JP5222525B2 - 個人情報を秘匿した配送システム及び個人情報を秘匿した商品購入システム - Google Patents

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Description

本発明は、インターネットを利用した商品、電子情報商品の購入を、購入者の個人情報を秘匿しながら行うことが可能な、個人情報を秘匿した配送システム及び個人情報を秘匿した商品購入システムに関する。
従来、インターネットを利用して商品を購入したり、メールマガジン等の各種サービスを受けることが行われている。これらの商品等を購入しようとする者は、商品やサービスを提供する者(以下、販売者と称する)のサーバーに対して、住所や名前、クレジット番号等の個人情報を入力する必要がある。このため、購入者の個人情報が販売者に知られることとなり、当該販売者からダイレクトメールや電話等による不必要な勧誘を受ける等の問題があった。また、販売者からの個人情報の漏洩によって、取引のない業者から前記勧誘を受ける、クレジットカード番号が悪用されるおそれなどもあった。
このような問題を解消するため、インターネットを介した商品の購入等に際し、個人情報を秘匿しながら行うことを目的としたシステムが提供されている(例えば、特許文献1参照)。この従来のシステムでは、商品の購入者及び配送業者が、匿名配送支援サーバーに対して、予め会員登録を行う。この会員登録は、購入者が匿名配送支援サーバーに対して、住所、氏名等の個人情報を登録することにより行われ、匿名配送支援サーバーは、この個人情報に対応して、購入者に匿名IDを発行するとともに、当該匿名IDと個人情報とをデータベースに記憶する。一方、商品の配送業者は、匿名配送支援サーバーに対して、宅配業者名称等の情報及び暗号のための公開鍵を登録する。
そして、購入者が商品を購入する際は、商品の販売者に対して、個人情報の代わりに匿名IDを用いて商品の購入の申し込みを行うと、この申し込みを受け付けた販売者によって、商品とともに購入者から入力された匿名IDが配送業者に送られる。配送業者は、この匿名IDを元に、前記匿名配送支援サーバーから、前記予め登録した公開鍵によって暗号化された個人情報を受け取ることができる。配送業者は、この暗号化された個人情報を、自分の秘密鍵を用いて復号化することにより、個人情報を入手することができ、この個人情報を使用して、購入者に商品を配送することができる。
このように、当該システムでは、商品の販売者に対して、匿名IDを用いて商品購入の申し込みを行うので、当該販売者に対して個人情報を秘密にすることができ、不必要な勧誘等を免れ得るとともに、販売業者からの個人情報の漏洩等も防止することが可能である。
特開2003−296637号公報
しかしながら、配送業者には、販売者から商品とともに暗号化された個人情報が送られてくるため、配送業者は個人情報を復号化することで、当該個人情報と商品とを関連付けることができる。そのため、配送業者によって購入者が購入した商品情報や過去の購入履歴などが把握され、これらの情報が配送業者によって故意又は悪意に利用されるおそれがあった。
また、会員登録をしていない配送業者は、暗号化された個人情報を解読することができないので、このような従来のシステムを利用することができない。また、公開鍵や秘密鍵を準備し、登録しなければならない煩わしさもあった。また、販売者も匿名配送支援サーバーに対して購入者の匿名IDの有効性の確認をし、会員の配送業者に発送を依頼することから、販売者も当該システムに加入する必要があり、未加入の販売者が利用することができず、ネットワークを利用したビジネスの発展が図れないといった課題がある。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、インターネットを利用して商品購入等をする際に、商品購入者の個人情報と購入商品情報とを分離することができ、販売者や配送業者から個人情報や購入履歴等を秘匿して、これらの情報が当該商品等の購入以外の目的や、不正の目的で使用されることがなく、信頼性の高い個人情報を秘匿した配送システム及び個人情報を秘匿した商品購入システムを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明に係る個人情報を秘匿した配送システムは、配送物を受領しようとする者が操作する受領者システム(例えば、実施形態における第一の端末300)と、配送物を発送しようとする者が操作する発送者システム(例えば、実施形態における商品販売システム400)と、配送物を受領しようとする者の個人情報を記録する個人情報管理システムと、この個人情報管理システムとネットワークを通じて接続され、配送物を配送する物流手段に設けられる個人情報管理システムの出先システムとから構成され、発送者システムは、情報媒体を有する第一の配送ラベルを出力する第一ラベル出力手段(例えば、実施形態における第一ラベル印刷手段430)を含み、出先システムは、第一の配送ラベルの情報媒体を読み取る情報読取手段と、第二の配送ラベルを出力する第二ラベル出力手段(例えば、実施形態における第二ラベル印刷手段523〜543)とを含んで構成される。このような個人情報を秘匿した配送システムにおいて、配送物の配送を依頼する際に、個人情報管理システムが、受領者システムから配送物を受領しようとする者が入力した会員番号及び暗証番号により、受領者システムに対して当該配送物を受領しようとする者の個人情報と関連付けられた配送先番号を発行し、受領者システムは、この配送先番号を発送者システムに渡し、発送者システムは、配送先番号を含む情報媒体を有する第一の配送ラベルであって、当該配送物に添付される第一の配送ラベルを第一ラベル出力手段により出力する。そして、第一の配送ラベルが添付された配送物が物流手段により配送された際に、出先システムは、第一の配送ラベルの情報媒体を情報読取手段により読み取って配送先番号を取得し、当該配送先番号に基づいて個人情報管理システムにおいてこの配送物を受領しようとする者の個人情報を特定し、第二ラベル出力手段により、配送物に添付される第二の配送ラベルであって、個人情報に含まれる配送先と氏名を当該配送物の配送先として第二の配送ラベルに出力するように構成される。なお、ここで「出先システム」とは、ネットワークを介して個人情報管理システムに接続され、この個人情報管理システムで管理されているデータ及び処理を利用するものである。
また、本発明に係る個人情報を秘匿した商品購入システムは、上述の個人情報を秘匿した配送システムと、この配送システムの発送者システムに設けられ、商品情報を記録し公開し、申し込みを受け付ける商品提供サーバーとを有して構成され、商品提供サーバーは、受領者システムに対して商品情報を提示して、配送物を受領しようとする者の選択を受け付けるとともに、配送先番号を受け付けて商品情報に対応する商品の購入申し込みを受け付け、受注ID番号を発行し、発送者システムは、配送先番号を当該商品の配送先情報として、及び、受注ID番号を当該商品の発送元情報として含む情報媒体を有する第一の配送ラベルであって、当該商品に添付される第一の配送ラベルを第一ラベル出力手段により出力することにより、商品の購入者情報と当該商品の購入商品情報とを分離するように構成される。
以上説明したように、本発明に係る個人情報を秘匿した配送システム及び個人情報を秘匿した商品購入システムによると、インターネットを介した商品購入等を、購入者の個人情報を商品販売者に開示することなく行うことができるので、個人情報を故意又は悪意で、他の目的の使用されることがなく、インターネットを介した商品等の購入を促進することができ、インターネットを利用したビジネスの拡大を図ることが可能となる。
すなわち、上述の配送システムにおいては、個人情報を記録する個人情報管理システムと、具体的な配送情報ラベルを印刷する出先システムと、購入者から配送物の配送の申し込みを受け付ける発送者システムとが存在するが、個人情報管理システムと出先システムには購入者の個人情報のみが開示及び格納され、配送物の情報が開示されることはない。また、発送者システムには、配送物の情報のみが開示及び格納され、個人情報が開示されることはなく、配送物の配送の依頼者の情報と配送物自体の情報とを分離することができる。その結果、各システムにおいて、誰がどんなは配送物の配送を依頼したかということを関連付けて認識することができず、更に配送物毎に依頼者を識別する配送先番号等のコードが異るので、依頼者の配送履歴を把握することができない。従って、個人情報や配送依頼履歴を多くの発送業者等に開示することがないので、個人情報の秘匿性に優れたシステムを得ることができ、個人情報を故意又は悪意で、他の目的に使用されることがなくなり、配送依頼者は安心してインターネットを介して例えば商品を購入等をすることが可能になり、インターネットを利用したビジネスの拡大を図ることが可能となる。
また、上述の商品購入システムにおいては、個人情報を記録する個人情報管理システムと、申し込みを受け付ける商品情報サーバーとが存在するが、前者には個人情報のみが開示、格納され、後者には商品情報のみが開示、格納されるので、誰が何を購入したかということが認識できず、さらに購入申し込み毎に購入者を識別するコードが異なるので、購入者の購入履歴を把握することができない。従って、個人情報を多くの商品の販売者に開示することがないので、安心してインターネットを介して商品を購入することが可能になる。
以下、本発明の個人情報を秘匿した商品購入システム及び個人情報を秘匿した電子情報商品購入システムについて、実施例をもって詳細に説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。
(個人情報を秘匿した商品購入システム)
(1)商品購入システムの構成
まず、本発明の第一の実施例について説明する。第1の実施例は、インターネット経由で商品を購入するシステムであり、このシステムの構成について図1に示すシステムの全体構成図を用いて説明する。この第1の実施例の商品購入システムは、第一の端末300と、個人情報管理システム500と、この個人情報管理システム500の複数の出先システム520,530,540と、第二の端末350と、商品販売システム400と、広告管理システム600と、広告提供者端末700とから主に構成される。また、後述するように商品を実際に配送するための物流手段において、配送管理システム800を備えている。
第一の端末300は、商品購入者用の端末であり、商品購入者の家庭などに設置されており、インターネット等のネットワーク200に接続されて、外部の装置(サーバーや端末)と通信を行うことができる。この第一の端末300は、以下に説明する個人情報管理システム500と接続して個人情報を登録し、また商品販売システム400と接続して商品の購入申し込みを行うために用いられる。
個人情報管理システム500は、個人情報管理サーバー510、個人情報記憶手段520などから構成され、この個人情報管理サーバー510は、ネットワーク200を通じて第1の端末300や複数の出先システム520,530,540と接続されている。この個人情報管理システム500は、商品を購入しようとする者の個人情報の登録を受け、個人情報記憶手段520に記憶し、また正当な権限を有する者からの個人情報の照会に対応する。また、登録した者に付与した電子メールアドレス(詳細は後述する)に対して発信された電子メールを受信し、記憶し、参照させ、または転送を行う。
商品販売システム400は、受注サーバー410、商品提供サーバー420、第一ラベル印刷手段430から構成される。受注サーバー410は、販売する商品のデータを記憶し、商品購入者に閲覧させ、購入の申し込みを受け付ける。また、商品提供サーバー420は、実際の商品販売管理行う。このような受注サーバー410と商品提供サーバー420とは、ネットワーク200に接続されており、通常遠隔地に配置される。また、図1に示すシステム構成図では、商品提供サーバー420は、一式のみを明示しているが、通常は多数存在して運用される。また、商品販売システム400は、第一の配送ラベルに発注ID番号情報を付与する手段として、第一の配送ラベルL1に発注ID番号情報を光学的情報媒体として印刷する第一ラベル印刷手段430を有し、データ入力を正確かつ容易に行えるようにしている。実際に購入された商品は梱包され、この配送物Pには第1の配送ラベルL1が添付されて物流手段により配送される。
第二の端末350は、商品を提供する販売者が商品情報を提供するための端末であり、企業又は個人販売者の家庭などに設置されており、ネットワーク200に接続されて、外部の装置(サーバーや端末)と通信を行うことができる。この第二の端末350は、個人情報管理システム500と接続されて販売者情報を登録し、あるいは、商品販売システム400と接続されて商品情報の提供、商品の購入申し込みの受付けなどが行われる。
出先システム520,530,540の各々は、出先サーバー521,531,541と、情報読取手段522,532,542と、第二ラベル印刷手段523,533,543とを有して構成されている。情報読取手段522,532,542は、発注ID番号を読み取る手段として、商品販売システム400で印刷された光学的情報媒体(第一の配送ラベルL1)を読み取り可能な光学的情報媒体読取手段を含んでいる。この場合、商品販売者が商品の梱包された配送物Pを配送するために参照する、配送先を表示する発注ID番号を、光学的情報媒体を用いて表示しているので、出先システム520,530,540でのデータ入力が正確かつ容易に行えるようになる。また、商品販売システム400と出先システム520,530,540での配送先(購入者)の情報の受け渡しを、具体的な情報ラベル(すなわち、第一の配送ラベルL1)を用いて行うことで、容易にシステムを構築することが可能となる。この出先サーバー521,531,541は、情報読取手段522,532,542で読み取った第1の配送ラベルL1の情報から、実際の配送先の住所等が含まれる第2の配送ラベルL2を第二ラベル印刷手段523,533,543を用いて印刷し、この第2の配送ラベルL2は配送物Pに添付されてさらに配送される。
広告提供者端末700は、ネットワーク200に接続されており、広告主が、この広告提供者端末700から、第2の配送ラベルL2に印刷する広告データ(広告原稿)を、この端末700から入力して広告管理システム600に送信する。当該広告管理システム600の広告管理サーバー610では、広告提供者端末700から送信された広告データを広告データ記憶手段620に記憶する。また必要に応じて、これらの中から一つ又は複数の適切な広告データを選択し、商品販売システム400及び個人情報管理システム500に提供する。
配送管理システム800は、宅配業者の集配センターに設置されており、ネットワーク(上述のインターネット等からなるネットワーク200でも良いし、宅配業者が独自に構築したネットワークでも良い)に接続された配送管理サーバー810や第二ラベル印刷手段840などを備え、配送車の運行管理を行う。そして、集配センターに持ち込まれた商品に貼付された第一の配送ラベルL1をもとに、第二ラベル印刷手段840により第二の配送ラベルL2を打ち出し、そのまま配送の段階に進むことが可能になる。
また、このような配送管理システム800は、宅配業者の車載端末及び車載システムを有するものであってもよい。本実施例では、図1に示すように、配送管理サーバー810には、無線を通じて、車載端末として情報読取り機能を有するハンディ端末820が接続されている。このハンディ端末820は、情報を読み取った後、無線を通して配送車830の車載システム及びいずれかの出先システムと通信を行い(図1の場合は出先システム540と通信を行っている場合を示している)、読み取った情報に対してこの出先システム540からの応答を表示する。このように、商品販売者の元に宅配業者のトラックが集荷に行った場合でも、ハンディ端末820で情報を読み取り、無線を介して個人情報管理システム500及び商品販売システム400の認証を得ることができるので、集荷してよい商品か否かを現地で判断できる、利便性が向上する(これらの処理については、後述する)。
(2)商品購入システムの動作
次に、上記商品購入システムの動作(処理)を図2に示すフローチャートを用いて説明する。本システムは、初期情報登録処理S100、発注処理S110、第一の発送ラベル印刷処理S120、商品の出先システムへの配送処理S130、第二の発送ラベル印刷処理S140、ラベル確認処理S170、発送処理S180、及び、送金処理S190の各処理を含む。以下に、各処理について説明する。
(i)初期情報登録処理S100
本システムの処理は、初期情報登録処理S100から開始される。この処理について、図3に示すフローチャートを用いて説明する。個人情報登録処理S101では、商品購入者が第一の端末300を介して個人情報管理サーバー510に対して個人情報登録を行う。この個人情報登録処理S100について、図8に示す個人情報管理処理画面10を例に用いて説明する。この画面10は個人情報管理システム500の入り口画面であり、個人情報管理サーバー510に商品購入者がアクセスする場合には必ず表示される。商品購入者が初めて個人情報管理システム500を用いる場合には、初期登録ボタン11をクリックする。すると、図9に示す初期登録画面20が表示される。この画面20の中で、商品購入者が購入者端末300から画面20の所定のフィールド21内に、任意の会員番号、暗証番号を入力するとともに、個人情報である氏名、住所、電子メールアドレス、電話番号を入力する。また、商品配送時に複数の配送センターなどを経由させる高秘匿配送を求めるか否かを高秘匿フィールド24(例えば、プルダウンメニューで構成されている)において選択する。また、この配送先のフィールド22には、併せて、購入した商品の決済に用いるクレジットカード番号、商品の配達先が住所と異なる場合には配達先の所在地を入力し、誤りがなければ確認ボタン23を押して、この画面20で入力された個人情報を個人情報管理サーバー510に送信する。個人情報管理サーバー510では、同じ会員番号等が既に登録されているか否かをチェックし、登録されていれば再送信を求め、そうでなければ受信データを個人情報記憶手段520に記憶する。また、ここでの会員番号は数値のみでなく文字列の使用を含み、会員を特定する文字列である。例えば、「TAIHEIY0123」などである。
次に、図3に示す個人属性広告選択情報登録処理S102を行う。この個人属性広告選択情報登録処理S102では、商品購入者が個人属性に関連して受け取りたい広告の種別を例えば、住んでいる地域の商店の広告や、年齢に起因して必要となる商品の広告などを選択する。そして、商品広告選択情報登録処理S103を行う。この商品広告選択情報登録処理S103では、購入した商品属性に関連して受け取りたい広告の種別を予め選択して、登録しておくものである。例えば、車用品の場合には、カーディーラーからの車本体の広告やガソリンスタンドからの広告などである。
なお、他の異なる実施例として、購入者が受け取る広告データは、広告主が指定した個人情報項目の内容に従って、選択されるようにしてもよい。例えば、特定地域に住む人向け、男女いずれか性別向け、特定年齢層向けなど、広告主が商品の対象とする消費者を予め選別する。このように、広告主が指定した個人情報項目の内容に従って、印刷する広告データを選択するので、広告主が商品の対象とする消費者に対して広告を届けることが可能になる。
(ii)発注処理S110
以上の図3に示す初期情報登録処理S100が終了すると、図2に示す発注処理S110を行う。この発注処理S110の詳細を、図4に示すフローチャートに基づいて説明する。発注処理S110では、まず、発注ID番号取得処理S111を行う。この発注ID番号取得処理S111は、商品販売者に対して商品購入者を識別する番号として発注ID番号を発行する処理である。この発注ID番号は、個人情報管理サーバー510から予め発行及び付与される購入者情報である。図10に、発注ID番号取得画面30を示す。この画面30は、上述の図8の入り口画面である個人情報管理処理画面10において、ログインボタン12をクリックしてログイン手続きを行った後、図示しないログイン画面で発注ID番号取得ボタンを選択することで表示される。
このログイン画面において、発注ID番号に対応する暗証番号を入力し、取得ボタンを選択することにより、個人情報管理サーバー510に送信され、発注ID番号が取得され、この発注ID番号と取得日とが、前記発注ID番号取得画面30の各フィールド31、32に表示される。この実施例では、図10に示すように「12345678」が発注ID番号である。この発注ID番号は、商品購人者が初期登録画面20で登録した会員番号と関係付けて、個人情報管理システム500の個人情報記憶手段520に記憶される。すなわち、発注ID番号から会員番号を検索可能な状態にする。また、この画面30には、過去に取得した発注ID番号の履歴33も表示される。
次に、商品発注処理S112を行う。この商品発注処理S112は、受注サーバー410に対して行う。この受注サーバー410に対して、図11に示す発注方式選択画面40を用いて、個人情報入力ボタン41及び個人情報秘匿ボタン42のいずれかをクリックして発注方式を選択する。商品をネットワーク200経由で購入する場合において、個人情報を秘匿することを希望しない商品購入者は、図12に示す発注画面50のように、先に入力した個人情報52が表示される。購入者は、発注する商品番号51を入力して商品を発注する。そのため、従来どおり個人情報を商品提供者に開示して商品を購入することとなる。
一方、個人情報の秘匿を希望する商品購入者は、秘匿する度合いを選択する。この場合には、図13に示す発注画面60に移り、上述の発注ID番号取得処理S111で取得した発注ID番号62、この発注ID番号の取得時に登録した暗証番号、及び、発注する商品の商品番号61を人力する。すると、図14の発注確認画面70に移り、発注した商品の商品番号71に加えて、この発注した商品について、価格72と受注ID番号73が表示される。この受注ID番号は、商品提供サーバー420が当該発注に対して附番したID番号であり、発注ID番号と発注した商品番号、発注日付など必要なデータを関連付けて検索可能とするID番号である。このように、発注処理S112では、購入者は商品の発注とともに個人情報を秘匿して、高秘匿な物流を行うか否かを選択することができる。
次に、認証取得処理S113を行う。この認証取得処理S113において、受注ID番号の発行に際しては、商品提供サーバー420は、個人情報管理サーバー510に対して、発注ID番号と暗証番号を通知して、認証を取得する。すなわち、購入する商品がタバコ、酒、成人向け雑誌やチケットなど成人向け商品である場合には、年齢認証を取得し、または薬品など購入するために特定の資格を要する場合には、資格認証を行わせる。
以上により発注に関する処理を終了し、次に、受注ID登録処理S114を行う。この受注ID登録処理S114は、個人情報管理サーバー510に対して行う。図8の個人情報管理システムの入り口画面において、ログイン手続きを行った後、図示しない発注確認ボタンを選択すると、図15の受注ID入力画面80に移る。この画面80において、商品発注処理(S112)で表示された受注ID番号81を、発注ID番号82に対応して入力し、登録を行う。これにより、受注IDと発注IDを関連付けることが可能になるとともに、受注ID番号の認証を行ったことになる。また、確かに商品購入者が商品の発注を行った確証にもなる。
(iii)第一の配送ラベル印刷処理S120
以上により、商品の発注処理S110が終了すると、図2のフローチャートに戻り、第一の配送ラベル印刷処理S120を行う。ここでは、商品販売システム400が、受注した商品について、準備を行い、梱包して出荷を行う(図1に示す配送物P)。出荷に際して、配送先は秘匿されており、明確ではない。従って、販売者は、当該商品がどのような購入者によって購入されたか知ることができない。そこで、本処理では、まず、第一の配送ラベルL1を打ち出して、商品の梱包(配送物P)に貼付するが、その処理について、次に詳細に説明する。図5に第一の配送ラベル印刷処理S120のフローチャートを示す。
まず、発注ID番号印刷処理S121では、第一ラベル印刷手段430により、第一の配送ラベルL1に発注ID番号を印刷し、続く受注ID番号印刷処理S122では、第一の配送ラベルL1に受注ID番号を印刷する。このとき、発注ID番号、受注ID番号は、光学的情報媒体(例えばバーコード)として印刷する。後の工程での処理において、入力容易化を図るためである。
発注ID番号は、個人情報管理システム500が予め付与した発送元情報であるので、購入者が違法商品の購入を行うために、違法な商品を販売する者のシステムに購入申し込みをしても、第一の配送ラベルに正しい発送元情報を印刷することができない。そのため、後述する第二の配送ラベル印刷処理S140での不当な配送ラベルの発行を防止することができる。
次に、発送者番号印刷処理S123に進み、第一の配送ラベルL1に発送者番号を印刷する。これは、商品提供者に予め割り当てられた番号である。後の工程において、発送者番号をチェックすることにより、不正な発送者からの発送を防止することが可能となる。次に、処理番号印刷処理S124に進み、第1の配送ラベルL1に処理番号を印刷する。これは、配送処理の番号であり、商品販売システム400が任意に附番することができる。これにより、第一の配送ラベルL1の印刷を完了する。なお、本実施例では、発送者番号及び処理番号も、同様にバーコードとして印刷される。次に、第一のラベル貼付処理S125に進み、このようにして印刷された第一の配送ラベルL1を商品の梱包(配送物)に貼付して、処理を完了する。
第一の配送ラベルL1の印刷結果の例を図16に示す。この図16は、高秘匿な物流を選択した場合の第一の配送ラベルL1の印刷例であり、配送先(購入者)の名前、住所等は印刷されない。また、第一の配送ラベルL1には、第二の配送ラベルL2の貼付位置を示す指示情報も印刷されている。なお、高秘匿な物流を選択しなかった場合の第一の配送ラベルL1には従来通り配送先(購入者)の名前、住所等が印刷される。
(iV)出先システムへの配送処理S130
上述のように第一の配送ラベルL1が添付された商品の梱包(配送物)は、図1に示すように、物流システムにより出先システム520,530,540のいずれかに配送される。
(v)第二の配送ラベル印刷処理S140
次に、図2に示すフローチャートの第二の配送ラベル印刷処理S140を行う。ここでは、商品は商品提供元(販売者)から物流手段の出先システム520,530,540に委ねられる。この物流手段は、例えば、宅配使業者などである。配送される商品が物流手段に持ち込まれた場合、この時点では、商品には第一の配送ラベルL1が貼付されているのみであり、配送先は明確ではない。そこで、物流手段の内部に設置された出先システム520,530,540において、配送先を明確にする第二の配送ラベルL2を印刷し、貼付する作業を行う。その作業について、図6に示すフローチャートに基づいて、説明する。
まず、入力情報読み取り処理S141において、出先システム520,530,540に具備された情報読取手段521,531,541を用いてバーコード化された発注ID番号、受注ID番号、発送者番号及び処理番号を第一の配送ラベルL1から読み取る。次に、入力情報認証要求処理S142に進み、個人情報管理サーバー510に、読み取られた発注ID番号及び受注ID番号を送信して、認証を要求する。そして、発注ID番号について認証が得られたか否かの判定S143を行う。認証が得られない場合には、不当な第一の配送ラベルL1であるとして、警告処理S168に進み、作業者に警告を発した後、処理を終了する。
また、認証が得られた場合には、次に、受注ID番号について認証が得られたか否かの判定S144を行う。認証が得られない場合には、不当な第一の配送ラベルL1であるとして、警告処理S168に進み、作業者に警告を発した後、処理を終了する。また、認証が得られた場合には、商品発送認証処理S145に進み、商品提供サーバー420に対して、受注ID番号及び処理番号を通知して、商品の発送の認証を求める。そして、商品の発送の認証が得られたか否かの判定S146を行う。認証が得られない場合には、不当な第一の配送ラベルL1であるとして、警告処理S168に進み、作業者に警告を発した後、処理を終了する。
このように、商品販売者が出先システム520,530,540に商品を受け渡す際に、購入者が当該商品販売者に商品を発注したことの確認を行うので、商品販売者が誤った発注ID番号の第一の配送ラベルL1の印刷を行った場合においては、誤りが検出可能になる。また、当該商品販売者が悪意で送りつける、いわゆる押し売り行為も検出し、防止することが可能になる。また、商品販売者とは異なる他の悪意の第三者が当該商品販売者に成りすまして商品を送りつける行為も検出し、防止することが可能になる。
さらに、上述の認証が得られた場合には、受領通知処理S147に進み、確かに物流手段として当該商品を受領したことを商品販売システム400の受注サーバー410に通知する。このように、出先システム520,530,540で第一の配送ラベルL1を読み取った際に、発送認証が得られた場合には、個人情報管理システム500が、上記商品販売者に、受領通知を行うので、商品が購入者に届かなかった場合でも、販売者は配送の事実を証明することが可能となる。商品販売者には、配送先が知らされていないので、商品配送履歴の追跡が不可能であるため、配送事実の証明は、責任を果したことの証明に大きな効果がある。
次に、電子メール通知処理S148に進み、物流手段からの上述の受領通知を受けて、受注サーバー410は、商品購入者に、商品が物流手段に委ねられたことを、発注ID番号を一部として含む電子メールアドレスに発信する。この電子メールアドレスは、本実施例では発注ID番号が「12345678」であるので、例えば、「12345678@HITOKU.CO.JP」として構成される。また、発注ID番号として会員番号が用いられる場合には、会員番号が「TAIHEIY0123」の場合には、「TAIHEIY0123@HITOKU.CO.JP」として構成される。このように、発注ID番号を一部として含む電子メールアドレスを使用することにより、個人情報管理システムを介して、電子メールを購入者に届けることが可能となる。そのため、発注ID番号とは別途に秘匿された電子メールアドレスを使用する場合と比較して、購入者が商品販売システム400に入力する情報量を削減できるとともに、個人情報管理システム500でも電子メールアドレス等の二重管理を行う必要がなく、システムを簡素化できる。
次に、配送先検索処理S149に進み、第一の配送ラベルL1に印字された発注ID番号から、商品の配送に必要な受取人(購入者)の氏名、及び配送先の所在地を明確にさせる。すなわち、発注ID番号を個人情報管理サーバー510に送信して、配送先を検索する。そして、個人情報管理サーバー510において高秘匿処理S150を行う。この高秘匿処理S150を図7に示すフローチャートで詳細に説明する。まず、商品購入者が高秘匿な物流を、商品発注処理S112で選択しているか否かの判定S151を行う。高秘匿を行うことが登録されていない場合には、氏名・住所返信処理S152により、登録されている氏名、住所を返信し、高秘匿処理S150を終了する。一方、高秘匿を行うことが登録されていた場合には、第二出先システム問合わせ処理S153に進み、配送管理システム800の配送管理サーバー810に当該配送物を配送する配送が経由する次の出先システムを問い合わせる。
次に、第二出先システム情報通信処理S154に進み、配送管理サーバー810は、次に経由する出先システム(出先システム520,530,540の何れかで処理を実行している場合には、それ以外に当該配送物Pが経由する出先システム)の設置されている名称と所在地を、個人情報管理サーバー510に返信する。そして、第二出先システム転送処理S155に進み、個人情報管理サーバー510は上述の処理S154で返信された次に経由する出先システムを第二の出先システムとして選択し、その名称と所在地を、照会した出先システムに返信して処理を終了する。
次に、図6のフローチャートに戻って、配送先印刷処理S160に進み、第二ラベル印刷手段523,533,543を用いて第二の配送ラベルL2に上述の処理で得られた配送先を印刷し、発注情報刷処理S161に進み、発注ID番号と発送者番号を同様に第二の配送ラベルL2に印刷する。そして、本実施例では、この印刷を行った後、二次元コード印刷処理S162に進み、配送先、受取人氏名、発送元のデータを二次元コードで更に第二の配送ラベルL2に印刷する。これにより、印字が汚れる等で読み取り不能となった場合でも、二次元コードを読むことで当該データを得ることができる。これは、ネットワークが存在しない配送手段のためのバックアップである。また、例えば宅配業者が自らの物流手段に当該商品を載せるために、当該業者の専用の書類やラベルを作成する際に、二次元コードを用いることにより、データ入力を正確かつ容易に行えるようになる。
次に、個人情報送信処理S163に進み、個人属性情報、発注ID番号を広告管理システム600に送信し、個人属性登録データ問合せ処理S164に進み、広告管理システム600は、個人情報管理サーバー510に個人属性登録データを問合せる。そして、広告データ送受信処理S165に進み、広告管理システム600は、個人情報管理サーバー510から当該商品の購入者が予め登録した個人属性登録データを受信し、受信した個人属性登録データを元に、広告データ記憶手段620に記憶した広告データを検索し、合致した広告データを、出先サーバー521,531,541に送信し、当該出先サーバー521,531,541が、これらの広告データを受信する。
さらに、広告データ印刷処理S166に進み、第二ラベル印刷手段523,533,543により受信した広告データを第二の配送ラベルL2に印刷し、ラベル貼付処理S167に進み、印刷した第二の配送ラベルL2を、第一の配送ラベルL1の指定された位置に貼付して、処理を終了する。図17に、本処理で印刷した第二の配送ラベルL2の印刷例を示す。図17に示すように、発注ID番号及び発送者番号がバーコードで印刷され、更に購入者の氏名及び住所が文字で印刷されるとともに、二次元コードでも印刷されている。また、広告データも印刷されている。このように、出先システム520,530,540において、第二の配送ラベルL2を印刷する際に、登録した広告データの中から一つ又は複数の広告を選択して印刷するので、広告の出稿者から広告料を収受することが可能となり、個人情報を秘匿するために必要な費用の一部又は全部を賄うことができるとともに、購入者のコスト負担を低減できる。また、個人情報秘匿システムを運用する者の利益とすることも可能となる。
図18に、本実施例において、第一の配送ラベルL1の指示情報によって指定された位置に、第二の配送ラベルL2を貼付した状態を示す。このように。第一の配送ラベルL1には、第二の配送ラベルL2の貼付位置を指示する指示情報が印刷されているので、例えば上下に近い距離で確認情報を並べて貼付することで、双方を簡単に比較することが可能になる。
また、他の異なる実施例として、図18に示すように、他の商品の第一及び第二の配送ラベルL1,L2と識別可能とするため、第一及び第二の配送ラベルL1,L2に、同一の確認情報を印刷することができる。この確認情報により、例えば、コンビニエンスストアや宅配業者の配送センターに複数の商品が持ち込まれた際などに、第一の配送ラベルL1と第二の配送ラベルL2とが対応するか否かを容易に視認することができる。そのため、第二の配送ラベルL2を取り違えて他の商品(配送物P)に貼付し、誤った購入者へ配送するのを防止するのを防ぐことができる。この図18では、確認情報を、○△□×を組み合わせて視認し易い模様で表しているが、他の異なる実施例として、動物や花の図柄にしたり、発注ID番号の一部としたり、発注ID番号の一部を○△□などにしてもよく、いずれの場合も容易な確認環境を整備できる。
更に異なる実施例として、上述の確認情報を、第一の配送ラベルL1と第二の配送ラベルL2の符号が含まれる光学的情報媒体としてもよい。そして、適宜の読み取り端末により双方の情報を読み取らせて互いに照合することにより、正しい組み合わせで第二の配送ラベルL2が貼付されたか否かを、迅速かつ性格に確認することができる。
−出先システムの例−
なお、上記で説明した実施例1では、前記出先システム520、530,540の設置される場所については言及していなかったが、通常は物流手段の中継場所、例えば物流センターや物流倉庫などに設置される。
また、他の異なる実施例として、出先システムの第二の設置場所は、コンビニエンスストアとすることもできる。小規模な商品提供者では、配送荷物の預託先としてコンビニエンスストアが役割を果たしている。この場合、コンビニエンスストアに設置された出先システムとして、コンビニエンスストアに設置されているPOSシステム(POS端末)を活用することができる。コンビニエンスストアでは既にPOSシステムの一部として、バーコードの読取り装置を具備しており、また、領収書などを印刷するためにプリンターを具備しており、それらをそのまま用いることで、より容易に本発明に係る配送システムを構築することが可能となる。また一部宅配便の受託受付をしている店もあり、そのような店では、現状のコンビニ店運用の仕組みの中で、宅配便の集荷を受けることができるというメリットがある。コンビニエンスストアのPOSシステムを出先システムとして用い、第二の配送ラベルL2をPOSシステムのプリンターで印刷した場合の、第二の配送ラベルL2の印刷例を図19に示す。
このようなPOS端末で読み取る第一の配送ラベルL1には、個人情報の秘匿処理を行う旨の処理コードが光学的情報媒体で印刷されているものであってもよい。このように、第一の配送ラベルL1に個人情報の秘匿処理を行う旨の処理コードが光学的情報媒体で印刷されているので、この情報を読み取らせることで、他のコンビニエンスストアの処理、例えば商品コードの入力や入金代行などの処理と区別することが可能になり、作業者の負荷を増やすことなく、また現状のPOS端末の仕組みに組み込むことが可能になる。
また、領収書を印刷するプリンターにより第二の配送ラベルL2を印刷した場合、この第二の配送ラベルL2を、透明袋によって商品に貼付してもよい。このように、第二の配送ラベルL2が、領収書を印刷するプリンターにより印刷され、透明袋によって商品に貼付されるので、コンビニエンスストアのPOSシステムをそのまま活用することが可能となる。
(vi)ラベル確認処理S170
次に、図2に示すラベル確認処理S170を行う。出先システム520,530,540では、多くの配送物Pが存在しており、上述したように第一の配送ラベルL1から第二の配送ラベルL2を生成するが、その対応を誤る可能性がある。そこで、第一の配送ラベルL1と第二の配送ラベルL2に印刷された発注ID番号のバーコードを読み取り、これらを比較することで照合し、正しい組み合わせで第二の配送ラベルL2が貼付されたか否かを確認する。一致しない場合は、作業者に警告を発して、対応を要求する。
(vii)配送処理S180
次に、図2に示す配送処理S180に進み、配送先が明確になった商品(配送物P)を当該配送先に配送する。この配送先が第二の出先システムである場合には、再度第二の出先システムにおいて、第二の配送ラベル印刷処理S140を行う。配送先が商品購入者である場合には、配送が完了する。
(viii)送金処理S190
次に、図2に示す送金処理S190に進み、商品購入者から入金を確認した後、商品提供者(販売者)に代金を送金することにより、本システムの処理が全て終了する。
次に、実施例2として、商品購入者が購入する商品がオンデマンド印刷物の一つであるメールマガジン冊子である場合の、商品購入システムの構築例について説明する。メールマガジンは通常電子メールの形態で配信され画面で読む形式を取っているが、長時間では見にくいという欠点や、書き込みや重要事項のマークなど、読み取るべきポイントを明確にすることができないので、普通の雑誌のように読みたいという要望があった。一方、メールマガジンが広く普及している理由の一つに、電子メールアドレスを登録するだけで配信を受けることができると言う利点があるが、個人情報の秘匿性が要求される。しかし、印刷物の形態で購読するためには、配達を受ける必要が生じるため、メールマガジンの配信元に対して住所、氏名を明らかにせざるを得ず、このままでは秘匿性が担保されない。そこで、本発明の商品購入システムでは、住所、氏名を配信元に明らかにすることなく、印刷された形態でのメールマガジンを購入して購読するシステム(以下、メールマガジン発行システムと称する)について説明する。
図20は実施例2のメールマガジン発行システム全体の構成図である。ここでは、図1に示す上述の実施例1の商品購入システム全体の構成図と異なる部分のみ説明する。この図20に示すメールマガジン発行システム900は、メールマガジンサーバー910、メールマガジン印刷サーバー920、印刷手段930などから構成される。前記メールマガジンサーバー910は、後述する第二の端末350からメールマガジンの内容データの登録を受け付け、記憶する。また、メールマガジンの購読者から、購読するメールマガジンの種別、送付先の登録を第一の端末300から受け付け、記憶する。
また、メールマガジン印刷サーバー920は、印刷手段930によるメールマガジンの印刷の制御を行う。第二の端末350は、メールマガジンの発行者が操作する端末であり、ネットワーク200と接続され、主に、メールマガジンサーバー910にメールマガジンのコンテンツを送信するのに用いられる。
次に、図21に示すフローチャートに基づいて、送付先を秘匿しながらメールマガジンを送付するメールマガジン発行システムの処理について説明する。図21に示す初期情報登録処理S100及び発注処理S110は、上述の実施例1の場合と同様である(図3及び図4のフローチャート参照)。第一の発送ラベル印刷処理S120では、発注ID番号等とともに、発注のあったメールマガジンを印刷する。
この第一の発送ラベル印刷処理S120について、図22のフローチャートを用いて説明する。発注ID番号印刷処理S121、発送者番号印刷処理S123において、メールマガジンの表紙に、発注ID番号、発送者番号をバーコードとして、メールマガジンと併せて印刷する。これらのバーコードを印刷する位置は、メールマガジン印刷物が配送される際に封入される封筒の透明部分に位置させ、配送時に当該バーコードを読み取り可能とする。このように、メールマガジンのようなオンデマンド印刷物の場合は、この印刷物を印刷する際に、併せて発注ID番号及び受注ID番号を光学的情報媒体として印刷物の表紙に印刷するので、第一の配送ラベルL1を別途打ち出す必要がないという利点がある。
次に、処理番号印刷処理S124を行う。その後、メールマガジン印刷処理S125に進み、第一の端末300から申し込みをされたメールマガジンについて、第二の端末350からメールマガジンサーバー910に送信、登録されたメールマガジンの内容データを、順次印刷する。さらに、個人情報送信処理S126では、メールマガジン印刷サーバー910は、冊子に印刷する広告データを取得するために、広告管理システム600に対して印刷したメールマガジンの内容情報及び発注ID番号を送信する。次に、個人属性登録データ問合せ処理S127に進み、広告管理システム600は、受信したメールマガジンの内容情報及び発注ID番号から、メールマガジンの内容に関連する広告及び購読者に関する広告を選択する。すなわち、広告管理システム600は、発注者ID番号を個人情報管理サーバー510に送信して、購読者が予め登録した受領を希望する広告についての情報を問合せ、登録情報を取得する。広告データ送受信処理S128では、実施例1と同様に、広告管理システム600が、広告データ記憶手段620に記憶した広告を検索し、合致した広告データを、メールマガジン印刷サーバー920に送信し、このメールマガジン印刷サーバー920が、これらの広告データを受信する。そして、広告データ印刷処理S129に進み、受信した広告データを印刷し、第一の発送ラベル印刷処理S120を完了する。
上述のように印刷手段930で印刷されたメールマガジン冊子は、透明部分のある封筒に入れられて出先システム520,530,540のいずれかに配送される(出先システムへの配送処理S130)。
次に、図21のフローチャートに戻り、第二の発送ラベル印刷S140に進む。この処理S140を、図23のフローチャートを用いて説明する。この処理S140は、図6に示す実施例1の処理とほぼ同様である。実施例1と異なる処理を説明すると、配送先印刷処理S160では、第二の配送ラベルL2に、メールマガジン購読者の氏名及び送付先の住所を印刷する。そして、メールマガジンが入った封筒の上に(例えば封筒の透明部分に)第二の配送ラベルL2が貼付されて(ラベル貼付処理S167)、第二の発送ラベル印刷処理S140を終了する。そして、図21のフローチャートに戻り、その後の発送処理S180以降は、実施例1と同様である。
以上述べたように、本実施例のメールマガジン冊子の商品購入システムでは、購入者が商品販売システムに登録した複数のメールマガジンをまとめて印刷し、冊子として提供することができる。そのため、購入者は、読みたいメールマガジンを一括して、読み忘れなく購読することが可能となる。また、メールマガジンを雑誌のように読むことが可能となり、更に、個人情報を秘匿したまま購読することが可能となる。
本発明の実施例1における個人情報を秘匿した商品購入システムの構成を示すブロック図である。 実施例1における商品購入システムの処理を示すフローチャートである。 初期情報登録処理を示すフローチャートである。 発注処理を示すフローチャートである。 第一の発送ラベル印刷処理を示すフローチャートである。 第一の発送ラベル印刷処理を示すフローチャートである。 高秘匿処理を示すフローチャートである。 個人情報管理処理画面を示す図である。 初期登録画面を示す図である。 発注ID番号取得画面を示す図である。 発注方式選択画面を示す図である。 高秘匿を希望しない場合の発注画面を示す図である。 高秘匿を希望する場合の発注画面を示す図である。 発注確認画面を示す図である。 受注ID入力画面を示す図である。 第一の配送ラベルの印刷例を示す図である。 第二の配送ラベルの印刷例を示す図である。 確認情報が印刷された第一の配送ラベルの指定された位置に、同様に確認情報が印刷された第二の配送ラベルを貼付した状態を示す図である。 POSシステムを用いた他の異なる実施例における、第二の配送ラベルの印刷例を示す図である。 本発明の実施例2におけるメールマガジン発行システムの構成を示すブロック図である。 実施例2におけるメールマガジン発行システムの処理を示すフローチャートである。 第一の発送ラベル印刷処理(メールマガジン印刷処理)を示すフローチャートである。 第二の発送ラベル印刷処理(メルマガ用広告印刷処理)を示すフローチャートである。 実施例3における電子情報商品購入システムの構成を示すブロック図である。
符号の説明
300 第一の端末 400 商品販売システム
420 商品提供サーバー 430 第一ラベル印刷手段
500 個人情報管理システム 510 個人情報管理サーバー
520 個人情報記憶手段 520,530,540 出先システム
522,532,543 情報読取手段
523,533,543 第二ラベル印刷手段 600 広告管理システム
L1 第一の配送ラベル L2 第2の配送ラベル

Claims (4)

  1. 配送物を受領しようとする者が操作する受領者システムと、
    前記配送物を発送しようとする者が操作する発送者システムと、
    前記配送物を受領しようとする者の個人情報を記録する個人情報管理システムと、
    前記個人情報管理システムとネットワークを通じて接続され、前記配送物を配送する物
    流手段に設けられる前記個人情報管理システムの出先システムとから構成され、
    前記発送者システムは、情報媒体を有する第一の配送ラベルを出力する第一ラベル出力
    手段を含み、
    前記出先システムは、前記第一の配送ラベルの前記情報媒体を読み取る情報読取手段と
    、第二の配送ラベルを出力する第二ラベル出力手段とを含み、
    前記配送物の配送を依頼する際に、
    前記個人情報管理システムが、前記受領者システムから前記配送物を受領しようとする
    者が入力した会員番号及び暗証番号により、前記受領者システムに対して当該配送物を受
    領しようとする者の個人情報と関連付けられた配送先番号を発行し、
    前記受領者システムは、前記配送先番号を前記発送者システムに渡し、
    前記発送者システムは、前記配送先番号を含む前記情報媒体を有する前記第一の配送ラ
    ベルであって、前記配送物に添付される前記第一の配送ラベルを前記第一ラベル出力手段
    により出力し、
    前記第一の配送ラベルが添付された前記配送物が前記物流手段により配送された際に、
    前記出先システムは、前記第一の配送ラベルの前記情報媒体を前記情報読取手段により
    読み取って前記配送先番号を取得し、当該配送先番号に基づいて前記個人情報管理システ
    ムにおいて前記配送物を受領しようとする者の前記個人情報を特定し、前記第二ラベル出
    力手段により、前記配送物に添付される前記第二の配送ラベルであって、前記個人情報に
    含まれる配送先と氏名を当該配送物の配送先として前記第二の配送ラベルに出力するよう
    に構成され、
    前記個人情報管理システムは、前記個人情報として、配送先の秘匿度合いを記憶するよ
    うに構成され、
    前記出先システムが、前記第二ラベル出力手段により、前記配送物に添付される前記第
    二の配送ラベルを出力する際に、前記個人情報に含まれる前記秘匿度合いが高度の秘匿の
    ときに、前記第二の配送ラベルに、前記第一の配送ラベルの前記情報媒体から読み取った
    前記配送番号を含む前記情報媒体を設けるとともに、前記配送先として第二の出先システ
    ムを出力するように構成された個人情報を秘匿した配送システム。
  2. 前記出先システムは、前記第二の出先システムとして、前記第二の配送ラベルを出力す
    る当該出先システムの近在の出先システムの中から予め定められた選択基準により選択す
    るように構成された請求項1に記載の個人情報を秘匿した配送システム。
  3. 前記選択基準は、前記物流手段において前記配送物が経由する次の出先システムを選択
    するように構成された請求項2に記載の個人情報を秘匿した配送システム。
  4. 広告データを記憶する広告管理システムを更に有し、
    前記出先システムは、前記第二の配送ラベルを出力する際に、前記広告管理システムか
    ら当該広告管理システムが記憶している前記広告データの中から一つ又は複数の前記広告
    データを取得して、当該第二の配送ラベルに印刷するように構成された請求項1〜3いず
    れか一項に記載の個人情報を秘匿した配送システム。
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