JP2014185482A - 情報転送システム - Google Patents

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Abstract

【課題】電子キーで電力が無駄に消費されるのを抑制することが可能な情報転送システムを提供すること。
【解決手段】情報転送システム1は、車両設定情報をスマートフォン2から電子キー3を経由して車両4へ転送するシステムである。スマートフォン2の端末制御部24は、車両4の位置情報によって示唆された車両4の位置と、スマートフォン2の位置とに基づいて両位置間の距離を求め、この距離が電子キー3から車両4へ車両設定情報を送信可能な距離として規定された数十メートル以下であるか否かを判定する。端末制御部24は肯定判断すると、車両設定情報と当該情報を車両4へ送信することを命令する送信命令情報の双方を電子キー3に送信する。電子キー3は、上記送信命令情報を取得したことを契機に、車両設定情報を含むワイヤレス信号を車両4へ送信する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両設定情報を外部機器から電子キーを経由して車両へ転送する情報転送システムに関する。
特許文献1には、車内環境を示唆するカスタマイズ情報を携帯電話から電子キーを経由して車両へ転送する技術が開示されている。この技術によると、ユーザの望む車内環境を多機能携帯電話であるスマートフォンで設定することによって、設定した内容が車両制御に反映されつつ車内環境が整えられる。スマートフォンと電子キーとの通信に、HF帯(3MHz〜30MHz)の電波を用いた近距離無線通信(NFC:Near Field Communication)を採用するとき、両者を数センチメートルの距離に近接させることによって、車両設定情報がスマートフォンから電子キーに送信される。一方、電子キーから車両への送信に、UHF帯(300MHz〜3GHz)の電波を用いたRF送信(Radio Frequency )を採用するとき、車両から数十メートル離れた地点にある電子キーから車両へ車両設定情報を転送することが可能となる。これにより、ユーザは車両へ出向かなくてよいため、煩わしさが低減される。
特開2011−26768号公報
電子キーと車両との距離がRF送信による転送が可能な距離を超えている場合に、この電子キーからRF送信が行われると、電力が無駄に消費される。例えば、電子キーが電池から電力を賄うとき、電池交換の頻度が増す。
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、その目的は、電子キーで電力が無駄に消費されるのを抑制することが可能な情報転送システムを提供することにある。
上記課題を解決する情報転送システムは、車両設定情報を外部機器から電子キーを経由して車両へ転送する情報転送システムにおいて、前記外部機器又は前記電子キーは、前記電子キーと前記車両との距離が当該電子キーから当該車両へ前記車両設定情報を送信可能な距離にあるか否かを判定する判定手段を備え、前記電子キーは、前記判定手段により肯定判断されたことを条件に、前記外部機器から取得した前記車両設定情報を前記車両へ送信することをその要旨としている。
この構成によれば、電子キーと車両との距離が当該電子キーから当該車両へ車両設定情報を送信可能な距離にあると肯定判断されたことを条件に、電子キーは、外部機器から取得した車両設定情報を車両へ送信する。よって、車両は、車両設定情報を確実に取得できるようになる。これにより、電子キーは、再び車両設定情報を送信しなくてよい。したがって、電子キーで電力が無駄に消費されるのを抑制することができる。
上記情報転送システムについて、前記電子キーは、前記判定手段により否定判断されたとき、前記外部機器から取得した前記車両設定情報を前記車両へ送信しないこととしてもよい。
この構成によれば、電子キーと車両との距離が当該電子キーから当該車両へ車両設定情報を送信可能な距離にないと否定判断されたとき、電子キーは、外部機器から取得した車両設定情報を車両へ送信しない。上記の通り否定判断された場合には、仮に、電子キーから車両設定情報を送信しても、この情報は車両で取得できない。よって、このような場合に、電子キーから車両設定情報を送信すると、これに伴い電子キーで電力が無駄に消費されることになる。この点、本構成では、不必要な送信動作を減らすことで消費電力を低減することができる。
上記情報転送システムについて、前記判定手段による判定によらず、前記外部機器と前記電子キーとの通信を通じて、当該外部機器から当該電子キーへ前記車両設定情報が送信されることとしてもよい。
この構成によれば、電子キーと車両との距離によらず、電子キーは、外部機器との通信を通じて車両設定情報を取得することができる。よって、電子キーから適切なタイミングで車両設定情報を送信することができる。
上記情報転送システムについて、前記外部機器は前記電子キーと共に車両オーナによって所持される携帯端末として規定され、前記外部機器は、前記電子キーを介して取得した前記車両の位置情報によって示唆された当該車両の位置と、当該外部機器の位置とに基づいて両位置間の距離を求め、この距離が前記電子キーから前記車両へ前記車両設定情報を送信可能な距離にあるか否かを判定する前記判定手段を備えることとしてもよい。
この構成によれば、外部機器と電子キーとの双方が車両オーナによって所持されていることを前提に、これらはおよそ同じ位置にあることになる。この点を踏まえ、外部機器に備えられた判定手段による判定では、外部機器の位置が電子キーの位置として代用される。したがって、電子キーの負担を軽減することができる。
上記情報転送システムについて、前記外部機器は、前記判定手段により肯定判断されたとき、前記車両設定情報と当該情報を前記車両へ送信することを命令する送信命令情報の双方を前記電子キーに送信するとともに、前記判定手段により否定判断されたとき、前記車両設定情報のみを前記電子キーに送信し、前記電子キーは、前記外部機器から前記送信命令情報を取得したことを契機に、前記車両設定情報を前記車両へ送信することとしてもよい。
この構成によれば、電子キーと車両との距離が近いとき、送信命令情報による命令を受け、電子キーから自動的に車両設定情報を送信することができる。
本発明によれば、電子キーで電力が無駄に消費されるのを抑制することができる。
第1の実施の形態の情報転送システムの構成を示すブロック図。 スマートフォン、電子キー、車両の各動作を示すシーケンスチャート。 第2の実施の形態の情報転送システムの構成を示すブロック図。 スマートフォン、電子キー、車両の各動作を示すシーケンスチャート。
(第1の実施の形態)
以下、情報転送システムの第1の実施の形態について説明する。
図1に示すように、情報転送システム1は、外部機器であるスマートフォン2によって例えば車両の行き先を示唆する目的地を設定し、こうした車両設定情報を車両キーである電子キー3を経由して車両4へ転送するシステムである。
スマートフォン2は、車両オーナによって所持されるとともに、タッチ操作による入力の行われるタッチ操作部21と、GPS(Global Positioning System )衛星からの電波を受信しつつ当該スマートフォン2の位置情報を取得するGPS機能部22とを備えている。また、スマートフォン2は、電子キー3との間で近距離無線通信(以下、NFC通信と称する)を行うNFC機能部23と、当該スマートフォン2の統括的な制御を司る端末制御部24とを備えている。スマートフォン2に専用のアプリケーションソフトが組み込まれていることを前提に、タッチ操作部21の操作を通じて車両設定が可能であり、この情報がNFC通信を通じて電子キー3に送信される。また、スマートフォン2は、NFC通信を通じて電子キー3から車両4の位置情報を取得可能となっている。
電子キー3は、スマートフォン2との間でNFC通信を行うNFC機能部31と、車両4との通信について、LF帯(30kHz〜300kHz)の電波を受信可能なLF受信部32と、UHF帯の電波を送信するRF送信部33と、当該電子キー3の統括的な制御を司るキー制御部34とを備えている。LF受信部32は、車両4からのLF帯の電波である呼び掛け信号を受信すると、この信号を復調して受信信号を生成し、キー制御部34に出力する。キー制御部34は不揮発性のメモリ34aを備え、このメモリ34aには、電子キー3に固有のキーコードが記憶されている。キー制御部34は、呼び掛け信号に関する受信信号を取得すると、呼び掛け信号に応答するために、上記キーコードを含む原信号を生成し、RF送信部33に出力する。RF送信部33は、この原信号を変調してUHF帯の電波である応答信号を送信する。また、キー制御部34は、スマートフォン2から取得した車両設定情報と上記キーコードとを含むワイヤレス信号をRF送信部33を通じて送信し、これにより、車両設定情報を車両4へ転送する。このワイヤレス信号もUHF帯の電波として規定される。電子キー3から送信されるUHF帯の電波は、およそ数十メートルの範囲にある車両4において適切に受信可能となっている。この数十メートルの距離が電子キー3から車両4へ車両設定情報を送信可能な距離として規定される。
ところで、上記NFC通信では、まずスマートフォン2のNFC機能部23から数センチメートルの範囲にポーリング用の電波が発信される。この範囲に電子キー3が近接されているとき、電子キー3のNFC機能部31によってポーリング電波が受信されるとともに、この電波から電力を賄いつつ、電子キー3がNFC機能を有することを示唆する識別コードがNFC機能部31から送信される。この識別コードにはNFC通信に関する通信規格のバージョン情報等が含まれる。この識別コードがスマートフォン2で取得されると、スマートフォン2の通信規格に則った識別コードであるか否かが認証され、肯定判断されたことを条件にNFC通信が確立される。これにより、例えば車両4の位置情報がスマートフォン2によって取得可能となる。
スマートフォン2の端末制御部24は、車両4の位置情報によって示唆された車両4の位置と、スマートフォン2の位置とに基づいて両位置間の距離を求め、この距離が電子キー3から車両4へ車両設定情報を送信可能な距離として規定された数十メートル以下であるか否かを判定する。したがって、端末制御部24は判定手段に相当する。この第1の実施の形態では、判定手段がスマートフォン2に備えられていることになる。端末制御部24は、スマートフォン2と車両4との距離が数十メートル以下の場合には、車両設定情報と当該情報を車両4へ送信することを命令する送信命令情報の双方を電子キー3に送信するとともに、スマートフォン2と車両4との距離が数十メートルを超えている場合には、車両設定情報のみを電子キー3に送信する。スマートフォン2と電子キー3との双方が車両オーナによって所持されていることを前提に、これらはおよそ同じ位置にあることになる。この点を踏まえ、端末制御部24による判定では、スマートフォン2の位置が電子キー3の位置として代用される。電子キー3は、上記送信命令情報を取得したことを契機に、車両設定情報を含むワイヤレス信号を車両4へ送信する。また、電子キー3は、車両設定情報のみを取得した場合には、後に呼び掛け信号を受信したことを契機に、車両設定情報を付加した応答信号を車両4へ送信する。
車両4は、GPS衛星からの電波を受信しつつ当該車両4の位置情報を取得するGPS機能部41と、電子キー3との通信について、LF帯の電波を送信するLF送信部42と、UHF帯の電波を受信可能なRF受信部43と、当該車両4の統括的な制御を司る車両制御部44とを備えている。車両制御部44は、ドアロックが施錠されているとき、LF送信部42を通じて車両4からおよそ1メートルの範囲に呼び掛け信号を送信する。この範囲に電子キー3があるとき、呼び掛け信号に応答して電子キー3から応答信号が送信され、この応答信号がRF受信部43で受信される。RF受信部43は、応答信号を受信すると、この信号を復調して受信信号を生成し、車両制御部44に出力する。車両制御部44は不揮発性のメモリ44aを備え、このメモリ44aには、車両4に適合する電子キー3のキーコードが基準コードとして登録されている。車両制御部44は、応答信号に関する受信信号に含まれたキーコードについて、上記基準コードとの照合を行う。車両制御部44は、キーコードが照合一致したことを条件に、ドアロックを解錠する。
また、車両制御部44は、運転席ドアのアウトサイドハンドルに内蔵されたドアロックボタンが操作されると、降車の意志を検出する。これを契機に車両制御部44は、車両4の位置情報をGPS機能部41から取り込むとともに、この車両4の位置情報を含む呼び掛け信号をLF送信部42を通じて送信する。このとき、車両オーナが電子キー3を所持していることを前提に、車両4の位置情報を含む呼び掛け信号が当該電子キー3で受信され、この電子キー3から応答信号が送信される。この応答信号がRF受信部43で受信されると、車両制御部44でキーコードの照合が行われ、照合一致したことを条件に、ドアロックが施錠される。
電子キー3で取得された車両4の位置情報は、後のNFC通信を通じてスマートフォン2で取得され、上記の通り車両4との距離が求められる。そして、当該距離が数十メートル以下の場合には、スマートフォン2からの送信命令情報を受けて電子キー3から車両4へ車両設定情報を含むワイヤレス信号が送信される。一方、当該距離が数十メートルを超えている場合には、車両4からの呼び掛け信号を受信可能なエリアに電子キー3が進入した段階で、この電子キー3から車両4へ車両設定情報の付加された応答信号が送信される。いずれの場合も、車両4で取得された車両設定情報が車両制御に反映され、本例では、目的地情報がカーナビゲーションシステムに反映される。
次に、情報転送システム1の作用について説明する。
図2に示すように、降車の意志が検出されると、ステップS10において、車両4の位置情報を含む呼び掛け信号が車両4から送信され、この信号に含まれた車両4の位置情報が電子キー3によって取得される。後にこの電子キー3に対しスマートフォン2がかざされると、ステップS20において、NFC通信を通じて車両4の位置情報が電子キー3からスマートフォン2へ送信され、この車両4の位置情報がスマートフォン2によって取得される。
ステップS30において、スマートフォン2で車両設定が行われ、これが完了すると、ステップS40では、スマートフォン2の位置情報と車両4の位置情報とが用いられて、スマートフォン2とおよそ同じ位置にある電子キー3と車両4との距離が算出される。ステップS50では、電子キー3と車両4との距離が数十メートル以下であるか否かが判断され、肯定判断されると、スマートフォン2と電子キー3とのNFC通信が確立されていることを前提に、ステップS60において、車両設定情報と送信命令情報との双方が電子キー3に送信される。ステップS70では、送信命令情報による命令を受けて、車両設定情報を含むワイヤレス信号が電子キー3から自動的に送信され、この信号に含まれた車両設定情報が車両4によって取得される。ステップS80では、車両4において車両設定情報に基づく車両設定が行われ、本例では、カーナビゲーションシステムにより目的地が設定される。
ステップS50において、電子キー3と車両4との距離が数十メートルを超えていると判断されると、スマートフォン2と電子キー3とのNFC通信が確立されていることを前提に、ステップS90において、車両設定情報のみが電子キー3に送信され、この車両設定情報が電子キー3によって取得される。ステップS100において、車両4から呼び掛け信号が送信されていることを前提に、このエリアに電子キー3が進入すると、ステップS110において、車両設定情報の付加された応答信号が電子キー3から自動的に送信され、この信号に含まれた車両設定情報が車両4によって取得される。ステップS120では、車両4において車両設定情報に基づく車両設定が行われ、本例では、カーナビゲーションシステムにより目的地が設定される。
以上説明したように、第1の実施の形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)電子キー3と車両4との距離が当該電子キー3から当該車両4へ車両設定情報を送信可能な距離にあると肯定判断されたことを条件に、電子キー3は、スマートフォン2から取得した車両設定情報を車両4へ送信する。よって、車両4は、車両設定情報を確実に取得できるようになる。これにより、電子キー3は、再び車両設定情報を送信しなくてよい。したがって、電子キー3で電力が無駄に消費されるのを抑制することができる。
(2)電子キー3と車両4との距離が当該電子キー3から当該車両4へ車両設定情報を送信可能な距離にないと否定判断されたとき、電子キー3は、スマートフォン2から取得した車両設定情報を車両4へ送信しない。上記の通り否定判断された場合には、仮に、電子キー3から車両設定情報を送信しても、この情報は車両4で取得できない。よって、このような場合に、電子キー3から車両設定情報を送信すると、これに伴い電子キー3で電力が無駄に消費されることになる。この点、本構成では、不必要な送信動作を減らすことで消費電力を低減することができる。
(3)電子キー3と車両4との距離によらず、電子キー3は、スマートフォン2とのNFC通信を通じて車両設定情報を取得することができる。よって、電子キー3から適切なタイミングで車両設定情報を送信することができる。
(4)スマートフォン2と電子キー3との双方が車両オーナによって所持されていることを前提に、これらはおよそ同じ位置にあることになる。この点を踏まえ、スマートフォン2に備えられた端末制御部24による判定では、スマートフォン2の位置が電子キー3の位置として代用される。したがって、電子キー3の負担を軽減することができる。
(5)電子キー3と車両4との距離が近いとき、送信命令情報による命令を受け、電子キー3から自動的に車両設定情報を送信することができる。
(6)電子キー3と車両4との距離が遠いとき、車両4からの呼び掛け信号の送信エリアに電子キー3が進入したことを契機に、電子キー3から自動的に車両設定情報を送信することができる。
(第2の実施の形態)
次に、情報転送システムの第2の実施の形態について説明する。上記第1の実施の形態では、電子キー3と車両4との距離が数十メートル以下であるか否かの判定がスマートフォン2で行われていたのに対し、この第2の実施の形態では、当該判定が電子キー3で行われる。
図3に示すように、スマートフォン2と電子キー3とのNFC通信を通じて、車両設定情報とスマートフォン2の位置情報との双方がスマートフォン2から電子キー3に送信される。
電子キー3のキー制御部34は、スマートフォン2の位置情報によって示唆されたスマートフォン2の位置と、車両4の位置情報によって示唆された車両4の位置とに基づいて両位置間の距離を求め、この距離が電子キー3から車両4へ車両設定情報を送信可能な距離として規定された数十メートル以下であるか否かを判定する。したがって、キー制御部34は判定手段に相当する。この第2の実施の形態では、判定手段が電子キー3に備えられていることになる。キー制御部34は、スマートフォン2と車両4との距離が数十メートル以下の場合には、車両設定情報を含むワイヤレス信号を車両4へ送信するとともに、スマートフォン2と車両4との距離が数十メートルを超えている場合には、後に呼び掛け信号を受信したことを契機に、車両設定情報を付加した応答信号を車両4へ送信する。スマートフォン2と電子キー3との双方が車両オーナによって所持されていることを前提に、これらはおよそ同じ位置にあることになる。この点を踏まえ、キー制御部34による判定では、スマートフォン2の位置が電子キー3の位置として代用される。
次に、情報転送システム1の作用について説明する。
図4に示すように、降車の意志が検出されると、ステップS210において、車両4の位置情報を含む呼び掛け信号が車両4から送信され、この信号に含まれた車両4の位置情報が電子キー3によって取得される。
ステップS220において、スマートフォン2で車両設定が行われ、これが完了すると、スマートフォン2と電子キー3とのNFC通信が確立されていることを前提に、ステップS230において、車両設定情報とスマートフォン2の位置情報との双方が電子キー3に送信される。ステップS240では、スマートフォン2の位置情報と車両4の位置情報とが用いられて、スマートフォン2とおよそ同じ位置にある電子キー3と車両4との距離が算出される。ステップS250では、電子キー3と車両4との距離が数十メートル以下であるか否かが判断され、肯定判断されると、ステップS260において、車両設定情報を含むワイヤレス信号が電子キー3から自動的に送信され、この信号に含まれた車両設定情報が車両4によって取得される。ステップS270では、車両4において車両設定情報に基づく車両設定が行われ、本例では、カーナビゲーションシステムにより目的地が設定される。
ステップS250において、電子キー3と車両4との距離が数十メートルを超えていると判断されると、ステップS280において、車両4から呼び掛け信号が送信されていることを前提に、このエリアに電子キー3が進入すると、ステップS290において、車両設定情報の付加された応答信号が電子キー3から自動的に送信され、この信号に含まれた車両設定情報が車両4によって取得される。ステップS300では、車両4において車両設定情報に基づく車両設定が行われ、本例では、カーナビゲーションシステムにより目的地が設定される。
以上説明したように、第2の実施の形態によれば、上記第1の実施の形態による(1)〜(3)、(6)の効果と同様の効果に加え、以下の効果を奏することができる。
(7)GPS機能部の備えられていない電子キー3について、この電子キー3と車両4との距離をスマートフォン2の位置情報を用いて求めることができる。
尚、上記各実施の形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・降車の意志の検出されたことを契機に、車両4の位置情報を含む呼び掛け信号を送信する構成に代えて、イグニッションオフになったことを契機に、車両4の位置情報を含む呼び掛け信号を送信する構成であってもよい。この場合、車室内のおよそ全域に呼び掛け信号が送信され、この呼び掛け信号に含まれた車両4の車両情報が電子キー3によって取得される。
・車両設定情報は目的地情報に限定されない。
・外部機器はスマートフォン2に代表される携帯端末に限定されない。
・スマートフォン2と電子キー3との通信が可能な距離は数センチメートルに限定されない。スマートフォン2の位置を電子キー3の位置として代用することを前提に、例えば、数十センチメートル程度の距離であってもよい。この場合、かざし操作によらなくても、両者が近くにあれば、車両4の位置情報がスマートフォン2によって取得される。
・電子キー3と車両4との通信について、呼び掛け信号の及ぶ範囲はおよそ1メートルに限定されない。例えば、数センチメートルの範囲に呼び掛け信号が送信され、電子キー3が車両4にかざされることによって呼び掛け信号に含まれた車両4の位置情報が取得される構成であってもよい。
・電子キー3と車両4との通信について、電子キー3からの信号の及ぶ範囲は数十メートルに限定されない。例えば、数メートル程度の距離であってもよい。この場合、この距離が電子キー3から車両4へ車両設定情報を送信可能な距離として規定される。
1…情報転送システム、2…スマートフォン(外部機器)、3…電子キー、4…車両、21…タッチ操作部、22…GPS機能部、23…NFC機能部、24…端末制御部(判定手段)、31…NFC機能部、32…LF受信部、33…RF送信部、34…キー制御部(判定手段)、34a…メモリ、41…GPS機能部、42…LF送信部、43…RF受信部、44…車両制御部、44a…メモリ。

Claims (5)

  1. 車両設定情報を外部機器から電子キーを経由して車両へ転送する情報転送システムにおいて、
    前記外部機器又は前記電子キーは、前記電子キーと前記車両との距離が当該電子キーから当該車両へ前記車両設定情報を送信可能な距離にあるか否かを判定する判定手段を備え、
    前記電子キーは、前記判定手段により肯定判断されたことを条件に、前記外部機器から取得した前記車両設定情報を前記車両へ送信する
    ことを特徴とする情報転送システム。
  2. 前記電子キーは、前記判定手段により否定判断されたとき、前記外部機器から取得した前記車両設定情報を前記車両へ送信しない
    請求項1に記載の情報転送システム。
  3. 前記判定手段による判定によらず、前記外部機器と前記電子キーとの通信を通じて、当該外部機器から当該電子キーへ前記車両設定情報が送信される
    請求項1又は2に記載の情報転送システム。
  4. 前記外部機器は前記電子キーと共に車両オーナによって所持される携帯端末として規定され、
    前記外部機器は、前記電子キーを介して取得した前記車両の位置情報によって示唆された当該車両の位置と、当該外部機器の位置とに基づいて両位置間の距離を求め、この距離が前記電子キーから前記車両へ前記車両設定情報を送信可能な距離にあるか否かを判定する前記判定手段を備える
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の情報転送システム。
  5. 前記外部機器は、前記判定手段により肯定判断されたとき、前記車両設定情報と当該情報を前記車両へ送信することを命令する送信命令情報の双方を前記電子キーに送信するとともに、前記判定手段により否定判断されたとき、前記車両設定情報のみを前記電子キーに送信し、
    前記電子キーは、前記外部機器から前記送信命令情報を取得したことを契機に、前記車両設定情報を前記車両へ送信する
    請求項4に記載の情報転送システム。
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