JP5217149B2 - 生分解性球状粒子 - Google Patents
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Description
(1)形状が不定形で粒度分布が広いため、目的部位でその機能が発揮されないことがある。
(2)カテーテル、ニードルまたは注射器などの医薬医療用機器の管内において凝集あるいは高粘度化して詰まることがある。特にカテーテルの内径よりも小さい粒子を通過させる際に詰まりが起こることが多い。
(3)患部に至る途中の正常な血管内において凝集あるいは高粘度化するため、目的部位まで到達させることができないことがある。
(4)塞栓材料として用いた場合、材質が硬く、血管の断面形状にフィットしないため、血流量を低下させることはできても、完全に塞栓できない場合がある。
(5)さらに、生体内分解性材料としては、血液に接する箇所とそうでない箇所など、置かれた環境の微小な違いにより分解速度が大きく異なることがある。
(6)粒径が適当でないため、目的部位に留置できないことがある。
(7)特にカテーテルの内径よりも小さい粒子において、カテーテルを通過した後に、もとの形状に復元せずに、つぶれたままの状態で患部に送られるため、目的部位よりも遠位で塞栓することがある。
従来技術として、生分解性ポリマーであるポリ乳酸(以下、PLAと記載)またはポリ(乳酸/グリコール酸)コポリマー(以下PLGAと記載)からなる粒子や(非特許文献1参照)、特定の薬剤を含有する生分解性材料が開示されているが(特許文献3参照)、これは基材ポリマーの疎水性が高く、上記の(2)〜(5)の問題があった。
更に、特許文献5,6にはカテーテル通過後の復元性に関する(7)の問題については何ら記載されておらず、復元するために必要なコポリマーの分子量範囲、あるいは組成等が見いだされていない。
2.37℃のリン酸緩衝生理食塩水中において分解性を有し、平均粒子径が100μm以上であり、かつ飽和含水状態において、その粒径の60%以上、85%以下の口径を有するカテーテルを通過させた後の粒径が該カテーテルの口径よりも大きいことを特徴とする球状粒子。
3.水溶性ポリマーと生分解性ポリマーとを含む基材を有することを特徴とする前記2に記載の球状粒子。
4.該水溶性ポリマーと該生分解性ポリマーとが結合した水不溶性コポリマーを基材とすることを特徴とする前記1または3に記載の球状粒子。
5.該水溶性ポリマーの該生分解性ポリマーに対する重量含有比率が0.60〜0.70であることを特徴とする前記3または4に記載の球状粒子。
6.該水溶性ポリマーが、ポリアルキレングリコールもしくはその誘導体であることを特徴とする前記1、3、4または5に記載の球状粒子。
7.該ポリアルキレングリコールがポリエチレングリコールであることを特徴とする前記6に記載の球状粒子。
8.該ポリアルキレングリコールもしくはその誘導体の重量平均分子量が1,000以上、40,000以下であることを特徴とする前記6または7に記載の球状粒子。
9.該生分解性ポリマーがα−ヒドロキシ酸単位を含有することを特徴とする前記1、3、4ないし8のいずれかに記載の球状粒子。
10.該α−ヒドロキシ酸単位が、ポリ乳酸または/およびポリグリコール酸であることを特徴とする前記9に記載の球状粒子。
11.該水不溶性コポリマーの重量平均分子量が、1,000〜100,000であることを特徴とする前記4〜10のいずれかに記載の球状粒子。
12.37℃のリン酸緩衝生理食塩水浸漬28日後における残存重量および/または重量平均分子量の割合が、浸漬前に対して80%以下であることを特徴とする前記1〜11のいずれかに記載の球状粒子。
13.血管塞栓材料として用いられることを特徴とする前記1〜12のいずれかに記載の球状粒子。
14.粒径が100〜2000μmであることを特徴とする前記1〜13のいずれかに記載の球状粒子。
かかるポリアルキレングリコールもしくはポリアルキレングリコール誘導体の重量平均分子量は1,000〜40,000であることが好ましい。1,000より小さいと水不溶性コポリマーの親水性が低く、均一な生分解性が得られないことがある。一方、40,000より大きいと、生体内で分解したコポリマーから生成するPEGが体外に排出されにくくなることがある。また、PEG誘導体の構造は、特に限定されることはなく、マルチアームPEG誘導体も含めた構造のものを好ましく用いることができる。PEGもしくはPEG誘導体と生分解性ポリマーとの重量比は、特に限定されるものではないが、80:20〜5:95の範囲でより好ましく用いることができる。
(分子量測定方法)
精秤した10mgの粒子を2mlのクロロホルムに溶解させ、ゲル浸透クロマトグラフィー(以下、GPCと略記)用フィルター“マイクレスLG13”(MILLIPORE SLLGH13NL)等を用いてろ過する。そのろ液についてGPC用カラム(東ソーTSK−gel−GMHHR−M)2本、カラム温度35℃、移動相をクロロホルム1ml/min、サンプル打ち込み量100μlの条件下で測定を行い、示差屈折率計(東ソー製RI−8010等が好ましい。)にて検出する。カラムのキャリブレーションは、測定直前に東ソー標準ポリスチレン等を用いて行う。
含有量(%)=100×(44×A/4)/((44×A/4)+(72×B/3)+(58×C/2))
本発明の水溶性ポリマーと生分解性ポリマーとを含む血管塞栓材料において、水溶性ポリマーの生分解性ポリマーに対する重量含有比率は0.60〜0.70が好ましい。0.60より少ない場合には、特に粒子に成型した場合に柔軟性が不足して、カテーテル内径よりも大きい径の粒子がカテーテルを通過できない。また、0.70よりも多い場合には、カテーテル通過後に形状が元に戻らず復元性が得られない。
本発明の球状粒子は血管塞栓材料としてそのまま使用することができ、あるいは使用時に適当な造影剤あるいは分散媒に分散して使用することができる。造影剤としては、水溶性が好ましく、公知のものを用いることができ、イオン性、非イオン性のいずれであってもよい。具体的には、“イオパミロン”(シェーリング社製)、“ヘキサブリックス”(栄研化学)、“オムニパーク”(第一製薬製)、“ウログラフィン”(シェーリング社製)、“イオメロン”(エーザイ製)などを挙げることができる。この場合、血管塞栓材料と造影剤を使用前に混合してから所定の部位へ注入することができる。血管塞栓材料の含水性が高いと、造影剤の一部が水とともに血管塞栓材料内部に含浸・保持されて、造影性を効率良く発現するため、より好ましい。分散媒としては、分散剤(例えばポリオキシソルビタン脂肪酸エステル、カルボキシメチルセルロースなど)、保存剤(例えば、メチルパラベン、プロピルパラベンなど)、等張化剤(例えば、塩化ナトリウム、マンニトール、ブドウ糖など)を注射用蒸留水に溶解したもの、あるいはゴマ油、コーン油などの植物油が挙げられる。分散された血管塞栓材料をカテーテルにおいて用いる際、先端が体内の所望箇所近傍まで導かれたカテーテルを介して、適当な動脈から腫瘍支配動脈へ、X線透視により造影剤位置をモニタリングしつつ、投与する。
(PBS浸漬28日後の重量測定方法)
粒子20mg(乾燥状態における重量)を精秤し、栄研器材(株)製の滅菌丸底10mlスピッツ管に入れ、純水にて10倍希釈したPBS(ナカライテスク(株)製10倍濃縮 pH7.4、Code.No.27575−31)を10ml注入する。これを37℃に設定した恒温槽“Laboster LC−110”(タバイエスペック(株)製)内で、100回転/分の“Tube Rotertor TR−350”((株)井内盛栄堂製)によって攪拌しながら、インキュベーションする。インキュベーションされた溶液を7日おきに3000回転/分で遠心分離し、上澄み液を分離後、新しいPBSと交換する。
(重量平均分子量の測定方法)
精秤した10mgの粒子を2mlのクロロホルムに溶解させ、ゲル浸透クロマトグラフィー(以下、GPCと略記)用フィルター“マイクレスLG13”(MILLIPORE SLLGH13NL)でろ過した。そのろ液についてGPC用カラム(東ソーTSK−gel−GMHHR−M)2本、カラム温度35℃、移動相をクロロホルム1ml/min、サンプル打ち込み量100μlの条件下で測定を行い、示差屈折率計(東ソー製RI−8010)にて検出した。カラムのキャリブレーションは、測定直前に東ソー標準ポリスチレンを用いて行った。
(ポリエチレングリコール含有率算出方法)
ポリマー0.1gを1mLの重水素化クロロホルムに溶解させ、270MHz超伝導FT−NMR EX−270(JOEL社製)にて1H−NMRを測定する。
ポリエチレングリコールのエチレン基の4つの水素原子に由来するケミカルシフト3.4−3.7ppmのシグナルの相対積分値をA、乳酸単位のメチル基の3つの水素原子に由来するケミカルシフト1.4−1.6ppmのシグナルの相対積分値をB、グリコール酸単位のメチレン基の2つの水素原子に由来するケミカルシフト4.7−4.9ppmのシグナルの相対積分値をCとすると、それぞれの繰り返し単位の分子量44、72、58をもちいて、ポリエチレングリコールの含有量は下記式で表される。
(平均粒子径、粒度分布)
リーズ・アンド・ノースラップ社(株)製粒度分布測定装置“マイクロトラックシリーズ”を使用して25℃・生理食塩水中にて測定した。粒径は、体積平均の値より算出され、“マイクロトラックシリーズ”においては、粒子の真球度に依らず、“MV”値として表示される。
(PBS浸漬28日後の重量測定方法)
粒子20mg(乾燥状態における重量)を精秤し、栄研器材(株)製の滅菌丸底10mlスピッツ管に入れ、純水にて10倍希釈したPBS(ナカライテスク(株)製10倍濃縮 pH7.4、Code.No.27575−31)を10ml注入した。これを37℃に設定した恒温槽“Laboster LC−110”(タバイエスペック(株)製)内で、100回転/分の“Tube Rotertor TR−350”((株)井内盛栄堂製)によって攪拌しながら、インキュベーションした。インキュベーションされた溶液を7日おきに、3000回転/分で遠心分離し、上澄み液を分離後、新しいPBSと交換した。
<製造例1>
窒素気流下においてフラスコにL−ラクチド(ピュラック・バイオ・ケム社製)4.96g、グリコリド(ベーリンガー・インゲルハイム社製)1.66gと脱水済みのPEG(日本油脂工業製SUNBRIGHT DKH−20T)2.88gを混合し、150℃で溶解・混合させた後、ジオクタン酸スズ(和光純薬工業製)を0.1mol/Lの濃度になるように溶解したトルエン溶液460μLを添加して反応させ、PLGA−PEG−PLGA構造を有するコポリマーを得た。このコポリマーをクロロホルムに溶解し、大過剰のジエチルエーテル/アセトン混合液中へ滴下して白色沈殿を得た。上述のGPC法による重量平均分子量は58,000であった。
<製造例2>
窒素気流下においてフラスコにL−ラクチド(ピュラック・バイオ・ケム社製)1.42g、グリコリド(ベーリンガー・インゲルハイム社製)1.44gと脱水済みのPEG(日本油脂工業製SUNBRIGHT MEH−20T)2.88gを混合し、150℃で溶解・混合させた後、ジオクタン酸スズ(和光純薬工業製)を0.1mol/Lの濃度になるように溶解したトルエン溶液460μLを添加して反応させ、PLGA−PEG−PLGA構造を有するコポリマーを得た。このコポリマーをクロロホルムに溶解し、大過剰のジエチルエーテル/アセトン混合液中へ滴下して白色沈殿を得た。上述のGPC法による重量平均分子量は42,000であった。
<実施例1>
製造例1,2に示した精製コポリマーを7:3の重量比率でジクロロメタンに溶解し、O/W液中乾燥法により、球形粒子を得た。この球形粒子を真空乾燥し、次いでナイロンメッシュにより分画した。この分画粒子を生理食塩水に浸漬し、球形粒子を含む分散液を得た。粒度分布をリーズ・アンド・ノースラップ社製の“マイクロトラックHRA−X100”で測定すると、体積平均粒子径約450μm、分布幅が平均粒子径±90μmであり、最大粒径は約540μmであった。粒子をクロロホルム−dに溶解して1H−NMRを測定したところ、ポリエチレングリコールのポリ(ラクチド/グリコド)共重合体に対する重量含量比率は0.61であった。
<実施例2>
製造例1,2に示した精製コポリマーを55:45の重量比率でジクロロメタンに溶解し、O/W液中乾燥法により、球形粒子を得た。この球形粒子を真空乾燥し、次いでナイロンメッシュにより分画した。この分画粒子を生理食塩水に浸漬し、球形粒子を含む分散液を得た。粒度分布をリーズ・アンド・ノースラップ社製の“マイクロトラックHRA−X100”で測定すると、体積平均粒子径約450μm、分布幅が平均粒子径±90μmであり、最大粒径は約540μmであった。粒子をクロロホルム−dに溶解して1H−NMRを測定したところ、ポリエチレングリコールのポリ(ラクチド/グリコド)共重合体に対する重量含量比率は0.69であった。
<実施例3>
製造例1,2に示した精製コポリマーを65:35の重量比率でジクロロメタンに溶解し、O/W液中乾燥法により、球形粒子を得た。この球形粒子を真空乾燥し、次いでナイロンメッシュにより分画した。この分画粒子を生理食塩水に浸漬し、球形粒子を含む分散液を得た。粒度分布をリーズ・アンド・ノースラップ社製の“マイクロトラックHRA−X100”で測定すると、体積平均粒子径約450μm、分布幅が平均粒子径±90μmであり、最大粒径は約540μmであった。粒子をクロロホルム−dに溶解して1H−NMRを測定したところから、ポリエチレングリコールのポリ(ラクチド/グリコド)共重合体に対する重量含量比率は0.63であった。
<比較製造例1>
窒素気流下においてフラスコにL−ラクチド(ピュラック・バイオ・ケム社製)40.3g、ジオクタン酸スズ(和光純薬工業(株)製)8.1mgを加え、140℃で反応させてポリ(L−ラクチド)を得た。得られたポリマーをクロロホルムに溶解し、大過剰のメタノール中へ滴下して、白色沈殿物を得た。GPC法による重量平均分子量は約70,000であった。
<比較例1>
比較製造例1にて得られたポリマーをジクロロメタンに溶解し、O/W液中乾燥法により、球形粒子を得た。この球形粒子を真空乾燥し、次いでナイロンメッシュにより分画した。この分画粒子を生理食塩水に浸漬し、球形粒子を含む分散液を得た。粒度分布をリーズ・アンド・ノースラップ社製の“マイクロトラックHRA−X100”で測定すると、体積平均粒子径約450μm、分布幅が平均粒子径±90μmであり、最大粒径は約540μmであった。粒子をクロロホルム−dに溶解して1H−NMRを測定したところ、ポリエチレングリコールのポリラクチドに対する重量含量比率は0.00であった。このポリ(L−ラクチド)の球形粒子分散液をシリンジからBOSTON SCIENTIFIC(ボストンサイエンティフィック)社製カテーテルFasTRACKER−10 Infusion Catheter(全長約1,550mm、先端部内径380μm)に注入したところ、注入開始後すぐに強い抵抗と共に注入不可となった。一部に先端部を通過した粒子があったが、ほとんどの粒子はマイクロカテーテルを通過できなかった。また、CORDIS(コーディス)社製カテーテル MASS TRANSIT(全長約1,400mm、先端部内径約680μm)に注入したところ、注入開始後すぐに強い抵抗と共に注入不可となった。一部に先端部を通過した粒子があったが、ほとんどの粒子はマイクロカテーテルを通過できなかった。なお、リン酸緩衝生理食塩水(pH7.4)中に上記球形粒子を加え、37℃で28日間経過後、処理前の重量と比較して残存重量を求めたところ98%であった。
窒素気流下においてフラスコにL−ラクチド(ピュラック・バイオ・ケム社製)40.3gと脱水済みの平均分子量8,000のポリエチレングリコール(日本油脂製 DKH−80H)8.3gを140℃で溶融・混合後、ジオクタン酸スズ(和光純薬工業(株)製)8.1mgを添加し、180℃で反応させて、A−B−A型コポリマー(PLA−PEG−PLA)を得た。得られたコポリマーをクロロホルムに溶解し、大過剰のメタノール中へ滴下して、白色沈殿物を得た。GPC法による重量平均分子量は約47,000であった。
<比較例2>
上記精製コポリマーをジクロロメタンに溶解し、O/W液中乾燥法により、球形粒子を
得た。この球形粒子を真空乾燥し、次いでナイロンメッシュにより分画した。この分画
粒子を生理食塩水に浸漬し、球形粒子を含む分散液を得た。粒度分布をリーズ・アン
ド・ノースラップ社製の“マイクロトラックHRA−X100”で測定すると、体積平均粒子径約450μm、分布幅が平均粒子径±90μmであり、最大粒径は約540μmであった。粒子をクロロホルム−dに溶解して1H−NMRを測定したところ、ポリエチレングリコールのポリラクチドに対する重量含量比率は0.11であった。カテーテル通過性について調べた。球形粒子分散液をBOSTON SCIENTIFIC(ボストンサイエンティフィック)社製カテーテルFasTRACKER−10 Infusion Catheter(全長約1,550mm、先端部内径380μm)に注入したところ、注入開始後すぐに強い抵抗と共に注入不可となった。一部に先端部を通過した粒子があったが、ほとんどの粒子はマイクロカテーテルを通過できなかった。また、CORDIS(コーディス)社製カテーテルMASS TRANSIT(全長約1,400mm、先端部内径約680μm)に注入したところ、注入開始後すぐに強い抵抗と共に注入不可となった。一部に先端部を通過した粒子があったが、ほとんどの粒子はマイクロカテーテルを通過できなかった。なお、リン酸緩衝生理食塩水(pH7.4)中に上記球形粒子を加え、37℃で28日間経過後、処理前の重量と比較して残存重量を求めたところ98%であった。
<比較例3>
製造例1,2に示した精製コポリマーを3:7の重量比率でジクロロメタンに溶解し、O/W液中乾燥法により、球形粒子を得た。この球形粒子を真空乾燥し、次いでナイロンメッシュにより分画した。この分画粒子を生理食塩水に浸漬し、球形粒子を含む分散液を得た。粒度分布をリーズ・アンド・ノースラップ社製の“マイクロトラックHRA−X100”で測定すると、体積平均粒子径約450μm、分布幅が平均粒子径±90μmであり、最大粒径は約540μmであった。粒子をクロロホルム−dに溶解して1H−NMRを測定したところ、ポリエチレングリコールのポリ(ラクチド/グリコド)共重合体に対する重量含量比率は0.83であった。
<比較例4>
製造例2に示した精製コポリマーをジクロロメタンに溶解し、O/W液中乾燥法により、球形粒子を調製したが粒子は球状にならなかった。この粒子を真空乾燥し、次いでナイロンメッシュにより分画した。この分画粒子を生理食塩水に浸漬し、粒子を含む分散液を得た。粒度分布をリーズ・アンド・ノースラップ社製の“マイクロトラックHRA−X100”で測定すると、体積平均粒子径約450μm、分布幅が平均粒子径±90μmであり、最大粒径は約540μmであった。粒子をクロロホルム−dに溶解して1H−NMRを測定したところ、ポリエチレングリコールのポリ(ラクチド/グリコド)共重合体に対する重量含量比率は1.04であった。
Claims (11)
- 水溶性ポリマーと生分解性ポリマーとを含む基材を構成成分とし、
前記水溶性ポリマーの前記生分解性ポリマーに対する重量含有比率は、0.60〜0.70であり、
37℃のリン酸緩衝生理食塩水中において分解性を有し、平均粒子径が100μm以上であり、かつ、飽和含水状態において、前記平均粒子径の60%以上85%以下の口径を有するカテーテルを通過させた後の平均粒子径が該カテーテルの口径よりも大きいことを特徴とする球状粒子。 - 前記水溶性ポリマーと前記生分解性ポリマーとが結合した水不溶性コポリマーを基材とすることを特徴とする請求項1に記載の球状粒子。
- 前記水不溶性コポリマーの重量平均分子量は、1,000〜100,000であることを特徴とする請求項2に記載の球状粒子。
- 前記水溶性ポリマーは、ポリアルキレングリコールもしくはその誘導体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の球状粒子。
- 前記ポリアルキレングリコールは、ポリエチレングリコールであることを特徴とする請求項4に記載の球状粒子。
- 前記ポリアルキレングリコールもしくはその誘導体の重量平均分子量は、1,000以上40,000以下であることを特徴とする請求項4または5に記載の球状粒子。
- 前記生分解性ポリマーは、α−ヒドロキシ酸単位を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の球状粒子。
- 前記α−ヒドロキシ酸単位が、ポリ乳酸または/およびポリグリコール酸であることを特徴とする請求項7に記載の球状粒子。
- 37℃のリン酸緩衝生理食塩水浸漬28日後における残存重量および/または重量平均分子量の割合が、浸漬前に対して80%以下であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の球状粒子。
- 血管塞栓材料として用いられることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の球状粒子。
- 前記平均粒子径が100〜2000μmであることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の球状粒子。
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WO2022045434A1 (ko) * | 2020-08-24 | 2022-03-03 | 주식회사 메피온 | 색전물질 제조 방법 |
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