JP5209876B2 - 速崩壊性錠剤及びその製造方法 - Google Patents

速崩壊性錠剤及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5209876B2
JP5209876B2 JP2006550828A JP2006550828A JP5209876B2 JP 5209876 B2 JP5209876 B2 JP 5209876B2 JP 2006550828 A JP2006550828 A JP 2006550828A JP 2006550828 A JP2006550828 A JP 2006550828A JP 5209876 B2 JP5209876 B2 JP 5209876B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
disintegrating tablet
tablet
acrylic copolymer
molded product
rapidly disintegrating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006550828A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2006070845A1 (ja
Inventor
智雄 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eisai R&D Management Co Ltd
Original Assignee
Eisai R&D Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Eisai R&D Management Co Ltd filed Critical Eisai R&D Management Co Ltd
Priority to JP2006550828A priority Critical patent/JP5209876B2/ja
Publication of JPWO2006070845A1 publication Critical patent/JPWO2006070845A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5209876B2 publication Critical patent/JP5209876B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/20Pills, tablets, discs, rods
    • A61K9/2095Tabletting processes; Dosage units made by direct compression of powders or specially processed granules, by eliminating solvents, by melt-extrusion, by injection molding, by 3D printing
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/0012Galenical forms characterised by the site of application
    • A61K9/0053Mouth and digestive tract, i.e. intraoral and peroral administration
    • A61K9/0056Mouth soluble or dispersible forms; Suckable, eatable, chewable coherent forms; Forms rapidly disintegrating in the mouth; Lozenges; Lollipops; Bite capsules; Baked products; Baits or other oral forms for animals

Description

本発明は、速崩壊性錠剤及びその製造方法に関し、特に、高い錠剤強度を有する速崩壊性錠剤及びその製造方法に関する。
錠剤は、その利便性や服用性などから、医薬品の剤形としての利用頻度が高い。 錠剤は、成型された一定の形状を有しているため、流通過程での破損や摩損を防止することが要求される。そこで、錠剤の強度を確保するとともに、服用後の錠剤の崩壊性や薬物の溶出性を考慮する必要がある。近年、小児や嚥下能力の低下している高齢者が、水なしで簡便に服用できる剤形として開発された口腔内で簡単に崩壊する錠剤も、通常の錠剤と同様の強度が要求されている。また、これらの錠剤は、流通過程での破損や摩損のみならず、複数の製剤を一包化するために医薬品の調剤現場に導入されている自動錠剤分包機の適用にも耐え得る錠剤強度が要求されている。
そこで、速崩壊性錠剤の硬度を向上させたり、摩損度を抑制させたりする目的で、専用の打錠機や、錠剤の製造方法が開発されており、該製造方法としては、例えば、(a)水溶性融解性結合剤、少なくとも1種の賦形剤、及び医薬的活性剤を組み合わせて錠剤に圧縮する工程、(b)前記水溶性溶解性結合剤を前記錠剤中で融解させる工程、及び(c)前記水溶性溶解性結合剤を凝固させる工程を含む、強度が増加した錠剤の製造方法が提案されている(特許文献1参照)。 しかしながら、前記特許文献1に記載の製造方法では、使用される水溶性融解性結合剤の融点が38〜62℃であることから、該錠剤が流通過程等において融点以上の温度条件下に置かれた場合、前記水溶性溶解性結合剤が融解し、前記錠剤の形状が変化したり、性状が変化したりする恐れがある。また、高湿度環境下に置かれた場合も同様に、水溶性融解性結合剤が溶解し、脆弱化したり錠剤同士が付着したりする可能性がある。
一方、薬物、稀釈剤、前記薬物と前記稀釈剤より相対的に融点の低い糖類、および結合剤を含有し、該融点の低い糖類が錠剤中に均一に配合され、前記薬物および/または前記稀釈剤粒子を、該融点の低い糖類の溶融固化物により架橋を形成してなる口腔内速崩壊性錠剤、及びその製造法が提案されている(特許文献2参照)。しかしながら、特許文献2に記載の錠剤では、架橋剤として糖類を利用しているため、高湿度で保存された場合、糖類が溶融し、錠剤の脆弱化や錠剤同士の付着などの問題が生じる可能性がある。
したがって、所望の迅速な崩壊性が得られ、かつ錠剤強度が十分な速崩壊性錠剤を製造することができ、また、汎用性高くかつ特別な装置を用いることがなく効率のよい速崩壊性錠剤の製造方法、及び該製造方法により製造され、嚥下能力の低下した者(老人、小児、患者等)でも服用しやすく、流通、保管、及び自動分包機等による調剤行為時における錠剤の破損がなく強度の高い速崩壊性錠剤が求められているのが現状である。
特許第2640570号公報 特開2004−43472号公報
本発明は、従来における問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、所望の迅速な崩壊性が得られ、かつ錠剤強度が十分な速崩壊性錠剤を製造可能であり、また、汎用性高くかつ効率のよい速崩壊性錠剤の製造方法、及び該製造方法により製造され、嚥下能力の低下した者でも服用しやすく、流通、保管、及び自動分包機等による調剤行為時において破損することがない強度の高い速崩壊性錠剤を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、アクリルコポリマーと、少なくとも1種の薬理学的に許容される添加剤とを混合し、得られた混合物を、圧縮成型し、得られた圧縮成型物を、アクリルコポリマーのガラス転移温度以上に加熱することにより、該アクリルコポリマーの少なくとも一部(又は全部)が架橋し、安定な構造体を形成することにより、速崩壊性と強度とが両立された速崩壊性錠剤を製造できることを知見した。
なお、前記速崩壊性錠剤の強度とは、前記速崩壊性錠剤の硬度や摩損度により評価することができ、特に、強度と硬度とは一般的に比例関係にあることから、以下の説明において、本発明の速崩壊性錠剤の硬度と強度とを同義として用いることがある。
また、「速崩壊性錠剤」とは、投与後(服用後)、わずかな水分によって崩壊する錠剤を意味し、特に、口腔内速崩壊性錠剤は、水等の液体を服用に用いることなく、口腔内において唾液のみにより2分以内に完全に崩壊し得る錠剤を意味する。
本発明は、本発明者による前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> (1)有効成分と、アクリルコポリマーと、少なくとも1種の薬理学的に許容される添加剤とを混合する工程、 (2)前記(1)の工程で得られた混合物を、圧縮成型する工程、及び (3)前記(2)の工程で得られた圧縮成型物を、50〜100℃の温度条件下で一定時間保温する工程からなることを特徴とする速崩壊性錠剤の製造方法である。 <2> 有効成分が、薬効成分である前記<1>に記載の速崩壊性錠剤の製造方法である。 <3> 圧縮成型物を、アクリルコポリマーのガラス転移点(Tg)以上の温度で一定時間保温する前記<1>から<2>のいずれかに記載の速崩壊性錠剤の製造方法である。 <4> アクリルコポリマーが、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、及びジメチルアミノエチルメタクリレートからなる共重合体である前記<1>から<3>のいずれかに記載の速崩壊性錠剤の製造方法である。 <5> アクリルコポリマーが、アミノアルキルメタクリレートコポリマーEである前記<1>から<4>のいずれかに記載の速崩壊性錠剤の製造方法である。 <6> アクリルコポリマーの配合量が、圧縮成型物100質量部に対し、0.5〜20質量部である前記<1>から<5>のいずれかに記載の速崩壊性錠剤の製造方法である。 <7> アクリルコポリマーの配合量が、圧縮成型物100質量部に対し、0.5〜9質量部である前記<1>から<6>のいずれかに記載の速崩壊性錠剤の製造方法である。 <8> アクリルコポリマーの配合量が、圧縮成型物100質量部に対し、1〜6質量部である前記<1>から<7>のいずれかに記載の速崩壊性錠剤の製造方法である。 <9> アクリルコポリマーの配合量が、圧縮成型物100質量部に対し、2〜4質量部である前記<1>から<8>のいずれかに記載の速崩壊性錠剤の製造方法である。 <10> アクリルコポリマーの平均粒子径が、1〜500μmである前記<1>から<9>のいずれかに記載の速崩壊性錠剤の製造方法である。 <11> 圧縮成型物を、70〜90℃の温度条件下で一定時間保温する前記<1>から<10>のいずれかに記載の速崩壊性錠剤の製造方法である。
<12> (1)少なくともアクリルコポリマーと、少なくとも1種の薬理学的に許容される添加剤とを混合する工程、 (2)前記(1)の工程で得られた混合物を、圧縮成型する工程、及び (3)前記(2)の工程で得られた圧縮成型物を、50〜100℃の温度条件下で一定時間保温する工程からなることを特徴とする速崩壊性錠剤用基材の製造方法である。 <13> 圧縮成型物を、アクリルコポリマーのガラス転移点(Tg)以上の温度で一定時間保温する前記<12>に記載の速崩壊性錠剤用基材の製造方法である。 <14> アクリルコポリマーが、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、及びジメチルアミノエチルメタクリレートからなる共重合体である前記<12>から<13>のいずれかに記載の速崩壊性錠剤用基材の製造方法である。 <15> アクリルコポリマーが、アミノアルキルメタクリレートコポリマーEである前記<12>から<14>のいずれかに記載の速崩壊性錠剤用基材の製造方法である。 <16> アクリルコポリマーの配合量が、圧縮成型物100質量部に対し、0.5〜20質量部である前記<12>から<15>のいずれかに記載の速崩壊性錠剤用基材の製造方法である。 <17> アクリルコポリマーの配合量が、圧縮成型物100質量部に対し、0.5〜9質量部である前記<12>から<16>のいずれかに記載の速崩壊性錠剤用基材の製造方法である。 <18> アクリルコポリマーの配合量が、圧縮成型物100質量部に対し、1〜6質量部である前記<12>から<17>のいずれかに記載の速崩壊性錠剤用基材の製造方法である。 <19> アクリルコポリマーの配合量が、圧縮成型物100質量部に対し、2.0〜4.0質量部である前記<12>から<18>のいずれかに記載の速崩壊性錠剤用基材の製造方法である。 <20> アクリルコポリマーの平均粒子径が、1〜500μmである前記<12>から<19>のいずれかに記載の速崩壊性錠剤用基材の製造方法である。 <21> 圧縮成型物を、70〜90℃の温度条件下で一定時間保温する前記<12>から<20>のいずれかに記載の速崩壊性錠剤用基材の製造方法である。
<22> 前記<1>から<11>のいずれかに記載の速崩壊性錠剤の製造方法により製造されたことを特徴とする速崩壊性錠剤である。 <23> 前記<12>から<21>のいずれかに記載の速崩壊性錠剤用基材の製造方法により製造された基材からなることを特徴とする速崩壊性錠剤である。 <24> 50〜100℃の温度条件下に保持する前の圧縮成型物の硬度に対し、1.1〜10倍の硬度を有する前記<22>から<23>のいずれかに記載の速崩壊性錠剤である。 <25> 裸錠、発泡錠、及び口腔内速崩壊性錠剤のいずれかである前記<22>から<24>のいずれかに記載の速崩壊性錠剤である。
本発明によると、従来における問題を解決することができ、所望の迅速な崩壊性が得られ、かつ錠剤強度が十分な速崩壊性錠剤を製造可能であり、また、汎用性高くかつ効率のよい速崩壊性錠剤の製造方法、及び該製造方法により製造され、嚥下能力の低下した者でも服用しやすく、流通、保管、及び自動分包機等による調剤行為時において破損しない強度の高い速崩壊性錠剤を提供することができる。さらに、前記速崩壊性錠剤の製造方法は、食品や香粧品等の錠剤の製造方法としても適用可能である。
図1は、本発明の製造方法のフローチャートを示す図である。 図2は、本発明の保温工程及び圧縮成型工程における圧縮成型圧が口腔内速崩壊性錠剤の硬度に及ぼす影響を調べた実施例1の結果を示す図である。 実施例2及び実施例3の口腔内速崩壊性錠剤の溶出試験結果を示す図である。 本発明の保温工程における保温時間が口腔内速崩壊性錠剤の硬度に及ぼす影響を調べた実施例7の結果を示す図である。 本発明の保温工程における保温時間が口腔内速崩壊性錠剤の溶出試験に及ぼす影響を調べた実施例7の結果を示す図である。
以下の実施形態は、本発明の説明をするための例示であり、本発明をこの実施形態のみに限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な形態で実施することができる。
(速崩壊性錠剤の製造方法、及び速崩壊性錠剤用基材の製造方法) 本発明の速崩壊性錠剤の製造方法、及び速崩壊性錠剤用基材の製造方法は、(1)原料混合工程、(2)前記(1)の工程で得られた混合物を、圧縮成型する圧縮成型工程、及び(3)保温工程からなり、必要に応じて、造粒工程、整粒工程、コーティング工程などのその他の工程を含む。本発明の実施の態様の例を図1に示す。
前記速崩壊性錠剤の製造方法における原料は、有効成分、アクリルコポリマー、及び少なくとも1種の薬理学的に許容される添加剤からなる。前記原料を用い、前記速崩壊性錠剤の製造方法により、含有する有効成分に応じて、医薬品、医薬部外品、食品、及び香粧品等としての速崩壊性錠剤が得られる。
また、前記速崩壊性錠剤用基材の製造方法における原料は、少なくともアクリルコポリマー、及び少なくとも1種の薬理学的に許容される添加剤からなり、必要に応じて適宜選択した成分を含む。前記原料を用い、前記速崩壊性錠剤用基材の製造方法により、速崩壊性錠剤用基材が得られる。
(1)混合工程
前記混合工程は、前記原料を均一に混合し、混合物を調製する工程である。
前記原料を均一に混合する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、混合機等を用いて混合する方法が挙げられ、具体的には、V型混合機(株式会社徳寿工作所製、不二パウダル株式会社製、株式会社ダルトン製等)を用いて回転数5〜20rpmで混合する方法、タンブラー混合機(株式会社ダルトン製、ダイコー精機株式会社製等)を用いて回転数2〜10rpmで混合する方法、高速攪拌混合機(岡田精工株式会社製、株式会社奈良機械製、株式会社パウレック製等)を用いて回転数10〜200rpmで混合する方法等が挙げられる。前記混合機は、単独用いてもよく、複数の機種を用いてもよい。
前記混合工程の前に、前記原料に対し、粉砕を行ってもよい。
また、前記薬剤は、必要に応じて賦形剤や結合剤等の添加剤とともに乾式造粒、湿式造粒、及び溶融造粒など公知の造粒操作、又は整粒操作を、単独または組み合わせて行うことにより造粒物とし、これを前記混合工程に用いることができる。
(2)圧縮成型工程
前記圧縮成型工程は、前記混合工程(1)で得られた前記混合物を圧縮成型する工程である。 前記混合物を圧縮成型する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、打錠機等の製造機を用いる方法が挙げられ、具体的には、単発打錠機、ロータリー式打錠機(畑鉄工所製、菊水製作所製)、有核打錠機などを用いる方法が挙げられる。
前記圧縮成型工程における圧縮成型圧としては、例えば、1.0〜20kNであり、1.2〜15kNが好ましく、1.5〜12kNがより好ましい。
(3)保温工程
前記保温工程は、前記圧縮成型工程(2)で得られた前記圧縮成型物を、50〜100℃の温度条件下で一定時間保温する工程である。 50〜100℃の温度条件下で一定時間保温する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、従来公知の保温装置等を用い、一定の温度で一定時間、保温する方法が挙げられ、具体的には、温風、赤外線、ハロゲンランプ等の加温手段を備えた恒温槽、棚式乾燥機等の中に、前記圧縮成型物を一定時間保管する方法が挙げられる。また、前記圧縮成型工程に用いた打錠機に続く製造ライン上に備えた保温装置(例えば、保温チャンバー)を通過させることにより、圧縮成型及び保温を連続して行う方法などが挙げられる。
前記保温工程における保温温度としては、50〜100℃であり、前記アクリルコポリマーのガラス転移温度(Tg)以上であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記原料として配合する薬物等の有効成分が分解しない温度であることが好ましい。 例えば、前記アクリルコポリマーとしてアミノアルキルメタクリレートコポリマーEを用いる場合、該アミノアルキルメタクリレートコポリマーEのガラス転移温度は、約50℃であることから、前記保温工程での保温温度は、例えば50℃以上であればよく、70〜90℃がより好ましい。
前記アクリルコポリマーのガラス転移温度以上の温度で一定時間保温することにより、前記圧縮成型物中で前記アクリルコポリマーが架橋され、硬度が高く、強度に優れた前記速崩壊性錠剤が得られる。 前記保温時間及び前記保温温度を調整することにより、架橋の程度を調整することができ、さらに前記アクリルコポリマーの含有量を調整することにより、得られる前記速崩壊性錠剤の崩壊性及び強度を調整することができる。 前記速崩壊性錠剤の所望の崩壊性及び強度との両立は、前記保温工程における前記保温時間及び前記保温温度、並びに前記アクリルコポリマーの含有量の3つの要素の相関関係において、適宜調整し、達成することができる。
前記保温工程における前記保温時間としては、特に制限はなく、前記速崩壊性錠剤の目的の崩壊性及び強度に応じて適宜調整することができる。 例えば、前記保温温度が70〜90℃の場合、0.2〜48時間が好ましく、0.5〜24時間がより好ましく、1〜18時間が特に好ましい。 前記保温工程の終了後は、前記保温装置の熱源を遮断することにより、成り行きにより常温(室温)まで冷却してもよく、冷却装置を用いて所望の温度まで冷却することができる。
<原料>
−アクリルコポリマー−
前記アクリルコポリマーの配合量としては、前記原料を混合して圧縮成型して得た前記圧縮成型物100質量部に対し、0.5〜20質量部が好ましく、0.5〜9質量部がより好ましく、1〜6質量部が特に好ましく、2〜4質量部が最も好ましい。 前記アクリルコポリマーの配合量が、前記圧縮成型物100質量部に対し、20質量部を超えると、前記速崩壊性錠剤の崩壊に要する時間が長くなることがある。
前記アクリルコポリマーとしては、例えば、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、及びジメチルアミノエチルメタクリレートからなる共重合体が好ましく、カチオン性メタクリレートコポリマーであるアミノアルキルメタクリレートコポリマーEがより好ましい。
前記アミノアルキルメタクリレートコポリマーEは、通常、コーティング剤として使用されている化合物であり、例えば、顆粒状(商品名:オイドラギッド(登録商標)E100、デグサ社、輸入発売元:株式会社樋口商会)、微粒子状(商品名:オイドラギッド(登録商標)EPO、デグサ社、輸入発売元:株式会社樋口商会)のものが好適に挙げられる。 また、前記アミノアルキルメタクリレートコポリマーEは、前記混合工程で使用する際、粉添してもよく、水や有機溶媒に分散させて使用しても良く、前記オイドラギッド(登録商標)E100を、有機溶媒に分散した市販品(商品名:EUDRAGIT E12.5、Rohm社製)を使用してもよい。
また、前記アクリルコポリマーとしては、アミノアルキルメタクリレートコポリマーRSを用いることもできる。
前記アクリルコポリマーの平均粒子径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1〜500μmが好ましく、1〜300μmがより好ましく、1〜50μmが特に好ましく、3〜15μmが最も好ましい。
−添加剤−
前記添加剤としては、薬理学的に許容されるものであれば特に限定はなく、例えば、賦形剤、結合剤、滑沢剤、崩壊剤、コーティング剤、可塑剤、懸濁剤(又は乳化剤)、着香剤、糖衣剤、防湿剤、流動化剤、及び着色剤などが挙げられる。以下に例を示すが、これらに限定されるものではなく、また前記添加剤は、これらの成分を少なくとも1種を用いるが、2種以上を使用してもよい。
前記賦形剤としては、例えば、D-マンニト-ル、白糖(精製白糖含む)、炭酸水素ナトリウム、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、部分アルファー化デンプン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸、無水リン酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム等が挙げられる。
前記結合剤としては、例えば、ポビドン、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルファー化デンプン、アルギン酸ナトリウム、プルラン、アラビアゴム末等が挙げられる。
前記滑沢剤としては、例えば、硬化油、硬化ヒマシ油、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ベヘン酸グリセリド、フマル酸ステアリルナトリウム等が挙げられる。
前記崩壊剤としては、例えば、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロース、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスポビドン等が挙げられる。
前記コーティング剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルメロースナトリウムなどのセルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールなどの合成高分子物質、プルラン、キトサンなどの多糖類やゼラチン、アラビアゴム、セラックなどの天然系高分子物質等が挙げられる。
前記可塑剤としては、例えば、アジピン酸ジオクチル、クエン酸トリエチル、トリアセチン、グリセリン、濃グリセリン、プロピレングリコール等が挙げられる。
前記懸濁剤(又は乳化剤)としては、例えば、レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリソルベート、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン共重合物等が挙げられる。
前記着香剤としては、例えば、メントール、はっか油、レモン油、オレンジ油等が挙げられる。
前記糖衣剤としては、例えば、白糖、乳糖、水アメ、沈降炭酸カルシウム、アラビアゴム、カルナウバロウ、セラック、ミツロウ、メチルセルロース等が挙げられる。
前記防湿剤としては、例えば、ケイ酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、硬化油、ステアリン酸マグネシウム、パラフィン、ヒマシ油、セラック等が挙げられる。
前記流動化剤としては、例えば、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、重質無水ケイ酸、結晶セルロース、合成ケイ酸アルミニウム、水酸化アルミナマグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、第三リン酸カルシウム、タルク、トウモロコシデンプン等が挙げられる。
前記着色剤としては、食用黄色4号、食用黄色5号、食用赤色2号、食用赤色102号、食用青色1号、食用青色2号(インジゴカルミン)、食用黄色4号アルミニウムレーキなどのタール系色素、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク等が挙げられる。
−有効成分−
前記有効成分としては、摂取することにより何らかの良化の効果が得られる成分であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、薬効成分等が挙げられる。
前記薬効成分としては、例えば、薬物等が挙げられる。
−薬物−
前記薬物としては、特に限定はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、抗腫瘍薬、抗生物質、抗炎症薬、鎮痛薬、骨粗しょう症薬、抗高脂血症薬、抗菌薬、鎮静薬、精神安定薬、抗てんかん薬、抗うつ薬、消化器系疾患治療薬、アレルギー性疾患治療薬、高血圧治療薬、動脈硬化治療薬、糖尿病治療薬、ホルモン薬、脂溶性ビタミン薬などが挙げられる。
前記抗腫瘍薬としては、例えば、ダナゾール、ピポスルファム、カンプトテシン、トリヨードベンゾエート、タキソール、塩酸ドキソルビシン、メソトレキセート、エトポシド、5-フルオロウラシル、ミトキサントロン、メスナ、ジメスナ、アミノグルテチミド、タモキシフェン、アクロライン、シスプラチン、カルボプラチン、シクロフォスファミド等があげられる。
前記抗生物質としては、例えば、アミカシン、ゲンタマイシン等が挙げられる。
前記抗炎症薬としては、例えば、アスピリン、フェナセチン、アセトアミノフェノン、フェニルブタゾン、ケトフェニルブタゾン、メフェナム酸、ブコローム、ベンジダミン、メピリゾール、チアラミド、チノリジン、プレドニゾロン、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、デキサベタメタゾン、ベタメタゾン等の抗炎症ステロイド剤、インドメタシン、ジクロフェナク、ロキソプロフェン、イブプロフェン、ピロキシカム等が挙げられる。
前記鎮痛薬としては、例えば、キシロカイン、ペンタゾシン、アスピリン等が挙げられる。
前記骨粗しょう症薬としては、例えば、ビタミンK2、プロスタグランジンA1、ビタミンD、性ホルモン誘導体、フェノールスルフォフタレイン、ベンゾチオピラン、チエノインダゾール等が挙げられる。
前記抗高脂血症薬としては、例えば、クリノフィブラート、クロフィブラート、コレスチラミン、ソイステロール、ニコチン酸トコフェロール、ニコモール、ニセリトロール、プロブコール、エラスターゼ等が挙げられる。
前記精神安定薬としては、例えば、ジアゼパム、ロラゼパム、オキサゾラム等のベンゾジアゼピン類が挙げられる。
前記抗てんかん薬としては、例えば、フェニトイン、フェノバルビタール、カルバマゼピン、プリミドン等が挙げられる。
前記抗うつ薬としては、例えば、イミプラニン、ノキシプチリン、フェネルジン等が挙げられる。
前記抗痴呆薬としては、例えば、塩酸ドネペジル、ガランタミン臭化水素酸塩、リバスチグミン酒石酸塩、塩酸メマンチン、タクリン等が挙げられる。抗不安薬としては、塩酸フルラゼパム、アルプラゾラム、クエン酸タンドスピロン、塩酸リルマザホン等が挙げられる。
前記消化器系疾患治療薬としては、例えば、テプレノン、メトクロプラミド、ファモチジン、スルピリド、トレピブトン、またはオメプラゾール、エソメプラゾール、ランソプラゾール、パントプラゾール等のプロトンポンプ阻害作用を有し胃酸分泌を強力に抑制するベンズイミダゾール系化合物又はその生理学的に許容される塩等が挙げられる。
前記アレルギー性疾患治療薬としては、例えば、フマル酸クレマスチン、塩酸シプロヘプタジン、ジフェンヒドラミン、メトジラミン、クレミゾール、メトキシフェナミン等が挙げられる。
前記高血圧治療薬としては、例えば、塩酸ニカルジピン、塩酸デラプリル、カプトプリル、塩酸プラゾシン、レセルピン等が挙げられる。
前記動脈硬化治療薬としては、例えば、コレステロールエステル転送蛋白阻害薬等が挙げられる。
前記糖尿病治療薬としては、例えば、グリミジン、グリプジド、グリベンクラミド、ブフォルミン、メトフォルミン等が挙げられる。
前記ホルモン薬としては、デキサメタゾン、ベタメタゾン、プレドニゾロン、ヒドロコルチゾン、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、フルオシノロンアセトニド、ヘキセストロール、メチマゾール、エストリオール等が挙げられる。
前記ビタミン薬としては、例えば、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、葉酸等が挙げられる。
前記生薬としては、オウセイ、クコシ、ゴオウ、サンヤク、シャクヤク、ジオウ、ハンピ、ヨクイニン、リュウガンニク、トチュウ、ロクジョウ、ローヤルゼリー、ケイヒ、カンゾウ、ニンジン、トウキなどが挙げられる。
前記薬物以外の前記薬効成分としては、例えば、医薬部外品、特定保健用食品、及び栄養機能食品等が挙げられ、具体的には、ビタミン類、ユビデカレノン、カルニチン等の作用の緩和な薬物;カルシウム、亜鉛や鉄等のミネラル類;アスパラギン酸、アルギニン等のアミノ酸類などが挙げられる。
−その他の有効成分−
前記薬効成分以外の前記有効成分としては、例えば、食品成分、香粧品成分等が挙げられる。
前記有効成分の配合量としては、前記速崩壊性錠剤の崩壊性及び強度に影響を及ぼさない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
(速崩壊性錠剤)
本発明の速崩壊性錠剤としては、本発明の速崩壊性錠剤の製造方法により製造され、有効成分を含んでなる医薬品、医薬部外品、食品、及び香粧品の態様と、本発明の速崩壊性錠剤用基材の製造方法により製造された前記基材からなる速崩性錠剤の態様とをいずれも含む。
前記速崩壊性錠剤としては、前記圧縮成型物を前記アクリルコポリマーのガラス転移点以上の温度で一定時間保温して得た錠剤であればよく、該錠剤の素錠(裸錠)であってもよく、該素錠に防湿被膜、腸溶性被膜、糖衣等を施した錠剤(コーティング錠、糖衣錠)であっても良いが、前記裸錠が好ましい。 前記裸錠としては、例えば、トローチ剤のような口中錠、発泡錠、口腔粘膜付着錠、口腔内崩壊錠、有核錠等が挙げられるが、投与後(服用後)、水や消化液で速やかに崩壊する発泡錠、口腔内崩壊錠が好ましい。
−速崩壊性− 前記速崩壊性錠剤の速崩壊性としては、例えば、口腔内崩壊錠の場合、口腔内の唾液等の極めて少ない水分でも2分以内に崩壊し得る錠剤であり、1分以内に崩壊することが好ましい。
−強度−
前記速崩壊性錠剤の強度としては、通常、錠剤を評価するために使用される指標である硬度や摩損度を用いて評価することができる。 前記硬度の測定は、例えば、硬度試験機(商品名:Hardness tester、株式会社藤原製作所製)を用いて測定することができ、前記摩損度の測定は、例えば、錠剤摩損度測定器(富山産業株式会社製)を用いて測定することができる。
前記速崩壊性錠剤の硬度としては、前記保温工程前、すなわち50〜100℃の温度条件下に保持する前の前記圧縮成型物の硬度に対し、1.1〜10倍の硬度を有することが好ましく、1.1〜8.0倍であることがより好ましく、1.2〜5.0倍であることが特に好ましい。具体的な硬度の値としては、例えば、9〜500Nが好ましく、19〜300Nがより好ましく、29〜196Nが特に好ましい。 特に、口腔内崩壊錠の硬度としては、9〜200Nが好ましく、19〜150Nがより好ましく、29〜100Nが特に好ましい。
本発明によれば、嚥下能力の低下している患者であっても服用しやすい製剤でありながら、患者が服用するまでの流通や保管等、あるいは自動分包機等の調剤行為等における錠剤等の破損による品質低下を懸念する必要がなく、高い品質を維持できる医薬品を提供できる。さらに、本発明によれば、口腔内速崩壊性錠剤を打錠するための特別な製造機は必要とせず、通常の打錠機で製造可能であるため、製造工程を簡素化でき、生産性を向上させることができる。あるいは、本発明は、薬物の種類やアミノアルキルメタクリレートコポリマーE以外の添加剤の種類に関係なく応用できるため、要素技術として汎用性がある。薬物が配合されていなくても製造可能であり、食品や香粧品の錠剤様の剤形に応用することも可能である。
(1)(i)薬物と、アミノアルキルメタクリレートコポリマーEと、少なくとも1種の薬理学的に許容される添加剤とを混合する工程、(ii)前記(i)で得られた混合物を圧縮成型する工程、及び(iii)前記(ii)で得られた圧縮成型物を50℃〜100℃の保温温度で保温する工程を含む錠剤の製造方法。 (2)アミノアルキルメタクリレートコポリマーEの配合量が圧縮成型物100質量部に対して0.5〜20質量部である前記(1)に記載の錠剤の製造方法。 (3)錠剤が口腔内速崩壊性錠剤である前記(1)に記載の製造方法。 (4)アミノアルキルメタクリレートコポリマーEの配合量が圧縮成型物100質量部に対して0.5〜9質量部である前記(3)に記載の製造方法。 (5)アミノアルキルメタクリレートコポリマーEと少なくとも1種の薬理学的に許容される添加剤とを含む混合物を圧縮成型後、50℃〜100℃の保温温度で保温することを含む圧縮成型物の製造方法。 (6)混合物中のアミノアルキルメタクリレートコポリマーEの平均粒子径が1〜500μmである前記(1)ないし(5)のうちいずれか一項に記載の製造方法。 (7)(a)薬物と、アミノアルキルメタクリレートコポリマーEと、少なくとも1種の薬理学的に許容される添加剤とを混合する工程、(b)前記(a)で得られた混合物を圧縮成型する工程、及び(c)前記(b)で得られた圧縮成型物を50℃〜100℃の保温温度で保温する工程を含む製造方法により得られる錠剤。 (8)薬物、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE及び少なくとも1種の薬理学的に許容される添加剤からなる圧縮成型物においてアミノアルキルメタクリレートコポリマーEの一部又は全部が架橋してなる錠剤。 (9)薬物、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE及び少なくとも1種の薬理学的に許容される添加剤からなる圧縮成型物を50℃〜100℃で保温することにより、保温前における圧縮成型物の硬度に対する保温後の圧縮成型物の硬度比が1.1〜10である錠剤。 (10)錠剤が、裸錠、発泡錠及び口腔内速崩壊性錠剤から選ばれる前記(7)ないし(9)のうちいずれか一項に記載の錠剤。 (11)アミノアルキルメタクリレートコポリマーE及び少なくとも1種の薬理学的に許容される添加剤を含む混合物を圧縮成型後、50℃〜100℃の保温温度で保温することにより得られる圧縮成型物。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。 実施例において使用した化合物としては、日本薬局方十四局(以下、「日局」とする)、医薬品添加物規格2003(以下、「薬添規」とする)、日本薬局方外医薬品規格1997(以下、「局外規」とする)、食品添加物公定書(以下、「食添」とする)等の公定書に適合したものを使用した。
(実施例1)
前記添加剤として結晶セルロース(商品名:アビセルPH301、旭化成工業株式会社製、以下、「アビセルPH301」とする)115.36g、及びマンニトール(商品名:ParteckM200、Merck社製)173.04g、並びに前記アクリルコポリマーとしてアミノアルキルメタクリレートコポリマーE(商品名:オイドラギッド(登録商標)EPO、デグサ社)11.6gをメカノミル(岡田精工株式会社製)にて800rpm、3分間、混合した。 得られた混合物を、菊水小型高速回転式錠剤機(VIRGO 0512SS2AZ)−外部滑沢剤噴霧システム(ELS−P1 Type I)を用い、重量180mgを目標として、圧縮成型圧2.0kN、2.5kN、2.9kNの条件で、それぞれ前記混合物を圧縮成型した。このとき、内径8mmの臼及び杵、また外部滑沢剤としてステアリン酸マグネシウムを使用し、重量180mgの圧縮成型物を得た。 得られた前記圧縮成型物を80℃で10時間加熱したのち、室温に放置し冷却し、速崩壊性錠剤用基材のみからなる速崩壊性錠剤(口腔内速崩壊性錠剤)を得た。
<口腔内崩壊性の測定> 得られた前記速崩壊性錠剤を、モニターに1錠口に含んでもらい、口腔内崩壊時間を測定した。前記口腔内崩壊時間は、前記速崩壊性錠剤を口に含んでから舌を動かすことなく、唾液により自然に崩壊して形状がなくなるまでの時間として測定した。口腔内崩壊性としては、前記口腔内崩壊時間が短い方が優れている。 この結果、圧縮成型圧2.0kNの前記速崩壊性錠剤の口腔内崩壊時間は0.23分、圧縮成型圧2.5kNの前記速崩壊性錠剤の口腔内崩壊時間は0.32分、圧縮成型圧2.9kNの前記速崩壊性錠剤の口腔内崩壊時間は0.63分であった。
<硬度の測定>
得られた前記速崩壊性錠剤の硬度を、錠剤硬度計(商品名Hardness tester、株式会社藤原製作所)を用いて測定した。また、比較のため、加熱前に前記圧縮成型物の硬度を同様にして測定した。結果を図2に示す。
図2の結果から、保温工程により硬度が上昇することが確認された。また、圧縮成型圧が2.0kNの低圧でも、口腔内速崩壊性錠剤を得ることができ、さらに2.0kNよりも低圧で圧縮成型しても口腔内速崩壊性錠剤を得られる可能性が示唆された。また、圧縮成型圧を制御することにより、目的の硬度や崩壊性を有する口腔内速崩壊性錠剤や錠剤が得られることがわかった。
(実施例2)
前記薬剤としてベシル酸アムロジピン(Dr.Reddy’s社製)0.35g、前記添加剤として結晶セルロース(商品名:アビセルPH101、旭化成工業株式会社、以下「アビセルPH101」とする)6.9g、及びマンニトール(東和化成工業株式会社製)10.4g、並びに前記アクリルコポリマーとしてアミノアルキルメタクリレートコポリマーE(商品名:オイドラギッド(登録商標)EPO、デグサ社)0.35gをポリエチレン袋で十分に混合し、混合物を得た。 次に、得られた前記混合物を島津オートグラフAGS−1000Dにて圧縮成型圧2.9kNで圧縮成型し、重量180mg、直径8mmの圧縮成型物を得た。圧縮成型時、臼と杵にはステアリン酸マグネシウム(日本油脂株式会社)を塗付した。 前記圧縮成型物を、恒温槽(保温温度80℃)で10時間保温した後、室温に放置し冷却し、前記速崩壊性錠剤(口腔内速崩壊性錠剤)を得た。 得られた前記速崩壊性錠剤について、実施例1と同様にして口腔内崩壊時間、及び硬度を測定した。結果を表1に示す。
また、得られた前記速崩壊性錠剤について、以下の方法により、ベシル酸アムロジピンの溶出試験を行った。結果を図3に示す。
<溶出試験>
前記溶出試験は、日局の溶出試験法の第2法(パドル法)で評価した。
溶出試験装置としては、富山産業製Dissolution tester NTR-VS6P又はNTR-6100を用いた。
溶出液中の薬物の定量は、液体クロマトグラフ(株式会社島津製作所10Aシリーズ、以下、「HPLC」とする)を用いた。
試験条件は、装置:パドル法(50rpm)、試験液:日局の崩壊試験第2液(pH6.8)、試験液の量:900mL、試験液の温度:37±0.5℃、試験時間:5、10、15、30、45分とした。
−HPLC− HPLCの定量条件は、検出器:紫外吸光光度計(測定波長:240nm)、カラム:Inertsil ODS−2 4.6mm×15cm、5μm、カラム温度:40℃、流量:0.9mL/min、分析時間:6分、注入量:40μL、HPLC用移動相:メタノール・リン酸二水素カリウム溶液(41→10000)混液(13:7)とした。
<定量用の標準溶液の調製> 標準品38.5mgをとり、メタノールを加え溶かし100mLとした(0.385mg/mL)。この液、2mLをとり、メタノールを加え200mLとした(0.00385mg/mL)。この液を標準母液とする。標準母液と各溶出試験溶媒の1:1混液を、それぞれの溶液条件での標準溶液とした。
<試料溶液の調製> 溶出液10mLをサンプリングし、フィルター濾過(HLC-DISK 25水系:孔径0.45μm、関東化学)した。前記溶出液は、初期留分の少なくとも4mLは廃棄し、その後回収したものを用い、回収した溶出液ろ液とメタノールとの1:1混液を試料溶液とした。
(実施例3)
前記薬剤としてベシル酸アムロジピン(Dr.Reddy's社)0.054g、前記添加剤として、アビセルPH101(旭化成工業株式会社製)1.13g、及びマンニトール(東和化成工業株式会社製)1.70g、並びに前記アクリルコポリマーとして、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE(商品名:オイドラギッド(登録商標)EPO、デグサ社)0.114gをポリエチレン袋で十分に混合し、混合物を得た。
次に、得られた前記混合物を島津オートグラフAGS−1000Dにて圧縮成型圧2.9kNで圧縮成型し、重量180mg、直径8mmの圧縮成型物を得た。圧縮成型時、臼と杵にはステアリン酸マグネシウム(日本油脂株式会社)を塗付した。
前記圧縮成型物を、恒温槽(保温温度80℃)で10時間保温した後、室温に放置し冷却し、前記速崩壊性錠剤(口腔内速崩壊性錠剤)を得た。 得られた前記速崩壊性錠剤について、実施例1と同様にして口腔内崩壊時間、及び硬度を測定した。結果を表1に示す。
また、実施例2と同様にして、ベシル酸アムロジピンの溶出試験を行った。結果を図3にあわせて示す。
(比較例1)
前記添加剤としてアビセルPH301(旭化成工業株式会社製)120g、及びマンニトール(商品名:ParteckM200、Merck社製)180gをポリエチレン袋で十分に混合し、混合物を得た。次に、菊水小型高速回転式錠剤機(VIRGO 0512SS2AZ)−外部滑沢剤噴霧システム(ELS-P1 Type I)を用いて、圧縮成型圧4.2〜4.4kNにて、前記混合物を圧縮成型した。このとき、内径8mmの臼及び杵、また外部滑沢剤としてステアリン酸マグネシウムを使用し、重量180mgの圧縮成型物を得た。 得られた前記圧縮成型物を80℃で10時間加熱したのち、室温に放置し冷却し、前記アクリルコポリマーを配合せず、添加剤のみからなる錠剤を製造した。 得られた錠剤について、実施例1と同様にして口腔内崩壊時間、及び硬度を測定した。結果を表1に示す。
*:単位は、質量部(%)
表1の結果から、アクリルコポリマーとしてアミノアルキルメタクリレートコポリマーEを配合し、そのガラス転移温度以上の温度である80℃で一定時間保温することにより、錠剤強度が向上することが確認された。また、口腔内崩壊性試験では、口腔内で速やかに崩壊し、ざらつき等も認められず服用感にも優れていた。これらの結果から、本発明の速崩壊性錠剤の製造方法により製造された前記速崩壊性錠剤は、速崩壊性と強度とを両立することがわかった。
また、図3のベシル酸アムロジピンの溶出試験結果から、本発明の前記速崩壊性錠剤は、医薬組成物として十分な溶出プロファイルを得られることが確認できた。
以上の結果から、本発明の速崩壊性錠剤の特性に寄与する成分は、アクリルコポリマー(アミノアルキルメタクリレートコポリマーE)であることが確認された。
つまり、医薬組成物において、薬物の種類やその他の添加剤の種類による影響を受けることなく、本発明の目的を達成することを示唆するものである。
本発明は、薬物を配合しない食品用や化粧品用のタブレットにも応用できるものである。また、口腔内速崩壊性錠剤としてアミノアルキルメタクリレートコポリマーEを配合する場合、圧縮成型物100質量部に対し10質量部未満の配合でも効果があり、アミノアルキルメタクリレートコポリマーEの保温による架橋構造が崩壊性や溶出性への影響が少なく、速崩壊性錠剤に重要な因子である服用感にも全く影響を与えなかった。
(実施例4:裸錠) 前記薬剤としてベシル酸アムロジピン(Dr.Reddy's社製)0.054g、前記添加剤としてアビセルPH101(旭化成工業株式会社製)1.07g、及びマンニトール(東和化成工業株式会社製)1.61g、並びに前記アクリルコポリマーとして、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE(商品名:オイドラギッド(登録商標)EPO、デグサ社)0.27gをポリエチレン袋で十分に混合し、混合物を得た。 次に、得られた前記混合物を島津オートグラフAGS−1000Dにて圧縮成型圧2.9kNで圧縮成型し、重量180mg、直径8mmの圧縮成型物を得た。圧縮成型時、臼と杵にはステアリン酸マグネシウム(日本油脂株式会社)を塗付した。 前記圧縮成型物を恒温槽(保温温度80℃)で10時間保温した後、室温に放置し冷却し、前記速崩壊性錠剤(裸錠)を得た。
得られた前記速崩壊性錠剤(裸錠)について、実施例1と同様にして硬度を測定した。結果を表2に示す。
(実施例5:裸錠) 前記薬剤としてベシル酸アムロジピン(Dr.Reddy's社製)0.175g、前記添加剤としてアビセルPH101(旭化成工業株式会社製)3.46g、及びマンニトール(東和化成工業株式会社)5.19g、並びにアクリルコポリマーとして、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE(商品名:オイドラギッド(登録商標)EPO、デグサ社)1.775gをポリエチレン袋で十分に混合し、混合物を得た。 次に、得られた前記混合物を島津オートグラフAGS−1000Dにて圧縮成型圧2.9kNで圧縮成型し、重量180mg、直径8mmの圧縮成型物を得た。圧縮成型時、臼と杵にはステアリン酸マグネシウム(日本油脂株式会社)を塗付した。 前記圧縮成型物を恒温槽(保温温度80℃)で10時間保温した後、室温に放置し冷却し、前記速崩壊性錠剤(裸錠)を得た。
得られた前記速崩壊性錠剤(裸錠)について、実施例1と同様にして硬度を測定した。結果を表2にあわせて示す。
*:単位は、質量部(%)
表2の結果から、アミノアルキルメタクリレートコポリマーEを配合し、そのガラス転移温度以上で前記圧縮成型物を保温することにより、得られる速崩壊性錠剤の強度が向上することが確認された。
(実施例6:口腔内速崩壊性錠剤) 前記薬剤としてベシル酸アムロジピン(Dr.Reddy's社製)11.6g、前記添加剤としてアビセルPH101(旭化成工業株式会社製)226g、及びマンニトール(商品名:ParteckM200、Merck社製)339g、並びにアクリルコポリマーとして、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE(商品名:オイドラギッド(登録商標)EPO、デグサ社)23.2gを、メカノミル(岡田精工株式会社)にて800rpmで3分間混合し、混合物を得た。 前記混合物を、菊水小型高速回転式錠剤機(VIRGO 0512SS2AZ)−外部滑沢剤噴霧システム(ELS−P1 Type I)を用いて重量180mgを目標として前記混合物を圧縮成型した。このとき、内径8mmの臼及び杵、また外部滑沢剤としてステアリン酸マグネシウムを使用し、重量180mgの圧縮成型物を得た。 得られた前記圧縮成型物を80℃で10時間加熱したのち、室温に放置し冷却し、前記速崩壊性錠剤(口腔内速崩壊性錠剤)を得た。
前記速崩壊性錠剤(口腔内速崩壊性錠剤)について、実施例1と同様にして、硬度及び口腔内崩壊性を測定した。 この結果、硬度は、保温工程前の前記圧縮成型物の硬度が45Nであったのに対し、得られた口腔内速崩壊性錠剤の硬度は100Nであった。また、口腔内崩壊時間は0.45分であった。
さらに、保存安定性を以下の方法により測定した。結果を表3に示す。
<保存安定性>
保存容器として用いた透明ガラス瓶(以下、密閉を「close」、開放を「open」とする)に、実施例6で得られた前記速崩壊性錠剤(口腔内速崩壊性錠剤)を入れ、保存温度60℃の恒温槽(商品名:DN94、YAMATO社製)で4週間保存した。
保存前後における硬度及び口腔内崩壊時間を実施例1と同様にして測定した。結果を表3に示す。
表3の結果から、アクリルコポリマーのガラス転移温度(50℃)以上に保存しても、外観に変化はなく、また、硬度や口腔内崩壊時間に大きな影響はなく、口腔内崩壊性錠剤としての品質を確保できることが確認された。
(実施例7)
実施例6の方法において、保温工程における保温時間を、1時間、3時間、5時間、10時間として、得られたそれぞれの前記速崩壊性錠剤について、実施例1と同様にして硬度を測定し、実施例と同様にして溶出試験(pH6.8)を実施した。
また、対照として、保温工程前の圧縮成型物についても同様に評価した(以下、「初期サンプル」とする)。硬度の結果を図4に、溶出試験の結果を図5に示す。
図4の結果から、保温時間が長くなるのに伴い、硬度が高くなることが確認された。このことから、アクリルコポリマー(アミノアルキルメタクリレートコポリマーE)を配合した圧縮成型物を保温することにより強度を高めることができ、さらに保温時間により強度を制御できることが示された。
一方、図5の結果から、保温していない初期サンプル(圧縮成型物)、及び保温工程後の本発明速崩壊性錠剤のいずれも溶出時間45分でほぼ100%溶出することを確認した。
なお、保温時間が10時間のサンプルの口腔内崩壊時間は0.45分であり、本発明の保温工程を経ても、医薬組成物としての品質を確保できることが確認された。
(実施例8〜10、及び比較例2〜3)
下記表4に示す組成の原料を、ポリエチレン袋で十分に混合し、混合物を得た。 次に、得られた前記混合物を島津オートグラフAGS−1000Dにて圧縮成型圧2.9kNで圧縮成型し、1錠あたりの重量180mg、直径8mmの圧縮成型物を得た。圧縮成型時、臼と杵にはステアリン酸マグネシウム(日本油脂株式会社)を塗付した。 前記圧縮成型物を恒温槽(保温温度80℃)で10時間保温した後、室温に放置し冷却し、錠剤を得た。 なお、オイドラギットRSのガラス転移点(Tg)は、約55℃であり、比較例2〜3でアクリルコポリマーに代えて配合したPEG6000の融点は、56〜61℃である。
<硬度評価>
得られた各錠剤について、実施例1と同様にして2錠ずつ硬度及び口腔内崩壊性を評価した。結果(平均値)を表5に示す。
表5の結果から、アクリルコポリマーとしてオイドラギットEPOを2質量部配合した実施例8では、口腔内崩壊性と強度とが両立した優れた速崩壊性錠剤が得られた。また、アクリルコポリマーとしてオイドラギットRSを用いた実施例9及び10で得られた速崩壊性錠剤は、口腔内崩壊性に優れるが、保温前後で硬度変化がほとんどなく、強度面でやや劣ることがわかった。
一方、PEG6000を用いた比較例2及び3では、保温工程を経ることで硬度が低下し、得られた組成物は、錠剤としての機能を果たさないことがわかった。
<保存安定性評価>
また、前記錠剤を25℃、相対湿度75%の恒温槽に投入し、2週間保存した後、実施例1と同様にして硬度を測定した。結果を表6に示す。なお、硬度測定には、木屋式デジタル硬度計KHT−20(測定範囲は0.5〜20kgf)を使用した。
表6の結果から、実施例8〜10の速崩壊性錠剤は、硬度の低下が比較例2〜3よりも小さく、口腔内崩壊性を備えながら、保存安定性に優れることがわかった。
本発明の速崩壊性錠剤の製造方法は、所望の迅速な崩壊性が得られ、かつ錠剤強度が十分な速崩壊性錠剤を製造可能であり、また、特別な製造機は必要とせず、通常の打錠機で製造可能で汎用性高くかつ効率のよい製造方法であるため、嚥下能力の低下した患者でも服用しやすく、流通、保管、及び自動分包機等による調剤行為時において破損しない強度の高い医薬品及び医薬部外品、食品(機能性食品、菓子等)、並びに香粧品等のとしての速崩壊性錠剤の製造方法として好適である。
さらに、本発明の速崩壊性錠剤用基材の製造方法は、所望の迅速な崩壊性が得られ、かつ錠剤強度が十分な速崩壊性錠剤を製造可能であり、また、特別な製造機は必要とせず、通常の打錠機で製造可能で汎用性高くかつ効率のよい製造方法であるため、流通、保管、及び包装時において破損しない強度の高い速崩壊性錠剤用基材の製造に好適である。

Claims (6)

  1. (1)有効成分と、アクリルコポリマーと、少なくとも1種の薬理学的に許容される添加剤とを混合する工程、(2)前記(1)の工程で得られた混合物を、圧縮成型する工程、及び(3)前記(2)の工程で得られた圧縮成型物を、70〜100℃の温度条件下で一定時間保温する工程からなり、
    前記アクリルコポリマーが、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE又はアミノアルキルメタクリレートコポリマーRSであることを特徴とする速崩壊性錠剤の製造方法。
  2. 有効成分が、薬効成分である請求項1に記載の速崩壊性錠剤の製造方法。
  3. アクリルコポリマーの配合量が、圧縮成型物100質量部に対し、0.5〜20質量部である請求項1から2のいずれかに記載の速崩壊性錠剤の製造方法。
  4. アクリルコポリマーの配合量が、圧縮成型物100質量部に対し、2〜4質量部である請求項1から3のいずれかに記載の速崩壊性錠剤の製造方法。
  5. アクリルコポリマーの平均粒子径が、1〜500μmである請求項1から4のいずれかに記載の速崩壊性錠剤の製造方法。
  6. (1)少なくともアクリルコポリマーと、少なくとも1種の薬理学的に許容される添加剤とを混合する工程、(2)前記(1)の工程で得られた混合物を、圧縮成型する工程、及び(3)前記(2)の工程で得られた圧縮成型物を、70〜100℃の温度条件下で一定時間保温する工程からなり、
    前記アクリルコポリマーが、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE又はアミノアルキルメタクリレートコポリマーRSであることを特徴とする速崩壊性錠剤用基材の製造方法。
JP2006550828A 2004-12-28 2005-12-27 速崩壊性錠剤及びその製造方法 Expired - Fee Related JP5209876B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006550828A JP5209876B2 (ja) 2004-12-28 2005-12-27 速崩壊性錠剤及びその製造方法

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004381742 2004-12-28
JP2004381742 2004-12-28
JP2006550828A JP5209876B2 (ja) 2004-12-28 2005-12-27 速崩壊性錠剤及びその製造方法
PCT/JP2005/023985 WO2006070845A1 (ja) 2004-12-28 2005-12-27 速崩壊性錠剤及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2006070845A1 JPWO2006070845A1 (ja) 2008-06-12
JP5209876B2 true JP5209876B2 (ja) 2013-06-12

Family

ID=36614957

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006550828A Expired - Fee Related JP5209876B2 (ja) 2004-12-28 2005-12-27 速崩壊性錠剤及びその製造方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20080063710A1 (ja)
EP (1) EP1839650A1 (ja)
JP (1) JP5209876B2 (ja)
CN (1) CN101115469A (ja)
WO (1) WO2006070845A1 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5683058B2 (ja) * 2007-04-27 2015-03-11 ニプロ株式会社 経口固形製剤及びその製造方法
CL2009000557A1 (es) 2008-03-11 2010-10-01 Takeda Pharmaceuticals Co Preparacion solida de desintegracion oral de liberacion controlada de un principio activo, tal como lansoprazol, que comprende granulos finos que comprenden una capa de recubrimiento que contiene un copolimero de acido metacrilico–metilacrilato–metilmetacrilato, y tienen un tamaño de partícula promedio de 500 µm o menos
KR101046789B1 (ko) * 2008-07-16 2011-07-05 동아제약주식회사 안정성이 개선된 암로디핀 속붕해성 정제 및 그의 제조방법
US20110027374A1 (en) * 2008-12-16 2011-02-03 Maria Oksana Bachynsky Capecitabine rapidly disintegrating tablets
EP2198857A1 (en) * 2008-12-19 2010-06-23 Ratiopharm GmbH Oral dispersible tablet
TR201100152A2 (tr) * 2011-01-06 2012-07-23 Bi̇lgi̇ç Mahmut Amlodipin içeren efervesan bileşimler.
JP5656258B2 (ja) * 2011-03-09 2015-01-21 塩野義製薬株式会社 ガランタミンを含有する口腔内崩壊錠剤
IL215224A0 (en) * 2011-09-18 2012-02-29 Katz Daniel Dr Vaginal danazol combined with non steroidal anti inflammatory drugs (nsaids) compositions
TWI612975B (zh) 2012-03-02 2018-02-01 安斯泰來製藥股份有限公司 速崩散性錠劑
CN105142633A (zh) * 2013-03-26 2015-12-09 橘生药品工业株式会社 西洛多辛苦味被掩蔽的口服给药制剂
US20170042806A1 (en) 2015-04-29 2017-02-16 Dexcel Pharma Technologies Ltd. Orally disintegrating compositions
US10076494B2 (en) 2016-06-16 2018-09-18 Dexcel Pharma Technologies Ltd. Stable orally disintegrating pharmaceutical compositions
JP7385367B2 (ja) * 2018-04-12 2023-11-22 東和薬品株式会社 口腔内崩壊錠

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000095708A (ja) * 1998-09-22 2000-04-04 F Hoffmann La Roche Ag 低溶解性化合物の安定な複合体
WO2003026697A2 (en) * 2001-09-26 2003-04-03 Pharmacia Corporation Organoleptically acceptable intraorally disintegrating compositions

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA1334379C (en) * 1987-11-24 1995-02-14 James William Mcginity Method for preparing a solid sustained release form of a functionally active composition
US5051261A (en) * 1987-11-24 1991-09-24 Fmc Corporation Method for preparing a solid sustained release form of a functionally active composition
JPH1135451A (ja) * 1994-07-27 1999-02-09 Yamanouchi Pharmaceut Co Ltd 口腔内溶解型錠剤およびその製造方法
DE29502547U1 (de) * 1995-02-16 1995-03-30 Roehm Gmbh Thermoplastisches Überzugs- und Bindemittel für Arzneiformen
JP3591801B2 (ja) * 1997-06-19 2004-11-24 田辺製薬株式会社 口腔内速崩壊性製剤の製法
JP3182404B2 (ja) * 1998-01-14 2001-07-03 大日本製薬株式会社 口腔内崩壊錠及びその製造方法
FR2781152B1 (fr) * 1998-07-20 2001-07-06 Permatec Tech Ag Utilisation d'un polymere de type acrylique en tant qu'agent de desagregation
FR2824477B1 (fr) * 2001-05-09 2005-09-09 Ethypharm Lab Prod Ethiques Granules enrobes a base d'inhibiteur de l'enzyme de conversion de l'anfiotensine, leur procede de preparation et comprimes orodispersibles contenant les granules enrobes
CN1688292A (zh) * 2002-09-04 2005-10-26 兰贝克赛实验室有限公司 掩味剂型及其制造方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000095708A (ja) * 1998-09-22 2000-04-04 F Hoffmann La Roche Ag 低溶解性化合物の安定な複合体
WO2003026697A2 (en) * 2001-09-26 2003-04-03 Pharmacia Corporation Organoleptically acceptable intraorally disintegrating compositions
WO2003026623A1 (en) * 2001-09-26 2003-04-03 Pharmacia Corporation Intraorally disintegrating valdecoxib compositions

Also Published As

Publication number Publication date
US20080063710A1 (en) 2008-03-13
WO2006070845A1 (ja) 2006-07-06
EP1839650A1 (en) 2007-10-03
JPWO2006070845A1 (ja) 2008-06-12
CN101115469A (zh) 2008-01-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5209876B2 (ja) 速崩壊性錠剤及びその製造方法
JP5674666B2 (ja) 崩壊性粒子組成物及び口腔内速崩壊錠
JP6092936B2 (ja) 口腔内崩壊錠の製造方法
JP5537943B2 (ja) 速崩壊性固形製剤
JP2012508773A (ja) 低いpHでの難水溶性のイオン化活性薬剤の制御放出のための固体組成物およびその使用方法
KR20100099113A (ko) 만니톨 및/또는 미세결정질 셀룰로스를 포함하는 지보텐탄 조성물
JP2011157348A (ja) 崩壊性高強度球状粒子組成物
JP4866170B2 (ja) 睡眠薬の放出制御医薬組成物及びその製造方法
JP5828280B2 (ja) 錠剤及びその製造方法
JP2002255797A (ja) 鋳型錠
JP6469234B2 (ja) 超速崩壊錠剤及びその製造方法
KR101680925B1 (ko) 불쾌미 마스킹 입자 및 이것을 함유하는 경구제제
EP3238712B1 (en) Very rapidly disintegrating tablet, and method for producing same
WO2006047067A1 (en) Tablets comprising a poorly compressible active agent and tocopherol polyethyleneglycol succinate (tpgs)
KR20200138037A (ko) 정제의 제조 방법
JP2008156258A (ja) 苦味を隠蔽した経口固形組成物
JP4575717B2 (ja) アンピロキシカム含有医薬組成物とその安定化方法及びその製造方法
TWI810656B (zh) 二氟甲基鳥氨酸及舒林酸(sulindac),固定劑量組合調配物
JP5817715B2 (ja) 固形医薬組成物、医薬製剤及び固形医薬組成物の製造方法
JP2013087056A (ja) 光沢コーティング錠の製造方法
TW201729798A (zh) 口腔內保持型崩解性固形製劑、其製造方法、及用於該製造方法之粉體組成物
JP2013035777A (ja) 固形医薬組成物及び医薬製剤
MX2011005128A (es) Composicion solida para liberacion controlada de agentes activos ionizables con solubilidad acuosa deficiente a ph bajo y sus metodos de uso.

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120327

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120528

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120724

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120924

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130222

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160301

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees