JP5214902B2 - 鋼矢板を用いた鋼・コンクリート合成床版および合成床版橋 - Google Patents

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Description

本発明は、道路や鉄道などに用いられる、路面を構成する鋼矢板を用いた鋼・コンクリート合成床版および合成床版橋ならびに施工方法に関するものである。
従来、床版または床版橋に使用される版体としては、(1)RC床版、(2)PC床版、(3)鋼・コンクリート合成床版、(4)鋼床版の4種類が用いられている。
前記(1)のRC床版は、鉄筋とコンクリートで構成される床版で、コンクリート打設時に型枠や支保工が必要となり、工事中の桁下空間の占有が必要になる。この問題を解決するため、プレキャストのものもあるが、RC床版は、自重が重く、工場から現地の輸送効率が悪いことや、設置のために大型のクレーンが必要になるなどの問題がある。また、耐久性の面ではPC床版、合成床版よりも劣る場合が多い。
前記(2)のPC(プレストレストコンクリート)床版は、RC床版と同じく、コンクリートと鋼材から構成されるが、コンクリートにプレストレスを導入することで、軽量化、耐久性の向上を図っている。しかしながら、コンクリートへのプレストレス導入を現地で行う場合には、RC床版と同じく型枠が必要となる上に、センターホールジャッキ等の大型の軸力導入装置が必要になり、また、PC鋼材の破断強度近くまで軸力を導入するため、PC鋼材の破断などの危険性がある。これを解決するため、工場でPC鋼材に軸力を導入するプレキャスト版もあるが、RC床版と同様に自重が重いという欠点があり搬送コストが高くなる問題がある。
前記(3)の鋼・コンクリート合成床版は、現場打ちのコンクリート打設時の自重に耐えるため、鋼板に形鋼などの曲げ剛性を有する部材を溶接により取り付ける必要があり、加工工数や現地での鋼材相互の接合作業を必要とすることから、コスト高になり、経済性の面でコンクリート系の床版に劣る欠点がある。
前記(4)の鋼床版は、鋼・コンクリート合成床版と同じく、荷重に耐えるためには鋼板に剛性を付加する部材を取り付ける必要がある。これらの剛性を付加する部材は溶接による組み立てが必要で、なおかつコンクリートを充填しないで剛性を確保するために、鋼・コンクリート合成床版よりも部材数が多くなる。このため、必然的に溶接などの加工度が大きくなるため、コスト削減が困難という欠点がある。
また、床版橋の剛性を高める技術として、鋼矢板と形鋼を組み合わせた鋼・コンクリート合成床版橋も知られている(例えば、特許文献1または2参照)。
しかし、このような、鋼・コンクリート床版橋では、鋼矢板と形鋼とを組み合わせる構造であり、鋼矢板と形鋼をその長手方向にわたり溶接により固定する構造であるので、依然として溶接加工が多く残り、経済性をさらに向上させたい場合に不利である。また、横方向に隣り合う鋼矢板相互の爪同士を嵌合させる構造であるため、一時的に、鋼矢板長手方向にずらした状態で嵌合する施工となるために広いスペースを必要とするばかりでなく、鋼矢板を引き込むための引き込み装置が必要になるという課題がある。
本発明者らは、これらの課題も解決すべく、先の特許出願の鋼・コンクリート合成床版で、断面ハット形の構造部材を使用することで、曲げ剛性と底鋼板の役割を兼用させ、溶接などの加工工数を大幅に削減するとともに、断面が凹凸を有することでコンクリート打設量を削減でき、建設費用を削減できる鋼・コンクリート合成床版の構造を提案した。
特開2001−81717号公報 特願平11−229329公報
前記のように、従来の鋼矢板を使用した床版の形態では、横方向に隣り合う鋼矢板の継ぎ手の爪相互を直接接触させるように並列して並べて配置する形態であり、このような継手直接接触型の床版でも、その製作誤差の吸収、平面線形、縦断勾配への対処のため、設置間隔を鋼矢板の長手方向両端部で異なる値だけ拡縮したり、高さを調整する必要がある。
しかし、このように爪相互を係合させるように配置する形態では、爪部相互の係合する条件の下での設置となるため、新設の鋼矢板の設置位置が既設側の鋼矢板に拘束され、設置位置の自由度がないと共に、設置位置の誤差吸収能力が小さいという問題を有する。
本発明は、床版または床版橋の建設に際し、製作誤差の吸収、平面線形、縦断勾配への対処のため、設置間隔を長手方向(縦断勾配方向では、上下方向)、左右方向(幅方向)で異なる値だけ拡縮したり、高さを調整することが可能で、かつ施工の省力化のため、コンクリート打設時にモルタルの漏れを容易に防止できる構造の鋼矢板を用いた鋼・コンクリート合成床版および合成床版橋ならびにこれらの施工方法を提供することを目的とする。
第1発明の鋼矢板を用いた鋼・コンクリート合成床版においては、幅方向の側縁に継ぎ手を有する鋼矢板を複数本並列して配置し、並列して隣り合う鋼矢板間により形成される、少なくとも凹部内にコンクリートを打設して固化することで、並列して配置された鋼矢板を一体化する鋼・コンクリート合成床版において、横方向に隣り合う鋼矢板の継ぎ手に渡って、コンクリートの漏れを防止する漏れ防止用接続部材が設けられ、前記漏れ防止用接続部材は変形自在の帯状の弾性材料で構成され、前記漏れ防止用接続部材を埋め込むようにコンクリートが打設され、前記隣り合う鋼矢板の横方向の間隔のずれを前記漏れ防止用接続部材の幅方向の変形により吸収可能とされていることを特徴とする。
第2発明の鋼矢板を用いた鋼・コンクリート合成床版においては、幅方向の側縁に継ぎ手を有する鋼矢板を複数本並列して配置し、並列して隣り合う鋼矢板間により形成される、少なくとも凹部内にコンクリートを打設して固化することで、並列して配置された鋼矢板を一体化する鋼・コンクリート合成床版において、横方向に隣り合う鋼矢板の継ぎ手に渡って、コンクリートの漏れを防止する漏れ防止用接続部材が設けられ、前記漏れ防止用接続部材は幅方向に伸縮変形可能な伸縮部が設けられた帯状の薄板で構成され、前記漏れ防止用接続部材を埋め込むようにコンクリートが打設され、前記隣り合う鋼矢板の横方向の間隔のずれを前記伸縮部の幅方向の伸縮変形により吸収可能とされていることを特徴とする。
第3発明では、第1発明又は第2発明の鋼矢板を用いた鋼・コンクリート合成床版において、鋼矢板がハット形鋼矢板、U形鋼矢板、あるいはZ形鋼矢板であることを特徴とする。
第4発明では、幅方向の側縁に継ぎ手を有する鋼矢板を複数本並列して配置し、並列して隣り合う鋼矢板間により形成される、少なくとも凹部内にコンクリートを打設して固化することで、並列して配置された鋼矢板を一体化する鋼・コンクリート合成床版において、横方向に隣り合う鋼矢板の継ぎ手に渡って、コンクリートの漏れを防止する漏れ防止用接続部材が設けられ、一方の鋼矢板における継ぎ手の係止用溝に止水材がはめ込み配置され、他方の鋼矢板における継ぎ手部分に鋼板からなる漏れ防止用接続部材の巾方向先端部を下方に向けて基端側を取り付け、漏れ防止用接続部材が一方の鋼矢板における継ぎ手に載置されて、鋼板からなる漏れ防止用接続部材の弾性変形により止水材を押し潰すようにされて、コンクリート打設時のセメントの漏れを防止するようにされて、前記漏れ防止用接続部材を埋め込むようにコンクリートが打設されていることを特徴とする。
第5発明では、第1発明〜第4発明の鋼矢板を用いた鋼・コンクリート合成床版において、幅が長手方向で連続的に変化する漏れ防止用接続部材が用いられて、平面視で角度間隔をおいて配置される曲線部における並列して隣り合う鋼矢板が接続されていることを特徴とする。
第6発明の床版橋は、第1〜第5発明の鋼矢板を用いた鋼・コンクリート合成床版を橋体として備えていることを特徴とする。
本発明によると、鋼矢板を間隔をおいて配置することで、床版あるいは床版橋を構築することができる。すなわち、本願発明では、Z形鋼矢板等ではこれら相互を予め工場で鋼矢板の継ぎ手同士を嵌合させてハット形とすることはあるが、床版または床版橋の施工現場において鋼矢板の継ぎ手同士を嵌合する作業を不要とすることができる。
継ぎ手を嵌合させない場合、継ぎ手の間に隙間が生じ、コンクリート打設時にモルタルの漏れが生じる。このモルタルの漏れを防止するため、継ぎ手の間の隙間を埋めるように部材を配置する必要があり、この部材に、現場での施工性、ならびに寸法調整機能が求められるが、本発明では、変形させることが容易な薄板あるいは弾性材料製の漏れ防止用接続部材を利用することにより、現場で調整が可能で、かつ施工性に優れる構造とすることができる。
横方向に間隔をおいて配置される鋼矢板相互間では、その継ぎ手相互を嵌合させる必要がないため、従来のように継ぎ手の爪の切断などの加工が不要になることや、隙間を埋める漏れ防止用接続部材により矢板の初期変形に起因する誤差の吸収も図れるため、鋼・コンクリート合成床版の製作費用の低減が図れる。
また、本発明の鋼・コンクリート合成床版あるいは床版橋では、間隔をおいて配置された各種の鋼矢板と漏れ防止用接続部材と補強鉄筋および補強鉄筋を埋め込むコンクリートにより容易に床版あるいは床版橋を構成することができ、構造が簡単であると共に施工が容易であり、急速施工に適している。
また、本発明によると、床版または床版橋の建設に際し、製作誤差の吸収、平面線形、縦断勾配への対処のため、設置間隔を長手方向、左右方向で異なる値だけ拡縮したり、高さを調整することが可能で、製作・施工の省力化を図ることができる。
また、市販のハット形鋼矢板、U形鋼矢板、あるいはZ形鋼矢板等の鋼矢板を使用することができるので、より安価な鋼・コンクリート合成床版あるいは床版橋とすることができる。
また、漏れ防止用接続部材として、帯状の弾性材料製部材あるいは帯状薄鋼板などの薄板を使用することができるので、安価な漏れ防止用接続部材を使用して鋼矢板間の凹部に充填するコンクリートの捨て型枠として利用することができきると共に、コンクリート中のモルタルの漏れを防止する止水材として機能させることができる。
また、鋼矢板における係止用溝に嵌合配置される止水材と漏れ防止用接続部材との組合せによっても、間隔をおいて配置される鋼矢板の間に充填されるコンクリートを支承する捨て型枠および漏れ防止部材として機能させることができる。
また、漏れ防止用接続部材の幅寸法を変えるだけで、鋼矢板の幅寸法を変化させることなく、平面的に等角度間隔等、角度間隔をおいて配置される曲線状の鋼・コンクリート床版あるいは曲線状の床版橋等を構築する場合にも、幅寸法の変化している漏れ防止用接続部材を使用することにより容易に対応することができ、曲線部も安価に施工することができる。
次に、本発明を図示の実施形態に基づいて詳細に説明する。
まず、図22および図23を参照して本発明において使用する一実施形態の鋼製梁としてハット形鋼矢板1aを用いたジベル付きのハット形鋼矢板1の形態について説明する。この形態で使用されるハット形鋼矢板1aは、フランジ2の両端部に外側に向かって広がるように傾斜したウェブ3が一体に連設され、各ウェブ3に前記フランジ2と平行にアーム部4が一体に連設され、各アーム部4の端部に、継ぎ手5(5a,5b)が形成されている。
本発明においては、横方向に隣り合う鋼矢板の継ぎ手相互を嵌合することはなく、横方向に隣り合う鋼矢板の継ぎ手相互間には、図6(または図7から図12)に示すような帯状の漏れ防止用接続部材13が介在される。
そのため、一方のアーム部4の一側縁部に、漏れ防止用接続部材13の係止用膨出部14を嵌合係止可能な下向き開口の蟻溝状の係止用溝6を有する雌の継ぎ手5aを備え、他側縁部には、漏れ防止用接続部材13の係合用膨出部を嵌合係止可能な上向き開口の連結係止用蟻溝状の係止溝6を有する雌の継ぎ手5bを備えたハット形鋼矢板1aとされている。
一方のアーム部4の端部に、上向きに開口する溝および係止爪部7を有する上向き開口溝形継ぎ手5bが設けられ、また他方のアーム部4の端部に、下向きに開口する溝6bおよび係止爪部7を有する下向き開口溝形継ぎ手5aが設けられ、上向き開口溝形継ぎ手5bと、下向き開口溝形継ぎ手5aと、各アーム部4とは、ハット形鋼矢板1aの縦中心軸線Pに対して点対称となる形状とされていると共に、各アーム部4の横中心軸線は、同じ横中心軸線Cとなるように設けられている。したがって、各アーム部4の下面レベルは、同一面上となるようにされている。
本発明においては、前記の熱間圧延により製造されたハット形鋼矢板1a以外にも、冷間成形した断面ハット形鋼矢板を使用するようにしてもよく、また、帯状鋼板を折り曲げ加工して、フランジ2、ウェブ3、アーム部4、下向き開口溝形継ぎ手5および上向き開口溝形継ぎ手5を備えた断面ハット形鋼矢板1aか、あるいは継ぎ手を両側面とも下向き開口溝型継ぎ手5か上向き開口溝型継手5とした断面ハット形鋼矢板1aを構成してもよい。
前記のような断面ハット形鋼矢板1aの傾斜したウェブ3の上面側およびフランジ4の上面には、その長手方向に間隔をおいて多数のスタッドジベル9が設けられており、前記のスタッドジベル9の上端レベルは、フランジ2から突出しないように設けられている。前記のスタッドジベル9および籠状補強鉄筋15を介して、横方向に隣り合う断面ハット形鋼矢板1aのウェブ3間の凹部11内に充填されるコンクリート12aにより、強固な一体化が可能にされている(図3〜図5参照)。
図6には、漏れ防止用接続部材13の第1例が示され、図6(c)〜図7には使用形態および変形形態が示されている。図6に示す漏れ防止用接続部材13の形態は、横方向に間隔をおいて配置される隣り合う鋼矢板1の各継ぎ手5の係止用溝6に渡って配置されると共に、幅方向の両端部が各係止用溝6に係止され、漏れ防止用接続部材13の幅方向の両端部に、部材長手方向に連続した係止用膨出部14が設けられて、漏れ防止用接続部材13の幅方向中間部は、帯板状とされている。
このような漏れ防止用接続部材13は、変形自在なゴム等の弾性材料あるいは合成樹脂などの弾性材料あるいは部分的に硬質部を備えた弾性材料により構成してもよい。
前記のような弾性材料の漏れ防止用接続部材13を使用する形態の鋼・コンクリート合成床版では、施工手順として、図1,2,図6(c)に示すように、鋼矢板の片側の継ぎ手5には、漏れ防止用接続部材13の一端側の係止用膨出部14を工場にてあらかじめセットして搬送設置し、横方向に隣接する鋼矢板1のもう一方の継ぎ手5に前記の漏れ防止用接続部材13の他端側の係止用膨出部14を取り付けるようにすると効率的でよい。
図1(b)、図2、図6(c)(d)に示すように、鋼矢板1を桁または橋脚あるいは橋台等の支持部10に間隔をおいて設置した後、横方向に間隔をおいて隣接する鋼矢板1の継ぎ手5に、漏れ防止用接続部材13の幅方向他端側の係止用膨出部14を押し込む。漏れ防止用接続部材13が弾性材料であり、ゴムなどのように変形し易い材料を用いるので、押し込み作業は容易である。また、漏れ防止用接続部材13はゴムなどの単一材料で全体を製作しても良いが、漏れ防止用接続部材13の幅方向中間部のシート状部分はコンクリート打設時のモルタル漏れを防ぐことができればよいので、シート状部分に防水布やビニールなどを用い、両端部のみ、変形し易いゴムなどの弾性材料を取りつけたものとしてもよい。もっとも、係止用膨出部14と鋼矢板1の継ぎ手5との係止作用により、コンクリート12の重量を支承するようにするために、係止用膨出部14が鋼矢板1の継ぎ手5との係止用溝6から離脱しないようにすることが望ましい。
例えば、図7(c)に示すように、漏れ防止用接続部材13における帯板状部の幅方向中間部を硬質板22とし、両端側を軟質材料とした漏れ防止用接続部材13としてもよい。この場合、図7(c)に示すように、一方の継ぎ手5の上面で折り返すように屈曲させた後、軟質部分21で硬質板22を折り返して、その硬質板22を、横方向に隣り合う鋼矢板1の継ぎ手5、5に渡って載置するように配置すると共に他側部の係止用膨出部14を他方の鋼矢板1の係止用溝6に嵌合係止し、鋼矢板1間の凹部11に打設されるコンクリート12の重量を硬化するまで一時的に、漏れ防止用接続部材13における硬質板22により支承するようにしてもよい。
また別の実施形態として、例えば図7(d)に示すように、漏れ防止用接続部材13を一方の継ぎ手5の上面で折り返すように屈曲させた後、コンクリートの打設圧に耐え得る剛性を持つ硬質板35を、横方向に隣り合う鋼矢板1の継ぎ手5、5に渡って載置するように配置し、鋼矢板1間の凹部11に打設されるコンクリート12の重量を硬化するまで一時的に硬質板35により支承するようにしてもよい。
前記の漏れ防止用接続部材13は、コンクリート12が硬化するまでの間、主にコンクリート12の漏れを防止する接続部材として作用させるものであるが、コンクリート12の硬化した後においても止水作用を有する。また、前記のコンクリート12との付着を確実にするために、漏れ防止用接続部材13の表面を粗面としてもよい。
図8および図9には、漏れ防止用接続部材13の変形形態が示されている。この形態の漏れ防止用接続部材13では、容易に変形させることのできる鋼板あるいは合成樹脂板等の薄板材料で構成した形態が示されている。
この形態の漏れ防止用接続部材13では、薄鋼板あるいは合成樹脂薄板等により製作され、図8に示すように、その幅方向の両端部を断面Z形に折り曲げて、係止用爪部23を有する断面V字状の弾性係止部24を備えていると共に、前記弾性係止部24と漏れ防止用接続部材13の本体13aとは、急傾斜屈折接続部25と緩傾斜屈折接続部26を介して接続され、前記本体13aの幅方向中央部に幅方向の波形凹凸を長手方向に連続して設けて幅方向の伸縮部27を設けた帯状の部材とされ、前記の急傾斜屈折接続部25とその両側の断面V字状の弾性係止部24と緩傾斜屈折接続部26とにより、鋼矢板1の爪部7の収容溝が形成されている。
漏れ防止用接続部材13の本体13aに対して、緩傾斜状態で接続する緩傾斜屈折接続部26と急傾斜屈折接続部25と、断面V字状の弾性係止部24は、本体13aの幅方向両端部に点対称配置となるように屈折接続されている。したがって、この形態の漏れ防止用接続部材13では、その幅方向の両端部を断面Z字状とされ、このようにすることで、幅方向の端部を押し潰すことが容易となり、鋼矢板1の係止用溝6に対して引き込み係止が容易となる。また、幅方向の中央部に波形凹凸等の幅方向の伸縮部27を設けることで、板の曲げ変形や幅方向の伸縮が容易になるので、漏れ防止用接続部材13の角度や幅の調整が容易にできる。
図9に示す形態では、鋼矢板1における片側の係止用溝6に、工場であらかじめ薄板製の漏れ防止用接続部材13をセットしておき、現場にてもう一方の鋼矢板1の係止用溝6にはめ込む手順を示したものである。
このような薄板形態の漏れ防止用接続部材13では、図9(b)に示すように、最初に、漏れ防止用接続部材13の下側に、はめ込み対象の鋼矢板1の係止用溝6を形成する爪部7を挿入し、次いで、図9(c)に示すように、漏れ防止用接続部材13の端部の断面V字状の弾性係止部24を爪部7に引っ掛け、鋼矢板1を矢印で示すようにスライド移動させることで、漏れ防止用接続部材13と鋼矢板1とのはめ込みが容易できる形態である。
また、前記の漏れ防止用接続部材13の変形形態として、図10(b)(c)に示すように、緩傾斜屈折接続部26を省略して、平坦な本体13aから直接、急傾斜屈折接続部25を接続するようにしてもよい。これらの形態の漏れ防止用接続部材13では、その本体13aが、鋼矢板1の爪部外面に圧着されるようにタッチすると、コンクリート12の漏れを確実に防止することができるので、望ましい。
前記の漏れ防止用接続部材13の変形形態として図10(d)に示すように、漏れ防止用接続部材13の両端部に、断面V字状の弾性係止部24を有し、中間部を平板状の本体13aとする形態の漏れ防止用接続部材13としてもよい。このような形態では、漏れ防止用接続部材13の中間部を、適宜弾性的に屈曲するようにして鋼矢板1における係止用溝6に嵌合係止するように配置すればよい。
また、図10(e)(f)に示すように、鋼矢板1の係止用溝6を形成する爪内面と継ぎ手5本体天井部内面とのなす角度θ2は、漏れ防止用接続部材13における断面V字状の弾性係止部24の溝側の内側角度θ1よりも小さい角度とされ、断面V字状の弾性係止部24が係止用溝6内側に押し込み配置された場合に、係止用溝6内面に圧着するようにされている。また、断面V字状の弾性係止部24の開口幅寸法X1は、係止用溝6の入り口幅寸法X2よりも大きくされている。このようにすると、漏れ防止用接続部材13を鋼矢板1における係止用溝6に圧入挿入時において多少の圧入力を必要とするが、挿入後においては、容易に離脱しないようにされている。
図11および図12には、漏れ防止用接続部材13の他の形態が示されている。この形態では、一方の係止用溝6に弾性材料製等の棒状の止水材28を、鋼矢板1の爪部7よりも突出する大きさのものを使用してこれを係止用溝6に嵌め込み配置し、後続して並列配置される他方の鋼矢板1における継ぎ手5上面に帯状弾性板29の基端部下面を溶接または接着剤により固定してなる漏れ防止用接続部材13の先端部を下方に向けて取り付け、支持部10に載置した際に、漏れ防止用接続部材13の弾性変形により止水材28を押し潰すようにして、コンクリート12の漏れを防止するようにした形態である。また、図12(a)(b)に示す形態では、帯状の漏れ防止用接続部材13の基端を鋼矢板1における爪基端部外面に固着した形態である。いずれの形態も、漏れ防止用接続部材13の帯板の変形のしやすさを利用することで、鋼矢板1の製作誤差(初期曲がり、反り)などに起因する設置誤差を吸収することができる。
前記の各形態の漏れ防止用接続部材13は、その幅方向の調整が容易であるので、並列して配置される鋼矢板1の間隔が多少ずれても、容易に吸収することができ、鋼・コンクリート合成床版19あるいは床版橋を構築する場合に施工が容易である。
また、図13に示すように、平面視で、曲線部の鋼・コンクリート合成床版19あるいは床版橋30を構築する場合には、一定幅の鋼矢板1を等角度間隔等の角度間隔を付けて平面的に配置し、これらの鋼矢板1間に、長手方向に渡って幅寸法の異なる前記各実施形態における漏れ防止用接続部材13を設置するようにすればよい。
図13〜図15は、前記のような曲線部の床版あるいは床版橋を構築する場合に、幅が長尺方向に連続的に変化する漏れ防止用接続部材13を配置することで、曲線部を構成した場合を示す図である。鋼矢板1の間隔の変化が大きい場合、漏れ防止用接続部材13は、鋼矢板1の長手方向に幅が変化するように形状を調整する必要がある。鋼矢板1間の間隔の変化が僅かな場合には、弾性材料製の漏れ防止用接続部材13のたわみ、薄板製の漏れ防止用接続部材13の幅方向伸縮部27の変形などによって吸収することも可能である。なお、籠状補強鉄筋15(図24参照)についても、鋼矢板1の長手方向に間隔が変化するように、形状は適宜調整される。鋼矢板1間の間隔の変化が僅かな場合には、鉄筋等の間隔を変えずに配置しても良い。
図24には、横方向に間隔をおいて配置される鋼矢板1のウェブ3間の凹部11内に配置される籠状補強鉄筋15が示されている。断面ハット形鋼矢板1a等からなる鋼矢板1を並列して支持桁10(または橋脚あるいは橋台)等の上に設置した場合に、隣り合う断面ハット形等の鋼矢板1の一体化をより強固にするために、第1実施形態において使用される籠状補強鉄筋15である。前記の籠状補強鉄筋15は、断面ハット形鋼矢板1aの長手方向に伸びる複数の上部鉄筋16aおよび複数の下部鉄筋16bが、閉鎖したほぼ逆台形環状のフープ筋17の内側に位置するように、間隔をおいて配置されると共に、交差部が番線により結束されて一体化されている。前記フープ筋17は、ウェブ3間の凹部11内に落とし込みにより収納配置可能に、ウェブ3間の凹部11の内側形状よりも小さいほぼ逆台形形状とされている。
次に、前記した弾性材料製の漏れ防止用接続部材13と、籠状補強鉄筋15と、ジベル付き断面ハット形鋼矢板1aとを使用する形態の本発明の第1実施形態の鋼・コンクリート合成床版19の構築手順について、図1〜図3等を参照して説明する。
図1(a)(b)に示すように、ハット形鋼矢板1aの一端側に、漏れ防止用接続部材13を装着し、前記漏れ防止用接続部材13を継ぎ手5の上面側に折り返した状態の漏れ防止用接続部材付き鋼矢板1を、桁または橋脚あるいは橋台等の支持部10上に、間隔をおいて並列配置する。この場合、アーム部4の下面に予めスペーサ18等を溶接、接着剤等により固定した状態でジベル付きハット形鋼矢板1を吊り上げ搬送して、アーム部4の下面と、支持部10との間に、適宜、均しモルタルあるいはスペーサ18が介在されて、鋼矢板1のアーム部4が水平状態で、橋台または橋脚または支持桁等の支持部10に載置されるように配置される。
次いで、図1(b)に示すように、漏れ防止用接続部材13を他方の鋼矢板1の係止用溝6側に折り曲げて、図2(c)に示すように、漏れ防止用接続部材13の幅方向他端部の係止用膨出部14を他方の鋼矢板1の係止用溝6に係止し、鋼矢板1相互を接続する。次に、図2(d)に示すように、鋼矢板1間における凹部11内に渡って、籠状補強鉄筋15をスペーサー等により支持させるようにして所定のレベルに配置し、ついで、図3(e)に示すように、鋼矢板1間の凹部11、すなわち、隣合う鋼矢板1と漏れ防止用接続部材13とにより囲まれる凹部11に、前記籠状補強鉄筋15を埋め込むようにコンクリート12を打設・硬化し、図4に示すような鋼・コンクリート合成床版19を構築する。
前記の場合、図5(a)に示すように、少なくとも、コンクリート12が打設されるレベルは、フランジ2の上面レベル付近まで打設するようにしてもよく、また図5(b)に示すように、コンクリート12の打設厚さを厚くすることも可能である。
本発明のように、鋼矢板1を使用した形態の鋼・コンクリート合成床版19または床版橋30(図19、図20参照)は、鋼矢板1の凹凸面を利用してコンクリート12の打設重量を低減することで鋼・コンクリート合成床版19あるいは床版橋30を経済的に構築できることは大きなメリットの一つであり、高さ制限などがある場合は図5(a)のように、鋼矢板1上面より上側にはコンクリート12を打設しない形態でもよい。また、高さ制限がない場合や、支間が大きくなり、断面性能が不足する場合には、図5(b)に示すように、鋼矢板1上端から上にもコンクリート12を打設し、断面性能を上げることも可能である(この場合、必要に応じ鉄筋を配置してもよい)。
また、本床版19または床版橋30の上には、必要に応じ、アスファルトあるいはコンクリート等の表面舗装を行うようにしてもよい。
(他の形態)
前記実施形態では、ハット形鋼矢板1aの形態を示したが、本発明を実施する場合、前記以外の鋼矢板、例えば、U形鋼矢板あるいはZ形鋼矢板等の形態でもよいので、これらの形態について、簡単に説明する。
図16は、U形鋼矢板1bを用いたスタッドジベル付き鋼矢板1を使用した鋼・コンクリート合成床版19(または床版橋30)の形態を示すものであって、U形鋼矢板1bにおけるウェブ3とフランジ2とにより形成される溝が下向きとなるように、また、U形鋼矢板1bにおける継ぎ手5の上向き開口蟻溝状の係止用溝6が、それぞれ、上向き開口の係止用溝6となるように支持部10上に適宜スペーサ(あるいは均しモルタル、いずれも図示を省略)を介して配置し、係止用溝6間に弾性材料製の漏れ防止用接続部材13における係止用膨出部14がそれぞれ嵌合配置され、ウェブ3間に籠状補強鉄筋15を配置した状態で、コンクリート12が打設硬化されている形態である。その他の構成、あるいは変形可能な形態は、前記の形態と同様であるので、同様な構成の部分には、同様な符号を付して説明を省略する。
図17は、Z形鋼矢板1cのウェブ3にスタッドジベル19を設けると共にZ形鋼矢板1cの継ぎ手5相互をかみ合わせて上部側のフランジ2とすると共に、下部フランジをアーム部4として、ハット形状に一組のZ形鋼矢板1cによる組合せ鋼矢板1を使用し、そのようなハット形に組み合わせた組合せ鋼矢板1を間隔をおいて配置すると共に、組合せ鋼矢板1の下部継ぎ手5における継ぎ手溝を係止用溝6とし、隣り合う組合せ鋼矢板1の各係止用溝6に渡って、弾性材料製の漏れ防止用接続部材13の係止用膨出部14を嵌合係止するようにし、籠状補強鉄筋15を配置すると共に、コンクリート12を打設して、鋼・コンクリート合成床版19あるいは床版橋30とする形態である。
なお、Z形鋼矢板相互の組合せ鋼矢板1は、上縁で継ぎ手5同士を嵌合させる場合、予め、工場で嵌合させるとよい。
なお、図18および図19に示すように、床版橋30とする場合に、橋台または橋脚等の支持部10のアンカー孔に、鋼製棒状アンカー31の下部を無収縮モルタル等により埋め込み固定し、前記棒状アンカー31の上部を鋼・コンクリート合成床版19内に配置するようにして、床版の移動防止を図る構造としてもよい。
この場合、ハット形形状の鋼矢板1のアーム部4(または漏れ防止用接続部材13あるいは)に貫通孔を設けると共に、アーム部4の上部にアンカーキャップ32を配置し、前記棒状アンカー31の上部をアンカーキャップ32内に収納配置するようにしてもよい。この場合、支持部10と床版19との間に支承装置を介在させてもよい。
図21には、本発明の鋼・コンクリート合成床版19をトンネル床版に適用した場合が示されている。この形態では、トンネル軸方向に延長するように設置された支持部10に渡って、トンネル軸に交差する方向(直角方向)にスタッドジベル付きハット形鋼矢板1aが、適宜スペーサ等を介して間隔をおいて載置され、漏れ防止用接続部材13を介して、隣り合うハット形鋼矢板1aが接続され、コンクリート12が打設されて、トンネル軸方向に延長するように鋼・コンクリート合成床版19が構築されている形態である。このような鋼・コンクリート合成床版19にも前記と同様に、床版の移動防止を図る構造としてもよい。
なお、前記各実施形態においては、鋼矢板1にスタッドジベル9を設け、籠状補強鉄筋15を組み合わせる形態を示したが、これらに代えて、鋼矢板1のウェブ3に、他方の鋼矢板1に向かって張り出す棒状鉄筋ジベルを上下に複数段設けると共に両鋼矢板1から突出する棒状鉄筋ジベル相互を同レベルで横方向に重ねるようにし、鋼矢板長手方向に間隔をおく棒状鉄筋ジベルに渡って上下複数段の連結鉄筋を配筋して結束し、これらを埋め込むようにコンクリートを打設する形態でもよく、棒状鉄筋に代えてU字状鉄筋の各先端部をウェブ3に固着して閉鎖状とした閉ループ状ジベルとしてもよい。また、波形に成形した鉄筋をウェブ3に固着してジベルとしてもよい。
前記各実施形態のように、ジベル付き鋼矢板1の主要部としての鋼矢板として、U形鋼矢板、Z形鋼矢板あるいはハット形鋼矢板1aのいずれかを用いて、鋼・コンクリート合成床版19または床版橋30を構成することは可能であるが、U形鋼矢板では、引張側となる下縁部分の鋼材量が少なく、耐荷力上不利であり、Z形鋼矢板では、上面に継ぎ手5の嵌合部が必ず発生するため、段差の発生など、使用上の制約が大きい。したがって、本発明における使用方法では断面形状としてハット形鋼矢板が有利である。
本発明の鋼・コンクリート合成床版19は、現場施工により、床版を構築するようにしてもよく、工場あるいは現場付近において、プレキャスト製床版として、搬送設置するようにしてもよい。プレキャスト製とする場合には、複数の鋼矢板1を漏れ防止用接続部材13により接続し、籠状補強鉄筋15およびコンクリート12の打設硬化により一体化したプレキャスト製としてもよい。
なお、図18に示すように、本発明を実施する場合、鋼矢板1間の配置間隔Wは、設計により設定されるが、漏れ防止用接続部材13の強度等を考慮し、例えば、鋼矢板幅の1/2以下程度の間隔で配置してもよい。
また、鋼矢板1を桁上に載置する場合、桁に固定する必要がある場合には、鋼矢板の傾斜ウェブ3の内側にスタッドジベルを設けると共に、鋼製桁等の支持部10にスタッドボルトを設け、これらをコンクリートで埋め込むようにして一体化するようにしてもよい。この場合に鋼矢板1のフランジ2にコンクリート充填孔を設けるようにしてもよく、また、鋼矢板1のフランジ2下側の凹部に桁幅間隔内において、図22および図23に点線で示すように仕切り板兼補強リブ34を型枠板として配置するようにすると、コンクリートを確実に充填して、鋼矢板1と桁との一体化を確実に行うことができる。この場合、図23に2点鎖線で示すように、フランジ2にコンクリート充填用孔33を設けて充填するようにすればよい。
本発明の実施形態において使用する鋼矢板は、熱間圧延により製造された鋼矢板であると、フランジ2およびウェブ3並びにアーム部4各部の肉厚の調整が可能であり、フランジ2の部分をウェブ3に比べて厚肉にされているため、その部分を床版構造体としてそのまま利用できる強度を備えているので、この利点を有利に利用し、床版構造の薄肉化および軽量化を図るようにされている。
前記実施形態では、ハット形鋼矢板あるいはU形鋼矢板あるいはZ形鋼矢板を使用した形態を示したが、これらの鋼矢板は熱間圧延加工により製作されたものを使用するとよいが、冷間加工により製作された鋼矢板を使用するようにしてもよく、また、帯状鋼板を折り曲げ加工して、フランジ2、ウェブ3、アーム部4、下向き開口溝形継ぎ手5および上向き開口溝形継ぎ手5を備えた鋼矢板1、あるいは継ぎ手を両側面とも下向き開口溝形継ぎ手5あるいは上向き開口溝形継ぎ手5とした鋼矢板1を構成してもよい。
ハット形鋼矢板を用いて、本発明の鋼・コンクリート合成床版を構築する場合の施工手順の一実施形態を示すものであって、(a)は、一端側に漏れ防止用接続部材を予めセットされたハット形鋼矢板を間隔をおいて配置している状態を示す縦断正面図、(b)は、漏れ防止用接続部材の他端側を隣接するハット形鋼矢板の他端側に回動する直前の状態を示す縦断正面図である。 (c)は、図1(b)の状態から漏れ防止用接続部材を隣接するハット形鋼矢板の他端側に係止した状態を示す縦断正面図、(d)は、隣り合う鋼矢板間の凹部に籠状補強鉄筋を配置した状態を示す縦断正面図である。 (e)はコンクリートを打設して、鋼・コンクリート合成床版を構築した状態を示す縦断正面図である。 本発明の鋼・コンクリート合成床版を設置した状態を示す斜視図である。図である。 (a)は、薄厚タイプの鋼・コンクリート合成床版を示す縦断正面図、(b)は上面コンクリートを打設する形態の鋼・コンクリート合成床版を示す縦断正面図である。 弾性材料製の漏れ防止用接続部材の一形態を示すものであって、(a)は平面図、(b)は拡大正面図、(c)は漏れ防止用接続部材の他端側膨出部を他方の鋼矢板に嵌合係止する直前の状態を示す縦断正面図、(d)は図2(c)の漏れ防止用接続部材付近を拡大して示す縦断正面図である。 (a)は横方向に隣り合うハット形鋼矢板に渡って漏れ防止用接続部材を係止するように配置した状態を示す概略斜視図、(b)は漏れ防止用接続部材を配置している状態を示す拡大縦断正面図、(c)は他の形態の漏れ防止用接続部材を使用して、横方向に隣合うハット形鋼矢板に係止するように配置した状態を示す縦断正面図、(d)は漏れ防止用接続部材を折り曲げ配置し、その上に硬質板を配置した状態を示す縦断正面図である。 板状の漏れ防止用接続部材の形態を示すものであって、(a)は概略縦断正面図、(b)は斜視図である。 (a)〜(d)は、板状の漏れ防止用接続部材を隣り合う鋼矢板に渡って係止するように配置する工程を示すものであって、(a)は漏れ防止用接続部材を備えた鋼矢板の一端側を示す縦断正面図、(b)は漏れ防止用接続部材を他方の鋼矢板に係止すべく、漏れ防止用接続部材の端部を曲げ上げ配置した状態を示す縦断正面図、(c)他方の鋼矢板に漏れ防止用接続部材の端部を挿入係止する直前の状態を示す縦断正面図、(d)は漏れ防止用接続部材を他方の鋼矢板に係止した状態を示す縦断正面図である。 (a)は漏れ防止用接続部材を鋼矢板相互に渡って配置した状態を示す斜視図、(b)は狭幅の漏れ防止用接続部材を鋼矢板相互に渡って配置した状態を示す縦断正面図、(c)は(b)において使用されている漏れ防止用接続部材を取り出して示す縦断正面図、(d)は他の形態の漏れ防止用接続部材を示す縦断正面図、(e)は漏れ防止用接続部材の端部の角度と鋼矢板側の係止溝の角度との関係を示す縦断正面図、(f)は漏れ防止用接続部材の端部の幅と鋼矢板の係止溝幅との関係を示す縦断正面図である。 (a)は他の形態の漏れ防止用接続部材を隣り合う鋼矢板にわたって配置する直前の状態を示す縦断正面図、(b)は漏れ防止用接続部材を配置した状態を示す縦断正面図、(c)は漏れ防止用接続部材を配置した状態を示す斜視図である。 (a)は他の形態の漏れ防止用接続部材を使用して隣り合う鋼矢板にわたって配置する直前の状態を示す縦断正面図、(b)は漏れ防止用接続部材を配置した状態を示す縦断正面図である。 部材長手方向の両端部で幅の異なる複数の漏れ防止用接続部材を使用して、平面で角度間隔をおいて配置される鋼矢板相互を止水接続した状態を示す概略平面図である。 平面で角度間隔をおいて配置された鋼矢板を漏れ防止用接続部材により接続した状態を示す斜視図である。 図14の状態における鋼矢板間の凹部に、長手方向で幅寸法の異なる籠状補強鉄筋を配置した状態を示す斜視図である。 U形鋼矢板を用いて、本発明の鋼・コンクリート合成床版を構築した状態を示す縦断正面である。 Z形鋼矢板による組合せ鋼矢板を用いて、本発明の鋼・コンクリート合成床版を構築した状態を示す縦断正面図である。 矢板継ぎ手の間隔を説明するための縦断正面図である。 本発明の鋼・コンクリート合成床版あるいは床版橋の移動防止構造の形態を示す縦断側面図である。 本発明の鋼・コンクリート合成床版あるいは床版橋の移動防止構造の形態を示す縦断正面図である。 トンネル軸方向に沿って設置されるトンネル用床版の形態を示す平面図である。 本発明において使用するスタッドジベル付きのハット形鋼矢板を示す縦断正面図である。 図22の中間部の平面図である。 本発明において使用する籠状補強鉄筋を示すものであって、(a)は平面図、(b)は正面図である。
符号の説明
1 ジベル付きの鋼矢板(組合せ鋼矢板)
1a ハット形鋼矢板
1b U形鋼矢板
1c Z形鋼矢板
2 フランジ
3 ウェブ
4 アーム部
5 継ぎ手
6 係止用溝
7 爪部
8 継ぎ手本体
9 スタッドジベル
10 橋台または橋脚あるいは支持桁等の支持部
11 凹部
12 コンクリート
13 漏れ防止用接続部材
14 係止用膨出部
15 籠状補強鉄筋
16a 上部鉄筋
16b 下部鉄筋
17 フープ筋
18 均しモルタル(またはスペーサ)
19 鋼・コンクリート合成床版
21 軟質部分
22 硬質部分
23 係止用爪部
24 弾性係止部
25 急傾斜屈折接続部
26 緩傾斜屈折接続部
27 伸縮部
28 止水材
29 帯状弾性板
30 床版橋
31 鋼製棒状アンカー
32 アンカーキャップ
33 充填用孔
34 仕切り板兼補強リブ
35 硬質板

Claims (6)

  1. 幅方向の側縁に継ぎ手を有する鋼矢板を複数本並列して配置し、並列して隣り合う鋼矢板間により形成される、少なくとも凹部内にコンクリートを打設して固化することで、並列して配置された鋼矢板を一体化する鋼・コンクリート合成床版において、
    横方向に隣り合う鋼矢板の継ぎ手に渡って、コンクリートの漏れを防止する漏れ防止用接続部材が設けられ、前記漏れ防止用接続部材は変形自在の帯状の弾性材料で構成され、前記漏れ防止用接続部材を埋め込むようにコンクリートが打設され、前記隣り合う鋼矢板の横方向の間隔のずれを前記漏れ防止用接続部材の幅方向の変形により吸収可能とされていることを特徴とする鋼矢板を用いた鋼・コンクリート合成床版。
  2. 幅方向の側縁に継ぎ手を有する鋼矢板を複数本並列して配置し、並列して隣り合う鋼矢板間により形成される、少なくとも凹部内にコンクリートを打設して固化することで、並列して配置された鋼矢板を一体化する鋼・コンクリート合成床版において、
    横方向に隣り合う鋼矢板の継ぎ手に渡って、コンクリートの漏れを防止する漏れ防止用接続部材が設けられ、前記漏れ防止用接続部材は幅方向に伸縮変形可能な伸縮部が設けられた帯状の薄板で構成され、前記漏れ防止用接続部材を埋め込むようにコンクリートが打設され、前記隣り合う鋼矢板の横方向の間隔のずれを前記伸縮部の幅方向の伸縮変形により吸収可能とされていることを特徴とする鋼矢板を用いた鋼・コンクリート合成床版。
  3. 鋼矢板がハット形鋼矢板、U形鋼矢板、あるいはZ形鋼矢板であることを特徴とする請求項1又は2に記載の鋼矢板を用いた鋼・コンクリート合成床版。
  4. 幅方向の側縁に継ぎ手を有する鋼矢板を複数本並列して配置し、並列して隣り合う鋼矢板間により形成される、少なくとも凹部内にコンクリートを打設して固化することで、並列して配置された鋼矢板を一体化する鋼・コンクリート合成床版において、
    横方向に隣り合う鋼矢板の継ぎ手に渡って、コンクリートの漏れを防止する漏れ防止用接続部材が設けられ、一方の鋼矢板における継ぎ手の係止用溝に止水材がはめ込み配置され、他方の鋼矢板における継ぎ手部分に鋼板からなる漏れ防止用接続部材の巾方向先端部を下方に向けて基端側を取り付け、漏れ防止用接続部材が一方の鋼矢板における継ぎ手に載置されて、鋼板からなる漏れ防止用接続部材の弾性変形により止水材を押し潰すようにされて、コンクリート打設時のセメントの漏れを防止するようにされて、前記漏れ防止用接続部材を埋め込むようにコンクリートが打設されていることを特徴とする鋼矢板を用いた鋼・コンクリート合成床版。
  5. 幅が長手方向で連続的に変化する漏れ防止用接続部材が用いられて、平面視で角度間隔をおいて配置される曲線部における並列して隣り合う鋼矢板が接続されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の鋼矢板を用いた鋼・コンクリート合成床版。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の鋼矢板を用いた鋼・コンクリート合成床版を橋体として備えた床版橋。
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