JP5226266B2 - 交直変換器の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、直流送電系統、あるいは周波数変換装置等の直流連系設備において、その短絡容量が比較的小さい交流系統に連系する交直変換器の制御装置に関する。
2つの交流系統間の電力の授受を行なうため直流送電系統が用いられる。この直流送電系統の直流連系設備は、一方の交流系統Aから変換器用変圧器Aを介して接続された変換器A、他方の交流系統Bから変換器用変圧器Bを介して接続された変換器B、変換器Aの直流出力側と変換器Bの直流出力側を夫々直流リアクトルを介して接続する直流送電線から構成されているのが普通である。交流系統Aから交流系統Bに送電するときは変換器Aが順変換運転、変換器Bが逆変換運転を行なうが、交流系統Bから交流系統Aに送電するときは変換器A、Bの変換動作が逆となる。
このような直流連系設備における変換器A、Bの制御は、通常、直流電圧を所望の電圧に維持するための定電圧制御、所望の電力を融通するための定電流制御、更に変換器A、Bが逆変換運転を行なっているときに安定な転流動作を行なわせるための定余裕角制御があり、これらの制御を組み合わせて適切な制御を行うようにしている。
上記構成において、受電端系統の電圧が不安定となった場合、定余裕角制御の制御特性を改善して転流失敗を防止し、安定な逆変換運転を行うようにする提案が為されている(例えば特許文献1参照。)。
特開2001−145374号公報(第4−5頁、図1乃至図3)
特許文献1で提案されている変換器A、Bの制御は、上記定電流制御において、共通制御手段から与えられる電流指令値を用いている。
しかしながら、交流系統Aと交流系統Bの離間距離は通常大きいので、例えば変換器Aに用いる電流指令値を変換器Bで用いるためには、長距離の伝送装置が必要となる。
一方、上記のように共通の電流指令値を用いずに、例えば順変換器側で定電圧制御、逆変換器側で定電流制御を行うことが考えられるが、逆変換器側の交流系統が比較的弱い場合には、制御時に系統電圧が大きく低下する恐れがあるため、定電流制御と定余裕角制御の協調が悪くなり、動作が不安定になるという問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みて為されたもので、その目的は、共通制御部を用いず、且つ安定な制御性能が得られる交直変換器の制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の交直変換器の制御装置は、他励式順変換器を第1の制御手段の出力によって定電圧制御し、他励式逆変換器を第2の制御手段の出力によって定電流制御して運転することにより直流回路を介して直流電力を送電するようにした交直変換器の制御装置において、前記第2の制御手段、前記定電流制御に与える電流基準の変化速度を制限する電流基準変化抑制手段を設け、この電流基準変化抑制手段における電流基準の変化の速さを、前記直流回路の電流応答と同等か、より遅く制限することにより、前記第1と第2の制御手段間で信号授受を行うことなく安定な運転を可能としたことを特徴としている。
本発明によれば、共通制御部を用いず、且つ安定な制御性能が得られる交直変換器の制御装置を提供することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
以下、本発明の実施例1に係る交直変換器の制御装置を図1及び図2を参照して説明する。
図1は本発明の実施例1に係る交直変換器の制御装置のブロック構成図であり、図1(a)にその全体構成を示す。図1(a)において変換器1A、1Bの直流側は夫々直流リアクトル2A、2Bを介して直流送電線3の一端及び他端に接続され、各変換器1A、1Bの交流側は変換器用変圧器4A、4Bを介して夫々交流系統5A、5Bに接続されている。
変換器1A、1Bは例えば電力用半導体素子であるサイリスタをブリッジ接続した内部構成となっており、各々は制御部10A、10Bによってサイリスタの制御角αA、αBが夫々制御されている。そして制御部10A、10Bには変換器1A、1Bの交流側電圧、直流側電圧、直流電流などの信号がフィードバック信号として夫々与えられている。
交流系統1Aから交流系統1Bに電力の融通を行なうときには、変換器1Aが送電端となって順変換運転、変換器1Bが受電端となって逆変換運転を行い、逆方向の電力融通の場合は2つの変換器1A、1Bの送受電の役割が逆になるが、以下の説明においては、変換器1Aが順変換運転、変換器1Bが逆変換運転を行う場合について説明する。
図1(b)に送電端の制御部10Aの内部構成を示す。図示しない直流電圧設定器の出力である電圧基準信号Vdpと、主回路からのフィードバック信号である直流電圧Vdの制御偏差を定電圧制御回路11Aに入力する。定電圧制御回路11Aは、直流電圧Vdが前記電圧基準Vdpに追従するよう変換器1Aのサイリスタの制御角αAを出力する。
図1(c)に受電端の制御部10Bの内部構成を示す。
定電力制御回路12Bには、変換器1Bの扱う直流電力Pdと電力基準信号Pdpとの偏差が入力される。電力基準信号Pdpは、交流系統1Bが必要とする電力が設定値として与えられたものであり、フィードバック信号としての直流電力Pdは、直流電圧Vdと直流電流Idの積を演算するなどして得ることができる。定電力制御回路12Bは直流電力Pdが電力基準信号Pdpに追従するようにその出力を調整して1次遅れ回路13Bに与える。そしてこの1次遅れ回路13Bの出力は電流基準Idpとなり、この電流基準Idpと直流電流Idとの偏差が定電流制御回路14Bの入力となる。定電流制御回路14Bは直流電流Idが電流基準Idpに追従するように最小値選択回路16Bを介して制御角αBを出力し変換器1Bを制御する。即ち、直流電流Idが電流基準Idpより小さい場合は、制御角を前に進め、変換器1Bの直流出力電圧を変換器1Aの直流出力電圧より低くして電圧差を大きくし、直流電流Idを増加させる。逆に、直流電流Idが電流基準Idpより大きい場合は、制御角αBを遅らせ変換器1Bの直流出力電圧を高めることによって2つの変換器の電圧差を小さくし、直流電流Idを減少させる。
最小値選択回路16Bには定余裕角制御回路15Bの出力が与えられる。最小値選択回路16Bは、この定余裕角制御回路15Bの出力と上述の定電流制御回路14Bの出力のうち小さい方を選択し、制御角αBが所定の余裕角基準γrefを確保するようにしている。
定余裕角制御回路15Bは余裕角基準γrefに、変換器1Bの余裕角γが追従するように動作する。この定余裕角制御を行うため、主回路からフィードバックされる直流電流Id、交流電圧Vac、および制御装置内で設定される変換器用変圧器インピーダンスXtから、余裕角を以下の理論式(1)により推定して制御角αBを計算する。
αB=π−cos−1(cosγref−xt×id/vac) (1)
ここで、γrefは余裕角基準、idは直流電流を直流電流定格で割った値、xtは変換器用変圧器の自己容量ベースのインピーダンス、そしてvacは交流電圧を交流電圧定格で割った値である。
次に図2に示す動作説明図によって、本実施例の動作について説明する。この動作説明図は横軸を直流電圧Id、縦軸を直流電圧Vdとし、電力基準信号Pdpがステップ状に急変するなどの理由で電流基準Idpが急変したときの交直変換器の動作をプロットしたものである。図2(a)は本実施例の制御部10Bにおいて、1次遅れ回路13Bを設けない場合の動作説明図であり、図2(b)は本発明の動作説明図である。
まず、図2(a)において、直流電圧100%、直流電流50%程度の運転点(1)で交直変換器が運転されているとする。このとき電流基準がステップ状に増加すると、まず変換器1Bの定電流制御回路14Bの動作により、制御角αBを進めて変換器1Bの直流出力電圧を下げるので直流電圧Vdが低下する。この運転点を(2)で示す。
制御角αBが進むと、変換器1Bの運転力率が悪化し、無効電力が増加する。この変換器1Bに接続する交流系統5Bの短絡容量が比較的小さいと、交流系統電圧が、この無効電力増加の影響を受けて大きく低下する。また、無効電力は直流電流に比例するので、直流電流が増加する間、交流電圧は低下した状態を継続し、さらにその低下の度合いは直流電流に応じて大きくなる。すなわち、直流電流Idと電流基準Idpとの制御偏差が大きい状態が継続するので、直流電圧Vdが低下したままの状態で直流電流が定格電流である100%程度まで上昇していく。この運転点を(3)で示す。
直流電流Idが増加して運転点(3)に近づくと、余裕角γの減少が顕著になり始める。余裕角γは、交流電圧Vacの低下によってもその減少が進んでおり、余裕角不足にならないよう、定余裕角制御回路15Bの出力信号が小さくなる。一方、直流電流Idが増加し制御偏差が小さくなるので、定電流制御回路14Bの出力信号は大きくなる。この2つの信号の小さい方を最小値選択回路16Bが選択する。
図2(a)において実線で示したAγRは定格交流電圧において余裕角γが一定となるラインであるが、交流電圧Vacが低下すると破線で示すAγR(Vac低)にラインが移動する。そしてこの破線のラインが定格直流電流において定格直流電圧以下の点を通過するようになると、図示したように最小値選択回路16Bは定余裕角制御回路15Bの出力を選択する。この運転点を(4)で示す。
一旦、定余裕角制御回路15Bの出力信号が選択されると、変換器1Bの制御角αBは大きくならず、力率は小さく、無効電力は増加した状態が継続する。また、送電端の変換器1Aの直流出力電圧と受電端の変換器1Bとの直流出力電圧の差が大きい状態が継続するので、直流電流Idは電流基準Idpを越えて増加してしまう。定余裕角制御回路15Bは、この直流電流増加を受けて、さらに出力信号を小さくし、制御角αBは進むので、直流電圧Vdはさらに低下、直流電流Idがさらに増加という悪循環に至り、運転点は(4)から(5)へと移動し、更に運転点(5)を通過して最後は直流電圧不足、直流電流過負荷となり、直流送電はその機能を喪失してしまう。
次に図2(b)に従って本発明の実施例1の動作を説明する。最初の運転点(1)は図1(a)の場合と同様である。
運転点(1)から電力基準Pdpがステップ状に変化すると、その動きを受けて、定電力制御回路12Bの制御偏差が大きくなり、その出力である電流基準Idpもステップ状に増加しようとする。しかし、ここで電流基準変化抑制手段である1次遅れ回路13Bの動作により、電流基準Idpは主回路の直流電流Idの応答と同程度かそれより遅い緩やかな動きの信号となる。この働きにより電流基準Idpと実際の直流電流Idとの差である制御偏差は大きくならず、小さい状態を維持する。従って、定電流制御回路14Bの出力で決まる制御角αBの進みは小さい状態を維持したまま運転点(2)へ移行する。
制御角αBがそれほど進まないので、変換器1Bの運転力率は大きい状態を継続、無効電力はそれほど増加しない。無効電力増加が小さいので、交流電圧Vacの低下は小さい。また、直流電流Idが増加していっても、交流電圧Vacの低下が小さい状態を継続する。直流電流Idが増加し、運転点(3)の定格直流電流程度に近づくと、余裕角不足にならないよう、定余裕角制御回路15Bの出力信号が小さくなり、定余裕角制御回路15Bの出力が最小値選択回路15Bにより選択される恐れがある。
しかしながら、交流電圧Vacが定格程度に維持されているため、制御回路10Bの制御角αBの進みは小さく、変換器1Bの直流出力電圧は低下しない。図示したように交流電圧が若干低下し、破線で示すAγR(Vac低)に余裕角γ一定のラインが移動するが、この破線のラインは定格直流電流において定格直流電圧以下とならないので、最小値選択回路15Bは定余裕角制御回路15Bの出力を選択することはない。従って変換器1Aの直流出力電圧と変換器1Bの直流出力電圧の差は大きくならず、直流電流Idは定格電流程度で制御され、安定な定常状態で目標とする運転点(4)に落ち着く。
以上の説明において、変換器1A、1Bの直流出力電圧に差が生じても、直流電流が追随するのには、以下に説明するように若干の時間を要することが本発明のポイントとなっている。
直流電流Idは、送電端の変換器1Aと受電端の変換器1Bの直流出力電圧の電圧差ΔVと直流回路の抵抗Rとから決定される。この抵抗Rは、直流送電線3の抵抗、直流リアクトル2A、2Bの抵抗などの直流電流の流れる回路の抵抗分に加え、変換器1A、1Bの転流動作により発生する等価抵抗から構成される。一方、直流回路には、直流リアクトル2A、2Bのインダクタンス、及び、直流送電線3の浮遊インダクタンスなどからなるインダクタンスLがある。したがって、変換器1Bの制御動作により直流電圧が変化しても、実際の直流電流Idはすぐには増加せず、直流回路の抵抗とインダクタンスとにより決まる時定数に応じて緩やかに増加していく。従って、1次遅れ回路13Bの時定数は上記直流回路の電流応答の時定数と同程度かそれ以上としておくことが好ましい。
以上説明したように、本発明によれば、送電端が直流電圧、受電端が直流電流を制御する構成の直流送電において、受電端の交流系統の短絡容量が比較的小さい場合、電力基準が急変しても、安定な送電が可能になる。
尚、本実施例で電流基準の変化抑制回路として比較敵簡単な回路で実現可能な1次遅れ回路18Bを用いたが、電流基準の変化速度を抑制する他の関数を用いても、本発明の目的を達成できることは明らかである。
図3は本発明の実施例2に係る交直変換器の制御装置に用いられる受電端の変換器の制御部の内部構成図である。
この実施例2の各部について、図1(c)の本発明の実施例1に係る交直変換器の制御装置に用いられる受電端の変換器の制御部の内部構成図の各部と同一部分は同一符号で示し、その説明は省略する。この実施例2が実施例1と異なる点は、制御部10B1における1次遅れ回路13Bを、定電力制御回路12Bの出力側ではなく電力基準信号Pdpの出力側に設けるように構成した点である。
上述したように、実施例1における1次遅れ回路13Bは、1次遅れ回路13Bの出力である電流基準Idpが急変することを抑制する機能を果たしたが、この実施例2における1次遅れ回路13Bは電力基準信号Pdpが急変することを防止しているので、結果的に定電力制御回路12Bの出力である電流基準Idpが急変することを抑制することが可能となる。従って、この実施例2によっても、実施例1と同等の効果が得られる。
図4は本発明の実施例3に係る交直変換器の制御装置に用いられる受電端の変換器の制御部の内部構成図である。
この実施例3の各部について、図1(c)の本発明の実施例1に係る交直変換器の制御装置に用いられる受電端の変換器の制御部の内部構成図の各部と同一部分は同一符号で示し、その説明は省略する。この実施例3が実施例1と異なる点は、制御部10B2の定余裕角制御回路17Bにおいて、余裕角γを(1)式から演算によって求めるのではなく、変換器1Bから実測された余裕角γを用いるように構成した点である。
この余裕角γの実測は、例えば変換器1Bに使用されているサイリスタの両端電圧を観測し、転流時の逆バイアス期間を電気角に換算して求める。
余裕角γを(1)式から演算によって求める実施例1に対してこの実施例3が改良された点について以下に説明する。
交流系統5Bの短絡容量が比較的小さい場合は、直流電力の増加に伴い、変換器1Bが接続する交流母線電圧の位相が、増加の前後で大きく変化する。
交流系統の位相は、一般に(2)式で示される。
sinδ=P×X/(Vs×Vl) (2)
ただし、δは変換器1Bが接続する交流系統5Bの電圧位相と交流系統等価電圧源の位相との位相差、Pは直流送電電力を定格電力で割った値、Xは直流送電定格電力をベースにした交流系統等価インピーダンス、Vsは変換器の接続する交流母線電圧を定格電圧で割った値、そしてVlは交流系統等価電圧源の電圧を定格電圧で割った値である。
ここで、交流系統5Bの短絡容量を直流送電定格容量の2倍、直流送電電力Pdが定格の50%から定格(100%)に増加する場合を想定すると、電圧位相の進み量は15°程度になる。その計算を以下に示す。
(2)式に直流電力変化前の値を代入して計算すると、sinδ=0.5×0.5/(1×1)=0.25となり、δ=14.5°となる。次に直流電力変化後の値を代入して計算すると、sinδ=1×0.5/(1×1)=0.5となり、δ=30°と大きく変化する。ただし交流電圧は、直流電力が変化しても定格電圧程度に維持されるものと仮定している。
変換器1Bの制御は、図1(a)には図示していないが、交流電圧の位相を検出し、その位相に基づいて、変換器に与える点弧パルスタイミングを決定して行なう。しかし、交流電圧の波形歪みなどに影響を受けないよう、安定に位相検出を行うよう構成されているため、上記のような直流送電の電力変化による急速な位相変化には追従できない恐れがある。その場合、制御回路10Bの制御角αBから理想的に決まるタイミングと実際の点弧タイミングとの間に相対的な誤差が発生し、実際の点弧タイミングの位相が相対的に遅れる。
サイリスタ変換器が逆変換運転する場合、点弧タイミングが15°変化すると、余裕角はその1.5乃至2倍程度変化するので、20°乃至30°余裕角が減少してしまう。もともと、余裕角基準値は20°程度であるので、このように位相が急に進むと、実施例1で示した(1)式により制御角を計算する原理の定余裕角制御回路15Bの動作では、余裕角の確保が不十分になり、転流失敗が発生してしまう恐れがある。
これに対して、この実施例2のように余裕角γを実測して定余裕角制御を行うようにすれば、制御部が検出する位相と実際の交流電圧位相との間に、相対的な誤差があっても、その誤差を含んで制御することが可能となるため、上述した交流電圧の位相の変化に影響を受けることはない。即ち、位相検出誤差により、実際の点弧タイミングが遅れ、余裕角が減少することをフィードバックして制御するので、誤差を含め制御角を進めるため、余裕角は基準値に維持される。
以上説明したように、この実施例3によれば、送電端が直流電圧、受電端が直流電流を制御する構成の直流送電において、交流系統の短絡容量が例えば直流送電と同等程度に小さい場合、直流電力が急変しても余裕角を維持し、転流失敗することのない安定な送電が可能になる。
図5は本発明の実施例4に係る交直変換器の制御装置に用いられる制御部の内部構成図であり、図5(a)が送電端の制御部の内部構成図、図5(b)が受電端の制御部の内部構成図である。
この実施例4における図5(a)の各部について、図1(b)の本発明の実施例1に係る交直変換器の制御装置に用いられる送電端の制御部の内部構成図の各部と同一部分は同一符号で示し、その説明は省略する。この実施例4が実施例1と異なる点は、制御部10A1における定電圧制御回路11Aの出力である制御角αAを最大値選択回路19Aを介して出力するようにした点、直流電圧Vdを入力とする電流基準低減回路18A及び定電流制御回路14Aを設け、電流基準低減回路18Aの出力と直流電流Idの偏差を定電流制御回路14Aに与えこの偏差が小さくなるように定電流制御回路14Aの出力を調整して最大値選択回路19Aに与えるように構成した点である。
また、この実施例4における図5(b)の各部について、図4の本発明の実施例3に係る交直変換器の制御装置に用いられる受電端の制御部の内部構成図の各部と同一部分は同一符号で示し、その説明は省略する。この実施例4が実施例3と異なる点は、制御部10B3における1次遅れ回路13Bの出力側に直流電圧Vdに応じて動作する電流基準低減回路18Bを設け、この電流基準低減回路18Bの出力を電流基準Idpとするように構成した点である。
上記構成において、同じ直流電圧Vdに対し、受電側の電流基準低減回路18Bの出力Idpが送電側の電流基準低減回路18Aの出力IdpAより常に小さくなるように設定すると、交流系統の事故などによって受電端の電圧が一旦低下したあと事故原因が除去されて電圧が復旧するような場合であっても安定な制御が可能となる。この理由について以下に説明する。
受電端の交流系統5Bの事故などで、交流電圧が低下し、変換器1Bに転流失敗が発生した場合、変換器1Bの直流出力電圧はほぼゼロになる。一方、送電端の変換器1Aは定電圧制御回路11Aの動作により直流電圧Vdを維持しようとするため、送電端と受電端との間の電圧差が大きくなり、直流電流Idが定格電流の数倍程度にまで増加してしまい、直流送電の機能が果たせなくなる。
このような状況に対応するため、直流電圧Vdが定格電圧から大きく低下すると、送電端の変換器1Aから流し込む直流電流を制限する制御として、電流基準低減回路18Aが設けられている。ここで、図6(a)に示すように変換器1Aには、定電流制御回路11A、最大値選択回路19Aが備えられ、上記状態においては定電圧制御回路11Aの出力に代わって、定電流制御回路13Aの出力が選択される。直流電圧が低下すると電流基準低減回路18Aが変換器1A用の電流基準IdpAを減少させ、その動作により、直流電流は定格電流程度以下に制限される。
その後、交流系統事故が除去され、受電端の交流電圧が復帰すると、変換器1Bの直流出力電圧が回復し、再び電流制御が可能となる。しかし、このときの変換器1Bに与えられる電流基準Idpが、変換器1Aに与えられる電流基準IdpAより大きいと、変換器1Bの定電流制御回路13Bは電流を増加させようとして制御角αBを進める。このため力率の悪い運転状態となり、交流電圧が低下した状態が継続する。直流電圧が少し回復して変換器1A側の電流基準低減回路18Aが電流基準を徐々に大きくしていくと、直流電流は増加していくが、このとき逆変換器側電流基準Idpは実際の電流より大きい状態を継続するので制御角αBが進み力率の悪い運転状態を継続するこのため、実施例1の図2(a)で説明した状況に陥り、安定な運転ができない恐れがある。
これに対して、変換器1Bに与えられる電流基準Idpが、変換器1Aに与えられる電流基準IdpAより常に小さくなるようにしておけば上記問題は解消され、安定な運転に到達することが可能となる。
以上説明したように、本実施例4によれば、送電端が直流電圧、受電端が直流電流を制御する構成の直流送電において、交流系統事故などで一旦直流電圧が低下しても、事故が復旧した後、元通りの運転点に安定に復旧することが可能となる。
本発明の実施例1に係る交直変換器の制御装置のブロック構成図。 本発明の動作説明図。 本発明の実施例2に係る交直変換器の制御装置の受電端制御部のブロック構成図。 本発明の実施例3に係る交直変換器の制御装置の受電端制御部のブロック構成図。 本発明の実施例4に係る交直変換器の制御装置の制御部のブロック構成図。
符号の説明
1A、1B 変換器
2A、2B 直流リアクトル
3 直流送電線
4A、4B 変換器用変圧器
5A、5B 交流系統
10A、10B 制御部
11A 定電圧制御回路
12B 定電力制御回路
13B 1次遅れ回路
14A、14B 定電流制御回路
15B 定余裕角制御回路
16B 最小値選択回路
17B 定余裕角制御回路(フィードバック方式)
18A、18B 電流基準低減回路
19A 最大値選択回路

Claims (6)

  1. 他励式順変換器を第1の制御手段の出力によって定電圧制御し、他励式逆変換器を第2の制御手段の出力によって定電流制御して運転することにより直流回路を介して直流電力を送電するようにした交直変換器の制御装置であって、
    前記第2の制御手段、前記定電流制御に与える電流基準の変化速度を制限する電流基準変化抑制手段を設け、この電流基準変化抑制手段における電流基準の変化の速さを、前記直流回路の電流応答と同等か、より遅く制限することにより、前記第1と第2の制御手段間で信号授受を行うことなく安定な運転を可能としたことを特徴とする交直変換器の制御装置。
  2. 前記第2の制御手段は、
    所望の電力を得るための電力基準信号に前記逆変換器の電力が追従するように制御する定電力制御手段と、
    前記定電力制御手段の出力である電流基準に前記逆変換器の直流出力電流が追従するように前記逆変換器のサイリスタの制御角を出力する定電流制御手段を有し、
    前記電流基準変化抑制手段を前記定電力制御手段の出力側に挿入したことを特徴とする請求項1に記載の交直変換器の制御装置。
  3. 前記第2の制御手段は、
    所望の電力を得るための電力基準信号に前記逆変換器の電力が追従するように制御する定電力制御手段と、
    前記定電力制御手段の出力である電流基準に前記逆変換器の直流出力電流が追従するように前記逆変換器のサイリスタの制御角を出力する定電流制御手段を有し、
    前記電流基準変化抑制手段を前記電力基準信号の出力側に挿入したことを特徴とする請求項1に記載の交直変換器の制御装置。
  4. 前記第2の制御手段は、
    所望の電力を得るための電力基準信号に前記逆変換器の電力が追従するように制御する定電力制御手段と、
    前記定電力制御手段の出力である電流基準に前記逆変換器の直流出力電流が追従するように前記逆変換器のサイリスタの制御角を出力する定電流制御手段と、
    前記逆変換器の転流余裕角基準信号に前記逆変換器の転流余裕角が追従するように前記逆変換器のサイリスタの制御角を出力する定余裕角制御手段と、
    前記定電流制御手段と前記定余裕角制御手段の出力のうち最小値を実際の前記逆変換器のサイリスタの制御角として選択する最小値選択手段と
    を具備し、
    前記逆変換器の転流余裕角は、前記逆変換器から実測して得るようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の交直変換器の制御装置。
  5. 前記第1の制御手段は、
    所望の電圧を得るための電圧基準信号に前記順変換器の直流電圧が追従するように制御する定電圧制御手段と、
    前記順変換器の直流電圧の低減に応じて低減された電流基準を出力する第1の電流基準低減手段と、
    前記電流基準低減手段の出力に直流電流が追従するように制御する順変換器定電流制御手段と、
    前記定電圧制御手段の出力と前記順変換器定電流制御手段の出力のうち最大値を実際の前記順変換器のサイリスタの制御角として選択する最大値選択手段と
    を具備すると共に、
    前記第2の制御手段は、
    前記逆変換器の直流電圧の低減に応じて前記電流基準を低減する第2の電流基準低減手段を有し、
    前記第1の電流基準低減手段の電流基準が常に前記第2の電流基準低減手段の電流基準より大きくなるようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の交直変換器の制御装置。
  6. 前記電流基準変化抑制手段に一次遅れ関数を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の交直変換器の制御装置。
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