JP2007111701A - ウォーム転造装置およびウォーム転造方法 - Google Patents
ウォーム転造装置およびウォーム転造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007111701A JP2007111701A JP2005302575A JP2005302575A JP2007111701A JP 2007111701 A JP2007111701 A JP 2007111701A JP 2005302575 A JP2005302575 A JP 2005302575A JP 2005302575 A JP2005302575 A JP 2005302575A JP 2007111701 A JP2007111701 A JP 2007111701A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- worm
- shaft
- roll die
- rolling
- armature shaft
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Gears, Cams (AREA)
Abstract
【課題】シャフトに荒加工により形成されるウォームを精度良く仕上げ加工し得るウォーム転造装置およびウォーム転造方法を提供することである。
【解決手段】転造装置21は第1のロールダイス23と第2のロールダイス24とを有し、減速機構付きモータのアマチュアシャフトの外周面に予め荒削りにより形成されたウォームをこれらのロールダイス23,24の間に挟み込んで転造する。アマチュアシャフトを回転自在且つ軸方向に移動自在に支持する支持ブロック31はスプリング37により第1のロールダイス23側に付勢され、アマチュアシャフトは第1のロールダイス23に押し付けられる。アマチュアシャフトが押し付けられた状態で第1のロールダイス23が回転し、アマチュアシャフトが軸方向の所定位置となったことがシャフト位置センサ44により検出されたときに第2のロールダイス24をアマチュアシャフトに接触させて転造が開始される。
【選択図】図3
【解決手段】転造装置21は第1のロールダイス23と第2のロールダイス24とを有し、減速機構付きモータのアマチュアシャフトの外周面に予め荒削りにより形成されたウォームをこれらのロールダイス23,24の間に挟み込んで転造する。アマチュアシャフトを回転自在且つ軸方向に移動自在に支持する支持ブロック31はスプリング37により第1のロールダイス23側に付勢され、アマチュアシャフトは第1のロールダイス23に押し付けられる。アマチュアシャフトが押し付けられた状態で第1のロールダイス23が回転し、アマチュアシャフトが軸方向の所定位置となったことがシャフト位置センサ44により検出されたときに第2のロールダイス24をアマチュアシャフトに接触させて転造が開始される。
【選択図】図3
Description
本発明は、シャフトの外周面に荒削りされたウォームを転造により仕上げ加工するウォーム転造装置およびウォーム転造方法に関する。
車両用のワイパ装置やパワーウインド装置等の駆動源としては、電動モータ本体に減速機構を取り付けて1つのユニットとした減速機構付きモータが多く用いられている。このような減速機構付きモータでは、小型で大きな減速比を得られるウォームギヤ機構を減速機構として用いる場合が多く、この場合、モータ構成を簡素化するために、モータ本体のアマチュアシャフトの外周面にウォームを一体に形成するようにしている。
アマチュアシャフトの外周面にウォームを一体に形成する方法としては、旋盤やワーリング等を用いた荒削り加工によりアマチュアシャフトの外周面に予めウォームを荒加工するとともに、この荒加工品を転造してウォームを仕上げる方法が知られている。この方法によれば、荒削り加工無しでアマチュアシャフトに直接転造によりウォームを形成する場合に比べて、ウォームの歯形精度を高め、また、ウォームの歯表面の粗さを改善することができる。
このようなシャフトを転造するためのウォーム転造装置としては、例えば特許文献1に示されるように、2丸形とも呼ばれる転造装置が知られており、この転造装置は一対のロール状の転造ダイスを備え、これらの転造ダイスの間にシャフトを挟み込んでウォームを転造するようになっている。
特開2005―238314号公報
このような転造装置では、アマチュアシャフトのウォームが荒加工された部分とロールダイスの加工範囲とを一致させるために、荒加工済のウォームとロールダイスの山と谷の関係を予め合わせてからロールダイスを回転させる必要がある。しかしながら、シャフトを転造装置にセットしたときにウォームとロールダイスの山と谷の関係が僅かでもずれていると、ウォームの山がダイスの谷に入り込むことによりフランク面の角度分だけウォームが軸方向にずれることがある。そして、この状態のまま転造を行うことにより、ロールダイスにより仕上げ転造される位置がずれて必要な範囲内でウォームを仕上げることができずにウォームの面粗さが一部悪くなったり、ウォームが荒加工されていない部分にロールダイスの歯が接触してシャフトに曲がりが生じたりするおそれがある。特に、減速機構付きモータを小型、低コスト化するために、ウォームの荒加工範囲を極力狭く形成すると、前述の不具合が顕著となってしまう。
本発明の目的は、シャフトの外周面に予め加工されたウォームを精度良く仕上げ加工し得るウォーム転造装置およびウォーム転造方法を提供することにある。
本発明のウォーム転造装置は、シャフトの外周面に予め加工されたウォームを転造により仕上げ加工するウォーム転造装置であって、前記ウォームに対応する加工歯を外周部に備えた第1のロールダイスと、前記シャフトを支持する支持ブロックと、前記支持ブロックを前記第1のロールダイス側に付勢し、前記シャフトを前記第1のロールダイスに押し付ける付勢手段と、前記第1のロールダイスに押し付けられた前記シャフトが前記第1のロールダイスの回転により軸方向の所定位置にまで移動したことを検出するシャフト位置検出手段と、前記ウォームに対応する加工歯を外周部に備え、前記シャフト位置検出手段により前記シャフトが所定位置となったことが検出されたときに前記シャフトに接する位置まで移動して前記第1のロールダイスとにより前記ウォームを転造する第2のロールダイスとを有することを特徴とする。
本発明のウォーム転造装置は、前記シャフトは減速機構付きモータのアマチュアシャフトであることを特徴とする。
本発明のウォーム転造方法は、シャフトの外周面に予め加工されたウォームを転造により仕上げ加工するウォーム転造方法であって、供給部から供給される前記シャフトを支持ブロックに支持させる工程と、前記ウォームに対応する加工歯を外周部に備えた第1のロールダイスに前記支持ブロックにより支持された前記シャフトを押し付ける工程と、前記シャフトが押し付けられた前記第1のロールダイスを回転させて前記ウォームと前記加工歯とを噛み合わせる工程と、前記ウォームと噛み合った前記第1のロールダイスを回転させて前記シャフトを軸方向の所定位置にまで移動させる工程と、前記ウォームに対応する加工歯を外周部に備えた第2のロールダイスを所定位置にまで移動した前記シャフトに接触させて前記第1のロールダイスと前記第2のロールダイスとで前記ウォームを転造する工程とを有することを特徴とする。
本発明のウォーム転造方法は、前記シャフトは減速機構付きモータのアマチュアシャフトであることを特徴とする。
本発明によれば、第1と第2のロールダイスの加工範囲にウォームを正確に一致させて転造を行うことができるので、ウォームを精度良く転造することができ、ウォームが形成されるシャフトを安定した品質で生産することができる。
また、ウォームの形成範囲を狭くしてもウォームを精度良く仕上げ加工することができるので、減速機構付きモータのアマチュアシャフトに転造するウォームの範囲を狭くして、小型、低コストの減速機構付きモータを安定した品質で生産することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は減速機構付きモータを示す正面図であり、この減速機構付きモータ11は車両用のワイパ装置の駆動源として用いられるものであり、電動モータ本体12と電動モータ本体12に固定される減速機13とを有している。電動モータ本体12は所謂ブラシ付き直流モータであり、モータヨーク14とモータヨーク14に回転自在に支持されるシャフトつまりアマチュアシャフト15を有し、図示しないバッテリ(電源)から供給される直流電流により作動してアマチュアシャフト15が回転するようになっている。一方、減速機13はモータヨーク14に固定されるギヤケース16の内部に減速機構としてウォームギヤ機構17を収容した構造となっており、ウォームギヤ機構17はアマチュアシャフト15の外周面に形成されるウォーム18と、出力軸19に支持されてギヤケース16内に回転自在に収容されるウォームホイル20とを有している。これにより、電動モータ本体12が作動してアマチュアシャフト15が回転すると、その回転はウォームギヤ機構17により所定の回転数にまで減速されて出力軸19から出力される。
図2は本発明の一実施の形態であるウォーム転造装置の要部を示す斜視図、図3は図2に示すウォーム転造装置を模式的に示す説明図、図4はロールダイスによりウォームが転造される様子を示す斜視図、図5は図3におけるA−A線に沿う断面図である。
この減速機構付きモータ11では、アマチュアシャフト15は素材となるシャフトの外周面に予め荒削りによりウォーム18を形成し、この荒削りされたウォーム18を転造により仕上げ加工することにより形成されるようになっている。この場合、荒削りはシャフトの所定範囲を旋盤やワーリング等を用いて切削加工することにより行われ、転造は図2に示すウォーム転造装置21(以下、転造装置21とする。)により行われる。これにより、荒削りによりウォーム18に生じるバリや表面粗さ等は転造装置21により転造されることにより仕上げられ、歯形精度や表面粗さ等が改善されたウォーム18を得ることができる。
次に、転造装置21の構造について説明する。
図2、図3に示すようにこの転造装置21は作業場所に設置されるベース筺体22を有しており、このベース筺体22に設けられたダイス収容部22aには第1のロールダイス23と第2のロールダイス24とが収容されている。これらのロールダイス23,24はロール状に形成された転造ダイスであり、それぞれシャフトに荒削りされるウォーム18に対応する加工歯23a,24aを外周部に備え、互いの回転中心軸が平行となるように並べて配置されている。なお、加工歯23a,24aは所定のピッチで螺旋状に突出するねじ山状に形成されている。
図中左側に配置される第1のロールダイス23はベース筺体22に固定される固定ブロック25にスピンドル26を介して回転自在に支持されており、ベース筺体22の内部に設けられる図示しない駆動源(電動モータ等が用いられる。)により駆動されて所定の方向に回転するようになっている。また、ベース筺体22には固定ブロック25に隣接して可動ブロック27が設けられており、図中右側に配置される第2のロールダイス24はこの可動ブロック27にスピンドル28を介して回転自在に支持され、前述の駆動源により駆動されて第1のロールダイス23と同一方向に同期回転するようになっている。可動ブロック27は図示しない油圧シリンダにより駆動されて固定ブロック25に対して接近離反する方向に移動可能となっており、これにより、第1のロールダイス23と第2のロールダイス24との間隔を調整することができるようになっている。そして、図4に示すように、第1のロールダイス23と第2のロールダイス24との間にアマチュアシャフト15のウォーム18が形成された部分を挟み込み、この状態で第1のロールダイス23と第2のロールダイス24とを同期回転させることにより、ウォーム18を転造することができる。
ロールダイス23,24により転造されるアマチュアシャフト15を支持するために、ベース筺体22には支持ブロック31が装着されている。この支持ブロック31は各ロールダイス23,24の軸方向に平行な方向に貫通する支持孔31aを有し、この支持孔31aの内径はアマチュアシャフト15の外径よりも僅かに大きく形成されており、アマチュアシャフト15をこの支持孔31aにおいて回転自在且つ軸方向に移動自在に支持するようになっている。
支持ブロック31にアマチュアシャフト15を供給するために、ベース筺体22には供給部としての材料供給台32が設けられている。図5に示すように、この材料供給台32は樹脂材料により断面V字形に形成されており、予め荒削りによりウォーム18が形成されたアマチュアシャフト15をV字の溝内に保持して次の加工まで待機させるようになっている。支持ブロック31が初期位置にあるときには、材料供給台32に搭載されるアマチュアシャフト15の軸心は支持孔31aの軸心と一致するようになっており、この状態で図2に示す材料供給シリンダ33が作動すると、アマチュアシャフト15は材料供給シリンダ33により軸方向に押されて支持孔31aに挿通されるようになっている。また、ベース筺体22には位置決めユニット34が設けられており、材料供給シリンダ33により支持孔31aに挿通されたアマチュアシャフト15は位置決めユニット34に設けられたストッパ35に当接して軸方向の所定位置に位置決めされるようになっている。なお、支持ブロック31の支持孔31aに挿通されて軸方向に位置決めされるときには、アマチュアシャフト15は第1のロールダイス23と第2のロールダイス24との間に位置し、いずれのロールダイス23,24にも接触していない。
支持ブロック31は、図示しない案内部材に案内されることにより、その軸心が第1のロールダイス23の軸心に接近離反する方向に移動自在となっており、支持ブロック31を第1のロールダイス23の側に付勢するために、ベース筺体22に固定される支持板36と支持ブロック31との間には付勢手段としてのスプリング37が装着されている。また、支持ブロック31の位置を制御するために、支持ブロック31のスプリング37とは反対側には支持ブロック制御用のアクチュエータ38が設けられており、このアクチュエータ38は進退自在の駆動ロッド38aを有し、この駆動ロッド38aが突出位置となったときには支持ブロック31は駆動ロッド38aに押されて初期位置となり、駆動ロッド38aが後退位置となったときには支持ブロック31はスプリング37により付勢されて初期位置よりも第1のロールダイス23側に移動するようになっている。したがって、支持ブロック31がアマチュアシャフト15を支持した状態で駆動ロッド38aが後退位置に切り替えられると、支持ブロック31が第1のロールダイス23側に移動し、支持ブロック31により支持されるアマチュアシャフト15は第1のロールダイス23に押し付けられることになる。
位置決めユニット34は、前述のストッパ35が固定される可動ベース41を有し、この可動ベース41は3つのアクチュエータ42,43(1つは不図示)により駆動されて、X軸(図中左右方向)、Y軸(図中紙面表裏方向)、Z軸(図中上下方向)のいずれの方向にも移動自在となっている。なお、支持ブロック31にアマチュアシャフト15が挿通されるときには、位置決めユニット34は初期位置に配置され、ストッパ35はアマチュアシャフト15の軸方向への移動を規制して、アマチュアシャフト15を所定位置に位置決めさせる。
可動ベース41には、第1のロールダイス23に押し付けられるアマチュアシャフト15の軸方向の位置を検出するために、シャフト位置検出手段としてのシャフト位置センサ44が装着されている。このシャフト位置センサ44はセンサ本体44aとセンサ本体44aにスプリング44bを介して接続される接触子44cとを有しており、アマチュアシャフト15が第1のロールダイス23に押し付けられたときには、各アクチュエータ42,43が作動し、接触子44cはアマチュアシャフト15の先端部に接する位置に配置されるようになっている。そして、第1のロールダイス23に押し付けられたアマチュアシャフト15が第1のロールダイス23の回転により軸方向に移動して軸方向の所定位置となったときには、接触子44cの軸方向への移動を検知してセンサ本体44aが検出信号を出力するようになっている。ここで、アマチュアシャフト15の軸方向の所定位置は、アマチュアシャフト15の外周面にウォーム18が形成される範囲と第1のロールダイス23の加工歯23aが形成される範囲とが軸方向に一致する位置とされている。
アマチュアシャフト15が軸方向の所定位置となってセンサ本体44aが検出信号を出力すると、その検出信号を受けた図示しない制御装置の指令により、可動ブロック27を駆動するための油圧シリンダに油圧が供給され、第2のロールダイス24がアマチュアシャフト15に接する位置まで移動する。このとき、第2のロールダイス24は第1のロールダイス23との間に挟み込むアマチュアシャフト15に所定の挟み込み荷重を付与する位置にまで移動するようになっている。
なお、詳細は図示しないが、転造加工を滑らかに行うために、各ロールダイス23,24の加工歯23a,24aには潤滑油が供給される。また、図2に示すように、ベース筺体22には取り出し孔45が形成され、加工が終了したアマチュアシャフト15は、図示しない取り出し治具により取り出し孔45から取り出されるようになっている。
図6〜図14は図2に示すウォーム転造装置によるウォームの転造手順を示す説明図であり、以下に、これらの図に基づいて、アマチュアシャフト15に荒削りされたウォーム18を転造装置21により転造する方法について説明する。
まず、前工程において素材となるシャフトの外周面に予めウォーム18が荒削りされ、次いで、図6に示すように、ウォーム18が荒加工されたアマチュアシャフト15が材料供給台32に搭載される。このとき、支持ブロック31と位置決めユニット34は初期位置にあり、第2のロールダイス24も第1のロールダイス23から離れた位置に待機している。
材料供給台32にアマチュアシャフト15が配置されると、材料供給シリンダ33が作動してアマチュアシャフト15は軸方向に移動し、支持ブロック31の支持孔31aを通ってその先端部がストッパ35に当接し、軸方向に位置決めされる。これにより、図7に示すように、アマチュアシャフト15は支持ブロック31により回転自在且つ軸方向に移動自在に支持された状態で、第1のロールダイス23と第2のロールダイス24との間に配置される。
アマチュアシャフト15が支持ブロック31に支持されると、図8に示すように、支持ブロック制御用のアクチュエータ38の駆動ロッド38aが後退位置に切り替えられ、スプリング37のばね力により支持ブロック31は第1のロールダイス23側に付勢される。これにより、支持ブロック31に支持されたアマチュアシャフト15は第1のロールダイス23に押し付けられる。このとき、ストッパ35に当接して位置決めされたアマチュアシャフト15は、そのウォーム18が形成された部分において第1のロールダイス23の加工歯23aの形成された範囲に押し付けられるが、多くの場合には、ウォーム18と加工歯23aはその山の部分同士が接触するなどして、完全には噛み合わない状態となる。また、駆動ロッド38aが後退位置に切り替えられるときには、位置決めユニット34はストッパ35をアマチュアシャフト15の先端部から退避させるように移動する。
アマチュアシャフト15が第1のロールダイス23に押し付けられると、図9に示すように、各アクチュエータ42,43が作動して、接触子44cがアマチュアシャフト15の先端部に接触するように位置決めユニット34が移動される。接触子44cがアマチュアシャフト15の先端部に接すると、第1のロールダイス23が所定の方向に微小回転を開始し、図10に示すように、スプリング37のばね力により第1のロールダイス23に押し付けられているアマチュアシャフト15のウォーム18は第1のロールダイス23の加工歯23aに噛み合わされる。つまり、第1のロールダイス23はウォーム18と対向する部分における山がアマチュアシャフト15の先端側(図中上側)に移動する方向に回転するので、これにより加工歯23aの山がウォーム18の谷に入り込んでウォーム18と加工歯23aが噛み合わされる。このとき、ウォーム18に対する第1のロールダイス23の回転位置によっては、ウォーム18のフランクが加工歯23aのフランクに沿って移動して、アマチュアシャフト15は接触子44cから離れる軸方向(図中下方側)に移動することになる。
次に、ウォーム18が加工歯23aに噛み合った状態のまま第1のロールダイス23の回転を継続すると、ウォーム18が加工歯23aに送られることにより、アマチュアシャフト15はその先端側を進行方向として接触子44cに近づく軸方向(図中上方側)に移動する。そして、図11に示すように、第1のロールダイス23の回転によりアマチュアシャフト15が軸方向の所定位置にまで移動したことがシャフト位置センサ44により検出されると、第1のロールダイス23の回転が停止する。このとき、アマチュアシャフト15のウォーム18が形成された範囲は第1のロールダイス23の加工歯23aの範囲に一致した状態となる。
シャフト位置センサ44によりアマチュアシャフト15が軸方向の所定位置となったことが検出されると、図12に示すように、位置決めユニット34が退避するとともに、油圧シリンダが作動して第2のロールダイス24がアマチュアシャフト15に接する位置まで移動し、第1のロールダイス23と第2のロールダイス24との間にアマチュアシャフト15つまりウォーム18が挟み込まれる。そして、図4に示すように、所定の荷重でウォーム18を挟み込んだ状態で第1のロールダイス23と第2のロールダイス24とが同一方向に同期回転することによりウォーム18が転造される。このとき、アマチュアシャフト15はロールダイス23,24とは反対方向に回転するので、ロールダイス23,24に対して軸方向に位置ずれを生じることはない。また、アマチュアシャフト15のウォーム18が形成されている範囲と各ロールダイス23,24の加工歯23a,24aが形成されている範囲とは正確に一致しているので、アマチュアシャフト15のウォーム18が形成されていない部分に加工歯23a,23aが接してアマチュアシャフト15に曲げを生じたり、加工歯23a,24aによる加工範囲がウォーム18からずれてウォーム18の一部の表面粗さが低下したりするなどの不具合は防止される。
このように、この転造装置21では、第1のロールダイス23の加工歯23aとウォーム18とを噛み合わせるときにアマチュアシャフト15が所定位置に対して軸方向にずれを生じても、その位置ずれをシャフト位置センサ44により検知して補正することができるので、第1のロールダイス23と第2のロールダイス24の加工範囲にウォーム18を正確に一致させて転造を行うことができる。したがって、ウォーム18を精度良く転造することができ、ウォーム18を備えたアマチュアシャフト15を安定した品質で生産することができる。
また、この転造装置21では、アマチュアシャフト15のウォーム18が形成される範囲を狭くしても第1のロールダイス23と第2のロールダイス24の加工範囲にウォーム18を正確に一致させてウォーム18を精度良く仕上げ加工することができるので、ウォーム18の範囲を狭くして、減速機構付きモータ11を小型、低コスト化するとともに、このような減速機構付きモータ11を安定した品質で生産することができる。
ウォーム18の転造が終了すると、図13に示すように、第2のロールダイス24が第1のロールダイス23から離れる方向に退避するとともに、アクチュエータ38の駆動ロッド38aが突出して支持ブロック31が初期位置に移動する。そして、支持ブロック31が初期位置に戻ると、図14に示すように、図示しない取り出し治具により加工済みのアマチュアシャフト15が取り出し孔45から取り出され、材料供給台32に次のアマチュアシャフト15が供給され、以降、図6〜図14に示す工程が繰り返し行われる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、本実施の形態おいては、減速機構付きモータ11のアマチュアシャフト15に荒削りされたウォーム18を転造するための転造装置21が示されているが、これに限らず、他の用途に用いられるシャフトにウォームを転造する際に、本発明を適用してもよい。
11 減速機構付きモータ
12 電動モータ本体
13 減速機
14 モータヨーク
15 アマチュアシャフト
16 ギヤケース
17 ウォームギヤ機構
18 ウォーム
19 出力軸
20 ウォームホイル
21 ウォーム転造装置
22 ベース筺体
22a ダイス収容部
23 第1のロールダイス
23a 加工歯
24 第2のロールダイス
24a 加工歯
25 固定ブロック
26 スピンドル
27 可動ブロック
28 スピンドル
31 支持ブロック
31a 支持孔
32 材料供給台
33 材料供給シリンダ
34 位置決めユニット
35 ストッパ
36 支持板
37 スプリング
38 アクチュエータ
38a 駆動ロッド
41 可動ベース
42,43 アクチュエータ
44 シャフト位置センサ
44a センサ本体
44b スプリング
44c 接触子
45 取り出し孔
12 電動モータ本体
13 減速機
14 モータヨーク
15 アマチュアシャフト
16 ギヤケース
17 ウォームギヤ機構
18 ウォーム
19 出力軸
20 ウォームホイル
21 ウォーム転造装置
22 ベース筺体
22a ダイス収容部
23 第1のロールダイス
23a 加工歯
24 第2のロールダイス
24a 加工歯
25 固定ブロック
26 スピンドル
27 可動ブロック
28 スピンドル
31 支持ブロック
31a 支持孔
32 材料供給台
33 材料供給シリンダ
34 位置決めユニット
35 ストッパ
36 支持板
37 スプリング
38 アクチュエータ
38a 駆動ロッド
41 可動ベース
42,43 アクチュエータ
44 シャフト位置センサ
44a センサ本体
44b スプリング
44c 接触子
45 取り出し孔
Claims (4)
- シャフトの外周面に予め加工されたウォームを転造により仕上げ加工するウォーム転造装置であって、
前記ウォームに対応する加工歯を外周部に備えた第1のロールダイスと、
前記シャフトを支持する支持ブロックと、
前記支持ブロックを前記第1のロールダイス側に付勢し、前記シャフトを前記第1のロールダイスに押し付ける付勢手段と、
前記第1のロールダイスに押し付けられた前記シャフトが前記第1のロールダイスの回転により軸方向の所定位置にまで移動したことを検出するシャフト位置検出手段と、
前記ウォームに対応する加工歯を外周部に備え、前記シャフト位置検出手段により前記シャフトが所定位置となったことが検出されたときに前記シャフトに接する位置まで移動して前記第1のロールダイスとにより前記ウォームを転造する第2のロールダイスとを有することを特徴とするウォーム転造装置。 - 請求項1記載のウォーム転造装置において、前記シャフトは減速機構付きモータのアマチュアシャフトであることを特徴とするウォーム転造装置。
- シャフトの外周面に予め加工されたウォームを転造により仕上げ加工するウォーム転造方法であって、
供給部から供給される前記シャフトを支持ブロックに支持させる工程と、
前記ウォームに対応する加工歯を外周部に備えた第1のロールダイスに前記支持ブロックにより支持された前記シャフトを押し付ける工程と、
前記シャフトが押し付けられた前記第1のロールダイスを回転させて前記ウォームと前記加工歯とを噛み合わせる工程と、
前記ウォームと噛み合った前記第1のロールダイスを回転させて前記シャフトを軸方向の所定位置にまで移動させる工程と、
前記ウォームに対応する加工歯を外周部に備えた第2のロールダイスを所定位置にまで移動した前記シャフトに接触させて前記第1のロールダイスと前記第2のロールダイスとで前記ウォームを転造する工程とを有することを特徴とするウォーム転造方法。 - 請求項3記載のウォーム転造方法において、前記シャフトは減速機構付きモータのアマチュアシャフトであることを特徴とするウォーム転造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005302575A JP2007111701A (ja) | 2005-10-18 | 2005-10-18 | ウォーム転造装置およびウォーム転造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005302575A JP2007111701A (ja) | 2005-10-18 | 2005-10-18 | ウォーム転造装置およびウォーム転造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007111701A true JP2007111701A (ja) | 2007-05-10 |
Family
ID=38094355
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005302575A Pending JP2007111701A (ja) | 2005-10-18 | 2005-10-18 | ウォーム転造装置およびウォーム転造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007111701A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010129520A (ja) * | 2008-12-01 | 2010-06-10 | Ngk Spark Plug Co Ltd | スパークプラグの製造方法、スパークプラグの製造装置 |
CN103084521A (zh) * | 2013-01-29 | 2013-05-08 | 西安交通大学 | 一种螺纹花键同时滚压成形轴类零件的方法 |
JP2015030032A (ja) * | 2013-08-06 | 2015-02-16 | 株式会社ツガミ | 転造装置 |
CN106424493A (zh) * | 2016-11-23 | 2017-02-22 | 沈阳大学 | 一种车床用滚轧头装置 |
KR102088359B1 (ko) * | 2019-09-03 | 2020-03-12 | 임준규 | 전조 가공 장치 |
CN115415618A (zh) * | 2022-10-21 | 2022-12-02 | 芜湖意维利科技有限公司 | 一种蜗杆快速对齿工装 |
-
2005
- 2005-10-18 JP JP2005302575A patent/JP2007111701A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010129520A (ja) * | 2008-12-01 | 2010-06-10 | Ngk Spark Plug Co Ltd | スパークプラグの製造方法、スパークプラグの製造装置 |
CN103084521A (zh) * | 2013-01-29 | 2013-05-08 | 西安交通大学 | 一种螺纹花键同时滚压成形轴类零件的方法 |
JP2015030032A (ja) * | 2013-08-06 | 2015-02-16 | 株式会社ツガミ | 転造装置 |
CN106424493A (zh) * | 2016-11-23 | 2017-02-22 | 沈阳大学 | 一种车床用滚轧头装置 |
KR102088359B1 (ko) * | 2019-09-03 | 2020-03-12 | 임준규 | 전조 가공 장치 |
CN115415618A (zh) * | 2022-10-21 | 2022-12-02 | 芜湖意维利科技有限公司 | 一种蜗杆快速对齿工装 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2007111701A (ja) | ウォーム転造装置およびウォーム転造方法 | |
JP5269881B2 (ja) | 加工装置 | |
JP3873056B2 (ja) | ウォームギヤの転造加工方法 | |
JP2006326825A (ja) | 歯切り部の精密加工をするための方法と測定装置を有する工作機械 | |
JP2011173169A (ja) | 機械要素 | |
JP5862270B2 (ja) | 丸ダイスを用いたはすば歯車の転造方法 | |
EP1151812B1 (en) | Spinning device | |
JP2013126667A5 (ja) | ||
JP2898572B2 (ja) | ワーク材の軸の曲がりを防止したねじ転造盤 | |
JPH04743B2 (ja) | ||
JP4584292B2 (ja) | 絞り加工装置 | |
JP5280783B2 (ja) | ウォーム転造装置およびウォーム転造方法 | |
JP4671221B2 (ja) | ギヤ転造装置 | |
JP5446214B2 (ja) | 多軸工作機械 | |
JP2008149327A (ja) | ロール成形装置 | |
JP3148034B2 (ja) | ギアホーニング加工方法及び装置 | |
JP2014054679A (ja) | Ncローレット旋盤 | |
JP2003340542A (ja) | ウォームの転造用素材 | |
JP5603003B2 (ja) | 線ばね成形装置 | |
JP5018734B2 (ja) | 外歯成形ローラー | |
JP2010075962A (ja) | ウォーム転造装置およびウォーム転造方法 | |
JP4367697B2 (ja) | カム式心押台 | |
JP4455934B2 (ja) | 転造ダイス及び転造方法、加工方法並びにねじ軸 | |
JP4238747B2 (ja) | カップ状歯車の製造方法及び製造装置、並びに、外歯成形ローラー | |
JPH07227637A (ja) | 転造装置 |