JP5223272B2 - 燃料電池用金属セパレータの溶接方法、および燃料電池用金属セパレータの溶接装置 - Google Patents

燃料電池用金属セパレータの溶接方法、および燃料電池用金属セパレータの溶接装置 Download PDF

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Description

本発明は、燃料電池用金属セパレータの溶接方法、および燃料電池用金属セパレータの溶接装置に関する。
燃料電池用のセパレータとして、金属製の基材を適用した金属セパレータが使用されている(特許文献1参照)。金属セパレータは、金属製基材としての例えばステンレス鋼をプレス成形することにより、形成されている。一対の金属セパレータは、接合面同士を重ね合わせ、流体流路(例えば、冷却水流路)となる空間部を区画形成するように組み合わせられる。組み合わせた金属セパレータの接合面同士は、一般的に、レーザ溶接により重ね溶接して接合されている。この場合において、空隙に起因する溶接欠陥の発生を防ぐために、接合面の間に隙間が生じないように接合面同士を密着させる必要がある。
特開2002−305005号公報
しかしながら、金属セパレータは薄肉のプレス成形品あるので、接合面同士の密着性が悪く隙間が生じ易い。また、レーザビームを照射する部位を直接押さえることはできず、その周辺部を押さえることしかできないので、レーザビームを照射する部位における接合面同士の密着性を十分に確保することは困難である。
そこで、本発明の目的は、金属セパレータの接合面同士の密着性を高めて、空隙に起因する溶接欠陥の発生を防止し得る、燃料電池用金属セパレータの溶接方法、および燃料電池用金属セパレータの溶接装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る燃料電池用金属セパレータの溶接方法は、燃料電池用の一対の金属セパレータの接合面同士を重ね合わせ流体流路となる空間部を区画形成するように組み合わせる。その後、前記空間部内を排気して負圧化し重ね合わせた前記接合面同士を大気圧によって密着させる工程を実施する。そして、密着させた前記接合面同士を重ね溶接する工程を実施する。前記流体流路が冷却水流路であり、前記冷却水流路に冷却水を流すために前記金属セパレータに形成された少なくとも2個のマニホールド孔のうちの一方のマニホールド孔を、記空間部を排気するための排気口として用い、他方のマニホールド孔を、溶接熱を逃がす気流を形成する気体を前記空間部に供給するための気体供給口として用いる。
また、上記目的を達成するための本発明に係る燃料電池用金属セパレータの溶接装置は、燃料電池用の一対の金属セパレータの接合面同士を重ね合わせることによって区画形成された流体流路となる空間部を排気する排気手段を有している。そして、密着させた前記接合面同士を重ね溶接する溶接手段を有している。前記流体流路が冷却水流路であり、前記冷却水流路に冷却水を流すために前記金属セパレータに形成された少なくとも2個のマニホールド孔のうちの一方のマニホールド孔を、前記空間部を排気するための排気口として用い、他方のマニホールド孔を、溶接熱を逃がす気流を形成する気体を前記空間部に供給するための気体供給口として用いる。
本発明によれば、組み合わせた金属セパレータ間に区画形成された流体流路となる空間部を排気して負圧化し、重ね合わせた接合面同士を大気圧によって密着させているので、重ね溶接する接合面同士の密着性を高めて、空隙に起因する溶接欠陥の発生を防止することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、理解を容易にするために、図面には各構成要素が誇張して示されている。
図1は、燃料電池スタック21を模式的に示す概略図、図2は、燃料電池スタック21を構成する単位電池30および金属セパレータ11、12の構成を模式的に示す要部断面図、図3は、燃料電池に形成される流路を模式的に説明する概略図である。なお、図3においては、接合面15同士が密着していない状態で示されているが、これは、理解の容易のために、接合面15同士の間に微小隙間が存在しやすいことを強調して表したものである。以下に説明する他の図面においても、接合面15同士が密着していない状態で示されているものもあるが、同様の理由による。本発明によれば、接合面15同士は密着した状態で重ね溶接されているので、図示したような接合面15同士の間の隙間は存在し得ない。
図1を参照して、燃料電池スタック21は、金属セパレータ接合体10(図2を参照)を介して複数の単位電池(セル)30を積層することにより構成される。スタック21の積層方向の両端には、一対のエンドプレート22、23が備えられている。集電板24、25は、スタック21とエンドプレート22、23との間に配置されている。集電板24、25は、スタック21で発電された電力を取り出す端子部材である。エンドプレート22、23は、スタック21、集電板24、25およびエンドプレート22、23を貫通するタイロッドなどの締結部材26により締結され、締結による負荷荷重によりスタック21に均一に面圧を加えている。
図2を参照して、単位電池30は、電解質膜40、燃料極50および空気極60を有しており、電解質膜40は、これらの一対の電極50、60によって挟持されている。各電極50、60は、触媒層51、61と、ガス拡散層52、62とを含み、触媒層51、61の片面が電解質膜40に接している。
上記燃料電池スタック21において、金属セパレータ接合体10は、積層される単位電池30の間に配置され、一の単位電池30の燃料極50に当接する燃料極側金属セパレータ11と、他の単位電池30の空気極60に当接する空気極側金属セパレータ12と、を有している。一対の金属セパレータ接合体10は、一の単位電池30を挟持している。燃料極側金属セパレータ11と空気極側金属セパレータ12とは、接合面15同士を重ね合わせ、流体流路となる空間部を区画形成するように組み合わせられる。組み合わせた金属セパレータ11、12の接合面15同士をレーザ溶接により重ね溶接することにより、金属セパレータ接合体10が形成される。なお、以下の説明では、燃料極側金属セパレータ11および空気極側金属セパレータ12を、単に、「金属セパレータ11、12」と言う。
単位電池30では、以下のような電気化学的反応が進行する。まず、燃料極50に供給された燃料ガスに含まれる水素は、触媒粒子により酸化され、プロトンおよび電子となる。次に、生成したプロトンは、燃料極50の触媒層51に含まれる電解質、さらに燃料極50の触媒層51が接触している電解質膜40を通って、空気極60の触媒層61に達する。また、燃料極50の触媒層51で生成した電子は、燃料極50の触媒層51、燃料極50のガス拡散層52、金属セパレータ11および外部回路を通って、空気極60の触媒層61に達する。そして、空気極60の触媒層61にともに達したプロトンおよび電子は、空気極60に供給されている酸化剤ガスに含まれる酸素と反応し水を生成する。このような電気化学的反応を通して、燃料電池は、電気を外部に取り出すことが可能となる。
図2および図3を参照して、金属セパレータ11、12は、電解質膜40の全面にわたって燃料ガスと空気が一様に接触して流れるようにする機能を有する。そのため、金属セパレータ11、12には燃料ガスや空気が全体に行きわたるように流体流路となる凹部(溝部)が形成されており、たとえば、波形のエンボス形状を有している。図3に示すように、金属セパレータ11と電解質膜40との間は燃料ガスが流れる流路F、金属セパレータ12と電解質膜40との間は空気が流れる流路O、金属セパレータ11と金属セパレータ12との間は冷却水が流れる流路W(冷却水流路に相当する)となる。
金属セパレータ11、12は発生した電力を隣接する単位電池(セル)30に伝える電気伝導体である必要があり、同時に耐食性を有する必要がある。また、締結部材25の締め付け力に耐えうる強度も必要であり、金属セパレータ11、12の場合には、たとえば、ステンレス鋼やチタン等により形成される。金属セパレータ11、12のエンボス型は、たとえば、金属薄板を金型でプレス成型することにより成形される。
図4〜図6は、本発明に係る燃料電池用金属セパレータの溶接方法を模式的に示す概略図であり、図4は、金属セパレータ11、12の接合面15同士を大気圧によって密着させる様子を示す概略図、図5は、溶接熱を逃がす気流Mが形成される様子を示す概略図、図6は、密着させた接合面15同士を重ね溶接する様子を示す概略図である。また、図7は、金属セパレータ11、12に形成されているマニホールド孔80を、空間部20を排気するための排気口として用いる構造を示す概略図である。
図4〜図6を参照して、燃料電池用金属セパレータの溶接装置は、概説すれば、燃料電池用の一対の金属セパレータ11、12の接合面15同士を重ね合わせることによって区画形成された流体流路となる空間部20を排気する排気手段100(図5を参照)と、密着させた接合面15同士を重ね溶接する溶接手段200(図6を参照)と、を有している。本実施形態において、流体流路は、冷却水流路Wである。図7を参照して、冷却水流路Wに冷却水を流すために金属セパレータ11、12に形成されたマニホールド孔80を、空間部20を排気するための排気口として用いている。
図5を参照して、排気手段100としては、たとえば、真空ポンプなどの排気装置を挙げることができる。排気装置100の排気系110が、空間部20に接続されている。
図6を参照して、溶接手段200としては、たとえば、細かな部位である金属セパレータ11、12の接合面15同士を溶接するため、レーザビームを照射して溶接するレーザ溶接機などが好適に用いられる。図示する溶接手段200には、一般的なワーク保持機構300を配置している。ワーク保持機構300は、接合面15の図中下側に配置されるワーク受け治具310と、図中上側に配置されるワーク押さえ治具320と、を有している。ワーク押さえ治具320は筒体状の構造等を有し、レーザ溶接機のレーザビームの照射を遮らないような工夫が施されている。
一般的なワーク保持機構300は、前述したように、レーザビームを照射する部位の周辺部を押さえることしかできないので、レーザビームを照射する部位における接合面15の密着性を十分に確保することが難しい。そこで、本実施形態のように、重ね合わせた接合面15同士を密着させる手段を講じている。逆に言えば、重ね合わせた接合面15同士を密着させる手段を、現在使用している溶接装置に後付けすることが可能となっている。したがって、本実施形態の溶接装置は、既設の設備に組み込むことができ、適用範囲が広いというメリットがある。
図7(a)を参照して、図示例の金属セパレータ11、12は、その長手方向の両端部に2箇所ずつ、合計4箇所のマニホールド孔80が形成されている。ただし、マニホールド孔80の数はこれに限定されるものではなく、少なくとも2箇所に形成されていればよい。図示例では、4箇所のマニホールド孔80のうちの1箇所を、空間部20を排気するための排気口として用いている。マニホールド孔80の使用例はこれに限定されるものではない。たとえば、すべてのマニホールド孔80を排気口として用いてもよい。
図7(b)を参照して、金属セパレータ11、12をセットする溶接治具600は、排気口に適用するマニホールド孔80に連通する排気通路630と、それぞれのマニホールド孔80の周縁下部を支持するリング状の支持部610と、を有している。排気通路630に、排気装置100の排気系110を接続する。マニホールド孔80のそれぞれには、マニホールド孔80の周縁上部を押さえるために、リング状の着座部660を備えるキャップ670が取り付けられる。キャップ670の頂部内面には、図において下側に伸びる突出部640を設けている。突出部640の下面には、中心凹部650を形成している。溶接治具600に設けた係合ピン620を中心凹部650に差し込むことにより、キャップ670が溶接治具600に対して位置決めされる。金属セパレータ11、12は、マニホールド孔80の周縁が上下から、キャップ670の着座部660と溶接治具600の支持部610とによって挟まれる。
キャップ670は、その着座部660と突出部640との間に、略リング状の空間95が形成されている。排気口用のマニホールド孔80に取り付けたキャップ670の空間95が排気通路630と連通する。排気口として用いない他のマニホールド孔80に取り付けたキャップ670の空間95は、当該マニホールド孔80を介して、金属セパレータ11、12間の空間部20と連通している。
排気装置100を作動させると、排気系110、排気通路630、および排気口用マニホールド孔80を介して、金属セパレータ11、12間の空間部20内が排気される。排気装置100の作動に伴い、金属セパレータ12の上に置いただけのキャップ670が、中心凹部650に差し込まれた係合ピン620にガイドされつつ下向きに吸引される。他のマニホールド孔80に取り付けたキャップ670は、空間部20に連通する空間95内が排気されるので、同様に、下向きに吸引される。キャップ670の着座部660および溶接治具600の支持部610がマニホールド孔80の周縁に密着することによって、これらの間から吸気されることを防いでいる。
次に、本発明に係る燃料電池用金属セパレータの溶接方法を説明する。
まず、図4および図7に示すように、凹凸断面形状を有する一対の金属セパレータ11、12を、当該金属セパレータ11、12の接合面15同士を重ね合わせ、流体流路となる空間部20を区画形成するように組み合わせる。金属セパレータ11、12は、溶接治具600上にセットする。溶接治具600の係合ピン620を中心凹部650に差し込むようにキャップ670を嵌め、金属セパレータ11、12を、マニホールド孔80の周縁の上下から、キャップ670の着座部660と溶接治具600の支持部610とによって挟み込む。
次に、図4および図5に示すように、空間部20内を排気して負圧化し、重ね合わせた接合面15同士を大気圧Pによって密着させる。すなわち、排気装置100を作動させ、排気系110、排気通路630、および排気口用マニホールド孔80を介して、金属セパレータ11、12間の空間部20内を排気する。これにより、金属セパレータ11、12間が負圧化Vされる。すると、金属セパレータ11、12の接合面15同士は、複雑な保持機構を用いることなく、外部環境である大気圧Pにより押されて容易に密着する。また、キャップ670の着座部660および溶接治具600の支持部610がマニホールド孔80の周縁に密着し、これらの間からの吸気を防いでいる。
そして、図6に示すように、密着させた接合面15同士を重ね溶接する。すなわち、密着した状態の接合面15同士に、溶接手段200であるレーザ溶接機のレーザビームを照射する。金属セパレータ11、12は薄肉のプレス成形品あるので、接合面15同士の密着性が悪く隙間が生じ易いものの、重ね合わせた接合面15同士を大気圧によって密着させることにより、レーザビームを照射する部位における接合面15同士の密着性を高めることができる。したがって、金属セパレータ11、12間の空隙に起因する溶接欠陥の発生を防止して、接合面15同士を良好に重ね溶接することができる。
本実施形態にあっては、溶接時においては、ワーク保持機構300のワーク押さえ治具320によって、接合面15同士を押圧し保持している。空間部20を排気することによる金属セパレータ11、12間の負圧化Vと、接合面15同士の押圧保持と、を併用することにより、接合面15同士をより確実に密着させた状態で重ね溶接することができる。また、所望の部位の密着性を高品位に確保することができる。
金属セパレータ11、12間の負圧化Vを維持するために、排気装置100を作動させたまま、溶接作業が実施されている。図5に示すように、溶接前における接合面15同士の間、金属セパレータ12と着座部660との間、あるいは金属セパレータ11と支持部610との間などにおける極めて微小な隙間を通って、空気が空間部20に流れ込むが、空間部20を排気していることから、気流Mが形成されることになる。金属セパレータ11、12間の気体流動に伴って金属セパレータ11、12から矢印Hに示すように抜熱が生じ、溶接熱を効率良く外部に逃がすことができる。このため、製品の品質(主として、形状)に悪影響(変形など)を及ぼすことを防止することができる。なお、接合面15同士の密着性が高まるのにあいまって、接合面15間には、蓄熱あるいは断熱の効果を有する空気が存在しなくなる。これより、金属セパレータ11、12への溶接熱の蓄熱を回避できる。
このように本実施形態によれば、金属セパレータ11、12間の空隙に起因する溶接欠陥の発生を防止することができるとともに、金属セパレータ11、12への蓄熱を回避して製品の変形を防止することができる。この結果、製品の歩留まりが向上し、製造コストを低減することができる。
金属セパレータ11、12間の負圧化Vにより接合面15同士を密着させる機構であるので、接合面15を押し付ける構成に比べて、溶接装置は簡素な構造となる。これにより、溶接作業を開始するまでの段取りに要する時間の短縮を図ることができ、溶接装置の作製費やメンテナンス費用を低額に抑えることができる。これらを通しても、製造コストの低減に寄与し得る。
接合面15同士の密着状態は、排気装置100の排気系110に真空計あるいは負圧計を取り付け、絶対圧あるいはゲージ圧を観察することによって、簡単かつ短時間に確認できる。密着状態の確認ミスが減少するので、製品の歩留まりの向上に寄与し得る。
空間部20を排気することによって溶接熱の抜熱を効率的に行い得るので、溶接治具600の構成材料として熱伝導性の良い物質(例えば、銅)を必要以上に使用する必要がない。このため、溶接装置の費用の上昇を抑えることができる。また、熱伝導性の良い物質から形成した別部品を溶接治具600に設ける必要もなく、溶接装置の機構の複雑化を招くことがなく、この点からも、溶接装置の費用の上昇を抑えることができる。
図8(a)(b)は、金属セパレータ11、12に形成されているマニホールド孔80を、空間部20を排気するための排気口、および気体を空間部に供給するための気体供給口として用いる構造を示す概略図である。
上述した実施形態では、マニホールド孔80を排気口としてのみ用いているが、本発明はこの場合に限定されるものではない。たとえば、少なくとも2個のマニホールド孔のうちの一方のマニホールド孔を、空間部20を排気するための排気口として用い、他方のマニホールド孔を、溶接熱を逃がす気流を形成する気体を空間部20に供給するための気体供給口として用いてもよい。
図8(a)に示される例にあっては、左側の2個のマニホールド孔80を排気口として用い、右側の2個のマニホールド孔80を気体供給口として用いている。左側の2個のマニホールド孔80には、前述したキャップ670が取り付けられ、これらキャップ670の空間95が排気通路630と連通する。右側の2個のマニホールド孔80は、キャップ670が取り付けられておらず、大気開放されている。したがって、排気口用マニホールド孔80に装着されたキャップ670の空間95を排気すると、気体供給口用マニホールド孔80から外気Gが吸引されて、金属セパレータ11、12間に気流が形成される。そして、金属セパレータ11、12間の気体流動に伴って金属セパレータ11、12から抜熱が生じ、溶接熱を逃がして製品の変形を防止することができる。
なお、溶接熱を逃がす気流の形成は、接合面15の溶接途中のみならず、溶接後においても実施できる。溶接途中においては、接合面15同士の密着状態を阻害しない範囲で、溶接熱を逃がす気流を形成する必要がある。排気装置100の排気性能との関係においては、右側の2個のマニホールド孔80に、吸引する外気Gの流量を制限する絞り機能を有するキャップを必要に応じて取り付けてもよい。
図8(b)に示される例にあっても、同様に、左側の2個のマニホールド孔80を排気口として用い、右側の2個のマニホールド孔80を気体供給口として用いている。溶接熱を逃がす気流を形成する気体の温度は、周囲の環境温度よりも低いことが好ましい。金属セパレータ11、12からの抜熱の効率が高まるからである。そこで、右側の2個のマニホールド孔80には、周囲の環境温度よりも低い温度の冷却気体Cを供給するパイプ(図示せず)が接続されたキャップ671を取り付けてある。
図9は、金属セパレータ11、12間に冷却気体Cによる気流Mを形成して抜熱する状態を説明する概略図である。
図9を参照して、金属セパレータ11、12間の冷却水の流路Wとなる空間部20を排気装置100により排気して、該金属セパレータ11、12間に気流Mを形成する。すると、金属セパレータ11、12間の気体流動に伴って金属セパレータ11、12から矢印Hに示すように抜熱が生じ、溶接熱を逃がすことになる。このとき、空間部20に周囲の環境温度よりも低い温度の冷却気体Cを導入している。したがって、金属セパレータ11、12の冷却効率を向上させて製品の変形を防止することができる。また、金属セパレータ11、12の冷却効率を向上により、全体として溶接速度を向上させることができ、金属セパレータ11、12の生産性を向上させることができる。
以下、図10から図16を参照して、他の実施形態について説明する。
図10は、弾性部材400による金属セパレータ11、12の外周部の密閉保持状態を模式的に示す概略断面図である。
図10を参照して、空間部20を排気するときに、重ね合わせた接合面15同士の間の隙間に連通するとともに大気開放された組み合わせた金属セパレータ11、12の外周部を、弾性変形可能な弾性部材400によって密閉することが好ましい。
弾性部材400としては、たとえば、天然ゴム材や合成ゴム材が挙げられ、弾性部材400の当接側面には、金属セパレータ11、12の外周部を密着保持する凹部溝状の保持部410が形成されている。弾性部材400の弾性変形により金属セパレータ11、12の外周部の形状に追従し易く、形状追従により金属セパレータ11、12の間の密閉性が向上する。
このように弾性部材400により金属セパレータ11、12の外周部を密閉した状態で、金属セパレータ11、12間の空間部20を排気することにより、初期の内部気体の漏れ量を低減して、金属セパレータ11、12間の負圧化Vの効率を高めることができる。金属セパレータ11、12間が負圧化Vされると、金属セパレータ11、12同士の接合面15は、複雑な保持機構を用いることなく、外部環境である大気圧Pにより押されて容易に密着することになる。そして、密着状態の接合面15に、溶接手段200であるレーザ溶接機のレーザビームを照射することにより、金属セパレータ11、12間の空隙に起因する溶接欠陥の発生を防止して、接合面15を良好に重ね溶接することができる。また、金属セパレータ11、12の外周部を弾性部材400で密閉した状態で、金属セパレータ11、12間の空間部20を排気することにより、排気量が限定されるので、排気装置100を小型化することができる。
図11は、弾性部材400の付勢力により金属セパレータ11、12の端部を位置決めする状態を模式的に示す概略断面図である。
図11を参照して、接合面15を溶接するときに、組み合わせた金属セパレータ11、12の端部を位置決め基準としての位置決め部材(ロケートブロック)500に突き当てて、組み合わせた金属セパレータ11、12を位置決めすることが好ましい。その際、位置決め部材500と対向する部位に配した上記弾性部材400が金属セパレータ11、12の端部を位置決め部材500に突き当てる付勢手段として機能する。
弾性部材400により強い付勢力Tを付与するため、弾性部材400と固定側450との間にコイルバネなどの付勢部材420を設けてもよい。
図12は、金属セパレータ11、12の排気操作の手順を示す概略図である。
図12を参照して、組み合わせた金属セパレータ11、12に、負圧化すべき空間20aが、重ね合わせた接合面15同士の間の隙間を介して空間部20と連通して形成される場合において、空間20a内を負圧化した後に、空間部20内を負圧化して接合面15同士を密着させることが好ましい。負圧化すべき空間20aは、流体流路を形成しない部位に形成される空間であり、金属セパレータ11、12の外周部を弾性部材400によって保持する場合に形成される空間などが該当する。また、負圧化すべき空間20aは、組み合わせた金属セパレータ11、12の外周部に配置されている。
たとえば、組み合わせた金属セパレータ11、12の外周端部側の負圧化すべき空間20aをA部、内部側の空間部20をB部、A部とB部との間を密着が必要な接合面15とした場合、金属セパレータ11、12の外周部を弾性部材400で保持して金属セパレータ11、12間を密閉した後、まずA部を排気して負圧化Vし、次にB部を排気して負圧化Vするという手順で排気操作を行う。この手順により、接合面15を確実に負圧化Vして密着させることができる。排気対象空間(A部またはB部)を切り替えるバルブなどを排気装置100に設けてある。
図13は、クランプ機構350による金属セパレータ11、12の接合面15の密着手順を示す概略図である。
空間部20を排気するときには、重ね合わせた接合面15同士を肉厚方向外方から押圧することが好ましい。弾性部材400により金属セパレータ11、12の外周部を密閉する場合と同様に、金属セパレータ11、12間の負圧化Vの効率を高めることができ、排気装置100を小型化することができるからである。前述した溶接手段200のワーク保持機構300を流用し、空間部20を排気するときに、重ね合わせた接合面15同士をワーク押さえ治具320によって肉厚方向外方から押圧することができる。
また、排気操作の手順に関しては、金属セパレータ11、12間の空間20aおよび空間部20を外周部側から内部側へと順に排気して負圧化Vすることが好ましい。
そこで、重ね合わせた接合面15同士のうち大気開放された組み合わせた金属セパレータ11、12の外周部に近接する側の部位のみを押圧し、組み合わせた金属セパレータ11、12の外周部側から内部側へ順に排気して接合面15同士を密着させることが好ましい。
図13を参照して、クランプ機構350を用いて、接合面15を密着させている。クランプ機構350は、金属セパレータ11、12の接合面15を下方から支持する突設したワーク受け治具310と、下方へ向けて突設したクランプ部330を有するワーク押さえ治具340と、からなっている。このクランプ機構350のクランプ部330により、B部の排気(負圧化)開始時に接合面15の外周部側近傍を把持する。すると、接合面15同士が外周部側から内部側へと徐々に負圧化Vされていくので、接合面15の全面の密着性を高品位に確保することができる。また、所望の部位の密着性を高品位に確保することができる。溶接する際には、クランプ機構350のワーク押さえ治具340を後退させる。なお、ワーク受け治具310は、レーザ溶接する際の溶接治具600と兼用することができる。
図14は、溶接治具600と金属セパレータ11、12とを密着させる負圧化を説明する概略図である。
組み合わせた金属セパレータ11、12を溶接治具600上に載置し、空間部20を排気するときには、溶接治具600と組み合わせた金属セパレータ11との間の隙間70内を排気して負圧化し、組み合わせた金属セパレータ11、12を溶接治具600に対して固定することが好ましい。
図12および図13では、金属セパレータ11、12の接合面15同士を密着するための負圧化Vについて説明したが、図14に示すように、レーザ溶接する際の溶接治具600と、これに接触する金属セパレータ11と、の間の燃料ガスの流路F(図3を参照)となる隙間70を負圧化Vしてもよい。すなわち、溶接治具600と金属セパレータ11との間の隙間70に排気装置100の排気系110を接続し、該隙間70を排気して負圧化Vすることにより、金属セパレータ11を溶接治具600に密着させることができる。金属セパレータ12が下部に位置する場合には、溶接治具600と金属セパレータ12と、の間の酸素(空気)の流路Oとなる隙間70を負圧化Vする。このように、金属セパレータ11、12間の空間部20の負圧化Vと、下位側に位置する金属セパレータ11または12と溶接治具600との間の隙間70の負圧化Vとを併用することにより、接合面15同士の密着性が確保され、かつ溶接治具600上に金属セパレータ11、12が保持されるので、レーザ溶接を安定した状態で行うことができる。
図15(a)は、嵌め合い構造を有する金属セパレータ11、12により形成された金属セパレータ接合体10を示す平面図、図15(b)は図15(a)の15b−15b線に沿う概略断面図である。図16は、嵌め合い構造を有する金属セパレータ同士の相対的な位置を決める構造を示す斜視図である。
図15に示す金属セパレータ11、12は、図12に示した金属セパレータ11、12と同様に、負圧化すべき空間20aを備えている。負圧化すべき空間20aが、流体流路を形成しない部位に形成される点、および組み合わせた金属セパレータ11、12の外周部に配置されている点も同様である。ただし、図15に示す金属セパレータ11、12にあっては、負圧化すべき空間は、一方の金属セパレータ11または12の外周部と他方の金属セパレータ11または12の外周部とが嵌まり合うことによって形成されている。
図示例では、金属セパレータ11の外周縁部内に金属セパレータ12の外周部が嵌合する構造を有している。ただし、これに限定されるものではなく、逆に、金属セパレータ12の外周縁部内に金属セパレータ11の外周部が嵌合する構造であっても構わない。
すなわち、図示例では、金属セパレータ11の長手方向全長が金属セパレータ12の長手方向全長よりも大きく形成され、金属セパレータ11の幅方向の全幅が金属セパレータ12の幅方向の全幅よりも大きく形成されている。そして、金属セパレータ11の外周縁の内面には、金属セパレータ12の外周エッジを当接させて保持する段差部13が形成されている(図16を参照)。この段差部13に金属セパレータ12の外周エッジを落とし込んで当接させることにより、金属セパレータ11と金属セパレータ12との相対的な位置が決められる。
このような嵌合構造において、幅方向の外側両端部に位置する空間20aを、その内側の空間部20よりも先に排気して負圧化Vし、その後に内側の空間部20を排気して負圧化Vする。図12および図13において説明したように、金属セパレータ11、12間を外周部側から内部側へと順に排気することができる。このような排気手順により、外側両端部の空間20aと、これらの内側の空間部20との間に位置する接合面15同士の密着性を容易かつ確実に確保することができる。また、このような金属セパレータ11、12の嵌合構造により、金属セパレータ11、12同士の位置決めを高精度で行うことができ、回転方向の位置ずれが発生しないので、性能に関わるガス流路や冷却水流路のずれを防止することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る燃料電池用金属セパレータ11、12の溶接方法、およびこれを具現化した溶接装置によれば、組み合わせた金属セパレータ11、12間に区画形成された空間部20を排気して負圧化Vし、大気圧Pによって金属セパレータ11、12が当接する接合面15同士を密着させるので、複雑な保持機構を用いることなく、簡単な方法で、重ね溶接した接合面15の密着性を確保して溶接欠陥の発生を防止することができる。また、空間部20を排気することにより、組み合わせた金属セパレータ11、12間に気流Mが発生し、溶接熱を効率良く逃がして製品の変形を防止することができる。したがって、製品の歩留まりが向上し、製造コストを低減することができるものである。
流体流路が冷却水流路であり、冷却水流路に冷却水を流すために金属セパレータ11、12に形成されたマニホールド孔80を、空間部20を排気するための排気口として用いており、金属セパレータ11、12の構造上の特徴を活かした溶接方法および溶接装置を提供できる。
流体流路が冷却水流路であり、冷却水流路に冷却水を流すために金属セパレータ11、12に形成された少なくとも2個のマニホールド孔80のうちの一方のマニホールド孔80を、空間部20を排気するための排気口として用い、他方のマニホールド孔80を、溶接熱を逃がす気流を形成する気体を空間部20に供給するための気体供給口として用いており、金属セパレータ11、12の構造上の特徴を活かした溶接方法および溶接装置を提供できる。さらに、溶接熱を逃がす気流Mを形成する気体を供給するので、溶接熱を効率良く逃がして製品の変形を防止することができる。
溶接熱を逃がす気流を形成する気体の温度を周囲の環境温度よりも低くすることによって、溶接熱をより一層効率良く逃がして、製品の変形を一層防止することができる。
空間部20を排気するときに、重ね合わせた接合面15同士の間の隙間に連通するとともに大気開放された組み合わせた金属セパレータ11、12の外周部を、弾性変形可能な弾性部材400によって密閉してあるので、初期の内部気体の漏れ量を低減して、金属セパレータ11、12間の負圧化Vの効率を高めることができる。また、排気量が限定されるので、排気装置100を小型化することができる。
接合面15を溶接するときに、組み合わせた金属セパレータ11、12の端部を位置決め部材500に突き当てて、組み合わせた金属セパレータ11、12を位置決めしているので、溶接作業を精度よく行うことができる。
空間部20を排気するときに、重ね合わせた接合面15同士を肉厚方向外方から押圧するので、弾性部材400により金属セパレータ11、12の外周部を密閉する場合と同様に、金属セパレータ11、12間の負圧化Vの効率を高めることができ、排気装置100を小型化することができる。
重ね合わせた接合面15同士のうち大気開放された組み合わせた金属セパレータ11、12の外周部に近接する側の部位のみを押圧し、組み合わせた金属セパレータ11、12の外周部側から内部側へ順に排気して接合面15同士を密着させるので、接合面15同士が外周部側から内部側へと徐々に負圧化Vして、接合面15の全面の密着性を高品位に確保することができる。
組み合わせた金属セパレータ11、12を溶接治具600上に載置し、空間部20を排気するときに、溶接治具600と組み合わせた金属セパレータ11、12との間の隙間70内を排気して負圧化し、組み合わせた金属セパレータ11、12を溶接治具600に対して固定している。金属セパレータ11、12間の空間部20の負圧化Vと、下位側に位置する金属セパレータ11または12と溶接治具600との間の隙間70の負圧化Vとを併用することにより、接合面15同士の密着性が確保され、かつ溶接治具600上に金属セパレータ11、12が保持されるので、レーザ溶接を安定した状態で行うことができる。
組み合わせた金属セパレータ11、12に、負圧化すべき空間20aが、重ね合わせた接合面15同士の間の隙間を介して空間部20と連通して形成される場合において、空間20a内を負圧化した後に、空間部20内を負圧化して接合面15同士を密着させるので、組み合わせた金属セパレータ11、12の外周部側から内部側へ順に排気して接合面15同士を密着させるので、接合面15同士を確実に負圧化Vして密着させることができる。
負圧化すべき空間20aは、組み合わせた金属セパレータ11、12の外周部に配置されているので、空間部20を区画形成する接合面15同士のみならず、金属セパレータ11、12の全体を広範囲にわたって密着させることができる。
負圧化すべき空間20aは、一方の金属セパレータ11、12の外周部と他方の金属セパレータ11、12の外周部とが嵌まり合うことによって形成されているので、金属セパレータ11、12同士の位置決めを高精度で行うことができ、性能に関わるガス流路や冷却水流路のずれを防止することができる。
一方の金属セパレータ11、12の外周エッジを、他方の金属セパレータ11、12の外周部の内面に設けた段差部13に当接させることによって、金属セパレータ11、12同士の相対的な位置を簡単に決めることができる。
燃料電池スタックを模式的に示す概略図である。 燃料電池スタックを構成する単位電池および金属セパレータの構成を模式的に示す要部断面図である。 燃料電池に形成される流路を模式的に説明する概略図である。 金属セパレータの接合面同士を大気圧によって密着させる様子を示す概略図である。 溶接熱を逃がす気流が形成される様子を示す概略図である。 密着させた接合面同士を重ね溶接する様子を示す概略図である。 金属セパレータに形成されているマニホールド孔を、空間部を排気するための排気口として用いる構造を示す概略図である。 図8(a)(b)は、金属セパレータに形成されているマニホールド孔を、空間部を排気するための排気口、および気体を空間部に供給するための気体供給口として用いる構造を示す概略図である。 金属セパレータ間に冷却気体による気流を形成して抜熱する状態を説明する概略図である。 弾性部材による金属セパレータの外周部の密閉保持状態を模式的に示す概略断面図である。 弾性部材の付勢力により金属セパレータの端部を位置決めする状態を模式的に示す概略断面図である。 金属セパレータの排気操作の手順を示す概略図である。 クランプ機構による金属セパレータの接合面の密着手順を示す概略図である。 溶接治具と金属セパレータとを密着させる負圧化を説明する概略図である。 図15(a)は、嵌め合い構造を有する金属セパレータにより形成された金属セパレータ接合体10を示す平面図、図15(b)は図15(a)の15b−15b線に沿う概略断面図である。 嵌め合い構造を有する金属セパレータ同士の相対的な位置を決める構造を示す斜視図である。
符号の説明
10 金属セパレータ接合体、
11 燃料極側金属セパレータ(金属セパレータ)、
12 空気極側金属セパレータ(金属セパレータ)、
13 段差部、
15 接合面、
20 空間部(流体流路、冷却水流路)
20a 負圧化すべき空間、
21 燃料電池スタック、
30 単位電池、
40 電解質膜、
50 燃料極、
60 空気極、
70 溶接治具と組み合わせた金属セパレータとの間の隙間、
80 マニホールド孔、
95 空間、
100 排気装置(排気手段)、
200 レーザ溶接機(溶接手段)、
300
350 クランプ機構、
400 弾性部材、
500 位置決め部材、ロケートブロック(位置決め基準)、
600 溶接治具、
630 排気通路、
C 冷却気体(溶接熱を逃がす気流を形成する気体)、
M 気流、
P 大気圧、
V 負圧化。

Claims (15)

  1. 燃料電池用の一対の金属セパレータの接合面同士を重ね合わせ流体流路となる空間部を区画形成するように組み合わせる工程と、
    前記空間部内を排気して負圧化し重ね合わせた前記接合面同士を大気圧によって密着させる工程と、
    密着させた前記接合面同士を重ね溶接する工程と、
    有する燃料電池用金属セパレータの溶接方法であって、
    前記流体流路が冷却水流路であり、
    前記冷却水流路に冷却水を流すために前記金属セパレータに形成された少なくとも2個のマニホールド孔のうちの一方のマニホールド孔を、
    前記空間部を排気するための排気口として用い、
    他方のマニホールド孔を、
    溶接熱を逃がす気流を形成する気体を前記空間部に供給するための気体供給口として用いる
    ことを特徴とする燃料電池用金属セパレータの溶接方法。
  2. 溶接熱を逃がす気流を形成する気体の温度が周囲の環境温度よりも低い
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用金属セパレータの溶接方法。
  3. 前記空間部を排気するときに、
    重ね合わせた前記接合面同士の間の隙間に連通するとともに大気開放された前記組み合わせた金属セパレータの外周部を、
    弾性変形可能な弾性部材によって密閉する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池用金属セパレータの溶接方法。
  4. 前記接合面を溶接するときに、
    前記組み合わせた金属セパレータの端部を位置決め基準に突き当てて、
    前記組み合わせた金属セパレータを位置決めする
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の燃料電池用金属セパレータの溶接方法。
  5. 燃料電池用の一対の金属セパレータの接合面同士を重ね合わせて流体流路となる空間部を区画形成するように組み合わせる工程と、
    前記空間部内を排気して負圧化して重ね合わせた前記接合面同士を大気圧によって密着させる工程と、
    密着させた前記接合面同士を重ね溶接する工程と、
    を有する燃料電池用金属セパレータの溶接方法であって、
    前記空間部を排気するときに、
    重ね合わせた前記接合面同士の間の隙間に連通するとともに大気開放された前記組み合わせた金属セパレータの外周部を、
    弾性変形可能な弾性部材によって密閉する
    ことを特徴とする燃料電池用金属セパレータの溶接方法。
  6. 燃料電池用の一対の金属セパレータの接合面同士を重ね合わせて流体流路となる空間部を区画形成するように組み合わせる工程と、
    前記空間部内を排気して負圧化して重ね合わせた前記接合面同士を大気圧によって密着させる工程と、
    密着させた前記接合面同士を重ね溶接する工程と、
    を有する燃料電池用金属セパレータの溶接方法であって、
    前記接合面を溶接するときに、
    前記組み合わせた金属セパレータの端部を位置決め基準に突き当てて、
    前記組み合わせた金属セパレータを位置決めする
    ことを特徴とする燃料電池用金属セパレータの溶接方法。
  7. 燃料電池用の一対の金属セパレータの接合面同士を重ね合わせて流体流路となる空間部を区画形成するように組み合わせる工程と、
    前記空間部内を排気して負圧化して重ね合わせた前記接合面同士を大気圧によって密着させる工程と、
    密着させた前記接合面同士を重ね溶接する工程と、
    を有する燃料電池用金属セパレータの溶接方法であって、
    前記空間部を排気するときに、
    重ね合わせた前記接合面同士のうち大気開放された前記組み合わせた金属セパレータの外周部に近接する側の部位のみを肉厚方向外方から押圧し、
    前記組み合わせた金属セパレータの前記外周部側から内部側へ順に排気して前記接合面同士を密着させる
    ことを特徴とする燃料電池用金属セパレータの溶接方法。
  8. 前記組み合わせた金属セパレータを溶接治具上に載置し、
    前記空間部を排気するときに、
    前記溶接治具と前記組み合わせた金属セパレータとの間の隙間内を排気して負圧化し、
    前記組み合わせた金属セパレータを前記溶接治具に対して固定する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1つに記載の燃料電池用金属セパレータの溶接方法。
  9. 前記組み合わせた金属セパレータに、負圧化すべき空間が、重ね合わせた前記接合面同士の間の隙間を介して前記空間部と連通して形成される場合において、
    前記空間内を負圧化した後に、
    前記空間部内を負圧化して前記接合面同士を密着させる
    ことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1つに記載の燃料電池用金属セパレータの溶接方法。
  10. 前記負圧化すべき空間は、前記組み合わせた金属セパレータの外周部に配置されている
    ことを特徴とする請求項9に記載の燃料電池用金属セパレータの溶接方法。
  11. 燃料電池用の一対の金属セパレータの接合面同士を重ね合わせて流体流路となる空間部を区画形成するように組み合わせる工程と、
    前記空間部内を排気して負圧化して重ね合わせた前記接合面同士を大気圧によって密着させる工程と、
    密着させた前記接合面同士を重ね溶接する工程と、
    を有する燃料電池用金属セパレータの溶接方法であって、
    前記組み合わせた金属セパレータに、負圧化すべき空間が、重ね合わせた前記接合面同士の間の隙間を介して前記空間部と連通して形成される場合において、
    前記空間内を負圧化した後に、
    前記空間部内を負圧化して前記接合面同士を密着させ、
    前記負圧化すべき空間は、前記組み合わせた金属セパレータの外周部に配置され、一方の金属セパレータの外周部と他方の金属セパレータの外周部とが嵌まり合うことによって形成されている
    ことを特徴とする燃料電池用金属セパレータの溶接方法。
  12. 前記一方の金属セパレータの外周エッジを、前記他方の金属セパレータの外周部の内面に設けた段差部に当接させることによって、
    前記金属セパレータ同士の相対的な位置を決める
    ことを特徴とする請求項11に記載の燃料電池用金属セパレータの溶接方法。
  13. 燃料電池用の一対の金属セパレータの接合面同士を重ね合わせることによって区画形成された流体流路となる空間部を排気する排気手段と、
    密着させた前記接合面同士を重ね溶接する溶接手段と、
    を有する燃料電池用金属セパレータの溶接装置であって、
    前記流体流路が冷却水流路であり、
    前記冷却水流路に冷却水を流すために前記金属セパレータに形成された少なくとも2個のマニホールド孔のうちの一方のマニホールド孔を、
    前記空間部を排気するための排気口として用い、
    他方のマニホールド孔を、
    溶接熱を逃がす気流を形成する気体を前記空間部に供給するための気体供給口として用いる
    ことを特徴とする燃料電池用金属セパレータの溶接装置。
  14. 燃料電池用の一対の金属セパレータの接合面同士を重ね合わせることによって区画形成された流体流路となる空間部を排気する排気手段と、
    密着させた前記接合面同士を重ね溶接する溶接手段と、
    を有する燃料電池用金属セパレータの溶接装置であって、
    前記空間部を排気するときに、重ね合わせた前記接合面同士の間の隙間に連通するとともに大気開放された前記組み合わせた金属セパレータの外周部を密閉する弾性変形可能な弾性部材をさらに有する
    ことを特徴とする燃料電池用金属セパレータの溶接装置。
  15. 燃料電池用の一対の金属セパレータの接合面同士を重ね合わせることによって区画形成された流体流路となる空間部を排気する排気手段と、
    密着させた前記接合面同士を重ね溶接する溶接手段と、
    を有する燃料電池用金属セパレータの溶接装置であって、
    前記接合面を溶接するときに、前記組み合わせた金属セパレータの端部を突き当てて、前記組み合わせた金属セパレータを位置決めする位置決め基準をさらに有する
    ことを特徴とする燃料電池用金属セパレータの溶接装置。
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