以下の添付図面を参照して、本発明に係る記録媒体取扱い装置の好適な実施例を詳細に説明する。なお、以下では、本発明に係る記録媒体取扱い装置、記録媒体精算機及び遊技場システムを実施例1として説明した後に、実施例1の応用例・適用例、記録媒体精算機及び景品管理装置を実施例2として説明する。
以下の実施例1では、本実施例1に係る記録媒体取扱い装置(本例では、以下のカード精算機及び景品管理装置に相当)の概要および特徴、これらカード精算機及び景品管理装置の構成および処理の流れを順に説明する。
[概要および特徴(実施例1)]
まず最初に、図1を用いて、実施例1に係る記録媒体取扱い装置(カード精算機及び景品管理装置)を含む店内システムのシステム構成を説明し、この店内システムにおけるカード精算機及び景品管理装置の位置付けを明確にしてから、実施例1に係る記録媒体取扱い装置の概要および特徴を説明する。
図1は、実施例1に係る店内システムのシステム構成を示すシステム構成図である。同図に示すように、店内システムには、遊技用記録媒体(以下、「プリペイドカード」と言う)に関連付けられた関連付け情報を管理するカード管理用ターミナルコントローラ(以下、「プリペイドカードT/C」と言う)10と、島コントローラ20と、カード処理ユニット(以下、「CRユニット」と言う)30と、パチンコ機40と、計数機50と、カード精算機60と、景品管理装置70と、景品払出機80とが設けられている。
そして、プリペイドカードT/C10には、島コントローラ20、カード精算機60ならびに景品管理装置70が接続されており、島コントローラ20には、各島に設置された複数のパチンコ機40にそれぞれに併設されたCRユニット30が接続されている。さらに、このCRユニット30には、パチンコ機40の各台に設けられた計数機50がそれぞれ接続されている。
ここで、本実施例1では、遊技島の端などに共用の計数機を設置するのではなく、パチンコ機40の各台に計数機50をそれぞれ配設しており、パチンコ機40での遊技により獲得された遊技客の持ち玉は、計数機50で計数されてその計数値がCRユニット30に出力される。そして、かかる各台での計数を行った上で、計数値である持ち玉の数量がプリペイドカードに関連付けてプリペイドカードT/C10で管理される。つまり、プリペイドカードT/C10では、パチンコ玉の貸出対価として予め徴収されたプリペイド残額に併せて持ち玉が記憶管理されることになる。
CRユニット30は、プリペイドカードT/C10と各パチンコ機40との間に介在し、プリペイドカードT/C10に対してプリペイドカードの有価価値の残高(プリペイド残額)の問合せ、価値付け要求(加算要求)や減算要求を行うとともに、プリペイドカードにプリペイド残高がある場合にパチンコ機40に対して玉投出指示を行う装置である。
また、CRユニット30は、プリペイドカードT/C10に対してプリペイドカードの持ち玉の加算要求や減算要求を行う。具体的には、遊技客がパチンコ機40での遊技によりパチンコ玉を獲得した場合には、その獲得玉が計数機50によって計数されてその計数値が出力されるので、かかる計数値を現在の持ち玉に加算するように依頼し、また、遊技客から持ち玉を使用する操作を受け付けた場合には、現在の持ち玉から使用分の玉数を減算するように依頼し、CRユニット30自身が具備する玉投出機構(図示せず)を通じて使用玉数分の持ち玉をノズルから投出する。
パチンコ機40は、パチンコ玉を遊技領域に発射して遊技者がパチンコ遊技を行う装置であり、本実施例では、プリペイドカード対応のいわゆるCRパチンコ機であるものとしている。
計数機50は、パチンコ機40の下皿の下部に設けられる計数機であり、パチンコ機40での遊技により獲得されたパチンコ玉を計数し、その計数値をCRユニット30に出力する。
カード精算機60は、プリペイドカードに関連付けられたプリペイド残額を貨幣に精算する装置である。具体的には、遊技客によってプリペイドカードが挿入されると、そのプリペイドカードの識別情報(以下、プリペイドカードIDと言う)に対応するプリペイド残額をプリペイドカードT/C10に問い合わせ、その結果、プリペイド残額が存在する場合には、当該プリペイドカードIDに対応するプリペイド残額を消し込むようにプリペイドカードT/C10に依頼するとともにそのプリペイド残額に相当する貨幣を払い出す。
景品管理装置70は、遊技店内の景品交換カウンタに配設された景品交換用の端末装置であり、後述する交換玉数管理テーブル76aを用いて、プリペイドカードに関連付けられた持ち玉と景品との交換制御を行う。この交換玉数管理テーブル76aは、景品ごとにその景品との交換に必要な玉数を対応付けて記憶している。そして、景品交換カウンタ内の従業員が、プリペイドカードを遊技客から受け取ると、このプリペイドカードから持ち玉をカードリーダ81で読み取るとともに、遊技客により指定された景品に対応する交換ボタンを押下し、その景品との交換に必要な玉数を持ち玉から減算する交換処理を実行させ、その後に従業員による手作業で遊技客に受け渡す。また、遊技客が特殊景品への交換を希望する場合には、従業員はこの景品管理装置70に設けられた特殊景品交換ボタンを押下し、交換玉数管理テーブル76aを参照して、持ち玉の数量に応じた特殊景品の払い出しを景品払出機80に指示する。
プリペイドカードT/C10は、プリペイドカード管理テーブルを用いてプリペイドカードのプリペイド残額および持ち玉を統括管理する管理装置である。このプリペイドカード管理テーブルは、プリペイドカードIDにプリペイド残額および持ち玉を対応付けて記憶している。そして、CRユニット30からプリペイドカードIDを含む残額更新依頼または持ち玉更新依頼を受け付けた場合には、プリペイドカード管理テーブル内において当該プリペイドカードIDに対応するプリペイド残額または持ち玉を更新する。
ここで、本実施例1では、カード精算機60または景品管理装置70で固有に実行される取扱い処理とは別の他の取扱い処理に対応した持ち玉又はプリペイド残額がプリペイドカードに関連付けられているか否かを判定し、他の取扱い処理に対応した持ち玉又はプリペイド残額が関連付けられていると判定した場合に、当該他の取扱い処理が未処理である旨を表示するように制御する点にその特徴がある。
すなわち、上記した従来技術における各台計数システムにおいては、プリペイド残額に加えて持ち玉をプリペイドカードに関連付けることとなるが、プリペイドカードにプリペイド残額および持ち玉の両方が関連付けられている場合には、カード精算機60で精算を行った遊技客が持ち玉を景品交換し忘れたり、また、景品管理装置70で景品交換を行った遊技客がプリペイド残額を精算し忘れたりする結果、精算または景品交換の一方だけを行ってプリペイドカードを持ったまま退店してしまうおそれがある。
そこで、本実施例1では、景品交換または精算のうち一方の処理が行われようとした時或いは行われた時、すなわち遊技客が遊技店で行う一連の行為の中で他方の処理が未処理である旨を報知することで、他方の処理を行うように注意喚起することができ、遊技客が一方の処理を終えてそのまま退店してしまう事態を防止することができるようにしている。
このため、本実施例1では、有効期間途過後にプリペイドカードが持ち込まれることがなくなり、遊技店と遊技客の間でのトラブルを防止することが可能になる。さらに、プリペイドカードが持ち帰られることがなくなる結果、プリペイドカードに係るイニシャルコストを低減させることも可能になる。
[カード精算機の構成]
続いて、図1に示したカード精算機60の構成について説明する。図2は、図1に示したカード精算機60の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、このカード精算機60は、タッチパネル61と、通信制御I/F部62と、現金処理部64と、カード処理部63と、制御部65とを有する。
タッチパネル61は、液晶パネルやディスプレイなどの表示デバイス上で操作入力を受け付けることができる表示可能かつ入力可能な従業員用デバイスであり、例えば、プリペイドカードの挿入を促す画面、精算金額(プリペイド残額)等を明示する精算画面、持ち玉が未処理である旨を注意喚起する画面などを表示する。
通信I/F部62は、カード精算機60と他の装置(例えば、プリペイドカードT/C10などの他の装置)との間で各種通信を行うためのインターフェースである。
カード処理部63は、図示しないカード挿入口から挿入された各種カードを取り扱う処理部であり、C/R(カードリーダ)63aと、カード収納部63bと、搬送機構部63cとを有する。
C/R63aは、カード挿入口に挿入されたプリペイドカード(ICカードとする)に記録された情報(プリペイドカードID)を読み込むカードリーダであり、カード収納部63bは、プリペイドカードを収納する収納部であり、また、搬送機構部63cは、精算完了済みのプリペイドカードをカード収納部63bに搬送する機構部である。
現金処理部64は、図示しない紙幣払出口から払い出す現金(貨幣)を取り扱う処理部であり、貨幣収納部64aと、施錠機構部64bと、繰出機構部64cとを有する。
貨幣収納部64aは、貨幣を収納する収納部であり、施錠機構部64bは、貨幣収納部64aを施錠するロック機構であり、また、繰出機構部64cは、貨幣収納部64aに収納された収納貨幣を図示しない紙幣払出口や硬貨投出口に繰り出す機構部である。
制御部65は、カード精算機60を全体制御する制御部であり、問合せ処理部65aと、関連付け判定部65bと、表示制御部65cと、精算処理部65dとを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPUにロードして実行し、問合せ処理部65a、関連付け判定部65b、表示制御部65c及び精算処理部65dにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
問合せ処理部65aは、プリペイドカードに関連付けられた関連付け情報をプリペイドカードT/C10に問い合わせる処理部である。具体的には、C/R63aによって読み取られたプリペイドカードIDに対応するプリペイド残額および/または持ち玉を問い合わせ、この結果、プリペイドカードT/C10から得られた応答を関連付け判定部65bに出力する。
関連付け判定部65bは、カード精算機60で実行される精算処理とは別の他の取扱い処理に対応した関連付け情報がプリペイドカードに関連付けられているか否かを判定する処理部である。具体的には、持ち玉が未処理である旨(交換制御処理が未処理である旨)を報知するために、景品管理装置70で実行される交換制御処理に対応した持ち玉がプリペイドカードに関連付けられているか否かを判定する。
表示制御部65cは、タッチパネル61の表示制御を行う処理部である。例えば、待機中には、プリペイドカードの挿入を促す画面を表示させたり、精算時には、精算実行中である旨に加えてプリペイド残額を表示させたりする。加えて、精算時においては、挿入中のプリペイドカードに持ち玉が関連付けられているならば、持ち玉が未処理である旨(図4参照)を表示させるとともに、その確認を促すための確認ボタンを表示させ、精算後には、プリペイドカードの取り忘れを注意喚起する画面を表示させる。
精算処理部65dは、プリペイドカードに関連付けられたプリペイド残額を貨幣に精算する処理部である。具体的には、C/R63aによって読み取られたプリペイドカードIDに対応するプリペイド残額を消し込むようにプリペイドカードT/C10に依頼するとともに、そのプリペイド残額に相当する貨幣を現金処理部64を通じて払い出す。
[処理の流れ]
次に、本実施例1に係るカード精算機60による精算処理について詳細に説明する。図3は、実施例1に係るカード精算機60が実行する精算処理を示すフローチャートである。同図に示すように、プリペイドカードがカード挿入口に挿入されると(ステップS301肯定)、問合せ処理部65aは、C/R63aによって読み取られたプリペイドカードIDに対応する関連付け情報をプリペイドカードT/C10に問い合わせる(ステップS302)。
ここで、関連付け判定部65bは、まず、プリペイドカードT/C10からの応答をもとにプリペイドカードにプリペイド残額および持ち玉の両方が関連付けられているか否かを判定する(ステップS303)。
このとき、プリペイドカードにプリペイド残額および持ち玉の両方が関連付けられている旨の応答が得られた場合(ステップS303肯定)には、表示制御部65cは、持ち玉が未処理である旨をタッチパネル61に表示させるとともに、その確認を促すための確認ボタンを表示させる(ステップS304)。
例えば、図4に示すように、持ち玉がプリペイドカードに残っている旨、さらには、その持ち玉を用いて景品交換を行うべき旨のメッセージを表示させることで、景品交換を行うよう注意喚起することができ、遊技客が精算処理を終えて景品交換せずにそのまま退店してしまう事態を防止することができる。さらに、プリペイドカードの精算を行うに先立って持ち玉未処理の確認操作を行わせることにより、持ち玉が未処理である旨を強く印象付けることができる。
そして、タッチパネル61で確認ボタンが押下されると(ステップS305肯定)、精算処理部65dは、C/R63aによって読み取られたプリペイドカードIDに対応するプリペイド残額を消し込むようにプリペイドカードT/C10に依頼するとともに、そのプリペイド残額に相当する貨幣を現金処理部64を通じて払い出し(ステップS306)、プリペイドカードを返却する(ステップS307)。なお、この時、持ち玉が関連付けられたプリペイドカードの抜き忘れを防止するためにカードの抜き忘れを注意喚起する報知を行うのが好ましい(図4参照)。
一方、プリペイドカードにプリペイド残額および持ち玉の両方が関連付けられていない場合(ステップS303否定)には、関連付け判定部65bは、プリペイドカードにプリペイド残額が関連付けられているか否かをさらに判定する(ステップS308)。
そして、プリペイドカードにプリペイド残額のみが関連付けられている場合(ステップS308肯定)には、上記した持ち玉未処理の報知を行う必要はなく、精算処理部65dは、プリペイド残額の消し込み、貨幣の払い出しを行い(ステップS309)、処理を終了する。なお、この場合には、プリペイドカードに関連付けられている情報がなくなるのでそのままプリペイドカードをカード収納部63bに収納(回収)する。
また、プリペイドカードにプリペイド残額が関連付けられていない場合(ステップS308否定)には、関連付け判定部65bは、プリペイドカードに持ち玉が関連付けられているか否かをさらに判定する(ステップS310)。
そして、プリペイドカードに持ち玉のみが関連付けられている場合(ステップS310肯定)には、表示制御部65cは、持ち玉が未処理である旨をタッチパネル61に表示させるとともに、その確認を促すための確認ボタンを表示させた後に(ステップS311)、タッチパネル61を通じて確認ボタンの押下操作を受け付けると(ステップS312肯定)、プリペイドカードを返却し(ステップS313)、処理を終了する。
また、プリペイドカードにプリペイド残額および持ち玉のいずれも関連付けられていなかった場合(ステップS310否定)には、表示制御部65cは、プリペイド残額も持ち玉も無い旨をタッチパネル61に表示させるとともに、その確認を促すための確認ボタンを表示させた後に(ステップS314)、タッチパネル61を通じて確認ボタンの押下操作を受け付けると(ステップS315肯定)、プリペイドカードをカード収納部63bに収納して処理を終了する。そのまま処理を終了する。
このように、本実施例1に係るカード精算機60によれば、精算処理とは別の他の取扱い処理に対応した持ち玉がプリペイドカードに関連付けられているか否かを判定し、他の取扱い処理に対応した持ち玉が関連付けられていると判定した場合に、当該他の取扱い処理が未処理である旨を表示させるように構成したので、遊技客が精算処理を終えてそのまま退店してしまう事態を防止することができる結果、持ち玉の有効期間途過後にそのプリペイドカードが持ち込まれることがなくなり、遊技店と遊技客の間でのトラブルを防止することが可能になる。
また、本実施例1に係るカード精算機60によれば、景品交換が未処理である旨の表示に対して景品交換が未処理である旨の確認入力を受け付けた場合に、精算処理の開始を許可するように構成したので、遊技客によって他の取扱い処理が未処理である旨が確認されたことが担保された状態で取扱い処理を完了することができ、より強い注意喚起を行う結果、遊技店と遊技客の間でのトラブルをより効果的に防止することが可能になる。
[景品管理装置の構成]
次に、図1に示した景品管理装置70の構成について説明する。図5は、図1に示した景品管理装置70の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、この景品管理装置70は、従業員用タッチパネル71と、従業員用操作キー72と、遊技客用タッチパネル73と、通信I/F部74と、レシート発行部75と、記憶部76と、制御部77とを有する。なお、景品管理装置70には、プリペイドカード等の各種カードから記録情報を読み取るカードリーダ81に加え、特殊景品を払出す景品払出機80が接続されている。
従業員用タッチパネル71は、液晶パネルやディスプレイなどの表示デバイス上で操作入力を受け付けることができる表示可能かつ入力可能な従業員用デバイスであり、例えば、景品の交換画面(例えば、総持ち玉数、交換景品の品目や個数、持ち玉の残数)を表示するとともに、挿入中のプリペイドカードにプリペイド残額が関連付けられている場合にはプリペイド残額が未処理である旨をポップアップ画面で表示する(図8参照)。
また、従業員用操作キー72は、従業員が操作する一般景品や特殊景品等の各種景品の交換ボタン、テンキー等の総称である。なお、本実施例1では、景品管理装置70に対する交換景品の指定を従業員に行わせることとしたが、必ずしも従業員に指定させる必要はなく、遊技客に指定させるようにしてもかまわない。
遊技客用タッチパネル73は、液晶パネルやディスプレイなどの表示デバイス上で操作入力を受け付けることができる表示可能かつ入力可能な遊技客用デバイスであり、従業員用タッチパネル71と同様の表示を行うことを基本とするが、両者の表示内容は必ずしも内容が同一である必要はなく、従業員にだけ景品交換業務に関してより詳細な情報を表示させるようにしてもよい。
通信I/F部74は、当該景品管理装置70と他の装置(例えば、プリペイドカードT/C10、計数機50および景品払出機80などの他の装置)との間で各種通信を行うためのインターフェースである。
レシート発行部75は、各種情報を紙媒体に印字する処理部であり、例えば、景品管理装置70にて交換制御が行われた内容(例えば、交換日時、従業員名、総持ち玉数、交換景品の品目、個数や交換玉数などの項目)を印字して交換レシートとして発行したり、また、遊技店の営業終了後には、景品の入出庫管理(例えば、景品出庫による粗益管理)に係る情報を締上げ票として発行したりする。
記憶部76は、制御部77による各種処理に必要なデータおよびプログラムを記憶する不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、交換レシート等に印字するフォーマット及びその印字内容等の情報の他、景品との交換に要する交換玉数を管理する交換玉数管理テーブル76aを記憶する。
交換玉数管理テーブル76aは、図6に示すように、景品マスタ、すなわち景品名ごとに景品の交換玉数を記憶したテーブルである。図6に示す例では、菓子Aを25玉で交換し、ジュースBを30玉で交換し、タバコCを75玉で交換するように定められている。
制御部77は、景品管理装置70を全体制御する制御部であり、問合せ処理部77aと、関連付け判定部77bと、表示制御部77cと、景品交換処理部77dとを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPUにロードして実行し、問合せ処理部77a、関連付け判定部77b、表示制御部77c及び景品交換処理部77dにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
問合せ処理部77aは、プリペイドカードに関連付けられた関連付け情報をプリペイドカードT/C10に問い合わせる処理部である。具体的には、カードリーダ81によって読み取られたプリペイドカードIDに対応するプリペイド残額および/または持ち玉を問い合わせ、この結果、プリペイドカードT/C10から得られた応答を関連付け判定部77bに出力する。
関連付け判定部77bは、景品管理装置70で実行される交換制御処理とは別の他の取扱い処理に対応した関連付け情報がプリペイドカードに関連付けられているか否かを判定する処理部である。具体的には、プリペイド残額が未処理である旨(精算処理が未処理である旨)を報知するために、カード精算機60で実行される精算処理に対応したプリペイド残額がプリペイドカードに関連付けられているか否かを判定する。
表示制御部77cは、従業員用タッチパネル71及び遊技客用タッチパネル73の表示制御を行う処理部である。例えば、景品の交換画面(例えば、総持ち玉数、交換景品の品目や個数、持ち玉の残数)を表示させるとともに、挿入中のプリペイドカードにプリペイド残額が関連付けられている場合にはプリペイド残額が未処理である旨、さらには、その確認を促すための確認ボタンをポップアップ画面で表示させる(図8参照)。
景品交換処理部77dは、交換玉数管理テーブル76aを用いて持ち玉と景品との交換を管理する処理部である。具体的には、プリペイドカードに関連付けられた持ち玉に残数が存在する場合に、遊技店の従業員により遊技客指定の景品に対応する交換ボタンが押下されると、当該景品の交換玉数を持ち玉の残数から減算する交換制御を行い、当該残数がゼロになった場合には、交換日時、従業員名、総持ち玉数、交換景品の品目、個数及び交換玉数などの項目が印字された景品レシートを発行するようにレシート発行部75に指示する。
[処理の流れ]
次に、本実施例1に係る景品管理装置70による交換制御処理について詳細に説明する。図7は、実施例1に係る景品管理装置70が実行する交換制御処理を示すフローチャートである。このフローチャートでは、交換制御処理は、従業員によって遊技客が持ち込んだプリペイドカードの読取操作が行われると、カードリーダ81によってプリペイドカードに記録されたプリペイドカードIDが読み取られるので、そのプリペイドカードIDをカードリーダ81から受信したことを契機に開始される。
図7に示すように、カードリーダ81によって読み取られたプリペイドカードIDを受信すると(ステップS701)、問合せ処理部77aは、そのプリペイドカードIDに対応する関連付け情報をプリペイドカードT/C10に問い合わせる(ステップS702)。
ここで、関連付け判定部77bは、まず、プリペイドカードT/C10からの応答をもとにプリペイドカードにプリペイド残額および持ち玉の両方が関連付けられているか否かを判定する(ステップS703)。
このとき、プリペイドカードにプリペイド残額および持ち玉の両方が関連付けられている旨の応答が得られた場合(ステップS703肯定)には、表示制御部77cは、プリペイド残額が未処理である旨、さらには、その確認を促すための確認ボタンを従業員用タッチパネル71及び遊技客用タッチパネル73に表示させる(ステップS704)。
例えば、図8に示すように、景品の交換画面(例えば、総持ち玉数、交換景品の品目や個数、持ち玉の残数)に併せて、プリペイド残額が未処理である旨、さらには、そのプリペイド残額を用いて精算処理を行うべき旨のメッセージをポップアップ画面で表示させることで、プリペイドカードの精算を行うよう注意喚起することができ、遊技客が交換制御処理を終えて精算せずにそのまま退店してしまう事態を防止することができる。さらに、景品交換を行うに先立ってプリペイド残額未処理の確認操作を行わせることにより、プリペイド残額が未処理である旨を強く印象付けることができる。
そして、従業員用タッチパネル71または遊技客用タッチパネル73で確認ボタンが押下された後に(ステップS705肯定)、遊技客が交換を希望する景品の指定を受け付けると(ステップS706肯定)、景品交換処理部77dは、交換玉数管理テーブル76a内の指定景品に対応する交換玉数を持ち玉の残数から減算する交換制御を行う(ステップS707)。
その後、持ち玉の残数がゼロになるまで(ステップS708肯定)、上記したステップS706〜S707の処理を繰り返し行い、持ち玉の残数がゼロになると(ステップS708否定)、景品交換処理部77dは、交換日時、従業員名、総獲得玉数、交換景品及び交換玉数などの項目が印字された景品レシートを発行するようにレシート発行部75に指示する(ステップS709)。特殊景品が選択させている場合は、ここで特殊景品を払い出すように景品払出機80に指示する。なお、この場合、プリペイドカードにプリペイド残額が残存しているので(ステップS711肯定)、プリペイドカードを返却し(ステップS712)、処理を終了する。
一方、プリペイドカードにプリペイド残額および持ち玉の両方が関連付けられていない場合(ステップS703否定)には、関連付け判定部77bは、プリペイドカードに持ち玉が関連付けられているか否かをさらに判定する(ステップS710)。
そして、プリペイドカードに持ち玉のみが関連付けられている場合(ステップS710肯定)には、上記したプリペイド残額未処理の報知を行う必要はなく、景品交換処理部77dは、上記したステップS706〜ステップS709までの処理を行う。
景品レシート発行後(ステップS709終了)、プリペイド残額が関連付けられている場合(ステップS711肯定)には、プリペイドカードを返却してから(ステップS712)、処理を終了する。また、プリペイド残額が関連付けられていない場合(ステップS711否定)には、そのまま処理を終了する。
また、プリペイドカードに持ち玉が関連付けられていない場合(ステップS710否定)には、関連付け判定部77bは、プリペイドカードにプリペイド残額が関連付けられているか否かをさらに判定する(ステップS713)。
そして、プリペイドカードにプリペイド残額のみが関連付けられている場合(ステップS713肯定)には、表示制御部77cは、プリペイド残額が未処理である旨を従業員用タッチパネル71及び遊技客用タッチパネル73に表示させた後に(ステップS714)、プリペイドカードを返却し(ステップS712)、処理を終了する。なお、プリペイドカードにプリペイド残額および持ち玉のいずれも関連付けられていなかった場合(ステップS713否定)には、そのまま処理を終了する。
上述してきたように、本実施例1に係る景品管理装置70によれば、交換制御処理とは別の他の取扱い処理に対応したプリペイド残額がプリペイドカードに関連付けられているか否かを判定し、他の取扱い処理に対応したプリペイド残額が関連付けられていると判定した場合に、当該他の取扱い処理が未処理である旨を表示させるように構成したので、遊技客が交換制御処理を終えてそのまま退店してしまう事態を防止することができる結果、プリペイド残額の有効期間途過後にそのプリペイドカードが持ち込まれることがなくなり、遊技店と遊技客の間でのトラブルを防止することが可能になる。
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、以下では、本発明に含まれる他の実施例を説明する。
(1)プリペイドカードの取扱い履歴の管理
例えば、本発明では、カード精算機60や景品管理装置70でプリペイドカードの取扱い履歴を記憶管理させるようにしてもよい。
一例を挙げれば、カード精算機60においてプリペイドカードの精算履歴を記憶する精算履歴テーブル(図9参照)を記憶させておき、交換制御処理に対応した持ち玉が関連付けられていると判定した場合に、精算を終了したプリペイドカードのプリペイドカードIDに紐付けてその精算日時を精算履歴テーブルに登録する。後日、遊技客からクレームを受けた場合には、カード精算機60でプリペイドカードを読み取らせ、そのプリペイドカードIDに対応する精算履歴を精算履歴テーブルから抽出して表示させる。
このようにカード精算機60を構成すれば、クレームを受け付けた遊技客のプリペイドカードIDに対応する精算日時をはじめ、精算金額および持ち玉をクレーム受付時に参照することができる。図9の例で言えば、プリペイドカードID「00008」が記録されたプリペイドカードを持ち込んだ遊技客によってクレームがなされた場合には、そのプリペイドカードが10月24日の14時10分に精算済みであり、その精算金額が5000円、持ち玉が4000個である旨が表示されるので、「未だ精算を行っていない」或いは「プリペイド残額や持ち玉の有効期間は途過していない」などのクレームに対して適確に対応することが可能になる。
さらに、かかる精算履歴テーブルに記憶された精算日時を監視しておき、精算日時の時分が所定の期間(例えば、1時間など)が経過したプリペイドカードの精算履歴をカード精算機60、景品管理装置70、プリペイドカードT/C10またはその他の装置の表示部に表示させるようにしてもよい。
すなわち、これによって、プリペイド残額および持ち玉の両方が関連付けられたプリペイドカードを持った遊技客であって、さらに精算処理だけを行ってそのまま退店してしまうおそれが高い遊技客に店内放送等の報知を通じて重ねて注意喚起することができ、遊技客が精算処理を終えてそのまま退店してしまう事態を多面的に防止することが可能になる。
なお、ここでは、カード精算機60に精算履歴を管理させる例を説明したが、景品管理装置70に交換履歴を管理させることで、カード精算機60で得られる効果と同様の効果を得ることができる。
(2)カード精算機での持ち玉レシートの発行
また、本発明では、プリペイドカードに関連付けられた関連付け情報のうち、パチンコ機40での遊技により獲得された遊技客の持ち玉を景品との交換に用いる交換用記録媒体(例えば、紙媒体からなる交換用レシート)に関連付け、このようにして持ち玉が関連付けられた交換用レシートを発行させるようにカード精算機を構成してもよい。
すなわち、各台計数システムを導入する遊技店においては、店内で流通させる記録媒体がプリペイドカードに集約されているが、かかる状況下で、あえてカード精算機で受入プリペイドカードに関連付けられている持ち玉の交換用レシートを発行させることで、磁気ストライプやICチップ等の高価な記録媒体が使用されたプリペイドカードを精算段階で回収するためである。
例えば、図10に示したカード精算機200では、プリペイド残額5000円および持ち玉4000個が関連付けられたプリペイドカードを受け入れると、プリペイド残額については通常の精算処理(プリペイド残額の消し込み及びその残額相当の貨幣の払い出し)を行う一方で、持ち玉4000個を関連付けた交換用レシートを発行する。これにより、プリペイドカードに関連付けられた情報がなくなるため、プリペイドカードをカード精算機200に回収することができる。
このようなカード精算機200によれば、景品交換が行われる前にイニシャルコストの高いプリペイドカードを回収することができ、遊技店の設備投資費用を低減させることが可能になる。
また、図10に示した例では、1枚のプリペイドカードだけを受け入れることとしたが、任意の枚数のプリペイドカードを受け入れ、受け入れたプリペイドカードに関連付けられた持ち玉を集計し、その集計値を1つの交換用レシートに関連付けて発行することにより、プリペイドカードの回収効率が高まるとともに、景品交換時に1つの交換用レシートを持ち込むだけでよくなり、複数枚のプリペイドカードを提示する必要がなくなる結果、景品交換の業務効率を向上させることができる。
また、上記したカード精算機200で交換用レシートを発行させる場合には、所定の発行条件を設けるようにしてもよい。すなわち、閉店間際等の繁忙期においては、プリペイドカードに持ち玉が残っていてもその持ち玉が小額な景品にしか交換できない場合には、精算後にプリペイドカードをそのまま持ち帰ったり、プリペイドカードを破棄されたりするおそれがある。
このため、遊技客が景品交換せずに破棄してしまうおそれのある端数(例えば、40個)を閾値とした交換用レシートの発行条件を設け、受け入れたプリペイドカードの持ち玉が閾値以下である場合にだけ交換用レシートを発行させる。
これによって、遊技客にプリペイドカードが持ち帰られたり、プリペイドカードが破棄されたりする事態を防止することができ、遊技店の設備投資費用の低減に寄与することが可能になる。
(3)プリペイド残額を持ち玉に換算
また、本発明では、プリペイドカードに関連付けられた関連付け情報のうち、パチンコ玉の貸出対価として予め徴収されたプリペイド残額を玉単位に換算し、プリペイド残額から換算した玉数と持ち玉とを集計するように景品管理装置を構成するようにしてもよい。
例えば、図11に示した景品管理装置300では、プリペイドカードからプリペイド残額5000円および持ち玉4000個の関連付け情報を取得すると、プリペイド残額5000円分のパチンコ玉が購入されたものと見做して、プリペイド残額5000円を4円/玉で除算して玉単位に換算し、該換算した購入玉1250個と持ち玉4000個を集計し、該集計した総持ち玉数5250個を対象に交換制御を行う。
すなわち、これによって、持ち玉とは価値種別が異なるプリペイド残額を1つに併せて取り扱うことで、遊技客にとってはカード精算機に赴く手間が省かれることになる結果、遊技客のプリペイドカードに係る利便性を向上させるとともに、遊技店にとってはプリペイドカードの回収効率を高めることができ、遊技店の設備投資費用を低減させることが可能になる。
(4)その他
また、上記した実施例1では、非会員対応の店内システムに本発明を適用する場合について説明したが、会員対応の店内システムにも同様に適用することができる。例えば、カード精算機60で持ち玉が未処理のプリペイドカードを受け付けた場合には、その持ち玉を所定の会員特定媒体(例えば、会員カードや携帯電話等)に貯玉加算させるようにしてもかまわない。なお、この場合、会員特定媒体に貯玉数そのものを記録させるようにしてもよいし、また、図示しない会員管理用の上位装置で会員特定媒体に記録された会員用の識別情報(会員ID)に対応付けて貯玉数を管理させるようにしてもかまわない。また、プリペイド残額や持ち玉が会員カードに関連付けられている場合は、該会員カードがカード精算機60において処理された際に、プリペイド残額や持ち玉が無くなっても該会員カードは返却される。
また、上記した実施例1では、プリペイドカードに関連付けられる有価価値と持ち玉を、単一の管理装置(プリペイドカードT/C10)で管理したが、別の管理装置で管理させてもよい。その場合は、記録媒体取扱い装置(カード精算機60及び景品管理装置70)は、各管理装置に有価価値と持ち玉の残量を問い合わせる。
また、上記した実施例1では、本発明をパチンコ遊技に適用する例を説明したが、パチスロ遊技を対象としてさらに含めた場合又はパチスロ遊技のみを対象とした場合にも本発明を同様に適用することができる。なお、ここでは、パチンコ店及びパチスロ店に本発明を適用する例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ゲームセンタ等の遊技施設にも同様に適用することができる。
また、本実施例において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的におこなうこともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。