JP5224656B2 - 情報処理装置、半導体製造システム、情報処理方法、プログラム、及び記録媒体 - Google Patents

情報処理装置、半導体製造システム、情報処理方法、プログラム、及び記録媒体 Download PDF

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本発明は、半導体製造装置から取得した値を処理する情報処理装置等に関するものである。
半導体装置を製造する半導体製造装置としては、例えば、半導体ウエハ等の半導体を含む処理対象物に対して、成膜処理や、酸化処理や、拡散処理等の熱処理を行う熱処理装置等がある。
熱処理装置等においては、通常、レシピと呼ばれる処理の条件を設定する設定値に一致するように、処理温度や、処理圧力、ガス流量等を制御することで、熱処理が行われる。
例えば、このような熱処理装置に関して、反応炉に複数の温度センサを配置し、この温度センサの出力と、ヒータへの供給電力などに基づいて、熱モデル(数学モデル)を用いて半導体ウエハの温度を逐次予想し、予想値を用いて、ヒータ電力を制御する技術がある(例えば特許文献1参照)。このような技術によれば、半導体ウエハの温度を比較的正確に非接触で予想して、処理温度を精度良く制御することができる。
一方、上記のような熱処理装置においては、実際に処理を行っている際の、処理温度や、処理圧力、ヒータ電力等の処理時の状態を示す値を取得し、これらの値を監視することで、装置が正常に稼働しているか否かや、所望の処理が正常に行われているか等を判断していた。例えば、同一の装置において、同じレシピで行われた複数回の処理の結果を、時間の経過に沿って配列してグラフ化することにより、熱処理装置の機能の経時的な劣化等を判断することが可能であった。
特開2002−25997号公報(第一頁、第一図等)
しかしながら、異なる設定値で行われた処理の結果については、熱処理装置から取得されるそれぞれの値は、通常は異なる値となるため、それぞれの設定値ごとに得られた値を、異なる管理図等を用いて管理していた。このため、それぞれの処理結果を同時に監視することができず、また、それぞれの処理結果を監視するためには、管理図を切り替えて表示しなければならず、操作等に非常に手間がかかり、監視のための操作が複雑化するという課題があった。
また、異なる管理図で管理されていたため、それぞれの処理結果の値を同時に比較することが困難であった。仮に、異なる設定値により得られた値を1つの座標系で表示したとしても、異なる設定値により得られた値のグラフは、それぞれ、離れた位置にプロットされることが多く、両者を比較しにくいという課題があった
また、通常、装置や装置により行われた処理が正常であるか否か等の判断は、熱処理装置等から取得される値についての閾値等を予め設定し、熱処理装置等から取得された値がこの閾値以上であるか未満であるか等を判断することで行われるが、設定値が異なると、熱処理装置等から得られる取得値も異なるため、それぞれの設定値について、予め閾値を設定しなければならず、閾値を設定したりする処理に手間と時間がかかるという課題があった。
本発明の情報処理装置は、半導体を含む処理対象物に、処理の条件を設定する値である設定値に応じた処理を行う半導体製造装置の、処理時の状態に関する値である状態値を処理する情報処理装置であって、前記設定値を受け付ける設定値受付部と、前記状態値を受け付ける状態値受付部と、前記設定値と前記状態値の補正量との関係を示す関数である補正関数を用いて、前記補正量を算出する補正量算出部と、前記状態値受付部が受け付けた状態値を、前記補正量算出部が算出した補正量を用いて補正する補正部と、前記補正部が補正した状態値を出力する出力部とを具備する情報処理装置である。
かかる構成により、異なる設定値で行われた処理に関してそれぞれ半導体製造装置等から取得される状態値同士を、それぞれの設定値に対して理想的に得られると予測される状態値同士が重なるように、正確に重ね合わせることが可能となり、状態値の監視を容易に行うことができる。また、これらの状態値同士を、容易に比較することが可能となる。この結果、例えば、半導体製造装置の異常等を見つけやすくすることができる。
また、本発明の情報処理装置は、前記情報処理装置において、前記補正関数は、前記設定値の変化量と、当該設定値の変化量から予測される状態値の変化量である前記補正量との関係を示す関数であり、前記補正量算出部は、当該補正関数を用いて、前記設定値受付部が受け付けた設定値の、所定の値に対する変化量に対応した前記補正量を算出する情報処理装置である。
かかる構成により、異なる設定値で行われた処理に応じた状態値同士を、それぞれの設定値に対して理想的に得られると予測される状態値同士が重なるように、正確に重ね合わせることが可能となり、状態値の監視を容易に行うことができ、また、状態値同士を容易に比較することが可能となる。
また、本発明の情報処理装置は、前記情報処理装置において、前記補正関数は、当該補正関数を設定するための、行列で表された所望の設定値を、当該行列の各要素の値を単位量だけ順次変化させて、前記半導体製造装置に処理を行わせた場合に得られる、状態値の変化量の値を各列の値として有している行列である補正行列を係数とする関数である情報処理装置である。
かかる構成により、実測値に応じて補正関数を設定することとなり、半導体製造装置の設置状況等の実際の状況を考慮した補正関数を設定することができ、異なる設定値に応じて得られた状態値同士を、正確に重ね合わせることができる。
また、本発明の情報処理装置は、前記情報処理装置において、前記補正関数は、前記半導体製造装置の伝達関数の定常状態のゲインを係数とする関数である情報処理装置である。
かかる構成により、補正関数の係数を求める処理が不要となり、半導体製造装置に所望の処理を行わせることなく、補正関数を設定することができ、補正関数の設定を簡略化できる。
また、本発明の情報処理装置は、前記情報処理装置において、前記補正関数は、前記設定値と、当該設定値に応じて予測される状態値である前記補正量との関係を示す関数であり、前記補正量算出部は、当該補正関数を用いて、前記設定値受付部が受け付けた設定値に対応した前記補正量を算出する情報処理装置である。
かかる構成により、異なる設定値で行われた処理に応じた状態値同士を、それぞれの設定値に対して理想的に得られると予測される状態値同士が重なるように、正確に重ね合わせることが可能となり、状態値の監視を容易に行うことができ、また、状態値同士を容易に比較することが可能となる。この結果、例えば、半導体製造装置の異常等を見つけやすくすることができる。
また、本発明の情報処理装置は、前記情報処理装置において、前記補正関数は、前記設定値と、当該設定値に対応した前記状態値との組を複数用いて得られる関数である情報処理装置である。
かかる構成により、実測値に応じて補正関数を設定することとなり、半導体製造装置の実際の状態を考慮した補正関数を設定することができ、異なる設定値に応じて得られた状態値同士を、正確に重ね合わせることができる。
また、本発明の情報処理装置は、前記情報処理装置において、前記設定値と、当該設定値に対応した前記状態値との複数の組を用いて前記補正関数を生成する補正関数生成部をさらに具備する情報処理装置である。
かかる構成により、実測値に応じて補正関数を設定することとなり、半導体製造装置の実際の状態を考慮した補正関数を設定することができ、異なる設定値に応じて得られた状態値同士を、正確に重ね合わせることができる。
また、本発明の情報処理装置は、前記情報処理装置において、前記補正関数は、前記設定値と、当該設定値に対応した前記状態値との複数の組を用いて得られる近似式で表される関数である情報処理装置である。
かかる構成により、実測値に応じて補正関数を設定することとなり、半導体製造装置の実際の状態を考慮した補正関数を設定することができ、異なる設定値に応じて得られた状態値同士を、正確に重ね合わせることができる。
また、本発明の情報処理装置は、前記情報処理装置において、前記設定値は、前記半導体製造装置内の、前記処理対象物に対する処理の条件を設定する値であり、前記状態値は、前記半導体製造装置の、前記処理対象物の配置される位置以外の位置の処理時の状態を示す値である情報処理装置である。
かかる構成により、半導体製造装置の、処理対象物の配置される位置以外の位置の処理時の状態により、半導体製造装置の状態等を監視することができる。
また、本発明の情報処理装置は、前記情報処理装置において、前記設定値受付部は、複数の設定値を受け付け、前記状態値受付部は、前記複数の設定値にそれぞれ対応した複数の状態値を受け付け、前記補正量算出部は、前記補正関数に応じて、前記複数の状態値にそれぞれ対応した複数の補正量を算出し、前記補正部は、前記補正量算出部が算出した複数の補正量で、当該複数の補正量にそれぞれ対応した前記複数の状態値を補正し、前記出力部は、前記補正部が補正した複数の状態値を出力する情報処理装置である。
かかる構成により、複数の設定値に対応した状態値を正確に重ね合わせることができる。
また、本発明の情報処理装置は、前記情報処理装置において、前記設定値受付部は、前記設定値である第一の設定値と第二の設定値とを受け付け、前記状態値受付部は、前記第一の設定値と第二の設定値とにそれぞれ対応した第一の状態値と第二の状態値とを受け付け、前記補正量算出部は、前記補正関数を用いて、所定の値である第一の設定値に対する第二の設定値の変化量から、前記第二の状態値の補正量を算出し、前記補正部は、前記補正量で、前記第二の状態値を補正し、前記出力部は、前記補正部が補正した第二の状態値と、前記第一の状態値とを出力する情報処理装置である。
かかる構成により、第二の状態値のみを補正すれば良く、処理時間を短縮できる。
また、本発明の情報処理装置は、前記情報処理装置において、前記設定値は、前記半導体製造装置内の温度の設定値であり、前記状態値は、前記半導体製造装置内の温度の測定値である情報処理装置である。
かかる構成により、異なる温度の設定により半導体製造装置に処理を行わせることにより得られた温度の測定値同士を、正確に重ね合わせて、監視したり比較したりすることができる。
また、本発明の情報処理装置は、前記情報処理装置において、前記設定値は、前記半導体製造装置の内部の所定の位置の温度の設定値であり、前記状態値は、前記半導体製造装置の内部を加熱するヒータの電力値である情報処理装置である。
かかる構成により、異なる温度の設定により半導体製造装置に処理を行わせることにより得られたヒータの電力値同士を、正確に重ね合わせて、監視したり比較したりすることができる。
本発明による情報処理装置等によれば、異なる設定値で行われた処理に関してそれぞれ半導体製造装置等から取得される値を、監視しやすくすることが可能となる。
以下、情報処理装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態における半導体製造システムの構成を示すブロック図である。半導体製造システムは、情報処理装置100と、半導体製造装置200とを具備する。なお、ここでは、半導体製造装置200が、熱処理を含む処理を行う熱処理装置であり、処理対象物が半導体ウエハである場合を例に挙げて説明するが、半導体製造装置200は半導体を含む処理対象物に、処理を行うものであればよく、また、その処理はどのような処理であっても良い。すなわち、半導体製造装置200が、熱処理装置以外の場合や、処理対象物が半導体ウエハ以外の半導体を含むものである場合においても、本発明の構成は適用可能である。ここでは、情報処理装置100と半導体製造装置200とは、情報の入出力が可能なように、インターネットやLAN等のネットワークや、専用の信号線等により接続されている。
情報処理装置100は、設定値受付部101、状態値受付部102、補正量算出部103、補正部104、出力部105、補正関数格納部106、指定値格納部107を具備する。
設定値受付部101は、半導体製造装置の処理の条件を設定する値である設定値を受け付ける。ここでは、設定値受付部101の受け付ける設定値は、例として、半導体製造装置200内の処理対象物に対する処理の条件を設定する値であるとする。設定値は、具体例としては、半導体製造装置200の処理温度や、処理圧力、ガス流量、ヒータの電力等を設定するための値である。ここでは、特に設定値が、半導体製造装置200内の1以上の半導体ウエハの温度を設定する値である場合を例として説明する。設定値受付部101は、半導体製造装置200に処理の条件を設定する箇所が複数ある場合、複数の箇所の一部または全部に条件を設定するための1以上の設定値を受け付けても良い。例えば、半導体製造装置200内に温度制御が可能な領域が複数存在する場合、各領域について温度を設定する設定値を受け付けても良い。また、設定値受付部101は、熱処理装置等の、バッチ処理が行われる半導体製造装置については、バッチ毎に異なる設定値を受け付けても良い。設定値受付部101が受け付ける受付とは、例えば、入力手段からの受付や、他の機器等から送信される入力信号の受信や、記録媒体等からの情報の読み出し等である。ここでは、例として、後述する半導体製造装置200が出力する設定値を、設定値受付部101が受け付ける場合について説明するが、設定値受付部101がどのように設定値を受け付けるかは問わない。設定値受付部101に対する設定値の入力手段は、テンキーやキーボードやマウスやメニュー画面によるものや、ネットワークカード等の通信デバイス等によるもの等、何でも良い。状態値受付部102は、通信デバイスや、記録媒体から情報を読み出すためのデバイスを備えていても良いし、備えていなくても良い。設定値受付部101は、テンキーやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェアや、通信デバイスのドライバ等で実現され得る。
状態値受付部102は、半導体製造装置200の、処理時の状態に関して取得した値である状態値を受け付ける。「状態値」とは、ここでは、半導体製造装置200が設定値に応じて処理を行っている際に取得した値である。「処理時の状態に関して取得した値」とは、取得可能な値であって、半導体製造装置200の処理時の状態を示すことが可能な値であればどのような値であっても良い。具体的には、半導体製造装置200自身や、半導体製造装置200の内部環境から処理時に取得される測定値や、この測定値を用いて算出した算出値や、半導体製造装置200が、処理時に内部で制御している値等である。例えば、状態値は、処理時における半導体製造装置200の処理容器211内の所望の位置の温度を、温度センサ等を利用して測定した値や、処理圧力を、圧力計等を用いて測定した値や、電力計により測定したヒータの電力値や、これらの測定値の平均値や、最大値、最小値、標準偏差等である。また、状態値は、例えば、半導体製造装置が処理時に内部のヒータに対して出力する電圧や電流等から算出されるヒータの電力値であってもよい。なお、上述した設定値受付部101が受け付ける設定値と状態値受付部102が受け付ける状態値とが相関関係を有していることが好ましい。例えば、設定値が半導体製造装置200の処理容器211内の所望の位置の設定温度であれば、状態値受付部102が受け付ける状態値を、処理時における半導体製造装置200の処理容器211内の所定の位置における温度や、ヒータ出力等とする。状態値は、1つの値であっても良いし、複数の値、例えば、時間の経過に沿って取得した複数の値であっても良いし、半導体製造装置がバッチ処理を行うごとに取得した値であっても良い。状態値受付部102がどのようにして状態値を受け付けるかは問わない。例えば、状態値受付部102は、他の機器等から通信回線等を介して送信される状態値を受信して受け付けても良いし、記録媒体等に記録されている状態値を読み出してもよい。また、状態値受付部102は、テンキーやキーボードやマウスやメニュー画面等の入力手段により入力される状態値を受け付けても良い。状態値受付部102は、テンキーやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェアや、通信デバイスのドライバ等や、メモリカードリーダや、CDドライブ等の記録媒体等から情報を読み出すデバイスのドライバ等で実現され得る。
補正量算出部103は、設定値と状態値の補正量との関係を示す関数である補正関数を用いて、補正量を算出する。補正量は補正に用いられる値である。補正関数は、例えば、設定値受付部101が受け付けた設定値の変化量と、この設定値の変化量から予測される状態値の変化量である補正量との関係を示す関数である。ここでは、補正量算出部103は、当該補正関数を用いて、設定値受付部101が受け付けた設定値の、所定の値に対する変化量に対応した補正量を算出する。ここでは、上記の所定の値を指定値と呼ぶ。指定値については後述する。本実施の形態においては、より具体的には、補正量算出部103は、設定値受付部101の受け付けた設定値の、予め設定しておいた指定値に対する変化量を、上述したような補正関数に代入することで補正量を算出する。なお、予測される状態値とは、具体的には半導体製造装置において設定値に応じた理想的な制御が行われた場合に得られると予測される理想的な状態値である。ここで述べる変化量とは、通常は、変化後の設定値や状態値等の値から、変化前の設定値や状態値等の値を減算した値である。ただし、この減算した値の絶対値を変化量としても良い。また、補正量も絶対値としてもよい。なお、この補正関数の詳細については後述する。この補正関数は、例えば、予めメモリ等の記録媒体に格納されており、補正量を算出する際等に読み出される。ここでは、補正関数は、補正関数格納部106に格納されているものとする。指定値とは、設定値受付部101が受け付けた設定値の変換先として指定するための予め設定されている値である。指定値は、例えばユーザが任意に設定しても良いし、情報処理装置100等が受け付ける設定値や、状態値等に応じて、情報処理装置100が設定するようにしても良い。例えば、複数の設定値を受け付けた場合、その設定値のうちの1つを指定値にしてもよいし、設定値間の任意の値、例えば中間値を、指定値としても良い。補正関数により得られる補正量は、設定値を指定値へ変換させた場合に、各状態値に対して必要となる補正量である。すなわち、状態値受付部102が受け付けた状態値を、補正量を用いて補正することで、状態値受付部102の受け付けた状態値を、設定値が指定値であったと仮定した場合の状態値に補正することとなる。この指定値は、予めメモリ等の記録媒体に格納されていても良いし、上述した設定値受付部101等の受付部から、適宜受け付けるようにしても良い。ここでは、指定値格納部107に予め格納されている指定値を、補正量算出部103が読み出す場合について説明する。補正量算出部103は、通常、MPU(micro processing unit)やメモリ等から実現され得る。補正量算出部103の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
補正部104は、状態値受付部102の受け付けた状態値を、補正量算出部103が算出した補正量を用いて補正して新たな状態値を取得する。具体例としては、補正部104は、状態値受付部102が受け付けた状態値から、補正量を減算する補正を行う。ただし、補正量が絶対値である場合、補正部104は、最終的に補正量が絶対値でない場合と同じ補正結果が得られるような補正を行う。補正部104は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。補正部の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM(read only memory)等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
出力部105は、補正部104の補正した状態値を出力する。ここで述べる出力とは、ディスプレイへの表示、プリンタによる紙等への印字、メモリ等の記録媒体への蓄積、外部の装置への送信等を含む概念である。出力部105は、ディスプレイやプリンタ等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。出力部105は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
補正関数格納部106には、補正関数が格納されている。補正関数が格納されている、とは、補正関数を示す情報が格納されていることである。補正関数格納部106は、補正関数が格納可能なものであればよく、通常、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
指定値格納部107には、指定値が格納されている。指定値格納部107は、指定値が格納可能なものであればよく、通常、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
次に、半導体製造装置200の構成について説明する。なお、半導体製造装置200は、さまざまな設定等に基づいて、処理対象物に対して所望の処理を行う構成等を備えているが、ここでは、上述した設定値に応じて処理対象物に所望の処理を行うための主要な構成と、処理対象物に所望の処理を行っている際の、上述した状態値を取得するための主要な構成を説明し、その他の構成等については、公知技術であるので説明を省略する。
半導体製造装置200は、処理容器211を備える。処理容器211は、反応容器や反応炉等と呼ばれることもある。処理容器211は、処理対象物である半導体ウエハ250を収容して、所定の熱処理、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)処理を施すためのものであり、耐熱性および耐食性を有する材料、例えば、石英ガラスにより形成されている。処理容器211は、上端と下端が開放された単管構造を有し、上端は細径に絞られて、排気部212を形成する。排気部212は、図示しない排気管などを介して真空ポンプ等に接続されている。
処理容器211の下部には、処理容器211内に処理ガスや不活性ガスを導入するガス導入部213が配置されている。ガス導入部213には、ガス源に通じる複数のガス供給系の配管214が挿通されている。ガス導入部213から導入された処理ガスは、処理容器211内を上昇して半導体ウエハ250の所定の熱処理に供された後、排気部212から排気される。
処理容器211のフランジ状に形成された下端部215は、ステンレス等の耐熱性および耐食性を有する材料から形成された蓋体221により開閉される。蓋体221は、図示しないエレベータにより昇降し、上昇した位置で、処理容器211の下端部215を密閉し、下降した位置で、処理容器211の下端部215を開放する。
処理容器211の下端部215と蓋体221との間には、気密を確保するためのO(オー)リング222が配置されている。
蓋体221の中央部には、回転支柱223が回転可能に立設され、回転支柱223の上端には、回転テーブル224が固定されている。
また、蓋体221の下部には、回転支柱223を回転駆動する駆動部225が設けられている。
回転テーブル224の上には、例えば、60枚の半導体ウエハ250を高さ方向に所定間隔で搭載可能な石英ガラス製のボート226、いわゆる半導体ウエハボートが載置される。ボート226は、蓋体221が降下した状態で回転テーブル224上に載置され、蓋体221が上昇して処理容器211の下端部215を密閉すると、処理容器211内へのロードが完了し、処理完了後、蓋体221が降下することによりアンロードされる。また、プロセス中は、駆動部225による回転テーブル224の回転により回転し、半導体ウエハ250に均一な熱処理が施される。
処理容器211の周囲には、処理容器211内に収容された半導体ウエハ250を周縁部から加熱昇温させるための加熱手段である1以上のヒータ231を備えた加熱炉230が設けられている。ヒータ231は、処理容器211の周囲に沿って配置されている。ヒータ231は、例えば、抵抗発熱体を有しており、電力を供給することで発熱する。抵抗発熱体としては昇降温特性に優れたカーボンワイヤー等を用いることが好ましい。ただし、ヒータ231の構造等は問わない。ここでは例として、1以上のヒータ231が、5つのヒータ231a〜231eである場合を示しているが、ヒータの数は問わない。ヒータ231a〜231eは、半導体ウエハ250の並列方向に沿って配列されている。また、ヒータ231a〜231eの配置箇所は問わない。
処理容器211の外周面に沿って、1以上の温度検出部241を備えている。ここでは例として、1以上の温度検出部241が、5つの温度検出部241a〜241eである場合について説明しているが、温度検出部241の数は問わない。また、ここでは、垂直方向に一列に5つの温度検出部241a〜241eが配置されているが、ヒータの配置箇所も問わない。温度検出部241a〜241eは、温度を検知し、検知した温度に対応した電気信号を出力する。温度検出部241a〜241eは、具体的には、温度センサであり、温度が検知可能であれば、熱電対等、どのような構造のものを用いても良い。なお、温度検出部241a〜241eの配置は問わない。温度検出部241a〜241eの出力は、後述するように、ボート226に配置された半導体ウエハ250の表面温度を予測するために使用される。
半導体製造装置200は、さらに、処理設定値受付部201と、制御部202と、処理状態値取得部203と、処理出力部204とを具備している。
処理設定値受付部201は、処理対象物に対する処理の条件を設定する設定値を受け付ける。具体的には、処理設定値受付部201の受け付ける設定値は、上述した設定値受付部101が受け付ける設定値である。処理設定値受付部201は、半導体製造装置200に処理の条件を設定する箇所が複数ある場合、複数の箇所の一部または全部に条件を設定するための1以上の設定値を受け付けても良い。例えば、半導体製造装置200内に温度制御が可能な領域が複数存在する場合、各領域それぞれについて温度を設定する設定値を受け付けても良い。また、処理設定値受付部201は、バッチ式の熱処理装置等の、バッチ処理が行われる半導体製造装置については、バッチ毎に異なる設定値を受け付けても良い。ここでは、上述したように、設定値は、処理容器211内の1以上の半導体ウエハの温度の設定値であるとする。複数の半導体ウエハ250の温度を設定する場合、処理設定値受付部201は、それぞれの半導体ウエハ250の位置について設定値を受け付ける。処理設定値受付部201がどのようにして状態値を受け付けるかは問わない。例えば、処理設定値受付部201は、他の機器等から通信回線等を介して送信される状態値を受信して受け付けても良いし、記録媒体等に記録されている状態値を読み出してもよい。また、処理設定値受付部201は、テンキーやキーボードやマウスやメニュー画面等の入力手段により入力される状態値を受け付けても良い。なお、ここでは、処理設定値受付部201が受け付けた設定値が、処理出力部204により情報処理装置100の設定値受付部101に出力され、この設定値を、設定値受付部101が受け付ける例について説明する。処理設定値受付部201は、テンキーやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェアや、通信デバイスのドライバや、メモリカードリーダや、CDドライブ等の記録媒体から情報を読み出すデバイスのドライバ等で実現され得る。
制御部202は、処理設定値受付部201の受け付けた設定値に応じて半導体製造装置200の動作を制御する。例えば、設定値が温度を設定する値である場合、制御部202は、1以上の温度検出部241の検出した温度に応じて、ヒータ231の出力を制御して、処理容器211内の温度を、設定値により設定された温度となるように制御する。制御部202の設定値に応じて、どのように、処理容器211内の状態を制御するかは問わず、例えば、制御したい箇所の制御対象となる状態をセンサ等で検知し、この検知結果が設定値と一致するように半導体製造装置200を制御する、いわゆるフィードバック制御等が利用可能である。ここでは、例として、制御部202は、設定値が設定の対象とする位置、例えば、処理対象物や、処理容器211内の特定のゾーン等が、設定値により設定された温度となるように制御を行う場合について説明する。ここでは特に、上述した特許文献1において開示されているように、制御部202は、図示しない格納部等に格納されている処理容器211内の所定の処理対象物またはゾーンの温度を推定するためのモデルを用いて、温度検出部241の検知した温度を用いて処理対象物またはゾーンの温度を推定し、この推定に従って、処理対象物またはゾーンが処理設定値が設定する温度となるように、1以上のヒータ231を個別に制御する場合について説明する。なお、制御部202は、上記以外の半導体製造装置200全体の制御、例えば、ガス流量の制御や、弁開閉の制御や、ボートエレベータの制御等も行うが、これらの制御は公知技術であるのでここでは説明を省略する。制御部202は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。制御部202の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
処理状態値取得部203は、半導体製造装置200の処理時の状態に関する値である状態値を取得する。この状態値は、通常は、上述した状態値受付部102が受け付けた状態値と同じ値である。状態値は、例えば、各温度検出部241が検出した温度の値、すなわち測定値や、各ヒータ231の電力値である。例えば、処理状態値取得部203は、処理対象物に対して所定の処理を行っている時に、温度検出部が温度を検出した結果として出力する信号から、この信号に対応した温度の値である状態値を取得する。また、処理状態値取得部203は、制御部202が制御するヒータ231の電力値である状態値を取得したり、図示しない電力計の電力検出値からヒータ231の電力値である状態値を取得してもよい。ここでは、温度検出部241の出力が制御部202に一旦入力され、この温度検出部241の出力が制御部202から処理状態値取得部203に出力される場合について説明するが、処理状態値取得部203が温度検出部241の出力を直接受け付けるようにしてもよい。また、この場合、処理状態値取得部203が受け付けた入力を、処理状態値取得部203が適宜、制御部202に出力するようにしても良い。処理状態値取得部203は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。処理状態値取得部203の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
処理出力部204は、処理状態値取得部203が取得した状態値を出力する。ここでは、例として、処理出力部204は、処理状態値取得部203が取得した状態値を、情報処理装置100の状態値受付部102に対して送信する場合について説明する。なお、処理出力部204から、状態値受付部102へ状態値を出力するタイミングやトリガー等は問わない。例えば、処理状態値取得部203が処理時の状態に関する値を取得するごとに、処理出力部204が出力を行う必要はなく、複数の値を一旦メモリ等に蓄積後、出力するようにしても良い。また、処理出力部204が出力した状態値が、情報処理装置100内の図示しないメモリ等の記録媒体に蓄積されるようにしても良い。また、処理出力部204は、処理設定値受付部201が受け付けた設定値を、設定値受付部101に出力してもよい。また、処理出力部204は、着脱可能な記録媒体等を介して、処理に関する情報等を情報処理装置100に受け渡しできるようにしても良い。ここで述べる出力とは、外部の装置への送信や、メモリ等の記録媒体への蓄積等を含む概念である。処理出力部204は、通信デバイス等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。処理出力部204は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
次に、情報処理装置100の動作について図2のフローチャートを用いて説明する。なお、ここでは、説明の便宜上、半導体製造装置200等が出力する、所望の処理を行うために設定された設定値と、この設定値に応じて半導体製造装置200に所望の処理を行わせた場合の、異なる時刻において取得された複数の状態値とを、情報処理装置100が受け付ける場合について説明する。なお、複数の状態値は、それぞれが取得された時間の情報と関連づけられているものとする。
(ステップS201)設定値受付部101は、半導体製造装置200等が出力する設定値を受け付ける。受け付けた設定値を図示しないメモリ等の記憶媒体に、少なくとも一時的に蓄積する。
(ステップS202)状態値受付部102は、半導体製造装置200等が出力する複数の状態値を受け付ける。受け付けた状態値を図示しないメモリ等の記憶媒体に蓄積する。
(ステップS203)補正量算出部103は、補正関数格納部106から、予め格納されている補正関数を取得する。
(ステップS204)補正量算出部103は、指定値格納部107から、予め格納されている指定値を取得する。
(ステップS205)補正量算出部103は、ステップS201において受け付けた設定値の、ステップS204において取得した指定値に対する変化量を算出する。具体的には、設定値から指定値を減算して、変化量を得る。
(ステップS206)ステップS203において取得した補正関数に、ステップS205において算出した変化量を代入して、補正量を算出する。
(ステップS207)補正部104は、カウンターKに1を代入する。
(ステップS208)補正部104は、K番目の状態値を取得する。ここでは、状態値受付部102が、図示しないメモリ等に蓄積した状態値のうちの、半導体製造装置200等によって取得された時刻が早いものから数えてK番目の状態値を取得する。
(ステップS209)補正部104は、ステップS208において取得した状態値を、ステップS206において取得した補正量で補正する。
(ステップS210)出力部105は、ステップS209で補正した状態値を出力する。例えば、出力部105は補正した状態値を、メモリ等に格納したり、ディスプレイ等に表示したり、他の装置に送信したりする。
(ステップS211)補正部104は、カウンターKを1インクリメントする。
(ステップS212)補正部104は、K番目の状態値があるか否かを判断する。K番目の状態値がある場合、ステップS208に戻り、K番目の状態値がない場合、処理を終了する。
なお、図2のフローチャートにおいて、1バッチの処理に利用される複数の設定値や、複数の指定値や、1つの時間において取得される複数の状態値等を、行列等で表して上記の処理を行うようにしても良い。例えば、半導体製造装置200内に、温度等を設定するゾーンが複数存在する場合、設定値および指定値は、このゾーンの数を要素数とする行列で表しても良い。また、状態値として、複数のヒータ231のそれぞれの電力値や、複数の温度検出部241が取得した温度から得られた複数の値を利用する場合、状態値をヒータ231数や温度検出部241の数に合わせた要素数の行列で表しても良い。この場合、例えば、ステップS205や、ステップS206や、ステップS209等の処理は行列演算により行われる。
なお、ここでは、1つの設定値について処理を行った結果得られた状態値について補正等の処理を行う場合について説明したが、バッチ間で設定値を変更して処理を行った場合等には、異なる設定値について得られた状態値ごとに、補正等の処理を行うようにしても良い。例えば、ステップS201において、複数の設定値を受け付けることができ、ステップS202において、複数の設定値に対応した状態値を受け付けることが可能な場合、上記のフローチャートに従って、一つの設定値について処理を行った後、他の設定値があるか否かを判断し、他の設定値があった場合、例えば、ステップS204等に戻り、上記のフローチャートと同様に他の設定値について得られた状態値について、補正等の処理を繰り返すようにしても良い。
なお、図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
なお、半導体製造システムの、半導体製造装置200の、上述したような設定値に応じて所望の処理を行う動作や、状態値を取得する動作については、公知技術であるので説明は省略する。
次に、上述した補正関数の取得方法について説明する。
ここでは、まず、半導体製造装置に対して、m個(mは1以上の整数)の処理条件が設定可能であり、n個(nは1以上の整数)の状態値、例えばn箇所の測定対象位置から取得された状態値、が一度に半導体製造装置200から取得できるものとする。
m個の処理条件のうちのi番目の処理条件を設定する設定値をX(1≦i≦m)とし、m個の処理条件を設定する設定値をX=(X,・・,X,・・,X)とする。また、設定値Xの変換先を指定する指定値をxとし、x=(x,・・,x,・・,x)とする。設定値Xの各要素Xの変換先を指定する指定値xの各要素はxである。また、設定値をXとして半導体製造装置に所定の処理を行わせた場合に理想的に得られると予測される状態値を、Q=(Q,・・,Q,・・Q)とし、設定値をxiとして半導体製造装置に所望の処理を行わせた場合に理想的に得られると予測される状態値を、q=(q,・・,q,・・q)とする。なお、j番目の状態値をそれぞれ、Q,q(1≦j≦n)とする。所望の処理とは、例えば、半導体製造装置が半導体ウエハ等に対して行う熱処理等の処理である。なお、指定値xはどのような値であっても良いが、設定値Xが複数の値を取り得る場合、その複数の設定値Xの最大値と最小値との間、もしくはその近傍の値であることが好ましい。
つぎに、設定値X=(X,・・,X,・・X)の値を、補正関数を設定するための、行列で表された所望の設置値Spに設定する。この設定値Spは、Sp=(Sp,・・,Sp,・・Sp)とする。この設定値Spの各要素は、同じ値であっても異なる値であっても良い。この設定値Spは、どのような値でも良いが、設定値Xが複数の値を取り得る場合、その複数の設定値Xの最大値と最小値との間、もしくはその近傍の値であることが好ましい。上述した指定値x近傍の値であることがより好ましい。
まず、設定値Spを用いて半導体製造装置200に対して所望の処理、例えば熱処理等を実行させる。そして、この処理時に半導体製造装置200から出力されるn個の状態値を取得する。この状態値をここでは初期状態値と呼ぶ。
つぎに、設定値Spのうちの1番目の要素だけを単位量、ここでは1、だけ増加させ、この変更した設定値を用いて半導体製造装置200に所望の処理を実行させる。なお、ここでは増加させているが、単位量を減少させるようにしてもよい。
そして、この処理時に半導体製造装置200から出力されるn個の状態値を取得する。そして、このn個の状態値から、初期状態値を減算して、n個の状態値の変化量を求める。このn個の状態値の変化量を行列で(a11,・・,aj1,・・,an1)と表す。
同様にして、上記の設定値Spのうちのi番目の要素だけを単位量、ここでは1、だけ増加させ、この変更した設定値を用いて半導体製造装置200に対して処理を実行させ、この処理時に得られる状態値から初期状態値を減算した状態値の変化量である(a1i,・・,aji,・・,ani)を取得する。
この処理をi=mとなるまで順次行い、設定値Spのi番目の要素を単位量増加させた場合に得られた状態値の変化量をi番目の列の値に設定した行列Aを得る。行列Aは、以下のように表される。
Figure 0005224656
そして、この行列Aを係数とした以下のような補正関数を定義する。
Figure 0005224656
この補正関数において、ΔQ=(ΔQ1,・・,ΔQj,・・ΔQn)は、設定値をXとした場合に予測される理想的な状態値Qと、指定値xを設定値とした場合に予測される理想的な状態値qとの変化量である。この補正関数は、設定値をxからXに変化させた場合の、各設定値x、Xに応じて半導体製造装置200を制御した場合に得られると予測される状態値の変化量ΔQとの関係を示す関数である。すなわち、このΔQを補正量として利用して、設定値をXとしたときに半導体製造装置200から取得された状態値を補正することで、設定値を指定値xとした場合に取得されたと考えられる状態値に補正することができる。
例えば、設定値が半導体製造装置200の処理温度の設定値である場合について考える。上述した特許文献1のように、設定値により制御される対象、例えば半導体ウエハと、温度を検知する温度検出部との位置が異なる場合や、フィードバック制御を行うために制御したい位置に配置された温度検出部と、状態値を外部に出力することを目的とした温度検出部との配置等が異なる場合、設定値により制御される位置の温度が、設定値と状態値とは、通常は、異なる値となる。また、この温度の異なる度合いは、温度の設定値等によって異なり、一定ではない。したがって、異なる第一および第二の設定値により異なる時刻に半導体製造装置200に所望の処理を実行させることで得られた状態値同士を比較するために、第一の設定値に対する第二の設定値の変化量を、第二の設定値に対応して得られた状態値から減算することで、第二の設定値を、第一の設定値に重ね合わせた場合の状態値を構成して、状態値同士を比較することも考えられるが、このような場合、設定値の変化量と、設定値により制御された結果得られる状態値の変化量とは必ずしも一致していないため、異なる状態値を正確に比較できないことが考えられる。
これに対し、本実施の形態においては、設定値の変化量と、状態値の変化量との関係を示す補正関数を、実際に、状態値に基づいて取得しているため、この補正関数に、設定値と、設定値の変換先となる指定値との差を代入することで、理想的な場合における状態値の変化量を求めることができる。したがって、この変化量を補正量として用いて、状態値を補正、ここでは減算することで、設定値が指定値であった場合に得られると予測される理想的な状態値を得ることができる。
以下、本実施の形態における半導体製造システムの具体的な動作について説明する。半導体製造システムの概念図を図3に示す。情報処理装置100は、ここでは、例としてコンピュータ10により実現されているものとする。また、半導体製造装置200の処理設定値受付部201と、制御部202と、処理状態値取得部203と、処理出力部204とは、ここでは例として、半導体製造装置200の一部である制御用コンピュータ20で実現されているものとする。なお、ここで使用している設定値や状態値は説明のために用意された値であり、実際の設定値やその設定値により処理を行った場合に得られる状態値とは異なるものとする。
ここでは、例として、半導体製造装置200は熱処理装置であるとし、半導体製造装置200内の半導体ウエハの配置される領域は垂直方向に配列された5つのゾーンZa〜Zeに分かれているものとする。半導体製造装置200の処理容器211内の5つのゾーンZa〜Ze内の半導体ウエハについて、それぞれ処理温度が設定可能で、5個の温度検出部241a〜241eがそれぞれ検知した温度に対応した5つの状態値を状態値受付部102が受け付けるものとする。
ここでは、5つのゾーンZa〜Ze内の半導体ウエハについて2組の異なる温度の設定値の組み合わせを用意する。この2つの設定値のうちの第一の設定値を、(700,695,695,705,710)とし、第二の設定値を、(600,605,600,610,610)とする。第一の設定値は、ゾーンZaの半導体ウエハを700度、ゾーンZbの半導体ウエハを690度、ゾーンZcの半導体ウエハを695度、ゾーンZdの半導体ウエハを610度、ゾーンZeの半導体ウエハを610度に設定することを意味する。第二の設定値についても同様である。そして、第一の設定値で各ゾーンの半導体ウエハの温度を設定後、半導体製造装置200により半導体ウエハに対する所定の処理をバッチ単位で繰り返し、1バッチごとの、処理温度が安定した状態の期間における各温度検出部241a〜241eがそれぞれ検知した温度に対応した5つの状態値のそれぞれの平均値を、状態値受付部102が取得するものとする。
ここで、まず、補正関数を用意する。具体的には、補正関数を設定するための、5つのゾーンの半導体ウエハに対する処理温度の設定値、例えば、(Sp,Sp,Sp,Sp,Sp)を用意し、この値をゾーンZa〜Zeの設定値として、半導体製造装置200に熱処理を行わせる。そして、熱処理中に、半導体製造装置200の温度検出部241a〜241eのそれぞれが順次検知した温度から、処理状態値取得部203がそれぞれの温度検出部241a〜241eの位置における処理温度の値を順次取得し、各位置における処理温度の平均値を算出する。この5つの位置のそれぞれにおける処理温度の平均値を上述した初期状態値Tとして取得する。例えば、初期状態値Tは(T01,T02,T03,T04,T05)であったとする。
次に、補正関数を設定するための設定値を(Sp+1,Sp,Sp,Sp,Sp)に変更して、同様に、5つの温度検出部241a〜241eのそれぞれの位置における処理温度の1バッチあたりの平均値T=(T11,T12,T13,T14,T15)を取得する。
同様に、補正関数を設定するための設定値を(Sp,Sp+1,Sp,Sp,Sp)に変更して、処理温度の平均値T=(T21,T22,T23,T24,T25)を、補正関数を設定するための設定値を(Sp,Sp,Sp+1,Sp,Sp)に変更して、処理温度の平均値T=(T31,T32,T33,T34,T35)を、補正関数を設定するための設定値を(Sp,Sp,Sp,Sp+1,Sp)に変更して、処理温度の平均値T=(T41,T42,T43,T44,T45)を、補正関数を設定するための設定値を(Sp,Sp,Sp,Sp,Sp+1)に変更して、処理温度の平均値T=(T51,T52,T53,T54,T55)を、それぞれ取得する。
そして、T−T=(a11,a21,a31,a41,a51)、T−T=(a12,a22,a32,a42,a52)、T−T=(a13,a23,a33,a43,a53)、T−T=(a14,a24,a34,a44,a54)、T−T=(a15,a25,a35,a45,a55)を算出し、この算出結果を列として有する行列Aを得る。この行列Aは次のようになる。
Figure 0005224656
そして、この行列Aを係数とした以下のような補正関数を定義する。
Figure 0005224656
この補正関数において、X=(X,X,X,X,X)は実際に処理を行った際の温度の設定値、x=(x,x,x,x,x)は設定値Xの変換先を指定する指定値、ΔQ=(ΔQ,ΔQ,ΔQ,ΔQ,ΔQ)は、補正量である。
つぎに、第一の設定値を半導体製造装置200に設定して、熱処理を行わせる。そして、熱処理中に、半導体製造装置200の温度検出部241a〜241eのそれぞれが順次検知した温度から、処理状態値取得部203がそれぞれの温度検出部241a〜241eの位置における処理温度の値を順次取得し、各位置における1バッチ処理における処理温度の平均値を算出する。半導体製造装置200は、第一の設定値を、情報処理装置100に対して出力する。また、半導体製造装置200は、温度検出部241a〜241eの5つの位置のそれぞれにおける処理温度の平均値を処理出力部204が状態値受付部102に出力する。この処理を複数バッチについて繰り返す。
設定値受付部101は、半導体製造装置200から、設定値を受け付ける。
状態値受付部102は、バッチごとの温度検出部241a〜241eの位置における処理温度の値の平均値を受け付ける。状態値受付部102は、取得した平均値を、メモリ等に一時記憶する。この平均値は、状態値であり、この平均値をグラフで表したものが図4である。図4において、横軸は、時間、ここではバッチ数を示し、縦軸は、温度検出部241aが検知した温度の平均値である。なお、ここでは、説明を簡略化するために、1つ温度検出部241aが検知した処理温度の値だけを示しているが、実際には、一バッチに対して、5つの処理温度の値を、状態値受付部102は取得している。
次に、上述した補正関数を用いて補正量を算出する。具体的には、上記の補正関数のXおよびxに値を代入して補正量ΔQを求める。設定値Xとしては、第一の設定値を代入するが、指定値xとしては、ここでは特に、第二の設定値を代入する。これにより得られた補正量ΔQは(90,88,91,94,94)であったとする。
このようにして得られた補正量ΔQは、第一の設定値で熱処理を行った場合に予測される、温度検出部241が検知する理想的な処理温度と、第二の設定値で熱処理を行った場合に予測される、温度検出部241が検知する理想的な処理温度との変化量、すなわち差である。設定値を第一の設定値から第二の設定値に変換する際に、第一の設定値によって得られた処理温度の値をこの補正量ΔQで補正することで、第二の設定値で熱処理をした場合に得られると予測される処理温度を得ることができる。
状態値受付部102は、温度検出部241a〜241eの検知した処理温度の値の平均値である状態値をバッチごとに読み出す。そして、この状態値から、補正部104が、補正量ΔQを減算し、メモリ等に一時記憶する。この処理を、全てのバッチについて繰り返す。例えば、補正部104は、温度検出部241aの検知した処理温度の値の平均値である状態値から、それぞれ、ΔQ=90(度)を減算する。
次に、第二の設定値を半導体製造装置200に設定して、熱処理を行う。そして、熱処理中に、半導体製造装置200の温度検出部241a〜241eのそれぞれが順次検知した温度から、処理状態値取得部203がそれぞれの温度検出部241a〜241eの位置における処理温度の値を順次取得し、各位置における1バッチ処理における処理温度の平均値を算出する。この5つの位置のそれぞれにおける処理温度の平均値である状態値を処理出力部204が状態値受付部102に出力する。この処理を複数バッチについて繰り返す。
状態値受付部102は、バッチごとの状態値を取得する。取得した状態値は、メモリ等に一時記憶する。ここでは、第一の設定値により得られた状態値を、第二の設定値により処理した場合に得られると予測される状態値に補正するようにしているため、第二の設定値により取得された状態値については、補正を行わない。
そして、出力部105は、第一の設定値で熱処理を行った場合に得られた処理温度を補正部104が補正した結果と、第二の設定値で熱処理を行った場合に得られた処理温度を、例えば、グラフ化して、ディスプレイ110に表示する。
図5は、出力部105の表示例を示す図であり、第一の設定値で熱処理を行った場合に得られた処理温度である状態値を補正部104が補正した結果と、第二の設定値で熱処理を行った場合に得られた処理温度とを示すグラフである。図5において、横軸は、時間、ここではバッチ数を示し、縦軸は、温度検出部241が検知した温度の平均値である。なお、ここでは、説明を簡略化するために、温度検出部241aが検知した処理温度の値とこの処理温度を補正した値だけを示しているが、実際には、一つのバッチに対して、5つの処理温度の値が存在している。なお、第一の設定値で熱処理を行った場合に得られる処理温度の値は、第二の設定値で熱処理した場合に得られると考えられる処理温度に、補正部104により補正するが、第二の設定値で熱処理を行った場合に得られた処理温度の値は、最初から、設定値が、第二の設定値であるため、ここでは補正を行っていない。
例えば、上述した特許文献1に示した、温度モデルにより推定した温度で半導体製造装置200内の所定の位置の温度を制御する場合のように、半導体製造装置200内の設定値により制御される位置と、温度検出部241aが温度を検知する位置とが異なる場合等においては、設定値と、温度検出部241aが検知する温度とは、理想的な制御が行われたとしても、通常は同じ温度にならない。このため、図5に示すように、第一の設定値を用いた制御により、半導体製造装置200内の制御対象とする位置が、設定値により設定される温度になった場合の、理想的な状態における温度検出部241aが検知すると予測される温度の値をTaとすると、第一の設定値を用いた熱処理時に温度検出部241aが実際に検知する温度の値である状態値は、温度Taを基準として、その近傍に分布すると考えられる。また、第二の設定値を用いた制御により、半導体製造装置200内の制御対象とする位置が、設定値により設定される温度になった場合の、理想的な状態における温度検出部241aが検知すると予測される温度の値をTbとすると、第二の設定値を用いた熱処理時に温度検出部241aが検知する温度の値である状態値は、温度Tbを基準として、この温度Tbの近傍に分布すると考えられる。従って、例えば、このTa、Tbに対する測定された処理温度(状態値)のずれをみることにより、半導体製造装置200が正常に稼働しているか否か等を判断することが可能となる。ただし、図5において、これらの値Ta,Tbは説明のために便宜上表示している値であり、これらの実際の値はここでは判断できない。
上述した補正関数は、設定値の変化量と、設定値により予測される状態値の変化量、ここでは、温度検出部241の検知した温度の値の変化量、との関係を与える関数であると考えられることから、この補正関数を用いて第一の設定値と第二の設定値との差を用いて算出した補正量は、図5に示したTa−Tbの値に相当する。このため、補正部104が、補正関数から求めた補正量により補正を行うことで、温度Taが、温度Tbと重なるように、第一の設定値を用いた熱処理時に温度検出部241aが検知する温度の値を補正することとなる。すなわち、2つの設定値である第一の設定値および第二の設定値により熱処理を行った結果得られた処理温度の値である状態値を、それぞれの分布の基準となる温度Ta、Tbが重なるように、補正したこととなる。この温度Ta、Tbは、半導体製造装置200が正常に稼働しているかどうかを判断する際の基準の温度等として利用できることから、このような基準となる値が一致するよう処理温度の測定結果を重ね合わせることにより、異なる設定値で行われた処理に関して取得される状態値を、同じ基準を用いて正常であるか否か判断可能となる。この結果、異なる設定値で行われた処理に関して取得される実測値、すなわち処理温度の測定結果を適切に監視することが可能となる。実際には、重ね合わせれた温度Tbは、この具体例では特定できないが、この重ね合わせられた処理温度の測定結果において、他と大きく値が異なるものがある場合、その値に対応した処理になんらかの異常が発生したか、あるいは半導体製造装置200に異常が発生したか等を判断することができる。
ここで、例えば、第一の設定値と第二の設定値とを重ね合わせるように、第一の設定値を用いた処理時に温度検出部241が検知した処理温度の値の平均値を補正することが考えられる。具体的には、第一のゾーンZaについての第一の設定値と第二の設定値の差が、100度であることから、第一の設定値を第二の設定値に合わせるために、第一の設定値から、100度を減算し、さらに、第一の設定値を用いた処理時に温度検出部241が検知した処理温度の値の平均値についても、同じ100度を減算することが考えられる。補正部104が仮にこのような処理を行った場合の表示例を図6に示す。
しかしながら、第一の設定値も、第二の設定値も、理想的な状態で温度検出部241が検知した温度とは異なっているため、温度検出部241が検知した温度の値が、この第一の設定値や第二の設定値を基準として分布しているとはいえない。このため、第一の設定値と、第二の設定値とが重なるように温度検出部241が検知した温度の値、すなわち状態値を補正しても、第一の設定値および第二の設定値により熱処理を行った結果得られた状態値を、それぞれの分布の基準となる温度が重なるように補正したことにはならない。この結果、異なる設定値で行われた処理に関して取得される処理温度の測定結果である状態値を、同じ基準を用いて正常であるか否かを判断することができなくなる。例えば、第二の設定値により得られた状態値が正常であるか否かを判断するために利用する判断基準、例えば閾値を、第一の設定値により得られた処理温度の測定結果の判断基準には利用できない。したがって、第一の設定値により得られた処理温度の測定結果と、第二の設定値により得られた処理温度の測定結果とを、それぞれ個別の判断基準に基づいて、個別に正常であるか否か等の判断を行う必要がある。このため、異なる設定値で行われた処理に関して取得される処理温度の測定結果を同時に監視することができない。
例えば、図8に示すように、第一の設定値である700度の際に得られた状態値と、第二の設定値である600度の際に得られた状態値とを、上記のように重ね合わせた場合、それぞれの状態値は、それぞれの設定値に対して理想的と考えられる温度の近傍に分布しているにもかかわらず、第一の設定値から得られた状態値と、第二の状態値とが大きくばらついているように表示されてしまい、それぞれの状態値が、正常な値であるか否か等を判断することが困難になる。
これに対し、図5に示すように、本具体例に示したような補正を行うことで、異なる設定値に対して得られた状態値を、それぞれの設定値に対して理想的と考えられる温度を重ねるように、重ね合わせることができる。この結果、それぞれの状態値が正常な値に近い限りは、全ての状態値を、1つの値の近傍に分布させることができ、それぞれの状態値が、正常な値であるか否か等を判断することが容易となる。
以上、本実施の形態によれば、補正関数を用いて、設定値の変化量から予測される状態値の変化量である補正量を求め、この補正量を用いて、状態値を補正するようにしたので、様々な設定値に応じて得られた状態値を、それぞれの設定値を用いて半導体製造装置200に所望の処理が行われた場合に得られる理想的な状態値が重なるよう、補正して出力することができる。これにより、例えば異なる設定値に応じて得られた状態値を重ねて表示することで、管理図等を1つにまとめて、半導体製造装置等を監視しやすくすることができる。また、半導体製造装置を管理するための操作を簡略化することができ、半導体製造装置等の監視する作業を容易に行うことができる。また、異なる設定値に応じて得られた状態値を重ねて表示することが可能となり、状態値の比較を容易とすることができる。
なお、上記実施の形態においては、初期値の要素を順次、単位量だけ増加させた場合に取得された状態値に基づいて、補正関数の係数を決定したが、本発明においては、半導体製造装置200の伝達関数の定常状態のゲインを、補正関数の係数として利用しても良い。伝達関数の定常状態のゲインとは、定常状態における入力の変化幅に対する出力の変化幅の比のことである。このような定常状態のゲインは、装置の制御には必要なものであり、本実施の形態の半導体製造装置200のように、制御を対象とする装置には、予め、設定されている。したがって、この定常状態のゲインを行列で表したものを、上記の係数Aの代わりに用いるようにしても良い。
例えば、この定常状態のゲインをAとすると、補正関数は以下のように表すことができる。
Figure 0005224656
このような補正関数を上記の補正関数の代わりに利用することにより、上記と同様の効果を奏する。さらに、このように半導体製造装置200の定常状態のゲインを用いることで、上記のように、補正関数の係数を求める処理が不要となり、半導体製造装置200に所望の処理を行わせることなく、補正関数を設定することができ、補正関数の設定が簡略化できる。
なお、本実施の形態においては、図7に示すように、補正部104と、出力部105との間に、判断部108を設けるようにし、判断部108において、予め設定されている閾値と、補正部104が補正した値とを比較し、この比較結果に応じて、判断部108が、出力部105に対して、半導体製造装置200や、その処理に異常が発生したか否かを示す判断結果を出力する指示を行い、出力部105がこの指示に従って、適宜、半導体製造装置200や、その処理に異常が発生したことを示す出力を行うようにしても良い。なお、この閾値は、1つであっても複数であっても良い。例えば、半導体製造装置が正常である範囲を規定する上限の閾値と、下限の閾値とを備えていても良い。
ここで、例えば、上記具体例に示した第一の設定値及び第二の設定値で行われた処理により取得された状態値である処理温度を、補正関数により求めた補正量による補正等を行わずに、そのまま出力した場合を図8に示す。
図8に示すように、補正量による補正を行わず、状態値である処理温度が重ね合わされていない場合、例えば半導体製造装置200が正常であると判断されるための下限の閾値、および上限の閾値は、第一の設定値に対応した処理温度については、Th11,Th12、第二の設定値に対応した処理温度については、Th21,Th22となる。
本実施の形態においては、特に、異なる設定値で行われた処理により取得された状態値が、補正関数により求められた補正量により、それぞれの値の分布の基準となる理想的な状態の状態値が重なるよう補正される。通常、閾値等は、最も理想的な状態の状態値を基準にして、異常と判断される値の境界を設定するものであることから、基準となる値が重なるように状態値が補正された場合、すなわち、TaおよびTbが重なるように状態値が補正された場合、上記のような比較に用いられる閾値を共通化して利用することが可能となる。したがって、1つの設定値を用いて行われた処理により取得された状態値について設定した閾値を、他の設定値についても利用することが可能となる。
例えば、図9に示すように、補正量による補正を行い、状態値である処理温度を重ね合わせた場合、例えば半導体製造装置200が正常であると判断されるための閾値として、第二の設定値に対応した処理温度については閾値Th21,Th22を設定していたとすると、第一の設定値に対応した処理温度を補正部104で補正した値についても、この閾値Th21,Th22をそのまま利用可能である。
これにより、本実施の形態においては、異なる設定値で行われた処理に関して設定される閾値を、共通化することが可能となり、閾値を設定する手間と時間を削減できる。
なお、上記具体例においては、設定値が温度の設定値であり、状態値が温度検出部が検出した温度の値である場合について説明したが、本発明は、他の設定値や状態値についても適用可能なものである。例えば、設定値が温度の設定値であり、状態値が、処理状態値取得部203が取得したヒータ231の電力値である場合についても適用可能である。
また、上記具体例においては、補正関数に代入する指定値を、第二の設定値とした場合について説明したが、指定値は、第二の設定値以外の値であってもよい。この場合、第二の設定値を用いて行われた処理より得られた状態値も、補正関数により得られた補正量を用いて、補正部104で補正する必要がある。
また、上記具体例においては、二つの設定値を用いて行われた処理について温度検出部241が検出した温度の値を、重ね合わせる場合について説明したが、本発明においては三以上の設定値を用いて行われた処理について温度検出部241が検出した温度の値を、重ね合わせる場合についても適用可能である。
すなわち、設定値受付部101は、複数の設定値を受け付け、状態値受付部102は、複数の設定値にそれぞれ対応した複数の状態値を受け付け、補正量算出部103は、補正関数に応じて、複数の状態値にそれぞれ対応した複数の補正量を算出し、補正部104は、補正量算出部103が算出した複数の補正量で、これらの複数の補正量にそれぞれ対応した複数の状態値を補正し、出力部105は、前記補正部が補正した複数の状態値を出力するようにしてもよい。
(実施の形態2)
図10は、本実施の形態における半導体製造システムの構成を示すブロック図である。半導体製造システムは、情報処理装置300と、半導体製造装置200と、を具備する。
半導体製造装置200の構成については上記実施の形態1と同様であるので、ここでは説明を省略する。
情報処理装置300は、設定値受付部101、状態値受付部102、補正量算出部103、補正部104、出力部105、補正関数生成部301、関数生成用情報格納部302を具備する。
設定値受付部101、状態値受付部102、補正量算出部103、補正部104、出力部105の構成については、上記実施の形態1と同様であるので、説明は省略する。ただし、ここでは、補正量算出部103は、補正関数生成部301が生成した、設定値受付部101が受け付けた設定値と、設定値に応じて予測される状態値である補正量との関係を示す補正関数を用いて、設定値受付部101が受け付けた設定値に対応した補正量を算出する。
補正関数生成部301は、上述した設定値と、設定値に対応した状態値との組を複数用いて補正関数を生成する。この補正関数は、具体的には、設定値と、この設定値に応じて、予測される状態値である補正量との関係を示す関数である。予測される状態値は、具体的には、設定値に応じて理想的に取得されると予測される状態値である。この補正関数は、設定値と、設定値に対応した状態値との複数の組を用いて得られる関数、具体的には、近似式である。補正関数生成部301は、例えば、設定値と、設定値に対応した状態値との複数の組から、設定値と補正量との関係を示す近似式である補正関数を求める。補正関数生成部301の生成する近似式は、r次式(rは1以上の整数)や、指数関数、対数関数等、どのような近似式であっても良い。また、補正関数生成部301は、どのようなアルゴリズム等を用いて近似式を生成しても良い。なお、複数組の情報から近似式等を生成する処理や構成については、公知技術であるので、ここでは説明を省略する。補正関数生成部301が補正関数の生成に利用する設定値と、設定値に対応した状態値との複数の組は、補正関数の生成用に用意されたものであっても、実際に、補正量で補正を行う対象となる状態値や、その状態値を得るための設定値であってもよい。ここでは、補正関数生成部301は、関数生成用情報格納部302に格納されている設定値と、設定値に対応した状態値との複数の組である関数生成用情報を用いて補正関数を生成する場合について説明する。補正関数生成部301は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。補正関数生成部301の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
なお、補正関数生成部301が補正関数を生成する代わりに、上記実施の形態1と同様の補正関数格納部を設け、この補正関数格納部に、ユーザが設定した補正関数や、他の装置が生成した補正関数を蓄積するようにし、この補正関数を補正量算出部103が読み出して利用するようにしても良い。
関数生成用情報格納部302は、設定値と、設定値に対応した状態値との複数の組が格納可能である。この組は、予め格納されていても良いし、設定値受付部101が受け付けた設定値や状態値受付部102が取得した状態値が蓄積されるようにしても良い。関数生成用情報格納部302には、補正量算出部103が最初の処理を行う前に、設定値と状態値の組が格納されていても良いし、関数生成用情報格納部302に、設定値受付部101の受け付ける設定値と、状態値受付部102が取得した状態値との組が逐次追加されるようにしてもよく、この場合、補正関数生成部301が、これらの情報が追加される都度、補正関数を再生成して、直前の補正関数を置き換えるようにしても良い。関数生成用情報格納部302は、通常、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
次に、図11のフローチャートを用いて情報処理装置300の動作について説明する。なお、図11において、図2と同一符号は、同一または相当するステップを示す。また、ここでは、説明の便宜上、半導体製造装置200等が、所望の処理を行うために設定された設定値と、この設定値に応じて半導体製造装置200に所望の処理を行わせた場合の、異なる時刻において取得された複数の状態値を、情報処理装置100に対して出力する場合について説明する。なお、複数の状態値は、それぞれが取得された時間の情報と関連づけられているものとする。また、ここでは、例として、設定値と、この設定値により半導体製造装置200に所望の処理を行わせた場合に取得された状態値との複数の組が、予め、関数生成用情報格納部302に蓄積されているものとする。
(ステップS1102)設定値受付部101は、半導体製造装置200等が出力する設定値を受け付ける。受け付けた設定値を図示しないメモリ等の記憶媒体に蓄積する。なお、設定値を、関数生成用情報格納部302に蓄積するようにしてもよい。
(ステップS1103)状態値受付部102は、半導体製造装置200等が出力する複数の状態値を受け付ける。受け付けた状態値を図示しないメモリ等の記憶媒体に蓄積する。なお、状態値を、関数生成用情報格納部302に蓄積するようにしてもよい。
(ステップS1103)補正関数生成部301は、設定値と、設定値に対応した状態値との複数の組を関数生成用情報格納部302から読み出し、補正関数を生成する。具体例としては、設定値と取得値との近似式を生成する。
(ステップS1104)補正量算出部103は、ステップS1101で生成した補正関数にステップS201で受け付けた設定値を代入して、設定値に対応した補正量を算出する。
なお、ここでは、1つの設定値について処理を行った結果得られた状態値について補正等の処理を行う場合について説明したが、バッチ間で設定値を変更して処理を行った場合等には、異なる設定値について得られた状態値ごとに、補正等の処理を行うようにしても良い。例えば、ステップS201において、複数の設定値を受け付けることができ、ステップS202において、複数の設定値に対応した状態値を受け付けることが可能な場合、上記のフローチャートに従って、一つの設定値について処理を行った後、他の設定値があるか否かを判断し、他の設定値があった場合、例えば、ステップS207等に戻り、上記のフローチャートと同様に他の設定値について得られた状態値について、補正等の処理を繰り返すようにしても良い。
なお、図11のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
次に、上述した補正関数の取得方法について説明する。
まず、2以上の設定値について、設定値ごとに、半導体製造装置200に複数回処理を実行させ、得られた複数の状態値を、設定値をx軸、状態値をy軸としたグラフで表示すると、図12に示すようになる。ただし、ここでは、説明を簡単にするために、1つの設定値に対して、1つの状態値を半導体製造装置200から取得する場合、すなわち設定値と状態値とがともに1×1の行列である場合について説明するが、設定値と状態値とは、ともに複数の要素を持つ行列であっても良い。
つぎに、このような設定値と状態値とから、y=f(x)という関数を求める。ここでは、例えば、近似式をy=ax+bとする。なお、この近似式の求め方は問わない。
このようにして設けた近似式は、設定値と理想的な状態値との関係を示す関数であると考えることが可能である。このため、この近似式のxに設定値を代入することで、その設定値において理想的と考えられる状態値を得ることができる。
本実施の形態においては、ある設定値で半導体製造装置200に処理を行った結果として得られた状態値から、上述した近似式のxにこの設定値と同じ設定値を代入することで得られたyの値を減算することで、半導体製造装置200から得られた状態値を、理想的な状態値に対する差として表すようにしている。このようにすることで、異なる設定値について得られた状態値についても、上記の近似式を用いることで、その設定値について予測される理想的な状態値との差として表すことが可能となる。上記実施の形態1においても説明したように、異なる設定値により得られる状態値同士は、それぞれの設定値と、これにより得られる理想的な状態値とが異なるため、比較することが困難であったが、本実施の形態においては、異なる設定値により得られた状態値を、それぞれの設定値についての理想的な状態値との差に補正することで、それぞれの設定値における理想的な状態値を基準として異なる設定値により得られる状態値同士を比較することが可能となる。
以下、本実施の形態における半導体製造システムの具体的な動作について説明する。半導体製造システムの概念図は、情報処理装置300が、コンピュータ10により実現されていることを除けば図3と同様である。また、ここでは、例として、半導体製造装置200は熱処理装置であるとする。ただし、ここでは、説明を簡単にするために、半導体製造装置200内のゾーンZaの半導体ウエハに対する設定温度を設定値とし、ヒータ231aの出力を状態値とした場合について説明する。なお、ここで使用している設定値や状態値は説明のために用意された値であり、実際の設定値やその設定値により処理を行った場合に得られる状態値とは異なるものとする。ここでは、例として、600度と700度に熱処理の温度を設定した場合における得られるヒータ231aの電力の値を比較する場合について説明する。また、ここでは、補正の対象となる状態値およびこれに対応する設定値を、補正関数を作成する際に利用する場合について説明する。すなわち、設定値受付部101が受け付けた設定値と、状態値受付部102が受け付けた状態値とを、関数生成用情報格納部302に蓄積する場合について説明する。
まず、設定値、ここでは設定温度を600度に設定して、半導体製造装置200において熱処理を行うと、半導体製造装置200は、設定値受付部101にこの設定値を出力する。状態値受付部102はこの設定値を関数生成用情報格納部302に蓄積する。また、半導体製造装置200においては、処理温度が安定した状態の期間におけるヒータ231aの電力を、所定のタイミングで処理状態値取得部203が取得し、この取得した電力の値を、処理出力部204が、情報処理装置300に出力する。情報処理装置300の状態値受付部102はこの電力の値を図示しないメモリ等に一旦蓄積した後、バッチごとのこれらの平均値を算出し取得する。取得した電力の平均値が、ここでは状態値である。状態値受付部102はこの状態値を設定温度と対応付けて関数生成用情報格納部302に蓄積する。この処理を、複数回のバッチについて繰り返す。
次に、設定値を700度に設定して、上記と同様に、複数バッチの熱処理を行い、得られた電力の平均値を設定温度と対応付けて関数生成用情報格納部302に蓄積する。
図13は、関数生成用情報格納部302に格納されたヒータ231aの電力値を、処理時間、ここではバッチ数、をx軸、ヒータ231aの電力値(W)をy軸としたグラフで表示したものである。
図14は、関数生成用情報格納部302に格納された設定温度とヒータ231aの電力とを、設定温度をx軸、ヒータ231aの電力値をy軸としたグラフで表示したものである。
次に、補正関数生成部301は、関数生成用情報格納部302に格納された設定温度とヒータ231aの電力とを用いて、図14に示したような設定温度と電力との関係を示す近似式を演算により算出する。得られた近似式をここではy=ax+bとする。この近似式は、例えば、図13に示したようになる。
次に、補正量算出部103は、補正関数生成部301が算出した近似式のxに、設定値である600を代入し、補正量yを得る。この補正量を、y600とする。
補正部104は、このy600を、関数生成用情報格納部302に蓄積されている、設定値を600度に設定した場合に得られた電力の各値からそれぞれ減算する補正を行う。減算結果は、図示しないメモリ等に一時記憶しておく。
また、同様に、補正量算出部103は、補正関数生成部301が算出した近似式のxに、設定値である700を代入し、補正量y700を取得する。
補正部104は、このy700を、関数生成用情報格納部302に蓄積されている、設定値を700度に設定した場合に得られた電力の各値からそれぞれ減算する補正を行う。減算結果は、図示しないメモリ等に一時記憶しておく。
出力部105は、補正部104が補正を行った結果を例えば、図15に示すようなグラフに表示する。なお、グラフにおいて、x軸は処理時間、y軸はヒータ231aの電力を示す。なお、y=0は、ここでは、y600およびy700に相当する。
本実施の形態においては、まず、600度および700度の温度設定により半導体製造装置200で熱処理を行った結果として得られたヒータ231aの電力の値から近似式を求める。そして、この近似式のxにこの設定温度と同じ設定温度、すなわち600度および700度を代入することで得られたyの値であるy600およびy700を、600度および700度の温度設定により半導体製造装置200で熱処理を行った結果として得られたヒータ231aの電力の値から、それぞれ減算することで、半導体製造装置200から得られた状態値であるヒータ231aの電力の値を、理想的な電力の値で補正して表すようにしている。このようにすることで、異なる設定温度について得られたヒータ231aの電力の値についても、それぞれの設定温度についての理想的なヒータ231aの電力との差として表すことが可能となる。この結果、本実施の形態においては、異なる設定温度により得られた電力の値を、それぞれの設定温度についての理想的なヒータ231aの電力に対する差に補正することで、それぞれの設定温度における理想的な電力を基準に合わせて、異なる設定温度により得られる電力値同士を比較することが可能となる。
なお、上記のように、補正関数生成部301において状態値から生成した補正関数を利用する代わりに、予め、半導体製造装置200で2以上の設定温度により熱処理を行った結果から上記と同様の方法により補正関数を作成しておき、この補正関数を利用するようにしても良い。
以上、本実施の形態によれば、補正関数を用いて、設定値から予測される状態値である補正量を求め、この補正量を用いて、状態値を補正するようにしたので、様々な設定値に応じて得られた状態値を、それぞれの理想的な状態値との差に補正して出力することができる。これにより、例えば異なる設定値に応じて得られた状態値を重ねて表示することで、管理図等を1つにまとめて、半導体製造装置200等を監視しやすくすることができる。また、半導体製造装置200等の管理時の操作を簡略化することができ、半導体製造装置200等の監視作業を容易に行うことができる。また、異なる設定値に応じて得られる状態値を重ねて表示することが可能となり、状態値の比較を容易とすることができる。
また、本実施の形態においては、上記実施の形態1において図7に示したように、補正部104と、出力部105との間に、判断部108を設けるようにし、判断部108において、予め設定されている閾値と、補正部104が補正した値とを比較し、この比較結果に応じて、判断部108が、出力部105に対して、半導体製造装置200や、その処理に異常が発生したか否かを示す判断結果を出力する指示を行い、出力部105がこの指示に従って、適宜、半導体製造装置200や、その処理等に異常が発生したことを示す出力を行うようにしても良い。なお、この閾値は、1つであっても複数であっても良い。例えば、半導体製造装置が正常である範囲を規定する上限の閾値と、下限の閾値とを備えていても良い。
この場合、上記実施の形態1において説明したように、異なる設定値について設定する閾値を共通化して利用することが可能となる。したがって、1つの設定値を用いて行われた処理により取得された状態値について設定した閾値を、他の設定値についても利用することが可能となる。これにより、本実施の形態においては、異なる設定値で行われた処理に関して設定される閾値を、共通化することが可能となり、閾値を設定する手間と時間を削減できる。
また、上記具体例においては、設定値が温度の設定値であり、状態値がヒータの電力の値である場合について説明したが、本発明は、他の設定値や状態値についても適用可能なものである。
また、上記具体例においては、二つの設定値を用いて行われた処理についてヒータの電力の値を、重ね合わせる場合について説明したが、本発明においては三以上の設定値を用いて行われた処理についてヒータの電力の値を、重ね合わせる場合についても適用可能である。
なお、本実施の形態において、2以上の設定値と、各設定値により半導体製造装置に所定の処理を複数回行わせた場合に得られる複数の状態値とを用いて作成された補正関数の係数、例えば上記の場合はy=ax+bのaを、上記実施の形態1の補正係数として用いるようにして、上記実施の形態1と同様に、状態値を補正するようにしてもよい。
例えば、上記具体例においては、700度と、600度との差は100度であるため、100×aの値を補正量として、700度を設定値として得られた各状態値である電力の値から減算することで、600度の設定値により得られた状態値である電力の値と、700度の設定値により得られた状態値である電力の値とを比較できるようにしても良い。
また、上記各実施の形態において、情報処理装置100や情報処理装置300を、半導体製造装置200と切り離して、単独で利用するようにしても良い。
なお、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
また、上記各実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。
なお、上記各実施の形態における情報処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、半導体を含む処理対象物に、処理の条件を設定する値である設定値に応じた処理を行う半導体製造装置の、処理時の状態に関する値である状態値の処理を、コンピュータに実行させるためのプログラムであって、コンピュータに、前記設定値を受け付ける設定値受付ステップと、前記状態値を受け付ける状態値受付ステップと、前記設定値と前記状態値の補正量との関係を示す関数である補正関数を用いて、前記補正量を算出する補正量算出ステップと、前記状態受付ステップにより受け付けた状態値を、前記補正量算出ステップにより算出した補正量を用いて補正する補正ステップと、前記補正部が補正した状態値を出力する出力ステップとを実行させるためのプログラムである。
また、上記実施の形態1における情報処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、処理の条件を設定する値である設定値に応じて半導体を含む処理対象物に処理を行う半導体製造装置の、処理時の状態に関する値である状態値の処理を、コンピュータに実行させるためのプログラムであって、コンピュータに、前記設定値を受け付ける設定値受付ステップと、前記状態値を受け付ける状態値受付ステップと、前記前記設定値の変化量と、当該設定値の変化量から予測される状態値の変化量である前記補正量との関係を示す関数である補正関数を用いて、前記設定値受付ステップで受け付けた設定値の所定の値に対する変化量に対応した前記補正量を算出する補正量算出ステップと、前記状態受付ステップにより受け付けた状態値を、前記補正量算出ステップにより算出した補正量で補正する補正ステップと、前記補正部の補正した状態値を出力する出力ステップとを実行させるためのプログラムである。
なお、上記実施の形態2における情報処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、処理の条件を設定する値である設定値に応じて半導体を含む処理対象物に処理を行う半導体製造装置の、処理時の状態に関する値である状態値の処理を、コンピュータに実行させるためのプログラムであって、コンピュータに、前記設定値を受け付ける設定値受付ステップと、前記状態値を受け付ける状態値受付ステップと、前記設定値と、当該設定値に応じて予測される状態値である前記補正量との関係を示す関数である補正関数を用いて、前記設定値受付ステップにより受け付けた設定値に対応した前記補正量を算出する補正量算出ステップと、前記状態受付ステップにより受け付けた状態値を、前記補正量算出ステップにより算出した補正量で補正する補正ステップと、前記補正部の補正した状態値を出力する出力ステップとを実行させるためのプログラムである。
なお、上記プログラムにおいて、情報を出力する出力ステップや、情報を受け付ける受付ステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、出力ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段(情報送信部など)は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
また、上記各実施の形態において、情報処理装置は、スタンドアロンの装置であってもよく、サーバ・クライアントシステムにおけるサーバ装置であってもよい。後者の場合には、出力部や設定値受付部等は、通信回線を介して入力を受け付けたり、画面を出力したりすることになる。
以上のように、本発明にかかる情報処理装置等は、半導体製造装置の製造時に得られる情報を処理する情報処理装置等として適しており、特に、異なる設定値により行われた処理の結果得られた情報を処理する情報処理装置等として有用である。
実施の形態1における半導体製造システムの構成を示す図 同情報処理装置の動作について説明するフローチャート 同概念図 同情報処理装置の受け付けた状態値を示す図 同情報処理装置の表示例を示す図 同情報処理装置の表示例を示す図 同変形例を示す図 同情報処理装置を説明するための表示例を示す図 同情報処理装置を説明するための表示例を示す図 実施の形態2における半導体製造システムの構成を示す図 同情報処理装置の動作について説明するフローチャート 同情報処理装置の受け付けた設定値と状態値との関係を示す図 同情報処理装置の表示例を示す図 同情報処理装置の受け付けた温度の設定値とヒータの電力値との関係を示す図 同情報処理装置の表示例を示す図
符号の説明
10 コンピュータ
20 制御用コンピュータ
25 駆動部
100 情報処理装置
101 設定値受付部
102 状態値受付部
103 補正量算出部
104 補正部
105 出力部
106 補正関数格納部
107 指定値格納部
108 判断部
110 ディスプレイ
200 半導体製造装置
201 処理設定値受付部
202 制御部
203 処理状態値取得部
204 処理出力部
211 処理容器
212 排気部
213 ガス導入部
214 配管
215 下端部
221 蓋体
222 リング
223 回転支柱
224 回転テーブル
225 駆動部
226 ボート
230 加熱炉
231、231a〜231e ヒータ
241、241a〜241e 温度検出部
250 半導体ウエハ
300 情報処理装置
301 補正関数生成部
302 関数生成用情報格納部

Claims (24)

  1. 半導体を含む処理対象物に、処理の条件を設定する値である設定値に応じた処理を行う半導体製造装置の、処理時の状態に関する値である状態値を処理する情報処理装置であって、
    前記設定値を受け付ける設定値受付部と、
    前記状態値を受け付ける状態値受付部と、
    前記設定値と前記状態値の補正量との関係を示す関数である補正関数を用いて、前記補正量を算出する補正量算出部と、
    前記状態値受付部が受け付けた状態値を、前記補正量算出部が算出した補正量を用いて補正する補正部と、
    前記補正部が補正した状態値を出力する出力部とを具備し、
    前記補正関数は、前記設定値を変更した場合の、当該設定値の変化量と、当該設定値の変化量から予測される状態値の変化量である前記補正量との関係を示す関数であり、
    前記設定値受付部は、複数の設定値を受け付け、
    前記状態値受付部は、前記複数の設定値にそれぞれ対応した複数の状態値を受け付け、
    前記補正量算出部は、前記補正関数を用いて、前記設定値受付部が受け付けた前記複数の設定値のそれぞれを所定の値である指定値に変更させた場合の、当該指定値に対する前記複数の設定値のそれぞれについての変化量に対応した補正量であって、前記複数の状態値のそれぞれに対する補正量を算出し、
    前記補正部は、前記補正量算出部が算出した複数の補正量で、当該複数の補正量にそれぞれ対応した前記複数の状態値を補正し、
    前記出力部は、前記補正部が補正した複数の状態値を出力する情報処理装置。
  2. 半導体を含む処理対象物に、処理の条件を設定する値である設定値に応じた処理を行う半導体製造装置の、処理時の状態に関する値である状態値を処理する情報処理装置であって、
    前記設定値を受け付ける設定値受付部と、
    前記状態値を受け付ける状態値受付部と、
    前記設定値と前記状態値の補正量との関係を示す関数である補正関数を用いて、前記補正量を算出する補正量算出部と、
    前記状態値受付部が受け付けた状態値を、前記補正量算出部が算出した補正量を用いて補正する補正部と、
    前記補正部が補正した状態値を出力する出力部とを具備し、
    前記補正関数は、前記設定値を変更した場合の、当該設定値の変化量と、当該設定値の変化量から予測される状態値の変化量である前記補正量との関係を示す関数であり、
    前記設定値受付部は、前記設定値である第一の設定値と第二の設定値とを受け付け、
    前記状態値受付部は、前記第一の設定値と第二の設定値とにそれぞれ対応した第一の状態値と第二の状態値とを受け付け、
    前記補正量算出部は、前記補正関数を用いて、前記設定値受付部が受け付けた第二の設定値を第一の設定値に変更させた場合の、前記第二の設定値の変化量に対応した前記第二の状態値の補正量を算出し、
    前記補正部は、前記補正量で、前記第二の状態値を補正し、
    前記出力部は、前記補正部が補正した第二の状態値と、前記第一の状態値とを出力する情報処理装置。
  3. 前記補正関数は、当該補正関数を設定するための、行列で表された所望の設定値を、当該行列の各要素の値を単位量だけ順次変化させて、前記半導体製造装置に処理を行わせた場合に得られる、状態値の変化量の値を各列の値として有している行列である補正行列を係数とする関数である請求項1または請求項2記載の情報処理装置。
  4. 前記補正関数は、前記半導体製造装置の伝達関数の定常状態のゲインを係数とする関数である請求項1または請求項2記載の情報処理装置。
  5. 前記補正関数は、前記設定値と、当該設定値に応じて予測される状態値である前記補正量との関係を示す関数であり、
    前記補正量算出部は、当該補正関数を用いて、前記設定値受付部が受け付けた設定値に対応した前記補正量を算出する請求項1または請求項2記載の情報処理装置。
  6. 前記補正関数は、
    前記設定値と、当該設定値に対応した前記状態値との組を複数用いて得られる関数である請求項1、請求項2、または請求項5いずれか記載の情報処理装置。
  7. 前記設定値と、当該設定値に対応した前記状態値との複数の組を用いて前記補正関数を生成する補正関数生成部をさらに具備する請求項6記載の情報処理装置。
  8. 前記補正関数は、
    前記設定値と、当該設定値に対応した前記状態値との複数の組を用いて得られる近似式で表される関数である請求項6または請求項7いずれか記載の情報処理装置。
  9. 前記設定値は、前記半導体製造装置内の、前記処理対象物に対する処理の条件を設定する値であり、
    前記状態値は、前記半導体製造装置の、前記処理対象物の配置される位置以外の位置の処理時の状態を示す値である請求項1または請求項2記載の情報処理装置。
  10. 前記設定値は、前記半導体製造装置内の温度の設定値であり、前記状態値は、前記半導体製造装置内の温度の測定値である請求項1から請求項いずれか記載の情報処理装置。
  11. 前記設定値は、前記半導体製造装置の内部の所定の位置の温度の設定値であり、前記状態値は、前記半導体製造装置の内部を加熱するヒータの電力値である請求項1から請求項いずれか記載の情報処理装置。
  12. 半導体を含む処理対象物に処理を行う半導体製造装置と、請求項1から請求項いずれか記載の情報処理装置とを具備する半導体製造システムであって、
    前記半導体製造装置は、
    前記設定値を受け付ける処理設定値受付部と、
    前記設定値に応じて、前記処理対象物に対する処理を制御する制御部と、
    前記状態値を取得する処理状態値取得部と、
    前記状態値を出力する処理出力部とを具備する半導体製造システム。
  13. 前記半導体製造装置は、
    前記処理対象物に処理を行う処理容器と、
    前記処理容器内を加熱する1以上のヒータと、
    前記処理容器内の温度を検出する1以上の温度検出部をさらに具備し、
    前記設定値は、前記処理容器内の所定の位置の温度を設定する値であり、
    前記制御部は、前記1以上のヒータを制御して、処理容器内の温度を制御し、
    前記処理状態値取得部は、前記温度検出部が検出した温度の値である状態値を取得する請求項12記載の半導体製造システム。
  14. 前記制御部は、前記1以上の温度検出部の検出した温度に応じて、前記処理容器内の温度を制御する請求項13記載の半導体製造システム。
  15. 前記半導体製造装置は、
    前記処理対象物に処理を行う処理容器と、
    前記処理容器内を加熱する1以上のヒータをさらに具備し、
    前記設定値は、前記処理容器内の所定の位置の温度を設定する値であり、
    前記制御部は、前記1以上のヒータを制御して、処理容器内の温度を制御し、
    前記処理状態値取得部は、前記1以上のヒータの電力値である状態値を取得する請求項12記載の半導体製造システム。
  16. 前記半導体製造装置は、
    前記処理容器内の温度を検出する1以上の温度検出部をさらに具備し、
    前記制御部は、前記1以上の温度検出部の検出した温度に応じて、前記処理容器内の温度を制御する請求項15記載の半導体製造システム。
  17. 半導体を含む処理対象物に、処理の条件を設定する値である設定値に応じた処理を行う半導体製造装置の、処理時の状態に関する値である状態値を処理する情報処理方法であって、
    前記設定値を受け付ける設定値受付ステップと、
    前記状態値を受け付ける状態値受付ステップと、
    前記設定値と前記状態値の補正量との関係を示す関数である補正関数を用いて、前記補正量を算出する補正量算出ステップと、
    前記状態受付ステップにより受け付けた状態値を、前記補正量算出ステップにより算出した補正量を用いて補正する補正ステップと、
    前記補正ステップで補正した状態値を出力する出力ステップとを具備し、
    前記補正関数は、前記設定値を変更した場合の、当該設定値の変化量と、当該設定値の変化量から予測される状態値の変化量である前記補正量との関係を示す関数であり、
    前記設定値受付ステップは、複数の設定値を受け付け、
    前記状態値受付ステップは、前記複数の設定値にそれぞれ対応した複数の状態値を受け付け、
    前記補正量算出ステップは、前記補正関数を用いて、前記設定値受付ステップで受け付けた前記複数の設定値のそれぞれを所定の値である指定値に変更させた場合の、当該指定値に対する前記複数の設定値のそれぞれについての変化量に対応した補正量であって、前記複数の状態値のそれぞれに対する補正量を算出し、
    前記補正ステップは、前記補正量算出ステップで算出した複数の補正量で、当該複数の補正量にそれぞれ対応した前記複数の状態値を補正し、
    前記出力ステップは、前記補正ステップで補正した複数の状態値を出力する情報処理方法。
  18. 半導体を含む処理対象物に、処理の条件を設定する値である設定値に応じた処理を行う半導体製造装置の、処理時の状態に関する値である状態値を処理する情報処理方法であって、
    前記設定値を受け付ける設定値受付ステップと、
    前記状態値を受け付ける状態値受付ステップと、
    前記設定値と前記状態値の補正量との関係を示す関数である補正関数を用いて、前記補正量を算出する補正量算出ステップと、
    前記状態値受付ステップで受け付けた状態値を、前記補正量算出ステップで算出した補正量を用いて補正する補正ステップと、
    前記補正ステップで補正した状態値を出力する出力ステップとを具備し、
    前記補正関数は、前記設定値を変更した場合の、当該設定値の変化量と、当該設定値の変化量から予測される状態値の変化量である前記補正量との関係を示す関数であり、
    前記設定値受付ステップは、前記設定値である第一の設定値と第二の設定値とを受け付け、
    前記状態値受付ステップは、前記第一の設定値と第二の設定値とにそれぞれ対応した第一の状態値と第二の状態値とを受け付け、
    前記補正量算出ステップは、前記補正関数を用いて、前記設定値受付ステップで受け付けた第二の設定値を第一の設定値に変更させた場合の、前記第二の設定値の変化量に対応した前記第二の状態値の補正量を算出し、
    前記補正ステップは、前記補正量で、前記第二の状態値を補正し、
    前記出力ステップは、前記補正ステップで補正した第二の状態値と、前記第一の状態値とを出力する情報処理方法。
  19. 前記補正関数は、前記設定値と、当該設定値に応じて予測される状態値である補正量との関係を示す関数であり、
    前記補正量算出ステップは、当該補正関数を用いて、前記設定値受付ステップにより受け付けた設定値に対応した前記補正量を算出する請求項17または請求項18記載の情報処理方法。
  20. 半導体を含む処理対象物に、処理の条件を設定する値である設定値に応じた処理を行う半導体製造装置の、処理時の状態に関する値である状態値の処理を、コンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    コンピュータに、
    前記設定値を受け付ける設定値受付ステップと、
    前記状態値を受け付ける状態値受付ステップと、
    前記設定値と前記状態値の補正量との関係を示す関数である補正関数を用いて、前記補正量を算出する補正量算出ステップと、
    前記状態受付ステップにより受け付けた状態値を、前記補正量算出ステップにより算出した補正量を用いて補正する補正ステップと、
    前記補正ステップで補正した状態値を出力する出力ステップとを実行させるためのプログラムであって、
    前記補正関数は、前記設定値を変更した場合の、当該設定値の変化量と、当該設定値の変化量から予測される状態値の変化量である前記補正量との関係を示す関数であり、
    前記設定値受付ステップは、複数の設定値を受け付け、
    前記状態値受付ステップは、前記複数の設定値にそれぞれ対応した複数の状態値を受け付け、
    前記補正量算出ステップは、前記補正関数を用いて、前記設定値受付ステップで受け付けた前記複数の設定値のそれぞれを所定の値である指定値に変更させた場合の、当該指定値に対する前記複数の設定値のそれぞれについての変化量に対応した補正量であって、前記複数の状態値のそれぞれに対する補正量を算出し、
    前記補正ステップは、前記補正量算出ステップで算出した複数の補正量で、当該複数の補正量にそれぞれ対応した前記複数の状態値を補正し、
    前記出力ステップは、前記補正ステップで補正した複数の状態値を出力するプログラム。
  21. 半導体を含む処理対象物に、処理の条件を設定する値である設定値に応じた処理を行う半導体製造装置の、処理時の状態に関する値である状態値の処理を、コンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記設定値を受け付ける設定値受付ステップと、
    前記状態値を受け付ける状態値受付ステップと、
    前記設定値と前記状態値の補正量との関係を示す関数である補正関数を用いて、前記補正量を算出する補正量算出ステップと、
    前記状態値受付ステップで受け付けた状態値を、前記補正量算出ステップで算出した補正量を用いて補正する補正ステップと、
    前記補正ステップで補正した状態値を出力する出力ステップとを実行させるためのプログラムであって、
    前記補正関数は、前記設定値を変更した場合の、当該設定値の変化量と、当該設定値の変化量から予測される状態値の変化量である前記補正量との関係を示す関数であり、
    前記設定値受付ステップは、前記設定値である第一の設定値と第二の設定値とを受け付け、
    前記状態値受付ステップは、前記第一の設定値と第二の設定値とにそれぞれ対応した第一の状態値と第二の状態値とを受け付け、
    前記補正量算出ステップは、前記補正関数を用いて、前記設定値受付ステップで受け付けた第二の設定値を第一の設定値に変更させた場合の、前記第二の設定値の変化量に対応した前記第二の状態値の補正量を算出し、
    前記補正ステップは、前記補正量で、前記第二の状態値を補正し、
    前記出力ステップは、前記補正ステップで補正した第二の状態値と、前記第一の状態値とを出力するプログラム。
  22. 前記補正関数は、前記設定値と、当該設定値に応じて予測される状態値である前記補正量との関係を示す関数であり、
    前記補正量算出ステップは、当該補正関数を用いて、前記設定値受付ステップにより受け付けた設定値に対応した前記補正量を算出する請求項20または請求項21記載のプログラム。
  23. 半導体を含む処理対象物に、処理の条件を設定する値である設定値に応じた処理を行う半導体製造装置の、処理時の状態に関する値である状態値の処理を、コンピュータに実行させるためのプログラムが記録された記録媒体であって、
    コンピュータに、
    前記設定値を受け付ける設定値受付ステップと、
    前記状態値を受け付ける状態値受付ステップと、
    前記設定値と前記状態値の補正量との関係を示す関数である補正関数を用いて、前記補正量を算出する補正量算出ステップと、
    前記状態受付ステップにより受け付けた状態値を、前記補正量算出ステップにより算出した前記補正量で補正する補正ステップと、
    前記補正ステップで補正した状態値を出力する出力ステップとを実行させるためのプログラムであって、
    前記補正関数は、前記設定値を変更した場合の、当該設定値の変化量と、当該設定値の変化量から予測される状態値の変化量である前記補正量との関係を示す関数であり、
    前記設定値受付ステップは、複数の設定値を受け付け、
    前記状態値受付ステップは、前記複数の設定値にそれぞれ対応した複数の状態値を受け付け、
    前記補正量算出ステップは、前記補正関数を用いて、前記設定値受付ステップで受け付けた前記複数の設定値のそれぞれを所定の値である指定値に変更させた場合の、当該指定値に対する前記複数の設定値のそれぞれについての変化量に対応した補正量であって、前記複数の状態値のそれぞれに対する補正量を算出し、
    前記補正ステップは、前記補正量算出ステップで算出した複数の補正量で、当該複数の補正量にそれぞれ対応した前記複数の状態値を補正し、
    前記出力ステップは、前記補正ステップで補正した複数の状態値を出力するプログラムが記録された記録媒体。
  24. 半導体を含む処理対象物に、処理の条件を設定する値である設定値に応じた処理を行う半導体製造装置の、処理時の状態に関する値である状態値の処理を、コンピュータに実行させるためのプログラムが記録された記録媒体であって、
    コンピュータに、
    前記設定値を受け付ける設定値受付ステップと、
    前記状態値を受け付ける状態値受付ステップと、
    前記設定値と前記状態値の補正量との関係を示す関数である補正関数を用いて、前記補正量を算出する補正量算出ステップと、
    前記状態値受付ステップで受け付けた状態値を、前記補正量算出ステップで算出した補正量を用いて補正する補正ステップと、
    前記補正ステップで補正した状態値を出力する出力ステップとを実行させるためのプログラムであって、
    前記補正関数は、前記設定値を変更した場合の、当該設定値の変化量と、当該設定値の変化量から予測される状態値の変化量である前記補正量との関係を示す関数であり、
    前記設定値受付ステップは、前記設定値である第一の設定値と第二の設定値とを受け付け、
    前記状態値受付ステップは、前記第一の設定値と第二の設定値とにそれぞれ対応した第一の状態値と第二の状態値とを受け付け、
    前記補正量算出ステップは、前記補正関数を用いて、前記設定値受付ステップで受け付けた第二の設定値を第一の設定値に変更させた場合の、前記第二の設定値の変化量に対応した前記第二の状態値の補正量を算出し、
    前記補正ステップは、前記補正量で、前記第二の状態値を補正し、
    前記出力ステップは、前記補正ステップで補正した第二の状態値と、前記第一の状態値とを出力するプログラムが記録された記録媒体。
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