JP5092369B2 - 球状粒子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、主として医薬医療機器であるカテーテル、ニードル、注射器などが有する微小口径の管を通して搬送される球状粒子の製造方法に関する。特に、生体内に搬入されその機能を発揮し、役目を終えた後、特定期間経過後に生体内で分解され、最終的には分解成分が体内に吸収され得る、または体外排出可能であるような、生体内に残存しない材料として使用できる球状で且つ親水性の生分解性粒子の製造方法に関する。
医学の分野では、治療の安全性や、患者に負担をかけない低侵襲治療の考え方が重視されるようになっている。それに伴い、より安全な材料を設計・合成する技術や、体内に投与する技術が発達している。その一つは、細い口径の管を通した治療あるいは薬投与の技術である。管の口径が細いことで、患者の体を無駄に切開することもなくなり、体内への管の挿入に伴う痛みも激減した。カテーテルによる治療はその顕著な例である。もう一つは、体内に残らない生分解性・体内吸収性の材料に関する技術である。ポリ乳酸やポリグリコール酸、ポリカプロラクトンなどから成る縫合糸や整形外科材料は臨床現場でも使用されており、最近ではこれらの素材を活用した再生医療の研究成果も多数報告されている。体内で分解・吸収されるポリマー粒子についても主に薬剤のキャリアとして知られている(特許文献1、2参照)。
また、肝臓などの臓器の手術に伴う切開に先立って、塞栓材料を血管内に注入することにより、確実かつ迅速に止血し、出血を最小限にすることができる。また、かかる塞栓材料を用いた技術、療法として、出血防止のための用途の他に、切除不能な腫瘍に対し、止血により栄養を遮断する動脈塞栓術への用途、さらには抗癌剤と血管塞栓材料とを組み合わせて投与して腫瘍内での抗癌剤濃度を高く維持する化学塞栓療法が知られている(非特許文献1参照)。一方で、カテーテルおよびその操作手法の発達により、適当なキャリア微粒子や塞栓材料を局所位へ選択的に正確に送り込むことが可能となっている。
血管塞栓材料としては、これまでゼラチンスポンジ、ポリビニルアルコール、分解性デンプン粒子(DSM)、ヨウ化ケシ油、架橋コラーゲン繊維、エチルセルロースマイクロカプセル、シアノアクリレート、ステンレスコイルなどが用いられていた。中でもポリマー粒子からなる塞栓材料は、造影剤などに分散させた状態で、生体内に配置されたマイクロカテーテルを介して、マイクロシリンジなどにより患部に向けて注入することにより体内に導入することができる。かかるポリマー粒子の塞栓材料は深部に位置する患部まで到達して塞栓を形成することができる。
しかしながら、ポリマー粒子からなるキャリア微粒子や塞栓材料には以下のような問題点がある。
(1)カテーテル、ニードルまたは注射器などの医薬医療用機器の管内において凝集あるいは高粘度化して詰まることがある。
(2)患部に至る途中の正常な血管内において凝集あるいは高粘度化するため、目的部位まで到達させることができないことがある。
(3)塞栓材料として用いた場合、血管の断面形状にフィットしないため、血流量を低下させることはできても、完全に塞栓できない場合がある。
こうした問題点を解決するために以下の方法が検討されてきた。
A.カテーテルや血管の断面形状に合わせて粒子の形状を球状にする。
B.粒子を柔軟化し、疎水性相互作用による凝集を低減するために親水性を付与する。
ポリマー粒子を球状にする方法として、液滴固化造粒法が最も一般的に行われて、以下の2通りの方法が知られている。
a.水性ポリマーを化学架橋剤とともに、シリコンオイルなどの油相に分散して水性ポリマーの液滴エマルジョンとし、化学架橋により球状粒子を製造する(特許文献3参照)。
b.不溶性のポリマーをジクロロメタンなどの水不溶性の有機溶媒などに溶解し、これを界面活性剤、保護コロイド剤などを含有する水相に分散し、油/水型(以後、O/W型と記載)液中乾燥法あるいはそれに準じた方法により球状粒子を製造する(特許文献4、5参照)。
上記a.の方法で得られる粒子を水中に浸漬すると粒子は水を吸って膨潤し、球状で且つ親水性の粒子が得られる。上記b.の方法は球状の粒子を得るには適した方法だが、更に親水性を付与した粒子を得ることはできなかった。
水不溶性のポリマーからなる粒子に親水性を付与する方法としては、粒子を構成するポリマーを親水化する方法が一般的である。ポリマーを親水化するための1つの手段として、ポリアルキレングリコールなどの親水性ポリマーを水不溶性のポリマーに共重合する方法が知られている。このような親水性ブロックと水不溶性の疎水性ブロックからなるブロック共重合体を用いて上記b.の方法で球状親水性粒子を作ることは公知であるが(特許文献6、7参照)、ブロック共重合体の親水性が高い場合には、ポリマー溶液を水相に分散するとポリマーが水に溶けてしまったり、球状を維持できないほど過度に柔軟になるという問題が発生した。このように、親水性ポリマーセグメントと疎水性ポリマーセグメントからなる親水性の高いブロック共重合体から、上記b.の方法を用いて、球状で且つ親水性の粒子を得ることはできなかった。
特許第3242118号公報 特許第3428972号公報 特開平11−268950号公報 特開2005−314498号公報 特開平11−269097号公報 特公平5−17245号公報 特開2004−167229号公報 バスティアン・P(Bastian P),バートカウスキー・R(Bartkowski R)ら著,「ケモエンボリゼーション・オブ・エクスペリメンタル・リバー・メタスタシーズ(Chemo−embolization of experimental liver metastases.)」,ヨーロピアン・ジャーナル・オブ・ファーマシューティクス・アンド・バイオファーマシューティクス(European Journal of Pharmaceutics and Biopharmaceutics),1998年,第43巻,pp243−254.
本発明の目的は、主に医薬医療用機器であるカテーテルやニードル、注射器などの器具内、あるいは血管内において凝集詰まりを起こすことなく搬送・注入でき、あるいは血管を確実に閉塞できる粒子を得るために、親水性ポリマーセグメントと疎水性ポリマーセグメントからなるブロック共重合体を用いて球状で且つ親水性の粒子を製造する方法を提供することにある。
1.親水性ポリマーセグメントと疎水性ポリマーセグメントを共重合させてなり、該疎水性ポリマーセグメントの該親水性ポリマーセグメントに対する重量比率が0.5〜10であるブロック共重合体と有機溶媒からなる溶液(油相)を、乳化補助剤と溶解度パラメーターが9(cal/cm)1/2以上23(cal/cm)1/2以下である水溶性有機溶媒と水からなる水相に加えて攪拌し、液中乾燥させることを特徴とする球状粒子の製造方法。
2.該水溶性有機溶媒の水相における濃度が0.01重量%以上80重量%以下であることを特徴とする前記1に記載の球状粒子の製造方法。
3.該水溶性有機溶媒の水相における濃度が1重量%以上50重量%以下であることを特徴とする前記1に記載の球状粒子の製造方法。
4.該ブロック共重合体の重量平均分子量が1,000〜100,000であることを特徴とする前記1〜3のいずれかに記載の球状粒子の製造方法。
5.該ブロック共重合体が、疎水性ポリマーセグメント−親水性ポリマーセグメント−疎水性ポリマーセグメントもしくは親水性ポリマーセグメント−疎水性ポリマーセグメント−親水性ポリマーセグメントの3元ブロック共重合体または疎水性ポリマーセグメント−親水性ポリマーセグメントの2元ブロック共重合体であることを特徴とする前記1〜4のいずれかに記載の球状粒子の製造方法。
6.該親水性ポリマーがポリアルキレングリコールであることを特徴とする前記1〜5のいずれかに記載の球状粒子の製造方法。
7.該ポリアルキレングリコールがポリエチレングリコールであることを特徴とする前記6に記載の球状粒子の製造方法。
8.該ポリアルキレングリコールの重量平均分子量が1,000〜40,000であることを特徴とする前記6または7に記載の球状粒子の製造方法。
9.該疎水性ポリマーが、生理活性物質によって加水分解される生分解性ポリマーであることを特徴とする前記1〜8のいずれかに記載の球状粒子の製造方法。
10.該生分解性ポリマーがα−ヒドロキシ酸単位を含有することを特徴とする前記9に記載の球状粒子の製造方法。
11.該α−ヒドロキシ酸単位を含む該生分解性ポリマーが、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ(乳酸/グリコール酸)共重合体のいずれか1種以上を含有するブロック共重合体であることを特徴とする前記10に記載の球状粒子の製造方法。
本発明の製造方法で粒子を製造することによって、主に医薬医療用機器であるカテーテル、ニードル、注射器などの器具内、あるいは血管内において、疎水性相互作用に基づく凝集詰まりを起こすことなく目的部位に到達することができ、あるいは血流を漏らすことなく血管を確実に閉塞できる、球状で且つ高い親水性の粒子を得ることができる。
本発明において、ブロック共重合体とは、異なる2種類以上のポリマーからなる重合体のうち、ポリマー鎖同士(親水性ポリマー鎖、疎水性ポリマー鎖)が共有結合してなる重合体である。個々のポリマー鎖は一種のモノマーからなるポリマーであっても、二種以上のモノマーからなるコポリマーであってもよい。個々のポリマー鎖がブロック状に共有結合されていることからブロック共重合体と呼ぶ。本発明におけるセグメントとは、個々のポリマー鎖のブロックのことである。このブロック、すなわちセグメントが2種類である場合を2元ブロック共重合体といい、3種類である場合を3元ブロック共重合体という。特に2種類のセグメントA,Bからなる3元ブロック共重合体の場合には、A−B−A型とB−A−B型の2通りのブロック共重合体が存在し、本発明におけるブロック共重合体においても、Aが親水性ポリマーセグメント、Bが疎水性ポリマーセグメントに相当する2種類のブロック共重合体が存在する。
本発明における親水性ポリマーとは、水溶性ポリマーか、または水中で膨潤するポリマーを意味する。ここでいう水溶性ポリマーとは、常圧下で飽和濃度以下の濃度でポリマーを水の中に添加したとき、添加した量の全てが溶解し、均一な溶液を与えるポリマーのことをいう。ポリマーの溶解に必要な時間や温度は特に限定されない。ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール、アルコキシポリアルキレングリコール、ポリヒドロキシメチルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミンなどの合成ポリマーや、デンプン、アガロース、セルロースなどの多糖類、ポリアミノ酸、ポリヌクレオチドなどの天然物ポリマーが例として挙げられるが、本発明においては、ブロック共重合体を形成するに必須の反応性官能基を両末端に有し、溶媒に対する溶解性が高く、入手しやすい点でポリアルキレングリコールやアルコキシポリアルキレングリコールが好ましい。特に、医薬医療用途で用いる場合には、臨床実績があり、生体適合性が高い点からポリエチレングリコールまたはメトキシポリエチレングリコール(以下まとめてPEGと記載)が最も好ましい。また、PEGの構造は特に限定されることはなく、例えば「サンブライト」(日本油脂社製)のような4分岐、8分岐したマルチアームPEG誘導体も含まれ、これと同様の構造のものも好ましく用いることができる。
本発明における疎水性とは水との親和性が低いという意味であり、疎水性ポリマーとは、上記の親水性ポリマーの定義から外れるポリマーであれば特に限定されず、ビニル系ポリマー、アクリル系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミドなどを自由に用いることができる。特に医薬医療用途で用いる場合には、治療の安全性が高く、患者のquality of lifeを向上させるという点で生分解性ポリマーが最も好ましい。ここでいう生分解性ポリマーとは、生体内で分解および/または溶解し、吸収、代謝または体外へ排出される性質を有するポリマーである。分解の様式は加水分解に代表される化学的分解でも、細胞や微生物が産生する酵素による分解でもよい。用いられる生分解性ポリマーとしては、特に限定されるものではないが天然ポリマー、人工的に合成されたポリマーのいずれであってもよく、ポリエステル、ポリエーテル、ポリ酸無水物、ポリペプチド、ポリ(α−シアノアクリレート)、ポリアクリルアミド、ポリ(オルソエステル)、ポリフォスファゼン、ポリアミノ酸、生分解性ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリイミノカーボネート、核酸、多糖類などがあり、具体的な代表例としてゼラチン、キチン、キトサン、デキストラン、アラビアゴム、アルギン酸、デンプン、ポリ乳酸(以下、PLAと記載)、ポリグリコール酸(以下、PGAと記載)、ポリ(乳酸/グリコール酸)共重合体(以下、PLGAと記載)、ヒドロキシ末端ポリ(ε―カプロラクトン)−ポリエーテル、ポリカプロラクトン、n−ブチルシアノアクリル酸などが挙げられる。上述のPEGとの反応性も高いという理由で、α−ヒドロキシ酸単位を含有するものであることが最も好ましく、特に限定されるものではないが、乳酸、グリコール酸、2−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ吉草酸、2−ヒドロキシカプロン酸、2−ヒドロキシカプリン酸、ラクチド、グリコリド、リンゴ酸などの単位を挙げることができ、これらのいずれか1つ以上を含有していることが好ましく、さらには2種類以上を組み合わせて使用し共重合体とすることがより好ましく、特に乳酸(またはラクチド)とグリコール酸(またはグリコリド)の組み合わせが好ましい。この場合、乳酸とグリコール酸との重量比は100:0〜30:70であることが好ましい。なお、上記の内、乳酸やラクチドのように分子内に光学活性を有する化合物の場合は、D体、L体、D,L体、D体とL体の混合物のいずれであってもよい。特に医薬医療用途で用いる場合には、臨床実績があるという理由から、ポリマー鎖を構成する単位として、PGA、PLA、PLGA、PLA−PLGAコポリマーが好ましく用いられる。
以下、親水性ポリマーセグメントと疎水性ポリマーセグメントからなるブロック共重合体の例として、PEGと生分解性ポリマーとからなるブロック共重合体の製造方法を例示する。ブロック共重合体を合成するための方法は特に限定されるものではないが、溶融重合、開環重合などが挙げられる。例えば、乾燥空気あるいは乾燥窒素気流中、撹拌翼を備えた重合槽中に、原料である所定の平均分子量のPEGと生分解性ポリマー原料(モノマー等)を投入し、その混合物を触媒とともに撹拌しながら加熱することで、ブロック共重合体が得られる。使用する触媒は、通常のポリエステルの重合に使用される触媒であれば特に限定されるものではない。例えば、塩化スズ等のハロゲン化スズ、2−エチルヘキサン酸スズ等の有機酸スズ、ジエチル亜鉛、乳酸亜鉛、乳酸鉄、ジメチルアルミニウム、カルシウムハイドライド、ブチルリチウムやt−ブトキシカリウム等の有機アルカリ金属化合物、金属ポルフィリン錯体またはジエチルアルミニウムメトキシド等の金属アルコキシド等を挙げることができる。また、ベント付き二軸混練押出機またはそれに類似する撹拌および送り機能を有する装置を用いて、生分解性ポリマー原料、PEGおよび触媒を溶融状態で均一に撹拌、混合、脱気しつつ、連続的に生成したブロック共重合体を取り出すことにより重合を遂行することもできる。さらに、生成したブロック共重合体を良溶媒に溶解し、これに貧溶媒を滴下し沈殿が白濁物として生成した後、白濁物の温度を変化させて再度沈殿物を溶解させた後に再び元の温度にゆっくりと戻して沈殿を再生成させるという再沈操作により、分別精度を向上させることもできる。前記分別沈殿法に使用する良溶媒としては、例えば、テトラヒドロフランやハロゲン系有機溶媒(ジクロロメタン、クロロホルム)またはこれらの混合溶媒を例示することができる。前記分別沈殿法に使用する貧溶媒としては、アルコール系や炭化水素系の有機溶媒が好ましい。そして、生分解性ポリマーと親水性ポリマーの種類、さらにはそれらの分子量を適宜選択することによって、多様な種類のブロック共重合体を製造することができる。 粒子の造粒方法としては、公知の液滴固化造粒法を採用することができる。例えば、該ブロック共重合体を有機溶媒に溶解し、これを乳化補助剤を含有する水相に分散し、公知の油/水型(以後、O/W型と記載)または水/油/水型(以後、W/O/W型と記載)液中乾燥法あるいはそれに準じた方法により粒子状にすることで製造することができる。該ブロック共重合体を溶解させる有機溶媒としては、ブロック共重合体を溶解し、水相に相溶しない溶媒であれば特に限定されないが、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、酢酸エチルまたはイソプロピルエーテルなどが好ましく用いられる。また、ここで用いる乳化補助剤としては安定なO/W型エマルションを形成しうるものであれば特に限定されないが、例えばアニオン性界面活性剤(オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウムなど)、非イオン性界面活性剤(ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体など)、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、レシチン、ゼラチンなどが挙げられる。これらの中から、1種類あるいは複数を組み合わせて使用してもよい。とりわけ、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ゼラチンが好ましい。乳化補助剤を含有する水相において、乳化補助剤の水溶液濃度は、0.01重量%が好ましく、0.05重量%がより好ましく、一方で80重量%以下が好ましく、60重量%以下がより好ましい。かかる水溶液濃度を調整することにより、粒子形状および/または粒径を調整することができる。また、ブロック共重合体溶解液のポリマー濃度を調整することによっても、粒子形状または粒径の調整が容易に可能となる。さらに、ブロック共重合体溶解液を一定速度で水相に滴下した後、液滴の合一が生じない程度に水相を撹拌し、液中乾燥することによっても、形状または粒径の調整が容易に可能となる。
上記製造方法によって製造された粒子は一般的に球状粒子であるが、様々な粒径の粒子を含んでいる。目的の粒径、目的の粒度分布を有する粒子を得るためには、複数の篩いを使用する方法が有効である。複数の篩いを目の細かい方から順に積み重ね、最も目の粗い最上段の篩いに、上記製造方法で調製した粒子を分散した液を投入すると、粒子はその粒径よりも小さいメッシュサイズの篩いの上に留まるため、粒子を粒径毎に分けることができる。篩いのメッシュサイズは特に限定されず、目的の粒径と粒度分布に合わせて適宜選択して良い。
なお、本発明でいう球状の粒子とは、任意の一方向から粒子を円として観察した場合の、円の内径の最大長に対する最大長垂直長の比率が0.5以上、1.0以下の範囲に含まれるような粒子を意味し、真球形状は言うまでもなく、ラグビーボール型の楕円体や回転楕円体などの形状も含む。
本発明は親水性ポリマーセグメントに対する疎水性ポリマーセグメントの重量比率が0.5〜10のブロック共重合体から球状の粒子を液中乾燥法にて製造する方法に関するものであるが、かかる重量比率が0.5未満であると、ブロック共重合体が水に溶解するために液中乾燥法では粒子化が不可能である。一方、この比率が10より大きい場合には、乳化補助剤以外の物質を水相に添加しなくとも球状粒子が製造できるが、ブロック共重合体の親水性の比率が小さく粒子の親水性が低いため、粒子凝集や医療用具壁への吸着などにより水分散性が悪い、または生体適合性が劣るなどの問題がある。かかる重合比率が0.5〜10である場合には、上記した問題はない。ただし、従来の方法によれば、ブロック共重合体は析出するものの、球状を維持できるほど機械的強度がなく柔軟すぎるという問題がある。
本発明における重量比率は1H−NMRを用いて求めることができる。例えば、PEGを親水性ポリマーセグメントとして、PLAまたはPGAまたはPLGAを疎水性ポリマーセグメントとして有するブロック共重合体の場合、PGAの繰り返しユニットのメチレン水素、PEGの繰り返しユニットのメチレン水素、PLAの繰り返し単位のメチル水素は、ケミカルシフトがそれぞれ4.8ppm、3.6ppm、1.5ppmであるので、これら3種類のピーク比率と用いたPEGの重量平均分子量とから求めることができる。

本発明においては、親水性ポリマーセグメントと疎水性ポリマーセグメントを共重合させてなり、疎水性ポリマーセグメントの親水性ポリマーセグメント重量比率が0.5〜10、好ましくは0.5〜4であるブロック共重合体の水相に対する溶解性を、水相の親水性を制御することによって抑制すれば、液中乾燥法を用いて球状粒子を製造できることを見いだした。とりわけ水相の親水性を制御する方法として、乳化補助剤以外に、溶解度パラメーターが9(cal/cm)1/2以上、23(cal/cm)1/2以下の水溶性有機溶媒とを水相に添加する方法が好ましいことを見いだした。ここでの溶解度パラメーターとは、Hildebrandの溶解度パラメーターのことであり、液体分子の凝集エネルギーと分子容により下式に従って求めることができる。
δ=(E/V)1/2
δ:溶解度パラメーター
E:凝集エネルギー
V:分子容
本発明の水溶性有機溶媒は、溶解度パラメーターの値が9(cal/cm)1/2以上、23(cal/cm)1/2以下であり、水相に相溶するものであれば、特に限定されないが、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブチルアルコール、アセトニトリル、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどが例示され、特に揮発性が高く、残留しにくいという点で、メタノール、エタノール、アセトンが好ましく、さらには溶解度パラメーターの値が12(cal/cm)1/2以上上、23(cal/cm)1/2以下であるメタノール、エタノールは特に好ましく用いられる(すなわち、上述した水溶性ポリマーにおける「水溶性」とは意味が異なる。)。
また、本発明の水溶性有機溶媒の水相中の含有量は、少なすぎても水相の疎水性が不足し、多すぎると疎水性が過剰になり、いずれの場合にも球状の粒子が得られないことがある。従って、含有量としては0.01重量%以上が好ましく、0.5重量%以上がより好ましい。一方、80重量%以下が好ましく、75重量%以下がより好ましい。さらに、生産安定性の面からは、含有量として1重量%以上が好ましく、2重量%以上がより好ましい。一方、50重量%以下が好ましく、45重量%以下がより好ましい。
本発明の製造方法に使われるブロック共重合体は、重量平均分子量が1,000以上であることが好ましく、2,000以上であることがより好ましい。一方、100,000以下であることが好ましく、90,000以下であることがより好ましい。重量平均分子量が1,000未満の共重合体は親水性ポリマーセグメントと疎水性ポリマーセグメントの比率を制御するのが難しく安定したものが入手できないことがある。一方、重量平均分子量が100,000を超えると有機溶媒に溶解しても粘度が高すぎるため、水相中に添加する際に非常に高い圧力で溶液を押し出せる特殊な設備が必要になる。また疎水性ポリマーセグメントとして生分解性のポリマーを用いた場合には、本発明の製造方法によって製造された粒子が生体内で分解するための時間が長くなり過ぎることがある。
親水性ポリマーセグメントとしてポリアルキレングリコールを用いる場合、その重量平均分子量は、特に限定されるものではないが、重量平均分子量が1,000より小さいと、低分子量・常温にて液体となる性質を有するがために粒子が形成されないことがあるため、好ましくない。また、医薬医療用途において、特に生体内に注入・投与して用いる場合には、平均分子量が大きいと腎臓の糸球体から排出されないことがあるため、平均分子量が40,000以下のPEGを使用することが好ましい。
疎水性ポリマーセグメントの重量平均分子量は、特に限定されるものではないが、好ましい親水性ポリマーセグメントに対する重量比率と、好ましい親水性ポリマーセグメントの重量平均分子量とから、500以上、200,000以下が好ましい。
ここで分子量の測定方法は、特に限定されないが、例えば、上記1H−NMRのピーク比率からの算出、またはGPC測定により測定することができる。
本発明の製造方法により得られる球状の親水性粒子の用途は特に限定されないが、特にカテーテルやニードルを使用する医薬医療用途において、更には体内に留置するデバイスとして好ましく用いられる。ここでいうデバイスとは、病気の治療や診断、予防に関連した何らかの機能を有する装置を意味する。装置の大きさ、形状、素材、構造などは特に限定されない。例えば、腫瘍の栄養血管を閉塞して、腫瘍を兵糧攻めにする、いわゆる塞栓治療のための血管塞栓物質や、薬剤や細胞などを生体内に運ぶキャリアや薬剤を徐放するドラッグデリバリーシステムなどが挙げられる。
本発明の製造方法で得られる球状粒子は、薬効成分を含まなくても本発明における目的を達することができるが、さらなる効果付与の目的で、薬効成分を含有していても良い。薬効成分としては、薬効が知られるものであれば特に限定されるものではないが、前記した制癌剤、管新生阻害剤、ステロイド系ホルモン剤、肝臓疾患薬、痛風治療薬、糖尿病薬、循環器用薬、高脂血症薬、気管支拡張薬、抗アレルギー薬、消化器官用薬、抗精神薬、化学療法剤、抗酸化剤、ペプチド系薬物、タンパク系薬物(例えば、インターフェロン)などが挙げられる。また、リピオドール、イオパミドールなどの造影剤を含有することもできる。
以下実施例にて、粒子のカテーテル通過性について行った実験結果を示すことにより、本発明をより具体的に説明するが、本発明の範囲がこれらの実施例にのみ限定されるものではない。なお、球状粒子が本発明の目的を満たすものであるか否かは、(粒子の親水性/疎水性の判定)によって判定したが、ここでいう「親水性」、「疎水性」は、前述した親水性ポリマー、疎水性ポリマーにおける親水性、疎水性とは異なる概念である。
(疎水性ポリマーセグメント/親水性ポリマーセグメントの重量比率測定)
PEGを親水性ポリマーセグメント、PLAまたはPGAまたはPLGAを疎水性ポリマーセグメントとし、FT−NMR(日本電子製EX−270)により1H−NMR測定を行った。PEGの繰り返しユニットのメチレン水素、ポリ乳酸の繰り返し単位のメチル水素、およびポリグリコール酸の繰り返しユニットのメチレン水素のピーク比率より以下の式により算出した。これらのケミカルシフトは、それぞれ3.6ppm、1.5ppmおよび4.8ppmである。これら3種類のピークの比率と用いたPEGの重量平均分子量とから下式に従って求めることができる。
(MPEG×4)/44:(MPLA×3)/72:(MPGA×2)/58
=SPEG:SPLA:SPGA
PEG:PEGの重量平均分子量
PLA:全PLAユニットの重量
PGA:全PGAユニットの重量
PEG:PEGユニットのメチレン水素由来のピーク相対面積
PLA:PLAユニットのメチル水素由来のピーク相対面積
PGA:PGAユニットのメチレン水素由来のピーク相対面積
親水性ポリマーセグメントに対する疎水性ポリマーセグメントの重量比
=(MPLA+MPGA)/MPEG
(溶解度パラメーター)
使用した水溶液有機溶媒の溶解度パラメーターは、参考文献「日本分析化学会 関東支部編「高速液体クロマトグラフィーハンドブック」丸善、1985年」を参考にした。
(分子量測定方法)
精秤した10mgの粒子を2mlのクロロホルムに溶解させ、ゲル浸透クロマトグラフィー(以下、GPCと略記)用フィルター“マイクレスLG13”(MILLIPORE SLLGH13NL)でろ過した。そのろ液についてGPC用カラム(東ソーTSK−gel−GMHHR−M)2本、カラム温度35℃、移動相をクロロホルム1ml/min、サンプル打ち込み量100μlの条件下で測定を行い、示差屈折率計(東ソー製RI−8010)にて検出した。カラムのキャリブレーションは、測定直前に東ソー標準ポリスチレンを用いて行った。
なお、重量平均分子量は、データ解析用ワークステーション((株)島津製作所製“Class−Vp”)を用い、標準ポリスチレンの分子量とカラム溶出時間の関係から得られる検量線を用いて算出した。
(粒子の親水性/疎水性の判定)
乾燥粒子40mgを生理食塩水1mLに24時間以上浸漬し、粒子分散液とした。次いで、1mLディスポシリンジ(テルモ(株)製ツベルクリン用ガンマ線滅菌済み)に採取し、シリンジ口を下にして粒子分散液を約2ml/minで押し出し、目視により、シリンジ内壁との吸着による粒子の不動が観られた場合、または低速落下しても再度シリンジ内壁に吸着する現象が観られた場合、疎水性粒子と判定し、それ以外を親水性と判定した。
<実施例1>
窒素気流下においてフラスコにL−ラクチド(ピュラック社製)6.62gと脱水済みの重量平均分子量20000のポリエチレングリコール(ナカライテスク(株)製)2.88gを混合し、140℃で溶解・混合させた後、180℃に昇温して0.1mol/Lのジオクタン酸スズ(和光純薬工業(株)製)を含有したトルエン溶液460μLを添加し反応させ、ポリ乳酸−ポリエチレングリコール−ポリ乳酸のブロック共重合体を得た。このブロック共重合体をクロロホルムに溶解し、大過剰のメタノール中へ滴下して、白色沈殿を得た。この白色沈殿の重量平均分子量のGPC法による重量平均分子量は66000であった。親水性セグメントに対する疎水セグメントの重量比率は2.3であった。
得られたPLA−PEG−PLAのブロック共重合体0.5gを濃度が3重量%となるようにジクロロメタンに溶解し、21Gの注射針付きシリンジに採取した。また、1.0重量%ポリビニルアルコール(以後、PVAと記載)水溶液320gとメタノール(溶解度パラメーター:14.5(cal/cm)1/2)80gの混合水溶液約400mLを調整し、約5℃に保温、80rpmで撹拌しながら、ブロック共重合体溶液を流速1.5ml/minで滴下した。その後、100rpmで3時間、室温以下で250rpmにて21時間撹拌し、O/W液中乾燥法により、収率78.2%で球状粒子を得た。得られた球状粒子について親水性/疎水性の判定を行ったところ、親水性であった。
<実施例2>
実施例1で得られたPLA−PEG−PLAのブロック共重合体0.5gを濃度が1重量%となるようにジクロロメタンに溶解し、得られた溶液をシリンジに採取して、実施例1と同じ条件で1.0重量%PVA水溶液320gとメタノール80gの混合水溶液約400mLに滴下した。その後、100rpmで3時間、室温以下で250rpmにて21時間撹拌し、O/W液中乾燥法により、収率84.4%で球状粒子を得た。得られた球状粒子について親水性/疎水性の判定を行ったところ、親水性であった。
<実施例3>
実施例1で得られたPLA−PEG−PLAのブロック共重合体0.5gを濃度が3重量%となるようにジクロロメタンに溶解し、得られた溶液をシリンジに採取して、実施例1と同じ条件で1.0重量%PVA水溶液288gとメタノール12gの混合水溶液約300mLに滴下した。その後、100rpmで2時間、室温以下で250rpmにて17時間撹拌し、O/W液中乾燥法により、収率84.3%で球状粒子を得た。得られた球状粒子について親水性/疎水性の判定を行ったところ、親水性であった。
<実施例4>
実施例1で得られたPLA−PEG−PLAのブロック共重合体0.5gを濃度が3重量%となるようにジクロロメタンに溶解し、得られた溶液をシリンジに採取して、実施例と同じ条件で1.0重量%PVA水溶液270gとメタノール30gの混合水溶液約300mLに滴下した。その後、100rpmで2時間、室温以下で250rpmにて17時間撹拌し、O/W液中乾燥法により、収率91.7%で球状粒子を得た。得られた球状粒子について親水性/疎水性の判定を行ったところ、親水性であった。
<実施例5>
実施例1で得られたPLA−PEG−PLAのブロック共重合体0.5gを濃度が3重量%となるようにジクロロメタンに溶解し、得られた溶液をシリンジに採取して、実施例1と同じ条件で1.0重量%PVA水溶液240gとメタノール60gの混合水溶液約300mLに滴下した。その後、100rpmで2時間、室温以下で250rpmにて17時間撹拌し、O/W液中乾燥法により、収率95.2%で球状粒子を得た。得られた球状粒子について親水性/疎水性の判定を行ったところ、親水性であった。
<実施例6>
実施例1で得られたPLA−PEG−PLAのブロック共重合体0.5gを濃度が3重量%となるようにジクロロメタンに溶解し、得られた溶液をシリンジに採取して、実施例1と同じ条件で1.0重量%PVA水溶液180gとメタノール120gの混合水溶液約300mLに滴下した。その後、100rpmで2時間、室温以下で250rpmにて17時間撹拌し、O/W液中乾燥法により、収率82.9%で球状粒子を得た。得られた球状粒子について親水性/疎水性の判定を行ったところ、親水性であった。
<実施例7>
実施例1で得られたPLA−PEG−PLAのブロック共重合体0.5gを濃度が3重量%となるようにジクロロメタンに溶解し、得られた溶液をシリンジに採取して、実施例1と同じ条件で1.0重量%PVA水溶液120gとメタノール180gの混合水溶液約300mLに滴下した。その後、100rpmで2時間、室温以下で250rpmにて17時間撹拌し、O/W液中乾燥法により、収率75.2%で球状粒子を得た。得られた球状粒子について親水性/疎水性の判定を行ったところ、親水性であった。
<実施例8>
実施例1で得られたPLA−PEG−PLAのブロック共重合体0.5gを濃度が3重量%となるようにジクロロメタンに溶解し、得られた溶液をシリンジに採取して、実施例1と同じ条件で1.0重量%PVA水溶液240gとエタノール(溶解度パラメーター:12.7(cal/cm)1/2)60gの混合水溶液約300mLに滴下した。その後、100rpmで2時間、室温以下で250rpmにて17時間撹拌し、O/W液中乾燥法により、収率72.6%で球状粒子を得た。得られた球状粒子について親水性/疎水性の判定を行ったところ、親水性であった。
<実施例9>
実施例1で得られたPLA−PEG−PLAのブロック共重合体0.5gを濃度が3重量%となるようにジクロロメタンに溶解し、得られた溶液をシリンジに採取して、実施例1と同じ条件で1.0重量%PVA水溶液240gとアセトン(溶解度パラメーター:9.9(cal/cm)1/2)60gの混合水溶液約300mLに滴下した。その後、100rpmで2時間、室温以下で250rpmにて17時間撹拌し、O/W液中乾燥法により、収率56.6%で球状粒子を得た。得られた球状粒子について親水性/疎水性の判定を行ったところ、親水性であった。
<実施例10>
窒素気流下においてフラスコにL−ラクチド(ピュラック・バイオ・ケム社製)4.96g、グリコリド(ベーリンガー・インゲルハイム社製)1.66gと脱水済みのPEG(日本油脂工業製SUNBRIGHT DKH−20T)2.88gを混合し、150℃で溶解・混合させた後、ジオクタン酸スズ(和光純薬工業製)を0.1mol/Lの濃度になるように溶解したトルエン溶液460μLを添加して反応させ、PLGA−PEG−PLGAのブロック共重合体を得た。このブロック共重合体をクロロホルムに溶解し、大過剰のジエチルエーテル/アセトン混合液中へ滴下して白色沈殿を得た。この白色沈殿のGPC法による重量平均分子量は60000であった。親水性セグメントに対する疎水セグメントの重量比率は1.8であった。
得られたPLGA−PEG−PLGAのブロック共重合体0.5gを濃度が3重量%となるようにジクロロメタンに溶解し、21Gの注射針付きシリンジに採取した。これを実施例1と同じ条件で1.0重量%PVA水溶液320gとメタノール80gの混合水溶液約400mLに滴下した。その後、100rpmで3時間、室温以下で250rpmにて21時間撹拌し、O/W液中乾燥法により、収率89.1%で球状粒子を得た。得られた球状粒子について親水性/疎水性の判定を行ったところ、親水性であった。
<実施例11>
窒素気流下においてフラスコにL−ラクチド(ピュラック・バイオ・ケム社製)6.62gと脱水済みの4分岐型PEG(日本油脂工業製SUNBRIGHT PTE−20000)2.88gを混合し、150℃で溶解・混合させた後、ジオクタン酸スズ(和光純薬工業製)を0.1mol/Lの濃度になるように溶解したトルエン溶液460μLを添加して反応させ、PLA−PEGのブロック共重合体(以後、PLA×4−PEGと記載)を得た。このブロック共重合体をクロロホルムに溶解し、大過剰のジエチルエーテル/アセトン混合液中へ滴下して白色沈殿を得た。この白色沈殿のGPC法による重量平均分子量は40000であった。親水性セグメントに対する疎水セグメントの重量比率は0.53であった。
得られたPLA×4−PEG0.5gを濃度が2重量%となるようにジクロロメタンに溶解し、21Gの注射針付きシリンジに採取した。これを実施例1と同じ条件で1.0重量%PVA水溶液320gとメタノール80gの混合水溶液約400mLに滴下した。その後、100rpmで3時間、室温以下で250rpmにて21時間撹拌し、O/W液中乾燥法により、収率85.8%で球状粒子を得た。得られた球状粒子について親水性/疎水性の判定を行ったところ、親水性であった。
<実施例12>
窒素気流下においてフラスコにL−ラクチド(ピュラック・バイオ・ケム社製)7.44g、グリコリド(ベーリンガー・インゲルハイム社製)2.49gと脱水済みの4分岐型PEG(日本油脂工業製SUNBRIGHT DGE−20000)2.88gを混合し、150℃で溶解・混合させた後、ジオクタン酸スズ(和光純薬工業製)を0.1mol/Lの濃度になるように溶解したトルエン溶液690μLを添加して反応させ、PLGA−PEGのブロック共重合体(以後、PLGA×4−PEGと記載)を得た。このブロック共重合体をクロロホルムに溶解し、大過剰のジエチルエーテル/アセトン混合液中へ滴下して白色沈殿を得た。この白色沈殿のGPC法による重量平均分子量は75000であった。親水性セグメントに対する疎水セグメントの重量比率は0.57であった。
得られたPLGA×4−PEG0.5gを濃度が1.5重量%となるようにジクロロメタンに溶解し、21Gの注射針付きシリンジに採取した。これを1.0重量%PVA水溶液320gとメタノール80gの混合水溶液約400mLに滴下した。その後、100rpmで3時間、室温以下で250rpmにて21時間撹拌し、O/W液中乾燥法により、収率58.4%で球状粒子を得た。得られた球状粒子について親水性/疎水性の判定を行ったところ、親水性であった。
<実施例13>
実施例12で得られたPLGA×4−PEG0.5gを濃度が1.5重量%となるようにジクロロメタンに溶解し、得られた溶液をシリンジに採取した。これを実施例1と同じ条件で1.0重量%PVA水溶液200gとメタノール200gの混合水溶液約400mLに滴下した。その後、100rpmで2時間、室温以下で250rpmにて17時間撹拌し、O/W液中乾燥法により、収率50.8%で球状粒子を得た。得られた球状粒子について親水性/疎水性の判定を行ったところ、親水性であった。
<実施例14>
窒素気流下においてフラスコにL−ラクチド(ピュラック・バイオ・ケム社製)13.3gと脱水済みの8分岐型PEG(日本油脂工業製SUNBRIGHT HGEO−20000)2.88gを混合し、150℃で溶解・混合させた後、ジオクタン酸スズ(和光純薬工業製)を0.1mol/Lの濃度になるように溶解したトルエン溶液800μLを添加して反応させ、PLA−PEGのブロック共重合体(以後、PLA×8−PEGと記載)を得た。このブロック共重合体をクロロホルムに溶解し、大過剰のジエチルエーテル/アセトン混合液中へ滴下して白色沈殿を得た。この白色沈殿のGPC法による重量平均分子量は80000であった。親水性セグメントに対する疎水セグメントの重量比率は1.9であった。
得られたPLA×8−PEG0.5gを濃度が1.5重量%となるようにジクロロメタンに溶解し、21Gの注射針付きシリンジに採取した。これを実施例1と同じ条件で1.0重量%PVA水溶液320gとメタノール80gの混合水溶液約400mLに滴下した。その後、100rpmで3時間、室温以下で250rpmにて21時間撹拌し、O/W液中乾燥法により、収率79.6%で球状粒子を得た。得られた球状粒子について親水性/疎水性の判定を行ったところ、親水性であった。
<実施例15>
窒素気流下においてフラスコにL−ラクチド(ピュラック・バイオ・ケム社製)4.96g、グリコリド(ベーリンガー・インゲルハイム社製)1.66gと脱水済みの8分岐型PEG(日本油脂工業製SUNBRIGHT HGEO−20T)1.44gを混合し、150℃で溶解・混合させた後、ジオクタン酸スズ(和光純薬工業製)を0.1mol/Lの濃度になるように溶解したトルエン溶液460μLを添加して反応させ、PLGA−PEGのブロック共重合体(以後、PLGA×8−PEGと記載)を得た。このブロック共重合体をクロロホルムに溶解し、大過剰のジエチルエーテル/アセトン混合液中へ滴下して白色沈殿を得た。この白色沈殿のGPC法による重量平均分子量は65000であった。親水性セグメントに対する疎水セグメントの重量比率は0.86であった。
得られたPLGA×8−PEG0.5gを濃度が1.75重量%となるようにジクロロメタンに溶解し、21Gの注射針付きシリンジに採取した。これを実施例1と同じ条件で1.0重量%PVA水溶液320gとメタノール80gの混合水溶液約400mLに滴下した。その後、100rpmで3時間、室温以下で250rpmにて21時間撹拌し、O/W液中乾燥法により、収率48.6%で球状粒子を得た。得られた球状粒子について親水性/疎水性の判定を行ったところ、親水性であった。
<実施例16>
窒素気流下においてフラスコにL−ラクチド(ピュラック・バイオ・ケム社製)1.92g、グリコリド(ベーリンガー・インゲルハイム社製)0.96gと脱水済みのメトキシポリエチレングリコール(日本油脂工業製SUNBRIGHT MEH−20T)2.88gを混合し、150℃で溶解・混合させた後、ジオクタン酸スズ(和光純薬工業製)を0.1mol/Lの濃度になるように溶解したトルエン溶液220μLを添加して反応させ、PLGA−PEGブロック共重合体を得た。このブロック共重合体をクロロホルムに溶解し、大過剰のジエチルエーテル/アセトン混合液中へ滴下して白色沈殿を得た。この白色沈殿のGPC法による重量平均分子量は14000であった。親水性セグメントに対する疎水セグメントの重量比率は0.46であった。
得られたPLGA−PEGブロック共重合体0.15gを、実施例10で得たPLGA−PEG−PLGA0.35gと混合して、ポリマー濃度5重量%となるようにジクロロメタンに溶解した。ついで、このブロック共重合体溶液を21Gの注射針付きシリンジを介して、実施例1と同じ条件で1.0重量%PVA水溶液320gとメタノール80gの混合水溶液約400mLに滴下した。その後、100rpmで3時間、室温以下で250rpmにて21時間撹拌し、O/W液中乾燥法により、収率96.1%で球状粒子を得た。得られた球状粒子について親水性/疎水性の判定を行ったところ、親水性であった。
<実施例17>
窒素気流下においてフラスコにL−ラクチド(ピュラック・バイオ・ケム社製)2.88g、と脱水済みのメトキシポリエチレングリコール(日本油脂工業製SUNBRIGHT MEH−20T)2.88gを混合し、150℃で溶解・混合させた後、ジオクタン酸スズ(和光純薬工業製)を0.1mol/Lの濃度になるように溶解したトルエン溶液200μLを添加して反応させ、PLA−PEGブロック共重合体を得た。このブロック共重合体をクロロホルムに溶解し、大過剰のジエチルエーテル/アセトン混合液中へ滴下して白色沈殿を得た。この白色沈殿のGPC法による重量平均分子量は15000であった。親水性セグメントに対する疎水セグメントの重量比率は0.61であった。
得られたPLA−PEGブロック共重合体0.25gを、実施例10で得たPLGA−PEH−PLGA0.25gと混合して、ポリマー濃度6.6重量%となるようにジクロロメタンに溶解した。ついで、このブロック共重合体溶液を21Gの注射針付きシリンジを介して、実施例1と同じ条件で1.0重量%PVA水溶液320gとメタノール80gの混合水溶液約400mLに滴下した。その後、100rpmで3時間、室温以下で250rpmにて21時間撹拌し、O/W液中乾燥法により、収率92.1%で球状粒子を得た。得られた球状粒子について親水性/疎水性の判定を行ったところ、親水性であった。
<比較例1>
実施例1に記載のPLA−PEG−PLAのブロック共重合体0.5gを濃度が3重量%となるようにジクロロメタンに溶解し、得られた溶液をシリンジに採取して、実施例1と同じ条件で1.0重量%PVA水溶液400mLに滴下した。その後、100rpmで3時間、室温以下で250rpmにて21時間撹拌したが繊維状の沈殿が生成し、球状粒子は得られなかった。
<比較例2>
窒素気流下においてフラスコにL−ラクチド(ピュラック社製)33.1gと脱水済みの平均分子量4000のポリエチレングリコール(ナカライテスク(株)製)2.88gを混合し、140℃で溶解・混合させた後、180℃に昇温して0.1mol/Lのジオクタン酸スズ(和光純薬工業(株)製)を含有したトルエン溶液2.3mLを添加し反応させ、PLA−PEG−PLAのブロック共重合体を得た。このブロック共重合体をクロロホルムに溶解し、大過剰のメタノール中へ滴下して、白色沈殿を得た。GPC法による重量平均分子量は50000であった。親水性セグメントに対する疎水セグメントの重量比率は11.5であった。
得られたPLA−PEG−PLAのブロック共重合体0.5gを濃度が3重量%となるようにジクロロメタンに溶解し、得られた溶液をシリンジに採取して、実施例1と同じ条件で1.0重量%PVA水溶液320gとメタノール80gの混合水溶液約400mLに滴下した。その後、100rpmで3時間、室温以下で250rpmにて21時間撹拌し、O/W液中乾燥法により、収率83.3%で球状粒子を得た。得られた球状粒子について親水性/疎水性の判定を行ったところ、疎水性であった。
<比較例3>
比較例2に記載のポリマーを濃度0.5gが1重量%となるようにジクロロメタンに溶解し、得られた溶液をシリンジに採取して、実施例1と同じ条件で1.0重量%PVA水溶液約400mLに滴下した。その後、100rpmで3時間、室温以下で250rpmにて21時間撹拌し、O/W液中乾燥法により、収率64.6%で球状疎水性粒子を得た。
<比較例4>
実施例1と同様の方法でPLAポリ乳酸を得た(重量平均分子量約70000)。得られたポリ乳酸0.5gを濃度が3重量%となるようにジクロロメタンに溶解し、得られた溶液をシリンジに採取して、実施例1と同じ条件で1.0重量%PVA水溶液約400mLに滴下した。その後、100rpmで3時間、室温以下で250rpmにて21時間撹拌し、O/W液中乾燥法により、収率90.6%で球状粒子を得た。得られた球状粒子について親水性/疎水性の判定を行ったところ、疎水性であった。
Figure 0005092369
本発明の適用分野として、塞栓材料、特に生体内において管状の器官を塞ぎ、血流などの体液の閉塞に使用する塞栓形成材料や、薬剤の運搬・徐放に使われるキャリア、褥創などの創傷部分の乾燥を保持するための保湿材、組織を再生するために細胞を運搬・培養するための足場・キャリアなどの分野が挙げられる。上記の分野に使われる粒子は微小口径の管を通して搬送、投与、注入され、凝集または高粘度化することなく体内の目的部位に容易に到達し機能を発揮する。

Claims (11)

  1. 親水性ポリマーセグメントと疎水性ポリマーセグメントを共重合させてなり、該疎水性ポリマーセグメントの該親水性ポリマーセグメントに対する重量比率が0.5〜10であるブロック共重合体と有機溶媒からなる溶液(油相)を、乳化補助剤と溶解度パラメーターが9(cal/cm)1/2以上23(cal/cm)1/2以下である水溶性有機溶媒と水からなる水相に加えて攪拌し、液中乾燥させることを特徴とする球状粒子の製造方法。
  2. 該水溶性有機溶媒の水相における濃度が0.01重量%以上80重量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の球状粒子の製造方法。
  3. 該水溶性有機溶媒の水相における濃度が1重量%以上50重量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の球状粒子の製造方法。
  4. 該ブロック共重合体の重量平均分子量が1,000〜100,000であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の球状粒子の製造方法。
  5. 該ブロック共重合体が、疎水性ポリマーセグメント−親水性ポリマーセグメント−疎水性ポリマーセグメントもしくは親水性ポリマーセグメント−疎水性ポリマーセグメント−親水性ポリマーセグメントの3元ブロック共重合体または疎水性ポリマーセグメント−親水性ポリマーセグメントの2元ブロック共重合体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の球状粒子の製造方法。
  6. 該親水性ポリマーがポリアルキレングリコールであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の球状粒子の製造方法。
  7. 該ポリアルキレングリコールがポリエチレングリコールであることを特徴とする請求項6に記載の球状粒子の製造方法。
  8. 該ポリアルキレングリコールの重量平均分子量が1,000〜40,000であることを特徴とする請求項6または7に記載の球状粒子の製造方法。
  9. 該疎水性ポリマーが、生理活性物質によって加水分解される生分解性ポリマーであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の球状粒子の製造方法。
  10. 該生分解性ポリマーがα−ヒドロキシ酸単位を含有することを特徴とする請求項9に記載の球状粒子の製造方法。
  11. 該α−ヒドロキシ酸単位を含む該生分解性ポリマーが、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ(乳酸/グリコール酸)共重合体のいずれか1種以上を含有するブロック共重合体であることを特徴とする請求項10に記載の球状粒子の製造方法。
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