JP5217964B2 - 無線機器システム - Google Patents

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Description

本発明は、無線通信を介し無線タグに対し情報読み取り可能な無線機器システムに関する。
従来より、種々の電子機器において、機器の設定や状態などを表示装置に表示することによって操作者に知らせたり、操作者からの指示をスイッチ等の入力装置から入力したりしている。こうした電子機器では、操作者が使いやすいように報知方法や入力方法などの操作者インターフェースを設計している。このような操作者インターフェースを、操作者によって設定可能とした電子機器も既に提唱されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−32086号公報
上記従来技術においては、例えば、複数の言語による報知を可能に構成した電子機器で、報知動作時の言語を操作者が設定可能としたものや、操作者ごとに動作設定を可能とした技術が開示されている。また例えば、ファックスやプリンタなどといった電子機器において、現在の通信状況、印刷状況、設定内容などの報知動作に関して、操作者の好みに応じた動作設定を可能として、使い勝手を向上させたものも開示されている。
しかしながら、上記従来の電子機器では、各人が自己の好みの動作設定とするために、機器上のパネル等を操作して操作者個人ごとに好みの動作設定を行ったり、予め機器に設定しておいた操作者個人ごとの動作設定を呼び出して利用する必要があり、その手間が煩雑であった。さらに、例えば会社や家庭等において複数名で機器を共同で利用している場合、前述のようにパネル操作や呼び出しを行って個人好みの動作設定に変更して実際に機器を利用した後は、他者に迷惑をかけないために、変更前の元の動作設定(例えば共有用の一般的な動作設定、標準動作設定、初期動作設定等)に戻さなければならない。上記従来技術においては、このような元の動作設定へ容易に復帰できるようにすることについて、特に配慮されていないという問題もあった。
本発明の目的は、操作者個人にとって便利な動作設定を容易に実現できるとともに、元の動作設定へも容易に復帰できる、無線機器システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、複数の操作者によりそれぞれ用いられる複数の無線タグと、前記複数の操作者により共同で使用される無線タグ読み取り機能付き機器と、を有する、無線機器システムであって、前記無線タグ読み取り機能付き機器は、所定の動作を行う動作手段と、前記動作手段の前記所定の動作に関する、前記複数の操作者で共有される設定に対応した共有用動作設定情報を記憶可能な設定記憶手段と、前記設定記憶手段の記憶内容に基づき、前記動作手段を制御する制御手段と、を有しており、前記複数の無線タグのそれぞれは、前記動作手段の前記所定の動作に関する、各操作者の個人的な設定に対応した個人設定情報を記憶保持しており、前記無線タグ読み取り機能付き機器は、さらに、前記無線タグとの間で無線通信により情報の送受信を行うアンテナ手段と、前記アンテナ手段を介し、無線通信により前記無線タグから情報を取得する情報取得手段と、退避用記憶手段と、前記情報取得手段で前記無線タグに記憶された前記個人設定情報が取得された場合に、前記設定記憶手段に記憶されていた前記共有用動作設定情報を前記退避用記憶手段に書き込んで退避処理するとともに、前記取得された前記個人設定情報を前記設定記憶手段に書き込む、設定変更手段と、前記制御手段の制御により、前記動作手段が、前記設定記憶手段に書き込まれた前記個人設定情報に応じた動作を行った後、前記退避用記憶手段に記憶されていた前記動作設定情報を読み取り、前記設定記憶手段内に書き込んで復帰処理する設定復帰手段とを有することを特徴とする
本願第1発明の無線機器システムにおいては、設定記憶手段に動作手段の動作設定情報が記憶され、その記憶された動作設定情報に応じて制御手段が動作手段を制御することで、動作手段が当該動作設定情報に対応した態様で所定の動作を行う。
このような通常の動作状態において、本願第1発明の無線機器システムでは、個人設定情報を記憶保持した無線タグから情報を読み取ることにより上記通常の動作状態から一時的に離脱し、当該個人設定情報に対応した動作を行わせることができる。すなわち、情報取得手段がアンテナ手段を介して無線タグより個人設定情報を取得すると、設定変更手段がその取得した個人設定情報を設定記憶手段に書き込む。これにより、制御手段は、設定記憶手段に書き込まれた個人設定情報に基づき動作手段を制御するので、動作手段は個人設定情報に対応した動作を行う。なおこのとき、設定変更手段によって、もともと設定記憶手段に記憶されていた動作設定情報は、設定記憶手段外に退避処理されている。
そして、上記個人設定情報に基づく動作手段の動作が終了したら、設定復帰手段が、上記退避処理されていた動作設定情報を設定記憶手段内に復帰処理する。これにより、制御手段は、設定記憶手段に戻った動作設定情報に基づき再び動作手段を制御することとなるので、動作手段は上記通常の動作状態に戻ることができる。
このように、本願第1発明においては、操作者個人の用途や嗜好等に対応した動作手段の設定を個人設定情報として無線タグに記憶させておけば、その無線タグに対し情報読み取りを行わせるという簡単な操作で、上記個人的な設定に対応した態様で動作手段を動作させることができる。そして、そのような動作を行わせた後は、元の動作手段の設定に容易に復帰させることができる。これにより、複数名で共同で機器を利用する場合であっても、操作者個人にとって便利な態様で(他者に迷惑をかけることなく)確実に利用することができ、利便性を向上することができる。
また、退避処理として、設定記憶手段に記憶されていた動作設定情報が退避用記憶手段に書き込まれ、前記復帰処理として、退避用記憶手段に記憶されていた動作設定情報が読み取られ、設定記憶手段に書き込まれる。これにより、無線タグからの情報読み取りによって通常の動作状態から一時的に離脱し、動作手段が個人設定情報に対応した動作を行うとき、もともと設定記憶手段に記憶されていた動作設定情報を退避用記憶手段に退避させて保管しておくことができる。そして、個人設定情報に基づく動作が終了したとき、退避用記憶手段の動作設定情報を設定記憶手段に戻すことで、動作手段を通常の動作状態に確実に復帰させることができる。また、このように無線タグ読み取り機能付き機器の内部のみにおいて動作設定情報の退避及び復帰を行うことにより、機器外部に退避させる場合に生じるおそれのある誤消去や通信エラー等の発生を回避することができ、動作復帰の信頼性を高めることができる。
第2発明は、上記第1発明において、前記設定復帰手段は、前記動作手段が前記所定の動作に係わる所定の作業量を実行したら、前記動作設定情報を読み取って前記設定記憶手段に書き込むことを特徴とする。
これにより、個人的な設定に対応した態様で所定の作業量だけ動作させたら、動作手段を元の設定に沿った動作に確実に復帰させることができる。したがって、他者に迷惑をかけることなく、操作者個人にとって便利な態様で確実に利用することができる。
第3発明は、上記第1又は発明おいて、前記設定復帰手段は、前記動作手段が前記個人設定情報に応じた動作を開始後、所定の時間が経過したら、前記動作設定情報を読み取って前記設定記憶手段に書き込むことを特徴とする。
これにより、個人的な設定に対応した態様で所定の時間だけ動作させたら、動作手段を元の設定に沿った動作に確実に復帰させることができる。したがって、他者に迷惑をかけることなく、操作者個人にとって便利な態様で確実に利用することができる。
発明は、上記第1又は第2発明において、前記設定復帰手段は、前記動作手段が前記個人設定情報に応じた動作を開始後、前記情報取得手段で前記無線タグの識別情報が取得された場合、前記動作設定情報を読み取って前記設定記憶手段に書き込むことを特徴とする。
これにより、操作者が個人的な設定に対応した態様で動作手段を動作させた後、例えば無線タグを手で持ってアンテナ手段の通信範囲内に位置させることで、動作手段を元の設定に沿った動作に確実に復帰させることができる。したがって、他者に迷惑をかけることなく、操作者個人にとって便利な態様で確実に利用することができる。
発明は、上記第1又は第2発明において、前記情報取得手段で前記個人設定情報が取得されて前記設定記憶手段に書き込まれ、前記動作手段が当該個人設定情報に応じた動作を開始した後、前記情報取得手段で前記無線タグの識別情報が取得されているかの判定を継続して繰り返し実行する取得判定手段を有し、前記設定復帰手段は、前記取得判定手段の判定が満たされなくなった場合、前記動作設定情報を読み取って前記設定記憶手段に書き込むことを特徴とする。
これにより、操作者が例えば無線タグを手で持ってアンテナ手段の通信範囲内に位置させることで個人的な設定に対応した態様で動作手段を動作させ、その後無線タグをアンテナ手段の通信範囲外に離脱させることで、動作手段を元の設定に沿った動作に確実に復帰させることができる。したがって、他者に迷惑をかけることなく、操作者個人にとって便利な態様で確実に利用することができる。
発明は、上記第発明において、前記動作手段の前記所定の動作に関する動作設定を操作入力可能な操作手段と、前記取得判定手段の判定が満たされている間で、前記操作手段の操作に基づき前記設定記憶手段の記憶内容が変更された場合、その変更された前記設定記憶手段の記憶内容を、新たな前記個人設定情報として、前記アンテナ手段を介し無線通信により前記無線タグに書き込む第2個人設定更新手段とを有することを特徴とする。
これにより、無線タグから取得された個人設定情報に対応した設定を、さらに操作者が操作手段で変更して動作手段を動作させた場合であっても、その変更後の最新の設定に対応した新たな個人設定情報を第2個人設定更新手段で無線タグに書き込み、情報を更新することができる。
本発明によれば、操作者個人にとって便利な動作設定を容易に実現できるとともに、元の動作設定へも容易に復帰することができる。
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態の無線タグ読み取り機能付き機器である複合機の全体概略構成を表す斜視図である。
図1において、複合機2(無線タグ読み取り機能付き機器)は、この例ではファックス機能、プリンタ機能、コピー機能、及び通話機能の4つの機能を備えている(なお、ファックス機能や通話機能が省略されていてもよい)。また、複合機2は、複合機本体7と、この複合機本体7にケーブル8(例えばUSBケーブル等。無線でもよい)を介して接続されているアンテナ9(アンテナ手段)とを有している。
複合機本体7は、概略的に幅の広い薄型の直方体形状に形成されており、下部にプリンタ部4を、上部にスキャナ部5を、側面に受話器6を一体的に備えている。
プリンタ部4の正面には、開口部4aが形成されており、この開口部4aの内部にはハンドル11aを有する給紙トレイ11及び排紙トレイ12が上下2段で着脱可能に設けられている。給紙トレイ11は、被記録媒体である記録用紙を収納するためのものであり、各種サイズの記録用紙が収納可能である。この給紙トレイ11に収納された記録用紙がプリンタ部4の内部に給送され、プリンタ部4によって画像・文字の印刷・印字が行われて排紙トレイ12に排出される。
スキャナ部5は、いわゆるフラットベッドスキャナとして構成されたものである。このスキャナ部5には、複合機本体7の天板として開閉自在に設けられた原稿カバー5Aの下側に原稿を載置するプラテンガラス(図示せず)と、このプラテンガラスの下側で走査可能なイメージセンサ(図示せず)とが設けられている。
複合機本体7の側面には、架台14が設けられている。この架台14には、接続コード15を介して複合機本体7に接続されている上記受話器6が載置されている。
複合機本体7の正面上部には、操作パネル13が設けられている。操作パネル13には、液晶ディスプレイからなる表示部10と、各種操作ボタンから構成され上記表示部10、印字部、及び音声発生部(それぞれ図2で後述する)の所定の動作に関する動作設定を操作入力可能な操作部3(操作手段)とが設けられている。
アンテナ9は、この例ではカード形状に形成され個人設定情報(詳細は図6で後述する)を記憶保持したタグカードT(無線タグ)との間で無線通信により情報の送受信を行う。なお、無線タグは、個人設定情報を記憶していれば、カード形状ではなく、ラベル形状などその他の形状、態様であってもよい。
図2は、複合機2の機能的構成を表す機能ブロック図である。
図2において、複合機2は、この例では上述したように4つの機能(ファックス機能、プリンタ機能、コピー機能、及び通話機能)を有しており、複合機本体7と、アンテナ9とを有している。
複合機本体7は、所定の動作を行う動作手段としての表示部10、印字部27、音声発生部28、上記スキャナ部5、電話回線通信制御部22、及びネットワーク通信制御部23と(以下適宜、省略して「表示部10等」と称する)と、上記操作部3とを備えている。またさらに、複合機本体7は、上記表示部10等の動作に関する動作設定情報(詳細は図5で後述する)を記憶可能な主メモリ24(設定記憶手段)と、退避用メモリ30(退避用記憶手段)と、RF通信制御部29と、CPU21とを備えている。
電話回線通信制御部22は、上記所定の動作として、電話回線網に接続して通話機能の音声信号又はファックス機能の情報信号の送受を行う。ネットワーク通信制御部23は、上記所定の動作として、LANなどのネットワーク回線に接続してコンピュータ等との間に各種の指示信号や印刷画像情報又は読み取り画像情報の送受を行う。
スキャナ部5は、上記所定の動作として、上記プラテンガラス及びイメージスキャナを有して原稿の画像を読み取る。表示部10は、上記所定の動作として、各種情報やメッセージの表示を行う。印字部27は、上記プリンタ部4から構成され、上記所定の動作として、画像情報及び印字情報の印字を行う。音声発生部28は、上記所定の動作として、電話の着信音や各種の報知音を発音(音声発生)する。
操作部3は、操作者から上記表示部10での表示動作、印字部27での印字動作、及び音声発生部28での発音動作に関する動作設定等が入力される。
主メモリ24は、例えばRAMやROM等から構成され、上記動作設定情報を記憶している。退避用メモリ30は、例えばRAM等から構成され、上記主メモリ24に記憶されていた動作設定情報を、退避処理として一時的に記憶させるためのものである。
RF通信制御部29は、上記アンテナ9を介して、タグカードTに備えられた無線タグ回路素子ToのIC回路部150の情報へアクセスする(詳細は後述する)。
CPU21は、主メモリ24の記憶内容(上記の動作設定情報)に基づき、上記表示部10等を含む複合機2全体の動作を制御する。具体的には、主メモリ24を構成するRAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行う。
また、タグカードTは、情報を記憶するIC回路部150と情報を送受信するタグアンテナ151とを備えた無線タグ回路素子Toが設けられており、上記アンテナ9と無線通信により情報の送受信を行うことができる(無線タグ回路素子Toの詳細構造については後述する)。そして、IC回路部150に、上記表示部10等の所定の動作に関する個人設定情報を記憶保持している。この個人設定情報は、上記主メモリ24に記憶された動作設定情報と同様、上記表示部10等の動作に関する各種設定を表すものである。そして特に、個人設定情報は、タグカードTの所有者(操作者)の好みや利用態様に対し便利なように、個人的にカスタマイズされた動作設定に関する情報である。
上記の複合機2において、ファックス機能の使用時には電話回線通信制御部22によって電話回線網から受信した画像情報を印字部27で印字するか、スキャナ部5で読み取った画像情報を電話回線通信制御部22によって電話回線網へ送信する。プリンタ機能の使用時には、ネットワーク通信制御部23によってネットワーク回線から受信した印字情報を印字部27で印字する。コピー機能の使用時には、スキャナ部5から読み取った画像情報を印字部27で印字する。通話機能の使用時には受話器6と電話回線通信制御部22によって電話回線網との間で音声信号を送受する。また、上記以外にも、各機能の使用時には、表示部10に各種のメッセージや情報を表示させたり、音声発生部28から各種の報知音を発音させる。
また、上記の複合機2において、操作者がタグカードTをアンテナ9の近傍にかざした状態で所定の開始操作を行うことで(あるいはかざしただけで)、アンテナ9を介して、タグカードTの無線タグ回路素子Toから上記個人設定情報を含む情報の読み取り(取得)を行う。さらに、複合機2は、アンテナ9を介して、タグカードTの無線タグ回路素子Toに備えられたIC回路部150に対し、主メモリ24に記憶されている上記動作設定情報(あるいは、個人設定情報)の書き込みを行うこともできる。
図3は、上記複合機2におけるRF通信制御部29の詳細構造を表す機能ブロック図である。なお、図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
図3において、CPU21は、上記無線タグ回路素子ToのIC回路部150から読み出された信号を処理して情報を読み出すとともに、無線タグ回路素子ToのIC回路部150へアクセスするための各種コマンドを生成する。RF通信制御部29は、アンテナ9を介し無線タグ回路素子Toに対して信号を送信する送信部212と、アンテナ9により受信された無線タグ回路素子Toからの応答波を入力する受信部213と、送受分離器214とから構成される。
送信部212は、無線タグ回路素子ToのIC回路部150の無線タグ情報にアクセスするための質問波を生成するブロックである。すなわち、送信部212は、周波数の基準信号を出力する水晶振動子215Aと、複合機本体7のCPU21の制御により水晶振動子215Aの出力を分周/逓倍して所定周波数の搬送波を発生させるPLL(Phase Locked Loop)215B及びVCO(Voltage Controlled Oscillator)215Cと、上記CPU21から供給される信号に基づいて上記発生させられた搬送波を変調(この例ではCPU21からの「TX_ASK」信号に基づく振幅変調)する送信乗算回路216(振幅変調の場合は増幅率可変アンプ等を用いてもよい)と、その送信乗算回路216により変調された変調波を増幅(この例ではCPU21からの「TX_PWR」信号によって増幅率を決定される増幅)して所望の質問波を生成するゲイン制御送信アンプ217とを備えている。そして、上記発生される搬送波は、例えばUHF帯(又はマイクロ波帯、あるいは短波帯でもよい)の周波数を用いており、上記ゲイン制御送信アンプ217の出力は、送受分離器214を介しアンテナ9に伝達されて無線タグ回路素子ToのIC回路部150に供給される。なお、質問波は上記のように変調した信号(変調波)に限られず、単なる搬送波のみの場合もある。
受信部213は、アンテナ9で受信された無線タグ回路素子Toからの応答波と上記搬送波とを乗算して復調するI相受信乗算回路218と、そのI相受信乗算回路218の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すためのI相バンドパスフィルタ219と、このI相バンドパスフィルタ219の出力を増幅するI相受信アンプ221と、このI相受信アンプ221の出力をさらに増幅してデジタル信号に変換するI相リミッタ220と、上記アンテナ9で受信された無線タグ回路素子Toからの応答波と上記搬送波が移相器227により位相を90°遅らせた信号とを乗算するQ相受信乗算回路222と、そのQ相受信乗算回路222の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すためのQ相バンドパスフィルタ223と、このQ相バンドパスフィルタ223の出力を増幅するQ相受信アンプ225と、このQ相受信アンプ225の出力をさらに増幅してデジタル信号に変換するQ相リミッタ224とを備えている。そして、上記I相リミッタ220から出力される信号「RXS−I」及びQ相リミッタ224から出力される信号「RXS−Q」は、上記CPU21に入力されて処理される。
また、I相受信アンプ221及びQ相受信アンプ225の出力は、強度検出手段としてのRSSI(Received Signal Strength Indicator)回路226にも入力され、それらの信号の強度を示す信号「RSSI」がCPU21に入力される。これにより、複合機本体7では、無線タグ回路素子Toとの通信時における当該無線タグ回路素子Toからの信号の受信強度を検出することが可能となっている。
図4は、上記タグカードTに備えられる無線タグ回路素子Toの機能的構成の一例を表す機能ブロック図である。なお、図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
図4において、無線タグ回路素子Toは、上述したように複合機2のアンテナ9と非接触で信号の送受信を行うタグアンテナ151と、このタグアンテナ151に接続されたIC回路部150とを有している。
IC回路部150は、タグアンテナ151により受信された質問波を整流する整流部152と、この整流部152により整流された質問波のエネルギを蓄積し駆動電源とするための電源部153と、上記タグアンテナ151により受信された質問波からクロック信号を抽出して制御部157に供給するクロック抽出部154と、所定の情報信号を記憶し得るメモリ部155と、上記タグアンテナ151に接続された変復調部156と、上記メモリ部155、クロック抽出部154、及び変復調部156等を介し上記無線タグ回路素子Toの作動を制御するための制御部157とを備えている。
変復調部156は、タグアンテナ151により受信された上記複合機2のアンテナ9からの質問波の復調を行い、また、上記制御部157からの返信信号を変調し、タグアンテナ151より応答波(タグ識別情報であるタグIDを含む信号)として送信する。
クロック抽出部154は、受信した信号からクロック成分を抽出し、当該クロック成分の周波数に対応したクロックを制御部157に供給する。
制御部157は、上記変復調部156により復調された受信信号を解釈し、上記メモリ部155において記憶された情報信号に基づいて返信信号を生成し、この返信信号を上記変復調部156により上記タグアンテナ151から返信する制御等の基本的な制御を実行する。
メモリ部155は、図示しない無線タグ書き込み装置(あるいは、上記複合機2でもよい)により書き込まれた上記個人設定情報や上記タグID等を記憶保持している。
以上において、本実施形態では、その大きな特徴として、タグカードTに記憶している上記個人設定情報をアンテナ9より読み取らせることで、主メモリ24に記憶されていた動作設定情報を退避させて上記個人設定情報に置き換え、これによって表示部10等が当該個人設定情報に応じた動作を行う。また、このような動作を行わせた後は、上記退避させていた動作設定情報を、主メモリ24に復帰させる。以下、その詳細を順を追って説明する。
まず、本実施形態の例において、上記主メモリ24に記憶されている動作設定情報について説明する。
既に述べたように、動作設定情報とは、操作者が複合機2を利用する際に、もともと複合機2の主メモリ24に記憶されていた、表示部10での表示動作、印字部27での印字動作、音声発生部28での発音動作、スキャナ部5での光学読み取り動作、電話回線通信制御部22での電話回線網を介した所望の番号への接続及び信号送受動作、ネットワーク通信制御部23でのネットワーク回線を介した所望のアドレスへの接続及び信号送受動作、等に関する動作態様の設定情報である。例えば、複合機2の管理者等により予めデフォルト設定された設定情報(共有用の一般的な動作設定、標準動作設定、初期動作設定等)が含まれる。複合機2の前回(以前)の操作者が設定していた設定情報を含むようにしてもよい。
図5は、(後述の「通常の動作状態」において)複合機2の主メモリ24に記憶されている動作設定情報の一例を概念的に表す図である。
図5において、この例では、上記動作設定情報は、複合機2の4つの機能(通話機能、ファックス機能、プリンタ機能、及びコピー機能)ごとに、当該機能に関係する上記各種動作(表示部10での表示動作、印字部27での印字動作、及び音声発生部28での発音動作)の設定情報を含んでいる。
通話機能用の動作設定情報としては、表示部10での表示動作、音声発生部28での発音動作に関する設定情報が含まれている。すなわち、この例では、表示部10で表示する表示文字の大きさ設定情報として、表示文字サイズが「10ポイント」に設定されている。音声発生部28で発生する音声のパターン設定情報として、着信を知らせる音声パターン(着信報知音パターン)が所定の「パターン1」に設定され、音声発生部28で発生する音声の大きさ設定情報として、着信報知音音量が「10」に設定されている。なお、上記以外に、例えば音声発生部28での発音動作に関して通話音量の設定や、電話回線通信制御部22での接続動作に関して接続先(通話相手)の番号の設定等を行うようにしてもよい。
ファックス機能用の動作設定情報としては、表示部10での表示動作、印字部27での印字動作、及び音声発生部28での発音動作に関する設定情報が含まれている。すなわち、この例では、上記表示文字サイズが「10ポイント」に設定され、印字部27で印字する印字文字の大きさ設定情報として、印字文字サイズが「10ポイント」に設定されている。上記音声発生部28で発生する音声のパターン設定情報として、ファックス送信(又は受信)完了を知らせる音声パターン(完了報知音パターン)が所定の「パターン1」に設定され、上記音声発生部28で発生する音声の大きさ設定情報として、完了報知音音量が「10」に設定されている。なお、上記以外に、例えば電話回線通信制御部22での接続動作に関して接続先(送信相手)の番号の設定や、表示部10での表示動作に関して送信結果の表示有無の設定等を行うようにしてもよい。
プリンタ機能用の動作設定情報としては、表示部10での表示動作、印字部27での印字動作、及び音声発生部28での発音動作に関する設定情報が含まれている。すなわち、この例では、上記表示文字サイズが「10ポイント」に設定され、上記印字文字サイズが「10ポイント」に設定されている。上記音声発生部28で発生する音声のパターン設定情報として、プリントアウト完了を知らせる音声パターン(完了報知音パターン)が所定の「パターン1」に設定され、上記完了報知音音量が「10」に設定されている。なお、上記以外に、例えば印字部27での印字動作に関し、印刷モード(デジカメ画像印刷モード、通常モード、ファインモード等)の設定や色(カラー/モノクロ)の設定や、用紙サイズ(A4版、B5版等)の設定等を行うようにしてもよい。
コピー機能用の動作設定情報としては、表示部10での表示動作、印字部27での印字動作、及び音声発生部28での発音動作に関する設定情報が含まれている。すなわち、この例では、上記表示文字サイズが「10ポイント」に設定され、上記印字文字サイズが「10ポイント」に設定されている。上記音声発生部28で発生する音声のパターン設定情報として、コピー完了を知らせる音声のパターン(完了報知音パターン)が所定の「パターン1」に設定され、上記完了報知音音量が「10」に設定されている。なお、上記以外に、例えば印字部27での印字動作及びスキャナ部5のスキャン動作に関し、色(カラー/モノクロ)の設定や、用紙サイズ(A4版、B5版等)の設定や、拡大・縮小コピーの設定や、コピー部数の設定等を行うようにしてもよい。
以上のように、タグカードTから個人設定情報が読み取られていない状態(以下適宜、「通常の動作状態」と称する)では、主メモリ24に記憶されている上記のような動作設定情報に応じてCPU21が表示部10等を制御することで、表示部10等は当該動作設定情報に対応した態様でそれぞれの動作を行う。
次に、上記タグカードTの無線タグ回路素子Toに記憶されている個人設定情報について説明する。
既に述べたように、個人設定情報とは、上記表示部10での表示動作、印字部27での印字動作、及び音声発生部28での発音動作に関する動作態様を、操作者個人の用途や嗜好等に対応して個人的にカスタマイズした設定情報である。
図6は、タグカードTの無線タグ回路素子Toに記憶されている上記個人設定情報の一例を概念的に表す図である。
図6において、個人設定情報は、上記図5の動作設定情報と同様、上記各機能ごとに当該機能に関係する各種動作の設定情報を含んでいる。
すなわち、通話機能用の個人設定情報としては、この例では、上記表示文字サイズが「15ポイント」に設定され、上記着信報知音パターンが上記図5の動作設定情報と同様、所定の「パターン1」に設定され、上記着信報知音音量が「15」に設定されている。
ファックス機能用の個人設定情報としては、この例では、上記表示文字サイズが「15ポイント」に設定され、上記印字文字サイズが「15ポイント」に設定され、上記完了報知音パターンが所定の「パターン2」に設定され、上記完了報知音音量が「15」に設定されている。
プリンタ機能用の個人設定情報としては、この例では、上記表示文字サイズが「15ポイント」に設定され、上記印字文字サイズが「15ポイント」に設定され、上記完了報知音パターンが所定の「パターン3」に設定され、上記完了報知音音量が「15」に設定されている。
コピー機能用の個人設定情報としては、この例では、上記表示文字サイズが「15ポイント」に設定され、上記印字文字サイズが「15ポイント」に設定され、上記完了報知音パターンが所定の「パターン4」に設定され、上記完了報知音音量が「15」に設定されている。
上記のような個人設定情報を記憶保持したタグカードTから、アンテナ9を介して当該個人設定情報を読み取ることにより、表示部10等は、上記図5に示したような動作設定情報に対応した通常の動作状態から一時的に離脱し、当該個人設定情報に対応した動作を行う。具体的には、タグカードTから個人設定情報を、アンテナ9を介して読み取ると、その取得した個人設定情報が主メモリ24に書き込まれる(このとき、主メモリ24に記憶されていた動作設定情報は退避用メモリ30に一時的に退避される)。これにより、上記主メモリ24に書き込まれた個人設定情報に応じてCPU21が表示部10等を制御することで、表示部10等は当該個人設定情報に対応した態様で対応する動作を行う。
なお、図5と図6とを対比させると分かるように、この例では、操作者は、全機能における報知音量を自分好みに大きくカスタマイズ(「10」→「15」)しており、また表示文字サイズや印字文字サイズも、自分好みに大きなサイズへとカスタマイズ(「10」ポイント→「15」ポイント)している。さらに、各機能ごとに報知音パターンを変化させている(全機能一律「パターン1」使用→「パターン1」「パターン2」「パターン3」「パターン4」の機能別4種類使用)。
なお、上記の個人設定情報は、いったんタグカードTの無線タグ回路素子Toに書き込まれた後は、書き換え不能となるように記憶されていてもよい。あるいは、書き込み後もアンテナ9を介し無線通信によりさらに書き換え可能としてもよい(後述の(2)〜(4)の変形例参照)。
図7は、複合機本体7のCPU21によって実行される制御内容を表すフローチャートである。
図7において、例えば複合機2の電源が投入されることによって、このフローが開始される(「START」位置)。
まず、ステップS10では、複合機2の機能(この例では、ファックス機能、プリンタ機能、コピー機能、及び通話機能のいずれか)を選択する操作が、操作者により操作部3を介して行われたか否かを判定する。この判定は、例えば表示部10に「機能を選択してください」等の操作者の操作を促す表示を行い、これにより操作者が操作部3を介して入力した信号に基づいて行ってもよい。操作者により機能を選択する操作が行われるまでループして待機し、操作者により機能を選択する操作が行われた場合には、判定が満たされてステップS20に移る。
ステップS20では、主メモリ24の記憶内容、すなわち、主メモリ24に記憶されている設定情報(前述の動作設定情報、又はタグカードTから取得した個人設定情報。後述)に対応した態様で、上記ステップS10(あるいは、後述のステップS60)で選択された機能に関する各種動作を実行させるように動作設定を行う。具体的には、前述したように、表示部10での表示動作における上記表示文字サイズの設定や、印字部27での印字動作における上記印字文字サイズの設定や、音声発生部28での発音動作における音量設定などである。そして、表示部10に表示信号を出力し、当該動作設定の内容を表示部10に表示させる。
その後、ステップS30で、操作者により、操作部3を介し上記ステップS20で行われた動作設定の内容の編集(例えば、「10ポイント」に設定されていた上記表示文字サイズを「15ポイント」に変更する等)が行われたか否かを判定する。操作者により上記動作設定の内容の編集が行われた場合には、判定が満たされてステップS40に移る。
ステップS40では、上記ステップS30で編集された動作設定の内容(編集後の設定情報)を、新たな設定情報として、主メモリ24に記憶されていた設定情報に上書きし、設定情報の内容を更新する。なお、この新たな設定情報は、操作者が意図的に編集した結果であることから、上述した個人設定情報に該当するものである。その後、ステップS20に戻り同様の手順を繰り返す。
一方、上記ステップS30において、動作設定の内容の編集が行われていなかった場合には、ステップS30の判定は満たされずステップS50に移る。
ステップS50では、上記ステップS20で行われた動作設定の内容、言い換えれば、主メモリ24の記憶内容(=主メモリ24に記憶されている設定情報)に基づき、ステップS10(あるいは、後述のステップS60)で選択された機能に関する表示部10等に制御信号を出力する。そして、表示部10等に、主メモリ24に記憶されている設定情報に応じた動作、すなわち、上記ステップS10で選択された機能を実行させる(制御手段としての機能)。
そして、ステップS60では、上記複合機2の機能を選択する操作が終了したか否かを判定する。この判定は、例えば上記ステップS10と同様の操作者の操作を促す表示(例えば「FAX作業を終了しますか?」等)を行い、これにより操作者が操作部3を介して入力した信号に基づいて行ってもよい。機能を選択する操作が終了しなかった場合、すなわち、操作者により機能を選択する操作が行われた場合には、判定は満たされず上記ステップS20に戻り、同様の手順を繰り返す。
一方、例えば上記ステップS10と同様の操作者の操作を促す表示を行った後、所定の時間経過、あるいは操作者によりリセットボタン(図示せず)が操作された等により、機能を選択する操作が終了した場合には、ステップS60の判定が満たされて、このフローを終了する。なお、このフローは、例えば複合機2の電源がオンの間、あるいは所定の終了操作がされるまでの間は、繰り返し継続して実行される。
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
図8は、上記図7のフローと並行して、複合機本体7のCPU21によって実行される制御内容を表すフローチャートである。図7のフローが各種機能の実行に係わるものであるのに対し、この図8のフローは、タグカードTからの情報読み取り実行に関するものである。このときの処理方法としては、例えばコンピュータのOS等でしばしば行われる「マルチタスク処理」と同様の公知の手法により、図7及び図8の2つのフローがCPU21によって同時並行処理されるようになっている。
図8において、例えば複合機2の電源が投入されることによって、このフローが開始される(「START」位置)。
まずステップS100では、RF通信制御部29及びアンテナ9を介し、タグカードTの無線タグ回路素子Toに対し、情報を読み取るためのタグ読み取り信号を送信し、無線通信により情報の読み取りを行う。
その後、ステップS120で、上記ステップS100で送信したタグ読み取り信号に対応して、タグカードTの無線タグ回路素子Toから、アンテナ9を介しリプライ信号が受信されたか否かを判定する。具体的には、当該リプライ信号に含まれるタグIDが取得されたか否かを判定する。タグカードTのタグIDが取得されなかった場合には、判定は満たされずステップS100に戻り、再び上記タグ読み取り信号の送信を繰り返す。一方、タグカードTの無線タグ回路素子ToのタグIDが取得された場合には、判定が満たされてステップS140に移る。
ステップS140では、上記ステップS120で受信したリプライ信号より、タグカードTの無線タグ回路素子Toに記憶保持されていた上記個人設定情報を抽出して取得する(情報取得手段としての機能)。
そして、ステップS160で、例えば表示部10での表示や音声発生部28での発音等により、上記ステップS140において個人設定情報の取得が成功したこと報知する。
その後、ステップS180で、主メモリ24に記憶されていた動作設定情報を(主メモリ24外である)退避用メモリ30に退避処理(移動して格納)する。なお、主メモリ24の動作設定情報を移動させるのではなく、複製を作成して退避用メモリ30に格納するようにしてもよい(以下の退避処理、復帰処理についてすべて同様)。
そして、ステップS200で、上記ステップS140で取得された個人設定情報を主メモリ24に書き込む。すなわち、ステップS180での移動により動作設定情報が空になった主メモリ24に対し、動作設定情報を置き換えるように個人設定情報が書き込まれることとなる。
ステップS220では、上記図7のステップS50において表示部10等が実行する動作に係わる所定の作業量(例えば、FAX機能での表示文字サイズの個人動作設定に関してはFAXの1回送信、コピー機能での印字文字サイズの個人動作設定に関してはコピー1回、等)を実行したか否かを判定する。このような所定の作業量を実行するまでループして待機し、表示部10等が(前述の各機能に関連して)所定の作業量を実行したら、判定が満たされてステップS240に移る。
ステップS240では、先にステップS180で退避用メモリ30に退避して記憶されていた動作設定情報を読み出し、再び主メモリ24に復帰処理(移動して格納)する(設定復帰手段としての機能)。その後、このフローを終了する。なお、このフローは、例えば複合機2の電源がオンの間、あるいは所定の終了操作がされるまでの間は、繰り返し継続して実行される。
以上において、上記図8のステップS180及びステップS200が、特許請求の範囲各項記載の設定変更手段として機能する。
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。例えば、上記ステップS100において、タグIDのみを読み取るためのタグ読み取り信号をまず送信し、タグIDの取得判定を行った後、タグIDが取得された場合には、改めて個人設定情報等を含む情報を読み取るためのタグ読み取り信号を送信し、個人設定情報の取得を行うようにしてもよい。
以上説明したように、本実施形態においては、複合機2の主メモリ24に動作設定情報が記憶され、タグカードTの無線タグ回路素子Toに個人設定情報が記憶されている。通常の動作状態においては、CPU21の制御により、表示部10等が、上記主メモリ24に記憶されている通常の動作設定情報(前述した共有用の一般的な動作設定、標準動作設定、初期動作設定等)に応じた動作を行う(ステップS20)。一方、タグカードTには、操作者個人の用途や嗜好等に対応した表示部10等の設定が個人設定情報として予め記憶されている。このタグカードTを用いて操作者が個人設定情報を読み取らせることにより、複合機2は、上記通常の動作状態から一時的に離脱する。すなわち、タグカードTに記憶された個人設定情報が取得されると、主メモリ24に記憶されていた動作設定情報が主メモリ24外(前述の例では、退避用メモリ30)に退避処理される(ステップS180)とともに、上記取得された個人設定情報が主メモリ24に書き込まれる(ステップS200)。これにより、表示部10等は、上記主メモリ24に記憶された個人設定情報に応じた動作を行うこととなる(ステップS20)。この結果、操作者は、タグカードTに対し情報読み取りを行わせるという簡単な操作だけで、上記個人的な設定に対応した態様で表示部10等を動作させることができる。
そして、上記主メモリ24に書き込まれた個人設定情報に応じて、表示部10等が上記個人的な設定に対応した動作を行った後は、上記退避処理されていた動作設定情報が主メモリ24内に復帰処理される(ステップS240)。これにより、表示部10等は、上記主メモリ24に記憶された動作設定情報に応じた動作を再び行うこととなる(ステップS20)ので、元の表示部10等の設定に容易に復帰させ、前述した共有用の一般的な動作設定、標準動作設定、初期動作設定等に応じた動作を行わせることができる。
以上の結果、操作者は、複数名で共同で複合機2を利用する場合であっても、他者に迷惑をかけないようにしつつ、操作者個人にとって便利な態様で確実に利用することができ、利便性を向上することができる。
また、本実施形態では特に、タグカードTからの個人設定情報の読み取りによって上記通常の動作状態から一時的に離脱し、表示部10等が個人設定情報に対応した動作を行うとき、もともと主メモリ24に記憶されていた動作設定情報を(一時的に)複合機2の内部の退避用メモリ30に退避させて保管しておく。そして、個人設定情報に基づく動作が終了したとき、退避用メモリ30に退避させていた動作設定情報を主メモリ24に戻すことで、表示部10等を上記通常の動作状態に確実に復帰させることができる。また、このように複合機2の内部のみにおいて動作設定情報の退避及び復帰を行うことにより、複合機2外部に退避させる場合に生じるおそれのある誤消去や通信エラー等の発生を回避することができ、動作復帰の信頼性を高めることができる。
また、本実施形態では特に、個人的な設定に対応した態様で表示部10等を所定の作業量(前述の例では1回のFAX送信や1回のコピー等)だけ動作させたら、退避用メモリ30に退避させていた動作設定情報を(自動的に)読み取って主メモリ24に書き込むことで、表示部10等を元の設定に沿った動作に確実に復帰させることができる。したがって、他者に迷惑をかけることなく、操作者個人にとって便利な態様で確実に利用することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
(1)所定の時間が経過したら復帰処理する場合
すなわち、上記実施形態における、所定の作業量の実行完了による復帰処理に代え、個人設定情報に応じた動作を開始し所定の時間が経過したら、復帰処理するようにしてもよい。
図9は、本変形例において、前述の図7のフローと並行して、複合機本体7のCPU21によって実行される制御内容を表すフローチャートであり、前述の図8に対応する図である。図8と同等の部分には同符号を付し適宜説明を省略する。
図9において、ステップS100、ステップS120、ステップS140、ステップS160、ステップS180、及びステップS200は、前述の図8と同様である。すなわち、タグカードTの無線タグ回路素子Toに対し、タグ読み取り信号を送信し、タグカードTの無線タグ回路素子ToからタグIDが取得されたら、このとき受信したリプライ信号より、個人設定情報を抽出して取得する。そして、主メモリ24に記憶されていた動作設定情報を退避用メモリ30に退避処理し、上記取得した個人設定情報を主メモリ24に書き込んだら、新たに設けたステップS220′に移る。
ステップS220′では、図示しないタイマの機能により、前述の図7のステップS50において表示部10等が個人設定情報に応じた動作を開始後、所定の時間(例えば、1分)が経過したか否かを判定する。上記所定の時間が経過するまでループして待機し、前述の図7のステップS50において表示部10等が個人設定情報に応じた動作を開始後、所定の時間が経過したら判定が満たされてステップS240に移る。
ステップS240の手順は、前述の図8と同様であるので説明を省略する。
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
本変形例によれば、個人的な設定に対応した態様で所定の時間(例えば、1分)だけ表示部10等を動作させたら、表示部10等を元の設定に沿った動作に確実に復帰させることができる。
(2)タグIDが取得されたら復帰処理する場合
すなわち、操作者によりタグカードTがかざされることで前述のようにして表示部10等が個人設定情報に応じた動作を開始した後、再び操作者によりアンテナ9の近傍(通信範囲内)にタグカードTがかざされたら復帰処理するようにしてもよい。
図10は、本変形例において、前述の図7のフローと並行して、複合機本体7のCPU21によって実行される制御内容を表すフローチャートであり、前述の図8及び図9に対応する図である。図8と同等の部分には同符号を付し適宜説明を省略する。
図10において、まずステップS90で、タグ読み取りフラグFrを0に初期化する。
その後のステップS100及びステップS120は、前述の図8と同様であり、タグカードTの無線タグ回路素子Toに対し、タグ読み取り信号を送信し、ステップS120でタグIDが取得されたかどうかを判定する。操作者が最初にタグカードTをかざし、タグIDが取得されるとステップS120の判定が満たされ、ステップS130に移る。
ステップS130では、上記フラグFr=0であるか否かを判定する。上記のように操作者が最初にタグカードTをかざした段階ではステップS90でフラグFr=0のままであるのでステップS130の判定が満たされ、ステップS140に移る。
ステップS140、ステップS160、ステップS180、及びステップS200は、前述の図8と同様である。すなわち、上記のようにした操作者がかざしたタグカードTからステップS120で受信したリプライ信号より、タグカードTに記憶されていた個人設定情報を抽出して取得し、個人設定情報の取得が成功したことを報知し、動作設定情報を退避用メモリ30に退避させた後に、取得した個人設定情報を主メモリ24に書き込む。これにより、前述したように、表示部10等は、この主メモリ24に記憶された個人設定情報に応じた動作を行うこととなる(前述の図7のステップS20及びステップS50参照)。ステップS200が終了したら、ステップS225に移る。
ステップS225では、(上記のように表示部10等が個人設定情報に応じた動作を行った後において)RF通信制御部29及びアンテナ9を介し、タグカードTの無線タグ回路素子Toに対し、タグIDを読み取るためのタグ読み取り信号を送信し、無線通信によりタグIDの読み取りを行う。その後、ステップS230で、上記ステップS225で送信したタグ読み取り信号に対応して、タグカードTの無線タグ回路素子Toから、アンテナ9を介しリプライ信号が受信されタグIDが取得されたか否かを判定する。
操作者が上記のようにタグカードTをかざして個人設定情報を読み取らせた後、そのままかざし続けている場合には、タグカードTのタグIDが引き続き取得されているのでステップS230の判定が満たされてステップS225に戻り、同様の手順を繰り返す。
一方、操作者が上記のようにタグカードTをかざして個人設定情報を読み取らせた後、上記ステップS160での報知により個人設定情報の取得を確認しタグカードTをアンテナ9の近傍から遠ざけた(かざすのをやめた)場合、タグIDが取得されなくなってステップS230の判定が満たされなくなり、ステップS232に移る。
ステップS232では、上記フラグFrを、情報読み取りに1度成功したことを表すFr=1とし、ステップS100に戻る。
ステップS100及びステップS120では、上述したようにタグカードTの無線タグ回路素子Toに対し、タグ読み取り信号を送信し、ステップS120でタグIDが取得されたかどうかを判定する。本変形例では、上述したように、個人設定情報に基づく表示部10等における動作(操作者の嗜好や用途等に応じた態様の動作)が終了し、元の設定(動作設定情報に基づく設定)に戻したい場合には、操作者は再度タグカードTをかざすことでタグIDをアンテナ9より読み取らせる。この操作により、再びタグIDが取得されるとステップS120の判定が満たされ、ステップS130に移る。
ステップS130では、この時点において前述したステップS232にてフラグFr=1となっていることから、判定が満たされず、ステップS240に移る。
ステップS240では、図8と同様、先にステップS180で退避用メモリ30に退避して記憶されていた動作設定情報を読み出し、再び主メモリ24に復帰処理(移動して格納)する。
その後、ステップS250で、RF通信制御部29及びアンテナ9を介し、タグカードTの無線タグ回路素子Toに対し、タグ書き込み信号を送信し、現在の主メモリ24の記憶内容(記憶されている設定情報)を、新たな個人設定情報として無線タグ回路素子ToのIC回路部150に書き込む。なお、この手順は必ずしも必要でなく、省略してもよい。このステップS250が完了したら、このフローを終了する。
なお、このフローは、例えば複合機2の電源がオンの間、あるいは所定の終了操作がされるまでの間は、繰り返し継続して実行される。
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
本変形例によれば、操作者がタグカードTを手で持ってアンテナ9の通信範囲内に位置させ、個人的な設定に対応した態様で表示部10等を動作させた後、再びタグカードTを手で持ってアンテナ9の通信範囲内に位置させる(すなわち2回目のタグカードかざし行為を行う)ことで、表示部10等を元の設定に沿った動作に確実に復帰させることができる。
(3)タグIDが取得されなくなったら復帰処理する場合
すなわち、操作者によりタグカードTがかざされることで前述のようにして表示部10等が個人設定情報に応じた動作を開始した後、操作者がそのタグカードTのかざし行為を止めたら復帰処理するようにしてもよい。
図11は、本変形例において、前述の図7のフローと並行して、複合機本体7のCPU21によって実行される制御内容を表すフローチャートであり、前述の図8等に対応する図である。図8等と同等の部分には同符号を付し適宜説明を省略する。
図11において、ステップS100、ステップS120、ステップS140、ステップS160、ステップS180、及びステップS200は、前述の図8と同様である。すなわち、タグカードTの無線タグ回路素子Toに対し、上記タグ読み取り信号を送信し、操作者がタグカードTをかざすことで無線タグ回路素子ToからタグIDが取得されたら、このとき受信したリプライ信号より、個人設定情報を抽出して取得する。そして、主メモリ24に記憶されていた動作設定情報を退避用メモリ30に退避処理し、上記取得した個人設定情報を主メモリ24に書き込む。これにより、前述したように、表示部10等は、この主メモリ24に記憶された個人設定情報に応じた動作を行うこととなる(前述の図7のステップS20及びステップS50参照)。ステップS200が完了したら、新たに設けたステップS210に移る。
ステップS210では、タグカードTがアンテナ9の通信範囲内に位置している間で(=後述のステップS230の判定が満たされている間で)、操作部3の操作に基づき主メモリ24の記憶内容が変更されたか否か、すなわち、前述の図7のステップS30において操作者により動作設定の編集が行われたか否かを判定する。
タグカードTをアンテナ9の通信範囲内にかざした状態のまま、操作者が特に動作設定を編集していない間は、主メモリ24の記憶内容が変更されないのでステップS210の判定は満たされず、ステップS225に移る。
ステップS225及びステップS230は、上記図10と同様であり、タグカードTの無線タグ回路素子Toに対しタグ読み取り信号を送信し、これに対応して無線タグ回路素子Toからアンテナ9を介しリプライ信号が受信されタグIDが取得されたか否かを判定する。タグカードTをアンテナ9の通信範囲内にかざした状態のままであれば引き続きタグIDが取得されているのでステップS230の判定が満たされ、上記ステップS210に戻る。このようにして、ステップS210→ステップS225→ステップS230→ステップS210→・・・と繰り返している間、(タグカードTをアンテナ9の通信範囲内にかざした状態のまま)操作者が動作設定を編集し主メモリ24の記憶内容が変更された場合には、ステップS210の判定が満たされてステップS215に移る。
ステップS215では、RF通信制御部29及びアンテナ9を介し、タグカードTの無線タグ回路素子Toに対し、タグ書き込み信号を送信し、変更された主メモリ24の記憶内容(現在の主メモリ24に記憶されている設定情報)を、新たな個人設定情報として、無線タグ回路素子ToのIC回路部150に書き込む(第2個人設定更新手段としての機能)。その後、ステップS225に移る。
以上のようにして、操作者がタグカードTをアンテナ9の通信範囲内にかざしている間は、ステップS210→(ステップS215)→ステップS225→ステップS230→ステップS210→・・・が繰り返される。この繰り返しの間、ステップS230では、タグカードTのタグIDが取得されているのかの判定を継続して繰り返し実行することとなる(取得判定手段としての機能)。
本変形例では、上述したように、個人設定情報に基づく表示部10等における動作(操作者の嗜好や用途等に応じた態様の動作)が終了し、元の設定(動作設定情報に基づく設定)に戻したい場合には、操作者はタグカードTのかざし行為を中止し、アンテナ9の通信範囲外に離脱させる。この操作により、タグカードTからタグIDが取得されなくなるため、上記各ステップの繰り返しにおけるステップS230の判定が満たされなくなり、ステップS240に移る。
その後のステップS240の手順は、前述の図8と同様であるので説明を省略する。
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
本変形例によれば、操作者が例えばタグカードTを手で持ってアンテナ9の通信範囲内に位置させることで個人的な設定に対応した態様で表示部10等を動作させ、その後タグカードTをアンテナ9の通信範囲外に離脱させることで、上記表示部10等を元の設定に沿った動作に確実に復帰させることができる。
また特に、タグカードTがアンテナ9の通信範囲内に位置している間に操作者の編集操作により主メモリ24の記憶内容が変更された場合、その変更された主メモリ24の記憶内容を、新たな個人設定情報としてタグカードTに書き込む。これにより、タグカードTから取得された個人設定情報に対応した設定を、さらに操作者が操作部3で変更して表示部10等を動作させた場合であっても、その変更後の最新の設定に対応した新たな個人設定情報をアンテナ9を介してタグカードTに書き込み、情報を更新することができる。
(4)タグカードに退避処理する場合
以上においては、主メモリ24に記憶されていた動作設定情報を、退避用メモリ30に退避処理していたが、これに限られず、タグカードTに退避処理してもよい。
図12は、前述の図7のフローと並行して、複合機本体7のCPU21によって実行される制御内容を表すフローチャートであり、前述の図8や図10等に対応する図である。図10等と同等の部分には同符号を付し適宜説明を省略する。
図12において、まず、ステップS90、ステップS100、ステップS120、ステップS130、ステップS140、ステップS160は、ステップS10において、図10と同様の手順を行う。すなわち、フラグの初期化後、タグカードTの無線タグ回路素子Toに対しタグ読み取り信号を送信し、操作者がタグカードTをかざしタグIDが取得されたらタグカードTから個人設定情報を取得して報知を行う。ステップS160が終了したら、図10のステップS180に代えて新たに設けたステップS180′に移る。
ステップS180′では、RF通信制御部29及びアンテナ9を介し、タグカードTの無線タグ回路素子Toに対しタグ書き込み信号を送信し、主メモリ24に記憶されていた動作設定情報を、(主メモリ24外である)タグカードTの無線タグ回路素子ToのIC回路部150に無線通信を介し書き込む(退避処理する)。なお、既に前述したように主メモリ24の動作設定情報を移動させるようにしてもよいし、複製をIC回路部150に格納するようにしてもよい。
その後のステップS200、ステップS225、ステップS230、ステップS232は、図10と同様である。すなわち、上記ステップS140で取得された個人設定情報を主メモリ24に書き込んだ後、タグカードTの無線タグ回路素子Toに対しタグ読み取り信号を送信し、操作者がタグカードTをかざさなくなったらフラグFr=1とする。その後、ステップS100に戻る。
ステップS100及びステップS120では、上述したようにタグカードTの無線タグ回路素子Toに対し、タグ読み取り信号を送信し、ステップS120でタグIDが取得されたかどうかを判定する。本変形例では、上記(2)の変形例と同様、個人設定情報に基づく表示部10等における動作(操作者の嗜好や用途等に応じた態様の動作)が終了し、元の設定(動作設定情報に基づく設定)に戻したい場合には、操作者は再度タグカードTをかざすことでタグIDをアンテナ9より読み取らせる。この操作により、再びタグIDが取得されるとステップS120の判定が満たされ、ステップS130に移る。
ステップS130では、図10を用いて前述した場合と同様、この時点において前述したステップS232にてフラグFr=1となっていることから、判定が満たされず、新たに設けたステップS234に移る。
ステップS234では、上記ステップS120で受信したリプライ信号より、タグカードTの無線タグ回路素子Toに記憶されていた動作設定情報、すなわち、上記ステップS180′においてタグカードTに退避処理されていた動作設定情報を抽出して取得する。その後、図10等のステップS240に代えて新たに設けたステップS240′に移る。
ステップS240′では、上記ステップS234で取得した動作設定情報を再び主メモリ24に復帰処理(格納)する。
その後、図10と同様のステップS250で、現在の主メモリ24に記憶されている設定情報を、新たな個人設定情報として無線タグ回路素子ToのIC回路部150に書き込む(第1個人設定更新手段としての機能)。このステップS250が完了したら、このフローを終了する。
以上において、上記図12のステップS180′及びステップS200が、特許請求の範囲各項記載の設定変更手段として機能する。また、ステップS234及びステップS240′が、設定復帰手段として機能する。
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
本変形例によれば、タグカードTからの情報読み取りによって上記通常の動作状態から一時的に離脱し、表示部10等が個人設定情報に対応した動作を行うとき、もともと主メモリ24に記憶されていた動作設定情報をタグカードTに退避させて保管しておく。そして、個人設定情報に基づく動作が終了したとき、タグカードTに記憶された動作設定情報を再び主メモリ24に戻すことで、表示部10等を上記通常の動作状態に確実に復帰させることができる。また、このように複合機2の外部のタグカードTへ動作設定情報を退避させた後に復帰させることにより、複合機2の内部の別のメモリ(前述の例では、退避用メモリ30)に退避させる場合に比べ、複合機2の内部において必要なメモリ容量を低減することができる。また、外部退避方式とすることで、システムとしての応用性や拡張性を高めることもできる。
また、表示部10等が主メモリ24に書き込まれた個人設定情報に応じた動作を行った後、復帰処理として、タグカードTから読み取った動作設定情報を主メモリ24に書き込む際、このときの主メモリ24の記憶内容を新たな個人設定情報として、アンテナ9を介し無線通信によりタグカードTに書き込む。これにより、上記(3)の変形例と同様に、タグカードTから取得された個人設定情報に対応した設定を、さらに操作者が変更して表示部10等を動作させた場合であっても、その変更後の最新の設定に対応した新たな個人設定情報をタグカードTに書き込み、情報を更新することができる。
(5)本発明を印字ラベル作成装置に適用する場合
以上においては、本発明の無線タグ読み取り機能付き機器を複合機2に適用した場合を例にとって説明したが、これに限られず、例えば印字ラベルを作成する印字ラベル作成装置に適用してもよい。
図13は、本変形例の無線タグ読み取り機能付き機器である印字ラベル作成装置の全体概略構成を表す斜視図である。なお、上記実施形態と同等の部分は同一名称、同一の符号で表し、適宜説明を省略又は簡略化する。
図13において、印字ラベル作成装置300(無線タグ読み取り機能付き機器)は、装置本体302と、この装置本体302にケーブル8を介して接続されているアンテナ9とを有している。
装置本体302は、後述する印字ヘッドの所定の動作(印字動作)に関する印刷設定(動作設定)や印刷内容(テキスト等)を操作入力可能なキーボード303(操作手段)と、所定の表示を行う液晶ディスプレイ305と、電源スイッチ306と、カッタ駆動ボタン307と、開閉可能(又は着脱可能としてもよい)に設けられた開閉蓋308と有している。
キーボード303は、操作者が各種入力操作を行うためのものであり、決定キー303a、カーソル移動キー303b、及び文字や記号等の入力を行う文字キー303c等を有している。
電源スイッチ306は、印字ラベル作成装置300の電源のオン・オフを行うためものである。
カッタ駆動ボタン307は、装置本体302内の所定の位置に配設されたカッタ331(後述の図15参照)を操作者の手動操作で駆動するためのものである。このカッタ駆動ボタン307が押されることで、テープ排出口(図示せず)より図中矢印Hで示す方向に排出された印字済みテープ102を所望の長さにカットし、印字ラベルL(後述の図19参照)にすることができる。
アンテナ9は、上記実施形態と同等のものであり、上記個人設定情報等を記憶保持したタグカードTの無線タグ回路素子To(詳細構造は前述の図4参照)との間で無線通信により情報の送受信を行う。
図14は、印字ラベル作成装置300の開閉蓋308を開けた状態の全体概略構成を示す斜視図である。
図14において、印字ラベル作成装置300の装置本体302内部には、カートリッジホルダ309と、動作手段としての印字ヘッド319(サーマルヘッド)等を備えたサーマル印刷機構304とが設けられている。
カートリッジホルダ309は、装置本体302に着脱可能に装着されるカートリッジ310を収納することができる。また、このカートリッジホルダ309には、リボン巻取りローラ駆動軸325と、テープ圧着ローラ駆動軸326と、上記カートリッジ310を収納した際に開口部327に位置するように放熱を兼ねたサブフレーム328とが設けられている。
リボン巻取りローラ駆動軸325及びテープ圧着ローラ駆動軸326は、使用済みインクリボン(後述する)及び上記印字済みテープ102の搬送駆動力をそれぞれ与えるものであり、互いに連動して回転駆動される。
図15は、カートリッジ310を装着した状態のカートリッジホルダ309の周辺部分を、カートリッジ310とともに示す(一部透視)上面図である。
図15において、カートリッジ310は、装置本体302内の凹所である上記カートリッジホルダ309に着脱可能に収納されている。また、カートリッジ310は、第1ロール317と、第2ロール312と、印字用のインクリボン113(但し被印字媒体が感熱テープの場合は不要)を繰り出すリボン供給側ロール314と、印字後のインクリボン113を巻取るリボン巻取りローラ315と、テープ圧着ローラ318とを有している。
第1ロール317は、リール部材317aの周りに、基材テープ101を巻回している。
基材テープ101は、複数層(この例では4層)の積層構造を備えている(図15中部分拡大図参照)。すなわち、内側に巻かれる側(図15中右側)よりその反対側(図15中左側)へ向かって、適宜の粘着剤からなり後述のカバーフィルム103を貼り合わせるための粘着剤層101ha、例えばPET(ポリエチレンテレフタラート)等からなるテープ基材層101hb、適宜の粘着剤からなる粘着剤層101hc、剥離紙(剥離材層)101hdの順序で積層され構成されている。
剥離紙101hdは、最終的に完成した印字ラベルL(後述の図19参照)が所定の物品等に貼り付けられる際に、これを剥がすことで粘着剤層101hcにより当該物品等に接着できるようにしたものである。
第2ロール312は、リール部材312aの周りに、上記基材テープ101と略同じ幅である透明な被印字媒体であるカバーフィルム103を巻回している。上記リボン巻取りローラ315及びテープ圧着ローラ318は、それぞれカートリッジ310外に設けた例えばパルスモータであるテープ送りモータ118(後述の図16参照)の駆動力が図示しないギヤ機構を介し上記リボン巻取りローラ駆動軸325及びテープ圧着ローラ駆動軸326に伝達されることによって連動して回転駆動される。
テープ圧着ローラ318は、上記基材テープ101と印字済みの上記カバーフィルム103とを押圧し接着させ上記印字済みテープ102としつつ、図15中矢印Hで示す方向(図13も参照)にテープ送りを行う(=テープ送りローラとしても機能する)。
また、カートリッジホルダ309は、上記印字ヘッド319と、上記リボン巻取りローラ315を駆動する上記リボン巻取りローラ駆動軸325と、上記テープ圧着ローラ318を駆動する上記テープ圧着ローラ駆動軸326と、ローラホルダ322とを有している。
印字ヘッド319は、多数の発熱素子を備えており、上記第2ロール312から繰り出されたカバーフィルム103の所定の印字領域に印字を行う(=印字動作)。なお、この印字ヘッド319は、テープ圧着ローラ318よりカバーフィルム103の搬送方向上流側に配置されている。
ローラホルダ322は、支持軸329により回動可能に枢支され、切換機構により印字位置とリリース位置に切換可能とされている。このローラホルダ322には、プラテンローラ320及びテープ送りローラ321が回転可能に配設されており、ローラホルダ322が上記印字位置に切り換えられたときに、それらプラテンローラ320及びテープ送りローラ321が上記印字ヘッド319及びテープ圧着ローラ318に対し圧着されるようになっている。
上記構成において、上記第1ロール317より繰り出された基材テープ101は、テープ圧着ローラ318へと供給される。一方、第2ロール312より繰り出されたカバーフィルム103は、その裏面側(=基材テープ101と接着される側)に配置されリボン供給側ロール314とリボン巻取りローラ315とにより駆動されるインクリボン113が、上記印字ヘッド319に押圧されて当該カバーフィルム103の裏面に接触させられる。
また、カートリッジ310が上記カートリッジホルダ309に装着されることにより、ローラホルダ322が上記リリース位置から上記印字位置に移動する。これにより、カバーフィルム103及びインクリボン113が印字ヘッド319とプラテンローラ320との間に狭持されるとともに、基材テープ101及びカバーフィルム103がテープ圧着ローラ318とテープ送りローラ321との間に狭持される。
その後、上記テープ送りモータ118の駆動力によってリボン巻取りローラ315及びテープ圧着ローラ318が図15中矢印B及び矢印Cで示す方向にそれぞれ同期して回転駆動される。このとき、前述のテープ圧着ローラ駆動軸326と上記テープ送りローラ321及びプラテンローラ320はギヤ機構(図示せず)にて連結されており、テープ圧着ローラ駆動軸326の駆動に伴いテープ圧着ローラ318、プラテンローラ320、及びテープ送りローラ321が回転し、第1ロール317から基材テープ101が繰り出され、上述のようにテープ圧着ローラ318へ供給される。
一方、第2ロール312からはカバーフィルム103が繰り出されるとともに、印刷駆動回路119(後述の図16参照)により印字ヘッド319の複数の発熱素子が通電される。この結果、カバーフィルム103の裏面の所定の印字領域に印字がされる。
そして、上記基材テープ101と上記印字が終了したカバーフィルム103とが上記テープ圧着ローラ318及びテープ送りローラ321により接着されて一体化されて印字済みテープ102として形成され、テープ排出部(図示せず)よりカートリッジ310外へと搬出される。また、上記カバーフィルム103への印字が終了したインクリボン113は、リボン巻取りローラ駆動軸325の駆動によりリボン巻取りローラ315に巻取られる。
そして、上記カッタ駆動ボタン307(図13参照)が操作されることにより、カッタ331によって印字済みテープ102が切断され、所望の印字がされた印字ラベル(後述)が生成される。
図16は、印字ラベル作成装置300の制御系を示す図である。なお、図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。なお、上記実施形態と同等の部分は同一名称、同一の符号で表し、適宜説明を省略又は簡略化する。
図16において、印字ラベル作成装置300の制御基板(図示せず)上には、制御回路46が配置されている。この制御回路46には、各機器を制御するCPU40と、このCPU40にデータバス45を介して接続された入出力インターフェース44と、表示用キャラクタジェネレータROM(表示用CGROM)41と、印刷用キャラクタジェネレータROM(印刷用CGROM)42と、ROM43と、RAM50とが設けられている。
表示用CGROM41には、文字や記号等の多数のキャラクタそれぞれに関する所定サイズの表示用ドットパターンデータが格納されている。印刷用CGROM42には、文字や記号等の多数のキャラクタそれぞれに関する印刷用ドットパターンデータが各書体(フォント、テキストスタイル、テキストサイズ等)ごとにコードデータに対応付けて格納されている。
ROM43には、表示制御プログラム47と、印字駆動制御プログラム48と、書体を選択するときに使用される書体データ56と、その他印字ラベル作成装置300の制御上必要な各種のプログラム及びデータとが格納されている。
表示制御プログラム47は、キーボード303からの操作入力信号に対応して液晶ディスプレイ305の制御を行う。印字駆動制御プログラム48は、印字に供する1ドット列ごとのドットパターンデータを順次、後述の印刷駆動回路119に転送し、印字を行う。CPU40は、上記したようなROM43に記憶されている各種プログラム及びデータに基づいて各種の演算を行う。
RAM50には、上記動作設定情報を記憶可能なテキストメモリ51(設定記憶手段)と、CPU40で演算した演算結果を一時的に格納するワークメモリ52と、印字バッファ53と、上記退避用メモリ30とが設けられている。
印字バッファ53は、複数の文字や記号等の印字用ドットパターンが格納され、上記印字ヘッド319はこの印字バッファ53に記憶されているドットパターンデータに従って印字を行う。
入出力インターフェース44には、上記キーボード303と、上記液晶ディスプレイ305と、上記印字ヘッド319を駆動させる印刷駆動回路119と、テープ送りモータ駆動回路117と、ソレノイド駆動回路131と、上記カッタ駆動ボタン307と、上記RF通信制御部29とが接続されている。
テープ送りモータ駆動回路117は、テープ送りモータ118を駆動することにより、上記リボン巻取りローラ駆動軸325及びテープ圧着ローラ駆動軸326を駆動し、基材テープ101、カバーフィルム103、及び印字済みテープ102の搬送を行う。
ソレノイド駆動回路131は、上記カッタ331を駆動して切断動作を行わせるソレノイド132を駆動する。
RF通信制御部29は、上記実施形態と同等のものであり、上記アンテナ9を介して、タグカードTに備えられた無線タグ回路素子ToのIC回路部150の情報へアクセスする(詳細は前述の図3参照)。
また、上記印刷駆動回路119、印字ヘッド319、テープ送りモータ駆動回路117、テープ送りモータ118、リボン巻取りローラ駆動軸325、及びテープ圧着ローラ駆動軸326等により、印字ラベルL(後述)の作成を行う上記サーマル印刷機構304が構成されている。
図17は、印字ラベル作成装置300のテキストメモリ51に記憶されている動作設定情報の一例を概念的に表す図である。
図17において、この例では、上記動作設定情報は、上記印字ヘッド319が上記カバーフィルム103に印字するテキストデータの書体情報(明朝体やゴシック体等のフォント、太字・斜体等のテキストスタイル、テキストサイズ等)と、当該テキストデータの装飾情報(下線、枠、背景の模様・網掛け等の地紋、その他文字飾り等)とを含んでいる。なお、テキストデータ自体を含めるようにしてもよい。
すなわち、この例では、テキストデータ(例えば「AAA」)の書体情報として、フォントが「明朝体」、テキストスタイルが「標準」、テキストサイズが「8ポイント」に設定されている。上記テキストデータの装飾情報として、装飾が「なし」に設定されている。
上記通常の動作状態では、印字ヘッド319は当該動作設定情報に対応した態様で上記カバーフィルム103に印字を行う。
図18は、タグカードTの無線タグ回路素子Toに記憶されている個人設定情報の一例を概念的に表す図である。
図18において、個人設定情報は、上記図17の動作設定情報と同様に、テキストデータの書体情報及び当該テキストデータの装飾情報を含んでいる。
すなわち、この例では、テキストデータの書体情報として、フォントが「ゴシック体」、テキストスタイルが上記図17の動作設定情報と同様の「標準」、テキストサイズが「10ポイント」に設定されている。上記テキストデータの装飾情報として、装飾が上記図17の動作設定情報と同様の「なし」に設定されている。
なお、図17と図18とを対比させると分かるように、この例では、操作者は、印字ヘッド319の印字動作に関して、フォントを自分好みのゴシック体へ、テキストサイズを自分好みに大きくカスタマイズ(「8」ポイント→「10」ポイント)している。
なお、前述したように、上記の個人設定情報は、いったんタグカードTの無線タグ回路素子Toに書き込まれた後は、書き換え不能となるように記憶されていてもよい。あるいは、書き込み後もアンテナ9を介し無線通信によりさらに書き換え可能としてもよい。
上記のような個人設定情報を記憶保持したタグカードTから、アンテナ9を介して当該個人設定情報を読み取ることにより、上記図17に示した動作設定情報に対応した通常の動作状態から一時的に離脱する。そして、上記印字ヘッド319は、上記取得した個人設定情報に対応した態様で上記カバーフィルム103に印字を行い、当該個人設定情報に対応した態様の印字がされた印字ラベルが作成される。
図19(a)及び図19(b)は、上記印字ヘッド319が上記図18で示した個人設定情報に対応した態様で印字動作を行うことにより作成された印字ラベルLの外観の一例を表す上面図及び下面図である。図20は、図19(a)中XX−XX′断面による横断面図を90°回転させて示す図である。
これら図19(a)、図19(b)、及び図20において、印字ラベルLは、前述の図15に示した基材テープ101にカバーフィルム103が加わった5層構造となっている。すなわち、表面(図20中上側)よりその反対側(図20中下側)へ向かって、カバーフィルム103、粘着剤層101ha、テープ基材層101hb、粘着剤層101hc、剥離紙(剥離材層)101hdの順序で積層され構成されている。
また、カバーフィルム103の裏面には、上記図18で示した個人設定情報に対応した態様(前述したように、フォント:「ゴシック」、テキストスタイル:「標準」、テキストサイズ:「10ポイント」、装飾:「なし」)の印字R(この例では「RF−ID」)が印刷されている。
図21は、印字ラベル作成装置300のCPU40によって実行される制御内容を表すフローチャートであり、前述の図7に対応する図である。
図21において、例えば印字ラベル作成装置300の電源が投入されることによって、このフローが開始される(「START」位置)。
まずステップS20Aで、テキストメモリ51の記憶内容、すなわち、テキストメモリ51に記憶されている設定情報(前述の動作設定情報、又はタグカードTから取得した個人設定情報。後述)に対応した態様で、印字ヘッド319による印字動作を実行させるように動作設定を行う。具体的には、前述したように、印字ヘッド319での印字動作におけるテキストの書体の設定などの印刷設定である。そして、液晶ディスプレイ305に表示信号を出力し、当該印刷設定の内容を液晶ディスプレイ305に表示させる。
その後、ステップS30Aで、操作者によりキーボード303を介して、上記ステップS20Aで行われた印刷設定の内容の編集(例えば、テキストのフォントを「明朝体」から「ゴシック体」に変更する等)が行われたか否かを判定する。操作者により上記印刷設定の内容の編集が行われた場合には、判定が満たされてステップS40Aに移る。
ステップS40Aでは、上記ステップS30Aで編集された印刷設定の内容(編集後の設定情報)を、新たな設定情報として、テキストメモリ51に記憶されていた設定情報に上書きし、設定情報の内容を更新する。なお、この新たな設定情報は、操作者が意図的に編集した結果であることから、上述した個人設定情報に該当するものである。その後、ステップS20Aに戻り同様の手順を繰り返す。
一方、上記ステップS30Aにおいて、印刷設定の内容の編集が行われていなかった場合には、ステップS30Aの判定は満たされずステップS50Aに移る。
ステップS50Aでは、上記ステップS20Aで行われた印刷設定の内容、言い換えれば、テキストメモリ51の記憶内容(=テキストメモリ51に記憶されている設定情報)に基づき、上記印刷駆動回路119を介し印字ヘッド319に制御信号を出力する。そして、印字ヘッド319に、テキストメモリ51に記憶されている設定情報に沿った印字動作を実行させ、印字ラベルLを作成(印刷)する(制御手段としての機能)。具体的には、上記ステップS20Aで行われた印刷設定の内容に沿って、別途キーボード303により入力されたテキスト等を上記印字バッファ53にドットパターンデータとして展開し記憶する。そして、入出力インターフェース44を介して、上記サーマル印刷機構304等に制御信号を出力してテープ圧着ローラ318を介して基材テープ101を搬送し、印字ヘッド319によりカバーフィルム103の所定の印字領域に対し上記印字バッファ54に記憶したドットパターンデータに基づき印字を行わせ、最終的に印字ラベルLを作成させる。その後、このフローを終了する。なお、このフローは、例えば印字ラベル作成装置300の電源がオンの間、あるいは所定の終了操作がされるまでの間は、繰り返し継続して実行される。
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
図22は、上記図21のフローと並行して、印字ラベル作成装置300のCPU40によって実行される制御内容を表すフローチャートであり、前述の図8に対応する図である。図8と同等の部分には同符号を付し適宜説明を省略する。なお、前述と同様、図22に示すフローが上記図21のフローに対し所定の時間間隔ごとに割り込み処理として実行されてもよいし、「マルチタスク処理」と同様の手法により2つのフローがCPU40によって同時並行処理されるようにしてもよい。
図22において、ステップS100、ステップS120、ステップS140、及びステップS160は、前述の図8と同様である。すなわち、タグカードTの無線タグ回路素子Toに対し、タグ読み取り信号を送信し、タグカードTの無線タグ回路素子ToからタグIDが取得されたら、このとき受信したリプライ信号より、個人設定情報を抽出して取得し、個人設定情報の取得が成功したこと報知したら、新たに設けたステップS180Aに移る。
ステップS180Aでは、テキストメモリ51に記憶されていた動作設定情報を(テキストメモリ51外である)退避用メモリ30に退避処理(移動して格納する)。なお、テキストメモリ51の動作設定情報を移動させるのではなく、複製を作成して退避用メモリ30に格納するようにしてもよい(以下の退避処理、復帰処理についてすべて同様)。
そして、ステップS200Aでは、上記ステップS140で取得された個人設定情報をテキストメモリ51に書き込む。すなわち、ステップS180Aでの移動により動作設定情報が空になったテキストメモリ51に対し、動作設定情報を置き換えるように個人設定情報が書き込まれることとなる。
ステップS220Aでは、上記図21のステップS50Aにおいて、印字ヘッド319が実行する印字動作に係わる所定の作業量(例えば、1枚のラベル印刷)を実行したか否かを判定する。このような所定の作業量を実行するまでループして待機し、印字ヘッド319が所定の作業量を実行したら、判定が満たされてステップS240Aに移る。
ステップS240Aでは、先にステップ180Aで退避用メモリ30に退避して記憶されていた動作設定情報を読み出し、再びテキストメモリ51に復帰処理(移動して格納)する(設定復帰手段としての機能)。その後、このフローを終了する。なお、このフローは、例えば印字ラベル作成装置300の電源がオンの間、あるいは所定の終了操作がされるまでの間は、繰り返し継続して実行される。
以上において、上記図22のステップS180A及びステップS200Aが、特許請求の範囲各項記載の設定変更手段として機能する。
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
本変形例によれば、カバーフィルム103に印字して印字ラベルLを作成する印字ラベル作成装置300における、印字ヘッド319の印字動作を、操作者個人の用途や嗜好等に対応した態様で動作させることができる。また、上記実施形態と同様に、操作者個人の用途や嗜好等に対応した印字ヘッド319の設定を個人設定情報としてタグカードTに記憶させておくことで、そのタグカードTに対し情報読み取りを行わせるという簡単な操作で、上記個人的な設定に対応した態様で印字ヘッド319を動作させることができる。そして、そのような動作を行わせた後は、元の印字ヘッド319の設定に容易に復帰させることができる。これにより、複数名で共同で印字ラベル作成装置300を利用する場合であっても、操作者個人にとって便利な態様で(他者に迷惑をかけることなく)確実に利用することができ、利便性を向上することができる。
なお、特に例示はしないが、上記(1)〜(4)の変形例による手法を、本変形例で述べた印字ラベル作成装置300に適用することもできる。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
本実施形態の無線タグ読み取り機能付き機器である複合機の全体概略構成を表す斜視図である。 複合機の機能的構成を表す機能ブロック図である。 複合機におけるRF通信制御部の詳細構造を表す機能ブロック図である。 タグカードに備えられる無線タグ回路素子の機能的構成の一例を表す機能ブロック図である。 複合機の主メモリに記憶されている動作設定情報の一例を概念的に表す図である。 タグカードTの無線タグ回路素子に記憶されている個人設定情報の一例を概念的に表す図である。 複合機本体のCPUによって実行される制御内容を表すフローチャートである。 複合機本体のCPUによって実行される制御内容を表すフローチャートである。 所定の時間が経過したら復帰処理する変形例において、複合機本体のCPUによって実行される制御内容を表すフローチャートである。 タグIDが取得されたら復帰処理する変形例において、複合機本体のCPUによって実行される制御内容を表すフローチャートである。 タグIDが取得されなくなったら復帰処理する変形例において、複合機本体のCPUによって実行される制御内容を表すフローチャートである。 タグカードTに退避処理する変形例において、複合機本体のCPUによって実行される制御内容を表すフローチャートである。 本発明を印字ラベル作成装置に適用する変形例において、無線タグ読み取り機能付き機器である印字ラベル作成装置の全体概略構成を表す斜視図である。 印字ラベル作成装置の開閉蓋を開けた状態の全体概略構成を示す斜視図である。 カートリッジを装着した状態のカートリッジホルダの周辺部分を示す一部透視上面図である。 印字ラベル作成装置の制御系を示す図である。 印字ラベル作成装置のテキストメモリに記憶されている動作設定情報の一例を概念的に表す図である。 タグカードの無線タグ回路素子に記憶されている個人設定情報の一例を概念的に表す図である。 印字ラベルの外観の一例を表す上面図及び下面図である。 図19(a)中XX−XX′断面による横断面図を90°回転させて示す図である。 印字ラベル作成装置のCPUによって実行される制御内容を表すフローチャートである。 印字ラベル作成装置のCPUによって実行される制御内容を表すフローチャートである。
符号の説明
2 複合機(無線タグ読み取り機能付き機器)
3 操作部(操作手段)
9 アンテナ(アンテナ手段)
10 表示部(動作手段)
21 CPU
24 主メモリ(設定記憶手段)
27 印字部(動作手段)
28 音声発生部(動作手段)
30 退避用メモリ(退避用記憶手段)
40 CPU
51 テキストメモリ(設定記憶手段)
150 IC回路部
151 タグアンテナ
300 印字ラベル作成装置(無線タグ読み取り機能付き機器)
303 キーボード(操作手段)
319 印字ヘッド(動作手段)
L 印字ラベル
T タグカード(無線タグ)
To 無線タグ回路素子

Claims (6)

  1. 複数の操作者によりそれぞれ用いられる複数の無線タグと、
    前記複数の操作者により共同で使用される無線タグ読み取り機能付き機器と、
    を有する、無線機器システムであって、
    前記無線タグ読み取り機能付き機器は、
    所定の動作を行う動作手段と、
    前記動作手段の前記所定の動作に関する、前記複数の操作者で共有される設定に対応した共有用動作設定情報を記憶可能な設定記憶手段と、
    前記設定記憶手段の記憶内容に基づき、前記動作手段を制御する制御手段と、
    を有しており、
    前記複数の無線タグのそれぞれは、
    前記動作手段の前記所定の動作に関する、各操作者の個人的な設定に対応した個人設定情報を記憶保持しており、
    前記無線タグ読み取り機能付き機器は、さらに、
    前記無線タグとの間で無線通信により情報の送受信を行うアンテナ手段と、
    前記アンテナ手段を介し、無線通信により前記無線タグから情報を取得する情報取得手段と、
    退避用記憶手段と、
    前記情報取得手段で前記無線タグに記憶された前記個人設定情報が取得された場合に、前記設定記憶手段に記憶されていた前記共有用動作設定情報を前記退避用記憶手段に書き込んで退避処理するとともに、前記取得された前記個人設定情報を前記設定記憶手段に書き込む、設定変更手段と、
    前記制御手段の制御により、前記動作手段が、前記設定記憶手段に書き込まれた前記個人設定情報に応じた動作を行った後、前記退避用記憶手段に記憶されていた前記動作設定情報を読み取り、前記設定記憶手段内に書き込んで復帰処理する設定復帰手段と
    を有することを特徴とする無線機器システム。
  2. 請求項1記載無線機器システムにおいて、
    前記設定復帰手段は、
    前記動作手段が前記所定の動作に係わる所定の作業量を実行したら、前記動作設定情報を読み取って前記設定記憶手段に書き込む
    ことを特徴とする無線機器システム
  3. 請求項1又は請求項に記載の無線機器システムにおいて、
    前記設定復帰手段は、
    前記動作手段が前記個人設定情報に応じた動作を開始後、所定の時間が経過したら、前記動作設定情報を読み取って前記設定記憶手段に書き込む
    ことを特徴とする無線機器システム
  4. 請求項1又は請求項2に記載の無線機器システムにおいて、
    前記設定復帰手段は、
    前記動作手段が前記個人設定情報に応じた動作を開始後、前記情報取得手段で前記無線タグの識別情報が取得された場合、前記動作設定情報を読み取って前記設定記憶手段に書き込む
    ことを特徴とする無線機器システム
  5. 請求項1又は請求項2に記載の無線機器システムにおいて、
    前記情報取得手段で前記個人設定情報が取得されて前記設定記憶手段に書き込まれ、前記動作手段が当該個人設定情報に応じた動作を開始した後、前記情報取得手段で前記無線タグの識別情報が取得されているかの判定を継続して繰り返し実行する取得判定手段を有し、
    前記設定復帰手段は、
    前記取得判定手段の判定が満たされなくなった場合、前記動作設定情報を読み取って前記設定記憶手段に書き込む
    ことを特徴とする無線機器システム
  6. 請求項記載の無線機器システムにおいて、
    前記動作手段の前記所定の動作に関する動作設定を操作入力可能な操作手段と、
    前記取得判定手段の判定が満たされている間で、前記操作手段の操作に基づき前記設定記憶手段の記憶内容が変更された場合、その変更された前記設定記憶手段の記憶内容を、新たな前記個人設定情報として、前記アンテナ手段を介し無線通信により前記無線タグに書き込む第2個人設定更新手段と
    を有することを特徴とする無線機器システム
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