JP6443857B2 - 画像処理装置、画像処理方法、及び、プログラム - Google Patents
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Description
輝度差分データは、ベース画像データの階調値(輝度値)とHDR画像データの階調値との対応関係を表すデータである。
輝度差分データを用いてベース画像データの階調値をHDR画像データの階調値に変換することにより、HDR画像データを得ることができる。
例えば、入力画像データの平均輝度レベルに基づいて、平均輝度レベルが大きいときに入力画像データの輝度レベルを下げ、平均輝度レベルが小さいときに入力画像データの輝度レベルを上げる画像表示装置が提案されている(特許文献2)。
このように、特許文献2に記載の技術を用いた場合には、ユーザにとって好ましい表示画像が得られないことがある。
ユーザ操作に応じた任意の調整値(輝度レンジ値)を用いて入力画像データのダイナミックレンジを調整する場合にも、上記課題は生じる。
像データのダイナミックレンジが高階調範囲を含む階調範囲であったとする。この場合、従来技術では、高階調範囲を把握することができず、高階調範囲を含まない階調範囲にHDR画像データのダイナミックレンジが調整されてしまう。
このよう、従来技術では、ダイナミックレンジがベース画像データのダイナミックレンジに近い画像データをユーザが得たくても、ダイナミックレンジがベース画像データのダイナミックレンジから大きくかけ離れた画像データが得られてしまう。
表示用画像データのダイナミックレンジを調整する処理で使用される輝度レンジ値を取得する取得手段と、
第1画像データ、前記第1画像データよりもダイナミックレンジが広い第2画像データ、及び、前記第1画像データの階調値と前記第2画像データの階調値との対応関係を表す輝度差分データのうちの2つ以上のデータと、前記取得手段で取得された輝度レンジ値とを用いて、表示用画像データを生成する生成手段と、
を有し、
前記生成手段は、前記取得手段で取得された輝度レンジ値が所定範囲内の値である場合に、前記取得手段で取得された輝度レンジ値が小さいほどダイナミックレンジの最大階調値が前記第1画像データのダイナミックレンジの最大階調値に近い表示用画像データを生成する
ことを特徴とする画像処理装置である。
表示用画像データのダイナミックレンジを調整する処理で使用される輝度レンジ値を取得する取得ステップと、
第1画像データ、前記第1画像データよりもダイナミックレンジが広い第2画像データ、及び、前記第1画像データの階調値と前記第2画像データの階調値との対応関係を表す輝度差分データのうちの2つ以上のデータと、前記取得ステップで取得された輝度レンジ値とを用いて、表示用画像データを生成する生成ステップと、
を有し、
前記生成ステップでは、前記取得ステップで取得された輝度レンジ値が所定範囲内の値である場合に、前記取得ステップで取得された輝度レンジ値が小さいほどダイナミックレンジの最大階調値が前記第1画像データのダイナミックレンジの最大階調値に近い表示用画像データを生成する
ことを特徴とする画像処理方法である。
以下、本発明の実施例1に係る画像処理装置及び画像処理方法について説明する。
なお、以下では、画像処理装置が画像表示装置である場合の例を説明するが、これに限らない。画像処理装置は、画像表示装置と別体の装置であってもよい。
なお、以下では、画像データの画素値がYCbCr値(Y値、Cb値、及び、Cr値の組み合わせ)であり、Y値(輝度値)を調整する例を説明するが、これに限らない。例えば、画像データの画素値は、RGB値(R値、G値、及び、B値の組み合わせ)であってもよい。そして、R値、G値、及び、B値のそれぞれが調整されてもよい。
図1に示すように、画像処理装置100は、デコード処理部102、調整値処理部103、ブレンド部104、ゲイン調整部105、表示部106、等を有する。
なお、画像処理装置100が画像表示装置と別体の装置である場合には、表示部106は画像表示装置に設けられる。
HDRファイル101は、第1画像データと輝度差分データを含むデータファイルである。
なお、本実施例では、画像処理装置100の外部からHDRファイル101が取得される例を説明するが、これに限らない。例えば、画像処理装置100は、HDRファイル101を含む複数のデータを記憶する記憶部を有していてもよい。そして、記憶部からHDRファイル101が取得されてもよい。例えば、ユーザ操作に応じて、記憶部が記憶している複数のデータの中からHDRファイル101が選択され、選択されたHDRファイル101が記憶部から取得されてもよい。
Rファイル101に含まれる逆トーンマップを用いたレンジ拡大処理を施す。それにより、HDR画像データ(ベース画像データの元画像データ)が生成される。そして、デコード処理部102は、生成したHDR画像データを出力する。
レンジ拡大処理後の画像データの階調値が表示部106で表示可能な階調値の上限値よりも大きい場合には、デコード処理部102は、上限値よりも大きい階調値を上限値に制限するリミット処理を行う。表示部106で表示可能な階調値は、表示部106に入力可能な階調値と言うこともできる。そして、レンジ拡大処理後の画像データの階調値が表示部106で表示可能な階調値の下限値よりも小さい場合には、デコード処理部102は、下限値よりも小さい階調値を下限値に制限するリミット処理を行う。レンジ拡大処理後の画像データの階調値が上限値よりも大きい場合、及び、レンジ拡大処理後の画像データの階調値が下限値よりも小さい場合には、ベース画像データにレンジ拡大処理とリミット処理を施すことにより、HDR画像データが生成される。
ブレンド率Blendは、ベース画像データの階調値とHDR画像データの階調値を合成する際のHDR画像データの階調値の重みを表す。ベース画像データの階調値の重みは、ブレンド率Blendから算出することができる。
ゲイン値Gainは、画像データの階調値に乗算する補正値(係数)である。
また、補正値として、画像データの階調値に乗算する係数ではなく、画像データの階調値に加算する加算値が決定されてもよい。
マ表示パネル、等を使用することができる。
本実施例では、表示部106が以下の表示能力を有する場合の例を説明する。
・表示画像(画面に表示された画像)の輝度の下限値が0.01(cd/m2)である。
・表示画像の輝度の上限値が1000(cd/m2)である。
・表示画像のコントラスト比の最大値が100000:1である。
なお、表示部106の表示能力は、上述した表示能力より高くても低くてもよい。
また、本実施例では、ベース画像データの取り得る階調値の最小値を“BI_L”または“0.1%黒”と記載する。以下では、階調値BI_Lが0.001であり、0.1%黒の表示輝度が0.1(cd/m2)である場合の例を説明する。
また、階調値BI_Lは0.001より大きくても小さくてもよいし、0.1%黒の表示輝度は0.1(cd/m2)より高くても低くてもよい。
PI_H=BI_H×表示輝度の上限値/標準輝度 ・・・(式1−1)
PI_L=BI_H×表示輝度の下限値/標準輝度 ・・・(式1−2)
デコード処理部102では、各階調値が0.0001≦HI≦10の値であるHDR画像データが生成される。
また、本実施例では、階調値PI=0.001よりも小さい階調値を有する画素は、0.1%黒の画素の表示輝度よりも低い表示輝度で表示される。本実施例では、表示画像の領域のうち、階調値PIが0.001よりも小さい領域を“アンダーブラック領域”と記載する。
なお、輝度レンジ値の上限値、下限値、及び、初期値は上述した値(0、100、及び
、75)より小さくても大きくてもよい。
条件1:輝度レンジ値YRが第1の値である場合に、HDR画像データと同じ表示用画像データが生成される。
条件2:輝度レンジ値YRが第1の値よりも小さく且つ第2の値以上である場合に、輝度レンジ値YRが小さいほどダイナミックレンジが狭く、且つ、輝度レンジ値YRが小さいほどダイナミックレンジの最大階調値がベース画像データのダイナミックレンジの最大階調値に近い表示用画像データが生成される。
本実施例では、第1の値が75(初期値)であり、第2の値が25である場合の例を説明する。
本実施例では、0≦YR<25を“区間1”、25≦YR≦75を“区間2”、75<YR≦100を“区間3”と記載する。
図2は、調整値処理部103の機能構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、調整値処理部103は、ブレンド率決定部1031、ゲイン値決定部1032、等を有する。
ブレンド率決定部1031は、ブレンド率特性情報から、輝度レンジ値YRに対応するブレンド率Blendを読み出し、読み出したブレンド率Blendを出力する。
なお、ブレンド特性情報は、ルックアップテーブルに限らない。例えば、ブレンド特性情報は、輝度レンジ値とブレンド率との対応関係を表す関数であってもよい。そして、ブレンド特性情報を用いて、輝度レンジ値YRからブレンド率Blendが算出されてもよい。
ゲイン値決定部1032は、ゲイン特性情報から、輝度レンジ値YRに対応するゲイン値Gainを読み出し、読み出したゲイン値Gainを出力する。
なお、ゲイン特性情報は、ルックアップテーブルに限らない。例えば、ゲイン特性情報は、輝度レンジ値とゲイン値との対応関係を表す関数であってもよい。そして、ゲイン特性情報を用いて、輝度レンジ値YRからゲイン値Gainが算出されてもよい。
MI=(Blend/100)×HI+(1−Blend/100)×BI
・・・(式2)
PI=Gain×MI ・・・(式3)
図4は、ゲイン特性情報(輝度レンジ値とゲイン値との対応関係)の一例を示す図である。
本実施例では、図3,4に示すブレンド特性情報とゲイン特性情報が使用される場合の例を説明する。
なお、ゲイン値の下限値は、0.1より大きくても小さくてもよい。
ある場合には、ブレンド率Blend=0が使用される。それにより、ベース画像データと同じ表示用画像データが生成される。そして、輝度レンジ値YRが第2の値より大きく且つ第1の値よりも小さい場合には、輝度レンジ値YRの増加に伴って連続的に増加するブレンド率Blendが使用される。そのため、表示用画像データの階調値は、輝度レンジ値YRの増加に伴ってベース画像データの階調値からHDR画像データの階調値に連続的に変化する。換言すれば、表示用画像データのダイナミックレンジは、輝度レンジ値YRの増加に伴ってベース画像データのダイナミックレンジからHDR画像データのダイナミックレンジに連続的に変化する。その結果、条件2が満たされる。
なお、ゲイン値の上限値は、10より大きくても小さくてもよい。
そのため、輝度レンジ値YRが連続的に変化した場合に、表示用画像データの明るさ、階調値、及び、ダイナミックレンジは連続的に変化する。
図5(a)〜5(g)は、本実施例に係る画像データとそのダイナミックレンジ(輝度レンジ)の一例を示す図である。図5(a)〜5(g)において、画像データ(画像データが表す画像)に記載されている数字は、その数字が記載されている領域の階調値である。
図5(a)〜5(g)は、図3,4に示す情報を使用した場合の例を示す。
図5(b)は、ベース画像データとそのダイナミックレンジを示す。
図5(c)は、輝度レンジ値YR=100のときの表示用画像データとそのダイナミックレンジを示す。
図5(d)は、輝度レンジ値YR=75のときの表示用画像データとそのダイナミックレンジを示す。
図5(e)は、輝度レンジ値YR=50のときの表示用画像データとそのダイナミックレンジを示す。
図5(f)は、輝度レンジ値YR=25のときの表示用画像データとそのダイナミックレンジを示す。
図5(g)は、輝度レンジ値YR=0のときの表示用画像データとそのダイナミックレンジを示す。
図5(a)から、HDR画像データが、最小階調値=0.0005且つ最大階調値=5.0のダイナミックレンジを有していることがわかる。換言すれば、HDR画像データの階調値が、0.0005以上且つ5.0以下の値であることがわかる。
図5(b)から、ベース画像データが、最小階調値=0.001且つ最大階調値=1.0のダイナミックレンジを有していることがわかる。
条件3:最大階調値が、HDR画像データのダイナミックレンジの最大階調値よりも小さく、且つ、ベース画像データのダイナミックレンジの最大階調値よりも大きい。
条件4:最小階調値が、HDR画像データのダイナミックレンジの最小階調値よりも大きく、且つ、ベース画像データのダイナミックレンジの最小階調値よりも小さい。
ン毎に取得されてもよい。そして、デコード処理部102では、フレーム毎に、ベース画像データと輝度差分データとからHDR画像データが生成されればよい。フレーム毎に輝度差分データが取得される場合には、HDR画像データを生成するために使用する輝度差分データが、フレーム毎に切り替えられればよい。シーン毎に輝度差分データが取得される場合には、HDR画像データを生成するために使用する輝度差分データが、シーン毎に切り替えられればよい。
・表示画像の輝度の下限値が0.01(cd/m2)である。
・表示画像の輝度の上限値が500(cd/m2)である。
・表示画像のコントラスト比の最大値が50000:1である。
この場合、階調値PI_Hは10となり、階調値PI_Lは0.0001となる。
また、図3,4の例では、ブレンド率とゲイン値の一方が輝度レンジ値の変化に伴って変化する場合に、ブレンド率とゲイン値の他方が一定に保たれる。即ち、輝度レンジ値の変化に伴って、ブレンド率とゲイン値が排他的に変化する。しかしながら、条件1,2を満たせば、輝度レンジ値の変化に伴ってブレンド率とゲイン値の両方が変化する区間が存在していてもよい。例えば、区間1、区間2、及び、区間3のうちの少なくともいずれかの区間において、輝度レンジ値の変化に伴ってブレンド率とゲイン値の両方が変化してもよい。
以下、本発明の実施例2に係る画像処理装置及び画像処理方法について説明する。
実施例1では、区間2において、ベース画像データの階調値とHDR画像データの階調値を合成することにより、表示用画像データが生成される。そのため、実施例1では、ベース画像データの重みの増加(輝度レンジ値YRの低下)に伴って、低階調側の階調値が増加してしまう。換言すれば、輝度レンジ値YRの低下に伴って、低階調側の階調値を有する画像領域(低階調領域)の表示輝度が増加してしまう。
そこで、本実施例では、区間2において、輝度レンジ値YRに依らず、ダイナミックレンジの最小階調値がHDR画像データのダイナミックレンジの最小階調値と同じ表示用画像データを生成することができる構成について説明する。具体的には、区間2において、輝度レンジ値YRの低下に伴って表示用画像データの最小階調値が増加せず、輝度レンジ値YRの低下に伴って表示用画像データの最大階調値が低下するように、表示用画像データを生成することができる構成について説明する。このような構成によれば、輝度レンジ値YRの低下に伴う低階調領域の表示輝度の増加を抑制することができる。
以下では、実施例1と異なる構成や処理について詳しく説明し、実施例1と同様の構成や処理については説明を省略する。
本実施例に係る画像処理装置は、実施例1(図1)と同様の構成を有する。但し、本実施例では、調整値処理部103の処理が実施例1と異なる。
図6に示すように、本実施例に係る調整値処理部103は、第1ブレンド率決定部2011、第2ブレンド率決定部2012、ブレンド率合成部2013、ゲイン値決定部2014を備える。
第1ブレンド率決定部2011は、第1ブレンド特性情報から、輝度レンジ値YRに対応する第1ブレンド率Blend_1を読み出し、読み出した第1ブレンド率Blend_1を出力する。
なお、第1ブレンド特性情報は、ルックアップテーブルに限らない。例えば、第1ブレンド特性情報は、輝度レンジ値と第1ブレンド率との対応関係を表す関数であってもよい。そして、第1ブレンド特性情報を用いて、輝度レンジ値YRから第1ブレンド率Blend_1が算出されてもよい。
第2ブレンド率決定部2012は、第2ブレンド特性情報から、HDR画像データの階調値HIに対応する第2ブレンド率Blend_2を読み出し、読み出した第2ブレンド率Blend_2を出力する処理を、画素毎に行う。
なお、第2ブレンド特性情報は、ルックアップテーブルに限らない。例えば、第2ブレンド特性情報は、階調値と第2ブレンド率との対応関係を表す関数であってもよい。そして、第2ブレンド特性情報を用いて、階調値HIから第2ブレンド率Blend_2が算出されてもよい。
より、ブレンド率Blendが算出される。第1ブレンド率Blend_1に第2ブレンド率Blend_2を加算した合成ブレンド率が100よりも大きい場合には、100よりも大きい合成ブレンド率を100に制限することにより、ブレンド率Blendが決定される。そのため、ブレンド率Blendとして、0以上且つ100以下の値が得られる。そして、ブレンド率合成部2013は、決定したブレンド率Blendを出力する。
ブレンド率合成部2013は、ブレンド率Blendを決定して出力する処理を画素毎に行う。
本実施例では、第1ブレンド特性情報として実施例1(図3)のブレンド特性情報が使用され、ゲイン特性情報として実施例1(図4)のゲイン特性情報が使用される場合の例を説明する。そして、本実施例では、図7に示す第2ブレンド特性情報が使用される場合の例を説明する。
階調値HI=0.01の画素に対しては第2ブレンド率として50%が得られる。そのため、図8の破線で示すように、階調値HI=0.01の画素に対しては、輝度レンジ値YRが区間1の値であるときのブレンド率Blendとして50%が得られる。
そして、階調値HI=0.1の画素に対しては第2ブレンド率として0%が得られる。そのため、図8の実線で示すように、階調値HI=0.1の画素に対しては、実施例1と同じブレンド率Blendが得られる。
場合に、合成画像データの階調値として、実施例1よりも小さい(暗い)階調値が設定される。そして、階調値HI=0.1以上の画素については、合成画像データの階調値として、実施例1と同じ階調値が設定される。
具体的には、輝度レンジ値YRが区間1の値である場合には、図8に示すように、HDR画像データの画素の階調値が小さいほど大きいブレンド率Blendが使用される。それにより、以下の条件5,6を満たすように、合成画像データが生成される。
条件5:HDR画像データの画素の階調値が小さいほど当該画素の階調値がHDR画像データの当該画素の階調値に近い合成画像データが生成される。
条件6:HDR画像データの画素の階調値が大きいほど当該画素の階調値がベース画像データの当該画素の階調値に近い合成画像データが生成される。
そして、輝度レンジ値YRが区間1の値である場合には、実施例1と同様に、輝度レンジ値YRの増加に伴って増加し、且つ、1.0よりも小さいゲイン値Gainが使用される。それにより、輝度レンジ値YRが小さいほど小さい階調値を有する表示用画像データが生成される。
そして、輝度レンジ値YRが第1の値よりも小さく且つ第2の値以上である場合には、輝度レンジ値YRの増加に伴って100%まで連続的に増加し、且つ、階調値HIの低下に伴って100%まで連続的に増加するブレンド率Blendが使用される。また、HDR画像データの取り得る階調値の最小値と、輝度レンジ値YRの下限値と、の組み合わせに対応するブレンド率Blendとして、0%が使用される。それにより、実施例1で述べた上限2と、以下の条件7,8と、を満たすように、表示用画像データ(=合成画像データ)が生成される。条件2,7,8が満たされることにより、実施例1で述べた条件1も満たされる。
条件7:HDR画像データの画素の階調値が小さいほど当該画素の階調値がHDR画像データの当該画素の階調値に近い表示用画像データが生成される。
条件8:輝度レンジ値YRが大きいほどHDR画像データに近い表示用画像データが生成される。
具体的には、輝度レンジ値YRが区間3の値である場合には、実施例1と同様に、HDR画像データの階調値HIに拘らず、ブレンド率Blend=100が使用される。それにより、HDR画像データと同じ合成画像データが生成される。
そして、輝度レンジ値YRが区間3の値である場合には、輝度レンジ値YRの増加に伴って増加し、且つ、1.0よりも大きいゲイン値Gainが使用される。それにより、輝度レンジ値YRが大きいほど大きい階調値を有する表示用画像データが生成される。
図9(a)〜9(g)は、本実施例に係る画像データとそのダイナミックレンジ(輝度レンジ)の一例を示す図である。図9(a)〜9(g)において、画像データ(画像データが表す画像)に記載されている数字は、その数字が記載されている領域の階調値である。
図9(a)〜9(g)は、図3,4,7に示す情報を使用した場合の例を示す。
図9(b)は、ベース画像データとそのダイナミックレンジを示す。
図9(c)は、輝度レンジ値YR=100のときの表示用画像データとそのダイナミックレンジを示す。
図9(d)は、輝度レンジ値YR=75のときの表示用画像データとそのダイナミックレンジを示す。
図9(e)は、輝度レンジ値YR=50のときの表示用画像データとそのダイナミックレンジを示す。
図9(f)は、輝度レンジ値YR=25のときの表示用画像データとそのダイナミックレンジを示す。
図9(g)は、輝度レンジ値YR=0のときの表示用画像データとそのダイナミックレンジを示す。
図9(a)から、HDR画像データが、最小階調値=0.0005且つ最大階調値=5.0のダイナミックレンジを有していることがわかる。
図9(b)から、ベース画像データが、最小階調値=0.001且つ最大階調値=1.0のダイナミックレンジを有していることがわかる。
も小さい場合には、以下の条件9,10を満たすダイナミックレンジを有する表示用画像データが生成される。
条件9:最大階調値が、HDR画像データのダイナミックレンジの最大階調値よりも小さく、且つ、ベース画像データのダイナミックレンジの最大階調値よりも大きい。
条件10:最小階調値が、HDR画像データのダイナミックレンジの最小階調値と等しい。
それにより、輝度レンジ値YRが連続的に変化した場合に、HDR画像データと同じ階調値から、ベース画像データに非常に近い階調値まで、表示用画像データの高階調領域の階調値を連続的に変更することができる。高階調領域は、高階調側の階調値を有する画像領域である。表示用画像データのダイナミックレンジの最大階調値と同じ階調値を有する画素については、HDR画像データと同じ階調値から、ベース画像データと同じ階調値まで、表示用画像データの階調値を連続的に変更することができる。
さらに、輝度レンジ値YRの低下に伴う低階調領域の階調値の増加を抑制することができる。
なお、輝度差分データは、逆トーンマップに限らない。例えば、輝度差分データは輝度比率データであってもよい。
以下、本発明の実施例3に係る画像処理装置及び画像処理方法について説明する。
実施例1,2では、ベース画像データとHDR画像データを用いて表示用画像データを
生成する例を説明した。
本実施例では、ベース画像データと輝度差分データを用いて表示用画像データを生成する例を説明する。
図10に示すように、画像処理装置300は、表示部106、輝度差分データ変換部301、画像変換部302、等を有する。
なお、図10において、実施例1(図1)と同じ機能部及びデータには実施例1と同じ符号を付し、その説明は省略する。
本実施例では、実施例1と同様に、HDRファイル101に含まれている輝度差分データが逆トーンマップである場合の例を説明する。
輝度差分データ変換部301は、輝度レンジ値YRに基づいて輝度差分データが表すHDR画像データの階調値を補正することにより、ベース画像データの階調値と表示用画像データの階調値との対応関係を表す補正輝度差分データを生成する。換言すれば、輝度差分データ変換部301は、輝度レンジ値YRに基づいて輝度差分データを補正輝度差分データ(変換輝度差分データ)に変換する。そして、輝度差分データ変換部301は、変換輝度差分データ(変換逆トーンマップ)を出力する。
画像変換部302は、輝度差分データ変換部301から出力された変換逆トーンマップを用いてベース画像データの階調値を表示用画像データの階調値に変換することにより、表示用画像データを生成する。換言すれば、画像変換部302は、変換逆トーンマップを用いてベース画像データを表示用画像データに変換する。そして、画像変換部302は、表示用画像データを出力する。
本実施例では、不図示の記憶部に、複数のルックアップテーブル(ベース画像データの階調値と表示用画像データの階調値との対応関係を表すルックアップテーブル)が予め記録されている。
そして、予め用意された複数のルックアップテーブルと、HDRファイル101に含まれている逆トーンマップと、を用いて、変換逆トーンマップが生成される。
本実施例では、LUT0〜3を用いて、変換逆トーンマップLUT4が生成される。
なお、予め用意されるルックアップテーブルの数は3つより多くてもよい。
LUT0と同じLUT4を用いた場合には、ベース画像データの階調値BI=0.001は、表示用画像データの階調値PI=0.0001に変換される。階調値BI=1.0は、階調値PI=5.0に変換される。そして、階調値BIの増加に伴って階調値PIが線形に増加するように、階調値BIが階調値PIに変換される。階調値BI=0.001
は、ベース画像データの取り得る階調値の最小値であり、階調値BI=1.0は、ベース画像データの取り得る階調値の最大値である。階調値PI=0.0001は、HDR画像データの取り得る階調値の最小値であり、階調値PI=5.0は、HDR画像データの取り得る階調値の最大値である。
以後、ベース画像データの取り得る階調値の最小値を“ベース最小値”と記載し、ベース画像データの取り得る階調値の最大値を“ベース最大値”と記載する。また、HDR画像データの取り得る階調値の最小値を“HDR最小値”と記載し、HDR画像データの取り得る階調値の最大値を“HDR最大値”と記載する。
LUT1と同じLUT4を用いた場合には、階調値BI=1.0に対応する階調値PIとして、HDR最大値(階調値HI=5.0)よりも大きい階調値PIが得られる。具体的には、ベース最大値よりも小さい所定の階調値まで階調値BIが増加したときに階調値PIが上限値に達するように、階調値BIの増加に伴って階調値PIが増加する。より具体的には、0.001≦階調値BI≦0.5の階調範囲では、階調値BIの増加に伴って階調値PIが0.001から10(上限値)まで線形に増加するように、階調値BIが階調値PIに変換される。そして、0.5≦階調値BIの階調範囲では、階調値BIが階調値PI=10(上限値)に変換される。
LUT2と同じLUT4を用いた場合には、階調値BI=0.001は、階調値PI=0.0001に変換される。階調値BI=1.0は、階調値PI=1.0に変換される。即ち、階調値BI=1.0に対応する階調値PIとして、ベース最大値と等しい階調値PIが得られる。そして、階調値BIの増加に伴って階調値PIが線形に増加するように、階調値BIが階調値PIに変換される。
LUT3と同じLUT4を用いた場合には、階調値BI=0.001は、階調値PI=0.0001に変換される。階調値BI=1.0は、階調値PI=0.1に変換される。即ち、階調値BI=1.0に対応する階調値PIとして、ベース最大値よりも小さい階調値PIが得られる。そして、階調値BIの増加に伴って階調値PIが線形に増加するように、階調値BIが階調値PIに変換される。
なお、複数のルックアップテーブル(ベース画像データの階調値と表示用画像データの階調値との対応関係を表すルックアップテーブル)は予め用意されていなくてもよい。例えば、逆トーンマップLUT0から、ベース画像データのダイナミックレンジと、HDR画像データのダイナミックレンジと、が把握されてもよい。そして、ベース画像データのダイナミックレンジ、HDR画像データのダイナミックレンジ、及び、表示用画像データの階調値の上限値と下限値、に基づいて、複数のルックアップテーブルが生成されてもよい。それにより、HDR画像データのダイナミックレンジやベース画像データのダイナミックレンジが変化する場合において、より好ましい複数のルックアップテーブルを生成することが可能となる。
。
S3013では、輝度差分データ変換部301が、輝度レンジ値YRに応じた重みでLUT0とLUT1を合成することにより、LUT4を生成する。具体的には、以下の式4を用いてLUT4が生成される。
LUT4=
((YR−75)/25)×LUT1+((100−YR)/25)×LUT0
・・・(式4)
S3016では、輝度差分データ変換部301が、輝度レンジ値YRに応じた重みでLUT0とLUT2を合成することにより、LUT4を生成する。具体的には、以下の式5を用いてLUT4が生成される。
LUT4=
((YR−25)/50)×LUT0+((75−YR)/50)×LUT2
・・・(式5)
S3018では、輝度差分データ変換部301が、輝度レンジ値YRに応じた重みでLUT2とLUT3を合成することにより、LUT4を生成する。具体的には、以下の式6を用いてLUT4が生成される。
LUT4=
(YR/25)×LUT2+((25−YR)/25)×LUT3
・・・(式6)
PI=LUT4(BI) ・・・(式7)
UT)が選択される。そして、輝度レンジ値YRに応じた重みで第1LUTと第2LUTを合成することにより、LUT4(変換逆トーンマップ)が生成される。
条件11:ベース最大値に対応する表示用画像データの階調値がHDR画像データの取り得る階調値の最大値よりも小さい。
条件12:輝度レンジ値YRが小さいほどベース最大値に対応する表示用画像データの階調値が小さい。
条件13:ベース最大値に対応する表示用画像データの階調値がHDR最大値以上である。
条件14:輝度レンジ値YRが大きいほどベース最大値に対応する表示用画像データの階調値が大きい。
図13(a)〜13(g)は、本実施例に係る画像データとそのダイナミックレンジ(輝度レンジ)の一例を示す図である。図13(a)〜13(g)において、画像データ(画像データが表す画像)に記載されている数字は、その数字が記載されている領域の階調値である。
図13(a)〜13(g)は、図11に示すLUTを使用した場合の例を示す。
図13(b)は、ベース画像データとそのダイナミックレンジを示す。
図13(c)は、輝度レンジ値YR=100のときの表示用画像データとそのダイナミックレンジを示す。
図13(d)は、輝度レンジ値YR=75のときの表示用画像データとそのダイナミックレンジを示す。
図13(e)は、輝度レンジ値YR=50のときの表示用画像データとそのダイナミックレンジを示す。
図13(f)は、輝度レンジ値YR=25のときの表示用画像データとそのダイナミックレンジを示す。
図13(g)は、輝度レンジ値YR=0のときの表示用画像データとそのダイナミックレンジを示す。
図13(a)から、HDR画像データが、最小階調値=0.0005且つ最大階調値=5.0のダイナミックレンジを有していることがわかる。
図13(b)から、ベース画像データが、最小階調値=0.001且つ最大階調値=1.0のダイナミックレンジを有していることがわかる。
条件15:最大階調値が、HDR画像データのダイナミックレンジの最大階調値よりも小さく、且つ、ベース画像データのダイナミックレンジの最大階調値よりも大きい。
条件16:最小階調値が、HDR画像データのダイナミックレンジの最小階調値と等しい。
それにより、輝度レンジ値YRが連続的に変化した場合に、HDR画像データと同じ階調値から、ベース画像データに非常に近い階調値まで、表示用画像データの高階調領域の階調値を連続的に変更することができる。表示用画像データのダイナミックレンジの最大階調値と同じ階調値を有する画素については、HDR画像データと同じ階調値から、ベース画像データと同じ階調値まで、表示用画像データの階調値を連続的に変更することができる。
さらに、輝度レンジ値YRの低下に伴う低階調領域の階調値の増加を抑制することができる。
に拘らず、表示用画像データのダイナミックレンジの最小階調値として、HDR画像データのダイナミックレンジの最小階調値と同じ値が設定される。その結果、輝度レンジ値YRの増加に伴い表示用画像データの輝度が連続的に増加する。
なお、輝度差分データの補正方法は、上述した方法に限らない。例えば、複数のLUTを用いずに、輝度差分データを輝度レンジ値YRに応じた補正値で補正することにより、補正輝度差分データが生成されてもよい。
なお、輝度差分データは、逆トーンマップに限らない。例えば、輝度差分データは輝度比率データであってもよい。
以下、本発明の実施例4に係る画像処理装置及び画像処理方法について説明する。
実施例3では、ベース画像データと輝度差分データを用いて表示用画像データを生成する例を説明した。
本実施例では、HDR画像データと輝度差分データを用いて表示用画像データを生成する例を説明する。
図14に示すように、画像処理装置400は、デコード処理部102、表示部106、第1輝度差分データ変換部401、第2輝度差分データ変換部402、画像変換部403、等を有する。
なお、図14において、実施例1(図1)と同じ機能部及びデータには実施例1と同じ符号を付し、その説明は省略する。
本実施例では、実施例1と同様に、HDRファイル101に含まれている輝度差分データ(第1輝度差分データ)が逆トーンマップである場合の例を説明する。
入れ替えることにより、第2輝度差分データを生成する。そして、第1輝度差分データ変換部401は、第2輝度差分データを出力する。本実施例では、逆トーンマップがトーンマップに変換される。
なお、画像処理装置400には、HDRファイル101ではなく、HDR画像データと第2輝度差分データとを含むデータファイルが入力されてもよい。その場合には、デコード処理部102と第1輝度差分データ変換部401は不要となる。
第2輝度差分データ変換部402は、輝度レンジ値YRに基づいて第2輝度差分データが表すベース画像データの階調値を補正することにより、HDR画像データの階調値と表示用画像データの階調値との対応関係を表す補正輝度差分データを生成する。換言すれば、第2輝度差分データ変換部402は、輝度レンジ値YRに基づいて第2輝度差分データを補正輝度差分データ(変換輝度差分データ)に変換する。そして、第2輝度差分データ変換部402は、変換輝度差分データ(変換トーンマップ)を出力する。
画像変換部403は、第2輝度差分データ変換部402から出力された変換トーンマップを用いてHDR画像データの階調値を表示用画像データの階調値に変換することにより、表示用画像データを生成する。換言すれば、画像変換部403は、変換トーンマップを用いてHDR画像データを表示用画像データに変換する。そして、画像変換部403は、表示用画像データを出力する。
本実施例では、不図示の記憶部に、複数のルックアップテーブル(HDR画像データの階調値と表示用画像データの階調値との対応関係を表すルックアップテーブル)が予め記録されている。
そして、予め用意された複数のルックアップテーブルと、第1輝度差分データ変換部402で生成されたトーンマップと、を用いて、変換トーンマップが生成される。
本実施例では、LUT5〜8を用いて、変換トーンマップLUT9が生成される。
なお、予め用意されるルックアップテーブルの数は3つより多くてもよい。
LUT5と同じLUT9を用いた場合には、HDR画像データの階調値HI=0.0001は、表示用画像データの階調値PI=0.001に変換される。階調値HI=10は、階調値PI=1.0に変換される。そして、階調値HIの増加に伴って階調値PIが線形に増加するように、階調値HIが階調値PIに変換される。階調値HI=0.0001は、HDR最小値であり、階調値HI=10は、HDR最大値であり、表示用画像データの階調値の上限値である。階調値PI=0.001は、ベース最小値であり、階調値PI=1.0は、ベース最大値である。
LUT6と同じLUT9を用いた場合には、HDR最大値よりも小さい所定の階調値まで階調値HIが増加したときに階調値PIが上限値に達するように、階調値HIの増加に伴って階調値PIが増加する。具体的には、0.0001≦階調値HI≦1.0の階調範囲では、階調値HIの増加に伴って階調値PIが0.0001から10(上限値)まで線形に増加するように、階調値HIが階調値PIに変換される。そして、1.0≦階調値HIの階調範囲では、階調値HIが階調値PI=10(上限値)に変換される。
LUT7と同じLUT9を用いた場合には、階調値HI=0.0001は、階調値PI=0.0001に変換される。階調値HI=10は、階調値PI=10に変換される。そして、階調値HIの増加に伴って階調値HIが線形に増加するように、階調値HIが階調値PIに変換される。即ち、LUT7と同じLUT9を用いた場合には、階調値HIは変
換されず、階調値PIとして階調値HIと同じ値が得られる。そのため、LUT7と同じLUT9を用いた場合には、HDR画像データと同じ表示用画像データが生成される。
LUT8と同じLUT9を用いた場合には、階調値HI=0.0001は、階調値PI=0.0001に変換される。階調値HI=10は、階調値PI=0.1に変換される。即ち、階調値HI=10に対応する階調値PIとして、ベース最大値よりも小さい階調値PIが得られる。そして、階調値HIの増加に伴って階調値PIが線形に増加するように、階調値HIが階調値PIに変換される。
なお、複数のルックアップテーブル(HDR画像データの階調値と表示用画像データの階調値との対応関係を表すルックアップテーブル)は予め用意されていなくてもよい。例えば、トーンマップLUT5から、ベース画像データのダイナミックレンジと、HDR画像データのダイナミックレンジと、が把握されてもよい。そして、ベース画像データのダイナミックレンジ、HDR画像データのダイナミックレンジ、及び、表示用画像データの階調値の上限値と下限値、に基づいて、複数のルックアップテーブルが生成されてもよい。それにより、HDR画像データのダイナミックレンジやベース画像データのダイナミックレンジが変化する場合において、より好ましい複数のルックアップテーブルを生成することが可能となる。
S4023では、第2輝度差分データ変換部402が、輝度レンジ値YRに応じた重みでLUT6とLUT7を合成することにより、LUT9を生成する。具体的には、以下の式8を用いてLUT9が生成される。
LUT9=
((YR−75)/25)×LUT6+((100−YR)/25)×LUT7
・・・(式8)
S4026では、第2輝度差分データ変換部402が、輝度レンジ値YRに応じた重みでLUT5とLUT7を合成することにより、LUT9を生成する。具体的には、以下の式9を用いてLUT9が生成される。
LUT9=
((YR−25)/50)×LUT7+((75−YR)/50)×LUT5
・・・(式9)
S4028では、第2輝度差分データ変換部402が、輝度レンジ値YRに応じた重みでLUT5とLUT8を合成することにより、LUT9を生成する。具体的には、以下の式10を用いてLUT9が生成される。
LUT9=
(YR/25)×LUT5+((25−YR)/25)×LUT8
・・・(式10)
PI=LUT9(HI) ・・・(式11)
それにより、LUT9として、第1LUT、第2LUT、または、中間LUTを生成することができる。
条件17:HDR最大値に対応する表示用画像データの階調値がベース最大値よりも小さい。
条件18:輝度レンジ値YRが小さいほどHDR最大値に対応する表示用画像データの階調値が小さい。
条件19:輝度レンジ値YRが大きいほどHDR最大値に対応する表示用画像データの階調値がHDR最大値に近い。
条件20:輝度レンジ値YRが大きいほどHDR最小値に対応する表示用画像データの階調値がHDR最小値に近い。
条件21:HDR最大値に対応する表示用画像データの階調値がHDR最大値以上である。
条件22:輝度レンジ値YRが大きいほどHDR最大値に対応する表示用画像データの階調値が大きい。
なお、第2輝度差分データの補正方法は、上述した方法に限らない。例えば、複数のLUTを用いずに、第2輝度差分データを輝度レンジ値YRに応じた補正値で補正することにより、補正輝度差分データが生成されてもよい。
なお、輝度差分データは、逆トーンマップやトーンマップに限らない。例えば、輝度差分データは輝度比率データであってもよい。
以下、本発明の実施例5に係る画像処理装置及び画像処理方法について説明する。
実施例1〜4では、ユーザ操作に応じて輝度レンジ値YRが決定される例を説明した。
本実施例では、HDR画像データの明るさに応じて輝度レンジ値YRを決定する例を説明する。
図17に示すように、画像処理装置500は、デコード処理部102、ブレンド部104、表示部106、オーバーホワイト検出部501、シーンチェンジ検出部502、ブレンド率決定部503、等を有する。
なお、図17において、実施例1(図1)と同じ機能部及びデータには実施例1と同じ符号を付し、その説明は省略する。
本実施例では、動画像データを処理する例を説明する。具体的には、動画像データのフレーム毎にベース画像データと輝度差分データが取得される例を説明する。また、本実施例では、実施例1と同様に、HDRファイル101に含まれている輝度差分データが逆トーンマップである場合の例を説明する。
なお、輝度差分データは、動画像データのシーン毎に取得されてもよい。
なお、画像処理装置500には、HDRファイル101ではなく、HDR画像データと輝度差分データとを含むデータファイルが入力されてもよい。その場合には、デコード処理部102は不要となる。
好ましくない。
そこで、本実施例では、オーバーホワイト検出部501は、HDR画像データが明るいほど小さい輝度レンジ値を取得する。具体的には、オーバーホワイト検出部501は、HDR画像データの明るさが“非常に眩しい”、“眩しい”、“明るい”、及び、“ベース画像データよりも明るい”のいずれであるかを判断する。そして、オーバーホワイト検出部501は、HDR画像データの明るさの判断結果に応じて、輝度レンジ値YRとして0、1、2、及び、3のいずれかを取得する。“非常に眩しい”は“眩しい”よりも明るいことを意味し、“眩しい”は“明るい”よりも明るいことを意味し、“明るい”は“ベース画像データよりも明るい”よりも明るいことを意味する。判断結果が“非常に眩しい”である場合にはYR=0が取得され、判断結果が“眩しい”である場合にはYR=1が取得される。そして、判断結果が“明るい”である場合にはYR=2が取得され、判断結果が“ベース画像データよりも明るい”である場合にはYR=3が取得される。
なお、明るさの指標の数及び輝度レンジ値YRの取り得る値の数は、4つより多くても少なくてもよい。
次に、オーバーホワイト検出部501が、HDR画像データの画素のうち、オーバーホワイト領域の画素の最大階調値(階調値の最大値)OWmaxを検出する(S5012)。
を判断する(S5013)。平均階調値OWaveが閾値A以上である場合には、S5014に処理が進められ、平均階調値OWaveが閾値A未満である場合には、S5019に処理が進められる。本実施例では、閾値Aとして2が使用される。
なお、閾値Aは、メーカー等によって予め定められた値であってもよいし、ユーザが変更可能な値であってもよい。
なお、閾値B1は、メーカー等によって予め定められた値であってもよいし、ユーザが変更可能な値であってもよい。
なお、閾値B2は、メーカー等によって予め定められた値であってもよいし、ユーザが変更可能な値であってもよい。
S5017では、オーバーホワイト検出部501が、HDR画像データの明るさが“眩しい”であると判断し、輝度レンジ値YR=1を出力する。
S5018では、オーバーホワイト検出部501が、HDR画像データの明るさが“明るい”であると判断し、輝度レンジ値YR=2を出力する。
S5019では、オーバーホワイト検出部501が、HDR画像データの明るさが“ベース画像データよりも明るい”であると判断し、輝度レンジ値YR=3を出力する。
例えば、平均階調値OWaveと最大階調値OWmaxの一方のみを用いて輝度レンジ値YRが決定されてもよい。平均階調値OWaveが閾値A1以下の場合に輝度レンジ値YR=3が取得され、平均階調値OWaveが閾値A1よりも大きく且つ閾値A2以下の場合に輝度レンジ値YR=2が取得されてもよい。そして、平均階調値OWaveが閾値A2よりも大きく且つ閾値A3以下の場合に輝度レンジ値YR=1が取得され、平均階調値OWaveが閾値A3よりも大きい場合に輝度レンジ値YR=0が取得されてもよい。
また、HDR画像データが有するオーバーホワイト領域の画素の総数に基づいて輝度レンジ値YRが決定されてもよい。具体的には、オーバーホワイト領域の画素の総数が多いほど小さい輝度レンジ値YRが取得されてもよい。
には、S5033に処理が進められ、輝度レンジ値YR=0でない場合には、S5034に処理が進められる。
S5034では、ブレンド率決定部503が、輝度レンジ値YRが1であるか否かを判断する。輝度レンジ値YR=1である場合には、S5035に処理が進められ、輝度レンジ値YR=1でない場合には、S5036に処理が進められる。
S5036では、ブレンド率決定部503が、輝度レンジ値YRが2であるか否かを判断する。輝度レンジ値YR=2である場合には、S5037に処理が進められ、輝度レンジ値YR=3である場合には、S5038に処理が進められる。
S5035では、ブレンド率決定部503が、ブレンド率Blend=30%を出力する。それにより、シーンの切り替わり直後の表示用画像データとして、ベース画像データ:HDR画像データ=30%:70%の重みでベース画像データとHDR画像データを重みづけ合成した画像データが生成される。その後、S5039に処理が進められる。
S5037では、ブレンド率決定部503が、ブレンド率Blend=60%を出力する。それにより、シーンの切り替わり直後の表示用画像データとして、ベース画像データ:HDR画像データ=60%:40%の重みでベース画像データとHDR画像データを重みづけ合成した画像データが生成される。その後、S5039に処理が進められる。
S5038では、ブレンド率決定部503が、ブレンド率Blend=100%を出力する。それにより、シーンの切り替わり直後の表示用画像データ(=合成画像データ)として、HDR画像データと同じ画像データが生成される。その後、S5039に処理が進められる。
なお、閾値Cは、メーカー等によって予め定められた値であってもよいし、ユーザが変更可能な値であってもよい。
なお、加算値Dは、メーカー等によって予め定められた値であってもよいし、ユーザが変更可能な値であってもよい。
なお、現フレームのブレンド率Blendの決定方法は上記方法に限らない。例えば、前フレームのブレンド率Blendに係数(>1)を乗算することにより、現フレームのブレンド率Blendが算出されてもよい。
dを出力する。S5041で算出されたブレンド率Blendが上限値(100%)以下である場合には、S5041で算出されたブレンド率Blendが出力される。S5041で算出されたブレンド率Blendが上限値(100%)より大きい場合には、ブレンド率Blend=100%が出力される。
図20(a)〜20(e)は、本実施例に係る画像データとそのダイナミックレンジ(輝度レンジ)の一例を示す図である。図20(a)〜20(e)において、画像データ(画像データが表す画像)に記載されている数字は、その数字が記載されている領域の階調値である。
図20(b)は、ベース画像データとそのダイナミックレンジを示す。
図20(c)は、シーンの切り替わり直後のフレーム(シーンチェンジフレーム)の表示用画像データとそのダイナミックレンジを示す。
図20(d)は、シーンチェンジフレームから25フレーム後のフレームの表示用画像データとそのダイナミックレンジを示す。
図20(e)は、シーンチェンジフレームから50フレーム後のフレームの表示用画像データとそのダイナミックレンジを示す。
シーンの切り替わり直後のHDR画像データとして図20(a)のHDR画像データが取得された場合、図19のS5033においてブレンド率Blend=0%が設定される。その結果、図20(c)に示すように、シーンの切り替わり直後の表示用画像データとして、ベース画像データと同じ画像データが生成される。
例えば、シーンチェンジフレームから25フレーム後のフレームでは、ブレンド率Blend=50%を使用して表示用画像データが生成される。それにより、ベース画像データ:HDR画像データ=50%:50%の重みでベース画像データとHDR画像データを重みづけ合成した表示用画像データが生成される。その結果、図20(c)に示すように、表示用画像データのダイナミックレンジの最小階調値として、ベース画像データのダイナミックレンジの最小階調値にHDR画像データのダイナミックレンジの最小階調値を加算した値の1/2の値が設定される。そして、図20(c)に示すように、表示用画像デ
ータのダイナミックレンジの最大階調値として、ベース画像データのダイナミックレンジの最大階調値にHDR画像データのダイナミックレンジの最大階調値を加算した値の1/2の値が設定される。
また、シーンチェンジフレームから50フレーム後のフレームでは、ブレンド率Blend=100%を使用して表示用画像データが生成される。それにより、図20(e)に示すように、表示用画像データとして、HDR画像データと同じ画像データが生成される。
輝度レンジ値YR=1の場合には、35フレームかけて表示用画像データのダイナミックレンジがHDR画像データのダイナミックレンジまで徐々に拡大される。
輝度レンジ値YR=2の場合には、20フレームかけて表示用画像データのダイナミックレンジがHDR画像データのダイナミックレンジまで徐々に拡大される。
輝度レンジ値YR=3の場合には、シーンの切り替わり直後のフレームの表示用画像データとして、HDR画像データと同じ画像データが生成される。
なお、シーンの切り替わりを検出し、輝度レンジ値YRに基づく表示用画像データからHDR画像データと同じ表示用画像データへ表示用画像データを徐々に変更する処理は、行われなくてもよい。HDR画像データが明るいほど小さい輝度レンジ値YRに基づいて表示用画像データが生成されれば、急激に変化しないようにダイナミックレンジを調整することができる。その結果、ユーザの目に大きく且つ急な刺激が与えられることを抑制することができる。
なお、輝度差分データは、逆トーンマップに限らない。例えば、輝度差分データは輝度比率データであってもよい。
なお、輝度レンジ値YRに基づく表示用画像データの生成方法は、上記方法に限らない。例えば、実施例1〜4で述べた方法で表示用画像データが生成されてもよい。
以下、本発明の実施例6に係る画像処理装置及び画像処理方法について説明する。
実施例1〜5では、画像処理装置にHDRファイルが入力される例を説明した。
本実施例では、画像処理装置にHDRファイルが入力されず、画像処理装置にHDR画像データが入力される例を説明する。
を有する。
なお、図21において、実施例1(図1)と同じ機能部及びデータには実施例1と同じ符号を付し、その説明は省略する。
画像処理装置600には、HDR画像データ601と輝度レンジ値YRが入力される。
図22は、ベース画像生成部602の機能構成の一例を示すブロック図である。図22に示すように、ベース画像生成部602は、トーンマップ生成部6021、画像変換部6022、等を有する。
まず、トーンマップ生成部6021は、HDR画像データ601から、各階調値の画素数を表す階調ヒストグラムを生成する。
次に、トーンマップ生成部6021は、階調ヒストグラムの度数を低階調側から累積加算することにより、累積ヒストグラムを生成する。
そして、トーンマップ生成部6021は、累積ヒストグラムの度数の最小値がベース最小値に一致し、且つ、累積ヒストグラムの度数の最大値がベース最大値に一致するように、累積ヒストグラムの度数を正規化する。この正規化により、累積ヒストグラムの度数がベース画像データの階調値に変換される。それにより、HDR画像データをベース画像データに変換するトーンマップが生成される。
なお、ベース最小値とベース最大値は、不図示の制御部から取得される。
また、本実施例では、累積ヒストグラムの度数の最小値と最大値から、HDR画像データをベース画像データに変換するトーンマップが生成される例を説明したが、これに限らない。例えば、ユーザが入力した任意の設定値に応じてトーンマップが生成されてもよい。具体的には、「コントラスト:高」という設定値が設定されている場合に、ベース画像データよりもコントラストが高い(明と暗の差が大きい)画像データにHDR画像データを変換するトーンマップが生成されてもよい。そして、「コントラスト:低」という設定値が設定されている場合に、ベース画像データよりもコントラストが低い(明と暗の差が小さい)画像データにHDR画像データを変換するトーンマップが生成されてもよい。
記憶装置に記録されたプログラムを読み込み実行することで前述した実施例の機能を実現するシステムや装置のコンピュータ(又はCPU、MPU等のデバイス)によっても、本発明を実施することができる。また、例えば、記憶装置に記録されたプログラムを読み込み実行することで前述した実施例の機能を実現するシステムや装置のコンピュータによって実行されるステップからなる方法によっても、本発明を実施することができる。この目的のために、上記プログラムは、例えば、ネットワークを通じて、又は、上記記憶装置となり得る様々なタイプの記録媒体(つまり、非一時的にデータを保持するコンピュータ読取可能な記録媒体)から、上記コンピュータに提供される。したがって、上記コンピュータ(CPU、MPU等のデバイスを含む)、上記方法、上記プログラム(プログラムコード、プログラムプロダクトを含む)、上記プログラムを非一時的に保持するコンピュータ読取可能な記録媒体は、いずれも本発明の範疇に含まれる。
103:調整値処理部 104:ブレンド部 105:ゲイン調整部
301:輝度差分データ変換部 302:画像変換部
402:第2輝度差分データ変換部 403:画像変換部
501:オーバーホワイト検出部 503:ブレンド率決定部
Claims (21)
- 表示用画像データのダイナミックレンジを調整する処理で使用される輝度レンジ値を取得する取得手段と、
第1画像データ、前記第1画像データよりもダイナミックレンジが広い第2画像データ、及び、前記第1画像データの階調値と前記第2画像データの階調値との対応関係を表す輝度差分データのうちの2つ以上のデータと、前記取得手段で取得された輝度レンジ値とを用いて、表示用画像データを生成する生成手段と、
を有し、
前記生成手段は、前記取得手段で取得された輝度レンジ値が所定範囲内の値である場合に、前記取得手段で取得された輝度レンジ値が小さいほどダイナミックレンジの最大階調値が前記第1画像データのダイナミックレンジの最大階調値に近い表示用画像データを生成する
ことを特徴とする画像処理装置。 - 前記生成手段は、
前記取得手段で取得された輝度レンジ値が第1の値である場合に、前記第2画像データと同じ表示用画像データを生成し、
前記取得手段で取得された輝度レンジ値が前記第1の値よりも小さく且つ第2の値以上である場合に、前記取得手段で取得された輝度レンジ値が小さいほどダイナミックレンジが狭く、且つ、前記取得手段で取得された輝度レンジ値が小さいほどダイナミックレンジの最大階調値が前記第1画像データのダイナミックレンジの最大階調値に近い表示用画像データを生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記生成手段は、前記取得手段で取得された輝度レンジ値が前記第2の値である場合に、前記第1画像データと同じ表示用画像データを生成する
ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。 - 前記生成手段は、前記取得手段で取得された輝度レンジ値が前記第1の値よりも大きい場合に、前記取得手段で取得された輝度レンジ値が大きいほどダイナミックレンジの最大階調値が大きい表示用画像データを生成する
ことを特徴とする請求項2または3に記載の画像処理装置。 - 前記生成手段は、前記取得手段で取得された輝度レンジ値が前記第2の値よりも小さい場合に、前記取得手段で取得された輝度レンジ値が小さいほどダイナミックレンジの最大階調値が小さい表示用画像データを生成する
ことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 前記生成手段は、前記取得手段で取得された輝度レンジ値が前記第1の値以下且つ前記第2の値以上である場合に、前記取得手段で取得された輝度レンジ値に応じた重みで前記第1画像データの階調値と前記第2画像データの階調値を合成することにより、前記表示用画像データを生成する
ことを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 前記生成手段は、前記取得手段で取得された輝度レンジ値が前記第1の値以下且つ前記第2の値以上である場合に、前記取得手段で取得された輝度レンジ値が大きいほど前記第2画像データに近い表示用画像データが生成され、且つ、前記取得手段で取得された輝度レンジ値が小さいほど前記第1画像データに近い表示用画像データが生成される重みを使用する
ことを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。 - 前記生成手段は、
前記取得手段で取得された輝度レンジ値に応じた重みで前記第1画像データの階調値と前記第2画像データの階調値を合成することにより、合成画像データを生成し、
前記取得手段で取得された輝度レンジ値に応じた補正値を用いて前記合成画像データの階調値を補正することにより、前記表示用画像データを生成する
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 前記生成手段は、前記取得手段で取得された輝度レンジ値が前記第1の値以下且つ前記第2の値以上である場合に、前記取得手段で取得された輝度レンジ値と前記第2画像データの階調値との組み合わせに応じた重みで前記第1画像データの階調値と前記第2画像データの階調値とを合成する処理を画素毎に行うことにより、前記表示用画像データを生成する
ことを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 前記生成手段は、
前記取得手段で取得された輝度レンジ値が前記第1の値である場合に、前記第2画像データと同じ表示用画像データが生成される重みを使用し、
前記取得手段で取得された輝度レンジ値が前記第1の値よりも小さく且つ前記第2の値以上である場合に、前記第2画像データの画素の階調値が小さいほど当該画素の階調値が前記第2画像データの当該画素の階調値に近い表示用画像データが生成され、前記取得手段で取得された輝度レンジ値が大きいほど前記第2画像データに近い表示用画像データが生成され、且つ、前記取得手段で取得された輝度レンジ値が小さいほどダイナミックレンジの最大階調値が前記第1画像データのダイナミックレンジの最大階調値に近い表示用画像データが生成される重みを使用する
ことを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。 - 前記生成手段は、
前記取得手段で取得された輝度レンジ値と前記第2画像データの階調値との組み合わせに応じた重みで前記第1画像データの階調値と前記第2画像データの階調値とを合成する処理を画素毎に行うことにより、合成画像データを生成し、
前記取得手段で取得された輝度レンジ値に応じた補正値を用いて前記合成画像データの階調値を補正することにより、前記表示用画像データを生成する
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 前記生成手段は、前記取得手段で取得された輝度レンジ値が大きいときに前記取得手段で取得された輝度レンジ値が小さいときに比べて大きく、且つ、前記第2画像データの階調値が小さいときに前記第2画像データの階調値が大きいときに比べて大きい重みを、前記第2画像データの階調値の重みとして使用して、前記合成画像データを生成する
ことを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置。 - 前記生成手段は、
前記取得手段で取得された輝度レンジ値に基づいて前記輝度差分データが表す前記第2画像データの階調値を補正することにより、前記第1画像データの階調値と前記表示用画像データの階調値との対応関係を表す補正輝度差分データを生成し、
前記補正輝度差分データを用いて前記第1画像データの階調値を前記表示用画像データの階調値に変換することにより、前記表示用画像データを生成する
ことを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 前記生成手段は、
前記取得手段で取得された輝度レンジ値が前記第1の値である場合に、前記輝度差分データと同じ補正輝度差分データを生成し、
前記取得手段で取得された輝度レンジ値が前記第1の値よりも小さく且つ前記第2の値以上である場合に、前記取得手段で取得された輝度レンジ値が小さいほど前記第1画像データの取り得る階調値の最大値に対応する前記表示用画像データの階調値が前記最大値に近い補正輝度差分データを生成する
ことを特徴とする請求項13に記載の画像処理装置。 - 前記生成手段は、
前記取得手段で取得された輝度レンジ値に基づいて前記輝度差分データが表す前記第1画像データの階調値を補正することにより、前記第2画像データの階調値と前記表示用画像データの階調値との対応関係を表す補正輝度差分データを生成し、
前記補正輝度差分データを用いて前記第2画像データの階調値を前記表示用画像データの階調値に変換することにより、前記表示用画像データを生成する
ことを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 前記生成手段は、
前記取得手段で取得された輝度レンジ値が前記第2の値である場合に、前記輝度差分データと同じ補正輝度差分データを生成し、
前記取得手段で取得された輝度レンジ値が前記第2の値よりも大きく且つ前記第1の値以下である場合に、前記取得手段で取得された輝度レンジ値が大きいほど前記第2画像データの取り得る階調値の最大値に対応する前記表示用画像データの階調値が前記最大値に近く、且つ、前記取得手段で取得された輝度レンジ値が大きいほど前記第2画像データの取り得る階調値の最小値に対応する前記表示用画像データの階調値が前記最小値に近い補正輝度差分データを生成する
ことを特徴とする請求項15に記載の画像処理装置。 - 前記取得手段は、前記第2画像データが明るいほど小さい輝度レンジ値を取得する
ことを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 前記第1画像データまたは前記第2画像データのシーンの切り替わりを検出する検出手
段をさらに有し、
前記生成手段は、前記取得手段で取得された輝度レンジ値に基づく表示用画像データから前記第2画像データと同じ表示用画像データへ表示用画像データが徐々に変化するように、シーンの切り替わり後の各フレームの表示用画像データを生成する
ことを特徴とする請求項17に記載の画像処理装置。 - 前記取得手段は、ユーザ操作に応じた輝度レンジ値を取得する
ことを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 表示用画像データのダイナミックレンジを調整する処理で使用される輝度レンジ値を取得する取得ステップと、
第1画像データ、前記第1画像データよりもダイナミックレンジが広い第2画像データ、及び、前記第1画像データの階調値と前記第2画像データの階調値との対応関係を表す輝度差分データのうちの2つ以上のデータと、前記取得ステップで取得された輝度レンジ値とを用いて、表示用画像データを生成する生成ステップと、
を有し、
前記生成ステップでは、前記取得ステップで取得された輝度レンジ値が所定範囲内の値である場合に、前記取得ステップで取得された輝度レンジ値が小さいほどダイナミックレンジの最大階調値が前記第1画像データのダイナミックレンジの最大階調値に近い表示用画像データを生成する
ことを特徴とする画像処理方法。 - 請求項20に記載の画像処理方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラム。
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