JP5092369B2 - 球状粒子の製造方法 - Google Patents
球状粒子の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5092369B2 JP5092369B2 JP2006321250A JP2006321250A JP5092369B2 JP 5092369 B2 JP5092369 B2 JP 5092369B2 JP 2006321250 A JP2006321250 A JP 2006321250A JP 2006321250 A JP2006321250 A JP 2006321250A JP 5092369 B2 JP5092369 B2 JP 5092369B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- spherical particles
- hydrophilic
- polymer segment
- block copolymer
- producing spherical
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Medicinal Preparation (AREA)
- Materials For Medical Uses (AREA)
- Manufacturing Of Micro-Capsules (AREA)
Description
(1)カテーテル、ニードルまたは注射器などの医薬医療用機器の管内において凝集あるいは高粘度化して詰まることがある。
(2)患部に至る途中の正常な血管内において凝集あるいは高粘度化するため、目的部位まで到達させることができないことがある。
(3)塞栓材料として用いた場合、血管の断面形状にフィットしないため、血流量を低下させることはできても、完全に塞栓できない場合がある。
A.カテーテルや血管の断面形状に合わせて粒子の形状を球状にする。
B.粒子を柔軟化し、疎水性相互作用による凝集を低減するために親水性を付与する。
a.水性ポリマーを化学架橋剤とともに、シリコンオイルなどの油相に分散して水性ポリマーの液滴エマルジョンとし、化学架橋により球状粒子を製造する(特許文献3参照)。
b.不溶性のポリマーをジクロロメタンなどの水不溶性の有機溶媒などに溶解し、これを界面活性剤、保護コロイド剤などを含有する水相に分散し、油/水型(以後、O/W型と記載)液中乾燥法あるいはそれに準じた方法により球状粒子を製造する(特許文献4、5参照)。
2.該水溶性有機溶媒の水相における濃度が0.01重量%以上80重量%以下であることを特徴とする前記1に記載の球状粒子の製造方法。
3.該水溶性有機溶媒の水相における濃度が1重量%以上50重量%以下であることを特徴とする前記1に記載の球状粒子の製造方法。
4.該ブロック共重合体の重量平均分子量が1,000〜100,000であることを特徴とする前記1〜3のいずれかに記載の球状粒子の製造方法。
5.該ブロック共重合体が、疎水性ポリマーセグメント−親水性ポリマーセグメント−疎水性ポリマーセグメントもしくは親水性ポリマーセグメント−疎水性ポリマーセグメント−親水性ポリマーセグメントの3元ブロック共重合体または疎水性ポリマーセグメント−親水性ポリマーセグメントの2元ブロック共重合体であることを特徴とする前記1〜4のいずれかに記載の球状粒子の製造方法。
6.該親水性ポリマーがポリアルキレングリコールであることを特徴とする前記1〜5のいずれかに記載の球状粒子の製造方法。
7.該ポリアルキレングリコールがポリエチレングリコールであることを特徴とする前記6に記載の球状粒子の製造方法。
8.該ポリアルキレングリコールの重量平均分子量が1,000〜40,000であることを特徴とする前記6または7に記載の球状粒子の製造方法。
9.該疎水性ポリマーが、生理活性物質によって加水分解される生分解性ポリマーであることを特徴とする前記1〜8のいずれかに記載の球状粒子の製造方法。
10.該生分解性ポリマーがα−ヒドロキシ酸単位を含有することを特徴とする前記9に記載の球状粒子の製造方法。
11.該α−ヒドロキシ酸単位を含む該生分解性ポリマーが、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ(乳酸/グリコール酸)共重合体のいずれか1種以上を含有するブロック共重合体であることを特徴とする前記10に記載の球状粒子の製造方法。
本発明においては、親水性ポリマーセグメントと疎水性ポリマーセグメントを共重合させてなり、疎水性ポリマーセグメントの親水性ポリマーセグメント重量比率が0.5〜10、好ましくは0.5〜4であるブロック共重合体の水相に対する溶解性を、水相の親水性を制御することによって抑制すれば、液中乾燥法を用いて球状粒子を製造できることを見いだした。とりわけ水相の親水性を制御する方法として、乳化補助剤以外に、溶解度パラメーターが9(cal/cm)1/2以上、23(cal/cm)1/2以下の水溶性有機溶媒とを水相に添加する方法が好ましいことを見いだした。ここでの溶解度パラメーターとは、Hildebrandの溶解度パラメーターのことであり、液体分子の凝集エネルギーと分子容により下式に従って求めることができる。
δ:溶解度パラメーター
E:凝集エネルギー
V:分子容
本発明の水溶性有機溶媒は、溶解度パラメーターの値が9(cal/cm)1/2以上、23(cal/cm)1/2以下であり、水相に相溶するものであれば、特に限定されないが、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブチルアルコール、アセトニトリル、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどが例示され、特に揮発性が高く、残留しにくいという点で、メタノール、エタノール、アセトンが好ましく、さらには溶解度パラメーターの値が12(cal/cm)1/2以上上、23(cal/cm)1/2以下であるメタノール、エタノールは特に好ましく用いられる(すなわち、上述した水溶性ポリマーにおける「水溶性」とは意味が異なる。)。
(疎水性ポリマーセグメント/親水性ポリマーセグメントの重量比率測定)
PEGを親水性ポリマーセグメント、PLAまたはPGAまたはPLGAを疎水性ポリマーセグメントとし、FT−NMR(日本電子製EX−270)により1H−NMR測定を行った。PEGの繰り返しユニットのメチレン水素、ポリ乳酸の繰り返し単位のメチル水素、およびポリグリコール酸の繰り返しユニットのメチレン水素のピーク比率より以下の式により算出した。これらのケミカルシフトは、それぞれ3.6ppm、1.5ppmおよび4.8ppmである。これら3種類のピークの比率と用いたPEGの重量平均分子量とから下式に従って求めることができる。
=SPEG:SPLA:SPGA
MPEG:PEGの重量平均分子量
MPLA:全PLAユニットの重量
MPGA:全PGAユニットの重量
SPEG:PEGユニットのメチレン水素由来のピーク相対面積
SPLA:PLAユニットのメチル水素由来のピーク相対面積
SPGA:PGAユニットのメチレン水素由来のピーク相対面積
親水性ポリマーセグメントに対する疎水性ポリマーセグメントの重量比
=(MPLA+MPGA)/MPEG
(溶解度パラメーター)
使用した水溶液有機溶媒の溶解度パラメーターは、参考文献「日本分析化学会 関東支部編「高速液体クロマトグラフィーハンドブック」丸善、1985年」を参考にした。
(分子量測定方法)
精秤した10mgの粒子を2mlのクロロホルムに溶解させ、ゲル浸透クロマトグラフィー(以下、GPCと略記)用フィルター“マイクレスLG13”(MILLIPORE SLLGH13NL)でろ過した。そのろ液についてGPC用カラム(東ソーTSK−gel−GMHHR−M)2本、カラム温度35℃、移動相をクロロホルム1ml/min、サンプル打ち込み量100μlの条件下で測定を行い、示差屈折率計(東ソー製RI−8010)にて検出した。カラムのキャリブレーションは、測定直前に東ソー標準ポリスチレンを用いて行った。
(粒子の親水性/疎水性の判定)
乾燥粒子40mgを生理食塩水1mLに24時間以上浸漬し、粒子分散液とした。次いで、1mLディスポシリンジ(テルモ(株)製ツベルクリン用ガンマ線滅菌済み)に採取し、シリンジ口を下にして粒子分散液を約2ml/minで押し出し、目視により、シリンジ内壁との吸着による粒子の不動が観られた場合、または低速落下しても再度シリンジ内壁に吸着する現象が観られた場合、疎水性粒子と判定し、それ以外を親水性と判定した。
窒素気流下においてフラスコにL−ラクチド(ピュラック社製)6.62gと脱水済みの重量平均分子量20000のポリエチレングリコール(ナカライテスク(株)製)2.88gを混合し、140℃で溶解・混合させた後、180℃に昇温して0.1mol/Lのジオクタン酸スズ(和光純薬工業(株)製)を含有したトルエン溶液460μLを添加し反応させ、ポリ乳酸−ポリエチレングリコール−ポリ乳酸のブロック共重合体を得た。このブロック共重合体をクロロホルムに溶解し、大過剰のメタノール中へ滴下して、白色沈殿を得た。この白色沈殿の重量平均分子量のGPC法による重量平均分子量は66000であった。親水性セグメントに対する疎水セグメントの重量比率は2.3であった。
実施例1で得られたPLA−PEG−PLAのブロック共重合体0.5gを濃度が1重量%となるようにジクロロメタンに溶解し、得られた溶液をシリンジに採取して、実施例1と同じ条件で1.0重量%PVA水溶液320gとメタノール80gの混合水溶液約400mLに滴下した。その後、100rpmで3時間、室温以下で250rpmにて21時間撹拌し、O/W液中乾燥法により、収率84.4%で球状粒子を得た。得られた球状粒子について親水性/疎水性の判定を行ったところ、親水性であった。
<実施例3>
実施例1で得られたPLA−PEG−PLAのブロック共重合体0.5gを濃度が3重量%となるようにジクロロメタンに溶解し、得られた溶液をシリンジに採取して、実施例1と同じ条件で1.0重量%PVA水溶液288gとメタノール12gの混合水溶液約300mLに滴下した。その後、100rpmで2時間、室温以下で250rpmにて17時間撹拌し、O/W液中乾燥法により、収率84.3%で球状粒子を得た。得られた球状粒子について親水性/疎水性の判定を行ったところ、親水性であった。
<実施例4>
実施例1で得られたPLA−PEG−PLAのブロック共重合体0.5gを濃度が3重量%となるようにジクロロメタンに溶解し、得られた溶液をシリンジに採取して、実施例と同じ条件で1.0重量%PVA水溶液270gとメタノール30gの混合水溶液約300mLに滴下した。その後、100rpmで2時間、室温以下で250rpmにて17時間撹拌し、O/W液中乾燥法により、収率91.7%で球状粒子を得た。得られた球状粒子について親水性/疎水性の判定を行ったところ、親水性であった。
<実施例5>
実施例1で得られたPLA−PEG−PLAのブロック共重合体0.5gを濃度が3重量%となるようにジクロロメタンに溶解し、得られた溶液をシリンジに採取して、実施例1と同じ条件で1.0重量%PVA水溶液240gとメタノール60gの混合水溶液約300mLに滴下した。その後、100rpmで2時間、室温以下で250rpmにて17時間撹拌し、O/W液中乾燥法により、収率95.2%で球状粒子を得た。得られた球状粒子について親水性/疎水性の判定を行ったところ、親水性であった。
<実施例6>
実施例1で得られたPLA−PEG−PLAのブロック共重合体0.5gを濃度が3重量%となるようにジクロロメタンに溶解し、得られた溶液をシリンジに採取して、実施例1と同じ条件で1.0重量%PVA水溶液180gとメタノール120gの混合水溶液約300mLに滴下した。その後、100rpmで2時間、室温以下で250rpmにて17時間撹拌し、O/W液中乾燥法により、収率82.9%で球状粒子を得た。得られた球状粒子について親水性/疎水性の判定を行ったところ、親水性であった。
<実施例7>
実施例1で得られたPLA−PEG−PLAのブロック共重合体0.5gを濃度が3重量%となるようにジクロロメタンに溶解し、得られた溶液をシリンジに採取して、実施例1と同じ条件で1.0重量%PVA水溶液120gとメタノール180gの混合水溶液約300mLに滴下した。その後、100rpmで2時間、室温以下で250rpmにて17時間撹拌し、O/W液中乾燥法により、収率75.2%で球状粒子を得た。得られた球状粒子について親水性/疎水性の判定を行ったところ、親水性であった。
<実施例8>
実施例1で得られたPLA−PEG−PLAのブロック共重合体0.5gを濃度が3重量%となるようにジクロロメタンに溶解し、得られた溶液をシリンジに採取して、実施例1と同じ条件で1.0重量%PVA水溶液240gとエタノール(溶解度パラメーター:12.7(cal/cm)1/2)60gの混合水溶液約300mLに滴下した。その後、100rpmで2時間、室温以下で250rpmにて17時間撹拌し、O/W液中乾燥法により、収率72.6%で球状粒子を得た。得られた球状粒子について親水性/疎水性の判定を行ったところ、親水性であった。
<実施例9>
実施例1で得られたPLA−PEG−PLAのブロック共重合体0.5gを濃度が3重量%となるようにジクロロメタンに溶解し、得られた溶液をシリンジに採取して、実施例1と同じ条件で1.0重量%PVA水溶液240gとアセトン(溶解度パラメーター:9.9(cal/cm)1/2)60gの混合水溶液約300mLに滴下した。その後、100rpmで2時間、室温以下で250rpmにて17時間撹拌し、O/W液中乾燥法により、収率56.6%で球状粒子を得た。得られた球状粒子について親水性/疎水性の判定を行ったところ、親水性であった。
<実施例10>
窒素気流下においてフラスコにL−ラクチド(ピュラック・バイオ・ケム社製)4.96g、グリコリド(ベーリンガー・インゲルハイム社製)1.66gと脱水済みのPEG(日本油脂工業製SUNBRIGHT DKH−20T)2.88gを混合し、150℃で溶解・混合させた後、ジオクタン酸スズ(和光純薬工業製)を0.1mol/Lの濃度になるように溶解したトルエン溶液460μLを添加して反応させ、PLGA−PEG−PLGAのブロック共重合体を得た。このブロック共重合体をクロロホルムに溶解し、大過剰のジエチルエーテル/アセトン混合液中へ滴下して白色沈殿を得た。この白色沈殿のGPC法による重量平均分子量は60000であった。親水性セグメントに対する疎水セグメントの重量比率は1.8であった。
<実施例11>
窒素気流下においてフラスコにL−ラクチド(ピュラック・バイオ・ケム社製)6.62gと脱水済みの4分岐型PEG(日本油脂工業製SUNBRIGHT PTE−20000)2.88gを混合し、150℃で溶解・混合させた後、ジオクタン酸スズ(和光純薬工業製)を0.1mol/Lの濃度になるように溶解したトルエン溶液460μLを添加して反応させ、PLA−PEGのブロック共重合体(以後、PLA×4−PEGと記載)を得た。このブロック共重合体をクロロホルムに溶解し、大過剰のジエチルエーテル/アセトン混合液中へ滴下して白色沈殿を得た。この白色沈殿のGPC法による重量平均分子量は40000であった。親水性セグメントに対する疎水セグメントの重量比率は0.53であった。
<実施例12>
窒素気流下においてフラスコにL−ラクチド(ピュラック・バイオ・ケム社製)7.44g、グリコリド(ベーリンガー・インゲルハイム社製)2.49gと脱水済みの4分岐型PEG(日本油脂工業製SUNBRIGHT DGE−20000)2.88gを混合し、150℃で溶解・混合させた後、ジオクタン酸スズ(和光純薬工業製)を0.1mol/Lの濃度になるように溶解したトルエン溶液690μLを添加して反応させ、PLGA−PEGのブロック共重合体(以後、PLGA×4−PEGと記載)を得た。このブロック共重合体をクロロホルムに溶解し、大過剰のジエチルエーテル/アセトン混合液中へ滴下して白色沈殿を得た。この白色沈殿のGPC法による重量平均分子量は75000であった。親水性セグメントに対する疎水セグメントの重量比率は0.57であった。
<実施例13>
実施例12で得られたPLGA×4−PEG0.5gを濃度が1.5重量%となるようにジクロロメタンに溶解し、得られた溶液をシリンジに採取した。これを実施例1と同じ条件で1.0重量%PVA水溶液200gとメタノール200gの混合水溶液約400mLに滴下した。その後、100rpmで2時間、室温以下で250rpmにて17時間撹拌し、O/W液中乾燥法により、収率50.8%で球状粒子を得た。得られた球状粒子について親水性/疎水性の判定を行ったところ、親水性であった。
<実施例14>
窒素気流下においてフラスコにL−ラクチド(ピュラック・バイオ・ケム社製)13.3gと脱水済みの8分岐型PEG(日本油脂工業製SUNBRIGHT HGEO−20000)2.88gを混合し、150℃で溶解・混合させた後、ジオクタン酸スズ(和光純薬工業製)を0.1mol/Lの濃度になるように溶解したトルエン溶液800μLを添加して反応させ、PLA−PEGのブロック共重合体(以後、PLA×8−PEGと記載)を得た。このブロック共重合体をクロロホルムに溶解し、大過剰のジエチルエーテル/アセトン混合液中へ滴下して白色沈殿を得た。この白色沈殿のGPC法による重量平均分子量は80000であった。親水性セグメントに対する疎水セグメントの重量比率は1.9であった。
<実施例15>
窒素気流下においてフラスコにL−ラクチド(ピュラック・バイオ・ケム社製)4.96g、グリコリド(ベーリンガー・インゲルハイム社製)1.66gと脱水済みの8分岐型PEG(日本油脂工業製SUNBRIGHT HGEO−20T)1.44gを混合し、150℃で溶解・混合させた後、ジオクタン酸スズ(和光純薬工業製)を0.1mol/Lの濃度になるように溶解したトルエン溶液460μLを添加して反応させ、PLGA−PEGのブロック共重合体(以後、PLGA×8−PEGと記載)を得た。このブロック共重合体をクロロホルムに溶解し、大過剰のジエチルエーテル/アセトン混合液中へ滴下して白色沈殿を得た。この白色沈殿のGPC法による重量平均分子量は65000であった。親水性セグメントに対する疎水セグメントの重量比率は0.86であった。
<実施例16>
窒素気流下においてフラスコにL−ラクチド(ピュラック・バイオ・ケム社製)1.92g、グリコリド(ベーリンガー・インゲルハイム社製)0.96gと脱水済みのメトキシポリエチレングリコール(日本油脂工業製SUNBRIGHT MEH−20T)2.88gを混合し、150℃で溶解・混合させた後、ジオクタン酸スズ(和光純薬工業製)を0.1mol/Lの濃度になるように溶解したトルエン溶液220μLを添加して反応させ、PLGA−PEGブロック共重合体を得た。このブロック共重合体をクロロホルムに溶解し、大過剰のジエチルエーテル/アセトン混合液中へ滴下して白色沈殿を得た。この白色沈殿のGPC法による重量平均分子量は14000であった。親水性セグメントに対する疎水セグメントの重量比率は0.46であった。
<実施例17>
窒素気流下においてフラスコにL−ラクチド(ピュラック・バイオ・ケム社製)2.88g、と脱水済みのメトキシポリエチレングリコール(日本油脂工業製SUNBRIGHT MEH−20T)2.88gを混合し、150℃で溶解・混合させた後、ジオクタン酸スズ(和光純薬工業製)を0.1mol/Lの濃度になるように溶解したトルエン溶液200μLを添加して反応させ、PLA−PEGブロック共重合体を得た。このブロック共重合体をクロロホルムに溶解し、大過剰のジエチルエーテル/アセトン混合液中へ滴下して白色沈殿を得た。この白色沈殿のGPC法による重量平均分子量は15000であった。親水性セグメントに対する疎水セグメントの重量比率は0.61であった。
実施例1に記載のPLA−PEG−PLAのブロック共重合体0.5gを濃度が3重量%となるようにジクロロメタンに溶解し、得られた溶液をシリンジに採取して、実施例1と同じ条件で1.0重量%PVA水溶液400mLに滴下した。その後、100rpmで3時間、室温以下で250rpmにて21時間撹拌したが繊維状の沈殿が生成し、球状粒子は得られなかった。
窒素気流下においてフラスコにL−ラクチド(ピュラック社製)33.1gと脱水済みの平均分子量4000のポリエチレングリコール(ナカライテスク(株)製)2.88gを混合し、140℃で溶解・混合させた後、180℃に昇温して0.1mol/Lのジオクタン酸スズ(和光純薬工業(株)製)を含有したトルエン溶液2.3mLを添加し反応させ、PLA−PEG−PLAのブロック共重合体を得た。このブロック共重合体をクロロホルムに溶解し、大過剰のメタノール中へ滴下して、白色沈殿を得た。GPC法による重量平均分子量は50000であった。親水性セグメントに対する疎水セグメントの重量比率は11.5であった。
比較例2に記載のポリマーを濃度0.5gが1重量%となるようにジクロロメタンに溶解し、得られた溶液をシリンジに採取して、実施例1と同じ条件で1.0重量%PVA水溶液約400mLに滴下した。その後、100rpmで3時間、室温以下で250rpmにて21時間撹拌し、O/W液中乾燥法により、収率64.6%で球状疎水性粒子を得た。
実施例1と同様の方法でPLAポリ乳酸を得た(重量平均分子量約70000)。得られたポリ乳酸0.5gを濃度が3重量%となるようにジクロロメタンに溶解し、得られた溶液をシリンジに採取して、実施例1と同じ条件で1.0重量%PVA水溶液約400mLに滴下した。その後、100rpmで3時間、室温以下で250rpmにて21時間撹拌し、O/W液中乾燥法により、収率90.6%で球状粒子を得た。得られた球状粒子について親水性/疎水性の判定を行ったところ、疎水性であった。
Claims (11)
- 親水性ポリマーセグメントと疎水性ポリマーセグメントを共重合させてなり、該疎水性ポリマーセグメントの該親水性ポリマーセグメントに対する重量比率が0.5〜10であるブロック共重合体と有機溶媒からなる溶液(油相)を、乳化補助剤と溶解度パラメーターが9(cal/cm)1/2以上23(cal/cm)1/2以下である水溶性有機溶媒と水からなる水相に加えて攪拌し、液中乾燥させることを特徴とする球状粒子の製造方法。
- 該水溶性有機溶媒の水相における濃度が0.01重量%以上80重量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の球状粒子の製造方法。
- 該水溶性有機溶媒の水相における濃度が1重量%以上50重量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の球状粒子の製造方法。
- 該ブロック共重合体の重量平均分子量が1,000〜100,000であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の球状粒子の製造方法。
- 該ブロック共重合体が、疎水性ポリマーセグメント−親水性ポリマーセグメント−疎水性ポリマーセグメントもしくは親水性ポリマーセグメント−疎水性ポリマーセグメント−親水性ポリマーセグメントの3元ブロック共重合体または疎水性ポリマーセグメント−親水性ポリマーセグメントの2元ブロック共重合体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の球状粒子の製造方法。
- 該親水性ポリマーがポリアルキレングリコールであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の球状粒子の製造方法。
- 該ポリアルキレングリコールがポリエチレングリコールであることを特徴とする請求項6に記載の球状粒子の製造方法。
- 該ポリアルキレングリコールの重量平均分子量が1,000〜40,000であることを特徴とする請求項6または7に記載の球状粒子の製造方法。
- 該疎水性ポリマーが、生理活性物質によって加水分解される生分解性ポリマーであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の球状粒子の製造方法。
- 該生分解性ポリマーがα−ヒドロキシ酸単位を含有することを特徴とする請求項9に記載の球状粒子の製造方法。
- 該α−ヒドロキシ酸単位を含む該生分解性ポリマーが、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ(乳酸/グリコール酸)共重合体のいずれか1種以上を含有するブロック共重合体であることを特徴とする請求項10に記載の球状粒子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006321250A JP5092369B2 (ja) | 2006-05-09 | 2006-11-29 | 球状粒子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006129876 | 2006-05-09 | ||
JP2006129876 | 2006-05-09 | ||
JP2006321250A JP5092369B2 (ja) | 2006-05-09 | 2006-11-29 | 球状粒子の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007325910A JP2007325910A (ja) | 2007-12-20 |
JP5092369B2 true JP5092369B2 (ja) | 2012-12-05 |
Family
ID=38926808
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006321250A Expired - Fee Related JP5092369B2 (ja) | 2006-05-09 | 2006-11-29 | 球状粒子の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5092369B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20120015440A1 (en) * | 2008-09-08 | 2012-01-19 | Tokyo University Of Science Educational Foundation Administrative Org. | Spheroid composite, spheroid-containing hydrogel and processes for production of same |
JP5388093B2 (ja) * | 2008-09-08 | 2014-01-15 | 学校法人東京理科大学 | スフェロイド複合体およびその製造方法、ならびに多層型スフェロイド複合体 |
JP5388092B2 (ja) * | 2008-09-08 | 2014-01-15 | 学校法人東京理科大学 | スフェロイド含有ハイドロゲルおよびその製造方法、ならびにスフェロイド含有ハイドロゲル積層体 |
WO2012086569A1 (ja) * | 2010-12-20 | 2012-06-28 | 東レ株式会社 | 医療用生分解性粒子及び血管塞栓材料 |
US10456361B2 (en) * | 2014-02-14 | 2019-10-29 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Rapidly degrading embolic particles with therapeutic agent release |
US20190369022A1 (en) * | 2017-02-27 | 2019-12-05 | Konica Minolta, Inc. | Method for evaluating surface state of particles, and evaluation system |
WO2022158580A1 (ja) * | 2021-01-22 | 2022-07-28 | 学校法人東海大学 | 塞栓材及びその製造方法 |
CN114941182B (zh) * | 2022-05-25 | 2023-07-18 | 华南理工大学 | 一种peg-plga嵌段共聚物自组装纳米纤维及其制备方法 |
WO2023238840A1 (ja) * | 2022-06-09 | 2023-12-14 | 信越化学工業株式会社 | 共重合体、エラストマー球状粒子、エラストマー球状粒子の分散液及びそれらの製造方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003252751A (ja) * | 2001-12-26 | 2003-09-10 | Takeda Chem Ind Ltd | 新規マイクロスフェアおよびその製造法 |
JP4686970B2 (ja) * | 2002-10-29 | 2011-05-25 | 東レ株式会社 | 血管塞栓材料 |
-
2006
- 2006-11-29 JP JP2006321250A patent/JP5092369B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007325910A (ja) | 2007-12-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5092369B2 (ja) | 球状粒子の製造方法 | |
JP5217149B2 (ja) | 生分解性球状粒子 | |
JP5792729B2 (ja) | 移植可能な生体吸収性ポリマー | |
Buwalda et al. | Hydrogels in a historical perspective: From simple networks to smart materials | |
CA2503949C (en) | Embolization material | |
CA2596283C (en) | Embolization using poly-4-hydroxybutyrate particles | |
CA2626881C (en) | Biodegradable particle and production method thereof | |
JP5398112B2 (ja) | 生分解性粒子およびその製造方法 | |
JP5223182B2 (ja) | 生分解性粒子およびその製造方法 | |
US11986571B2 (en) | Radiopaque polymeric liquid embolic system | |
JP6094219B2 (ja) | 生分解性粒子、血管塞栓材料及び生分解性粒子の製造方法 | |
JP4442302B2 (ja) | 生分解性粒子 | |
JP4655505B2 (ja) | 架橋生分解性粒子およびその製造方法 | |
Al-Lami | Preparation and release study of biodegradable L-lactide IPN’s insulin delivery | |
EP1900381A1 (en) | Pva particle for use in temporary embolization of blood vessel, process for production thereof, and temporary embolizing agent for blood vessel | |
Thermogels | Thermogelling PLGA-based Copolymers | |
CN116847894A (zh) | 栓塞剂及其制造方法 | |
CN105622903A (zh) | 一种温度敏感型多元嵌段聚合物及其制备方法和应用 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20091125 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120605 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120821 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120903 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5092369 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150928 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |