JP5223270B2 - 整合回路及びバラン回路 - Google Patents

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本発明は、相互に異なるインピーダンスを有する2つの回路を整合させる整合回路、及び、平衡型の回路及び不平衡型の回路を整合させるバラン回路に関する。
従来、PAN(Personal Area Network)のような小規模なネットワークシステムを構成する無線送受信装置は、送受信回路と、送受共用アンテナと、当該無線送受信装置及び当該送受共用アンテナとを整合させる整合回路(インダクタ及びキャパシタを有し、特許文献1〜4に記載の整合回路、受動素子、インダクタに相当する。)とから構成されている。
特開平10−256467号公報 特開2004−79701号公報 特開2006−60029号公報 特開平9−162357号公報
しかしながら、上記した従来の無線送受信装置は、主に個人的に利用されることから、小型及び安価が求められるにも拘わらず、前記整合回路が、前記送受信回路が実装されているプリント基板上に、当該無線送受信装置の実装とは別個に実装されており、即ち、いわゆる「外付け」されており、その結果、(1)前記無線送受信装置の製造工数が増える、(2)当該無線送受信装置が大型化する(例えば、腕時計のような省スペースが要求される筐体に組み込むことが困難である)、(3)当該無線送受信装置が高価になる等の問題があった。
本発明は、上記した課題を解決すべく、以下の適用例により実現される。
[適用例1]
適用例1の整合回路は、
(a)(a1)電圧制御発振器及び増幅器を有する送信部と低雑音増幅器及び混合器を有する受信部とを備え、(a2)平衡型の第1、第2の入出力端で接続されるべき送受信回路と、
(b)平衡型の第3、第4の入出力端で接続されるべき送受共用アンテナと、を整合すべく、
(1)一端が前記第1の入出力端に接続された第1のインダクタ、及び、一端が前記第2の入出力端に接続された第2のインダクタであり、各々の他端が接続された前記第1のインダクタ及び前記第2のインダクタと、
(2)一端が前記第1の入出力端に接続された第1のキャパシタ、及び、一端が前記第2の入出力端に接続された第2のキャパシタであり、各々の他端が接続された前記第1のキャパシタ及び前記第2のキャパシタと、
(3)一端が前記第1の入出力端に接続された第3のインダクタと、
(4)一端が前記第2の入出力端に接続された第4のインダクタと、
(5)一端が前記第3のインダクタの他端に接続され、他端が前記第3の入出力端に接続された第3のキャパシタと、
(6)一端が前記第4のインダクタの他端に接続され、他端が前記第4の入出力端に接続された第4のキャパシタと、を含み、
(A)前記第1〜第4のインダクタは、
前記送信部及び前記受信部が形成されている形成層から絶縁層により遮蔽された第1の層における、前記形成層における前記送信部及び前記受信部が形成されている形成領域を除く非形成領域に対応する配置可能領域内に配置されており、
(B)前記第1〜第4のキャパシタは、
前記第1の層における前記配置可能領域と、前記形成層から前記絶縁層により遮蔽された第2の層における、前記第1の層の前記非形成領域に対応する配置可能領域とに亘って配置されており、
(C)前記第1、第3のインダクタ及び前記第1、第3のキャパシタからなる一の組と、前記第2、第4のインダクタ及び前記第2、第4のキャパシタからなる他の組とは、当該一の組の電気的特性と、当該他の組の電気的特性とを実質的に同一にすべく、相互に物理的対称に配置されている。
[適用例2]
適用例2の整合回路は、
(a)(a1)電圧制御発振器及び増幅器を有する送信部と低雑音増幅器及び混合器を有する受信部とを備え、(a2)平衡型の第1、第2の入出力端で接続されるべき送受信回路と、
(b)不平衡型である、平衡型の第3、第4の入出力端のうち終端されている一方の端ではない他方の端、及び、接地電位にあるべき第5の入出力端で接続されるべき送受共用アンテナと、を整合すべく、
(1)一端が前記第1の入出力端に接続された第1のインダクタ、及び、一端が前記第2の入出力端に接続された第2のインダクタであり、各々の他端が接続された前記第1のインダクタ及び前記第2のインダクタと、
(2)一端が前記第1の入出力端に接続された第1のキャパシタ、及び、一端が前記第2の入出力端に接続された第2のキャパシタであり、各々の他端が接続された前記第1のキャパシタ及び前記第2のキャパシタと、
(3)一端が前記第1の入出力端に接続された第3のインダクタと、
(4)一端が前記第2の入出力端に接続された第4のインダクタと、
(5)一端が前記第3のインダクタの他端に接続され、他端が前記第3の入出力端に接続された第3のキャパシタと、
(6)一端が前記第4のインダクタの他端に接続され、他端が前記第4の入出力端に接続された第4のキャパシタと、を含み、
(A)前記第1〜第4のインダクタは、
前記送信部及び前記受信部が形成されている形成層から絶縁層により遮蔽された第1の層における、前記形成層における前記送信部及び前記受信部が形成されている形成領域を除く非形成領域に対応する配置可能領域内に配置されており、
(B)前記第1〜第4のキャパシタは、
前記第1の層における前記配置可能領域と、前記形成層から前記絶縁層により遮蔽された第2の層における、前記第1の層の前記非形成領域に対応する配置可能領域とに亘って配置されており、
(C)前記第1、第3のインダクタ及び前記第1、第3のキャパシタからなる一の組と、前記第2、第4のインダクタ及び前記第2、第4のキャパシタからなる他の組とは、当該一の組の電気的特性と、当該他の組の電気的特性とを実質的に同一にすべく、相互に物理的対称に配置されている。
[適用例3]
適用例3の整合回路は、
(a)(a1)電圧制御発振器及び増幅器を有する送信部と低雑音増幅器及び混合器を有する受信部とを備え、(a2)平衡型の第1、第2の入出力端で接続されるべき送受信回路と、
(b)平衡型の第3、第4の入出力端で接続されるべき送受共用アンテナと、を整合すべく、
(1)一端が前記第1の入出力端に接続された第1のインダクタと
(2)一端が前記第2の入出力端に接続された第2のインダクタと、
(3)一端が前記第1のインダクタの他端に接続され、他端が前記第3の入出力端に接続された第1のキャパシタと、
(4)一端が前記第2のインダクタの他端に接続され、他端が前記第4の入出力端に接続された第2のキャパシタと、
(5)一端が前記第1のキャパシタの他端に接続された第3のインダクタ及び一端が前記第2のキャパシタの他端に接続された第4のインダクタであり、各々の他端が接続された前記第3のインダクタ及び前記第4のインダクタと、
(6)一端が前記第1のキャパシタの他端に接続された第3のキャパシタ及び一端が前記第2のキャパシタの他端に接続された第4のキャパシタであり、各々の他端が接続された前記第3のキャパシタ及び前記第4のキャパシタと、
(A)前記第1〜第4のインダクタは、
前記送信部及び前記受信部が形成されている形成層から絶縁層により遮蔽された第1の層における、前記形成層における前記送信部及び前記受信部が形成されている形成領域を除く非形成領域に対応する配置可能領域内に配置されており、
(B)前記第1〜第4のキャパシタは、
前記第1の層における前記配置可能領域と、前記形成層から前記絶縁層により遮断された第2の層における、前記第1の層の前記非形成領域に対応する配置可能領域とに亘って配置されており、
(C)前記第1、第3のインダクタ及び前記第1、第3のキャパシタからなる一の組と、前記第2、第4のインダクタ及び前記第2、第4のキャパシタからなる他の組とは、当該一の組の電気的特性と、当該他の組の電気的特性とを実質的に同一にすべく、相互に物理的対称に配置されている。
[適用例4]
整合回路は、
適用例4の整合回路は、
(a)(a1)電圧制御発振器及び増幅器を有する送信部と低雑音増幅器及び混合器を有する受信部とを備え、(a2)平衡型の第1、第2の入出力端で接続されるべき送受信回路と、
(b)不平衡型である、平衡型の第3、第4の入出力端のうち終端されている一方の端ではない他方の端、及び、接地電位にあるべき第5の入出力端で接続されるべき送受共用アンテナと、を整合すべく、
(1)一端が前記第1の入出力端に接続された第1のインダクタと
(2)一端が前記第2の入出力端に接続された第2のインダクタと、
(3)一端が前記第1のインダクタの他端に接続され、他端が前記第3の入出力端に接続された第1のキャパシタと、
(4)一端が前記第2のインダクタの他端に接続され、他端が前記第4の入出力端に接続された第2のキャパシタと、
(5)一端が前記第1のキャパシタの他端に接続された第3のインダクタ及び一端が前記第2のキャパシタの他端に接続された第4のインダクタであり、各々の他端が接続された前記第3のインダクタ及び前記第4のインダクタと、
(6)一端が前記第1のキャパシタの他端に接続された第3のキャパシタ及び一端が前記第2のキャパシタの他端に接続された第4のキャパシタであり、各々の他端が接続された前記第3のキャパシタ及び前記第4のキャパシタと、
(A)前記第1〜第4のインダクタは、
前記送信部及び前記受信部が形成されている形成層から絶縁層により遮蔽された第1の層における、前記形成層における前記送信部及び前記受信部が形成されている形成領域を除く非形成領域に対応する配置可能領域内に配置されており、
(B)前記第1〜第4のキャパシタは、
前記第1の層における前記配置可能領域と、前記形成層から前記絶縁層により遮断された第2の層における、前記第1の層の前記非形成領域に対応する配置可能領域とに亘って配置されており、
(C)前記第1、第3のインダクタ及び前記第1、第3のキャパシタと、前記第2、第4のインダクタ及び前記第2、第4のキャパシタとは、前記第1、第3のインダクタ及び前記第1、第3のキャパシタの全体としての電気的特性と、前記第2、第4のインダクタ及び前記第2、第4のキャパシタの全体としての電気的特性とを実質的に同一にすべく、相互に物理的対称に配置されている。
[適用例5]
適用例5の整合回路は、
(a)(a1)電圧制御発振器及び増幅器を有する送信部と低雑音増幅器及び混合器を有する受信部とを備え、(a2)平衡型の第1、第2の入出力端で接続されるべき前記送受信回路と、
(b)平衡型の第3、第4の入出力端で接続されるべき送受共用アンテナと、を整合すべく、
(1)一端が前記第1の入出力端に接続された第1のインダクタ、及び、一端が前記第2の入出力端に接続された第2のインダクタであり、各々の他端が接続された前記第1のインダクタ及び前記第2のインダクタと、
(2)一端が前記第1の入出力端に接続された第3のインダクタと、
(3)一端が前記第2の入出力端に接続された第4のインダクタと、
(4)一端が前記第3のインダクタの他端に接続され、他端が前記第3の入出力端に接続された第1のキャパシタと、
(5)一端が前記第4のインダクタの他端に接続され、他端が前記第4の入出力端に接続された第2のキャパシタと、
(A)前記第1〜第4のインダクタは、
前記送信部及び前記受信部が形成されている形成層から絶縁層により遮蔽された第1の層における、前記形成層における前記送信部及び前記受信部が形成されている形成領域を除く非形成領域に対応する配置可能領域内に配置されており、
(B)前記第1〜第2のキャパシタは、
前記第1の層における前記配置可能領域と、前記形成層から前記絶縁層により遮断された第2の層における、前記第1の層の前記非形成領域に対応する配置可能領域とに亘って配置されており、
(C)前記第1、第3のインダクタ及び前記第1のキャパシタと、前記第2、第4のインダクタ及び前記第2のキャパシタとは、前記第1、第3のインダクタ及び前記第1のキャパシタの全体としての電気的特性と、前記第2、第4のインダクタ及び前記第2のキャパシタの全体としての電気的特性とを実質的に同一にすべく、相互に物理的対称に配置されている。
[適用例6]
適用例6の整合回路は、
(a)(a1)電圧制御発振器及び増幅器を有する送信部と低雑音増幅器及び混合器を有する受信部とを備え、(a2)平衡型の第1、第2の入出力端で接続されるべき送受信回路と、
(b)不平衡型である、平衡型の第3、第4の入出力端のうち終端されている一方の端ではない他方の端、及び、接地電位にあるべき第5の入出力端で接続されるべき送受共用アンテナと、を整合すべく、
(1)一端が前記第1の入出力端に接続された第1のインダクタ、及び、一端が前記第2の入出力端に接続された第2のインダクタであり、各々の他端が接続された前記第1のインダクタ及び前記第2のインダクタと、
(2)一端が前記第1の入出力端に接続された第3のインダクタと、
(3)一端が前記第2の入出力端に接続された第4のインダクタと、
(4)一端が前記第3のインダクタの他端に接続され、他端が前記第3の入出力端に接続された第1のキャパシタと、
(5)一端が前記第4のインダクタの他端に接続され、他端が前記第4の入出力端に接続された第2のキャパシタと、
(A)前記第1〜第4のインダクタは、
前記送信部及び前記受信部が形成されている形成層から絶縁層により遮蔽された第1の層における、前記形成層における前記送信部及び前記受信部が形成されている形成領域を除く非形成領域に対応する配置可能領域内に配置されており、
(B)前記第1〜第2のキャパシタは、
前記第1の層における前記配置可能領域と、前記形成層から前記絶縁層により遮断された第2の層における、前記第1の層の前記非形成領域に対応する配置可能領域とに亘って配置されており、
(C)前記第1、第3のインダクタ及び前記第1のキャパシタと、前記第2、第4のインダクタ及び前記第2のキャパシタとは、前記第1、第3のインダクタ及び前記第1のキャパシタの全体としての電気的特性と、前記第2、第4のインダクタ及び前記第2のキャパシタの全体としての電気的特性とを実質的に同一にすべく、相互に物理的対称に配置されている。
[適用例7]
適用例7の整合回路は、適用例1〜適用例6の整合回路であって、
(A)前記第1のインダクタは、前記第1の入出力端の近傍に配置されており、前記第2のインダクタは、前記第2の入出力端の近傍に配置されている。
適用例1〜適用例7の整合回路によれば、前記第1〜第4のキャパシタが、前記第1の層における前記配置可能領域に配置されており、また、前記第1〜第4のキャパシタが、前記第1の層における配置可能領域及び前記第2の層における配置可能領域に亘って形成されていることから、前記送受信回路及び前記整合回路間での電磁結合を回避し、回路の平衡性を良好にしつつ、装置の製造工数の減少、装置の小型化、装置の安価を図ることが可能となる。
[適用例8]
適用例8の整合回路は、
(a)(a1)電圧制御発振器及び増幅器を有する送信部と低雑音増幅器及び混合器を有する受信部とを備え、(a2)平衡型の第1、第2の入出力端で接続されるべき送受信装置と、
(b)不平衡型の第3、第4の入出力端で接続されるべき送受共用アンテナと、を整合すべく、
(1)第1のキャパシタと、
(2)第2のキャパシタと、
(3)(3a)平衡型の第5、第6の入出力端、及び、不平衡型の第7、第8の入出力端と、
(3b)前記平衡型の第5、第6の入出力端間に接続された第1のインダクタ、及び、前記不平衡型の第7、第8の入出力端間に接続された第2のインダクタであり、相互間で誘導結合を生起する前記第1、第2のインダクタと、を有し、
(3c)前記第5の入出力端が、前記第1の入出力端及び前記第1のキャパシタの一端に接続され、
(3d)前記第6の入出力端が、前記第2の入出力端及び前記第1のキャパシタの他端に接続され、
(3e)前記第7の入出力端が、前記第3の入出力端及び前記第2のキャパシタの一端に接続され、
(3f)前記第8の入出力端が、前記第4の入出力端及び前記第2のキャパシタの他端に接続されているバラン素子と、を含み、
(A)前記第1、第2のインダクタは、
前記送信部及び前記受信部が形成されている形成層から絶縁層により遮蔽された第1の層における、前記形成層における前記送信部及び前記受信部が形成されている形成領域を除く非形成領域に対応する配置可能領域内に配置されており、
(B)前記第1、第2のキャパシタは、
前記第1の層における前記配置可能領域と、前記形成層から前記絶縁層により遮断された第2の層における、前記第1の層の前記非形成領域に対応する配置可能領域とに亘って配置されている。
適用例8のバラン回路によれば、前記第1、第2のキャパシタが、前記第1の層における前記配置可能領域に配置されており、また、前記第1、第2のキャパシタが、前記第1の層における配置可能領域及び前記第2の層における配置可能領域に亘って形成されていることから、前記送受信回路及び前記整合回路間での電磁結合を回避し、装置の製造工数の減少、装置の小型化、装置の安価を図ることが可能となる。
実施例の無線送受信装置について図面を参照して説明する。
《実施例1》
図1は、実施例1の無線送受信装置の構成を示す。実施例1の無線送受信装置Dは、当該無線送受信装置Dに対向する送受信装置(図示せず。)との間で無線通信を行うべく、図1に示されるように、アンテナATと、整合回路MTと、送受信回路TRとを含む。送受信回路TRと整合回路MTとは、『入出力端』である端子T1、T2で接続されており、また、整合回路MTとアンテナATとは、『入出力端』である端子T3、T4(平衡回路系用)で接続されている。
アンテナATは、送受共用アンテナであり、例えば、ダイポールアンテナ、ループアンテナ、スロットアンテナ、パッチアンテナである。
図2は、実施例の送受信回路の構成を示す。送受信回路TRは、図2に示されるように、送信部TXと、受信部RXと、切換部SWと、変復調部MDと、PLL部PLと、制御部CTと、クロック部CKと、電源部PSとを有する。送信部TX、受信部RX、及び切換部SWは、高周波回路に属し、他方で、変復調部MD、PLL部PL、制御部CT、クロック部CK、及び電源部PSは、低周波回路に属する。
送信部TXは、送信すべきデータである送信データDtを送信信号Stとして対向の送受信装置へ送信すべく、電圧制御発振器VCOと、増幅器PAとを備える。受信部RXは、対向の送受信装置から受信する受信信号Srから受信データDrを再生すべく、低雑音増幅器LNAと、混合器MIXとを備える。電圧制御発振器VCOには、直接送信データDtのほかに、PLL回路系におけるループフィルタ(図示せず)からの制御電圧が印加される。
送信部TX及び受信部RXは、即ち、電圧制御発振器VCO、増幅器PA、低雑音増幅器LNA、及び混合器MIXは、それぞれ、インダクタを含み得る。以下の説明では、当該インダクタを「インダクタL(TR)」と総称する。切換部SWは、半二重通信を行うべく、制御部CTによる制御下で、送信信号St及び受信信号Srを選択的に切り換える。
制御部CTは、送受信回路TRの全体的な動作を制御しまた監視する。クロック部CKは、制御部CTが動作する基準となるクロック信号(図示せず。)を生成する。電源部PSは、送受信回路TRが動作するために必要な電力を生成し供給する。
図3は、実施例1の無線送受信装置のデバイスを示す。無線送受信装置Dのうち送受信回路TR及び整合回路MTは、半導体製造工程を経て、例えば、縦横2mmのデバイス(完成品)DVとして実現される。図3(A)に示されるように、デバイスDV上で、送受信回路TRのうち送信部TX、受信部RX、及び切換部SWは、概ね、左半分の領域に配置されており、対照的に、整合回路MTは、右半分の領域に配置されている。
より正確には、図3(B)に示されるように、整合回路MTは、送受信回路TRのうち送信部TX、受信部RX、及び切換部SWの上方には配置されておらず、送受信回路TRのうち変復調部MD、PLL部PL、制御部CT、クロック部CK、及び電源部PSの上方に配置されている。
端子T1、T2は、図3(A)に示されるように、デバイスDV内の外側寄りに設けられている。
図4は、実施例1の送受信回路の配置を示す。送受信回路TRは、図4に示されるように、増幅器PA、電圧制御発振器VCO、低雑音増幅器LNA、混合器MIX、及び切換部SWが、相互に隣接して一塊に配置され、他方で、変復調部MD、PLL部PL、制御部CT、クロック部CK、及び電源部PSが、前記の一塊とは異なる一塊として配置されている。
増幅器PA、電圧制御発振器VCO、低雑音増幅器LNA、及び混合器MIXは、図4に示されるように、発振機能及び共振機能等を備えるべく、インダクタを有する(トランジスタ等の他の素子についての説明は省略する。)。以下の説明では、当該インダクタを「インダクタL(TR)」と総称する。インダクタL(TR)は、前記発振及び共振の動作のとき、磁束を形成する。
図5は、実施例1の送受信回路のインピーダンスを示すスミスチャートであり、図6は、実施例1の整合回路の構成を示す。実施例1の整合回路MTの端子T1、T2での整合回路MT側をみたインピーダンスを、図5に示されるように、点P1(例えば、18−88j)に位置させ、かつ、当該整合回路MTの端子T3、T4での整合回路MT側をみたインピーダンスを点P2(例えば、50+0j)に位置させ、しかも、点P1及び点P2間の関係を矢印に示される手法(経路)により実現すべく、整合回路MTは、図6に示されるように、インダクタL1〜L4、キャパシタC1〜C4を含む。端子T1、T2での整合回路MT側をみたインピーダンスは、T1、T2で送受信回路TR側をみたインピーダンスとは共役整合の関係になっており、図5では、点P1(18−88j)とは共役の位置、すなわち18+88jが送受信回路TR側インピーダンスとなっている。送受信回路TR側インピーダンスが図5の点P1とは異なる場所、例えば容量性となる20−20jというケースでも、整合回路MT側インピーダンスは20+20jに設定でき、点P2へ変換する整合回路MTは、基本的に図6と同じ形式で各素子の値が異なるだけとなる。
インダクタL1、L2は、直列接続され、キャパシタC1、C2も、直列接続され、かつ、インダクタL1、L2とキャパシタC1、C2とは、並列接続されている。より詳細には、インダクタL1及びキャパシタC1は、一端が端子T1に接続され、インダクタL2及びキャパシタC2は、一端が端子T2に接続され、インダクタL1の他端及びインダクタL2の他端が相互に接続されており、キャパシタC1の他端及びキャパシタC2の他端が相互に接続されている。
インダクタL3及びキャパシタC3は、直列接続されており、詳しくは、インダクタL3の一端が端子T1に接続されており、インダクタL3の他端とキャパシタC3の一端とが接続されており、キャパシタC3の他端が端子T3に接続されている。
同様にして、インダクタL4及びキャパシタC4は、直列接続されており、詳しくは、インダクタL4の一端が端子T2に接続されており、インダクタL4の他端とキャパシタC4の一端とが接続されており、キャパシタC4の他端が端子T4に接続されている。
平衡回路系用である端子T3及び端子T4間には、アンテナATが接続されており、より正確には、不平衡回路系で50ΩであるアンテナATの負荷Z(AT)、及び、アンテナATを平衡回路系で50Ωであるとみなすための負荷Z(AT_ba)が接続されている。詳述すれば、負荷Z(AT)の一端が端子T3に接続されており、負荷Z(AT_ba)の一端が端子T4に接続されており、負荷Z(AT)の他端と負荷Z(AT_ba)の他端とが接続されている。
図7は、実施例1の整合回路の配置を示す。整合回路MTのうち、端子T1とインダクタL1、キャパシタC1、インダクタL3の各一端との間の引き回しである配線LN1、及び、端子T2とインダクタL2、キャパシタC2、インダクタL4の各一端との間の引き回しである配線LN2は、送受信回路TRのうちの送信部TX、受信部RX、及び切換部SWを避けるように、即ち、送信部TX、受信部RX、及び切換部SWの上方以外に配置されている。
整合回路MTのうち、インダクタL1〜L4、キャパシタC1〜C4は、同様にして、送受信回路TRのうちの送信部TX、受信部RX、及び切換部SWを避けつつも、送受信回路TRのうちの変復調部MD、PLL部PL、制御部CT、クロック部CK、電源部PSの上方に配置されている。
加えて、配線LN1、インダクタL1、L3、キャパシタC1、C3からなる一の組と、配線LN2、インダクタL2、L4、キャパシタC2、C4からなる他の組とは、中心線(一点鎖線)について対称に配置されている。
図8は、実施例1のインダクタ及びキャパシタの構造を示す。インダクタL3、L4は、例えば、4nHであり、図8(A)に示されるように、縦横の長さが400μmの正方形であり、内径が200μmであり、線幅が20μmであり、線間が20μmである。インダクタL1、L2は、例えば、8nHであり、図8(B)に示されるように、縦横の長さが500μmの正方形である。キャパシタC3、C4は、例えば、1.5pFであり、図8(C)に示されるように、縦横500μmの正方形である。
図9、図10は、実施例1のデバイスの断面図である。デバイスDVでは、図7中の線A−Bに沿った断面図である図9に示されるように、基板SB上に送受信回路TRが設けられており、当該送受信回路TRのうち変復調部MD、PLL部PL、制御部CT、クロック部CK、及び電源部PSの上方の位置に、整合回路MTのキャパシタC1、C2、インダクタL1、L2が配置されており、換言すれば、送受信回路TRのうち送信部TX、受信部RX、及び切換部SWの上方でない位置に、整合回路MTのキャパシタC1、C2、インダクタL1、L2が配置されている。詳述すれば、キャパシタC1、C2は、絶縁層DEを挟む第1の層LY1及び第2の層LY2に亘って形成されており、インダクタL1、L2は、第1の層LY1上に形成されている。
なお、同様にして、キャパシタC3、C4は、第1の層LY1及び第2の層LY2に亘って形成されており、インダクタL3、L4は、第1の層LY1上に形成されている(図示せず。)。
また、デバイスDVでは、図7中の線C−Dに沿った断面図である図10にも示されるように、基板SB上に設けられた送受信回路TRの送受信回路TRのうち変復調部MD、PLL部PL、制御部CT、クロック部CK、及び電源部PSの上方の位置に、インダクタL3、L4が配置されている。
図11は、実施例1のインダクタの構造を示す。図7及び図11(A)に示されるインダクタL1、L2は、図11(A)中の線a−bに沿った断面図である図11(B)に示されるように、第1の層LY1及び第2の層LY2に構成されている。特に、インダクタL1、L2を構成する線分La、Lbがねじれの関係となる点CSについては、線分Laは、第1の層LY1に形成されており、線分Lbは、第2の層LY2に形成されている。点CSの前後の配線は、線分Lbが第2の層LY2になるため、近傍まできた第1の層LY1による配線は、層間を接続するビアによってLbと接続される(図示せず)。つまり、インダクタL1、L2は、ほとんどが第1のLY1で構成されるが、CS付近のみ、配線が交差する部分において、第2のLY2が最短距離で使われ、第1の層LY1と第2の層LY2との間は、ビアで接続される。
図12は、実施例1の不平衡回路での端子の配置を示す。図6に図示された整合回路MTが基本的に平衡回路であることから、インダクタL1、L2の他端、及びキャパシタC1、C2の他端に接続されている、不平衡回路を構成するための端子T5は、実質的に接地電位に接続されていることと等価である。当該端子T5と端子T3との間には、図6に図示された通りに、アンテナATの負荷Z(AT)が接続されている(但し、端子T5と端子T4との間には、負荷Z(AT_ba)は接続されておらず、端子T4は、アンテナATの負荷と同じ値の素子で終端されている。例えば50Ωで終端されている。
端子T5は、図12に示されるように、端子T3及び端子T4のほぼ真中に配置されている。
上述したように、実施例1の無線送受信装置Dでは、平衡回路であるか不平衡回路であるかを問わず、整合回路MTを構成するインダクタL1〜L4及びキャパシタC1〜C4が、送受信回路TRを構成ししかも高周波回路である送信部TX、受信部RX、及び切換部SWの上方に配置されておらず、即ち、送受信回路TRを構成ししかも低周波回路である変復調部MD、PLL部PL、制御部CT、クロック部CK、及び電源部PSの上方に配置されていることから、整合回路MT及び送受信回路TR間での電磁的結合の発生を低減することが可能となる。
さらに、配線LN1、インダクタL1、L3、キャパシタC1、C3からなる一の組と、配線LN2、インダクタL2、L4、キャパシタC2、C4からなる他の組とが、対称に配置されていることから、回路の平衡性を良好にすることが可能となる。
加えて、装置の製造工数の減少、装置の小型化、装置の安価を図ることが可能となる。
《実施例2》
図13は、実施例2の送受信回路のインピーダンスを示すスミスチャートであり、図14は、実施例2の整合回路の構成を示す。実施例2の整合回路MTの端子T1、T2での整合回路側MTをみたインピーダンスを、図13に示されるように、点P1(例えば、18−88j)に位置させ、かつ、当該整合回路MTの端子T3、T4での整合回路MT側をみたインピーダンスを点P2(例えば、50+0j)に位置させ、しかも、点P1及び点P2間の関係を、矢印に示されるような、実施例1と異なる手法(経路)により実現すべく、整合回路MTは、図14に示されるように、図6に図示された接続関係と異なる接続関係を有するインダクタL1〜L4、キャパシタC1〜C4を含む。端子T1,T2での整合回路MT側をみたインピーダンスは、T1、T2で送受信回路TR側をみたインピーダンスとは共役整合の関係になっており、図14では、点P1(18−88j)とは共役の位置、すなわち18+88jが送受信回路TR側インピーダンスとなっている。送受信回路TR側インピーダンスが図13の点P1とは異なる場所、例えば容量性となる20−20jというケースでも、整合回路MT側インピーダンスは20+20jに設定でき、点P2へ変換する整合回路MTは、基本的に図14と同じ形式で各素子の値が異なるだけとなる。
具体的には、インダクタL1及びキャパシタC1は、直列接続されており、また、インダクタL2及びキャパシタC2は、直列接続されている。また、インダクタL3及びインダクタL4は、直列接続されており、キャパシタC3、C4は、直列接続されており、しかも、インダクタL3、L4と、キャパシタC3、C4とは、並列接続されている。
より詳細には、インダクタL1の一端が端子T1に接続されており、インダクタL1の他端とキャパシタC1の一端とが接続されており、キャパシタC1の他端が端子T3に接続されている。同様にして、インダクタL2の一端が端子T2に接続されており、インダクタL2の他端とキャパシタC2の一端とが接続されており、キャパシタC2の他端が端子T4に接続されている。加えて、キャパシタC1の他端と、インダクタL3の一端及びキャパシタC3の一端とが接続されており、同様にして、キャパシタC2の他端と、インダクタL4の一端及びキャパシタC4の一端とが接続されている。更に、インダクタL3の他端とインダクタL4の他端とが接続されており、キャパシタC3の他端及びキャパシタC4の他端が接続されている。
実施例1と同様に、端子T3及び端子T4間には、アンテナATが接続されており、より正確には、不平衡回路系で50ΩであるアンテナATの負荷Z(AT)、及び、アンテナATを平衡回路系で50Ωであるとみなすための負荷Z(AT_ba)が接続されている。詳述すれば、負荷Z(AT)の一端が端子T3に接続されており、負荷Z(AT_ba)の一端が端子T4に接続されており、負荷Z(AT)の他端と負荷Z(AT_ba)の他端とが接続されている。
図15は、実施例2の整合回路の配置を示す。実施例1と同様に、配線LN1、LN2は、送受信回路TRのうちの送信部TX、受信部RX及び切換部SWを避けるように、送信部TX、受信部RX、及び切換部SWの上方以外の位置に配置されている。
インダクタL1〜L4及びキャパシタC1〜C4は、同様にして、送受信回路TRのうちの送信部TX、受信部RX、及び切換部SWを避けつつも、送受信回路TRのうち変復調部MD、PLL部PL、制御部CT、クロック部CK、及び電源部PSの上方の位置に配置されている。
加えて、配線LN1、インダクタL1、L3、キャパシタC1、C3からなる一の組と、配線LN2、インダクタL2、L4、キャパシタC2、C4からなる他の組とは、中心線(一点鎖線)について対称に配置されている。
図16は、実施例2の不平衡回路での端子の配置を示す。図14に図示された整合回路MTが平衡回路であることから、インダクタL3、L4の他端、及びキャパシタC3、C4の他端に接続されている、不平衡回路を構成するための端子T5は、実質的に接地電位に接続されていることと等価である。当該端子T5と端子T3との間には、図14に示される通りに、アンテナATの負荷Z(AT)が接続されている(但し、端子T5と端子T4との間には、負荷Z(AT_ba)は接続されておらず、端子T4は、アンテナATの負荷と同じ値の素子で終端されている。例えば50Ωで終端されている。
端子T5は、図16に示されるように、端子T3及び端子T4のほぼ真中に配置されている。
図17は、実施例2の不平衡回路での端子及びキャパシタの構成を示す断面図である。図16中の線E−Fに沿った断面図である図17に示されるように、端子T5の周辺に位置するキャパシタC1〜C4は、第1の層LY1、第2の層LY2に亘って形成されており、具体的には、キャパシタC1〜C4の一方の電極は、第1の層LY1に形成されており、他方の電極は、第2の層LY2に形成されている。
上述したように、実施例2の無線送受信装置Dでは、実施例1の無線送受信装置Dと同様に、平衡回路であるか不平衡回路であるかを問わず、整合回路MTを構成するインダクタL1〜L4及びキャパシタC1〜C4が、送受信回路TRを構成ししかも高周波回路である送信部TX、受信部RX、及び切換部SWの上方に配置されておらず、即ち、送受信回路TRを構成しかつ低周波回路である変復調部MD、PLL部PL、制御部CT、クロック部CK、及び電源部PSの上方に配置されていることから、整合回路MT及び送受信回路TR間での電磁的結合の発生を回避することが可能となる。
さらに、配線LN1、インダクタL1、L3、キャパシタC1、C3からなる一の組と、配線LN2、インダクタL2、L4、キャパシタC2、C4からなる他の組とが、対称に配置されていることから、回路の平衡性を良好にすることができる。
加えて、装置の製造工数の減少、装置の小型化、装置の安価を図ることが可能となる。
《実施例3》
図18は、実施例3の送受信回路のインピーダンスを示すスミスチャートであり、は、実施例3の整合回路の構成を示す図である。実施例3の整合回路MTの端子T1、T2での入出力インピーダンスを、図18に示されるように、点P1(例えば、18−88j)に位置させ、かつ、当該整合回路MTの端子T3、T4での入出力インピーダンスを点P2(例えば、50+0j)に位置させ、しかも、点P1及び点P2間の関係を、矢印に示されるような、実施例1及び実施例2と異なる手法(経路)により実現すべく、整合回路MTは、図19に示されるように、図6、図14に図示された接続関係と異なる接続関係を有するインダクタL1〜L4、キャパシタC1〜C4を含む。ここで、キャパシタC3、C4は、素子間配線による寄生成分を補償して、50オームに整合させる調整用である。
具体的には、端子T1及び端子T2間に、インダクタL1及びインダクタL2が直列接続されており、端子T1及び端子T3間に、インダクタL3及びキャパシタC1が直列接続されており、端子T2及び端子T4間に、インダクタL4及びキャパシタC2が直列接続されており、端子T3及び端子T4間に、キャパシタC3及びキャパシタC4が直列接続されている。
より詳細には、インダクタL1の一端が端子T1に接続されており、インダクタL2の一端が端子T2に接続されており、インダクタL1の他端とインダクタL2の他端とが接続されている。また、インダクタL3の一端が端子T1に接続されており、インダクタL3の他端とキャパシタC1の一端とが接続されており、キャパシタC1の他端が端子T3に接続されている。同様にして、インダクタL4の一端が端子T2に接続されており、インダクタL4の他端とキャパシタC2の一端とが接続されており、キャパシタC2の他端が端子T4に接続されている。さらに、キャパシタC3の一端が端子T3に接続されており、キャパシタC4の一端が端子T4に接続されており、キャパシタC3の他端とキャパシタC4の他端とが接続されている。
実施例1、実施例2と同様に、端子T3及び端子T4間には、アンテナATが接続されており、より正確には、不平衡回路系で50ΩであるアンテナATの負荷Z(AT)、及び、アンテナATを平衡回路系で50Ωであるとみなすための負荷Z(AT_ba)が接続されている。より具体的には、負荷Z(AT)の一端が端子T3に接続されており、負荷Z(AT_ba)の一端が端子T4に接続されており、負荷Z(AT)の他端と負荷Z(AT_ba)の他端とが接続されている。
図20は、実施例3の整合回路の配置を示す。実施例1、実施例2と同様に、配線LN1、LN2は、送受信回路TRのうちの送信部TX、受信部RX及び切換部SWを避けるように、送信部TX、受信部RX、及び切換部SWの上方以外に配置されている。
インダクタL1〜L4及びキャパシタC1〜C4は、同様にして、送受信回路TRのうちの送信部TX、受信部RX、及び切換部SWを避けつつも、送受信回路TRのうち変復調部MD、PLL部PL、制御部CT、クロック部CK、及び電源部PSの上方に配置されている。
加えて、配線LN1、インダクタL1、L3、キャパシタC1、C3からなる一の組と、配線LN2、インダクタL2、L4、キャパシタC2、C4からなる他の組とは、中心線(一点鎖線)について対称に配置されている。
図21は、実施例3の不平衡回路での端子を示す。図19に図示された整合回路MTが平衡回路であることから、インダクタL3、L4の他端、及びキャパシタC3、C4の他端に接続されている、不平衡回路を構成するための端子T5は、実質的に接地電位に接続されていることと等価である。当該端子T5と端子T3との間には、図14に示される通りに、アンテナATの負荷Z(AT)が接続されている(但し、端子T5と端子T4との間には、負荷Z(AT_ba)は接続されておらず、端子T4は、50Ωで終端されている。)。
上述したように、実施例3の無線送受信装置Dでは、実施例1、実施例2の無線送受信装置Dと同様に、平衡回路であるか不平衡回路であるかを問わず、整合回路MTを構成するインダクタL1〜L4及びキャパシタC1〜C4が、送受信回路TRを構成ししかも高周波回路である送信部TX、受信部RX、及び切換部SWの上方に配置されておらず、即ち、送受信回路TRを構成ししかも低周波回路である変復調部MD、PLL部PL、制御部CT、クロック部CK、及び電源部PSの上方に配置されていることから、整合回路MT及び送受信回路TR間での電磁的結合の発生を回避することが可能となる。
さらに、配線LN1、インダクタL1、L3、キャパシタC1、C3からなる一の組と、配線LN2、インダクタL2、L4、キャパシタC2、C4からなる他の組とが、対称に配置されていることから、回路の平衡性を良好にすることができる。
加えて、装置の製造工数の減少、装置の小型化、装置の安価を図ることが可能となる。
《変形例》
図22は、変形例の整合回路の配置を示す。デバイスDV上で整合回路MTを配置するための面積が比較的広いとき、即ち、インダクタL1〜L4を配置する自由度が高いとき、
すなわちチップ面積が大きく、送信部TX、受信部RX、及び切換部SW(インダクタL(TR)で構成された面積以外の部分に、配置上の余裕があるケースでは、インダクタL1(他端である端子T11は接地電位に接続。)を端子T1の近くに配置し、インダクタL3をインダクタL1の近傍に配置し、同様に、インダクタL2(他端である端子T12は接地電位に接続。)を端子T2の近くに配置しインダクタL4をインダクタL2の近傍に配置する。当該配置のうち、インダクタL1を端子T1の近くに配置し、かつ、インダクタL2を端子T2の近くに配置することにより、配線LN1、LN2を実施例1〜実施例3の配線LN1、LN2に比して短くすることが可能となる。
《実施例4》
図23は、実施例4のバラン回路の構成を示す。実施例4のバラン回路BAは、上記した実施例1〜実施例3の整合回路MTと同様に、送受信回路TR及びアンテナAT間に設けられており、キャパシタC1、C2と、バラン素子BEとを含む。また、バラン素子BEは、相互に誘電結合するインダクタL1、L2を有する。
より詳細には、キャパシタC1の一端及びインダクタL1の一端が端子T1に接続されており、キャパシタC2の他端及びインダクタL2の他端が端子T2に接続されている。これにより、平衡回路を構成している。
他方で、インダクタL2の一端及びキャパシタC2の一端が端子T3に接続されており、インダクタL2の他端及びキャパシタC2の他端が端子T4に接続されている。さらに、インダクタL2の他端、キャパシタC2の他端、及び端子T4は、接地電位に接続されている。これにより、不平衡回路を構成している。
バラン回路BAのインダクタL2及びキャパシタC2は、不平衡回路を構成することから、端子T3及び端子T4間には、アンテナATの負荷Z(AT)のみが接続されている。
図24は、実施例4のバラン回路の配置を示す。実施例1〜実施例3と同様に、配線LN1、LN2は、送受信回路TRのうちの送信部TX、受信部RX及び切換部SWを避けるように、送信部TX、受信部RX、及び切換部SWの上方以外に配置されている。
キャパシタC1、C2及びバラン素子BE(即ち、インダクタL1、L2)は、同様にして、送受信回路TRのうちの送信部TX、受信部RX、及び切換部SWの上方を避けつつも、送受信回路TRのうち変復調部MD、PLL部PL、制御部CT、クロック部CK、及び電源部PSの上方に配置されている。
図25は、実施例4のデバイスの断面図である。実施例4のデバイスDVでは、図24中の線GHに沿った断面図である図25に示されるように、基板SB上に送受信回路TRが設けられており、当該送受信回路TRのうちの変復調部MD、PLL部PL、制御部CT、クロック部CK、及び電源部PSの上方に、バラン回路BAを構成するキャパシタC1、C2(図示せず。)、及びバラン素子BEが配置されている。換言すれば、キャパシタC1、C2(図示せず。)及びバラン素子BEは、送受信回路TRのうちの送信部TX、受信部RX、及び切換部SWの上方には配置されていない。
上述したように、実施例4のバラン回路BAでは、実施例1〜実施例3の整合回路MTと同様に、バラン回路BAを構成するキャパシタC1、C2及びバラン素子BEが、送受信回路TRを構成ししかも高周波回路である送信部TX、受信部RX、及び切換部SWの上方に配置されておらず、即ち、送受信回路TRを構成ししかも低周波回路である変復調部MD、PLL部PL、制御部CT、クロック部CK、及び電源部PSの上方に配置されていることから、バラン回路BA及び送受信回路TR間での電磁的結合の発生を回避することが可能となる。
加えて、装置の製造工数の減少、装置の小型化、装置の安価を図ることが可能となる。
実施例1の無線送受信装置の構成を示す図。 実施例1の送受信回路の構成を示す図。 実施例1の無線送受信装置のデバイスを示す図。 実施例1の送受信回路の配置を示す図。 実施例1の送受信回路のインピーダンスを示すスミスチャート。 実施例1の整合回路の構成を示す図。 実施例1の整合回路の配置を示す図。 実施例1のインダクタ及びキャパシタの構造を示す図。 実施例1のデバイスの断面図(その1)。 実施例1のデバイスの断面図(その2)。 実施例1のインダクタの構造を示す図。 実施例1の不平衡回路での端子の配置を示す図。 実施例2の送受信回路のインピーダンスを示すスミスチャート。 実施例2の整合回路の構成を示す図。 実施例2の整合回路の配置を示す図。 実施例2の不平衡回路での端子の配置を示す図。 実施例2の不平衡回路での端子及びキャパシタの構成を示す図。 実施例3の送受信回路のインピーダンスを示すスミスチャート。 実施例3の整合回路の構成を示す図。 実施例3の整合回路の配置を示す図。 実施例3の不平衡回路での端子を示す図。 変形例の整合回路の配置を示す図。 実施例のバラン回路の構成を示す図。 実施例4のバラン回路の配置を示す図。 実施例4のデバイスの断面図。
符号の説明
DV…デバイス、TR…送受信回路、TX…送信部、RX…受信部、L(TR)…送信部のインダクタ、SW…切換部、MD…変復調部、PL…PLL部、CT…制御部、CK…クロック部、PS…電源部、MT…整合回路。

Claims (8)

  1. (a)(a1)電圧制御発振器及び増幅器を有する送信部と低雑音増幅器及び混合器を
    有する受信部とを備え、(a2)平衡型の第1、第2の入出力端で接続されるべき送受信
    回路と、
    (b)平衡型の第3、第4の入出力端で接続されるべき送受共用アンテナと、を整合す
    べく、
    (1)一端が前記第1の入出力端に接続された第1のインダクタ、及び、一端が前記第
    2の入出力端に接続された第2のインダクタであり、各々の他端が接続された前記第1の
    インダクタ及び前記第2のインダクタと、
    (2)一端が前記第1の入出力端に接続された第1のキャパシタ、及び、一端が前記第
    2の入出力端に接続された第2のキャパシタであり、各々の他端が接続された前記第1の
    キャパシタ及び前記第2のキャパシタと、
    (3)一端が前記第1の入出力端に接続された第3のインダクタと、
    (4)一端が前記第2の入出力端に接続された第4のインダクタと、
    (5)一端が前記第3のインダクタの他端に接続され、他端が前記第3の入出力端に接
    続された第3のキャパシタと、
    (6)一端が前記第4のインダクタの他端に接続され、他端が前記第4の入出力端に接
    続された第4のキャパシタと、を含み、
    (A)前記第1〜第4のインダクタは、
    前記送信部及び前記受信部を含む前記送受信回路が形成されている形成層から絶縁層により遮蔽された第1の
    層における、前記形成層における前記送信部及び前記受信部が形成されている形成領域を
    除く非形成領域に対応する配置可能領域内に配置されており、
    (B)前記第1〜第4のキャパシタは、
    前記第1の層における前記配置可能領域と、前記形成層から前記絶縁層により遮蔽され
    た第2の層における、前記第1の層の前記非形成領域に対応する配置可能領域とに亘って
    配置されており、
    (C)前記第1、第3のインダクタ及び前記第1、第3のキャパシタからなる一の組と
    、前記第2、第4のインダクタ及び前記第2、第4のキャパシタからなる他の組とは、当
    該一の組の電気的特性と、当該他の組の電気的特性とを実質的に同一にすべく、相互に物
    理的対称に配置されていることを特徴とする整合回路。
  2. (a)(a1)電圧制御発振器及び増幅器を有する送信部と低雑音増幅器及び混合器を
    有する受信部とを備え、(a2)平衡型の第1、第2の入出力端で接続されるべき送受信
    回路と、
    (b)不平衡型である、平衡型の第3、第4の入出力端のうち終端されている一方の端
    ではない他方の端、及び、接地電位にあるべき第5の入出力端で接続されるべき送受共用
    アンテナと、を整合すべく、
    (1)一端が前記第1の入出力端に接続された第1のインダクタ、及び、一端が前記第
    2の入出力端に接続された第2のインダクタであり、各々の他端が接続された前記第1の
    インダクタ及び前記第2のインダクタと、
    (2)一端が前記第1の入出力端に接続された第1のキャパシタ、及び、一端が前記第
    2の入出力端に接続された第2のキャパシタであり、各々の他端が接続された前記第1の
    キャパシタ及び前記第2のキャパシタと、
    (3)一端が前記第1の入出力端に接続された第3のインダクタと、
    (4)一端が前記第2の入出力端に接続された第4のインダクタと、
    (5)一端が前記第3のインダクタの他端に接続され、他端が前記第3の入出力端に接
    続された第3のキャパシタと、
    (6)一端が前記第4のインダクタの他端に接続され、他端が前記第4の入出力端に接
    続された第4のキャパシタと、を含み、
    (A)前記第1〜第4のインダクタは、
    前記送信部及び前記受信部を含む前記送受信回路が形成されている形成層から絶縁層により遮蔽された第1の
    層における、前記形成層における前記送信部及び前記受信部が形成されている形成領域を
    除く非形成領域に対応する配置可能領域内に配置されており、
    (B)前記第1〜第4のキャパシタは、
    前記第1の層における前記配置可能領域と、前記形成層から前記絶縁層により遮蔽され
    た第2の層における、前記第1の層の前記非形成領域に対応する配置可能領域とに亘って
    配置されており、
    (C)前記第1、第3のインダクタ及び前記第1、第3のキャパシタからなる一の組と
    、前記第2、第4のインダクタ及び前記第2、第4のキャパシタからなる他の組とは、当
    該一の組の電気的特性と、当該他の組の電気的特性とを実質的に同一にすべく、相互に物
    理的対称に配置されていることを特徴とする整合回路。
  3. (a)(a1)電圧制御発振器及び増幅器を有する送信部と低雑音増幅器及び混合器を
    有する受信部とを備え、(a2)平衡型の第1、第2の入出力端で接続されるべき送受信
    回路と、
    (b)平衡型の第3、第4の入出力端で接続されるべき送受共用アンテナと、を整合す
    べく、
    (1)一端が前記第1の入出力端に接続された第1のインダクタと
    (2)一端が前記第2の入出力端に接続された第2のインダクタと、
    (3)一端が前記第1のインダクタの他端に接続され、他端が前記第3の入出力端に接
    続された第1のキャパシタと、
    (4)一端が前記第2のインダクタの他端に接続され、他端が前記第4の入出力端に接
    続された第2のキャパシタと、
    (5)一端が前記第1のキャパシタの他端に接続された第3のインダクタ及び一端が前
    記第2のキャパシタの他端に接続された第4のインダクタであり、各々の他端が接続され
    た前記第3のインダクタ及び前記第4のインダクタと、
    (6)一端が前記第1のキャパシタの他端に接続された第3のキャパシタ及び一端が前
    記第2のキャパシタの他端に接続された第4のキャパシタであり、各々の他端が接続され
    た前記第3のキャパシタ及び前記第4のキャパシタと、を含み、
    (A)前記第1〜第4のインダクタは、
    前記送信部及び前記受信部を含む前記送受信回路が形成されている形成層から絶縁層により遮蔽された第1の
    層における、前記形成層における前記送信部及び前記受信部が形成されている形成領域を
    除く非形成領域に対応する配置可能領域内に配置されており、
    (B)前記第1〜第4のキャパシタは、
    前記第1の層における前記配置可能領域と、前記形成層から前記絶縁層により遮断され
    た第2の層における、前記第1の層の前記非形成領域に対応する配置可能領域とに亘って
    配置されており、
    (C)前記第1、第3のインダクタ及び前記第1、第3のキャパシタからなる一の組と
    、前記第2、第4のインダクタ及び前記第2、第4のキャパシタからなる他の組とは、当
    該一の組の電気的特性と、当該他の組の電気的特性とを実質的に同一にすべく、相互に物
    理的対称に配置されていることを特徴とする整合回路。
  4. (a)(a1)電圧制御発振器及び増幅器を有する送信部と低雑音増幅器及び混合器を
    有する受信部とを備え、(a2)平衡型の第1、第2の入出力端で接続されるべき送受信
    回路と、
    (b)不平衡型である、平衡型の第3、第4の入出力端のうち終端されている一方の端
    ではない他方の端、及び、接地電位にあるべき第5の入出力端で接続されるべき送受共用
    アンテナと、を整合すべく、
    (1)一端が前記第1の入出力端に接続された第1のインダクタと
    (2)一端が前記第2の入出力端に接続された第2のインダクタと、
    (3)一端が前記第1のインダクタの他端に接続され、他端が前記第3の入出力端に接
    続された第1のキャパシタと、
    (4)一端が前記第2のインダクタの他端に接続され、他端が前記第4の入出力端に接
    続された第2のキャパシタと、
    (5)一端が前記第1のキャパシタの他端に接続された第3のインダクタ及び一端が前
    記第2のキャパシタの他端に接続された第4のインダクタであり、各々の他端が接続され
    た前記第3のインダクタ及び前記第4のインダクタと、
    (6)一端が前記第1のキャパシタの他端に接続された第3のキャパシタ及び一端が前
    記第2のキャパシタの他端に接続された第4のキャパシタであり、各々の他端が接続され
    た前記第3のキャパシタ及び前記第4のキャパシタと、を含み、
    (A)前記第1〜第4のインダクタは、
    前記送信部及び前記受信部を含む前記送受信回路が形成されている形成層から絶縁層により遮蔽された第1の
    層における、前記形成層における前記送信部及び前記受信部が形成されている形成領域を
    除く非形成領域に対応する配置可能領域内に配置されており、
    (B)前記第1〜第4のキャパシタは、
    前記第1の層における前記配置可能領域と、前記形成層から前記絶縁層により遮断され
    た第2の層における、前記第1の層の前記非形成領域に対応する配置可能領域とに亘って
    配置されており、
    (C)前記第1、第3のインダクタ及び前記第1、第3のキャパシタと、前記第2、第
    4のインダクタ及び前記第2、第4のキャパシタとは、前記第1、第3のインダクタ及び
    前記第1、第3のキャパシタの全体としての電気的特性と、前記第2、第4のインダクタ
    及び前記第2、第4のキャパシタの全体としての電気的特性とを実質的に同一にすべく、
    相互に物理的対称に配置されていることを特徴とする整合回路。
  5. (a)(a1)電圧制御発振器及び増幅器を有する送信部と低雑音増幅器及び混合器を
    有する受信部とを備え、(a2)平衡型の第1、第2の入出力端で接続されるべき前記送
    受信回路と、
    (b)平衡型の第3、第4の入出力端で接続されるべき送受共用アンテナと、を整合す
    べく、
    (1)一端が前記第1の入出力端に接続された第1のインダクタ、及び、一端が前記第
    2の入出力端に接続された第2のインダクタであり、各々の他端が接続された前記第1の
    インダクタ及び前記第2のインダクタと、
    (2)一端が前記第1の入出力端に接続された第3のインダクタと、
    (3)一端が前記第2の入出力端に接続された第4のインダクタと、
    (4)一端が前記第3のインダクタの他端に接続され、他端が前記第3の入出力端に接
    続された第1のキャパシタと、
    (5)一端が前記第4のインダクタの他端に接続され、他端が前記第4の入出力端に接
    続された第2のキャパシタと、を含み、
    (A)前記第1〜第4のインダクタは、
    前記送信部及び前記受信部を含む前記送受信回路が形成されている形成層から絶縁層により遮蔽された第1の
    層における、前記形成層における前記送信部及び前記受信部が形成されている形成領域を
    除く非形成領域に対応する配置可能領域内に配置されており、
    (B)前記第1〜第2のキャパシタは、
    前記第1の層における前記配置可能領域と、前記形成層から前記絶縁層により遮断され
    た第2の層における、前記第1の層の前記非形成領域に対応する配置可能領域とに亘って
    配置されており、
    (C)前記第1、第3のインダクタ及び前記第1のキャパシタと、前記第2、第4のイ
    ンダクタ及び前記第2のキャパシタとは、前記第1、第3のインダクタ及び前記第1のキ
    ャパシタの全体としての電気的特性と、前記第2、第4のインダクタ及び前記第2のキャ
    パシタの全体としての電気的特性とを実質的に同一にすべく、相互に物理的対称に配置さ
    れていることを特徴とする整合回路。
  6. (a)(a1)電圧制御発振器及び増幅器を有する送信部と低雑音増幅器及び混合器を
    有する受信部とを備え、(a2)平衡型の第1、第2の入出力端で接続されるべき送受信
    回路と、
    (b)不平衡型である、平衡型の第3、第4の入出力端のうち終端されている一方の端
    ではない他方の端、及び、接地電位にあるべき第5の入出力端で接続されるべき送受共用
    アンテナと、を整合すべく、
    (1)一端が前記第1の入出力端に接続された第1のインダクタ、及び、一端が前記第
    2の入出力端に接続された第2のインダクタであり、各々の他端が接続された前記第1の
    インダクタ及び前記第2のインダクタと、
    (2)一端が前記第1の入出力端に接続された第3のインダクタと、
    (3)一端が前記第2の入出力端に接続された第4のインダクタと、
    (4)一端が前記第3のインダクタの他端に接続され、他端が前記第3の入出力端に接
    続された第1のキャパシタと、
    (5)一端が前記第4のインダクタの他端に接続され、他端が前記第4の入出力端に接
    続された第2のキャパシタと、を含み、
    (A)前記第1〜第4のインダクタは、
    前記送信部及び前記受信部を含む前記送受信回路が形成されている形成層から絶縁層により遮蔽された第1の
    層における、前記形成層における前記送信部及び前記受信部が形成されている形成領域を
    除く非形成領域に対応する配置可能領域内に配置されており、
    (B)前記第1〜第2のキャパシタは、
    前記第1の層における前記配置可能領域と、前記形成層から前記絶縁層により遮断され
    た第2の層における、前記第1の層の前記非形成領域に対応する配置可能領域とに亘って
    配置されており、
    (C)前記第1、第3のインダクタ及び前記第1のキャパシタと、前記第2、第4のイ
    ンダクタ及び前記第2のキャパシタとは、前記第1、第3のインダクタ及び前記第1のキ
    ャパシタの全体としての電気的特性と、前記第2、第4のインダクタ及び前記第2のキャ
    パシタの全体としての電気的特性とを実質的に同一にすべく、相互に物理的対称に配置さ
    れていることを特徴とする整合回路。
  7. (A)前記第1のインダクタは、前記第1の入出力端の近傍に配置されており、前記第
    2のインダクタは、前記第2の入出力端の近傍に配置されていることを特徴とする請求項
    1〜6のいずれかに記載の整合回路。
  8. (a)(a1)電圧制御発振器及び増幅器を有する送信部と低雑音増幅器及び混合器を
    有する受信部とを備え、(a2)平衡型の第1、第2の入出力端で接続されるべき送受信
    装置と、
    (b)不平衡型の第3、第4の入出力端で接続されるべき送受共用アンテナと、を整合
    すべく、
    (1)第1のキャパシタと、
    (2)第2のキャパシタと、
    (3)(3a)平衡型の第5、第6の入出力端、及び、不平衡型の第7、第8の入出力
    端と、
    (3b)前記平衡型の第5、第6の入出力端間に接続された第1のインダクタ、
    及び、前記不平衡型の第7、第8の入出力端間に接続された第2のインダクタであり、相
    互間で誘導結合を生起する前記第1、第2のインダクタと、を有し、
    (3c)前記第5の入出力端が、前記第1の入出力端及び前記第1のキャパシタ
    の一端に接続され、
    (3d)前記第6の入出力端が、前記第2の入出力端及び前記第1のキャパシタ
    の他端に接続され、
    (3e)前記第7の入出力端が、前記第3の入出力端及び前記第2のキャパシタ
    の一端に接続され、
    (3f)前記第8の入出力端が、前記第4の入出力端及び前記第2のキャパシタ
    の他端に接続されているバラン素子と、を含み、
    (A)前記第1、第2のインダクタは、
    前記送信部及び前記受信部を含む前記送受信回路が形成されている形成層から絶縁層により遮蔽された第1の
    層における、前記形成層における前記送信部及び前記受信部が形成されている形成領域を
    除く非形成領域に対応する配置可能領域内に配置されており、
    (B)前記第1、第2のキャパシタは、
    前記第1の層における前記配置可能領域と、前記形成層から前記絶縁層により遮断され
    た第2の層における、前記第1の層の前記非形成領域に対応する配置可能領域とに亘って
    配置されていることを特徴とするバラン回路。
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