JP2001081717A - 鋼・コンクリート合成床版橋の施工方法および鋼矢板 - Google Patents

鋼・コンクリート合成床版橋の施工方法および鋼矢板

Info

Publication number
JP2001081717A
JP2001081717A JP26005499A JP26005499A JP2001081717A JP 2001081717 A JP2001081717 A JP 2001081717A JP 26005499 A JP26005499 A JP 26005499A JP 26005499 A JP26005499 A JP 26005499A JP 2001081717 A JP2001081717 A JP 2001081717A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel sheet
steel
sheet pile
claw
notch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26005499A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomohide Sakamoto
知英 坂本
Seizo Nakamura
聖三 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP26005499A priority Critical patent/JP2001081717A/ja
Publication of JP2001081717A publication Critical patent/JP2001081717A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Bulkheads Adapted To Foundation Construction (AREA)
  • Bridges Or Land Bridges (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋼製床版の底板を構成する鋼矢板の連結のた
めに広いヤード面積を必要としない鋼矢板と鋼・コンク
リート合成床版橋の施工方法を提供する。 【解決手段】 鋼矢板の幅方向の片側縁または両側縁
に、長さ方向に所定の範囲に渡り所定の間隔で爪部を切
り欠いた爪切り欠き部を設けた鋼矢板であり、それを用
いた施工方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、道路橋や鉄道橋な
どに用いられる鋼・コンクリート合成床版橋の施工方法
およびそれに用いる鋼矢板に関する。
【0002】
【従来の技術】都市内等の桁下空間の利用に制限を受け
る道路橋や鉄道橋等においては、桁高さをできるだけ小
さくする必要があることから、スラブ作用を主構造とし
ての強度部材とする床版橋(スラブ橋)が用いられる。
この床版橋には、従来、例えばRCスラブ橋やRCホロ
ースラブ橋、PCスラブ橋等のコンクリート系の構造
と、鉄筋やPC鋼材の代わりに鋼板や形鋼を用いた鋼・
コンクリート合成床版橋の2種類の技術が用いられてい
る。
【0003】従来のコンクリート系の床版橋は、例えば
図10に示すように、全体がコンクリート1と鉄筋2とで
構成されているため、必然的に自重(死荷重)が大きく
なることから、桁高さ(床版厚さ)に制限のある場合に
は鉄筋2の配置上の関係からその支間長(スパン)に制
限があることや、コンクリート打設時に型枠や支保工が
必要となり、工事中の桁下空間の占有が一時的に必要と
なる。
【0004】これに対し、鋼・コンクリート合成床版橋
の場合は、例えば図11に示すように、鋼製底板3に鋼板
を、鋼製主桁4にH形鋼あるいはCT形鋼をそれぞれ用
い、両側端に側板5を取り付けてコンクリート6を打設
する構造であるから、側板5はコンクリート打設時には
型枠ならびに支保工となり、コンクリート硬化後は鉄筋
に代わる強度部材として利用できるので、現地施工性に
すぐれた経済的な構造であり、これまで鋼材部の構成を
変えた種々の構造が提案され実用化されている。なお、
図中の7は横桁である。
【0005】しかし、このような従来技術による鋼・コ
ンクリート合成床版橋では、鋼製底板3や鋼製主桁4の
鋼材部として鋼板やH形鋼あるいはCT形鋼を組み合わ
せることにより、鋼材部のみで橋軸方向(主桁)ならび
に幅員方向(横桁)にも剛性をもたせる必要がある。そ
のため工場で溶接等によって集成した構造部材が用いら
れており、その加工のための工数や現地での接合作業を
必要とするから、経済的にコンクリート系の床版橋に劣
るという欠点がある。
【0006】このような問題に対し、本出願人は特開平
9−221717号公報で構造部材を既存の鋼矢板、H形鋼な
どの建材製品を使用して製作加工工数の低減を図るとと
もに、設計上無効な引張側コンクリート量を低減して死
荷重軽減と材料費の削減を図って経済性を改善した鋼・
コンクリート合成床版橋の構造とその施工方法を提案し
た。
【0007】しかしながら、この特開平9−221717号公
報の鋼・コンクリート合成床版橋では、鋼製床版の底板
を構成する鋼矢板に従来のものを使用するため、鋼矢板
相互の連結は、鋼矢板や橋軸方向部材をその長手方向に
スライドさせるようにした嵌合方式となっている。した
がってその組み立てに鋼製床版の橋軸方向部材長の2倍
以上もの長さのヤードが必要になり、橋の構築現場の近
傍に広い面積の作業ヤードを設ける必要があった。
【0008】また、鋼製床版の橋軸方向部材長が12〜20
m 程度になる場合もあるが、鋼矢板のねじれ・曲がりな
どの変形により爪部の摩擦抵抗などによって、嵌合させ
るための鋼矢板のスライドが困難になる。場合によって
は大掛かりな引き込み用機材を使用しなければならない
という問題もある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な鋼・コンクリート合成床版橋の従来技術が有する課題
を解決したものであって、鋼製床版の底板を構成する鋼
矢板の連結のために広いヤード面積を必要とせず、現場
近傍に広い作業用地を確保できずとも鋼・コンクリート
合成床版橋を構築できる鋼矢板および鋼・コンクリート
合成床版橋の施工方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1〜3
記載の発明である。請求項1の発明は、幅方向の側縁に
爪を有する鋼矢板において、片側縁または両側縁に、長
さ方向に所定の範囲に亘り所定の間隔で爪部を切り欠い
た爪切り欠き部を設けたことを特徴とする鋼矢板であ
る。
【0011】請求項2の発明は、複数の鋼矢板の幅方向
側縁に設けられた爪を相互に連結して鋼製底板を形成
し、該鋼製底板を有する鋼製床版に場所打ちコンクリー
トを打設する鋼・コンクリート合成床版橋の施行方法に
おいて、前記鋼製底板を形成するにあたり、前記複数の
鋼矢板として、鋼矢板の幅方向側縁に長さ方向所定の範
囲に亘り所定の間隔で爪部を切り欠いた爪切り欠き部を
設けた鋼矢板を用い、前記鋼製底板の幅員方向に隣接す
る鋼矢板の一方の鋼矢板の爪部に他方の鋼矢板の爪切り
欠き部を対応させて並置し、少なくとも一方を長さ方向
へスライドさせて、前記鋼製底板の幅員方向に隣接する
鋼矢板同士を互いに連結することを特徴とする鋼・コン
クリート合成床版橋の施行方法である。。
【0012】請求項3の発明は、複数の鋼矢板の幅方向
側縁に設けられた爪を相互に連結して鋼製底板を形成
し、該鋼製底板を有する鋼製床版に場所打ちコンクリー
トと打設する鋼・コンクリート合成床版橋の施行方法に
おいて、前記鋼製床版を形成する鋼矢板として、橋軸方
向長さが所定長さの鋼矢板と、それよりも長さが短い短
尺鋼矢板を複数用意し、並置した前記所定長さの鋼矢板
の間の向かい合う爪部に、前記短尺鋼矢板を順次、爪部
が連結するようにスライドさせて前記所定長さの鋼矢板
を前記複数の短尺鋼矢板で連結して、所定長さの鋼製底
板を形成することを特徴とする鋼・コンクリート合成床
版橋の施行方法である。
【0013】本発明に用いる鋼矢板は直線形鋼矢板、U
形鋼矢板が好ましく、また本発明に用いる主桁部材は、
H形鋼やCT形鋼等の形鋼とするのが好ましい。それら
の形鋼は補剛材で補強してもよい。また、鋼矢板のウエ
ブに主桁部材や側板を接合するには、溶接やボルト締め
等の手段が利用できるが、施工性とコストの点で溶接と
するのが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施の形
態について、図面を参照して詳しく説明する。まず、請
求項1、2に係る発明について鋼矢板として爪部を切り
欠いたU形鋼矢板を用い、主桁部材としてH形鋼を用い
た場合について説明する。
【0015】図1は本発明の実施例における鋼製床版の
部分斜視図であり、図2は本発明の実施例における鋼製
床版の全幅員を示す図1の平面図である。図3(a) は本
発明の実施例の爪切り欠き部を設けた鋼矢板の部分平面
図であり、図3(b) は図3(a) のX−X断面図である。
図4(a) は本発明の施工方法を説明する部分平面図であ
り、図4(b) は図4(a) のY−Y断面である。図5は本
発明の施工方法を従来例と比較して示す平面図である。
図6は本発明に用いる橋軸方向部材(a) と、枠体部材
(b) の概略正面図である。なお、図中、従来例と同一部
材には同一符号を付して説明を省略する。
【0016】ここでは、底板部に波形状を与えコンクリ
ートの打設量を減らし死荷重の低減とコストの低減を図
るために、複数のU形鋼矢板を底板に用いている。図1
〜6において、10A は爪切り欠き部を設けた下側U形鋼
矢板(鋼矢板)、10B はH形鋼(主桁部材)である。20
A は爪切り欠き部を設けた半割U形鋼矢板(ウエブで切
断された鋼矢板)、20B は側板であり、20は枠体部材で
ある。30Aは爪切り欠き部を設けた上側U形鋼矢板(鋼
矢板)、40は横桁部材、50はメッシュ筋、60は場所打ち
コンクリートである。
【0017】また図3および図5においてイは鋼矢板の
側縁部に爪部を有する範囲、ロは爪切り欠き部の範囲で
あり、ハは爪切り欠き部を表す。図5において12A は爪
切り欠き部を設けてない下側U形鋼矢板(鋼矢板)であ
り、32A は爪切り欠き部を設けてない上側U形鋼矢板
(鋼矢板)である。下側U形鋼矢板と上側U形鋼矢板は
交互に接続された波形の鋼製底板を形成する。
【0018】そして下側U形鋼矢板10A の凹側ウエブ
に、H形鋼10B を溶接接合によって一体化することによ
り設計上必要な剛性を発揮するようにされている。また
枠体部材20は、U形鋼矢板を半割りにして製造される半
割U形鋼矢板20A のウエブ端部に、側板20B を溶接接合
によって一体化されている。横桁部材40は、下側U形鋼
矢板10Aおよび上側U形鋼矢板30Aさらに半割U形鋼矢
板20A の爪部同士の接合外れを防止するとともに、架設
時の主桁部材10B の横倒れ座屈の防止と完成時における
荷重の分配を行う機能を有する。この横桁部材40にはた
とえばC形鋼などを使用し、H形鋼10B 、側板20B ,20
B ’(説明の便宜上20B を右側、20B ’を左側とする)
に取り付けた鉛直なリブプレート10C,20C'(図6(a)
,(b) )にボルト接合して一体化する。メッシュ筋50
はひび割れ分散に用いるPC鋼材などである。
【0019】本発明の特徴は、下側U形鋼矢板10A 、上
側U形鋼矢板30A の両側縁および半割U形鋼矢板20A の
片側縁に長さ方向に所定の範囲に渡り所定の間隔で爪部
を切り欠いた爪切り欠き部を設けた鋼矢板を用いること
である。例えば図3に示すように、上側U形鋼矢板30
A、下側U形鋼矢板10Aの両側縁に爪部を切り欠いた爪
切り欠き部ハを設ける。この爪部の橋軸方向の爪切り欠
き部の間隔や、切り欠き部の範囲は、鋼製床版を連結す
る場所の広さや連結するU形鋼矢板のサイズ等の種類と
組み合わせに応じて適宜設定するようにすればよい。
【0020】そして、本発明の鋼矢板の幅方向の片側縁
または両側縁に、長さ方向に所定の範囲に渡り所定の間
隔で爪部を切り欠いた爪切り欠き部を設けた鋼矢板は、
鋼矢板を熱間圧延後、冷却された鋼矢板をレーザーで切
断するのが寸法精度の点で好ましい。レーザーの他に機
械式の鋸や、あるいはガス溶断により切断してもよい。
【0021】つぎに、その組み立て工程について、図3
〜図6を用いて説明する。 (1) 下側U形鋼矢板10A および上側U形鋼矢板30A 、
半割U形鋼矢板20A の爪部を、鋼矢板の工場製造時にお
いて予め図3のように側縁に爪部を切り欠いた爪切り欠
き部を設けておく。 (2) 組立工場において、図6(a) に示すように、下側
U形鋼矢板10A のウエブに設計上必要な剛性を有するH
形鋼10B を溶接接合により一体化する。また、図6(b)
に示すように、半割U形鋼矢板20A'のウエブに側板20B'
を溶接接合により一体化して枠体部材20,20’(図6
(b) には左側の枠体部材20' のみ図示)を製作する。な
お、H形鋼10B および側板20B のそれぞれのウエブ面に
はそれぞれ横桁部材40が取り付けられる位置にボルト孔
付きのリブプレート10C 、20C 、20C'を溶接取付してお
く。
【0022】横桁部材40は所定の長さに切断し、その両
端部に前記リブプレート10C 、20Cのボルト孔に対応さ
せてボルト接合用の孔開けをする。なお、下部中央部の
孔は長孔になるようにする。 (3) つぎにこれらの部材を現地に運搬し、地組みヤー
ドにおいて、まず、ヤード長が短かくなるように鋼矢板
30A の爪切り欠き部と鋼矢板10A の爪部を対応させて、
図3のように並べる。次いで、図3の矢印の方向に移動
し、図4に示すように、鋼製床版の幅員方向に隣接する
鋼矢板同士を、一方の鋼矢板の爪切り欠き部に、他方の
鋼矢板の爪部を対応させて並設し、図4の矢印で示すよ
うに、少なくとも一方を長さ方向にスライドさせて隣接
する鋼矢板同士を互いに爪部で連結する。 (4)同様な操作を繰り返し、鋼製床版の中央部は、上
側U形鋼矢板30A と下側U形鋼矢板10A とを交互に連結
して底板を形成し、鋼製床版1両側は、下側U形鋼矢板
10A と半割U形鋼矢板20A を連結して底板を形成する。
【0023】(5) ついで、隣接するH形鋼10B 間、側
板20B ,20B'とH形鋼10B 間に横桁部材40を介装し、各
端部を対応するリブプレート10C 、20C'、20C にボルト
で接合し鋼製床版を形成する。 (6) 鋼製床版を橋台上に架設した後、コンクリート部
のひび割れ分散のためのメッシュ筋50をH形鋼10B のフ
ランジ上面に配設する。その後、場所打ちコンクリート
60を打設する。
【0024】例えば、長さ12m の橋軸方向部材10の下側
U形鋼矢板10A および長さ12m の上側U形鋼矢板30に、
爪部の範囲イを3m 、爪切り欠き部ロの範囲を3m とし
た爪切り欠き部を設けると、図5(a) で示すように発明
例での橋軸方向の必要ヤード長は約15m となる。一方、
上記発明例と同じ長さの爪切り欠き部を設けてない下側
U形鋼矢板12Aと爪切り欠き部を設けてない上側U形鋼
矢板32A を用いた従来の施工方法では、図5(b) で示す
ように必要ヤード長は約24m ( 鋼矢板12A 、32A の長さ
の2倍)以上になるのである。
【0025】このように、幅方向の片側縁または両側縁
に長さ方向に所定の範囲に渡り所定の間隔で爪部を切り
欠いた爪切り欠き部を設けた本発明の鋼矢板を用い、鋼
製床版の幅員方向に隣接する鋼矢板同士を、一方の鋼矢
板の爪切り欠き部に、他方の鋼矢板の爪部を対応させて
並設し、一方を長さ方向にスライドさせて隣接する鋼矢
板同士を互いに爪部で連結することにより、広いヤード
面積を必要とせず組み立て作業を効率的に行うことがで
きる。
【0026】なお、上記の例では、地組みヤードで鋼製
床版の全幅員を地組し、鋼製床版を橋台上に架設すると
して説明したが、上記の工程において、現場に地組みヤ
ードが確保できない場合などは、工場にて輸送限界幅以
下の分割鋼製床板の組み立てを、上記(3)〜(5)の
工程で行うようにしてもよい。この場合でも工場内の作
業面積を小さくでき、好適である。
【0027】また、架設位置の下部空間の利用制限がな
い場合などは、上記(3)〜(6)の工程を直接架設位
置で行うことも可能である。この場合でも、鋼矢板の接
続に必要なスライド距離を短くできるため、作業効率が
向上できる。上記の発明例では、鋼矢板にU形鋼矢板、
主桁部材にH形鋼を用いているが、例えば図7、図8に
示すように、鋼矢板に直線形鋼矢板11A 、21A 、主桁部
材にCT形鋼11B を用いてもよい。21B は側板である。
【0028】また、鋼製床板の軸方向の剛性が小さくて
よい場合には、主桁部材を接合した下側U形鋼矢板に変
えて、直線形鋼矢板を適宜設けてコストを低減すること
もできる。次に、請求項3に係る発明について説明す
る。鋼矢板として爪切り欠き部を設けていないU形鋼矢
板を用い、主桁部材としてH形鋼10B を用いた場合につ
いて説明する。
【0029】図1、図2に示すU形鋼矢板10A 、20A 、
30A に代えて、従来の爪切り欠き部を設けていないU形
鋼矢板を用い、主桁部材10B を爪切り欠き部を設けてい
ない下側U形鋼矢板12A のウエブ面に接合する。また爪
切り欠き部を設けていない半割りU形鋼矢板のウエブ端
部に側板を接合して、枠体部材を作成する。そして主桁
部材を接合した下側U形鋼矢板12A および上側U形鋼矢
板、枠体部材の半割りU形鋼矢板をそれぞれ爪部で連結
して鋼製床版の底板を形成し、その後鋼製床版に場所打
ちコンクリートを打設することは従来と同様である。
【0030】本発明では、複数の上側U形鋼矢板32A と
して短尺の鋼矢板を使用することが特徴である。短尺の
鋼矢板としては、所定の長さの鋼矢板を複数個に分割し
て用いることができる。図9に示すように短尺の鋼矢板
32A を、所定間隔だけ隔てられた鋼矢板12A の間に並設
し、短尺の鋼矢板32A を長さ方向にスライドさせて隣接
する鋼矢板同士を互いに爪部で連結し、これを順次繰り
返して、鋼製床版の中央部を形成する。
【0031】また、鋼製底板の端部では、短尺の鋼矢板
のウエブ端部の側板を接合して短尺の枠体部材を用意し
ておき、この短尺の枠体部材の爪部を上記した鋼製底板
の中央部の側橋にある下側U形鋼矢板の爪部に係合させ
ながら長さ方向へスライドさせ、これを所定の長さとな
るように順次繰り返すことで鋼製底板を形成する。例え
ば、爪切り欠き部を設けていない橋軸方向長さ12m の下
側U形鋼矢板12Aに対して、爪切り欠き部を設けていな
い長さ12m の鋼矢板を4分割した長さ3mの短尺の鋼矢
板32A を用いた発明例では、橋軸方向の必要ヤード長は
約15m である。
【0032】一方、上記発明例に代えて切り欠き部を設
けていない長さ12m の鋼矢板32A を用いた従来の施工方
法では、必要ヤード長は24m 以上である。このように、
請求項3の発明によれば、互いに連結して鋼製底板を構
成する鋼矢板の一方を短尺の鋼矢板とすることにより、
所定長さの鋼矢板の爪部に短尺の鋼矢板の爪部を係合さ
せながら、長さ方向へスライドさせることを順次繰り返
すことにより鋼製底板を形成するので、広いヤード面積
を必要とせずに組み立て作業を効率的に行う事ができ
る。
【0033】なお以上請求項2、3に係る発明の説明と
して、図1に相当する形状の鋼製床版の例を示したが、
枠体部材として、下側U形鋼矢板を半割りにしたものに
側板を接合したものとしてもなんら問題はない。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、広いヤード面積を必要とせず組み立て作業を効
率的に行うことができる鋼矢板を提供できる。また請求
項1、2記載の発明によれば、広いヤード面積を必要と
せず組み立て作業を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における鋼製床版の部分斜視図
である。
【図2】本発明の実施例における鋼製床版の全幅員を示
す図1の平面図である。
【図3】図3(a) は本発明の実施例の切り欠き部を設け
た鋼矢板の部分平面図であり、図3(b) は(a) のX−X
断面図である。
【図4】図4(a) は本発明の施工方法を説明する部分平
面図であり、図4(b) は(a) のY−Y断面である。
【図5】本発明の施工方法を従来例と比較して示す平面
図である。図4(a) は発明例、図4(b) は従来例であ
る。
【図6】本発明に用いる橋軸方向部材(a) と、枠体部材
(b) の概略正面図である。
【図7】本発明の他の実施例における鋼製床版の部分斜
視図である。
【図8】他の実施例における鋼製床版の橋軸方向部材
(a) と枠体部材(b) の概略正面図である。
【図9】本発明の他の実施例の施工方法を示す概略平面
図である。
【図10】コンクリート系床版橋の従来例を示す部分斜
視図である。
【図11】鋼・コンクリート合成床版橋の従来例を示す
斜視図である。
【符号の説明】
イ 爪部の範囲 ロ 爪切り欠き部の範囲 ハ 爪切り欠き部 10A 、12A 下側U形鋼矢板(鋼矢板) 10B H形鋼(主桁部材) 10C 、20C 20C’リブプレート 11A 直線形鋼矢板 11B CT形鋼(主桁部材) 20、20’、21 枠体部材 20A 、20A'半割U形鋼矢板 20B 、20B'、21B 側板 21A 半割直線形鋼矢板 30A 、32A 接合部材を有しない上側U形鋼矢板( 鋼矢
板) 40 横桁部材 50 メッシュ筋 60 場所打ちコンクリート

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 幅方向の側縁に爪を有する鋼矢板におい
    て、片側縁または両側縁に、長さ方向に所定の範囲に亘
    り所定の間隔で爪部を切り欠いた爪切り欠き部を設けた
    ことを特徴とする鋼矢板。
  2. 【請求項2】 複数の鋼矢板の幅方向側縁に設けられた
    爪を相互に連結して鋼製底板を形成し、該鋼製底板を有
    する鋼製床版に場所打ちコンクリートを打設する鋼・コ
    ンクリート合成床版橋の施行方法において、 前記鋼製底板を形成するにあたり、前記複数の鋼矢板と
    して、鋼矢板の幅方向側縁に長さ方向所定の範囲に亘り
    所定の間隔で爪部を切り欠いた爪切り欠き部を設けた鋼
    矢板を用い、前記鋼製底板の幅員方向に隣接する鋼矢板
    の一方の鋼矢板の爪部に他方の鋼矢板の爪切り欠き部を
    対応させて並置し、少なくとも一方を長さ方向へスライ
    ドさせて、前記鋼製底板の幅員方向に隣接する鋼矢板同
    士を互いに連結することを特徴とする鋼・コンクリート
    合成床版橋の施行方法。
  3. 【請求項3】 複数の鋼矢板の幅方向側縁に設けられた
    爪を相互に連結して鋼製底板を形成し、該鋼製底板を有
    する鋼製床版に場所打ちコンクリートと打設する鋼・コ
    ンクリート合成床版橋の施行方法において、 前記鋼製床版を形成する鋼矢板として、橋軸方向長さが
    所定長さの鋼矢板と、それよりも長さが短い短尺鋼矢板
    を複数用意し、並置した前記所定長さの鋼矢板の間の向
    かい合う爪部に、前記短尺鋼矢板を順次、爪部が連結す
    るようにスライドさせて前記所定長さの鋼矢板を前記複
    数の短尺鋼矢板で連結して、所定長さの鋼製底板を形成
    することを特徴とする鋼・コンクリート合成床版橋の施
    行方法。
JP26005499A 1999-09-14 1999-09-14 鋼・コンクリート合成床版橋の施工方法および鋼矢板 Pending JP2001081717A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26005499A JP2001081717A (ja) 1999-09-14 1999-09-14 鋼・コンクリート合成床版橋の施工方法および鋼矢板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26005499A JP2001081717A (ja) 1999-09-14 1999-09-14 鋼・コンクリート合成床版橋の施工方法および鋼矢板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001081717A true JP2001081717A (ja) 2001-03-27

Family

ID=17342673

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26005499A Pending JP2001081717A (ja) 1999-09-14 1999-09-14 鋼・コンクリート合成床版橋の施工方法および鋼矢板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001081717A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008255720A (ja) * 2007-04-06 2008-10-23 Nippon Steel Corp 鋼矢板を用いた鋼・コンクリート合成床版および合成床版橋ならびに施工方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008255720A (ja) * 2007-04-06 2008-10-23 Nippon Steel Corp 鋼矢板を用いた鋼・コンクリート合成床版および合成床版橋ならびに施工方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3678831B2 (ja) 鋼−コンクリート合成床版橋およびその施工方法
JP2007040020A (ja) Pc箱桁橋の架設方法
JP2002250009A (ja) 波形鋼板ウエブを用いた鋼コンクリート複合桁
JP2007023714A (ja) 形鋼を用いた合成床版、合成床版橋又は合成桁橋、及び、その施工方法
JP2003268719A (ja) 鋼・コンクリート複合桁及びその架設方法
CA2023198C (en) Composite girder construction and method of making same
JP4897643B2 (ja) 鉄筋コンクリート合成鋼床版桁橋
CN110392758B (zh) 倒t形截面混合型预应力混凝土梁及利用其的面板施工方法
EP2076637B1 (en) Building floor structure comprising framed floor slab
JPH11229329A (ja) 鋼・コンクリート合成床版橋の施工方法
KR20080093261A (ko) 초간편시공이 가능한 강합성 교량 시공방법
JP2000017613A (ja) 波形鋼板ウエブ桁の接続方法
JP5047060B2 (ja) 合成床版とその補強方法
JP2001081717A (ja) 鋼・コンクリート合成床版橋の施工方法および鋼矢板
JP4964528B2 (ja) 鉄骨造建物の床架構および同床架構の建築構法
KR20080004752U (ko) 초간편시공이 가능한 강합성 교량
JPH1121819A (ja) 鋼床版
CN218881308U (zh) 自承力预应力网肋板
CN220099642U (zh) 一种开孔丄型钢格栅-高强混凝土现浇组合桥面板
JPH11303022A (ja) 橋梁用合成床版
JP2001049616A (ja) コンクリート橋用プレキャスト製pcウエブおよびそのpcウェブを有するプレストレストコンクリート橋
CN212078398U (zh) 一种建筑楼板及组合楼盖
JP2002173911A (ja) 鋼床版及びコンクリート床版からの張り替え施工方法
JP6630776B2 (ja) スラブ構造の施工方法
KR200398356Y1 (ko) 절곡 성형 박판재를 이용한 스틸 조이스트

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Effective date: 20040608

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02