JP2006118148A - 通信管理システム、通信管理システムの通信管理方法、通信管理装置、通信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 選択されたドアをアンロックさせ、複数のドアのうち第1通信装置と第2通信装置との間の距離に応じてドアをアンロックさせることが可能な通信管理システム、通信管理システムの通信管理方法、通信管理装置、通信装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 複数のドアをアンロック又はロックさせる通信管理システムであって、第1通信装置は第2通信装置との距離を算出するための距離算出用信号を送信し、送信した当該距離算出用信号と受信した当該距離算出用信号に応じた信号との位相差を検出し、当該位相差から第2通信装置との距離を算出し、当該距離が予め定められた距離未満であるか否かを判別し、第2通信装置は複数のドアのアンロックさせるドアが選択され、当該ドアのアンロックを示すドア選択情報を送信し、判別部が当該距離が予め定められた距離未満であると判別したとき選択されたドアをアンロックさせる、ことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 複数のドアをアンロック又はロックさせる通信管理システムであって、第1通信装置は第2通信装置との距離を算出するための距離算出用信号を送信し、送信した当該距離算出用信号と受信した当該距離算出用信号に応じた信号との位相差を検出し、当該位相差から第2通信装置との距離を算出し、当該距離が予め定められた距離未満であるか否かを判別し、第2通信装置は複数のドアのアンロックさせるドアが選択され、当該ドアのアンロックを示すドア選択情報を送信し、判別部が当該距離が予め定められた距離未満であると判別したとき選択されたドアをアンロックさせる、ことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、通信管理システム、通信管理システムの通信管理方法、通信管理装置、通信装置に関する。
近年、所定の処理を実行すべく相互に通信を行う通信装置として、例えばパッシブキーレスエントリーシステムを搭載した自動車における車載機と携帯機がある。
以下、パッシブキーレスエントリーシステムを搭載した自動車における車載機と携帯機の通信について詳述する。車載機は、例えば自動車の運転席側のドアに設けられ、携帯機は、当該自動車の所有者(以下、携帯者という)が所持しているものとする。そして、携帯者は、自動車のエンジンを停止し、ドアを開けて車外に出たものとする。
車載機は、車載機と携帯機の通信可能範囲(エリア)内に携帯機があるか否かを判別するための信号(以下、信号Aという)を送信する。携帯者が通信可能範囲内にいるときは、携帯機は車載機からの信号Aを受信し、当該信号Aに応じた信号Bを送信する。車載機は携帯機からの信号Bを受信すると、通信可能範囲内に携帯機があると判別する。尚、この車載機からの信号Aの送信は所定の間隔で繰り返し行われる。
仮に、携帯者が通信可能範囲外に出てしまった場合、携帯機は車載機からの信号Aを受信できなくなる。そのため、車載機は携帯機からの信号Aに応じた信号Bを受信しなくなる。車載機は、例えば携帯機からの信号Bを予め定められた時間受信しなくなると、自動車内部に別途設けられた制御部に当該自動車の全てのドアをロックさせるための指示信号を送信する。制御部は、車載機からの当該指示信号に基づいて、自動車の全てのドアをロックさせる。よって携帯者が自動車から離れ、携帯機が通信可能範囲外となると、自動車の鍵を用いることなく全てのドアがロックされることとなる。
次に、一旦は通信可能範囲外に出た携帯者が、再び通信可能範囲内に戻ってきた場合、携帯機は車載機からの信号Aを再び受信する。そして、携帯機は信号Bを送信することとなる。車載機は携帯機からの信号Bを受信すると、携帯機が当該自動車に対応したものであるか否かを判別するため、例えば携帯機の情報を読み出すための読出信号を送信する。携帯機は、車載機からの読出信号に基づいて、携帯機情報を送信する。車載機は、携帯機からの携帯機情報に基づいて、携帯機が当該自動車に対応したものであるか否かを判別する。そして車載機は、携帯機が当該自動車に対応したものであると判別すると、前述した制御部に予め定められたドア(例えば自動車の運転席側のドア)をアンロックさせるための指示信号を送信する。制御部は、車載機からの当該指示信号に基づいて、予め定められたドアをアンロックさせる。
このように、パッシブキーレスエントリーシステムが搭載された自動車においては、自動車のキー(鍵)を鍵穴に差し込むことなく、車載機と携帯機が通信を行うことにより、自動車の全てのドアをロックさせ、または予め定められたドアをアンロックさせることを可能としている。
特開2000−198420号公報
しかしながら、例えば携帯者が多くの荷物を抱えて通信可能範囲内に入り、当該荷物を自動車の後部座席に入れようと思っても、前述したように予め定められたドアのみしかアンロックされない。このとき、予め定められたドアが例えば運転席側のドアである場合、携帯者は、一旦運転席側のドアから自動車に乗り込み後部座席のドアをアンロックさせるか、キーを用いて鍵穴に差し込み後部座席側のドアをアンロックさせなければならないという不便さがあった。更に、携帯者以外の者が自動車に乗り込む場合においても、携帯者が運転席側から自動車に乗り込んで、携帯者以外の者が座る座席側のドアをアンロックさせなければ、当該携帯者以外の者が自動車に乗り込むことができなという不便があり、携帯者以外の者が座る座席側のドアをアンロックさせるための時間を要していた。
そこで、本発明は、複数のドアのうちアンロックさせるドアを選択し、当該選択したドアをアンロックさせることが可能であり、複数のドアのうち第1通信装置(例えば車載機)と第2通信装置(例えば携帯機)との間の距離に応じてドアをアンロックさせることが可能な通信管理システム、通信管理システムの通信管理方法、通信管理装置、通信装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための発明は、第1通信装置と第2通信装置との間の距離に基づいて、複数のドアをアンロック又はロックさせる通信管理システムであって、前記第1通信装置は、前記複数のドアの側に設けられ、前記第2通信装置との間の距離を算出するための距離算出用信号を送信する第1送信部と、前記第2通信装置からの前記距離算出用信号に応じた信号を受信することによって、送信したときの当該距離算出用信号と、受信したときの当該距離算出用信号に応じた信号と、の位相差を検出する検出部と、前記検出部にて検出された前記位相差に基づいて、前記第2通信装置との間の距離を算出する算出部と、前記算出部にて算出された前記第2通信装置との間の距離が予め定められた距離未満であるか否かを判別する判別部と、を備え、前記第2通信装置は、前記複数のドアのうちアンロックさせるドアを選択する選択部と、前記選択部にて選択されたドアのアンロックを示すドア選択情報を送信する第2送信部と、を備え、前記算出部にて算出された前記第2通信装置との間の距離が前記予め定められた距離未満であると前記判別部が判別したときの判別結果に基づいて、前記第2送信部からの前記ドア選択情報に基づき前記選択部にて選択されたドアをアンロックさせる、ことを特徴とする。
また、複数の第1通信装置と第2通信装置との間の複数の距離に基づいて、複数のドアをアンロック又はロックさせる通信管理システムであって、前記複数の第1通信装置は、それぞれ、前記複数のドアの数に応じて設けられ、前記第2通信装置との間の距離を算出するための距離算出用信号を送信する第1送信部と、前記第2通信装置からの前記距離算出用信号に応じた信号を受信することによって、送信したときの当該距離算出用信号と、受信したときの当該距離算出用信号に応じた信号と、の位相差を検出する検出部と、前記検出部にて検出された前記位相差に基づいて、前記第2通信装置との間の距離を算出する算出部と、前記算出部にて算出された前記第2通信装置との間の距離が予め定められた距離未満であるか否かを判別する判別部と、を備え、前記第2通信装置は、前記複数の第1通信装置から送信された前記距離算出用信号に応じた信号を送信する第2送信部を備え、前記算出部にて算出された前記第2通信装置との間の距離が前記予め定められた距離未満であると前記判別部が判別したときの判別結果に基づいて、このときの前記複数の第1通信装置の複数の前記算出部にて算出された前記複数の距離に応じて前記複数のドアの何れかのドアをアンロックさせる、ことを特徴とする。
また、第1通信装置と第2通信装置との複数の距離に基づいて、複数のドアをアンロック又はロックさせる通信管理システムであって、前記第1通信装置は、前記複数のドアの側に設けられ、前記第2通信装置との間の距離を算出するための距離算出用信号を送信する第1送信部と、前記複数のドアの数に応じて設けられ、前記第2通信装置からの前記距離算出用信号に応じた信号を受信する複数の受信部と、前記第2通信装置からの前記距離算出用信号に応じた信号を前記複数の受信部が受信することによって、送信したときの当該距離算出用信号と、受信したときの当該距離算出用信号に応じた信号と、の複数の位相差を検出する検出部と、前記検出部にて検出された前記複数の位相差に基づいて、前記第2通信装置との間の前記複数の距離を算出する算出部と、前記算出部にて算出された前記第2通信装置との間の前記複数の距離が予め定められた距離未満であるか否かを判別する判別部と、を備え、前記第2通信装置は、前記第1通信装置から送信された前記距離算出用信号に応じた信号を送信する第2送信部を備え、前記算出部にて算出された前記第2通信装置との間の前記複数の距離が前記予め定められた距離未満であると前記判別部が判別したときの判別結果に基づいて、このときの前記算出部にて算出された前記複数の距離に応じて前記複数のドアの何れかのドアをアンロックさせる、ことを特徴とする。
また、第1通信装置と第2通信装置との間の距離に基づいて、複数のドアをアンロック又はロックさせる通信管理システムの通信管理方法であって、前記第1通信装置は、前記複数のドアの側に設けられ、前記第2通信装置との間の距離を算出するための距離算出用信号を送信し、前記第2通信装置は、前記第1通信装置から送信された前記距離算出用信号に応じた信号を送信し、前記第1通信装置は、前記第2通信装置からの前記距離算出用信号に応じた信号を受信することによって送信したときの当該距離算出用信号と受信したときの当該距離算出用信号に応じた信号との位相差を検出し、当該位相差に基づいて前記第2通信装置との間の距離を算出し、算出した前記第2通信装置との間の距離が予め定められた距離未満であるか否かを判別し、前記第2通信装置は、前記複数のドアのうちアンロックさせるドアが選択され、選択されたドアのアンロックを示すドア選択情報を送信し、前記第1通信装置にて算出された前記第2通信装置との間の距離が前記予め定められた距離未満である前記第1通信装置が判別したときの判別結果に基づいて、前記第2通信装置からの前記ドア選択情報に基づき前記選択されたドアをアンロックさせる、ことを特徴とする。
また、通信管理装置は、複数のドアのうちアンロックさせるドアが選択され、選択されたドアのアンロックを示すドア選択情報を送信する相手側通信装置と通信可能であって、前記相手側通信装置との距離を算出するための距離算出用信号を送信する送信部と、前記相手側通信装置からの前記距離算出用信号に応じた信号を受信することによって、送信したときの当該距離算出用信号と、受信したときの当該距離算出用信号に応じた信号と、の位相差を検出する検出部と、前記検出部にて検出された前記位相差に基づいて、前記相手側通信装置との間の距離を算出する算出部と、前記算出部にて算出された前記第2通信装置との間の距離が予め定められた距離未満であるか否かを判別する判別部と、を備え、前記算出部にて算出された前記第2通信装置との間の距離が前記予め定められた距離未満であると前記判別部が判別したときの判別結果に基づいて、前記相手側通信装置からの前記ドア選択情報に基づき前記選択されたドアをアンロックさせる、ことを特徴とする。
更に、通信装置は、複数のドアのうちアンロックさせるドアを選択する選択部と、前記選択部にて選択されたドアのアンロックを示すドア選択情報を送信する送信部と、を有し、距離を算出するための距離算出用信号を送信し、返信されてきた前記距離算出用信号に応じた信号を受信することによって送信したときの当該距離算出用信号と受信したときの当該距離算出用信号に応じた信号との位相差を検出し、前記位相差に基づいて前記距離算出用信号に応じた信号の送信位置との距離を算出し、算出した前記送信位置との距離が予め定められた距離未満であるか否かを判別し、前記送信位置との距離が前記予め定められた距離未満であると判別したときの判別結果に基づいて、前記送信部からの前記ドア選択情報に基づき前記選択部にて選択されたドアをアンロックさせる相手側通信装置と通信可能であって、前記相手側通信装置から送信された前記距離算出用信号に応じた信号を送信する、ことを特徴とする。
本発明によれば、複数のドアのうちアンロックさせるドアを選択し、当該選択されたドアをアンロックさせることが可能となり、複数のドアのうち第1通信装置と第2通信装置との間の距離に応じてドアをアンロックさせることが可能となり、例えば前述したようなパッシブキーレスエントリーシステムが搭載された自動車において任意のドアをアンロックさせることができる通信管理システム、通信管理システムの通信管理方法、通信管理装置、通信装置を提供することが可能となる。
本明細書および添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
<<第1の実施形態>>
===通信管理システム、通信管理装置、通信装置の全体構成例===
図1を参照しつつ、本発明に係る通信管理システム、通信管理装置、通信装置について説明する。図1は、本発明に係る通信管理システム、通信管理装置、通信装置の全体構成の一例を示す機能ブロック図である。
===通信管理システム、通信管理装置、通信装置の全体構成例===
図1を参照しつつ、本発明に係る通信管理システム、通信管理装置、通信装置について説明する。図1は、本発明に係る通信管理システム、通信管理装置、通信装置の全体構成の一例を示す機能ブロック図である。
尚、本実施形態では通信管理システム、通信管理装置、通信装置は、例えば自動車のドアをキー操作せずにロック又はアンロックさせることが可能なパッシブキーレスエントリーシステムに用いられるものとして説明する。そして、通信管理システムは、車載機1(第1通信装置)、携帯機2(第2通信装置)から構成される。また、通信管理装置は車載機1に設けられ、相手側通信装置は携帯機2に用いられるものとする。更に、通信装置は携帯機2に用いられ、相手側通信装置は車載機1に用いられているものとする。尚、車載機1は例えば自動車のフロントガラス上方に設けられ、携帯機2は例えば当該自動車のキー(鍵)に設けられているものとする。
尚、本実施形態では、車載機1から携帯機2への信号の通信において、低周波数(例えば125kHz)の搬送波を用いることとする。また携帯機2から車載機1への信号の通信において、高周波数(例えば312MHz)の搬送波を用いることとする。即ち、車載機1から携帯機2への通信においては、低周波数の搬送波で通信が行われるため通信速度が遅くなる。逆に、携帯機2から車載機1への通信においては、高周波数の搬送波で通信が行われるため通信速度が速くなる。通信速度が遅い低周波数を用いているのは、後述するように車載機1から信号を送信させた時間と当該信号が携帯機2を介して返信されてきた時間との信号の位相差(時間差でもよい)を意図的に生じさせるためである。また、携帯機2から車載機1への通信の場合、通信速度が速い高周波数を用いることによって、その間における位相差は車載機1から携帯機2への通信の際生じる位相差に比べ無視できる程度となる。つまり、車載機1から携帯機2への通信における意図的に生じさせた位相差のみをもって、車載機1と携帯機2の間の距離を算出することが可能となる。そのため、意図的な低周波数を車載機1から携帯機2への通信に用い、さらに高周波数を携帯機2から車載機1への通信に用いている。
更に、前述したような車載機1から携帯機2への通信においては、ASK変調(振幅偏移変調:Amplitude Shift Keying)がなされた信号によって通信が行われる。何故ならば、車載機1から携帯機2へ信号を送信するための送信部7(第1送信部、第1変調部)と、車載機1からの信号を受信するための復調部24(第2復調部)の回路構成が容易で、ある程度混信しても車載機1から携帯機2へ送信することが可能となるからである。また、携帯機2から車載機1への通信においては、FSK変調(周波数偏移変調:Frequency Shift Keying)がなされた信号によって通信が行われる。何故ならば、FSK変調がなされた信号は、ノイズによる影響を受けにくく、携帯機2から車載機1への情報を損失することなく確実に送信することが可能となるからである。尚、本実施形態においては、車載機1から携帯機2への通信においてASK変調された信号にて通信を行い、携帯機2から車載機1への通信においてFSK変調された信号にて通信を行っているがこれに限るものではない。例えば、信号の秘匿性を高めることができ、妨害波・干渉波に対する排除能力が著しく高いスペクトラム拡散にて車載機1から携帯機2への通信、及び携帯機2から車載機1への通信を行うことも可能である。
そして、車載機1から携帯機2への通信の場合、前述した低周波数の搬送波を用いることにより、電磁波の強度が距離の3乗に反比例する磁界成分を利用することとなるため、通常通信距離は約1mとなる。一方、携帯機2から車載機1への通信の場合、前述した高周波数の搬送波を用いることにより、通常通信距離は5〜20mとなる。以下、車載機1と携帯機2の通信可能範囲をエリアという。
車載機1は、CPU(Central Processing Unit)3(検出部、算出部、判別部)、カウンタ4、タイマ5、Flashメモリ6(記憶部)、送信部7、受信部8(第1復調部)、送信アンテナ9、受信アンテナ10、OSC26(発振回路:Oscillator)を有している。
送信部7は、CPU3からの信号を125kHzの周波数の搬送波でASK変調する。
送信アンテナ9は、送信部7にてASK変調された信号を送信する。
受信アンテナ10は、携帯機2からのFSK変調された信号を受信する。
受信部8は、受信アンテナ10が受信した携帯機2からのFSK変調された信号を復調する。
CPU3は、車載機1を統括制御するために設けられている。Flashメモリ6には、CPU3が後述する処理を行うためのプログラムデータが予め記憶されている。また、Flashメモリ6には、CPU3が自動車のドアをアンロックするための処理を行う際、受信部8にて復調された携帯機2からのデータと照合を行うためのコード信号、個人データが予め記憶されている。更に、Flashメモリ6には、受信部8にて復調された携帯機2からの暗号化個人データ(CPU3によって前述した個人データと照合されるべく携帯機2のFlashメモリ13に記憶されている暗号化された個人データ)を解読するための暗号化解読プログラムが予め記憶されている。Flashメモリ6は、データを電気消去することによりデータを繰り返し書き込み読み出しできる不揮発性記憶素子で構成される。
タイマ5は、CPU3からの指示に基づいて時間を計時する。
OSC26は、所定周波数のクロック(CLK0)をCPU3に送信する。
カウンタ4は、CPU3からの指示に基づいて、CPU3から送信部7に送信される車載機1から携帯機2までの距離を算出するための信号(以下、距離算出用信号という)の立上りから、OSC26からのクロックの例えば立ち上がりをカウントする。そして、カウンタ4は、受信部8にて復調された距離算出用信号の立ち上がりまで、OSC26からのクロックの立ち上がりをカウントする。また、カウンタ4のカウント値は、CPU3からの指示に基づいてリセットされる。
CPU3は、前述した距離算出用信号を送信部7に送信するとともにカウンタ4をリセットさせてカウントを開始させる。また、CPU3は、タイマ5をリセットさせて計時を開始させる。CPU3は、受信部8にて復調された携帯機2からの距離算出用信号を受信すると、カウンタ4のカウント値を読み出す。CPU3は、当該カウント値を基に車載機1から携帯機2までの距離を算出する。つまり、距離算出用信号を送信部7に送信した時間から、携帯機2を介して距離算出用信号が返信されてきた時間までの両信号の位相差を示すカウント値が得られ、CPU3は車載機1から携帯機2までの距離を算出することができる。例えば、OSC26からのクロックの周波数が15.75kHzである場合、携帯機2を介して距離算出用信号が返信されてきたときのカウンタ4のカウント値が250となっていたとき、このときの位相差は約15.87(msec)となる。そして、位相差が約15.87(msec)のときの車載機1から携帯機2までの距離は約1(m)となることが、例えば実験からもとめられているものとする。この実験からもとめられたカウント値に対応した距離データは、例えばFlashメモリ6にテーブルデータとして予め記憶されている。CPU3は、当該算出された距離が予め定められた距離未満(例えば、1m)であるか否かを判別する。そして、CPU3は、当該算出された距離が前述した予め定められた距離未満であると判別すると、携帯機2のインバータ21(返信部)を不動作状態とするための信号(以下、識別信号という)を送信部7に送信する。また、CPU3は、Flashメモリ6に記憶されているコード信号に応じたコード信号を携帯機2から読み出すための信号(以下、コード読出信号という)を送信部7に送信する。CPU3は、受信部8にて復調された携帯機2からのコード信号が送信される。CPU3は、携帯機2からのコード信号とFlashメモリ6からのコード信号が所定の関係を有していると判別した場合、前述した暗号化個人データを読み出すための信号(以下、暗号化個人データ読出信号という)を送信部7に送信する。CPU3は、受信部8にて復調された携帯機2からの暗号化個人データが送信される。CPU3は、Flashメモリ6に記憶されている暗号化解読プログラムに基づいて、当該暗号化個人データの解読を行う。CPU3は、解読した個人データとFlashメモリ6からの個人データが一致すると判別した場合、自動車の何れのドア(例えば自動車の全てのドア又は運転席のドアの何れか)をアンロックするのかを確認するための信号(以下、入力確認信号という)を送信部7に送信する。CPU3には、受信部8にて復調された携帯機2からの入力確認信号に応じた入力信号(ドア選択情報)が送信される。CPU3は、受信部8にて復調された携帯機2からの入力信号に基づいて、自動車のドアをアンロックするための指示信号を、自動車内に別途設けた制御部(不図示)に送信する。また、CPU3は、携帯機2が通信可能範囲内あるか否かを判別するための信号(以下、エリア内確認信号Aという)を送信部7に送信する。このとき、CPU3は、タイマ5をリセットさせて、計時を開始させる。CPU3は、当該エリア内確認信号Aに対応する信号(以下、エリア内確認信号Bという)が、予め定められた時間内(図4・t1)に携帯機2から送信されてくるか否かを判別する。CPU3は、当該エリア内確認信号Bが予め定められた時間内に、携帯機2から送信されてこないと判別すると、自動車のドアをロックするための指示信号を、前述した制御部に送信する。尚、CPU3のこれらの機能は、前述したFlashメモリ6から読み出されたプログラムデータの解読結果に基づいて、CPU3が当該プログラムを実行することによって実現される。CPU3は、Flashメモリ6のアドレスを指定するアドレスカウンタ(不図示)、Flashメモリ6から読み出されるプログラムデータを解読するプログラムロジックアレイ(不図示)、論理演算を行う演算論理ユニット(不図示)、演算データを一時格納するレジスタ(不図示)等を有する。
携帯機2は、CPU11(切替部)、入力部12(選択部)、Flashメモリ13、復調部24、変調部25(第2送信部、第2変調部)、受信アンテナ18、送信アンテナ19、インバータ20、21、22、フラグ23、タイマ27を有している。
受信アンテナ18は、車載機1からのASK変調された信号を受信する。
復調部24は、例えばRF16(Radio Frequency)、DET14(Detector)から構成されている。復調部24は、受信アンテナ18からのASK変調された信号を復調する。
変調部25は、例えばRF17、変調器15から構成されている。変調部25は、CPU11からの信号を312MHzの周波数の搬送波でFSK変調する。また、変調部25は、CPU11の指示によってインバータ21が動作状態となっている場合、復調部24からの信号を312MHzの周波数の搬送波でFSK変調する。
送信アンテナ19は、変調部25にてFSK変調された信号を送信する。
CPU11は、携帯機2を統括制御するために設けられている。Flashメモリ13には、CPU11が後述する処理を行うためのプログラムデータが予め記憶されている。また、Flashメモリ13には、車載機1からのコード読出信号に基づいて、車載機1に送信するためのコード信号が記憶されている。更に、Flashメモリ13には、車載機1からの暗号化個人データ読出信号に基づいて、車載機1に送信するための暗号化個人データが記憶されている。Flashメモリ13は、データを電気消去することによりデータを繰り返し書き込み読み出しできる不揮発性記憶素子で構成される。
タイマ27は、CPU11からの指示に基づいて計時する。
入力部12は、例えば携帯機2の所持者(以下、携帯者という)からの指示入力に基づく指示信号が入力される。例えば携帯者が運転席側のドアをアンロックしたい場合、運転席側のドアをアンロックするための指示入力を携帯者が行い、当該指示入力に基づく指示信号が入力部12に入力される。そして、入力部12は、当該運転席側のドアをアンロックするための当該指示信号が入力されると、フラグ23に例えば一方の論理値“1”を記憶させる。また、例えば携帯者が助手席側のドアをアンロックしたい場合、助手席側のドアをアンロックするための指示入力を携帯者が行い、当該指示入力に基づく指示信号が入力部12に入力される。そして、入力部12は、当該助手席側のドアをアンロックするための指示信号が入力されると、フラグ23に例えば他方の論理値“0”を記憶させる。尚、本実施形態では、例えばキー(鍵)に切替スイッチ(不図示)を設けさせ、携帯者が運転席側のドアをアンロックしたい場合は当該切替スイッチを一方側に切り替え、助手席側のドアをアンロックしたい場合は当該切替スイッチを他方側に切り替える。そして、入力部12には当該切替スイッチを一方側に切り替えることによって運転席側のドアをアンロックするための指示信号が入力され、入力部12はフラグ23に“1”を記憶させるものとして説明する。また、入力部12には当該切替スイッチを他方側に切り替えることによって助手席側のドアをアンロックするための指示信号が入力され、入力部12はフラグ23に“0”を記憶させるものとして説明する。
CPU11は、復調部24にて復調された車載機1からのエリア内確認信号Aが送信され、変調部25にエリア内確認信号Bを送信する。このとき、CPU11は、タイマ27をリセットさせて計時を開始させる。CPU11は、予め定められた時間内(図4・t2)にエリア内確認信号Aが再び車載機1から送信されてくるか否かを判別する。CPU11は、エリア内確認信号Aが予め定められた時間内に送信されてこないと判別すると、インバータ21を動作状態とする。そのため、復調部24にて復調された車載機1からの信号に対して何ら処理が行われることなく、そのまま変調部25にてFSK変調されて送信アンテナ19から送信させることが可能となる。CPU11は、復調部24にて復調された車載機1からの識別信号が送信され、当該識別信号が送信されたと判別すると、インバータ21を不動作状態とする。CPU11は、復調部24にて復調された車載機1からのコード読出信号が送信され、当該コード読出信号が送信されたと判別すると、Flashメモリ13からコード信号を読み出して、変調部25に送信する。CPU11は復調部24にて復調された車載機1からの暗号化個人データ読出信号が送信され、当該個人データ読出信号が送信されたと判別すると、Flashメモリ13から暗号化個人データを読み出して、変調部25に送信する。CPU11は、復調部24にて復調された車載機1からの入力確認信号が送信される。CPU11は、当該入力確認信号に基づいて、このときのフラグ23に記憶されている“1”又は“0”の情報を入力信号として変調部25に送信する。尚、CPU11のこれらの機能は、前述したFlashメモリ13から読み出されたプログラムデータの解読結果に基づいて、CPU11が当該プログラムを実行することによって実現される。CPU11は、Flashメモリ13のアドレスを指定するアドレスカウンタ(不図示)、Flashメモリ13から読み出されるプログラムデータを解読するプログラムロジックアレイ(不図示)、論理演算を行う演算論理ユニット(不図示)、演算データを一時格納するレジスタ(不図示)等を有する。
===通信管理システム、通信管理装置、通信装置の動作===
図1乃至図5を参照しつつ本発明に係る通信管理システム、通信管理装置、通信装置の動作について説明する。図2、図3は、本発明に係る通信管理システム、通信管理装置と相手側通信装置、通信装置と相手側通信装置の動作の一例を示すフローチャートである。図4は、本発明に係る通信管理システム、通信管理装置と相手側通信装置、通信装置と相手側通信装置の動作の一例を示すタイミングチャートである。図5は、距離算出用信号の変化を示す図である。尚、図4においては、ハイレベルのとき左欄に記載されている信号が送信されたことを示している。実際においては、車載機1から携帯機2に送信される信号は送信部7にてASK変調された信号であり、携帯機2から車載機1に送信される信号は変調部25にてFSK変調された信号である。また、図4における左欄・車載機1距離算出用信号の1発のハイレベルは便宜上、図5における左欄・距離算出用信号(送信)の波形を示すものとして説明する。更に、図4においては、全て同じ矩形波(例えば、携帯機2コード信号)となっているが、便宜上同じ矩形波で示したに過ぎずこれに限るものではない。例えば、携帯機2コード信号を、ハイレベルである期間に応じたコード情報をもつコード信号としても良い。そうすることによって、より効果的にコード情報を送信することが可能となる。
図1乃至図5を参照しつつ本発明に係る通信管理システム、通信管理装置、通信装置の動作について説明する。図2、図3は、本発明に係る通信管理システム、通信管理装置と相手側通信装置、通信装置と相手側通信装置の動作の一例を示すフローチャートである。図4は、本発明に係る通信管理システム、通信管理装置と相手側通信装置、通信装置と相手側通信装置の動作の一例を示すタイミングチャートである。図5は、距離算出用信号の変化を示す図である。尚、図4においては、ハイレベルのとき左欄に記載されている信号が送信されたことを示している。実際においては、車載機1から携帯機2に送信される信号は送信部7にてASK変調された信号であり、携帯機2から車載機1に送信される信号は変調部25にてFSK変調された信号である。また、図4における左欄・車載機1距離算出用信号の1発のハイレベルは便宜上、図5における左欄・距離算出用信号(送信)の波形を示すものとして説明する。更に、図4においては、全て同じ矩形波(例えば、携帯機2コード信号)となっているが、便宜上同じ矩形波で示したに過ぎずこれに限るものではない。例えば、携帯機2コード信号を、ハイレベルである期間に応じたコード情報をもつコード信号としても良い。そうすることによって、より効果的にコード情報を送信することが可能となる。
尚、本実施形態においては、携帯者が自動車のエンジンをストップし、携帯機2を持って自動車を出てドアを閉じた場面から説明する。また、携帯機2のインバータ21は不動作状態であるものとする。
自動車内に別途設けられた制御部(不図示)は、自動車のドアが閉じられたことに基づく信号を受信する。制御部は、当該信号に基づいてパッシブキーレスエントリーシステムを開始するための信号をCPU3に送信する。そして、CPU3は、当該パッシブキーレスエントリーシステムを開始するための信号を受信すると、送信部7にエリア内確認信号Aを送信する(S101)。このとき、CPU3はタイマ5をリセットする。リセットされたタイマ5は計時を開始する。そして、CPU3は、受信部8にて復調された携帯機2からのエリア内確認信号Bが、予め定められた時間(t1)内に送信されてくるか否かを判別する(S102)。送信部7は、当該エリア内確認信号Aを125kHzの周波数の搬送波でASK変調する。そして、送信部7からのASK変調されたエリア内確認信号Aは、送信アンテナ9を介して送信される(図4・車載機1エリア内確認信号A)。
ASK変調されたエリア内確認信号Aを携帯機2の受信アンテナ18が受信すると、復調部24は、ASK変調されたエリア内確認信号Aを復調する。そして、CPU11は、復調部24にて復調されたエリア内確認信号Aが送信されたことを判別すると(S201・YES)、エリア内確認信号Bを変調部25に送信する(S202)。このとき、CPU11はタイマ27をリセットする。リセットされたタイマ27は計時を開始する。そして、CPU11は、復調部24にて復調された車載機1からのエリア内確認信号Aが予め定められた時間(t2)内に再び送信されてくるか否かを判別する(S201)。変調部25は、CPU11からのエリア内確認信号Bを312MHzの周波数の搬送波でFSK変調する。変調部25でFSK変調されたエリア内確認信号Bは、送信アンテナ19を介して送信される(図4・携帯機2エリア内確認信号B)。
FSK変調されたエリア内確認信号Bを車載機1の受信アンテナ10が受信すると、受信部8はFSK変調されたエリア内確認信号Bを復調する。CPU3は、受信部8にて復調された携帯機2からのエリア内確認信号Bが送信されたことを判別すると(S102・YES)、エリア内確認信号Aを再び送信部7に送信する(S101)。
このように車載機1からのエリア内確認信号Aを携帯機2が受信可能な通信可能範囲に携帯者がいれば、携帯機2からのエリア内確認信号Bを車載機1が受信することが可能となる(図4・エリア内)。そのため車載機1は携帯者が近傍(つまり通信可能範囲内)にいるかいないを判別することが可能となる。
次に、携帯者が、前述した通信可能範囲を出てしまった場合(図4・エリア外)について説明する。
携帯者が通信可能範囲を出てしまうと、車載機1からのエリア内確認信号Aを携帯機2が受信できなくなり、そのため携帯機2からのエリア内確認信号Bが車載機1に送信されなくなる。CPU3は、エリア内確認信号Aを送信してから予め定められた時間(t1)経過しても携帯機2からのエリア内確認信号Bが送信されてこないと判別すると(S102・NO)、自動車の全てのドアをロックするための指示信号を前述した制御部に送信する(S103。図4・ドア閉)。尚、この場合、CPU3は、複数回(例えば2回)エリア内確認信号Aを送信部7に送信するように設定しても良い(図4参照)。そして、当該複数回のエリア内確認信号Aうちの何れの送信に対しても、携帯機2からエリア内確認信号Bが送信されないとCPU3が判別した場合、自動車の全てのドアをロックするための指示信号を制御部に送信させるようにしても良い。そうすれば、より確実に携帯者が通信可能範囲内にいないことをCPU3が判別することできる。更に、携帯者が一旦は通信可能範囲外に出たが直ぐに通信可能範囲内に戻ってきた場合において、ドアをロックするための処理を行わずに済むことが可能となる。そのため、ドアをアンロックするための処理に要する時間が必要なくなり、ドアがアンロックされるまでの当該処理に要する時間の遅れを解消することが可能となる。次にCPU3は、前述したようにエリア内確認信号Aを送信してから予め定められた時間(t1)経過しても携帯機2からのエリア内確認信号Bが送信されてこないと判別すると(S102・NO)、距離算出用信号(図5・距離算出用信号(送信))を送信部7に送信する(S104)。このとき、CPU3は、カウンタ4をリセットさせ、カウンタ4に当該距離算出用信号の立上りからカウントを開始させる。更に、CPU3は、タイマ5をリセットさせて計時を開始させる。そして、CPU3は、当該距離算出用信号が予め定められた時間(t3)内に携帯機2から返信されてくるか否かを判別する(S105)。送信部7は、当該距離算出用信号を125kHzの周波数の搬送波でASK変調する(図5・ASK)。そして、送信部7にてASK変調された距離算出用信号は、送信アンテナ9を介して送信される(図4・車載機1距離算出用信号)。このときCPU3は、距離算出用信号を送信してから前述した予め定められた時間(t3)内に受信部8にて復調された距離算出用信号が返信されてこないと判別すると、再び距離算出用信号を送信する。また、前述したようにタイマ5をリセットさせて計時を開始させ、カウンタ5をリセットさせてカウントを開始させる。尚、この距離算出用信号は、図5に示す波形(距離算出用信号(送信))に限るものではない。セキュリティーを高めるために、例えばCPU3から送信する都度信号の内容を変えても良いし(つまり距離算出用信号を示す波形が変わる)、一定時間ごとに信号の内容を変えても良い。
このように携帯者が車載機1からのエリア内確認信号Aを受信可能な通信可能範囲から出てしまうと、自動車の全てのドアがロックされることとなる。
CPU11は、エリア内確認信号Aが予め定められた期間(t2)送信されないと判別すると、インバータ21を動作状態とする(S203。図4・インバータ21)。
次に、携帯者が、通信可能範囲内に戻ってきた場合(図4・右のエリア内)について説明する。
携帯者が、通信可能範囲内に戻ってくると、車載機1からのASK変調された距離算出用信号を携帯機2の受信アンテナ18が受信する。復調部24は、ASK変調された距離算出用信号を復調する。このとき復調部24にて復調された車載機1からの距離算出用信号は、インバータ21が動作状態となっているため、そのまま変調部25に送信される(S205)。変調部25は、復調部24からの距離算出用信号を312MHzの周波数の搬送波でFSK変調する(図5・FSK)。変調部25にてFSK変調された距離算出用信号は、送信アンテナ19を介して送信される(図4・携帯機2距離算出用信号)。
FSK変調された距離算出用信号を車載機1の受信アンテナ10が受信すると、受信部8はFSK変調された距離算出用信号を復調する(図5・距離算出用信号(受信))。CPU3は、受信部8にて復調された携帯機2からの距離算出用信号が送信されたことを判別すると(S105・YES)、カウンタ4のカウント値を読み出す。そして、当該カウント値に基づいて、車載機1から携帯機2までの距離を算出する(S106)。尚、前述したように車載機1から携帯機2への通信においては、低周波数である125kHzの搬送波が用いられている。また、携帯機2から車載機1への通信においては、高周波である312MHzの搬送波が用いられている。よって携帯機2から車載機1への通信における位相差は、車載機1から携帯機2への通信の際生じる位相差に比べ無視できる程度となる。そのためCPU3から送信部7に送信した距離算出用信号と受信部8にて復調された距離算出用信号とは、125kHzの低周波数を用いたことにより意図的な位相差T1(図5)が生じることとなる。よって、前述したCPU3が読み出した当該カウント値は、当該位相差T1を示していることとなる。そして、CPU3は、Flashメモリ6にテーブルデータとして記憶されている実験からもとめられた当該カウント値に対応する距離を読み出す。よって、CPU3は、当該位相差T1を示す当該カウント値を用いて、車載機1から携帯機2までの距離を算出することが可能となる。そして、CPU3は、携帯機2が車載機1から予め定められた距離(例えば1m)未満にあるか否かを判別する(S108)。尚、本実施形態においては、カウンタ4のカウント値によって、車載機1から携帯機2までの距離が予め定められた距離未満であるか否かを判別しているがこれに限るものではない。例えば、CPU3は、CPU3から送信部7に距離算出用信号を送信させたときにタイマ5を計時させ、受信部8にて復調された携帯機2からの距離算出用信号が送信されたときのタイマ5が計時する時間を読み出す。そして、タイマ5が計時する当該時間を用いて車載機1から携帯機2までの距離が予め定められた距離未満であるか否かを判別することも可能である。また、CPU3による車載機1から携帯機2までの距離の判別は、1回に限るものでもない。例えば、複数回(図4においては3回)車載機1から携帯機2までの距離の判別を行って、全ての判別において当該距離が予め定められた距離未満であると判別した場合、次の処理にCPU3が進むようにしても良い。そうすることによって、より確実に車載機1から携帯機2までの距離を判別することが可能となる。CPU3は、算出した車載機1から携帯機2までの距離が予め定められた距離未満であると判別すると(S108・YES)、送信部7に識別信号を送信する(S109)。送信部7は、当該識別信号を125kHzの周波数の搬送波でASK変調する。そして、送信部7からのASK変調された識別信号は、送信アンテナ9を介して送信される(図4・車載機1識別信号)。
ASK変調された識別信号を携帯機2の受信アンテナ18が受信すると、復調部24は、ASK変調された識別信号を復調する。CPU11は、復調部24にて復調された車載機1からの識別信号が送信されたことを判別すると(S206・YES)、インバータ21を不動作状態とする(S207。図4・インバータ21)。
次に、車載機1のCPU3は、送信部7にコード読出信号を送信する(S110)。そして、CPU3は、受信部8にて復調された携帯機2からのコード信号が送信されてくるか否かを判別する(S111)。送信部7は、当該コード読出信号を125kHzの周波数の搬送波でASK変調する。そして、送信部7からのASK変調されたコード読出信号は、送信アンテナ9を介して送信される(図4・車載機1コード読出信号)。
ASK変調されたコード読出信号を携帯機2の受信アンテナ18が受信すると、復調部24は、ASK変調されたコード読出信号を復調する。CPU11は、復調部24にて復調された車載機1からのコード読出信号が送信されたことを判別すると(S208・YES)、Flashメモリ13からコード信号を読み出す。そして、CPU11は、変調部25に当該コード信号を送信する(S209)。変調部25は、CPU11からのコード信号を312MHzの周波数の搬送波でFSK変調する。変調部25にてFSK変調されたコード信号は、送信アンテナ19を介して送信される(図4・携帯機2コード信号)。
FSK変調されたコード信号を車載機1の受信アンテナ10が受信すると、受信部8はFSK変調されたコード信号を復調する。CPU3は、受信部8にて復調された携帯機2からのコード信号が送信されたことを判別すると(S111・YES)、携帯機2からのコード信号と照合すべくFlashメモリ6からコード信号を読み出す。そして、CPU3は、携帯機2からのコード信号とFlashメモリ6からのコード信号が所定の関係を有しているか否かを判別する(S112)。そして、CPU3は、携帯機2からのコード信号とFlashメモリ6からのコード信号が所定の関係を有していると判別すると(S112・YES)、暗号化個人データ読出信号を送信部7に送信する(S113)。そして、CPU3は、受信部8にて復調された携帯機2からの暗号化個人データが送信されてくるか否かを判別する(S114)。送信部7は、当該暗号化個人データ読出信号を125kHzの周波数の搬送波でASK変調する。そして、送信部7からのASK変調された暗号化個人データ読出信号は、送信アンテナ9を介して送信される(図4・車載機1暗号化個人データ読出信号)。
ASK変調された暗号化個人データ読出信号を携帯機2の受信アンテナ18が受信すると、復調部24は、ASK変調された暗号化個人データ読出信号を復調する。CPU11は、復調部24にて復調された暗号化個人データ読出信号が送信されたことを判別すると(S210・YES)、Flashメモリ13から暗号化個人データを読み出す。そして、CPU11は、変調部25に当該暗号化個人データを送信する(S211)。変調部25は、CPU11からの暗号化個人データを312MHzの周波数の搬送波でFSK変調する。変調部25にてFSK変調された暗号化個人データは、送信アンテナ19を介して送信される(図4・携帯機2暗号化個人データ)。
FSK変調された暗号化個人データを車載機1の受信アンテナ10が受信すると、受信部8はFSK変調された暗号化個人データを復調する。CPU3は、受信部8にて復調された携帯機2からの暗号化個人データが送信されたことを判別すると(S114・YES)、Flashメモリ6に記憶されている暗号化解読プログラムに基づいて、当該暗号化個人データの解読を行う(S115)。そして、CPU3は、携帯機2からの暗号化個人データの解読を終えると(以下、解読後の暗号化個人データを解読後個人データという)、Flashメモリ6に記憶されている個人データを読み出す。CPU3は、解読後個人データとFlashメモリ6からの個人データとが一致しているか否か判別する(S116)。そして、CPU3は、解読後個人データとFlashメモリ6からの個人データが一致すると判別すると(S116・YES)、入力確認信号を送信部7に送信する。そして、CPU3は、受信部8にて復調された携帯機2からの入力信号が送信されてくるか否かを判別する(S118)。送信部7は、当該入力確認信号を125kHzの周波数の搬送波でASK変調する。そして、送信部7からのASK変調された入力確認信号は、送信アンテナ9を介して送信される(図4・車載機1入力確認信号)。
ASK変調された入力確認信号を携帯機2の受信アンテナ18が受信すると、復調部24は、ASK変調された入力確認信号を復調する。CPU11は、復調部24にて復調された入力確認信号が送信されたことを判別すると(S212・YES)、フラグ23に記憶されている情報を読み出す。このときのフラグ23に記憶されている情報とは、前述したように携帯者が運転席側のドアをアンロックしたい場合、携帯者が切替スイッチ(不図示)を一方側に切り替えることによって指示信号が入力部12に入力され、入力部12が当該指示信号に基づいてフラグ23に記憶した情報“1”である。或いは、前述したように携帯者が助手席側のドアをアンロックしたい場合、携帯者が切替スイッチ(不図示)を他方側に切り替えることによって指示信号が入力部12に入力され、入力部12が当該指示信号に基づいてフラグ23に記憶した情報“0”である。本実施形態では、例えば携帯者が荷物を持っており、当該荷物を助手席に置きたいと考え切替スイッチを他方側に切り替えているものとして説明する。そのため、入力部12には切替スイッチを他方側に切り替えることによって指示信号が入力され、フラグ23には例えば“0”が記憶されていることとする。CPU11は、フラグ23に記憶されている“0”に応じた入力信号を変調部25に送信する(S213)。変調部25は、CPU11からの入力信号を312MHzの周波数の搬送波でFSK変調する。変調部25でFSK変調された入力信号は、送信アンテナ19を介して送信される(図4・携帯機2入力信号)。
FSK変調された入力信号を車載機1の受信アンテナ10が受信すると、受信部8はFSK変調された入力信号を復調する。CPU3は、受信部8にて復調された携帯機2からの入力信号が送信されたことを判別すると(S118・YES)、当該入力信号が“1”に応じた入力信号であるか否かを判別する(S119)。そして、CPU3は、当該入力信号が“1”に応じた入力信号でないと判別すると(S119・NO)、自動車の助手席側のドアのみをアンロックすべく、前述した制御部(不図示)に指示信号を送信する(S121)。そして、CPU3からの当該指示信号を受信した制御部は、自動車の助手席側のドアをアンロックさせる。また、CPU3は、入力信号が“1”に応じた入力信号であると判別すると(S119・YES)、自動車の運転席側のドアのみをアンロックすべく前述した制御部に指示信号を送信する(S120)。そして、CPU3からの当該指示信号を受信した制御部は、自動車の運転席側のドアをアンロックさせる。
このように、携帯者が例えば切替スイッチにて選択した自動車のドアをアンロックさせることが可能となる。尚、本実施形態においては、運転席側又は助手席側のドアのアンロックを切替スイッチに選択することを説明しているがこれに限るものではない。例えば、自動車に設けられている全てのドアに対応したボタンを設け、携帯者がアンロックさせたいドアに対応したボタンを押下することにより、押下信号が入力部12に入力される。そして、入力部12に記憶されている押下信号に応じた情報を入力信号として車載機1に送信しても良い。そうすることによって、携帯者のアンロックしたいドアの選択肢をより多く設けることが可能となる。
<<第2の実施形態>>
===通信管理システム、通信管理装置、通信装置の全体構成===
図6、図7を参照しつつ、本発明に係る通信管理システム、通信管理装置、通信装置について説明する。図6は、本発明に係る通信管理システム、通信管理装置、通信装置の全体構成の一例を示す機能ブロック図である。図7は、車載機1A、1B、1C、1Dと携帯機2との距離を示す図である。本実施形態においては、第1の実施形態における通信管理システムの車載機1、通信管理装置である車載機1、通信装置の相手側通信装置である車載機1を4つ設ける(車載機1A、1B、1C、1D)。そして、図7における+X方向を自動車の前方方向とすると、例えば、車載機1Aは前方左側ドア(例えば助手席側ドア)に設けられ、車載機1Bは前方右側ドア(例えば運転席側ドア)に設けられ、車載機1Cは後方左側ドアに設けられ、車載機1Dは後方右側ドアに設けられるものとする。また、CPU90は、車載機1A、1B、1C、1Dが設けられた自動車内部に設けられるものとする。携帯機2は自動車のキー(鍵)に設けられているものとする。そして、携帯者と最も短い距離にある車載機が設けられたドアをアンロックべく通信管理システム、通信管理装置、通信装置を用いる場合について説明する。そのため、通信管理システムは、車載機1A、1B、1C、1D、携帯機2、CPU90から構成される。また、位置検出通信装置は車載機1A、1B、1C、1D、CPU90から構成され、相手側通信装置は携帯機2に用いられるものとする。更に、通信装置は携帯機2に用いられ、相手側通信装置は車載機1A、1B、1C、1D、CPU90から構成される。また、図6において前述した図1と同様の構成であるものは、同じ番号を付して説明を省略するものとする。更に、図6において車載機1A、1B、1C、1Dは、図1における車載機1と同様の構成のものであり、便宜上同じ番号に記号を付加して説明を省略するものとする。
===通信管理システム、通信管理装置、通信装置の全体構成===
図6、図7を参照しつつ、本発明に係る通信管理システム、通信管理装置、通信装置について説明する。図6は、本発明に係る通信管理システム、通信管理装置、通信装置の全体構成の一例を示す機能ブロック図である。図7は、車載機1A、1B、1C、1Dと携帯機2との距離を示す図である。本実施形態においては、第1の実施形態における通信管理システムの車載機1、通信管理装置である車載機1、通信装置の相手側通信装置である車載機1を4つ設ける(車載機1A、1B、1C、1D)。そして、図7における+X方向を自動車の前方方向とすると、例えば、車載機1Aは前方左側ドア(例えば助手席側ドア)に設けられ、車載機1Bは前方右側ドア(例えば運転席側ドア)に設けられ、車載機1Cは後方左側ドアに設けられ、車載機1Dは後方右側ドアに設けられるものとする。また、CPU90は、車載機1A、1B、1C、1Dが設けられた自動車内部に設けられるものとする。携帯機2は自動車のキー(鍵)に設けられているものとする。そして、携帯者と最も短い距離にある車載機が設けられたドアをアンロックべく通信管理システム、通信管理装置、通信装置を用いる場合について説明する。そのため、通信管理システムは、車載機1A、1B、1C、1D、携帯機2、CPU90から構成される。また、位置検出通信装置は車載機1A、1B、1C、1D、CPU90から構成され、相手側通信装置は携帯機2に用いられるものとする。更に、通信装置は携帯機2に用いられ、相手側通信装置は車載機1A、1B、1C、1D、CPU90から構成される。また、図6において前述した図1と同様の構成であるものは、同じ番号を付して説明を省略するものとする。更に、図6において車載機1A、1B、1C、1Dは、図1における車載機1と同様の構成のものであり、便宜上同じ番号に記号を付加して説明を省略するものとする。
CPU90は、車載機1A、1B、1C、1Dを統括制御する。
車載機1Aは、CPU3A、カウンタ4A、タイマ5A、Flashメモリ6A、送信部7A、受信部8A、送信アンテナ9A、受信アンテナ10A、OSC26Aを有している。
CPU3Aは、前述したエリア内確認信号Bが予め定められた時間内に、携帯機2から送信されてこないと判別すると、自動車のドアをロックするための指示信号をCPU90に送信する。また、CPU3Aは、CPU90からの指示信号に基づいて距離判別信号を送信部7Aに送信する。そして、CPU3Aは、第1の実施形態のとおりカウンタ4Aのカウント値に基づいて、車載機1Aから携帯機2までの距離を算出する。CPU3Aは、算出した車載機1Aから携帯機2までの距離情報をCPU90に送信する。
車載機1B、1C、1Dの構成は、前述した車載機1Aと同様の構成である。尚、車載機1A、1B、1C、1Dは、同時にCPU90からの指示に基づいて前述した処理を行っても良いし、順次前述した処理を行っても良い。
CPU90は、例えば全ての車載機1A、1B、1C、1Dから自動車のドアをロックさせるための指示信号を受信すると、前述した制御部(不図示)に自動車のドアをロックさせるべく指示信号を送信する。そして、CPU90は、CPU3A、3B、3C、3Dに車載機1A、1B、1C、1Dから携帯機2までの距離を算出させるための指示信号を車載機1A、1B、1C、1Dに送信する。CPU90は、CPU3A、3B、3C、3Dが算出した車載機1A、1B、1C、1Dから携帯機2までの距離情報が送信される。CPU90は、CPU3A、3B、3C、3Dが算出した距離情報に基づいて、携帯機2からの距離が最も短い距離にある車載機を判別する。この携帯機2からの距離が最も短い距離にある車載機の判別においてCPU90は、メモリ(不図示)に記憶された携帯機2からの距離が最も短い距離にある車載機を判別するためのプログラムデータを読み出す。そして、CPU90による当該プログラムの演算処理において、車載機1A、1B、1C、1Dからの距離情報を比較することによって、携帯機2からの距離が最も短い距離にある車載機を判別することができる。例えば、車載機1Aが算出した携帯機2までの距離が80cm、車載機1Bが算出した携帯機2までの距離が230cm、車載機1Cが算出した携帯機2までの距離が50cm、車載機1Dから携帯機2までの距離が210cmであったとする。そのとき、CPU90は、車載機1Cが携帯機2からの距離が最も短い距離にある車載機であると判別する。そして、前述した制御部に後方左側ドアをアンロックすべく指示信号を送信する。CPU90からの当該指示信号を受信した制御部は、当該指示信号に基づいて後方左側ドアをアンロックさせる。
携帯機2は、第1の実施形態で説明したとおりである。
===通信管理システム、通信管理装置、通信装置の動作===
図6乃至図9を参照しつつ本発明に係る通信管理システム、通信管理装置、通信装置の動作について説明する。図8、図9は、本発明に係る通信管理システム、通信管理装置と相手側通信装置、通信装置と相手側通信装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図6乃至図9を参照しつつ本発明に係る通信管理システム、通信管理装置、通信装置の動作について説明する。図8、図9は、本発明に係る通信管理システム、通信管理装置と相手側通信装置、通信装置と相手側通信装置の動作の一例を示すフローチャートである。
尚、本実施形態においては、携帯者が前述した通信可能範囲内に戻ってきた場合について説明する。また、インバータ21は不動作状態であるものとする。
以下、車載機1Aの動作について説明するが車載機1B、1C、1Dについても同様の動作であるものとする。
携帯者が、通信可能範囲内に戻ってくると、車載機1AからのASK変調された距離算出用信号を携帯機2の受信アンテナ18が受信する。復調部24は、ASK変調された距離算出用信号を復調する。このとき復調部24にて復調された車載機1Aからの距離算出用信号は、インバータ21が動作状態となっているため、そのまま変調部25に送信される(S404)。変調部25は、復調部24からの距離算出用信号を312MHzの周波数の搬送波でFSK変調する。変調部25にてFSK変調された距離算出用信号は、送信アンテナ19を介して送信される。
FSK変調された距離算出用信号を車載機1Aの受信アンテナ10Aが受信すると、受信部8AはFSK変調された距離算出用信号を復調する。CPU3Aは、受信部8にて復調された携帯機2からの距離算出用信号が送信されたことを判別すると(S305・YES)、カウンタ4Aのカウント値を読み出す。そして、CPU3Aは当該カウント値に基づいて、車載機1Aから携帯機2までの距離(図7・一点鎖線A)を算出する(S306)。尚、このときのCPU3Aによる車載機1Aから携帯機2までの距離算出方法は、第1の実施形態と同様である。そして、CPU3Aは、携帯機2が車載機1Aから予め定められた距離未満にあるか否かを判別する(S310)。同様に、車載機1BのCPU3Bは、車載機1Bから携帯機2までの距離(図7・二点鎖線B)を算出する(S307)。そして、携帯機2が車載機1Bから予め定められた距離未満にあるか否かを判別する(S310)。また同様に、車載機1CのCPU3Cは、車載機1Cから携帯機2までの距離(図7・点線C)を算出する(S308)。そして、携帯機2が車載機1Cから予め定められた距離未満にあるか否かを判別する(S310)。また同様に、車載機1DのCPU3Dは、車載機1Dから携帯機2までの距離(図7・実線D)を算出する(S309)。そして、携帯機2が車載機1Dから予め定められた距離未満にあるか否かを判別する(S310)。尚、本実施形態においては、CPU3A、3B、3C、3Dが算出した車載機1A、1B、1C、1Dから携帯機2までの距離を、当該CPU3A、3B、3C、3Dにて携帯機2が予め定められた距離未満にあるか否かを判別しているがこれに限るものではない。例えば、CPU3A、3B、3C、3Dが算出した車載機1A、1B、1C、1Dから携帯機2までの距離をCPU90に送信して、CPU90が当該各距離が予め定められた距離未満であるか否かを判別しても良い。そして、CPU90は、全ての各距離が予め定められた距離未満であると判別するとCPU3A、3B、3C、3Dに識別信号を送信させるべく、指示信号を車載機1A、1B、1C、1Dに送信してもよい。そうすることによって、より確実に携帯機2が予め定められた距離未満にあるか否かを判別することが可能となる。
CPU3Aは、算出した車載機1Aから携帯機2までの距離が予め定められた距離未満であると判別すると(S310・YES)、送信部7Aに識別信号を送信する(S311)。送信部7Aは、当該識別信号を125kHzの周波数の搬送波でASK変調する。そして、送信部7AからのASK変調された識別信号は、送信アンテナ9Aを介して送信される。
ASK変調された識別信号を携帯機2の受信アンテナ18が受信すると、復調部24は、ASK変調された識別信号を復調する。CPU11は、復調部24にて復調された車載機1Aからの識別信号が送信されたことを判別すると(S405・YES)、インバータ21を不動作状態とする(S406)。
次に、車載機1AのCPU3Aは、送信部7Aにコード読出信号を送信する(S312)。そして、CPU3Aは、受信部8Aにて復調された携帯機2からのコード信号が送信されてくるか否かを判別する(S313)。送信部7Aは、当該コード読出信号を125kHzの周波数の搬送波でASK変調する。そして、送信部7AからのASK変調されたコード読出信号は、送信アンテナ9Aを介して送信される。
ASK変調されたコード読出信号を携帯機2の受信アンテナ18が受信すると、復調部24は、ASK変調されたコード読出信号を復調する。CPU11は、復調部24にて復調された車載機1Aからのコード読出信号が送信されたことを判別すると(S407・YES)、Flashメモリ13からコード信号を読み出す。そして、CPU11は、変調部25に当該コード信号を送信する(S408)。変調部25は、CPU11からのコード信号を312MHzの周波数の搬送波でFSK変調する。変調部25にてFSK変調されたコード信号は、送信アンテナ19を介して送信される。
FSK変調されたコード信号を車載機1Aの受信アンテナ10Aが受信すると、受信部8AはFSK変調されたコード信号を復調する。CPU3Aは、受信部8Aにて復調された携帯機2からのコード信号が送信されたことを判別すると(S313・YES)、携帯機2からのコード信号と照合すべくFlashメモリ6Aからコード信号を読み出す。そして、CPU3Aは、携帯機2Aからのコード信号とFlashメモリ6Aからのコード信号が所定の関係を有しているか否かを判別する(S314)。そして、CPU3Aは、携帯機2からのコード信号とFlashメモリ6Aからのコード信号が所定の関係を有していると判別すると(S314・YES)、暗号化個人データ読出信号を送信部7Aに送信する(S315)。そして、CPU3Aは、受信部8Aにて復調された携帯機2からの暗号化個人データが送信されてくるか否かを判別する(S316)。送信部7Aは、当該暗号化個人データ読出信号を125kHzの周波数の搬送波でASK変調する。そして、送信部7AからのASK変調された暗号化個人データ読出信号は、送信アンテナ9Aを介して送信される。
ASK変調された暗号化個人データ読出信号を携帯機2の受信アンテナ18が受信すると、復調部24は、ASK変調された暗号化個人データ読出信号を復調する。CPU11は、復調部24にて復調された暗号化個人データ読出信号が送信されたことを判別すると(S409・YES)、Flashメモリ13から暗号化個人データを読み出す。そして、CPU11は、変調部25に当該暗号化個人データを送信する(S410)。変調部25は、CPU11からの暗号化個人データを312MHzの周波数の搬送波でFSK変調する。変調部25にてFSK変調された暗号化個人データは、送信アンテナ19を介して送信される。
FSK変調された暗号化個人データを車載機1Aの受信アンテナ10Aが受信すると、受信部8AはFSK変調された暗号化個人データを復調する。CPU3Aは、受信部8Aにて復調された携帯機2からの暗号化個人データが送信されたことを判別すると(S316・YES)、Flashメモリ6Aに記憶されている暗号化解読プログラムに基づいて、当該暗号化個人データの解読を行う(S317)。そして、CPU3Aは、携帯機2からの暗号化個人データの解読を終えると、Flashメモリ6Aに記憶されている個人データを読み出す。CPU3Aは、解読後個人データとFlashメモリ6Aからの個人データとが一致しているか否か判別する(S318)。そして、CPU3Aは、解読後個人データとFlashメモリ6Aからの個人データが一致すると判別すると(S318・YES)、個人データが一致したことの結果情報とともに車載機1Aから携帯機2までの距離を距離情報としてCPU90に送信する。同様に、CPU3Bは、携帯機2からの解読後個人データとFlashメモリ6Bからの個人データが一致すると判別すると(S318・YES)、個人データが一致したことの結果情報とともに車載機1Bから携帯機2までの距離を距離情報としてCPU90に送信する。また同様に、CPU3Cは、携帯機2からの解読後個人データとFlashメモリ6Cからの個人データが一致すると判別すると(S318・YES)、個人データが一致したことの結果情報とともに車載機1Cから携帯機2までの距離を距離情報としてCPU90に送信する。また同様に、CPU3Dは、携帯機2からの解読後個人データとFlashメモリ6Dからの個人データが一致すると判別すると(S318・YES)、個人データが一致したことの結果情報とともに車載機1Dから携帯機2までの距離を距離情報としてCPU90に送信する。CPU90は、CPU3A、3B、3C、3Dからの距離情報に基づいて、携帯機2からの距離が最も短い距離にある車載機を判別する(S319)。例えば、本実施形態においては、CPU3Cが算出した距離(図7・点線)が最も短い距離であるとCPU90が判別したものとする。CPU90は、CPU3Cが算出した距離が最も短い距離であるものと判別すると、前述した制御部(不図示)に、車載機1Cが設けられた後方左側ドアをアンロックすべく指示信号を送信する。CPU90からの当該指示信号を受信した制御部は、当該指示信号に基づいて後方左側ドアをアンロックさせる。
このように、携帯者が車載機1A、1B、1C、1Dが設けられた自動車に近づき通信可能範囲内に入ると、携帯者との距離が最も短いドアをアンロックさせることが可能となる。尚、本実施形態においては、携帯者との距離が最も近いドアをアンロックさせているがこれに限るものではない。例えば、CPU90は、CPU3Dが算出した距離が最も短いと判別すると、後方右側ドアと同様に自動車の右側である車載機1Bが設けられた前方右側ドアをアンロックするように設けても良い。つまり、CPU90が前方左右のどちらかのドアのみをアンロックするように設けても良い。そうすることによって、後方左右のドアに比べ、前方左右のドアのアンロックのみを必要とする携帯者のニーズに応えることが可能となる。また、本実施形態においては、車載機を4つ設けているがこれに限るものでもない。例えば図7におけるX方向Y方向(つまり2次元)で携帯者と自動車との距離を算出する場合、車載機を3つ設けることによって、携帯者と当該3つ設けられた車載機との距離のうち最も短い距離にある車載機を判別することが可能である。そうすることによって、不必要な車載機を自動車に設ける必要がなくなり車載機の製造・設置によるコストを軽減でき、またCPU90の前述した処理を軽減することが可能となる。
上述した実施形態によれば、複数のドアのうちアンロックさせたいドアを選択することが可能となる。更に、CPU3が携帯機2との間の距離が予め定められた距離未満であると判別したとき、選択されたドアをアンロックさせることが可能となる。
また、車載機1からの距離算出用信号をインバータ21にてそのまま返信することが可能となる。そのため、車載機1は、CPU3から送信した距離算出用信号と、携帯機2から返信された前記CPU3から送信した距離算出用信号と同じ距離算出用信号と、から携帯機2との間の距離を算出しているので、正確な距離を確実に算出することが可能となる。
また、車載機1から携帯機2への通信において、低周波数の搬送波で通信を行うことによって位相差を意図的に生じさせることができる。また、携帯機2から車載機1への通信において、高周波の搬送波で通信を行うことによって、車載機1から携帯機2への通信により生じた位相差に比べ無視できる程度の位相差とすることができる。つまり、車載機1から携帯機2への通信において意図的に生じさせた位相差によって、車載機1から携帯機2までの距離を算出することが可能となる。
また、CPU11にてインバータ21を動作状態とすることによって、距離算出用信号を車載機1に返信することができ、CPU3が携帯機2との間の距離を算出することが可能となる。更に、CPU11にてインバータ21を不動作状態とすることによって、以後車載機1から送信される信号が、携帯機2からそのまま返信されることがなくなる。よって例えば車載機1からの要求信号に応じて、所定の処理がなされた応答信号を携帯機2が送信することが可能となる。
また、低周波数の搬送波で通信を行う車載機1から携帯機2への通信においては、低周波数の搬送波による変調に適したASK変調を用いることによって、送信部7及び復調部24の回路構成が容易となり、ある程度混信しても車載機1から携帯機2へ送信することが可能となる。高周波数の搬送波で通信を行う携帯機2から車載機1への通信においては、高周波数の搬送波による変調に適したFSK変調を用いることによって、ノイズによる影響を受けにくくなり、携帯機2から車載機1への情報を損失することなく確実に送信することが可能となる。
また、車載機1から携帯機2への通信、及び携帯機2から車載機1への通信においてスペクトラム拡散にて通信を行うことにより、当該スペクトラム拡散にて送信された信号の秘匿性を高めることができ、また、妨害波・干渉波等に対する排除能力を著しく高めることができる。
また、位相差を検出するためのタイマ5と、所定周波数のクロックでカウントするカウンタ4と、カウント値に基づいてCPU3が携帯機2との間の距離を算出する基となる情報が記憶されているFlashメモリ6とを用いて、CPU3が携帯機2との距離を算出することを確実に行うことが可能となる。また、タイマ5及びカウンタ4が、CPU3が距離算出用信号を送信するごとにリセットされることにより、CPU3が送信したときの距離算出用信号と、受信したときの前記CPU3が送信した距離算出用信号と同じ距離算出用信号と、から携帯機2との間の距離をCPU3が確実に算出することが可能となる。
また、車載機1を自動車に設けることが可能となり、携帯機2との間の距離が予め定められた距離未満であるとCPU3が判別したとき、選択された自動車のドアをアンロックさせることが可能となる。また、携帯機2との間の距離が予め定められた距離以上であるとCPU3が判別したとき、自動車の全てのドアをロックすることが可能となる。つまり、キー(自動車の鍵)を鍵穴に差し込むことなく、CPU3の判別結果により、自動車のドアのアンロック又はロックを行うことが可能となり、更にアンロックさせる自動車のドアを選択することが可能となる。
更に、CPU3A、3B、3C、3Dが算出した携帯機2との間の距離が予め定められた距離未満であると判別したとき、このときのCPU3A、3B、3C、3Dにて算出された複数の距離に応じて複数のドアの何れかのドアを、CPU90がアンロックさせることが可能となる。
===その他の実施の形態===
以上、本発明に係る通信管理システム、通信管理装置、通信装置における、選択したドアのアンロック、及び複数の車載機から携帯機までの距離に応じたドアのアンロックについて説明したが、上記の説明は、本発明の理解を容易とするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得る。
以上、本発明に係る通信管理システム、通信管理装置、通信装置における、選択したドアのアンロック、及び複数の車載機から携帯機までの距離に応じたドアのアンロックについて説明したが、上記の説明は、本発明の理解を容易とするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得る。
<<通信管理システム、通信管理装置、通信装置のその他の形態>>
本実施形態においては、自動車の前述した位置に車載機1A、1B、1C、1Dを設けているがこれに限るものではない。
本実施形態においては、自動車の前述した位置に車載機1A、1B、1C、1Dを設けているがこれに限るものではない。
例えば、車載機1A、1B、1C、1Dが設けられた位置に、受信部8Aと受信アンテナ10A、受信部8Bと受信アンテナ10B、受信部8Cと受信アンテナ10C、受信部8Dと受信アンテナ10Dのみを設けても良い。その場合、車載機を例えば1つのみ設け、当該車載機にCPU3、送信部7、送信アンテナ9、OSC26、Flashメモリ6、タイマ5、カウンタ4を設ける。そして、前述したようにCPU3からの距離算出用信号が、送信部7を介して送信アンテナ9から送信される。そしてCPU3は、携帯機2から返信される距離算出用信号を受信アンテナ10A、10B、10C、10Dを介して受信部8A、8B、8C、8Dが例えば受信した順に、当該距離算出用信号を受信した受信アンテナから携帯機2までの距離を算出する。そして、CPU90は、CPU3が算出した受信アンテナ10A、10B、10C、10Dから携帯機2までの各距離情報に基づいて、当該各距離情報に応じたドアをアンロックすべくCPU90に指示信号を送信するように設けても良い。そうすることによって、CPU3にて算出された携帯機2との間の距離が予め定められた距離未満であると判別したとき、このときのCPU3にて算出された複数の距離に応じて複数のドアの何れかのドアをCPU90がアンロックさせることが可能となる。
<<通信管理システム、通信管理装置、通信装置の適用>>
本実施形態では、通信管理システム、通信管理装置、通信装置を自動車のドアをキー操作せずにアンロック又はロックするパッシブキーレスエントリーシステムに用いているが、本発明の適用対象はこれに限るものではない。
本実施形態では、通信管理システム、通信管理装置、通信装置を自動車のドアをキー操作せずにアンロック又はロックするパッシブキーレスエントリーシステムに用いているが、本発明の適用対象はこれに限るものではない。
例えば居場所を特定する必要がある人(例えば園児又は老人。以下、被監視者という)に携帯機2を持たせ、車載機1A、1B、1C、1Dと同一の機能を有する監視装置A、B、C、Dを被監視者を監視する者(以下、監視者という)が管理する。そして、当該監視装置A、B、C、Dから前述したエリア内確認信号Aを送信させる。仮に被監視者が通信可能範囲を出てしまった場合、当該被監視者が通信可能範囲を出る直前の監視装置A、B、C、Dが受信した前述したエリア内確認信号Bに基づいて、被監視者が通信可能範囲を出た方向を監視者が容易に知ることが可能となる。なぜならば、監視装置は、エリア内確認信号Aを送信してから予め定められた時間内にエリア内確認信号Bが送信されてくるか否かを判別する。そのため、被監視者の最も近傍にある監視装置には、エリア内確認信号Bが最も早く送信されてくることとなる。よって、被監視者が通信可能範囲を出た方向が、当該被監視者の最も近傍にある監視装置によって判別することができる。そのため、監視者による被監視者の探索がより確実なものとなる。よって被監視者が通信可能範囲を出てしまったことによる事故を未然に防ぐことが可能となる。
また、例えば携帯機2を自宅のキーとして用いても良い。この場合、車載機1と同一の機能を有する管理装置を自宅のドアに設け、第1の実施形態のとおりに自宅のドアをキー操作せずにアンロック又はロックするように用いることが可能となる。同様に自宅以外の建物等へ入るときなどにも用いることが可能である。
<<携帯機が予め定められた距離未満でないと車載機が判別した場合の適用>>
例えば前述したように車載機1のCPU3が、携帯機2が車載機1からあらかじめ定められた距離以上であると判別したした場合、車載機1は携帯機2との通信をストップするように設けても良い(図2・S123、図3・S322)。これによって車載機1と携帯機2の通信において、いわゆるリレーアタックが行われた場合、当該車載機1が設けられた自動車の窃盗を防止することが可能となる。このリレーアタックとは、携帯者が通信可能範囲から出てしまうことにより本来であれば車載機1と携帯機2の通信ができなくなる状態であっても、中継機を用いることによって車載機1と携帯機2の通信を可能とさせ、自動車のドアをアンロックとさせて当該自動車を盗む窃盗手口のことをいう。尚、携帯者が再び通信可能範囲に戻ってきても、前述したように車載機1は携帯機2との通信をストップしているためドアはアンロックされない。この場合、携帯者はキーを鍵穴に差し込むことによりドアをアンロックする。その際、制御部(不図示)は、キーが鍵穴に差し込まれたことによりドアがアンロックされたことに基づく信号を受信する。制御部は、当該信号に基づいて、車載機1が携帯機2との通信を開始するための通信開始信号をCPU3に送信する。CPU3は、通信開始信号を受信すると(図2・S124、図8・S323)、再び携帯機2との通信を開始する。
例えば前述したように車載機1のCPU3が、携帯機2が車載機1からあらかじめ定められた距離以上であると判別したした場合、車載機1は携帯機2との通信をストップするように設けても良い(図2・S123、図3・S322)。これによって車載機1と携帯機2の通信において、いわゆるリレーアタックが行われた場合、当該車載機1が設けられた自動車の窃盗を防止することが可能となる。このリレーアタックとは、携帯者が通信可能範囲から出てしまうことにより本来であれば車載機1と携帯機2の通信ができなくなる状態であっても、中継機を用いることによって車載機1と携帯機2の通信を可能とさせ、自動車のドアをアンロックとさせて当該自動車を盗む窃盗手口のことをいう。尚、携帯者が再び通信可能範囲に戻ってきても、前述したように車載機1は携帯機2との通信をストップしているためドアはアンロックされない。この場合、携帯者はキーを鍵穴に差し込むことによりドアをアンロックする。その際、制御部(不図示)は、キーが鍵穴に差し込まれたことによりドアがアンロックされたことに基づく信号を受信する。制御部は、当該信号に基づいて、車載機1が携帯機2との通信を開始するための通信開始信号をCPU3に送信する。CPU3は、通信開始信号を受信すると(図2・S124、図8・S323)、再び携帯機2との通信を開始する。
1 車載機
2 携帯機
3、11、90 CPU
4 カウンタ
5、27 タイマ
6、13 Flashメモリ
7 送信部
8 受信部
9、19 送信アンテナ
10、18 受信アンテナ
12 入力部
14 DET
15 変調器
16、17 RF
20、21、22 インバータ
23 フラグ
24 復調部
25 変調部
26 OSC
2 携帯機
3、11、90 CPU
4 カウンタ
5、27 タイマ
6、13 Flashメモリ
7 送信部
8 受信部
9、19 送信アンテナ
10、18 受信アンテナ
12 入力部
14 DET
15 変調器
16、17 RF
20、21、22 インバータ
23 フラグ
24 復調部
25 変調部
26 OSC
Claims (13)
- 第1通信装置と第2通信装置との間の距離に基づいて、複数のドアをアンロック又はロックさせる通信管理システムであって、
前記第1通信装置は、
前記複数のドアの側に設けられ、
前記第2通信装置との間の距離を算出するための距離算出用信号を送信する第1送信部と、
前記第2通信装置からの前記距離算出用信号に応じた信号を受信することによって、送信したときの当該距離算出用信号と、受信したときの当該距離算出用信号に応じた信号と、の位相差を検出する検出部と、
前記検出部にて検出された前記位相差に基づいて、前記第2通信装置との間の距離を算出する算出部と、
前記算出部にて算出された前記第2通信装置との間の距離が予め定められた距離未満であるか否かを判別する判別部と、を備え、
前記第2通信装置は、
前記複数のドアのうちアンロックさせるドアを選択する選択部と、
前記選択部にて選択されたドアのアンロックを示すドア選択情報を送信する第2送信部と、を備え、
前記算出部にて算出された前記第2通信装置との間の距離が前記予め定められた距離未満であると前記判別部が判別したときの判別結果に基づいて、前記第2送信部からの前記ドア選択情報に基づき前記選択部にて選択されたドアをアンロックさせる、
ことを特徴とする通信管理システム。 - 前記第2通信装置は、
前記第1通信装置から送信された前記距離算出用信号を返信する返信部を備え、
前記検出部は、
前記返信部にて返信された前記距離算出用信号を受信することによって、送信したときの当該距離算出用信号と、受信したときの当該距離算出用信号と、の位相差を検出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の通信管理システム。 - 前記第1通信装置は、
前記距離算出用信号を第1の周波数の搬送波で変調する第1変調部と、前記第2通信装置からの前記第1の周波数よりも高い第2の周波数の搬送波で変調された前記距離算出用信号を復調する第1復調部と、を有し、
前記第2通信装置は、
前記第1通信装置からの前記第1変調部にて変調された前記距離算出用信号を復調する第2復調部と、前記第2復調部にて復調された前記距離算出用信号を前記第2の周波数の搬送波で変調する第2変調部と、を有する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の通信管理システム。 - 前記第2通信装置は、
前記距離算出用信号を返信すべく前記返信部を動作状態とする切替部を有し、
前記第1通信装置は、
前記第2通信装置との間の距離を前記算出部にて算出すべく前記返信部を動作状態とするための切替信号を送信し、
前記切替部は、前記第1通信装置からの前記切替信号に基づいて前記返信部を動作状態とする、
ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の通信管理システム。 - 前記第1変調部は、前記距離算出用信号を前記第1の周波数の搬送波でASK変調し、
前記第2復調部は、前記第1通信装置からの前記第1変調部にてASK変調された前記距離算出用信号を復調し、
前記第2変調部は、前記第2復調部にて復調された前記距離算出用信号を前記第2の周波数の搬送波でFSK変調し、
前記第1復調部は、前記第2通信装置からの前記第2変調部にてFSK変調された前記距離算出用信号を復調する、
ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の通信管理システム。 - 前記第1通信装置と前記第2通信装置との通信をスペクトラム拡散を用いて行うべく、
前記第1変調部は、前記距離算出用信号を前記第1の周波数の搬送波で1次変調した後、前記第1の周波数の搬送波で1次変調された前記距離算出用信号を2次(拡散)変調し、
前記第2復調部は、前記第1通信装置からの前記第1変調部にて2次(拡散)変調された前記距離算出用信号を逆拡散して復調し、
前記第2変調部は、前記第2復調部にて逆拡散して復調された前記距離算出用信号を前記第2の周波数の搬送波で1次変調した後、前記第2の周波数の搬送波で1次変調された前記距離算出用信号を2次(拡散)変調し、
前記第1復調部は、前記第2通信装置からの前記第2変調部にて2次(拡散)変調された前記距離算出用信号を逆拡散して復調する、
ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の通信管理システム。 - 前記第1通信装置は、
前記第1送信部が前記距離算出用信号を送信するごとにリセットされ、前記第2通信装置から返信された前記距離算出用信号を前記第1通信装置が受信するまでの時間を計時するタイマと、
前記タイマがリセットされるごとにリセットされ、前記検出部にて検出された前記位相差を所定周波数のクロックでカウントするカウンタと、
前記カウンタのカウント値に基づいて、前記算出部が前記第2通信装置との間の距離を算出する基となる情報が記憶された記憶部と、を有し、
前記検出部は、
前記タイマが計時する前記時間を、送信したときの前記距離算出用信号と受信したときの前記距離算出用信号との前記位相差として検出し、
前記算出部は、
前記カウンタが前記位相差を前記所定周波数のクロックでカウントしたときのカウント値と、前記記憶部に記憶された情報とに基づいて、前記第2通信装置との間の距離を算出する、
ことを特徴とする請求項2乃至請求項6の何れかに記載の通信管理システム。 - 前記第1通信装置は複数のドアを備えた自動車に設けられ、
前記選択部は、前記自動車の前記複数のドアのうちアンロックさせるドアを選択し、
前記第2送信部は、前記選択部にて選択された前記自動車のドアのアンロックを示すドア選択情報を送信し、
前記算出部にて算出された前記第2通信装置との間の距離が前記予め定められた距離未満であると前記判別部が判別したときの判別結果に基づいて、前記第2送信部からの前記ドア選択情報に基づき前記選択部にて選択されたドアをアンロックさせ、
前記算出部にて算出された前記第2通信装置との間の距離が前記予め定められた距離以上であると前記判別部が判別したときの判別結果に基づいて、前記自動車の前記複数のドアをロックさせる、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れかに記載の通信管理システム。 - 複数の第1通信装置と第2通信装置との間の複数の距離に基づいて、複数のドアをアンロック又はロックさせる通信管理システムであって、
前記複数の第1通信装置は、それぞれ、
前記複数のドアの数に応じて設けられ、
前記第2通信装置との間の距離を算出するための距離算出用信号を送信する第1送信部と、
前記第2通信装置からの前記距離算出用信号に応じた信号を受信することによって、送信したときの当該距離算出用信号と、受信したときの当該距離算出用信号に応じた信号と、の位相差を検出する検出部と、
前記検出部にて検出された前記位相差に基づいて、前記第2通信装置との間の距離を算出する算出部と、
前記算出部にて算出された前記第2通信装置との間の距離が予め定められた距離未満であるか否かを判別する判別部と、を備え、
前記第2通信装置は、
前記複数の第1通信装置から送信された前記距離算出用信号に応じた信号を送信する第2送信部を備え、
前記算出部にて算出された前記第2通信装置との間の距離が前記予め定められた距離未満であると前記判別部が判別したときの判別結果に基づいて、このときの前記複数の第1通信装置の複数の前記算出部にて算出された前記複数の距離に応じて前記複数のドアの何れかのドアをアンロックさせる、
ことを特徴とする通信管理システム。 - 第1通信装置と第2通信装置との複数の距離に基づいて、複数のドアをアンロック又はロックさせる通信管理システムであって、
前記第1通信装置は、
前記複数のドアの側に設けられ、
前記第2通信装置との間の距離を算出するための距離算出用信号を送信する第1送信部と、
前記複数のドアの数に応じて設けられ、前記第2通信装置からの前記距離算出用信号に応じた信号を受信する複数の受信部と、
前記第2通信装置からの前記距離算出用信号に応じた信号を前記複数の受信部が受信することによって、送信したときの当該距離算出用信号と、受信したときの当該距離算出用信号に応じた信号と、の複数の位相差を検出する検出部と、
前記検出部にて検出された前記複数の位相差に基づいて、前記第2通信装置との間の前記複数の距離を算出する算出部と、
前記算出部にて算出された前記第2通信装置との間の前記複数の距離が予め定められた距離未満であるか否かを判別する判別部と、を備え、
前記第2通信装置は、
前記第1通信装置から送信された前記距離算出用信号に応じた信号を送信する第2送信部を備え、
前記算出部にて算出された前記第2通信装置との間の前記複数の距離が前記予め定められた距離未満であると前記判別部が判別したときの判別結果に基づいて、このときの前記算出部にて算出された前記複数の距離に応じて前記複数のドアの何れかのドアをアンロックさせる、
ことを特徴とする通信管理システム。 - 第1通信装置と第2通信装置との間の距離に基づいて、複数のドアをアンロック又はロックさせる通信管理システムの通信管理方法であって、
前記第1通信装置は、前記複数のドアの側に設けられ、前記第2通信装置との間の距離を算出するための距離算出用信号を送信し、
前記第2通信装置は、前記第1通信装置から送信された前記距離算出用信号に応じた信号を送信し、
前記第1通信装置は、前記第2通信装置からの前記距離算出用信号に応じた信号を受信することによって送信したときの当該距離算出用信号と受信したときの当該距離算出用信号に応じた信号との位相差を検出し、当該位相差に基づいて前記第2通信装置との間の距離を算出し、算出した前記第2通信装置との間の距離が予め定められた距離未満であるか否かを判別し、
前記第2通信装置は、前記複数のドアのうちアンロックさせるドアが選択され、選択されたドアのアンロックを示すドア選択情報を送信し、
前記第1通信装置にて算出された前記第2通信装置との間の距離が前記予め定められた距離未満である前記第1通信装置が判別したときの判別結果に基づいて、前記第2通信装置からの前記ドア選択情報に基づき前記選択されたドアをアンロックさせる、
ことを特徴とする通信管理システムの通信管理方法。 - 複数のドアのうちアンロックさせるドアが選択され、選択されたドアのアンロックを示すドア選択情報を送信する相手側通信装置と通信可能であって、
前記相手側通信装置との距離を算出するための距離算出用信号を送信する送信部と、
前記相手側通信装置からの前記距離算出用信号に応じた信号を受信することによって、送信したときの当該距離算出用信号と、受信したときの当該距離算出用信号に応じた信号と、の位相差を検出する検出部と、
前記検出部にて検出された前記位相差に基づいて、前記相手側通信装置との間の距離を算出する算出部と、
前記算出部にて算出された前記第2通信装置との間の距離が予め定められた距離未満であるか否かを判別する判別部と、を備え、
前記算出部にて算出された前記第2通信装置との間の距離が前記予め定められた距離未満であると前記判別部が判別したときの判別結果に基づいて、前記相手側通信装置からの前記ドア選択情報に基づき前記選択されたドアをアンロックさせる、
ことを特徴とする通信管理装置。 - 複数のドアのうちアンロックさせるドアを選択する選択部と、
前記選択部にて選択されたドアのアンロックを示すドア選択情報を送信する送信部と、を有し、
距離を算出するための距離算出用信号を送信し、返信されてきた前記距離算出用信号に応じた信号を受信することによって送信したときの当該距離算出用信号と受信したときの当該距離算出用信号に応じた信号との位相差を検出し、前記位相差に基づいて前記距離算出用信号に応じた信号の送信位置との距離を算出し、算出した前記送信位置との距離が予め定められた距離未満であるか否かを判別し、前記送信位置との距離が前記予め定められた距離未満であると判別したときの判別結果に基づいて、前記送信部からの前記ドア選択情報に基づき前記選択部にて選択されたドアをアンロックさせる相手側通信装置と通信可能であって、
前記相手側通信装置から送信された前記距離算出用信号に応じた信号を送信する、
ことを特徴とする通信装置。
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---|---|---|---|
JP2004304760A JP2006118148A (ja) | 2004-10-19 | 2004-10-19 | 通信管理システム、通信管理システムの通信管理方法、通信管理装置、通信装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004304760A JP2006118148A (ja) | 2004-10-19 | 2004-10-19 | 通信管理システム、通信管理システムの通信管理方法、通信管理装置、通信装置 |
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Family Applications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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2004
- 2004-10-19 JP JP2004304760A patent/JP2006118148A/ja not_active Withdrawn
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