JP5091699B2 - 映像表示装置 - Google Patents
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Description
迫力のある映像表現を行おうとしたときには、画面の明るさ感が要求されるために画面輝度を高めるような処理がなされる。
この点に関して特許文献2では、従来より、表示映像の明るさ感を出すためにガンマ補正特性の低域から中間域の画素におけるゲインを高くするとともに明るい画素での飽和を防ぐために高域の画素に対してはゲインを小さくして映像表示していることを記載している。
このように、映像信号の処理と光源輝度の調光の組み合わせの工夫により映像表示を行う映像表示装置のうち、特に黒側の映像表現を豊かにする液晶表示装置として特許文献3乃至6がある。
第10の技術手段は、第1の技術手段において、表示部で表現する目標コントラストを予め設定し、輝度レベル選択部は、入力映像信号のヒストグラムにおいて、目標コントラストのときに表示可能な入力映像信号の映像輝度範囲のうち、光源の特定の発光輝度レベルにおいて表現できない映像輝度範囲の画像の頻度に所定の重み係数を乗算して評価値を得る処理を、選択可能な光源の発光輝度レベルの全てについて実行し、評価値の最も低い発光輝度レベルを、輝度レベル設定部で設定された参照用の発光輝度レベルを超えない範囲で選択することを特徴としたものである。
以下に説明する本発明に係る実施形態では、光源としてのバックライトを備えた映像表示装置において、入力映像信号の映像特徴量に応じて入力映像信号の増幅度合い(ゲイン)を調整するもので、このときに、目標となるコントラスト(ターゲットCR)を設定し、バックライトの発光輝度の制御とゲインの制御によりそのターゲットCRに近づけるように映像表現を行う。このような映像信号とバックライトの輝度変調処理を本明細書ではアドバンスト輝度変調処理とする。
映像を表示する場合の表示輝度は、表示する映像信号のレベルを忠実に再現するのが理想である。つまり、黒画面を表示する場合、表示輝度は理想的には0でなければならない。液晶パネルとバックライト光源を使用した映像表示装置の場合、現実には液晶パネルには若干の光漏れがあり、黒画面を表示する場合にも黒ではなくグレー表示となる。
つまり、ゲイン設定及びバックライト光源の発光輝度レベルを設定するための参照用の発光輝度レベルをまず映像特徴量(APL,ピーク(最大輝度値)等のヒストグラム情報)に応じて設定し、省電力化を図ると共に、参照用の発光輝度レベルに対して、さらに上述のごときコントラスト感を出すための処理(すなわち発光輝度レベルを参照用の発光輝度レベル以下の適切な値に設定する)を実行して、CR向上及び更なる省電力化を図り、その処理と連動させて映像信号のゲインを設定して、視覚上の輝度を保つようにする。
図2は、本発明に係る映像表示装置の一実施形態によるシステム構成例を示すブロック図である。図2で例示する映像表示装置は、スケーリング部1、Yヒストグラム検出部2、APL検出部3、BL(バックライト)輝度レベル設定部8、CPU(Central Processing Unit)/CPLD(Complex Programmable Logic Device)11、BL調光部12、画質補正部14、RGBγ/WB(White Balance)調整部15、FRC(Frame Rate Control)部16、及び映像出力部17を備える。
映像出力部17は表示すべき映像信号を出力表示する。本例では、映像表示を行う表示パネルとして液晶パネルを用いている。従って映像出力部17は、映像信号による映像を表示する液晶パネルと、映像信号を液晶パネル駆動のための信号に変換し液晶パネルに出力する液晶制御回路とを有する。その詳細は後述するが、映像信号は、アドバンスト輝度変調部20で設定されたゲインを用いて変換された後、この映像出力部17に入力される。つまり、アドバンスト輝度変調処理においては、この映像出力部17で表示すべき映像を示す映像信号が処理対象となる。ゲイン及びその設定については後述する。
図2の映像表示装置における主要ブロックとして、BL輝度レベル設定部8、シーンチェンジ検出部6、第1のテンポラリフィルタ7、ディストーションモジュール5、コンフィグレーションデザイン部13、RGBγ/WB調整部15を、この順序で説明する。
BL輝度レベル設定部8には、APL検出部3で検出された映像信号のAPLが入力されるとともに、周囲の明るさ(周囲の照度)を測定する図示しない明るさセンサの検出情報に基づく制御信号、及び液晶パネルの明るさを設定するユーザ設定に基づく制御信号が入力される。また、映像特徴量として、映像信号を仮に伸張したときに表現できない頻度、あるいは映像信号の最小輝度及び最大輝度などの情報を使用する場合には、ヒストグラム検出部2から、映像信号の画面単位(フレーム単位)で必要とするこれら情報(ヒストグラム情報とする)が入力される。また、APLとヒストグラム情報の両方を使用する場合には、それぞれの情報がBL輝度レベル設定部8に入力される。
図3は映像信号のYヒストグラム及びその遷移を説明するための図で、図3(A)は前フレームのYヒストグラムの一例を示す図、図3(B)は図3(A)に続く現フレームのYヒストグラムの一例を示す図、図3(C)は、図3(A)と図3(B)に示す各フレームのヒストグラムを統合し、頻度変化部分を示した図である。図4は、図2の映像表示装置におけるシーンチェンジ検出部の構成例を示すブロック図である。
図5は、図2の映像表示装置における第1のテンポラリフィルタの構成例を示す図である。第1のテンポラリフィルタ7は巡回型ローパスフィルタであり、図5に示すように、重み付け係数1−aを入力される現フレームnの値Xnに乗算する乗算器、重み付け係数aを前フレームn−1に対する出力値Yn-1に乗算する乗算器、及びそれらの乗算器からの出力を加算する加算器を備える。ここで、nを自然数、aを1未満の係数とする。第1のテンポラリフィルタ7のこのような構成を式で表すと、下式(1)となる。
Yn=aYn-1+(1−a)Xn ・・・(1)
アドバンスト輝度変調部20で実行されるアドバンスト輝度変調処理の基本思想は、使用する液晶パネルにおいてバックライト光源の発光輝度レベルが100%の時に表示可能な映像輝度範囲と、目標(理想的ともいう)とするCR(ターゲットCR)を持つ液晶パネルにおいて表示可能な映像輝度範囲とを設定しておき、使用する液晶パネルにおいてバックライト光源の発光輝度レベルをコントロールすることで、ターゲットCRを性能として持つ液晶パネルで表示可能な映像輝度範囲に近づけるようにするものである。
Distortion=Σ{(映像輝度範囲D1+D2の頻度)×(距離重み)}・・・(2)
液晶パネルへ入力される画素値と液晶パネルでの表示輝度との関係を示す基本的なモデルは、下式(3)により示される。ここで、Yは液晶パネルでの表示輝度、BLはバックライトの発光輝度レベル(バックライトDUTY)、CV(Code Value)は液晶パネルへ入力される画素値である。また、この例では映像信号の階調は0〜255で量子化されているものとする。
Y=BL(CV/255)γ ・・・(3)
Y=BLreduced(CVreduced/255)γ=BLref(CVref/255)γ・・・(4)
G=(1/BLreduced)1/γ ・・・(6)
図11は、図2の映像表示装置におけるアドバンスト輝度変調部から出力されるゲイン設定信号に基づきRGBγ/WB調整部で設定される映像信号ゲインの例を示す図で、図12は、図2の映像表示装置におけるRGBγ/WB調整部での調整処理例を説明するための図である。
アドバンスト輝度変調処理では、入力映像信号の輝度ヒストグラムに応じて最適なバックライトの発光輝度レベルBLreducedを選択し、選択した発光輝度レベルBLreducedに応じた映像ゲイン与え、画面上の明るさをほぼ保つようにし、且つバックライトの発光輝度の低減による低消費電力化を実現する。
図13は、参照用の発光輝度レベルBLrefを100%に設定した場合のアドバンスト輝度変調の動作例を説明するための図である。
ディストーションモジュール5に設定される設定値は以下であるもとする。
a)パネルCR(使用するパネルのコントラスト比);2000
b)ターゲットCR(目標とするパネルのコントラスト比);3500
c)バックライトの輝度制御範囲;20%〜100%
また、入力映像信号のヒストグラムは、図13(B)に示すように輝度値0〜255の全てに分布している。また入力映像信号のAPLは50%であるものとする。図13(A)のグラフFも同じヒストグラムを示している。
BL輝度レベル設定部8で設定される参照用の発光輝度レベル(目標発光輝度値)BLRefは、入力映像信号のAPLに関わりなく常に100%であるため、例えばAPLが50%(矢印g)の場合にも、100%の発光輝度レベルBLRefが設定される。
本例の場合、映像のヒストグラムは0〜255の全てに分布しており、かつ最大輝度である255の頻度が少なくないため100%の発光輝度レベルの評価値が最も低くなる。よって、ディストーションモジュール5では発光輝度レベルBLreducedとして100%を選択する。
図14は、本発明の映像表示装置に適用可能なアドバンスト輝度変調処理の一実施例を説明するための図である。本実施例では、中間輝度の映像をより明るくコントラストの高い表現を行うとともに、高輝度映像は白潰れを回避しながら鮮明な表示を可能としつつ低輝度映像は引き締まった黒表現も可能とするものである。
本実施例では、輝度制御特性を定める映像特徴量としてAPLを用い、中間輝度の映像をより明るくコントラストの高い表現を行うために、映像信号のAPLが中間レベルである場合において、参照用の発光輝度レベルを本来出力し得ない100%より大きい値に設定する。
a)パネルCR(使用するパネルのコントラスト比);2000
b)ターゲットCR(目標とするパネルのコントラスト比);3500
c)バックライトの輝度制御範囲;20%〜100%
そして、本実施例では、APLに対するバックライト光源の発光輝度を規定する輝度制御特性は、図14(B)に示すごとくの特性となるように設定される(図14(A)のグラフGと同じ)。つまり、APLが第一の値L1以上か第二の値L2以下の中間輝度の範囲にあるときに、参照用の発光輝度レベルBLRefは105%となるように設定されている(図14(B)のように100%と105%との境界においては多少の傾きを有していてもよい)。
つまり、APLが中程度の所定の範囲にあるときに、参照用の発光輝度レベルBLRefを100%より大きい値に設定することにより、明るくコントラストの高い映像を表示させることができるようになる。
(動作例1−1)
本動作例では、入力映像信号は、図15(A)に示すように映像信号のヒストグラムが255付近の高い輝度値に分布し、APLが90%の映像(例えば雪景色の映像)であるものとする。
この場合、映像信号のヒストグラムには、高輝度成分が多く含まれるため、ディストーションモジュール5は、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして100%を選択する。
本動作例では、入力する映像信号は、図15(B)に示すように映像信号のヒストグラムが255付近の高い輝度値に分布する一方、低い輝度値付近にも少なくない割合で分布し、APLが85%の映像(例えば雪景色に黒い服を着た人の映像)であるものとする。
この場合、映像信号のヒストグラムには、高輝度成分が多く含まれるため、ディストーションモジュール5は、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして100%を選択する。100%より小さくすると高輝度部分に表現できない画素が多くなり、評価値(Distortion)の値を大きくしてしまうためである。
本動作例では、入力する映像信号は、図15(C)に示すように映像信号のヒストグラムが上記動作例1及び2よりもやや低い230付近の輝度値に分布する一方、低い輝度値付近にも少なくない割合で分布し、APLが81%の映像(例えば明るい森林の映像)であるものとする。
この場合、映像信号のヒストグラムは、黒付近の頻度が0でありそのときの評価値は0となる。従って、白付近のディストーション評価値も0にするようなバックライト光源の発光輝度レベルが選択され、例えばBLreducedとして80%を選択する。
本動作例では、入力する映像信号は、図16(A)に示すように映像信号のヒストグラムが中間輝度を中心として高輝度側及び低輝度側に同等な割合で分布し、APLが48%の映像(例えばニュースのスタジオの映像)であるものとする。
この場合、映像信号のヒストグラムには極めて高い輝度の映像は存在しないため、ディストーションモジュール5では、ヒストグラムの評価値からバックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして60%を選択する。
本動作例では、入力する映像信号は、図16(B)に示すように、映像信号のヒストグラムが低い輝度と少ない割合で明るい輝度とに分布があり、APLが22%の映像(例えば夜空に星の映像)であるものとする。
この場合、映像信号のヒストグラムには極めて高い輝度が少なくない割合で存在しているが、ディストーションモジュール5では、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして100%を選択すると評価値(Distortion)の値が大きくなってしまうので、発光輝度レベルBLreducedとして黒色の表現が可能でかつできるだけ高く維持できる70%を選択する。
なお、背景の明るさや星の量によっては選択されるバックライトの発光輝度も変化し、映像信号を増幅しない場合もあり得る。
本動作例では、入力する映像信号として、図16(C)に示すように映像信号のヒストグラムが全体的に低い輝度に分布し、APLが25%の映像(例えば映画の映像)を用いるものとする。この場合、映像信号のヒストグラムには高い輝度がほとんど存在しないため、ディストーションモジュール5では、ヒストグラムの評価値からバックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして低レベルである50%を選択する。
一方、APLが第二の値L2より大きい場合は、わずかな光源輝度の低下を補償する場合は映像を増幅するものの、光源を最大発光輝度で表示すべきような画像に対しては映像の増幅を行わない。
また、APLが第一の値L1よりも小さい場合は、全体的に暗い画像である場合が多いので、基本的に光源の発光輝度を補償するように映像信号を増幅するが、夜空の星や花火の画像などのように、高輝度部分が少なくない割合で存在する場合は光源を最大発光輝度で表示すべき場合もあるため、このような場合は映像の増幅を行わないように動作する。
本実施例は、中間輝度の映像に加えて低輝度の映像もより明るくコントラストの高い表現を行うとともに、高輝度映像では白潰れを回避しながら鮮明な表示を可能とするものである。
本実施例では、中間輝度及び低輝度の映像をより明るくコントラストの高い表現を行うために、映像特徴量としてのAPLが中間レベル以下において、参照用の発光輝度レベルBLRefを本来出力し得ない100%より大きい値に設定する。
a)パネルCR(使用するパネルのコントラスト比);2000
b)ターゲットCR(目標とするパネルのコントラスト比);3500
c)バックライトの輝度制御範囲;20%〜100%
そして、本実施例では、APLに対するバックライト光源の発光輝度を規定する輝度制御特性は、図17に示すごとくの特性となるように設定される。つまり、APLが所定値L3以下の低中輝度の範囲にあるときに、参照用の発光輝度レベルBLRefは105%となるように設定されている。また、APLが所定値L3よりも高い場合には、参照用の発光輝度レベルBLRefは100%の値とする。つまり、図17のような輝度制御特性は、APLが中程度以下の所定の範囲にある場合にのみ動作を変更することを意味している。
実施例1の動作例1−5の映像信号による本実施例の動作例を説明する。本動作例では、入力する映像信号は、図16(B)に示すように、映像信号のヒストグラムが低い輝度と少ない割合で明るい輝度とに分布があり、APLが22%の映像であるものとする。
この場合、映像信号のヒストグラムには極めて高い輝度が少なくない割合で存在しているが、ディストーションモジュール5では、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして100%を選択すると評価値(Distortion)の値が大きくなってしまうので、発光輝度レベルBLreducedとして黒色の表現が可能でかつできるだけ高く維持できる70%を選択する。
実施例1の動作例1−6の映像信号による本実施例の動作例を説明する。本動作例では、入力する映像信号は、図16(C)に示すように映像信号のヒストグラムが全体的に低い輝度に分布し、APLが25%の映像である。この場合、映像信号のヒストグラムには高い輝度がほとんど存在しないため、ディストーションモジュール5では、ヒストグラムの評価値からバックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして低レベルである50%を選択する。
本動作例では、高輝度部分に映像信号がほとんど存在しないため、白潰れも目立たない。
本実施例は、光源の発光輝度値と目標発光輝度値に基づいて入力映像信号の増幅度合いを決定し、映像特徴量が所定の条件を満たす場合に、目標光源輝度値を100%より大きい値に設定する本発明の構成において、上記映像特徴量として、入力映像信号の平均輝度及び入力映像信号のうち仮に伸張すれば表現できない頻度を用い、所定の条件を、入力映像信号の前記頻度が所定割合以下としたものである。
a)パネルCR(使用するパネルのコントラスト比);2000
b)ターゲットCR(目標とするパネルのコントラスト比);3500
c)バックライトの輝度制御範囲;20%〜100%
本実施例では図18に示すように、推定した白潰れの頻度がW%未満(例えば5%未満)であれば参照用の発光輝度レベルBLRefを105%に設定し、W%以上であれば100%以下に設定する。実施例1で用いた入力映像信号と同じ例を用い、本実施例ではどのような動作を行うかを以下説明する。
本動作例では、入力映像信号は、図15(A)に示すように映像信号のヒストグラムが255付近の高い輝度値に分布し、APLが90%の映像である。上記実施例1の動作例1−1で説明したとおり、入力映像信号には高輝度成分が多く含まれるため、ディストーションモジュール5は、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして100%を選択する。
そして本例の入力映像信号は、250以上の輝度をW%(ここでは5%)以上含むから、参照用の発光輝度レベルBLRefとして100%が設定される。従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(100/100)1/2.2=1となって、映像の増幅は行われない。これにより高輝度の多い映像信号の白潰れを防止することができる。この条件は、映像信号が所定の条件を満たさないときに映像信号の増幅を行わない例である。
本動作例では、入力映像信号は、図15(B)に示すように映像信号のヒストグラムが255付近の高い輝度値に分布する一方、低い輝度値付近にも少なくない割合で分布し、APLが85%の映像である。上記実施例1の動作例1−2で説明したとおり、ディストーションモジュール5は、入力映像信号に高輝度部分が多く含まれるため、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして100%を選択する。従って動作結果は上記(実施例1の動作例1−2)と同様となり、参照用の発光輝度レベルBLRefとして100%が設定され、ゲインは、(100/100)1/2.2=1となって、映像の増幅は行われない。これにより高輝度の多い映像信号の白潰れを防止することができる。この条件は、映像信号が所定の条件を満たさないときに映像信号の増幅を行わない例である。
本動作例では、入力映像信号は、図15(C)に示すように映像信号のヒストグラムが230付近の輝度値に分布する一方、低い輝度値付近にも少なくない割合で分布し、APLが85%の映像である。上記実施例1の動作例1−3で説明したとおり、ディストーションモジュール5は、入力映像信号に高輝度成分が比較的多いが、極めて高い映像は存在しないため、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして80%を選択する。
ここで参照用の発光輝度レベルBLRefを105%に設定したとすると、このときのゲインは、(105/80)1/2.2=1.13となり、白潰れを起こす限界輝度は255/1.13=225となる。
本動作例では、入力映像信号は、図16(A)に示すように映像信号のヒストグラムが中間輝度を中心として高輝度側及び低輝度側に同等な割合で分布して、APLが48%の映像である。上記実施例1の動作例1−4で説明したとおり、本例の映像信号のヒストグラムには極めて高い輝度の映像は存在しないため、ディストーションモジュール5では、ヒストグラムの評価値からバックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして60%を選択する。
本動作例では、入力映像信号は、図16(B)に示すように映像信号のヒストグラムが低い輝度の映像信号の中に少なくない割合で明るい輝度が分布し、APLが22%の映像である。上記実施例1の動作例1−5で説明したとおり、ディストーションモジュール5では、ヒストグラムの評価値からバックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして黒色の表現が可能でかつできるだけ高く維持できる70%を選択する。
本動作例では、入力映像信号は、図16(C)に示すように映像信号のヒストグラムが全体的に低い輝度に映像信号が分布し、APLが25%の映像である。上記実施例1の動作例1−6で説明したとおり、ディストーションモジュール5では、ヒストグラムには高い輝度がほとんど存在しないためその評価値から、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして50%を選択する。
本実施例は、光源の発光輝度値と目標発光輝度値に基づいて入力映像信号の増幅度合いを決定し、映像特徴量が所定の条件を満たす場合に、目標光源輝度値を100%より大きい値に設定する本発明の構成において、上記映像特徴量として、入力映像信号のAPL及び入力信号のうち仮に伸張すれば表現できない頻度を用い、所定の条件は、入力映像信号のAPLが所定値以下かつ前記頻度が所定割合以下としたものである。
すなわち、本実施例では所定の条件を「実施例1又は2での条件と、実施例3での条件を両方満たす」という条件に設定し、APLが中程度の明るさコントラスト感をアピールするとともに、白潰れの影響も十分考慮するものである。
a)パネルCR(使用するパネルのコントラスト比);2000
b)ターゲットCR(目標とするパネルのコントラスト比);3500
c)バックライトの輝度制御範囲;20%〜100%
本実施例では図14(B)に示すように、APLが第一の値L1以上かつ第二の値L2以下(実施例1)であり、かつ図18に示すように推定した白潰れの頻度がW%未満(例えば5%未満)であれば参照用の発光輝度レベルBLRefを105%に設定し、これらAPLと白潰れの両方の条件を満足しなければ100%に設定する。
また、実施例2の条件を用いる場合には、APLが第三の値L3以下であり、かつ白潰れの頻度がW%未満であれば、参照用の発光輝度レベルBLRefを105%に設定し、これらAPLと白潰れの両方の条件を満足しなければ100%に設定する。
実施例1の動作例1−4の映像信号による本実施例の動作例を説明する。本動作例では、入力映像信号は、図16(A)に示すように映像信号のヒストグラムが中間輝度を中心として高輝度側及び低輝度側に同等な割合で分布して、APLが48%の映像である。
上記実施例1の動作例1−4で説明したとおり、本例の映像信号のヒストグラムには極めて高い輝度の映像は存在しないため、ディストーションモジュール5では、ヒストグラムの評価値からバックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして60%を選択する。
また、参照用の発光輝度レベルBLRefを105%に設定したとすると、このときのゲインは、(105/60)1/2.2=1.29となり、白潰れを起こす限界輝度は255/1.29=198となる。そして本例の入力映像信号は、198以上の輝度はほとんど存在せずW%(ここでは5%)未満であるため、白潰れ起こす映像の頻度が所定割合以下という条件を満足する。
実施例1の動作例1−5の映像信号による本実施例の動作例を説明する。本動作例では、入力映像信号は、図16(B)に示すように映像信号のヒストグラムが低い輝度の映像信号の中に少なくない割合で明るい輝度が分布し、APLが22%の映像ある。
上記実施例1の動作例1−5で説明したとおり、本例の映像信号のヒストグラムには極めて高い輝度が少なくない割合で存在しているが、ディストーションモジュール5では、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして100%を選択すると評価値(Distortion)の値が大きくなってしまうので、発光輝度レベルBLreducedとして黒色の表現が可能でかつできるだけ高く維持できる70%を選択する。
実施例1の動作例1−6の映像信号による本実施例の動作例を説明する。本動作例では、入力映像信号は、図16(C)に示すように映像信号のヒストグラムが全体的に低い輝度に分布し、APLが25%の映像である。
上記実施例1の動作例1−6で説明したとおり、本例の映像信号のヒストグラムには高い輝度の映像がほとんど存在しないため、ディストーションモジュール5では、ヒストグラムの評価値からバックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして50%を選択する。
一方、APLの判断として実施例2の条件を使用する場合には、APLの所定の条件を満足し、かつ白潰れを起こす頻度の所定の条件もまた満足する。従って参照用の発光輝度レベルBLRefとして105%が設定され、コンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(105/50)1/2.2=1.40となって、映像の増幅が行われる。
このように、APLと白潰れを起こす頻度との所定の条件を満たすかどうかは、APLの判断の設定により異なる場合がある。APLの設定によって、黒の締まりを重視するか(実施例1に対応)、明るさ感のアピールを重視するか(実施例2に対応)が異なる。
本実施例は、光源の発光輝度値と目標発光輝度値に基づいて入力映像信号の増幅度合いを決定し、映像特徴量が所定の条件を満たす場合に、目標光源輝度値を100%より大きい値に設定する本発明の構成において、上記映像特徴量として、入力映像信号の最大輝度及び最小輝度を用い、所定の条件は、入力映像信号の最小輝度が第一の値以上かつ入力映像信号の最大輝度が第二の値以下としたものである。
a)パネルCR(使用するパネルのコントラスト比);2000
b)ターゲットCR(目標とするパネルのコントラスト比);3500
c)バックライトの輝度制御範囲;20%〜100%
本実施例では図19に示すように、入力映像信号のMIN値が第一の値M1以上で、かつMAX値が第二の値M2以下であれば参照用の発光輝度レベルBLRefを105%に設定し、MIN値が第一の値M1より小さい又はMAX値が第二の値M2より大きい場合は参照用の発光輝度レベルBLRefを100%に設定する。
実施例1で用いた映像信号と同じ例を用いると、実施例1の動作例1−1〜動作例1−3の映像信号では、MAX値が204を超える輝度値を有しており、本実施例における所定の条件(MIN値が輝度値51以上かつMAX値が輝度値204以下)を満たさないため、参照用の発光輝度レベルBLRefは100%に設定される。
(動作例5−4)
本動作例の入力映像信号は、図16(A)に示すように映像信号のヒストグラムが中間輝度を中心として高輝度側及び低輝度側に同等な割合で分布して、APLが48%の映像である。
上記実施例1の動作例1−4で説明したとおり、本例の映像信号のヒストグラムには極めて高い輝度の映像は存在しないため、ディストーションモジュール5では、ヒストグラムの評価値からバックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして60%を選択する。
本実施例は、光源の発光輝度値と目標発光輝度値に基づいて入力映像信号の増幅度合いを決定し、映像特徴量が所定の条件を満たす場合に、目標光源輝度値を100%より大きい値に設定する本発明の構成において、上記映像特徴量として、入力映像信号のAPLを用い、所定の条件は、入力映像信号のAPLが第一の値以上かつ第二の値以下としたものである。
そして、参照用の発光輝度レベルBLRefは、実施例1と同様に、APLが中程度(第1の値L1以上かつ第2の値L2以下)の場合に、本来出力し得ない100%より大きい値に設定する。以下、実施例1と同じ映像信号の例を用いて、本実施例の動作を説明する。
本動作例では、入力映像信号は、図15(A)に示すように映像信号のヒストグラムが255付近の高い輝度値に分布し、APLが90%の映像である。この例では、入力映像信号のAPLが90%であるため、ディストーションモジュール5は、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして100%を選択する。なお、本実施例では、ディストーションモジュール5は、評価値(Distortion)を計算することなくバックライト光源の発光輝度レベルBLreducedを選択しているが、上記各実施例におけるバックライト光源の発光輝度レベルBLreducedの選択ブロックに代わるものとしてディストーションモジュール5として説明する。この場合、ディストーションモジュール5は、APL検出部3で検出されたAPLを入力し、そのAPLに従って発光輝度レベルBLreducedの選択を行う。
従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(100/100)1/2.2=1となって、映像の増幅は行われない。これにより高輝度の多い映像信号の白潰れを防止することができる。この条件は、映像信号の映像特徴量(APL)が所定の条件を満たさないときに映像信号の増幅を行わない例である。
本動作例では、入力映像信号は、図15(B)に示すように映像信号のヒストグラムが255付近の高い輝度値に分布する一方、低い輝度付近にも少なくない割合で分布し、APLが85%の映像である。
この例では、入力映像信号のAPLが85%であるため、ディストーションモジュール5は、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして100%を選択する。
従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(100/100)1/2.2=1となって、映像の増幅は行われない。これにより高輝度の多い映像信号の白潰れを防止することができる。この条件は、映像信号の映像特徴量(APL)が所定の条件を満たさないときに映像信号の増幅を行わない例である。
本動作例では、入力映像信号は、図15(C)に示すように映像信号のヒストグラムが230付近の輝度値に分布する一方、低い輝度付近にも少なくない割合で分布し、APLが81%の映像である。
この例では、入力映像信号のAPLが81%であるため、ディストーションモジュール5は、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして100%を選択する。
従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(100/100)1/2.2=1となって、映像の増幅は行われない。バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedを100%から落とさないことにより消費電力の低減を図ることはできないが、発光輝度レベルBLreducedが100%で入力映像信号の全てを表現でき、白潰れも発生しないので映像表現としては問題はない。この条件は、実施例1の動作例1−3と異なり、映像信号の映像特徴量(APL)が所定の条件を満たさないときに映像信号の増幅を行わない例である。
本動作例では、入力映像信号は、図16(A)に示すように映像信号のヒストグラムが中間輝度を中心として高輝度側及び低輝度側に同等な割合で分布し、APLが48%の映像である。
この例では、入力映像信号のAPLが48%であるため、ディストーションモジュール5は、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして例えば50%を選択する。
従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(105/50)1/2.2=1.40となって、映像の増幅が行われる。ここでは、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedをやや落とした分の補償分に加えて、参照用の発光輝度レベルBLRefを100%を越える値に設定したことにより、映像信号をやや大きめに増幅するから、高コントラストで明るさ感のある映像表示ができる。この条件は、映像信号の特徴量(APL)が所定の条件を満たすときに映像信号の増幅を行う例である。
本動作例では、入力映像信号は、図16(B)に示すように映像信号のヒストグラムが低い輝度と少ない割合で明るい輝度とに分布があり、APLが22%の映像である。
この例では、入力映像信号のAPLが22%であるため、ディストーションモジュール5は、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして例えば25%を選択する。
従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(100/25)1/2.2=1.88となって、映像の増幅が行われる。ここでは、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedを低く設定することで黒色の表現を豊かにするものの、実施例1の動作例1−5と比べると映像信号の増幅が大きいため、ノイズが大きくなる。この条件は、映像信号の映像特徴量(APL)が所定の条件を満たさないときに映像信号の増幅を行う例である。
本動作例では、入力映像信号は、図16(C)に示すように映像信号のヒストグラムが全体的に低い輝度に分布し、APLが25%の映像である。
この例では、入力映像信号のAPLが25%であるため、ディストーションモジュール5は、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして例えば30%を選択する。
従ってコンフィグレーションデザイン部13で設定するゲインは、(100/30)1/2.2=1.73となって、映像の増幅が行われる。これにより低輝度側の黒の締まりをアピールすることができる。この条件は、映像信号の映像特徴量(APL)が所定の条件を満たさないときに映像信号の増幅を行う例である。
本実施例は、光源の発光輝度値と目標発光輝度値に基づいて入力映像信号の増幅度合いを決定し、映像特徴量が所定の条件を満たす場合に、目標光源輝度値を100%より大きい値に設定する本発明の構成において、上記映像特徴量として、入力映像信号のAPLを用い、所定の条件は、入力映像信号のAPLが第一値以上かつ第二の値以下としたものである。ここで上記実施例1では、APLが第一の値L1より小さく、または第二の値L2より大きいときには、参照用の発光輝度レベルBLRefは100%に設定したが、本実施例では、省電力も考慮して、明るい画像が含まれる可能性の少ないAPLが低い映像では、参照用の発光輝度レベルBLRefを100%より小さい値に設定することも可能である。
a)パネルCR(使用するパネルのコントラスト比);2000
b)ターゲットCR(目標とするパネルのコントラスト比);3500
c)バックライトの輝度制御範囲;20%〜100%
まず、APLが第一の値L1以上である実施例1の動作例1−1〜動作例1−4の映像信号に対しては、本実施例においても同様の動作を行う。実施例1の動作例1−5〜動作例1−6に使用した映像信号における本実施例の動作例を以下に説明する。
本動作例では、入力する映像信号は、図16(B)に示すように、映像信号のヒストグラムが低い輝度と少ない割合で明るい輝度とに分布があり、APLが22%の映像である。この場合、映像信号のヒストグラムには極めて高い輝度が少なくない割合で存在しているが、ディストーションモジュール5では、バックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして100%を選択すると評価値の値が大きくなってしまうので、発光輝度レベルBLreducedとして黒色の表現が可能でかつできるだけ高く維持できる70%を選択する。
本動作例では、入力する映像信号は、図16(C)に示すように、映像信号のヒストグラムが全体的に低い輝度に分布し、APLが25%の映像である。この場合、映像信号のヒストグラムには高い輝度がほとんど存在しないため、ディストーションモジュール5では、ヒストグラムの評価値からバックライト光源の発光輝度レベルBLreducedとして低レベルである50%を選択する。
上記各実施例では、バックライト光源の輝度との関係で映像信号の増幅度合いを決定してきたが、本実施例ではバックライト光源の輝度が一定であっても、明るさコントラスト感を出すために映像信号の増幅の効果があることを示す。
本実施例では、バックライト光源の発光輝度を一定とした場合に、実施例1での参照用の発光輝度レベルBLRefの設定と、実施例2での参照用の発光輝度レベルBLRefの設定とを、それぞれ映像特徴量の条件によって変更する。
本実施例では、所定の条件としては、「入力映像信号のAPLが中程度以下であり、APLが低い場合にあっては所定値以上のピークを有する」場合とし、その場合に参照用の発光輝度レベルBLRefを100を越える値(ここでは105%)に設定する。
a)パネルCR(使用するパネルのコントラスト比);2000
b)ターゲットCR(目標とするパネルのコントラスト比);3500
c)バックライトの輝度;100%
以下に実施例1で用いた映像信号と同じものを用いて本実施例の動作を以下説明する。実施例1の動作例1−1、及び動作例1−2では、選択する発光輝度レベルBLreducedが100%であって、参照用の発光輝度レベルBLRefの設定もAPLが高い領域にあるので、本実施例においてもこれら実施例1と同様の動作をする。以下に実施例1の動作例1−3〜1−6の映像信号による本実施例の動作例を説明する。
本動作例では、入力映像信号は、図15(C)に示すように映像信号のヒストグラムが230付近の輝度値に分布する一方、低い輝度付近にも少なくない割合で分布し、APLが81%の映像である。
この例では、入力映像信号のAPLが81%であるため、ピークが所定値(80%)以上である条件は満足する。しかしながら、APLが第一の値L1より低いという条件は満足しないため、本実施例に係る所定の条件(入力映像信号のAPLが中程度以下であり、APLが低い場合にあっては所定値以上のピークを有する)を満さない。従って、参照用の発光輝度レベルBLRefとして、100%が設定される。
本動作例では、入力映像信号は、図16(A)に示すように映像信号のヒストグラムが中間輝度を中心として高輝度側及び低輝度側に同様な割合で分布し、APLが48%の映像である。
この例では、入力映像信号のピークが所定値(80%)以上である条件を満足し、かつAPLが第一の値L1より低いという条件を満足するため、本実施例に係る所定の条件(入力映像信号のAPLが中程度以下であり、APLが低い場合にあっては所定値以上のピークを有する)を満たす。従って、参照用の発光輝度レベルBLRefとして、105%が設定される。
本動作例では、入力映像信号は、図16(B)に示すように映像信号のヒストグラムが低い輝度と少ない割合で明るい輝度とに分布があり、APLが22%の映像である。
この例では、入力映像信号のピークが所定値(80%)以上である条件を満足し、かつAPLが第一の値L1より低いという条件を満足するため、本実施例に係る所定の条件(入力映像信号のAPLが中程度以下であり、APLが低い場合にあっては所定値以上のピークを有する)を満たす。従って、参照用の発光輝度レベルBLRefとして、105%が設定される。
本動作例では、入力映像信号は、図16(C)に示すように映像信号のヒストグラムが全体的に低い輝度に分布し、APLが25%の映像である。
この例では、APLが第一の値L1より低いという条件は満足するが、入力映像信号のピークが所定値(80%)以上である条件を満足しない。従って本実施例に係る所定の条件(入力映像信号のAPLが中程度以下であり、APLが低い場合にあっては所定値以上のピークを有する)を満たさない。従って、参照用の発光輝度レベルBLRefとして、100%が設定される。
本実施例では、目標光源輝度値を100%より大きい値に設定するか否かを画質モードに応じて変更する。具体的には、実施例1〜実施例8で説明してきた種々のパラメータや設定を、画質モードに応じて変更する。
映像表示装置は、ユーザ設定が可能な映像表示モードとして画質モードを設定できる。画質モードは、ユーザが視聴するコンテンツの内容に適した品位となるように、画面の輝度やコントラストを最適化するためのモードである。画質モードとしては、明るさコントラスト感を全面的にアピールする「ダイナミックモード」、家庭などで設定される「標準モード」、特に映画の画質をきれいに表現する「映画モード」、単調な表現が多く画質をそれほど優先しなくてもよい「ゲームモード」、画質よりも電力を重視する「省電力モード」などがある。本実施例においては、パネルCRを2000と仮定して説明する。
ダイナミックモードでは、映像を標準より明るく鮮明に見せることに重点を置くとともに、黒色は引き締めるような映像表現を行う。そのため、ターゲットCRはパネルCRと比較して大きめの例えば3500に設定する。ターゲットCRを大きくとれば、バックライトの発光輝度が100%のときには表現できなかった黒色がより0に近い黒色として表現できるようになるので、黒色の引き締め度合いを強くすることができる。
以上により、明るい映像はより明るく、暗い部分はより暗く表現できる。例えば、店頭表示時などでは映像をダイナミックに見せることができ、有効である。
標準モードは、主に家庭で使用されることを意識したモードであり、バックライトやゲインの調整頻度を少なめにし、自然に映像表現を行うことに重点を置く。
また、使用頻度が高いことを想定して、ある程度の省電力化を達成できるような設定とする。そのため、標準モードでは、ターゲットCRを例えば2100と小さめにし、自然な映像を表現しつつ、低消費電力化も考慮する。また、標準モードでは、参照用の発光輝度レベルBLRefを100%より大きい値に設定しないようにする。ここでは、上記実施例7のように、参照用の発光輝度レベルBLRefを100%より小さい値となるように設定してもよい。
(省電力モード)
本実施例では、ターゲットCRを例えば3500と大きめに設定するとともに、参照用の発光輝度レベルBLRefも70%で固定するなど省電力を重視する。
映画モードは、忠実に映像を再現することを重視し、よりリアルな黒を表現するようにしたモードである。そのため、映画モードでは、ターゲットCRを例えば3500と大きめに設定する。そうすれば、リアルな黒を重視しつつ省電力化も達成できる。ただし、多少の白潰れは容認することになる。
ゲームモードでは、画質の再現性への要求は高くないため、画質よりも省電力化を重視する。例えば、上記実施例8で参照用の発光輝度レベルBLRefを100%より小さい値で一定としたり、APLに応じて変更させるようにする。
変更するパラメータとしては、画質モードに応じたターゲットCRがある。
また、入力映像信号を常に増幅する所定の条件を、画質モードに応じて変更させる。
例えば、(1)入力映像のAPLが所定値以下であるとする条件、(2)入力映像のAPLが第一の値以上かつ第二の値以下とする条件、(3)仮に伸張すれば表現できない頻度が所定割合以下であるとする条件、(4)入力映像信号の平均輝度が所定値以下かつ入力信号のうち仮に伸張すれば表現できない頻度が所定割合以下であるとする条件、(5)入力映像の平均輝度が第一の値以上かつ第二の値以下でありかつ入力信号のうち仮に伸張すれば表現できない頻度が所定割合以下であるとする条件、(6)入力映像信号の最小輝度が第一の値以上かつ入力映像信号の最大輝度が第二の値以下であるとする条件、などを画質モードに応じて変更させることができる。
具体的には、各実施例の動作例3を用いると、ダイナミックモードでは例えば<実施例3>を用い、省電力モードでは例えば参照用の発光輝度レベルBLRefを70%で固定した<実施例8>を用いるなど、画質モードに応じて映像特徴量に関する所定の条件を変更すればよい。
なお、画質モードに応じてひとつのパラメータだけを変更してもよく、組み合わせて変更しても構わない
また、以上説明した本発明は、光源を用いる場合、蛍光管やLED、有機EL照明など何を用いても構わない。
そして、映像特徴量の抽出や所定の条件の設定・適用、それによる映像表現は表示画面を複数に分割し、エリアごとに行っても構わない。
Claims (10)
- 入力映像信号による映像を表示する表示部と、該表示部に光を照射する光源とを備え、
前記光源の発光輝度と入力映像信号のゲインとを連動して設定する映像表示装置であって、
前記入力映像信号の映像特徴量に対する前記光源の発光輝度を規定した輝度制御特性に基づいて、参照用の発光輝度レベルを設定する輝度レベル設定部と、
前記入力映像信号のヒストグラムから、前記光源の制御に使用する発光輝度レベルを選択する輝度レベル選択部と、
前記光源の制御に使用する発光輝度レベルに対する前記参照用の発光輝度レベルの比の1/γ乗の値に基づいて、前記入力映像信号のゲインを設定するゲイン設定部とを有し、
前記輝度レベル設定部は、前記参照用の発光輝度レベルを、所定の条件において100%より大きい値に設定することを特徴とする映像表示装置。 - 前記所定の条件は、前記映像特徴量が特定の範囲にあるときとすることを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
- 前記映像特徴量は、入力映像信号のフレーム毎の平均輝度であり、
前記所定の条件は、前記入力映像信号のフレーム毎の平均輝度が所定値以下であることを特徴とする請求項2に記載の映像表示装置。 - 前記映像特徴量は、入力映像信号のフレーム毎の平均輝度であり、
前記所定の条件は、前記入力映像信号のフレーム毎の平均輝度が第一の値以上かつ第二の値以下であることを特徴とする請求項2に記載の映像表示装置。 - 前記所定の条件は、入力映像信号を所定の増幅度合いで伸長したときに、前記表示部の特性により階調表現できない映像信号の頻度が所定割合以下であることを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
- 前記所定の条件は、入力映像信号を所定の増幅度合いで伸長したときに、前記表示部の特性により階調表現できない映像信号の頻度が所定割合以下であり、前記入力映像信号のフレーム毎の平均輝度が所定値以下であることを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
- 前記所定の条件は、前記入力映像信号のフレーム毎の平均輝度が第一の値以上かつ第二の値以下であり、さらに前記平均輝度が所定値以下、かつ、入力映像信号を所定の増幅度合いで伸長したときに、前記表示部の特性により階調表現できない映像信号の頻度が所定割合以下であることを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
- 前記所定の条件は、前記入力映像信号のフレーム毎の最小輝度が第一の値以上かつ前記入力映像信号の最小輝度が第二の値以下であることを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
- 前記参照用の発光輝度レベルを100%より大きい値に設定するか否かを画質モードに応じて変更することを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
- 前記表示部で表現する目標コントラストを予め設定し、
前記輝度レベル選択部は、前記入力映像信号のヒストグラムにおいて、前記目標コントラストのときに表示可能な入力映像信号の映像輝度範囲のうち、前記光源の特定の発光輝度レベルにおいて表現できない映像輝度範囲の画像の頻度に所定の重み係数を乗算して評価値を得る処理を、選択可能な前記光源の発光輝度レベルの全てについて実行し、前記評価値の最も低い発光輝度レベルを、前記輝度レベル設定部で設定された前記参照用の発光輝度レベルを超えない範囲で選択することを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
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