JP5227350B2 - 変位量検出装置 - Google Patents

変位量検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5227350B2
JP5227350B2 JP2010043184A JP2010043184A JP5227350B2 JP 5227350 B2 JP5227350 B2 JP 5227350B2 JP 2010043184 A JP2010043184 A JP 2010043184A JP 2010043184 A JP2010043184 A JP 2010043184A JP 5227350 B2 JP5227350 B2 JP 5227350B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
oscillation
detection
displacement
relative distance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010043184A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011179914A (ja
Inventor
昌啓 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Motors Ltd
Original Assignee
Kawasaki Jukogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Jukogyo KK filed Critical Kawasaki Jukogyo KK
Priority to JP2010043184A priority Critical patent/JP5227350B2/ja
Publication of JP2011179914A publication Critical patent/JP2011179914A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5227350B2 publication Critical patent/JP5227350B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)

Description

本発明は、検出対象物の変位量に相当する電気信号を出力する変位量検出装置に関する。
物体の変位を検出する装置として、検知コイルとコンデンサとによって構成されるタンク回路を含む近接センサがある(たとえば特許文献1参照)。検知コイルは、物体との距離に応じてインダクタンスが変化するので、物体と検知コイルとの距離に応じてタンク回路の共振周波数が変化する。近接センサは、物体と検知コイルとの距離に応じて変化するタンク回路の共振周波数に基づいて、検知コイルと物体との距離に相当する電気信号を出力している。
特開平6−164358号公報
物体と検知コイルとの距離と、タンク回路の共振周波数との関係は、温度などの環境因子に依存するので、従来の技術の近接センサによって検出される変位には、温度因子に起因する検出誤差が含まれる。
したがって本発明の目的は、環境因子の影響を受けずに検出対象物の変位量を検出することができる変位量検出装置を提供することである。
本発明は、検出対象物との相対距離の変化に応じてインダクタンスが変化するコイルを備え、発振周波数が前記コイルのインダクタンスに依存する複数の発振回路と、
各コイルと検出対象物との相対距離をそれぞれ独立変数として、前記各発振回路の発振周波数を予め定める次数の多項式でそれぞれ近似し、この近似した複数の多項式を用いて前記多項式の係数を消去することによって求められる各発振回路の発振周波数と検出対象物の変位量との関係に基づいて、検出対象物の変位量に相当する電気信号を出力する信号処理部とを含み、
前記複数の発振回路の数は、前記予め定める次数に数値2を加算した数に選ばれ、
前記各発振回路は、検出対象物の予め定める方向への変位に対して、複数の発振回路のうちのいずれか1つを除く残余の発振回路の各コイルと検出対象物との相対距離が変化するように配置され、前記1つの発振回路のコイルは、検出対象物との相対距離が変化しないように配置されることを特徴とする変位量検出装置である。
また本発明は、検出対象物との相対距離の変化に応じてインダクタンスが変化するコイルを備え、発振周波数が前記コイルのインダクタンスに依存する複数の発振回路と、
各コイルと検出対象物との相対距離をそれぞれ独立変数として、前記各発振回路の発振周波数を予め定める次数の多項式でそれぞれ近似し、この近似した複数の多項式を用いて前記多項式の係数を消去することによって求められる各発振回路の発振周波数と検出対象物の変位量との関係に基づいて、検出対象物の変位量に相当する電気信号を出力する信号処理部とを含み、
前記複数の発振回路の数は、前記予め定める次数に数値2を加算した数に選ばれ、
前記検出対象物は、厚み方向の一表面が前記各コイルに臨んで設けられ、前記一表面に対して傾斜して交わる軸線まわりに角変位し、
前記各発振回路は、検出対象物の予め定める方向への変位に対して、複数の発振回路のうちのいずれか1つを除く残余の発振回路の各コイルが前記軸線まわりに予め定める間隔をあけ、かつ検出対象物との相対距離が変化するように配置され、前記1つの発振回路のコイルは、検出対象物との相対距離が変化しないように配置されることを特徴とする変位量検出装置である。
また本発明は、前記信号処理部は、パルス幅変調を用いて検出対象物の変位量に相当する電気信号を出力することを特徴とする。
本発明によれば、各発振回路は、検出対象物との相対距離に応じてインダクタンスが変化するコイルを含んで構成され、発振周波数がコイルのインダクタンスに依存する。したがって、各発振回路の発振周波数は、コイルと検出対象物との相対距離に応じてそれぞれ変化する。
コイルと検出対象物との相対距離と、各発振回路の周波数との関係は、温度などの環境因子に応じて変化する。コイルと検出対象物との相対距離と、各発振回路の周波数との関係を、相対距離を独立変数とする予め定める次数の多項式で近似すると、多項式の係数が温度などの環境因子に依存する。したがって、近似した多項式を用いて発振回路の発振周波数から相対距離を算出して測定すると、環境因子に起因する測定誤差が生じる。
複数の多項式を、多項式の係数を未知数とする連立方程式と考えると、環境因子に依存して変化する係数を消去することができる。信号処理部は、環境因子に依存する係数を消去することによって得られる各発振回路の発振周波数と、検出対象物の変位量との関係に基づいて、検出対象物の変位量に相当する電気信号を出力する。したがって、環境因子に起因する測定誤差を含むことのない検出対象物の変位量の測定結果を得ることができる。
振回路の数は、多項式の予め定める次数に2を加算した数なので、前記多項式の数も、多項式の予め定める次数に2を加算した数となる。未知数である係数の数は、予め定める次数に1を加算した数であり、求める変位量が一つなので、未知数と多項式の数が同じになる。したがって未知数の係数の数と変位量の数との合計と同じ数の多項式から成る連立方程式を解くことによって、未知数である全ての係数を消去し変位量を求めることができる。このように環境因子に依存する全ての係数を消去することによって得られる各発振回路の発振周波数と、検出対象物の変位量との関係に基づいて、信号処理部は、環境因子に起因する測定誤差を含むことのない検出対象物の変位量に相当する電気信号を出力することができる。したがって、環境因子に起因する測定誤差を含むことのない検出対象物の変位量の測定結果を得ることができる。
また本発明によれば、検出対象物は、厚み方向の一表面が前記各コイルに臨んで設けられ、前記一表面に対して傾斜して交わる軸線まわりに角変位する。また各発振回路は、検出対象物の予め定める方向への変位に対して、複数の発振回路のうちのいずれか1つを除く残余の発振回路の各コイルが前記軸線まわりに予め定める間隔をあけ、かつ検出対象物との相対距離が変化するように配置され、前記1つの発振回路のコイルは、検出対象物との相対距離が変化しないように配置される。
前記軸線まわりに検出対象物が角変位すると、複数の発振回路のうちのいずれか1つを除く残余の発振回路の各コイルの検出対象物への相対距離が変化する。検出対象物が前記軸線まわりに角変位すると、独立変数に相当する相対距離の変化量は、それぞれ多項式ごとに異なる。したがって、未知数を多項式の係数としたときに、複数の多項式は、それぞれ互いに一次独立の関係になる。このような互いにそれぞれ一次独立の多項式から成る連立方程式を解くことによって、多項式の係数を消去することができる。
このように環境因子に依存する全ての係数を消去することによって得られる各発振回路の発振周波数と、検出対象物の角変位量との関係に基づいて、信号処理部は、検出対象物の軸線まわりの角変位量に相当する電気信号を出力することができる。これによって環境因子に起因する測定誤差を含むことのない検出対象物の角変位量の測定結果を得ることができる。
また本発明によれば、信号処理部は、パルス幅変調を用いて検出対象物の変位量に相当する電気信号を出力する。すなわち検出対象物の変位量に相当するデューティー比のPWM波を出力する。信号処理部から出力されるPWM波は、高電圧のハイレベルの電気信号と低電圧のローレベルの電気信号とが交互に切換わる単純な2値の電気信号なので、電気信号が伝搬する伝送媒体を伝送するときに、アナログ信号に比べてノイズの影響を受け難い。信号処理部は、ノイズの影響を受け難い電気信号を出力することができるので、電気信号の伝送距離が長いようなシステムであっても、変位量検出装置を好適に用いることができる。
本発明の実施の一形態の変位量検出装置1の構成を模式的に示すブロック図である。 検出対象物4とコイル5との相対距離と、発振回路2の発振周波数との関係を説明するための図である。 検出対象物4とコイル5との相対距離と、発振回路2の発振周波数との関係を模式的に示すグラフである。 発振回路2を模式的に示す回路図である。 変位量演算部25の電気的構成を示すブロック図である。 第1低域通過フィルタ23、波形整形部31、基準クロック生成部32およびANDゲート33からそれぞれ出力される電気信号の波形を示すタイミングチャートである。 PWM波発生部28から出力される電気信号の波形を表す。 本発明の他の実施の形態の変位量検出装置41の構成を示す図である。 検出対象物42の平面図である。 変位量演算部44から出力される電気信号の波形を表す。
図1は、本発明の実施の一形態の変位量検出装置1の構成を模式的に示すブロック図である。図1では、理解の容易のために検出対象物4についても図示している。変位量検出装置1は、複数の発振回路2a,2b,2r(総称する場合には、添字a,b,rは省略する)と、信号処理部3とを含んで構成される。検出対象物4は、金属などの磁性を有する材料によって形成される。
発振回路2は、発振周波数と同じ周波数の正弦波を出力する。発振回路2は、検出対象物4との相対距離の変化に応じてインダクタンスが変化するコイル5a,5b,5r(総称する場合には、添字a,b,rは省略する)を含んで構成される。この発振回路2の発振周波数は、コイル5のインダクタンスに依存する。すなわち発振回路2から出力される正弦波の周波数は、検出対象物4とコイル5との相対距離に応じて変化する。信号処理部3は、各発振回路2から与えられる正弦波の周波数に基づいて、検出対象物4の変位量に相当する電気信号を出力する。
図2は、検出対象物4とコイル5との相対距離と、発振回路2の発振周波数との関係を説明するための図である。図3は、検出対象物4とコイル5との相対距離と、発振回路2の発振周波数との関係を模式的に示すグラフである。図3において、横軸は、検出対象物4とコイル5との相対距離を表し、縦軸は、周波数を表す。図3において実線6の曲線によって示す検出対象物4とコイル5との相対距離と、発振回路2の発振周波数との関係は、検出対象物4とコイル5との相対距離を変化させる毎に発振回路2の発振周波数を測定することによって得られる。このグラフを用いると、発振回路2の発振周波数に基づいて、検出対象物4とコイル5との相対距離を算出することができる。
検出対象物4とコイル5との相対距離と、発振回路2の発振周波数との関係は、温度などの環境因子に依存して変化する。したがって発振回路2の発振周波数に基づいて算出される相対距離に、環境因子に起因する測定誤差が含まれる。変位量検出装置1は、複数の発振回路2から出力される正弦波の周波数を用いることによって、この環境因子に起因する測定誤差を可及的に除去する。
図3において実線6の曲線によって示す検出対象物4とコイル5との相対距離と、発振回路2の発振周波数との関係を、発振周波数を従属変数fとし、相対距離を独立変数xとする有限の予め定める次数n(記号「n」は、自然数を表す)の多項式で近似すると、一般的に次式(1)で表される。
Figure 0005227350
式(1)においてxoは、基準となる相対距離を表す。すなわち式(1)は、図3における実線6の曲線のx=xoまわりでのテイラー展開に相当する。式(1)において、係数ak(記号「k」は、0以上かつn以下の整数を表す)は、温度などの環境因子によって変動する定数である。この環境因子に依存して変動する係数akを、複数の多項式を用いて消去することによって、環境因子に起因する誤差を可及的に除去する。
n+2個の発振回路2を用いると、それぞれの発振回路2について式(1)が成り立つ。係数akを未知数とすると、未知の係数がn+1個で求める変位量が一つであって、方程式の数がn+2なので、この未知数を消去して変位量を求めることができる。本実施の形態では、変位量検出装置1は、n+2個の発振回路2を有し、予め定める次数nが1の場合について具体的に説明する。
式(1)において、予め定める次数nを1としたときの発振周波数fを次式(2)に示す。また図3において、式(2)で示される予め定める次数nを1としたときの発振周波数fを破線7の直線で示す。図3では、基準となる相対距離xoからの変位(x−xo)をΔxとしている。
Figure 0005227350
図4は、発振回路2を模式的に示す回路図である。本実施の形態の発振回路2は、タンク回路11と、負性抵抗素子12とを含んで構成される。タンク回路11は、コイル5とコンデンサ13とが並列に接続されて構成される。負性抵抗素子12とタンク回路11とは、並列に接続される。図4では、コイル5を理想的なコイルとして図示しているが、コイル5は、実際には抵抗成分を含む。理想的なタンク回路11では電力が消費されないが、実際のタンク回路11では、前記抵抗成分によって電力が消費される。この消費された電力が負性抵抗素子12によって補給されるので、タンク回路11の共振周波数において発振が起こる。発振回路2の発振周波数は、タンク回路11の共振周波数にほぼ一致する。このタンク回路11の共振周波数は、コイル5のインダクタンスに依存し、このコイル5のインダクタンスは、検出対象物4との相対距離に依存する。したがって、図3に示すように、発振回路2の発振周波数は、コイル5と検出対象物4との相対距離の変化に応じて変化する。負性抵抗素子12は、たとえば演算増幅器およびトランジスタなどの増幅器を含んで実現される。
各発振回路2から出力される正弦波に基づいて検出対象物4の変位量を算出する仕組みについて説明する。本実施の形態では、変位量検出装置1は、検出対象物4の予め定める方向への変位量を測定することができるように構成される。本実施の形態では、予め定める次数nを1とするので、変位量検出装置1は、n+2個、すなわち3個の発振回路2を含む。
各発振回路2は、たとえば板状のプリント配線基板に設けられる。コイル5は、略円柱状のボビンに電線が巻回されて形成される。コイル5は、磁気軸がプリント配線基板の厚み方向の一表面に垂直となるように、プリント配線基板の一表面上において一列に等間隔をあけてそれぞれ配列される。以下、相互に隣接するコイル5の磁気軸の間隔を配列間隔dという。各コイル5は、インダクタンスなどの電気的特性が互いに等しくなるように形成される。以下、コイル5が配列される方向を配列方向Yという。以下、3個の発振回路2の各コイル5のうちの、配列方向Yの一方Y1の端に配置されるコイル5を参照用コイル5rといい、配列方向Yの他方Y2の端に配置されるコイル5を第1検出用コイル5aといい、配列方向Yの真中に配置されるコイル5を第2検出用コイル5bという。また参照用コイル5rを含む発振回路2を参照用の発振回路2rといい、第1検出用コイル5aを含む発振回路2を第1発振回路2aといい、第2検出用コイル5bを含む発振回路2を第2発振回路2bという。
検出対象物4は、たとえば棒状の略四角柱形状を有する。検出対象物4の一側面14は、検出対象物4の延びる方向の一端16から中央部17まで延び、裏側の他側面15に平行に形成される平行面14aと、中央部17から検出対象物4の延びる方向の他端18に向かうにつれて他側面15に近接するように傾斜する傾斜面14bとから成る。以下、平行面14aを含む仮想一平面と、傾斜面14bとの成す角度θを、傾斜角θという。
検出対象物4は、検出対象物4の延びる方向が前述した配列方向Yに一致し、一側面14がプリント配線基板の厚み方向の一表面に対向するように配置される。以下、第2検出用コイル5bの磁気軸が延びる位置に中央部17が位置するときの検出対象物4の位置を基準位置とする。変位量検出装置1は、検出対象物4の基準位置からの配列方向Yへの変位量を測定する。
参照用コイル5rと検出対象物4との相対距離をxrとし、第1検出用コイル5aと検出対象物4との相対距離をx1とし、第2検出用コイル5bと検出対象物4との相対距離をx2とすると、検出対象物4が基準位置から配列方向Yの一方Y1に距離y(0≦y<d)変位したときの各相対距離xr,x1,x2は、それぞれ次式(3)で表される。ここで各相対距離xr,x1,x2は、具体的には各コイル5の磁気軸の延びる線上において、各コイル5の検出対象物4寄りの端部と、検出対象物4の一側面14との間の距離である。
Figure 0005227350
式(3)において定数xoは、基準位置における参照用コイル5rと検出対象物4との相対距離を表す。式(3)に示すように、検出対象物4が配列方向Yに変位したときに、各コイル5は、3つのコイル5のうちの参照用コイル5rを除く残余の第1および第2検出用コイル5a,5bの検出対象物4への相対距離x1,x2が変化するように配置される。このようなコイル5の配置において検出対象物4が配列方向Yに変位したとき、独立変数に相当する相対距離xr,x1,x2の変化量は、それぞれ多項式ごとに異なる。したがって、未知数を多項式の係数としたときに、複数の多項式は、それぞれ互いに一次独立の関係になる。このような互いにそれぞれ一次独立の多項式から成る連立方程式を解くことによって、多項式の係数を消去することができる。式(3)に示すように、相対距離xrは、検出対象物4の変位量yが0以上かつd未満であれば、一定である。参照用の発振回路2rの発振周波数をfrとし、第1発振回路2aの発振周波数をf1とし、第2発振回路2bの発振周波数をf2として、式(3)の各相対距離xr,x1,x2をそれぞれ式(2)のxに代入すると、各発振回路2の発振周波数は、次式(4)で表される。
Figure 0005227350
まず係数a0を消去するために、f1−frおよびf2−frを計算すると、次式(5)となる。
Figure 0005227350
次に係数a1を消去するために、(f2−fr)/(f1−fr)を計算すると、次式(6)となる。
Figure 0005227350
式(6)をyに関して整理すると、変位量yは、次式(7)で表される。
Figure 0005227350
配列間隔dは、既知の値なので、各発振周波数fr,f1,f2を求めることによって変位量yを算出することができる。このようにして算出される変位量yは、環境因子によって変動するa0およびa1が含まれないので、環境因子に左右されない。
信号処理部3は、各発振回路2から出力される正弦波に基づいて、検出対象物4の変位量yに相当する電気信号を出力する。具体的には信号処理部3は、式(7)に相当する電気信号を出力する。信号処理部3は、第1乗算部21と、第2乗算部22と、第1低域通過フィルタ23と、第2低域通過フィルタ24と、変位量演算部25とを含んで構成される。
第1乗算部21は、第1発振回路2aから出力される正弦波と、参照用の発振回路2rから出力される正弦波とを乗算し、乗算した電気信号を第1低域通過フィルタ23に与える。次式(8)に第1低域通過フィルタ23に与えられる電気信号を示す。
Figure 0005227350
式(8)においてtは、時間を表し、φ1は、第1発振回路2aから出力される正弦波の初期位相を表し、φrは、参照用の発振回路2rから出力される正弦波の初期位相を表す。式(8)に示すように、第1低域通過フィルタ23に与えられる電気信号は、周波数が│f1−fr│の低周波数の余弦波と、周波数がf1+frの高周波数の余弦波との重ね合わせである。
第1低域通過フィルタ23は、式(8)の右辺の第2項の高周波数の余弦波を除去して、右辺の第1項の低周波数の余弦波を通過させて変位量演算部25に与える。第1低域通過フィルタ23の遮断周波数は、式(8)の右辺の第1項の周波数と右辺の第2項の周波数との間に選ばれ、たとえば検出対象物4が基準位置のときの{(f1+fr)+│f1−fr│}/2に選ばれる。
第2乗算部22は、第2発振回路2bから出力される正弦波と、参照用の発振回路2rから出力される正弦波とを乗算し、乗算した電気信号を第2低域通過フィルタ24に与える。次式(9)に第2低域通過フィルタ24に与えられる電気信号を示す。
Figure 0005227350
式(9)においてφ2は、第2発振回路2bから出力される正弦波の初期位相を表す。式(9)に示すように、第2低域通過フィルタ24に与えられる電気信号は、周波数が│f2−fr│の低周波数の余弦波と、周波数がf2+frの高周波数の余弦波との重ね合わせである。
第2低域通過フィルタ24は、式(9)の右辺の第2項の高周波数の余弦波を除去して、右辺の第1項の低周波数の余弦波を通過させて変位量演算部25に与える。第2低域通過フィルタ24の遮断周波数は、式(9)の右辺の第1項の周波数と右辺の第2項の周波数との間に選ばれ、たとえば検出対象物4が基準位置のときの{(f2+fr)+│f2−fr│}/2に選ばれる。
図5は、変位量演算部25の電気的構成を示すブロック図である。図6は、第1低域通過フィルタ23、波形整形部31、基準クロック生成部32およびANDゲート33からそれぞれ出力される電気信号の波形を示すタイミングチャートである。図6において横軸は時間を表す。変位量演算部25は、検出対象物4の配列方向Yへの変位量に相当する電気信号を出力する。つまり変位量演算部25は、式(7)に相当する電気信号を出力する。
変位量演算部25は、第1周波数計測部26と、第2周波数計測部27と、PWM(
Pulse Width Modulation)波発生部28とを含んで構成される。第1周波数計測部26は、第1低域通過フィルタ23から与えられる周波数が│f1−fr│の正弦波の周波数を計測して、PWM波発生部28に与える。同様に第2周波数計測部27は、第2低域通過フィルタ24から与えられる周波数が│f2−fr│の正弦波の周波数を計測してPWM波発生部28に与える。第1周波数計測部26と第2周波数計測部27とは、同様の構成を有するので、第1周波数計測部26についてのみ説明し、重複する説明を省略する。図5において、第2周波数計測部27の構成のうちの、第1周波数計測部26の構成に対応する部分については、同一の参照符号を付す。
第1周波数計測部26は、波形整形部31と、基準クロック生成部32と、ANDゲート33と、計数部34とを含んで構成される。波形整形部31は、第1低域通過フィルタ23から与えられる周波数が│f1−fr│の正弦波を、周波数が│f1−fr│の方形波に波形整形する。波形整形部31は、たとえばシュミットトリガによって実現される。波形整形部31は、整形した方形波をANDゲート33に与える。基準クロック生成部32は、周波数Fが│f1−fr│よりも十分大きい周波数のクロック信号(F>>│f1−fr│)を生成してANDゲート33に与える。
ANDゲート33は、波形整形部31からの入力と基準クロック生成部32からの入力との両方が高電圧のハイ(H)レベルのときに、ハイレベルの電気信号を出力し、波形整形部31からの入力と基準クロック生成部32からの入力とのうちの少なくともいずれか一方が低電圧のロー(L)レベルのときに、ローレベルの電気信号を出力する。したがって波形整形部31から出力される電気信号がハイレベルのときに、基準クロック生成部32から出力される電気信号がANDゲート33を透過する。つまりANDゲート33から出力される方形波の数は、波形整形部31から出力される方形波がハイレベルを維持する時間を表し、ひいては第1低域通過フィルタ23から出力される正弦波の周波数│f1−fr│の逆数である周期を表す。ANDゲート33から出力される電気信号は、計数部34に与えられる。ここで波形整形部31からハイレベルの信号が出力されている間に、ANDゲート33から出力される方形波の数をN1とし、基準クロック生成部32から出力されるクロック信号の時間周期をT(T=1/F)とすると、第1低域通過フィルタ23から出力される正弦波の周波数│f1−fr│は、次式(10)で表される。
│f1−fr│=1/(2×T×N1) …(10)
同様にして第2周波数計測部27の波形整形部31からハイレベルの信号が出力されている間に、第2周波数計測部27のANDゲート33から出力される方形波の数をN2とすると、第2低域通過フィルタ24から出力される正弦波の周波数│f2−fr│は、次式(11)で表される。
│f2−fr│=1/(2×T×N2) …(11)
計数部34は、ANDゲート33から与えられえる方形波の数を計数し、計数値を表す電気信号をPWM波発生部28に与える。計数部34は、たとえばカウンタ回路によって実現される。本実施の形態では、計数部34は、計数値を表すディジタル信号をPWM波発生部28に与える。この計数部34からPWM波発生部28に与えられるディジタル信号は、第1低域通過フィルタ23から出力される正弦波の周波数│f1−fr│の逆数である周期を表す。
図7は、PWM波発生部28から出力される電気信号の波形を表す。PWM波発生部28には、第1周波数計測部26から周波数│f1−fr│の逆数である周期を表す電気信号が入力されるとともに、前述したように第1周波数計測部26と同様の構成を有する第2周波数計測部27から周波数│f2−fr│の逆数である周期を表す電気信号が入力される。
PWM波発生部28は、第1および第2周波数計測部26,27から与えられるディジタル信号に基づいて、検出対象物4の配列方向Yへの変位量に相当する電気信号、すなわち式(7)に相当する電気信号を、PWM波を用いて出力する。式(10)と式(11)とを用いて式(7)を整理すると、次式(12)で表される。
Figure 0005227350
PWM波発生部28は、式(12)で表されるデューティー比のPWM波を出力する。具体的には、PWM波発生部28は、N1時間継続するハイ(H)レベルと、(N2−2×N1)時間継続するロー(L)レベルとが交互に切換わるPWM波を出力する。
このようにして信号処理部3から出力されるPWM波は、電線などの伝送媒体を介して他の装置に伝送される。他の装置は、伝送媒体を介して伝送されたPWM波をたとえば平滑化すると、式(12)で表される変位量yを表す電気信号が得ることができる。
以上説明した本実施の形態の変位量検出装置1によれば、信号処理部3は、環境因子に依存する係数{a0,a1}を消去することによって得られる各発振回路2の発振周波数と、検出対象物4の変位量yとの関係、すなわち式(7)に基づいて、検出対象物4の変位量に相当する電気信号を出力する。したがって、環境因子に起因する測定誤差を含むことのない検出対象物4の変位量yの測定結果を得ることができる。
また本実施の形態の変位量検出装置1によれば、発振回路2の数は、多項式の予め定める次数nに2を加算した数なので、前記多項式の数も、多項式の予め定める次数nに2を加算した数となる。本実施の形態では、予め定める次数nを1としたので、発振回路2の数および多項式の数は、3となる。未知数である係数{a0,a1}の数は、予め定める次数に1を加算した数、すなわち2であり求める変位量が一つなので未知数と多項式の数が同じになる。したがって未知数の係数の数と同じ数の多項式から成る連立方程式を解くことによって、未知数である全ての係数{a0,a1}を消去して変位量を求めることができる。このように環境因子に依存する全ての係数を消去することによって得られる各発振回路2の発振周波数と、検出対象物4の変位量yとの関係に基づいて、信号処理部3は、環境因子に起因する測定誤差を含むことのない検出対象物4の変位量yに相当する電気信号を出力することができる。したがって、環境因子に起因する測定誤差を含むことのない検出対象物4の変位量yの測定結果を得ることができる。
また本実施の形態の変位量検出装置1によれば、信号処理部3は、パルス幅変調を用いて検出対象物4の変位量yに相当する電気信号を出力する。すなわち検出対象物4の変位量yに相当するデューティー比のPWM波を出力する。信号処理部3から出力されるPWM波は、高電圧のハイレベルの電気信号と低電圧のローレベルの電気信号とが交互に切換わる単純な2値の電気信号なので、電気信号が伝搬する伝送媒体を伝送するときに、アナログ信号に比べてノイズの影響を受け難い。信号処理部3は、ノイズの影響を受け難い電気信号を出力することができるので、電気信号の伝送距離が長いようなシステムであっても、変位量検出装置1を好適に用いることができ、検出した変位量yを正確に他の装置に伝えることができる。
図8は、本発明の他の実施の形態の変位量検出装置41の構成を示す図である。図9は、検出対象物42の平面図である。本実施の形態の変位量検出装置41は、前述の実施の形態の変位量検出装置1と異なり、検出対象物42の角変位量を測定する。本実施の形態の変位量検出装置41は、前述の実施の形態の変位量検出装置1と、各コイル43の配置関係が異なるとともに、変位量演算部44の出力するPWM波が異なる。本実施の形態の変位量検出装置41の各構成のうちの各コイル43および変位量演算部44を除く各構成については、前述の実施の形態の変位量検出装置1と同様の構成であるので、同一の参照符号を付して重複する説明を省略する。図8では、変位量検出装置41に加えて検出対象物42を示している。また参照用コイル43rと、第2検出用コイル43bとは、図8において実際には重なるが、理解の容易のために離れて図示している。
第1検出用コイル43aと第2検出用コイル43bとは、各コイル43が配置されるプリント配線基板の一表面上において、参照用コイル43rの磁気軸を中心とし、半径をRとする同心円上に90°の間隔をあけてそれぞれ配置される。
検出対象物42は、本実施の形態では円板形状を有する。検出対象物42は、厚み方向の一表面42aが各コイル43に臨んで設けられ、一表面に対して傾斜して交わる軸線(以下、回転軸線という)Lまわりに角変位可能に配置される。検出対象物42は、回転軸線Lが参照用コイル43rの磁気軸の延びる直線上に配置され、厚み方向の一表面42aが回転軸線Lに対して垂直な状態から角度φ傾けた状態で配置される。また検出対象物42の中心は、したがって参照用コイル43rと検出対象物42との相対距離xrは、検出対象物42が角変位したとしても不変(xr=xo)である。以下、第1検出用コイル43aと検出対象物42との相対距離x1が、最も小さくなるとき(x1=xo−R×tanφ)を検出対象物42の基準位置という。基準位置からの検出対象物42の回転軸線Lまわりの角変位量をθとすると、参照用コイル43rと検出対象物42との相対距離xr、第1検出用コイル43aと検出対象物42との相対距離x1、および第2検出用コイル43bと検出対象物42との相対距離x2は、それぞれ次式(13)で表される。
Figure 0005227350
前述の実施の形態と同様に、参照用の発振回路2rの発振周波数をfrとし、第1発振回路2aの発振周波数をf1とし、第2発振回路2bの発振周波数をf2として、式(13)の各相対距離xr,x1,x2をそれぞれ式(2)のxに代入すると、各発振回路2の発振周波数は、次式(14)で表される。
Figure 0005227350
式(14)においてa1(−R×tanφ)を不変な定数としてAとおいた。式(14)において温度因子によって変化するのは、a0およびAである。このa0およびAを消去するために、まずf1−frおよびf2−frを計算すると、a0が相殺して次式(15)となる。
Figure 0005227350
次にAを消去するために、(f2−fr)/(f1−fr)を計算すると、次式(16)となる。
Figure 0005227350
式(10)と式(11)とを用いて式(16)を整理すると、式(16)は次式(17)で表される。
Figure 0005227350
図10は、変位量演算部44から出力される電気信号の波形を表す。変位量演算部44のPWM波発生部28は、検出対象物42の角変位量θに相当する電気信号、すなわち式(17)に相当する電気信号を、PWM波を用いて出力する。具体的には、たとえばPWM波発生部28は、N1時間継続するハイ(H)レベルと、N2時間継続するロー(L)レベルとが交互に切換わるPWM波を出力する。このPWM波を平滑化すると、次式(18)で表す電気信号が得られる。この電気信号から、角変位量θを算出することができる。
Figure 0005227350
以上説明した本実施の形態の変位量検出装置41によれば、検出対象物42が、プリント配線基板の一表面に垂直な軸線に対して、検出対象物42の回転軸線Lが角度φ傾けた状態で回転軸線Lまわりに角変位するときに、各コイル43は、3つのコイル43のうちの参照用コイル43rを除く残余の第1および第2検出用コイル43a,43bの検出対象物42への相対距離x1,x2が変化するように配置される。このようなコイル43の配置において検出対象物4が回転軸線Lまわりに変位したとき、独立変数に相当する相対距離xr,x1,x2の変化量は、それぞれ異なる。したがって、未知数を多項式の係数としたときに、複数の多項式は、それぞれ互いに一次独立の関係になる。このような互いにそれぞれ一次独立の多項式から成る連立方程式を解くことによって、多項式の係数を消去することができる。このように環境因子に依存する全ての係数{a0,a1}を消去することによって得られる各発振回路2の発振周波数と、検出対象物42の角変位量θとの関係に基づいて、信号処理部3は、検出対象物42の回転軸線Lまわりの角変位量θに相当する電気信号を出力することができる。これによって環境因子に起因する測定誤差を含むことのない検出対象物42の角変位量θの測定結果を得ることができる。
前述の各実施の形態の変位量検出装置1,41では、発振回路2から出力される正弦波の周波数の差分(│f1−fr│,│f2−fr│)を検出するように構成されるけれども、各発振回路2からそれぞれ出力される正弦波の周波数(fr,f1,f2)をそれぞれ独立に検出する構成であってもよい。このような構成であっても、検出した周波数(fr,f1,f2)を式(7)または式(16)に代入することによって、配列方向Yへの変位量yまたは回転軸線Lまわりの角変位量θを得ることができる。
また前述の各実施の形態の変位量検出装置1,41では、式(1)に示す多項式の予め定める次数nを1とし、3つの発振回路2を備える構成としたが、予め定める次数nを2以上の整数とし、予め定める次数nに2を加算した数の発振回路2を備える構成にしてもよい。このような構成であっても、多項式の数が予め定める次数nに2を加算した数なので、これらの多項式を用いて未知数であるn+1個の係数{a0,a1,a2,…,an}を消去して残り一つの変数である変位量を求めることができる。これによって、前述の各実施の形態の変位量検出装置1,41と同様に、環境因子に起因する測定誤差を含まない配列方向Yへの変位量yまたは回転軸線Lまわりの角変位量θの測定結果を得ることができる。さらに、予め定める次数nを2以上の整数とすることによって、図3に実線6の曲線で示す相対距離と発振周波数との関係を、曲線で近似するので、前述の各実施の形態の変位量検出装置1,41のように直線で近似する場合に比べて、相対距離と発振周波数との関係をより正確に近似することができる。このように、相対距離と発振周波数との関係をより正確に近似した多項式を用いて検出対象物4の配列方向Yへの変位量yまたは検出対象物42の回転軸線Lまわりの角変位量θを算出するので、より正確に前記変位量yまたは角変位量θを測定することができる。
また前述の各実施の形態の変位量検出装置1,41は、予め定める次数nに2を加算した数の発振回路2を含んで構成されるとしたけれども、発振回路2の数を予め定める次数nに無関係に2以上の整数とする構成にしてもよい。このような構成であっても、発振回路2の数と同数の多項式から成る連立方程式が構成されるので、未知数である係数のうちの、発振回路2の数と同数の係数を消去することができる。たとえば予め定める次数nを1とし、発振回路2の数を2とする構成の場合には、2つの係数{a0,a1}のうちのいずれか一方を消去することができる。このような構成によって、少なくとも1つの発振回路2を用いて変位量yまたは角変位量θを測定する場合に比べて、環境因子に起因する測定誤差の少ない変位量yまたは角変位量θの測定結果を得ることができる。
また前述の各実施の形態の変位量検出装置1,41における参照用コイル5r,43rは、検出対象物4,42との相対距離が不変となるように配置されるけれども、検出対象物4,42が変位したときに、相対距離が変化する位置に配置されてもよい。さらに、第1検出用コイル43aと、第2検出用コイル43bとは、参照用コイル43rの磁気軸を中心とし、半径をRとする同心円上に90°の間隔をあけてそれぞれ配置されるとしたけれども、180°以外の角度であれば、どのように配置されてもよい。各コイル5,43がこのように配置されたとしても、前述の各実施の形態の変位量検出装置1,41と同様に、検出対象物4の配列方向Yへの変位量yまたは検出対象物42の回転軸線Lまわりの角変位量θを得ることができる。
1,41 変位量検出装置
2 発振回路
3 信号処理部
4,42 検出対象物
5,43 コイル
11 タンク回路
21 第1の乗算部
22 第2の乗算部
23 第1低域通過フィルタ
24 第2低域通過フィルタ
25,44 変位量演算部
26 第1周波数計測部
27 第2周波数計測部
28 PWM波発生部
31 波形整形部
32 基準クロック生成部
33 ANDゲート
34 計数部

Claims (3)

  1. 検出対象物との相対距離の変化に応じてインダクタンスが変化するコイルを備え、発振周波数が前記コイルのインダクタンスに依存する複数の発振回路と、
    各コイルと検出対象物との相対距離をそれぞれ独立変数として、前記各発振回路の発振周波数を予め定める次数の多項式でそれぞれ近似し、この近似した複数の多項式を用いて前記多項式の係数を消去することによって求められる各発振回路の発振周波数と検出対象物の変位量との関係に基づいて、検出対象物の変位量に相当する電気信号を出力する信号処理部とを含み、
    前記複数の発振回路の数は、前記予め定める次数に数値2を加算した数に選ばれ、
    前記各発振回路は、検出対象物の予め定める方向への変位に対して、複数の発振回路のうちのいずれか1つを除く残余の発振回路の各コイルと検出対象物との相対距離が変化するように配置され、前記1つの発振回路のコイルは、検出対象物との相対距離が変化しないように配置されることをむことを特徴とする変位量検出装置。
  2. 検出対象物との相対距離の変化に応じてインダクタンスが変化するコイルを備え、発振周波数が前記コイルのインダクタンスに依存する複数の発振回路と、
    各コイルと検出対象物との相対距離をそれぞれ独立変数として、前記各発振回路の発振周波数を予め定める次数の多項式でそれぞれ近似し、この近似した複数の多項式を用いて前記多項式の係数を消去することによって求められる各発振回路の発振周波数と検出対象物の変位量との関係に基づいて、検出対象物の変位量に相当する電気信号を出力する信号処理部とを含み、
    前記複数の発振回路の数は、前記予め定める次数に数値2を加算した数に選ばれ、
    前記検出対象物は、厚み方向の一表面が前記各コイルに臨んで設けられ、前記一表面に対して傾斜して交わる軸線まわりに角変位し、
    前記各発振回路は、検出対象物の予め定める方向への変位に対して、複数の発振回路のうちのいずれか1つを除く残余の発振回路の各コイルが前記軸線まわりに予め定める間隔をあけ、かつ検出対象物との相対距離が変化するように配置され、前記1つの発振回路のコイルは、検出対象物との相対距離が変化しないように配置されることを特徴とする変位量検出装置。
  3. 前記信号処理部は、パルス幅変調を用いて検出対象物の変位量に相当する電気信号を出力することを特徴とする請求項1または2に記載の変位量検出装置。
JP2010043184A 2010-02-26 2010-02-26 変位量検出装置 Expired - Fee Related JP5227350B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010043184A JP5227350B2 (ja) 2010-02-26 2010-02-26 変位量検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010043184A JP5227350B2 (ja) 2010-02-26 2010-02-26 変位量検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011179914A JP2011179914A (ja) 2011-09-15
JP5227350B2 true JP5227350B2 (ja) 2013-07-03

Family

ID=44691577

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010043184A Expired - Fee Related JP5227350B2 (ja) 2010-02-26 2010-02-26 変位量検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5227350B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109842748A (zh) * 2017-11-24 2019-06-04 三星电机株式会社 致动器、相机模块和便携式通信终端

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101751485B1 (ko) * 2015-03-10 2017-06-27 주식회사 트루윈 진폭 변조를 이용한 인덕턴스 방식의 변위센서
KR101697975B1 (ko) * 2015-03-10 2017-01-19 주식회사 트루윈 주파수 변조를 이용한 인덕턴스 방식의 변위센서
KR20190045579A (ko) * 2017-10-24 2019-05-03 삼성전기주식회사 카메라 모듈의 액츄에이터

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0754810Y2 (ja) * 1989-01-26 1995-12-18 日東工器株式会社 変位測定器

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109842748A (zh) * 2017-11-24 2019-06-04 三星电机株式会社 致动器、相机模块和便携式通信终端
US10859793B2 (en) 2017-11-24 2020-12-08 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Actuator for a camera module
CN109842748B (zh) * 2017-11-24 2020-12-22 三星电机株式会社 致动器、相机模块和便携式通信终端

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011179914A (ja) 2011-09-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3246727B2 (ja) 誘導型電子ノギス
JP3366855B2 (ja) 誘導型位置検出装置
JP3596850B2 (ja) マルチタップ受信器捲線を有する誘導性位置トランスデューサ及び相対位置を判別するための方法
JP5227350B2 (ja) 変位量検出装置
JP6325797B2 (ja) 磁界検出センサ
JP6483328B2 (ja) センサコイルインダクタンスを求めるための方法及び装置
CN111637831A (zh) 用于提高使用感应式位置传感器的位置测量准确度的方法
US20170074682A1 (en) Position measuring apparatus and method for operating the position measuring apparatus
JP2000065597A (ja) 誘導型リニアスケ―ル
US6552666B1 (en) Phase difference detection device and method for a position detector
JP6233641B2 (ja) 位置センサ
JP2014092418A (ja) 位置検出センサおよび位置検出装置
JPH08278336A (ja) 静電センサ装置
CN108779991B (zh) 倾斜容差式位移传感器
JP4631615B2 (ja) 弾性表面波伝搬状態計測装置、弾性表面波伝搬状態計測方法、環境変化計測装置、環境変化計測方法及び多重周回弾性表面波素子
JP2013127409A (ja) 波形測定器
CN112414437B (zh) 将传感器信号与请求信号同步的传感器装置
JP2009216440A (ja) 弾性表面波素子を用いた変位センサ、変位測定方法及び変位測定装置。
JPH10318791A (ja) スケール装置
Sergiyenko The mediant method for fast mass/concentration detection in nanotechnologies
JP2009281975A (ja) 弾性表面波素子及びセンサ
JP6210416B2 (ja) 位置センサ
US20190128715A1 (en) Flow meter
RU2415392C1 (ru) Устройство для дистанционного измерения давления
US20230116491A1 (en) Displacement detection device

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120404

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121204

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130123

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130305

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130315

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160322

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees