JP3128541U - 浸透枡 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた浸透率を長期間維持することができる浸透枡を提供する。
【解決手段】分離槽(第一処理槽)1と、浸透槽(第二処理槽)2と、分離槽1と浸透槽2の各側面を連結させ、分離槽1に注入された処理水を浸透槽2に排水可能とする連結パイプ3を備えた構成とした。そして、分離槽1内において連結パイプ3の開口面3A近傍に、この開口面3Aへの浮遊ゴミ(異物)Yの侵入を阻止するためのゴミ止め部材(異物阻止部材)4を処理水の水位に合わせて上下動可能となるように設けた。
【選択図】図1

Description

本考案は、生活用水等の汚水や雨水を、地中に浸透させて排水するために用いる浸透枡に関するものである。
従来、この種の浸透枡としては、有底又は無底の中空状円柱や中空状角柱等からなる処理槽を、その軸方向が鉛直方向に延伸するように地中に埋設して使用するものが一般的に知られている。この浸透枡は、処理槽内に注入された汚水や雨水等の処理水が、処理槽の底面や、処理槽の側面に設けられた貫通孔から地中に排水されるように構成されている。
しかしながら、処理水にゴミや塵等の異物が含有されていると、異物により貫通孔が閉塞され、浸透率が低下する場合があった。
特許文献1では、浸透枡をなす処理槽の側面に設けられた貫通孔の閉塞を防止するために、貫通孔を鉛直方向に延伸する長孔とすることが提案されている。この特許文献1に記載の浸透枡によれば、貫通孔を閉塞させる原因となる異物が、水位の低下に伴って貫通孔をなす長穴に沿って落下するようになるため、正方形や円形の貫通孔を設けた場合と比べて、貫通孔の閉塞を防止することができる。
実開平7−31988号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載の浸透枡においては、処理水の浸透速度、水位の増減速度、及び異物の種類等により貫通孔が閉塞される場合があるため、異物による貫通孔の閉塞を完全に防止して、優れた浸透率を長期間維持するという点でさらなる改善の余地があった。
また、上述した特許文献1に記載の浸透枡においては、浸透枡の底部に異物による沈殿物が蓄積されると、沈殿物により貫通孔が閉塞される場合があった。ここで、上述した特許文献1に記載の浸透枡において、底部に蓄積された沈殿物を除去する保守作業を定期的に行えば、優れた浸透率を長期間維持することが可能となるが、メンテナンス性が良好ではなくなるという新たな不具合が生じる。
そこで、本考案は、上記事情に鑑みてなされたものであり、優れた浸透率を長期間維持することができる浸透枡を提供することを課題としている。
このような課題を解決するために、本考案の請求項1に係る浸透枡は、処理槽の側面に貫通孔が設けられ、前記処理槽内に注入された処理水が前記貫通孔を介して地中に排水されるようになっている浸透枡において、前記処理槽内における前記貫通孔近傍に、当該貫通孔への異物の侵入を阻止するための異物阻止部材を、前記処理水の水位に合わせて上下動可能となるように設けた構成としている。
本考案の請求項1に係る浸透枡によれば、処理槽内における貫通孔近傍に、処理水の水位に合わせて上下動可能となるように異物阻止部材を設けたことにより、処理水の水位とともに移動する浮遊物(異物)が貫通孔に侵入し難くなるため、異物による貫通孔の閉塞を防止できる。よって、汚水や雨水等の処理水の浸透速度、水位の増減速度、及び異物の種類等に係らず、異物による貫通孔の閉塞を効率よく防止できるため、優れた浸透率を長期間維持することができる。
また、本考案の請求項2に係る浸透枡は、第一処理槽及び第二処理槽と、前記第一処理槽及び前記第二処理槽の各側面を連結させ、前記第一処理槽に注入された処理水を前記第二処理槽に排水可能とする連結管と、を備え、前記第一処理槽及び前記第二処理槽の少なくとも一方から前記処理水が地中に排水されるようになっているとともに、前記第一処理槽内における前記連結管の開口部近傍に、当該開口部への異物の侵入を阻止するための異物阻止部材を、前記処理水の水位に合わせて上下動可能となるように設けた構成としている。
なお、本考案の請求項2に係る浸透枡においては、第一処理槽及び第二処理槽の少なくとも一方から処理水を排水可能な構成とするのであれば特に限定されず、第一処理槽及び第二処理槽の両方から地中に排水可能な構成としてもよいし、第一処理槽及び第二処理槽のいずれか一方から地中に排水可能な構成としてもよい。
ここで、浸透率をより向上させるためには、第一処理槽及び第二処理槽の両方から排水可能とする構成とすることが好ましい。また、生活用水等の汚水を排水する場合には、第一処理槽で異物を除去して、処理水を清浄化した後に、第二処理槽から地中に排水可能な構成とすることが好ましい。
本考案の請求項2に係る浸透枡によれば、第一処理槽内における連結管の開口部近傍に、処理水の水位に合わせて上下動可能となるように異物阻止部材を設けたことにより、処理水の水位とともに移動する浮遊物(異物)が連結管内に進入し難くなるため、異物による連結管の閉塞を防止できる。よって、汚水や雨水等の処理水の浸透速度、水位の増減速度、及び異物の種類等に係らず、異物による連結管の閉塞を効率よく防止できるため、優れた浸透率を長期間維持することができる。
また、本考案の請求項2に係る浸透枡においては、前記連結管を、前記第一処理槽から前記第二処理槽に向かって上昇するように傾斜させた構成としてもよい。
この構成によれば、第一処理槽から第二処理槽への排水時に異物の侵入をより効果的に阻止することができるため、異物による連結管の閉塞をより効率よく防止できるため、優れた浸透率をさらに長期間維持することができる。
さらに、本考案の請求項2に係る浸透枡においては、前記連結管を、前記第一処理槽及び前記第二処理槽の高さ方向に二以上設けた構成としてもよい。
この構成によれば、第一処理槽の底部に異物の沈殿物が蓄積して、最下部に位置する連結管が閉塞された場合であっても、その上方に位置する連結管を利用して第一処理槽から第二処理槽への排水を行うことができるため、上述した特許文献1に記載の浸透枡の場合と比べて、底部に蓄積された沈殿物を除去する保守作業を頻繁に行わなくても、優れた浸透率を長期間維持することができる。
さらに、本考案の請求項2に係る浸透枡においては、前記第二処理槽の側面及び底面の少なくとも一つに、前記第一処理槽から排水された前記処理水を地中に排水可能とする排水管を設けた構成としてもよい。
この構成によれば、第二処理槽を無底として、底面のみから地中に排水する場合と比べて、より地表に近い部分から排水することができるため、水圧や水力が大きくなり、浸透率をより向上させることができる。
さらに、本考案の請求項2に係る浸透枡においては、前記第二処理槽の側面に設けられる前記排水管の周面の少なくとも一部に、前記処理水を地中に排出可能とする排出口を設けた構成としてもよい。
この構成によれば、第二処理槽の側面から排水される処理水を、排水管の端部のみならず、排水管の周面からも散水することができるため、浸透率をより向上させることができる。
本考案に係る浸透枡によれば、処理槽内における貫通孔や連結管の近傍に、処理水の水位に合わせて上下動可能となるように異物阻止部材を設けたことにより、処理水に異物が含有されている場合であっても、異物による貫通孔や連結管の閉塞を防止することができるため、優れた浸透率を長期間維持することができる。
以下、本考案に係る実施形態について図面を参照しながら説明する。
<第一実施形態>
図1は、本考案に係る浸透枡の一例を示し、(a)は平面図、(b)は図1(a)のA−A断面図である。図2は、本考案に係る浸透枡で用いられる排水パイプについて示す斜視図である。図3は、本考案に係る浸透枡の一使用例を示す断面図である。
この浸透枡10Aは、図1に示すように、有底の中空状円柱からなるコンクリート製の分離槽(第一処理槽)1と、この分離槽1と同一形状のコンクリート製の浸透槽(第二処理槽)2と、からなる。また、分離槽1と浸透槽2とはそれらの側面が連結パイプ(連結管)3で連結され、分離槽1に注入されて貯留された処理水(雨水や汚水)が浸透槽2に排水可能となっている。
なお、この浸透枡10Aは、地中に掘削加工を施して設けた孔の内部に設置され、分離槽1や浸透槽2の外周面に割れ栗石や砂利を埋め戻すことで、地中に埋設されている。
連結パイプ3は、分離槽1から浸透槽2に向かって上昇するように傾斜させた状態で、その軸方向両端の開口面3A,3Bが、分離槽1の側面に設けられた開口面1Aと、浸透槽2の側面に設けられた開口面2Aとにそれぞれ固定されている。また、連結パイプ3は、分離槽1及び浸透槽2の高さ方向に所定間隔を空けて、略同一勾配で3本設けられている。さらに、連結パイプ3は、その軸方向両端の開口面3A,3Bが分離槽1及び浸透槽2の内側面と略面一となるように設けられている。
分離槽1の内部において、その連結パイプ3の開口面(開口部)3A近傍には、分離槽1の内部に貯留された処理水の水位に合わせて上下動可能なゴミ止め部材(異物阻止部材)4が設けられている。
すなわち、このゴミ止め部材4は、連結パイプ3の開口面3Aよりも大きな面を有するゴム製の平板部材41と、この平板部材41の一端に固定された円柱状の浮き部材42と、からなり、分離槽1の内部に鉛直方向に延伸して設けられた一対の支持棒43に浮き部材42の両端が上下動可能なように固定されている。
これにより、分離槽1の内部に貯留された処理水の水面に浮き部材42が浮かんだ状態で平板部材41が水面下に鉛直方向に向かって配置されるため、処理水の水位の変化に伴ってゴミ止め部材4が上下動可能になっている。
浸透槽2の側面において、浸透槽2における連結パイプ3の最下端の開口面3Bよりも低い位置には、開口面2Bが設けられている。そして、この開口面2Bには、図2に示すように、中空状の半円柱からなる排水パイプ(排水管)5の軸方向一端側が、その円弧面を底面側に、排出口5aとなる開口面を上面側に配置した状態で固定されている。
また、浸透槽2から外側に突設された排水パイプ5の外周面近傍には、排水の浸透率を向上させるために、割り栗石や砂利が配設されている。
次に、本実施形態に係る浸透枡10Aにおける処理水の排水方法について以下に示す。
まず、分離槽1に注入させた処理水は、まず、分離槽1の内部に貯留され、最下端に位置する連結パイプ3の開口面3Aよりも水位が高くなると、図3(a)に示すように連結パイプ3を通過して浸透槽2に排水される。
ここで、分離槽1においては、処理水に含有された異物のうち、比較的軽いものは、浮遊ゴミYとして処理水の水面に浮かび、ゴミ止め部材4により連結パイプ3への侵入を阻止され、比較的重いものは、処理水が連結パイプ3の開口面3Aまで貯留されるまでの間に、分離槽1の底部に沈殿物Xとして蓄積される。これにより、分離槽1において異物が除去された後の処理水が、浸透槽2に排水される。
次に、浸透槽2に排水された処理水は、浸透槽2の内部に貯留され、排水パイプ5の軸方向一端側が固定された開口面2Bよりも水位が高くなると、図3(b)に示すように開口面2Bを介して排水パイプ5を通過し、排水パイプ5の軸方向他端側と排出口5aとから浸透槽2外部の地中に排水される。
すなわち、本実施形態に係る浸透枡10Aによれば、分離槽1の内部において連結パイプ3の開口部3A近傍に、処理水の水位に合わせて上下動可能となるようにゴミ止め部材4を設けたことにより、処理水の水位とともに移動する浮遊ゴミYが連結パイプ3内に進入し難くなるため、異物による連結パイプ3の閉塞を防止できる。よって、汚水や雨水の浸透速度、水位の増減速度、及び異物の種類等に係らず、異物による連結部パイプ3の閉塞を防止できるため、優れた浸透率を長期間維持することができる。
また、本実施形態に係る浸透枡10Aによれば、分離槽1において処理水に含有される異物を除去した後に、浸透槽2に排水し、この浸透槽2から地中に処理水を排水するようにしたことにより、処理水の清浄度を向上させることができるため、生活用水等の汚水であっても安心して排水することができる。
さらに、本実施形態に係る浸透枡10Aによれば、連結パイプ3を、分離槽1から浸透槽2に向かって上昇するように傾斜させたことにより、分離槽1側の開口面3Aからの異物の侵入を効果的に阻止できる。
さらに、本実施形態に係る浸透枡10Aによれば、3本の連結パイプ3を、分離槽1及び浸透槽2の高さ方向に所定間隔を空けて、略同一勾配で設けたことにより、分離槽1の底部に異物の沈殿物Xが蓄積されて、最下端に位置する連結パイプ3の開口面3Aが閉塞された場合であっても、その直上に位置する連結パイプ3を利用して、連続して分離槽1から浸透槽2への排水を行うことができる。よって、上述した特許文献1に記載の浸透枡の場合と比べて、底部に蓄積された沈殿物Xを除去する保守作業を頻繁に行わなくても、優れた浸透率を長期間維持することができる。
さらに、本実施形態に係る浸透枡10Aによれば、排水パイプ5を固定する開口面2Bを、浸透槽2における連結パイプ3の最下端の開口面3Bよりも低い位置に設けたことにより、浸透槽2に貯留された処理水が連結パイプ3を介して分離槽1に逆戻りすることなく、排水パイプ5を介して地中に排水させることができる。また、浸透槽2の側面に排水パイプ5を設けたことにより、浸透槽2を無底として、底面のみから地中に排水する場合と比べて、より地表に近い部分から排水することができるため、水圧や水力が大きくなり、浸透率をより向上させることができる。
さらに、本実施形態に係る浸透枡10Aによれば、中空状の半円柱からなる排水パイプ5を、その円弧面を底面側に、排出口5aを上面側に配置した状態で、浸透槽2の開口面2Bに突設させたことにより、浸透槽2から排水された処理水を多方面に浸透させることができるため、浸透率をより向上させることができる。
なお、本実施形態に係る浸透枡10Aにおいては、分離槽1と浸透槽2を同一形状で構成したが、これに限らず、分離槽1と浸透槽2を異なる大きさや形状で構成してもよい。ここで、分離槽1の底部に蓄積される沈殿物Xを除去する保守作業の頻度を少なくするために、分離槽1の鉛直方向の長さをできる限り長くすることが好ましい。
また、本実施形態に係る浸透枡10Aにおいて、浸透槽2の側面に設ける排水パイプ5の構成はこれに限らず、図4(a)に示すように、排水パイプ5の周面全体に複数の孔からなる排出口5aを有する構成としてもよいし、図4(b)に示すように、排水パイプ5の周面に枝状に突設する排出口5aを有する構成としてもよい。
さらに、本実施形態に係る浸透枡10Aにおいては、連結パイプ3の開口面3A,3Bを、分離槽1及び浸透槽2の各内側面に突出しないように略面一に設けた構成としたが、これに限らず、連結パイプ3の開口面3A,3Bを、分離槽1及び浸透槽2の内部に突出した状態で設けるようにしてもよい。
<第二実施形態>
図5は、本考案に係る浸透枡の一例を示し、(a)は平面図、(b)は図5(a)のA−A断面図である。図6は、本考案に係る浸透枡の一使用例を示す断面図である。
この浸透枡10Bは、図5に示すように、無底のコンクリート製中空状角柱からなる本体部11を、軸方向に延伸して設けられた仕切り部12で仕切ることで、分離槽(第一処理槽)1と浸透槽(第二処理槽)2とが設けられている。また、分離槽1と浸透槽2とは仕切り部12を貫通して設けられた連結パイプ(連結管)3で連結され、分離槽1に注入された処理水(雨水や汚水)が浸透槽2に排水可能となっている。
なお、この浸透枡10Bは、地中に掘削加工を施して設けた孔の底部に割れ栗石を敷き詰めた後に設置され、その全周面を割れ栗石や砂利等で埋め戻すことで、地中に埋設されている。すなわち、浸透枡10Bの内部底面には、割れ栗石が敷設されている。
連結パイプ3は、分離槽1から浸透槽2に向かって上昇するように傾斜させた状態で、その軸方向中央部が、仕切り部12に設けられた開口面12Aに固定されている。また、連結パイプ3は、仕切り部12の高さ方向に所定間隔を空けて、略同一勾配で3本設けられている。さらに、連結パイプ3は、その軸方向両端の開口面3A,3Bが分離槽1及び浸透槽2の内部に突出した状態で設けられている。
分離槽1の内部において、その連結パイプ3の開口面(開口部)3A近傍には、分離槽1の内部に貯留された処理水の水位に合わせて上下動可能なゴミ止め部材(異物阻止部材)4が設けられている。ここで、ゴミ止め部材4の構成は、上述した第一実施形態と同様であるので説明を省略する。
浸透槽2の底面において、この浸透槽2の側面をなす本体部11と近接する位置には、中空状の円柱からなる3本のヒューム管(排水管)6が、所定間隔を空けた状態で鉛直方向に向かって配設されているとともに、これらのヒューム管6を囲むように、砕石7や砂利8が敷設されている。ここで、ヒューム管6は、その上端面6Aが浸透槽2の底面よりも上方に突出した状態で設けられている。
浸透槽2の仕切り部12と対向する側面において、浸透槽2の内部における連結パイプ3の最下端の開口面3Bよりも低い位置には、開口面12Bが設けられている。そして、この開口面12Bには、中空状の半円柱からなる排水パイプ(排水管)5の軸方向一端側が、その円弧面を底面側に、排出口5aとなる開口面を上面側に配置した状態で固定されている。
次に、本実施形態に係る浸透枡10Bにおける処理水の排水方法について以下に示す。
まず、分離槽1に注入された処理水は、まず、分離槽1の底面から排水される。ここで、分離槽1に注入される処理水の水量が増加し、分離槽1の底面からの排水だけでは処理しきれなくなると、分離槽1の内部に処理水が貯留される。そして、最下端に位置する連結パイプ3の開口面3Aよりも水位が高くなると、図6(a)に示すようにして連結パイプ3を通過して浸透槽2に排水される。
ここで、分離槽1においては、処理水に含有された異物のうち、比較的軽いものは、浮遊物Yとして処理水の水面に浮かび、ゴミ止め部材4により連結パイプ3への侵入を阻止され、比較的重いものは、処理水が分離槽1の内部に連結パイプ3の開口面3Aまで貯留されるまでの間に、分離槽1の底部に沈殿物Xとして蓄積される。これにより、異物が除去された後の処理水が、浸透槽2に排水される。
次に、浸透槽2に排水された処理水は、浸透槽2の底面から排水される。ここで、分離槽1から浸透槽2に排水される処理水の水量が増加し、浸透槽2の底面からの排水だけでは処理しきれなくなると、浸透槽2の内部に処理水が貯留される。そして、浸透槽2の内部に貯留された処理水の水位が、底部に突設されたヒューム管6の上端面6Aよりも高くなると、図6(b)に示すように、ヒューム管6の上端面6Aからも処理水が排水されるようになる。
また、浸透槽2の内部に貯留された処理水が、浸透槽2の底面やヒューム管6からの排水だけでは処理しきれなくなると、浸透槽2の内部にさらに処理水が貯留され、図6(c)に示すように、排水パイプ5が固定された開口面12Bよりも水位が高くなると、この開口面12Bからも処理水が排水されるようになる。
すなわち、本実施形態に係る浸透枡10Bによれば、分離槽1の内部において連結パイプ3の開口面3A近傍に、処理水の水位に合わせて上下動可能となるようにゴミ止め部材4を設けたことにより、上述した第一実施形態と同様に、異物による連結パイプ3の閉塞を防止でき、優れた浸透率を長期間維持することができる。
また、本実施形態に係る浸透枡10Bによれば、分離槽1の底面や、浸透槽2の底面、ヒューム管6、及び排水パイプ5を介して処理水を排水するようにしたため、浸透率をより向上させることができる。
さらに、本実施形態に係る浸透枡10Bによれば、分離槽1と浸透槽2とが一体に構成されたものであるため、地中への埋設工事を簡単に行うことができる。
なお、第一及び第二実施形態に係る浸透枡10A,10Bにおいては、ゴミ止め部材4として、平板部材41に固定させた浮き部材42で構成し、このゴミ止め部材4を支持棒43により上下動可能とした場合について説明したが、ゴミ止め部材4及びこのゴミ止め部材4を上下動可能に支持する手段はこれに限らず、適宜変更することができる。例えば、浮き部材42に固定された平板部材41を、分離槽1の底部に固定されたアンカー部材と紐状部材で連結させた構成としてもよい。
また、第一及び第二実施形態に係る浸透枡10A,10Bにおいては、分離槽1と浸透槽2とをそれぞれ一つずつ設けた構成について説明したが、これに限らず、分離槽1や浸透槽2を二以上設けた構成としてもよい。ここで、分離槽1を二以上設けた構成とすれば、処理水の清浄度をより向上させることができ、浸透槽2を二以上設けた構成とすれば、処理水の浸透率をより向上させることができる。
さらに、第一及び第二実施形態に係る浸透枡10A,10Bにおいては、分離槽1と浸透槽2とをいずれも有底又は無底とした構成について説明したが、これに限らず、分離槽1と浸透槽2のいずれか一方のみを有底とし、他方を無底とした構成としてもよい。但し、地中に清浄度の高い処理水のみを排水するためには、分離槽1を有底とすることが好ましい。
さらに、第一及び第二実施形態に係る浸透枡10A,10Bにおいては、分離槽1の内部において連結パイプ3の開口面3A近傍にゴミ止め部材4を設けた構成としたが、これに限らず、浸透槽2の内部において排水パイプ5が固定された開口面2B,12B近傍にもゴミ止め部材4を設けた構成としてもよい。この構成にすれば、異物による排水パイプ5の閉塞も防止できるため、優れた浸透率をさらに長期間維持することが可能となる。
さらに、第一及び第二実施形態に係る浸透枡10A,10Bにおいては、いずれも分離槽1及び浸透槽2からなる二槽構造とした場合について説明したが、これに限らず、浸透枡を、側面に貫通孔が設けられた浸透槽(処理槽)のみからなる一槽構造とし、この浸透槽内における貫通孔近傍に、上述した第一及び第二実施形態で示したゴミ止め部材(異物阻止部材)を設けるようにしてもよい。
本考案に係る浸透枡の一例を示し、(a)は平面図、(b)は図1(a)のA−A断面図である。 本考案に係る浸透枡で用いられる排水パイプを示す斜視図である。 図1に示す浸透枡の一使用例を示す断面図である。 本考案に係る浸透枡で用いられる排水パイプの他の例を示す斜視図である。 本考案に係る浸透枡の他の例を示し、(a)は平面図、(b)は図5(a)のB−B断面図である。 図5に示す浸透枡の一使用例を示す断面図である。
符号の説明
1 分離槽(第一槽)
2 浸透槽(第二槽)
3 連結パイプ(連結管)
3A,3B 開口面
4 ゴミ止め部材(異物侵入阻止部材)
5 排水パイプ(排水管)
5a 排出口
6 ヒューム管(排水管)
7 砕石
8 砂利
10A,10B 浸透枡
X 沈殿物(異物)
Y 浮遊ゴミ(異物)

Claims (6)

  1. 処理槽の側面に貫通孔が設けられ、前記処理槽内に注入された処理水が前記貫通孔を介して地中に排水されるようになっている浸透枡において、
    前記処理槽内における前記貫通孔近傍に、当該貫通孔への異物の侵入を阻止するための異物阻止部材を、前記処理水の水位に合わせて上下動可能となるように設けたことを特徴とする浸透枡。
  2. 第一処理槽と、第二処理槽と、前記第一処理槽及び前記第二処理槽の各側面を連結させ、前記第一処理槽内に注入された処理水を前記第二処理槽に排水可能とする連結管と、を備え、前記処理水が前記第一及び第二処理槽の少なくとも一方から地中に排水されるようになっているとともに、
    前記第一処理槽内における前記連結管の開口部近傍に、当該開口部への異物の侵入を阻止するための異物阻止部材を、前記処理水の水位に合わせて上下動可能となるように設けたことを特徴とする浸透枡。
  3. 前記連結管を、前記第一処理槽から前記第二処理槽に向かって上昇するように傾斜させたことを特徴とする請求項2に記載の浸透枡。
  4. 前記連結管を、前記第一処理槽及び前記第二処理槽の高さ方向に二以上設けたことを特徴とする請求項2又は3に記載の浸透枡。
  5. 前記第二処理槽の側面及び底面の少なくとも一つに、前記第一処理槽から排水された前記処理水を地中に排水可能とする排水管を設けたことを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の浸透枡。
  6. 前記排水管の周面の少なくとも一部に、前記処理水を地中に排出可能とする排出口を設けたことを特徴とする請求項5に記載の浸透枡。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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