JP5221293B2 - 遊技機装置 - Google Patents

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Description

本発明は、対応する遊技機で遊技者が獲得した遊技媒体である獲得媒体を計数する計数処理を行う計数手段を備えた遊技機装置に関する。
近年、特許文献1の様に遊技機毎に計数機(以下、台毎計数機)を設ける遊技場が増加しつつある。
実用新案2579792号公報 特開平11−333115号公報
さて、遊技場では、遊技中の遊技者に対して遊技する遊技機を確保した状態で食事やトイレ等の休憩を認めるサービスが行われている。そして、休憩中は遊技者が離席するため、無用な損失が発生しない様に、特許文献2等にて台毎計数機や遊技機等の作動を停止することが提案されている。
特許文献2には、離席時に中断キーの操作に応じて離席カードを発行し、その離席カードを受付けるまで、遊技機等の作動を停止する旨が記載されている。この場合、遊技中に離席する回数が比較的限られた食事等の休憩に対しては、操作や離席カードの処理を遊技者に面倒臭がられる可能性は低いが、離席時間が比較的短く離席頻度の高いトイレやジュースの買出し等の休憩に対しては、離席カードの発行操作を面倒臭がられる可能性が高く、発行操作を怠った結果、台毎計数機にて計数した遊技媒体を示す記録媒体や、挿入中の会員カード等の盗難にあう虞があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、遊技者が短い離席を繰り返す場合であっても、離席する際に必要となる操作を極力排除しながら効果的に遊技者の損失の発生を防止することができる遊技機装置を提供することにある。
本発明の遊技機装置は、遊技機に対応して設けられ、対応する遊技機で遊技者が獲得した遊技媒体である獲得媒体を計数する計数処理を行う計数手段を備えた遊技機装置であって、
遊技者のIDを受付けた場合に受付状態となる受付処理を行う一方、所定の操作に応じて当該受付状態を解除する受付手段と、前記計数手段が計数した前記獲得媒体数を特定可能な情報が記録された記録媒体を発行する発行処理を行う発行手段と、前記受付手段が受付けたIDと発行手段により発行される記録媒体とを対応付ける対応付処理を行う対応付手段と、前記対応付手段による対応付処理に関する所定の条件である対応付条件を設定する設定手段と、前記発行手段による発行処理を抑制する抑制処理を行う抑制手段と、を備え、
前記対応付手段は、前記設定手段により設定される対応付条件が満たされ、且つ前記受付手段が受付状態であることを条件に対応付処理を行い、前記抑制手段は、前記対応付手段による対応付処理が行われた状態で、更に前記受付手段の受付状態が解除されている場合に抑制処理を行う一方、対応付処理が行われていない状態では抑制処理を行わないものである(請求項1)。
請求項1の遊技機装置において、前記対応付条件は、前記獲得媒体数が所定のしきい値を超えること、或いは前記対応する遊技機が所定の遊技状態となることであり、前記発行手段は、前記計数手段による計数処理に応じて、或いは対応付条件が満たされた場合に前記発行対象となる前記記録媒体を特定する一方、所定の発行操作を受付けた場合には発行処理を行い、前記対応付手段は、前記獲得媒体数が前記しきい値を超えた場合、或いは前記対応する遊技機が所定の遊技状態となった場合に対応付条件が満たされたとして、前記発行手段により特定された前記記録媒体と前記IDとを対応付けることで対応付処理を行うようにしてもよい(請求項2)。
請求項1または2の遊技機装置において、前記受付手段が受付状態でない状態で前記対応付条件が満たされた場合に、前記対応付処理、或いは抑制処理が行えないことを報知する報知処理を行う報知手段を備え、
前記対応付手段は、前記報知手段による報知処理が行われている状態で前記受付手段による受付処理が行われた場合に前記対応付処理を行うようにしてもよい。
請求項3の遊技機装置において、前記設定手段は、前記対応付条件とは異なる所定の予告報知条件を設定し、前記報知手段は、前記予告報知条件が満たされ、更に前記受付手段が受付状態である場合に、所定の予告報知を行うようにしてもよい(請求項4)。
請求項1の発明によれば、遊技者のIDの受付状態でない場合は記録媒体の発行を抑制するため、IDと記録媒体とを対応付ける対応付処理後、遊技中にIDの受付状態を解除すれば、僅かな期間の離席時等にいちいち記録媒体を発行する等の面倒な操作を行うこと無く、記録媒体を悪用(盗難等)される虞が無くなる。
また、対応付処理はIDが受付状態であることを条件に行われるため、少なくとも対応付条件が満たされるまでの期間に受付処理を行わない等して対応付処理を行わなければ、発行処理時にIDを受付しなくとも抑制処理が行われない。即ち、僅かな期間の離席を繰り返し、その離席時の操作を鬱陶しく思う遊技者は前者を選択し、僅かな離席をほとんど行わず、発行処理時の操作を鬱陶しく思う遊技者は後者を選択する等、遊技者にいずれかを選択させることが可能となる。
請求項2の発明によれば、対応付処理を行うタイミングを適切に設定することができる。
請求項3の発明によれば、報知処理により、対応付処理を行うことを遊技者に促すことが可能となり、遊技者に対して積極的に請求項1,2の発明の機能を薦めることが可能となる。この場合、受付処理に応じて対応付処理を行うため、遊技者はIDの受付後、受付状態を解除すれば発行処理を抑制することが可能となる。即ち、ほぼ、一度の操作だけで複数回もの発行処理を抑制することが可能となり、利便性が大きく向上する。
請求項4の発明によれば、予告報知に応じて、受付状態を解除すれは対応付処理が行われないため、請求項1の発明における後者の遊技者に対する不意な抑制処理を予防出来る。
以下、本発明を台毎計数システムに適用した一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、システム全体を示す概略図である。遊技機1に対応して貸出装置2及び計数装置3が設置されている。管理室には管理装置4が設置されている。2台の遊技機1、貸出装置2、計数装置3に対応して中継装置5が設置されている。管理装置4は、中継装置5を介して貸出装置2、計数装置3、遊技機1とLANにより接続されており、中継装置5を介して遊技機側(遊技機1、貸出装置2等)から送信される遊技信号を受信する。
遊技機1には、図柄変動用の表示部6、図柄変動開始用の始動口7、大当たり時に開放する大入賞口8、遊技媒体を盤面に発射するためのハンドル9、払出された遊技媒体を受けて貯留する上玉受皿10、この上玉受皿10から溢れた遊技媒体を受けて貯留する下玉受皿11、この下玉受皿11に貯留された遊技媒体を落下するためのレバー12が設けられている。
図2は、遊技機1の上玉受皿10を示す平面図である。上玉受皿10には、遊技機1の本体内に設けられた玉払出装置と連結した玉払出口13が開口しており、その玉払出口13から遊技状態に応じて貸玉、再遊技玉或いはセーフ玉が上玉受皿10に払出されるようになっている。上玉受皿10には、残度数表示部14、貸出釦15、返却釦16が設けられている。残度数表示部14は、貯玉の範囲内で払出可能な度数を示すもので、1度数が125玉に設定されている。貸出釦15が押下げられたときは、玉払出口13から125玉が払出されると共に、残度数表示部14に表示されている度数が1減算される。返却釦16が押下げられたときは、表示されている残度数が0にリセットされる。
図1に戻って、貸出装置2は、貨幣受入口17、コイン返却口18、会員カード口(受付手段に相当)19を備え、計数装置3と直接的に接続されており、後述するように会員カードが会員カード口19へ挿入(「遊技者のIDを受付けた場合」に相当)されると、受付信号を計数装置3に送信し、返却操作(遊技機1からの返却要求信号の受信)を受付すると、会員カードを返却し、返却信号を計数装置3に、残高情報を管理装置4に送信する。計数装置3と貸出装置2とで本発明でいう遊技機装置が構成されている。
図4は、貸出装置2の記憶領域を示している。記憶領域には、「入金額」、「貸出額」、「残高」の各項目が設定されており、それらの意味は次の通りである。
入金額=受付けた貨幣の合計値。
貸出額=貸出玉に対する対価(1玉4円)の合計値。
残高=入金額−貸出額で、この残高がある状態で貸出操作を受付けた場合には、何回の払出単位(25玉)の払出が可能かを判断して、所定数(5回)以上の払出が可能であれば、所定数を残払出数とし、可能でなければ残高に応じた払出回数を残払出数として貸出許可信号を送信する貸出処理を行う。
尚、残高のみを記憶する構成でも良い。また、その他、払出単位等の設定情報等も記憶する。
計数装置3は、タッチパネル式の情報表示部(報知手段に相当)20、払出釦21、発行釦22、計数カード口(発行手段、対応付手段に相当)23、玉払出口(払出手段に相当)24を備えており、玉払出口24から遊技機1の上玉受皿10に遊技媒体を払出す。計数装置3の下部には計数部(計数手段に相当)25が設けられており、その計数部25に案内腕26に支持された可動玉受皿27が旋回可能に設けられている。
可動玉受皿27は、遊技機1の下玉受皿11の下方に位置しており、遊技者が遊技にて獲得した玉をレバー12に対する操作により可動玉受皿27へと導いた場合には、計数部25にて玉数を計数して持玉を加算する。尚、持玉は情報表示部20にて表示される。また、計数カード口23の奥には、所定数(5枚)の持玉カード(記録媒体に相当)をストックするストック部が設けられている。
計数装置3は、遊技機1に対応して設けられ、CPUを主体とする制御部(計数手段、受付手段、発行手段、対応付手段、設定手段、抑制手段に相当)、RAM、ROM等からなる記憶部(設定手段に相当)、I/Oからなる送受信部(受信手段に相当)から構成されていると共に、本発明に関連した記憶領域を備えている。
図3は、計数装置3の記憶領域を示している。記憶領域には、「持玉ID」、「会員ID」、「持玉」、「貯玉」が記憶されると共に、設定情報として「対応付値」、「受付終了値」が記憶されており、各項目の意味は次の通りである。
持玉ID=対応する持玉カードID。
会員ID(「遊技者のID」に相当)=遊技者の会員ID。
持玉(獲得媒体に相当)=計数部による計数にて加算され、持玉に基づく払出処理にて減算される遊技者の持玉数。
貯玉=日付更新時等の貯玉更新条件が成立した場合に、持玉分が加算(移行)され、貯玉に基づく払出処理にて減算される遊技者の貯玉数。
対応付値(「対応付処理に関する所定の条件である対応付条件」、及び「所定のしきい値」に相当)=設定情報の1つ。対応付処理を行う持玉のしきい値。
受付終了値=設定情報の1つ。受付報知を終了するしきい値。
尚、持玉、或いは貯玉に基づく払出処理により払出した払出玉や、計数玉等を記憶する構成としても良い。その他、払出単位等の設定情報等も記憶する。
計数装置3は、管理装置4から設定情報を受信した場合には、対応付値等の設定情報を更新する。尚、設定操作を受付け、直接的に設定出来る構成でも良い。
管理装置4は、本発明に関連した記憶領域を備えており、その記憶領域を適宜更新することで遊技情報を管理する。
図5は会員ID毎の周知の会員情報を記憶した会員記憶領域を示しており、貸出装置2からの残高情報、計数装置3からの貯玉情報により更新される。
図6は持玉ID毎の計数記憶領域を示しており、計数装置3からの対応付情報や発行情報等により更新される。計数装置3における対応付値、受付終了値、払出単位等を設定可能であり、設定更新した場合等に設定情報を計数装置3に送信する。
次に、上記構成の作用について説明する。
図7は、貸出装置2の処理を示すフローチャートである。貸出装置2は、会員カードを受付けたか(A1)、貨幣またはICコインを受付けたか(A3)、貸出操作を受付けたか(A5)、返却操作が有ったか(A7)を判断している。遊技者が会員カードを挿入すると、貸出装置2は、会員カードを受付けたと判断し(A1:YES)、受付信号を管理装置4に送信することにより残高を問い合わせる(A2)。管理装置4は、貸出装置2からの問い合わせに応じて図5の会員記憶領域に記憶されている該当する残高を貸出装置2に送信する。これにより、貸出装置2は、図4の記憶領域の残高を更新する(A4)。尚、以下も含め、フローには示さないが、図4の記憶領域の残高を更新した場合には、遊技機1へと残高更新情報を送信し、残高更新情報を受信した遊技機1では、その残高更新情報により残度数表示部14を更新する。
以上のようにして、会員カード受付処理が行われる。
図8は、計数装置3の処理を示すフローチャートである。計数装置3は、計数処理(B1)、払出処理(B2)、信号受信処理(B3)、カード処理(B4)を繰返して実行している。
図11は、計数装置3による信号受信処理を示すフローチャートである。計数装置3は、受付信号を受信したか(E1)、返却信号を受信したか(E8)を判断している。貸出装置2から受付信号を受信すると(E1:YES)、会員カードを受付けていることを示す会員フラグを1としてから(E2)、会員受付処理を行う(E3)。この会員受付処理では、図3の記憶領域における会員IDの更新の他に、受付けた会員IDに対応する貯玉数を管理装置4に問い合わせ、貯玉数を更新する等の処理を行う。次に、受付報知中かを判断し(E4)、受付報知中でない場合は(E4:NO)、リターンする。
貸出装置2は、図7の処理において、遊技者により投入された貨幣、或いは後述する返却処理により返却されたICコインを受付けると(A3:YES)、図4の記憶領域に対応分の残高を更新(加算)する(A4)。遊技機1では、貸出装置2から受信した入金額を残度数表示部14に表示する。
遊技者は、残度数表示部14に残度数が表示された状態で貸出玉の払出しを受ける場合は貸出釦15を押下げる。
遊技機1は、遊技者による貸出釦15の押下に応じて貸出装置2に貸出要求信号を送信する。貸出装置2は、遊技機1から貸出要求信号を受信したときは(A5:YES)、貸出処理を実行する(A6)。この貸出処理では、図4の記憶領域の残高を参照し、残高があれば(0以上)、残高に応じた残払出数(5回、或いは残高に応じた数)を特定し、残高を減算して貸出許可信号を遊技機1に送信する。尚、残高がない場合は貸出拒否信号を送信する。貸出許可信号を受信した遊技機1は、払出数(25玉)単位で貸出玉を払出口13より払出し、残度数表示部14を更新し、払出完了信号を貸出装置2へ送信する。払出完了信号を受信した貸出装置2は、残払出数がある(0以上の)場合は、残払出数を減算すると共に残高を減算して貸出許可信号を送信する。そして、残払出数が0となるまで上述した動作を繰り返し、0となったら処理を終了する。
以上のようにして、貸出装置2による遊技媒体の貸出処理が行われる。
遊技者が、獲得した遊技媒体を計数するために遊技機1のレバー12を操作すると、下玉受皿11の遊技媒体が可動玉受皿27から案内腕26を通じて計数部25に案内され、計数部25において遊技媒体が計数される。
図9は、計数装置3による計数処理を示すフローチャートである。計数装置3は、計数があった場合は(C1:YES)、持玉を加算し(C2)、持玉カードが未特定か、即ち持玉が0から1へと加算された(最初の計数)かを判断する(C3)。持玉が未特定、即ち、最初の計数であれば(C3:YES)、持玉カードのIDを読み取ることにより持玉カードを特定する(C4)。
次に、対応付フラグ=0かを判断する(C5)。この対応付フラグは対応付処理済(対応付状態)を示すフラグである。この場合、対応付フラグ=0であることから(C5:YES)、持玉が対応付値以上かを判断する(C6)。持玉が図3の対応付値以上となった場合には(C6:YES)、貸出装置2にて会員カード受付中(受付状態)であることを示す会員フラグを確認し(C7)、会員カード受付中であれば(C7:YES)、対応付フラグを1としてから(C8)、対応付処理を行う(C9)。会員カードを受付中でなければ(C7:NO)、会員カードを挿入することを促す受付報知(表示)(報知処理に相当)を情報表示部20等で行う(C10)。この受付報知に応じて遊技者による会員カードの挿入があり、図11の信号処理において、受付信号を受信したときは(E1:YES)、受付報知中であるので(E4:YES)、受付報知を終了し(E5)、対応付フラグを1としてから(E6)、対応付処理を行う(E7)。
対応付処理では、持玉カードに会員IDと、その暗証番号とを記録し、更に管理装置4に対して、持玉ID、及び会員IDとを特定可能な対応付情報を送信する。対応付情報を受信した管理装置4は、図6の計数記憶領域に持玉IDについての新規レコードを作成し、会員IDを対応付ける等の更新を行う。
遊技者は、上述のように計数装置3による計数にて持玉が有る状態で持玉の払出を受ける場合は、払出釦21を押下げることで払出操作を行う。
図10は、計数装置3による払出処理を示すフローチャートである。計数装置3は、遊技者による払出操作が有ったかを判断しており(D1)、遊技者による払出操作が有った場合に(D1:YES)、持玉が有ったときは(D2:YES)、持玉に基づく払出処理を実行する(D3)。この持玉に基づく払出処理では、払出1単位(125玉)を玉払出口24より払い出すと共に、同数の持玉を図3の記憶領域における持玉から減算する。
次に、受付報知中かを判断し(D4)、受付報知中で無いときは(D4:NO)、リターンする。受付報知中の場合は(D4:YES)、持玉が図3の受付終了値以下となったかを判断し(D5)、受付終了値以下となったときは(D5:YES)、受付報知を終了する(D6)。
持玉が無いものの(D2:NO)、会員カード受付中の場合は(D7:NO)、貯玉に基づく払出処理を実行する(D9)。この貯玉に基づく払出処理では、払出1単位を払い出すと共に、払出玉数に所定の手数料玉(42玉)を加えた値を対価として図3の貯玉から減算する。この場合、管理装置4へとその旨を示す貯玉情報を送信し、管理装置4でも図5の貯玉数を更新する。
また、持玉が無く(D2:NO)、更に会員カードの受付中でない場合は(D7:YES)、対応付けフラグ=1かを判断する(D8)。対応付けフラグ=1の場合は(D8:YES)、会員カードと持玉カードとの対応付け後に会員カードが抜かれていることを意味しているから、このような場合は、正常であると判断し、貯玉に基づく払出処理を実行する(D9)。
遊技者は、持玉カードを発行する場合は、計数装置3の発行釦22を押下げる。
図12は、計数装置3によるカード処理を示すフローチャートである。計数装置3は、発行操作が有ったか(F1)、持玉カードを受付けたか(F8)を判断している。遊技者による発行操作(発行釦押下)があったときは(F1:YES)、対応付フラグ=0(対応付けが未処理)かを判断する(F2)。対応付処理済で(F2:NO)、会員カードを受付中であれば(F5:YES)、特定済みの持玉カードに持玉等(「獲得媒体数を特定可能な情報」に相当)を記録して排出する発行処理を行う(「抑制処理を行わない」に相当)(F6)。対応付処理済であるにも関わらず会員カードを受付けていなければ(F5:NO)、会員カードを挿入しないと持玉カードを発行出来ない(抑制処理に相当)旨を示すエラー報知(表示)を情報表示部20等で行う(F7)。対応付処理が未処理である場合は(F2:YES)、発行処理を行う(「抑制処理を行わない」に相当)(F6)。この場合、受付報知中であれば(F3:YES)、受付報知を終了する(F4)。
発行処理では、特定済みの持玉カードに図3の記憶領域における持玉を記録して排出し、管理装置4に持玉ID、持玉を特定可能な発行情報を送信する。また、対応付フラグが1であれば0とする。発行情報を受信した管理装置4は、図6に対応するレコードが無ければ新規レコードを作成し、対応レコードが存在する場合は、対応レコードの持玉等を更新する。尚、計数装置3から発行された持玉カードにより、図示しないPOSにより持玉を景品と交換出来る。
遊技者は、上述の発行処理により発行された持玉カードで払出しを受けたい場合は、持玉カードを計数装置3に差し込む。
計数装置3は、図12のカード処理において、持玉カードを受付けた場合は(F8:YES)、受付処理を行う(F9)。この受付処理では、受付けた持玉IDに対応する持玉を管理装置4に問い合わせる。管理装置4では、図6の計数記憶領域において対応する持玉IDがあれば、会員ID、及びその貯玉を特定可能な受付情報を計数装置3へ送信する。計数装置3は、管理装置4から受信した受付情報に基づいて特定した貯玉を図3の記憶領域における貯玉に加算する。
さて、遊技者が持玉を有した状態で遊技機1から離れる場合は、悪用(盗難等)を防止するために持玉カードを発行し、その持玉カードと会員カードとを持っていく必要があるものの、トイレやジュースの買出し等の休憩のように短時間だけ離席する際にも持玉カードを一々発行することは煩わしい。
ところで、上述した通り、対応付条件が満たされた状態(C6:YES)で、会員カード受付中であれば(C7:YES)、対応付処理がなされる(C9)。この場合、持玉が所定数以上(C6:YES)あることから、残高による貸出処理の必要性も低くなる。また、会員カードを受付状態にしておかなくても貯玉に基づく払出処理が可能になるので(D7:YES、D8:YES、D9)、会員カードを受付状態にしておく必要性は低くなる。
ここで、遊技者が遊技機1の返却釦16を押下げると、貸出装置2は、図7において、会員カード受付中に返却操作(所定の操作に相当)が有ったと判断し(A7:YES、A8:YES)、会員カードを返却し(A9)、計数装置3に返却信号、管理装置4に残高情報を送信してから(A10)、図4にて残高を0とする更新を行う(A13)。計数装置3は、図11の信号受信処理において、貸出装置2からの返却信号の受信に応じて(E8:YES)、会員フラグを0とする(E9、「受付状態の解除」に相当)。
以上のように、対応付処理後に会員カードの受付状態が解除されていれば、貸出装置2は、対応する会員カードを受付状態にできない第3者による発行操作が有った場合に(F1:YES)、発行処理(F6)を行うことはない(F2:NO、F5:NO、F7)。つまり、遊技者は、対応付処理後に会員カードの受付状態を解除するだけで、遊技中に短時間だけ離席する場合に一々発行操作を行わなくとも、離席中に第3者によって持玉カードを発行、即ち、盗難されることを防止できる。
尚、会員カードの受付表示としては、受付表示中に会員カードを受付すれば、持玉カードの発行を会員カードの受付を条件として行うので、休憩時に休憩操作を行うことなく離席しても持玉カードを持ちさられる虞がない旨を表示することが望ましい。また、エラー表示としては、会員カードを受付しないと持玉カードを排出出来ない旨を表示することが望ましい。
遊技機1に戻った遊技者は、上述した通り、持玉、或いは貯玉に基づく払出処理により会員カードを受付することなく遊技を継続できるが、遊技を終了する場合は持玉カードを発行するのに会員カードを受付状態にする必要があるため貸出装置2に会員カードを差し込む。計数装置3は、図11の信号受信処理において、貸出装置2からの受付信号を受信するので(E1:YES)、会員フラグを1としてから(E2)、会員受付処理を実行する(E3)。その後、遊技者が発行操作を行えば会員フラグ=1(受付状態に相当)となっているので(F5:YES)、発行処理により持玉カードを発行出来る(F6)。尚、返却操作を行った場合(A7:YES)に、会員カードを受付中でなく(A8:NO)、残高が有れば(A11:YES)、ICコインを発行する。
計数装置3は、貸出装置2から返却信号を受信したときに(E8:YES)、対応付処理が未処理であれば(E10:YES)、会員遊技終了として管理装置4に貯玉情報を送信してから(E11)、図3の記憶領域を更新(会員ID等の会員情報を初期化)する(E12)。
以上のようにして、貸出装置2及び計数装置3による返却処理が行われる。
尚、貸出操作、或いは返却操作の受付とは、貸出装置2における釦操作の受付だけでなく貸出要求信号や、返却要求信号の受付の概念も含む。
また、上記動作を把握し易い様に、端末間の情報のやり取りを「信号」、管理装置4との情報のやり取りを「情報」と区分けしたが、情報の種類としては同義であり、データ信号でも、パルス信号でも、情報を特定可能であれば、どの様な信号でも良い。
このような実施形態によれば、計数装置3は、貸出装置2が会員カードを受付けた状態で対応付条件が満たされた場合に持玉カードと会員カードとを対応付ける対応付処理を行い、対応付処理済であるにもかかわらず会員カードを受付けていない場合は、持玉カードの発行を禁止する一方、対応付処理が未処理である場合には持玉カードの発行を禁止しないようにしたので、会員カードの受付状態でない場合は持玉カードの発行を抑制するため、対応付処理後、遊技中に受付状態を解除すれば、僅かな期間の離席時等にいちいち記録媒体を発行する等の面倒な操作を行うこと無く、記録媒体を悪用(盗難等)される虞が無くなる。
また、対応付処理は会員カードが受付状態であることを条件に行われるため、少なくとも対応付条件が満たされるまでの期間に会員カードを挿入することによる受付処理を行わないようにして対応付処理を行わなければ、発行処理時に会員カードを受付しなくとも抑制処理が行われない。即ち、僅かな期間の離席を繰り返し、その離席時の持玉カードの発行操作を鬱陶しく思う遊技者は対応付処理を行い、僅かな離席をほとんど行わず、発行処理時の操作を鬱陶しく思う遊技者は対応付処理を行わないように選択する等、遊技者にいずれかを選択させることが可能となる。
また、対応付条件は、持玉が対応付値を超えることであり、計数に応じて持玉カードを特定し、発行操作を受付けたときに持玉カードを発行するようにしたので、対応付処理を行うタイミングを適切に設定することができ、会員カードの受付毎や、持玉が少なく盗難にあっても、その被害が小さい状態ではその処理を行わないように構成して、システム側の処理負担を軽減できる。
また、会員カードを受付けていない状態で対応付条件が満たされた場合に、受付報知を行い、受付報知中に会員カードを受付けた場合に対応付処理を行うようにしたので、報知処理により、対応付処理を行うことを遊技者に促すことが可能となり、遊技者に対して積極的に会員カードを用いた上記機能を薦めることが可能となる。この場合、会員カードの受付処理に応じて対応付処理を行うため、遊技者は会員カードの受付後、会員カードを抜くことにより発行処理を抑制することが可能となる。即ち、ほぼ、一度の操作だけで複数回もの発行処理を抑制することが可能となり、利便性が大きく向上する。
(他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、次のように変形または拡張できる。
対応付処理が未処理の状態で、出玉の期待出来る大当たり状態になった旨の情報信号を遊技機1から受信した場合は、持玉が対応付値以上となる可能性が高いので、対応付処理を行いたくない場合、即ち、会員カードの受付に関わらず発行処理を行いたい場合には、会員カードを返却しておく旨を報知する予告報知を行っても良い。
対応付条件は、持玉以外に上記の大当たり状態や、所謂確変や時短等の特別状態(「所定の遊技状態」に相当)、或いは、遊技機1にて所定数以上の遊技媒体の払出し(「対応付処理に関する所定の条件」に相当)等を想定出来る。遊技機1の遊技状態を対応付条件とした場合には、上記した様に遊技機1から対応する状態となったかを特定可能な情報信号を受信する必要がある。また、上記予告報知を行う条件(予告報知条件に相当)として、対応付条件が成立する前に成立し得る条件とすることが望ましい。例えば対応付値よりも小さい予告報知値を設定し、持玉と比較したり、対応付条件を対応付値として、予告報知条件を大当たり状態となることとする等。
会員カード受付中は無条件で対応付処理を行う実施例としたが、別途、対応付の可否を選択する選択釦(選択手段)を設け、その操作に応じて対応付処理を行っても良い。同様に受付報知中に釦操作により受付報知を終了したり、対応付状態時に釦操作により対応付状態を解除する等しても良い。
対応付状態で、会員カードが受付状態でない場合に持玉カードの発行を禁止したが、例えば持玉カードに異常情報を対応付けて発行し、持玉カードの持玉をPOS等の装置にて使用出来なくしたり、交換可能な持玉数の制限、或いは持玉払出する際に暗証番号の入力を条件とする等、使用制限を課した持玉カードを発行する構成としても良い。勿論、発行処理自体は通常と同様に行い、管理装置やPOS側にて持玉IDを異常IDとして管理し上記使用制限等を行うようにしても良い。この場合も実質的に発行抑制がなされているので、これら全てを含めて発行処理を抑制する抑制処理と定義する。
受付中報知はランプを点灯させる表示方法であっても良い。また、音声や遊技者の携帯電話にメールをする等の報知処理としても良い。勿論、予告報知等の他の報知に付いても同様である。
持玉カードを最初の計数時に特定する実施例としたが、所定数の玉を計数した場合や発行処理時等、他のタイミングで特定しても良い。この場合、会員カードの受付状態で、持玉が対応付値以上となったタイミングに、仮の対応付状態とし、発行処理時に実際の対応付処理を行えば良い。
貸出装置2における受入貨幣は硬貨であっても良い。また、貸出釦、再遊技釦、及び発行釦は、遊技機1、貸出装置2、或いは計数装置3のいずれに設けても良い。その他、全ての数値は例示である。
会員カード、持玉カード等の記録媒体はカード以外に、コインや携帯電話等の媒体を想定出来る。また、会員IDを指紋等の生体認証等により受付しても良い。この場合、指紋読取後、釦操作等所定の操作を受付けるまでが受付状態となる。カード等の記録媒体の情報を一時的に読み取った場合も同様である。また、返却操作としては、釦操作以外にカードを物理的に引き抜く行為も想定出来る。即ち、所定の操作とは、上記釦操作だけでなく、カードを引き抜く行為等も意味し、受付状態とはIDの読取可能状態だけでなく、IDを有効化している状態を示す概念となる。
持玉カードに持玉等を記録する実施例としたが、カードに記録せず、管理装置4等の記録情報により持玉等を管理しても良い。勿論、会員カードに貯玉等を記録しても良い。
計数装置3の処理の一部を中継装置5等に行わせても良い。また、計数装置3と貸出装置2等を一体的に設けても良い。勿論、計数カード口と会員カード口とが一体的に設けられても良い。
対象となる遊技機1はパチスロ等どの様な遊技機1であっても良く、対象となる遊技媒体もメダル等の遊技媒体を採用しても良い。
貸出装置2、或いは計数装置3に貯玉釦を設け、貯玉釦操作時には、持玉カードを発行せずに、そのまま貯玉する様にしても良い。この場合、遊技者は、別途貯玉処理を行うことなく退店できる様になる。
本発明の一実施形態におけるシステム全体を示す概略図 遊技機の上玉受皿を示す平面図 計数装置の記憶領域を示す図 貸出装置の記憶領域を示す図 管理装置の会員記憶領域を示す図 管理装置の計数記憶領域を示す図 貸出装置の処理を示すフローチャート 計数装置の処理を示すフローチャート 計数装置の計数処理を示すフローチャート 計数装置の払出処理を示すフローチャート 計数装置の信号受信処理を示すフローチャート 計数装置のカード処理を示すフローチャート
符号の説明
図面中、1は遊技機、2は貸出装置(遊技機装置)、3は計数装置(遊技機装置、計数手段、受付手段、発行手段、対応付手段、設定手段、抑制手段、設定手段、受信手段)、19は会員カード口(受付手段に相当)、20は情報表示部(報知手段)、23は計数カード口(発行手段、対応付手段)、24は玉払出口(払出手段)、25は計数部(計数手段)である。

Claims (4)

  1. 遊技機に対応して設けられ、対応する遊技機で遊技者が獲得した遊技媒体である獲得媒体を計数する計数処理を行う計数手段を備えた遊技機装置であって、
    遊技者のIDを受付けた場合に受付状態となる受付処理を行う一方、所定の操作に応じて当該受付状態を解除する受付手段と、
    前記計数手段が計数した前記獲得媒体数を特定可能な情報が記録された記録媒体を発行する発行処理を行う発行手段と、
    前記受付手段が受付けたIDと発行手段により発行される記録媒体とを対応付ける対応付処理を行う対応付手段と、
    前記対応付手段による対応付処理に関する所定の条件である対応付条件を設定する設定手段と、
    前記発行手段による発行処理を抑制する抑制処理を行う抑制手段と、を備え、
    前記対応付手段は、前記設定手段により設定される対応付条件が満たされ、且つ前記受付手段が受付状態であることを条件に対応付処理を行い、
    前記抑制手段は、前記対応付手段による対応付処理が行われた状態で、更に前記受付手段の受付状態が解除されている場合に抑制処理を行う一方、対応付処理が行われていない状態では抑制処理を行わないことを特徴とする遊技機装置。
  2. 前記対応付条件は、前記獲得媒体数が所定のしきい値を超えること、或いは前記対応する遊技機が所定の遊技状態となることであり、
    前記発行手段は、前記計数手段による計数処理に応じて、或いは対応付条件が満たされた場合に前記発行対象となる前記記録媒体を特定する一方、所定の発行操作を受付けた場合には発行処理を行い、
    前記対応付手段は、前記獲得媒体数が前記しきい値を超えた場合、或いは前記対応する遊技機が所定の遊技状態となった場合に対応付条件が満たされたとして、前記発行手段により特定された前記記録媒体と前記IDとを対応付けることで対応付処理を行うことを特徴とする請求項1記載の遊技機装置。
  3. 前記受付手段が受付状態でない状態で前記対応付条件が満たされた場合に、前記対応付処理、或いは抑制処理が行えないことを報知する報知処理を行う報知手段を備え、
    前記対応付手段は、前記報知手段による報知処理が行われている状態で前記受付手段による受付処理が行われた場合に前記対応付処理を行うことを特徴とする請求項1または2記載の遊技機装置。
  4. 前記設定手段は、前記対応付条件とは異なる所定の予告報知条件を設定し、
    前記報知手段は、前記予告報知条件が満たされ、更に前記受付手段が受付状態である場合に、所定の予告報知を行うことを特徴とする請求項3記載の遊技機装置。
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