JP5217342B2 - 短絡防止層を備えた電極及び該電極を備えた色素増感太陽電池 - Google Patents

短絡防止層を備えた電極及び該電極を備えた色素増感太陽電池 Download PDF

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Description

本発明は、色素増感太陽電池の作製に有用な電極(光電極または対極)、及び該電極を備えた色素増感太陽電池に関する。
色素増感太陽電池は、Si系太陽電池と比べ低コストであることから、世界的に広く注目されてきている。
色素増感太陽電池では、基板に透明導電基板を用いているが、この透明導電基板自体の抵抗値に制約があるため、適切なモジュール設計によるパターン化、ユニット化が必要となる。また、対極の集電性能も重要であり、金属材料を対極に使用することにより、大面積モジュールであっても高い性能をもたせることが可能であるが、塑性変形する材料を安定的に貼り合わせることができる構造が必要である。さらに電極間距離はモジュール性能に影響を与えるため、常に一定の間隔でなければならない。
電極間距離を常に一定の間隔とするためには、貼り合わせの際の加圧処理などを必要とするが、特に上記のような金属材料を使用した場合、加圧による変形、加圧斑(むら)、または材料自体のユニット形状加工時の変形により短絡する可能性が高く、安定的に封止工程を行うことが困難となる。
この点、太陽電池関連の出願のうち短絡を防止する技術としては、太陽電池の電極リード線同士の短絡を防止すべく不織布のスペーサー層を採用したり(特許文献1)、耐熱性フィルムにより被覆したもの(特許文献2)などがあるが、これらはいずれもSi系太陽電池に関するものにすぎず、色素増感太陽電池の技術とはあまり関連性はない。
また、特許文献3の段落番号0052には、色素増感太陽電池のシール材として用いる硬化性樹脂やゴムの中に、基板間の間隔を調節するなどの目的でスペーサー材料を含んでよいとの記載がある。しかし、該スペーサー材料は、前記樹脂やゴム中にシート状、球状、繊維状、棒状等の形状の粒子として配合するものにすぎず、後述する本願発明のように電極の特定部位に固定した一要素であって、シール材とは独立のものである点で大きく異なる。
特開2001−53325号公報 特開平9−326497号公報 特開2006−261090号公報
そこで、本発明は対極の貼り合わせの際の加圧処理に伴う上記のような短絡の問題のない光電極または対極、及びそれを備えた色素増感太陽電池の提供を課題とする。
本発明の第一の態様は、透明導電基板上、対極と対向すべき領域の周縁部分の少なくとも一部に、絶縁材料からなる短絡防止層が形成されていることを特徴とする光電極である。
本発明の第二の態様は、対極上、光電極と対向すべき領域の周縁部分の少なくとも一部に、絶縁材料からなる短絡防止層が形成されていることを特徴とする対極である。
本発明の第三の態様は、光電極として前記第一の態様の光電極および/または対極として前記第二の態様の対極を用いることを特徴とする色素増感太陽電池である。
本発明の第四の態様は、光電極に封止材からなる隔壁を形成し、次いで対極を貼り合わせることにより色素増感太陽電池を製造する方法であって、該光電極として前記第一の態様の光電極および/または該対極として前記第二の態様の対極を用いることを特徴とする色素増感太陽電池の製造方法である。
本発明においては、光電極及び/又は対極に短絡防止層が形成されているため、万が一、電極同士の加圧処理による貼り合わせ工程時の変形、加圧斑(むら)、または材料自体のユニット形状加工時の変形等があっても、該短絡防止層の存在により、両電極間の貼り合わせの際の該電極間の接触が回避され、短絡を防止できるものである。
1.本発明の第一の態様は、透明導電基板上、対極と対向すべき領域の周縁部分の少なくとも一部に、絶縁材料からなる短絡防止層が形成されていることを特徴とする光電極である。
(A) 透明導電基板
透明導電基板としては、透明ガラスあるいは透明樹脂フィルム等の透明基板上に、透明導電膜として酸化チタン、酸化亜鉛(アンチモンまたはアルミニウムをドープしたものでもよい)、酸化インジウム(スズまたは亜鉛をドープしたものでもよい)、酸化スズ(アンチモンまたはフッ素をドープしたものでもよい)等の膜を形成したものが好ましく用いられる。
(B) 透明導電基板上の対極と対向すべき領域の周縁部分
対極と対向すべき領域とは、封止材の隔壁を介して光電極を対極と貼り合わせた場合に、該対極と互いに向かい合うことになる透明導電基板上の領域をいい、対極側または光電極側からみた場合、光電極が形成されている透明導電基板と、対極とがちょうど重なってみえる領域である。図1には種々の対極と光電極についての種々の位置関係における対極と対向すべき領域の配置を示している[各図1(a)〜(g)において、下側の電極が光電極、上側の電極が対極である]。なお、図1では、短絡防止層を認識しやすいよう、実際の厚みよりもかなり厚く表示等しており、実際のサイズとは必ずしも一致していない。
この透明導電基板上、対極と対向すべき領域の周縁部分(境界線)上に短絡防止層が形成される。本態様においては、該短絡防止層は、透明導電基板上に形成されている。
なお、後に封止材で隔壁を形成し対極と貼り合わせる際に、前記短絡防止層上に封止材の隔壁を配置してもよい。封止材が固化するまでの間に短絡が生じる可能性を回避すればよいからである。
(C) 短絡防止層
a. 対極と光電極を貼り合わせる際の加圧処理のときの電極の変形等により、対極と光電極とが接触する状態になるのを阻止するための防御壁としての機能を有する絶縁材料からなる層である。
b. 前記短絡防止層は、絶縁材料から形成され、該材料としては、ガラスフリット,セラミックスや樹脂等をあげることができ、このうち対極と光電極を貼り合わせる場合の絶縁安定性の観点からは、ガラスフリットのような硬い材料からなることがより好ましい。
c. 前記短絡防止層の厚みは、対極と光電極との間の予定される間隔を越えない範囲で、短絡を有効に防止できるのに十分な厚みを持つものである限り特に制約はないが、好ましくは1μm以上、より好ましくは5μm以上、さらに好ましくは9μm以上の厚みを採用することができる。周縁部分に沿った長さは、周縁部分の全周を超えない範囲で任意の長さとすることができる。前記短絡防止層の幅は、有効発電面積の観点からは小さいほど好ましいが、手作業で形成する場合には、手作業によるずれを考慮すると0.1mm〜1mmが好ましく、0.3〜0.7mmがより好ましい。
前記短絡防止層は、全体としてスリット構造を形成していてもよく、該短絡防止層がスリット構造を形成していることは、光照射(紫外線照射)をより妨げないという観点で好ましい。スリット構造としては、スリット幅は光照射(紫外線照射)をより妨げないという観点からはより大きい方が好ましいが、絶縁確実性の観点も加味すれば、好ましくは0.1〜5mm、より好ましくは0.3〜2mmである。
d. 透明導電基板上、対極と対向すべき領域の周縁部分のうち、特に突端部分において短絡が生じるおそれが高いことから、前記短絡防止層は少なくとも該突端部分の一部、より好ましくは該突端部分の全部に形成するのが、短絡を有効に防止する観点で好ましい。光電極上に対極を貼り合わせる際に、電極同士が完全に平行に配置されなかった場合、電極同士がまず接触するおそれのあるのが、この突端部分になると考えられるためである。
ここで、突端部分とは、前記対極と対向すべき領域の周縁部分のうち、180°よりも小さい角度を有する頂点及びこの点を中心とする、好ましくは半径1.5mm以下の円弧内部の領域をいう。特に好ましくは、前記周縁部分の頂点上に形成すること、すなわち前記周縁部分のうち、頂点及び該頂点を形成する2辺に接するように形成する。たとえば、通常、透明導電基板は矩形状となっているが、対極を同一形状及び大きさの透明導電基板の真上にずらすことなく貼り合わせる場合[図1の(c)参照]、透明導電基板上、直角をなす4つの頂点を含む半径1.5mm以下の円弧内部の領域がこれにあたる。
前記対極と対向すべき領域の周縁部分のうち、前記突端部分以外の部分である非突端部分の少なくとも一部にも前記短絡防止層を形成することが、より確実に短絡を防止するので好ましく、電解液注入口等の形成に必要な部分等を除き、前記周縁部分の残りの全周に渡って形成するのがもっとも好ましい。
なお、前記非突端部分とは、前記対極と対向すべき領域の周縁部分のうち、前記突端部分以外の部分であって、前記対極と対向すべき領域の周縁部分から、好ましくは5mm以下の距離、より好ましくは1mm以下の距離にある部分をいう。特に好ましくは、前記領域の周縁部分上に形成すること、すなわち該周縁部分に接するように(すなわち、周縁部分からの距離が実質上ゼロ)形成する。
さらに、図1の(c)に例示されるように、光電極の端子部分につき略凹形状に短絡防止層を形成することもできる。
また、図1の(f)に例示されるように、一つの透明導電基板上に複数の太陽電池セルを設けた集積型太陽電池への応用も可能である。
e.前記短絡防止層は、スクリーン印刷等の印刷技術を用いることで簡便に形成可能である。特に光電極上に形成する本態様の場合、光電極上に形成するのが好ましい集電電極の絶縁層と共に、前記印刷法により同時に形成することができる点で、後記の第二の態様よりも簡便に作成できる。図2には、そのような集電配線の絶縁層と同時に印刷法で形成する等のための短絡防止層のパターンの一例を示す。この図では、短絡防止層は電解液注入口の部分等を除き、前記周縁部分の全周に渡ってスリット構造を形成して配置されている。
(D) 光電極
本発明の光電極は、前記透明導電基板上に形成された金属酸化物半導体膜からなり、該金属酸化物半導体層には分光増感色素が担持されている。
該金属酸化物半導体としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、スズをドープした酸化インジウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム等の公知の多孔質材料を用いることができ、スピンコート法、スプレー法、ディッピング法、スクリーン印刷法、ドクターブレード法、インクジェット法等により前記透明導電基板上に形成できるが、操作の簡便さの観点からはスピンコート法、スプレー法、ディッピング法が、量産化の観点からはスクリーン印刷法によるのが好ましい。
分光増感色素としては、可視領域および/または赤外光領域に吸収をもつ種々の金属錯体や有機色素を用いることができ、任意の公知の方法、たとえば、二酸化チタン等の酸化物半導体薄膜を色素溶液に所定の温度で浸漬する方法(ディッピング法、ローラ法、エヤーナイフ法など)や、色素溶液を酸化物半導体層表面に塗布する方法(ワイヤーバー法、アプリケーション法、スピン法、スプレー法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法等により該金属酸化物半導体膜に吸着されている。
該光電極には任意のパターンで集電配線が施されるのが好ましい。前記端子部分は、この集電配線パターンの一部としてスクリーン印刷等の印刷技術を用いることで容易に作製可能である。また、該集電配線は電解質から保護するため、絶縁層で被覆するのが好ましい。絶縁層としては、ガラスフリット、セラミックスや樹脂等を用いることができ、この中でもガラスフリットが、耐久性、絶縁性の点で好ましい。
2.本発明の第二の態様は、対極上、光電極と対向すべき領域の周縁部分の少なくとも一部に、絶縁材料からなる短絡防止層が形成されていることを特徴とする対極である。
(A) 本態様は、前記第一の態様のように光電極側に形成する代わりに、対極側に短絡防止層を形成した態様である。このため、前記1.(A)〜(D)の第一の態様についての記載は、光電極を対極に、対極を光電極に読み替えて準用できる。
(B) 対極
本発明の対極としては、対極と光電極との間に封入されるべき電解質中の腐食性成分に対する耐腐食性を有するものであれば特に制限されないが、チタン、ステンレス、導電性ガラス等が例示され、その中でも電気伝導性、熱膨張性の観点からはチタンがより好ましい。
3.本発明の第三の態様は、光電極として前記第一の態様の光電極および/または対極として前記第二の態様の対極を用いることを特徴とする色素増感太陽電池であり、いずれか一方に短絡防止層が形成されているものを用いる場合、双方ともに短絡防止層が形成されているものを用いる場合の3つのケースが考えられるが、集電配線を絶縁するための絶縁層を形成する際に、同時に短絡防止層を形成できる点では、光電極側に短絡防止層を設けるのが製造工程を短くできるのでより好ましい。両電極共に短絡防止層を形成する必要はないが、両電極ともに短絡防止層を形成する場合には、互いに短絡防止層が重ならないように形成するか、または一部あるいは全部が重なるように形成する場合には、その厚みの合計が電極間の間隔を超えないようにすればよい。
4.本発明の第四の態様は、光電極に封止材からなる隔壁を形成し、次いで対極を貼り合わせることにより色素増感太陽電池を製造する方法であって、該光電極として前記第一の態様の光電極および/または該対極として前記第二の態様の対極を用いることを特徴とする色素増感太陽電池の製造方法である。
本発明の製造方法では、用いる光電極または対極のいずれか一方または双方を、前記第一の態様の光電極または前記第二の態様の対極とする。短絡防止層の存在により、光電極と対極を貼り合わせる際の加圧処理によって仮に電極の変形等があっても、光電極と対極の間の接触が回避され、短絡を防止できる。
まず第一の態様の光電極を形成した透明導電基板上に封止材の隔壁を形成する。スクリーン印刷等の印刷技術を用いることで簡便に形成できる。封止材としては、電解質中の腐食性成分に対する耐腐食性を有するものであれば特に制限されないが、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化樹脂、電子線硬化樹脂、金属、ゴム等を例示することができるが、少なくとも表面は電気絶縁性であることを要し、封止材が導電性の場合には表面を、各種樹脂やゴム等の電気絶縁性材料で被覆する。
次いで前記封止材を介して光電極と対極を貼り合わせる。この際、均一に圧力をかけて両電極が平行に配置されるように注意すべきである。
前記封止材として光硬化性樹脂を用いる場合には、光電極側から光照射(紫外線照射)して封止材を硬化させる。また、この場合、短絡防止層はスリット構造を形成しているか、及び/又は紫外線透過性材料からなっていることが、光照射の妨害をできるだけ低くし、硬化を有効に行う点で好ましい。
封止材の隔壁を介して光電極と対極との間に一定の間隔が維持されるが、ここに電解質が封入される。電解質としては、I2/I3-系、Br-/Br3-系、キノン/ハイドロキノン系等の酸化還元電解質を含む電解液が例示される。
以下に本発明の第一の態様における光電極及び及びそれを用いた第三の態様の色素増感太陽電池の作製方法の一例を示す。
なお、本発明の第二の態様の対極及びそれを用いた第三の態様の色素増感太陽電池は、短絡防止層を光電極側でなく、対極側に形成することで同様に作製することができる。
a. 光電極の作製
・ 酸化チタン層の形成
20〜30μmの一次粒子径を有する酸化チタンペースト(触媒化成製 PST−18NR)をスクリーン印刷機(マイクロテック製 MT−320TV)を用いて、120mm×120mmの大きさの導電性ガラス基板(FTO導電膜、日本板硝子製)上にスクリーン印刷し乾燥させた。この工程を所定の膜厚が得られるまで繰り返した後、400μm程度の粒子径の酸化チタンペースト(触媒化成 PST400C)を同じくスクリーン印刷し乾燥させた。この後、基板をマッフル炉(アドバンテック製 FUW252PA)に移し、500℃、30分間焼成を行い酸化チタン層を形成させた。焼成後の酸化チタンの膜厚は約12μmであった。
・ 集電グリッドの形成
次いで、銀ペーストをスクリーン印刷により、基板上にグリッド状に塗付し、160℃、12分間乾燥後、マッフル炉にて500℃、30分間焼成して集電配線を得た。
なお、この集電グリッドの形成は、前記酸化チタン層の形成の前に形成してもよい。
・ 集電グリッド保護層(絶縁層)及び短絡防止層の同時形成
次いで、ガラスフリットペーストをスクリーン印刷により基板上に塗付することで、前記集電グリッドの絶縁層及び基板周縁部に0.5mm×1mmの面積で、厚みが0.01mmの複数の短絡防止層を同時に形成し(図2参照、スリット幅1.5mm)、160℃、12分間乾燥後、マッフル炉にて500℃、30分間焼成した。図2に示すように、突端部分である基板の四隅上(各頂点及び該頂点を形成する2辺に接するように形成)、及び非突端部分である各辺上[(各辺からの距離は実質上ゼロ)に形成、但し、端子部分と電解液注入部分は除く)]に短絡防止層を施した。
なお、この絶縁層の形成も、前記酸化チタン層の形成の前に形成してもよい。
・ 色素吸着
次いで、前記絶縁層を形成した基板をルテニウム有機錯体色素溶液に浸漬し、16時間静置することにより、酸化チタン層に色素を吸着させた。
b. 対極の作製
・ チタン板の輪郭形状加工
0.2mm厚の純チタン板をワイヤー放電加工により、規定の形状(120mm×120mm)に切断した。
・ 白金触媒層の形成
次いで、電気メッキ法により、チタン板上に白金触媒層を形成した。
c. アセンブリ
・ 封止材塗布
各光電極上に、スクリーン印刷により、封止用紫外線硬化樹脂を、短絡防止層に重なるように塗布した。
・ 貼り合わせ
次いで、光電極と上下に向かい合うように配置して対向させ貼り合わせた。
・ 封止材の硬化
次いで、光電極側より、紫外線を照射し(3000mJ/cm2、アイグラフィック製 ECS−601G−3)、封止材を硬化させた。
・ 電解液注入
次いで、真空注入装置(アユミ工業製 LC−35)を用いて、モジュールの電解液注入孔より、電解液を注入した。
・ 注入孔の封止
次いで、電解液注入孔を、紫外線硬化樹脂を用いて封止した。
上記の作製方法により作製された本発明の色素増感太陽電池により、短絡する欠陥品が出る割合を少なくすることができた。
本発明の短絡防止層を備えた光電極及び/又は対極を用いることで、対極と光電極を貼り合わせる際の加圧処理等に起因する短絡の問題を抑制した色素増感太陽電池を作製することができる。
本発明の第一の態様における対極と光電極の各種配置における短絡防止層の位置の一例を示す斜視図を示す。短絡防止層を有する電極が光電極であり、他の電極が対極である。 本発明の第一の態様である光電極上の短絡防止層の印刷パターンを示す。この図では、集電配線の絶縁層も同時に印刷されている。

Claims (11)

  1. 透明導電基板上、対極と対向すべき領域の周縁部分の少なくとも一部に、絶縁材料からなる短絡防止層があらかじめ固定されて形成されている光電極であって、
    前記周縁部分の少なくとも一部が、前記周縁部分の突端部分の少なくとも一部であり、
    前記突端部分とは、前記対極と対向すべき領域の周縁部分のうち、180°よりも小さい角度を有する頂点及びこの点を中心とする半径1.5mm以下の円弧内部の領域をいう、ことを特徴とする光電極。
  2. 前記短絡防止層が、さらに前記周縁部分の非突端部分の少なくとも一部にも形成されていることを特徴とする請求項に記載の光電極。
  3. 前記短絡防止層の少なくとも一部が、スリット構造を形成していることを特徴とする請求項1または2に記載の光電極。
  4. 前記短絡防止層が、紫外線透過性材料からなることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の光電極。
  5. 対極上、光電極と対向すべき領域の周縁部分の少なくとも一部に、絶縁材料からなる短絡防止層があらかじめ固定されて形成されている対極であって、
    前記周縁部分の少なくとも一部が、前記周縁部分の突端部分の少なくとも一部であり、
    前記突端部分とは、前記光電極と対向すべき領域の周縁部分のうち、180°よりも小さい角度を有する頂点及びこの点を中心とする半径1.5mm以下の円弧内部の領域をいう、ことを特徴とする対極。
  6. 前記短絡防止層が、さらに前記周縁部分の非突端部分の少なくとも一部に形成されていることを特徴とする請求項に記載の対極。
  7. 前記短絡防止層が、スリット構造を形成していることを特徴とする請求項5または6に記載の対極。
  8. 前記短絡防止層が、紫外線透過性材料からなることを特徴とする請求項7のいずれかに記載の対極。
  9. 請求項1〜のいずれかに記載の光電極および/または請求項のいずれかに記載の対極を備えることを特徴とする色素増感太陽電池。
  10. 光電極に封止材からなる隔壁を形成し、次いで対極を貼り合わせることにより色素増感太陽電池を製造する方法であって、該光電極として請求項1〜のいずれかの光電極および/または該対極として請求項のいずれかの対極を用いることを特徴とする色素増感太陽電池の製造方法。
  11. 前記封止材が光硬化性樹脂であって、光照射することにより対極を貼り合わせることを特徴とする請求項10に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
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