JP5218103B2 - 工作機械 - Google Patents
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Description
工具を支持し、且つ、工作物に対して所定軸方向に相対移動可能に設けられた工具支持体と、
前記工作物に対して前記工具支持体を前記所定軸方向へ相対移動させるサーボモータと、
前記工作物に対する前記工具支持体の前記所定軸方向への相対位置または前記サーボモータの回転角を検出する位置検出器と、
前記工作物の加工部位形状を測定し、測定結果と目標形状との偏差を算出する形状測定センサと、
前記位置検出器により検出された情報に基づいて前記サーボモータを駆動する第一のフィードバック制御から、前記形状測定センサにより算出された前記偏差に基づいて前記サーボモータを駆動する第二のフィードバック制御へ、切り替えて実行するサーボドライブと、
を備えることである。
前記サーボドライブは、前記第一のフィードバック制御から前記第二のフィードバック制御への切り替えの際に、前記第一のフィードバック制御による影響度を徐々に下げ、前記第二のフィードバック制御による影響度を徐々に上げることである。
前記サーボドライブは、前記第一のフィードバック制御から前記第二のフィードバック制御への切り替えの際に、前記第一のフィードバック制御による影響度を下げると同時に、前記第二のフィードバック制御による影響度を上げることである。
前記サーボドライブは、前記第一のフィードバック制御から前記第二のフィードバック制御への切り替えの際に、前記第一のフィードバック制御による影響度を下げた後に、前記第二のフィードバック制御による影響度を上げていくことである。
前記第一のフィードバック制御による影響度は、前記第一のフィードバック制御の位置制御ゲインであり、
前記第二のフィードバック制御による影響度は、前記第二のフィードバック制御の位置制御ゲインであることである。
前記サーボドライブは、
前記第一のフィードバック制御から前記第二のフィードバック制御への切り替え開始前または切り替え開始時に、前記サーボモータのトルク制限値を減少させ、
前記トルク制限値を減少させた後に前記第一のフィードバック制御と前記第二のフィードバック制御とを切り替え、
切り替えた後に徐々に前記トルク制限値を増加させていくことである。
請求項3に係る発明によれば、第一のフィードバック制御から第二のフィードバック制御への切り替えを確実に滑らかにすることができる。
請求項4に係る発明によれば、第一のフィードバック制御から第二のフィードバック制御への切り替えを確実に滑らかにすることができる。
請求項6に係る発明によれば、第一のフィードバック制御による影響度および第二のフィードバック制御による影響度を、確実に且つ容易に変更できる。つまり、第一のフィードバック制御から第二のフィードバック制御への切り替えを滑らかにすることができる。
(研削盤の機械構成)
第一実施形態の研削盤の機械構成について、図1〜図2を参照して説明する。
図1に示すように、研削盤は、主軸装置10と、砥石支持装置20と、砥石台駆動装置30と、砥石車40と、定寸装置50と、CNC(Computer Numerical Control)装置60とを備えている。ここで、研削盤により加工される工作物Wは、軸状の部材とし、研削盤は、当該工作物Wの外周面の研削加工を行う場合として説明する。
まず、図3の第一段目に示すように、マスタとしてのCNC装置60は、周期性の基準信号を各スレーブに出力する。そうすると、図3の第二段目に示すように、CNC装置60は、その基準信号を出力した後に、他のスレーブから各種信号を受信する受信処理を実行する。例えば、CNC装置60は、定寸装置50から定寸信号を受信する。その後に、CNC装置60は、診断処理、演算処理を実行し、その後に各サーボドライブ15、33へ位置指令値の送信処理を行う。
次に、図4を参照して、X軸用サーボドライブ33の詳細について説明する。
図4の制御ブロック図に示すように、X軸用サーボドライブ33は、減算器101と、第一、第二位置制御部102、106と、第一、第二ゲイン調整部103、107と、微分器104と、減算器105と、加算器108と、速度制御部109と、電流制御部110とから構成される。
減算器101は、CNC装置60から出力される位置指令値と、リニアスケール35により検出される砥石台21の現在位置との位置偏差を算出する。第一位置制御部102は、減算器101により算出された位置偏差に基づいて、例えば比例制御などの位置制御を行う。ここで、第一位置制御部102は、速度指令値を出力することになる。
次に、図5を参照して、第一、第二のフィードバック制御について説明する。なお、本実施形態においては、第一のフィードバック制御から第二のフィードバック制御への切り替えを行っているが、ここでは、説明の容易化のため、それぞれのフィードバック制御のみを行った場合について説明する。また、図5(a)(b)において、横軸は時間であり、縦軸が工作物Wの外径である。
次に、図6を参照して、第一のフィードバック制御から第二のフィードバック制御へ切り替える場合について説明する。ここで、図6(a)において、本実施形態における挙動を実線にて示し、第一のフィードバック制御のみによる挙動を破線にて示し、第二のフィードバック制御のみによる挙動を一点鎖線にて示す。また、参考として、CNC装置60から出力される位置指令値を、二点鎖線にて示す。また、図6(b)において、第一ゲインを実線にて示し、第二ゲインを破線にて示す。
第二ゲインは、図6(b)の破線にて示すように、定寸信号P3までを0%とし、定寸信号P3が出力された時から徐々に増加し、設定された所定時間を経過したときに100%としている。第二ゲインの増加率は、最初小さく、徐々に大きくなるようにしている。
つまり、定寸信号P3が出力された後に、第一ゲインが徐々に小さくなっていくと同時に、第二ゲインが徐々に大きくなっていく。
以上説明した研削盤によれば、以下の効果を奏する。
上記構成により、X軸用サーボドライブ33と定寸装置50とは、CNC装置60からの基準信号に基づいて、高速同期通信が可能となる。このことにより、X軸用サーボドライブ33は、定寸装置50から出力される定寸偏差に基づいて、第二のフィードバック制御を行うことができる。
第一実施形態において、第二位置制御部106における位置制御ゲイン、すなわち比例ゲインは、予め設定することとした。
ここで、第二のフィードバック制御を行う際に、図5(b)に示したように、位置制御ゲインが大きすぎると、高速に目的値に達する。ただし、目的値を超えないようにする必要がある。一方、位置制御ゲインが小さすぎると、目的値までの到達時間が長くなる。このように、位置制御ゲインの設定は重要である。ここで、例えば工作物Wの軸径が小さい場合、すなわち工作物Wの剛性が小さい場合には、砥石車40を所定量だけ工作物Wに対して相対移動させたとしても、工作物Wが撓み変形して所望の加工量に達しない。また、砥石車40の切れ味の善し悪しによっても影響を受ける。つまり、砥石車40の切れ味が悪い場合には、砥石車40を所定量だけ工作物Wに対して相対移動させたとしても、所望の加工量に達しない。このように、種々の要因によって、適切な位置制御ゲインが異なると考えられる。
また、第二位置制御部106における位置制御ゲインは、可変に設定するようにしてもよい。具体的には、第二位置制御部106における位置制御ゲインは、定寸装置50により算出される定寸偏差の単位時間あたりの変化量に基づいて可変に設定する。
次に、第二実施形態の研削盤について図7を参照して説明する。第二実施形態の研削盤は、第一実施形態の研削盤に対して、X軸用サーボドライブ133に回転駆動力検出部111を新たに追加した点と、第二位置制御部116が相違する。以下、相違点のみについて説明する。
そして、第二位置制御部116は、回転駆動力検出部111により検出された砥石車40の回転駆動力に基づいて、第二位置制御部116における位置制御ゲインを可変に設定する。
第三実施形態の研削盤について、図8を参照して説明する。図8は、第一実施形態の図6に対応するものである。第三実施形態の研削盤は、第一実施形態の研削盤に対して、第一ゲイン調整部103における第一ゲインと、第二ゲイン調整部107の第二ゲインとが相違する。以下、相違点のみについて説明する。ここで、図8(a)において、本実施形態における挙動を実線にて示し、第一のフィードバック制御のみによる挙動を破線にて示す。また、図8(b)において、第一ゲインを実線にて示し、第二ゲインを破線にて示す。
第二ゲインは、図8(b)の破線にて示すように、定寸信号P3が出力され、且つ、第一ゲインが0%に変更されるまでを0%とし、その後に徐々に増加し、設定された所定時間を経過したときに100%としている。第二ゲインの増加率は、最初大きく、徐々に小さくなるようにしている。
第四実施形態の研削盤について、図9を参照して説明する。図9(a)は、経過時間に対する工作物Wの外径を示す。また、図9(b)は、X軸用サーボドライブ33の電流制御部110のトルク制限値を示す。図9(c)は、実線にて第一ゲインを示し、破線にて第二ゲインを示す。
定寸装置50は、工作物Wの外径を測定するものとしたが、その他に、工作物Wの内径、端面位置、または軸方向幅を測定する場合にも同様に適用できる。
また、上記実施形態においては、工作機械として研削盤を例に挙げて説明したが、この他に、マシニングセンタおよび旋盤などの他の工作機械にも適用できる。マシニングセンタに本発明を適用した場合、本発明の工具には例えばエンドミル、フライス工具、ドリル、さらには砥石車が含まれる。また、旋盤に本発明を適用した場合、本発明の工具にはバイトの他、特に複合旋盤の場合にエンドミル、フライス工具、ドリル、砥石車などが含まれる。
14:主軸エンコーダ、 15:主軸用サーボドライブ
20:砥石支持装置、
21:砥石台、 22:砥石回転用モータ、 23:モータドライブ
30:砥石台駆動装置、 31:X軸ボールねじ、 32:X軸モータ(サーボモータ)
33、133:X軸用サーボドライブ、 34:X軸エンコーダ(位置検出器)
35:リニアスケール(位置検出器)
40:砥石車
50:定寸装置(形状測定センサ)
60:CNC装置
70:高速同期通信網
101、105:減算器、 102:第一位置制御部、 103:第一ゲイン調整部
104:微分器、 106、116:第二位置制御部、107:第二ゲイン調整部
108:加算器、 109:速度制御部、 110:電流制御部
111:回転駆動力検出部
Claims (6)
- 工具を支持し、且つ、工作物に対して所定軸方向に相対移動可能に設けられた工具支持体と、
前記工作物に対して前記工具支持体を前記所定軸方向へ相対移動させるサーボモータと、
前記工作物に対する前記工具支持体の前記所定軸方向への相対位置または前記サーボモータの回転角を検出する位置検出器と、
前記工作物の加工部位形状を測定し、測定結果と目標形状との偏差を算出する形状測定センサと、
前記位置検出器により検出された情報に基づいて前記サーボモータを駆動する第一のフィードバック制御から、前記形状測定センサにより算出された前記偏差に基づいて前記サーボモータを駆動する第二のフィードバック制御へ、切り替えて実行するサーボドライブと、
を備えることを特徴とする工作機械。 - 請求項1において、
前記サーボドライブは、前記第一のフィードバック制御から前記第二のフィードバック制御への切り替えの際に、前記第一のフィードバック制御による影響度を徐々に下げ、前記第二のフィードバック制御による影響度を徐々に上げることを特徴とする工作機械。 - 請求項2において、
前記サーボドライブは、前記第一のフィードバック制御から前記第二のフィードバック制御への切り替えの際に、前記第一のフィードバック制御による影響度を下げると同時に、前記第二のフィードバック制御による影響度を上げることを特徴とする工作機械。 - 請求項2において、
前記サーボドライブは、前記第一のフィードバック制御から前記第二のフィードバック制御への切り替えの際に、前記第一のフィードバック制御による影響度を下げた後に、前記第二のフィードバック制御による影響度を上げていくことを特徴とする工作機械。 - 請求項2〜4の何れか一項において、
前記第一のフィードバック制御による影響度は、前記第一のフィードバック制御の位置制御ゲインであり、
前記第二のフィードバック制御による影響度は、前記第二のフィードバック制御の位置制御ゲインであることを特徴とする工作機械。 - 請求項2において、
前記サーボドライブは、
前記第一のフィードバック制御から前記第二のフィードバック制御への切り替え開始前または切り替え開始時に、前記サーボモータのトルク制限値を減少させ、
前記トルク制限値を減少させた後に前記第一のフィードバック制御と前記第二のフィードバック制御とを切り替え、
切り替えた後に徐々に前記トルク制限値を増加させていくことを特徴とする工作機械。
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