以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と示す)に具体化した一実施形態を図1〜図12に基づき説明する。
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されている。機体の外郭をなす縦長方形の外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が組み付けられている。中枠12は、外枠11に着脱自在に組み付けられており、また、外枠11に対して開閉自在となっている。
中枠12の前面側には、縦長方形の前枠14が横開き可能に組み付けられている。前枠14は、機内部に配置される遊技盤13を見るための透視窓14aが設けられており、当該透視窓14aには、遊技盤13を保護する透明な保護ガラス板14bが設けられている。また、前枠14には、透視窓14aの下方に遊技盤13の遊技領域13a内に発射される遊技球を貯留する上球皿15が備えられている。
そして、上球皿15の下方には、下球皿16が設けられている。下球皿16は、横開き可能な状態で組み付けられている。この下球皿16は、機内部において、上球皿15に対して溢球通路(図示略)を介して連通している。そして、上球皿15が遊技球によって満杯状態となった場合には、賞球として払い出された遊技球が溢球通路を通って下球皿16に排出されるようになっている。また、下球皿16は、機内部において、上球皿15に対して球抜き通路(図示略)を介して連通している。そして、上球皿15の前面側に設けられた球抜きボタン15aを操作することにより、上球皿15に貯留されている遊技球が、球抜き通路(図示略)を通って下球皿16に排出されるようになっている。
また、前枠14の前面側には、点灯(点滅)又は消灯し、発光装飾に基づく発光演出を行う枠ランプ17aが設けられている。また、遊技盤13の遊技領域13aには、点灯(点滅)又は消灯し、発光装飾に基づく発光演出を行う遊技盤ランプ17bが設けられている。また、前枠14の上部の左右両側には、各種音声(効果音)を出力し、音声出力に基づく音声演出を行う上側スピーカ18aが設けられている(破線で示す)。また、前枠14の右側下部には、各種音声(効果音)を出力し、音声出力に基づく音声演出を行う下側スピーカ18bが設けられている(破線で示す)。また、中枠12の下部には、発射装置19が装着されている。
遊技盤13の遊技領域13aの略中央には、液晶ディスプレイ型の可変表示器H(表示手段)を備えたセンター役物装置20が配設されている。可変表示器Hでは、変動画像(又は画像表示)に基づく遊技演出(表示演出)が行われるようになっている。そして、可変表示器Hでは、複数種類の図柄を複数列で変動させて表示する図柄組み合わせゲーム(図柄変動ゲーム)が行われるようになっている。本実施形態では、図柄組み合わせゲームで3列の図柄による組み合わせを導出し、該組み合わせを形成する各列の図柄の種類を1〜8の8種類としている。可変表示器Hにおいて図柄組み合わせゲームが開始すると、図柄は、各列毎に、予め定められた配列順で次の図柄に変動するようになっている。具体的には、図柄は、…8→1→2→3→4→5→6→7→8→1→…というように1から順番に1ずつ加算されていき、8となった場合には、1に戻るような配列順で変動するようになっている。
そして、遊技者は、図柄組み合わせゲームにおいて最終的に表示された図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。可変表示器Hに表示された全列の図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([222][777]など)から大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが大当りの図柄組み合わせ(大当り表示結果)となる。大当りの図柄組み合わせが表示されると、遊技者には、大当り遊技状態が付与される。一方、可変表示器Hに表示された全列の図柄が異なる種類の場合、又は1列の図柄が他の2列の図柄と異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ([123][122][767]など)からはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせがはずれの図柄組み合わせとなる。また、本実施形態のパチンコ機10では、図柄組み合わせゲームが開始すると(各列の図柄が変動を開始すると)、遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に図柄が表示されるようになっている。そして、表示された左図柄と右図柄が同一種類の図柄の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチを認識できる。このリーチを認識できる図柄組み合わせがリーチの図柄組み合わせとなる。
また、センター役物装置20の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う開閉羽根21を備えた始動入賞口22が配設されている。始動入賞口22の奥方には、入賞した遊技球を検知する始動口センサSE1(図3に示す)が設けられている。始動入賞口22は、遊技球の入賞検知を契機に、図柄組み合わせゲームの始動条件を付与し得る。また、始動入賞口22の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉23を備えた大入賞口24が配設されている。そして、大当り遊技状態が付与されると、大入賞口扉23の開動作によって大入賞口24が開放されて遊技球が入賞可能となるため、遊技者は、多数の賞球が獲得できるチャンスを得ることができる。
大当り遊技は、図柄組み合わせゲームにて可変表示器Hに大当りの図柄組み合わせが停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、大入賞口24が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限(本実施形態では15ラウンド)として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、大入賞口24が開放されてから閉鎖されるまでであり、1回のラウンド遊技中に大入賞口24は、規定入賞個数(本実施形態では10個)の遊技球が入賞するまでの間、又は規定時間(本実施形態では25秒)が経過するまでの間、開放される。また、ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われ、大当り遊技は終了される。
また、センター役物装置20には、機内部(RAM30c)で記憶された始動保留球の記憶数(以下、「保留記憶数」と示す)に基づく保留中の図柄組み合わせゲームの回数を報知する保留球数表示器25が配設されている(図2参照)。保留記憶数は、始動入賞口22へ遊技球が入賞すると「1」加算(+1)され、図柄組み合わせゲームの開始によって「1」減算(−1)され、図柄組み合わせゲーム中に始動入賞口22へ遊技球が入賞すると保留記憶数は更に加算(+1)されて所定の上限値(本実施形態では4)まで累積される。保留球数表示器25は、保留1ランプ25a、保留2ランプ25b、保留3ランプ25c及び保留4ランプ25dからなる複数(4個)の発光手段で構成されている。例えば、保留1ランプ25aのみが点灯している場合には1回の図柄組み合わせゲームが保留中であることを報知している。
また、上球皿15には、押しボタン式の演出ボタン26が配設されている。この演出ボタン26が押下操作されると、演出ボタン26に接続されている統括制御基板31(図3参照)に検知信号が出力される。統括制御基板31は、所定の操作有効期間中に演出ボタン26から検知信号を所定回数入力すると、遊技演出を実行させる。従って、本実施形態の演出ボタン26は、遊技者により操作される演出用操作手段となる。
次に、パチンコ機10の制御構成を図3に基づき説明する。
パチンコ機10の機裏側には、パチンコ機10全体を制御する主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、統括制御基板31と、表示制御基板32と、ランプ制御基板33と、音声制御基板34が装着されている。統括制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34を統括的に制御する。表示制御基板32は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、センター役物装置20(可変表示器H)の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。ランプ制御基板33は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、枠ランプ17a及び遊技盤ランプ17bの発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)を制御する。また、音声制御基板34は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、スピーカ18a,18bの音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。従って、本実施形態では、表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34が演出制御手段を構成する。
以下、主制御基板30、統括制御基板31及び表示制御基板32の具体的な構成を説明する。
図3に示すように主制御基板30には、メインCPU30aと、ROM30bと、RAM30cとが設けられている。メインCPU30aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新している。ROM30bには、パチンコ機10を制御するためのメイン制御プログラムや複数種類の演出パターン(変動パターン)が記憶されている。RAM30cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数の値など)が記憶(設定)されるようになっている。
演出パターンは、図柄が変動を開始(図柄組み合わせゲームの開始)してから全列の図柄が表示(図柄組み合わせゲームの終了)される迄の間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。また、複数種類の演出パターンは、大当り演出用の演出パターンP1と、はずれリーチ演出用の演出パターンP2と、はずれ演出用の演出パターンP3とに分類されている。
大当り演出は、図柄組み合わせゲームが、リーチ演出を経て、最終的に大当りの図柄組み合わせを停止するように展開される演出である。はずれリーチ演出は、図柄組み合わせゲームが、リーチ演出を経て、最終的にはずれの図柄組み合わせを停止するように展開される演出である。はずれ演出は、図柄組み合わせゲームが、リーチ演出を経ることなく、はずれの図柄組み合わせを停止するように展開される演出である。前記リーチ演出は、リーチの図柄組み合わせが一旦停止されてから(本実施形態においては、一旦停止された左図柄と同一種類の右図柄が一旦停止されてから)、大当りの図柄組み合わせ又ははずれの図柄組み合わせが停止されるまでの間に行われる演出である。
そして、メインCPU30aは、メイン制御プログラムに基づき、入賞処理や演出パターン決定処理などの各種処理を実行するようになっている。
まず、入賞処理について図4に基づき説明する。
メインCPU30aは、所定時間間隔で遊技球の入賞検知がなされたか否かを判定する(ステップS11)。つまり、メインCPU30aは、始動入賞口22及び始動口センサSE1によって構成される入賞検知手段が出力する検知信号を入力したか否かを判定する。この判定結果が否定の場合(入賞検知なしの場合)、メインCPU30aは、入賞処理を終了する。一方、判定結果が肯定の場合(入賞検知ありの場合)、メインCPU30aは、RAM30cに記憶されている保留記憶数が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する(ステップS12)。この判定結果が否定の場合(保留記憶数=4の場合)、メインCPU30aは、入賞処理を終了する。
一方、この判定結果が肯定の場合(保留記憶数<4の場合)、メインCPU30aは、RAM30cに記憶されている保留記憶数に「1」加算(+1)し、保留記憶数を書き換える(ステップS13)。続いて、メインCPU30aは、大当り乱数の値をRAM30cから読み出して取得し、当該読み出した大当り乱数の値を保留記憶数に対応付けられたRAM30cの所定の記憶領域に設定する(ステップS14)。また、メインCPU30aは、大当り図柄乱数の値をRAM30cから取得し、当該読み出した大当り図柄乱数の値を保留記憶数に対応付けられたRAM30cの所定の記憶領域に設定する(ステップS14)。なお、大当り乱数及び大当り図柄乱数は、メインCPU30aによって所定の周期毎に順次更新される乱数であり、メインCPU30aは、更新後の値をRAM30cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。そして、メインCPU30aは、入賞処理を終了する。
次に、演出パターン決定処理について図5に基づき説明する。
まず、メインCPU30aは、所定時間間隔で保留記憶数が「0」よりも大きいか否か判定する(ステップS21)。ステップS21の判定結果が否定の場合(保留記憶数=0の場合)、保留中の図柄組み合わせゲームが存在しないので、メインCPU30aは、演出パターン決定処理を終了する。一方、ステップS21の判定結果が肯定の場合(保留記憶数>0の場合)、メインCPU30aは、図柄が変動表示中であるか否か、すなわち、図柄組み合わせゲーム中であるか否か判定する(ステップS22)。ステップS22の判定結果が肯定の場合(図柄組み合わせゲーム中である場合)、メインCPU30aは、演出パターン決定処理を終了する。一方、ステップS22の判定結果が否定の場合(図柄組み合わせゲーム中でない場合)、メインCPU30aは、保留記憶数に対応付けられてRAM30cに記憶されている大当り乱数の値がROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定を行う(ステップS23)。なお、本実施形態において、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、1/300としている。
大当り判定の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、メインCPU30aは、保留記憶数に対応付けられてRAM30cに記憶されている大当り図柄乱数の値を読み出す。そして、メインCPU30aは、大当り図柄乱数の値に基づき、全列が同一種類の図柄となるように最終停止図柄を決定する(ステップS24)。それと共に、メインCPU30aは、大当り演出用の演出パターンP1の中から演出パターンを決定する(ステップS25)。
演出パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、表示制御基板32(サブCPU32a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する(ステップS26)。具体的に言えば、メインCPU30aは、演出パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する演出パターン指定コマンドを最初に出力する。次に、メインCPU30aは、各列毎の最終停止図柄を指定するための図柄指定コマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、RAM30cに記憶されている保留記憶数を「1」減算(−1)し、保留記憶数を書き換える(ステップS27)。その後に、メインCPU30aは、前記指定した演出パターンに定められている変動時間に基づいて変動停止を指示し、図柄組み合わせゲームを終了するための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS23の大当り判定の判定結果が否定の場合(はずれの場合)、メインCPU30aは、リーチ演出を行うか否かを判定するリーチ判定を行う(ステップS28)。本実施形態では、リーチ判定の判定結果が肯定となる確率(リーチ演出を行う確率)は、1/12としている。ステップS28のリーチ判定の判定結果が肯定の場合(リーチ演出を行う場合)、メインCPU30aは、左列の図柄と右列の図柄を同一種類の図柄とし、中列の図柄を左右列の図柄と異なるように最終停止図柄を決定する(ステップS29)。そして、メインCPU30aは、はずれリーチ演出用の演出パターンP2の中から演出パターンを決定する(ステップS30)。そして、メインCPU30aは、ステップS26の処理に移行して、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。そして、メインCPU30aは、ステップS27の処理に移行して、保留記憶数を「1」減算(−1)して保留記憶数を書き換える。
一方、ステップS28のリーチ判定の判定結果が否定の場合(リーチ演出を行わない場合)、メインCPU30aは、左列の図柄と右列の図柄が異なるように最終停止図柄を決定する(ステップS31)。そして、メインCPU30aは、はずれ演出用の演出パターンP3の中から演出パターンを決定する(ステップS32)。そして、メインCPU30aは、ステップS26の処理に移行して、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。そして、メインCPU30aは、ステップS27の処理に移行して、保留記憶数を「1」減算(−1)して保留記憶数を書き換える。
以上のように、本実施形態のメインCPU30aを備えた主制御基板30は、図柄組み合わせゲームが大当りとなるか否かを判定する大当り判定手段となる。また、メインCPU30aを備えた主制御基板30は、演出パターンを決定する演出パターン決定手段となる。
次に、統括制御基板31について説明する。統括制御基板31には、図3に示すように、統括CPU31aが設けられている。前記統括CPU31aは、各種乱数の値を所定の周期毎に順次更新するようになっている。また、統括CPU31aには、ROM31b及びRAM31cが接続されている。前記ROM31bには、前記各制御基板32〜34を統括的に制御するための統括制御プログラムなどが記憶されている。また、前記RAM31cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報が記憶(設定)されるようになっている。また、統括CPU31aは、演出ボタン26と接続されており、当該演出ボタン26から演出ボタン26が押下操作されたことを示す検知信号を入力することにより、演出ボタン26が押下操作されたことを検知するようになっている。
そして、メインCPU30aから所定の制御コマンドを所定のタイミングで入力すると、統括CPU31aは、それに応じて所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。具体的に言えば、統括CPU31aは、演出パターン指定コマンドを入力すると、当該演出パターン指定コマンドを各制御基板32〜34に出力する。また、統括CPU31aは、図柄指定コマンド又は全図柄停止コマンドを入力すると、当該各コマンドを表示制御基板32に出力する。
次に、表示制御基板32について説明する。
表示制御基板32は、サブCPU32aを備えており、該サブCPU32aにはROM32b及びRAM32cが接続されている。ROM32bには、可変表示器Hの表示内容(図柄の変動やキャラクタの動作)を制御するため表示制御プログラムや、各種画像データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)などが記憶されている。また、RAM32cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報が記憶(設定)されるようになっている。
そして、サブCPU32aは、主制御基板30(メインCPU30a)及び統括制御基板31(統括CPU31a)から制御コマンドを入力すると、表示制御プログラムに基づき、入力した制御コマンドに応じた制御を行う。具体的には、サブCPU32aは、演出パターン指定コマンドを入力すると、演出パターン指定コマンドにて指定された演出パターンで図柄を変動表示させて図柄組み合わせゲームを開始させるように可変表示器Hの表示内容を制御する。そして、サブCPU32aは、全図柄停止コマンドを入力すると、入力した図柄指定コマンドで指定された図柄組み合わせを可変表示器Hに停止させるように可変表示器Hの表示内容を制御する。この制御により、可変表示器Hでは図柄組み合わせゲームが行われる。
そして、本実施形態では、所定の操作有効期間の間に、演出ボタン26が所定回数操作されると、所定の特別演出が実行されるようになっている。以下、詳しく説明する。
まず、統括CPU31aは、大当り遊技終了後又は電源投入後に、特別演出を実行させるために必要な必要操作回数(即ち、閾値)を設定する閾値設定処理を実行するようになっている。
図6に示すように、統括CPU31aは、大当り遊技が終了することを示すエンディング指示コマンド又は電源投入されたことを示す電源投入初期時指定コマンドを入力したか否かを判定する(ステップS41)。この判定結果が否定の場合、統括CPU31aは、閾値設定処理を終了する。
一方、ステップS41の判定結果が肯定の場合、統括CPU31aは、残数カウンタをクリアする(ステップS42)。この残数カウンタは、特別演出を実行するまでにあと何回演出ボタン26を操作する必要があるかを示しており、RAM31cに記憶されている。次に、統括CPU31aは、次に、予め決められている必要操作回数(本実施形態では1000回)を残数カウンタに設定し(ステップS43)、閾値設定処理を終了する。本実施形態において、必要操作回数は、特別演出を実行させるために必要な演出ボタン26の操作回数であり、複数回の図柄組み合わせゲームに亘って演出ボタン26を操作し続けたときに達することができる値が望ましい。
具体的には、演出パターンにより特定される図柄組み合わせゲームの演出時間のうち最大の時間を有する図柄組み合わせゲームにおいて、一般的な遊技者(例えば、1秒間に演出ボタン26を平均5回操作することが期待できる遊技者)が演出ボタン26を操作することができる回数に2以上の値を乗算した回数以上の値が、必要操作回数として望ましい。例えば、図柄組み合わせゲームの演出時間の最大の時間が、60秒である場合、1ゲームにおいて演出ボタン26を操作することができる回数は、60秒に5回(一般的な遊技者が、1秒間演出ボタン26を操作し続けた場合の平均操作回数の期待値)を乗算して300回となる。従って、この場合、必要操作回数は、600回(300回×2)以上の値が望ましい。
また、本実施形態において、必要操作回数は、大当り遊技終了後から次の大当り遊技が開始されるまでの間、演出ボタン26を操作し続けたときに達することができる値が望ましい。具体的には、演出パターンにより特定される図柄組み合わせゲームの演出時間のうち最小の時間を有する図柄組み合わせゲームにおいて、一般的な遊技者が演出ボタン26を操作することができる回数に大当りとなる確率の逆数(本実施形態では300)の値を乗算した回数以下の値が、必要操作回数として望ましい。例えば、図柄組み合わせゲームの演出時間の最小の時間が、6秒である場合、1ゲームにおいて演出ボタン26を操作することができる回数は、6秒に5回(1秒間に一般的な遊技者が操作できる回数)を乗算して30回となる。従って、この場合、必要操作回数は、9000回(30回×300)以下の値が望ましい。
次に、統括CPU31aは、演出パターン指定コマンドを入力する毎に、操作有効期間の設定を行うための操作有効期間設定処理を実行するようになっている。
図7に示すように、統括CPU31aは、演出パターン指定コマンドを主制御基板30から入力したか否かを判定する(ステップS51)。この判定結果が否定の場合、統括CPU31aは、操作有効期間設定処理を終了する。
一方、ステップS51の判定結果が肯定の場合、統括CPU31aは、ROM31bに記憶されているタッチ有効時間管理テーブルからタイムテーブルの先頭アドレスを取得し、当該タイムテーブルの先頭アドレスをタイムテーブルアドレスとしてRAM31cの所定の記憶領域に記憶する(ステップS52)。前記タッチ有効時間管理テーブルは、図8(a)に示すように、演出パターン毎に、図柄組み合わせゲームにおける操作フラグのフラグ状態の遷移を示すタイムテーブルを特定するための先頭アドレスが記憶されている。すなわち、演出パターン毎にタイムテーブルが定められている。前記操作フラグは、演出ボタン26の操作を有効とするか否かなどを示すフラグである。そして、統括CPU31aは、図9に示すタイムブロック設定処理を実行し(ステップS53)、操作有効期間設定処理を終了する。
次に、図9に示すタイムブロック設定処理について説明する。
統括CPU31aは、RAM31cに記憶されているタイムテーブルアドレスに基づき、ROM31bに記憶されているタイムテーブルを参照して、タイムテーブルアドレスが指定するタイムユニット番号を取得する(ステップS61)。前記タイムテーブルには、図8(b)に示すように、タイムテーブルアドレス毎にタイムユニット番号が記憶されている。
次に、統括CPU31aは、ステップS61で取得したタイムユニット番号に基づき、タイムユニットテーブルのユニットデータを指定するデータ参照アドレスを所定の方法で算出する(ステップS62)。本実施形態においては、統括CPU31aは、ステップS61で取得したタイムユニット番号に3を乗じた値をタイムユニットテーブルの先頭アドレスに加算する処理を行うことで、データ参照アドレスを算出することができる。なお、タイムユニットテーブルの先頭アドレスは、予めROM31bに記憶されている。そして、統括CPU31aは、ステップS62で算出したデータ参照アドレスに基づき、ROM31bに記憶されているタイムユニットテーブルからユニットデータを取得する(ステップS63)。
前記タイムユニットテーブルには、図8(c)に示すように、データ参照アドレス毎にユニットデータが記憶されている。前記ユニットデータは、操作フラグのフラグ状態を設定するフラグデータ及びフラグデータに示すフラグ状態を維持する時間を示す状態継続時間を設定する時間データから構成されている。より詳しく述べると、本実施形態のユニットデータは、3バイトの情報量を有しており、最初の2バイトが時間データであり、次の1バイトがフラグデータとなっている。
本実施形態の時間データが示す状態継続時間には、所定時間T1、所定時間T2、所定時間T3、所定時間T4が設定されるようになっている。また、本実施形態のフラグデータには、操作フラグのフラグ状態として「−1」、「0」、「1」の整数値が設定されるようになっている。操作フラグのフラグ状態としての「−1」は、図柄組み合わせゲームにおける操作有効期間は全て終了したことを示すフラグ状態を表している。操作フラグのフラグ状態としての「0」は、演出ボタン26の操作が無効であることを示すフラグ状態を表している。操作フラグのフラグ状態としての「1」は、報知演出に係わる演出ボタン26の操作が有効である(すなわち、操作有効期間である)ことを示すフラグ状態を表している。以上に示したように、各ユニットデータは、操作フラグのフラグ状態及びそのフラグ状態を継続する時間を設定するためのデータである。
次に、統括CPU31aは、ステップS63で取得したユニットデータのフラグデータを参照して、フラグデータに「−1」が示されているか否かを判定する(ステップS64)。すなわち、統括CPU31aは、図柄組み合わせゲームにおける操作有効期間は全て終了したか否かを判定する。ステップS64の判定結果が否定の場合(「−1」が示されていない場合)、統括CPU31aは、フラグデータに示されているフラグ状態の値に基づき、操作フラグのフラグ状態を設定する(ステップS65)。
次に、統括CPU31aは、時間データに示されている状態継続時間をRAM31cに設定する(ステップS66)。そして、統括CPU31aは、タイムテーブルにおいて次のタイムユニット番号を指定するために、タイムテーブルアドレスに所定の値(本実施形態では1)を加算し、新たなタイムテーブルアドレスとしてRAM31cを書き換え(ステップS67)、タイムブロック設定処理を終了する。
また、ステップS64の判定結果が肯定の場合(「−1」が示されている場合)、統括CPU31aは、RAM31cに記憶されている必要操作回数、タイムユニットテーブルアドレス、操作フラグ、状態継続時間をすべてクリア(「0」を設定)する(ステップS68)。そして、統括CPU31aは、タイムブロック設定処理を終了する。
ところで、前記タイムテーブルは、演出パターン毎に分類されている。そして、各タイムテーブルの先頭アドレスからアドレス順に、図柄組み合わせゲームにおける操作フラグのフラグ状態が時間と共にどのように遷移するのかを示すように、操作フラグのフラグ状態及びその状態継続時間を定めるユニットデータを特定するタイムユニット番号が時系列順に記憶されている。例えば、図8(b)に示すように、演出パターンP1のタイムテーブルの場合、先頭アドレスからアドレス順に、フラグデータが「0」であるユニットデータを特定するタイムユニット番号、フラグデータが「1」であるユニットデータを特定するタイムユニット番号、フラグデータが「0」であるユニットデータを特定するタイムユニット番号、フラグデータが「1」であるユニットデータを特定するタイムユニット番号、フラグデータが「−1」であるユニットデータを特定するタイムユニット番号が記憶されている。
これは、図10に示すように、演出パターンP1による図柄組み合わせゲームの開始時から状態継続時間T1が経過するまでの間は操作フラグに「0」が設定され、その後状態継続時間T2が経過するまでの間は操作フラグに「1」が設定され、その後状態継続時間T3が経過するまでの間は操作フラグに「0」が設定され、その後状態継続時間T4が経過するまでの間は操作フラグに「1」が設定され、その後操作フラグに「−1」が設定されることを示している。このため、ステップ67においてタイムテーブルアドレスに1を加算することにより、後述する演出実行処理(図11)により状態継続時間が「0」となって次のタイムブロック設定処理が実行されると、操作フラグは、そのフラグ状態が次の状態に遷移することとなる。なお、フラグデータが「−1」であるユニットデータは、操作フラグに「−1」が設定されてからその図柄組み合わせゲームが終了するまでの間に、演出ボタン26の操作を要する特別演出が行われないことを示している。
次に、統括CPU31aが、図柄組み合わせゲーム中、所定の周期(本実施形態では2ms)毎に実行する演出実行処理について図11に基づき説明する。
統括CPU31aは、検知信号を入力したか否かを判定する(ステップS71)。ステップS71の判定結果が肯定の場合(検知信号を入力した場合)、統括CPU31aは、操作フラグに「0」が設定されていないか否かを判定する(ステップS72)。すなわち、統括CPU31aは、演出ボタン26の押下操作を有効としている(操作有効期間である)か否かを判定する。ステップS72の判定結果が肯定の場合(「0」が設定されていない場合)、統括CPU31aは、演出ボタン26が操作されたことを示す有効タッチコマンドを送信バッファに一時的に記憶する(ステップS73)。次に、統括CPU31aは、RAM31cに記憶された残数カウンタの値から1減算(−1)し、減算した値を新たな残数カウンタとするようにRAM31cを書き換える(ステップS74)。
そして、統括CPU31aは、RAM31cに記憶された残数カウンタが「0」と一致したか否かを判定する(ステップS75)。ステップS75の判定結果が否定の場合(一致していない場合)、統括CPU31aは、RAM31cに記憶された状態継続時間が「0」であるか否かを判定する(ステップS76)。このステップS76の判定結果が否定の場合(状態継続時間が「0」でない場合)、統括CPU31aは、状態継続時間から1減算して、減算した値を新たな状態継続時間とするようにRAM31cを書き換える(ステップS77)。なお、本実施形態では、状態継続時間を演出実行処理の実行回数としており、実際の時間は、状態継続時間に演出実行処理の実行周期(2ms)を乗算することにより求められる。例えば、状態継続時間に「175」が設定されていた場合、実際の時間は、350msとなる。
次に、統括CPU31aは、状態継続時間が「0」となったか否かを判定する(ステップS78)。このステップS78の判定結果が肯定の場合(状態継続時間が「0」となった場合)、統括CPU31aは、図9に示すタイムブロック設定処理を実行し、操作フラグのフラグ状態を新たに設定すると共に、その状態継続時間を設定する(ステップS79)。その後、統括CPU31aは、送信バッファに記憶された制御コマンドを制御基板32〜34に出力する(ステップS80)。例えば、送信バッファに有効タッチコマンドが記憶されていれば、統括CPU31aは、有効タッチコマンドを制御基板32〜34に出力する。そして、統括CPU31aは、演出実行処理を終了する。
一方、ステップS76の判定結果が肯定の場合(状態継続時間が「0」である場合)、又はステップS78の判定結果が否定の場合(状態継続時間が「0」となっていない場合)、統括CPU31aは、ステップS80の処理を実行して、演出実行処理を終了する。また、ステップS71の判定結果が否定の場合(検知信号を入力していない場合)、又はステップS72の判定結果が否定の場合(操作フラグに「0」が設定されている場合)、統括CPU31aは、ステップS76の処理に移行する。
また、ステップS75の判定結果が肯定の場合(一致した場合)、統括CPU31aは、特別演出の実行を指示する特別演出コマンドを送信バッファに記憶する(ステップS81)。そして、統括CPU31aは、残数カウンタに必要操作回数(1000回)を新たに設定する(ステップS82)。そして、そして、統括CPU31aは、ステップS16の処理に移行する。これ以降、統括CPU31aが、ステップS80を実行すると、送信バッファに記憶されている特別演出コマンドを制御基板32〜34に出力することとなる。これにより、特別演出が実行される。
本実施形態の特別演出は、図12に示すように、可変表示器Hに所定のキャラクタが表示される表示演出である。なお、キャラクタの大きさは、大中小の三段階あり、表示制御基板32のサブCPU32aが、演出パターンに基づき、大きさを決定し、表示させるようにしている。例えば、サブCPU32aは、特別演出コマンドを入力したとき、大当り演出用の演出パターンP1に基づき、図柄組み合わせゲームを可変表示器Hに表示させている場合には、一番大きいキャラクタを表示させるようにする。その一方、サブCPU32aは、特別演出コマンドを入力したとき、はずれ演出用の演出パターンP3に基づき、図柄組み合わせゲームを可変表示器Hに表示させている場合には、一番小さいキャラクタを表示させるようにする。
また、本実施形態のパチンコ機10では、遊技者に対して操作有効期間であるか否かは、見た目などから判別できないように秘匿状態で設定されるようになっている。すなわち、タイムブロック設定処理において操作フラグに「1」が設定され、操作有効期間が開始された場合であっても、統括CPU31aは、操作有効期間設定処理又は演出実行処理では、それを報知するための報知コマンドを制御基板32〜34に出力することなく、また、操作有効期間であることを報知するための演出を指示することもない。さらに、演出実行処理において、検知信号を入力し、有効タッチコマンドを出力した場合であっても、各制御基板32〜34は、当該有効タッチコマンドを入力しても、特に遊技演出を実行させることはない。つまり、操作有効期間は、演出ボタン26が操作されても、その操作が有効か否かを遊技演出から判断できないように秘匿されている。
以上、演出実行処理により、統括CPU31aは、残数カウンタが「0」となる毎、即ち、操作有効期間中に演出ボタン26が1000回操作される毎に、特別演出コマンドを出力し、特別演出を実行させるようになっている。また、統括CPU31aは、図柄組み合わせゲームの開始時又は終了時に関係なく、残数カウンタの値を維持する。このため、複数の図柄組み合わせゲームに亘って演出ボタン26の操作回数を累積し、操作回数が必要操作回数に達すると、統括CPU31aは、特別演出を実行させる。また、本実施形態では、操作有効期間であるか否かを報知することはなく、遊技者は見た目からでは演出ボタン26が有効であるか否かは判断することができない。このため、遊技者が、操作有効期間であると報知されていないときであっても何事か起こるかも知れないと期待して演出ボタン26を操作した場合に、特別演出を実行させることができる。このため、遊技者の期待に応え、操作有効期間であると報知されているか否かに係わらず、演出ボタン26を積極的に操作させることができる。
そして、本実施形態では、統括CPU31aを備えた統括制御基板31が、演出ボタン26の操作を有効とする期間を設定する有効期間設定手段となる。また、統括制御基板31が、必要操作回数を決定する回数設定手段となる。また、RAM31cを備えた統括制御基板31が、演出ボタン26の操作回数を記憶する操作回数記憶手段となる。また、統括制御基板31が、特別演出を実行させる特別演出実行手段となる。
次に、特別演出の実行態様について図12に基づき具体的に説明する。
図12では、演出パターンP1に基づき図柄組み合わせゲームが実行されるものとして説明する。また、図12で実行される図柄組み合わせゲーム中に、残数カウンタの値が0になるものとして説明する。
図柄組み合わせゲームが開始すると、3列の図柄がそれぞれ変動表示を開始する(図12(a))。このとき、操作フラグには「0」が設定されていることから(図10参照)、遊技者が演出ボタン26を操作しても、残数カウンタの値は更新されないこととなる。そして、図柄組み合わせゲーム開始から、時間T1経過後、操作フラグに「1」が設定され(図10参照)、操作有効期間が開始する。しかしながら、操作有効期間が開始されても、当該その旨は遊技者に秘匿されるので、可変表示器Hの見た目上は、図12(b)に示すように、時間T1経過前と特に変わりはない。その一方で、操作フラグには「1」が設定されていることから、遊技者が演出ボタン26を操作する毎に、残数カウンタの値が減算され、更新される。なお、遊技者が演出ボタン26を操作しても、操作されたことに対する遊技演出は一切行われないため、当該操作が有効であったか否かは秘匿されるようになっている。
そして、図柄組み合わせゲーム開始から時間T1+T2経過後、操作フラグに「0」が設定され(図10参照)、操作有効期間が一旦終了する。このときも、操作有効期間が設定されたか否かは秘匿されることから、図12(c)に示すように、可変表示器Hの見た目上は、操作有効期間中と特に変わりはない。
その後、可変表示器Hは、図12(d)に示すように、演出パターンP1に基づき、左右の図柄を停止し、リーチ演出を開始する。なお、このリーチ演出開始と、操作フラグの設定は無関係であるため、操作フラグには「0」が設定されたままである。
そして、図柄組み合わせゲームT1+T2+T3経過後、操作フラグに「1」が設定され(図10参照)、操作有効期間が再び開始する。しかしながら、操作有効期間が開始されても、当該その旨は遊技者に秘匿されるので、可変表示器Hの見た目上は、図12(e)に示すように、時間T1+T2+T3経過前(すなわち、図12(d))と特に変わりはない。その一方で、操作フラグには「1」が設定されていることから、遊技者が演出ボタン26を操作する毎に、残数カウンタの値が減算され、更新される。
ここで、残数カウンタの値が「0」となると、すなわち、演出ボタン26の操作回数が必要操作回数と一致すると、統括CPU31aは、表示制御基板32に対して特別演出コマンドを出力する。表示制御基板32のサブCPU32aは、特別演出コマンドを入力すると、演出パターンP1に基づき、所定のキャラクタの中で一番大きいキャラクタKを可変表示器Hに表示させるように制御する。これにより、可変表示器Hは、図12(f)に示すように、キャラクタを表示する。
このように遊技者が操作有効期間であるか否かを可変表示器Hの演出内容から判断できないように秘匿されているので、遊技者に常に演出ボタン26を操作させることができる。また、操作有効期間であることは秘匿されているので、特別演出が実行されたときの驚きは報知されている場合と比較して大きくなり、特別演出の興趣を向上することができる。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)統括CPU31aは、操作有効期間を秘匿状態で設定し、当該操作有効期間において操作回数が必要操作回数に達すると特別演出を実行させるようにした。また、統括CPU31aは、図柄変動ゲームの開始時又は終了時とは関係なく残数カウンタの値をクリアすることなく維持し続ける一方、残数カウンタが「0」となった場合(演出ボタン26の操作回数が必要操作回数に達した場合)には残数カウンタを初期化するようにした。すなわち、統括CPU31aは、残数カウンタの値をクリアして、必要操作回数を設定した。このため、複数回の図柄変動ゲームに亘って報知期間外に演出用操作手段が多く操作された場合に特別演出を実行させることができる。すなわち、統括CPU31aは、報知されていない操作有効期間における演出ボタン26の操作回数に応じて特別演出させることにより、報知期間外において行われた多くの操作を無意味なものにすることなく、遊技者の期待に応えることができる。従って、秘匿状態で設定された操作有効期間における演出ボタン26の操作回数を記憶し、当該操作回数に応じて特別演出を実行することにより、何事か起きることを期待して演出ボタン26を操作した遊技者の期待に応え、遊技者の興趣を高めることができる。
(2)統括CPU31aは、図柄組み合わせゲーム中に操作有効期間を設定する(操作フラグに「1」を設定する)ようにした。これにより、特別演出を実行させたい遊技者に、図柄組み合わせゲームを行わせ、当該図柄組み合わせゲーム中に演出ボタン26を操作させることができる。また、図柄組み合わせゲーム中に操作有効期間を設定することにより、演出ボタン26の操作回数が必要操作回数に達するのは図柄組み合わせゲーム中となるため、特別演出の興趣を向上することができる。
(3)必要操作回数は、複数回の図柄組み合わせゲームに亘って演出ボタン26を操作し続けたときに達することができる値とした。これにより、特別演出を実行させたい遊技者に、複数回以上の図柄組み合わせゲームを行わせ、当該図柄組み合わせゲーム中に演出ボタン26を積極的に操作させることができる。
(4)必要操作回数は、大当り遊技終了後から次の大当り遊技が開始されるまでの間、演出ボタン26を操作し続けたときに達することができる値とした。これにより、大当り遊技となるまでの間に、特別演出を実行させることができる。
(5)特別演出は、特別演出が実行される図柄組み合わせゲームの演出内容を特定する演出パターンに応じてその演出内容が変更するようにした。すなわち、演出パターンに応じて出現させるキャラクタの大きさを変更するようにした。これにより、特別演出は図柄組み合わせゲームの大当りの可能性を示唆する大当り予告の一種となり、遊技者の興趣を一層向上させることができる。
尚、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・上記実施形態では、操作有効期間を図柄組み合わせゲーム中に設定していたが、図柄組み合わせゲームが行われていないときに設定しても良い。
・上記実施形態では、押し釦式の演出ボタン26を採用したが、これ以外の演出ボタン26、例えば、タッチセンサ式の演出ボタン26を採用しても良い。
・上記実施形態では、必要操作回数は、1つであったが、複数合っても良い。この場合、残数カウンタが0となる毎に、統括CPU31aは、乱数抽選などにより複数の必要操作回数の中から1の必要操作回数を決定し、残数カウンタに設定することとなる。
・上記実施形態では、残数カウンタに必要操作回数を設定し、検知信号を入力する毎に、「0」に達するまで1ずつ減算していったが、カウンタに「0」を設定し、必要操作回数に達するまで1ずつ加算していっても良い。
・上記実施形態では、大当り遊技終了後、残数カウンタの値を初期化したが、初期化しなくても良い。
・上記実施形態では、特別演出は、特別演出が実行される図柄組み合わせゲームの演出内容を特定する演出パターンに応じてその演出内容を変更したが、変更しなくても良い。また、演出パターンに関係なく演出内容を変更しても良い。
・上記実施形態では、特別演出は、キャラクタを出現させる演出であったが、これ以外の音声出力による演出や、ランプ発光による演出であってもよい。また、可変表示器Hの背景画面や図柄の表示態様などを変更させる特別モードに移行させる演出であっても良い。