JP5092057B1 - 映像表示装置およびテレビ受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光源の輝度をストレッチして増大させ非発光部分の映像信号の輝度を低下させることにより、発光部分の表示輝度をエンハンスして際立たせて表示させることで、輝き感を増加させかつ高コントラストの映像表現を可能とし、黒帯領域が存在する映像についても同様の映像表現を可能とし、かつ黒帯領域での黒浮きを抑制する。
【解決手段】映像表示装置において、発光検出部2が入力映像信号のヒストグラムの所定範囲の上位領域を発光部分として検出し、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5が光源の輝度をストレッチして増大させ、マッピング部3が非発光部分の映像信号の輝度を低下させることにより、発光部分の表示輝度をエンハンスする。この映像表示装置では、黒帯検出部4で検出された黒帯領域のサイズに応じてヒストグラムの取得サイズを変更すると共に、黒帯領域がある場合、黒帯領域がない場合に比べてエンハンスの度合を下げるように制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、映像表示装置およびテレビ受信装置に関し、より詳細には、表示映像の画質を向上させるためのエンハンス機能を備えた映像表示装置およびテレビ受信装置に関する。
映像表示装置において、表示映像の画質を向上させるためのエンハンス機能が知られている。エンハンス機能を実行する場合、通常では映像信号のフレームごとに階調の最大値を検出し、その最大値のレベルが低ければ、階調が高い部分の映像信号にゲインをかけて伸張する。また、映像信号の階調の最小値を検出し、その最小値が高ければ階調が低い部分の映像信号に圧縮ゲインをかけて階調を低下させる。このようなエンハンス機能を用いることによって映像信号の信号レンジが広くなり、表示画像のコントラスト感が増大して画質が向上する。
例えば、特許文献1には、バックライト装置の輝度を下げるまたは上げるような調整にともない、画像の明暗も調整前に近くなるようにコントラストを自動的に調整する液晶表示装置が開示されている。この液晶表示装置では、電力の節電を図るためにオペレータがバックライト装置の複数の光源を個別にオンオフすることが可能になっていると共に、光源のオンオフによって画像の輝度が変わるとエンハンス機能が働き、表示画像のコントラストが輝度に合わせて調整されるようになっている。
特許文献2には、入力映像信号から検出した特徴量に基づいてバックライト光源の発光輝度を動的に可変制御するに際し、特徴量の検出範囲をユーザに意識させることなく、不所望な付加情報による影響を自動的に除去し、常に最適な画面輝度を得ることが可能な画像表示装置が開示されている。この画像表示装置では、映像信号に付加される各種アスペクト情報と、ユーザにより現在設定されている画面サイズ設定モードの情報とに基づいて、特徴量検出部に出力する映像信号の範囲を自動的に可変制御し、その範囲で映像信号の特徴量を求め、その特徴量に基づいてバックライト光源の発光輝度を可変制御している。
特開平9−80378号公報 特開2008−304578号公報
従来から、映像信号の発光部分を強調させるようなエンハンス機能として、映像信号の画素値の最大値や最小値をみて、高い部分の階調を伸張して持ち上げたり、低い部分の階調を圧縮して落とすような処理が行われる。
しかしながら、規格化された映像信号は、実際に人間の目に明るく見える輝度を表現していないため、従来のエンハンス機能のように、階調値のみから発光部分を特定することは難しい。つまり様々な映像に対して、一律に画像値の最大値や最小値をみてエンハンスを行っても、常に高コントラストで高画質の映像が得られるとは限らない。
様々に変化する映像において表示輝度をエンハンスする場合、映像の輝度の分布から相対的に明るく輝いている部分(発光部分)を検出し、光源の輝度をストレッチして増大させ、発光部分を除く非発光部分の映像信号の輝度を低下させることにより、発光部分の表示輝度を意識的にエンハンスすれば、人間の目にはコントラスト感が向上して輝き感が増して視認されるため、画面上で発光した部分をより際立たせて画質を向上させた高品位の表示映像を提供できるといった効果が得られるが、従来ではこのような思想に基づくエンハンス処理は行われていなかった。
そして、このようなエンハンス処理をレターボックスなどの黒帯領域が存在する映像に適用した場合、光源の輝度をストレッチして増大させるようになること、並びに黒画素の輝度は映像信号の処理によって下げることができないことから、黒帯領域で黒浮きが生じてしまう。また、このような現象は黒帯領域のサイズが大きいほど、目立つことになる。
さらに、上述のようなエンハンス処理をレターボックスなどの黒帯領域が存在する映像に適用した場合、映像の輝度の分布から相対的に明るく輝いている発光部分を検出して、その発光部分をエンハンスするため、黒帯領域の存在から発光部分が多く検出されてしまうことになり、常に高コントラストで高画質の映像が得られるとは限らない。
なお、特許文献1に記載のエンハンス機能は、バックライト装置の輝度調整により生じた明るさの変化を補償する目的でコントラストを調整するものであり、映像の発光部分を意識的にエンハンスするものではない。
また、特許文献2に記載の画像表示装置は、省電力化という目的を達成するために、バックライト光源の発光輝度制御を画面サイズと連動させて切り替えるものであり、エンハンス機能をもたない。よって、特許文献2に記載の技術では、映像の発光部分を意識的にエンハンスするといった思想や、画面サイズに連動させて映像の表示輝度をエンハンスするといった思想はない。
本発明は、上述のような実状に鑑みてなされたものであり、映像信号から映像の発光している部分を検出し、光源の輝度をストレッチして増大させ、発光部分を除く非発光部分の映像信号の輝度を低下させることにより、発光部分の表示輝度をエンハンスして際立たせて表示させることで、輝き感を増加させかつコントラストを高くした映像表現を可能とし、さらに、黒帯領域が存在する映像についても、非黒帯領域で同様の映像表現を可能とし、かつ黒帯領域での黒浮きを抑制することを可能にした映像表示装置およびテレビ受信装置を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するために、本発明の第1の技術手段は、入力映像信号を表示する表示部と、該表示部を照明する光源と、該表示部および該光源を制御する制御部とを備えた映像表示装置であって、前記制御部は、前記入力映像信号の明るさに関連する所定の特徴量に対して、画素数を積算したヒストグラムを生成し、該ヒストグラムの所定範囲の上位領域を発光部分として検出し、前記光源の輝度をストレッチして増大させ、前記入力映像信号のうち前記発光部分を除く非発光部分の映像信号の輝度を低下させることにより、前記発光部分の表示輝度をエンハンスし、かつ、前記制御部は、前記入力映像信号から黒帯領域を検出し、検出された黒帯領域のサイズに応じて前記ヒストグラムを生成する際の前記入力映像信号の取得サイズを変更すると共に、黒帯領域がある場合、黒帯領域がない場合に比べて前記エンハンスの度合を下げるように制御することを特徴としたものである。
第2の技術手段は、第1の技術手段において、前記制御部は、黒帯領域がある場合に黒帯領域のサイズに応じて、黒帯領域が多いほど前記エンハンスの度合を下げるように制御することを特徴としたものである。
第3の技術手段は、第1または第2の技術手段において、前記制御部は、前記入力映像信号による画像を複数の領域に分割し、前記分割した領域である分割領域の映像信号の階調値に基づいて、該分割領域に対応する前記光源の領域の点灯率を変化させ、前記光源の全ての領域について前記光源の領域の点灯率を平均した平均点灯率を求め、該平均点灯率に予め関係付けられた前記表示部の画面上で取り得る最大表示輝度に基づいて、前記光源の輝度をストレッチすることを特徴としたものである。
第4の技術手段は、第1または第2の技術手段において、前記制御部は、前記検出した発光部分の領域を含む所定範囲の映像について、画素ごとの明るさに重みを付けて画素数をカウントすることにより明るさの度合いを示すスコアを計算し、該スコアに応じて前記光源の輝度をストレッチすることを特徴としたものである。
第5の技術手段は、第1〜第4のいずれか1の技術手段において、前記制御部は、前記ヒストグラムの平均値をA、標準偏差をσとするとき、thresh=A+Nσ(Nは定数)以上の画素を発光部分とすることを特徴としたものである。
第6の技術手段は、第1〜第5のいずれか1の技術手段において、前記制御部は、前記非発光部分において、前記光源の輝度のストレッチによる前記表示部の表示輝度の増加分を、前記入力映像信号の輝度の低下により低減させることを特徴としたものである。
第7の技術手段は、第1〜第6のいずれか1の技術手段の映像表示装置を備えたテレビ受信装置である。
本発明の映像表示装置によれば、映像信号から映像の発光している部分を検出し、光源の輝度をストレッチして増大させ、発光部分を除く非発光部分の映像信号の輝度を低下させることにより、発光部分の表示輝度をエンハンスして際立たせて表示させることで、輝き感を増加させかつコントラストを高くした映像表現を行うことが可能になる。さらに、本発明の映像表示装置によれば、映像の黒帯領域を検出してからそれ以外の領域において映像の発光している部分を検出するため、黒帯領域が存在する映像についても、非黒帯領域で同様の高画質の映像表現が可能となり、かつ黒帯領域での黒浮きを抑制することが可能になる。
また、本発明のテレビ受信装置によれば、そのような映像表示装置を備えることで、黒帯領域が存在しない映像について、輝き感を増させかつコントラストを高くした映像表現を行うことが可能となり、さらに黒帯領域が存在する映像についても、黒帯領域での黒浮きを抑制しながら、非黒帯領域で輝き感を増させかつコントラストを高くした映像表現を行うことが可能となり、映像品位を向上させることができる。
本発明に係る映像表示装置の一実施形態を説明するための図で、映像表示装置の要部の構成例を示すものである。 図1の映像表示装置のエリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部における処理例を説明するための図である。 図1の映像表示装置のエリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部における平均点灯率の算出処理例を説明するための図である。 図3の平均点灯率の算出処理の元となる仮の点灯率の算出処理例を説明するための図である。 入力映像信号の輝度信号Yから生成したYヒストグラムの例を示す図である。 図1の映像表示装置のマッピング部が生成するトーンマッピングの一例を示す図である。 図1の映像表示装置のエリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部で出力するMax輝度について説明するための図である。 図1の映像表示装置のエリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部の処理により、画面輝度がエンハンスされる状態を示す図である。 図1の映像表示装置の黒帯検出部における黒帯検出処理の一例を説明するための図である。 図9の黒帯検出処理に用いる黒検出処理の一例を説明するための図である。 図1の映像表示装置のエリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部における、黒帯領域の有無に応じた処理の違いの一例を説明するための図である。 図1の映像表示装置のエリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部における、黒帯領域の有無に応じた処理の違いの他の例を説明するための図である。 図1の映像表示装置のエリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部における、黒帯領域の有無に応じた処理の違いの他の例を説明するための図である。 図13における黒帯領域有りの場合の処理時に適用する、マッピング部が生成するトーンマッピングの一例を示す図である。 本発明に係る映像表示装置の他の実施形態を説明するための図で、映像表示装置の要部の他の構成例を示すものである。 入力映像信号の輝度信号から生成したヒストグラムの例を示すものである。 第3の閾値以上の画素に応じた輝度ストレッチの設定例を示す図である。 図15の映像表示装置の発光検出部における、黒帯領域無しの場合の最大輝度制御特性のグラフを示す図である。 図15の映像表示装置の発光検出部における、黒帯領域有りの場合の最大輝度制御特性のグラフを示す図である。 本発明に係る映像表示装置の更に他の実施形態を説明するための図で、映像表示装置の要部の更に他の構成例を示すものである。 映像表示装置で表示すべき放送映像信号からCMIを計算する手法を説明する図である。 RGBデータをもつ画素における最明色を説明する図である。
(実施形態1)
図1は、本発明に係る映像表示装置の一実施形態を説明するための図で、映像表示装置の要部の構成例を示すものである。映像表示装置は、入力映像信号に画像処理を施して映像表示する構成を有するもので、テレビ受信装置等に適用することができる。
図1で例示する映像表示装置は、信号処理部1、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5、バックライト制御部6、バックライト部7、表示制御部8、および入力映像信号を表示する表示部9を備える。ここで、信号処理部1は、発光検出部2、マッピング部3、および黒帯検出部4を備える。なお、本発明の上記制御部の例としては、バックライト部7と表示部9を制御するものであり、信号処理部1、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5、バックライト制御部6、および表示制御部8が該当する。
放送信号から分離した映像信号や外部機器から入力した映像信号は、信号処理部1およびエリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5に入力する。このとき、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5への映像信号は、信号処理部1のマッピング部3で生成されたトーンマッピングを適用後、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5に入力する。
エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5は、入力された映像信号に従って、映像信号による画像を所定領域に分割し、分割領域ごとに映像信号の最大階調値を抽出する。そしてその抽出した値に基づきバックライト部7の点灯率を計算する。点灯率は、映像の分割領域に対応したバックライト部7の領域ごとに定められるもので、ここで言う点灯率とは後述するように実際には変更されるため、仮の値であると言える。
また、バックライト部7は、表示部9を照明するための光源の一例であり、複数のLEDにより構成され、領域ごとに輝度の制御が可能となっている。バックライト部7の領域ごとの点灯率は、予め定められた演算式に基づき決定されるが、基本的に高階調の明るい最大階調値を有する領域では、LEDの輝度を低下させることなく維持し、低階調の暗い最大諧調値を有する領域においてLEDの輝度を低下させるような演算を行う。なお、最大諧調値の代わりに平均階調値など、入力映像信号の明るさに関連する他の特徴量から点灯率を計算してもよく、平均階調値から計算する場合には、明るい、暗い最大階調値を有する領域の代わりに、それぞれ平均階調値が明るい領域、暗い領域を適用するなどすればよい。
そして、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5は、各領域の点灯率からバックライト部7の全体の平均点灯率を計算し、その平均点灯率に応じて、所定の演算式により、バックライト部7の最大発光輝度のストレッチ量(以下、輝度ストレッチ量)を計算する。バックライト部7の最大発光輝度(LEDの最大発光輝度)をこの輝度ストレッチ量だけストレッチすることで、画面内の全領域で取り得る最大の画面輝度を、基準輝度から所定量だけストレッチすることができる。このストレッチする元となる基準輝度は、例えば最大階調値のときに画面輝度が550(cd/m)となるような輝度である。この基準の輝度は、この例に限ることなく適宜定めることができる。
以下、画面内の全領域で取り得る、最大階調値のときのストレッチ後の最大の画面輝度を、「Max輝度」と呼ぶ。上述のように輝度ストレッチ量は平均点灯率により決まる値であり、Max輝度は輝度ストレッチ量により決まる値であるため、図2のグラフで例示するように、Max輝度は平均点灯率に応じて決まる値と言える。なお、図2は、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5における処理例を説明するための図で、バックライト部7の平均点灯率(ウィンドウサイズ)に対するMax輝度(cd/m)の関係を示すグラフの一例を示している。
なお、図2のグラフでは、平均点灯率が小さな範囲において、Max輝度が基準輝度(この例では550cd/m)より小さくなっており、輝度ストレッチ量がマイナスとなっていることを指している。この例のように、平均点灯率によっては輝度ストレッチ量がマイナスとなる場面があったとしても、図2のMax輝度のグラフを全ての平均点灯率に亘って積分した積分値は、基準輝度を全ての平均点灯率に亘って積分した積分値より大きいことから、全体的に見れば最大発光輝度や最大画面輝度(つまり最大表示輝度)が「ストレッチ」により増強されていると言える。
エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5は、平均点灯率に応じて計算した輝度ストレッチ量だけ最大発光輝度がストレッチするように、上記した領域ごとの点灯率(仮の点灯率)を変更する。このような、分割領域ごとの点灯率の計算および平均点灯率に応じた点灯率の変更(ストレッチ後の点灯率の計算)を含む一連の分割領域ごとの点灯率の制御をエリアアクティブ制御と呼ぶ。このように、入力映像信号による画像を複数の領域に分割し、その分割領域の映像信号の階調値に基づいて、その分割領域に対応する光源の領域の点灯率を変化させ、光源の全ての領域について光源の領域の点灯率を平均した平均点灯率を求め、その平均点灯率に予め関係付けられた表示部9の画面上で取り得る最大表示輝度(Max輝度)に基づいて、光源の輝度をストレッチすることが好ましい。
さらに、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5は、平均点灯率に応じて決まるMax輝度を、フィードバックのために信号処理部1のマッピング部3に出力する。
信号処理部1の発光検出部2では、入力映像信号の明るさに関係する所定の特徴量に基づくフレームごとのヒストグラムを生成し、発光している部分を検出する。発光している部分は、ヒストグラムの平均値と標準偏差とにより求められるもので、ヒストグラムごとの相対的な値として検出される。このように、発光検出部2は、入力映像信号の明るさに関連する所定の特徴量に対して、画素数を積算したヒストグラムを生成し、そのヒストグラムの所定範囲の上位領域を発光部分として検出する。
入力映像信号のN+1番目のフレームfN+1について説明すると、マッピング部3は、発光検出部2でフレームfN+1について検出された発光部分の情報と、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5から出力されたN番目のフレームfNのMax輝度とを使用して、フレームfN+1用のトーンマッピングを生成し、入力映像信号のフレームfN+1に適用するために乗算器に出力する。このトーンマッピングは、フレームfN+1における発光していないとみなす部分(非発光部分)に対して、バックライト部7の輝度ストレッチ分に相当する輝度を低下させるように生成される。この乗算器は、トーンマッピングを入力映像信号に適用するためのものであり、フレームfN+1の映像信号の各画素値に対し、フレームfN+1用のトーンマッピングが示すゲイン係数を乗算して、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5に出力する。
また、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5は、バックライト部7を制御するための制御データをバックライト制御部6に出力し、バックライト制御部6は、そのデータに基づいてバックライト部7のLEDの発光輝度を分割領域ごとに制御する。この制御データは、上記した領域ごとのストレッチ後の点灯率になるように、バックライト部7を制御するデータである。入力映像信号のフレームfN+1を表示させる際のバックライト部7への制御データは、フレームfNのMax輝度をフィードバックして得たトーンマッピングを適用したフレームfN+1の映像信号について、バックライト部7の領域ごとの点灯率を上記予め定められた演算式に基づき計算した後、ストレッチにより変更することで、得ることができる。バックライト部7のLEDの輝度は、PWM(Pulse Width Modulation)制御で行われるが、電流制御もしくはこれらの組み合わせによって所望の値となるように制御することもできる。
さらに、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5は、表示部9を制御するための表示制御データを表示制御部8に出力し、表示制御部8は、その表示制御データに基づいて表示部9の表示を制御する。入力映像信号のフレームfN+1を表示させる際の表示制御データは、フレームfNのMax輝度をフィードバックして得たトーンマッピングをフレームfN+1に適用した後の映像信号について、その映像信号が示す映像を表示するように、表示部9を制御するデータである。表示部9は、バックライト部7のLEDにより照明されて画像を表示する液晶パネルが用いられる。
このように、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5では、平均点灯率に応じてバックライト輝度をストレッチしてバックライト部7のLEDの輝度を増大させ、この輝度ストレッチの情報(上記のMax輝度)を信号処理部1に戻して、映像信号に対してバックライト部7の輝度ストレッチ分に相当する輝度を低下させる。そして、輝度ストレッチはバックライト部7の全体に与えられ、映像信号処理による輝度低下は、発光部分を除く発光していないとみなす部分(非発光部分)に対して行われる。
つまり、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5では、バックライト輝度をストレッチしてバックライト部7のLEDの輝度を増大させ、入力映像信号のうち非発光部分の映像信号の輝度を低下させる、といった処理により発光部分の表示輝度をエンハンスする(以下、発光部分エンハンス処理)。このような映像信号処理とバックライトの輝度制御処理とによって、発光している部分のみの画面輝度を増大させ、高いコントラストで映像表現を行うことができ、画質を向上させることができる。
入力映像信号のうち非発光部分の映像信号の輝度を低下させる処理としては、非発光部分に対してバックライト部7の輝度ストレッチ分に相当する輝度を低下させることが、非発光部分の画面輝度をある程度保つ上で好ましい。すなわち、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5は、非発光部分(つまり、所定の特徴量が低い所定領域)において、光源の輝度のストレッチによる表示部9の表示輝度の増加分を、入力映像信号の輝度の低下により低減させることが好ましい。以下、この好ましい例を挙げる。
次に、本発明の主たる特徴として、信号処理部1の黒帯検出部4での黒帯検出およびその検出結果に応じた映像表示装置の制御について説明する。
黒帯検出部4では、入力映像信号(フレームfN+1の映像信号として説明する)から黒帯領域を検出し、その検出結果を発光検出部2、マッピング部3、およびエリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5に出力する。
黒帯検出結果を得た発光検出部2では、フレームfN+1について、ヒストグラムの取得範囲から黒帯領域を除外してヒストグラムの生成を行う。なお、黒帯領域が存在しない場合のヒストグラム取得範囲は、表示部9の画面に表示させる映像信号の範囲である。このように、発光検出部2では、検出された黒帯領域のサイズに応じてヒストグラムを生成する際の入力映像信号の取得サイズを変更する。
黒帯検出結果を得たマッピング部3では、バックライト部7の輝度ストレッチ分に相当する輝度を低下させることを目的として、黒帯領域の有無に応じて異なるトーンマッピングを生成する。ただし、黒帯検出部4からマッピング部3に黒帯検出結果を伝えなくても、マッピング部3を、受けたMax輝度に応じたゲインカーブの計算または選択を行うように構成してもよい。
もしくは、マッピング部3では、黒帯領域無しの場合にはサイズをゼロとして取り扱うことを前提に、黒帯領域のサイズに応じて異なるトーンマッピングを生成する。生成されたトーンマッピングは、上述のように入力映像信号(黒帯領域も含む入力映像信号)のフレームfN+1に適用される。このトーンマッピングは、コントラスト強調特性を示すものである。黒帯領域のサイズに応じて異なるトーンマッピングを施す場合、単にMax輝度を黒帯領域のサイズに依存させるだけでもよいし、それだけではなく、黒帯領域のサイズを受けたマッピング部3がそのサイズに応じてトーンマッピングのパラメータを変更してもよい。
黒帯検出結果を得たエリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5は、黒帯の有無や黒帯のサイズと平均点灯率に応じて、輝度ストレッチ量とMax輝度を計算する。例えば、平均点灯率に対するMax輝度を示す最大輝度制御特性を、黒帯領域無しの場合、黒帯領域有りの場合で別々に用意しておくか、一方の場合について最大輝度制御特性を用意しておき他方の場合にはその特性を所定ルールに従って変更するようにしておく。なお、最大輝度制御特性とは、図2のグラフで例示したような平均点灯率に対するMax輝度(または輝度ストレッチ量)の特性を指す。さらに、黒帯領域有りの場合の最大輝度制御特性は、黒帯領域のサイズに依らずに一律に決めておいてもよいが、黒帯領域のサイズに応じて変更することが好ましい。
そして、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5は、このようにしてMax輝度を黒帯領域の有無(および黒帯領域のサイズ)と平均点灯率に応じて求め、求めたMax輝度をマッピング部3に送ればよい。また、求めたMax輝度から輝度ストレッチ量を求めることができ、求めた輝度ストレッチ量は、上述したように領域ごとの点灯率を変更するために用いればよい。
Max輝度の情報を得たマッピング部3は、映像信号の非発光部分に対してバックライト部7の輝度ストレッチ分に相当する輝度を低下させ、映像信号の発光部分に対して輝度を保つようなトーンマッピングを生成し、黒帯領域を含む入力映像信号に適用するように乗算器に出力する。
そして、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5では、黒帯領域がある場合には、ない場合に比べて、発光部分エンハンス処理の度合を弱く(下げる)するように制御する。つまり、黒帯領域有りの場合にはLEDの輝度を少しだけ増大させ(つまり、輝度ストレッチ量を小さくし)、映像信号の非発光部分に対して輝度ストレッチ分に相当する小さな量だけ輝度を低下させる。
黒帯領域を考慮せずに単に発光部分エンハンス処理を施すと、黒帯領域も含み光源の輝度をストレッチして増大させるようになり、これによる黒帯領域の画面輝度の増大は映像信号の処理によって下げることができないことから、黒帯領域で黒浮きが生じてしまう。しかし、本発明の映像表示装置によれば、黒帯領域が存在する映像についても、黒帯領域での黒浮きを抑制することが可能になる。
また、このような現象は黒帯領域のサイズが大きいほど、黒帯領域の画面輝度の増大が目立つため、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5では、黒帯領域がある場合に黒帯領域のサイズに応じて、黒帯領域が多いほど発光部分エンハンス処理の度合を下げるように制御することが好ましい。例えば、黒帯領域のサイズと発光部分エンハンス処理の強さのレベルとの関係を予め保持しておき、黒帯領域のサイズが大きいほど、発光部分エンハンス処理の度合を弱くなるように制御すればよい。
さらに、上述のような発光部分エンハンス処理を黒帯領域が存在する映像にそのまま適用した場合には、映像の輝度の分布から相対的に明るく輝いている発光部分を検出して、その発光部分をエンハンスするため、黒帯領域の存在から発光部分が多く検出されてしまうことになり、常に高コントラストで高画質の映像が得られるとは限らない。しかし、本発明の映像表示装置では、映像の黒帯領域を検出してからそれ以外の領域において映像の発光している部分を検出するため、黒帯領域が存在する映像についても、非黒帯領域(コンテンツ部分)で同様の高画質の映像表現が可能となる。
また、黒帯検出を行う例を挙げているが、黒帯検出部4の代わりに、上端の黒帯と下端の黒帯とのセットを検出することで入力映像信号がレターボックスか否かを検出するレターボックス検出部、および/または左端の黒帯と右端の黒帯とのセットを検出することで入力映像信号が逆レターボックスか否かを検出する逆レターボックス検出部を設けておいてもよい。レターボックスは、上端および下端に黒帯が付いた映像であり、例えば画面サイズ比率(アスペクト比)が16:9のものを4:3のものへ収めたものや、16:9よりもさらに横の比率が大きいシネマコープサイズものを16:9サイズに収めたものなど含まれる。逆レターボックスは、左端および右端に黒帯が付いた映像であり、ピラーボックス、あるいはサイドパネルなどと呼ばれる。
レターボックス検出部を設けた構成では、レターボックスか否かに応じて、あるいはレターボックスか否か並びにレターボックスのサイズに応じて、最大輝度制御特性およびトーンマッピングを変更すればよい。また、逆レターボックス検出部を設けた構成では、逆レターボックスか否かに応じて、あるいは逆レターボックスか否か並びに逆レターボックスのサイズに応じて、最大輝度制御特性およびトーンマッピング(コントラスト強調特性)を変更すればよい。
実際、黒帯は、映像作成時にサイズ調整のために付加する場合と画像表示装置が画面サイズ情報が異なる映像信号を受信した場合に自動的に付加する場合がある。従って、画像表示装置と表示対象の映像信号との組合せによっては、上下左右のいずれの端部にも黒帯が付加され、結果としてウインドウボックスが形成された状態で表示される場合もあり、このようなウインドウボックスに対しても本発明は同様の効果を奏する。無論、映像信号自体に上下左右の端部に黒帯が付加されたウインドウボックスに対しても、本発明は同様の効果を奏する。
また、黒帯検出、レターボックス検出、逆レターボックス検出では、黒帯領域に字幕やテロップが入っているような映像でも黒帯領域として検出するようにしておく。なお、別途テロップ検出を行わなくても、黒帯領域に含まれる黒画素数の割合の閾値を100%よりある程度低くしておけば済む。これにより、仮に字幕やテロップ入りの黒帯であっても、その黒帯領域をヒストグラムの取得範囲から除外することができる。
以上のような映像表示装置をテレビ受信装置として構成する場合、テレビ受信装置は、アンテナで受信した放送信号を選局して復調し、復号して再生用映像信号を生成する手段を有し、再生用映像信号に適宜所定の画像処理を施して、図1の入力映像信号として入力させる。これにより、受信した放送信号を表示部9に表示させることができる。本発明は、映像表示装置、およびその映像表示装置を備えるテレビ受信装置として構成することができる。
このテレビ受信装置によれば、上述のような効果を奏する映像表示装置を備えているため、黒帯領域が存在しない映像について、輝き感を増させかつコントラストを高くした映像表現を行うことが可能となり、さらに黒帯領域が存在する映像についても、黒帯領域での黒浮きを抑制しながら、非黒帯領域で輝き感を増させかつコントラストを高くした映像表現を行うことが可能となり、映像品位を向上させることができる。
以下に上記の構成を有する本実施形態の各部の処理例をより具体的に説明する。
図3は、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5における平均点灯率の算出処理例を説明するための図で、図4は、図3の平均点灯率の算出処理の元となる仮の点灯率の算出処理例を説明するための図である。
本発明の実施形態に適用されるエリアアクティブ制御は、映像を所定の複数の領域(エリア)に分割し、その分割した領域に対応するLEDの発光輝度を領域ごとに制御するものである。ここでは、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5が、入力映像信号に基づいて、1フレームの映像を予め定められた複数の領域(上記のエリア)に分割し、その分割した領域に対応するLEDの発光輝度をその分割領域ごとに制御する。
まず、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5は、図3(A)に例示するような映像について、図3(B)に示すように全画面の映像領域を縦方向に12分割、横方向に12分割してなる144個の領域に分割する。また、バックライト部7として各領域につき少なくとも1つのLEDが配設されているものとする。
そして、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5は、各領域について、映像信号の最大階調値を抽出し、抽出した最大階調値に応じて領域ごとのLEDの仮の点灯率を決定する。上述したように、最大階調値の代わりに、映像信号の階調平均値などの他の明るさに関する特徴量を用いてもよい。この特徴量としては統計値が用いられる。以下、最大階調値を抽出した例により説明する。図3(B)では、各領域について、LEDの点灯率をグレイスケールで図示しており、例えば図3(A)の映像のうち花火があるような階調が高く明るい部分では図3(B)で点灯率を上げて明るくなるようにしている。このときの処理を更に具体的に説明する。
1フレームの各分割領域から最大階調値を抽出したときの様子およびその最大階調値に対応した点灯率の一例を図3(C)に示す。また、図3(D)に各領域の点灯率と画面全体の平均点灯率とを示す。図3(C),(D)では、説明を簡単にするため、1フレームの画面を8つの領域(エリアNo.1〜8)に分割した例を挙げるが、図3(B)のようにより多くの領域に分割して処理することもでき、最大では設けたLEDの数と同じ数の領域に分割して処理できる。
まず、エリアNo.1〜8の領域のそれぞれについて、領域内の最大階調値からその領域のバックライトの仮のLEDの点灯率を計算する。仮の点灯率は、例えばLEDの駆動duty(以下、LEDduty)によって示すことができる。この場合、点灯率の最大値は100%である。なお、上述したように、LEDの輝度はPWMおよび/または電流制御によって所望の値となるように制御されるが、以下の説明では、説明の簡略化のためにPWM制御のみを採用した例を挙げている。ただし、特に触れないが、輝度ストレッチにより最終的なLED dutyが100%を超えてしまうような場合には電流制御を併用して電流値を上げるなどすればよい。あるいは、輝度ストレッチを行う割合を考慮し、事前に輝度ストレッチにより増加する分の逆数を掛けておいてもよい。例えば最大限の輝度ストレッチを施すことによりMax輝度が550cd/mから1500cd/mに増加するような場合には、仮の点灯率としてのLED dutyに550/1550(=36.7%)を掛けておくなどの処理を施しておいてもよい。
各領域のLEDの仮の点灯率の決定においては、最大階調値が低く暗い領域については、点灯率を下げてバックライトの輝度を低下させる。各領域の実際の点灯率は、表示したい階調を正確に表示し、かつLEDdutyをできるだけ低くするように決定する。各領域においてLED dutyをできるだけ低くしたいが、表示したい階調をつぶしたりせずに正確に表示する必要があるため、領域内の最大階調が表示でき、なおかつできるだけLEDdutyを低くするようなLED duty(仮の点灯率)を設定し、それをもとに表示部9(ここではLCDパネル)の階調を設定する。
一例として、映像の階調値が0−255の8ビットデータで表現される場合で、かつ図3(C)のうちの1つのエリア内の複数の画素の階調値が図4(A)で示される場合について説明する。図4(A)で示す画素群では、最大階調値が128であり、その場合には図4(B)で示すように、そのエリアでのバックライトの点灯率を(1/(255/128))2.2=0.217倍(21.7%)に低下させる。そして、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5は、このように仮の点灯率を決めると共に、表示部9における画素ごとの階調値を、その画素が含まれる領域についての仮の点灯率を考慮して計算すればよい。例えば、表示したい階調値が96の場合、96/(128/255)=192であるため、階調値192を用いて画素を表現すればよい。同様にして、図4(A)の各画素に対して表示させる際の階調値を計算した結果を、図4(C)に示す。
なお、本発明では、仮の点灯率から求めた平均点灯率に基づき輝度ストレッチを行うため、実際の点灯率は上述の場合に21.7%のままではないが、その輝度ストレッチ分(正しくは前フレームでの輝度ストレッチ分)をマッピング部3によるトーンマッピングで既に反映させ、その結果が上記表示したい階調値(「96」で例示)である。よって、表示制御部8は、図4(A)で示す画素群については、図4(C)で示す階調値の表示制御データで、表示部9を表示制御すればよい。
このようにして仮の点灯率が求められる。図3(C)の例では、グレイスケールで示した各領域の最大階調値に対して、パーセンテージで示したようにバックライトの点灯率が10〜90%の範囲で決定されている。なお、図3(C)のパーセンテージをエリア別に並べたグラフが図3(D)である。この点灯率計算方法はその一例を示すものであるが、基本的には明るい高階調の領域はバックライト輝度を下げることなく、低階調の暗い領域についてバックライトの輝度を低下させるように予め定めた演算式に従って各領域の仮の点灯率を計算する。
次に、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5は、映像信号の最大階調値から計算した領域ごとのバックライトの仮の点灯率を平均して、1フレームにおけるバックライト部7の平均点灯率を計算する。計算された画面全体の平均点灯率は、各領域において点灯率が高い領域が多くなれば当然高くなる。この例では、平均点灯率は、図3(D)に実線で示したようなレベルとなり、実際の値は約53%となる。
実際のバックライト部7の輝度は、平均点灯率に応じて決まる、出し得る最大発光輝度の値(上記したMax輝度に対応する最大発光輝度)に基づいて、つまり上記の輝度ストレッチ量に基づいて、各領域の仮の点灯率をストレッチすることで増強される。
このMax輝度は、取り得る画面輝度の最大値であり、例えば図2のような関係に基づき決定される。図2のグラフにおける横軸は、バックライトの平均点灯率(ウィンドウサイズ)である。点灯領域がない状態では平均点灯率はゼロであり、全点灯では平均点灯率は100%になる。
図2では、バックライトが全点灯(平均点灯率100%)のときのMax輝度を例えば、550(cd/m)とし、これをストレッチ前の基準輝度とする。そして本実施形態では、平均点灯率が100%から下がっていくに従って、Max輝度を増大させる。なお、8ビット表現の場合、階調値が255階調の画素が画面内で最も画面輝度が高くなり、取り得る最大の画面輝度(Max輝度)になる。このことから、同じ平均点灯率であっても、画素の階調値によってはMax輝度まで画面輝度が上がらないことがわかる。
図2では、平均点灯率がPのときに、Max輝度の値は最も大きくなり、このときの最大の画面輝度は1500(cd/m)となる。つまりPのときには、取り得る最大の画面輝度は、全点灯時の550(cd/m)に比較して1500(cd/m)までストレッチされることになる。Pは、比較的平均点灯率が低い位置に設定されている。つまり全体に暗い画面で平均点灯率が低く、かつ一部に高階調のピークがあるような画面のときに、最高で1500(cd/m)になるまでバックライトの輝度がストレッチされる。
また、高い平均点灯率のときほど、バックライトの輝度のストレッチの程度が小さい理由としては、もともと明るい画面ではバックライトの輝度を過度に行うと却って眩しく感じることがあるため、ストレッチの程度を抑えるようにするためである。
また、平均点灯率が低い範囲は、暗い画面の映像に相当するものであり、バックライトの輝度をストレッチして画面輝度を上げるよりも、逆にバックライトの輝度を抑えてコントラストを向上させ、黒浮きを抑えて表示品位を保つことが好ましい。よって、図2の例では、このような低平均点灯率における黒浮き抑制のための設定を採用し、平均点灯率Pから平均点灯率0(全黒)まではMax輝度の値を徐々に低下させている。ただし、後述するように、本発明では、黒帯領域が検出された際にのみこのような黒浮き抑制のための設定を採用し、それ以外の場合にはこの設定を採用しなくてもよい。
エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5は、図2の曲線に従って、バックライトの輝度をストレッチし、その制御信号をバックライト制御部6に出力する。ここでは上記のように映像の分割領域ごとに検出される最大階調値に応じて平均点灯率が変化し、その平均点灯率に応じて輝度ストレッチの状態が変化する。
エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5に入力する映像信号は、以下に説明する信号処理部1による信号処理により生成されたトーンマッピングが適用され、低階調領域がゲインダウンされて入力する。これにより、低階調の非発光領域ではバックライトの輝度がストレッチされた分、映像信号のゲインダウンによって輝度が低減され、結果として発光している領域のみで画面輝度がエンハンスされ、輝き感が増すようになっている。
エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5は、図2の曲線に従ってバックライトの平均点灯率から求めたMax輝度の値を、信号処理部1のマッピング部3に出力する。そして、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5から出力されたMax輝度を使用して、マッピング部3がトーンマッピングを行う。
信号処理部1について説明する。
信号処理部1の発光検出部2では、映像信号から発光している部分を検出する。図5は、入力映像信号の輝度信号Yから生成したYヒストグラムの例を示す図である。発光検出部2では、入力した映像信号のフレームごとに、輝度階調ごとの画素数を積算してYヒストグラムを生成する。横軸は輝度Yの階調値で、縦軸は階調値ごとに積算した画素数(頻度)を示している。ここでは、輝度Yについて発光部分を検出するものとする。輝度Yは、発光部分を検出するためのヒストグラムを作成する映像の特徴量の一例であり、特徴量の他の例については後述する。
Yヒストグラムが生成されると、そのYヒストグラムから平均値(Ave)、標準偏差(σ)を計算し、これらを用いて2つの閾値Thを計算する。
第2の閾値Th2は、発光境界を定めるものであり、Yヒストグラムにおいてこの閾値Th2以上の画素は、発光している部分であるものとみなして処理を行う。第2の閾値Th2は、Nを所定の定数、σを標準偏差として、下式(1)で表すことができる。つまり、発光検出部2では、下式(1)のTh2以上の画素を発光部分として検出する。
Th2 = Ave+Nσ ・・・式(1)
また、第1の閾値Th1は、Th2より小さい領域の階調性などの違和感を抑えるために設定されるもので、MをM<Nを満たす所定の定数として、下式(2)で表すことができる。
Th1 = Ave+Mσ ・・・式(2)
発光検出部2が検出した第1および第2の閾値Th1,Th2の値は、マッピング部3に出力され、トーンマッピングの生成に使用される。
図6は、マッピング部3が生成するトーンマッピングの一例を示す図である。図6において、横軸は映像の輝度値の入力階調で、縦軸は出力階調である。発光検出部2で検出された第2の閾値Th2以上の画素については、映像の中で発光している部分であり、発光している部分を除いて圧縮ゲインを適用してゲインダウンする。このときに、発光境界であるTh2より小さい領域に一律に一定の圧縮ゲインを適用して出力階調を抑えると、階調性に違和感が生じる。従って、発光検出部2にて第1の閾値Th1を設定して検出し、Th1より小さい領域に対して第1のゲインG1を設定し、Th1とTh2の間を線形で結ぶように第2のゲインG2を設定してトーンマッピングを行う。
ゲインの設定方法について説明する。
マッピング部3には、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5からMax輝度の値が入力される。Max輝度は、上述したように、バックライトの平均点灯率から定められる最大画面輝度を示すもので、例えばそれに対応する、最大発光輝度を示すバックライトデューティ(LED duty)の値を入力することができる。
第1のゲインG1は、第1の閾値Th1より小さい領域に適用されるもので、下式(3)により設定される。
G1=(Ls/Lm)1/γ ・・・式(3)
ここで、Lsは、基準輝度(バックライト輝度をストレッチしないときの基準輝度;一例として最大の画面輝度が550cd/mとなるときの輝度)であり、Lmは、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5から出力されたMax輝度である。従って、第1の閾値Th1より小さい領域に適用される第1のゲインG1は、バックライトの輝度ストレッチにより増加する画面輝度分を低減させるように、映像信号の出力階調を低下させる。
第2の閾値Th2以上のトーンマッピングは、f(x)=xとする。つまり、入力階調=出力階調とし、出力階調を低下させる処理は行わない。第1の閾値Th1〜第2の閾値Th2までの間は、第1のゲインG1によって低下させた第1の閾値Th1の出力階調と、第1の閾値Th1の出力階調とを直線で結ぶように設定する。つまり、G2=(Th2−G1・Th1)/(Th2−Th1)によって第2のゲインG2を決定する。
上記の処理により、図6に示すようなトーンマッピングを得る。このときに、Th1、Th2の接続部分については、所定の範囲(例えば接続部分±Δ(Δは所定値))を2次関数でスムージングするとよい。
マッピング部3が生成したトーンマッピングは入力映像信号に適用され、バックライトの輝度ストレッチ量に基づき低階調部分の出力が抑えられた映像信号がエリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5に入力される。
図7は、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5で出力するフレームfN,fN+1のMax輝度について説明するための図である。なお、図7で示すグラフは、図2で示したグラフと同じである。
エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5は、上述したように、マッピング部3で生成したトーンマッピングを適用した映像信号を入力し、その映像信号に基づいてエリアアクティブ制御を行い、平均点灯率に基づくMax輝度の決定も行う。このときのフレームをフレームfNとする。フレームfNのMax輝度の値は、マッピング部3に出力される。マッピング部3では、入力したフレームfNのMax輝度を使用して図6に示すようなトーンマッピングを生成し、フレームfN+1の映像信号に適用する。
こうして、本実施形態では、エリアアクティブ制御の平均点灯率に基づくMax輝度をフィードバックして、次のフレームのトーンマッピングに使用する。マッピング部3は、フレームfNで決定されたMax輝度に基づいて、図6で説明したように、第1の閾値Th1より小さい領域について映像出力を低下させるゲイン(第1のゲインG1)を適用する。Th1とTh2の間の領域についてTh1とTh2の間を線形で結ぶ第2のゲインG2を適用してTh1とTh2の間の映像出力を低下させる。
図7の例では、平均点灯率がP以上の高点灯率の領域において、フレームfNで非発光部分の映像出力を低下させるゲインが適用されているため、フレームfN+1では、領域ごとの最大階調値が低下して点灯率が下がる傾向となり、これにより、フレームfN+1では、Max輝度が上がる傾向となる。これにより、フレームfN+1ではさらにバックライトの輝度ストレッチ量が大きくなって、画面の輝き感が増す傾向となる。ただし、この傾向はPより低点灯率の領域では見られず、逆の傾向となる。
図8は、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5の処理により、画面輝度がエンハンスされる状態を示す図である。図8において、横軸は入力映像信号の階調値で、縦軸は表示部9の画面輝度(cd/m)であり、S2,S3は、それぞれ発光検出部2で使用した第1および第2閾値Th1,Th2の階調値の位置に相当する。
上記のように発光検出部2で検出した第2の閾値Th2以上の領域では、バックライトの輝度ストレッチ量に応じて映像信号の出力階調を低下させる信号処理が行われていない。この結果、S3〜S4では、入力映像信号は、エリアアクティブ制御により決定されたMax輝度に従うγカーブでエンハンスされて表示される。S4は入力映像信号が最高階調値(255)であるときの画面輝度を示しており、例えばMax輝度が1500(cd/m)である場合、最高階調での画面輝度は1500(cd/m)となる。
一方、S1〜S2までの入力階調値の場合には、上記のように、バックライトの輝度ストレッチにより増加する画面輝度分を低減させるように第1のゲインG1が映像信号に適用されているため、基準輝度に基づくγカーブで画面表示される。エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5で決定されたMax輝度に従って、マッピング部3で輝度ストレッチ分に対応して、閾値Th1(S2に相当)より小さい範囲で映像信号の出力値を抑えたからである。S2〜S3は、Th1〜Th2のトーンマッピングに応じて画面輝度が遷移する。
Max輝度が大きくなると、S1〜S2の基準輝度に基づく曲線と、S3〜S4のMax輝度に基づく曲線との画面輝度方向の差が大きくなる。基準輝度に基づく曲線は、前述のように、最大階調値の画面輝度が、バックライト輝度をストレッチしないときの基準輝度(一例として最大階調値の画面輝度が550cd/m)となるγカーブであり、Max輝度に基づく曲線は、最大階調値の画面輝度が、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5で決定されたMax輝度となるγカーブである。
こうして、入力映像信号が0階調(S1)からS2までの間では、基準輝度で画面輝度を制御する。階調が低く暗い映像の場合には、輝度を上げて表示させるとコントラストの低下や黒浮き等の品低下が生じるため、バックライトの輝度ストレッチ分だけ映像信号処理により輝度を抑えて画面輝度が上がらないようにする。
また、入力映像信号がS3以上の範囲は、発光しているとみなしている範囲であるので、輝度ストレッチによりバックライトをストレッチした状態で、映像信号を抑えることなく維持する。これにより、画面輝度がエンハンスされ、より輝き感のある高品位の画像表示を行うことができる。なお、S1〜S2までのγカーブは、基準輝度に一致させる必要はなく、発光部分のエンハンス領域との差を持たせるレベルのものであれば、ゲインG1を適宜調整して設定することができる。
本発明では黒帯検出結果に応じて発光部分エンハンス処理を変更する。
まず、図9および図10を参照して、黒帯検出処理について説明する。図9は、黒帯検出部4における黒帯検出処理の一例を説明するための図で、図10は、その黒帯検出処理に用いる黒検出処理の一例を説明するための図である。
ラインをl、Code閾値を定数A、上側の黒帯領域の下限をLup、下側の黒帯領域の上限をLdown、ドット(横ライン)をx、lラインのxドット目のコード値(YまたはRGBcode)をFl(x)とすると、黒帯検出条件は次のようになる。
すなわち、図9(A)に示すフレームFの全領域AFについて矢視のようにラインごとにスキャンし、0<l<Lup、Ldown<l<1080において、図10に示すように0<Fl(x)<Fthreshを全て満たすとき、黒帯領域があると判定する。ただし、この黒帯検出条件はFull HDの映像信号の場合であり、他のサイズの映像信号の場合には「1080」の代わりにそのサイズに応じた値を採用すればよい。
そして、黒帯領域有りと検出された場合、黒帯領域のサイズを検出する。まず、Lupを1ずつ増やし、それにより検出対象となったラインlについて、0<Fl(x)<Fthreshを満たすか否かを判定し、満たさないようになった1つ手前のLupを上側の黒帯領域の下限値として検出する。同様に、Ldownを1ずつ減らし、それにより検出対象となったラインlについて、0<Fl(x)<Fthreshを満たすか否かを判定し、満たさないようになった1ライン手前のLdownを下側の黒帯領域の上限値として検出する。
これにより、図9(B)に示すようにLupより上のラインでかつLdownより下のラインで構成される上端と下端の黒帯領域ABが検出できる。このように、黒帯検出部4では、画素値を閾値処理して黒帯を検出する。ここで例示した黒帯検出処理は一例に過ぎず、他のスキャン順や他の閾値処理で実行してもよいし、左右端にある黒帯領域やそのサイズもスキャン方法を縦横入れ換えることで検出できる。また、黒帯領域に字幕やテロップが入っているような映像でも黒帯領域として検出するためには、0<Fl(x)<Fthreshを全て満たすという条件の代わりに所定の割合(例えば80%等)だけ満たすといった条件で判定を行えばよい。
そして、黒帯検出部4は、このような黒帯検出結果を発光検出部2、マッピング部3、およびエリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5に出力する。
発光検出部2は、この黒帯検出結果を受けて、図9(C)で示すようにフレームFにおけるヒストグラムの取得範囲AEをLup<l<Ldownにする。これにより、黒帯領域が発光部分の検出に影響しなくなるため、非黒帯領域で輝き感を増させかつコントラストを高くした映像表現を行うことが可能となる。
黒帯検出結果を得たエリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5は、黒帯の有無や黒帯のサイズと平均点灯率に応じて、輝度ストレッチ量とMax輝度を計算するが、図11〜図13を参照してこの具体例を説明する。
図11は、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部における、黒帯領域の有無に応じた処理の違いの一例を説明するための図で、平均点灯率に対するMax輝度の関係を示すグラフの違いで処理の違いを示している。また、図12、図13は、図11の例とは異なる例を示す図である。
図11で例示したように、黒帯領域がない場合、グラフP0で示すように平均点灯率が低い状態ではMax輝度をストレッチし、黒帯領域がある場合、グラフP1で示すように平均点灯率が低い状態ではMax輝度をマイナスにストレッチする。グラフP1は黒浮き抑制のための設定であり、グラフP0に対し、平均点灯率Pから平均点灯率0(全黒)まではMax輝度の値を徐々に低下させている。これにより、少なくとも黒帯領域有りでかつ映像が全体的に暗い場合には、黒帯領域(および非黒帯領域での黒画素)の黒浮きを抑制することができる。
なお、実際の映像においてどの程度のサイズの黒帯領域であった場合にMax輝度をストレッチするかについて、上述の黒帯検出例で説明すると、最初に設定しておくLup、Ldownに依存するため、このLup、Ldownの設定によってはサイズが小さい黒帯は黒帯領域とみなさないようにすることもできる。これにより、グラフP1を採用する黒帯領域のサイズを決めることができる。
図12の例は、黒帯領域がない場合、図11の例と同様に、グラフP0で示すように平均点灯率が低い状態から高い状態にかけてMax輝度をストレッチしており、平均点灯率に対するMax輝度の変化率も大きめになっている。これに対し、図12において、黒帯領域がある場合、グラフP2で示すように平均点灯率が低い状態ではMax輝度をマイナスにストレッチすると共に、その制御カーブにおける平均点灯率に対するMax輝度の変化率を小さく、制御カーブも緩やかになっている。グラフP2は黒浮き抑制のための設定であり、グラフP0の制御カーブより緩やかな制御カーブを採用するために、グラフP0の平均点灯率Paに対するMax輝度よりグラフP2の平均点灯率Pbに対するMax輝度の方を小さくしている。
なお、平均点灯率Paと平均点灯率Pbとは図示するように異なってもよいが、同じであっても、制御カーブが黒帯領域有りの場合で緩やかになっていれば、100%を除く全ての平均点灯率でMax輝度が小さく設定されているため、黒帯領域の黒浮き抑制に効果がある。また、平均点灯率が低い状態でもMax輝度をマイナスにストレッチせずにプラスにストレッチするように設定しておいた場合でも、例えばグラフP0と同じく平均点灯率が0%の場合にMax輝度を550(cd/m)とした場合でも、制御カーブが黒帯領域有りの場合で緩やかになっていれば、0%を除く全ての平均点灯率でMax輝度が小さくなるため、黒帯領域の黒浮き抑制に効果がある。
図13の例は、黒帯領域がない場合、図11のグラフP1と同じグラフを採用しておき、黒帯領域がある場合、グラフP3を採用する。グラフP3の制御カーブにおけるMax輝度の最大値Taは、グラフP1の制御カーブにおけるMax輝度の最大値1500(cd/m)より小さくし、これにより眩しすぎを防止している。また、これに対応して、比較的小さな部分の輝きを重視するために、グラフP3の制御カーブにおけるMax輝度の最大値に対応する平均点灯率Pcを、グラフP1の制御カーブにおけるMax輝度の最大値に対応する平均点灯率Pより小さくしている。
図13におけるグラフP1,P3で示す制御カーブの変更例は、図12におけるグラフP0,P2で示す制御カーブの変更例に比べ、黒帯領域無しの場合の低平均点灯率でマイナスのストレッチを行っている点が異なる。これにより、グラフP0に比べグラフP1の方が、真っ黒に近いような映像について黒浮きを抑制できる。
また、図13の制御カーブの変更例は、図12の制御カーブの変更例に比べ、黒帯領域がない場合からある場合への変更として、最大値に対応する平均点灯率が同じ位置(または平均点灯率が多くなる方の位置)にあるのではなく、平均点灯率が小さくなるような位置になっている点が異なる。
Max輝度の最大値を低めに変更し、Max輝度が最大値をとる平均点灯率Pcを低めに変更している理由は、黒帯領域がある場合には、映画コンテンツである場合が多い(あるいは映画コンテンツである可能性はある)ためである。より具体的に説明すると、映画コンテンツの画質は眩しすぎを防止し長時間連続の視聴でも疲れないようにしておくことが好ましい。そのため、映画コンテンツの可能性のある黒帯領域有りの場合には、Max輝度の最大値を抑えて眩しすぎを防止すると共に、平均点灯率Pcを低めに変更して比較的小さな部分の輝きを重視しており、これにより、最大輝度制御特性を映画コンテンツの視聴に合うようにしている。
映像表示装置にコンテンツの種類などに応じて画質を変えるような映像モードを設け、かつその映像モードの一つとして映画モードを設けた構成においては、映画モードがユーザによりまたはコンテンツ情報による判定などにより選択された場合に、同様にグラフP3で例示したような制御カーブを用いるとよい。ここで、映画モードとは、映画視聴用のモードであり、じっくり視聴することを想定し、眩しすぎを防止しつつ、比較的小面積の輝きを重視して再現するためのモードである。そして、映画モードでは、上述したように長時間連続の視聴でも疲れないように平均点灯率Pcを標準の映像モードの平均点灯率Pよりも低く設定している。よって、このような構成においては、黒帯領域があった場合には、映像モードを予め設けられた映画モードに変更するような制御を行ってもよい。
なお、図11のグラフP1や図12のグラフP2で例示した最大輝度制御特性では、平均点灯率が小さいときのMax輝度を低く設定しているため、エリアアクティブ制御を実行しない場合に目立つことになる黒浮きを抑制する効果もある。
また、黒帯検出結果を受けたマッピング部3は、黒帯領域の有無に応じて異なるトーンマッピングを生成するが、図14を参照してこの具体例を説明する。
図14は、図13における黒帯領域有りの場合の処理時に適用する、マッピング部が生成するトーンマッピングの一例を示す図である。
黒帯領域があった場合(映画モードでも同様)、最大輝度制御特性だけでなくコントラスト強調特性も、映画コンテンツの視聴に合ったように、特に映像のメリハリ(輝き)をつけてコントラストを重視するように変更する。そのため、黒帯領域があった場合、図5の光源検出閾値Th1(およびそれに対応する図6のTh1)を図14で示すように高い値に設定する。ここで、図14のゲインG1は、図6のゲインG1に比べて、変換点Th1が高い値になっているだけでなく、Max輝度が下がっている分だけゲインの下げ幅が少なくなっている。また、黒帯領域のサイズが大きくなるほど、Th1を高い値に設定するようにしてもよい。
また、マッピング部3におけるトーマッピングの処理自体は、実施形態1と同様である。つまり図14に示すように、発光検出部2にて検出したTh1より小さい領域に対して第1のゲインG1を設定し、Th1とTh2の間を線形で結ぶように第2のゲインG2を設定する。このときに、ゲインG1の設定に際して、発光検出部2で検出した輝度ストレッチ量を使用し、バックライトの輝度ストレッチ量に応じて映像信号処理により輝度を低下させる。図13の例を挙げているが、図11や図12の例でも同様の考え方で、ゲインを決めて輝度を低下させることができる。
なお、映像モードのうち標準のモードでの最大輝度制御特性は、例えば図13のグラフP3の平均点灯率PcがグラフP1の平均点灯率Pの位置にあった場合の制御カーブを採用すればよく、その場合のコントラスト強調特性は、図14のゲインG1をそのまま短く(Th1を低い値に)設定しておけばよい。
このようにして、黒帯領域である場合、最大輝度制御特性およびコントラスト強調特性を、発光部分エンハンス処理を弱める方向に変えることで、黒帯領域が存在する映像について、黒帯領域での黒浮きを抑制しながら映像品位を向上させることができる。
また、図11〜図13の例では、最大輝度制御特性の制御カーブを2つしか設定していないが、所定数設けていて、複数段階で、黒帯領域のサイズが大きくなるほどMax輝度が低くなるような制御カーブを選択するように制御することで、黒帯領域のサイズに応じた効果が得られる。また、制御カーブを1つだけ設定しておいて、黒帯領域のサイズに応じてその制御カーブの関数に含まれるパラメータを、黒帯領域のサイズが大きくなるほどMax輝度が低くなるように変えて、適用してもよい。なお、いずれの場合にも、図14で示したようなゲインカーブも同様に連動させて変更すればよい。
(実施形態2)
図15は、本発明に係る映像表示装置の他の実施形態(実施形態2)を説明するための図で、映像表示装置の要部の他の構成例を示すものである。
実施形態2は、実施形態1と同様の構成を有しているが、実施形態1と異なり、トーンマッピングを行う際に用いるMax輝度の値をエリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5で決定することなく、発光検出部2が発光部分の検出結果に基づき輝度ストレッチ量を決定し、マッピング部3がその決定した輝度ストレッチ量に基づいてトーンマッピングを実行する。従って、信号処理部1のマッピング部3では、実施形態1のように、輝度ストレッチによるMax輝度値をエリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5から出力させる必要はない。無論、発光検出部2では発光部分の検出のみを行い、マッピング部3を、発光部分の検出結果から輝度ストレッチ量を計算するように構成してもよい。
図16は、入力映像信号の輝度信号Yから生成したYヒストグラムの例を示すものである。実施形態1と同様に、発光検出部2では、入力した映像信号のフレームごとに、画素の輝度階調ごとの画素数を積算してYヒストグラムを生成する。そしてそのYヒストグラムから平均値(Ave)、標準偏差(σ)を計算し、これらを用いて2つの閾値Th1,Th2を計算する。実施形態1と同様に、第2の閾値Th2は、発光境界を定めるものであり、Yヒストグラムにおいてこの閾値Th2以上の画素は、発光している部分であるものとみなすものである。
本実施形態では、さらに第3の閾値Th3を設定する。第3の閾値Th3は、Th1とTh2の間にあり、発光部分の画素の状態を検出するために設けられる。閾値Th3は、Th2と同じ値でもよいが、Th2以上の発光部分にマージンを持たせて広めにとり、処理を行いやすくするために設けられている。従って、Th3は下式(4)のようになる。
Th3 = Ave+Qσ(M<Q≦N) ・・・式(4)
図17は、第3の閾値Th3以上の画素に応じた輝度ストレッチの設定例を示す図である。横軸は閾値Th3以上の画素値のスコア、縦軸はスコアに応じた輝度ストレッチ量を示している。
スコアは、[ある閾値以上の画素の割合]×[閾値からの距離(輝度の差)]と定義し、第3の閾値Th3より大きな階調値を持つ画素の画素数をカウントし、閾値Th3からの距離に重み付けをして算出することにより明るさの度合いを示すもので、例えば、下式(5)により計算される。
式(5)において、count[i]は、階調値iについての画素数のカウントである。また、i2−(Th3)2は、図16で示したような輝度についての距離(輝度の差)を指し、代わりに、明度L*における閾値からの距離を採用してもよい。なお、この2乗は輝度を表すものであり、実際には2.2乗となる。つまり、デジタルのコード値がiの場合、輝度はi2.2となる。そのとき、明度L*は(i2.21/3≒iとなる。実際の映像表示装置で検証した結果、輝度での閾値からの差が明度での閾値からの差などより効果的であった。また、式(5)において、全画素数とはi>Th3に限らず全ての画素数をカウントした値を指す。スコアとしてこのような計算値を採用すると、発光部分のうちTh3から離れた高階調の画素が多い場合にはスコアが高くなる。また、Th3以上の画素数が一定であっても、階調が高い画素が多い方がスコアは高くなる。
そして、スコアが一定以上に高いレベルでは、輝度ストレッチ量を高く設定し、高階調の輝いている映像をより高輝度にストレッチして輝き感を増す。この例では、スコアが一定以上の高い部分では、輝度ストレッチ後に取りうる最大の画面輝度が1500(cd/m)となるように設定する。また、スコアが低い場合には、スコアが小さくなるほど輝度ストレッチ量が小さくなるように設定する。
輝度ストレッチ量は、実施形態1で説明したものであって、Max輝度と同様に例えばバックライトデューティの値によって示されるものである。発光検出部2が検出した第1および第2の閾値Th1,Th2の値、およびTh3以上の画素のスコアに従って決定される輝度ストレッチ量は、マッピング部3に出力され、トーンマッピングの生成に使用される。
マッピング部3におけるトーマッピングの処理は、実施形態1と同様である。つまり図6に示すように、発光検出部2にて検出したTh1より小さい領域に対して第1のゲインG1を設定し、Th1とTh2の間を線形で結ぶように第2のゲインG2を設定する。このときに、ゲインG1の設定に際して、発光検出部2で検出した輝度ストレッチ量を使用し、バックライトの輝度ストレッチ量に応じて映像信号処理により輝度を低下させる。
得られたトーンマッピングは、入力映像信号に適用され、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5に入力する。
エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5における処理は、実施形態1と同様である。ただし、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5では、実施形態1のようにバックライトの平均点灯率からMax輝度を決定し、信号処理部1に出力する必要はなく、逆に信号処理部1の発光検出部2で検出された輝度ストレッチ量に基づいてバックライト部7のLEDの輝度をストレッチする。
つまり、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5では、映像を所定の複数の領域(エリア)に分割し、その分割領域ごとに映像信号の最大階調値を抽出し、抽出した最大階調値に応じて領域ごとのLEDの点灯率を決定する。例えば最大階調値が低く暗い領域については、点灯率を下げてバックライトの輝度を低下させる。そして、この状態で輝度ストレッチ量に応じてバックライト全体の投入電力を増大させて、バックライトの輝度全体をUPする。これにより、発光している明るい映像はより明るくなって輝き感が増す。また、非発光部分は、映像信号処理により輝度ストレッチに相当する輝度が低減されているため、結果として、画面上では発光部分のみの輝度が高くなって、高コントラストの品位の高い映像を表示することができる。入力映像信号と画面輝度との関係は、実施形態1に示す図8と同様になる。
このように、発光検出部2では、検出した発光部分の領域を含む所定範囲(上述の例ではTh3以上の範囲)の映像について、画素ごとの明るさに重みを付けて画素数をカウントすることにより明るさの度合いを示すスコアを計算し、そのスコアに応じて輝度ストレッチ量を決め、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5でその輝度ストレッチ量でストレッチされるようにする。そのため、輝度ストレッチ量はエリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5とマッピング部3に出力される。エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5は、輝度ストレッチ量に応じて輝度をストレッチする。マッピング部3は、輝度ストレッチ量に応じてゲインカーブを変えるなどして、ストレッチした輝度を映像信号処理により低下させる。
次に、実施形態2において、黒帯領域が検出された場合について説明する。まず、発光検出部2では、黒帯検出部4からの黒帯検出結果を受けて、黒帯領域があった場合には、ヒストグラムの取得サイズを非黒帯領域に合わせる。この点は実施形態1と同様である。
発光検出部2における最大輝度制御特性の変更について、図18および図19を参照しながら説明する。図18は、発光検出部における、黒帯領域無しの場合の最大輝度制御特性のグラフを示す図で、図19は、黒帯領域有りの場合の最大輝度制御特性のグラフを示す図である。
黒帯領域がない場合には、図18のグラフで示すように、スコアの閾値q1以上について直線Q1のように輝度ストレッチ量を一定に(ここでは1500cd/cm)し、閾値q1より小さい場合にスコアが0になる方向で徐々に輝度ストレッチ量を低下させている。図18のグラフは、説明の簡略化のために、図17のグラフをより簡略化したものと言える。
これに対し、黒帯領域があった場合には、図19のグラフで示すように、輝度ストレッチ量の最大値を1500cd/cmから800cd/cmに下げて直線Q1a、曲線Q2aのように変更し、さらにスコアの閾値q1を閾値q2のように高めに設定する。これにより、黒帯領域があった場合には、最大輝度制御特性は、図19の直線Q1bおよび曲線Q2bで構成されるようなグラフになる。
このような黒帯領域の有無に基づく変更は、黒帯領域がある場合に映画コンテンツの可能性があり、映画コンテンツの視聴に適した画質にしておくことが好ましいため、眩しすぎを防止し長時間連続の視聴でも疲れなくするために輝度ストレッチ量の最大値を下げ、比較的小さな部分の輝きを重視するためにスコアの閾値を高めに設定している。
また、黒帯領域があった場合、最大輝度制御特性だけでなくコントラスト強調特性も、映画コンテンツの視聴に合ったように、特に映像のメリハリ(輝き)をつけてコントラストを重視するように変更する。そのため、黒帯検出結果を得たマッピング部3では、黒帯領域の有無に応じて異なるトーンマッピングを生成する。黒帯領域があった場合、例えば実施形態1と同様に、図6で示すようなゲインカーブ(あるいは図14のゲインG1をそのまま短く、つまりTh1を低い値に設定したゲインカーブ)から図14で示すようなゲインカーブに変更する。ただし、黒帯検出部4からマッピング部3に黒帯検出結果を伝えなくても、マッピング部3を、受けた輝度ストレッチ量に応じたゲインカーブの計算または選択を行うように構成してもよい。
このようにして、黒帯領域である場合、最大輝度制御特性およびコントラスト強調特性を、発光部分エンハンス処理を弱める方向に変えることで、黒帯領域が存在する映像について、黒帯領域での黒浮きを抑制しながら映像品位を向上させることができる。なお、本実施形態では、発光部分の検出について、並びに、非発光部分において、光源の輝度のストレッチによる表示部9の表示輝度の増加分を、入力映像信号の輝度値の低下により低減させることについて、実施形態1と同様に適用できる。また、本実施形態でも実施形態1と同様に、図19のグラフで示すような最大輝度制御特性およびそれに対応するコントラスト強調特性を有する映画モードを用意しておいてもよい。
また、図18および図19の例では、最大輝度制御特性の制御カーブを2つしか設定していないが、所定数設けていて、複数段階で、黒帯領域のサイズが大きくなるほど輝度ストレッチ量が低くなるような制御カーブを選択するように制御することで、黒帯領域のサイズに応じた効果が得られる。また、制御カーブを1つだけ設定しておいて、黒帯領域のサイズに応じてその制御カーブの関数に含まれるパラメータを、黒帯領域のサイズが大きくなるほど輝度ストレッチ量が低くなるように変えて、適用してもよい。なお、いずれの場合にも、コンテンツ強調特性も同様に連動させて変更すればよい。
(実施形態3)
図20は、本発明に係る映像表示装置の更に他の実施形態(実施形態3)を説明するための図で、映像表示装置の要部の更に他の構成例を示すものである。
実施形態3は、実施形態2と同様の構成を有し、実施形態2と同様の動作を行うが、実施形態2と異なり、エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5の代わりに、エリアアクティブ制御を行わない輝度ストレッチ部5aを備える。この輝度ストレッチ部5aでは、信号処理部1のマッピング部3から出力された輝度ストレッチ量に基づいて、バックライト部7の輝度をストレッチする。
つまり輝度ストレッチ部5aでは、マッピング部3により生成されたトーンマッピングが適用された映像信号を入力し、その映像信号を表示する表示制御データを表示制御部8に出力する。このときにエリアアクティブ制御による処理は行わない。一方、マッピング部3から出力された輝度ストレッチ量に基づいてバックライト部7全体を一律にストレッチする。
これにより、発光している明るい映像はより明るくなって輝き感が増す。また、非発光部分は、映像信号処理により輝度ストレッチに相当する輝度が低減されているため、結果として、画面上では発光部分の輝度が高くなって、高コントラストの品位の高い映像を表示することができる。
黒帯領域が検出された場合の処理も含め、実施形態3における他の構成部分の動作については、実施形態2と同様であるため、繰り返しの説明は省略する。
なお、実施形態1においてエリアアクティブ制御無しの例について簡単に触れたように、図1のエリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部5の代わりに、同様にエリアアクティブ制御を実行しない輝度ストレッチ部5aを設けるようにしてもよい。そのような構成の場合、輝度ストレッチ部5aで平均点灯率(ただし、この例では仮の点灯率自体が画面全体の仮の平均点灯率である)からMax輝度を求め、それに基づきLEDの発光輝度を上げると共に、そのMax輝度をマッピング部3にフィードバックすればよい。この場合、図11のグラフP1や図12のグラフP2で例示した最大輝度制御特性のように、平均点灯率が小さいときのMax輝度を低く設定することで、エリアアクティブ制御を実行しない場合に目立つことになる黒浮きを抑制することができる。
(他の特徴量)
上記の各例では、発光検出部2における発光部分の検出処理において、映像の特徴量として輝度Yを使用し、輝度のヒストグラムを生成してその中から発光部分を検出していた。しかし、ヒストグラムを生成する特徴量としては、輝度の他、例えばCMI(Color Mode Index)、もしくは、1つの画素を構成するRGBの映像信号の階調値のうち最も高い階調値(Max RGBとする)を用いることができる。
CMIは、注目する色がどの程度明るいかを示す指標である。ここではCMIは輝度とは異なり、色の情報も加味された明るさを示している。CMIは、下式(6)により定義される。
(L/Lmodeboundary)×100 ・・・式(6)
上記Lは相対的な色の明るさの指標で、L=100のときに、物体色として最も明るい白色の明度となる。上記式(6)において、Lは注目している色の明度であり、Lmodeboundaryは、注目している色と同じ色度で発光して見える境界の明度である。ここでLmodeboundary≒最明色(物体色で最も明るい色)の明度となることがわかっている。CMI=100となる色の明度を発光色境界とよび、CMI=100を超えると発光していると定義する。
映像表示装置で表示すべき放送映像信号からCMIを計算する手法を図21を参照して説明する。放送映像信号はBT.709規格に基づいて規格化されて送信される。従ってまず放送映像信号のRGBデータをBT.709用の変換行列を用いて3刺激値XYZのデータに変換する。そしてYから変換式を用いて明度Lを計算する。注目する色のLが図21の位置PL1にあったものとする。次に変換したXYZから色度を計算し、既に知られている最明色のデータから、注目する色と同じ色度の最明色のL(Lmodeboundary)を調べる。図21上の位置はPL2である。
これらの値から、上記式(6)を用いてCMIを計算する。CMIは、注目画素のLとその色度の最明色のL(Lmodeboundary)との比で示される。
上記のような手法で映像信号の画素ごとにCMIを求める。規格化された放送信号であるため全ての画素は、CMIが0〜100の範囲のいずれかをとる。そして1フレーム映像に対して、横軸をCMIとし、縦軸を頻度としてCMIヒストグラムを作成する。ここで平均値Ave.と標準偏差σとを算出し、各閾値を設定して発光部分を検出する。
Max RGBは、RGBデータのうちの最大階調値をもつデータである。RGBの組み合わせにおいて、2つの色が同じ色度であることは、RGBの比が変化しないことと同義である。つまりCMIにおいて同じ色度の最明色を演算する処理は、RGBデータの比率を変えずに一定倍したときに、RGBデータの階調が最も大きくなるときのRGBの組み合わせを得る処理になる。
例えば、図22(A)に示すような階調のRGBデータをもつ画素を注目画素とする。注目画素のRGBデータに一定の数を乗算したとき、図22(B)に示すようにRGBのいずれかが最初に飽和したときの色が、元画素と同じ色度で最も明るい色である。そして最初に飽和した色(この場合R)の注目画素の階調をr1、最明色のRの階調をr2とするとき、下式(7)によってCMIに類似した値を得ることができる。RGBに一定倍したときに最初に飽和する色は、注目画素のRGBのうち最大の階調をもつ色になる。
(r1/r2)×100 ・・・式(7)
そして画素ごとに上記のような式(7)による値を算出してヒストグラムを作成する。このヒストグラムから平均値Aveと標準偏差σを計算し、各閾値を設定して発光部分を検出することができる。
1…信号処理部、2…発光検出部、3…マッピング部、4…黒帯検出部、5…エリアアクティブ制御・輝度ストレッチ部、5a…輝度ストレッチ部、6…バックライト制御部、7…バックライト部、8…表示制御部、9…表示部。

Claims (7)

  1. 入力映像信号を表示する表示部と、該表示部を照明する光源と、該表示部および該光源を制御する制御部とを備えた映像表示装置であって、
    前記制御部は、前記入力映像信号の明るさに関連する所定の特徴量に対して、画素数を積算したヒストグラムを生成し、該ヒストグラムの所定範囲の上位領域を発光部分として検出し、前記光源の輝度をストレッチして増大させ、前記入力映像信号のうち前記発光部分を除く非発光部分の映像信号の輝度を低下させることにより、前記発光部分の表示輝度をエンハンスし、
    かつ、前記制御部は、前記入力映像信号から黒帯領域を検出し、検出された黒帯領域のサイズに応じて前記ヒストグラムを生成する際の前記入力映像信号の取得サイズを変更すると共に、黒帯領域がある場合、黒帯領域がない場合に比べて前記エンハンスの度合を下げるように制御することを特徴とする映像表示装置。
  2. 請求項1に記載の映像表示装置において、
    前記制御部は、黒帯領域がある場合に黒帯領域のサイズに応じて、黒帯領域が多いほど前記エンハンスの度合を下げるように制御することを特徴とする映像表示装置。
  3. 請求項1または2に記載の映像表示装置において、
    前記制御部は、前記入力映像信号による画像を複数の領域に分割し、前記分割した領域である分割領域の映像信号の階調値に基づいて、該分割領域に対応する前記光源の領域の点灯率を変化させ、
    前記光源の全ての領域について前記光源の領域の点灯率を平均した平均点灯率を求め、
    該平均点灯率に予め関係付けられた前記表示部の画面上で取り得る最大表示輝度に基づいて、前記光源の輝度をストレッチすることを特徴とする映像表示装置。
  4. 請求項1または2に記載の映像表示装置において、
    前記制御部は、前記検出した発光部分の領域を含む所定範囲の映像について、画素ごとの明るさに重みを付けて画素数をカウントすることにより明るさの度合いを示すスコアを計算し、該スコアに応じて前記光源の輝度をストレッチすることを特徴とする映像表示装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の映像表示装置において、
    前記制御部は、前記ヒストグラムの平均値をA、標準偏差をσとするとき、
    thresh=A+Nσ(Nは定数)
    以上の画素を発光部分とすることを特徴とする映像表示装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の映像表示装置において、
    前記制御部は、前記非発光部分において、前記光源の輝度のストレッチによる前記表示部の表示輝度の増加分を、前記入力映像信号の輝度の低下により低減させることを特徴とする映像表示装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の映像表示装置を備えたテレビ受信装置。
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