JP5214957B2 - 編成列車 - Google Patents

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本発明は、ほぼ毎時200Km以上の高速で走行する例えば新幹線電車に代表される高速列車であって、複数の車両を連結した編成列車に関する。
新幹線電車に代表される高速列車では、トンネル突入時或いはトンネル内でのすれ違い時に、車体とトンネルとの隙間部分に非常に大きな車外圧力変動が生じる。前記車外圧力変動による乗客への悪影響を防止するため、新幹線電車では車体を気密構造としている。また、前記車外圧力の変動が車内へ伝播しないように考慮した換気装置を各車両に設置している。
この種の換気装置を開示した文献例として、特許文献1が挙げられる。この換気装置は、給気ファンと排気ファンを一つのモータで駆動する構成となっており、排気ファンにより車外へ排出される排気によってモータを冷却する構成となっている。また、モータの冷却は、排気流路において排気ファンよりも上流側で行われる構成となっている。なお、排気は、客室或いはデッキの床面近傍、便所等に設置された排気口より排気ファンに導かれる構成となっている。
一方、これまでの新幹線電車において、喫煙領域と禁煙領域とを分ける分煙については、特許文献3に示されるような編成列車を構成する各車両毎に、喫煙車と禁煙車を分けるのが主流となっている。また、グリーン車においては、特許文献2に示されるような一両の車両内部を喫煙領域と禁煙領域に分けた例もある。
特許文献2に示された構造では、通路用の開口を有する仕切壁によって喫煙席領域と禁煙席領域とを仕切り、かつ禁煙席領域から喫煙席領域への空気の流れを発生させることによって、喫煙席領域から禁煙席領域へ煙草の煙や臭いを含んだ空気が流れ込まないような配慮をしている。しかしながら、この構造は、乗客や乗員が仕切壁の開口を通じて通路を移動するのを許容している構造であるので、煙や臭いが禁煙席領域へ拡散することを完全に防止することは困難であった。
特許文献3に示された構成では、給気ファンおよび排気ファンの回転数を制御する回転制御手段を備えており、各給気ファンおよび排気ファンのファン回転数を独立して制御する構成となっている。このような制御方式では、各ファンに駆動手段を備えた構成であることから、部品点数が多くなりコストが増加する懸念がある。また、各車両に給気ファンおよび排気ファンのファン回転数を制御する制御系が独立制御系の数だけ存在し、その分、制御系には不具合が発生する頻度の増大が懸念される。
特許第2685521号公報 特開平8−11518号公報 特開2006−315592号公報
前述した一両の車両内部を喫煙席領域と禁煙席領域とに分けた例、或いは、編成列車を構成する各車両に禁煙車と喫煙車とを分けた例であっても、禁煙席領域や禁煙車内のような禁煙領域への煙草の煙や臭いの拡散防止を図るには十分とは言い難かった。また、新幹線電車等の高速列車にあっては、車体が気密構造であり、換気装置によって強制的に換気を行っている。このため、喫煙領域或いは喫煙車両における排気量を大幅に増やして、煙や臭いを車外に排出することは、排気量と同様の給気量を確保しなければならず、換気装置の大型化および消費電力の増大を招く恐れがあった。
本発明の目的は、気密構造の車体を複数連結した編成列車にあって、任意の車両に喫煙室を備え、該喫煙室外への煙草の煙や臭いの拡散を極力防止し、かつ、換気装置等の構造を簡略化するとともに消費電力の増大を回避することができる編成車両を提供することである。
上記課題を解決するため、この発明による編成列車は、気密構造の車体からなる車両を複数連結した編成列車であって、前記各車両は、車内禁煙として利用されており、前記各車両は、給気送風機と排気送風機とからなる一台の換気装置をそれぞれ備えており、前記換気装置は、前記編成列車の運行中、前記各車両の換気を連続して行うものであり、前記各車両の前記換気装置の換気性能はいずれもほぼ同等であり、前記各換気装置の前記給気送風機と前記排気送風機とは、一台の駆動モータによって駆動されているとともに、両送風性能がほぼ同等であり、前記編成列車のうちの少なくとも一つの前記車両は仕切り壁或いは喫煙室引き戸により閉鎖された喫煙室を備えており、前記喫煙室は、当該車両内の空気が前記仕切り壁或いは前記喫煙室引き戸に設けられる通気口から流入可能に構成されており、前記喫煙室を備えた前記車両には、当該喫煙室内の空気を車外へ排気する喫煙室用排気送風機が設置されており、前記喫煙室を備えた前記車両に備わる前記換気装置の前記排気送風機へ排気を導く排気流路に、排気風量を減少させる流路抵抗部材を設けて、前記喫煙室を備えていない前記車両に備わる前記換気装置の前記排気送風機へ排気を導く排気流路には、当該車両から前記喫煙室を備えた前記車両へ給気を行うように、排気風量を減少させる流路抵抗部材を設けて、前記喫煙室を備えた前記車両における前記換気装置の前記排気送風機と前記喫煙室用排気送風機の合計排気風量が、前記喫煙室を備えた前記車両における前記換気装置の前記給気送風機の給気風量と前記喫煙室を備えていない前記車両から前記喫煙室を備えた前記車両への給気風量の合計給気風量を上回らないようにすることを特徴としている。
の編成列車によれば、喫煙室を備えていない車両においては、換気装置の給気送風機によって給気された新鮮空気は、一部が換気装置の排気送風機によって排気されるとともに、排気送風機へ排気を導く排気流路に設けられた流路抵抗部材によって減少された風量分としての風量が、直接又は間接的に、風量を必要とする車両に送り出される。また、喫煙室を備えた車両においては、換気装置の給気送風機によって給気される給気風量と喫煙室を備えていない車両から給気される給気風量との合計給気風量が、一部については、当該車両に備わる換気装置の排気送風機によって、排気流路に設けられた流路抵抗部材によって減少された風量として排気されるとともに、残る風量が、喫煙室用排気送風機の排気風量として排気される。
この発明によれば、編成列車の喫煙室が備わる車両においては、当該喫煙室では喫煙により生じた煙が喫煙室用排気送風機によって排気されるので、その排気に見合って、当該車両内から喫煙室内へ常時、空気の流れが生じている。その結果、煙が喫煙室からデッキや客室へと流出するのを防止することができる。
以下、図面を参照して、この発明による編成列車の実施形態を説明する。
本発明の実施例1を、図1ないし図3によって説明する。図1において、実施例1として示した編成列車は、4両の車両100,200,300,400を連結することで構成されている。この編成列車は、毎時200Km以上の高速で走行する新幹線電車に代表される高速鉄道車両である。
車両100および車両400は、運転室を備える先頭車両であり、車両200と車両300は、車両100および車両400の間で連結される中間車両である。なお、実施例1では、4両1編成の編成車両として説明するが、さらに中間車両を増結する場合も同様である。
車両100および車両400は、運転室を備えていること、さらに、先頭車両として先端部形状がトンネル微気圧波の抑制および空気抵抗低減のために、車体断面が先端に向かうに従って減少した形状となっている。したがって、車両100および車両400は、中間車両よりも客室容積が小さいため、乗車定員が中間車両である車両200および車両300よりも少なくなっている。例えば、車両200,300の乗車定員が100人の場合、車両100,400は70人程度となっている。
前記乗車定員の相違により、車両100および車両400の必要換気量は、車両200および車両300の必要換気量よりも少ない。しかしながら、実施例1の場合、後述するように車両100、200,300,400に設置される各換気装置の換気性能は同等としている。
車両100と車両300には、便所150,350が設置されている。編成列車において、便所150,350は、2両に一箇所の割合で設置されている。また、車両200は喫煙室260を備えている。さらに、車両100、200,300,400には、乗客サービスのための自動販売機や洗面所140或いは車掌室230が適宜設置されている。
前記乗客サービスのためのサービスエリアの例を図2によって説明する。図2は、連結した車両100および車両200の車端部の構造を示した平面図である。車両100のデッキ110には、洗面所140と便所150が設置されている。デッキ110と客室105とは、デッキ壁112によって仕切られており、デッキ壁112の車体幅方向のほぼ中央部には通路116に繋がる通路用開口114が形成されている。デッキ壁112には、通路用開口114を開閉可能なデッキ引き戸113が設けられている。客室105には座席107が設置されている。デッキ110には、側出入り口115が形成され、該側出入り口115には側引き戸が設置されている。デッキ110には、また、洗面所140および便所150が設置されており、洗面所140と便所150とは通路116を挟んで車体幅方向に向い合せ配置されている。
車両200はデッキ210において車掌室230と喫煙室260とを備えており、車掌室230と喫煙室260とは通路216を挟んで車体幅方向に向い合せ配置されている。デッキ210と客室205とは、デッキ壁212によって仕切られており、デッキ壁212の車体幅方向のほぼ中央部には通路用開口214が形成されている。デッキ壁212には、通路用開口214を開閉可能なデッキ引き戸213が設けられている。客室205には座席207が設置されている。
車両100と車両200は、それぞれの貫通路を連結幌50によって連結されている。したがって、乗客や乗員は、連結幌50を通って車両100のデッキ110と車両200のデッキ210との間を行き来できる。なお、連結幌50は気密構造となっている。貫通路部分には、通常、引き戸等は設けられてない。
各車両100〜400は、その車体が気密構造に構成されている。すなわち、車体を気密構造とすることにより、トンネル内走行時に車外圧力変動が生じても、車内に悪影響を与えることがない。各車両100〜400には、換気装置10〜40がそれぞれ一つずつ設置されている。換気装置10〜40は、それぞれ、車外の新鮮な空気を車内へ供給する給気送風機と、車内の汚損された空気を車外へ排出する排気送風機と、給気送風機および排気送風機を駆動する一台の駆動モータとから構成されている。駆動モータには、その外周に冷却を行うためのケースが設けられており、排気送風機の吸い込み側空気流路の排気がこのケースに導かれて、該排気によって駆動モータが冷却される。
換気装置10〜40を構成する給気送風機と排気送風機は、ほぼ同等の送風性能を有しており、かつ、車外圧力変動に対して送風量変動が少ない高いヘッドを有している。換気装置10〜40は、仕様が同一であって、ほぼ同等の換気性能を有している。また、換気装置10〜40は、編成車両の運行中、連続して換気を行っている。
換気装置10〜40には、それぞれ空調装置60〜90が連結されており、給気送風機によって車外から取り入れられた新鮮空気が空調装置60〜90に送られて、冷やされるか或いは暖められて、調和空気として車内に供給される。なお、この調和空気には、車内の還流空気が混合されている。
車外の新鮮空気は、車体の妻部に開口した給気ダクトから換気装置10〜40の給気送風機によって吸い込まれ、空調装置60〜90に送風される。この新鮮空気は、車内からの還流空気と混合された後、空調装置60〜90によって、冷房時には冷却され、暖房時には暖められて、車内に供給される。
車内の汚損空気は、座席107,207の下部に設けられた排気口、便所150、車掌室230、さらには、喫煙室260を除くデッキ210,110等に設けられた排気口から、車体の床内に設けられた排気ダクトを通じて換気装置の排気送風機に吸い込まれる。排気ダクトを流れる排気の一部は、還流空気として空調装置に送られる。
給気ダクトによって送風される調和空気は、客室105,205の側壁内に設置されている立上げダクトを経て客室内に送風される。また、デッキ110,210では、デッキ部分の側壁内に設置されている立上げダクトを通じて天井部から調和空気が送風される。洗面所140は、その全周を仕切り壁によって仕切られてはいないため、デッキ110へ供給された調和空気が供給される。
便所150は、仕切り壁によって仕切られており、便所引き戸により閉鎖された空間となっている。このことから、デッキ110へ供給された調和空気が便所150内へ供給されるように、便所部分の仕切り壁或いは便所引き戸に通気口が設けられている。
車掌室230は、給気ダクトから分岐したダクトによって調和空気が供給され、客室205と同様に床部分に設置された排気口から、汚損空気を排気ダクトに吸い込む構造となっている。また、運転室も車掌室230と同様な構造となっている。
デッキ引き戸113および213にも、客室105および205からデッキ110および210へ空気を流すための通気口が形成されている。また、デッキ引き戸113および213は、戸袋との間に隙間があることから、この間隙を通じて空気が流れる。
喫煙室260は、便所150と同様に、仕切り壁によって仕切られており、喫煙室引き戸により閉鎖された空間を形成している。喫煙室260の仕切り壁或いは喫煙室引き戸には、デッキ210から調和空気を供給するための通気口が設けられている。喫煙室260においては、換気装置20を構成する排気送風機とは別に設けられている喫煙室用排気送風機55によって、煙や臭いを含む汚損空気が車外へ排出される。喫煙室用排気送風機55の作動によって、仕切り壁或いは喫煙室引き戸に設けられている通気口を通じてデッキ210の空気が吸い込まれ、吸い込まれた空気は喫煙によって生じた煙や臭いとともに車外へ排出される。
喫煙室用排気送風機55は、換気装置20を構成する排気送風機と同様に、編成列車の運行中、連続して送風を行うものであり、かつ、車外圧力変動に対して送風量変動が少ない高ヘッドを有するものである。
図3は、車両100〜400の換気状況を模式的に示した図である。図3によって、本実施例の編成列車の各車両における換気状況を説明する。車両100〜400は、それぞれ換気装置10〜40を備えている。長方形で示した各車体の外から内に向かう矢印は、新鮮空気からなる給気を示しており、円の中に記載された数字が風量(m/min)を示している。また、各車体の内から外に向かう矢印は排気を示しており、円の中に記載された数字が風量(m/min)を示している。
各車両100〜400に設置された換気装置10〜40の換気性能と、換気装置10〜40を構成する給気送風機および排気送風機の送風性能は、前述のように同等となる仕様となっているが、喫煙室260に喫煙室用排気送風機55を設置することに起因して、排気量を車両100〜400毎に変更している。また、先頭車両である車両100,200の乗車定員は、70人に設定されており、その必要換気量は、中間車両である車両200,300よりも少なくてよいことになる。
各車両100〜400における必要換気量の違いおよび喫煙室用排気送風機55を備えたことにより、本実施例では、以下に説明するよう各車両100〜400の給気量および排気量を設定している。まず、中間車両である車両200,300は、乗車定員が100人であって、必要換気量が21.7m/minであり、給気送風機の給気量を必要換気量を上回る22m/minに設定している。また、先頭車両である車両100,400は、乗車定員が70人であり、必要換気量は車両200,300よりも少なくなっているが、給気用送風機の給気量を他の車両の場合と同様に22m/minに設定している。
本実施例の喫煙室260は、定員を4人として構成されている。そして、喫煙室用送風機55の排気量は、定格運転時において、14m/minである。即ち、喫煙室260は、4人用の空間を確保しており、喫煙時に発生する煙や臭いを車外に排気するのに必要な排気量として14m/minを設定している。喫煙室260の排気量は、当然その量を多くすればするほど、煙や臭いの喫煙室外への拡散を抑える効果が増すことになる。しかしながら、喫煙室用排気送風機55の消費電力または騒音の増大を招くことになるため、消費電力や騒音の増大とならないように前記排気量に設定している。また、車両100,200の換気装置10,20を構成する排気送風機への影響およびその駆動モータの冷却能力に影響を与えることを考慮して、駆動モータについて充分な冷却能力が得られるように、前記排気量に設定されている。
車両200は、喫煙室用排気送風機55の排気量と換気装置20の排気送風機の排気量を合わせて29m/minとしている。換気装置20の排気送風機の排気量は、15m/minとしている。換気装置20の排気送風機の排気量は、換気装置20の駆動モータを冷却するのに必要な冷却風量を上回る風量に設定されている。
車両300の排気量は、給気量と同様の22m/minとしている。車両100の排気量は、給気量よりも少ない17m/minとしている。したがって、車両100においては、給気量が22m/minであって、排気量が17m/minとなっているため、給気量と排気量の差、即ち、5m/minの空気は車両100から車両200へ流れる。車両100は、喫煙室260を備えた車両200に連結されており、喫煙室260から出てきた喫煙者が車両100に向かう際に、喫煙者に付着した煙や臭いがデッキ210および110に拡散しても、車両100から車両200への空気の流れによって車両100の客室105への拡散を極力抑えることができる。また、車両100からデッキ210への空気の流れは、最終的に喫煙室260に吸い込まれることになるため、デッキ110および210に拡散した煙や臭いを積極的に喫煙室260に吸い込むために役立つことになる。
車両400は、給気量が22m/minであって排気量が20m/minである。このことにより、車両400は、給気量と排気量との差すなわち2m/minの空気が車両300を経て車両200へ向かって流れることになる。この空気の流れによって、喫煙者が喫煙室260からデッキ210に出た際に、デッキ210に拡散した煙や臭いを喫煙室260内へ吸引することができる。また、デッキ壁212の通路用開口214では、車両400から喫煙室260に向かう空気の流れによって、客室205内への煙や臭いの拡散を抑制することができる。
換気装置10,20,40は、排気送風機の排気量を前述のように、それぞれの送風能力である22m/minよりも少なくするために、各排気送風機に接続された排気ダクトに流路抵抗部材を設けている。即ち、排気ダクトには、客室或いは便所等からの排気がそれぞれに接続された分岐排気ダクトから流入する構成となっている。これらの分岐排気ダクトからの排気が集約された下流側の排気ダクトに、流路面積を狭くする流路抵抗部材を設けている。この流路抵抗部材は、分岐排気ダクトおよび排気ダクト自体の流路抵抗が各車両毎に異なることを想定して、所定の排気量を確保するように、流路抵抗を調整する役目も有している。
本実施例によれば、喫煙室260では、喫煙により生じた煙や臭いを喫煙室用排気送風機55によって、車外へ排気するため、デッキ210およびデッキ110への拡散を抑えることがきる。また、デッキ210またはデッキ110から喫煙室260へ常時空気の流れが生じているため、デッキ210および110に拡散した煙や臭いを喫煙室260へ吸い込むため、客室105および205への拡散を抑えることができる。
喫煙室260を備えた車両200においては、換気装置20の排気送風機と喫煙室用排気送風機55によって排気を行うため、これらの合計の排気送風量が給気送風量を上回らないように、換気装置20の排気送風機への排気風量を低減しなければならない。換気装置20においては給気送風機と排気送風機とが一体の構成となっていることから、排気送風機のみの仕様を変更して排気風量を低減しようとする場合には、編成列車に設置される換気装置10〜40について、異なる仕様の機種を複数準備しなければならず、コスト高となる。本発明の構成によれば、一体構成の換気装置の排気送風機への排気流路となる排気ダクト(当該換気装置とは別体部材として構成可能)に排気風量を減少させる流路抵抗部材を設置するという簡単な構成で、排気風量と給気風量とのバランスを調整している。したがって、編成列車の全車両の換気装置10〜40は、同一仕様で良いため、異なる送風機を組合せる場合に比べてコストを低く抑えることができる。
本発明による構成は、換気装置の給気送風機或いは排気送風機の風量を制御手段によって制御する方式に比べて、構造が簡単であり、制御系に起因するトラブルが発生することもない。
以上、まとめると、本編成列車においては、喫煙室を備えた車両においては、換気装置の排気送風機と喫煙室用排気送風機によって排気を行うことにしているため、合計排気風量が換気装置の給気送風機による給気風量(他の車両から給気を受ける場合には合計給気風量)を上回らないように、排気送風機への排気風量が低減される。また、喫煙室を備えていない車両においては、換気装置の排気送風機へ排気を導く排気流路には、排気風量を減少させる流路抵抗部材が設けられているので、その減少された分の風量を、当該車両から給気が不足する他の車両への給気として送ることができる。即ち、喫煙室を備えていない車両から喫煙室を備えた車両に向かう空気の流れが生じることになり、喫煙者に付着した臭気が喫煙室を備えていない車両への拡散を抑えることができる。
排気風量を減少させる目的で排気送風機のみの仕様を変更するとした場合、編成列車に設置される換気装置について、異なる仕様の機種を複数準備しなければならず、コスト高となる。本編成列車によれば、各換気装置は換気性能がほぼ同等であり、各換気装置の給気送風機と排気送風機との送風性能がほぼ同等であって且つ一体の構成となっていることから、換気装置の排気送風機への排気流路に排気風量を減少させる流路抵抗部材を設置するという簡単な構成で、排気風量と給気風量とのバランスを調整することができる。したがって、編成列車の全車両の換気装置は、同一仕様で良いため、異なる送風機を組合せる場合に比べてコストを低く抑えることができる。このような構成は、換気装置の給気送風機或いは排気送風機の送風量を制御手段によって制御する方式に比べて、構造が簡単であり、前記制御系に起因するトラブルが発生することもない。
この編成列車において、喫煙室を車両のデッキ部に設置し、仕切壁と出入扉とを設けた構成とするときには、デッキ部では、常に喫煙室へ向って空気が流れているため、喫煙した乗客に着いた臭気を喫煙室の出入口部分で払うことができる。また、デッキ部に喫煙室を設置することにより、喫煙室で喫煙した乗客が客室へ戻る際に、客室からデッキ部への空気の流れが生じていることから、デッキ仕切りを通過する際に前記乗客に付着した臭気を払うことになり、客室内への臭気の持込を抑制することができる。
また、前記実施例においては、車両100から車両200へ空気の流れを起こし、かつ、車両400から車両200へ空気の流れを起こして、車両200の喫煙室からの煙や臭いが他の車両へ拡散するのを抑えた構成となっている。しかし、喫煙室260の定員を少なくし、喫煙室用排気送風機55の排気量を少なくして、喫煙室260を有した車両200の換気装置20を構成する排気用送風機の排気流路にのみ流路抵抗部材を設置して、他の車両の排気量を変更せずに(即ち、他の車両からの給気を受けることなく、当該車両200内のみで給排気量を賄う)、構造の簡略化を図ることも考えられる。
本発明による編成列車の実施例1を示す模式図である。 図1に示す編成列車において、連結車両の車端部に設けられているサービスエリアを示す平面図である。 本発明による編成列車の各車両の換気状況を模式的に示す図である。
符号の説明
10,20,30,40 換気装置 50 連結幌
55 喫煙室用排気送風機 60,70,80,90空調装置
100,400 車両(先頭車両) 200,300 車両(中間車両)
105,205 客室 107,207 座席
110,210 デッキ 112,212 デッキ壁
113,213 デッキ引き戸 114,214 通路用開口
115 側出入り口 116,216 通路
140 洗面所 150,350 便所
230 車掌室 260喫煙室

Claims (3)

  1. 気密構造の車体からなる車両を複数連結した編成列車であって、
    前記各車両は、車内禁煙として利用されており、
    前記各車両は、給気送風機と排気送風機とからなる一台の換気装置をそれぞれ備えており、
    前記換気装置は、前記編成列車の運行中、前記各車両の換気を連続して行うものであり、
    前記各車両の前記換気装置の換気性能はいずれもほぼ同等であり、
    前記各換気装置の前記給気送風機と前記排気送風機とは、一台の駆動モータによって駆動されているとともに、両送風性能がほぼ同等であり、
    前記編成列車のうちの少なくとも一つの前記車両は仕切り壁或いは喫煙室引き戸により閉鎖された喫煙室を備えており、
    前記喫煙室は、当該車両内の空気が前記仕切り壁或いは前記喫煙室引き戸に設けられる通気口から流入可能に構成されており、
    前記喫煙室を備えた前記車両には、当該喫煙室内の空気を車外へ排気する喫煙室用排気送風機が設置されており、
    前記喫煙室を備えた前記車両に備わる前記換気装置の前記排気送風機へ排気を導く排気流路に、排気風量を減少させる流路抵抗部材を設けて、
    前記喫煙室を備えていない前記車両に備わる前記換気装置の前記排気送風機へ排気を導く排気流路には、当該車両から前記喫煙室を備えた前記車両へ給気を行うように、排気風量を減少させる流路抵抗部材を設けて、
    前記喫煙室を備えた前記車両における前記換気装置の前記排気送風機と前記喫煙室用排気送風機の合計排気風量が、前記喫煙室を備えた前記車両における前記換気装置の前記給気送風機の給気風量と前記喫煙室を備えていない前記車両から前記喫煙室を備えた前記車両への給気風量の合計給気風量を上回らないようにする
    ことを特徴とする編成列車。
  2. 請求項1に記載の編成列車において、
    前記喫煙室は、周囲を仕切壁によって囲うとともに前記仕切壁に出入口を設け、かつ、該出入口に出入扉を設けた構成となっており、
    前記喫煙室は、当該車両のデッキ部に設置されている、
    ことを特徴とする編成列車。
  3. 請求項1に記載の編成列車において、
    前記駆動モータは、前記排気送風機の吸込み側排気によって冷却されており、
    前記換気装置の前記排気送風機の排気風量は、前記駆動モータの冷却に必要な風量以上とした、
    ことを特徴とする編成列車。
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