JPH11351635A - 分煙装置及びその方法 - Google Patents

分煙装置及びその方法

Info

Publication number
JPH11351635A
JPH11351635A JP16023098A JP16023098A JPH11351635A JP H11351635 A JPH11351635 A JP H11351635A JP 16023098 A JP16023098 A JP 16023098A JP 16023098 A JP16023098 A JP 16023098A JP H11351635 A JPH11351635 A JP H11351635A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
outlet
curtain
smoke
room
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16023098A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiro Ikegami
義博 池上
Taketoshi Hirayama
武俊 平山
Shunji Harada
俊二 原田
Osamu Ono
治 小野
Satoshi Sugaya
智 菅谷
Yasuyoshi Kuroda
恭良 黒田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
All Nippon Airways Co Ltd
Original Assignee
All Nippon Airways Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by All Nippon Airways Co Ltd filed Critical All Nippon Airways Co Ltd
Priority to JP16023098A priority Critical patent/JPH11351635A/ja
Publication of JPH11351635A publication Critical patent/JPH11351635A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ventilation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 喫煙席から禁煙席へのタバコ煙等を含んだ空
気の流れを遮断し、禁煙席の空気の清浄さを保ち、室内
全体の空気の循環を図る。 【解決手段】 室内に設けた複数の吹き出し口から空気
を吹き出しエアカーテンを形成し、異なるエアカーテン
によって形成される隣り合う空気渦の隣接面の空気の流
れであるエアカーテンが吹き出し口から空気を吹き出す
ことによって形成されたエアカーテンとによって喫煙席
から禁煙席へのタバコ煙等を含んだ空気の流れを遮断す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室内の分煙装置、
さらに詳しくはエアカーテンを用いて室内の空気の流れ
を制御する分煙装置に関し、特に複数のエアカーテンを
組み合わせて分煙効果を向上させる分煙装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】昨今、オフィス、列車及び航空機におい
て喫煙者とのよりよい共存を考えた分煙対策といったこ
とが求められている。特に問題となることは喫煙者によ
るタバコ煙をどのように処理するかということである。
その対策として室内で空気を吹き出しタバコ煙を含んだ
空気を室内の所定の場所へ送り室外に排出する分煙装置
がオフィス等で使用されている。空気の吹き出しの方法
としては室内の床に設けた吹き出し口から空気を室内に
吹き出し天井の穴から吸い込む。この場合、空気が床か
ら天井へとほぼ垂直に真っ直ぐに流れる。そのため、タ
バコ煙を含んだ空気は吹き出し口から吹き出した空気と
共に天井へ運ばれ、天井の穴から室外へ出される。ま
た、天井に吹き出し口を設け再び天井の穴から吸い込ん
だり、壁の穴から吸い込んだりする構造がある。しか
し、このような構造の場合であっても空気を吸い込む穴
に全てのタバコ煙が吸い込まれず、穴の回りで拡散し、
室内で循環することになれば十分な分煙対策も難しくな
る。
【0003】また、単一のエアカーテンを用いての分煙
対策も行われている。図5は従来の単一のエアカーテン
を用いた航空機の分煙装置である。喫煙席31で発生し
たタバコ煙は初期の段階では天井に向かって上がって行
く。そのためタバコ煙の一部は喫煙席31と客室の天井
37との間に設けた排気口34に入る。排気口34に入
ったタバコ煙についてはそのままダクト35を通り、主
ダクト36まで送られ主ダクト36から客室外へ排出さ
れるが、大部分のタバコ煙は客室内30に留まってい
る。
【0004】吹き出し口33から床面上に向けて所定の
圧力で出される空気がエアカーテン38を形成し、床面
39の近傍で二方向に分かれる。一方の空気は禁煙席3
2の床を通り流れて行く。他方の空気は喫煙席31の床
面39上を通り客室内30の壁面60に沿って上昇し、
喫煙席31と客室の天井37の間で円弧を描く空気渦を
発生する。このときに客室内30に留まっていた大部分
のタバコ煙も一緒に円弧を描くように流れ、吹き出し口
33から吹き出している空気と合流しエアカーテン38
を形成し、同様の空気の流れの経路をたどり喫煙席31
で空気渦による空気の循環が行われる。しかし、タバコ
煙を含んだ空気がエアカーテン38を形成し床面39の
近傍で二方向に分かれることになるので、禁煙席32の
床面39上を流れタバコ煙が禁煙席32に入り込むとい
う現象が生じる。このように単一のエアカーテンで喫煙
席31から禁煙席32へのタバコ煙を含んだ空気の流入
を十分に遮断することは難しい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の発明
は、喫煙席からのタバコ煙を含んだ空気の流れを遮断
し、禁煙席の空気の清浄さを保ち、室内全体の空気の循
環を図る分煙装置を提供することを目的とする。
【0006】請求項2記載の発明は、二つのエアカーテ
ン即ち吹き出し口より形成されるエアカーテンと隣り合
う空気渦の隣接面に形成されるエアカーテンとを形成す
る分煙方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は隣
接する空気渦の間で形成されるエアカーテンを形成する
具体的な分煙装置の構成を示す。請求項1記載の発明は
室内の座席の並びに沿うように複数個の空気の吹き出し
口を設け、吹き出し口の空気の吹き出し角度を複数のエ
アカーテンが隣り合う空気渦を発生できるように設定
し、吹き出し口より空気を吹き出しエアカーテンを形成
し空気渦を発生させ、室内を循環する空気を排出するた
めの排出口を設けた分煙装置である。本発明の分煙装置
では少なくとも二つのエアカーテンによりエアカーテン
の間に複数の空気渦を発生させ、空気渦の隣接面の空気
の流れでエアカーテンを形成するものである。
【0008】具体的な構成としてはオフィス或いは乗り
物の室内のような閉空間においては、室内の横方向にお
いて天井に複数個、例えば二つの空気の吹き出し角度が
異なる吹き出し口を設け下方気流によるエアカーテンを
生成し、それぞれのエアカーテンを形成する空気がエア
カーテンの終端近傍である床面近傍で左右に分かれ、室
内に計4個の空気渦が発生する。結果的には二つのエア
カーテンの間の隣接し合う二つの空気渦の隣接面で天井
に向かう上向きの二つの空気の流れが発生し、タバコ煙
を含む空気の流れを遮断するエアカーテンとしての機能
を発揮するものである。この場合には天井に向かうエア
カーテンが空気渦の隣接面に形成されるが、例えば床面
に空気を吹き出す吹き出し口を設け上方気流によるエア
カーテンを形成すれば、床面に向かうエアカーテンが空
気渦の隣接面に形成される。さらに喫煙席を循環する空
気渦についてはタバコ煙を含んだ空気であるため室内に
留めず室外に排出することが望ましい。そのため喫煙席
の上方に排出口を設けタバコ煙を含んだ空気を排出し室
内の清浄さを保つものである。ただし、排出口は必ずし
も室内の上方に設ける必要はなく、壁面あるいは室内の
下方である床面上に設けることもできる。床面に設ける
場合には空気渦が床面を通過するときを利用して排出口
から室外に排出するものであり、ファンや調節バルブを
併用することで排出量を調整できる。具体的には、請求
項1記載の発明は、室内に配置された複数の座席と、該
座席の並びに沿う方向に配置した複数の空気の吹き出し
角度が異なる吹き出し口と、室内を循環する空気を室外
へ排出するため前記室内に設けられた排気口とを有し、
前記吹き出し口から吹き出される空気により形成される
複数のエアカーテンと、各々のエアカーテンの終端近傍
で折り返す空気の流れにより発生する空気渦の内二つの
エアカーテンの間に位置する複数の隣り合う空気渦の隣
接面で形成されるエアカーテンとを有することを特徴と
する分煙装置を提供するものである。
【0009】請求項2記載の発明は、特に吹き出し口か
ら吹き出される空気により形成されるエアカーテンの他
にもう一つの空気渦により得られるエアカーテンを用い
てタバコ煙を含んだ空気の禁煙席へ流れを遮断する分煙
方法を提供するものである。つまり室内の喫煙席と禁煙
席の間に二つのエアカーテンを立て喫煙席から禁煙席へ
の空気の流れを遮断する方法を示すものである。このよ
うに室内に二つのエアカーテンを設けることにより一つ
のエアカーテンを設けた場合に比べ禁煙席の空気中のタ
バコ煙の濃度を大幅に減らすことができる。具体的に
は、請求項2記載の発明は喫煙席と禁煙席の間で二つの
エアカーテンが空気渦を発生できるように設定された室
内に設けられた複数の空気の吹き出し角度が異なる吹き
出し口により空気を吹き出しエアカーテンを形成し、該
エアカーテンの終端近傍で折り返す空気の流れにより複
数の隣り合う空気渦を発生し、異なるエアカーテンによ
り発生する隣り合う空気渦の隣接面がエアカーテンを形
成することを特徴とする分煙方法となる。二つのエアカ
ーテンを形成する装置としても捉えることができその場
合には、複数の空気の吹き出し角度が異なる吹き出し口
から吹き出した空気により形成される複数のエアカーテ
ンと、各々のエアカーテンの終端近傍で折り返す空気の
流れにより発生する空気渦の内二つのエアカーテンの間
に位置する複数の隣り合う空気渦の隣接面で隣り合う空
気渦の空気の流れが同方向のエアカーテンとを有するこ
とを特徴とする分煙装置となる。このように二つのエア
カーテンによりタバコ煙等を含む空気を遮断して室内の
分煙を図るために、従来のエアカーテンを形成するため
の吹き出される空気の風圧に比べ、本発明による吹き出
し口から吹き出される空気の風圧は大幅に減じることが
できる。そのため室内にいる人体に与える風圧の影響を
大幅に減らすことができる。
【0010】本発明の分煙装置の構成を航空機に適用す
ると、構成としては航空機客室内に配置された複数の座
席と、該座席の並びに沿う方向に配置した複数の空気の
吹き出し角度を変えた吹き出し口と、前記航空機客室を
循環する空気を客室外へ排出するため航空機の天井近傍
に設けた排出口とを有し、前記吹き出し口から吹き出さ
れる空気により形成される複数のエアカーテンと、各々
のエアカーテンの終端近傍で折り返す空気の流れにより
発生する空気渦の内二つのエアカーテンの間に位置する
複数の隣り合う空気渦の隣接面で形成されるエアカーテ
ンとを有することを特徴とする分煙装置となる。また航
空機客室内の分煙方法として捉えると、航空機客室内に
複数の空気の吹き出し角度を変えた吹き出し口により空
気を所定の圧力で吹き出し複数のエアカーテンを形成
し、該エアカーテンの終端近傍で折り返す空気の流れに
より複数の隣り合う空気渦を発生し、隣り合う空気渦の
隣接面がエアカーテンを形成することを特徴とする分煙
方法となる。
【0011】航空機に本発明の分煙装置の吹き出し口を
取り付ける場合も実質的にはオフィス等の客室内と同様
な構造となる。客室内の座席の横方向(航空機の横断方
向)では、例えば天井の中央に設けられた荷物入れを中
心に対称な位置に吹き出し口を二箇所に設け、客室内の
座席の縦方向(航空機の長手方向)と客室内に設けられ
た吹き出し口の並びを略平行にする。航空機の横断方向
の右側あるいは左側の座席(喫煙席)のいずれか一方に
排煙装置である排出口を設ける。排出口の設置場所は特
に限定されないが、タバコ煙は上昇するため喫煙者が座
る座席より上部に設置することが望ましい。従って、排
出口は座席(右側あるいは左側)と座席の上部の天井と
の間に設置するとすることもできる。排出口からのダク
トは主ダクトにつながっており、タバコ煙を客室外へ排
出できるようになっている。
【0012】基本的にはそれぞれの吹き出し口から空気
を吹き出し、エアカーテンを形成することになり、この
エアカーテンにより空気渦を発生できるように空気を吹
き出す吹き出し口の角度を設定できればよい。そのため
吹き出し口の吹き出し角度については、一方の吹き出し
口の空気の吹き出し角度(空気が吹き出す角度)が0゜
(室内の床面に対して直角)であれば、他方の吹き出し
口の空気の吹き出し角度は30゜から45゜(室内の床
面に対する垂線に対して30゜から45゜)が好まし
く、一般的に45゜が最も最適な角度となる。但し、一
方の吹き出し口の空気の吹き出し角度を0゜に固定する
必要はない。その場合には他方の吹き出し口の空気の吹
き出し角度も30゜から45゜になるとは限らない。特
に角度の設定については異なるエアカーテンにより発生
する隣り合う空気渦の隣接面に形成されるエアカーテン
が禁煙席に入り込まないことを条件に設定しなければな
らない。エアカーテンが禁煙席にはいることになればタ
バコ煙を含んだ空気が禁煙席に入り込むことになるため
エアカーテンを用いての分煙効果が失われることになる
からである。また単に吹き出し口の吹き出し角度を調節
するだけではなく、一方の吹き出し口を客室内の天井に
平行に移動し、他方の吹き出し口の空気の吹き出し角度
を所定の角度に設定する(例えば30゜以下に設定)こ
とにより空気渦を発生することも可能である。このよう
に種々の方法により客室内の大きさに適合した十分な分
煙を行えるようにエアカーテンを形成し空気渦を発生さ
せることが必要である。以上の説明では、タバコ煙を含
む空気の分煙ということを中心に述べたが、特にタバコ
煙を含む空気の分煙ということに限らずあらゆる煙、臭
いの遮断について適用できる。
【0013】
【発明の実施の形態】(例1)以下、本発明の実施の形
態をオフィス等に適用した場合を図面に基づいて説明す
る。図1は本発明の実施の形態を示す分煙装置を備えた
オフィスの断面図である。図1に基づいてオフィス内の
構成を説明する。オフィス内29の床面28には図1の
左右方向に排気口22が設けられている。排気口22の
手前にはタバコ煙等を含んだ空気をオフィスから排出す
るための調整バルブ26及びファン27が取り付けられ
ている。天井17の中央部にはエア供給口21が設けら
れている。エア供給口21は空気を吹き出すためのコン
プレッサー等(不図示)に接続されている。エア供給口
21からエア供給口21を中心に対称な位置に配置され
た吹き出し口23に通じている。吹き出し口23に空気
を送る通路となる吹き出し部23aはエア供給口23の
下に設置された箱20で支持されている。エア供給口2
1から吹き出し口23の間にはオフィスに入る空気の風
量を調整するための調整バルブ26が設けられている。
右側の吹き出し口23は吹き出し部23aに伸縮ダクト
23bを取り付けることによって天井17に平行に吹き
出し口23を左右方向に移動することができる。それに
よって右側の空気の吹き出し位置を調節することができ
る。左側の吹き出し口23は空気の吹き出し角度が調整
できるように箱20の端部にヒンジ25が取り付けら
れ、ヒンジ25にガイド板24が回転できるように取り
付けられている。ガイド板24の端面が吹き出し口23
に取り付けられ、吹き出し口23を任意の角度に設定し
空気の吹き出し角度を決定することができる。つまり図
1に示すように吹き出し部23aと吹き出し口23とを
アコーディオン式ダクト23cで連結し任意の角度に設
定できるようになっている。
【0014】図1の右側でタバコをはじめとする各種煙
や臭いが発生する場合のオフィス内29の空気の流れに
ついて説明する。図1の矢印に従って空気がエア供給口
21を通りそれぞれの吹き出し口23からオフィス内2
9に空気が吹き込まれる(下方気流)。図1の右側の空
気の流れは右側の吹き出し口23から吹き出される空気
による。吹き出し口23から吹き出された空気はエアカ
ーテン19を形成する。エアカーテン19の終端近傍で
ある床面28の近くで空気の流れが分かれる。一方は床
面28に沿ってオフィス内29の右側を流れ壁面18に
沿って上昇する。但しその内一部の空気は排気口22を
通してオフィス外へ排出される。排気口22はファン2
7のスピードや調節バルブ26の開度で排気量を調節で
きる。上昇した空気は天井17近傍で左側に曲がり右側
の吹き出し口23から吹き出す空気と合流し同様の循環
経路をたどり空気渦を発生する。所定の角度に設定され
た左側の吹き出し口23から空気が吹き出しエアカーテ
ン15を形成する。エアカーテン15の終端近傍で空気
の流れが分かれる。一方の空気の流れは床面28に沿っ
て流れ壁面18に沿って上昇し天井17近傍で右に曲が
り左側の吹き出し口23から吹き出す空気と合流し同様
の循環経路をたどり空気渦を発生する。但し床面28を
沿って空気が流れる際に一部の空気は排気口22からオ
フィス外へ排出される。他方の空気の流れは床面28に
向かい床面28に沿って流れ、右側の吹き出し口23か
ら吹き出し床面28に沿って流れる空気と合流する。
【0015】更なる空気の流れは右側の吹き出し口23
から吹き出した他方の空気の流れと衝突する。双方の衝
突した空気は行き場がなくなり上方へ流れる。その内、
左側の吹き出し口23から吹き出した空気の一部は箱2
0の下方で循環し空気渦を発生する。上方へ流れる空気
は右側の吹き出し口23から吹き出した他方の空気の流
れと隣接面を形成し、隣接面では双方の空気の流れが天
井17に向かいエアカーテン55を形成し、図1の右側
で発生したタバコ煙等を含む空気を遮断する。これによ
り図1の左側の空気の清浄さを保つことができる。ま
た、図1の右側の空気についても左側の吹き出し口23
から吹き出す空気が吹き込むことにより(エアカーテン
15により)、排気口22からタバコ煙等を含む空気を
排出して清浄さの向上が図られる。このようにオフィス
の大きさ及び左側の吹き出し口23の空気の吹き出し角
度によりエアカーテン15がエアカーテン55の下方に
形成され右側のタバコ煙等を含む空気を排気口22に押
し出す働きをする場合もある。左側の吹き出し口23の
空気の吹き出し角度は所定の角度としてあるが、45°
に限定されずオフィスの大きさや右側の吹き出し口23
の移動量によって決定されることになる。
【0016】(例2)次に本発明の実施の形態を航空機
等の乗り物の客室に適用した場合を図面に基づいて説明
する。図2は本発明の実施の形態を示す分煙装置を備え
た客室内の断面図である。図4は室内に本発明の分煙装
置の吹き出し口を取り付けた状況を示す平面図である。
図2及び図4に基づいて客室内10の構成を説明する。
客室内10の床面13には座席として禁煙席5及び喫煙
席4が配置してある。中央及び左側には禁煙席5が、右
側には喫煙席4が配置してある。客室の天井12の中央
部分の荷物入れ9を中心に対称な位置に吹き出し口3が
設けられている。吹き出し口3は本発明の実施の形態に
おいては通路14と対応する位置で、左右側の座席に接
近した位置に設置されている。図4に示すように横方向
に複数設けられた吹き出し口3は喫煙席4及び禁煙席5
に沿って縦方向に伸びている。吹き出し口3は空気を吹
き出すためのコンプレッサー等(不図示)に接続されて
いる。吹き出し口3からは所定の圧力がかかった空気が
吹き出される。客室の天井12と喫煙席4との間の荷物
入れ11の下方にダクト7の排気口7aが設けられてい
る。ダクト7は主ダクト6に接続されている。本発明の
実施の態様では一方の吹き出し口3の吹き出し角度が0
゜であり、他方の吹き出し口3の吹き出し角度が45゜
に設定されている。これはエアカーテン1により発生す
る空気渦とエアカーテン2により発生する空気渦の隣接
面が禁煙席5に入らないことを条件にそれぞれの角度は
設定したものである。
【0017】次に分煙装置がどのように作動するか説明
する。各吹き出し口3から所定の圧力で空気が客室の床
面13に向けて吹き出す(下方気流)。喫煙席4のタバ
コ煙は一般に空気より軽量であるため客室の天井12に
向かって上昇して行く。上昇して行くタバコ煙の中には
直接、排気口7aに入り、ダクト7を通り主ダクト6に
到達し客室外へ排出されるものもある。
【0018】図2の右側の吹き出し口3から吹き出し角
度0゜で床面13に空気が吹き出す。吹き出し口3から
所定の圧力で空気が吹き出しエアカーテン1を形成する
ことになる。空気はエアカーテン1を形成し床面13に
向い、エアカーテン1の終端近傍で空気の流れる方向が
二方向に分かれる。一方の空気の流れとしては、喫煙席
4の床面上13を通り、喫煙席4の客室内10の壁面5
9に沿って上昇する。この壁面59より喫煙席4に沿っ
て空気が上昇するときにはタバコ煙を含んでいる。空気
はこのまま上昇を続け喫煙席4と客室の天井12の間に
設置された排気口7a近傍に到達する。ここまで上昇し
てきた空気は、この位置でさらに二つの方向に分かれ
る。一つの方向としては排気口7aに向かい排気口7a
に入り、ダクト7を通り主ダクト6へ到達し客室外で排
出される。もう一つの方向としては喫煙席4と客室の天
井12の間を円弧を描きながら吹き出し口3から吹き出
す空気と合流し再び同様の循環経路をたどり空気渦を発
生する。このように喫煙席4ではタバコ煙を含む空気が
循環することになるが、循環する空気も一部は排気口7
aより外へ排出し、吹き出し口3からは外からの新しい
空気を取り入れているため喫煙席4の空気の清浄をも行
われている。
【0019】次に、図2の左側の空気の流れについて説
明する。図2の左側の吹き出し口3の吹き出し角度は4
5゜に設定してある。吹き出し口3から吹き出した空気
はエアカーテン2を形成し二つの空気の流れ(二つの空
気渦)を発生する。はじめに客室内10の左側の禁煙席
5のまわりに生じる空気の流れについて説明する。左側
の吹き出し口3から吹き出した空気は中央の禁煙席5の
床面上に向かい、エアカーテン2を形成する。吹き出さ
れた空気は中央の禁煙席5の床面近傍であるエアカーテ
ン2の終端近傍で二方向に分かれる。一方の空気は中央
の禁煙席5の床面13より左側の通路14の床面13を
通り、客室内10の左側の禁煙席5を下から横切るよう
に上昇する。上昇した空気は禁煙席5と客室の天井12
との間で円弧を描くように流れ、左側の吹き出し口3か
ら吹き出される空気と合流する。合流した空気は再び同
様の循環経路をたどり空気渦を発生する。
【0020】中央の禁煙席5のまわりに生じる空気の流
れは、まず左側の吹き出し口3から吹き出した空気は右
側の方向である中央の禁煙席5の床面13上に流れる。
空気は中央の禁煙席5の床面13上から右側の通路14
の床面上へ流れようとする。しかし、隣には右側の吹き
出し口の吹き出し角度0゜で吹き出す空気が通路の床面
上を流れ、中央の禁煙席5の床面13上に向かってく
る。そのため、左側の吹き出し口3の吹き出し角度45
゜からの空気と右側の吹き出し口3の吹き出し角度0゜
の空気が衝突し、それぞれの空気は行き場が無くなり衝
突点で真上にそれぞれ上昇するため空気渦の隣接面が生
じる。隣接面では双方の空気の流れが天井に向かって同
一であるためエアカーテン8を形成する。左側の吹き出
し口3の吹き出し角度45゜からの空気は禁煙席5と客
室の天井12に設けられた荷物入れ9との中間位置まで
上昇し横に(客室左側へ)円弧を描きながら流れる。流
れた空気は吹き出し口3の吹き出し角度45゜から吹き
出す空気と合流し、再び同様の循環経路をたどり空気渦
を発生する。一方、右側の吹き出し口3の吹き出し角度
0゜から吹き出す空気は上昇を続け、客室の天井12近
傍で円弧を描き、右側の吹き出し口3の吹き出し角度0
゜から吹き出す空気と合流し、再び同様の循環経路をた
どり空気渦を発生する。
【0021】図2に示すように航空機の客室の横断方向
には四つの空気渦が発生し、エアカーテン1とエアカー
テン2の間に生じる二つ空気渦により形成される上昇す
る空気の流れであるエアカーテン8がエアカーテン1と
によって喫煙席4から流れ出るタバコ煙を含んだ空気の
禁煙席5側への流入を遮断することになる。さらに、タ
バコ煙を含む空気は客室内10の排気口7aから客室外
へ排出され、吹き出し口3から航空機外等から取り入れ
た新しい空気が客室内10に吹き込むため、喫煙席4側
の空気渦も本発明の構造より清浄さの向上も図られるこ
とになる。
【0022】(例3)図3は本発明の他の実施の形態を
示す分煙装置を備えた客室内の断面図である。図3に示
す例3では吹き出し口53を床面13に設け、床面13
から天井12へ向けて吹き出し口53より空気を吹き出
しエアカーテン51、52を形成する構成である。一方
の吹き出し口53では床面13から天井12へ向けて空
気が吹き出しエアカーテン51を形成し二つの空気渦が
発生する。一方の空気渦は図3の右側の喫煙席4で円弧
を描くように循環する。ここではタバコ煙を含む空気が
空気渦をなしており、空気渦の一部は排気口7aに入り
ダクト7及び主ダクト6を介して航空機の外に排出され
る。他方の空気渦は通路上で循環する。一方、他方の吹
き出し口53では床面13から天井12へ向けて空気が
吹き出しエアカーテン52を形成し二つの空気渦を発生
する。一方の空気渦は図3の左側の禁煙席5を囲むよう
に循環し、他方の空気渦は中央の禁煙席5を囲むように
循環する。エアカーテン51、52を形成する吹き出し
口の空気の吹き出し角度については例2と同様にそれぞ
れ異なるように設定する。例えば、エアカーテン51を
形成する吹き出し口53の空気の吹き出し角度は0゜と
し、エアカーテン52を形成する吹き出し口53の空気
の吹き出し角度は45゜とする。但し、例3においても
エアカーテン51により発生する空気渦とエアカーテン
52により発生する空気渦の隣接面が禁煙席5に入らな
いことを条件にそれぞれの空気の吹き出し角度は設定さ
れる。
【0023】特に例3においてもエアカーテン51によ
る空気渦とエアカーテン52による空気渦が隣り合い隣
接面でエアカーテン54を形成している。例3のエアカ
ーテン54は例2とは異なり天井12から床面13への
空気の流れとなる。このエアカーテン54とエアカーテ
ン51の二つのエアカーテンで喫煙席4から流れるタバ
コ煙を含んだ空気が禁煙席に流れるのを遮断する。基本
的な効果は例2と同じである。但し、例3のように空気
の吹き出し口を床面13に設けることによりはじめにエ
アカーテン51、52により空気を天井12に向けて上
昇させるため、タバコ煙を含んだ空気を容易に排気口7
aから排出することができる。
【0024】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、客室内に
簡易な設備で喫煙席から禁煙席へのタバコ煙等を含む空
気の流れを十分に遮断することができ、禁煙席の快適さ
を保てる。特に本発明の二つのエアカーテンによれば一
つのエアカーテンによる分煙に比べ大幅に禁煙席での空
気中のタバコ煙等の濃度の低下を図れる。また従来、分
煙効果を高めるためにはエアカーテンを形成する空気の
風圧を高めることにより対処していたが、本発明による
二つのエアカーテンを利用する分煙装置ではエアカーテ
ンの風圧を低くしても十分にその効果を達成することが
できる。また排煙装置である排出口を利用することによ
り喫煙席の空気の清浄さの向上を図ることができる。
【0025】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明によるタバコ煙等を含む空気を遮断するための
二重のエアカーテンの形成方法を示すものである。この
方法であれば、複数の空気の吹き出し口を利用して容易
に、タバコ煙等を含む空気を遮断するのに多大な効果を
有する新たなエアカーテンを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施の形態を示す分煙装置を備
えたオフィスの断面図である。
【図2】図2は本発明の実施の形態を示す分煙装置を備
えた客室内の断面図である。
【図3】図3は本発明の他の実施の形態を示す分煙装置
を備えた客室内の断面図である。
【図4】図4は室内に本発明の分煙装置の吹き出し口を
取り付けた状況を示す平面図である。
【図5】図5は従来の単一のエアカーテンを用いた分煙
装置である。
【符号の説明】
1、2、8 エアカーテン 3 吹き出し口 4 喫煙席 5 禁煙席 7a 排気口 10 客室内 12 客室の天井
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅谷 智 埼玉県大宮市堀崎町1122−2−501 (72)発明者 黒田 恭良 神奈川県横浜市都筑区南山田2−18−2− 403

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室内に配置された複数の座席と、該座席
    の並びに沿う方向に配置した複数の空気の吹き出し角度
    が異なる吹き出し口と、室内を循環する空気を室外へ排
    出するため前記室内に設けられた排気口とを有し、前記
    吹き出し口から吹き出される空気により形成される複数
    のエアカーテンと、各々のエアカーテンの終端近傍で折
    り返す空気の流れにより発生する空気渦の内二つのエア
    カーテンの間に位置する複数の隣り合う空気渦の隣接面
    で形成されるエアカーテンとを有することを特徴とする
    分煙装置。
  2. 【請求項2】 室内に設けられた複数の空気の吹き出し
    角度が異なる吹き出し口により空気を吹き出しエアカー
    テンを形成し、該エアカーテンの終端近傍で折り返す空
    気の流れにより複数の隣り合う空気渦を発生し、異なる
    エアカーテンにより発生する隣り合う空気渦の隣接面が
    エアカーテンを形成することを特徴とする分煙方法。
JP16023098A 1998-06-09 1998-06-09 分煙装置及びその方法 Pending JPH11351635A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16023098A JPH11351635A (ja) 1998-06-09 1998-06-09 分煙装置及びその方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16023098A JPH11351635A (ja) 1998-06-09 1998-06-09 分煙装置及びその方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11351635A true JPH11351635A (ja) 1999-12-24

Family

ID=15710528

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16023098A Pending JPH11351635A (ja) 1998-06-09 1998-06-09 分煙装置及びその方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11351635A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009034204A (ja) * 2007-07-31 2009-02-19 Satoru Tabata 非喫煙者保護システム
JP2012013264A (ja) * 2010-06-29 2012-01-19 Japan Tobacco Inc 喫煙空間の局所換気方法
CN106918110A (zh) * 2015-12-24 2017-07-04 王俊杰 具有贯流式风轮的空气幕
CN113714518A (zh) * 2021-08-30 2021-11-30 威斯坦(厦门)实业有限公司 一种3d打印机用高温烟尘排出系统

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009034204A (ja) * 2007-07-31 2009-02-19 Satoru Tabata 非喫煙者保護システム
JP2012013264A (ja) * 2010-06-29 2012-01-19 Japan Tobacco Inc 喫煙空間の局所換気方法
CN106918110A (zh) * 2015-12-24 2017-07-04 王俊杰 具有贯流式风轮的空气幕
CN113714518A (zh) * 2021-08-30 2021-11-30 威斯坦(厦门)实业有限公司 一种3d打印机用高温烟尘排出系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2678168B2 (ja) 換気システムおよび汚染された空気を除去する方法
TWI395872B (zh) At the same time supply row ventilation fans and air conditioning devices
US6189831B1 (en) Noren-type separating apparatus for separating a smoking area and a non-smoking area in an airliner with respect to cigarette smoke
JP5853095B2 (ja) 分煙システム、分煙方法および分煙用還流装置
JP4718909B2 (ja) 換気機能を備えるブース
JPH11351635A (ja) 分煙装置及びその方法
JP2003095093A (ja) 鉄道車両用空調システム
JP2009052276A (ja) 防臭機能付きトイレ室
JP5049746B2 (ja) 鉄道車両
JP3051854B2 (ja) 気流偏倚型の客室内の分煙装置及び分煙方法
JPH07186948A (ja) 車両用空調ダクト構造
JP2006003058A (ja) 空気清浄機付喫煙所
JP2018054244A5 (ja)
JPH11216322A (ja) 空気清浄装置
JP3051855B2 (ja) 気流壁型の客室内の分煙装置及び分煙方法
JP3197497B2 (ja) 負圧型室内分煙機構及び航空機内喫煙ブース
JPH1159597A (ja) 分煙装置
JP5238758B2 (ja) 喫煙空間の局所換気方法
JP2002206779A (ja) 空気清浄装置
JP4080037B2 (ja) 交通機関の分煙装置
JP3958649B2 (ja) 分煙室
JPH10176857A (ja) 竜巻発生機構並びにこれを利用した竜巻式喫煙ブース及び航空機内の竜巻式喫煙ブース
JP5214957B2 (ja) 編成列車
WO2015136691A1 (ja) 分煙システム及び分煙方法
JP3206893B2 (ja) 旅客機内の分煙装置及び分煙方法