JP5225900B2 - 信号処理装置、映像表示装置及び信号処理方法 - Google Patents
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Description
また、映像信号に基づいて最適に変更された諧調特性、コントラストゲイン、ブライトネス設定に応じてカラーゲインを調整する信号処理装置が提案されている(例えば、特許文献2)。
特許文献1に示すように、平均輝度の高い明るい映像においては、色差信号の信号レベルを高く設定することが良好な画質として好まれる傾向にあるため、輝度信号が高い画素が多いほど、カラーゲインを大きく設定する必要がある。しかしながら、輝度信号が高い画素の中に、彩度レベルの高い画素が含まれ、大きなカラーゲインが設定されると、色の飽和が発生してしまう。
本発明に係る信号処理方法は、一の映像の複数の画素夫々の輝度及び色を示した輝度信号及び色差信号を入力し、入力された輝度信号及び色差信号夫々に基づいて色差信号の信号レベルを変更する信号処理方法において、入力された色差信号を彩度信号に変換し、入力された輝度信号及び変換された彩度信号夫々に基づいて、輝度及び彩度の二次元度数分布を生成し、生成された度数分布における各度数に、該度数の輝度及び彩度に対応付けられており、輝度の値が大きい程又は彩度の値が小さい程、大きな値を有する重み係数を夫々乗算し、乗算して得られた各乗算値の加算値が大きい/小さい程、色差信号の信号レベルがより高い/低い信号レベルに変更されるように色差信号の信号レベル変更量を決定することを特徴とする。
なお、映像全体における輝度信号の信号レベルが高い場合、色差信号の信号レベルはより高い信号レベルに変更されるため、映像全体の輝度が高い場合であっても、色鮮やかな映像を実現することができる。また、映像全体における輝度信号の信号レベルが低い場合、信号レベル変更量は抑えられるため、映像全体の輝度が低い場合であっても色のノイズを抑えることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る映像表示装置を示すブロック図である。本実施の形態に係る映像表示装置は、映像を構成する複数の画素夫々の輝度及び色を示した輝度信号Y及び色差信号Cr、Cbの補正を行う信号処理装置1、信号処理装置1にて信号処理された輝度信号Yout及び色差信号Crout、Cboutに基づいて映像を表示する表示部2を備える。本実施の形態に係る映像表示装置は、輝度及び彩度の二次元のヒストグラムを用いてカラーゲインを調整し、良好な画質を得ることを可能にするものである。
輝度彩度ヒストグラム生成部12は、生成された二次元度数分布、即ち各輝度区分及び彩度区分の度数binijをカラーゲイン算出部13へ出力する。
重み係数Wijは、映像全体の輝度レベルjが高い程、つまり明るいシーンである程、カラーゲインGを大きくすることが望まれるため、輝度レベルjが高い程、値が大きくなるように設定されている。一方、色の飽和を防ぐためには、彩度レベルiが高い程、値が小さくなるようにすることが望まれるため、小さな値が重み係数Wijに設定されている。
カラーゲイン算出部13で算出されたカラーゲインgをそのまま色差信号変更部15へ出力すると、使用者が映像の彩度に違和感を覚えることがあるが、リミッタ14aを備えることによって、原映像の彩度が大きく変化することを防止することができ、自然な映像を表示することができる。
カラーゲイン算出部13で算出されたカラーゲインgをカラーゲインGとしてそのまま色差信号変更部15へ出力すると、フレーム単位でカラーゲインGが急激に変化し、使用者が映像に違和感を覚えることがあるが、ローパスフィルタ14bを備えると、フレーム単位でカラーゲインGが急激に変化することを防止することができるため、自然な映像を表示することができる。
図5は、変形例1に係る映像表示装置を示すブロック図である。
変形例1に係る映像表示装置は、彩度ヒストグラムを用いてカラーゲインgを調整し、良好な画質を得ることを可能にするものである。変形例1に係る映像表示装置は、実施の形態1に係る信号処理装置1及び表示部2と同様の構成を有している。ただし、輝度彩度ヒストグラム生成部12に代えて、彩度ヒストグラム生成部112及びAPL(APL:Average. Picture Level)算出部118を備えている点が異なる。また、カラーゲイン算出部13及び重み係数LUT113bの処理内容及び構成が異なる。以下では、主に上記相異点について説明する。
彩度ヒストグラム生成部112は、生成された彩度の度数分布、即ち各彩度区分の度数bini をカラーゲイン算出部13へ出力する。
カラーゲイン算出部13は、入力された各彩度区分の度数bini に、重み係数LUT113bから読み出した対応する重み係数Wi を夫々乗算し、乗算して得られた各乗算値Wi ×bini を加算する。加算値は、下記式(3)で表される。
また、輝度及び彩度の二次元度数分布を生成する場合に比べて、度数分布を格納するために必要なメモリ容量を抑えることができ、低コストで信号処理装置101及び映像表示装置を構成することができる。
図9は、変形例2に係る映像表示装置を示すブロック図である。
変形例2に係る映像表示装置は、重み係数LUT13bを用いず、彩度ヒストグラムを用いてカラーゲインgを調整し、良好な画質を得ることを可能にするものである。変形例2に係る映像表示装置は、変形例1に係る信号処理装置101及び表示部2と同様の構成を有している。ただし、重み係数LUTを備えていない点が異なる。また、カラーゲイン算出部213の処理内容が異なる。以下では、主に上記相異点について説明する。なお、彩度ヒストグラム生成部212及びAPL算出部218の構成は、変形例1に係る彩度ヒストグラム生成部112及びAPL算出部118と同様である。
図12は、変形例3に係る映像表示装置を示すブロック図である。変形例3に係る映像表示装置は、カラーゲインgを算出するための基本情報として、輝度信号Yを用い、輝度信号Yの情報を用いて算出されたカラーゲインgを彩度の度数分布を用いて補正するように構成されている。変形例3に係る映像表示装置は、変形例1に係る信号処理装置101及び表示部2と同様の構成を有している。ただし、カラーゲイン算出部313の構成が異なる。以下では、主に上記相異点について説明する。なお、彩度ヒストグラム生成部312及びAPL算出部318の構成は、変形例2に係る彩度ヒストグラム生成部212及びAPL算出部218と同様である。
図14は、変形例4に係る映像表示装置を示すブロック図である。
変形例4に係る映像表示装置は、彩度の度数分布と、輝度の度数分布とを用いてカラーゲインgを調整し、良好な画質を得ることを可能にするものである。変形例4に係る映像表示装置は、実施の形態1に係る信号処理装置1及び表示部2と同様の構成を有している。ただし、輝度彩度ヒストグラム生成部12に代えて、彩度ヒストグラム生成部412及び輝度ヒストグラム生成部419を備えている点が異なる。また、カラーゲイン算出部413の処理内容及び構成が異なる。以下では、主に上記相異点について説明する。なお、彩度ヒストグラム生成部412は、変形例1と同様の構成であるため、詳細な説明を省略する。
カラーゲイン算出部413は、入力された各輝度区分の度数binj に、重み係数LUT413bから読み出した対応する重み係数Wj を夫々乗算し、乗算して得られた各乗算値Wj ×binj を加算する。加算値は、下記式(5)で表される。
図16は、変形例5に係る映像表示装置を示すブロック図である。変形例5に係る映像表示装置は、本発明に係るコンピュータプログラム4aをコンピュータ3に実行させることによって実現される。
次いで、CPU31は、ステップS15で変更されたカラーゲインに基づいて色差データの値を変更する(ステップS16)。そして、CPU31は、輝度信号Y及び変更された色差データ夫々をアナログの輝度信号Y及び色差信号Cr、CbにDA変換し(ステップS17)、DA変換された輝度データ及び色差データを出力部37にて外部へ出力し(ステップS18)、処理を終える。
更にまた、本実施の形態では、輝度及び彩度の二次元度数分布、輝度又は彩度の度数分布を用いてカラーゲインを調整する例を説明したが、輝度、色差信号Cr、色差信号Cbの度数分布を生成し、該度数分布を用いてカラーゲインを算出するように構成しても良い。
2 表示部
3 コンピュータ
4 記録媒体
4a コンピュータプログラム
11 彩度変換部
12 輝度彩度ヒストグラム生成部
13 カラーゲイン算出部
13a ゲインテーブル
13b 重み係数LUT
14 カラーゲイン変更部
14a リミッタ
14b ローパスフィルタ
15 色差信号変更部
16 場面変化検出部
17 輝度信号変更部
Y 輝度信号
Cr、Cb 色差信号
S 彩度信号
Claims (10)
- 一の映像の輝度信号及び色差信号を入力し、入力された輝度信号及び色差信号夫々に基づいて色差信号の信号レベルを変更する信号処理装置において、
輝度信号及び色差信号は、複数の画素夫々の輝度及び色を示しており、
入力された色差信号を彩度信号に変換する彩度信号変換手段と、
該彩度信号変換手段にて変換された彩度信号に基づいて、彩度の度数分布を生成する彩度度数分布生成手段と、
彩度に対応付けられており、該彩度の値が小さい/大きい程、大きな/小さな値を有する重み係数を記憶する記憶手段と、
前記彩度度数分布生成手段にて生成された度数分布における各度数に、対応する重み係数を夫々乗算し、乗算して得られた各乗算値の加算値が大きい/小さい程、色差信号の信号レベルがより高い/低い信号レベルに変更されるように色差信号の信号レベル変更量を決定する色差信号変更量決定手段と
を備えることを特徴とする信号処理装置。 - 前記色差信号変更量決定手段は、
前記彩度度数分布生成手段にて生成された度数分布における所定彩度以上の度数を加算し、加算して得られた加算値が小さい/大きい程、色差信号の信号レベルがより高い/低い信号レベルに変更されるように信号レベル変更量を決定する手段を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。 - 入力された輝度信号に基づいて、輝度の度数分布を生成する輝度度数分布生成手段を備え、
前記色差信号変更量決定手段は、
前記輝度度数分布生成手段にて生成された度数分布に基づいて、色差信号の信号レベル変更量を決定するようにしてある
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の信号処理装置。 - 一の映像の輝度信号及び色差信号を入力し、入力された輝度信号及び色差信号夫々に基づいて色差信号の信号レベルを変更する信号処理装置において、
輝度信号及び色差信号は、複数の画素夫々の輝度及び色を示しており、
入力された色差信号を彩度信号に変換する彩度信号変換手段と、
入力された輝度信号及び該彩度信号変換手段にて変換された彩度信号夫々に基づいて、輝度及び彩度の二次元度数分布を生成する輝度彩度度数分布生成手段と、
輝度及び彩度に対応付けられており、輝度の値が大きい程又は彩度の値が小さい程、大きな値を有する重み係数を記憶する記憶手段と、
前記輝度彩度度数分布生成手段にて生成された度数分布における各度数に、対応する重み係数を夫々乗算し、乗算して得られた各乗算値の加算値が大きい/小さい程、色差信号の信号レベルがより高い/低い信号レベルに変更されるように色差信号の信号レベル変更量を決定する色差信号変更量決定手段と
を備えることを特徴とする信号処理装置。 - 複数の映像夫々に対応する輝度信号及び色差信号が入力されるように構成されており、
更に、前記色差信号変更量決定手段にて決定された各映像の信号レベル変更量の差が所定値未満になるように、信号レベル変更量を変更する変更手段を備える
ことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の信号処理装置。 - 複数の映像夫々に対応する輝度信号及び色差信号が入力されるように構成されており、
更に、前記色差信号変更量決定手段にて決定された各映像の信号レベル変更量が所定値未満になるように、信号レベル変更量を変更する変更手段を備える
ことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の信号処理装置。 - 複数の映像夫々の輝度信号又は色差信号に基づいて、映像に係る場面の変化を検出する場面変化検出手段を備え、
前記変更手段は、
前記場面変化検出手段が場面の変化を検出した場合、変更処理を停止するようにしてある
ことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の信号処理装置。 - 請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の信号処理装置と、
該信号処理装置にて処理された輝度信号及び色差信号に基づいて映像を表示する表示部と
を備えることを特徴とする映像表示装置。 - 一の映像の複数の画素夫々の輝度及び色を示した輝度信号及び色差信号を入力し、入力された輝度信号及び色差信号夫々に基づいて色差信号の信号レベルを変更する信号処理方法において、
入力された色差信号を彩度信号に変換し、
変換された彩度信号に基づいて、彩度の度数分布を生成し、
生成された度数分布における各度数に、該度数の彩度の値が小さい/大きい程、大きな/小さな値を有する重み係数を夫々乗算し、
乗算して得られた各乗算値の加算値が大きい/小さい程、色差信号の信号レベルがより高い/低い信号レベルに変更されるように色差信号の信号レベル変更量を決定する
ことを特徴とする信号処理方法。 - 一の映像の複数の画素夫々の輝度及び色を示した輝度信号及び色差信号を入力し、入力された輝度信号及び色差信号夫々に基づいて色差信号の信号レベルを変更する信号処理方法において、
入力された色差信号を彩度信号に変換し、
入力された輝度信号及び変換された彩度信号夫々に基づいて、輝度及び彩度の二次元度数分布を生成し、
生成された度数分布における各度数に、該度数の輝度及び彩度に対応付けられており、輝度の値が大きい程又は彩度の値が小さい程、大きな値を有する重み係数を夫々乗算し、
乗算して得られた各乗算値の加算値が大きい/小さい程、色差信号の信号レベルがより高い/低い信号レベルに変更されるように色差信号の信号レベル変更量を決定する
ことを特徴とする信号処理方法。
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