JP6312558B2 - 直流き電システム - Google Patents

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Description

この発明は、直流き電システムに関し、より特定的には、電気車の回生電力を交流電力に変換して交流電源に回生する回生インバータの制御に関する。
直流き電システムは、たとえば特開2004−351952号公報(特許文献1)に開示されるように、交流入力を整流器で整流して電気車に力行電流を供給する力行用電源と、定電圧制御したインバータ装置によって電気車からの回生電流を交流電力に変換して交流入力側に回生する回生用電源とを備えたものがある。
上記の特許文献1には、インバータ装置の定電圧制御方式として、整流器の直流電圧変動範囲よりも高い電圧に設定しておき、き電線電圧が設定電圧を保つようにインバータ装置を制御する構成が開示されている。
特開2004−351952号公報
上記のような直流き電システムにおいては、整流器の出力電圧とインバータ装置の設定電圧との電位差が大きい場合には、整流器とインバータ装置との間を過大な循環電流が流れる虞がある。循環電流は回路損失を発生させるため、直流き電システムのランニングコストの増大を招いてしまう。したがって、力行と回生との切り換え時における循環電流の増大を抑制するためには、整流器の出力電圧がインバータ装置の設定電圧よりも高くならないようにする必要がある。
一方、整流器の出力電圧は交流入力側の電圧変動に連動して変動するため、交流入力の電圧変動を受けて、整流器の出力電圧と設定電圧との電位差も変動する。このため、整流器の出力電圧が設定電圧よりも高くなり、過大な循環電流が生じる可能性がある。
このような電圧変動時の循環電流の発生を抑制するための対策として、従来より、交流入力側の電圧変動を考慮したインバータ装置の制御を行なうことが検討されている。しかしながら、交流入力電圧を検出するためには、特別高圧電圧を検出するための計器用変圧器を設置する必要がある。このような計器用変圧器は大型なものであるため、システムの大型化を招くという課題がある。特に、地下変電所などのように、システムの設置スペースが制限される場合には、上記の課題が顕著となる。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、小型な構成で、循環電流の発生を抑制することができる直流き電システムを提供することである。
この発明のある局面によれば、直流き電システムは、交流電源から受けた交流電力を直流電力に変換してき電線を介して電気車に供給する整流器と、交流電源と整流器との間に設けられ、交流電力を降圧して整流器に供給する整流器用変圧器と、電気車の回生運転時に発生する回生電力を交流電力に変換する回生インバータと、回生インバータから受けた交流電力を交流電源に回生する回生インバータ用変圧器と、回生インバータを制御するための制御装置とを備える。制御装置は、整流器用変圧器の二次側電圧に基づいて電圧指令を生成する電圧指令生成回路と、き電線の電圧を検出する電圧検出部と、電圧検出部の検出値が電圧指令に一致するように回生インバータを制御する制御部とを含む。
好ましくは、制御装置は、整流器用変圧器の一次側電流を検出する電流検出部と、電流検出部の検出値に基づいて電圧指令を補正する補正部とをさらに含む。
好ましくは、制御装置は、電圧指令の下限値を生成するためのリミッタ回路と、電圧指令生成回路により生成される電圧指令およびリミッタ回路の出力電圧のうち最大のものを選択して制御部に出力する最大値選択回路とをさらに含む。
好ましくは、整流器は、き電線に対して複数設けられる。整流器用変圧器は、複数の整流器にそれぞれ対応するように、複数設けられる。電圧指令生成回路は、複数の整流器用変圧器の二次側にそれぞれ接続されるように、複数設けられる。制御装置は、複数の電圧指令生成回路によりそれぞれ生成される複数の電圧指令のうち最大のものを選択して制御部に出力する最大値選択回路をさらに含む。
好ましくは、制御装置は、電圧指令の下限値を生成するためのリミッタ回路をさらに含む。最大値選択回路は、複数の電圧指令およびリミッタ回路の出力電圧のうち最大のものを選択して制御部に出力する。
この発明によれば、循環電流の発生を抑制することが可能な直流き電システムを、小型な構成で構築することができる。
この発明の実施の形態1による直流き電システムの全体構成図である。 回生インバータの制御パターンを説明するための図である。 従来の技術における回生インバータの制御装置の機能ブロック図である。 実施の形態1に係る回生インバータの制御装置の構成を示す機能ブロック図である。 実施の形態2に係る回生インバータの制御装置の構成を示す機能ブロック図である。 実施の形態3に係る回生インバータの制御装置の構成を示す機能ブロック図である。 実施の形態4に係る回生インバータの制御装置の構成を示す機能ブロック図である。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して、その説明を繰返さない。
[実施の形態1]
(直流き電システムの全体構成)
図1は、この発明の実施の形態1による直流き電システムの全体構成図である。
図1を参照して、本実施の形態1による直流き電システムは、交流電源1から供給される三相交流電力を直流電力に変換してき電線3を介して電気車5に供給する。
直流き電システムは、整流器10,12と、整流器用変圧器22,24と、回生インバータ14と、回生インバータ用変圧器20とを備える。直流き電システムは、高圧一般負荷(高配負荷)18と、高配用変圧器26とをさらに備える。
整流器用変圧器22,24は、一次側が遮断器CBを介して送電線2に接続され、二次側が整流器10に接続される。整流器用変圧器22,24は、送電線2より受電する三相交流の特別高圧電圧(たとえば三相交流77kV)をき電に適した電圧(直流1500Vの場合は、三相交流1200V)に降圧する。
整流器10,12は、たとえばシリコン整流器から構成される。整流器10は、整流器用変圧器22から受ける三相交流電力を直流電力に整流する。整流器12は、整流器用変圧器24から受ける三相交流電力を直流電力に整流する。直流電力は、図1中に点線矢印で示されるように、き電線3を介して電気車5へ供給される。整流器10に対する電流帰路としてレール4が利用される。き電線3およびレール4には複数の整流器が接続されている。図1では2つの整流器10,12を例示する。
高配用変圧器26は、一次側が遮断器CBを介して送電線2に接続され、二次側が高配負荷18に接続される。高配用変圧器26は、特別高圧電圧を高配負荷18に適した電圧(たとえば三相交流6.6kV)に降圧して高配負荷18に供給する。
回生インバータ14は、電気車5の回生制動時に発生する回生電力を交流電力に変換するための装置である。回生インバータ14の交流側は回生インバータ用変圧器20を介して送電線2に接続される。
回生インバータ14は、複数のサイリスタ等の電力用半導体スイッチング素子によって構成される。回生インバータ14は、制御装置16から入力されるゲートパルス信号によって動作する。回生インバータ14の構成には公知の構成を適用できるので、ここでは詳細な説明を繰り返さない。
回生インバータ用変圧器20は、回生インバータ14から出力される単相交流を三相交流に変換して送電線2側に回生する。これにより、図1中に実線矢印で示されるように、電気車5に回生制動時に生じる回生電力を送電線2に回生できるため、安定したブレーキ動作や電力の有効利用が実現される。
制御装置16は、代表的には、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などのメモリ領域と、入出力インターフェイスとを主体として構成される。そして、制御装置16は、予めROMなどに格納されたプログラムをCPUがRAMに読み出して実行することによって、回生インバータ14の制御を実行する。
(回生インバータの制御構造)
次に、回生インバータ14の制御構造について詳細に説明する。
図1に示されるように、回生インバータ14と整流器10,12とは、き電線3およびレール4の間に並列に接続されている。そのため、電気車5の力行時における整流器10,12による給電と、電気車5の回生制動時における回生インバータ14による回生との切り換えは、スイッチ等を用いることなく、自動的かつ連続的にスムーズに行なうことができる。
図2を参照して、回生インバータ14の制御パターンについて説明する。図2は、直流き電システムにおける負荷電流(電気車5の走行電流)に対するき電線3の出力特性を示す図である。図2において横軸は負荷電流Idを示し、縦軸はき電線3およびレール4間の電圧であるき電線電圧を示す。負荷電流Idの極性は、力行側を正とし、回生側を負とする。
図2を参照して、領域Iは、整流器10,12が動作する順変換領域(力行領域)を示す。き電線電圧Edは、整流器10,12の出力電圧に相当する。領域Iでは、負荷電流(力行電流)の増加に伴ない、整流器10,12の内部インピーダンス等の影響を受けてき電線電圧Edが低下する。
領域IIIは、回生インバータ14が動作する逆変換領域(回生領域)を示す。き電線電圧Edは、回生インバータ14の直流側電圧に相当する。領域IIIでは、負荷電流(回生電流)の増加に伴ない、回生インバータ14の内部インピーダンス等の影響を受けて直流側電圧が増加する。制御装置16は、後述する制御構造を用いて、回生インバータ14におけるサイリスタの点弧位相を制御する。
領域IVは、回生インバータ14が定電圧動作する領域を示す。回生電流の増加に伴なってき電線電圧Edが上昇して所定電圧Ediを超過したときには、き電線電圧Edが所定電圧Ediを超えないように回生インバータ14の回生動作を制御する。所定電圧Ediは、たとえば回生インバータ14の定格電圧に設定される。
領域IIは、回生インバータ14の動作と整流器10,12の動作とが切り換わる遷移領域である。以下の説明では、負荷電流Idが0近傍となる無負荷状態のときの整流器10,12の出力電圧Edr0を「整流器無負荷電圧」と称し、無負荷状態のときの回生インバータ14の直流側電圧Edi0を「インバータ無負荷電圧」とも称する。
整流器無負荷電圧Edr0がインバータ無負荷電圧Edi0とよりも高い場合には、整流器10,12から回生インバータ14に向けて循環電流が流れる。この不要な循環電流が流れることによって回路損失が発生する。その結果、直流き電システムのランニングコストの増大を招いてしまう。したがって、循環電流の増大を抑制するためには、整流器無負荷電圧Edr0がインバータ無負荷電圧Edi0よりも高くならないようにする必要がある。本実施の形態では、回生インバータ14の制御によって、インバータ無負荷電圧Edi0と整流器無負荷電圧Edr0との電位差を調整する。
まず図3を用いて、従来の技術における回生インバータの制御構造を説明する。図3には、従来の技術における回生インバータの制御装置の機能ブロック図が示される。
図3を参照して、従来の技術における回生インバータ14の制御構造は、電圧指令生成回路30と、電圧制御部40と、電圧検出部42と、ゲートパルス発生部44とから構成される。
電圧指令生成回路30は、交流電源1から受電する三相交流の特別高圧電圧に基づいて、回生インバータ14が出力すべき直流電圧を指令するための電圧指令を生成する。具体的には、電圧指令生成回路30は、計器用変圧器(PT:Potential Transformer)32と、整流器34とを有する。計器用変圧器32は、交流電源1から受電する三相交流の特別高圧電圧を検出する。計器用変圧器32は、検出された特別高圧電圧を電圧制御部40での処理に適した電圧に変換する。整流器32は、計器用変圧器32から受ける交流電圧を直流電圧に整流することにより電圧指令を生成する。電圧指令生成回路30は、生成した電圧指令を電圧制御部40へ出力する。
電圧検出部42は、き電線3とレール4との間の電圧(き電線電圧)を検出し、検出値を電圧制御部40へ出力する。
電圧制御部40は、電圧指令生成回路30から指示された電圧指令に従って、回生インバータ出力電圧を制御する。具体的には、電圧制御部40は、電圧検出部42によって検出されたき電線電圧と、電圧指令との比較に基づいて、き電線電圧を増減するフィードバック制御を実行する。電圧制御部40は、電圧指令に対するき電線電圧の偏差を増幅することにより、偏差に応じて回生インバータ14におけるサイリスタの点弧位相指令を生成する。
ゲートパルス発生部44は、電圧制御部40から指示される点弧位相指令に基づいてサイリスタに与えるゲートパルスを生成する。回生インバータ14の各サイリスタは、ゲートにゲートパルス発生部44からのゲートパルス信号を受ける。複数のサイリスタを所定のタイミングでオンさせることにより、直流電力を三相交流電力に変換することができる。
なお、回生電流が増加することによって、き電線電圧が所定電圧Ediを超えた場合には、回生インバータ14は、定電圧動作領域(図2の領域IV)に入る。これにより、き電線電圧の上昇を抑制し、電気車5の回生失効を防止する。
回生インバータ14の制御構造を図3に示される構成とすることにより、交流電源1側で特別高圧電圧が変動すると、これに対応して電圧指令も変化する。そして、電圧制御部40は、電圧指令の変化に追従するようにき電線電圧を制御する。したがって、力行と回生とが切り換わる遷移領域(図2の領域II)において、回生インバータ無負荷電圧Edi0は特別高圧電圧の変化に連動して変化する。一方、整流器10,12の出力電圧は特別高圧電圧の変化に連動して変化するため、整流器無負荷電圧Edr0も変化する。すなわち、特別高圧電圧が変化した場合には、回生インバータ無負荷電圧Edi0および整流器無負荷電圧Edr0がともに特別高圧電圧の変化に連動して変化する。その結果、特別高圧電圧の変動によって、回生インバータ無負荷電圧Edi0と整流器無負荷電圧Edr0との電位差が大きくなることが抑制される。これにより、特別高圧電圧の変動時においても循環電流が増大するのを回避することができる。
しかしながら、図3に示される従来の回生インバータの制御構造においては、特別高圧電圧に基づいて電圧指令を生成するため、特別高圧電圧を検出するための専用の計器用変圧器(図3の計器用変圧器32)を設置する必要がある。特別高圧電圧は三相交流77kVと高いため、計器用変圧器32の体格(特に、変圧器の入出力端子を覆う碍子の体格)が大型なものとなってしまう。そのため、地下変電所などのように、システムの設置スペースが制限される場合には、制御構造を実現することが難しいという問題があった。また、特別高圧電圧を検出するためには高価な計器用変圧器が必要となるため、システムがコストアップするという課題があった。
このような不具合を回避するためには、電圧指令生成回路30を搭載することなく、電圧指令を予め定められた値(固定値)とする手法を採ることができる。しかしながら、上記のように、特別高圧電圧に連動して整流器無負荷電圧Edr0が変化するため、整流器無負荷電圧Edr0がインバータ無負荷電圧Edi(固定値)を上回るケースが生じる場合がある。この場合、電位差に応じて過大な循環電流が発生する可能性がある。過大な循環電流を未然に回避するためには、電圧指令を予め高い電圧値に設定しておく必要がある。
そこで、本実施の形態1に係る回生インバータ14の制御構造においては、電圧指令生成回路を整流器用変圧器の二次側に設ける。これにより、小型の電圧指令生成回路を実現することができる。この結果、システムの大型化を招くことなく、過大な循環電流が流れるのを防止することができる。また、従来の制御構造と比較して電圧指令生成回路を低コスト化できるため、システムのコストアップを抑えることが可能となる。
図4は、実施の形態1に係る回生インバータ14の制御装置16の構成を示す機能ブロック図である。なお、図4に記載された各機能ブロックについては、予め設定されたプログラムに従って制御装置16がソフトウェア処理を実行することにより実現することができる。あるいは、制御装置16の内部に当該機能ブロックに相当する機能を有する回路(ハードウェア)を構成することも可能である。
図4を参照して、制御装置16は、電圧制御部40と、電圧検出部42と、ゲートパルス発生部44とを含む。制御装置16はさらに、電圧指令生成回路50を含む。
本実施の形態1に係る制御装置16は、図3に示した従来の制御装置と比較して、電圧指令生成回路30に代えて、電圧指令生成回路50を有している。電圧指令生成回路50は、整流器用変圧器22の二次側に接続される。電圧指令生成回路50は、整流器用変圧器22の二次側の電圧に基づいて電圧指令を生成する。具体的には、電圧指令生成回路50は、計器用変圧器52と、整流器54とを含む。計器用変圧器52は、整流器用変圧器22の二次側の電圧を検出する。計器用変圧器52は、検出された二次側の電圧を電圧制御部40での処理に適した電圧に変換する。整流器54は、計器用変圧器52から受ける交流電圧を直流電圧に整流することにより電圧指令を生成する。電圧指令生成回路50は、生成した電圧指令を電圧制御部40へ出力する。電圧制御部40は、図3で説明したのと同様の方法で、電圧指令生成回路50から指示された電圧指令に従って、き電線電圧を制御する。
上記の構成において、整流器用変圧器22は、特別高圧電圧(三相交流77kV)をき電に適した電圧(三相交流1200V)に降圧する。このため、整流器用変圧器22の二次側の電圧は、特別高圧電圧に比べて著しく低い値となっている。これにより、二次側の電圧を検出する計器用変圧器52として、図3に示される計器用変圧器32よりも体格の小さい変圧器を用いることができる。よって、システムの大型化を招くことなく、過大な循環電流が流れるのを防止することができる。
また、計器用変圧器52は計器用変圧器32に比べて低価格であることから、電圧指令生成回路50の低コスト化を図ることができる。この結果、システムのコストアップを抑えることが可能となる。
ここで、小型化および低コスト化の観点に立てば、高配負荷18に接続される高配用変圧器26の二次側の電圧を電圧指令の生成に用いることも考えられる。しかしながら、高配負荷18と電気車5とは互いに独立して動作可能な負荷であるため、高配用変圧器26の二次側の電圧に整流器無負荷電圧Edr0の変化を反映させることが難しいという問題がある。また、高配負荷18は交流負荷を含んでいるため、電圧指令の生成には無効電力を考慮した演算処理が必要となり、制御構造が複雑となってしまうという問題もある。これに対して、本実施の形態1によれば、整流器無負荷電圧Edr0を直接的に反映した整流器用変圧器22の二次側電圧を用いて電圧指令を生成するため、上記の不具合を解消することができ、回生インバータ14の制御構造を簡易なものとすることができる。
[実施の形態2]
実施の形態1では、回生インバータ14の制御構造として、整流器用変圧器22の二次側の電圧を用いて電圧指令を生成する構成について説明した。実施の形態2では、電圧指令の精度を向上させて、より確実に循環電流の増大を抑制することができる制御構造について説明する。なお、本実施の形態2に係る直流き電システムは、制御装置16Aを除いて図1の直流き電システムと同様の構成であるため、その図示および説明を省略する。
図5は、実施の形態2に係る回生インバータ14の制御装置16Aの構成を示す機能ブロック図である。図5を参照して、本実施の形態2に係る制御装置16Aは、図4に示した制御装置16と比較して、電圧補正部60をさらに含む。
整流器用変圧器22には内部インピーダンスが存在している。そのため、整流器用変圧器22の二次側電圧は、交流電源1から受電する特別高圧電圧よりも低い値となる。負荷が大きくなるほど、特別高圧電圧と整流器用変圧器22の二次側電圧とのずれが大きくなる。したがって、二次側電圧を用いて生成した電圧指令に従って回生インバータ14を制御すると、インバータ無負荷電圧Edi0と整流器無負荷電圧Edr0との電位差が増えてしまい、循環電流の増大につながる虞がある。
そこで、本実施の形態2に係る制御装置16Aでは、電圧指令生成回路50により生成された電圧指令に対して、整流器用変圧器22における電圧降下を補償するための補正を行なって電圧指令を決定する。
図5を参照して、電圧補正部60は、負荷電流に応じて電圧指令を補正するための装置である。具体的には、電圧補正部60は、計器用変流器(CT:Current Transformer)62と、整流器64と、電圧補償部66と、加算部68とを含む。
計器用変流器62は、送電線2と整流器用変圧器22の一次側との間に介挿接続される。計器用変流器62は、整流器用変圧器22の一次側の電流を検出する。整流器62は、計器用変流器62により検出される一次側の電流を直流電流に整流して電圧補償部66に出力する。
電圧補償部66は、整流器62から整流器用変圧器22の一次側電流を受けると、一次側電流に基づいて電圧降下を補償するための補正量を算出する。加算部68は、電圧指令生成回路50により生成された電圧指令と、電圧補償部66により算出された補正量とを加算し、整流器用変圧器22における電圧降下を考慮した電圧指令を演算する。
電圧制御部40には、電圧補正部60によって補正された電圧指令が入力される。電圧制御部40は、電圧検出部42によって検出されたき電線電圧と、補正された電圧指令との比較に基づいて、き電線電圧を増減するフィードバック制御を実行する。
以上説明したように、この発明の実施の形態2によれば、整流器用変圧器の二次側の電圧を用いて電圧指令を生成し、生成した電圧指令を整流器用変圧器の一次側の電流に基づいて補正する。これにより、特別高圧電圧に対する電圧指令の連動性が高められるため、電圧指令の精度が向上し、より確実に循環電流の増大を抑制することができる。
[実施の形態3]
上記の実施の形態1および2に係る電圧指令生成回路50において、整流器用変圧器22の二次側電圧を検出する計器用変圧器52には、過電流から回路を保護するためのヒューズが設けられている。ヒューズが熱疲労や故障等によって溶断した場合には、計器用変圧器52が動作不能となるため、電圧指令が0になる可能性がある。この電圧指令に従って回生インバータ14を制御すると、インバータ無負荷電圧Edi0と整流器無負荷電圧Edr0との電位差が増えてしまい、循環電流の増大につながる虞がある。
実施の形態3では、回生インバータ14の安定動作を確保することが可能な制御構造について説明する。なお、本実施の形態3に係る直流き電システムは、制御装置16Bを除いて図1の直流き電システムと同様の構成であるため、その図示および説明を省略する。
図6は、実施の形態3に係る回生インバータ14の制御装置16Bの構成を示す機能ブロック図である。図6を参照して、本実施の形態3に係る制御装置16Bは、図5に示した制御装置16Aと比較して、リミッタ回路70およびダイオード74,76をさらに含む。
リミッタ回路70は、可変抵抗器72を含む。可変抵抗器72は、外部からの操作量に応じて電気抵抗値が変化するように構成されている。可変抵抗器72は、入力される電圧を可変抵抗器72で分圧して出力する。可変抵抗器72の出力電圧はダイオード74のアノードに入力される。ダイオード74のカソードは電圧制御部40に接続される。
ダイオード76のアノードには電圧補正部60によって補正された電圧指令が入力される。ダイオード76のカソードは電圧制御部40に接続される。ダイオード74,76はダイオードOR回路を構成する。ダイオードOR回路は、リミッタ回路70の出力電圧および電圧指令を入力とし、電圧値の高い方の電圧を出力する。
すなわち、ダイオードOR回路は最大値選択回路を構成する。これにより、ヒューズの溶断などによって電圧指令が急激に低下した場合においても、リミッタ回路70の出力電圧以上となるように、電圧指令を制限することができる。このように、本実施の形態3によれば、リミッタ回路70および最大値選択回路(ダイオード74,66)によって電圧指令に下限値を設けることができる。これにより、回生インバータ14の安定動作を確保できるため、循環電流の増大を抑制することができる。
[実施の形態4]
図1に示されるように、き電線3およびレール4に複数の整流器10,12が接続されている場合には、複数の整流器用変圧器22,24にそれぞれ対応して複数の電圧指令生成回路を設けることができる。複数の電圧指令生成回路により生成される複数の電圧指令の切り換えを機械式リレーによって行なう場合、リレーの接点を切り換える過渡期において電圧指令の供給が途絶える瞬断が生じる。電圧指令の瞬断によって過渡期に過大な循環電流が発生する虞がある。実施の形態4では、複数の電圧指令の切り換えを無瞬断で行なうことが可能な制御構造について説明する。
図7は、実施の形態4に係る回生インバータ14の制御装置16Cの構成を示す機能ブロック図である。図7を参照して、本実施の形態4に係る制御装置16Cは、2つの電圧指令生成回路50,90と、電圧指令生成回路50,90にそれぞれ対応する2つの電圧補正部とを含む。制御装置16Cはさらに、リミッタ回路70と、ダイオード74,76,78とを含む。
電圧指令生成回路50は、整流器用変圧器22の二次側に接続される。電圧指令生成回路50は、整流器用変圧器22の二次側の電圧に基づいて電圧指令を生成する。計器用変流器62、整流器64、電圧補償部66および加算部68は、電圧指令生成回路50により生成される電圧指令を補正するための電圧補正部を構成する。
電圧指令生成回路90は、整流器用変圧器24の二次側に接続される。電圧指令生成回路90は、整流器用変圧器24の二次側の電圧に基づいて電圧指令を生成する。計器用変流器82、整流器84、電圧補償部86および加算部88は、電圧指令生成回路90により生成される電圧指令を補正するための電圧補正部を構成する。各電圧補正部の構成および動作は、実施の形態2で示した電圧補正部60の構成および動作と同様であるため、詳細な説明を省略する。
ダイオード76のアノードには電圧指令生成回路50により生成された電圧指令が入力される。ダイオード78のアノードには電圧指令生成回路90により生成された電圧指令が入力される。ダイオード78のアノードにはリミッタ回路70の出力電圧が入力される。上記の実施の形態3で説明したように、リミッタ回路70の出力電圧は電圧指令の下限値となる。ダイオード74,76,78のカソードは電圧制御部40に共通に接続される。ダイオード74,76,78はダイオードOR回路(最大値選択回路)を構成する。ダイオードOR回路は、電圧指令生成回路50により生成された電圧指令、電圧指令生成回路90により生成された電圧指令およびリミッタ回路70の出力電圧を入力とし、最も電圧値が高いものを出力する。
このような構成とすることにより、電圧制御部40には2つの電圧指令および電圧指令の下限値のうちのいずれかが選択されて入力されるため、電圧指令の瞬断を回避することができる。したがって、複数の電圧指令を切り換える過渡期に過大な循環電流が発生するのを防止することができる。
なお、実施の形態4に係る制御構造は、複数の電圧指令を機械式リレーで切り換える構成にも適用することができる。たとえば複数の電圧指令生成回路50,90によりそれぞれ生成された複数の電圧指令を機械式リレーで切り換えて電圧制御部40に入力する構成において、機械式リレーと電圧制御部40との間に最大値選択回路を設ける。この最大値選択回路は、機械式リレーを介して入力される電圧指令およびリミッタ回路70の出力電圧を入力とし、電圧値の高い方の電圧を出力するように構成される。これによれば、機械式リレーによって電圧指令が切り換わる過渡期において、電圧指令は下限値に設定される。したがって、電圧指令の瞬断が回避され、過大な循環電流の発生を防止することができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 交流電源、2 送電線、3 き電線、4 レール、5 電気車、10,12,34,54,64,94 整流器、14 回生インバータ、16,16A〜16C 制御装置、18 高配負荷、20 回生インバータ用変圧器、22,24 整流器用変圧器、26 高配用変圧器、30,50,90 電圧指令生成回路、32,52,92 計器用変圧器、40 電圧制御部、42 電圧検出部、44 ゲートパルス発生部、60 電圧補正部、62 計器用変流器、66,86 電圧補償部、68,88 加算部、70 リミッタ回路、72 可変抵抗器、74,76,78 ダイオード、CB 遮断器。

Claims (5)

  1. 直流き電システムであって、
    交流電源から受けた交流電力を直流電力に変換してき電線を介して電気車に供給する整流器と、
    前記交流電源と前記整流器との間に設けられ、前記交流電力を降圧して前記整流器に供給する整流器用変圧器と、
    前記電気車の回生運転時に発生する回生電力を交流電力に変換する回生インバータと、
    前記回生インバータから受けた交流電力を前記交流電源に回生する回生インバータ用変圧器と、
    前記回生インバータを制御するための制御装置とを備え、
    前記制御装置は、
    前記整流器用変圧器の二次側電圧に基づいて、整流器無負荷電圧がインバータ無負荷電圧よりも高くならないように、電圧指令を生成する電圧指令生成回路と、
    前記き車線の電圧を検出する電圧検出部と、
    前記電圧検出部の検出値が前記電圧指令に一致するように前記回生インバータを制御する制御部とを含む、直流き電システム。
  2. 前記制御装置は、
    前記整流器用変圧器の一次側電流を検出する電流検出部と、
    前記電流検出部の検出値に基づいて前記電圧指令を補正する補正部とをさらに含む、請求項1に記載の直流き電システム。
  3. 前記制御装置は、
    前記電圧指令の下限値を生成するためのリミッタ回路と、
    前記電圧指令生成回路により生成される前記電圧指令および前記リミッタ回路の出力電圧のうち最大のものを選択して前記制御部に出力する最大値選択回路とをさらに含む、請求項1または2に記載の直流き電システム。
  4. 前記整流器は、前記き電線に対して複数設けられ、
    前記整流器用変圧器は、複数の前記整流器にそれぞれ対応するように、複数設けられ、
    前記電圧指令生成回路は、複数の前記整流器用変圧器の二次側にそれぞれ接続されるように、複数設けられ、
    前記制御装置は、
    複数の前記電圧指令生成回路によりそれぞれ生成される複数の前記電圧指令のうち最大のものを選択して前記制御部に出力する最大値選択回路をさらに含む、請求項1または2に記載の直流き電システム。
  5. 前記制御装置は、
    前記電圧指令の下限値を生成するためのリミッタ回路をさらに含み、
    前記最大値選択回路は、前記複数の電圧指令および前記リミッタ回路の出力電圧のうち最大のものを選択して前記制御部に出力する、請求項4に記載の直流き電システム。
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