JP5230233B2 - 液晶表示装置 - Google Patents
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Description
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、広視野角特性を示し、且つ斜め方向において生じるカラーシフトが低減された液晶表示装置、特にTN型液晶表示装置を提供することを課題とする。
[1] 対向配置されその対向面にそれぞれ複数の画素を形成する電極が設けられた一対の基板であって、一方の基板の対向面に前記複数の画素にそれぞれ対応する赤、緑、及び青の3色のカラーフィルタが設けられた一対の基板と、前記一対の基板間に90°の捩れ角でツイスト配向する液晶層とを有する液晶素子;
互いの吸収軸を直交させて、前記液晶素子を挟んで配置される一対の偏光子;及び
前記液晶素子と前記一対の偏光子との間にそれぞれ配置され、ディスコティック液晶を硬化させて形成される光学異方性層を有する一対の視野角補償フィルム;
を備えた液晶表示装置であって、
前記液晶素子の電極間に黒を表示させる電圧を印加したときの前記液晶分子の平均チルト角θ°が60<θ<90を満足し、
前記視野角補償フィルムの法線方向から光(波長550nm)を入射して測定したレターデーションRe(0)、前記視野角補償フィルムの遅相軸を回転軸として、前記視野角補償フィルム法線方向に対して+40°回転させた方向から光(波長550nm)を入射して測定したレターデーションRe(40)及び−40°回転させた方向から光(波長550nm)を入射して測定したレターデーションRe(−40)が、25nm<Re(0)<45nm、且つ2<Re(−40)/Re(40)<7を満足することを特徴とする液晶表示装置。
[2] 前記液晶層が、波長450nmの光に対する屈折率異方性Δn(450nm)及び波長650nmの光に対する屈折率異方性Δn(650nm)が1<Δn(450nm)/Δn(650nm)≦1.07を満足する液晶材料から形成されていることを特徴とする[1]の液晶表示装置。
[3] 前記液晶層を形成する液晶材料の屈折率異方性Δnと液晶層厚みdとの積Δndが、340〜430nmであることを特徴とする[1]又は[2]の液晶表示装置。
[4] 前記液晶層を形成する液晶材料の波長450nmの光に対する屈折率異方性Δn(450nm)と液晶層厚みdとの積Δnd(450nm)、及び波長650nmの光に対する屈折率異方性Δn(650nm)と液晶層厚みdとの積Δnd(650nm)が、0.94≦Δnd(450nm)/Δnd(650nm)≦1.10を満足することを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに液晶表示装置。
[5] 前記液晶層を形成する液晶材料の屈折率異方性Δnと液晶層厚みdとの積Δndの値が、赤及び緑のカラーフィルタに対応する画素においてそれぞれ340〜430nmであり、青のカラーフィルタに対応する画素において前記赤及び緑のカラーフィルタに対応する画素のΔndよりも1.10倍以下の比率で大きい値であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに液晶表示装置。
[6] 前記一対の基板のうち一方の基板(第一の基板)の対向面に、観察側から見て表示面左右方向の水平線に対して45°である第一の方向に配向処理が施された第一の配向膜、及び他方の基板(第二の基板)の対向面に、前記第一の方向に対して90°で交差する第二の方向に配向処理が施された第二の配向膜をさらに有し;
前記第一及び第二の基板の電極間に電界が印加されないときに、前記液晶層中の液晶分子が前記第一の配向膜から前記第二の配向膜に向かって90°でツイスト配向し;
前記一対の偏光子のうち前記第一の基板により近い偏光子(第一の偏光子)の吸収軸が、前記第一の方向に対して45°の方向であり;
前記一対の視野角補償フィルムのうち、前記第一の基板と第一の偏光子との間に配置されている第一の視野角補償フィルムの光学異方性層(第一の光学異方性層)のディスコティック液晶分子の長軸の平均方向及び他方の視野角補償フィルム(第二の視野角補償フィルム)の光学異方性層(第二の光学異方性層)のディスコティック液晶分子の長軸の平均方向が、前記第一の方向に対して45°の方向であり、且つ第一及び第二の光学異方性層のディスコティック液晶分子の長軸の平均方向が互いに直交し;及び
前記第一の偏光子の吸収軸と他方の偏光子(第二の偏光子)の吸収軸とが、直交する方向であることを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに液晶表示装置。
[7] 前記第一の基板のうち一方の基板(第一の基板)の対向面に、観察側から見て表示面左右方向の水平線に対して45°である第一の方向に配向処理が施された第一の配向膜、及び他方の基板(第二の基板)の対向面に、前記第一の方向に対して90°で交差する第二の方向に配向処理が施された第二の配向膜をさらに有し;
前記第一及び第二の基板の電極間に電界が印加されないときに、前記液晶層中の液晶分子が前記第一の配向膜から前記第二の配向膜に向かって90°でツイスト配向し;
前記一対の偏光子のうち前記第一の基板により近い偏光子(第一の偏光子)の吸収軸が、前記第一の方向に対して45°の方向であり;
前記一対の視野角補償フィルムのうち、前記第一の基板と第一の偏光子との間に配置されている第一の視野角補償フィルムの光学異方性層(第一の光学異方性層)のディスコティック液晶分子の長軸の平均方向が、前記第一の方向に対して平行で、且つ他方の視野角補償フィルム(第二の視野角補償フィルム)の光学異方性層(第二の光学異方性層)のディスコティック液晶分子の長軸の平均方向が、前記第一の方向に対して直交し;及び
前記第一の偏光子の吸収軸と他方の偏光子(第二の偏光子)の吸収軸とが、直交する方向であることを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに液晶表示装置。
測定されるフィルムが1軸又は2軸の屈折率楕円体で表されるものである場合には、以下の方法によりRth(λ)は算出される。
Rth(λ)は前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADH又はWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)のフィルム法線方向に対して法線方向から片側50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて全部で6点測定し、その測定されたレターデーション値と、平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値とを基にKOBRA 21ADH又はWRが算出する。
上記において、法線方向から面内の遅相軸を回転軸として、ある傾斜角度にレターデーションの値がゼロとなる方向をもつフィルムの場合には、その傾斜角度より大きい傾斜角度でのレターデーション値は、その符号を負に変更した後、KOBRA 21ADH又はWRが算出する。
なお、遅相軸を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合には、フィルム面内の任意の方向を回転軸とする)、任意の傾斜した2方向からレターデーション値を測定し、その値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基に、以下の数式(I)及び式(II)よりRthを算出することもできる。
また、nxは、面内における遅相軸方向の屈折率を表し、nyは面内においてnxに直交する方向の屈折率を表し、nzはnx及びnyに直交する方向の屈折率を表し、dは膜厚を表す。
Rth(λ)は、前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADH又はWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)としてフィルム法線方向に対して−50度から+50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて11点測定し、その測定されたレターデーション値と、平均屈折率の仮定値、及び入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADH又はWRが算出される。
上記の測定において、平均屈折率の仮定値は、ポリマーハンドブック(JOHN WILEY&SONS,INC)、各種光学補償フィルムのカタログの値を使用することができる。
また、平均屈折率の値が既知でないものについては、アッベ屈折計で測定することができる。主な光学補償フィルムの平均屈折率の値を以下に例示する:
セルロースアシレート(1.48)、シクロオレフィンポリマー(1.52)、ポリカーボネート(1.59)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、ポリスチレン(1.59)である。
これら平均屈折率の仮定値と膜厚を入力することで、KOBRA 21ADH又はWRは、nx、ny、nzを算出する。この算出されたnx,ny,nzよりNz=(nx−nz)/(nx−ny)が更に算出される。
図1のTN型液晶表示装置は、液晶素子LCとそれを挟んで配置された一対の第一及び第二の偏光子20及び21、ならびにそれぞれの偏光子20及び21と液晶素子LCとの間に配置される一対の視野角補償フィルムF1及びF2を有する。
一方、液晶層10の液晶層厚dは、赤、緑、青のカラーフィルタ6R、6G、及び6Bに対応する画素に応じて、異なるように構成してもよい。この態様では、液晶層10のΔndの値は、赤色フィルタに対応する画素と緑色フィルタに対応する画素のΔndをそれぞれ340〜430nmの範囲とし、青色フィルタに対応する画素のΔndを、前記赤色及び緑色フィルタに対応する画素のΔndよりも1.10倍以下の比率で大きく設定するのが好ましい。この態様では、黒表示をさらに黒に近くし、広い視野角にわたって、コントラスト及び色再現性の高いカラー画像を表示することができる。この作用についても、特開2004−325795号公報に詳細な記載があり、参照することができる。
光学異方性層の作製に利用可能な材料等については、後述する。
図2では、第一の基板12の対向面に形成された配向膜18の配向処理方向(通常はラビング軸)18aは、液晶表示装置の画面の左右方向(横軸x)に対し、表示面側(図面上側)から見て左回りに45°回転した方向にあり、第二の基板13の対向面に形成された配向膜19の配向処理方向19aは、液晶表示装置の画面の左右方向(横軸x)に対し、観察者側(図面上側)から見て右回りに45°回転した方向にある。電圧無印加時には、配向膜18及び19界面近傍の液晶分子11は、その配向処理方向に長軸方向を一致させて配向するので、表示面側から見て右回りに実質的に90°の捩れ角でツイスト配向している。
光学異方性層22のディスコティック液晶分子の長軸の平均方向22a及び光学異方性層23のディスコティック液晶分子の長軸の平均方向23aは、それぞれの支持体用フィルム24及び25の上に形成された配向膜26及び27それぞれの配向処理方向(一般的にはラビング軸)によって、所望の方向に調整することができる。
図3では、液晶素子LC内の光学的軸関係は、図2と同様であるが、第一の偏光子20は、その吸収軸20aを、配向膜18の配向処理方向18aに対して右回り45°の方向にして配置され、及び第二の偏光子21は、その吸収軸21aを第一の偏光子20の吸収軸20aに対し、実質的に直交にして配置されている。即ち、吸収軸20aは、横軸xに対し平行な方向であり、吸収軸21aは、横軸xに対し垂直方向であり、互いに直交している。なお、吸収軸20aが、横軸xに対し垂直で、吸収軸21aが、横軸xに対し平行であっても、同様の表示特性になる。この態様では、液晶層10は、電界が印加されないときに、液晶分子11が実質的に90°でツイスト配向させるのが好ましい。
図4では、液晶素子LC内の光学的軸関係は、図2と同様であり、液晶素子LCと、第一及び第二の偏光子20及び21との光学的軸関係は、図3と同様である。即ち、第一の偏光子20の吸収軸20aは、横軸xに対し平行な方向であり、第二の偏光子21の吸収軸21aは、横軸xに対し垂直方向であり、即ち互いに直交している。なお、吸収軸20aが、横軸xに対し垂直で、吸収軸21aが、横軸xに対し平行であっても、同様の表示特性になる。この態様では、液晶層10は、電界が印加されないときに、液晶分子11が実質的に90°でツイスト配向させるのが好ましい。
本発明の液晶表示装置の光学補償に利用する光学異方性層は、円盤状液晶化合物の少なくとも一種を含有する液晶組成物から形成するのが好ましい。
使用可能な円盤状(ディスコティック)液晶化合物の例には、C.Destradeらの研究報告、Mol.Cryst.71巻、111頁(1981年)に記載されているベンゼン誘導体、C.Destradeらの研究報告、Mol.Cryst.122巻、141頁(1985年)、Physics lett,A,78巻、82頁(1990)に記載されているトルキセン誘導体、B.Kohneらの研究報告、Angew.Chem.96巻、70頁(1984年)に記載されたシクロヘキサン誘導体及びJ.M.Lehnらの研究報告、J.Chem.Commun.,1794頁(1985年)、J.Zhangらの研究報告、J.Am.Chem.Soc.116巻、2655頁(1994年)に記載されているアザクラウン系やフェニルアセチレン系マクロサイクルが含まれる。
重合性モノマーとしては、ラジカル重合性若しくはカチオン重合性の化合物が挙げられる。好ましくは、多官能性ラジカル重合性モノマーであり、上記の重合性基含有の液晶化合物と共重合性のものが好ましい。例えば、特開2002−296423号公報明細書中の段落番号[0018]〜[0020]記載のものが挙げられる。上記化合物の添加量は、円盤状液晶性分子に対して一般に1〜50質量%の範囲にあり、5〜30質量%の範囲にあることが好ましい。
界面活性剤としては、従来公知の化合物が挙げられるが、特にフッ素系化合物が好ましい。具体的には、例えば特開2001−330725号公報明細書中の段落番号[0028]〜[0056]記載の化合物が挙げられる。
使用可能なポリマーの例としては、セルロースエステルを挙げることができる。セルロースエステルの好ましい例としては、特開2000−155216号公報明細書中の段落番号[0178]記載のものが挙げられる。液晶性分子の配向を阻害しないように、上記ポリマーの添加量は、液晶性分子に対して0.1〜10質量%の範囲にあることが好ましく、0.1〜8質量%の範囲にあることがより好ましい。
円盤状液晶性分子のディスコティックネマティック液晶相−固相転移温度は、70〜300℃が好ましく、70〜170℃がさらに好ましい。
塗布液の調製に使用する溶媒としては、有機溶媒が好ましく用いられる。有機溶媒の例には、アミド(例、N,N−ジメチルホルムアミド)、スルホキシド(例、ジメチルスルホキシド)、ヘテロ環化合物(例、ピリジン)、炭化水素(例、ベンゼン、ヘキサン)、アルキルハライド(例、クロロホルム、ジクロロメタン、テトラクロロエタン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸ブチル)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン)、エーテル(例、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン)が含まれる。アルキルハライドおよびケトンが好ましい。二種類以上の有機溶媒を併用してもよい。
塗布液の塗布は、従来公知の方法により実施でき、前記の配向膜で記載の内容のものが挙げられる。
光学異方性層の厚さは、0.1〜20μmであることが好ましく、0.5〜15μmであることがさらに好ましく、1〜10μmであることがよりさらに好ましい。
光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許3549367号明細書記載)、アクリジンおよびフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許4239850号明細書記載)およびオキサジアゾール化合物(米国特許4212970号明細書記載)が含まれる。
液晶性分子の重合のための光照射は、紫外線を用いることが好ましい。
照射エネルギーは、20mJ/cm2〜50J/cm2の範囲にあることが好ましく、20〜5000mJ/cm2の範囲にあることがより好ましく、100〜800mJ/cm2の範囲にあることがさらに好ましい。また、光重合反応を促進するため、加熱条件下で光照射を実施してもよい。
<TN型液晶表示装置の作製>
図1と同一の構成のTN型液晶表示装置を作製した。但し、各部材の光学的軸関係を、図2、図3及び図4にそれぞれ示す関係にして、3種のTN型液晶表示装置1〜3を作製した。
なお、液晶層10の厚み等については以下の通りとした。
赤色フィルタに対応する画素の液晶層厚=4.0μm
緑色フィルタに対応する画素の液晶層厚=4.0μm
青色フィルタに対応する画素の液晶層厚=3.8μm
液晶の650nmの波長光に対するΔn=0.099
液晶の550nmの波長光に対するΔn=0.102
液晶の475nmの波長光に対するΔn=0.107
液晶のΔεの値=4.6
Δnd(650nm)=0.396
Δnd(550nm)=0.408
Δnd(450nm)=0.407
Δnd(450nm)/Δnd(650nm)=1.028
また、液晶層10は、電界が印加されていない状態では、ツイスト角おおよそ90°で配向させた。
一方、液晶層10は、黒表示時の電圧を印加された状態では、液晶分子11が平均チルト角72°で配向した。
また、使用した視野角補償フィルムF1及びF2については、セルローストリアセテートフィルム(TD−80U、富士フイルム製、フィルム厚さ方向のRth≒40nm、Re≒1.6nm)の表面に、配向膜を形成した後、該配向膜表面に、ディスコティック液晶を含有する重合性組成物を適用して、ディスコティック液晶分子を配向させた後、重合によりその状態に固定して光学異方性層22及び23を形成して作製した。光学異方性層22及び23のディスコティック液晶分子の長軸の平均方向22a及び23aは、支持体用の前記フィルム上に形成した配向膜26及び27に施したラビング処理の方向によって、所望の方向に調整した。この視野角補償フィルムF1及びF2の波長550nmの光に対するRe(0)は33nmであり、同波長に対するRe(−40)/Re(40)は、5.4であった。
液晶表示装置3は、左右上下視野角80°の範囲でコントラスト比15以上を達成する広視野角特性の液晶表示装置であった。
一方、液晶表示装置2は、左右視野角10°の範囲でコントラスト比100以上を達成したが、その範囲を超えると、コントラスト比が急激に低下し、狭視野角特性の液晶表示装置として機能した。
さらに、作製した液晶表示装置1〜3を黒表示させ、斜め方向の色味付を評価した。広視野角特性の液晶表示装置1及び3については、画面法線方向に対して極角60°、及び方位角0〜360°(但し、画面左右方向が方位角0°)の方向から観察し、ならびに狭視野角特性の液晶表示装置2については、画面法線方向に対して極角60°、及び方位角0〜360°の方向から観察して評価した。結果を下記表に示す。黒表示時のカラーシフトは液晶表示装置1の上記条件での正面色味と色差を1とした時の相対値で表した。
また、液晶表示装置1〜3を中間調表示させて、階調反転の有無を評価した。広視野角特性の液晶表示装置3については、画面法線方向に対して極角45°、及び方位角270°の方向から観察し、ならびに狭視野角特性の液晶表示装置2については、画面法線方向に対して極角45°、及び方位角270°の方向から観察して評価した。結果を下記表に示す。
特に、液晶表示装置3及び4は、中間調表示における階調反転も生じず、優れた表示特性を示した。
赤色フィルタに対応する画素の液晶層厚=4.8μm
緑色フィルタに対応する画素の液晶層厚=4.8μm
青色フィルタに対応する画素の液晶層厚=4.6μm
液晶の650nmの波長光に対するΔn=0.081
液晶の550nmの波長光に対するΔn=0.083
液晶の450nmの波長光に対するΔn=0.086
液晶のΔεの値=5.3
Δnd(650nm)=0.389
Δnd(550nm)=0.398
Δnd(450nm)=0.395
Δnd(450nm)/Δnd(650nm)=1.017
一方、TN型液晶表示装置11〜13の液晶層10は、黒表示時の電圧を印加された状態では、液晶分子11が平均チルト角72°で配向した。
3.1の視野角補償フィルムF1及びF2を使用した。
11 液晶分子
12 第一の基板
13 第二の基板
12a、13a 配向処理方向
14、15 電極
16R、16G、16B カラーフィルタ
18、19 配向膜
20 第一の偏光子
21 第二の偏光子
20a、21a 吸収軸
22 第一の光学異方性層
23 第二の光学異方性層
22a、23a ディスコティック液晶分子の長軸の平均方向
24、25 支持体用フィルム
26、27 配向膜
LC 液晶素子
F1、F2 視野角補償フィルム
Claims (7)
- 対向配置されその対向面にそれぞれ複数の画素を形成する電極が設けられた一対の基板であって、一方の基板の対向面に前記複数の画素にそれぞれ対応する赤、緑、及び青の3色のカラーフィルタが設けられた一対の基板と、前記一対の基板間に90°の捩れ角でツイスト配向する液晶層とを有する液晶素子;
互いの吸収軸を直交させて、前記液晶素子を挟んで配置される一対の偏光子;及び
前記液晶素子と前記一対の偏光子との間にそれぞれ配置され、ディスコティック液晶を硬化させて形成される光学異方性層を有する一対の視野角補償フィルム;
を備えた液晶表示装置であって、
前記液晶素子の電極間に黒を表示させる電圧を印加したときの前記液晶分子の平均チルト角θ°が60<θ<90を満足し、
前記視野角補償フィルムの法線方向から光(波長550nm)を入射して測定したレターデーションRe(0)、前記視野角補償フィルムの遅相軸を回転軸として、前記視野角補償フィルム法線方向に対して+40°回転させた方向から光(波長550nm)を入射して測定したレターデーションRe(40)及び−40°回転させた方向から光(波長550nm)を入射して測定したレターデーションRe(−40)が、25nm<Re(0)<45nm、且つ2<Re(−40)/Re(40)<7を満足することを特徴とする液晶表示装置。 - 前記液晶層が、波長450nmの光に対する屈折率異方性Δn(450nm)及び波長650nmの光に対する屈折率異方性Δn(650nm)が1<Δn(450nm)/Δn(650nm)≦1.07を満足する液晶材料から形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
- 前記液晶層を形成する液晶材料の屈折率異方性Δnと液晶層厚みdとの積Δndが、340〜430nmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶表示装置。
- 前記液晶層を形成する液晶材料の波長450nmの光に対する屈折率異方性Δn(450nm)と液晶層厚みdとの積Δnd(450nm)、及び波長650nmの光に対する屈折率異方性Δn(650nm)と液晶層厚みdとの積Δnd(650nm)が、0.94≦Δnd(450nm)/Δnd(650nm)≦1.10を満足することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
- 前記液晶層を形成する液晶材料の屈折率異方性Δnと液晶層厚みdとの積Δndの値が、赤及び緑のカラーフィルタに対応する画素においてそれぞれ340〜430nmであり、青のカラーフィルタに対応する画素において前記赤及び緑のカラーフィルタに対応する画素のΔndよりも1.10倍以下の比率で大きい値であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
- 前記一対の基板のうち一方の基板(第一の基板)の対向面に、観察側から見て表示面左右方向の水平線に対して45°である第一の方向に配向処理が施された第一の配向膜、及び他方の基板(第二の基板)の対向面に、前記第一の方向に対して90°で交差する第二の方向に配向処理が施された第二の配向膜をさらに有し;
前記第一及び第二の基板の電極間に電界が印加されないときに、前記液晶層中の液晶分子が前記第一の配向膜から前記第二の配向膜に向かって90°でツイスト配向し;
前記一対の偏光子のうち前記第一の基板により近い偏光子(第一の偏光子)の吸収軸が、前記第一の方向に対して45°の方向であり;
前記一対の視野角補償フィルムのうち、前記第一の基板と第一の偏光子との間に配置されている第一の視野角補償フィルムの光学異方性層(第一の光学異方性層)のディスコティック液晶分子の長軸の平均方向及び他方の視野角補償フィルム(第二の視野角補償フィルム)の光学異方性層(第二の光学異方性層)のディスコティック液晶分子の長軸の平均方向が、前記第一の方向に対して45°の方向であり、且つ第一及び第二の光学異方性層のディスコティック液晶分子の長軸の平均方向が互いに直交し;及び
前記第一の偏光子の吸収軸と他方の偏光子(第二の偏光子)の吸収軸とが、直交する方向である;ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の液晶表示装置。 - 前記第一の基板のうち一方の基板(第一の基板)の対向面に、観察側から見て表示面左右方向の水平線に対して45°である第一の方向に配向処理が施された第一の配向膜、及び他方の基板(第二の基板)の対向面に、前記第一の方向に対して90°で交差する第二の方向に配向処理が施された第二の配向膜をさらに有し;
前記第一及び第二の基板の電極間に電界が印加されないときに、前記液晶層中の液晶分子が前記第一の配向膜から前記第二の配向膜に向かって90°でツイスト配向し;
前記一対の偏光子のうち前記第一の基板により近い偏光子(第一の偏光子)の吸収軸が、前記第一の方向に対して45°の方向であり;
前記一対の視野角補償フィルムのうち、前記第一の基板と第一の偏光子との間に配置されている第一の視野角補償フィルムの光学異方性層(第一の光学異方性層)のディスコティック液晶分子の長軸の平均方向が、前記第一の方向に対して平行で、且つ他方の視野角補償フィルム(第二の視野角補償フィルム)の光学異方性層(第二の光学異方性層)のディスコティック液晶分子の長軸の平均方向が、前記第一の方向に対して直交し;及び
前記第一の偏光子の吸収軸と他方の偏光子(第二の偏光子)の吸収軸とが、直交する方向であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
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