JP4912398B2 - 画像処理装置、画像処理方法、プログラム、記録媒体および集積回路 - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、プログラム、記録媒体および集積回路 Download PDF

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Description

本発明は、M階調の映像信号をN階調(N<M、MおよびNは自然数)の映像信号に変換する際に、誤差拡散処理を用いる画像処理装置に関するものである。
N階調以下の映像信号を表示することができる表示装置にM階調(N<M)(MおよびNは自然数)の映像信号が入力された場合、このような表示装置において、M階調の情報の全てを表示(表現)することはできない。そこで、プラズマディスプレイ装置などの表示装置では、表示装置が表示できる階調でできるだけ忠実に、表示装置に入力された映像信号による映像を表現する方法を用いる。この方法(処理)の1つに誤差拡散処理がある。
誤差拡散処理では、I番目(Iは自然数)のフレームの画素とI番目以前のフレームの画素で階調を制限することにより発生した誤差を、まだ階調を制限していないI番目のフレームの画素(未処理の画素)と(I+1)番目以降のフレームの画素に配分(拡散)させる。そのため、表示装置が表示できない階調を空間方向(1フレーム内の画素)や時間方向(複数のフレームの同じ位置の画素とその周辺の画素)の複数の画素で表現することができ、表示装置において、階調再現性が良い映像が得られる。
しかし、I番目のフレームで生じた誤差を(I+1)番目以降のフレームに配分すると、ちらつきが発生するという問題がある。これは誤差が繰り返し配分されている際に積もり、あるフレームで前後のフレームの画素値と異なる画素値をとることによって生じる。例えば、説明を簡単にするために時間方向だけに誤差拡散処理を行う場合、図2に示すように、I番目のフレームから(I+3)番目のフレームまでは画素値が「40」であるが、(I+4)番目のフレームでは画素値が「50」をとる。これにより、表示装置に表示される映像において、ちらつきが生じる。
この課題に対して、現映像信号(注目画素)と、映像信号が構成する画像の水平方向、垂直方向および時間方向に遅延させた映像信号(画素)との各差分値の絶対値をとり、差分値の絶対値が小さいものほど相関が高いと判断し、注目画素に対して相関が高い画素ほど誤差を多く配分し、不要なノイズの発生を抑制することで、ちらつきも抑制できる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図17は、特許文献1に記載された従来技術(従来の画像処理装置(誤差拡散装置))を示すものである。
図17において、ドット記憶部102、ライン記憶部103、フレーム記憶部1401により入力信号(入力映像信号)を遅延させ、注目画素と、注目画素の水平方向、垂直方向、およびフレーム方向(時間方向)のそれぞれの画素との差分をとる。ここで特許文献1では、映像信号の集まりという意味でフィールドという言葉を用いているが、フレームでも内容にさしつかえないため、図17においては、フィールドをフレームに置き換えて説明する。
絶対値化部1409A〜Cは、それぞれ、絶対値化部1409A〜Cに入力された差分の絶対値を求め、求めた絶対値を重付決定部1404に出力する。
重付決定部1404は、絶対値化部1409A〜Cから出力された差分の絶対値を入力とし、差分の絶対値が小さい画素ほど誤差の配分の割合が大きくなるように重付係数を算出する。
誤差加算部105は、処理タイミングを合わせるために遅延させた入力信号に誤差を加算し、階調制限部1406に出力する。
階調制限部1406は、誤差が加算された入力信号((m+n)ビットの信号)のうち、上位nビットを出力信号(出力映像信号)とするとともに、下位mビットを誤差成分として、ドット誤差記憶部14071、ライン誤差記憶部14072、およびフレーム誤差記憶部1408に出力する。
ドット誤差記憶部14071、ライン誤差記憶部14072、およびフレーム誤差記憶部1408は、それぞれ、階調制限部1406から出力された誤差成分を入力とし、誤差成分を遅延させた後それぞれの重付係数を掛けて生成した重み付けされた誤差成分を誤差加算部105へ出力する。
特開2000−155565号公報
(発明が解決しようとする課題)
しかし、前記従来の画像処理装置の構成では、各画素の差の絶対値により誤差を配分する比率を決めるので、例えば、すべて同じ画素値であるフレームが複数フレームで続く場合では誤差を配分する比率が均等となる。このため、他のフレームに誤差が配分されるので誤差が繰り返し配分されている際に積もり(配分される誤差の値が大きくなり)、あるフレームの画素値で前後のフレームの画素値と異なる値をとることで、ちらつき(表示画面上のちらつき)が生じるという課題を有している。
また、2つのフレームの画素の関係を得るために最低でも1フレーム分の情報を記憶する必要がある。このため、メモリを多く必要とするという課題と、遅延時間が生じる(入力から出力までの処理時間が長くなる)という課題も有している。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、少ないメモリと遅延時間で、階調再現性が良く、ちらつきを抑制する画像処理装置、画像処理方法、プログラム、記録媒体および集積回路を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段)
第1の発明は、M階調の第1映像信号をN階調の第2映像信号(N<M、MおよびNは自然数)に階調を制限することにより変換する場合に、注目画素において生じる誤差を拡散させる画像処理装置であって、画素変動情報取得部と、重付決定部と、誤差拡散部と、を備える。画素変動情報取得部は、第1映像信号により構成される第1フレーム内において、注目画素と注目画素の周辺の2つ以上の周辺画素とからなる所定の領域内の画素値から画素値の変動の大きさに基づく画素変動情報を取得する。重付決定部は、画素変動情報に基づき、注目画素において生じる誤差を第1フレーム内に配分するためのフレーム内誤差配分比率と、注目画素において生じる誤差を第1フレームと異なる第2フレームに配分するためのフレーム間誤差配分比率とを決定するとともに、フレーム内誤差配分比率およびフレーム間誤差配分比率に基づき、第1フレーム内の周辺画素についてのフレーム内誤差配分重付と、第2フレーム内の注目画素と同じ画素位置の第2フレーム内注目画素および周辺画素と同じ画素位置の第2フレーム内周辺画素についてのフレーム間誤差配分重付と、を決定する。誤差拡散部は、フレーム内誤差配分比率およびフレーム内誤差配分重付に基づき、注目画素において生じる誤差を第1フレーム内の周辺画素に配分し、フレーム間誤差配分比率およびフレーム間誤差配分重付に基づき、注目画素において生じる誤差を第2フレーム内注目画素および第2フレーム内周辺画素に配分する。
この画像処理装置では、画素変動情報取得部により、第1フレーム内の注目画素とその周辺画素からなる領域から画素変動情報が取得され、取得された画素変動情報により、階調制限により注目画素に生じた誤差を、フレーム内およびフレーム間に配分する比率を変えるという構成を有している。この画像処理装置では、誤差拡散部により、フレーム内誤差配分比率およびフレーム内誤差配分重付に基づき、注目画素において生じる誤差が第1フレーム内の周辺画素に配分され、フレーム間誤差配分比率およびフレーム間誤差配分重付に基づき、注目画素において生じる誤差が第2フレーム内注目画素および第2フレーム内周辺画素に配分される。
これにより、画素値の変動の小さい領域(画像領域)に対しては他のフレーム(第1フレーム以外のフレーム)に誤差が配分されないので、画素値の変動が小さく、ちらつきが目立つ領域で発生するちらつき(映像信号を表示装置に表示させた場合の映像上で発生するちらつき)を抑制することができる。また、それ以外の領域に対しては他のフレームに誤差が配分され、複数のフレーム(例えば、第1フレームに続く複数フレーム)で階調が表現されることになるので、この画像処理装置で処理された映像信号の階調再現性を向上させることができる。
さらに、この画像処理装置では、注目画素とその周辺画素からなる領域から画素値の変動の大きさに基づく値を求めるという構成にしたことにより、第1フレーム内のみでの演算により、第1フレーム以外の他のフレームの画素値の変動の大きさを推測できるので、画像処理装置を構成するためのメモリの削減、および画像処理装置での処理時間における遅延時間の削減(処理時間の短縮)を実現することができる。
また、この画像処理装置では、第2フレーム内で、第2フレーム内注目画素および第2フレーム内周辺画素に、誤差を拡散(配分)させることができるので、例えば、第2フレーム内周辺画素を、第2フレーム内注目画素の、左上、上、右上、左、右、左下、下および右下の8画素とすると、第2フレーム内注目画素を中心としてバランスよく誤差を拡散させることができる。従来の誤差拡散を行う画像処理装置においては、注目画素に対して左上方向の画素に誤差拡散することが難しく、注目画素を中心としてバランスよく誤差拡散を行うことができなかったが、この画像処理装置では、注目画素を中心としたバランスのよい誤差拡散を行うことができる。
第2の発明は、第1の発明であって、誤差拡散部は、第1乗算器と、第2乗算器と、フレーム内誤差記憶部と、フレーム間誤差記憶部と、誤差加算部と、を有する。第1乗算器は、第1フレーム内で誤差を配分させる対象とする周辺画素ごとに、重付決定部により決定されたフレーム内誤差配分比率およびフレーム内誤差配分重付を乗算した乗算結果と、注目画素において生じる誤差とを乗算する。第2乗算器は、第2フレーム内注目画素および第2フレーム内周辺画素ごとに、重付決定部により決定されたフレーム間誤差配分比率およびフレーム間誤差配分重付を乗算した乗算結果と、注目画素において生じる誤差とを乗算する。フレーム内誤差記憶部は、第1フレーム内で誤差を配分させる対象とする周辺画素ごとに、周辺画素の画素位置の情報とともに、第1乗算器による乗算結果を記憶する。フレーム間誤差記憶部は、第2フレーム内で誤差を配分させる対象とする第2フレーム内注目画素および第2フレーム内周辺画素ごとに、第2フレーム内注目画素および第2フレーム内周辺画素の画素位置の情報とともに、第2乗算器による乗算結果を記憶する。誤差加算部は、誤差を加算する対象としている注目画素の画素位置とフレーム内誤差記憶部に記憶されている周辺画素のいずれかの画素位置とが一致した場合、フレーム内誤差記憶部に注目画素の画素位置の画素に対して加算するための誤差として記憶されている誤差を、注目画素に加算するとともに、誤差を加算する対象としている注目画素の画素位置とフレーム間誤差記憶部に記憶されている第2フレーム内注目画素および第2フレーム内周辺画素のいずれかの画素位置とが一致した場合、フレーム間誤差記憶部に注目画素の画素位置の画素に対して加算するための誤差として記憶されている誤差を、注目画素に加算する。
第3の発明は、第1または第2の発明であって、第2フレームは、第1フレームに続くフレームである。
第4の発明は、第1から第3のいずれかの発明であって、フレーム内誤差配分率とフレーム間誤差配分比率との和は、「1」である。
第5の発明は、第1から第4のいずれかの発明であって、重付決定部は、画素変動情報取得部により取得された画素変動情報の値が第1閾値より小さいときは、フレーム間誤差配分比率を「0」とする。
これにより、ちらつきが発生しやすい領域における誤差の拡散をフレーム内で行うので、ちらつきの発生を効果的に抑制することができる。
第6の発明は、第1から第5のいずれかの発明であって、重付決定部は、画素変動情報取得部により取得された画素変動情報の値が第1閾値以上の場合、フレーム間誤差配分比率を「0」より大きい値とする。
これにより、ちらつきが発生しにくい領域における誤差の拡散をフレーム間で行うので、ちらつきの発生を効果的に抑制することができる。
第7の発明は、第1から第6のいずれかの発明であって、重付決定部は、画素変動情報取得部により取得された画素変動情報の値が第1閾値と第1閾値より大きな値である第2閾値との間の値である場合、画素変動情報の値が第1閾値に近いほどフレーム間誤差配分比率を小さくする。
第8の発明は、第1から第7のいずれかの発明であって、画素変動情報取得部は、所定の領域内の画素値の分散から画素変動情報を算出する。
第9の発明は、第1から第7のいずれかの発明であって、画素変動情報取得部は、所定の領域の周波数成分から画素変動情報を算出する。
第10の発明は、第1から第9のいずれかの発明であって、第1フレーム内において、注目画素と周辺画素とからなる所定の領域内の画素の画素値から明るさに基づく値である明度を算出する明度算出部をさらに備える。重付決定部は、明度および画素変動情報に基づき、フレーム内誤差配分比率、フレーム間誤差配分比率、フレーム内誤差配分重付、およびフレーム間誤差配分重付を決定する。
この画像処理装置では、画素値の変動の大きさに基づく値と明るさに基づく値とで誤差の配分比率を変えるという構成であるので、暗部で画素値の変動が小さい領域が複数フレーム続く場合を推測することができる。そして、この画像処理装置では、このちらつきが目立ちやすい条件(暗部で画素値の変動が小さい領域が複数フレーム続く場合)のときに、フレーム間で誤差を配分しないことで、映像信号により形成される映像(表示装置により表示される映像)において発生するちらつきを効果的に抑制することができる。
第11の発明は、第10の発明であって、重付決定部は、明度が第3閾値より小さい場合は、フレーム間誤差配分比率を「0」とする。
第12の発明は、第10または第11の発明であって、重付決定部は、明度が第3閾値以上の場合、フレーム間誤差配分比率を「0」より大きい値とする。
第13の発明は、第10から第12のいずれかの発明であって、重付決定部は、明度が第3閾値と第3閾値より大きな値である第4の閾値の間の値である場合、明度が第3閾値に近いほどフレーム間誤差配分比率を小さくする。
第14の発明は、第10から第13のいずれかの発明であって、明度算出部は、所定の領域内の画素の画素値の平均値から明度を算出する。
第15の発明は、第1から第14のいずれかの発明である画像処理装置を備える表示装置である。
第16の発明は、第1から第14のいずれかの発明である画像処理装置を備えるプラズマ・ディスプレイ装置である。
第17の発明は、M階調の第1映像信号をN階調の第2映像信号(N<M、MおよびNは自然数)に階調を制限することにより変換する場合に、注目画素において生じる誤差を拡散させる画像処理方法であって、画素変動情報取得ステップと、重付決定ステップと、誤差拡散ステップと、を備える。画素変動情報取得ステップでは、第1映像信号により構成される第1フレーム内において、注目画素と注目画素の周辺の2つ以上の周辺画素とからなる所定の領域内の画素値から画素値の変動の大きさに基づく画素変動情報を取得する。重付決定ステップでは、画素変動情報に基づき、注目画素において生じる誤差を第1フレーム内に配分するためのフレーム内誤差配分比率と、注目画素において生じる誤差を第1フレームと異なる第2フレームに配分するためのフレーム間誤差配分比率とを決定するとともに、フレーム内誤差配分比率およびフレーム間誤差配分比率に基づき、第1フレーム内の周辺画素についてのフレーム内誤差配分重付と、第2フレーム内の注目画素と同じ画素位置の第2フレーム内注目画素および周辺画素と同じ画素位置の第2フレーム内周辺画素についてのフレーム間誤差配分重付と、を決定する。誤差拡散ステップでは、フレーム内誤差配分比率およびフレーム内誤差配分重付に基づき、注目画素において生じる誤差を第1フレーム内の周辺画素に配分し、フレーム間誤差配分比率およびフレーム間誤差配分重付に基づき、注目画素において生じる誤差を第2フレーム内注目画素および第2フレーム内周辺画素に配分する。
これにより、第1の発明と同様の効果を奏する画像処理方法を実現することができる。
第18の発明は、コンピュータに、M階調の第1映像信号をN階調の第2映像信号(N<M、MおよびNは自然数)に階調を制限することにより変換する場合に、注目画素において生じる誤差を拡散させる画像処理を実行させるプログラムであって、コンピュータを、画素変動情報取得部、重付決定部、誤差拡散部、として機能させるためのプログラムである。画素変動情報取得部は、第1映像信号により構成される第1フレーム内において、注目画素と注目画素の周辺の2つ以上の周辺画素とからなる所定の領域内の画素値から画素値の変動の大きさに基づく画素変動情報を取得する。重付決定部は、画素変動情報に基づき、注目画素において生じる誤差を第1フレーム内に配分するためのフレーム内誤差配分比率と、注目画素において生じる誤差を第1フレームと異なる第2フレームに配分するためのフレーム間誤差配分比率とを決定するとともに、フレーム内誤差配分比率およびフレーム間誤差配分比率に基づき、第1フレーム内の周辺画素についてのフレーム内誤差配分重付と、第2フレーム内の注目画素と同じ画素位置の第2フレーム内注目画素および周辺画素と同じ画素位置の第2フレーム内周辺画素についてのフレーム間誤差配分重付と、を決定する。誤差拡散部は、フレーム内誤差配分比率およびフレーム内誤差配分重付に基づき、注目画素において生じる誤差を第1フレーム内の周辺画素に配分し、フレーム間誤差配分比率およびフレーム間誤差配分重付に基づき、注目画素において生じる誤差を第2フレーム内注目画素および第2フレーム内周辺画素に配分する。
これにより、第1の発明と同様の効果を奏するプログラムを実現することができる。
第19の発明は、コンピュータに、M階調の第1映像信号をN階調の第2映像信号(N<M、MおよびNは自然数)に階調を制限することにより変換する場合に、注目画素において生じる誤差を拡散させる画像処理を実行させるプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体であって、コンピュータを、画素変動情報取得部、重付決定部、誤差拡散部、として機能させるためのプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体である。画素変動情報取得部は、第1映像信号により構成される第1フレーム内において、注目画素と注目画素の周辺の2つ以上の周辺画素とからなる所定の領域内の画素値から画素値の変動の大きさに基づく画素変動情報を取得する。重付決定部は、画素変動情報に基づき、注目画素において生じる誤差を第1フレーム内に配分するためのフレーム内誤差配分比率と、注目画素において生じる誤差を第1フレームと異なる第2フレームに配分するためのフレーム間誤差配分比率とを決定するとともに、フレーム内誤差配分比率およびフレーム間誤差配分比率に基づき、第1フレーム内の周辺画素についてのフレーム内誤差配分重付と、第2フレーム内の注目画素と同じ画素位置の第2フレーム内注目画素および周辺画素と同じ画素位置の第2フレーム内周辺画素についてのフレーム間誤差配分重付と、を決定する。誤差拡散部は、フレーム内誤差配分比率およびフレーム内誤差配分重付に基づき、注目画素において生じる誤差を第1フレーム内の周辺画素に配分し、フレーム間誤差配分比率およびフレーム間誤差配分重付に基づき、注目画素において生じる誤差を第2フレーム内注目画素および第2フレーム内周辺画素に配分する。
これにより、第1の発明と同様の効果を奏するコンピュータで読み取り可能な記録媒体を実現することができる。
第20の発明は、M階調の第1映像信号をN階調の第2映像信号(N<M、MおよびNは自然数)に階調を制限することにより変換する場合に、注目画素において生じる誤差を拡散させる集積回路であって、画素変動情報取得部と、重付決定部と、誤差拡散部と、を備える。画素変動情報取得部は、第1映像信号により構成される第1フレーム内において、注目画素と注目画素の周辺の2つ以上の周辺画素とからなる所定の領域内の画素値から画素値の変動の大きさに基づく画素変動情報を取得する。重付決定部は、画素変動情報に基づき、注目画素において生じる誤差を第1フレーム内に配分するためのフレーム内誤差配分比率と、注目画素において生じる誤差を第1フレームと異なる第2フレームに配分するためのフレーム間誤差配分比率とを決定するとともに、フレーム内誤差配分比率およびフレーム間誤差配分比率に基づき、第1フレーム内の周辺画素についてのフレーム内誤差配分重付と、第2フレーム内の注目画素と同じ画素位置の第2フレーム内注目画素および周辺画素と同じ画素位置の第2フレーム内周辺画素についてのフレーム間誤差配分重付と、を決定する。誤差拡散部は、フレーム内誤差配分比率およびフレーム内誤差配分重付に基づき、注目画素において生じる誤差を第1フレーム内の周辺画素に配分し、フレーム間誤差配分比率およびフレーム間誤差配分重付に基づき、注目画素において生じる誤差を第2フレーム内注目画素および第2フレーム内周辺画素に配分する。
これにより、第1の発明と同様の効果を奏する集積回路を実現することができる。
(発明の効果)
本発明の画像処理装置によれば、注目画素とその周辺画素からなる領域から算出する画素値の変動の大きさに基づく値で誤差を配分する比率を変えるという構成にしたことにより、画素値の変動の小さい領域に対しては他のフレームに誤差を配分しないので、画素値の変動が小さく、ちらつきが目立つ領域でちらつきを抑制することができる。また、それ以外の領域に対しては他のフレームに誤差を配分し複数のフレームで階調を表現するので、階調再現性良く表現することができる。
さらに注目画素とその周辺画素からなる領域から画素値の変動の大きさに基づく値を求めるという構成にしたことにより、他のフレームの画素値の変動の大きさを推測できるので、メモリと遅延時間の削減を行うことができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
<1.1:画像処理装置の構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像処理装置100のブロック図である。図1において、図17と同じ構成要素については同じ符号を用いている。
画像処理装置100は、画素から構成される画像を形成することができる映像信号を入力とし(以下、この映像信号を「入力映像信号」という。)、画素単位で処理を行い、処理を行った映像信号を出力する(以下、この映像信号を「出力映像信号」という。)。
画像処理装置100は、入力映像信号に対応する注目画素データ(以下、単に「注目画素」という。)(注目画素の画素値)を入力とし、処理タイミングを調整するために入力映像信号を遅延させる遅延部112と、注目画素の画素値に誤差を加算する誤差加算部105と、誤差加算部105からの出力された映像信号(注目画素に対応)に対して階調制限を行う階調制限部106と、階調制限前の注目画素の画素値から階調制限後の注目画素の画素値を減算する減算器109と、を備える。また、画像処理装置100は、入力映像信号を画素単位で複数画素分記憶するドット記憶部102と、入力映像信号をライン単位で複数ライン分記憶するライン記憶部103と、注目画素の画素値とその周辺画素の画素値とから分散値を算出する分散値算出部101と、分散値算出部101で算出された分散値により、フレーム内誤差配分比率とフレーム間誤差配分比率とを決定させ、さらに各画素についての重付を決定する重付決定部104と、を備える。さらに、画像処理装置100は、減算器109からの出力とフレーム内誤差配分比率とを乗算する乗算器110と、減算器109からの出力とフレーム間誤差配分比率とを乗算する乗算器111と、乗算器110の出力を記憶するフレーム内誤差記憶部107と、乗算器110の出力を記憶するフレーム間誤差記憶部108と、を備える。
なお、誤差拡散部113は、主に、誤差加算部105、乗算器110、乗算器111、フレーム内誤差記憶部107、フレーム間誤差記憶部108により構成される。
遅延部112は、入力映像信号を遅延させ、誤差加算部105に出力する。遅延部112は、画像処理装置100において現在処理されている画素である注目画素に対して、誤差加算部105により誤差を加算するタイミングがズレないようにするため、入力映像信号を遅延させる。
誤差加算部105は、遅延部112から出力された映像信号(注目画素に対応)を入力とし、注目画素の画素値に、フレーム内誤差記憶部107から出力された誤差およびフレーム間誤差記憶部108から出力された誤差を加算する。そして、誤差加算部105は、誤差が加算された映像信号(注目画素に対応)を階調制限部106および減算器109に出力する。
階調制限部106は、誤差加算部105から出力された映像信号を入力とし、誤差加算部105からの出力された映像信号(注目画素に対応)に対して階調制限を行い、階調制限した映像信号を出力映像信号として出力する。また、階調制限部106は、減算器109に出力映像信号を出力する。階調制限部106からの出力映像信号は、表示装置(不図示)に入力され、出力映像信号による形成される画像(映像)が表示装置に表示される。
例えば、入力映像信号が8ビットデータであり、階調制限部106により、映像信号を階調制限し、6ビットデータにする場合、階調制限部106は、入力映像信号の下位2ビット(=8−6)を削減し、6ビットデータとして出力映像信号とする。より具体的には、階調制限部106に入力される映像信号、つまり、注目画素の画素値が8ビットデータで「129」(2進数表示では、「10000001」)である場合を例にとると、この場合、階調制限部106は、下位2ビット(2進数表示「01」)を削減し、これを出力映像信号として出力する。
減算器109は、誤差加算部105により出力された階調制限前の映像信号(注目画素に対応)から、階調制限部106により出力された映像信号(注目画素に対応)を8ビットデータに拡張させて減算し、乗算器110および乗算器111に出力する。つまり、減算器109は、階調制限部106により映像信号が階調制限されたことによる誤差を出力する。階調制限部106の部分の説明の上記例の場合、階調制限部106により、削減された下位2ビットのデータ(上記例では、10進数で「1」(=129−128)(2進数で「01」))が、減算器109から出力される誤差となる。
ドット記憶部102は、入力映像信号を画素単位で複数画素分記憶する。ドット記憶部102は、注目画素の周辺画素(注目画素を含んでもよい。)を複数個記憶し、記憶した複数個の画素(画素値)を分散値算出部101に出力する。
具体的に、図4(a)を用いて、説明する。図4(a)は、映像信号により形成される画像の所定の領域(5画素×5画素からなる領域)の各画素の画素値を示したものである。なお、説明便宜のため、注目画素を中心のAで示す画素(以下、「画素A」という。)とし、3画素×3画素の領域について分散値を計算する場合を例(以下、「設例1」という。)に説明する。
設例1の場合、ドット記憶部102は、画素Aの左下の画素(画素値「81」)の画素値と、画素Aの下の画素(画素値「45」)の画素値とを記憶し、これらの画素(画素Aの左下の画素および下の画素)の画素値を分散値算出部101に出力する。
ライン記憶部103は、入力映像信号を1ライン単位で複数ライン分記憶する。ライン記憶部103は、注目画素の周辺ライン(注目画素が属するラインを含んでもよい。)を複数個記憶し、記憶した複数ライン分の画素(画素値)を分散値算出部101に出力する。
設例1の場合、ライン記憶部103は、図4のライン1およびライン2に存在する画素の画素値を記憶し、ライン記憶部103に記憶されている画素値のうち、ライン1に存在し、画素Aの左上の画素(画素値「77」)の画素値、画素Aの上の画素(画素値「41」)の画素値、および右上の画素(画素値「77」)の画素値、並びに、ライン2に存在し、画素Aの左の画素(画素値「57」)、画素A(画素値「81」)の画素値、および画素Aの右の画素(画素値「66」)の画素値を分散値算出部101に出力する。
分散値算出部101は、入力映像信号(入力信号に対応する画素の画素値)、ドット記憶部102から出力される画素値、およびライン記憶部103から出力される画素値を入力として、注目画素を中心とする所定の領域(注目画素とその周辺画素からなる領域)について画素値の分散値を算出する。分散値算出部101は、算出した分散値を重付決定部104に出力する。
設例1の場合、分散値算出部101には、Aの右下の画素(画素値「93」)の画素値に相当する入力映像信号が入力され、ライン記憶部103から画素Aの左上の画素の画素値(画素値「77」)、画素Aの上の画素の画素値(画素値「41」)、画素Aの右上の画素の画素値(画素値「77」)、画素Aの左の画素の画素値(画素値「57」)、画素Aの画素値(画素値「81」)、画素Aの右の画素の画素値(画素値「66」)が入力され、さらに、ドット記憶部102から画素Aの左下の画素の画素値(画素値「81」)、画素Aの下の画素の画素値(画素値「45」)が入力される。そして、分散値算出部101は、入力された9個の画素値から、画素Aを中心とした3画素×3画素の領域の分散値を算出する
重付決定部104は、分散値算出部101で算出された分散値により重付を決定する。重付決定部104は、分散値により、フレーム内の誤差の配分率であるフレーム内誤差配分比率と、フレーム間での誤差の配分率であるフレーム間誤差配分比率とを決定させ、さらに各画素の重付値を決定させる。そして、重付決定部104は、フレーム内で誤差拡散するための重付値については、乗算器110に出力し、フレーム間で誤差拡散するための重付値については、乗算器111に出力する。
設例1の場合で、フレーム内での誤差を配分するための比率を、注目画素Aの、
右の画素について「7/16」、
左下の画素について「3/16」、
下の画素について「5/16」、
右下の画素について「1/16」とし、
フレーム間での誤差を配分するための比率を、注目画素A(フレームが異なる画素Aと同じ位置の画素)の、
左上の画素について「1/16」、
上の画素について「1/16」、
右上の画素について「1/16」、
左の画素について「1/16」、
画素A(フレームが異なる画素Aと同じ位置の画素)について「8/16」、
右の画素について「1/16」、
左下の画素について「1/16」、
下の画素について「1/16」、
右下の画素について「1/16」とし、
この3×3の領域の分散値からフレーム内誤差拡散率がα(0≦α≦1)であると決定されたときについて説明する。
この場合、重付決定部104は、乗算器110に対して、注目画素Aの、
右の画素についての重付値「α×7/16」、
左下の画素についての重付値「α×3/16」、
下の画素についての重付値「α×5/16」、
右下の画素についての重付値「α×1/16」
を出力する。
また、重付決定部104は、乗算器111に対して、注目画素A(フレームが異なる画素Aと同じ位置の画素)の、
左上の画素についての重付値「(1−α)×1/16」、
上の画素についての重付値「(1−α)×1/16」、
右上の画素についての重付値「(1−α)×1/16」、
左の画素についての重付値「(1−α)×1/16」、
画素A(フレームが異なる画素Aと同じ位置の画素)について重付値「(1−α)×8/16」、
右の画素についての重付値「(1−α)×1/16」、
左下の画素についての重付値「(1−α)×1/16」、
下の画素についての重付値「(1−α)×1/16」、
右下の画素についての重付値「(1−α)×1/16」
を出力する。
乗算器110は、減算器109から出力される階調制限による映像信号の誤差と、重付決定部から出力される各画素についての重付値とを乗算し、それぞれ各画素について乗算した結果をフレーム内誤差記憶部107に出力する。
設例1の場合、乗算器110は、階調制限による映像信号の誤差を、それぞれ、注目画素Aの、右の画素、左下の画素、下の画素、右下の画素についての重付値に乗算し、この5つの画素についての乗算結果をフレーム内誤差記憶部107に出力する。
乗算器111は、減算器109から出力される階調制限による映像信号の誤差と、重付決定部から出力される各画素についての重付値とを乗算し、それぞれ各画素について乗算した結果をフレーム間誤差記憶部108に出力する。
設例1の場合、乗算器111は、階調制限による映像信号の誤差を、それぞれ、フレームが異なる注目画素Aと同じ位置の画素、注目画素A(フレームが異なる注目画素Aと同じ位置の画素)の、左上の画素、上の画素、右上の画素、左の画素、右の画素、左下の画素、下の画素、右下の画素についての重付値に乗算し、この9つの画素についての乗算結果をフレーム間誤差記憶部108に出力する。
フレーム内誤差記憶部107は、各画素の位置情報を記憶するとともに、乗算器110での各画素についての乗算結果を、各画素に加算する誤差データとして記憶する。フレーム内誤差記憶部107は、誤差を加算する対象の画素の画素データに相当する映像信号が誤差加算部105に入力されたタイミングで、その画素に加算する誤差データを誤差加算部105に出力する。なお、フレーム内誤差記憶部107は、乗算器110から各画素についての乗算結果データが入力されるごとに、各画素の誤差データを更新する(画像上の位置が同一の画素について、乗算結果データが乗算器110から入力されるごとに、その乗算結果データを当該画素についての誤差データに加減算することで更新する)。
フレーム間誤差記憶部108は、各画素の位置情報を記憶するとともに、乗算器111での各画素についての乗算結果を、各画素に加算する誤差データとして記憶する。フレーム間誤差記憶部108は、誤差を加算する対象の画素の画素データに相当する映像信号が誤差加算部105に入力されたタイミングで、その画素に加算する誤差データを誤差加算部105に出力する。なお、フレーム間誤差記憶部108は、乗算器111から各画素についての乗算結果データが入力されるごとに、各画素の誤差データを更新する(画像上の位置が同一の画素について、乗算結果データが乗算器111から入力されるごとに、その乗算結果データを当該画素についての誤差データに加減算することで更新する)。
<1.2:フレーム内およびフレーム間の誤差配分について>
ここで、フレーム内およびフレーム間の誤差配分について説明する。
動画ではI番目(Iは自然数)のフレームと(I+1)番目のフレームが完全に一致することは少なく、図3に示すように、構図が移動することが多い。このとき(I+1)番目のフレームの位置Aの画素はI番目のフレームの位置Aの周辺画素である位置Bの画素となる。つまり、時間方向(フレーム方向)における注目画素の画素値の変化は、注目画素の画素値と周辺画素の画素値との差となる。そのため、画素値の変動の大きい領域が複数フレームで続くときは、図4に示すように、時間方向で各画素の画素値が変化する。そのような場合では、誤差拡散処理をする前から画素値の変化によるちらつきがある。
一方、画素値の変動の小さい領域が複数フレームで続くときは、図5に示すように、時間方向で各画素の画素値の変化がほとんどない。そのような場合では、画素値の変化によるちらつきは、ほとんど発生しない。よって、他のフレームに誤差を配分することによるちらつきは、画素値の変動の大きい領域が複数フレームで続く場合は、目立たない傾向にあり、画素値の変動の小さい領域が複数フレームで続く場合は目立つ傾向にある。
また、(I+1)番目のフレームの注目画素の画素値は、I番目のフレームで注目画素と同じ位置の画素の周辺画素であることが多いので、図4や図5に示すように、ある範囲の領域でみれば画素値の変動が同じ部分が含まれる。このため、(I+1)番目のフレームの注目画素とその周辺画素からなる領域から求める画素値の変動の大きさは、I番目のフレームの注目画素と同じ位置の画素に周辺画素を含めた領域から求める画素値の変動の大きさと相関が高い。よって、注目画素とその周辺画素とからなる所定の領域内の画素値から画素値の変動の大きさに基づく値を算出することで、次のフレームの領域内の画素値の変動の大きさを推測することができる。
よって、この構成により、I番目のフレームの注目画素とその周辺画素とを含めた領域から画素値の変動の大きさを求めることで、I番目のフレームから(I+1)番目のフレームの画素値の変動を推測し、ちらつきが目立つ領域(画素値の変動の小さい領域が複数フレームで続く場合)を推定することができる。このため、少ないメモリと遅延時間で、I番目のフレームで生じる誤差を、I番目のフレームの画素値と(I+1)番目のフレームの画素値との関係に合わせて配分することができる。
<1.3:画像処理装置の動作>
以上のように構成された画像処理装置100について、以下、その動作を説明する。
まず、本実施形態におけるドット記憶部102とライン記憶部103について説明する。
ドット記憶部102とライン記憶部103とは、入力映像信号を入力とし、分散値算出部101で分散を算出する際に必要な画素を記憶し出力する。
次に、本実施形態における分散値算出部101について説明する。
分散値算出部101では、注目画素とその周辺画素を含め1つのブロックとし、そのブロックから分散値を算出する。例えば、図6に示すように、注目画素を中心とした9画素×9画素に対して分散値を算出する。1つのブロックに対して算出し終えたら、1つ隣の画素を注目画素とし分散値を算出する。1ラインの画素に対して処理を終えたら、次のラインに移り同様に分散値を算出する。
本実施形態における重付決定部104について説明する。
図7は、重付決定部104の処理を説明するためのフローチャートである。
まず、ステップ701では、誤差をI番目(Iは自然数)のフレームに配分する比率(フレーム内誤差配分比率)と(I+1)番目のフレームに配分する比率(フレーム間誤差配分比率)を分散値から算出する。
図8は、フレーム間誤差配分比率を算出する関数の一例である。この関数を式で表すと(数式1)のようになる。この関数により画素値の変動が小さいところはフレーム間誤差配分比率が「0」となり、画素値の変動の大きいところはフレーム間誤差配分比率が「0」より大きい「1」以下の値となる。
このように、フレーム間誤差配分比率Wfoとフレーム内誤差配分比率Wfiとを、分散値Vに基づいて、(数式1)から求める。
Figure 0004912398
なお、フレーム間誤差配分比率を算出する関数は、図8の一点鎖線で示した特性のものであってもよい。
次に、ステップS701で算出したフレーム内誤差配分比率WfiからI番目のフレームの各画素における誤差の配分比率を算出する(ステップS702)。
例えば、図9に示すように、誤差を隣接する4画素に配分する。Xは注目画素であり、Br、Bld、BdおよびBrdは、各画素の誤差の配分比率である。そして、フレーム内誤差配分比率Wfiに各比率(Br、Bld、BdおよびBrd)を掛けた比率がI番目のフレームの各画素における誤差の配分比率となる。Br、Bld、BdおよびBrdの値は、例えば、それぞれ、「7/16」、「3/16」、「5/16」および「1/16」である。
最後に、ステップS701で算出したフレーム間誤差配分比率Wfoから(I+1)番目のフレームの各画素における誤差の配分比率を算出する(ステップS703)。
例えば、図10に示すように誤差を(I+1)番目のフレームの3×3画素に配分する場合について説明する。Clu、Cu、Cru、Cl、Cx、Cr、Cld、CdおよびCrdは、各画素の誤差の配分比率であり、このうちCxの比率をもつ画素は、I番目のフレームの注目画素と同じ位置にある。そして、フレーム間誤差配分比率Wfoにそれぞれの比率(Clu、Cu、Cru、Cl、Cx、Cr、Cld、CdおよびCrd)を掛けた比率が(I+1)番目のフレームの各画素における誤差の配分比率となる。Clu、Cu、Cru、Cl、Cx、Cr、Cld、CdおよびCrdの値は、例えば、それぞれ、「1/16」、「1/16」、「1/16」、「1/16」、「8/16」、「1/16」、「1/16」、「1/16」および「1/16」である。
以上が重付決定部104の動作の説明である。
本実施形態における誤差加算部105について説明する。
誤差加算部105では、入力映像信号にフレーム間誤差記憶部108から出力される(I−1)番目のフレームで生じた誤差を加算する。さらに、その加算された値にフレーム内誤差記憶部107から出力されるI番目のフレームで生じた誤差を加算し、その値を出力とする。
本実施形態における階調制限部106について説明する。
階調制限部106では、誤差加算部105で入力信号に誤差が加算された値を入力とする。階調制限部106では、出力信号の出力可能な階調値の情報をあらかじめ保持しておく。階調制限部106の入力値と出力可能な階調値の情報とを比較し、最も近い値を出力値とする。
本実施形態におけるフレーム内誤差記憶部107について説明する。
フレーム内誤差記憶部107では、減算器109から出力される、階調制限部106の入力値から出力値を引いた値に、重付決定部104で算出されたI番目のフレームの未処理の画素(設例1では、注目画素の、右の画素、左下の画素、下の画素および右下の画素がこれに相当する。)に対する配分比率を掛けた値が入力される。フレーム内誤差記憶部107に記憶されている誤差(誤差データ)のうち、入力映像信号(注目画素に対応する画素値)に対応する誤差(誤差データ)が、フレーム内誤差記憶部107から誤差加算部105に出力される。そして、誤差加算部105により、注目画素の画素値にフレーム内誤差記憶部107から出力された誤差データが加算される。
フレーム間誤差記憶部108では、減算器109から出力される、階調制限部106の入力値から出力値を引いた値に、重付決定部104で算出された(I+1)番目のフレームの画素に対する配分比率を掛けた値が入力される。フレーム間誤差記憶部108に記憶されている誤差(誤差データ)のうち、入力映像信号(注目画素に対応する画素値)に対応する誤差(誤差データ)が、フレーム間誤差記憶部108から誤差加算部105に出力される。I番目のフレームの注目画素の画素値が誤差加算部105での処理対象である場合、当該注目画素の画素値には、I−1番目のフレーム以前の映像信号により算出され、フレーム間誤差記憶部108に記憶されている誤差データ(フレーム間で誤差拡散させるための誤差データ)が、誤差加算部105により、加算される。さらに、当該注目画素の画素値には、I番目のフレームにおいて、フレーム内誤差記憶部107により記憶されている誤差データ(フレーム内で誤差拡散させるための誤差データ)が、誤差加算部105により、加算される。つまり、誤差加算部105により、注目画素(現在処理対象の画素)の画素値に、フレーム内で誤差拡散させるための誤差データと、フレーム間で誤差拡散させるための誤差データと、が加算され、加算された画素値(誤差加算部105から出力される映像信号に相当。)が階調制限部106に出力される。
第1実施形態に係る画像処理装置100では、誤差をI番目のフレーム(現フレーム)の注目画素とその周辺画素とからなる領域から算出される画素値の変動の大きさに基づく値により、映像信号を表示装置に表示させた場合に、ちらつきを発生させないように、誤差を配分する比率を変える。そして、画像処理装置100では、映像信号を表示装置に表示させた場合に、ちらつきが目立つ領域では現フレーム以外のフレーム(他のフレーム)に誤差を配分(拡散)させないことにより、ちらつきを抑制することができる。また、画像処理装置100では、それ以外の領域(ちらつきが目立たないであろう領域)では、他のフレームに誤差を配分(拡散)させることにより、映像信号の階調再現性を向上させることができる。
画像処理装置100では、画素値の変動の大きさを表す値として分散値を用いることにより、I番目のフレームにおける注目画素とその周辺画素とからなる領域内全体の画素値の変動についての情報を取得することができる。このため、I番目のフレームから(I+1)番目のフレームの画素値の変動を推測できるので、フレーム内誤差配分比率およびフレーム間誤差配分比率を決定させるのに、他のフレームの情報を記憶する必要がなく、故にメモリと遅延時間の削減を行うことができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る画像処理装置200について図面を用いて説明する。
<2.1:画像処理装置の構成>
図11は、本発明の第2実施形態の画像処理装置200のブロック図である。第2実施形態に係る画像処理装置200において、第1実施形態に係る画像処理装置100と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
画像処理装置200は、入力映像信号に対応する注目画素の画素値を入力とし、処理タイミングを調整するために入力映像信号を遅延させる遅延部112と、注目画素の画素値に誤差を加算する誤差加算部105と、誤差加算部105からの出力された映像信号(注目画素に対応)に対して階調制限を行う階調制限部106と、階調制限前の注目画素の画素値から階調制限後の注目画素の画素値を減算する減算器109と、を備える。また、画像処理装置200は、入力映像信号を画素単位で複数画素分記憶するドット記憶部102と、入力映像信号をライン単位で複数ライン分記憶するライン記憶部103と、注目画素の画素値とその周辺画素の画素値とからなる領域にHPFをかけ、高周波成分であるHPF値を算出するHPF値算出部1101と、HPF値算出部1101で算出されたHPF値により、フレーム内誤差配分比率とフレーム間誤差配分比率とを決定させ、さらに各画素についての重付を決定する重付決定部104と、を備える。さらに、画像処理装置100は、減算器109からの出力とフレーム内誤差配分比率とを乗算する乗算器110と、減算器109からの出力とフレーム間誤差配分比率とを乗算する乗算器111と、乗算器110の出力を記憶するフレーム内誤差記憶部107と、乗算器110の出力を記憶するフレーム間誤差記憶部108と、を備える。
HPF値算出部1101は、入力映像信号(入力信号に対応する画素の画素値)、ドット記憶部102から出力される画素値、およびライン記憶部103から出力される画素値を入力として、注目画素を中心とする所定の領域(注目画素とその周辺画素からなる領域)についてHPFをかけ、高周波成分を抽出する、つまり、HPF値を算出する。HPF値算出部1101は、算出したHPF値を重付決定部104に出力する。
重付決定部1104は、HPF値算出部から出力されたHPF値を入力とし、映像信号を階調制限したことによる誤差をI番目のフレームの未処理の画素(設例1では、注目画素の、右の画素、左下の画素、下の画素および右下の画素がこれに相当する。)へ配分する比率(フレーム内誤差配分比率)により決定した各画素の重付値を乗算器110に出力する。また、重付決定部1104は、(I+1)番目のフレームの画素(設例1では、注目画素と、注目画素の、左上の画素、上の画素、右上の画素、左の画素、右の画素、左下の画素、下の画素および右下の画素がこれに相当する。)へ配分する比率(フレーム間誤差配分比率)により決定した各画素の重付値を乗算器111に出力する。
<2.2:画像処理装置の動作>
本実施形態に係る画像処理装置200と第1実施形態に係る画像処理装置100と同様の部分については、その詳細な説明を省略する。本実施形態に係る画像処理装置200と第1実施形態に係る画像処理装置100との相違点は、HPF値算出部1101と重付決定部1104である。
本実施形態に係る画像処理装置200のHPF値算出部1101について説明する。
HPF値算出部1101では、注目画素とその周辺画素を含め1つのブロックとしてHPFの値(HPF値)を算出する。例えば、注目画素を中心とした3画素×3画素に対して、図12に示すようなHPFを掛ける。1つのブロックに対して算出し終えたら、1つ隣の画素を注目画素としHPFの値を算出する。1ラインの画素に対して処理を終えたら、次のラインに移り同様にHPFの値を算出する。
本実施形態に係る画像処理装置200の重付決定部1104について説明する。
図7は、重付決定部1104の処理を説明するためのフローチャートである。
画像処理装置200の重付決定部1104において、S702での処理内容およびS703での処理内容は、第1実施形態の重付決定部104でのS702およびS703での内容と同様であるので、詳細な説明を省略し、S701での処理についてのみ説明する。
本実施形態でも第1実施形態と同様にS701での処理は、フレーム内誤差配分比率とフレーム間誤差配分比率とを算出することである。異なる点は、第1実施形態ではI番目のフレームの画素値の変動の大きさに基づく値が分散値であったが、本実施形態ではHPFの値を使うことである。
図13は、フレーム間誤差配分比率を算出する関数の一例である。この関数を式で表すと(数式2)のようになる。この関数により、フレーム間誤差配分比率は、画素値の変動が第1の閾値以下のところでは、「0」となり、第2の閾値より大きいところでは、「0」ではない値「R」となり、第1の閾値と第2の閾値との間にあるときは、第1の閾値に近いほど小さい値をとなる。フレーム間誤差配分比率WfoとI番目のフレーム内誤差配分比率Wfiとを、HPF値Fに基づいて、(数式2)から求める(ステップS701)。
Figure 0004912398
本実施形態に係る画像処理装置200では、誤差をI番目のフレーム(現フレーム)の注目画素とその周辺画素とからなる領域から算出される画素値の変動の大きさに基づく値により、映像信号を表示装置に表示させた場合に、ちらつきを発生させないように、誤差を配分する比率を変える。このとき、HPF値に対して、図13に示したように、第1の閾値と第2の閾値とを設定し、さらに領域に適した比率により誤差を配分することができ、映像信号の階調再現性を向上させ、ちらつきを抑制することができる。
画素値の変動の大きさを表す値として、周波数成分を用いることにより、I番目のフレームにおける注目画素とその周辺画素とからなる領域内全体の画素値の変動についての情報を取得することができる。このため、I番目のフレームから(I+1)番目のフレームの画素値の変動を推測できるので、フレーム内誤差配分比率およびフレーム間誤差配分比率を決定させるのに、他のフレームの情報を記憶する必要がなく、故にメモリと遅延時間の削減を行うことができる。
なお、第1実施形態および第2実施形態において、重付決定部104、1104で誤差の配分する比率を関数から算出したが、これに限るものではなく、例えば、LUT(ルック・アップ・テーブル)を用い、予めいくつかの誤差の配分する比率を用意しておき、画素値の変動の大きさに基づく値に基づいて予め用意されている誤差の配分する比率の中から最適な比率を選択することで、誤差の配分する比率を決定しても構わない。
さらに、第1実施形態および第2実施形態において、画素値の変動についての情報を取得する機能ブロックである分散値算出部101およびHPF値算出部で算出する際のフィルタサイズを9画素×9画素(分散値算出部101の場合)または3画素×3画素(HPF値算出部1101の場合)としたが、これに限るものではない。このフィルタサイズが大きいほど、動きのある映像に的確に対応でき、フィルタサイズが小さいほど、画像処理装置での処理量が少なくて済むという利点がある。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態に係る画像処理装置300について図面を用いて説明する。
<3.1:画像処理装置の構成>
図14は、本発明の第3実施形態の画像処理装置300のブロック図である。図14において、前述の実施形態に係る画像処理装置100、200と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
画像処理装置300は、入力映像信号に対応する注目画素の画素値を入力とし、処理タイミングを調整するために入力映像信号を遅延させる遅延部112と、注目画素の画素値に誤差を加算する誤差加算部105と、誤差加算部105からの出力された映像信号(注目画素に対応)に対して階調制限を行う階調制限部106と、階調制限前の注目画素の画素値から階調制限後の注目画素の画素値を減算する減算器109と、を備える。また、画像処理装置300は、入力映像信号を画素単位で複数画素分記憶するドット記憶部102と、入力映像信号をライン単位で複数ライン分記憶するライン記憶部103と、注目画素の画素値とその周辺画素の画素値とからなる領域にHPFをかけ、高周波成分であるHPF値を算出するHPF値算出部1101と、注目画素の画素値とその周辺画素の画素値とからなる領域における画素値の平均値を算出する平均値算出部1509と、HPF値算出部1101で算出されたHPF値と平均値算出部1509で算出された平均値により、フレーム内誤差配分比率とフレーム間誤差配分比率とを決定させ、さらに各画素についての重付を決定する重付決定部104と、を備える。さらに、画像処理装置100は、減算器109からの出力とフレーム内誤差配分比率とを乗算する乗算器110と、減算器109からの出力とフレーム間誤差配分比率とを乗算する乗算器111と、乗算器110の出力を記憶するフレーム内誤差記憶部107と、乗算器110の出力を記憶するフレーム間誤差記憶部108と、を備える。
平均値算出部1509は、図14に示すように、入力映像信号とドット記憶部102とライン記憶部103の出力とを入力とし、明度をあらわす画素値の平均値を出力とする。
重付決定部1504は、HPF値算出部1101から出力されたHPF値および平均値算出部1509から出力された平均値を入力とし、誤差をI番目のフレームの未処理の画素へ配分する比率(フレーム内誤差配分比率)により決定した各画素の重付値を乗算器110に出力する。また、重付決定部1104は、(I+1)番目のフレームの画素へ配分する比率(フレーム間誤差配分比率)により決定した各画素の重付値を乗算器111に出力する。
<3.2:画像処理装置の動作>
本実施形態と前述の実施形態とで同様の部分については、その詳細な説明を省略する。本実施形態と前述の実施形態との相違点は平均値算出部1509と重付決定部1504である。
本実施形態において、平均値算出部1509について説明する。
平均値算出部1509では、注目画素とその周辺画素を含め1つのブロックとして、そのブロック内にある画素の画素値の平均を算出する。例えば、3画素×3画素からなるブロックについて説明する。平均値算出部1509による、1つのブロックに対する平均値の算出が終了したら、1つ隣の画素を注目画素としブロック内の画素値の平均値の算出が、平均値算出部1509により実行される。1ラインの画素に対して処理を終えたら、次のラインに移り同様に平均値が、平均値算出部1509により算出される。
本実施形態において、重付決定部1504について説明する。
図7は、重付決定部1504の処理を説明するためのフローチャートである。
画像処理装置300の重付決定部1504において、S702およびS703での内容は、第1実施形態の重付決定部104でのS702およびS703での内容と同様であるので、詳細な説明を省略し、S701での処理についてのみ説明する。
本実施形態でも第1実施形態と同様にS701での処理は、フレーム内誤差配分比率とフレーム間誤差配分比率を算出することである。異なる点は第1実施形態ではI番目のフレームの画素値の変動の大きさに基づく値のみから2つの配分比率を算出するが、本実施形態ではI番目のフレームの画素値の変動の大きさに基づく値と明るさに基づく値とから2つの配分比率を算出する点である。
図15は、画素値の変動の大きさに基づく値から算出される重み係数Wfo1を求める関数の一例である。この関数を式で表すと(数式3)のようになる。
Figure 0004912398
図16は、明るさに基づく値から算出される重み係数Wfo2を求める関数の一例である。この関数を式で表すと(数式4)のようになる。
Figure 0004912398
2つの重み係数Wfo1およびWfo2からフレーム間誤差配分比率Wfoを算出する関数を式で表すと(数式5)のようになる。
Figure 0004912398
この関数によりフレーム間誤差配分比率は、画素値の変動が第1の閾値以下のところは「0」となり、第2の閾値より大きいところは「0」ではない値「R1」となり、第1の閾値と第2の閾値の間にあるときは第1の閾値に近いほど小さい値となる。また、明るさが第3の閾値より小さいところは0となり、第4の閾値より大きいところは0ではない値となり、第3の閾値と第4の閾値との間にあるときは、第3の閾値に近いほど小さい値となる(ステップS701)。
本実施形態に係る画像処理装置300では、誤差を配分する比率を明るさに基づく値によって変える。人間の視覚特性では、表示装置に表示された映像(画像)において、明部の変化に比べ、暗部の変化の方が気づきやすい(感度が高い)。そのため、画像処理装置300では、明部(画素値が高い画素(平均画素値が高い複数画素からなる領域))から暗部(画素値が低い画素(平均画素値が低い複数画素からなる領域))に近づくほどフレーム間に配分する誤差を小さくし、ちらつきが気づきやすい暗部ではフレーム間で誤差を配分しないようにしている。これにより、画像処理装置300では、人間の視覚特性に適した誤差配分比率にすることができ、映像信号により形成される映像(表示装置により表示される映像)において発生するちらつきを抑制することができる。
また、画像処理装置300では、明るさに基づく値を注目画素とその周辺画素からなる所定の領域から算出することで、次のフレームの同じ位置の領域内の明るさを推測することができる。
さらに、画像処理装置300は、画素値の変動の大きさに基づく値と明るさに基づく値とで誤差の配分比率を変えるという構成であるので、暗部で画素値の変動が小さい領域が複数フレーム続く場合を推測することができる。そして、画像処理装置300では、このちらつきが目立ちやすい条件(暗部で画素値の変動が小さい領域が複数フレーム続く場合)のときに、フレーム間で誤差を配分しないことで、映像信号により形成される映像(表示装置により表示される映像)において発生するちらつきを効果的に抑制することができる。
[他の実施形態]
なお、上記実施形態では、フレームでの処理について説明したが、フィールドでの処理であってもよい。
また、本発明を上記実施形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上記の実施形態に限定されないのはもちろんである。以下のような場合も本発明に含まれる。
(1)上記の各装置は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、などから構成されるコンピュータシステムである。前記RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、各装置は、その機能を達成する。ここでコンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
(2)上記の各装置を構成する構成要素の一部または全部は、1個のシステムLSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)から構成されているとしてもよい。システムLSIは、複数の構成部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。前記RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。
(3)上記の各装置を構成する構成要素の一部または全部は、各装置に脱着可能なICカードまたは単体のモジュールから構成されているとしてもよい。前記ICカードまたは前記モジュールは、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどから構成されるコンピュータシステムである。前記ICカードまたは前記モジュールは、上記の超多機能LSIを含むとしてもよい。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、前記ICカードまたは前記モジュールは、その機能を達成する。このICカードまたはこのモジュールは、耐タンパ性を有するとしてもよい。
(4)本発明は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよいし、前記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
また、本発明は、前記コンピュータプログラムまたは前記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray Disc)、半導体メモリなどに記録したものとしてもよい。
また、これらの記録媒体に記録されている前記デジタル信号であるとしてもよい。
また、本発明は、前記コンピュータプログラムまたは前記デジタル信号を、電気通信回線、無線または有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送するものとしてもよい。
また、本発明は、マイクロプロセッサとメモリを備えたコンピュータシステムであって、前記メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムにしたがって動作するとしてもよい。
また、前記プログラムまたは前記デジタル信号を前記記録媒体に記録して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしてもよい。
また、前記プログラムまたは前記デジタル信号を、前記ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしてもよい。
(5)上記実施形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
また、上記実施形態の各処理をハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェアにより実現してもよい。さらに、ソフトウェアおよびハードウェアの混在処理により実現しても良い。上記実施形態に係る画像処理装置をソフトウェア処理により実現する場合、例えば、タイミング調整のために、誤差加算部105の前段に配置されている遅延部112等を省略することができる。なお、上記実施形態に係る画像処理装置をハードウェアにより実現する場合、各処理を行うためのタイミング調整を行う必要があるのは言うまでもない。上記実施形態においては、説明便宜のため、実際のハードウェア設計で生じる各種信号のタイミング調整の詳細については省略している。
なお、本発明の具体的な構成は、前述の実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更および修正が可能である。
本発明にかかる画像処理装置は、注目画素とその周辺画素からなる領域から算出する画素値の変動の大きさに基づく値で誤差を配分する比率を変えるという構成にしたことにより、ちらつきの目立つ領域とそれ以外の領域を区別し誤差を配分する比率を変えるので、ちらつきを抑えた階調再現性が良い映像を得ることができ、TV放送受信機やプロジェクターなどのディスプレイ装置に用いることができる。
本発明の第1実施形態における画像処理装置のブロック図 誤差拡散によるちらつきの説明図 フレーム間の構図の変化を示す図 輝度値の変化によってちらつく場合を示す図 輝度値の変化によってちらつかない場合示す図 注目画素と周辺画素の領域を示す図 重付決定部の処理を示すフローチャート 分散から他のフレームの誤差を配分する比率を求める関数の図 フレーム内で誤差を配分する画素の図 次のフレームで誤差を配分する画素の図 本発明の第2実施形態における画像処理装置のブロック図 HPFの図 HPF値から他のフレームの誤差を配分する比率を求める関数の図 本発明の第3実施形態における画像処理装置のブロック図 画素値の変動の大きさから重み係数を求める関数の図 明るさから重み係数を求める関数の図 従来のちらつきを抑制した誤差拡散処理のブロック図
符号の説明
100、200、300 画像処理装置
101 分散値算出部
102 ドット記憶部
103 ライン記憶部
104、1504 重付決定部
105 誤差加算部
106 階調制限部
107 フレーム内誤差記憶部
108 フレーム間誤差記憶部
109 減算器
110、111 乗算器
113 誤差加算部
1101 HPF値算出部
1104 重付決定部
1401 フレーム記憶部
1404 重付決定部
1406 階調制限部
14071 ドット誤差記憶部
14072 ライン誤差記憶部
1409 絶対値化部
1509 平均値算出部

Claims (20)

  1. M階調の第1映像信号をN階調の第2映像信号(N<M、MおよびNは自然数)に階調を制限することにより変換する場合に、注目画素において生じる誤差を拡散させる画像処理装置であって、
    前記第1映像信号により構成される第1フレーム内において、前記注目画素と前記注目画素の周辺の2つ以上の周辺画素とからなる所定の領域内の画素値から画素値の変動の大きさに基づく画素変動情報を取得する画素変動情報取得部と、
    前記画素変動情報に基づき、前記注目画素において生じる前記誤差を前記第1フレーム内に配分するためのフレーム内誤差配分比率と、前記注目画素において生じる前記誤差を前記第1フレームと異なる第2フレームに配分するためのフレーム間誤差配分比率とを決定するとともに、前記フレーム内誤差配分比率および前記フレーム間誤差配分比率に基づき、前記第1フレーム内の前記周辺画素についてのフレーム内誤差配分重付と、前記第2フレーム内の前記注目画素と同じ画素位置の第2フレーム内注目画素および前記周辺画素と同じ画素位置の第2フレーム内周辺画素についてのフレーム間誤差配分重付と、を決定する重付決定部と、
    前記フレーム内誤差配分比率および前記フレーム内誤差配分重付に基づき、前記注目画素において生じる前記誤差を前記第1フレーム内の前記周辺画素に配分し、前記フレーム間誤差配分比率および前記フレーム間誤差配分重付に基づき、前記注目画素において生じる前記誤差を前記第2フレーム内注目画素および前記第2フレーム内周辺画素に配分する誤差拡散部と、
    を備える画像処理装置。
  2. 前記誤差拡散部は、
    前記第1フレーム内で前記誤差を配分させる対象とする前記周辺画素ごとに、前記重付決定部により決定された前記フレーム内誤差配分比率および前記フレーム内誤差配分重付を乗算した乗算結果と、前記注目画素において生じる前記誤差とを乗算する第1乗算器と、
    前記第2フレーム内注目画素および前記第2フレーム内周辺画素ごとに、前記重付決定部により決定された前記フレーム間誤差配分比率および前記フレーム間誤差配分重付を乗算した乗算結果と、前記注目画素において生じる前記誤差とを乗算する第2乗算器と、
    前記第1フレーム内で前記誤差を配分させる対象とする前記周辺画素ごとに、前記周辺画素の画素位置の情報とともに、前記第1乗算器による乗算結果を記憶するフレーム内誤差記憶部と、
    前記第2フレーム内で前記誤差を配分させる対象とする前記第2フレーム内注目画素および前記第2フレーム内周辺画素ごとに、前記第2フレーム内注目画素および前記第2フレーム内周辺画素の画素位置の情報とともに、前記第2乗算器による乗算結果を記憶するフレーム間誤差記憶部と、
    誤差を加算する対象としている前記注目画素の画素位置と前記フレーム内誤差記憶部に記憶されている前記周辺画素のいずれかの画素位置とが一致した場合、前記フレーム内誤差記憶部に前記注目画素の画素位置の画素に対して加算するための前記誤差として記憶されている前記誤差を、前記注目画素に加算するとともに、誤差を加算する対象としている前記注目画素の画素位置と前記フレーム間誤差記憶部に記憶されている前記第2フレーム内注目画素および前記第2フレーム内周辺画素のいずれかの画素位置とが一致した場合、前記フレーム間誤差記憶部に前記注目画素の画素位置の画素に対して加算するための前記誤差として記憶されている前記誤差を、前記注目画素に加算する誤差加算部と、
    を有する、
    請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記第2フレームは、前記第1フレームに続くフレームである、
    請求項1または2に記載の画像処理装置
  4. 前記フレーム内誤差配分率と前記フレーム間誤差配分比率との和は、「1」である、
    請求項1から3のいずれかに記載の画像処理装置。
  5. 前記重付決定部は、前記画素変動情報取得部により取得された前記画素変動情報の値が第1閾値より小さいときは、前記フレーム間誤差配分比率を「0」とする、
    請求項1から4のいずれかに記載の画像処理装置。
  6. 前記重付決定部は、前記画素変動情報取得部により取得された前記画素変動情報の値が前記第1閾値以上の場合、前記フレーム間誤差配分比率を「0」より大きい値とする、
    請求項1から5のいずれかに記載の画像処理装置。
  7. 前記重付決定部は、前記画素変動情報取得部により取得された前記画素変動情報の値が前記第1閾値と前記第1閾値より大きな値である第2閾値との間の値である場合、前記画素変動情報の値が前記第1閾値に近いほど前記フレーム間誤差配分比率を小さくする、
    請求項1から6のいずれかに記載の画像処理装置。
  8. 前記画素変動情報取得部は、前記所定の領域内の前記画素値の分散から前記画素変動情報を算出する、
    請求項1から7のいずれかに記載の画像処理装置。
  9. 前記画素変動情報取得部は、前記所定の領域の周波数成分から前記画素変動情報を算出する、
    請求項1から7のいずれかに記載の画像処理装置。
  10. 前記第1フレーム内において、前記注目画素と前記周辺画素とからなる前記所定の領域内の画素の画素値から明るさに基づく値である明度を算出する明度算出部をさらに備え、
    前記重付決定部は、前記明度および前記画素変動情報に基づき、前記フレーム内誤差配分比率、前記フレーム間誤差配分比率、前記フレーム内誤差配分重付、および前記フレーム間誤差配分重付を決定する、
    請求項1から9のいずれかに記載の画像処理装置。
  11. 前記重付決定部は、前記明度が第3閾値より小さい場合は、前記フレーム間誤差配分比率を「0」とする、
    請求項10に記載の画像処理装置。
  12. 前記重付決定部は、前記明度が第3閾値以上の場合、前記フレーム間誤差配分比率を「0」より大きい値とする、
    請求項10または11に記載の画像処理装置。
  13. 前記重付決定部は、
    前記明度が前記第3閾値と前記第3閾値より大きな値である第4の閾値の間の値である場合、前記明度が前記第3閾値に近いほど前記フレーム間誤差配分比率を小さくする、
    請求項10から12のいずれかに記載の画像処理装置
  14. 前記明度算出部は、前記所定の領域内の画素の画素値の平均値から前記明度を算出する、
    請求項10から13のいずれかに記載の画像処理装置。
  15. 請求項1から14のいずれかに記載の画像処理装置を備える表示装置。
  16. 請求項1から14のいずれかに記載の画像処理装置を備えるプラズマ・ディスプレイ装置。
  17. M階調の第1映像信号をN階調の第2映像信号(N<M、MおよびNは自然数)に階調を制限することにより変換する場合に、注目画素において生じる誤差を拡散させる画像処理方法であって、
    前記第1映像信号により構成される第1フレーム内において、前記注目画素と前記注目画素の周辺の2つ以上の周辺画素とからなる所定の領域内の画素値から画素値の変動の大きさに基づく画素変動情報を取得する画素変動情報取得ステップと、
    前記画素変動情報に基づき、前記注目画素において生じる前記誤差を前記第1フレーム内に配分するためのフレーム内誤差配分比率と、前記注目画素において生じる前記誤差を前記第1フレームと異なる第2フレームに配分するためのフレーム間誤差配分比率とを決定するとともに、前記フレーム内誤差配分比率および前記フレーム間誤差配分比率に基づき、前記第1フレーム内の前記周辺画素についてのフレーム内誤差配分重付と、前記第2フレーム内の前記注目画素と同じ画素位置の第2フレーム内注目画素および前記周辺画素と同じ画素位置の第2フレーム内周辺画素についてのフレーム間誤差配分重付と、を決定する重付決定ステップと、
    前記フレーム内誤差配分比率および前記フレーム内誤差配分重付に基づき、前記注目画素において生じる前記誤差を前記第1フレーム内の前記周辺画素に配分し、前記フレーム間誤差配分比率および前記フレーム間誤差配分重付に基づき、前記注目画素において生じる前記誤差を前記第2フレーム内注目画素および前記第2フレーム内周辺画素に配分する誤差拡散ステップと、
    を備える画像処理方法。
  18. コンピュータに、
    M階調の第1映像信号をN階調の第2映像信号(N<M、MおよびNは自然数)に階調を制限することにより変換する場合に、注目画素において生じる誤差を拡散させる画像処理を実行させるプログラムであって、
    コンピュータを、
    前記第1映像信号により構成される第1フレーム内において、前記注目画素と前記注目画素の周辺の2つ以上の周辺画素とからなる所定の領域内の画素値から画素値の変動の大きさに基づく画素変動情報を取得する画素変動情報取得部、
    前記画素変動情報に基づき、前記注目画素において生じる前記誤差を前記第1フレーム内に配分するためのフレーム内誤差配分比率と、前記注目画素において生じる前記誤差を前記第1フレームと異なる第2フレームに配分するためのフレーム間誤差配分比率とを決定するとともに、前記フレーム内誤差配分比率および前記フレーム間誤差配分比率に基づき、前記第1フレーム内の前記周辺画素についてのフレーム内誤差配分重付と、前記第2フレーム内の前記注目画素と同じ画素位置の第2フレーム内注目画素および前記周辺画素と同じ画素位置の第2フレーム内周辺画素についてのフレーム間誤差配分重付と、を決定する重付決定部、
    前記フレーム内誤差配分比率および前記フレーム内誤差配分重付に基づき、前記注目画素において生じる前記誤差を前記第1フレーム内の前記周辺画素に配分し、前記フレーム間誤差配分比率および前記フレーム間誤差配分重付に基づき、前記注目画素において生じる前記誤差を前記第2フレーム内注目画素および前記第2フレーム内周辺画素に配分する誤差拡散部、
    として機能させるためのプログラム。
  19. コンピュータに、
    M階調の第1映像信号をN階調の第2映像信号(N<M、MおよびNは自然数)に階調を制限することにより変換する場合に、注目画素において生じる誤差を拡散させる画像処理を実行させるプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体であって、
    コンピュータを、
    前記第1映像信号により構成される第1フレーム内において、前記注目画素と前記注目画素の周辺の2つ以上の周辺画素とからなる所定の領域内の画素値から画素値の変動の大きさに基づく画素変動情報を取得する画素変動情報取得部、
    前記画素変動情報に基づき、前記注目画素において生じる前記誤差を前記第1フレーム内に配分するためのフレーム内誤差配分比率と、前記注目画素において生じる前記誤差を前記第1フレームと異なる第2フレームに配分するためのフレーム間誤差配分比率とを決定するとともに、前記フレーム内誤差配分比率および前記フレーム間誤差配分比率に基づき、前記第1フレーム内の前記周辺画素についてのフレーム内誤差配分重付と、前記第2フレーム内の前記注目画素と同じ画素位置の第2フレーム内注目画素および前記周辺画素と同じ画素位置の第2フレーム内周辺画素についてのフレーム間誤差配分重付と、を決定する重付決定部、
    前記フレーム内誤差配分比率および前記フレーム内誤差配分重付に基づき、前記注目画素において生じる前記誤差を前記第1フレーム内の前記周辺画素に配分し、前記フレーム間誤差配分比率および前記フレーム間誤差配分重付に基づき、前記注目画素において生じる前記誤差を前記第2フレーム内注目画素および前記第2フレーム内周辺画素に配分する誤差拡散部、
    として機能させるためのプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
  20. M階調の第1映像信号をN階調の第2映像信号(N<M、MおよびNは自然数)に階調を制限することにより変換する場合に、注目画素において生じる誤差を拡散させる集積回路であって、
    前記第1映像信号により構成される第1フレーム内において、前記注目画素と前記注目画素の周辺の2つ以上の周辺画素とからなる所定の領域内の画素値から画素値の変動の大きさに基づく画素変動情報を取得する画素変動情報取得部と、
    前記画素変動情報に基づき、前記注目画素において生じる前記誤差を前記第1フレーム内に配分するためのフレーム内誤差配分比率と、前記注目画素において生じる前記誤差を前記第1フレームと異なる第2フレームに配分するためのフレーム間誤差配分比率とを決定するとともに、前記フレーム内誤差配分比率および前記フレーム間誤差配分比率に基づき、前記第1フレーム内の前記周辺画素についてのフレーム内誤差配分重付と、前記第2フレーム内の前記注目画素と同じ画素位置の第2フレーム内注目画素および前記周辺画素と同じ画素位置の第2フレーム内周辺画素についてのフレーム間誤差配分重付と、を決定する重付決定部と、
    前記フレーム内誤差配分比率および前記フレーム内誤差配分重付に基づき、前記注目画素において生じる前記誤差を前記第1フレーム内の前記周辺画素に配分し、前記フレーム間誤差配分比率および前記フレーム間誤差配分重付に基づき、前記注目画素において生じる前記誤差を前記第2フレーム内注目画素および前記第2フレーム内周辺画素に配分する誤差拡散部と、
    を備える集積回路。
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