JP5216326B2 - 非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤、樹脂組成物、及び光学部品 - Google Patents

非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤、樹脂組成物、及び光学部品 Download PDF

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Description

本発明は、非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤、当該曇り防止剤を含む非晶性環状オレフィン系樹脂組成物、及び当該樹脂組成物から得られる光学部品に関する。より詳しくは、非晶性環状オレフィン系樹脂を主成分とする樹脂組成物からなる成形体の透明性を維持することができ、とりわけ、高温高湿条件に曝された後であっても、微細クラックの発生を防止することのできる、非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤、当該曇り防止剤を含む非晶性環状オレフィン系樹脂組成物、及び当該樹脂組成物から得られる光学部品に関する。
環状オレフィン系樹脂は、主鎖に環状オレフィンの骨格を有する樹脂であり、高透明性、低複屈折性、高熱変形温度、軽量性、寸法安定性、低吸水性、耐加水分解性、耐薬品性、低誘電率、低誘電損失、環境負荷物質を含まない等、多くの特徴をもつ樹脂である。このため、環状オレフィン系樹脂は、これらの特徴が必要とされる多種多様な分野に用いられている。
とりわけ、高耐熱性、高透明性、及び、低複屈折性を発揮できる点から、環状オレフィン系樹脂は、レンズ、導光板、回折格子等の光学デバイス、建築ならびに照明分野等の産業材における透明な成型加工品の材料として用いられている。
光学部品に環状オレフィン系樹脂が使用される場合、樹脂部品が使用環境に耐えうるかが特に重要となる。すなわち、使用環境が原因となる樹脂劣化によって、光学特性が低下しないことが必要とされる。使用環境の条件は、アイテムによって様々に想定されているが、特に厳しい環境条件として、温度95℃程度、また、湿度95RH程度で想定され、これらの環境下に暴露された場合であっても、樹脂が劣化することなく、光学特性が維持されることが要求される。
しかしながら、環状オレフィン系樹脂から成形された成形体は、使用環境によっては白濁してしまい、樹脂の特徴である透明性あるいは光線透過率が低下することから、光学用途等の透明性が必要とされる分野においての使用に支障をきたす場合があった。とりわけ、高温高湿雰囲気下に曝された後の常温常湿雰囲気下への環境変化によっては、本来、低吸水性である環状オレフィン系樹脂から成形された成形体に、高温高湿雰囲気下で敢えて取り込まれた水蒸気が、常温常湿雰囲気下で成形体から出ることなくその内部で凝集し、微細クラックが発生することによる白濁が問題となっていた。
このような環状オレフィン系樹脂の透明性の低下を防止する目的で、環状オレフィン系樹脂と、同一分子中に親水基及び疎水基を有するアミン化合物又はアミド化合物と、を特定割合で含有させる樹脂組成物が提案されている(特許文献1参照)。
特開平09−176396号公報
しかしながら、特許文献1に記載された同一分子中に親水基及び疎水基を有するアミン化合物又はアミド化合物によっては、いまだ満足な白濁防止のレベルに到達することができておらず、更なる改善が求められていた。
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、環状オレフィン系樹脂が有する各種特性を失うことなく、環境変化、とりわけ、高温高湿雰囲気下に曝された後の常温常湿雰囲気下への環境変化による微細クラックの発生が原因となる白濁を防止し、透明性を維持し、光線透過率の低下を防止することのできる非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤、当該曇り防止剤を含む非晶性環状オレフィン系樹脂組成物、及び当該樹脂組成物から得られる光学部品を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため、十分な白濁防止のレベルに到達することのできる非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤について鋭意研究を重ねた。その結果、ロジン酸の金属塩を主成分とする化合物を用いることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
(1) 環状オレフィン成分を共重合体成分として含む非晶性環状オレフィン系樹脂を主成分として含む樹脂組成物に含有され、この樹脂組成物から得られる成形体の透明性を維持する曇り防止剤であって、ロジン酸の金属塩を主成分とする非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤。
(1)の非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤は、ロジン酸の金属塩を主成分として含むことにより、非晶性環状オレフィン系樹脂が本来有する特徴を維持しつつ、環境変化による成形体の白濁を防止することができ、その結果、成形体の透明性を維持することができる。
本発明における「曇り防止」とは、非晶性環状オレフィン系樹脂が本来有している透明性を、成形加工によって低下させないばかりか、その後の成形体が曝される環境変化による成形体内部の白濁により、透明性が低下して生じる「曇り」の発生を防止する意味である。
とりわけ、環状オレフィン成分を共重合体成分として含む非晶性環状オレフィン系樹脂を、主成分として含む樹脂組成物からなる成形体は、高温高湿雰囲気下に曝された後の常温常湿雰囲気下への環境変化により、本来、低吸水性である成形体に高温高湿雰囲気下で敢えて取り込まれた水蒸気が、常温常湿雰囲気下で成形体から出ることなくその内部で凝集し、微細クラックが発生して成形体の白濁が生じる。(1)の非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤によれば、このような白濁を防止することができ、成形体の透明性あるいは光線透過率を維持することができる。
尚、本発明における「非晶性」とは、溶融状態から徐冷して固化した高分子であっても、X線回折において結晶由来の回折が観測されず、アモルファスハローのみが観測される場合、又は、走査型示差熱量計による測定において、ガラス転移点以外に結晶由来の1次転移ピークが存在していないことを意味する。
非晶性環状オレフィン系樹脂組成物からなる成形体の、高温高湿雰囲気下に曝された後の常温常湿雰囲気下への環境変化による曇りの原因は、高温高湿雰囲気下で敢えて取り込まれた水蒸気が、常温常湿度雰囲気下で成形体から出ることなくその内部で凝集し、微細クラックを発生させることにある。
曇りを防止するためには、成形体中に取り込まれた水分子を凝集させない機能を有する曇り防止剤とする必要があり、そのためには、同一分子内に、非晶性環状オレフィン系樹脂の水への親和性を高めるための親水基と、非晶性環状オレフィン系樹脂本来の透明性を損なわないための、非晶性環状オレフィン系樹脂との相溶性の良い疎水基と、を両者有する必要がある。本発明者らは鋭意検討した結果、このような曇り防止剤として、ロジン酸の金属塩を用いれば、白濁防止に効果があることを見出した。
(2) 前記金属塩は、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、及び第12族元素の金属塩からなる群より選ばれる1種以上を含有する(1)記載の非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤。
(2)の非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤は、金属塩として、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、及び第12族元素の金属塩からなる群より選ばれる1種以上が用いられたものである。上記の金属塩は良好な曇り防止効果を奏する。
(3) 前記アルカリ金属塩は、ナトリウム塩又はカリウム塩の少なくともどちらか1種を含有する(2)記載の非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤。
(3)のアルカリ金属塩は、ナトリウム塩又はカリウム塩の少なくともどちらか1種を含有する。ナトリウムやカリウムはアルカリ金属塩の中でも良好な曇り防止効果を奏する金属種である。
(4) 前記アルカリ土類金属塩はカルシウム塩又はマグネシウム塩の少なくともどちらか1種を含有する(2)に記載の非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤。
(4)のアルカリ土類金属塩は、カルシウム塩又はマグネシウム塩の少なくともどちらか1種を含有する。カルシウムやマグネシウムはアルカリ土類金属塩の中でも良好な曇り防止効果を奏する金属種である。
(5) 前記第12族元素の金属塩は亜鉛塩を含有する(2)に記載の非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤。
(5)の第12族元素の金属塩は、亜鉛塩を含有する。亜鉛はアルカリ土類金属塩第12族元素の金属塩の中でも良好な曇り防止効果を奏する金属種である。
(6) 前記ロジン酸は、一般式(I)、(II)、(III)、及び(IV)で表される化合物からなる群より選ばれる1種以上である(1)から(5)のいずれか記載の非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤。
Figure 0005216326
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Figure 0005216326
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(6)の非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤は、一般式(I)で表されるアビエチン酸、一般式(II)で表されるアビエチン酸の水素添加物、一般式(III)で表されるデヒドロアビエチン酸、一般式(IV)で表されるジヒドロアビエチン酸の1種以上を含むものである。
(6)の非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤は、一般式(I)で表されるアビエチン酸の共役二重結合に水素を付加することにより(一般式(II)で表されるアビエチン酸の水素添加物)、酸化劣化を防止し、安定性を付与することができる。また、共役二重結合を持った二分子のアビエチン酸を、一方は芳香族(一般式(III)で表されるデヒドロアビエチン酸)に、もう一方は単独二重結合の分子(一般式(IV)で表されるジヒドロアビエチン酸)に変化させて不均化することにより、元の一般式(I)で表されるアビエチン酸に比べて安定性を向上させることが出来る。
(7) 環状オレフィン成分を共重合体成分として含む非晶性ポリオレフィン系樹脂と、(1)から(6)のいずれか記載の非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤と、を含む非晶性環状オレフィン系樹脂組成物。
(7)の非晶性環状オレフィン系樹脂組成物は、ロジン酸の金属塩を主成分とする非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤を含有するため、上記(1)の効果を発現することができ、非晶性環状オレフィン系樹脂が本来有する特徴を維持しつつ、樹脂組成物から得られる成形体の環境変化による白濁を防止し、その結果、成形体の透明性を維持することができる。
(8) 前記非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤の含有量は、前記非晶性ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上5質量部以下である(7)記載の非晶性環状オレフィン系樹脂組成物。
(8)の非晶性環状オレフィン系樹脂組成物は、非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤の含有量を0.1質量部以上5質量部以下とすることにより、上記(1)の発明の効果を十分に発現させることができる。含有量が0.1質量部未満の場合には、曇り防止効果を十分に得ることができず、一方で、5質量部を超える場合には、樹脂に溶け込まず相分離し、樹脂組成物が白濁するため好ましくない。
(9) 前記非晶性ポリオレフィン系樹脂は、
(A)炭素数2〜20のα−オレフィン成分と、
(B)下記一般式(V)で表される環状オレフィン成分と、
を含む共重合体である(8)又は(8)記載の非晶性環状オレフィン系樹脂組成物。
Figure 0005216326
[式中、
〜R12は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、及び、炭化水素基からなる群より選ばれるものであり、
とR10、R11とR12は、一体となって2価の炭化水素基を形成していてもよく、
又はR10と、R11又はR12とは、互いに環を形成していてもよい。
また、nは、0又は正の整数を示し、
nが2以上の場合には、R〜Rは、それぞれの繰り返し単位の中で、それぞれ同一でも異なっていてもよい。]
(9)の非晶性環状オレフィン系樹脂組成物において用いられる非晶性ポリオレフィン系樹脂は、炭素数2〜20のα−オレフィン成分と、特定の環状オレフィン成分との共重合体である。α−オレフィン成分の存在は、ポリオレフィン樹脂の特徴を発現することができる。一方で、環状オレフィン成分からは、非晶性樹脂の特徴を発現することができる。したがって、(9)の非晶性環状オレフィン系樹脂組成物によれば、ポリオレフィン樹脂と非晶性樹脂の性能を融合することができ、透明材料に求められる様々な機能を発揮させることができる。
(10) 成形体となし、光路長2mmにおいて測定した場合の波長500〜750nmにおける光線透過率が90%以上である(7)から(9)のいずれか記載の非晶性環状オレフィン系樹脂組成物。
一般に、光学部品においては、透明性が重要な要求物性となる。波長500〜750nmにおける光線透過率が90%以上であれば、光学部品の性能として求められる透明性を十分に満足することができる。したがって、(10)の非晶性環状オレフィン系樹脂組成物は、光学部品に求められる十分な初期透明性を有するとともに、その後の環境変化による白濁を防止し、成形体の透明性を維持することができる。
(11) 成形体となし、光路長2mmにおいて測定した場合の波長400〜750nmにおける光線透過率が80%以上である(7)から(10)のいずれか記載の非晶性環状オレフィン系樹脂組成物。
(11)の非晶性環状オレフィン系樹脂組成物から得られる成形体は、波長400〜750nmにおける光線透過率が80%以上であるため、いわゆる可視領域全域において、十分な透明性を有する。したがって、(11)の非晶性環状オレフィン系樹脂組成物は、上記(10)の効果をより高いレベルで実現することができる。
(12) (7)から(11)のいずれか記載の非晶性環状オレフィン系樹脂組成物からなる光学材料。
本発明の非晶性環状オレフィン系樹脂組成物は、ロジン酸の金属塩を主成分とする非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤を含有するため、非晶性環状オレフィン系樹脂が本来有する特徴を維持しつつ、樹脂組成物から得られる成形体の環境変化による白濁を防止し、その結果、成形体の透明性を維持することができる。したがって、本発明の非晶性環状オレフィン系樹脂組成物は、各種要求物性を満たしつつ、透明性を維持することのできる光学材料となりうる。
(13) (7)から(11)のいずれか記載の非晶性環状オレフィン系樹脂組成物を成形してなる光学部品。
光学部品は、その透明性の維持が重要な要件となる用途である。本発明の非晶性環状オレフィン系樹脂組成物によれば、環境変化による白濁を防止し、その結果、成形体の透明性を維持することができるため、光学部品となる成形体材料として好ましく用いることができる。
(14) 光学部品がレンズ、導光板、及び、回折格子のいずれかである(13)記載の光学部品。
レンズ、導光板、及び、回折格子は、特に、高耐熱性、高透明性、及び、低複屈折性が必要とされる光学部品である。本発明の非晶性環状オレフィン系樹脂組成物によれば、これらの要求物性を高いレベルにおいて満足させつつ、環境変化による白濁を防止し、その結果、成形体の透明性を維持することができる。
本発明の非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤は、ロジン酸の金属塩を主成分として含むことにより、非晶性環状オレフィン系樹脂が本来有する特徴を維持しつつ、環境変化による成形体の白濁を防止することができ、その結果、成形体の透明性を維持することができる。
とりわけ、環状オレフィン成分を共重合体成分として含む非晶性環状オレフィン系樹脂を、主成分として含む樹脂組成物からなる成形体を、高温高湿雰囲気下に曝した後に常温常湿雰囲気下に環境変化させた際に発生する白濁を防止することができ、成形体の透明性あるいは光線透過率を維持することができる。
発明を実施するための形態
以下、本発明の実施形態について説明する。
<非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤>
本発明の非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤は、ロジン酸の金属塩を主成分とする化合物である。
ここで、ロジンとは、マツ類の樹脂すなわち松脂の水蒸気蒸留でテレビン油を除いた残渣であり、半透明淡黄色の固体である。ロジン成分の約90%は、アビエチン酸等の樹脂酸である(理化学辞典(第4版)1410頁)。ロジン酸とは、上記樹脂酸の事を指す。
また、アビエチン酸とは、下記一般式(I)で表される構造を持つ3環式ジテルペンに属するカルボン酸であり、別名シルビン酸ともいう。松脂をアルコール浸出、過熱水蒸気蒸留、あるいは減圧蒸留して得られる、黄色又は樹脂状の粉末である(理化学辞典(第4版)26頁)。
Figure 0005216326
本発明に用いられるロジン酸は、上記の一般式(I)で表される化合物に限らず、一般式(II)で表されるアビエチン酸の水素添加物、一般式(III)で表されるデヒドロアビエチン酸、一般式(IV)で表されるジヒドロアビエチン酸であってもよい。
Figure 0005216326
Figure 0005216326
Figure 0005216326
また、本発明におけるロジン酸は、上記の一般式(I)、(II)、(III)、及び(IV)で表される化合物からなる群より選ばれる1種単独であっても、また2種以上の混合物であってもよい。
ロジン酸との塩を構成する金属は、特に限定されるものではない。具体的には、アルカリ金属、アルカリ土類金属、及び第12族元素の金属からなる群より選ばれる1種以上の金属であることが好ましい。
アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられる。中でも、ナトリウムやカリウムであることが好ましい。また、アルカリ土類金属としては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム等が挙げられる。中でも、マグネシウムやカルシウムであることが好ましい。また、第12族元素の金属としては、亜鉛、カドミウム等が挙げられる。中でも亜鉛であることが好ましい。これらは単独又は2種以上組合わせて用いることが可能である。
また、本発明の非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤の主成分となるロジン酸の金属塩は、完全塩であっても部分塩であってもよく、これらを混合して用いてもよい。ここで「部分塩」とは、ロジン酸と金属との反応生成物であり、ロジン酸の金属塩と未反応のロジン酸との混合物である場合、及び、未反応のロジン酸を含まないロジン酸の金属塩のみの場合の両者を含む意味である。
ロジン酸が部分塩である場合には、その金属の当量に対するカルボキシル基の当量は特に限定されるものではなく、用いる金属の種類によって異なるが、それぞれの金属の当量/カルボキシル基の当量(%)は、10%から70%の範囲であることが好ましく、15%から60%の範囲であることがより好ましい。
例えば、アルカリ土類金属としてカルシウムを用いる場合には、ロジン酸部分カルシウム塩のカルシウムの当量/カルボキシル基の当量(%)は、47.5%であることが好ましい。アルカリ土類金属としてマグネシウムを用いる場合には、ロジン酸部分マグネシウム塩のマグネシウムの当量/カルボキシル基の当量(%)は、約20%であることが好ましい。
<非晶性環状オレフィン系樹脂組成物>
以下、本発明の非晶性環状オレフィン系樹脂組成物について説明する。本発明の非晶性環状オレフィン系樹脂組成物は、環状オレフィン成分を共重合成分として含む非晶性環状オレフィン系樹脂と、本発明の非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤を必須成分とする組成物である。
[環状オレフィン成分を共重合成分として含む非晶性環状オレフィン系樹脂]
本発明に用いられる環状オレフィン成分を共重合成分として含む非晶性環状オレフィン系樹脂は、環状オレフィン成分を主鎖に含む非晶性のポリオレフィン系樹脂であれば、特に限定されるものではない。例えば、
(a1)環状オレフィンの付加重合体又はその水素添加物、
(a2)環状オレフィンとα−オレフィンの付加共重合体又はその水素添加物、
(a3)環状オレフィンの開環(共)重合体又はその水素添加物、を挙げることができる。
また、本発明に用いられる環状オレフィン成分を共重合成分として含む非晶性環状オレフィン系樹脂としては、
(a4)上記(a1)〜(a3)の樹脂に、極性基を有する不飽和化合物をグラフト及び/又は共重合したもの、を含む。
極性基としては、例えば、カルボキシル基、酸無水物基、エポキシ基、アミド基、エステル基、ヒドロキシル基等を挙げることができ、極性基を有する不飽和化合物としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アルキル(炭素数1〜10)エステル、マレイン酸アルキル(炭素数1〜10)エステル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル等を挙げることができる。
本発明においては、上記の環状オレフィン成分を共重合成分として含む非晶性環状オレフィン系樹脂(a1)〜(a4)は、1種単独であっても、二種以上を混合使用してもよい。本発明においては、(a2)環状オレフィンとα−オレフィンの付加共重合体又はその水素添加物を好ましく用いることができる。
とりわけ、衝撃値の低い環状オレフィン成分を共重合成分として含む非晶性環状オレフィン系樹脂は、高温高湿度環境下に曝された後に常温常湿に戻されると、白濁する傾向が強い。したがって、本発明においては、低衝撃値を有する環状オレフィン成分を共重合成分として含む非晶性環状オレフィン系樹脂を用いた場合には、特に顕著な効果を得ることができる。
また、本発明に用いられる環状オレフィン成分を共重合成分として含む非晶性環状オレフィン系樹脂としては、市販の樹脂を用いることも可能である。市販されている非晶性環状オレフィン系樹脂としては、例えば、TOPAS(登録商標)(TOPAS Advanced Polymer社製)、アペル(登録商標)(三井化学社製)、ゼオネックス(登録商標)(日本ゼオン社製)、ゼオノア(登録商標)(日本ゼオン社製)、アートン(登録商標)(JSR社製)等を挙げることができる。
また、本発明に用いられる環状オレフィン成分を共重合成分として含む非晶性環状オレフィン系樹脂として、具体的に下記の構造単位を有する共重合体を用いてもよい。
Figure 0005216326
[式中、o,pは繰り返し単位である。]
Figure 0005216326
[式中、qは繰り返し単位であり、X,Yはそれぞれ独立して炭素数1から10の炭化水素基を示す。]
本発明の組成物に好ましく用いられる(a2)環状オレフィンとα−オレフィンの付加共重合体としては、特に限定されるものではない。特に好ましい例としては、(A)炭素数2〜20のα−オレフィン成分と、(B)下記一般式(V)で示される環状オレフィン成分と、を含む共重合体を挙げることができる。
Figure 0005216326
[式中、
〜R12は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、及び、炭化水素基からなる群より選ばれるものであり、
とR10、R11とR12は、一体化して2価の炭化水素基を形成してもよく、
又はR10と、R11又はR12とは、互いに環を形成していてもよい。
また、nは、0又は正の整数を示し、
nが2以上の場合には、R〜Rは、それぞれの繰り返し単位の中で、それぞれ同一でも異なっていてもよい。]
〔(A)炭素数2〜20のα−オレフィン成分〕
本発明に好ましく用いられる環状オレフィン成分とエチレン等の他の共重合成分との付加重合体の共重合成分となる炭素数2〜20のα−オレフィンは、特に限定されるものではない。例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−へキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−へキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−へキセン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン等を挙げることができる。これらのα−オレフィン成分は、1種単独でも2種以上を同時に使用してもよい。これらの中では、エチレンの単独使用が最も好ましい。
〔(B)一般式(V)で示される環状オレフィン成分〕
本発明に好ましく用いられる環状オレフィン成分とエチレン等の他の共重合成分との付加重合体の共重合成分となる一般式(V)で示される環状オレフィン成分について説明する。
一般式(V)におけるR〜R12は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、及び、炭化水素基からなる群より選ばれるものである。
〜Rの具体例としては、例えば、水素原子;フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の低級アルキル基等を挙げることができ、これらはそれぞれ異なっていてもよく、部分的に異なっていてもよく、また、全部が同一であってもよい。
また、R〜R12の具体例としては、例えば、水素原子;フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ヘキシル基、ステアリル基等のアルキル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、エチルフェニル基、イソプロピルフェニル基、ナフチル基、アントリル基等の置換又は無置換の芳香族炭化水素基;ベンジル基、フェネチル基、その他アルキル基にアリール基が置換したアラルキル基等を挙げることができ、これらはそれぞれ異なっていてもよく、部分的に異なっていてもよく、また、全部が同一であってもよい。
とR10、又はR11とR12とが一体化して2価の炭化水素基を形成する場合の具体例としては、例えば、エチリデン基、プロピリデン基、イソプロピリデン基等のアルキリデン基等を挙げることができる。
又はR10と、R11又はR12とが、互いに環を形成する場合には、形成される環は単環でも多環であってもよく、架橋を有する多環であってもよく、二重結合を有する環であってもよく、またこれらの環の組合せからなる環であってもよい。また、これらの環はメチル基等の置換基を有していてもよい。
一般式(V)で示される環状オレフィン成分の具体例としては、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン(慣用名:ノルボルネン)、5−メチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5,5−ジメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−エチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−ブチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−エチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−ヘキシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−オクチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−オクタデシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−メチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−ビニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−プロペニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン等の2環の環状オレフィン;
トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン(慣用名:ジシクロペンタジエン)、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン;トリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ−3,7−ジエン若しくはトリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ−3,8−ジエン又はこれらの部分水素添加物(又はシクロペンタジエンとシクロヘキセンの付加物)であるトリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ−3−エン;5−シクロペンチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−シクロヘキシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−シクロヘキセニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−フェニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エンといった3環の環状オレフィン;
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン(単にテトラシクロドデセンともいう)、8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−エチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−メチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−エチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−ビニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−プロペニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エンといった4環の環状オレフィン;
8−シクロペンチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−シクロヘキシル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−シクロヘキセニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−フェニル−シクロペンチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン;テトラシクロ[7.4.13,6.01,9.02,7]テトラデカ−4,9,11,13−テトラエン(1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレンともいう)、テトラシクロ[8.4.14,7.01,10.03,8]ペンタデカ−5,10,12,14−テトラエン(1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,10a−へキサヒドロアントラセンともいう);ペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14]−4−ヘキサデセン、ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−ペンタデセン、ペンタシクロ[7.4.0.02,7.13,6.110,13]−4−ペンタデセン;ヘプタシクロ[8.7.0.12,9.14,7.111,17.03,8.012,16]−5−エイコセン、ヘプタシクロ[8.7.0.12,9.03,8.14,7.012,17.113,l6]−14−エイコセン;シクロペンタジエンの4量体等の多環の環状オレフィンを挙げることができる。
これらの環状オレフィン成分は、1種単独でも、また2種以上を組合わせて使用してもよい。これらの中では、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン(慣用名:ノルボルネン)を単独使用することが好ましい。
(A)炭素数2〜20のα−オレフィン成分と(B)一般式(V)で表される環状オレフィン成分との重合方法及び得られた重合体の水素添加方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法に従って行うことができる。ランダム共重合であっても、ブロック共重合であってもよいが、ランダム共重合であることが好ましい。
また、用いられる重合触媒についても特に限定されるものではなく、チーグラー・ナッタ系、メタロセン系触媒等の従来周知の触媒を用いて周知の方法により得ることができる。本発明に好ましく用いられる環状オレフィンとα−オレフィンの付加共重合体又はその水素添加物は、メタロセン系触媒を用いて製造されることが好ましい。
〔その他共重合成分〕
本発明の組成物に特に好ましく用いられる(a2)環状オレフィンとα−オレフィンの付加共重合体は、上記の(A)炭素数2〜20のα−オレフィン成分と、(B)一般式(V)で示される環状オレフィン成分以外に、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて他の共重合可能な不飽和単量体成分を含有していてもよい。
任意に共重合されていてもよい不飽和単量体としては、特に限定されるものではないが、例えば、炭素−炭素二重結合を1分子内に2個以上含む炭化水素系単量体等を挙げることができる。炭素−炭素二重結合を1分子内に2個以上含む炭化水素系単量体の具体例としては、1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、4−メチル−1,5−ヘキサジエン、5−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン等の鎖状非共役ジエン;シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、メチルテトラヒドロインデン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボンネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネン、4,9,5,8−ジメタノ−3a,4,4a,5,8,8a,9,9a−オクタヒドロ−1H−ベンゾインデン等の環状非共役ジエン;2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン;2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン;2−プロペニル−2,2−ノルボルナジエン等を挙げることができる。これらのうちでは、1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、及び環状非共役ジエン、とりわけ、ジシクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエンが好ましい。
[非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤]
本発明の非晶性環状オレフィン系樹脂組成物に用いられる非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤は、上記した本発明のロジン酸の金属塩を主成分とする非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤である。
非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤の含有量は、非晶性環状オレフィン系樹脂組成物100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上5質量部以下、更に好ましく0.1質量部以上3質量部以下、特に好ましくは0.3質量部以上2質量部以下である。
[その他成分]
本発明の非晶性環状オレフィン系樹脂組成物には、その特性を損なわない範囲で、必要に応じて、その他の熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、各種配合剤等を添加することができる。
〔その他の熱可塑性樹脂〕
その他の熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルスルホン、ポリスルフォン、ポリカーボネート、ポリアセタール等の他、液晶性ポリマー、芳香族ポリエステル、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系重合体;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ4−メチルペンテン−1等のポリオレフィン系重合体;ナイロン6、ナイロン66、芳香族ナイロン等のポリアミド系重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリルスチレン(AS樹脂)、ポリスチレン等を挙げることができる。
〔熱可塑性エラストマー〕
熱可塑性エラストマーとしては、例えば、オレフィン系、スチレン系、エステル系、アミド系、ウレタン系等の熱可塑性エラストマーが挙げられる。これらの中では、オレフィン系エラストマー及びスチレン系エラストマーが、環状オレフィン系樹脂との相溶性が高いことから好適に用いることができる。オレフィン系エラストマーの具体例としては、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−オクテン共重合体等が挙げられる。スチレン系エラストマーの具体例としては、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体や、それらの水素添加物が挙げられる。
〔各種配合剤〕
各種配合剤としては、熱可塑性樹脂材料で通常用いられているものであれば特に限定されるものではなく、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、滑剤、帯電防止剤、難燃剤、染料や顔料等の着色剤、近赤外線吸収剤、蛍光増白剤等の配合剤を挙げることができる。
<非晶性環状オレフィン系樹脂組成物の製造方法>
本発明の非晶性環状オレフィン系樹脂組成物の製造方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法を採用できる。例えば、非晶性ポリオレフィン系樹脂、非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤、あるいは更に、必要に応じ配合される樹脂等を、一括で、又は逐次に溶融混練する方法が挙げられる。溶融混練する方法としては、例えば、樹脂組成物をドライブレンドした後、一軸若しくは二軸のスクリュー押出し機、バンバリーミキサー、ロール、各種ニーダー等で溶融混練する方法等が挙げられる。溶融混練における温度については、非晶性ポリオレフィン系樹脂、非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤、及び、必要に応じ配合される樹脂等が溶融していれば特に限定はないが、通常160℃〜350℃、好ましくは180℃〜300℃の温度範囲で実施するのが一般的である。
<非晶性環状オレフィン系樹脂組成物から得られる成形体>
本発明の非晶性環状オレフィン系樹脂組成物から得られる成形体は、好ましくは、光路長2mmにおいて測定した場合の波長500nm〜750nmにおける光線透過率が90%以上の透明性を有する。更に好ましくは、光路長2mmにおいて測定した場合の波長400nm〜750nmにおける光線透過率が80%以上の透明性を有する。
したがって、本発明の非晶性環状オレフィン系樹脂組成物は、環状オレフィン系樹脂に由来する各種の特性を有しつつ、高い透明性を維持することができることから、光学材料として好ましく用いられる。また、その成形体は、レンズ、導光板、及び、回折格子等の透明性の維持が必要とされる光学部品として、好ましく用いることができる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<測定・評価方法>
本実施例及び比較例における各種物性の測定・評価方法を以下に説明する。
[ヘイズ値]
ヘイズメーター(東洋精機社製、商品名:ヘイズガードII)を用いて、JIS K7136に準拠し、ヘイズ値を測定した。
[ヘイズ値増加量]
厚さ2mmの成形体について、成形体の成形直後のヘイズ値、及び、温度70℃、湿度95%環境中で16時間暴露した後、温度23℃、湿度50%環境中で1.5時間冷却したときのヘイズ値の測定を実施した。環境変化後のヘイズ値と、成形直後の成形体のヘイズ値との差を、ヘイズ値増加量として求めた。ヘイズ値増加量が1以上である場合には、成形体を光学部品として使用すると、光線透過率が低下してしまい、その性能に支障をきたす恐れがある。このため、ヘイズ値増加量は1未満である事が望ましい。
[光線透過率]
分光光度計(JASCO社製、商品名:V−570)を用いて、波長500nmと400nmにおける光線透過率を測定した。
<実施例1>
環状オレフィン系樹脂として、下記の構造を有する樹脂(TOPAS Advanced Polymer社製、商品名:TOPAS(登録商標)6013)を用いて、環状オレフィン系樹脂100質量部に対し、ロジン酸部分カルシウム塩(荒川化学社製、商品名:KR−50M、カルシウムの当量/カルボキシル基の当量47.5%)を1質量部添加したものと、添加しないもの(無添加)のそれぞれにつき、二軸押出機(日本製鋼所製、商品名:TEX30)を用いて、シリンダー温度250℃にて溶融混錬し、ペレット化を実施した。引き続き、得られたペレットを用いて、射出成型機(住友重機械社製、商品名:SE75D)にて、シリンダー温度280℃、金型温度120℃にて、70mm×70mm×2mmの平板を成形することにより、試験片を得た。
Figure 0005216326
[式中、o,pは繰り返し単位である。]
得られた試験片につき、成形後のヘイズ値の測定を行った。引き続き、温度70℃、湿度95%環境中で16時間暴露した後、温度23℃、湿度50%環境中で1.5時間冷却した後、再びヘイズ値を測定し、併せて光線透過率の測定・評価を実施した。尚、ロジン酸部分カルシウム塩を添加したことによる効果を明確にする目的で、無添加の場合のヘイズ値増加量と添加した場合のヘイズ値増加量との差を求め、「改善度」とした。結果を表1に示す。
Figure 0005216326
<実施例2>
ロジン酸部分カルシウム塩を0.5質量部添加したこと以外は、実施例1と同様の方法により試験片を得て、実施例1と同様に測定・評価を行った。結果を表1に示す。
<実施例3>
ロジン酸部分カルシウム塩(荒川化学社製、カルシウムの当量/カルボキシル基の当量19%)を1質量部添加したこと以外は、実施例1と同様の方法により試験片を得て、実施例1と同様に測定・評価を行った。結果を表1に示す。
<実施例4>
ロジン酸部分マグネシウム塩(荒川化学社製、商品名:KM−1600、マグネシウムの当量/カルボキシル基の当量:約20%)を1質量部添加したこと以外は、実施例1と同様の方法により試験片を得て、実施例1と同様に測定・評価を行った。結果を表1に示す。
<実施例5>
ロジン酸部分ナトリウム塩(荒川化学社製、ナトリウムの当量/カルボキシル基の当量19%)を1質量部添加したこと以外は、実施例1と同様の方法により試験片を得て、実施例1と同様に測定・評価を行った。結果を表1に示す。
<実施例6>
ロジン酸部分カリウム塩(荒川化学社製、カリウムの当量/カルボキシル基の当量19%)を1質量部添加したこと以外は、実施例1と同様の方法により試験片を得て、実施例1と同様に測定・評価を行った。結果を表1に示す。
<実施例7>ロジン酸部分亜鉛塩(荒川化学社製、亜鉛の当量/カルボキシル基の当量:14.25%)を1質量部添加したこと以外は、実施例1と同様の方法により試験片を得て、実施例1と同様に測定・評価を行った。結果を表1に示す。
<実施例8>
環状オレフィン系樹脂として、下記の構造を有する樹脂(日本ゼオン社製、商品名:ゼオネックス(登録商標)330R)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により試験片を得て、実施例1と同様に測定・評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 0005216326
[式中、qは繰り返し単位であり、X,Yはそれぞれ独立して炭素数1から10の炭化水素基を示す。]
<比較例1>
ロジン酸(荒川化学社製、商品名:KR−85)を1質量部添加した以外は、実施例1と同様の方法により試験片を得て、実施例1と同様に測定・評価を行った。結果を表1に示す。
<比較例2>
ロジン酸部分カルシウム塩、KR−50Mを0.05質量部添加した以外は、比較例2と同様の方法により試験片を得て、実施例1と同様に測定・評価を行った。結果を表1に示す。
<比較例3>
ロジン酸部分カルシウム塩、KR−50Mを5.5質量部添加した以外は、比較例2と同様の方法により試験片を得て、実施例1と同様に測定・評価を行った。結果を表1に示す。
<比較例4>
環状オレフィン系樹脂として、330Rを用いた以外は、比較例1と同様の方法により試験片を得て、実施例1と同様に測定・評価を行った。結果を表1に示す。
表1に示されるように、実施例1〜8はいずれも、本発明に係る非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤の添加により、環境変化によるヘイズ値増加量が小さく、白濁による光線透過率の低下も見られなかった。これに対し、ロジン酸を添加した比較例1,4は、添加によるヘイズ値増加の抑制効果は見られなかった。
また、比較例2においては、本発明の非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤の添加量は小さいため、十分なヘイズ値増加の抑制効果を発現することができなかった。一方、比較例3は、本発明の非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤の添加量が大きいため、曇り防止剤が樹脂に溶け込まずに相分離し、成形体が白濁していたため、光線透過率は低かった。
本発明の非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤を含む、非晶性環状オレフィン系樹脂組成物からなる成形体は、非晶質環状オレフィン系樹脂が有する様々な特徴を維持しつつ、環境変化による白濁を防止し、透明性を維持することができる。このため、本発明の非晶性環状オレフィン系樹脂組成物は、例えば、光学用途、医療用途、包装用途、電気・電子部品用途、工業・産業部品用途として好ましく用いることができる。とりわけ、透明性の維持が重要な要件となる光学用途、例えば、f−θレンズ,撮像系レンズ,光ピックアップレンズ等の光学レンズ、導光板、回折格子の材料として、好ましく用いることができる。

Claims (13)

  1. 環状オレフィン成分を共重合体成分として含む非晶性環状オレフィン系樹脂を主成分として含む樹脂組成物に含有され、この樹脂組成物から得られる成形体の透明性を維持する曇り防止剤であって、
    ロジン酸の金属塩を主成分とする非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤。
  2. 前記金属塩は、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、及び第12族元素の金属塩からなる群より選ばれる1種以上を含有する請求項1記載の非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤。
  3. 前記アルカリ金属塩は、ナトリウム塩又はカリウム塩の少なくともどちらか1種を含有する請求項2に記載の非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤。
  4. 前記アルカリ土類金属塩はカルシウム塩又はマグネシウム塩の少なくともどちらか1種を含有する請求項2に記載の非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤。
  5. 前記第12族元素の金属塩は亜鉛塩を含有する請求項2に記載の非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤。
  6. 前記ロジン酸は、一般式(I)、(II)、(III)、及び(IV)で表される化合物からなる群より選ばれる1種以上である請求項1から5いずれか記載の非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤。
    Figure 0005216326
    Figure 0005216326
    Figure 0005216326
    Figure 0005216326
  7. 環状オレフィン成分を共重合体成分として含む非晶性ポリオレフィン系樹脂と、請求項1から6いずれか記載の非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤と、を含み、
    前記非晶性環状オレフィン系樹脂用曇り防止剤の含有量は、前記非晶性ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上5質量部以下である非晶性環状オレフィン系樹脂組成物。
  8. 前記非晶性ポリオレフィン系樹脂は、
    (A)炭素数2〜20のα−オレフィン成分と、
    (B)下記一般式(V)で表される環状オレフィン成分と、
    を含む共重合体である請求項記載の非晶性環状オレフィン系樹脂組成物。
    Figure 0005216326
    [式中、
    〜R12は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、及び、炭化水素基からなる群より選ばれるものであり、
    とR10、R11とR12は、一体化して2価の炭化水素基を形成していてもよく、
    又はR10と、R11又はR12とは、互いに環を形成していてもよい。
    また、nは、0又は正の整数を示し、
    nが2以上の場合には、R〜Rは、それぞれの繰り返し単位の中で、それぞれ同一でも異なっていてもよい。]
  9. 射出成型機を用い、シリンダー温度280℃、金型温度120℃にて、70mm×70mm×2mmの成形体となし、前記成形体を温度70℃、湿度95%環境中で16時間暴露した後、温度23℃、湿度50%環境中で1.5時間冷却した後、光路長2mmにおいて測定した波長500nmにおける光線透過率が90%以上である請求項記載の非晶性環状オレフィン系樹脂組成物。
  10. 射出成型機を用い、シリンダー温度280℃、金型温度120℃にて、70mm×70mm×2mmの成形体となし、前記成形体を温度70℃、湿度95%環境中で16時間暴露した後、温度23℃、湿度50%環境中で1.5時間冷却した後、光路長2mmにおいて測定した波長400nmにおける光線透過率が80%以上である請求項8又は9記載の非晶性環状オレフィン系樹脂組成物。
  11. 請求項7から10いずれか記載の非晶性環状オレフィン系樹脂組成物からなる光学材料。
  12. 請求項7から10いずれか記載の非晶性環状オレフィン系樹脂組成物を成形してなる光学部品。
  13. レンズ、導光板、及び、回折格子の少なくともいずれかの部品である請求項12記載の光学部品。
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