JP5091699B2 - 映像表示装置 - Google Patents

映像表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5091699B2
JP5091699B2 JP2008019120A JP2008019120A JP5091699B2 JP 5091699 B2 JP5091699 B2 JP 5091699B2 JP 2008019120 A JP2008019120 A JP 2008019120A JP 2008019120 A JP2008019120 A JP 2008019120A JP 5091699 B2 JP5091699 B2 JP 5091699B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
video signal
value
luminance
light emission
emission luminance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008019120A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009180889A (ja
Inventor
俊之 藤根
雅博 奥井
靖 手塚
隆一 新山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2008019120A priority Critical patent/JP5091699B2/ja
Publication of JP2009180889A publication Critical patent/JP2009180889A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5091699B2 publication Critical patent/JP5091699B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、所望の表示映像を表現するための映像表示装置に関する。
従来より、映像信号のゲインを調整し、コントラストを高めるなど様々な映像表現を行う試みがなされている(例えば特許文献1)。
迫力のある映像表現を行おうとしたときには、画面の明るさ感が要求されるために画面輝度を高めるような処理がなされる。
この点に関して特許文献2では、従来より、表示映像の明るさ感を出すためにガンマ補正特性の低域から中間域の画素におけるゲインを高くするとともに明るい画素での飽和を防ぐために高域の画素に対してはゲインを小さくして映像表示していることを記載している。
ところで、液晶表示装置のような表示画面の背面から光を照射することにより映像を表示するような表示装置においては、映像信号の処理に加えて光源輝度を調光することにより所望の映像表現を行っている。
このように、映像信号の処理と光源輝度の調光の組み合わせの工夫により映像表示を行う映像表示装置のうち、特に黒側の映像表現を豊かにする液晶表示装置として特許文献3乃至6がある。
これらの文献には、全体的に暗い映像が入力された場合には光源の輝度を低下させることで映像信号だけでは表現できない黒の締まりを出すとともに、映像信号を増幅させることで全体的な映像の輝度の低下を防ぐことが記載されている。
特許文献3についてもう少し詳しく述べると、入力映像信号のヒストグラムを分析し、このヒストグラムを最もよく表現できる光源の輝度を選択した後、当該光源を低下させた場合に低下した輝度を補償するために映像信号の一定輝度値以下を増幅する。この増幅割合は、(最大発光時の光源輝度/低下させた場合の光源輝度)1/γという式によって計算され、光源を低下させた場合は映像信号の一定輝度値以下を増幅する。
他に、入力映像信号のAPL及び最大値・最小値を検出し、入力映像信号をダイナミックレンジまで拡大するとともに、映像信号の拡大によってずれた表示映像の輝度を、光源の発光輝度を調整して補償するものとして特許文献7がある。
特開平6−62277号公報 特開2006−101363号公報 米国特許出願公開第2006/0274026号明細書 特開2006−276677号公報 特開2006−267995号公報 特開2007−36728号公報 特開2001−27890号公報
以上説明したとおり、光源の発光輝度値に基づいて映像の増幅度合いを決定する場合、映像の増幅度合いは光源の発光輝度値に依拠するために、映像信号の増幅度合いを自由にコントロールするのが困難であるという問題があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、光源の発光輝度値に基づいて映像信号を増幅する場合でも、所望の映像表現を行うための映像信号の増幅度合いをコントロールすることを可能にした表示装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の技術手段は、入力映像信号による映像を表示する表示部と、表示部に光を照射する光源とを備え、光源の発光輝度と入力映像信号のゲインとを連動して設定する映像表示装置であって、入力映像信号の映像特徴量に対する光源の発光輝度を規定した輝度制御特性に基づいて、参照用の発光輝度レベルを設定する輝度レベル設定部と、入力映像信号のヒストグラムから、光源の制御に使用する発光輝度レベルを選択する輝度レベル選択部と、光源の制御に使用する発光輝度レベルに対する参照用の発光輝度レベルの比の1/γ乗の値に基づいて、入力映像信号のゲインを設定するゲイン設定部とを有し、輝度レベル設定部は、参照用の発光輝度レベルを、所定の条件において100%より大きい値に設定することを特徴としたものである。
第2の技術手段は、第1の技術手段において、所定の条件が、映像特徴量が特定の範囲にあるときとすることを特徴としたものである。
第3の技術手段は、第2の技術手段において、映像特徴量が、入力映像信号のフレーム毎の平均輝度であり、所定の条件は、入力映像信号のフレーム毎の平均輝度が所定値以下であることを特徴としたものである。
第4の技術手段は、第2の技術手段において、映像特徴量が、入力映像信号のフレーム毎の平均輝度であり、所定の条件は、入力映像信号のフレーム毎の平均輝度が第一の値以上かつ第二の値以下であることを特徴としたものである。
第5の技術手段は、第の技術手段において、所定の条件が、入力映像信号を所定の増幅度合いで伸長したときに、表示部の特性により階調表現できない映像信号の頻度が所定割合以下であることを特徴としたものである。
第6の技術手段は、第の技術手段において、所定の条件が、入力映像信号を所定の増幅度合いで伸長したときに、表示部の特性により階調表現できない映像信号の頻度が所定割合以下であり、入力映像信号のフレーム毎の平均輝度が所定値以下であることを特徴としたものである。
第7の技術手段は、第の技術手段において、所定の条件が、入力映像信号のフレーム毎の平均輝度が第一の値以上かつ第二の値以下であり、さらに平均輝度が所定値以下、かつ、入力映像信号を所定の増幅度合いで伸長したときに、前記表示部の特性により階調表現できない映像信号の頻度が所定割合以下であることを特徴としたものである。
第8の技術手段は、第の技術手段において、所定の条件が、入力映像信号のフレーム毎の最小輝度が第一の値以上かつ入力映像信号の最小輝度が第二の値以下であることを特徴としたものである。
第9の技術手段は、第1の技術手段において、参照用の発光輝度レベルを100%より大きい値に設定するか否かを画質モードに応じて変更することを特徴としたものである。
第10の技術手段は、第1の技術手段において、表示部で表現する目標コントラストを予め設定し、輝度レベル選択部は、入力映像信号のヒストグラムにおいて、目標コントラストのときに表示可能な入力映像信号の映像輝度範囲のうち、光源の特定の発光輝度レベルにおいて表現できない映像輝度範囲の画像の頻度に所定の重み係数を乗算して評価値を得る処理を、選択可能な光源の発光輝度レベルの全てについて実行し、評価値の最も低い発光輝度レベルを、輝度レベル設定部で設定された参照用の発光輝度レベルを超えない範囲で選択することを特徴としたものである。
本発明によれば、映像信号のゲインコントロールを柔軟に行い、所望の映像表現を行うことができる。
本発明では、表示部と、その表示部に光を照射する光源とを備えた映像表示装置において、光源の発行輝度値と目標光源発光輝度値に基づいて入力映像信号の増幅度合いを決定する。そして本発明に係る映像表示装置では、目標発光輝度値が100%より大きい値に設定される。
以下に説明する本発明に係る実施形態では、光源としてのバックライトを備えた映像表示装置において、入力映像信号の映像特徴量に応じて入力映像信号の増幅度合い(ゲイン)を調整するもので、このときに、目標となるコントラスト(ターゲットCR)を設定し、バックライトの発光輝度の制御とゲインの制御によりそのターゲットCRに近づけるように映像表現を行う。このような映像信号とバックライトの輝度変調処理を本明細書ではアドバンスト輝度変調処理とする。
〈アドバンスト輝度変調処理の概要〉
映像を表示する場合の表示輝度は、表示する映像信号のレベルを忠実に再現するのが理想である。つまり、黒画面を表示する場合、表示輝度は理想的には0でなければならない。液晶パネルとバックライト光源を使用した映像表示装置の場合、現実には液晶パネルには若干の光漏れがあり、黒画面を表示する場合にも黒ではなくグレー表示となる。
映像表示装置の重要な性能の一つとしてコントラスト比(以下CRともいう)がある。映像表示装置において、CRは液晶パネル上の最大輝度と最小輝度の比である。液晶パネルとバックライト光源を用いた映像表示装置の場合、最大輝度はバックライト光源の最大発光輝度で決まり、最小輝度は黒表示時の光漏れ量によって決まる。よって、バックライト光源の発光輝度が一定の場合、同一の液晶パネルにおいてはコントラスト比は一定となる。
図1は、CRが3000と6000の液晶パネルについて、入力映像信号の画素値(映像信号の輝度値)と液晶パネル上での輝度値との関係を示すグラフである。最大輝度は共に同じ450cdであるが、画素値0での液晶パネル上の表示輝度(最小輝度)はCR3000の場合に0.15cd、CR6000の場合に0.075cdとなり、2倍の差がある。
例えば、CR3000の液晶パネル使用時に光源の発光輝度を50%まで下げた場合、入力映像信号の画素値と液晶パネルの輝度値との関係は、図1において点線で示すような関係となる。光源の発光輝度が50%であるので、画素値128より大きい映像は表示できない。しかし、画素値0〜128についてはCR6000の液晶パネルに近い輝度表現が可能となる。
そこで、映像に含まれる画素値の最大値が128以下の場合には、光源の発光輝度を50%にすることでCR6000の液晶パネルと同等のコントラスト感を出すことができ、且つ映像信号の画素値を2倍に伸張することによって、CR6000の液晶パネルと同等の輝度表現性能にすることができる。この伸張は、映像信号の画素値が2倍になるようなゲインを設定することで実現できる。また、CRを向上させるだけでなく、バックライト光源の発光輝度を50%に落としているため省電力化を図ることができる。なお、上述の例では画素値の最大値が128以下であるため、単純に2倍することで白潰れが生じない。
アドバンスト輝度変調処理は、この例のように、省電力化を図りつつ目標とするCR(ターゲットCR)に近づけるように、バックライト光源の発光輝度を抑え、それと連動させて、映像信号のゲインを設定しそのゲイン設定を用いて映像信号を伸張することで、バックライト光源の発光輝度の低下分を映像信号の液晶パネルへの出力値で補償する。上記例以外でも、例えば、映像中の白部分が極めて少ない場合には、白部分の重視度を下げ、黒表現の向上を同様にして図ることができる。このとき、重視しない部分の白潰れは無視してもよいし、ターゲットCRを実現させるゲイン設定によっても白潰れが緩和できるように、白側領域でのゲインを決めるようにしてもよい。
また、アドバンスト輝度変調処理では、省電力化を図るために、後述するように映像信号から得た映像のAPL等の映像特徴量に応じて動的にバックライト光源の発光輝度レベルを抑える処理も併せて実行する。
つまり、ゲイン設定及びバックライト光源の発光輝度レベルを設定するための参照用の発光輝度レベルをまず映像特徴量(APL,ピーク(最大輝度値)等のヒストグラム情報)に応じて設定し、省電力化を図ると共に、参照用の発光輝度レベルに対して、さらに上述のごときコントラスト感を出すための処理(すなわち発光輝度レベルを参照用の発光輝度レベル以下の適切な値に設定する)を実行して、CR向上及び更なる省電力化を図り、その処理と連動させて映像信号のゲインを設定して、視覚上の輝度を保つようにする。
〈アドバンスト輝度変調処理を行う映像表示装置のシステム構成例〉
図2は、本発明に係る映像表示装置の一実施形態によるシステム構成例を示すブロック図である。図2で例示する映像表示装置は、スケーリング部1、Yヒストグラム検出部2、APL検出部3、BL(バックライト)輝度レベル設定部8、CPU(Central Processing Unit)/CPLD(Complex Programmable Logic Device)11、BL調光部12、画質補正部14、RGBγ/WB(White Balance)調整部15、FRC(Frame Rate Control)部16、及び映像出力部17を備える。
図2で例示する映像表示装置は、アドバンスト輝度変調処理の主な部分を実行するアドバンスト輝度変調部20を備える。アドバンスト輝度変調部20は、ヒストグラムストレッチング部4、ディストーションモジュール5、シーンチェンジ検出部6、第1のテンポラリフィルタ7、第2のテンポラリフィルタ9、可変ディレイ10、コンフィグレーションデザイン部13を有する。なお、上述したように、アドバンスト輝度変調処理は、APL等の映像特徴量に応じた動的な光源の発光輝度制御を行うだけでなく、その映像特徴量の所定の条件により決定される光源の参照用の発光輝度レベルBLrefに対しさらにコントラスト感を出すような発光輝度レベルBLreducedを選択し、且つ映像信号のゲインも設定するという進化した輝度変調処理である。参照の発光輝度レベルBLrefは、本発明の目標光源輝度値に該当し、選択された発光輝度レベルBLreducedが、本発明の光源の発光輝度値に該当する。
まず、図2の映像表示装置における各ブロックの概要について説明する。
映像出力部17は表示すべき映像信号を出力表示する。本例では、映像表示を行う表示パネルとして液晶パネルを用いている。従って映像出力部17は、映像信号による映像を表示する液晶パネルと、映像信号を液晶パネル駆動のための信号に変換し液晶パネルに出力する液晶制御回路とを有する。その詳細は後述するが、映像信号は、アドバンスト輝度変調部20で設定されたゲインを用いて変換された後、この映像出力部17に入力される。つまり、アドバンスト輝度変調処理においては、この映像出力部17で表示すべき映像を示す映像信号が処理対象となる。ゲイン及びその設定については後述する。
BL調整部12は、蛍光管で構成されるランプと、そのランプを駆動するランプ駆動回路とを有し、映像出力部17の液晶パネルを背面や側面から照射する光源(バックライト光源、或いは単にバックライトともいう)を構成する。本例のアドバンスト輝度変調処理においては、このバックライト光源が発光輝度制御の対象となる。
BL調整部12は、CPU/CPLD11で制御される。CPU/CPLD11は、アドバンスト輝度変調部20から出力された発光輝度レベルBLreducedを示す信号(例えばデューティ信号)に従って、BL調整部12のランプ駆動回路(例えばインバータ回路)で実際に調光するための信号(例えばパルス幅変調等の駆動に適した信号)に変換して、BL調整部12へ出力する。バックライト調光値を実際のバックライト調光のための信号に変換するものである。また、ランプとしては、例えばLED(Light Emitting Diode)で構成されるものや、LEDと蛍光管の組み合わせで構成されるものを採用してもよく、同時にそれに対応したランプ駆動回路を設けておけばよい。
映像出力部17へ出力する映像信号の処理、並びにCPU/CPLD11を介してBL調整部12の制御を行う部位が、スケーリング部1、Yヒストグラム検出部2、APL検出部3、BL輝度レベル設定部8、画質補正部14、RGBγ/WB調整部15、FRC部16、及びアドバンスト輝度変調部20である。
まず、スケーリング部1は、液晶パネルの解像度等に応じて、入力された映像信号(入力映像信号)が示す映像フレームの画素数、或いはその映像フレームのアスペクト比を、演算により変更する。
ここで、入力映像信号としては、例えば放送波として受信した映像信号を復調した信号、通信ネットワーク経由で受信した映像信号、内部記憶装置に記憶された映像信号を読み出した信号、各種レコーダや各種プレーヤやチューナ機器といった外部機器から受信した映像信号などが該当し、或いはそれら映像信号に対して各種映像処理を施した後の映像信号が該当する。図示しないが、図2の映像表示装置は、このような映像信号のいずれかを取得可能なよう構成しておけばよい。
画質補正部14は、スケーリング部1から出力された映像信号に対し、ユーザ設定等により、映像のコントラストや色味等を変更する。
RGBγ/WB調整部15は、画質補正部14から出力された映像信号に対し、映像のγ、WB等の調整を行う。さらに、RGBγ/WB調整部15は、アドバンスト輝度変調部20(実際にはコンフィグレーションデザイン部13)からのゲイン設定信号によって信号のゲインを変更する。ここでは、画質補正部14から出力された映像信号に対するゲインが変更されるか、或いはRGBγ/WB調整部15内でγ調整した後の映像信号に対するゲインが変更される。そして、RGBγ/WB調整部15ではそのゲインに基づき映像信号の変換が施され、後述するようなアドバンスト輝度変調部20で発光輝度レベルを低下させる制御に対して輝度低下分をゲインによって補償する。ここで、低階調部分のノイズを抑えるため、この変換は、γ調整後であってWB調整前に施すことが好ましい。
アドバンスト輝度変調部20からのゲイン設定信号は、上述の液晶パネルへ出力すべき映像信号の画素値(映像信号レベル)を変換するための変換係数を示す信号である。このゲイン設定信号は、以下の例で示すように映像信号(この例では0〜255の画素値をもつ映像信号)に乗算するための共通の1つの変換係数とし、後述するようにゲインすることで頭打ちとなる映像信号レベルの範囲などに基づいて得た或る映像信号レベルの範囲に対しては、ゲインをRGBγ/WB調整部15で補正してもよい。
FRC部16は、フレームレートコンバータであり、RGBγ/WB調整部15から出力された調整後の映像信号に対し、映像の動きベクトルを検出し補完映像を生成することによって、通常60Hzの表示周波数から120Hzの表示周波数に変換するものである。勿論、FRC部16での処理対象の表示周波数や処理後の表示周波数はこれに限ったものではない。図2の例では、映像出力部17の液晶駆動回路は、FRC部16から出力された映像信号を液晶パネル駆動のための信号に変換し、液晶パネルに出力することになる。
Yヒストグラム検出部2は、映像フレームを画素単位等に分割し、各画素の輝度値の発生頻度を表したヒストグラムを生成する。Yヒストグラム検出部2で生成されたヒストグラムは、例えば画素値(Y)0〜255のそれぞれに対して頻度の値を持つ。APL検出部3は、映像信号の平均輝度レベルを、映像フレーム毎に算出する。APL検出部3で算出される値としては、全画面で黒の場合には0%を示す値となり、全画面で白の場合には100%を示す値となる。
ヒストグラムストレッチング部4は、Yヒストグラム検出部2で生成されたヒストグラムから、アドバンスト輝度変調部20で使用する範囲を設定する。例えば、ディストーションモジュール5が最小値0〜最大値255で演算を実行するモジュールであり、且つ入力映像信号が元々最小値10〜最大値235の値をとるような信号(例えば放送信号)であった場合を想定する。このような場合には、ヒストグラムストレッチング部4は、ディストーションモジュール5での演算に合わせるために、最小値10〜最大値235のそれぞれに対する頻度値を、最小値0〜最大値255のそれぞれに対する頻度値に当てはめるように引き伸ばすものである。
ディストーションモジュール5は、ヒストグラムストレッチング部4から入力されたヒストグラムと、後述するBL輝度レベル設定部8で設定された参照用の発光輝度レベル(バックライト目標値ともいう)BLrefとから、実際に設定する発光輝度レベル(バックライト値ともいう)BLreduced、すなわちバックライト光源の制御に使用する発光輝度レベルを選択(決定)する。選択は、予め定められた複数の発光輝度レベルの中からBL輝度レベル設定部8で設定された参照用の発光輝度レベルBLrefを超えない範囲で行う。また、ここでは、ターゲットCRをもつ液晶パネルにより近い表示映像を実現できる発光輝度レベルBLreducedを選択する。ターゲットCR等のディストーションパラメータは図示しないメインCPUから設定すればよい。また、APLに基づいて発光輝度レベルBLreducedを決定する場合(後述する実施例6)には、APL検出部3で検出されたAPLをディストーションモジュール5に入力させる。
シーンチェンジ検出部6では、1フレーム前のヒストグラムと現ヒストグラムの変化の程度からシーンチェンジの有無を検出する。例えば、各輝度値の頻度変化の累計値を算出し、特定の値よりも大きかった場合には場面が変わったと判定する。
第1のテンポラリフィルタ7は、ディストーションモジュール5で選択された上述の実際に設定する発光輝度レベルBLreducedが急激に変化した場合に生じる、視覚上の違和感を防止するために設けられたものであり、発光輝度レベルBLreducedの変化量を時間的に緩慢なものにした後、実際に設定する発光輝度レベルBLreducedとして後段に出力する。また、シーンチェンジ時には、緩慢な発光輝度レベルBLreducedの変化を施すと返って違和感を持つため、シーンチェンジ検出部6によるシーンチェンジ検出信号により、第1のテンポラリフィルタ7の値を変え、比較的速い変化ができるようにする。
BL輝度レベル設定部8は、APL検出部3から出力されたAPL値もしくはYヒストグラム検出部2から出力されたヒストグラム情報などの映像特徴量、および図示しないメインCPUから出力されたOPC(Optical Picture Control;明るさセンサともいう)の値やユーザ設定値などを参照して、バックライトの発光輝度レベルの最大値を決定する。例えば、APLが高い場合にはバックライトの発光輝度レベルの最大値を低い値とすることで、眩しさを感じない映像とすることができる。このバックライトの発光輝度レベルの最大値が、アドバンスト輝度変調部20で実行されるアドバンスト輝度変調の参照用の発光輝度レベル(バックライト目標値)BLrefとなる。参照用の発光輝度レベルBLrefを決定するための映像特徴量としては、上述のようにAPLやヒストグラム情報を用いることができ、実施形態に応じて使用する特徴量が選択される。ヒストグラム情報には、映像のピーク値(最大輝度値)や最小輝度、あるいは映像信号を仮に伸張すれば表現できない映像の頻度などがある。
なお、ディストーションモジュール5での選択が、BL輝度レベル設定部8で設定された参照用の発光輝度レベルBLrefを超えない範囲で行われることから、BL輝度レベル設定部8では、参照用の発光輝度レベルBLrefとしてバックライトの発光輝度レベルの最大値が設定されると説明している。また、図2の例では、第2のテンポラリフィルタ9を経由した参照用の発光輝度レベルをBLrefとしている。
第2のテンポラリフィルタ9は、第1のテンポラリフィルタ7と同等の機能を持つフィルタである。概略を説明すると、APLが急激に変化し、且つその変化がディストーションモジュール5での選択に影響を与えないような場合に、第1のテンポラリフィルタ7から出力される発光輝度レベルBLreducedはその時間的変化が緩和されている。しかし、ゲイン設定はBL輝度レベル設定部8から出力された参照用の発光輝度レベルBLrefを元に計算するため、ゲインが変化してしまい、液晶パネル上の表示輝度が急激に変化してしまう。このような表示輝度の急激な変化を無くす或いは緩和するために、第2のテンポラリフィルタ9が設けられている。
可変ディレイ10は、映像出力部17での映像出力とBL調整部12でのバックライト調光とのタイミングを取るための遅延部である。バックライト調光は、調光値が決定すれば比較的少ない処理後、バックライト輝度制御が行われる。それに対して、映像信号はアドバンスト輝度変調で映像のゲインが決定し、映像信号の輝度レベルを変更した後もFRC部16でのフレームレート制御や、液晶制御回路でのパネル制御信号への変換など、多くの処理が行われるため、時間的な遅延が発生する。そうすると、本来同時におこなわれるべきバックライト調光制御と映像のゲイン制御のタイミングがずれてしまい、バックライトと映像のバランスが崩れてしまうことになる。そこで、可変ディレイ10によってバックライト調光をあえて遅らせ、バックライト調光制御と映像のゲイン制御のタイミングを合わせるものである。
コンフィグレーションデザイン部13では、BL輝度レベル設定部8で決定された参照用の発光輝度レベルBLrefとディストーションモジュール5によって選択された発光輝度レベルBLreducedとに基づき、映像信号のゲインを決定する。なお、図2の例では各レベルBLreduced,BLrefがそれぞれテンポラリフィルタ7,9を通過したレベルを用いている。参照用の発光輝度レベル(目標バックライト値)BLrefと選択された発光輝度レベル(バックライト値)BLreducedが同じであれば、映像信号の輝度レベルを変更する必要はなく、ゲインは1である。また、参照用の発光輝度レベルBLrefよりも選択された発光輝度レベルBLreducedが低い場合は、その値に応じて、映像信号の輝度レベルを上げる方向にゲイン設定を行う。
〈アドバンスト輝度変調処理を実行する主要ブロックの詳細説明〉
図2の映像表示装置における主要ブロックとして、BL輝度レベル設定部8、シーンチェンジ検出部6、第1のテンポラリフィルタ7、ディストーションモジュール5、コンフィグレーションデザイン部13、RGBγ/WB調整部15を、この順序で説明する。
《BL輝度レベル設定部8》
BL輝度レベル設定部8には、APL検出部3で検出された映像信号のAPLが入力されるとともに、周囲の明るさ(周囲の照度)を測定する図示しない明るさセンサの検出情報に基づく制御信号、及び液晶パネルの明るさを設定するユーザ設定に基づく制御信号が入力される。また、映像特徴量として、映像信号を仮に伸張したときに表現できない頻度、あるいは映像信号の最小輝度及び最大輝度などの情報を使用する場合には、ヒストグラム検出部2から、映像信号の画面単位(フレーム単位)で必要とするこれら情報(ヒストグラム情報とする)が入力される。また、APLとヒストグラム情報の両方を使用する場合には、それぞれの情報がBL輝度レベル設定部8に入力される。
そして、BL輝度レベル設定部8ではこれらの制御信号と映像特徴量とに基づいて、参照用の発光輝度レベルBLrefを出力する。具体的には、画面単位(フレーム単位)で変化する入力映像信号に応じて、バックライト光源の発光輝度を動的に調整する方式を適用し、これにより得られた発光輝度レベルを参照用の発光輝度レベル(バックライト目標値)BLrefとして出力する。
参照用発光輝度レベルBLrefの生成には、BL輝度レベル設定部8に保持されている輝度制御テーブル(ルックアップテーブル)が用いられる。輝度制御テーブルは、入力映像信号の映像特徴量(APL、もしくはヒストグラム情報等)に応じたバックライトの発光輝度レベルの関係、すなわち輝度制御特性を定めるものである。そして予め選択可能な複数の輝度制御テーブルを用意し、BL輝度レベル設定部8が備えるROM(Read Only Memory)等のテーブル格納メモリに保持させておく。
映像表示装置周囲の明るさを測定する明るさセンサには、例えばフォトダイオードが適用される。明るさセンサは、検出した周囲光に応じた直流電圧信号を生成し、図示しないメインCPUに出力する。メインCPUは、周囲光に応じた直流電圧信号に応じて輝度制御テーブルを選択する制御信号をBL輝度レベル設定部8に出力する。
さらに、メインCPUは、液晶パネルの明るさを設定するユーザ設定に基づく制御信号として、輝度制御テーブルの輝度制御値を調整するための輝度調整係数を出力する。輝度調整係数は、ユーザ操作に応じて画面全体の明るさ設定を行うために使用される。例えば、映像表示装置が保持するメニュー画面には、画面の明るさ調整項目が設定されている。ユーザは、その設定項目を操作することによって、任意の画面明るさを設定することができる。メインCPUは、その明るさ設定を認識し、設定された明るさに従ってBL輝度レベル設定部8に輝度調整係数を出力する。
BL輝度レベル設定部8では、明るさセンサの検出情報に従ってメインCPUから出力された制御信号により、テーブルNoを指定して輝度制御テーブルを選択する。若しくは選択する輝度制御テーブルを演算によって生成するようにしてもよい。そして、選択した輝度制御テーブルの輝度変換値に対して、ユーザ設定に基づく制御信号として得た輝度調整係数を乗算し、輝度制御テーブルの輝度制御特性の傾きを変化させ、最終的に、参照用の発光輝度レベルBLrefの生成に使用する輝度制御テーブルを決定する。そして、BL輝度レベル設定部8は、決定した輝度制御テーブルの輝度制御特性を使用し、APL検出部3から出力されたAPLやヒストグラム検出部2から出力されたヒストグラム情報に応じて参照用発光輝度レベルBLrefを生成して出力する。
このようにしてBL輝度レベル設定部8から出力された参照用の発光輝度レベルBLrefは、第1のテンポラリフィルタ7の作用で遅延された後、コンフィグレーションデザイン部13に入力し、映像ゲインの演算に使用されるとともに、ディストーションモジュール5に入力して、ヒストグラムに応じた発光輝度レベルBLreducedの決定に使用される。
《シーンチェンジ検出部6》
図3は映像信号のYヒストグラム及びその遷移を説明するための図で、図3(A)は前フレームのYヒストグラムの一例を示す図、図3(B)は図3(A)に続く現フレームのYヒストグラムの一例を示す図、図3(C)は、図3(A)と図3(B)に示す各フレームのヒストグラムを統合し、頻度変化部分を示した図である。図4は、図2の映像表示装置におけるシーンチェンジ検出部の構成例を示すブロック図である。
映像のシーンが変わった場合には、その映像の内容が大きく変わるのであるから、映像信号の輝度分布も大きく変わると考えられる。シーンチェンジ検出部6は、これを利用してシーンチェンジを検出するもので、具体的には、映像信号の1フレーム前のヒストグラムと現ヒストグラムの変化の程度からシーンチェンジの有無を検出する。
シーンチェンジ検出部6は、ヒストグラムバッファ61とヒストグラム変化検出部62とを有する。ヒストグラムバッファ61は、1フレーム前のヒストグラムデータを記憶するものである。ヒストグラム変化検出部62は、現フレームと前フレームのヒストグラムデータを比較し、その頻度変化の累計値を算出し、特定の値よりも大きいときにシーンチェンジと判定するものである。ヒストグラム変化検出部62は、シーンチェンジと判定した場合には、そのフレーム間シーンチェンジ検出信号を第1のテンポラリフィルタ7に出力する。
具体例として前フレームの映像が図3(A)のようなヒストグラムであり、現フレームの映像が図3(B)のようなヒストグラムである場合を考える。この場合、ヒストグラムバッファ61には図3(A)のヒストグラムデータが記憶されている。ヒストグラム変化検出部62は、ヒストグラムバッファ61のデータと現フレームのヒストグラムデータを比較し、その頻度変化を検出する。図3(C)の斜線部分が頻度変化部分である。ヒストグラム変化検出部62では、この頻度変化部分の累積値、言い換えれば面積を算出し、予め設定された特定の値よりも大きい場合はシーン変化が発生したと判定する。そして、ヒストグラム変化検出部62は、シーン変化と判定されたフレームのみについて、シーンチェンジ検出信号を出力する。
《第1のテンポラリフィルタ7》
図5は、図2の映像表示装置における第1のテンポラリフィルタの構成例を示す図である。第1のテンポラリフィルタ7は巡回型ローパスフィルタであり、図5に示すように、重み付け係数1−aを入力される現フレームnの値Xnに乗算する乗算器、重み付け係数aを前フレームn−1に対する出力値Yn-1に乗算する乗算器、及びそれらの乗算器からの出力を加算する加算器を備える。ここで、nを自然数、aを1未満の係数とする。第1のテンポラリフィルタ7のこのような構成を式で表すと、下式(1)となる。
Yn=aYn-1+(1−a)Xn ・・・(1)
アドバンスト輝度変調部20で実行されるアドバンスト輝度変調処理では、バックライト光源の発光輝度レベルを動的に変化させるが、1フレーム単位でバックライトの発光輝度レベルが大きく変動すると違和感を感じる場合もある。そこで、第1のテンポラリフィルタ7として、1秒程度の時定数のローパスフィルタを用い、ここにディストーションモジュール5で決定された発光輝度レベルBLreducedを通すことによって、バックライト光源の輝度変動の違和感を無くすようにしている。
また、シーンチェンジ時には、映像自体が大きく変化しているので、バックライトの発光輝度レベルを急激に変化させても違和感を生じない。そこで、シーンチェンジ時には第1のテンポラリフィルタ7の係数aを小さくすることによってバックライト光源の輝度変化を速めている。具体的には、シーンチェンジが検出されたフレームのみ、式(1)の係数aを十分小さくし、次のフレームからは係数aの値を元に戻す。このようにすることで、入力に近い値が第1のテンポラリフィルタ7の出力となり、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedの変化を速めたことになる。
《ディストーションモジュール5》
アドバンスト輝度変調部20で実行されるアドバンスト輝度変調処理の基本思想は、使用する液晶パネルにおいてバックライト光源の発光輝度レベルが100%の時に表示可能な映像輝度範囲と、目標(理想的ともいう)とするCR(ターゲットCR)を持つ液晶パネルにおいて表示可能な映像輝度範囲とを設定しておき、使用する液晶パネルにおいてバックライト光源の発光輝度レベルをコントロールすることで、ターゲットCRを性能として持つ液晶パネルで表示可能な映像輝度範囲に近づけるようにするものである。
ここでは、バックライト光源の発光輝度レベルを落とすのであるから、映像信号が高輝度の部分を含む場合には低減後のバックライト発光輝度で表現しきれない高輝度部分について白潰れが発生する。また、映像信号に低輝度を含まない場合には、バックライトの発光輝度レベルを落とす必要はない。
そこで、ディストーションモジュール5では、バックライト光源の輝度制御の判定基準として、或る発光輝度レベルにおいて表現できない低輝度部分、高輝度部分がどの程度あるかを評価値(Distortion)として数値化する。ここではディストーションモジュール5は、予め定めたバックライト光源の輝度制御範囲においてこの数値化を行い、最も評価値が小さくなる発光輝度レベルを、発光輝度レベルBLreducedとして選択することとする。バックライト光源の輝度制御範囲とは、ディストーションパラメータの一つであり、バックライト光源の発光輝度レベルとして許容する範囲を指す。例えば10%〜100%、20%〜100%などと、デフォルト設定やユーザ設定などにより予め決めておけばよい。
また、最も評価値が小さくなる発光輝度レベルが複数ある場合は、より低い発光輝度レベルを発光輝度レベルBLreducedとして選択する。液晶パネル上の映像表現品位として同等であれば、バックライト光源の発光輝度レベルを下げたほうが、省電力になるからである。
図6は、図2の映像晶表示装置におけるディストーションモジュールで実行される発光輝度レベル選択処理の一例を説明するための図である。h1は映像信号のYヒストグラムを示している。ここで横軸は映像信号の画素値(映像信号レベル)を示し、縦軸は各画素値の頻度を示している。
このような映像のヒストグラムh1に対して、使用する液晶パネルにおいてバックライト光源の発光輝度レベルが100%の時に表示可能な映像輝度範囲をAとする。また、ターゲットCRの液晶パネルで表示可能な映像輝度範囲をBとする。また、ディストーションモジュール5で選択可能な発光輝度レベルのうち、ある特定の発光輝度レベルで表示可能な映像輝度範囲をCとする。そして、ヒストグラムh1において、映像輝度範囲Cの両側で映像輝度範囲Bと重なる部分が、上述の数値化を行う対象となる部分であり、評価値算出部分である。この評価値算出部分のうち、低輝度部分をD1、高輝度部分をD2とする。
評価値(Distortion)は、選択可能な発光輝度レベルに対して、頻度と重み付けによって下式(2)によって算出する。
Distortion=Σ{(映像輝度範囲D1+D2の頻度)×(距離重み)}・・・(2)
重みとしては、評価値算出対象となる発光輝度レベルで表示可能な映像輝度範囲Cから遠ざかる程大きくする距離重みを用いる。ここでは、低輝度部分D1の距離重みをE1、高輝度部分D2の距離重みをE2とする。従って、同じ頻度値であっても、表現できる範囲から遠いほうが、評価値は大きくなる。これは表現できる範囲から遠いほうが、映像として表現できない影響が大きいためである。頻度と重み付けによって算出した値はF1(低輝度部分)、F2(高輝度部分)である。評価値はF1とF2の面積(累計)を合計した値となる。
ディストーションモジュール5では、各発光輝度レベルに対して算出した評価値のうち、最も評価値が低い映像輝度範囲Cに対応する発光輝度レベルを、出力する発光輝度レベルBLreducedとして選択する。このとき、ディストーションモジュール5では、BL輝度レベル設定部8で設定され、第2のテンポラリフィルタ9によって緩和された参照用の発光輝度レベルBLrefを越えない範囲で、最も評価値が低い映像輝度範囲Cに対応する発光輝度レベルBLreducedを選択する。
このような評価値の算出は、ディストーションモジュール5で、選択可能な発光輝度レベルの全てについて行うことが理想である。しかし、処理時間等の制限があるため、選択可能な発光輝度レベルの輝度制御範囲を均等に分け、例えば10%程度毎の発光輝度レベルについて算出すればよい。
つまり、上式(2)の特定の発光輝度レベルで表示可能な映像輝度範囲をCとして、選択可能な発光輝度レベルを順次適用し、各発光輝度レベルごとに評価値を算出する。そして算出した評価値の中から、最も低い評価値をもつ発光輝度レベルを、選択した発光輝度レベルBLreducedとし、この値を第1のテンポラリフィルタ7に出力してバックライトの調光制御に用いるとともに、コンフィグレーションデザイン部13に出力して映像ゲインの設定(算出)に用いる。このとき、最も低い評価値をもつ発光輝度レベルが複数あった場合には、より低い発光輝度レベルを選択する。
ディストーションモジュール5での選択処理を、図7〜図10を参照し具体的な数値で説明する。図7は、本発明に係る映像表示装置における輝度変調処理の具体例を説明するための図で、映像ヒストグラムにおけるパネルCRとターゲットCRとの関係の一例を示す図である。ここでは、使用する液晶パネルのCR(パネルCR)が2000、ターゲットCRが3500、バックライトの輝度制御範囲が20〜100%で、バックライト輝度100%のときの液晶パネルの最大輝度は450cdとする。また、図7における各アルファベット記号は図6に準拠する。
この例において、使用する液晶パネルで表示可能な映像輝度範囲Aは、450cd〜0.225cdである。また、目標とする液晶パネルの表示可能な映像輝度範囲Bは、450cd〜0.128cdである。そして、各映像信号レベル0〜255に対する頻度を映像輝度範囲Bに合わせるように割り付ける。この場合、映像輝度範囲Aと映像輝度範囲Bとの差は5デジット(画素値)程度である。
ヒストグラムh1において、映像輝度範囲Bと映像輝度範囲Aとの差の部分に映像があれば、バックライトの発光輝度レベルを下げることで、よりターゲットCRに近い輝度表現が可能になる。しかし、高輝度側にも映像が分布していると、バックライトの発光輝度レベルを下げることで表現できない部分が発生する。そこで、上述したように、評価値を算出して最適な発光輝度レベルBLreducedを求める。
図8は、選択対象の一つである発光輝度レベル100%のときの映像輝度範囲Cを示す図、図9は、選択対象の一つである発光輝度レベル70%程度のときの映像輝度範囲Cを示す図、図10は、選択対象の一つである発光輝度レベル50%程度のときの映像輝度範囲Cを示す図である。図8〜図10における各アルファベット記号は図6に準拠する。
図8で示したように、発光輝度レベルが100%を示すものである場合、低輝度部分の評価値F1には或る程度の値があり、高輝度部分の評価値F2には値がない。また、図9で示したように、発光輝度レベルを70%程度に下げた場合、低輝度部分の評価値F1及び高輝度部分の評価値F2ともに、低い値を持つ。また、図10で示したように、発光輝度レベルを50%程度に下げた場合、低輝度部分の評価値F1には値がなく、高輝度部分の評価値F2には大きな値を持つ。図8〜図10で例示した各発光輝度レベルでの評価値算出結果の面積(累積)を比較してみると、発光輝度レベルが70%のときが最も低い。従って、ディストーションモジュール5では発光輝度レベル70%を選択し、出力することになる。
《コンフィグレーションデザイン部13》
液晶パネルへ入力される画素値と液晶パネルでの表示輝度との関係を示す基本的なモデルは、下式(3)により示される。ここで、Yは液晶パネルでの表示輝度、BLはバックライトの発光輝度レベル(バックライトDUTY)、CV(Code Value)は液晶パネルへ入力される画素値である。また、この例では映像信号の階調は0〜255で量子化されているものとする。
Y=BL(CV/255)γ ・・・(3)
コンフィグレーションデザイン部13は、ディストーションモジュール5で選択された発光輝度レベルBLreducedによってバックライトの発光輝度が低下したときに、画面上の輝度を上げるように、映像ゲインを調整する。ゲインをかけた画素値をCVreducedとするとき、発光輝度レベルを低下させたときの画面の明るさ(液晶パネルでの表示輝度)は、BLreduced(CVreduced/255)γである。一方で、参照用の発光輝度レベルBLrefでバックライトを制御したときの画面の明るさは、BLref(CVref/255)γとなる。これらの値を等しくさせ、発光輝度レベルBLreducedによって生じるバックライトの発光輝度の低下分を補償するように、画素値を決定すればよい。つまり、コンフィグレーションデザイン部13は、下式(4)を満たすようなゲイン設定を行えばよい。
Y=BLreduced(CVreduced/255)γ=BLref(CVref/255)γ・・・(4)
従って、ゲイン(Gとする)は、下式(5)のようになる。例えば、参照用の発光輝度レベルBLrefが100%のときには、下式(6)のようになる。なお、BLrefとBLreducedとの関係をルックアップテーブルとしてコンフィグレーションデザイン部13のROMなどに格納しておき、下式(5)の演算処理を高速に実行させることが好ましい。
G=CVreduced/CVref=(BLref/BLreduced1/γ・・・(5)
G=(1/BLreduced1/γ ・・・(6)
《RGBγ/WB調整部15》
図11は、図2の映像表示装置におけるアドバンスト輝度変調部から出力されるゲイン設定信号に基づきRGBγ/WB調整部で設定される映像信号ゲインの例を示す図で、図12は、図2の映像表示装置におけるRGBγ/WB調整部での調整処理例を説明するための図である。
図11を参照して、入力されるゲイン設定値(変換係数)とそこから得るゲインカーブの関係について説明する。図11(A)に示すように、アドバンスト輝度変調部20から出力される映像信号のゲイン設定が1.0の場合には全輝度について単純にその値を乗するゲインのまま、つまり線形のままで問題ない。しかし、ゲインが1.0以上の場合、図11(B)に示すように、高輝度部分が一律255の値となり、いわゆる白潰れが発生する。アドバンスト輝度変調処理の基本思想は、少数の白輝度部分の白潰れを犠牲にして黒をより引き締めるものであり、図11(B)のごときゲインでRGBγ/WB調整部15が処理を実行してもよいが、高輝度部分があからさまに255の値で一定(頭打ち)になってしまうことは品位上避けた方がよい。
そこで、低中輝度については、ゲイン設定に応じた信号伸張を行い、高輝度については、ゲインカーブを非線形にすることによって、高輝度部分の階調性の低下を軽減することが好ましい。この手法は明るさと白潰れのトレードオフの関係になる。非線形とする領域を狭めれば、正規の明るさを表現できる領域が増えるが、高輝度の階調性が低下する。逆に、非線形とする領域を広めれば正規の明るさを表現できる領域が減るが、高輝度の階調性が或る程度保たれることになる。実際の製品では非線形とする輝度は、ゲイン設定による出力の例えば90%以上の部分や95%以上の部分とするなどして、白潰れの影響のある部分のみ非線形とすればよい。図11(C)には、ゲイン設定が1.2の場合に90%以上の部分を非線形にするように補正したゲインカーブを示している。また、図11(D)には、ゲイン設定が1.6の場合に90%以上の部分を非線形にするように補正したゲインカーブを示している。
また、上述のように、ゲイン設定が1.0を超えた場合に頭打ちを避けるためには、ゲインカーブを一部非線形にする必要がある。しかし、RGBγ/WB調整部15は、ゲイン設定に基づき単純に比例計算により、このようなゲインカーブを算出することができない。そのため、ゲイン設定ごとにゲインカーブをもつことも考えられるが、メモリ容量の関係から難しい。そこで、線形部分は、ゲイン設定値から単純に比例計算し、図11(C),(D)に例示したように90%以上の部分については、補間等によって非線形部分を算出すればよい。なお、ゲイン設定は毎フレーム変化するので、その都度、ゲインカーブを計算している。
次に、図12を参照して、RGBγ/WB調整部15での各調整処理について説明する。RGBγ/WB調整部15は、画質補正部14から出力された映像信号に対し、上述のケインカーブでゲインを得る処理、映像のγ調整処理、WB調整処理、さらにはCT(色温度)等の調整も行う。また、CT調整処理は、WB調整処理と合わせて1つの調整カーブを参照して実行してもよい。
また、RGBγ/WB調整部15で実行される各処理は、映像信号のR,G,Bのそれぞれに対し独立して実行される。その際、γ調整処理、ゲインを得る処理については、R,G,Bで同一のカーブによる演算がなされ、WB調整処理/CT調整処理についてはR,G,Bそれぞれ別個の特性のカーブによる演算がなされる。そして、RGBγ/WB調整部15で実行される各処理の順序としては、まずγ調整処理が施され、次いでゲインを得る処理が施され、最後にWB調整処理/CT調整処理を実行することが好ましい。実際、図12で示すように、低階調の領域NがNA→NB→NCとあまり増幅されず、低階調部分のノイズが目立ちにくくなる。これに対し、ゲイン→γ調整→WB/CTの順序で処理した場合には、最初の低階調の領域のノイズが増幅される。このことは、ゲインを得る処理がバックライトの発光輝度レベルを低下させる制御を補償するための変換であり、液晶パネルに近い方で処理されることが好ましいことからも分かる。
〈アドバンスト輝度変調処理の具体例〉
アドバンスト輝度変調処理では、入力映像信号の輝度ヒストグラムに応じて最適なバックライトの発光輝度レベルBLreducedを選択し、選択した発光輝度レベルBLreducedに応じた映像ゲイン与え、画面上の明るさをほぼ保つようにし、且つバックライトの発光輝度の低減による低消費電力化を実現する。
また、従来からより表示画像を見やすくするため、或いは消費電力を低減するために、画面単位で変化する入力映像信号に応じて、バックライトの発光輝度を動的に調整する方式の映像表示装置が提供されている。この方式では、入力映像信号の映像特徴量として例えばAPLやヒストグラムを検出し、検出した映像特徴量に応じてバックライトの発光輝度レベルを変化させる。これにより画面毎に、その画面の映像特徴量に応じて画面輝度が変化する。これにより、例えば、高輝度で眩しさを感じないようにバックライト輝度を抑える制御が実行され、最適な映像品位の映像表示を行われるとともに、バックライトの低消費電力化を実現している。
本発明では、このような映像特徴量に応じたバックライトの発光輝度の制御方式を用い、映像特徴量に応じた発光輝度レベルを参照値(BLref)として映像ゲインの演算に使用する(上式(5)を参照)とともに、この参照値(BLref)を、実際にバックライト制御に適用する発光輝度レベルBLreducedの決定(ヒストグラムとターゲットCRに応じた決定)にも使用する。
本発明に係る実施形態では、上述したごとくのアドバンスト輝度変調技術を使用し、白潰れを回避した明るさ感の表現を可能とする一方で、黒の締まりも改善した映像表現を行うことを可能としたものである。アドバンスト輝度変調を使用した本発明に係る比較例と実施例を以下に説明する。
<比較例>
図13は、参照用の発光輝度レベルBLrefを100%に設定した場合のアドバンスト輝度変調の動作例を説明するための図である。
ディストーションモジュール5に設定される設定値は以下であるもとする。
a)パネルCR(使用するパネルのコントラスト比);2000
b)ターゲットCR(目標とするパネルのコントラスト比);3500
c)バックライトの輝度制御範囲;20%〜100%
また、入力映像信号のヒストグラムは、図13(B)に示すように輝度値0〜255の全てに分布している。また入力映像信号のAPLは50%であるものとする。図13(A)のグラフFも同じヒストグラムを示している。
APLに対するバックライト光源の参照用の発光輝度レベルBLrefは、図13(C)に示すように、入力映像信号のAPLの値に関わらず一定の100%に設定される。なお、図13(A)のグラフGにはこの輝度制御特性を示している。
BL輝度レベル設定部8で設定される参照用の発光輝度レベル(目標発光輝度値)BLRefは、入力映像信号のAPLに関わりなく常に100%であるため、例えばAPLが50%(矢印g)の場合にも、100%の発光輝度レベルBLRefが設定される。
ディストーションモジュール5は、参照用の発光輝度レベルBLRefが100%であるため、パネル表示時の見かけ上の輝度が100%になるようなバックライトの発光輝度レベルを選択する。ここでは、入力映像信号のヒストグラムから評価値を判断し、取り得る発光輝度レベルのなかから最も低い発光輝度レベルを選択する。
本例の場合、映像のヒストグラムは0〜255の全てに分布しており、かつ最大輝度である255の頻度が少なくないため100%の発光輝度レベルの評価値が最も低くなる。よって、ディストーションモジュール5では発光輝度レベルBLreducedとして100%を選択する。
アドバンスト輝度変調部20は、ディストーションモジュール5の設定に基づいて、100%のバックライトdutyを出力する。また、コンフィグレーションデザイン部13では、参照用の発光輝度レベルBLRefと、ディストーションモジュール5で選択された発光輝度レベルBLreducedとから、映像信号のゲインを設定する。この場合、両方の発光輝度レベルBLRef、BLreducedが100%であるため、式(5)の計算によりゲイン設定は1.00となり、ゲイン変化はない。したがって、パネルではAPL値に関わりなく、入力信号のレベルをそのまま表示することになる。
<実施例1>
図14は、本発明の映像表示装置に適用可能なアドバンスト輝度変調処理の一実施例を説明するための図である。本実施例では、中間輝度の映像をより明るくコントラストの高い表現を行うとともに、高輝度映像は白潰れを回避しながら鮮明な表示を可能としつつ低輝度映像は引き締まった黒表現も可能とするものである。
本実施例では、輝度制御特性を定める映像特徴量としてAPLを用い、中間輝度の映像をより明るくコントラストの高い表現を行うために、映像信号のAPLが中間レベルである場合において、参照用の発光輝度レベルを本来出力し得ない100%より大きい値に設定する。
本実施例における各種設定は以下の通りである。
a)パネルCR(使用するパネルのコントラスト比);2000
b)ターゲットCR(目標とするパネルのコントラスト比);3500
c)バックライトの輝度制御範囲;20%〜100%
そして、本実施例では、APLに対するバックライト光源の発光輝度を規定する輝度制御特性は、図14(B)に示すごとくの特性となるように設定される(図14(A)のグラフGと同じ)。つまり、APLが第一の値L1以上か第二の値L2以下の中間輝度の範囲にあるときに、参照用の発光輝度レベルBLRefは105%となるように設定されている(図14(B)のように100%と105%との境界においては多少の傾きを有していてもよい)。
本来、参照用の発光輝度レベルBLRefは、実際に使用できる範囲内の値をとるべきであるが、本発明に係る実施形態では、あえて使用範囲外の値である105%を設定する。また、APLが第一の値L1よりも低いか、もしくは第二の値L2よりも高い場合には、参照用の発光輝度レベルBLRefは100%の値とする。
本実施例では、入力映像信号のAPLが50%であるので、図14(B)の矢印gの部分に該当し、参照用の発光輝度レベルBLRefとして105%が選択される。ここで、ディストーションモジュール5は、参照用の発光輝度レベルBLRefが105%であるが、バックライトの輝度制御範囲が20%〜100%であるから、そのなかから制御に使用する発光輝度レベルBLreducedを選択する。ここでは、上記比較例の図13の場合と同様に、ヒストグラムが0〜255のすべてに分布していることから、発光輝度レベルBLreducedとして評価値の最も低い100%を選択する。アドバンスト輝度変調部20は、ディストーションモジュール5の設定に基づいて、100%の発光輝度レベルとなるバックライトdutyを出力する。
また、コンフィグレーションデザイン部13は、ディストーションモジュール5で選択された発光輝度レベル(BLreduced)100%と、参照用の発光輝度レベル(BLRef)105%とから、映像信号のゲインを設定する。この場合、ゲイン=(105/100)1/γ=1.02となる(γ=2.2とする)。これにより、パネル表示上の見かけの発光輝度レベルは、100%ではなく105%の効果を得ることができ、より鮮明な映像とすることができる。
上記のように、参照用の発光輝度レベルBLRefを105%に設定する領域は、APLが中程度の所定の範囲のみであるため、映像全体としてAPLが高い場合には白潰れがなく鮮明となり、かつAPLが中間レベルの場合には、バックライトの発光輝度レベルが100%の場合よりもより明るくコントラストの高い表現とすることができる。
つまり、APLが中程度の所定の範囲にあるときに、参照用の発光輝度レベルBLRefを100%より大きい値に設定することにより、明るくコントラストの高い映像を表示させることができるようになる。
本発明では、光源の発光輝度値と目標発光輝度値に基づいて入力映像信号の増幅度合いを決定し、映像特徴量が所定の条件を満たす場合に、目標光源輝度値を100%より大きい値に設定する。本実施例では、上記の映像特徴量がAPLであって、上記所定の条件は、APLが第一の値L1以上かつ第二の値L2以下の場合である。この場合には、参照用の発光輝度レベルBLRefが100%より大きい値になるため、ディストーションモジュール5でどのような発光輝度レベル(BLreduced)が選択されても常にゲインは1を越える値となり、入力映像信号は常に増幅される。またAPLが第一の値L1より小さく、または第二の値L2より大きい場合には、参照用の発光輝度レベルBLRefが100%の値になるため、ディストーションモジュール5で選択された発光輝度レベル(BLreduced)に応じて、ゲインが1より大きくなったり、あるいはゲインが1となったりすることになり、これにより入力映像信号を増幅する場合と増幅しない場合とが生じる。
以下に種々の入力映像信号に対する実施例1に係るアドバンスト輝度変調の動作例を示す。
(動作例1−1)
本動作例では、入力映像信号は、図15(A)に示すように映像信号のヒストグラムが255付近の高い輝度値に分布し、APLが90%の映像(例えば雪景色の映像)であるものとする。
この場合、映像信号のヒストグラムには、高輝度成分が多く含まれるため、ディストーションモジュール5は、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして100%を選択する。
また、APLが90%の場合には、図14(B)に示す輝度制御特性の所定の条件、つまりAPLが第一の値L1以上かつ第二の値L2以下であることを満足しないので、参照用の発光輝度レベルBLRefとして100%が設定される。従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(100/100)1/2.2=1となって、映像の増幅は行われない。これにより高輝度の多い映像信号の白潰れを防止することができる。この条件は、映像信号の映像特徴量(APL)が所定の条件を満たさないときに映像信号の増幅を行わない例である。
(動作例1−2)
本動作例では、入力する映像信号は、図15(B)に示すように映像信号のヒストグラムが255付近の高い輝度値に分布する一方、低い輝度値付近にも少なくない割合で分布し、APLが85%の映像(例えば雪景色に黒い服を着た人の映像)であるものとする。
この場合、映像信号のヒストグラムには、高輝度成分が多く含まれるため、ディストーションモジュール5は、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして100%を選択する。100%より小さくすると高輝度部分に表現できない画素が多くなり、評価値(Distortion)の値を大きくしてしまうためである。
また、APLが85%の場合には、図14(B)に示す輝度制御特性の所定の条件、つまりAPLが第一の値L1以上かつ第二の値L2以下であることを満足しないので、参照用の発光輝度レベルBLRefとして100%が設定される。従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(100/100)1/2.2=1となって、映像の増幅は行われない。これにより高輝度の多い映像信号の白潰れを防止することができる。この条件も、映像信号の映像特徴量(APL)が所定の条件を満たさないときに映像信号の増幅を行わない例を示している。
(動作例1−3)
本動作例では、入力する映像信号は、図15(C)に示すように映像信号のヒストグラムが上記動作例1及び2よりもやや低い230付近の輝度値に分布する一方、低い輝度値付近にも少なくない割合で分布し、APLが81%の映像(例えば明るい森林の映像)であるものとする。
この場合、映像信号のヒストグラムは、黒付近の頻度が0でありそのときの評価値は0となる。従って、白付近のディストーション評価値も0にするようなバックライト光源の発光輝度レベルが選択され、例えばBLreducedとして80%を選択する。
また、APLが81%の場合には、図14(B)に示す輝度制御特性の所定の条件、つまりAPLが第一の値L1以上かつ第二の値L2以下であることを満足しないので、参照用の発光輝度レベルBLRefとして100%が設定される。従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(100/80)1/2.2=1.11となって、映像の増幅が行われる。この場合、バックライト光源輝度をやや落とした分、映像信号を増幅するが、増幅後の映像信号の最大輝度が255以下であるので白潰れは発生しない。この条件は、映像信号の映像特徴量(APL)が所定の条件を満たさないときに、映像信号の増幅を行う例を示している。
(動作例1−4)
本動作例では、入力する映像信号は、図16(A)に示すように映像信号のヒストグラムが中間輝度を中心として高輝度側及び低輝度側に同等な割合で分布し、APLが48%の映像(例えばニュースのスタジオの映像)であるものとする。
この場合、映像信号のヒストグラムには極めて高い輝度の映像は存在しないため、ディストーションモジュール5では、ヒストグラムの評価値からバックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして60%を選択する。
また、APLが48%の場合には、図14(B)に示す輝度制御特性の所定の条件、つまりAPLが第一の値L1以上かつ第二の値L2以下であることを満足し、参照用の発光輝度レベルBLRefは105%に設定される。従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(105/60)1/2.2=1.29となって、映像の増幅が行われる。この場合、バックライト光源輝度をやや落とした分の補償分に加えて、参照用の発光輝度レベルBLRefを100%より大きい値に設定したことにより、映像信号をやや大きめに増幅するから、高コントラストで明るさ感のある映像表示を行うことができる。この条件は、映像信号の特徴量(APL)が所定の条件を満足しているときに、映像信号の増幅を行う例を示している。
(動作例1−5)
本動作例では、入力する映像信号は、図16(B)に示すように、映像信号のヒストグラムが低い輝度と少ない割合で明るい輝度とに分布があり、APLが22%の映像(例えば夜空に星の映像)であるものとする。
この場合、映像信号のヒストグラムには極めて高い輝度が少なくない割合で存在しているが、ディストーションモジュール5では、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして100%を選択すると評価値(Distortion)の値が大きくなってしまうので、発光輝度レベルBLreducedとして黒色の表現が可能でかつできるだけ高く維持できる70%を選択する。
また、APLが22%の場合には、図14(B)に示す輝度制御特性の所定の条件、つまりAPLが第一の値L1以上かつ第二の値L2以下であることを満足しないので、参照用の発光輝度レベルBLRefは100%に設定される。従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(100/70)1/2.2=1.18となって、映像の増幅が行われる。この場合、黒色の表現を重視し、わずかな白潰れを容認した映像を表示させることができる。この条件は、映像信号の映像特徴量(APL)が所定の条件を満足していないときに、映像信号の増幅を行なう例を示している。
なお、背景の明るさや星の量によっては選択されるバックライトの発光輝度も変化し、映像信号を増幅しない場合もあり得る。
(動作例1−6)
本動作例では、入力する映像信号として、図16(C)に示すように映像信号のヒストグラムが全体的に低い輝度に分布し、APLが25%の映像(例えば映画の映像)を用いるものとする。この場合、映像信号のヒストグラムには高い輝度がほとんど存在しないため、ディストーションモジュール5では、ヒストグラムの評価値からバックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして低レベルである50%を選択する。
また、APLが25%の場合には、図14(B)に示す輝度制御特性の所定の条件、つまりAPLが第一の値L1以上かつ第二の値L2以下であることを満足しないので、参照用の発光輝度レベルBLRefは100%に設定される。従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(100/50)1/2.2=1.37となって、映像の増幅が行われる。この場合、わずかに存在する高輝度側の映像は無視することにより、低輝度側の黒の締まりをアピールすることができる。この条件は、映像信号の特徴量(APL)が所定の条件を満足していないときに、映像信号の増幅を行う例を示している。
以上、実施例1によれば、映像特徴量としてのAPLが第一の値L1以上かつ第二の値L2以下の中間輝度の範囲にあるときには、参照用の発光輝度レベルBLRefを100%より大きい値とし、より一層の増幅を可能と設定することで常に映像信号の増幅が行われるように動作する。
一方、APLが第二の値L2より大きい場合は、わずかな光源輝度の低下を補償する場合は映像を増幅するものの、光源を最大発光輝度で表示すべきような画像に対しては映像の増幅を行わない。
また、APLが第一の値L1よりも小さい場合は、全体的に暗い画像である場合が多いので、基本的に光源の発光輝度を補償するように映像信号を増幅するが、夜空の星や花火の画像などのように、高輝度部分が少なくない割合で存在する場合は光源を最大発光輝度で表示すべき場合もあるため、このような場合は映像の増幅を行わないように動作する。
<実施例2>
本実施例は、中間輝度の映像に加えて低輝度の映像もより明るくコントラストの高い表現を行うとともに、高輝度映像では白潰れを回避しながら鮮明な表示を可能とするものである。
本実施例では、中間輝度及び低輝度の映像をより明るくコントラストの高い表現を行うために、映像特徴量としてのAPLが中間レベル以下において、参照用の発光輝度レベルBLRefを本来出力し得ない100%より大きい値に設定する。
本実施例における各種設定は、実施例1と同様以下の通りである。
a)パネルCR(使用するパネルのコントラスト比);2000
b)ターゲットCR(目標とするパネルのコントラスト比);3500
c)バックライトの輝度制御範囲;20%〜100%
そして、本実施例では、APLに対するバックライト光源の発光輝度を規定する輝度制御特性は、図17に示すごとくの特性となるように設定される。つまり、APLが所定値L3以下の低中輝度の範囲にあるときに、参照用の発光輝度レベルBLRefは105%となるように設定されている。また、APLが所定値L3よりも高い場合には、参照用の発光輝度レベルBLRefは100%の値とする。つまり、図17のような輝度制御特性は、APLが中程度以下の所定の範囲にある場合にのみ動作を変更することを意味している。
本実施例において、入力映像信号のAPLが所定値L3より大きい場合の動作、すなわち実施例1における動作例1−1〜動作例1−3の映像信号の場合は、本実施例でも同様の動作を行う。また、APLが実施例1でいう第一の値L1以上かつ第二の値L2以下の動作、すなわち実施例1における動作例1−4の映像信号の場合も、本実施例では同様の動作を行う。
(動作例2−5)
実施例1の動作例1−5の映像信号による本実施例の動作例を説明する。本動作例では、入力する映像信号は、図16(B)に示すように、映像信号のヒストグラムが低い輝度と少ない割合で明るい輝度とに分布があり、APLが22%の映像であるものとする。
この場合、映像信号のヒストグラムには極めて高い輝度が少なくない割合で存在しているが、ディストーションモジュール5では、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして100%を選択すると評価値(Distortion)の値が大きくなってしまうので、発光輝度レベルBLreducedとして黒色の表現が可能でかつできるだけ高く維持できる70%を選択する。
また、APLが22%の場合には、図17に示す輝度制御特性の所定の条件、つまりAPLが所定値L3以下であることを満足するので、参照用の発光輝度レベルBLRefは105%に設定される。従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(105/70)1/2.2=1.20となって、映像の増幅が行われる。この場合、低輝度部分の増幅を輝度の補償の程度以上に行い、明るさ感を優先させることができる。ただし高輝度側での白潰れがやや大きくなる。この条件は、映像信号の映像特徴量(APL)が所定の条件を満足しているときに、映像信号の増幅を行なう例を示している。
(動作例2−6)
実施例1の動作例1−6の映像信号による本実施例の動作例を説明する。本動作例では、入力する映像信号は、図16(C)に示すように映像信号のヒストグラムが全体的に低い輝度に分布し、APLが25%の映像である。この場合、映像信号のヒストグラムには高い輝度がほとんど存在しないため、ディストーションモジュール5では、ヒストグラムの評価値からバックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして低レベルである50%を選択する。
また、APLが25%の場合には、図17に示す輝度制御特性の所定の条件、つまりAPLが所定値L3以下であることを満足するので、参照用の発光輝度レベルBLRefは105%に設定される。従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(105/50)1/2.2=1.40となって、映像の増幅が行われる。この場合、黒表現よりも明るさコントラスト感を強調した表現を可能とする。この条件は、映像信号の映像特徴量(APL)が所定の条件を満足しているときに、映像信号の増幅を行う例を示している。
本動作例では、高輝度部分に映像信号がほとんど存在しないため、白潰れも目立たない。
<実施例3>
本実施例は、光源の発光輝度値と目標発光輝度値に基づいて入力映像信号の増幅度合いを決定し、映像特徴量が所定の条件を満たす場合に、目標光源輝度値を100%より大きい値に設定する本発明の構成において、上記映像特徴量として、入力映像信号の平均輝度及び入力映像信号のうち仮に伸張すれば表現できない頻度を用い、所定の条件を、入力映像信号の前記頻度が所定割合以下としたものである。
本実施例では、参照用の発光輝度レベルBLRefを本来出力し得ない100%より大きい値に設定することによって発生する白潰れの頻度を推定することによって、参照用の発光輝度レベルBLRefを100%とするか100%より大きい値とするかを決定する。すなわち、白潰れの頻度を推定することによって、白潰れの発生を最小限に止めるようにするものである。
本実施例における各種設定は、実施例1と同様以下の通りである。
a)パネルCR(使用するパネルのコントラスト比);2000
b)ターゲットCR(目標とするパネルのコントラスト比);3500
c)バックライトの輝度制御範囲;20%〜100%
本実施例では図18に示すように、推定した白潰れの頻度がW%未満(例えば5%未満)であれば参照用の発光輝度レベルBLRefを105%に設定し、W%以上であれば100%以下に設定する。実施例1で用いた入力映像信号と同じ例を用い、本実施例ではどのような動作を行うかを以下説明する。
(動作例3−1)
本動作例では、入力映像信号は、図15(A)に示すように映像信号のヒストグラムが255付近の高い輝度値に分布し、APLが90%の映像である。上記実施例1の動作例1−1で説明したとおり、入力映像信号には高輝度成分が多く含まれるため、ディストーションモジュール5は、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして100%を選択する。
ここで参照用の発光輝度レベルBLRefを105%に設定したとすると、このときのゲインは、(105/100)1/2.2=1.02となり、白潰れを起こす限界輝度は255/1.02=250となる。
そして本例の入力映像信号は、250以上の輝度をW%(ここでは5%)以上含むから、参照用の発光輝度レベルBLRefとして100%が設定される。従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(100/100)1/2.2=1となって、映像の増幅は行われない。これにより高輝度の多い映像信号の白潰れを防止することができる。この条件は、映像信号が所定の条件を満たさないときに映像信号の増幅を行わない例である。
(動作例3−2)
本動作例では、入力映像信号は、図15(B)に示すように映像信号のヒストグラムが255付近の高い輝度値に分布する一方、低い輝度値付近にも少なくない割合で分布し、APLが85%の映像である。上記実施例1の動作例1−2で説明したとおり、ディストーションモジュール5は、入力映像信号に高輝度部分が多く含まれるため、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして100%を選択する。従って動作結果は上記(実施例1の動作例1−2)と同様となり、参照用の発光輝度レベルBLRefとして100%が設定され、ゲインは、(100/100)1/2.2=1となって、映像の増幅は行われない。これにより高輝度の多い映像信号の白潰れを防止することができる。この条件は、映像信号が所定の条件を満たさないときに映像信号の増幅を行わない例である。
(動作例3−3)
本動作例では、入力映像信号は、図15(C)に示すように映像信号のヒストグラムが230付近の輝度値に分布する一方、低い輝度値付近にも少なくない割合で分布し、APLが85%の映像である。上記実施例1の動作例1−3で説明したとおり、ディストーションモジュール5は、入力映像信号に高輝度成分が比較的多いが、極めて高い映像は存在しないため、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして80%を選択する。
ここで参照用の発光輝度レベルBLRefを105%に設定したとすると、このときのゲインは、(105/80)1/2.2=1.13となり、白潰れを起こす限界輝度は255/1.13=225となる。
そして本例の入力映像信号は、225以上の輝度をW%(ここでは5%)以上含むから、参照用の発光輝度レベルBLRefとして100%が設定される。従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(100/80)1/2.2=1.11となって、映像の増幅は行われる。これにより映像信号の増幅が行われるが、白潰れは発生しない。この条件は、映像信号が所定の条件を満たさないときに映像信号の増幅を行う例である。
(動作例3−4)
本動作例では、入力映像信号は、図16(A)に示すように映像信号のヒストグラムが中間輝度を中心として高輝度側及び低輝度側に同等な割合で分布して、APLが48%の映像である。上記実施例1の動作例1−4で説明したとおり、本例の映像信号のヒストグラムには極めて高い輝度の映像は存在しないため、ディストーションモジュール5では、ヒストグラムの評価値からバックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして60%を選択する。
ここで参照用の発光輝度レベルBLRefを105%に設定したとすると、このときのゲインは、(105/60)1/2.2=1.29となり、白潰れを起こす限界輝度は255/1.29=198となる。
そして本例の入力映像信号は、198以上の輝度はほとんど存在せずW%(ここでは5%)未満であるため、参照用の発光輝度レベルBLRefとして105%が設定される。従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(105/60)1/2.2=1.29となって、映像の増幅が行われる。これにより通常よりも明るさ感をアピールできるとともに、白潰れ領域にほとんど画素が存在しないため、白潰れも目立たない。この条件は、映像信号が所定の条件を満たすときに映像信号の増幅を行う例である。
(動作例3−5)
本動作例では、入力映像信号は、図16(B)に示すように映像信号のヒストグラムが低い輝度の映像信号の中に少なくない割合で明るい輝度が分布し、APLが22%の映像である。上記実施例1の動作例1−5で説明したとおり、ディストーションモジュール5では、ヒストグラムの評価値からバックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして黒色の表現が可能でかつできるだけ高く維持できる70%を選択する。
ここで参照用の発光輝度レベルBLRefを105%に設定したとすると、このときのゲインは、(105/70)1/2.2=1.20となり、白潰れを起こす限界輝度は255/1.20=213となる。
そして本例の入力映像信号は、213以上の輝度はW%(ここでは5%)以上存在するため、参照用の発光輝度レベルBLRefとして100%が設定される。従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(100/70)1/2.2=1.18となって、映像の増幅が行われる。これにより黒色の表現を維持しつつ、白潰れを必要以上に発生するのを防止する。この例では、明るさ感よりも黒の表現及び白潰れ防止を優先させている。この条件は、映像信号が所定の条件を満たさないときに映像信号の増幅を行う例である。
(動作例3−6)
本動作例では、入力映像信号は、図16(C)に示すように映像信号のヒストグラムが全体的に低い輝度に映像信号が分布し、APLが25%の映像である。上記実施例1の動作例1−6で説明したとおり、ディストーションモジュール5では、ヒストグラムには高い輝度がほとんど存在しないためその評価値から、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして50%を選択する。
ここで参照用の発光輝度レベルBLRefを105%に設定したとすると、このときのゲインは、(105/50)1/2.2=1.40となり、白潰れを起こす限界輝度は255/1.40=182となる。
そして本例の入力映像信号は、182以上の輝度がほとんど存在せずW%(ここでは5%)未満であるため、参照用の発光輝度レベルBLRefとして105%が設定される。従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(105/50)1/2.2=1.40となって、映像の増幅が行われる。これによりわずかに存在する高輝度側の信号は無視することで、ほとんど影響のない白潰れの発生を容認して、明るさ感を優先した映像を表示させることができる。この条件は、映像信号が所定の条件を満たすときに映像信号の増幅を行う例である。
<実施例4>
本実施例は、光源の発光輝度値と目標発光輝度値に基づいて入力映像信号の増幅度合いを決定し、映像特徴量が所定の条件を満たす場合に、目標光源輝度値を100%より大きい値に設定する本発明の構成において、上記映像特徴量として、入力映像信号のAPL及び入力信号のうち仮に伸張すれば表現できない頻度を用い、所定の条件は、入力映像信号のAPLが所定値以下かつ前記頻度が所定割合以下としたものである。
本実施例では、実施例1又は2での映像のAPLと、実施例3での白潰れの頻度の両方を映像特徴量として検出し、APLが所定の範囲にあり、かつ白潰れの頻度がW%未満のときに参照用の発光輝度レベルBLRefを本来出力し得ない100%より大きい値に設定する。
すなわち、本実施例では所定の条件を「実施例1又は2での条件と、実施例3での条件を両方満たす」という条件に設定し、APLが中程度の明るさコントラスト感をアピールするとともに、白潰れの影響も十分考慮するものである。
本実施例における各種設定は、実施例1と同様以下の通りである。
a)パネルCR(使用するパネルのコントラスト比);2000
b)ターゲットCR(目標とするパネルのコントラスト比);3500
c)バックライトの輝度制御範囲;20%〜100%
本実施例では図14(B)に示すように、APLが第一の値L1以上かつ第二の値L2以下(実施例1)であり、かつ図18に示すように推定した白潰れの頻度がW%未満(例えば5%未満)であれば参照用の発光輝度レベルBLRefを105%に設定し、これらAPLと白潰れの両方の条件を満足しなければ100%に設定する。
また、実施例2の条件を用いる場合には、APLが第三の値L3以下であり、かつ白潰れの頻度がW%未満であれば、参照用の発光輝度レベルBLRefを105%に設定し、これらAPLと白潰れの両方の条件を満足しなければ100%に設定する。
実施例1で用いた入力映像信号と同じ例を用いると、実施例1の動作例1−1〜動作例1−3は、実施例1での説明と同様にAPLが中程度という条件を満たさず、かつ実施例3の動作例3−1〜動作例3−3で説明したように白潰れ頻度が5%未満という条件をも満たさないから、その動作は実施例1〜実施例3と同様となる。
(動作例4−4)
実施例1の動作例1−4の映像信号による本実施例の動作例を説明する。本動作例では、入力映像信号は、図16(A)に示すように映像信号のヒストグラムが中間輝度を中心として高輝度側及び低輝度側に同等な割合で分布して、APLが48%の映像である。
上記実施例1の動作例1−4で説明したとおり、本例の映像信号のヒストグラムには極めて高い輝度の映像は存在しないため、ディストーションモジュール5では、ヒストグラムの評価値からバックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして60%を選択する。
そして実施例1の動作例1−4で説明したとおり、APLが48%の場合には、実施例1の図14(B)に示す輝度制御特性の所定の条件、つまりAPLが第一の値L1以上かつ第二の値L2以下であることを満足する。また、実施例2の図17の条件を用いた場合にも、APLが第三の値L3以下であることを満足する。
また、参照用の発光輝度レベルBLRefを105%に設定したとすると、このときのゲインは、(105/60)1/2.2=1.29となり、白潰れを起こす限界輝度は255/1.29=198となる。そして本例の入力映像信号は、198以上の輝度はほとんど存在せずW%(ここでは5%)未満であるため、白潰れ起こす映像の頻度が所定割合以下という条件を満足する。
このように、APLと白潰れを起こす頻度との所定条件が共に満足されるため、参照用の発光輝度レベルBLRefとして105%が設定される。従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(105/60)1/2.2=1.29となって、映像の増幅が行われる。これにより通常よりも明るさ感をアピールできるとともに、白潰れ領域にほとんど画素が存在しないため、白潰れも目立たない。この条件は、映像信号が所定の条件を満たすときに映像信号の増幅を行う例である。
(動作例4−5)
実施例1の動作例1−5の映像信号による本実施例の動作例を説明する。本動作例では、入力映像信号は、図16(B)に示すように映像信号のヒストグラムが低い輝度の映像信号の中に少なくない割合で明るい輝度が分布し、APLが22%の映像ある。
上記実施例1の動作例1−5で説明したとおり、本例の映像信号のヒストグラムには極めて高い輝度が少なくない割合で存在しているが、ディストーションモジュール5では、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして100%を選択すると評価値(Distortion)の値が大きくなってしまうので、発光輝度レベルBLreducedとして黒色の表現が可能でかつできるだけ高く維持できる70%を選択する。
そして実施例1の動作例1−5で説明したとおり、APLが22%の場合には、図14(B)に示す輝度制御特性の所定の条件、つまりAPLが第一の値L1以上かつ第二の値L2以下であることを満足しない。一方実施例2のように、図17に示す輝度制御特性を使用する場合には、APLが所定値L3以下であるという所定条件を満足する。
参照用の発光輝度レベルBLRefを105%に設定したとすると、このときのゲインは、(105/70)1/2.2=1.20となり、白潰れを起こす限界輝度は255/1.29=213となる。そして本例の入力映像信号は、213以上の輝度はW%(ここでは5%)以上存在するため、白潰れ起こす映像の頻度が所定割合以下という条件を満足しない。
この例では、APLと白潰れを起こす頻度との所定条件を満足しないため、参照用の発光輝度レベルBLRefとして100%が設定される。従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(100/70)1/2.2=1.18となって、映像の増幅が行われる。これにより黒色の表現を維持しつつ、必要以上に白潰れを発生させないようにすることができる。この条件は、映像信号が所定の条件を満たさないときに映像信号の増幅を行う例である。
(動作例4−6)
実施例1の動作例1−6の映像信号による本実施例の動作例を説明する。本動作例では、入力映像信号は、図16(C)に示すように映像信号のヒストグラムが全体的に低い輝度に分布し、APLが25%の映像である。
上記実施例1の動作例1−6で説明したとおり、本例の映像信号のヒストグラムには高い輝度の映像がほとんど存在しないため、ディストーションモジュール5では、ヒストグラムの評価値からバックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして50%を選択する。
そして実施例1の動作例1−6で説明したとおり、APLが25%の場合には、図14(B)に示す輝度制御特性の所定の条件、つまりAPLが第一の値L1以上かつ第二の値L2以下であることを満足しない。一方実施例2のように、図17に示す輝度制御特性を使用する場合には、APLが所定値L3以下であるという所定条件を満足する。
参照用の発光輝度レベルBLRefを105%に設定したとすると、このときのゲインは、(105/50)1/2.2=1.40となり、白潰れを起こす限界輝度は255/1.40=182となる。そして本例の入力映像信号は、182以上の輝度はW%(ここでは5%)以上存在しないため、白潰れ起こす映像の頻度が所定割合以下という条件を満足する。
この例では、APLの判断として実施例1の条件を使用する場合には、APLの所定の条件を満足しないため、参照用の発光輝度レベルBLRefとして100%が設定される。従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(100/50)1/2.2=1.37となって、映像の増幅が行われる。
一方、APLの判断として実施例2の条件を使用する場合には、APLの所定の条件を満足し、かつ白潰れを起こす頻度の所定の条件もまた満足する。従って参照用の発光輝度レベルBLRefとして105%が設定され、コンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(105/50)1/2.2=1.40となって、映像の増幅が行われる。
このように、APLと白潰れを起こす頻度との所定の条件を満たすかどうかは、APLの判断の設定により異なる場合がある。APLの設定によって、黒の締まりを重視するか(実施例1に対応)、明るさ感のアピールを重視するか(実施例2に対応)が異なる。
<実施例5>
本実施例は、光源の発光輝度値と目標発光輝度値に基づいて入力映像信号の増幅度合いを決定し、映像特徴量が所定の条件を満たす場合に、目標光源輝度値を100%より大きい値に設定する本発明の構成において、上記映像特徴量として、入力映像信号の最大輝度及び最小輝度を用い、所定の条件は、入力映像信号の最小輝度が第一の値以上かつ入力映像信号の最大輝度が第二の値以下としたものである。
本実施例は、映像の最大輝度値(以下、「MAX値」と記す)及び最小輝度値(以下、「MIN値」と記す)を映像特徴量として画像ごとに検出し、MIN値が第一の値M1以上で、かつMAX値が第二の値M2以下であるときに参照用の発行輝度レベルBLRefを本来出力し得ない100%より大きい値に設定する。すなわち、本実施例ではAPLが中程度の場合のみに明るさコントラスト感をアピールし、その他の場合は白潰れの影響及び黒色の表現を十分考慮するものである。
本実施例における各種設定は、実施例1と同様以下の通りである。
a)パネルCR(使用するパネルのコントラスト比);2000
b)ターゲットCR(目標とするパネルのコントラスト比);3500
c)バックライトの輝度制御範囲;20%〜100%
本実施例では図19に示すように、入力映像信号のMIN値が第一の値M1以上で、かつMAX値が第二の値M2以下であれば参照用の発光輝度レベルBLRefを105%に設定し、MIN値が第一の値M1より小さい又はMAX値が第二の値M2より大きい場合は参照用の発光輝度レベルBLRefを100%に設定する。
第一の値M1は、例えば黒を引き締める効果を発揮できる輝度値51(20%)である。また、第二の値M2は、もともと高輝度であり明るさ感よりも白潰れを防止したい輝度値204(80%)である。
実施例1で用いた映像信号と同じ例を用いると、実施例1の動作例1−1〜動作例1−3の映像信号では、MAX値が204を超える輝度値を有しており、本実施例における所定の条件(MIN値が輝度値51以上かつMAX値が輝度値204以下)を満たさないため、参照用の発光輝度レベルBLRefは100%に設定される。
また、実施例1の動作例1−5、及び動作例1−6の映像信号では、MIN値が51未満の輝度値を有しており、本実施例の所定の条件(MIN値が輝度値51以上かつMAX値が輝度値204以下)を満たさないため、参照用の発光輝度レベルBLRefは100%に設定される。
残りの実施例1の動作例1−4の入力映像信号による本実施例の動作について以下説明する。
(動作例5−4)
本動作例の入力映像信号は、図16(A)に示すように映像信号のヒストグラムが中間輝度を中心として高輝度側及び低輝度側に同等な割合で分布して、APLが48%の映像である。
上記実施例1の動作例1−4で説明したとおり、本例の映像信号のヒストグラムには極めて高い輝度の映像は存在しないため、ディストーションモジュール5では、ヒストグラムの評価値からバックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして60%を選択する。
そして本例の入力映像信号は、そのMIN値が輝度値51以上でかつMAX値が輝度値240以下という所定条件を満足するため、参照用の発光輝度レベルBLRefとして105%が設定される。従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(105/60)1/2.2=1.29となって、映像の増幅が行われる。これにより通常よりも明るさ感をアピールできるとともに、白潰れ領域にほとんど画素が存在しないため、白潰れも目立たない。この条件は、映像信号が所定の条件を満たすときに映像信号の増幅を行う例である。
<実施例6>
本実施例は、光源の発光輝度値と目標発光輝度値に基づいて入力映像信号の増幅度合いを決定し、映像特徴量が所定の条件を満たす場合に、目標光源輝度値を100%より大きい値に設定する本発明の構成において、上記映像特徴量として、入力映像信号のAPLを用い、所定の条件は、入力映像信号のAPLが第一の値以上かつ第二の値以下としたものである。
また、本実施例では、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedの選択をディストーションの計算によらず、APLに応じて調整する。本実施例において、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedは、全体的に暗い映像が多いときに低い値が選択され、明るい映像が多いときには高い値が選択される。
本実施例では、図20に示すように、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedは、APLに応じて変更され、APLが例えば51未満のときは20%、APLが例えば204より大きいときは100%とし、APLが51以上204以下のときは20%から100%の間の値をAPLの大きさに比例して選択されるものとする。
そして、参照用の発光輝度レベルBLRefは、実施例1と同様に、APLが中程度(第1の値L1以上かつ第2の値L2以下)の場合に、本来出力し得ない100%より大きい値に設定する。以下、実施例1と同じ映像信号の例を用いて、本実施例の動作を説明する。
(動作例6−1)
本動作例では、入力映像信号は、図15(A)に示すように映像信号のヒストグラムが255付近の高い輝度値に分布し、APLが90%の映像である。この例では、入力映像信号のAPLが90%であるため、ディストーションモジュール5は、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして100%を選択する。なお、本実施例では、ディストーションモジュール5は、評価値(Distortion)を計算することなくバックライト光源の発光輝度レベルBLreducedを選択しているが、上記各実施例におけるバックライト光源の発光輝度レベルBLreducedの選択ブロックに代わるものとしてディストーションモジュール5として説明する。この場合、ディストーションモジュール5は、APL検出部3で検出されたAPLを入力し、そのAPLに従って発光輝度レベルBLreducedの選択を行う。
一方、APLが90%の場合には、上記のAPLが中程度とする所定の条件を満足しないので、参照用の発光輝度レベルBLRefとして100%が設定される。
従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(100/100)1/2.2=1となって、映像の増幅は行われない。これにより高輝度の多い映像信号の白潰れを防止することができる。この条件は、映像信号の映像特徴量(APL)が所定の条件を満たさないときに映像信号の増幅を行わない例である。
(動作例6−2)
本動作例では、入力映像信号は、図15(B)に示すように映像信号のヒストグラムが255付近の高い輝度値に分布する一方、低い輝度付近にも少なくない割合で分布し、APLが85%の映像である。
この例では、入力映像信号のAPLが85%であるため、ディストーションモジュール5は、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして100%を選択する。
またAPLが85%の場合には、上記のAPLが中程度とする所定の条件を満足しないので、参照用の発光輝度レベルBLRefとして100%が設定される。
従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(100/100)1/2.2=1となって、映像の増幅は行われない。これにより高輝度の多い映像信号の白潰れを防止することができる。この条件は、映像信号の映像特徴量(APL)が所定の条件を満たさないときに映像信号の増幅を行わない例である。
(動作例6−3)
本動作例では、入力映像信号は、図15(C)に示すように映像信号のヒストグラムが230付近の輝度値に分布する一方、低い輝度付近にも少なくない割合で分布し、APLが81%の映像である。
この例では、入力映像信号のAPLが81%であるため、ディストーションモジュール5は、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして100%を選択する。
またAPLが85%の場合には、上記のAPLが中程度とする所定の条件を満足しないので、参照用の発光輝度レベルBLRefとして100%が設定される。
従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(100/100)1/2.2=1となって、映像の増幅は行われない。バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedを100%から落とさないことにより消費電力の低減を図ることはできないが、発光輝度レベルBLreducedが100%で入力映像信号の全てを表現でき、白潰れも発生しないので映像表現としては問題はない。この条件は、実施例1の動作例1−3と異なり、映像信号の映像特徴量(APL)が所定の条件を満たさないときに映像信号の増幅を行わない例である。
(動作例6−4)
本動作例では、入力映像信号は、図16(A)に示すように映像信号のヒストグラムが中間輝度を中心として高輝度側及び低輝度側に同等な割合で分布し、APLが48%の映像である。
この例では、入力映像信号のAPLが48%であるため、ディストーションモジュール5は、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして例えば50%を選択する。
またAPLが48%の場合には、上記のAPLが中程度とする所定の条件を満足するので、参照用の発光輝度レベルBLRefとして105%が設定される。
従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(105/50)1/2.2=1.40となって、映像の増幅が行われる。ここでは、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedをやや落とした分の補償分に加えて、参照用の発光輝度レベルBLRefを100%を越える値に設定したことにより、映像信号をやや大きめに増幅するから、高コントラストで明るさ感のある映像表示ができる。この条件は、映像信号の特徴量(APL)が所定の条件を満たすときに映像信号の増幅を行う例である。
(動作例6−5)
本動作例では、入力映像信号は、図16(B)に示すように映像信号のヒストグラムが低い輝度と少ない割合で明るい輝度とに分布があり、APLが22%の映像である。
この例では、入力映像信号のAPLが22%であるため、ディストーションモジュール5は、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして例えば25%を選択する。
またAPLが22%の場合には、上記のAPLが中程度とする所定の条件を満足しないで、参照用の発光輝度レベルBLRefとして100%が設定される。
従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(100/25)1/2.2=1.88となって、映像の増幅が行われる。ここでは、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedを低く設定することで黒色の表現を豊かにするものの、実施例1の動作例1−5と比べると映像信号の増幅が大きいため、ノイズが大きくなる。この条件は、映像信号の映像特徴量(APL)が所定の条件を満たさないときに映像信号の増幅を行う例である。
(動作例6−6)
本動作例では、入力映像信号は、図16(C)に示すように映像信号のヒストグラムが全体的に低い輝度に分布し、APLが25%の映像である。
この例では、入力映像信号のAPLが25%であるため、ディストーションモジュール5は、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして例えば30%を選択する。
またAPLが25%の場合には、上記のAPLが中程度とする所定の条件を満足しないで、参照用の発光輝度レベルBLRefとして100%が設定される。
従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(100/30)1/2.2=1.73となって、映像の増幅が行われる。これにより低輝度側の黒の締まりをアピールすることができる。この条件は、映像信号の映像特徴量(APL)が所定の条件を満たさないときに映像信号の増幅を行う例である。
上記本実施例において、アルゴリズムとしては、APLによってバックライト光源の発光輝度レベルBLreducedの選択を行ったうえで、ゲイン計算によりゲイン設定を行う方が容易であるが、もちろん、APLで算出した発光輝度レベルを介して先にゲインの計算を行ってゲイン設定を行い、その後追従してバックライト光源の輝度調整を行うようにしてもよい。
<実施例7>
本実施例は、光源の発光輝度値と目標発光輝度値に基づいて入力映像信号の増幅度合いを決定し、映像特徴量が所定の条件を満たす場合に、目標光源輝度値を100%より大きい値に設定する本発明の構成において、上記映像特徴量として、入力映像信号のAPLを用い、所定の条件は、入力映像信号のAPLが第一値以上かつ第二の値以下としたものである。ここで上記実施例1では、APLが第一の値L1より小さく、または第二の値L2より大きいときには、参照用の発光輝度レベルBLRefは100%に設定したが、本実施例では、省電力も考慮して、明るい画像が含まれる可能性の少ないAPLが低い映像では、参照用の発光輝度レベルBLRefを100%より小さい値に設定することも可能である。
本実施例では、図21に示すとおり、APLが第一の値L1以上かつ第二の値L2以下のときに参照用の発光輝度レベルBLRefを105%とし、APLが第一の値L1より小さい場合の参照用の発光輝度レベルBLRefを70%とする。また、APLが第二の値L2より大きい場合の参照用の発光輝度レベルBLRefは、実施例1と同様に100%である。
本実施例における各種設定は、実施例1と同様以下の通りである。
a)パネルCR(使用するパネルのコントラスト比);2000
b)ターゲットCR(目標とするパネルのコントラスト比);3500
c)バックライトの輝度制御範囲;20%〜100%
実施例1で用いた入力信号と同じものを用いて本実施例の動作を以下説明する。
まず、APLが第一の値L1以上である実施例1の動作例1−1〜動作例1−4の映像信号に対しては、本実施例においても同様の動作を行う。実施例1の動作例1−5〜動作例1−6に使用した映像信号における本実施例の動作例を以下に説明する。
(動作例7−5)
本動作例では、入力する映像信号は、図16(B)に示すように、映像信号のヒストグラムが低い輝度と少ない割合で明るい輝度とに分布があり、APLが22%の映像である。この場合、映像信号のヒストグラムには極めて高い輝度が少なくない割合で存在しているが、ディストーションモジュール5では、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして100%を選択すると評価値の値が大きくなってしまうので、発光輝度レベルBLreducedとして黒色の表現が可能でかつできるだけ高く維持できる70%を選択する。
また、APLが22%の場合には、図21に示す輝度制御特性の所定の条件、つまりAPLが第一の値L1以上かつ第二の値L2以下であることを満足せず、かつAPLが第一の値L1より小さいため、参照用の発光輝度レベルBLRefは70%に設定される。従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(70/70)1/2.2=1となって、映像の増幅は行われない。この場合、省電力化を優先することができる。この条件は、映像信号の映像特徴量(APL)が所定の条件を満足していないときに、映像信号の増幅を行なわない例を示している。
(動作例7−6)
本動作例では、入力する映像信号は、図16(C)に示すように、映像信号のヒストグラムが全体的に低い輝度に分布し、APLが25%の映像である。この場合、映像信号のヒストグラムには高い輝度がほとんど存在しないため、ディストーションモジュール5では、ヒストグラムの評価値からバックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして低レベルである50%を選択する。
また、APLが25%の場合には、図21に示す輝度制御特性の所定の条件、つまりAPLが第一の値L1以上かつ第二の値L2以下であることを満足せず、かつAPLが第一の値L1より小さいため、参照用の発光輝度レベルBLRefは70%に設定される。従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(70/50)1/2.2=1.17となって、映像の増幅が行われる。この場合、白潰れ領域に映像信号がほとんど存在しないから、白潰れを回避しながら、黒の表現と省電力化の両方を達成できる。この条件は、映像信号の映像特徴量(APL)が所定の条件を満足していないときに、映像信号の増幅を行う例を示している。
以上のように、本実施例は高輝度領域に映像信号が存在していない場合には特に効果的である。
<実施例8>
上記各実施例では、バックライト光源の輝度との関係で映像信号の増幅度合いを決定してきたが、本実施例ではバックライト光源の輝度が一定であっても、明るさコントラスト感を出すために映像信号の増幅の効果があることを示す。
本実施例では、バックライト光源の発光輝度を一定とした場合に、実施例1での参照用の発光輝度レベルBLRefの設定と、実施例2での参照用の発光輝度レベルBLRefの設定とを、それぞれ映像特徴量の条件によって変更する。
具体的には、バックライトの発光輝度レベルを100%に固定する。そして図22に示すように、APLが第一の値L1より小さい場合に、映像特徴量としてのピークが所定値(例えば204(80%))以上であれば、参照用の発光輝度レベルBLRefを105%に設定し(図22のm)、ピークが所定値より小さければ参照用の発光輝度レベルBLRefを100%に設定する(図22のn)。
本実施例では、所定の条件としては、「入力映像信号のAPLが中程度以下であり、APLが低い場合にあっては所定値以上のピークを有する」場合とし、その場合に参照用の発光輝度レベルBLRefを100を越える値(ここでは105%)に設定する。
本実施例における各種設定は、以下の通りである。
a)パネルCR(使用するパネルのコントラスト比);2000
b)ターゲットCR(目標とするパネルのコントラスト比);3500
c)バックライトの輝度;100%
以下に実施例1で用いた映像信号と同じものを用いて本実施例の動作を以下説明する。実施例1の動作例1−1、及び動作例1−2では、選択する発光輝度レベルBLreducedが100%であって、参照用の発光輝度レベルBLRefの設定もAPLが高い領域にあるので、本実施例においてもこれら実施例1と同様の動作をする。以下に実施例1の動作例1−3〜1−6の映像信号による本実施例の動作例を説明する。
(動作例8−3)
本動作例では、入力映像信号は、図15(C)に示すように映像信号のヒストグラムが230付近の輝度値に分布する一方、低い輝度付近にも少なくない割合で分布し、APLが81%の映像である。
この例では、入力映像信号のAPLが81%であるため、ピークが所定値(80%)以上である条件は満足する。しかしながら、APLが第一の値L1より低いという条件は満足しないため、本実施例に係る所定の条件(入力映像信号のAPLが中程度以下であり、APLが低い場合にあっては所定値以上のピークを有する)を満さない。従って、参照用の発光輝度レベルBLRefとして、100%が設定される。
従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(100/100)1/2.2=1となって、映像の増幅は行われない。本動作例では、実施例1の動作例1−3と違い、バックライト光源の輝度を低下させる動作は行わないものの、消費電力がやや高くなる以外のデメリットはない。この条件は、映像信号の映像特徴量が所定の条件を満たさないときに映像信号の増幅を行わない例である。
(動作例8−4)
本動作例では、入力映像信号は、図16(A)に示すように映像信号のヒストグラムが中間輝度を中心として高輝度側及び低輝度側に同様な割合で分布し、APLが48%の映像である。
この例では、入力映像信号のピークが所定値(80%)以上である条件を満足し、かつAPLが第一の値L1より低いという条件を満足するため、本実施例に係る所定の条件(入力映像信号のAPLが中程度以下であり、APLが低い場合にあっては所定値以上のピークを有する)を満たす。従って、参照用の発光輝度レベルBLRefとして、105%が設定される。
従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(105/100)1/2.2=1.02となって、映像の増幅が行われる。本動作例では、実施例1の動作例1−3と違い、バックライト光源の輝度を低下させる動作は行わないものの、明るさコントラスト感をより大きくすることができ、消費電力が高くなる以外のデメリットはない。この条件は、映像信号の映像特徴量が所定の条件を満たすときに映像信号の増幅を行う例である。
(動作例8−5)
本動作例では、入力映像信号は、図16(B)に示すように映像信号のヒストグラムが低い輝度と少ない割合で明るい輝度とに分布があり、APLが22%の映像である。
この例では、入力映像信号のピークが所定値(80%)以上である条件を満足し、かつAPLが第一の値L1より低いという条件を満足するため、本実施例に係る所定の条件(入力映像信号のAPLが中程度以下であり、APLが低い場合にあっては所定値以上のピークを有する)を満たす。従って、参照用の発光輝度レベルBLRefとして、105%が設定される。
従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(105/100)1/2.2=1.02となって、映像の増幅が行われる。本動作例では、消費電力が高くなるものの、ピークを重視した映像表現を行うことができ、明るさコントラスト感を出すことができる。この条件は、映像信号の映像特徴量が所定の条件を満たすときに映像信号の増幅を行う例である。
(動作例8−6)
本動作例では、入力映像信号は、図16(C)に示すように映像信号のヒストグラムが全体的に低い輝度に分布し、APLが25%の映像である。
この例では、APLが第一の値L1より低いという条件は満足するが、入力映像信号のピークが所定値(80%)以上である条件を満足しない。従って本実施例に係る所定の条件(入力映像信号のAPLが中程度以下であり、APLが低い場合にあっては所定値以上のピークを有する)を満たさない。従って、参照用の発光輝度レベルBLRefとして、100%が設定される。
コンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(100/100)1/2.2=1となって、映像の増幅は行われない。本動作例では、バックライトの発光輝度レベルが一定であることにより、黒の引き締めと消費電力の低減効果は得られない。またピークもないので、明るさコントラスト感を出すこともなく、通常の映像表示となる。この条件は、映像信号の映像特徴量が所定の条件を満たさないときに映像信号の増幅を行わない例である。
なお、上記本実施例のようなゲイン設定例であれば、ゲインの計算をバックライトの発光輝度レベルによらずに行うことにより、液晶表示装置のような光源を備えない他の表示装置であっても本発明を適用することができる。
<実施例9>
本実施例では、目標光源輝度値を100%より大きい値に設定するか否かを画質モードに応じて変更する。具体的には、実施例1〜実施例8で説明してきた種々のパラメータや設定を、画質モードに応じて変更する。
映像表示装置は、ユーザ設定が可能な映像表示モードとして画質モードを設定できる。画質モードは、ユーザが視聴するコンテンツの内容に適した品位となるように、画面の輝度やコントラストを最適化するためのモードである。画質モードとしては、明るさコントラスト感を全面的にアピールする「ダイナミックモード」、家庭などで設定される「標準モード」、特に映画の画質をきれいに表現する「映画モード」、単調な表現が多く画質をそれほど優先しなくてもよい「ゲームモード」、画質よりも電力を重視する「省電力モード」などがある。本実施例においては、パネルCRを2000と仮定して説明する。
(ダイナミックモード)
ダイナミックモードでは、映像を標準より明るく鮮明に見せることに重点を置くとともに、黒色は引き締めるような映像表現を行う。そのため、ターゲットCRはパネルCRと比較して大きめの例えば3500に設定する。ターゲットCRを大きくとれば、バックライトの発光輝度が100%のときには表現できなかった黒色がより0に近い黒色として表現できるようになるので、黒色の引き締め度合いを強くすることができる。
そして、全体的に中間的な明るさの画像を明るく鮮明に見せるために、APLが中程度という条件(上記実施例1に相当)の下で参照用の発光輝度レベルBLRefを通常は出力し得ない100%より大きい値、例えば102%に設定する。このとき、他の画質モードとの比較において、実施例1における第一の値L1及び第二の値L2を変更してもよい。
以上により、明るい映像はより明るく、暗い部分はより暗く表現できる。例えば、店頭表示時などでは映像をダイナミックに見せることができ、有効である。
(標準モード)
標準モードは、主に家庭で使用されることを意識したモードであり、バックライトやゲインの調整頻度を少なめにし、自然に映像表現を行うことに重点を置く。
また、使用頻度が高いことを想定して、ある程度の省電力化を達成できるような設定とする。そのため、標準モードでは、ターゲットCRを例えば2100と小さめにし、自然な映像を表現しつつ、低消費電力化も考慮する。また、標準モードでは、参照用の発光輝度レベルBLRefを100%より大きい値に設定しないようにする。ここでは、上記実施例7のように、参照用の発光輝度レベルBLRefを100%より小さい値となるように設定してもよい。
(省電力モード)
本実施例では、ターゲットCRを例えば3500と大きめに設定するとともに、参照用の発光輝度レベルBLRefも70%で固定するなど省電力を重視する。
(映画モード)
映画モードは、忠実に映像を再現することを重視し、よりリアルな黒を表現するようにしたモードである。そのため、映画モードでは、ターゲットCRを例えば3500と大きめに設定する。そうすれば、リアルな黒を重視しつつ省電力化も達成できる。ただし、多少の白潰れは容認することになる。
(ゲームモード)
ゲームモードでは、画質の再現性への要求は高くないため、画質よりも省電力化を重視する。例えば、上記実施例8で参照用の発光輝度レベルBLRefを100%より小さい値で一定としたり、APLに応じて変更させるようにする。
上記のように、本実施例では、画質モードに応じて種々のパラメータ設定を変更することで、参照用の発光輝度レベル(目標光源輝度値)を100%より大きくするかどうかを画質モードに応じて変更する。
変更するパラメータとしては、画質モードに応じたターゲットCRがある。
また、入力映像信号を常に増幅する所定の条件を、画質モードに応じて変更させる。
例えば、(1)入力映像のAPLが所定値以下であるとする条件、(2)入力映像のAPLが第一の値以上かつ第二の値以下とする条件、(3)仮に伸張すれば表現できない頻度が所定割合以下であるとする条件、(4)入力映像信号の平均輝度が所定値以下かつ入力信号のうち仮に伸張すれば表現できない頻度が所定割合以下であるとする条件、(5)入力映像の平均輝度が第一の値以上かつ第二の値以下でありかつ入力信号のうち仮に伸張すれば表現できない頻度が所定割合以下であるとする条件、(6)入力映像信号の最小輝度が第一の値以上かつ入力映像信号の最大輝度が第二の値以下であるとする条件、などを画質モードに応じて変更させることができる。
具体的には、各実施例の動作例3を用いると、ダイナミックモードでは例えば<実施例3>を用い、省電力モードでは例えば参照用の発光輝度レベルBLRefを70%で固定した<実施例8>を用いるなど、画質モードに応じて映像特徴量に関する所定の条件を変更すればよい。
あるいは、上記(1)の条件における所定値、もしくは上記(4)の条件における所定値を画質モードに応じて変更させるようにしてもよい。あるいは上記(2),(5)もしくは(6)の条件における第一の値及び/又は第二の値を画質モードに応じて変更させるようにしてもよい。あるいは、(3)〜(5)の所定割合を画質モードに応じて変更させるようにしてもよい。
なお、画質モードに応じてひとつのパラメータだけを変更してもよく、組み合わせて変更しても構わない
また、以上説明した本発明は、光源を用いる場合、蛍光管やLED、有機EL照明など何を用いても構わない。
そして、映像特徴量の抽出や所定の条件の設定・適用、それによる映像表現は表示画面を複数に分割し、エリアごとに行っても構わない。
本発明は、放送受信機等の表示装置において利用可能である。
入力映像信号と液晶パネル上の輝度値との関係を説明するための図である。 本発明に係る映像表示装置の一実施形態に係るシステム構成例を示すブロック図である。 映像信号のヒストグラム及びその遷移を説明するための図である。 図2の映像表示装置におけるシーンチェンジ検出部の構成例を示すブロック図である。 図2の映像表示装置における第1のテンポラリフィルタの構成例を示す図である。 図2の映像表示装置におけるディストーションモジュールで実行される発光輝度レベル選択処理の一例を説明するための図である。 本発明に係る映像表示装置における輝度変調処理の具体例を説明するための図である。 映像表示装置で選択対象の一つである発光輝度レベル100%のときの映像輝度範囲を示す図である。 映像表示装置で選択対象の一つである発光輝度レベル70%のときの映像輝度範囲を示す図である。 映像表示装置で選択対象の一つである発光輝度レベル50%のときの映像輝度範囲を示す図である。 図2の映像表示装置におけるRGBγ/WB調整部で設定されるゲインの例を示す図である。 RGBγ/WB調整部における調整処理を説明するための図である。 参照用の発光輝度レベルを100%以下の範囲に設定した通常のアドバンスト輝度変調の動作例を説明するための図である。 本発明の映像表示装置に適用可能なアドバンスト輝度変調処理の一実施例を説明するための図である。 映像信号のヒストグラムの例を示す図である。 映像信号のヒストグラムの他の例を示す図である。 アドバンスト輝度変調処理に使用する輝度変換特性の例を示す図である。 アドバンスト輝度変調処理に使用する白潰れと参照用の発光輝度レベルとの関係を示す図である。 アドバンスト輝度変調処理に使用する輝度値と頻度との関係を示す図である。 アドバンスト輝度変調処理に使用するAPLと参照用の発光輝度レベルとの関係を示す図である。 アドバンスト輝度変調処理に使用するAPLと参照用の発光輝度レベルとの関係の他の例を示す図である。 アドバンスト輝度変調処理に使用するAPLと参照用の発光輝度レベルとの関係の更に他の例を示す図である。 特許文献3に記載された映像信号の入出力の関係を示す図である。 特許文献4に記載された映像信号の入出力の関係を示す図である。
符号の説明
1…スケーリング部、2…Yヒストグラム検出部、3…APL検出部、4…ヒストグラムストレッチング部、5…ディストーションモジュール、6…シーンチェンジ検出部、7…テンポラリフィルタ、8…BL輝度レベル設定部、9…テンポラリフィルタ、10…可変ディレイ、11…CPLD、12…BL調整部、13…コンフィグレーションデザイン部、14…画質補正部、15…WB調整部、16…FRC部、17…映像出力部、20…アドバンスト輝度変調部、51…輝度値、61…ヒストグラムバッファ、62…ヒストグラム変化検出部。

Claims (10)

  1. 入力映像信号による映像を表示する表示部と、該表示部に光を照射する光源とを備え、
    前記光源の発光輝度と入力映像信号のゲインとを連動して設定する映像表示装置であって、
    前記入力映像信号の映像特徴量に対する前記光源の発光輝度を規定した輝度制御特性に基づいて、参照用の発光輝度レベルを設定する輝度レベル設定部と、
    前記入力映像信号のヒストグラムから、前記光源の制御に使用する発光輝度レベルを選択する輝度レベル選択部と、
    前記光源の制御に使用する発光輝度レベルに対する前記参照用の発光輝度レベルの比の1/γ乗の値に基づいて、前記入力映像信号のゲインを設定するゲイン設定部とを有し、
    前記輝度レベル設定部は、前記参照用の発光輝度レベルを、所定の条件において100%より大きい値に設定することを特徴とする映像表示装置。
  2. 前記所定の条件は、前記映像特徴量が特定の範囲にあるときとすることを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
  3. 前記映像特徴量は、入力映像信号のフレーム毎の平均輝度であり、
    前記所定の条件は、前記入力映像信号のフレーム毎の平均輝度が所定値以下であることを特徴とする請求項2に記載の映像表示装置。
  4. 前記映像特徴量は、入力映像信号のフレーム毎の平均輝度であり、
    前記所定の条件は、前記入力映像信号のフレーム毎の平均輝度が第一の値以上かつ第二の値以下であることを特徴とする請求項2に記載の映像表示装置。
  5. 前記所定の条件は、入力映像信号を所定の増幅度合いで伸長したときに、前記表示部の特性により階調表現できない映像信号の頻度が所定割合以下であることを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
  6. 前記所定の条件は、入力映像信号を所定の増幅度合いで伸長したときに、前記表示部の特性により階調表現できない映像信号の頻度が所定割合以下であり、前記入力映像信号のフレーム毎の平均輝度が所定値以下であることを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
  7. 前記所定の条件は、前記入力映像信号のフレーム毎の平均輝度が第一の値以上かつ第二の値以下であり、さらに前記平均輝度が所定値以下、かつ、入力映像信号を所定の増幅度合いで伸長したときに、前記表示部の特性により階調表現できない映像信号の頻度が所定割合以下であることを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
  8. 前記所定の条件は、前記入力映像信号のフレーム毎の最小輝度が第一の値以上かつ前記入力映像信号の最小輝度が第二の値以下であることを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
  9. 前記参照用の発光輝度レベルを100%より大きい値に設定するか否かを画質モードに応じて変更することを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
  10. 前記表示部で表現する目標コントラストを予め設定し、
    前記輝度レベル選択部は、前記入力映像信号のヒストグラムにおいて、前記目標コントラストのときに表示可能な入力映像信号の映像輝度範囲のうち、前記光源の特定の発光輝度レベルにおいて表現できない映像輝度範囲の画像の頻度に所定の重み係数を乗算して評価値を得る処理を、選択可能な前記光源の発光輝度レベルの全てについて実行し、前記評価値の最も低い発光輝度レベルを、前記輝度レベル設定部で設定された前記参照用の発光輝度レベルを超えない範囲で選択することを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
JP2008019120A 2008-01-30 2008-01-30 映像表示装置 Expired - Fee Related JP5091699B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008019120A JP5091699B2 (ja) 2008-01-30 2008-01-30 映像表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008019120A JP5091699B2 (ja) 2008-01-30 2008-01-30 映像表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009180889A JP2009180889A (ja) 2009-08-13
JP5091699B2 true JP5091699B2 (ja) 2012-12-05

Family

ID=41034920

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008019120A Expired - Fee Related JP5091699B2 (ja) 2008-01-30 2008-01-30 映像表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5091699B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4668342B2 (ja) * 2009-08-31 2011-04-13 シャープ株式会社 液晶表示装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007264192A (ja) * 2006-03-28 2007-10-11 Toshiba Corp 投影表示装置
RU2452039C2 (ru) * 2008-01-30 2012-05-27 Шарп Кабусики Кайся Устройство отображения видеоизображения

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009180889A (ja) 2009-08-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5091955B2 (ja) 映像表示装置
JP5091701B2 (ja) 液晶表示装置
JP4024761B2 (ja) 表示装置
JP5085792B1 (ja) 映像表示装置およびテレビ受信装置
JP5085793B1 (ja) 映像表示装置およびテレビ受信装置
JP5338019B2 (ja) 画像表示装置
JP2010085524A (ja) 液晶表示装置
JP2001134226A (ja) 画像表示装置および画像表示方法
JP5197858B1 (ja) 映像表示装置およびテレビ受信装置
JP2009205128A (ja) 表示装置
US8964124B2 (en) Video display device that stretches a video signal and a signal of the light source and television receiving device
JP5236622B2 (ja) 表示装置
JP2010271480A (ja) 表示装置
JP5070114B2 (ja) 映像表示装置
JP5249703B2 (ja) 表示装置
JP5091699B2 (ja) 映像表示装置
JP2009265114A (ja) 液晶表示装置
JP5092057B1 (ja) 映像表示装置およびテレビ受信装置
JP5139897B2 (ja) 映像表示装置
JP5143959B1 (ja) 映像表示装置およびテレビ受信装置
JP2011128182A (ja) 表示装置
JP5174982B1 (ja) 映像表示装置およびテレビ受信装置
JP5244251B1 (ja) 映像表示装置およびテレビ受信装置
JP2008281587A (ja) 画像表示装置及び画像表示方法
JP2013167876A (ja) 映像表示装置およびテレビ受信装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120327

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120508

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120605

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120724

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120821

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120914

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150921

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees