以下、本発明の一実施の形態を、図面を参照して説明する。
図4および図11において、例えば一戸建てやマンションなどの住宅用玄関ドアなどに用いられる扉装置11を示す。この扉装置11は、建物側に設置される扉枠12、およびこの扉枠12に対して開閉可能でかつ一側の戸尻13aおよび他側の戸先13bが扉枠12の内側に嵌まり込んで閉鎖する扉体13を備えている。なお、扉体13の一面を室内Aに臨む内面13c、扉体13の他面を室外(屋外)Bに臨む外面13dとして説明する。
扉枠12は、幅方向一側の枠部16、他側の枠部17、天井側の枠部18、床側の枠部19を有する縦長の四角形枠状に形成され、これら枠部16〜19の内側に人が出入り可能とする開口部20が形成されている。一側の枠部16および他側の枠部17の互いに対向する内面には、室内A側および室外B側から開口部20の内方へ向けて突出して断面略コ字形となる枠縁部21,21および枠縁部22,22が上下方向全域にわたって形成され、室内A側と室外B側の枠縁部21,21間および枠縁部22,22間に開口部20の内方へ向けて開口する断面略コ字形となる戸尻嵌込み凹部23および戸先嵌込み凹部24が上下方向全域にわたって形成されている。
扉体13は、扉枠12の開口部20の幅方向寸法より大きく、かつ戸尻嵌込み凹部23と戸先嵌込み凹部24との各奥側までの幅方向寸法より小さく形成されており、戸尻13aおよび戸先13bが戸尻嵌込み凹部23および戸先嵌込み凹部24に嵌め込まれて閉鎖状態となるように構成されている。
また、扉体13の戸尻13aは、扉体支持手段としての2自由度のヒンジ27により扉枠12の一側の枠部16に対して支持されている。このヒンジ27は、断面略C字形で、扉体13の上部の一部を除く上下方向の大部分に対応した長さに形成され、一端が枠部16の戸尻嵌込み凹部23内であって室外B側の枠縁部21の内側に支軸28を支点として回動可能に軸支され、他端が扉体13の戸尻13aであって内面13c側の位置に支軸29を支点として回動可能に軸支されている。
ヒンジ27は、一端の支軸28を支点として他端の支軸29つまり扉体13の戸尻13aを、図4(a)に示す枠部16の戸尻嵌込み凹部23内に挿入させる閉鎖位置と、図4(d)に示す枠部16の室外B側の半開位置との間で旋回移動させる。すなわち、ヒンジ27により、扉体13を閉鎖する際には、図4(d)(c)(b)(a)の順に示すように、扉体13の戸先13bを扉枠12の内側から枠部17の戸先嵌込み凹部24に挿入させ、扉体13の戸尻13aを扉枠12の内側に移動させてから、扉体13を戸尻13a側へ移動させつつ扉体13の戸尻13aを枠部16の戸尻嵌込み凹部23に挿入させる。また、扉体13を開放する際には、図4(a)(b)(c)(d)の順に示すように、扉体13を戸先13b側へ移動させて扉体13の戸尻13aを枠部16の戸尻嵌込み凹部23から外しながら扉枠12の外側に移動させるとともに、扉体13を戸尻13a側へ移動させて扉体13の戸先13bを枠部17の戸先嵌込み凹部24から外して開放可能とする。
また、枠部17の戸先嵌込み凹部24の上下部にはガイド軸32が配設され、扉体13の戸先13bの上下面にはガイド軸32に係合するガイド溝33を有するガイド金具34が取り付けられている。これらガイド軸32およびガイド金具34により、扉体13の戸先13bを枠部17の戸先嵌込み凹部24に挿脱する際のガイドとなるとともに、閉鎖状態で扉体13の戸先13bを位置決め保持し、がたつきを防止できる。
また、扉枠12の戸尻嵌込み凹部23および戸先嵌込み凹部24には、嵌め込まれた扉体13の内面13cおよび外面13dの両面にそれぞれ接触するパッキング37が配設されている。
また、図11に示すように、扉枠12の上部側の枠部18の室内A側には収納部40が配設されている。枠部16内の上部には扉体13を閉鎖位置と半開位置との間で自動開閉する開閉ユニット41が配設され、収納部40内には扉体13の閉鎖位置でロックおよびロック解除するロックユニット42や扉装置11を制御する制御部101などが配設されている。
開閉ユニット41は、駆動部として開閉駆動モータ、およびこの開閉駆動モータの駆動力によって扉体13を自動開閉する開閉機構を備えている。さらに、扉体13の閉鎖位置で開閉駆動モータと開閉機構との駆動系を開放するクラッチ、および扉体13を閉鎖位置から半開位置に向けて付勢する開閉機構に組み込まれた付勢手段を備え、扉体13を閉鎖位置でロックユニット42によるロックが解除された場合には、開閉駆動モータの駆動無しに、扉体13が半開位置に自動的に開放されるように構成されている。
ロックユニット42は、扉体13の閉鎖時に扉体13が閉鎖位置に移動することによってラッチがかかって自動的にロック状態となり、扉体13の開放時にラッチロック解除ソレノイドでラッチによるロックを解除して扉体13の開放を可能とする。このロックユニット42には、ワイヤ43の一端が連結され、このワイヤ43の他端側が引っ張り操作されることにより、ラッチロック解除ソレノイドの駆動無しにロック解除が可能になっている。
また、扉体13の内面13cの上部側にはドアクローザ45が配設されている。このドアクローザ45により、ヒンジ27の支軸29を支点として開閉する扉体13を閉じる方向に付勢して半開位置まで自動的に閉めるように構成されている。
また、扉枠12の上部側の枠部18および扉体13の戸先13bの上部には、扉体13の開放を半開位置で規制するロック機構としてのドアガード機構48が設けられている。このドアガード機構48は、扉枠12の上部側の枠部18内に配設されたドアガード機構本体49、および扉体13の戸先13bの上面に取り付けられた受金具50を備えている。
図5ないし図7に示すように、ドアガード機構本体49は、枠部18に取り付けられる取付枠52を有し、この取付枠52内には、枠部18内に退避する上方の退避位置であるドアガード解除位置と枠部18の下面から突出して受金具50に入り込む下方への進出位置であるドアガード位置との間で上下方向に移動可能とするドアガードとしてのドアガード軸53が配置され、このドアガード軸53を上下方向に移動させる伝達部材54が軸55によって回動可能に軸支され、この伝達部材54を回動させるスライド部材56が枠部18に沿って水平方向にスライド可能に取り付けられている。伝達部材54には、ドアガード軸53が下方のドアガード位置へ移動する方向に付勢する図示しないばねが取り付けられている。スライド部材56にはワイヤ57の一端が連結され、このワイヤ57の他端側が引っ張り操作されることにより、ばねの付勢に抗してドアガード軸53が上方のドアガード解除位置へ移動する。ワイヤ57はガイドチューブ58内を通ってドアガード機構本体49に導かれており、このガイドチューブ58の一端が取付枠52に取り付けられている。ドアガード軸53は、円柱状で、先端側部に係合部59が切り欠き形成されている。
受金具50にはドアガード軸53が入り込むドアガード溝61が形成され、このドアガード溝61には、扉体13の戸尻13a側に、ドアガード軸53が挿脱可能とするとともに、ドアガード軸53が入り込んだ状態で扉体13の閉鎖位置と半開位置との間での開閉移動を許容する比較的幅の広い遊動溝部62が形成され、一方、扉体13の戸先13b側に、扉体13が半開位置に移動した際にドアガード軸53が係合して扉体13の半開位置以上の開放を規制する比較的幅の狭い規制溝部63が形成されている。規制溝部63の下方には、この規制溝部63に係合したドアガード軸53の係合部59が係合してドアガード軸53が上方へ抜けるのを規制する規制部64が設けられている。
また、図8および図11に示すように、戸先13b側の枠部17の室内A側には操作パネル67が取り付けられている。この操作パネル67には、扉体13の開閉を指示する開閉操作部68が配設され、この開閉操作部68の上側にドアガード機構48を操作するドアガード操作部およびシステムロック指示部としてのドアガードレバー69が配設され、開閉操作部68の下側に緊急解除操作部としての緊急解除レバー70が配設されている。
開閉操作部68は、例えば押ボタンスイッチによって構成され、扉体13が閉鎖位置にあるときに操作すれば開閉ユニット41によって扉体13を半開位置に自動開放し、扉体13が半開位置にあるときに操作すれば開閉ユニット41によって扉体13を閉鎖位置に自動閉鎖する。
ドアガードレバー69は、操作パネル67に対して上下方向にスライド操作可能に取り付けられている。ドアガードレバー69の裏面側には、上下方向に3個所の凹部71を有するカム72が取り付けられているとともに、このカム72にカムローラ73を係合させてばね付勢するカムローラ支持部材74が取り付けられている。そして、ドアガードレバー69は、カムローラ73に対して3個所の凹部71が係合する上下方向に3つの位置を取ることが可能で、下側位置をドアガード解除位置、中間位置をドアガード位置、上側位置をシステムロック位置としている。
図9に示すように、ドアガードレバー69の下部側にはドアガード作用部76が設けられている。このドアガード作用部76の近傍にはこのドアガード作用部76の下面側に当接可能とするローラ77を軸支した揺動部材78が配置され、この揺動部材78は操作パネル67に取り付けられた取付部材79に軸80によって上下方向に揺動可能に取り付けられている。揺動部材78にはローラ81が軸支され、このローラ81の下面にリンク82の下端で略L字形に折曲された折曲部82aが当接されている。リンク82は、操作パネル67に対して上下方向にスライド可能に取り付けられ、上端にはドアガード機構本体49側に一端が連結されたワイヤ57の他端が連結され、ドアガード機構本体49の伝達部材54に取り付けられたばねの付勢でワイヤ57を介して上方へ付勢されている。取付部材79には、ドアガードレバー69を下側のドアガード解除位置から中間のドアガード位置に移動させた位置で、揺動部材78の上方への揺動を規制するストッパ83が配設されている。
そして、ドアガードレバー69を下側のドアガード解除位置に移動させることにより、ドアガード作用部76でローラ77を介して揺動部材78が下方へ揺動し、この揺動部材78のローラ81でリンク82が下方にスライドし、ワイヤ57を介して、ドアガード軸53が上方の退避位置であるドアガード解除位置に移動する。また、ドアガードレバー69を下側のドアガード解除位置から中間のドアガード位置に移動させることにより、揺動部材78が上方に揺動し、リンク82が上方にスライドし、ワイヤ57を介して、ドアガード軸53が扉体13の受金具50に入り込む下方の進出位置であるドアガード位置に移動する。また、ドアガードレバー69を中間のドアガード位置から上側のシステムロック位置に移動させることにより、ドアガード作用部76は上方へ移動するが、揺動部材78はストッパ83に当接して上方への揺動が規制され、したがって、リンク82の上方へのスライドが規制され、ドアガード位置が保たれる。
図8に示すように、ドアガードレバー69の裏面側には、システムロック作動部85が設けられ、ドアガードレバー69が上側のシステムロック位置に移動することにより、システムロック作動部85でオンするシステムロック検知スイッチ86が配設されている。このシステムロック検知スイッチ86がオンすることにより、扉装置11を制御する制御部がシステムロック状態となり、開閉操作部68の操作を無効とし、扉体13の自動開閉動作を禁止する。
また、緊急解除レバー70は、操作パネル67に対して上側の通常位置と下側の緊急解除位置との間で上下方向にスライド操作可能に取り付けられ、上部の通常位置に向けてばねで付勢されている。
緊急解除レバー70の上部には、この緊急解除レバー70が緊急解除位置に下降する際に、ドアガードレバー69の下部に略L字形に設けられた緊急解除作用受部69aに対して係合可能とする略L字形の緊急解除作用部70aが設けられている。
そして、ドアガードレバー69がドアガード位置およびその上方のシステムロック位置(図8(a)参照)にある場合に、緊急解除レバー70を下方の緊急解除位置へスライド操作することにより、緊急解除レバー70の緊急解除作用部70aがドアガードレバー69の緊急解除作用受部69aに係合してドアガードレバー69を強制的にドアガード解除位置に下降させる。ドアガードレバー69がドアガード解除位置(図8(b)参照)にある場合には、緊急解除レバー70を下方の緊急解除位置へスライド操作しても、緊急解除レバー70の緊急解除作用部70aがドアガードレバー69の緊急解除作用受部69aに係合しない。
緊急解除レバー70にはリンク88が取り付けられ、このリンク88にロックユニット42に一端が連結されたワイヤ43の他端が連結されている。緊急解除レバー70を下方の緊急解除位置へスライド操作することにより、リンク88およびワイヤ43を介して、ロックユニット42のロックが解除される。
また、戸先13b側の枠部17の室外B側にも操作パネル91が取り付けられている。この操作パネル91には、扉体13の開閉を指示する図示しない開閉操作部、および緊急解除操作部として緊急解除ダイヤル92が配設されている。緊急解除ダイヤル92は、ダイヤルキーの機能を有し、解錠することによって緊急解除ダイヤル92の回動操作が可能となる。緊急解除ダイヤル92にはロックユニット42に一端が連結されたワイヤ43の他端が連結され、緊急解除ダイヤル92の回動操作により、ワイヤ43を介して、ロックユニット42のロックが解除される。
したがって、図10に示すように、ワイヤ43の他端側は、2つに分岐され、一方が緊急解除レバー70側に連結され、他方が緊急解除ダイヤル92側に連結されている。
次に、図3は扉装置11を制御するブロック図を示す。
扉装置11を制御する制御部101には、室内A側の操作パネル67、室外B側の操作パネル91、開閉ユニット41、ロックユニット42、およびドアガード機構48にそれぞれ配置されている各電気機器が接続されている。
すなわち、室内A側の操作パネル67では、開閉操作部68、システムロック検知スイッチ86、システムロックなどの動作状態を表示する表示部102、操作に応じてブザー音を発するブザー103などが接続されている。ブザー103はシステムロックの無効を報知するための報知手段として構成されている。
室外B側の操作パネル91では、開閉操作部104、動作状態を表示する表示部105、操作に応じてブザー音を発するブザー106などが接続されている。
開閉ユニット41では、駆動部としての開閉駆動モータ107、駆動系を接続および遮断するクラッチ108、ヒンジ27の回動位置を検知するヒンジ位置検知部109などが接続されている。
ロックユニット42では、ロックユニット42のラッチロックを解除するラッチロック解除ソレノイド110、閉鎖位置に移動した扉体13の戸先13bを検知する検知手段としての戸先戻り検知スイッチ111、ロックユニット42でラッチロックしたことを検知するラッチ検知スイッチ112などが接続されている。
ドアガード機構48では、ドアガード軸53が下方に突出したドアガード位置にあることを検知するドアガードオン検知スイッチ113、ドアガード軸53が上方に退避したドアガード解除位置にあること検知するドアガードオフ検知スイッチ114などが接続されている。
そして、制御部101は、ドアガードレバー69をシステムロック位置にセットしたことをシステムロック検知スイッチ86で検知すれば、すなわちシステムロックが指示されれば、開閉操作部68の操作を無効とするように制御する機能を有し、さらに、戸先戻り検知スイッチ111にて扉体13が閉鎖位置にないことが検知されているときに、システムロックが指示されたら、システムロックの指示を無効とするとともに、ブザー103でシステムロックの無効を報知させる機能を有している。
次に、扉装置11の動作を説明する。
図4(a)に示すように、扉装置11の扉体13が閉鎖位置にある場合、扉体13の戸尻13aおよび戸先13bが扉枠12の各枠部16,17の戸尻嵌込み凹部23および戸先嵌込み凹部24に嵌め込まれ、また、ロックユニット42によって扉体13を閉鎖位置にロックしている。
そして、人の出入り時における扉体13の開閉動作について説明する。このとき、扉体13がドアガード状態にある場合には、室内A側の操作パネル67のドアガードレバー69をドアガード解除位置に移動させ、ドアガード状態を解除しておく。
まず、扉体13を開くには、室内A側の開閉操作部68または室外B側の開閉操作部104を操作することにより、ロックユニット42のラッチロック解除ソレノイド110の動作で扉体13のロックを解除した後、開閉ユニット41の開閉駆動モータ107の駆動で、ヒンジ27の一端の支軸28を支点として他端の支軸29つまり扉体13の戸尻13aを、枠部16の戸尻嵌込み凹部23内の嵌め込み位置から枠部16の室外B側の半開位置へ向けて旋回移動させる。
これにより、まず、図4(b)に示すように、扉体13が戸先13b側へ移動し、扉体13の戸尻13aが枠部16の戸尻嵌込み凹部23から開口部20内に外れる。
さらに、図4(c)に示すように、扉体13の戸尻13aが枠部16の室外B側に移動しながら扉体13が戸尻13a側へ移動し、扉体13の戸先13bが枠部17の戸先嵌込み凹部24から開口部20内に外れる。
図4(d)に示すように、ヒンジ27の他端の支軸29つまり扉体13の戸尻13aが半開位置に移動したら、開閉ユニット41の開閉駆動モータ107を停止する。
そして、ヒンジ27の支軸29を支点として扉体13を手動で人が出入できるように大きく開放することにより、人が出入りできる。開放した扉体13は、ドアクローザ45の作用により図4(d)に示す半開位置まで自動的に閉じる。
また、半開位置の扉体13を閉じるには、室内A側の開閉操作部68または室外B側の開閉操作部104を操作することにより、扉体13が図4(d)に示す半開位置に閉じていることをヒンジ位置検知部109で検知している状態で、開閉ユニット41の開閉駆動モータ107の駆動で、ヒンジ27の一端の支軸28を支点として他端の支軸29つまり扉体13の戸尻13aを、枠部16の室外B側の半開位置から、枠部16の戸尻嵌込み凹部23内の嵌め込み位置へ向けて旋回移動させる。
これにより、まず、図4(c)(b)に示すように、扉体13の戸先13bが扉枠12の内側から枠部17の戸先嵌込み凹部24に挿入され、扉体13の戸尻13aが枠部16より開口部20内の位置まで移動する。
さらに、図4(a)に示すように、扉体13の戸尻13aが枠部16の戸尻嵌込み凹部23に嵌り込みながら扉体13が戸尻13a側に移動する。
ヒンジ27の他端の支軸29つまり扉体13の戸尻13aが嵌め込み位置に移動したら、開閉ユニット41の開閉駆動モータ107を停止する。この扉体13の閉鎖時に扉体13が閉鎖位置に移動することによってロックユニット42のラッチがかかり、扉体13を自動的にロックする。
次に、図4(a)に示す閉鎖位置にある扉体13にドアガードをかける場合には、室内A側の操作パネル67のドアガードレバー69を下側のドアガード解除位置から中間のドアガード位置に移動させることにより、ワイヤ57を介して、ドアガード機構本体49のドアガード軸53が扉枠12の上側の枠部18から下方へ突出して扉体13の受金具50のドアガード溝61に入り込み、扉体13のドアガード状態となる。
この扉体13のドアガード状態で、室内A側の開閉操作部68を操作することにより、上述した人の出入り時における扉体13の開放動作と同様に、ロックユニット42のラッチロック解除ソレノイド110の動作で扉体13のロックを解除した後、開閉ユニット41の開閉駆動モータ107の駆動で扉体13を図4(b)に示す半開位置に移動させる。
このとき、閉鎖位置の扉体13が半開位置に移動するまでの開放動作の過程では、ドアガード軸53に対して遊動溝部62が位置していて扉体13の開放動作を許容でき、さらに、扉体13が半開位置に移動したら、ドアガード軸53に対して規制溝部63が係合し、扉体13の戸先13bが室内外方向へ移動するのを規制できる。
このドアガードがかかった扉体13の半開状態で、扉体13の戸先13bと枠部17との隙間を通じて、例えば、来訪者の確認や、比較的薄い郵便物などの受け渡しが可能となる。
扉体13の半開状態では、図7に示すように、ドアガード軸53の係合部59が受金具50の規制部64に係合しているため、仮に、室外B側から扉体13の戸先13bと扉枠12との隙間を通じてドアガードレバー69をドアガードレバー解除位置に移動させようとしても、ドアガード軸53は受金具50から外れず、ドアガード状態を維持するため、防犯性を確保できる。
ドアガード状態でかつ半開状態にある扉体13を閉じる場合には、室内A側の開閉操作部68を操作することにより、上述した人の出入り時における扉体13の閉鎖動作と同様に、開閉ユニット41の開閉駆動モータ107の駆動で扉体13を図4(a)に示す閉鎖位置に移動させ、ロックユニット42で扉体13をロックする。
また、扉体13の開閉状態を検知する扉状態検知手段があり、その扉状態検知手段が扉体13の半開状態であることを検知し、さらにドアガード状態のときに、室内A側からドアガードレバー69をシステムロック位置にすると、制御部101により、図4(c)のような室外Bからは室内Aが見えないが、扉体13の上方には室外Bとの隙間が生じる状態を検知するまで自動で動作する。この状態を通風状態という。通風状態とは、室外Bから室内Aが見られたくないが、室外Bから室内Aに風を取り入れたい場合などのときに利用できるものである。扉状態検知手段は、ヒンジ27の回動位置を検知するヒンジ位置検知部109を用いることができ、あるいは別の検知手段を用いてもよい。
また、扉体13のドアガード状態を解除する場合には、室内A側の操作パネル67のドアガードレバー69を中間のドアガード位置から下側のドアガード解除位置に移動させることにより、ワイヤ57を介して、ドアガード機構本体49のドアガード軸53を扉体13の受金具50から上方に抜き外し、扉体13のドアガード状態を解除する。
また、電気系統の故障などで、室内A側の開閉操作部68を操作しても、扉体13を開放することができない場合には、図8に示すように、緊急解除レバー70を通常位置から緊急解除位置に押し下げ操作する。この緊急解除レバー70の操作により、ドアガードレバー69がドアガード位置またはシステムロック位置にある場合には、緊急解除レバー70の緊急解除作用部70aがドアガードレバー69の緊急解除作用受部69aに係合してドアガードレバー69をドアガード解除位置に移動させ、ワイヤ57を介して、ドアガード機構本体49のドアガード軸53を扉体13の受金具50から上方に抜き外して扉体13のドアガードを解除し、さらに、ワイヤ43を介して、ロックユニット42のロックを解除し、開閉ユニット41により、開閉駆動モータ107の駆動無しに、扉体13が半開位置に自動的に開放する。
このように、緊急解除レバー70を操作することにより、ロックユニット42による扉体13のロックを解除させるとともに、ドアガード軸53が扉体13の受金具50に入り込んでいてもそのドアガード軸53を扉体13の受金具50から退避させるため、一度の操作で扉体13を開放できる。
また、外出から帰宅したときに、電気系統の故障などで、室外B側の開閉操作部を操作しても、扉体13を開放することができず、かつ室内Aに誰も居ないような場合(扉体13にドアガードがかかっていない)には、緊急解除ダイヤル92を解錠して操作することにより、ワイヤ43を介して、ロックユニット42のロックを解除し、開閉ユニット41により、開閉駆動モータ107の駆動無しに、扉体13が半開位置に自動的に開放する。
また、ドアガードレバー69を扉体13にドアガードをかける中間位置のドアガード位置よりさらに上側位置のシステムロック位置に移動させることにより、システムロック作動部85でシステムロック検知スイッチ86をオンするため、制御部101ではシステムロック状態とし、開閉操作部68の操作を無効とし、扉体13の自動開閉動作を禁止する。
すなわち、図1のフローチャートに示すように、開閉操作部68が操作された場合、現在のシステムの状態を確認し、システムロックの状態であれば、開閉操作部68の操作を無効とし、報知手段であるブザー103の発呼音で報知する。なお、表示部105でエラー表示して報知するようにしてもよい。また、システムロックの状態以外の状態であれば、開閉操作部68の操作を有効とし、扉体13の開放制御を行う。
そのため、例えば、就寝時に、子供のいたずらによって扉体13が開放されることがなく、防犯性を確保できる。
このシステムロック状態では、必ず、扉体13にドアガードをかけることになるため、扉体13を機械的にロックすることができ、電気系統が故障しても、機械的にロックによって防犯性を確保できる。
さらに、このシステムロック状態で、電気系統が故障しても、上述のように緊急解除レバー70を操作すれば、扉体13を開くことができる。
また、扉体13が閉鎖位置に無いときに、システムロックが指示されたら、システムロックの指示を無効とする。
すなわち、図2のフローチャートに示すように、システムロックが指示されたら、戸先戻り検知スイッチ111で扉体13が閉鎖位置にあるか確認し、扉体13が閉鎖位置にあればシステムロック状態に遷移するが、扉体13が開放または半開状態にあって閉鎖位置になければブザー103の発呼音で報知する。なお、表示部105でエラー表示して報知するようにしてもよい。
このように、扉体13が閉鎖位置に無いときに、システムロックが指示されたら、システムロックの指示を無効とすることにより、システムロックの誤操作を防止できる。
なお、扉体13の内面13cおよび外面13dには、半開位置に移動した扉体13を開閉操作するための取手を設けてもよい。
また、室外Bから扉体13を開く場合には、例えば指紋や顔などの生体認証や、非接触ICを用いた認証、あるいは携帯電話などに表示したQRコード(登録商標)の読み取り認証など、認証機能を持たせ、認証が確認されたら室外Bの操作パネル91に設けられている開閉操作部の操作を受け付けるようにしてもよい。
また、本実施の形態に挙げた扉装置の構造は一例に過ぎず、本内容は電動で自動開閉しまた手動による開閉も可能なドアであれば全てに対応できるものである。