JP5221476B2 - 車両の電子キーシステム - Google Patents

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Description

本発明は、車両と携帯機との間の無線通信を通じて車両の各種制御を実行する車両の電子キーシステムに関する。
携帯機(電子キー)を所持したユーザが車両ドアに接近することにより車両ドアのアンロックが自動的に実行されるとともに、ユーザが車両から離れたときに車両ドアのロックが自動的に実行される、いわゆる電子キーシステムが周知である。そして、従来、このような電子キーシステムとしては、例えば特許文献1に記載のシステムが知られている。図11に、この特許文献1に記載のシステムも含めて、従来一般に採用されている電子キーシステムの概要を示す。
同図11に示されるように、この電子キーシステムでは、車両ドアの周辺に設定された通信可能エリアAに車載装置10がリクエスト信号を送信する。またこの電子キーシステムでは、車載装置10から送信されたリクエスト信号を受信するとともに、この受信したリクエスト信号に対して識別コード(IDコード)を含む応答信号を送信する携帯機20をユーザが所持する。すなわち、携帯機20を所持したユーザが通信可能エリアAに進入することによって携帯機20から応答信号が送信されるようになる。そしてこのシステムにおいて、携帯機20から送信された応答信号は車載装置10により受信されて、車載装置10では、応答信号に含まれる携帯機20のIDコードと同車載装置10に予め登録されているIDコードとの照合を行うことにより携帯機20の認証を行う。そして車載装置10は、携帯機20の認証が成立した旨を判断すると車両ドアをアンロックさせる。一方、このシステムでは、例えば携帯機20を所持したユーザが降車してからドアを閉めた後、通信可能エリアAの外に出たとすると、携帯機20から応答信号が送信されなくなる。ここで車載装置10は、リクエスト信号を送信した後に応答信号を受信することができなくなった旨を判断すると、車両ドアをロックさせる。
ところで、こうした車両の電子キーシステムにあっては、通信可能エリアAの外に位置している携帯機20と車載装置10との間の無線通信を中継器を介して行うことにより両者の間の無線通信を可能にする、いわゆるリレーアタックが行われた場合、車両ドアが不正にアンロックされるおそれがある。そしてこうしたリレーアタックが第三者によって行われると、携帯機20を所持したユーザが車両から離れている状況で車両ドアがアンロックされてしまうため、セキュリティ上好ましくない。
そこで、上記特許文献1に記載の電子キーシステムでは、携帯機20が通信可能エリアAの外に出たとき、車載装置10から通信可能エリアAに距離計測信号を送信するようにしている。そして携帯機20は、距離計測信号を受信したとき、この信号をそのまま車載装置10に返信する。またこのシステムにおいて、車載装置10は、携帯機20から返信された距離計測信号を受信すると、距離計測信号を送信してから受信するまでの経過時間を算出し、算出された経過時間に基づいて車両から携帯機20までの推定距離を演算する。そして車載装置10は、演算された推定距離に基づいて携帯機20が通信可能エリアAに位置しているか否かを判定し、携帯機20が通信可能エリアAに位置していないと判定した場合には、携帯機20との無線通信を一時的に中止する。一方、車載装置10は、演算された距離に基づいて携帯機20が通信可能エリアAに位置していると判断した場合には、上述したリクエスト信号の送信を行って携帯機20のIDコードの照合を行い、同照合に基づいて車両ドアのアンロックを行う。
車両の電子キーシステムとしてのこうした構成によれば、仮に第三者がリレーアタックを行ったとしても、携帯機20が通信可能エリアAに位置していない状況では車載装置10と携帯機20との間の無線通信が一時的に中止されるようになるため、車両ドアはロックされた状態に維持される。したがって、第三者の車室内への不法侵入を未然に防止することができるようになり、車両の電子キーシステムとしてのセキュリティレベルを高めることができるようになる。
特開2006−118886号公報
ところで、こうした車両の電子キーシステムにあっては、上述した中継器に加え、車載装置10から送信される距離計測信号をそのまま返信する中継器の2種類の中継器を第三者が用意することができれば、第三者によるリレーアタックが可能になるおそれがある。より詳細には、例えば車載装置10から距離計測信号が送信されているときには後者の中継器を使用し、その後に車載装置10からリクエスト信号が送信されるようになったときに前者の中継器を使用するようにすれば、第三者によるリレーアタックが可能になるおそれがある。このように、こうした電子キーシステムでは、上述したリレーアタックよりも高度なリレーアタックが行われた場合に車両ドアの不正なアンロックを防止することが困難であるといった点で、なお改良の余地を残すものとなっている。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、第三者による車室内への不法侵入を未然に防ぐ上で有効な車両の電子キーシステムを提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、車載装置から車両周辺のエリアに送信される信号をそのまま返信する第1の返信モード、及び前記車載装置から前記エリアに送信されるリクエスト信号を受信したときに識別コードを含む応答信号を返信する第2の返信モードのいずれかのモードに設定可能な携帯機を備え、前記第1の返信モードに設定された前記携帯機と前記車載装置との間で無線信号の授受を行ってこの信号授受を通じて前記携帯機が前記エリアに位置していると判定されること、及び前記第2の返信モードに設定された前記携帯機と前記車載装置との間で前記リクエスト信号及び前記応答信号の授受を行ってこの信号授受を通じて前記携帯機の認証が成立することの双方の条件が満たされることを条件に、車両ドアのアンロックを行う車両の電子キーシステムにおいて、前記車載装置は、前記リクエスト信号を送信した後に再リクエスト信号を送信するものであり、前記車載装置と前記携帯機との間で前記リクエスト信号及び前記応答信号を授受する際に、前記再リクエスト信号に対して前記第1及び第2の返信モードのいずれのモードで前記携帯機が返信を行うかを指定し、前記車両ドアをアンロックするための条件に、前記再リクエスト信号に対して前記指定された返信モードに基づく返信を前記携帯機が行うことを更に含むことを要旨としている。
同構成によれば、車載装置と携帯機との間でリクエスト信号及び応答信号の授受が行われる毎に、携帯機が再リクエスト信号に対して第1の返信モードに基づく返信を行ったり、あるいは第2の返信モードに基づく返信を行ったりするようになる。このため、再リクエスト信号に対する携帯機の返信モードを第三者が特定することは困難になるため、仮に第三者が上述した2種類の中継器を用意することができたとしても、当該電子キーシステムに対してリレーアタックを行うことは難しくなる。したがって、上記指定された返信モードに基づく返信を携帯機が行うことを条件に車両ドアをアンロックを行うようにすれば、リレーアタックを防止することができるようになり、ひいては第三者による車室内への不法侵入を未然に防止することができるようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両の電子キーシステムにおいて、前記返信モードの指定は、前記携帯機によって行われて、前記携帯機は、前記指定された返信モードを示す返信モード情報を前記応答信号に含めて前記車載装置に送信するものであり、前記車載装置は、前記応答信号に含まれる返信モード情報に基づいて前記指定された返信モードを把握するものであることを要旨としている。
こうした車両の電子キーシステムにあっては、再リクエスト信号に対して第1及び第2の返信モードのいずれのモードで携帯機が返信を行うかを示す返信モード情報を、車載装置と携帯機との間で共有する必要がある。この点、上記構成によれば、携帯機から車載装置に対して応答信号を送信するだけで、車載装置と携帯機との間での返信モード情報の共有化を図ることができるようになるため、請求項1に記載の車両の電子キーシステムを容易に実現することができるようになる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の車両の電子キーシステムにおいて、前記車載装置は、前記再リクエスト信号の送信を複数回行うものであるとともに、前記携帯機は、この車載装置から複数回送信される再リクエスト信号に対して前記第1及び第2の返信モードのいずれかのモードで複数回返信を行うものであって、前記車載装置と前記携帯機との間で前記リクエスト信号及び前記応答信号を授受する際に、前記複数回送信される再リクエスト信号のそれぞれに対して前記携帯機が前記第1及び第2の返信モードのいずれのモードで返信を行うかを指定するものであることを要旨としている。
同構成によれば、車載装置から再リクエスト信号を複数回送信する毎に、携帯機が再リクエスト信号に対して第1の返信モードに基づく返信を行ったり、あるいは第2の返信モードに基づく返信を行ったりするようになる。このため、再リクエスト信号に対する携帯機の返信モードを第三者が特定することが更に困難になるため、当該電子キーシステムに対して第三者がリレーアタックを行うことは非常に難しくなる。したがって、リレーアタックを更に効果的に防止することができるようになり、第三者による車室内への不法侵入についてはこれを更に好適に防止することができるようになる。
本発明にかかる車両の電子キーシステムによれば、第三者による車室内への不法侵入を未然に防ぐことができるようになる。
本発明にかかる車両の電子キーシステムの一実施形態についてそのシステム構成を示すブロック図。 (a)〜(d)は、同実施形態の車両の電子キーシステムについてその動作例を示すタイミングチャート。 (a),(b)は、同実施形態の車両の電子キーシステムについてその車載装置から送信されるリクエスト信号の信号構成を模式的に示す図、及び携帯機の認証方法を模式的に示す図。 同実施形態の車両の電子キーシステムについてその携帯機から送信される応答信号の信号構成を示す模式的に示す図。 同実施形態の車両の電子キーシステムについてその車載装置による車両ドアをアンロックさせる処理についてその処理手順を示すフローチャート。 同じく同実施形態の車両の電子キーシステムについてその車載装置による車両ドアをアンロックさせる処理についてその処理手順を示すフローチャート。 同実施形態の車両の電子キーシステムについてその携帯機による信号処理の処理手順を示すフローチャート。 (a)〜(d)は、同実施形態の車両の電子キーシステムについてその動作の他の例を示すタイミングチャート。 (a),(b)は、本発明にかかる車両の電子キーシステムについてその車載装置から送信されるリクエスト信号の信号構成を模式的に示す図、及び携帯機の認証方法の他の変形例を模式的に示す図。 本発明にかかる車両の電子キーシステムについてその携帯機から送信される応答信号の信号構成の他の変形例を示す模式的に示す図。 従来一般に採用されている電子キーシステムの概要を模式的に示す平面図。
以下、本発明にかかる車両の電子キーシステムの一実施形態について図1〜図7を参照して説明する。なお、本実施形態が適用対象とする電子キーシステムとしての基本構成は、先の図11に例示した電子キーシステムと同様である。図1は、こうした電子キーシステムのシステム構成をブロック図として示したものであり、はじめに、同図1を参照して、この電子キーシステムの構成について説明する。
同図1に示されるように、この電子キーシステムでは、車両側に搭載された車載装置10とユーザが携帯所持する携帯機20との間で、無線通信による各種通信制御が実行される。
ここで、車載装置10には、車両ドアの周辺に設定された通信可能エリアAに無線信号を送信する送信装置11とともに、携帯機20から送信される無線信号を受信する受信装置12がそれぞれ設けられている。ちなみに送信装置11から送信される無線信号としては、前述した距離計測信号Scdやリクエスト信号Srsの他、例えばスイッチング素子オフ信号Sdsや再リクエスト信号Srrなどがある。一方、受信装置12が受信する無線信号としては、前記した距離計測信号Scdや応答信号Sasの他、例えば再応答信号Sarなどがある。そして、送信装置11による各種無線信号の送信制御、及び受信装置12を通じて受信される各種無線信号の処理が、同じく車載装置10に設けられている車両制御装置13を通じて統括的に行われる。また、この車両制御装置13は、車両ドアに設けられたドアロック機構14を通じて車両ドアのロック/アンロック動作を制御する部分でもある。
一方、携帯機20には、車載装置10から送信される上記距離計測信号Scdやリクエスト信号Srsなどの無線信号を受信する受信装置21とともに、同距離計測信号Scdや応答信号Sasなどの無線信号を送信する送信装置22が設けられている。そして、リクエスト信号Srs及び再リクエスト信号Srrの受信に基づく応答信号Sas及び再応答信号Sarの生成、並びにこれら応答信号Sas及び再応答信号Sarの送信装置22を通じての送信制御が、同じく携帯機20に設けられている携帯機制御装置23を通じて統括的に行われる。また、この携帯機20には、受信装置21で受信した信号をそのまま送信装置22に送信するための信号伝達経路24とともに、同経路24を断続させるためのスイッチング素子25が設けられている。そしてこの携帯機20では、スイッチング素子25のオン/オフ制御が携帯機制御装置23を通じて行われる。
このように構成された電子キーシステムにあって、送信装置11から上記通信可能エリアAに対して距離計測信号Scdが発せられているとしたときに、ユーザが所持する携帯機20が通信可能エリアAに進入したとすると、図2に示す態様にて車載装置10と携帯機20との間で信号の授受が行われる。なお、図2(c),(d)に示されるように、スイッチング素子25は初期状態としてオン状態とされるとともに、車両ドアは初期状態としてロックされているとする。
まず、上記車両制御装置13では、上記距離計測信号Scdを生成するとともに、この生成した距離計測信号Scdを送信装置11を介して通信可能エリアAに送信する。また車両制御装置13は、このようにして距離計測信号Scdを送信したとき、内蔵するタイマによって、距離計測信号Scdを送信した時点からの遅延時間を計測する。ここで、図2(a)に示されるように、時刻t1の時点で送信装置11から通信可能エリアAに対して距離計測信号Scdが発せられたとすると、この距離計測信号Scdが上記受信装置21によって受信される。これによりこの距離計測信号Scdは、上記信号伝達経路24を介して送信装置22に伝達されて、図2(b)に示されるように送信装置22から車載装置10にそのまま返信される(時刻t2)。このようにして距離計測信号Scdが返信されることにより、車両制御装置13では、これを受信装置12を介して受信するとともに、距離計測信号Scdを受信した時点でタイマの計測を停止する。そして、車両制御装置13は、距離計測信号Scdを送信してからこれを受信するまでの遅延時間、すなわち時刻t1から時刻t2までの時間Taをタイマの計測値に基づいて算出する。ところで、この算出される遅延時間Taと、車両から携帯機20までの距離との間には、車両から携帯機20までの距離が長くなるほど遅延時間Taが長くなるといった相関関係がある。そこで本実施形態では、車両から携帯機20までの推定距離と遅延時間Taとの関係を示すマップを車両制御装置13のメモリに予め記憶させるとともに、上記算出される遅延時間Taに基づいて、車両から携帯機20までの推定距離をマップ演算するようにしている。
そして、車両制御装置13は、車両から携帯機20までの推定距離が所定距離以内である旨を判断すると、携帯機20が通信可能エリアAに位置していると判断し、図2(a)に示されるように、上記スイッチング素子オフ信号Sdsを生成してこれを送信装置11を介して通信可能エリアAに送信する(時刻t3)。そして、携帯機制御装置23では、この送信されたスイッチング素子オフ信号Sdsを受信装置21を介して受信すると、図2(c)に示されるように、上記スイッチング素子25をオフさせる。
その後、図2(a)に示されるように、車両制御装置13では、リクエスト信号Srsを生成してこれを送信装置11を介して通信可能エリアAに送信する(時刻t4)。そうすると、携帯機制御装置23では、この送信されたリクエスト信号Srsを受信装置21を介して受信するとともに、リクエスト信号Srsの受信に基づき応答信号Sasを生成する。そして、図2(b)に示されるように、携帯機制御装置23は、この生成された応答信号Sasを上記送信装置22を介して車載装置10に送信する(時刻t5)。このようにして応答信号Sasが送信されることにより、車両制御装置13では、この応答信号Sasを受信装置12を介して受信するとともに、応答信号Sasに含まれる情報に基づいて携帯機20の認証を行う。ちなみに、本実施形態では、電子キーシステムのセキュリティレベルを高めるべく、携帯機20の認証方式として、いわゆるチャレンジレスポンス認証方式を採用するようにしている。ここで、このチャレンジレスポンス認証方式とは、車載装置10と携帯機20との間で互いに共通の暗号鍵を持ち合い、乱数情報(チャレンジコード)をそれぞれの暗号鍵で暗号化した結果に基づいて認証を行うものである。
ところで、こうした電子キーシステムにおいて、携帯機20の認証が成立することを条件に車両ドアをアンロックさせるようにした場合、車載装置10から送信される信号をそのまま返信する中継器と、車載装置10と携帯機20との間の無線通信を中継する中継器の2種類の中継器を用意することで前述したリレーアタックが可能になるおそれがある。すなわち、車載装置10と携帯機20との間で距離計測信号Scdを授受する際には前者の中継器を用いて、また、車載装置10と携帯機20との間でスイッチング素子オフ信号Sds、リクエスト信号Srs、及び応答信号Sasを授受する際には後者の中継器を用いるようにすれば、リレーアタックが可能になるおそれがある。そして、このようなリレーアタックを第三者が行えば、ユーザが所持する携帯機20が通信可能エリアAの外に位置している状況において車両ドアが不正にアンロックされてしまうおそれがある。
そこで本実施形態では、図2に示されるように、携帯機20の認証が成立した後に、車載装置10から上記再リクエスト信号Srrを送信するとともに、この再リクエスト信号Srrを受信した携帯機20が、同信号Srrをそのまま返信する第1の返信モード、あるいは応答信号Sasを返信する第2の返信モードのいずれかのモードで返信を行うようにしている。ちなみに、この電子キーシステムでは、車載装置10と携帯機20との間で上記リクエスト信号Srs及び応答信号Sasを授受する際に、携帯機20の返信モードを同携帯機20の側で指定するとともに、携帯機20が、自身で指定した情報(返信モード情報)を車載装置10に通知するようにしている。そして、車両制御装置13では、再リクエスト信号Srrに対して携帯機20が返信モード情報に基づく返信を行っているか否かを判定し、返信モード情報に基づく返信を携帯機20が行っている旨を判定したときに、車両ドアのアンロックを実行するようにしている。
続いて、図3及び図4を参照して、携帯機20が上記返信モード情報を車載装置10に通知する方法について具体的に説明する。なおここでは、便宜上、チャレンジレスポンス認証の概要についても説明する。また、車両制御装置13のメモリと携帯機20のメモリには、上述した共通の暗号鍵Kが記憶されているとする。
同図3(a)に示されるように、車両制御装置13では、上述したチャレンジコードをランダムに生成するとともに、このチャレンジコードを含むリクエスト信号Srsを上記通信可能エリアAに送信する。
一方、図4に示されるように、携帯機制御装置23では、リクエスト信号Srsを受信すると、再リクエスト信号Srrに対して上記第1及び第2の返信モードのいずれのモードで返信を行うかをランダムに指定するとともに、その情報を符号化した返信モードコードを生成する。そして携帯機制御装置23は、リクエスト信号Srsに含まれるチャレンジコードと返信モードコードとを組み合わせて一つのコードを生成するとともに、生成されたコードを、内蔵するメモリに記憶されている暗号鍵Kを用いて暗号化することにより暗号化コードを生成する。さらに携帯機制御装置23は、暗号コードを含む応答信号Sasを生成してこれを上記車載装置10に送信する。このようにチャレンジコードと返信モードコードとを組み合わせてそれら全体を暗号化するようにすれば、チャレンジコードの値が変化すると暗号化コードの値が変化するため、仮に第三者によって応答信号が傍受されたとしても、第三者が返信モードコードの内容を知ることが難しくなる。このため、セキュリティレベルを高めることができるようになる。
また一方、図3(b)に示されるように、車両制御装置13では、応答信号Sasを受信すると、内蔵するメモリに記憶されている暗号鍵Kを用いて応答信号Sasを復号化することにより、チャレンジコード及び返信モードコードをそれぞれ抽出する。そして車両制御装置13は、先の図3(a)で示した自身で生成したチャレンジコードと、応答信号Sasに含まれるチャレンジコードとの照合を行い、この照合を通じて互いのチャレンジコードが一致している旨を判断すると、携帯機20の認証が成立した旨を判定する。また車両制御装置13は、携帯機20の認証が成立した旨を判定したとき、上記再リクエスト信号Srrの送信を開始する。ちなみに、車両制御装置13は、応答信号Sasから抽出された返信モードコードに基づいて、携帯機20が第1及び第2の返信モードのいずれのモードで返信を行うかを把握する。
そして、こうして車載装置10から再リクエスト信号Srrが送信されると、次のような態様にて車載装置10と携帯機20との間で信号の授受が行われる。
すなわち、例えばいま、携帯機制御装置23が指定した返信モードが第1の返信モードであったとする。このとき、先の図2(c)に示されるように、携帯機制御装置23は、上記応答信号Sasの送信が完了する時点で(時刻t5)、スイッチング素子25をオン状態にさせる。このため、図2(b)に示されるように、時刻t6で車載装置10から再リクエスト信号Srrが送信されると、上述した距離計測信号Scdの授受の態様と同様の態様にて、携帯機20から再リクエスト信号Srrがそのまま返信される。したがって、図2(b)に実線で示されるように、再リクエスト信号Srrの送信が完了する時点から、同再リクエスト信号Srrの受信が完了する時点までの遅延時間は、図中の時刻t6から時刻t7までの時間Ts1となる。ちなみに、携帯機制御装置23は、スイッチング素子25をオン状態にさせた時刻t5の時点から所定時間Tbが経過したときに(時刻t8)、同スイッチング素子25をオフ状態にさせる。
一方、例えばいま、携帯機制御装置23が指定した返信モードが第2の返信モードであったとする。このとき、図2(c)に二点鎖線で示されるように、携帯機制御装置23はスイッチング素子25をオフ状態に維持する。このため、図2(b)に示されるように、車載装置10から再リクエスト信号Srrが送信されると、上記リクエスト信号Srs及び応答信号Sasの授受の態様と同様の態様にて、携帯機20から再応答信号Sarが送信される。ちなみに、この再応答信号Sarは、上記応答信号Sasから返信モードコードを除いた信号構成を有している。そしてこのとき、再リクエスト信号Srrの送信が完了した時点から、再応答信号Sarの受信が完了するまでの遅延時間は、図中の時刻t6から時刻t7’までの時間Ts2、すなわち上記遅延時間Ts1よりも長い時間となる。
そこで本実施形態では、車両制御装置13が、内蔵するタイマにより、再リクエスト信号Srrの送信を完了してから、携帯機20から送信される信号の受信を完了するまでの遅延時間Tsを計測し、この計測された遅延時間Tsと所定時間Tcとの比較のもとに以下の(a1),(a2)に示す判定を行うようにしている。ちなみに、この所定時間Tcは、上記遅延時間Ts1よりも長い時間であって且つ、上記遅延時間Ts2よりも短い時間となるように予め実験等によって設定される。
(a1)計測された遅延時間Tsが所定時間Tc以下であると判断したとき。このとき、携帯機20の返信モードは第1の返信モードであると判定する。
(a2)計測された遅延時間Tsが所定時間Tcよりも長いと判断したとき。このとき、携帯機20の返信モードは第2の返信モードであると判定する。
そして、車両制御装置13は、例えば上記応答信号Sasに含まれる返信モードコードに基づいて携帯機20の返信モードが第1の返信モードであると判断しているときに、(a1)の判定結果を得たとすると、正規の携帯機20が返信を行っていると判断して、図2(d)に示すように上記ドアロック機構14を通じて車両ドアをアンロックさせる(時刻t7)。一方、携帯機20の返信モードが第1の返信モードであると判断しているときに、(a2)の判定結果を得たとすると、リレーアタックが行われている可能性があると判断して、車両ドアをロック状態に維持する。
図5〜図7は、車両ドアのアンロックを実行する際に車両制御装置13及び携帯機制御装置23を通じて実行される処理をそれぞれ示したものであり、以下、この図5〜図7に基づいて、これらの処理の具体的手順を総括する。
図5に示されるように、車両制御装置13を通じて実行される処理では、まず、上記距離計測信号Scdが通信可能エリアAに送信されるとともに(ステップ10)、携帯機20からそのまま返信される距離計測信号Scdを受信したか否かが判断される(ステップS11)。そして、距離計測信号Scdを受信した旨が判断されると(ステップS11:YES)、上述のように、距離計測信号Scdを送信してからこれを受信するまでの遅延時間Taに基づいて車両から携帯機20までの推定距離が算出され(ステップS12)、この算出された推定距離に基づいて携帯機20が通信可能エリアAに位置しているか否かが判断される(ステップS13)。そして、携帯機20が通信可能エリアAに位置していない旨が判断されると(ステップS13:NO)、携帯機20との通信が一時的に停止される(ステップS14)。すなわちこの処理では、携帯機20が通信可能エリアAに位置していないと判断された場合、通信可能エリアAの外に位置している携帯機20が通信を行っている可能性がある、すなわちリレーアタックが行われている可能性があると判定して、携帯機20との通信を一時的に中止することによってリレーアタックを未然に防止するようにしている。
一方、携帯機が通信可能エリアAに位置している旨が判断されると(ステップS13:YES)、上記スイッチング素子オフ信号Sdsが通信可能エリアAに送信されるとともに(ステップS15)、その後に上記リクエスト信号Srsが通信可能エリアAに送信される(ステップS16)。続いて、リクエスト信号Srsを送信した時点から所定時間が経過するまでの間に応答信号Sasを受信したか否かが判断されて(ステップS17)、応答信号Sasを受信した旨が判断されると(ステップS17:YES)、上述したチャレンジレスポンス認証に基づいて携帯機20の認証が行われる(ステップS18)。そして、携帯機20の認証が成立したか否かが判断されて(ステップS19)、携帯機20の認証が成立した旨が判断されると(ステップS19:YES)、図6に示されるように、応答信号Sasに含まれる返信モードコードから返信モード情報が抽出されるとともに(ステップS20)、上記再リクエスト信号Srrが通信可能エリアAに送信される(ステップS21)。また、このステップS21の処理を通じて再リクエスト信号Srrの送信が完了したときにタイマのカウントアップが開始されて(ステップS22)、再リクエスト信号Srrを送信した時点から所定時間が経過するまでの間に携帯機20から返信される信号を受信したか否かが判断される(ステップS23)。ここで、所定時間が経過するまでに携帯機20から返信された信号を受信することができなかった場合には(ステップS23:NO)、タイマのカウントアップが停止されて(ステップS24)、車両制御装置13はこの一連の処理を終了する。
一方、所定時間が経過するまでに携帯機20から返信された信号を受信することができた場合にも(ステップS23:YES)、上記タイマのカウントアップが停止される(ステップS25)。続いて、このタイマの計測値に基づいて、再リクエスト信号Srrの送信を完了した時点から、携帯機20から返信された信号の受信を完了した時点までの遅延時間Tsが算出されて(ステップS26)、算出された遅延時間Tsに基づいて上述した(a1)及び(a2)に示した判定を行うことにより携帯機20の返信モードが判定される(ステップS27)。そして、この判定された携帯機20の返信モードが、上記ステップS19の処理で抽出された返信モード情報と一致するか否かが判定されて(ステップS28)、互いに一致する旨が判定された場合には(ステップS28:YES)、車両ドアをアンロックさせて(ステップS29)、車両制御装置13はこの一連の処理を終了する。一方、互いに一致しない旨が判定された場合には(ステップS28:NO)、車両制御装置13は、車両ドアをアンロックさせることなく、この一連の処理を終了する。
他方、図7に示されるように、携帯機制御装置23で実行される処理では、まず、上記スイッチング素子オフ信号Sdsを受信したか否かが判断されて(ステップS30)、スイッチング素子オフ信号Sdsを受信した旨が判断された場合には(ステップS30:YES)、スイッチング素子25をオフ状態にさせる(ステップS31)。その後、スイッチング素子オフ信号Sdsを受信した時点から所定時間が経過するまでにリクエスト信号Srsを受信したか否かが判断されて(ステップS32)、リクエスト信号Srsを受信した旨が判断された場合には(ステップS32:YES)、再リクエスト信号Srrに対して上記第1及び第2の返信モードのいずれのモードで返信するかをランダムに決定する(ステップS33)。続いて、この決定した返信モードに基づいて返信モードコードが生成されるとともに(ステップS34)、生成された返信モードコード、並びに応答信号Sasに含まれるチャレンジコードに基づいて応答信号Sasが生成されて(ステップS35)、これが車載装置10に送信される(ステップS36)。
そして、ステップS36の処理に続いて、上記ステップS33で決定した返信モードが第1の返信モードであるか否かが判断されて(ステップS37)、第1の返信モードである旨が判断された場合には(ステップS37:YES)、スイッチング素子25をオン状態にさせる(ステップS38)。さらに、続くステップS39の処理として、スイッチング素子25をオン状態にさせてから上記所定時間Tbが経過したが否かが判断される。具体的には、携帯機制御装置23に内蔵されるタイマを通じてスイッチング素子25をオン状態にさせた時点からの経過時間が計測されるとともに、この経過時間が所定時間Tb以上になったことに基づいて、スイッチング素子25をオン状態にさせてから所定時間Tbが経過した旨が判断される。そして、スイッチング素子25をオン状態にさせてから所定時間Tbが経過した旨が判断されると(ステップS39:YES)、スイッチング素子25をオフ状態にさせて(ステップS40)、携帯機制御装置23はこの一連の処理を終了する。
一方、ステップS37の処理を通じて、上記ステップS33で決定した返信モードが第1の返信モードでない旨が判断された場合には(ステップS37:NO)、すなわち第2の返信モードである旨が判断された場合には、応答信号Sasを送信した時点から所定時間が経過するまでに再リクエスト信号Srrを受信したか否かが判断される(ステップS41)。そして、再リクエスト信号Srrを受信した旨が判断された場合には(ステップS41:YES)、上記再応答信号Sarが車載装置10に送信されて(ステップS42)、携帯機制御装置23はこの一連の処理を終了する。
電子キーシステムとしてのこうした構成によれば、車載装置10と携帯機20との間でリクエスト信号Srs及び応答信号Sasの授受が行われる毎に、携帯機20が再リクエスト信号Srrに対して第1の返信モードに基づく返信を行ったり、あるいは第2の返信モードに基づく返信を行ったりするようになる。このため、再リクエスト信号Srrに対する携帯機20の返信モードを第三者が特定することが困難になるため、仮に第三者が上述した2種類の中継器を用意することができたとしても、当該電子キーシステムに対してリレーアタックを行うことは難しくなる。したがって、上記携帯機20によって指定された返信モードに基づく返信を携帯機20自身が行うことを条件に車両ドアのアンロックを行うようにすれば、リレーアタックを防止することができるようになり、ひいては第三者による車室内への不法侵入を未然に防止することができるようになる。
以上説明したように、本実施形態にかかる車両の電子キーシステムによれば、以下のような効果が得られるようになる。
(1)車載装置10からリクエスト信号Srsを送信した後に再リクエスト信号Srrを送信するようにした上で、車載装置10と携帯機20との間でリクエスト信号Srs及び応答信号Sasを授受する際に、再リクエスト信号Srrに対して第1及び第2の返信モードのいずれのモードで携帯機20が返信を行うかを携帯機20の側で指定するようにした。そして、車載装置10は、再リクエスト信号Srrに対して上記指定された返信モードに基づく返信を携帯機20が行うことを条件に、車両ドアをアンロックさせるようにした。これにより、再リクエスト信号Srrに対する携帯機20の返信モードを第三者が特定することは困難になるため、リレーアタックを防止することができ、ひいては第三者による車室内への不法進入を未然に防止することができるようになる。
(2)携帯機20の認証方式として、チャレンジレスポンス認証方式を採用するようにした。これにより、システムとしてのセキュリティレベルを高めることができるようになる。
(3)携帯機20が指定した返信モードを示す返信モード情報を応答信号Sasに含めて携帯機20から車載装置10に送信することによって、携帯機が指定した返信モードを車載装置10が把握できるようにした。これにより、携帯機20から車載装置10に対して応答信号Sasを送信するだけで、車載装置10と携帯機20との間での返信モード情報の共有化を図ることができるようになる。
(4)チャレンジコードと返信モードコードとを組み合わせて一つのコードを生成するとともに、この生成したコードを暗号化して暗号化コードを生成して、暗号化コードを応答信号に含めて送信するようにした。これにより、チャレンジコードの値の変化に伴って暗号化コードの値が変化するため、仮に第三者によって暗号化コードが傍受されたとしても、第三者が返信モードコードの内容を知ることが難しくなる。このため、セキュリティレベルを高めることができるようになる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記実施形態では、再リクエスト信号Srrに対して第1及び第2の返信モードのいずれのモードで携帯機20が返信を行うかを指定するようにした。これに加えて、例えば車載装置10が再リクエスト信号Srrを送信してから再応答信号Sarを受信するまでの遅延時間、すなわち先の図2に示した遅延時間Ts2を指定するようにしてもよい。ちなみに、この遅延時間Ts2を指定する方法としては、例えば携帯機制御装置23が、再リクエスト信号Srrを受信してから上記再応答信号Sarを送信するまでの遅延時間を指定するといった方法がある。こうした方法を採用するようにすれば、上記返信モード情報とともに、この遅延時間情報を応答信号Sasに含めて携帯機20から車載装置10に送信することで、携帯機制御装置23が指定した遅延時間を車両制御装置13が把握することができるようになる。そして、車両制御装置13は、内蔵するタイマにより、再リクエスト信号Srrを送信してから再応答信号Sarを受信するまでの遅延時間を計測し、計測された遅延時間が上記指定された遅延時間であることが更に判定されることに基づいて車両ドアをアンロックする。こうした構成によれば、車載装置10と携帯機20との間でリクエスト信号Srs及び応答信号Sasの授受が行われる毎に、上記遅延時間が短くなったり、あるいは長くなったりするようになるため、こうした遅延時間の長短をも反映するかたちで第三者がリレーアタックを行うことは非常に困難となる。したがって、リレーアタックを効果的に防止することができるようになるため、第三者による車室内への不法侵入についてはこれを好適に防止することができるようになる。
・車載装置10が再リクエスト信号Srrの送信を複数回行うとともに、この複数回送信される再リクエスト信号Srrに対して上記第1及び第2の返信モードのいずれかのモードで携帯機20が複数回返信を行うものであってもよい。そしてこの場合、複数回送信される再リクエスト信号Srrのそれぞれに対して携帯機20が第1及び第2の返信モードのいずれかのモードで返信を行うかを指定するようにしてもよい。具体的には、図8に示すように、例えば車載装置10が2つの再リクエスト信号Srr1,Srr2を送信する構成であるとすると、携帯機制御装置23が、最初の再リクエスト信号Srr1に対しては第1の返信モードで返信し、また次の再リクエスト信号Srr2に対しては第2の返信モードで返信するといった態様で返信モードを決定する。そして、車両制御装置13は、最初の再リクエスト信号Srr1に対して第1の返信モードで携帯機20が返信を行って且つ、次の再リクエスト信号Srr2に対して第2の返信モードで携帯機20が返信を行ったことが判定された時点で、すなわち図中の時刻t9の時点で、車両ドアをアンロックさせる。なお、2つの再リクエスト信号Srr1,Srr2に対して携帯機が同一の返信モードで返信を行うような構成であってもよいことは言うまでもない。
・上記実施形態では、先の図3及び図4に例示した方法に基づいて携帯機20の認証を行うようにしたが、これに代えて、例えば図9及び図10に例示する方法に基づいて携帯機20の認証を行うようにしてもよい。すなわち、先の図4に対応する図として図10を示すように、携帯機20では、先の図4に例示した方法と同様の方法で暗号化コードを生成した後、この暗号化コードの一部を含む応答信号Sasを生成してこれを上記車載装置10に送信する。一方、先の図3に対応する図として図9を示すように、車両制御装置13では、自身が生成したチャレンジコードと第1の返信モードを示すコードとを組み合わせて一つのコードを生成し、生成したコードを暗号鍵Kを用いて暗号化することにより第1の暗号化コードを生成する。また、車両制御装置13は、チャレンジコードと第2の返信モードを示すコードとを組み合わせて一つのコードを生成するとともに、生成したコードを暗号鍵Kを用いて暗号化することにより第2の暗号化コードも生成する。そして車両制御装置13は、生成した第1及び第2の暗号化コードの一部をそれぞれ抜き出すとともに、それらの一部と応答信号Sasに含まれる暗号化コードの一部との照合をそれぞれ行う。そして、応答信号に含まれる暗号化コードの一部が第1の暗号化コードの一部と一致している旨を判断したとき、あるいは応答信号に含まれる暗号化コードの一部が第2の暗号化コードの一部と一致している旨を判断したとき、携帯機20の認証が成立した旨を判定する。また、車両制御装置13は、例えば応答信号に含まれる暗号化コードの一部が第1の暗号化コードの一部と一致している旨を判断したとき、携帯機20は第1の返信モードで返信を行う旨を把握する。携帯機20の認証方法としてこうした方法を採用することにより、仮に送信ビット数の制限などにより携帯機20が暗号化コードを全て送信することができない場合であっても、すなわち携帯機20側で暗号化したコードを車両制御装置13側で復号化することができない場合であっても、車両制御装置13による携帯機20の認証、並びに携帯機20の返信モードの把握が可能になる。
・上記実施形態では、携帯機20の認証を、チャレンジレスポンス認証に基づいて行うようにしたが、これ以外の認証方式を適宜採用することも可能である。
・上記実施形態では、再リクエスト信号Srrに対して第1及び第2の返信モードのいずれのモードで携帯機20が返信を行うかを携帯機20の側で指定するようにしたが、これに代えて、車載装置10の側で指定するようにしてもよい。そしてこの場合、車載装置10が指定した返信モードを示す返信モード情報を上記リクエスト信号Srsに含めて携帯機20に送信するようにすれば、車載装置と携帯機との間での返信モード情報の共有化を図ることができるようになる。
(付記)
次に、上記実施形態及びその変形例から把握できる技術的思想について追記する。
(イ)請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両の電子キーシステムにおいて、前記携帯機の認証は、チャレンジレスポンス認証に基づく認証であることを特徴とする車両の電子キーシステム。具体的には、同構成によるように、携帯機の認証方式としてチャレンジレスポンス方式に基づく認証方式を採用すれば、システムとしてのセキュリティレベルを高めることができるようになる。
(ロ)付記イに記載の車両の電子キーシステムにおいて、前記携帯機は、前記チャレンジレスポンス認証に用いられるチャレンジコードと前記返信モード情報を示す返信モードコードとを組み合わせて一つのコードを生成するとともに、この生成したコードを暗号化して暗号化コードを生成して、同暗号化コードを前記応答信号に含めて前記車載装置に送信するものであることを特徴とする車両の電子キーシステム。同構成によれば、チャレンジコードの値の変化に伴って暗号化コードの値が変化するため、仮に第三者によって暗号化コードが傍受されたとしても、第三者が返信モード情報の内容を知ることが難しくなる。このため、セキュリティレベルを更に高めることができるようになる。
(ハ)請求項1〜3、付記イ、及び付記ロのいずれか一項に記載の車両の電子キーシステムにおいて、前記車載装置が前記再リクエスト信号を送信してから前記応答信号を受信するまでの遅延時間を計測する計測手段を備え、前記車載装置と前記携帯機との間で前記リクエスト信号及び前記応答信号を授受するときに、前記車載装置が前記再リクエスト信号を送信してから前記応答信号を受信するまでの遅延時間を更に指定し、前記車両ドアをアンロックするための条件に、前記計測手段を通じて計測される遅延時間が前記指定された遅延時間であることを更に含むことを特徴とする車両の電子キーシステム。同構成によれば、車載装置と携帯機との間でリクエスト信号及び応答信号の授受が行われる毎に、車載装置が再リクエスト信号を送信してから応答信号を受信するまでの遅延時間が短くなったり、あるいは長くなったりするようになるため、こうした遅延時間の長短をも反映するかたちで第三者がリレーアタックを行うことは非常に困難となる。したがって、遅延時間を計測手段を通じて計測するようにした上で、この計測手段を通じて検出される遅延時間が上記指定された遅延時間であることを条件に車両ドアのアンロックを行うようにすれば、リレーアタックを効果的に防止することができるようになり、第三者による車室内への不法侵入についてはこれを好適に防止することができるようになる。
A…通信可能エリア、Sar…再応答信号、Sas…応答信号、Scd…距離計測信号、Sds…スイッチング素子オフ信号、Srr…再リクエスト信号、Srs…リクエスト信号、10…車載装置、11…送信装置、12…受信装置、13…車両制御装置、14…ドアロック機構、20…携帯機、21…受信装置、22…送信装置、23…携帯機制御装置、24…信号伝達経路、25…スイッチング素子。

Claims (3)

  1. 車載装置から車両周辺のエリアに送信される信号をそのまま返信する第1の返信モード、及び前記車載装置から前記エリアに送信されるリクエスト信号を受信したときに識別コードを含む応答信号を返信する第2の返信モードのいずれかのモードに設定可能な携帯機を備え、前記第1の返信モードに設定された前記携帯機と前記車載装置との間で無線信号の授受を行ってこの信号授受を通じて前記携帯機が前記エリアに位置していると判定されること、及び前記第2の返信モードに設定された前記携帯機と前記車載装置との間で前記リクエスト信号及び前記応答信号の授受を行ってこの信号授受を通じて前記携帯機の認証が成立することの双方の条件が満たされることを条件に、車両ドアのアンロックを行う車両の電子キーシステムにおいて、
    前記車載装置は、前記リクエスト信号を送信した後に再リクエスト信号を送信するものであり、前記車載装置と前記携帯機との間で前記リクエスト信号及び前記応答信号を授受する際に、前記再リクエスト信号に対して前記第1及び第2の返信モードのいずれのモードで前記携帯機が返信を行うかを指定し、前記車両ドアをアンロックするための条件に、前記再リクエスト信号に対して前記指定された返信モードに基づく返信を前記携帯機が行うことを更に含む
    ことを特徴とする車両の電子キーシステム。
  2. 前記返信モードの指定は、前記携帯機によって行われて、前記携帯機は、前記指定された返信モードを示す返信モード情報を前記応答信号に含めて前記車載装置に送信するものであり、前記車載装置は、前記応答信号に含まれる返信モード情報に基づいて前記指定された返信モードを把握するものである
    請求項1に記載の車両の電子キーシステム。
  3. 前記車載装置は、前記再リクエスト信号の送信を複数回行うものであるとともに、前記携帯機は、この車載装置から複数回送信される再リクエスト信号に対して前記第1及び第2の返信モードのいずれかのモードで複数回返信を行うものであって、前記車載装置と前記携帯機との間で前記リクエスト信号及び前記応答信号を授受する際に、前記複数回送信される再リクエスト信号のそれぞれに対して前記携帯機が前記第1及び第2の返信モードのいずれのモードで返信を行うかを指定するものである
    請求項1又は2に記載の車両の電子キーシステム。
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