くの場合、図8に示すように、管理桝である流入桝2の中に作業者が入り込み、その作業を行っている。そのために、この例において、管理桝として利用される流入桝2は作業者が入り込めるだけの大きさが必要となる。
図7に示す雨水流出抑制施設1では、作業者は、流入桝2内に作業者が入り込むことなく、地上部から、流入桝2のマンホールを通して、給水管11の先端取り付けた逆噴射ノズル12などを落とし込むことで、固形物の除去あるいは洗浄作業を行う体制を整えることができる。作業者は、樋部材6の前記延出部63を目標として逆噴射ノズル12を落とし込み、前記延出部63の上に逆噴射ノズル12が乗った姿勢とする。その状態で高圧水噴射を行うことで、逆噴射ノズル12が樋部材6内を滑るように進入していき,所期の固形物の除去および洗浄作業を行うことができる。そのために、流入桝2の内径寸法を小さなものとすることができる。
図9は、本発明による雨水流出抑制施設のさらに他の実施の形態を示しており、ここでは、図4に示した形態の雨水流出抑制施設1Aにおいて、管理桝として使用される流出桝9のほぼ中央位置にまで、樋部材6の前記延長部が延出部63として延出している点で、図4に基づき説明した雨水流出抑制施設1Aと相違している。他の部材は、図4に示したものと同じであり、同じ符号を付している。樋部材6の流出桝9内における前記延出部63が果たす機能は、図7に示した雨水流出抑制施設1のおける延出部63と同じであり、説明は省略する。ここでも、管理桝として使用される流出桝9の寸法を小さいものとすることができる。図示しないが、この雨水流出抑制施設1Aにおいて、流入桝2を管理桝として使用する場合には、流入桝2のほぼ中央位置にまで、樋部材6の前記延出部63を延出させるようにする。流入桝2と流出桝9の双方を管理桝として使用する場合には、流入桝2と流出桝9の双方のほぼ中央位置にまで、樋部材6の前記延出部63を延出させるようにする。
なお、いずれの場合も、前記樋部材6の延出部63は、雨水の流れを阻止しないことを条件に、その延出量および大きさは任意である。延出部の平面視での面積を大きくすると逆噴射ノズル12などの受け取り面積が大きくなり、逆噴射ノズル12などを落とし込む作業は容易となる。しかし、反面で雨水の流れに悪影響がでる。施工現場の事情に応じて適宜設定すればよい。受け取り面積を広くするために、樋部材6の延出部63をほぼ平板状とすることもできる。さらに、板状部材でなく、雨水は通過するが逆噴射ノズル12は通過できないような、金網のようなメッシュ材あるいは格子状部材を前記延出部63に用いることもできる。また、図7,図9に示す雨水流出抑制施設のように、下位の樋部材6の延出部63の直上に上位の樋部材6の延出部63が位置する場合に、下位の樋部材6の延出部63の上に逆噴射ノズル12などを位置させるのは容易でない。その場合には、上位の樋部材6の延出部63の延出距離を下位の樋部材6の延出部63よりも短く設定することにより、その問題を解決することができる。また、下位の樋部材6の延出部63の直上に上位の樋部材6の延出部63が位置しないように、上下の樋部材の配置位置をあらかじめ設定することで、そのような問題が生じるのを回避することができる。
1,1A,1B…雨水流出抑制施設、
2…流入桝、
22…分流部
23…沈砂桝部、
3…貯水槽、
31…貯水空間形成部材、
31A…最下段の貯水空間形成部材、
32a…下端が開放された箱状部、
32…箱列(凸部からなる列)、
33…凸部と凸部の間の空間、
4…基礎材、
5…透水性シート、
6、6a,6b,6c…樋部材、
61…樋部材の内面、
62…樋部材の脚部、
63…樋部材の延出部、
7…保護材、
8…フィルター、
9…流出桝、
10…オリフィスを備えた流出管、
11…給水管、
12…逆噴射ノズル、
W…雨水。

Claims (5)

  1. 凸部からなる列が一定の間隔を保持して多列に平行に形成されている樹脂成形品である貯水空間形成部材の複数枚が交互に直角に交差した姿勢で積層されてなる貯水槽と、前記貯水槽に接続する流入桝とを少なくとも備えた雨水流出抑制施設であって、
    前記貯水槽における少なくとも最下位に位置する貯水空間形成部材の前記凸部と凸部の間の空間の少なくとも1つには前記貯水空間形成部材の一方側から他方側に達する長さの樋部材が挿通されており、前記流入桝と前記貯水槽とは前記樋部材を介して接続していることを特徴とする雨水流出抑制施設。
  2. 前記樋部材の先端は前記流入桝の内部にまで延出していることを特徴とする請求項1に記載の雨水流出抑制施設。
  3. 前記貯水槽に接続する流出桝をさらに備えており、前記流出桝と前記貯水槽とは前記樋部材を介して接続していることを特徴とする請求項1に記載の雨水流出抑制施設。
  4. 前記樋部材の先端は前記流入桝および前記流出桝のいずれか一方または双方の内部にまで延出していることを特徴とする請求項3に記載の雨水流出抑制施設。
  5. 前記流入桝の前記樋部材との接続部にはフィルターが取り付けられていることを特徴とする請求項1または3に記載の雨水流出抑制施設。
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