JPH05207650A - 直流送電系統制御装置 - Google Patents

直流送電系統制御装置

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JPH05207650A
JPH05207650A JP4032599A JP3259992A JPH05207650A JP H05207650 A JPH05207650 A JP H05207650A JP 4032599 A JP4032599 A JP 4032599A JP 3259992 A JP3259992 A JP 3259992A JP H05207650 A JPH05207650 A JP H05207650A
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Shoichi Irokawa
彰一 色川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 直流送電系統において、直流リアクトルのイ
ンダクタンスを極力小さくしても安定に運転できるよう
にする。 【構成】 共通制御装置から送られる定電流制御設定値
が増加したか減少したかの判定回路も設け、定電流制御
設定値が増加する場合は逆変換器の定電流制御回路の設
定値を順変換器の定電流制御回路の設定値よりも遅く増
加させ、定電流制御設定値が減少する場合は順変換器の
定電流制御回路の設定値を逆変換器の定電流制御回路の
設定値よりも遅く減少させ、順変換器の定電流制御設定
値と逆変換器の定電流制御設定値との差を十分に確保す
る手段を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は交流系統の電力を直流に
変換し、更に直流を別の交流系統に交流電力として変換
する直流送電系統制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に交流系統の電力を順変換器によ
り直流に変換し、この直流を逆変換器により交流に変換
して別の交流系統に送電する直流送電系統及びその制御
装置としては、図10に示すような回路構成が採用されて
いる。図10において、交流電源1の電力を交流系統2を
介して直流送電設備の受電端Aに送り、この受電端Aで
受けた交流電力は、変換器用変圧器3を介して交直変換
器(順変換器)4に入力して直流に変換され、この直流
は直流リアクトル5を介して交直変換器(逆変換器)6
側に送電される。この交直変換器6では直流を交流に変
換して変換器用変圧器7を介して直流送電設備の送電端
Bに出力し、この送電端Bより別の交流電源9に接続さ
れた交流系統8に交流電力を送電している。上記した説
明では、交直変換器4が順変換器として運転し、交直変
換器6が逆変換器として運転することにより、電力を交
流系統2から交流系統8へ送電する場合を説明したが、
交直変換器6が順変換器として運転し、交直変換器4が
逆変換器として運転をすることにより、交流系統8から
交流系統2へ送電することも可能である。しかしここで
は便宜上、交直変換器4が順変換器、交直変換器6が逆
変換器として運転する場合を例にとり説明する。
【0003】ところで、このような直流送電系統におい
て順変換器4の制御装置10は、共通制御装置11から定電
流制御設定値Idpと逆変換器運転信号を入力し、更に
直流電流を検出する直流電流変流器12の出力Idと交流
系統2の電圧を検出する計器用変圧器13の出力Eac
(A)とを入力して、後に説明する定電流制御ACRに
より直流電流が定電流設定値となるような制御角αAを
求め、ゲートパルス発生装置14を介して順変換器4に制
御角αAのタイミングでゲートパルスを与える。一方、
逆変換器6の制御装置15は、共通制御装置11から定電流
制御設定値Idpと逆変換器運転信号を入力し、更に直
流電流を検出する直流電流変流器16の出力Idと交流系
統8の電圧を検出する計器用変圧器17の出力Eac
(B)とを入力して、後に説明する定余裕角制御AγR
により直流電圧が一定となるような制御角αBを求め、
ゲートパルス発生装置18を介して逆変換器6に制御角α
Bのタイミングでゲートパルスを与える。
【0004】図11は逆変換器6の制御装置15を説明する
ための図である。スイッチ19は共通制御装置からの逆変
換器運転信号が1、即ち、交直変換器6が逆変換器運転
するときにオンとなるスイッチである。ここでは交直変
換器6は逆変換器運転をしているので、電流マージンΔ
Iが選択される。もし逆変換器運転信号が0、即ち、順
変換器運転している場合は0が選択される。したがって
この制御装置15は、直流電流設定値Idpから電流マー
ジンΔIを差し引き、更に直流電流の検出値Idを差し
引く加算器20の出力を入力とし、直流系統に流れる電流
を一定に保つように制御する定電流制御回路(ACR)
21と、直流電流変流器16の出力Idと計器用変圧器17の
出力Eac(B)とを入力して変換器6の余裕角が一定
となるよに制御する定余裕角制御回路(AγR)22と、
前記定電流制御回路21と前記定余裕角制御回路22のうち
小さい制御角を選択する最小値選択回路23とから構成さ
れる。
【0005】定余裕角制御回路AγRは変換器の余裕角
γが一定になるように次式により制御角を決定する。 α=COS-1(COSγ−2X*Id/Eac) ここでγは余裕角、Xは変換器用変圧器の短絡インピー
ダンスである。順変換器4の制御装置10は制御装置15と
同じ構成であるため、図11を用いて説明する。順変換器
4は順変換器運転しているため共通制御装置11からの逆
変換器運転信号が0である。したがってスイッチ19は0
を選択し、加算器20には電流マージンΔIが入力されな
い点のみが逆変換器6と異なる。このように構成される
制御装置によると、順変換器4と逆変換器6の電圧−電
流特性は図12に示すような特性となり、逆変換器6が定
余裕角制御回路AγRにより直流電圧を決定し、順変換
器4が定電流制御回路ACRにより電流を決定し、動作
点Oで安定に運転できる。
【0006】図11の制御回路図を用いて、なぜ図12の動
作点Oが得られるかを説明する。電流マージンとしては
通常、定格電流の10%程度の値が選択される。今、電流
設定値Idpを100 %と仮定する。定電流制御回路AC
Rの出力は順変換器4の電流が100 %となるように、た
とえば20度の制御角に相当する値を出力する。定余裕角
制御回路AγRの出力は、たとえば17度の余裕角を確保
するために135 度付近の制御角に相当する出力を発生す
る。したがって順変換器4は、最小値選択回路23により
定電流制御回路の出力である20度の制御角が選択され、
直流電流を決定する運転が行なわれる。一方、逆変換器
6は定電流制御の実質的な設定値が100%から電流マー
ジンを差し引いた90%であるのに対し、直流電流値Id
の検出値は100 %であるため、電流がこれ以上流れ込ま
ないように変換器の向きとは逆方向に高い電圧を発生さ
せようとし、定電流制御回路の出力は160 度の制御角に
相当するリミッタにかかるまで大きくする。一方、逆変
換器6の定余裕角制御回路の出力は17度の余裕角を確保
するために、たとえば135 度の制御角に相当する出力を
発生する。したがって逆変換器6は、最小値選択回路に
より定余裕角制御回路の出力である135 度の制御角が選
択され、直流電圧を決定する運転が行なわれる。
【0007】以上の説明からわかるように、逆変換器の
定電流制御の設定値Idpから電流マージンΔIを差し
引くのは、逆変換器の定電流制御が順変換器の定電流制
御と干渉しないようにするためである。即ち、電流マー
ジンΔIを差し引くことにより、逆変換器側の定電流制
御回路の出力を160 度の方向に飽和させ、電圧を決定す
る定余裕角制御の出力を選択させるわけである。もし、
順変換器,逆変換器とも同じように定電流制御が働く
と、直流電圧は定まらず不安定な運転となる。電流マー
ジンの大きさとしては、通常10%程度の値が設定されて
いるが、この値は必要最小限の大きさにすべきである。
この理由は下記の通りである。図12の動作点Oで運転し
ているときに、もし順変換器側の交流電圧が低下すると
動作点は図13の動作点O′に移動する。順変換器4の定
電流制御回路は、定電流制御設定値Idpの電流を維持
しようと直流電圧が最大となる最小制御角の10度を出力
するが、交流系統の電圧が低下しているために十分な直
流電圧を発生することができず、直流電流が低下する。
【0008】逆に逆変換器の定電流制御は、直流電流が
Idp−ΔIより下がると、それ以上下がらないように
するために飽和から解除され、その出力はたとえば130
度の制御角に相当する値となる。この値は定余裕角制御
回路の出力(135 度)より小さいため、逆変換器6では
定電流制御回路の出力が選択され直流電流を決定する。
図12の場合と役割分担が逆であるが、この場合も一方が
直流電圧を決定し、他方が直流電流を決定する分担とな
り、安定に運転できる。このように、順変換器側の交流
電圧が低下してときに、電流マージンΔIが10%程度と
小さければ送電電力の低下も最小限に抑制できる。した
がってこれまでの直流送電設備の殆んどが、電流マージ
ンとしては10%程度の値を選定している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の制御装
置でも直流リアクトルのインダクタンスが十分に大きい
場合は、多少の外乱があっても直流電流の過渡的な変動
は小さく、なんら問題なく運転できる。直流リアクトル
の主目的は、出力電圧に高調波を含む順変換器と逆変換
器の間に挿入し、直流電流のリップルを抑えて直流電流
が最小値でも電流が断続しないようにすることと、逆変
換器が転流失敗したときに過電流の立ち上がりを抑制す
ることである。図10では説明を簡単にするためにブリッ
ジが1段の6パルス変換器の例を示したが、近年の変換
装置はブリッジを2段として12パルス変換器の構成が一
般的であり、電流リップルの観点からは直流リアクトル
として、あまり大きなインダクタンスは不要である。
又、最近はサイリスタ素子の過電流耐量が向上し、過電
流抑制の観点からもあまり大きなインダクタンスは不要
である。そこで、変換設備の設置スペースをより削減す
るため、又、より定損失とするため、又、より経済的に
するために、直流リアクトルのインダクタンスを小さく
することが望まれるわけであるが、単に直流リアクトル
のインダクタンスを小さくすると、直流電流設定値を急
に変更したとき、直流電流の過渡的な振動が大きくな
り、逆変換器の定電流制御の出力が飽和から解放され、
最小値選択回路により選択され、順変換器,逆変換器と
も定電流制御を行なうことになり、前述した一方が直流
電圧を決定し、他方が直流電流を決定するといった安定
な運転が行なえなくなるという不都合がある。図14はこ
の例を示すシミュレーション結果であり、定電流設定値
を10%から100 %までに急に増加させた場合、逆変換器
の定電流制御が働いて不安定となり、転流失敗が併発し
て安定な電力融通が行なわれないことを示している。本
発明は上記問題点を解決するためになされたものであ
り、直流リアクトルのインダクタンスを極力小さくして
も安定に運転できる直流送電系統制御装置を提供するこ
とを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では共通制御装置から送られる定電流制御設
定値が増加したか減少したかの判定回路も設け、定電流
制御設定値が増加する場合は逆変換器の定電流制御回路
の設定値を順変換器の定電流制御回路の設定値よりも遅
く増加させ、定電流制御設定値が減少する場合は順変換
器の定電流制御回路の設定値を逆変換器の定電流制御回
路の設定値よりも遅く減少させ、順変換器の定電流制御
設定値と逆変換器の定電流制御設定値との差を十分に確
保するようにした。
【作用】このようにすることにより、電流が過渡的に変
動しても、逆変換器の定電流制御回路の出力は飽和から
解除されづらくなり、定余裕角制御によって直流電圧を
決定する本来の逆変換器の役割分担を継続し、安定に運
転できる。
【0011】
【実施例】以下図面を参照して実施例を説明する。図1
は本発明による直流送電系統制御装置の一実施例の構成
図である。図1において、図11と同一部分については同
一符号を付して説明する。なお、全体構成は図10と同じ
であり、制御装置のみ異なっている。図11の制御装置と
異なる点は定電流制御設定値が変化したときの定電流制
御回路21の入力である加算器20に入力する定電流制御設
定値を、電流設定値が増加した場合と減少した場合、
又、順変換器運転をしている場合と逆変換器運転をして
いる場合とで変更する機能を追加している。時間送れ回
路24は所定時間(Td1)前の入力値を一時遅れ回路26
に出力し、時間遅れ回路25は所定時間(Td2)前の入
力値を一時遅れ回路29に出力する。共通制御装置11から
の定電流制御設定値Idpは時間遅れ回路24,一時遅れ
回路27,一時遅れ回路28,時間遅れ回路25,加算器31及
び加算器32へ入力される。
【0012】図10ではスイッチ19は単に逆変換器運転信
号が1、即ち、交直変換器が逆変換器運転しているとき
に電流マージンΔIを選択し、順変換器運転していると
きは0を選択するスイッチであったが、ここでは更に、
逆変換器運転しているときは一時遅れ回路26の出力A,
一時遅れ回路の出力Cを選択し、順変換器運転している
ときは一時遅れ回路27の出力Bと一時遅れ回路の出力D
を選択する。加算器31は共通制御装置からのIdpから
一時遅れ回路30の出力を差し引く加算器で、その出力は
入力が所定値以上になると1を出力するレベル検出器33
に入力される。加算器32は一時遅れ回路30の出力から共
通制御装置からのIdpを差し引く加算器で、その出力
は入力が所定値以上になると1を出力するレベル検出器
34に入力される。フリップフロップ回路35はレベル検出
器33の出力が1になるとセットされ、レベル検出回路34
の出力が1になるとリセットされる。フリップフロップ
回路がセットされるとスイッチ36は、スイッチ19により
一時遅れ回路26の出力A又は一時遅れ回路27の出力であ
るBの中から選択された結果であるEを選択し、リセッ
トされるとスイッチ36は、スイッチ19により一時遅れ回
路28の出力C又は一時遅れ回路29の出力であるDの中か
ら選択された結果であるFを選択する。
【0013】次に作用について説明する。図2は本実施
例の作用を説明するための図である。共通制御装置11か
らのIdpが図2のように変化すると、一時遅れ回路26
の出力A,一時遅れ回路27の出力B,一時遅れ回路28の
出力C,一時遅れ回路29の出力Dは図2のように変化す
る。順変換器4ではスイッチ19はEとしてBを、又、F
としてDを選択し、逆変換器6ではスイッチ19はEとし
てAを、FとしてCを選択する。一方、電流設定値Id
pが増加したときは、レベル検出器33の出力が1とな
り、フリップフロップ回路35がセットされるため、スイ
ッチ36はEの値が選択される。したがって、順変換器で
はB,逆変換器ではAが選択される。又、電流設定値I
dpが減少したときは、レベル検出器34の出力が1とな
り、フリップフロップ回路35がリセットされるため、ス
イッチ36はFの値が選択される。即ち、順変換器では
D,逆変換器ではCが選択される。このように図1の制
御装置によれば、共通制御装置11の定電流設定値がどの
ように変化しても、逆変換器の定電流制御設定値が順変
換器の定電流制御設定値よりも過渡時には本来の電流マ
ージンΔI以上に小さくなり、順変換器と逆変換器の定
電流制御が互いに干渉しづらくなる。図4はシミュレー
ションした結果であり、条件として図14と異なる点は、
本発明による定電流制御設定値の補正回路を付加しただ
けであるが、結果は大きく異なり、図4では安定に運転
されることが確認された。上記実施例によれば、急な電
力変更指令に対しても、順変換器と逆変換器の定電流制
御回路の実質的な設定値の差を大きくすることにより、
互いに定電流制御回路が干渉することがなく、直流リア
クトルのインダクタンスを極力小さくしても安定に電力
を送電できる。
【0014】上記実施例では定電流制御設定値を変更す
るのに、時間遅れ回路と一時遅れ回路の組合せで実現し
ているが、これらのうちいくつかを省略しても安定な運
転が確保される。図3は図1において時間遅れ回路24,
時間遅れ回路25,一時遅れ回路27を省略した場合である
が、これでも安定に運転できる可能性はある。何れにし
も電流設定値の変更時に、順変換器と逆変換器の定電流
制御回路の実質的な設定値の差を大きくすることによ
り、互いに定電流制御回路が干渉することを避けられ、
直流リアクトルのインダクタンスを極力小さくしても安
定に電力を送電できればよい。ここでは説明を簡単にす
るために、図5において基本制御として定電流制御と定
余裕角制御のみからなる例を用いたが、我国では定電圧
制御回路も付加される例が多い。この場合は直流電圧を
決定するのは定電圧制御回路によることになるが、定電
流制御に関する基本的な考え方は全く同様であり、本発
明が適用できる。
【0015】図5は更に他の実施例の構成図であり、図
11と異なる点は転流失敗検出信号を受けて、電流マージ
ンの値を変更する電流マージン変更回路36が付加されて
いる点である。この電流マージン変更回路は図6に示す
ように転流失敗を検出すると、常時は10%程度に設定さ
れている電流マージンの値を一時的に定電流設定値Id
pまで増加させ、その後徐々に定常の10%程度まで戻す
回路である。
【0016】図7は本実施例の作用を説明するための図
であり、転流失敗が発生すると直流電流Idは一度急増
するが、順変換器の定電流制御により抑制され、逆にア
ンダーシュートして設定値Idpより小さくなってしま
う。従来の制御装置ではここで逆変換器6の定電流制御
が働き、直流電圧が定まらず不安定となってしまってい
た。しかし、本発明によれば、逆変換器は転流失敗をし
たときに電流マージン変更回路により直流電流検出値と
比較される基準であるIdp−ΔIは0まで下げられて
おり、逆変換器の定電流制御が動作することはない。し
たがってこの過渡的な直流電流の変動は、順変換器4の
定電流制御のみにより安定に定常値に制御される。図8
はシミュレーションした結果であり、従来特性と異なる
点は、本発明による電流マージン変更回路を付加しただ
けであるが、結果は大きく異なり、図8では安定に運転
されることが確認された。上記本発明によれば転流失敗
による過渡的な直流電流の変動に対しても、順変換器と
逆変換器の定電流制御回路の実質的な設定値の差を大き
くすることにより、互いに定電流制御回路が干渉するこ
とがなく、直流リアクトルのインダクタンスを極力小さ
くしても安定に電力を送電できる。
【0017】この例では事前の運転電流が100 %である
ため、逆変換器の実質的な定電流制御の設定値Idp−
ΔIと順変換器の定電流制御設定値Idpとの差を100
%と大きくとることができたが、事前の運転電流Idp
が小さくなるとこの差は狭まってくる。しかし、運転電
流が小さくなると、本発明のような特別な対策を行なわ
なくても安定に運転できる方向となることはシミュレー
ションによって確認されている。この理由としては、不
安定となる要因の1つに、直流電流の振動が交流系統の
電圧変動を引き起こすが、直流電流が大きい方が交流側
での電圧変動も大きいためと考えられる。したがって、
図6に示す方法でも十分に安定化が図れる。事前の運転
電流が小さくなると問題がある場合は、図9に示すよう
に電流マージンを事前の運転電流に無関係に一時的に大
きくとることにより安定化が図れる。この場合、一時的
に逆変換器の実質的な定電流制御設定値Idp−ΔIは
マイナスになるが問題ない。又、図9において電流マー
ジンの最大値を100 %としているが、この値もシステム
検討の結果必要十分な値であれば良い。
【0018】又、図5では逆変換器の定電流制御回路の
実質的な電流設定値であるIdp−ΔIを下げるのに、
電流マージン変更回路を用いる例を示したが、電流マー
ジンΔIはそのままで、逆変換器のIdpを順変換器と
は別に一時的に下げる方法によっても同様の効果が得ら
れる。又、Idp−ΔIの戻し方も、図7では一定時間
後に一時遅れで戻る例を示したが、ランプ状に戻しても
良い。要するに転流失敗後の過渡時に逆変換器の定電流
制御の実質的な設置値が下がり、順変換器の定電流設定
値との差が十分に確保され、互いの制御が干渉しないよ
うにすれば良いのである。ここでは説明を簡単にするた
めに、図11において基本制御として定電流制御と定余裕
角制御のみからなる例を用いたが、我国では定電圧制御
回路も付加される例が多い。この場合は直流電圧を決定
するのは定電圧制御回路によることになるが、定電流制
御に関する基本的な考え方は全く同様であり、本発明が
適用できる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば急
な電力変更指令に対しても、順変換器と逆変換器の定電
流制御回路の実質的な設定値の差を大きくすることによ
り、互いの定電流制御回路が干渉することなく、直流リ
アクトルのインダクタンスを極力小さくしても安定に電
力を送電できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図。
【図2】本発明の作用を説明するための図。
【図3】本発明の他の実施例を説明するための図。
【図4】図1の実施例の効果を示す図。
【図5】他の実施例の構成図。
【図6】図5の一部を補足説明するための図。
【図7】図5の作用を示す図。
【図8】図5の効果を示す図。
【図9】電流マージン変更回路を示す図。
【図10】本発明が適用できる直流送電系統と従来の制御
装置を示す図。
【図11】直流送電系統の従来の制御装置の働きを説明す
るための図。
【図12】直流送電系統の順変換器と逆変換器の役割を説
明するための図。
【図13】直流送電系統の順変換器と逆変換器の役割を説
明するための図。
【図14】従来の制御装置の不具合を説明するための図。
【符号の説明】
1,9 交流電源 2,8 交流系統 3,7 変換器用変圧器 4,6 交直変換器 5 直流リアクトル 10,15 変換器制御装置 11 共通制御装置 12,16 直流変流器 13,17 計器用変圧器 14,18 ゲートパルス発生器 19,36 スイッチ 20,31,32 加算器 21 定電流制御回路 22 定余裕角制御回路 23 最小値選択回路 24,25 時間遅れ回路 26〜30 一時遅れ回路 33,34 レベル検出器 35 フリップフロップ回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流系統の電力を直流電力に変換する順
    変換器、及びこの直流電力を直流送電線を通して受電端
    に送電し、交流電力に変換する逆変換器を備える直流送
    電系統において、共通制御装置から送られる定電流制御
    設定値が増加したか減少したかを検出する判定手段と、
    前記定電流制御設定値の増加,減少に応じて順変換器と
    逆変換器の各定電流制御設定値との差を十分確保する手
    段を設けたことを特徴とする直流送電系統制御装置。
  2. 【請求項2】 一方の交直変換器が転流失敗した場合
    に、2つの交直変換器が具備する定電流制御設定値の差
    を、一時的に大きくする手段を設けたことを特徴とする
    請求項1記載の直流送電系統制御装置。
JP4032599A 1992-01-23 1992-01-23 直流送電系統制御装置 Pending JPH05207650A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100965163B1 (ko) * 2007-09-18 2010-06-24 도시바 미쓰비시덴키 산교시스템 가부시키가이샤 교직 변환기의 제어 장치
EP3160030A4 (en) * 2014-06-17 2018-03-14 Kabushiki Kaisha Toshiba Power converter control device
EP3288166A4 (en) * 2015-04-23 2018-09-12 Kabushiki Kaisha Toshiba Control device for power converter

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100965163B1 (ko) * 2007-09-18 2010-06-24 도시바 미쓰비시덴키 산교시스템 가부시키가이샤 교직 변환기의 제어 장치
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