JP5226486B2 - スパークプラグの製造方法、スパークプラグの製造装置 - Google Patents

スパークプラグの製造方法、スパークプラグの製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、スパークプラグの製造方法、スパークプラグの製造装置に関する。
スパークプラグは、エンジンのシリンダヘッドにねじ込まれてシリンダヘッドに設置される。そのため、スパークプラグの主体金具の外周面には、ねじ部が形成されている。主体金具のねじ部は、主体金具となるワークの略円筒形状の被ねじ加工部に対し、例えばダイスを用いたポジショニング転造によるねじ加工が施されることにより形成される。
近年、自動車の排気ガス規制が強化されるに伴い、リーン領域の混合気を用いる自動車用エンジン(いわゆるリーンバーンエンジン)が普及しつつある。リーン領域の混合気は燃料混合比率が低いため、そのようなエンジンでは、燃焼室内におけるスパークプラグの接地電極の位置によっては、圧縮行程において燃焼室内に発生するスワール流(混合気流)に対して火花放電ギャップが接地電極の陰になり、点火ミスが発生することがある。このような点火ミスの発生を抑制するためには、スパークプラグがシリンダヘッドに設置された状態において、燃焼室内における接地電極の位置が予め設定された位置となることが要求される。
スパークプラグがシリンダヘッドに設置された状態における接地電極の位置は、ワークに対するねじ加工時における接地電極の向きと、ワークの軸方向に沿ったワークとダイスとの位置関係と、により規定される。ねじ加工時における接地電極の向きやワークとダイスとの位置関係を精度良く設定することにより、シリンダヘッドに設置された状態における接地電極の位置が精度良く設定されたスパークプラグを製造する方法が知られている(例えば特許文献1)。この従来技術では、軸方向に沿ったダイスとの距離が所定の値(X+h)に設定された位置決め治具を用いてワークの位置決めを行い、接地電極の向きを所定の向きに固定した状態でワークをダイスの方向に予め設定された距離(X)だけ移動させることにより、ねじ加工時における接地電極の向きやワークとダイスとの軸方向に沿った距離(h)が精度良く設定される。
特開2003−323963号公報 特開2001−284015号公報
しかし、上記従来技術では、位置決め治具によるワークの位置決めの後、ワークをダイスに向かって移動させるため、ワークの移動量の誤差等によってワークとダイスとの軸方向に沿った相対位置関係に誤差が生ずる恐れがあった。そのため、上記従来技術では、ダイスによるねじ加工の際に、ダイスとワークの被ねじ加工部以外の部分とが干渉して、ワークに傷が付くおそれがあった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、スパークプラグを製造する際に主体金具となるワークに傷が付くことを抑制することを目的とする。
上記課題の少なくとも一部を解決するために、本発明は、以下の形態または適用例として実現することが可能である。本発明の一形態は、スパークプラグの製造方法であって、(a)スパークプラグの主体金具となるワークであって、略円筒形状の被ねじ加工部を有するワークを準備する工程と、(b)複数のダイスと位置決め部材とを準備する工程と、(c)前記複数のダイスの中心軸に基づき前記複数のダイス間に規定される基準軸と前記被ねじ加工部の中心軸とが略一致する状態で、前記位置決め部材を用いて前記ワークと前記ダイスとの前記基準軸に沿った相対位置関係を設定する工程と、(d)前記相対位置関係を維持しつつ、前記ダイスのねじ加工面が前記ワークの前記被ねじ加工部の表面に接触するまで前記ダイスを前記基準軸に垂直な方向に移動させる工程と、(e)前記ダイスにより前記ワークの前記被ねじ加工部にねじを形成する工程と、を備え、前記位置決め部材は、前記基準軸に沿った前記ダイスとの距離が所定の距離である位置決め基準部を規定し、前記工程(c)は、前記ワークの所定のワーク基準部を前記位置決め基準部に接触させることにより、前記相対位置関係を設定する工程であり、前記位置決め部材は、第1の表面と前記第1の表面とは反対側の第2の表面とを有する板状形状であり、前記第1の表面が前記ダイスと接触した状態における前記第2の表面によって前記位置決め基準部を規定する、方法である。その他、本発明は、以下のような形態として実現することも可能である。
[適用例1]スパークプラグの製造方法であって、
(a)スパークプラグの主体金具となるワークであって、略円筒形状の被ねじ加工部を有するワークを準備する工程と、
(b)複数のダイスと位置決め部材とを準備する工程と、
(c)前記複数のダイスの中心軸に基づき前記複数のダイス間に規定される基準軸と前記被ねじ加工部の中心軸とが略一致する状態で、前記位置決め部材を用いて前記ワークと前記ダイスとの前記基準軸に沿った相対位置関係を設定する工程と、
(d)前記相対位置関係を維持しつつ、前記ダイスのねじ加工面が前記ワークの前記被ねじ加工部の表面に接触するまで前記ダイスを前記基準軸に垂直な方向に移動させる工程と、
(e)前記ダイスにより前記ワークの前記被ねじ加工部にねじを形成する工程と、を備える、方法。
このスパークプラグの製造方法では、位置決め部材を用いてワークとダイスとの基準軸に沿った相対位置関係が設定され、設定された相対位置関係を維持しつつダイスのねじ加工面がワークの被ねじ加工部の表面に接触するまでダイスが基準軸に垂直な方向に移動され、ダイスによりワークの被ねじ加工部にねじが形成される。そのため、この方法では、ダイスによるねじ加工の際にダイスとワークの被ねじ加工部以外の部分との干渉の発生が抑制され、スパークプラグを製造する際に主体金具となるワークに傷が付くことを抑制することができる。
[適用例2]適用例1に記載の方法であって、
前記位置決め部材は、前記基準軸に沿った前記ダイスとの距離が所定の距離である位置決め基準部を規定し、
前記工程(c)は、前記ワークの所定のワーク基準部を前記位置決め基準部に接触させることにより、前記相対位置関係を設定する工程である、方法。
このスパークプラグの製造方法では、ワークの所定のワーク基準部を位置決め部材の位置決め基準部に接触させることにより、位置決め部材を用いてワークとダイスとの基準軸に沿った相対位置関係を設定することができる。
[適用例3]適用例2に記載の方法であって、
前記位置決め部材は、所定の位置に固定されており、前記位置決め部材の有する表面によって前記位置決め基準部を規定する、方法。
このスパークプラグの製造方法では、所定の位置に固定された位置決め部材の有する表面によって位置決め基準部が規定され、ワークの所定のワーク基準部を位置決め部材の位置決め基準部に接触させることにより、位置決め部材を用いてワークとダイスとの基準軸に沿った相対位置関係を設定することができる。
[適用例4]適用例2に記載の方法であって、
前記位置決め部材は、第1の表面と前記第1の表面とは反対側の第2の表面とを有する板状形状であり、前記第1の表面が前記ダイスと接触した状態における前記第2の表面によって前記位置決め基準部を規定する、方法。
このスパークプラグの製造方法では、第1の表面と第2の表面とを有する板状形状の位置決め部材において、第1の表面がダイスと接触した状態における第2の表面によって位置決め基準部が規定され、ワークの所定のワーク基準部を位置決め部材の位置決め基準部に接触させることにより、位置決め部材を用いてワークとダイスとの基準軸に沿った相対位置関係を設定することができる。
[適用例5]適用例2ないし適用例4のいずれかに記載の方法であって、さらに、
(f)前記工程(e)の前に、前記位置決め部材を前記ワークと接触しない状態まで退避させる工程を備える、方法。
このスパークプラグの製造方法では、ダイスによるワークへのねじ形成の前に、位置決め部材がワークと接触しない状態まで退避させられるため、位置決め部材とワークとの接触に伴いワークに傷が付くことを抑制することができる。
[適用例6]適用例2または適用例3に記載の方法であって、
前記位置決め部材は、前記基準軸を中心に回転可能な回転部を有すると共に、前記回転部の有する平面によって前記位置決め基準部を規定し、
前記回転部は、前記工程(e)において、前記ダイスによるねじ形成に伴い前記ワークと共に回転する、方法。
このスパークプラグの製造方法では、回転部の有する平面によって位置決め基準部が規定され、ダイスによるワークへのねじ形成の際には位置決め部材の有する回転部がワークと共に回転するため、位置決め部材とワークとの接触に伴いワークに傷が付くことを抑制することができる。
[適用例7]適用例2ないし適用例6のいずれかに記載の方法であって、
前記ワーク基準部は、前ガスシール部である、方法。
このスパークプラグの製造方法では、ワークのガスシール部を位置決め部材の位置決め基準部に接触させることにより、位置決め部材を用いてワークとダイスとの基準軸に沿った相対位置関係を設定することができる。
[適用例8]適用例7に記載の方法であって、
前記ガスシール部は、前記被ねじ加工部の中心軸に略垂直な面を有し、
前記工程(c)は、前記ガスシール部の前記被ねじ加工部の中心軸に略垂直な前記面を前記位置決め基準部に接触させることにより、前記相対位置関係を設定する工程である、方法。
このスパークプラグの製造方法では、ワークのガスシール部が被ねじ加工部の中心軸に略垂直な面を有し、この面を位置決め部材の位置決め基準部に接触させることにより、位置決め部材を用いてワークとダイスとの基準軸に沿った相対位置関係を設定することができる。
[適用例9]適用例1ないし適用例8のいずれかに記載の方法であって、
前記ワークは、ワークの回転角度の基準となる角度基準マークを有し、
前記工程(c)において、前記ワークと前記ダイスとの前記基準軸に沿った相対位置関係は、前記基準軸と前記被ねじ加工部の中心軸とが略一致し、かつ、前記角度基準マークが前記基準軸周りにおける第1の角度に位置する状態で設定する、方法。
このスパークプラグの製造方法では、基準軸と被ねじ加工部の中心軸とが略一致し、かつ、角度基準マークが基準軸周りにおける第1の角度に位置する状態で、ワークとダイスとの基準軸に沿った相対位置関係が設定され、ダイスによりワークの被ねじ加工部にねじが形成されるため、ワークの被ねじ加工部に対するねじ加工を精度良く行うことができる。
[適用例10]適用例9に記載の方法であって、さらに、
(g)前記工程(d)より前に、前記ダイスの前記ねじ加工面上の基準点が前記ダイスの中心軸周りにおける第2の角度に位置するように前記ダイスの中心軸周りの回転角度を調整する工程を備え、
前記工程(d)は、前記ダイスの中心軸周りの回転角度を固定して前記ダイスを移動させる工程であり、
前記第1の角度と前記第2の角度とは、互いに関連付けて予め設定される、方法。
このスパークプラグの製造方法では、スパークプラグがシリンダヘッドに設置されたときに角度基準マークの位置(中心軸周りの角度)が所定の位置に精度良く配置されるように、ワークの被ねじ加工部に対するねじ加工を精度良く行うことができる。
[適用例11]適用例1ないし適用例10のいずれかに記載の方法であって、
前記角度基準マークは、前記ワークに形成された接地電極である、方法。
このスパークプラグの製造方法では、スパークプラグがシリンダヘッドに設置されたときに接地電極の位置(中心軸周りの角度)が所定の位置に精度良く配置されるように、ワークの被ねじ加工部に対するねじ加工を精度良く行うことができる。
[適用例12]スパークプラグの製造装置であって、
スパークプラグの主体金具となるワークであって、略円筒形状の被ねじ加工部を有するワークを保持するワークホルダと、
複数のダイスと、
位置決め部材と、
前記複数のダイスの中心軸に基づき前記複数のダイス間に規定される基準軸と前記被ねじ加工部の中心軸とが略一致する状態で、前記位置決め部材を用いて前記ワークと前記ダイスとの前記基準軸に沿った相対位置関係を設定する位置決め部と、
前記相対位置関係を維持しつつ、前記ダイスのねじ加工面が前記ワークの前記被ねじ加工部の表面に接触するまで前記ダイスを前記基準軸に垂直な方向に移動させる寄り付き駆動部と、
前記ダイスにより前記ワークの前記被ねじ加工部にねじを形成するねじ形成部と、を備える、スパークプラグの製造装置。
このスパークプラグの製造装置では、位置決め部材を用いてワークとダイスとの基準軸に沿った相対位置関係が設定され、設定された相対位置関係を維持しつつダイスのねじ加工面がワークの被ねじ加工部の表面に接触するまでダイスが基準軸に垂直な方向に移動され、ダイスによりワークの被ねじ加工部にねじが形成される。そのため、この装置では、ダイスによるねじ加工の際にダイスとワークの被ねじ加工部以外の部分との干渉の発生が抑制され、スパークプラグを製造する際に主体金具となるワークに傷が付くことを抑制することができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、スパークプラグの製造方法および製造装置、主体金具の製造方法および製造装置、ねじ加工方法および装置、ねじ転造方法および装置等の形態で実現することができる。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1実施例:
A−1.ねじ転造装置の構成:
A−2.ねじ転造処理:
B.第2実施例:
C.第3実施例:
D.変形例:
A.第1実施例:
A−1.ねじ転造装置の構成:
図1は、本発明の第1実施例におけるねじ転造装置100の構成を概略的に示す説明図である。本実施例のねじ転造装置100は、スパークプラグの主体金具となるワークWに対してねじ加工を施す後述のねじ転造処理を行う装置である。
ねじ転造装置100は、ワークWを保持可能な先端部112を有するワークホルダ110と、ワークホルダ110を往復移動させるアクチュエータ120と、略円柱形状の2つの転造ダイス130と、各転造ダイス130を中心軸を中心に回転させる回転駆動部140と、各転造ダイス130を中心軸に垂直な方向に沿って往復移動させる寄り付き駆動部150と、板状形状の位置決め部材170と、位置決め部材170をスライド移動させるスライド駆動部180と、転造装置100の各部を制御する制御部160と、を備えている。
図2は、本実施例で用いられるワークWの概略構成を示す説明図である。ワークWは、スパークプラグの主体金具となる部品であり、その先端側(図2の左側)には略円筒形状の被ねじ加工部WOが形成されている。被ねじ加工部WOのさらに先端側には、接地電極GE(外側電極とも呼ばれる)が溶接接合されている。接地電極GEは、後述のねじ転造処理の実行前においては折り曲げられていない棒状形状であり、ねじ転造処理実行後に折り曲げられ、スパークプラグの中心電極との間で火花ギャップを形成する。接地電極GEは、ねじ転造処理においては、後述の基準軸RAを中心としたワークWの回転角度の基準となる角度基準マークとして利用される。
ワークWの被ねじ加工部WOよりも後端側(図2の右側)には、略円板形状のガスシール部GSが形成されている。ガスシール部GSの先端側(図2の左側)の表面は、図示しないガスケットを支持するガスケット座面S(ガスシール面とも呼ばれる)となっている。ガスケット座面Sは、ワークWの被ねじ加工部WOの中心軸に略垂直な平面である。
図2に示すように、ガスシール部GSのガスケット座面SにおけるワークWの径Rgは、被ねじ加工部WOにおけるワークWの径Rwよりも大きい。すなわち、先端側からワークWを見た場合に、被ねじ加工部WOの外側にガスケット座面Sが見えるような構成となっている。なお、ガスシール部GSは、本発明におけるワーク基準部に相当する。
ワークホルダ110(図1)の先端部112は、コレットチャックやマンドレル型ストッパにより構成されており、ワークWの後端側(図2の右側)からワークWの図示しない軸孔に挿入されてワークWを保持する。ワークホルダ110に保持されたワークWは、ワークWの被ねじ加工部WOの中心軸を中心とした回転が許容されている。
2つの転造ダイス130は、互いに平行なそれぞれの中心軸(以下、「ダイス中心軸CAd」とも呼ぶ)を中心に回転可能である。ここで、ねじ転造装置100には、基準軸RAが設定されている。基準軸RAは、2つの転造ダイス130により規定される。すなわち、基準軸RAは、各転造ダイス130のダイス中心軸CAdに平行な軸であって、すべてのダイス中心軸CAdから等距離に位置する軸の内のダイス中心軸CAdとの距離が最も小さい軸である。本実施例では、転造装置100が2つの転造ダイス130を有しており、基準軸RAは、2つのダイス中心軸CAdを含む平面内におけるダイス中心軸CAdと平行な軸となる。ねじ転造装置100による後述のねじ転造処理の際には、ワークWの被ねじ加工部WOの中心軸が基準軸RAと一致するように、ワークホルダ110にセットされたワークWが配置される。なお、本明細書では説明の便宜上、ねじ転造装置100において基準軸RAに沿ってワークホルダ110が転造ダイス130から遠ざかる方向を内側方向とも呼び、基準軸RAに沿ってワークホルダ110が転造ダイス130に近づく方向を外側方向とも呼ぶものとする。すなわち、図1においては、右方向が内側方向に該当し、左方向が外側方向に該当する。
転造ダイス130は、略円柱形状の部品であって、ダイス中心軸CAdに略平行なねじ加工面MSを有している。転造ダイス130のねじ加工面MSには多条のねじが形成されており、後述のねじ転造処理において、回転する転造ダイス130のねじ加工面MSによってワークWの被ねじ加工部WO(図2)の表面が押圧されることにより、被ねじ加工部WOにおねじが形成される。また、転造ダイス130の内側方向(図1の右側方向)の端面(以下、「対向面FSd」とも呼ぶ)の基準軸RA方向に沿った位置は、2つの転造ダイス130について同じ位置となっている。
アクチュエータ120は、例えば図示しない電気モータを有しており、ワークホルダ110を基準軸RAに沿って往復移動させる。ワークホルダ110の往復移動に伴い、ワークホルダ110に保持されたワークWも基準軸RAに沿って往復移動する。
回転駆動部140は、例えば図示しないエンコーダ付きサーボモータを有しており、2つの転造ダイス130を同方向に略同一回転数で回転させると共に、転造ダイス130を所定の回転角度で正確に回転停止させることができる。
寄り付き駆動部150は、例えば図示しないアクチュエータを有しており、各転造ダイス130をダイス中心軸CAdおよび基準軸RAに垂直な方向に沿って往復移動させる。すなわち、転造ダイス130は、ダイス中心軸CAdが基準軸RAを含む平面内を移動するように、往復移動する。これにより、転造ダイス130のねじ加工面MSとワークWの被ねじ加工部WOとが相対的に近づいたり遠ざかったりする。なお、本明細書では、転造ダイス130のねじ加工面MSがワークWの被ねじ加工部WOに接近することを「寄り付き」とも呼び、転造ダイス130のねじ加工面MSがワークWの被ねじ加工部WOに接触することを「食い付き」とも呼ぶ。
位置決め部材170は、ワークWと転造ダイス130との基準軸RAに沿った相対位置の位置決めに用いられる。図3は、位置決め部材170の概略構成を示す説明図である。図3(a)に示すように、位置決め部材170は、板状形状の部材であって、平面視中央付近に円形の穴部172を有している。穴部172の径をRhと表す。また、位置決め部材170は、平面視略中央において2分割され、それぞれの分割部分が左右にスライド移動可能な構成となっている。位置決め部材170を構成する2つの部分が互いに遠ざかるようにスライド移動すると、位置決め部材170は図3(b)に示す状態となる。スライド駆動部180は、位置決め部材170のスライド移動の駆動力の供給を含むスライド移動の制御を行う。
図4は、位置決め部材170と転造ダイス130とワークWとの関係を示す説明図である。図4(a)に示すように、位置決め部材170は、位置決め部材170の内側方向(図4(a)の右側方向)の表面FSrと転造ダイス130の対向面FSdとの距離がhである位置に固定されている。また、位置決め部材170の穴部172の中心は、基準軸RAにほぼ一致している。なお、位置決め部材170の内側方向の表面FSrは、本発明における位置決め基準部に相当する。
図4(a)および図4(b)に示すように、位置決め部材170の穴部172の径Rhは、ワークWの被ねじ加工部WOの径Rwより大きく、ガスシール部GSの径Rgより小さい。従って、ワークWの被ねじ加工部WOは位置決め部材170の穴部172を通過可能であるが、ガスシール部GSは穴部172を通過することができない。
制御部160(図1)は、図示しないCPUやROM、RAM等を有するコンピュータにより構成されており、アクチュエータ120や回転駆動部140、寄り付き駆動部150、スライド駆動部180等を制御しつつ後述のねじ転造処理を実行する。
なお、ワークホルダ110とアクチュエータ120とは、本発明における位置決め部として機能する。また、転造ダイス130と回転駆動部140とは、本発明におけるねじ形成部として機能する。
A−2.ねじ転造処理:
図5は、第1実施例におけるねじ転造装置100によるねじ転造処理の流れを示すフローチャートである。また、図6は、第1実施例のねじ転造処理におけるワークWと転造ダイス130と位置決め部材170との位置関係を示す説明図である。
ねじ転造処理の初期状態では、2つの転造ダイス130のねじ加工面MS間の間隔は、ワークWの被ねじ加工部WOの径Rwより大きい値に設定されている(図4(a)参照)。また、転造ダイス130のダイス中心軸CAdを中心とした回転角度は、ねじ加工面MS上の所定の基準点がダイス中心軸CAd周りの所定の角度に位置するように、設定される。この所定の角度は、本発明における第2の角度に相当する。これら初期状態での転造ダイス130の位置および回転角度は、制御部160により記憶されており、ねじ転造処理が開始されると、制御部160の制御の下、回転駆動部140や寄り付き駆動部150によって転造ダイス130が初期状態における位置および回転角度に設定される。
ステップS110(図5)では、ワークWがワークホルダ110に設置される。これにより、基準軸RAとワークWの被ねじ加工部WOの中心軸とが略一致する。ステップS120では、接地電極GEの位置が所定の位置にセットされるようにワークWの回転角度が設定される。ステップS120の処理は、接地電極GEが基準軸RA周りにおける図4(b)に示す所定の角度に位置するように、ワークWの基準軸RA周りの回転角度を調整する処理である。この所定の角度は、本発明における第1の角度に相当する。なお、ステップS120における回転角度の設定目標となる接地電極GEの位置は、上述した初期状態における転造ダイス130のねじ加工面MS上の所定の基準点の位置に関連付けて予め設定されている。
ステップS130では、アクチュエータ120(図1)によりワークホルダ110が基準軸RAに沿って外側方向に移動されることにより、ワークWが転造ダイス130間に移動される。このときのワークWと転造ダイス130との関係を図6(a)に示す。図6(a)に示すように、ワークWが外側方向に向かって移動すると、被ねじ加工部WOは位置決め部材170の穴部172を通過して2つの転造ダイス130のねじ加工面MS間の空間に移動する。ワークWがさらに外側方向に向かって移動すると、ガスシール部GSのガスケット座面Sが、位置決め部材170の内側方向の表面FSrに接触する。すなわち、ガスケット座面Sが位置決め部材170の内側方向の表面FSrに位置することとなる。これ以降は、ワークホルダ110に外側方向に向かう駆動力が供給されても、ワークWのガスケット座面Sが位置決め部材170の表面FSrに押し付けられるのみであり、ワークWのさらなる外側方向への移動は位置決め部材170に遮られる。位置決め部材170の内側方向の表面FSrと転造ダイス130の対向面FSdとの間隔hは予め設定されているため(図4(a)参照)、ワークWのガスケット座面Sが位置決め部材170の表面FSrに押し付けられることにより、ワークWと転造ダイス130との基準軸RAに沿った相対位置の位置決めが行われることとなる。
ステップS140(図5)では、ステップS130で設定されたワークWと転造ダイス130との基準軸RAに沿った相対位置関係が維持されたままで、かつ、転造ダイス130の回転角度が固定されたままで、寄り付き駆動部150による駆動により転造ダイス130がワークWに近づくように基準軸RAに垂直な方向に沿って移動する。すなわち、転造ダイス130の寄り付きが行われる。転造ダイス130の移動は、転造ダイス130のねじ加工面MSがワークWの被ねじ加工部WOの表面に接する状態となるまで(ねじ加工面MSが被ねじ加工部WOに食い付くまで)実行される(図6(b)参照)。なお、ねじ転造装置100は、ねじ加工面MSが被ねじ加工部WOの表面に接したことを検知するセンサ(不図示)を有している。
ステップS150では、スライド駆動部180が、位置決め部材170を左右に分割してスライド移動させて、ワークWと接触しない状態まで退避させる(図6(c)参照)。
ステップS160では、回転駆動部140により転造ダイス130が回転させられることにより、ワークWの被ねじ加工部WOへのねじ加工(ねじ転造)が実行される。転造ダイス130は、被ねじ加工部WOに所定のおねじが形成されるように予め設定された回転角度だけ回転した後、停止する。
ステップS170では、寄り付き駆動部150による駆動により、転造ダイス130がワークWから遠ざかるように基準軸RAに垂直な方向に沿って移動する。すなわち、転造ダイス130の退避が行われる(図6(d)参照)。以上の処理により、ワークWの被ねじ加工部WOに所定のおねじが形成される。
以上説明したように、第1実施例のねじ転造装置100によるねじ転造処理では、転造ダイス130とワークWの被ねじ加工部WO以外の部分とが干渉してワークWに傷が付くことを抑制することができる。また、位置決めに用いられた位置決め部材170がねじ加工の前にワークWと接触しない位置まで退避するため、ねじ加工に伴いワークWに傷が付くことを抑制することができる。さらに、接地電極GEが基準軸RA周りにおける所定の角度に位置する状態で、位置決め部材170を用いてワークWと転造ダイス130との基準軸RAに沿った相対位置の位置決めが行われる。位置決めが行われた後は、ワークWと転造ダイス130との基準軸RAに沿った相対位置関係が維持された状態で、転造ダイス130の寄り付き、位置決め部材170の退避、ねじ加工面MSによる被ねじ加工部WOのねじ加工が実行される。そのため、第1実施例のねじ転造装置100によるねじ転造処理では、ワークWと転造ダイス130との基準軸RAに沿った相対位置関係に誤差が生じることを抑制することができ、スパークプラグを製造する際の主体金具となるワークWに対するねじ加工の精度をさらに向上させることができる。
B.第2実施例:
図7は、第2実施例における位置決め部材170aと転造ダイス130とワークWとの関係を示す説明図である。第1実施例では、図4(a)に示すように位置決め部材170は所定の位置に固定されていたが、第2実施例では、位置決め部材170aは基準軸RAに沿って往復移動可能となっており、位置決め部材170aの厚さはhとなっている。位置決め部材170aは、第1実施例と同様に、穴部172を有し、平面視略中央において2分割され、それぞれの分割部分は左右にスライド移動可能な構成となっている。
図8は、第2実施例におけるねじ転造装置100によるねじ転造処理の流れを示すフローチャートである。また、図9は、第2実施例のねじ転造処理におけるワークWと転造ダイス130と位置決め部材170aとの位置関係を示す説明図である。ステップS110およびS120の処理内容は、図5に示した第1実施例における処理内容と同じである。
ステップS132(図8)では、アクチュエータ120(図1)によりワークホルダ110が基準軸RAに沿って外側方向に移動することにより、ワークWが転造ダイス130間に移動する。このときのワークWと転造ダイス130との関係を図9(a)および図9(b)に示す。ワークWが外側方向に向かって移動すると、被ねじ加工部WOは位置決め部材170aの穴部172を通過して2つの転造ダイス130のねじ加工面MS間の空間に移動する。ワークWがさらに外側方向に向かって移動すると、図9(a)に示すように、ガスシール部GSのガスケット座面Sが位置決め部材170aの内側方向の表面FSrに接触する。ワークWがさらに外側方向に向かって移動すると、図9(b)に示すように、位置決め部材170aがワークWに押されてワークWと共に外側方向に移動し、位置決め部材170aの外側方向の表面が転造ダイス130の対向面FSdに接触する。このとき、ガスケット座面Sは位置決め部材170aの内側方向の表面FSrに位置している。これ以降は、ワークホルダ110に外側方向に向かう駆動力が供給されても、位置決め部材170aが転造ダイス130の対向面FSdに押し付けられるのみであり、位置決め部材170aおよびワークWのさらなる外側方向への移動は転造ダイス130に遮られる。位置決め部材170aの厚さhは予め決められているため、位置決め部材170aが転造ダイス130の対向面FSdに押し付けられることにより、ワークWと転造ダイス130との基準軸RAに沿った相対位置の位置決めが行われることとなる。なお、位置決め部材170aの外側方向の表面および内側方向の表面は、それぞれ本発明における第1の表面および第2の表面に相当し、位置決め部材170aの外側方向の表面が転造ダイス130の対向面FSdに接触した状態における位置決め部材170aの内側方向の表面は、本発明における位置決め基準部に相当する。
ステップS140以降の処理内容は、図5に示した第1実施例における処理内容と同じである。すなわち、ワークWと転造ダイス130との基準軸RAに沿った相対位置関係が維持されたままで転造ダイス130の寄り付きが行われ(ステップS140、図9(c)参照)、位置決め部材170aをワークWと接触しない状態まで退避させ(ステップS150、図9(d)参照)、ワークWの被ねじ加工部WOへのねじ加工(ねじ転造)が実行され(ステップS160)、転造ダイス130の退避が行われる(ステップS170、図9(e)参照)。以上の処理により、ワークWの被ねじ加工部WOに所定のおねじが形成される。
以上説明したように、第2実施例のねじ転造装置100によるねじ転造処理でも、第1実施例と同様に、転造ダイス130とワークWの被ねじ加工部WO以外の部分とが干渉してワークWに傷が付くことを抑制することができる。また、第2実施例においても、位置決めに用いられた位置決め部材170aがねじ加工の前にワークWと接触しない位置まで退避するため、ねじ加工に伴いワークWに傷が付くことを抑制することができる。さらに、接地電極GEが基準軸RA周りにおける所定の角度に位置する状態で、位置決め部材170aを用いてワークWと転造ダイス130との基準軸RAに沿った相対位置の位置決めが行われる。具体的には、位置決め部材170aの外側方向の表面が転造ダイス130の対向面FSdに接触した状態における位置決め部材170aの内側方向の表面により、ワークWのガスシール部GSのガスケット座面Sの位置が規定される。すなわち、位置決め部材170aの厚さhによりワークWと転造ダイス130との基準軸RAに沿った相対位置の位置決めが行われる。そのため、第2実施例では、ワークWと転造ダイス130との基準軸RAに沿った相対位置関係をより精度良く設定することができ、スパークプラグを製造する際の主体金具となるワークWに対するねじ加工の精度をさらに向上させることができる。
C.第3実施例:
図10は、第3実施例における位置決め部材170bの概略構成を示す説明図である。図10(a)に示すように、位置決め部材170bは、第1実施例と同様に穴部172を有している。また、第3実施例では、図10(a)および図10(b)に示すように、位置決め部材170bの穴部172を含む一部が、ベアリングを介して基準軸RAを中心に回転可能な回転部174を構成している。回転部174の内側方向(図10(b)の右側方向)には、ワークWのガスシール部GSが進入可能な大きさの凹部176が形成されている。位置決め部材170bは、回転部174の穴部172に隣接する位置における内側方向の表面FSrと転造ダイス130の対向面FSdとの距離がhである位置に固定されている。なお、位置決め部材170bの回転部174の表面FSrは、本発明における位置決め基準部に相当する。
図11は、第3実施例におけるねじ転造装置100によるねじ転造処理の流れを示すフローチャートである。また、図12は、第3実施例のねじ転造処理におけるワークWと転造ダイス130と位置決め部材170bとの位置関係を示す説明図である。ステップS110およびS120の処理内容は、図5に示した第1実施例における処理内容と同じである。
ステップS130(図11)では、アクチュエータ120(図1)によりワークホルダ110が基準軸RAに沿って外側方向に移動することにより、ワークWが転造ダイス130間に移動する。このときのワークWと転造ダイス130との関係を図12(a)に示す。ワークWが外側方向に向かって移動すると、被ねじ加工部WOは位置決め部材170bの穴部172を通過して2つの転造ダイス130のねじ加工面MS間の空間に移動する。ワークWがさらに外側方向に向かって移動すると、ワークWのガスシール部GSが回転部174の凹部176に進入し、ガスシール部GSのガスケット座面Sが、回転部174の内側方向の表面FSrに接触する。これ以降は、ワークホルダ110に外側方向に向かう駆動力が供給されても、ワークWのガスケット座面Sが位置決め部材170bの回転部174の表面FSrに押し付けられるのみであり、ワークWのさらなる外側方向への移動は位置決め部材170bに遮られる。回転部174の内側方向の表面FSrと転造ダイス130の対向面FSdとの間隔hは予め設定されているため、ワークWのガスケット座面Sが回転部174の表面FSrに押し付けられることにより、ワークWと転造ダイス130との基準軸RAに沿った相対位置の位置決めが行われることとなる。なお、位置決め部材170bの回転部174の内側方向の表面FSrは、本発明における位置決め基準部に相当する。
ステップS140(転造ダイス130の寄り付き)の処理内容は、図5に示した第1実施例における処理内容と同じである(図12(b)参照)。ステップS162(図11)では、回転駆動部140により転造ダイス130が回転させられることにより、ワークWの被ねじ加工部WOへのねじ加工(ねじ転造)が実行される。このとき、位置決め部材170bの回転部174は、ねじ加工に伴うワークWの回転によって、ワークWに同期して回転する(図12(c)参照)。従って、このときのワークWと回転部174との相対速度はゼロとなる。転造ダイス130は、被ねじ加工部WOに所定のおねじが形成されるように予め設定された回転角度だけ回転した後、停止する。
ステップS170(転造ダイス130の退避)の処理内容は、図5に示した第1実施例における処理内容と同じである(図12(d)参照)。以上の処理により、ワークWの被ねじ加工部WOに所定のおねじが形成される。
以上説明したように、第3実施例のねじ転造装置100によるねじ転造処理でも、第1実施例と同様に、転造ダイス130とワークWの被ねじ加工部WO以外の部分とが干渉してワークWに傷が付くことを抑制することができる。また、第3実施例では、位置決め部材170bを用いた位置決めの後のねじ加工において、ワークWと接触している回転部174がワークWに同期して回転するため、ねじ加工に伴いワークWに傷が付くことを抑制することができる。さらに、接地電極GEが基準軸RA周りにおける所定の角度に位置する状態で、位置決め部材170bを用いてワークWと転造ダイス130との基準軸RAに沿った相対位置の位置決めが行われるため、ワークWと転造ダイス130との基準軸RAに沿った相対位置関係に誤差が生じることを抑制することができ、スパークプラグを製造する際の主体金具となるワークWに対するねじ加工の精度をさらに向上させることができる。
D.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
D1.変形例1:
上記各実施例では、ねじ転造装置100が2つの転造ダイス130を備えているとしているが、ねじ転造装置100が備える転造ダイス130の数は3つ以上であってもよい。
D2.変形例2:
上記各実施例では、ワークWと転造ダイス130との基準軸RAに沿った相対位置を位置決めする際のワーク基準部としてワークWのガスシール部GSが用いられているが、ワークWの他の部分をワーク基準部として用いることも可能である。例えば、ワークWがガスシール部GSのガスケット座面S以外の基準軸RAに略垂直な面を有している場合には、当該面を位置決め部材170の表面FSrに接触させることにより、ワークWと転造ダイス130との相対位置の位置決めを行うとしてもよい。
D3.変形例3:
上記各実施例では、ワークWの接地電極GEを、ワークWの基準軸RAを中心とした回転角度の基準となる角度基準マークとして用いているが、角度基準マークとしてワークWの他の部位を用いることも可能である。この場合には、角度基準マークとして用いられる部位と接地電極GEとの基準軸RA周りの相対角度に基づき、ステップS120(図5)におけるワークWの回転角度の設定の際の角度基準マークの所定位置が設定される。
本発明の第1実施例におけるねじ転造装置100の構成を概略的に示す説明図である。 本実施例で用いられるワークWの概略構成を示す説明図である。 位置決め部材170の概略構成を示す説明図である。 位置決め部材170と転造ダイス130とワークWとの関係を示す説明図である。 第1実施例におけるねじ転造装置100によるねじ転造処理の流れを示すフローチャートである。 第1実施例のねじ転造処理におけるワークWと転造ダイス130と位置決め部材170との位置関係を示す説明図である。 第2実施例における位置決め部材170aと転造ダイス130とワークWとの関係を示す説明図である。 第2実施例におけるねじ転造装置100によるねじ転造処理の流れを示すフローチャートである。 第2実施例のねじ転造処理におけるワークWと転造ダイス130と位置決め部材170aとの位置関係を示す説明図である。 第3実施例における位置決め部材170bの概略構成を示す説明図である。 第3実施例におけるねじ転造装置100によるねじ転造処理の流れを示すフローチャートである。 第3実施例のねじ転造処理におけるワークWと転造ダイス130と位置決め部材170bとの位置関係を示す説明図である。
符号の説明
100…ねじ転造装置
110…ワークホルダ
112…先端部
120…アクチュエータ
130…転造ダイス
140…回転駆動部
150…寄り付き駆動部
160…制御部
170…位置決め部材
172…穴部
174…回転部
176…凹部
180…スライド駆動部

Claims (9)

  1. スパークプラグの製造方法であって、
    (a)スパークプラグの主体金具となるワークであって、略円筒形状の被ねじ加工部を有するワークを準備する工程と、
    (b)複数のダイスと位置決め部材とを準備する工程と、
    (c)前記複数のダイスの中心軸に基づき前記複数のダイス間に規定される基準軸と前記被ねじ加工部の中心軸とが略一致する状態で、前記位置決め部材を用いて前記ワークと前記ダイスとの前記基準軸に沿った相対位置関係を設定する工程と、
    (d)前記相対位置関係を維持しつつ、前記ダイスのねじ加工面が前記ワークの前記被ねじ加工部の表面に接触するまで前記ダイスを前記基準軸に垂直な方向に移動させる工程と、
    (e)前記ダイスにより前記ワークの前記被ねじ加工部にねじを形成する工程と、を備え
    前記位置決め部材は、前記基準軸に沿った前記ダイスとの距離が所定の距離である位置決め基準部を規定し、
    前記工程(c)は、前記ワークの所定のワーク基準部を前記位置決め基準部に接触させることにより、前記相対位置関係を設定する工程であり、
    前記位置決め部材は、第1の表面と前記第1の表面とは反対側の第2の表面とを有する板状形状であり、前記第1の表面が前記ダイスと接触した状態における前記第2の表面によって前記位置決め基準部を規定する、方法。
  2. 請求項に記載の方法であって、
    前記位置決め部材は、所定の位置に固定されており、前記位置決め部材の有する表面によって前記位置決め基準部を規定する、方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の方法であって、さらに、
    (f)前記工程(e)の前に、前記位置決め部材を前記ワークと接触しない状態まで退避させる工程を備える、方法。
  4. 請求項ないし請求項のいずれかに記載の方法であって、
    前記ワーク基準部は、ガスシール部である、方法。
  5. 請求項に記載の方法であって、
    前記ガスシール部は、前記被ねじ加工部の中心軸に略垂直な面を有し、
    前記工程(c)は、前記ガスシール部の前記被ねじ加工部の中心軸に略垂直な前記面を前記位置決め基準部に接触させることにより、前記相対位置関係を設定する工程である、方法。
  6. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の方法であって、
    前記ワークは、ワークの回転角度の基準となる角度基準マークを有し、
    前記工程(c)において、前記ワークと前記ダイスとの前記基準軸に沿った相対位置関係は、前記基準軸と前記被ねじ加工部の中心軸とが略一致し、かつ、前記角度基準マークが前記基準軸周りにおける第1の角度に位置する状態で設定する、方法。
  7. 請求項に記載の方法であって、さらに、
    (g)前記工程(d)より前に、前記ダイスの前記ねじ加工面上の基準点が前記ダイスの中心軸周りにおける第2の角度に位置するように前記ダイスの中心軸周りの回転角度を調整する工程を備え、
    前記工程(d)は、前記ダイスの中心軸周りの回転角度を固定して前記ダイスを移動させる工程であり、
    前記第1の角度と前記第2の角度とは、互いに関連付けて予め設定される、方法。
  8. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の方法であって、
    前記ワークは、ワークの回転角度の基準となる角度基準マークを有し、
    前記角度基準マークは、前記ワークに形成された接地電極である、方法。
  9. スパークプラグの製造装置であって、
    スパークプラグの主体金具となるワークであって、略円筒形状の被ねじ加工部を有するワークを保持するワークホルダと、
    複数のダイスと、
    位置決め部材と、
    前記複数のダイスの中心軸に基づき前記複数のダイス間に規定される基準軸と前記被ねじ加工部の中心軸とが略一致する状態で、前記位置決め部材を用いて前記ワークと前記ダイスとの前記基準軸に沿った相対位置関係を設定する位置決め部と、
    前記相対位置関係を維持しつつ、前記ダイスのねじ加工面が前記ワークの前記被ねじ加工部の表面に接触するまで前記ダイスを前記基準軸に垂直な方向に移動させる寄り付き駆動部と、
    前記ダイスにより前記ワークの前記被ねじ加工部にねじを形成するねじ形成部と、を備え
    前記位置決め部材は、前記基準軸に沿った前記ダイスとの距離が所定の距離である位置決め基準部を規定し、
    前記位置決め部は、前記ワークの所定のワーク基準部を前記位置決め基準部に接触させることにより、前記相対位置関係を設定し、
    前記位置決め部材は、第1の表面と前記第1の表面とは反対側の第2の表面とを有する板状形状であり、前記第1の表面が前記ダイスと接触した状態における前記第2の表面によって前記位置決め基準部を規定する、スパークプラグの製造装置。
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