JP5209244B2 - 空調制御システムおよび空調制御方法 - Google Patents
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Description
図1は本発明の第1の実施の形態に係る空調制御システムの構成を示すブロック図であるが、従来においてもその全体構成は同様であるので、図1を用いて従来の空調制御システムについて説明する。
空調制御装置14は、空調機5−1〜5−3から送出される給気の温度と温度設定値との偏差、あるいは給気の湿度と湿度設定値との偏差に基づいてバルブ6−1〜6−3の開度を制御する。
送水制御装置15は、空調機制御ステータスに基づいて設定送水圧力を決定し、圧力センサ11によって計測される現在の送水圧力が設定送水圧力と一致するように、インバータ9−1a,9−2aを介して二次ポンプ9−1,9−2のインバータ回転数を制御する。
しかしながら、特許文献1、特許文献2に開示された空調制御システムでは、温湿度設定の誤り(過剰冷房、過剰暖房)等により設計最大流量を超える冷温水が空調機に流れると、空調制御システムの消費エネルギーが増加するという問題点があった。
一方、一般的に温湿度設定はユーザもしくはビル管理担当者に委ねられており、彼らが設計条件を逸脱する設定変更をした場合、設計最大流量を逸脱した冷温水が空調機の冷温水コイルを通過する。冷温水コイルは、設計温度差条件と設計最大流量条件により最大熱量条件が定められている。
また、要求流量が大きい系統のバルブの開度を送水制御の判断指標から外したり、送水制御における重み付けを弱めるなどの手法もあるが、現場作業の手間と工数が増大するという問題点があった。
また、本発明は、空調負荷に対して過流量となっている場合に、消費エネルギーの増加を抑制することができる空調制御システムおよび空調制御方法を提供することを目的とする。
また、本発明の空調制御システムは、冷温水を送出するポンプと、前記冷温水の供給を受ける空調機と、この空調機に供給される冷温水の流量を制御するバルブと、前記バルブを通過する冷温水の流量を周期的に計測する流量計測手段と、前記空調機を通過した還水の温度を周期的に計測する還水温度計測手段と、前記空調機から送出される給気の温度と給気の設定温度との偏差に基づいて前記バルブの設定流量を算出し、前記流量計測手段によって計測されたバルブ通過流量が前記設定流量と合致するように前記バルブの開度を周期的に制御する空調制御手段と、前記流量計測手段によって計測されたバルブ通過流量が設計最大流量以下で、かつ冷房運転のときに前記還水温度計測手段によって計測された計測還水温度が設計還水温度より低い場合又は暖房運転のときに前記計測還水温度が設計還水温度より高い場合に、冷房運転のときは前記計測還水温度が設計還水温度以上となり暖房運転のときは前記計測還水温度が設計還水温度以下となるように前記バルブ開度を制限するバルブ開度制限手段と、前記バルブ開度とバルブ通過流量によって決定される空調機の制御状態に基づいて、前記ポンプから前記空調機に送出される冷温水の圧力である送水圧力を周期的に制御する送水圧力制御手段とを備えるものである。
また、ポンプと空調機とバルブとを備えた空調制御システムにおいて、本発明の空調制御方法は、前記バルブを通過する冷温水の流量を計測する流量計測手順と、前記空調機から送出される給気の温度と給気の設定温度との偏差に基づいて前記バルブの設定流量を算出し、前記流量計測手順によって計測されたバルブ通過流量が前記設定流量と合致するように前記バルブの開度を制御する空調制御手順と、前記空調機を通過した還水の温度を計測する還水温度計測手順と、前記流量計測手順によって計測されたバルブ通過流量が設計最大流量以下で、かつ冷房運転のときに前記還水温度計測手順によって計測された計測還水温度が設計還水温度より低い場合又は暖房運転のときに前記計測還水温度が設計還水温度より高い場合に、冷房運転のときは前記計測還水温度が設計還水温度以上となり暖房運転のときは前記計測還水温度が設計還水温度以下となるように前記バルブ開度を制限するバルブ開度制限手順と、前記バルブ開度とバルブ通過流量によって決定される空調機の制御状態に基づいて、前記ポンプから前記空調機に送出される冷温水の圧力である送水圧力を制御する送水圧力制御手順とを、周期的に実行するものである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る空調制御システムの構成を示すブロック図である。
図1の空調制御システムは、冷温水を生成する冷温水発生機、ヒートポンプ、冷凍機、ボイラー等の熱源機1−1,1−2と、この熱源機1−1,1−2の補機としての一次ポンプ2−1,2−2と、複数の熱源機1−1,1−2からの冷温水を混合する往路ヘッダー3−1,3−2と、送水管路4と、空調機5−1〜5−3と、空調機5−1〜5−3に供給される冷温水の流量を制御するバルブ6−1〜6−3と、還水管路7と、空調機5−1〜5−3において熱交換され還水管路7を介して送られてくる冷温水が戻される還路ヘッダー8と、往路ヘッダー3−1と3−2の間に設けられた二次ポンプ9−1,9−2と、往路ヘッダー3−1と3−2の間に設けられたバイパス弁10と、配管系末端の送水圧力を計測する圧力センサ11と、空調機5−1〜5−3から送出される給気の温度を計測する給気温度センサ12−1〜12−3と、空調機5−1〜5−3を通過した還水の温度を計測する還水温度センサ(還水温度計測手段)13と、バルブ6−1〜6−3の開度を調整することにより空調機5−1〜5−3への冷温水の供給量を制御する空調制御装置14と、冷温水を空調機5−1〜5−3へ送出するポンプ9−1,9−2等を制御する送水制御装置15をから構成される。
演算部145とバルブ制御部146とは、空調制御手段とバルブ開度制限手段とを構成している。
空調制御装置14の給気温度受信部140は、給気温度センサ12−1〜12−3によって計測された給気温度を示す給気温度信号を受信する(図4ステップS1)。
なお、湿度センサによって給気の湿度を計測し、湿度設定値と現在の給気湿度との偏差に基づいて、設定流量を算出するようにしてもよい。
演算部145は、流量受信部141が受信した現在のバルブ通過流量の値と記憶部144に記憶された設計最大流量の値とを比較し、現在のバルブ通過流量が設計最大流量を超える場合(ステップS4において判定YES)、バルブ通過流量が設計最大流量以下となるようにバルブ6−1〜6−3の開度を制限する(ステップS5)。
記憶部144に予め記憶させておく設計最大流量は、全ての空調機5−1〜5−3に共通の値でもよいし、空調機5−1〜5−3毎に定めた値でもよいことは言うまでもない。
演算部145は、還水温度受信部142が受信した現在の還水温度の値と記憶部144に記憶された設計還水温度の値とを比較し、現在の還水温度が設計還水温度より低い場合(ステップS7において判定YES)、還水温度が設計還水温度以上となるようにバルブ6−1〜6−3の開度を制限する(ステップS8)。
送水制御装置15の演算部152は、受信した空調機制御ステータスに基づいて総合送水状態(総合送水ステータス)を決定する(ステップS32)。ステップS32における総合送水ステータスの決定方法を図7を用いて説明する。
そして、演算部152は、ステップS33で決定した設定送水圧力の値をポンプ制御部153に出力することで、送水圧力を制御する(ステップS35)。ポンプ制御部153は、圧力センサ11によって計測された現在の送水圧力が設定送水圧力と一致するように、インバータ9−1a,9−2aを介して二次ポンプ9−1,9−2のインバータ回転数を制御する。
送水制御装置15は、以上のような図6に示すステップS31〜S35の処理を、システムが動作停止するまで(図6ステップS36においてYES)、繰り返し行う。
なお、本実施の形態では、二次ポンプ9−1,9−2を有するシステムへの適用例として説明したが、一次ポンプ2−1〜2−3のみを有するシステムにおいても、本実施の形態と同様にして一次ポンプ2−1〜2−3を制御すればよい。
Claims (4)
- 冷温水を送出するポンプと、
前記冷温水の供給を受ける空調機と、
この空調機に供給される冷温水の流量を制御するバルブと、
前記バルブを通過する冷温水の流量を周期的に計測する流量計測手段と、
前記空調機から送出される給気の温度と給気の設定温度との偏差に基づいて前記バルブの設定流量を周期的に算出する演算部と、
前記流量計測手段によって計測されたバルブ通過流量が設計最大流量を超えない場合は、前記演算部によって算出された設定流量をバルブ開度制御に用いる新たな設定流量として更新し、前記流量計測手段によって計測されたバルブ通過流量が設計最大流量を超える場合で、かつ前記演算部によって算出された設定流量がバルブ開度制御に用いる現在の設定流量および前記設計最大流量より小さい場合は、前記演算部によって算出された設定流量をバルブ開度制御に用いる新たな設定流量として更新し、前記流量計測手段によって計測されたバルブ通過流量が設計最大流量を超える場合で、かつ前記演算部によって算出された設定流量がバルブ開度制御に用いる現在の設定流量以上または前記設計最大流量以上の場合は、前記設計最大流量をバルブ開度制御に用いる新たな設定流量として更新するバルブ開度制限手段と、
前記流量計測手段によって計測されたバルブ通過流量が前記バルブ開度制限手段によって更新された設定流量と合致するように前記バルブの開度を周期的に制御するバルブ制御部と、
前記バルブ開度とバルブ通過流量によって決定される空調機の制御状態に基づいて、前記ポンプから前記空調機に送出される冷温水の圧力である送水圧力を周期的に制御する送水圧力制御手段とを備えることを特徴とする空調制御システム。 - 冷温水を送出するポンプと、
前記冷温水の供給を受ける空調機と、
この空調機に供給される冷温水の流量を制御するバルブと、
前記バルブを通過する冷温水の流量を周期的に計測する流量計測手段と、
前記空調機を通過した還水の温度を周期的に計測する還水温度計測手段と、
前記空調機から送出される給気の温度と給気の設定温度との偏差に基づいて前記バルブの設定流量を算出し、前記流量計測手段によって計測されたバルブ通過流量が前記設定流量と合致するように前記バルブの開度を周期的に制御する空調制御手段と、
前記流量計測手段によって計測されたバルブ通過流量が設計最大流量以下で、かつ冷房運転のときに前記還水温度計測手段によって計測された計測還水温度が設計還水温度より低い場合又は暖房運転のときに前記計測還水温度が設計還水温度より高い場合に、冷房運転のときは前記計測還水温度が設計還水温度以上となり暖房運転のときは前記計測還水温度が設計還水温度以下となるように前記バルブ開度を制限するバルブ開度制限手段と、
前記バルブ開度とバルブ通過流量によって決定される空調機の制御状態に基づいて、前記ポンプから前記空調機に送出される冷温水の圧力である送水圧力を周期的に制御する送水圧力制御手段とを備えることを特徴とする空調制御システム。 - 冷温水を送出するポンプと、前記冷温水の供給を受ける空調機と、この空調機に供給される冷温水の流量を制御するバルブとを備えた空調制御システムにおいて、前記バルブの開度を制御する空調制御方法であって、
前記バルブを通過する冷温水の流量を計測する流量計測手順と、
前記空調機から送出される給気の温度と給気の設定温度との偏差に基づいて前記バルブの設定流量を算出する演算手順と、
前記流量計測手順によって計測されたバルブ通過流量が設計最大流量を超えない場合は、前記演算手順によって算出された設定流量をバルブ開度制御に用いる新たな設定流量として更新し、前記流量計測手順によって計測されたバルブ通過流量が設計最大流量を超える場合で、かつ前記演算手順によって算出された設定流量がバルブ開度制御に用いる現在の設定流量および前記設計最大流量より小さい場合は、前記演算手順によって算出された設定流量をバルブ開度制御に用いる新たな設定流量として更新し、前記流量計測手順によって計測されたバルブ通過流量が設計最大流量を超える場合で、かつ前記演算手順によって算出された設定流量がバルブ開度制御に用いる現在の設定流量以上または前記設計最大流量以上の場合は、前記設計最大流量をバルブ開度制御に用いる新たな設定流量として更新するバルブ開度制限手順と、
前記流量計測手順によって計測されたバルブ通過流量が前記バルブ開度制限手順によって更新された設定流量と合致するように前記バルブの開度を制御するバルブ制御手順と、
前記バルブ開度とバルブ通過流量によって決定される空調機の制御状態に基づいて、前記ポンプから前記空調機に送出される冷温水の圧力である送水圧力を制御する送水圧力制御手順とを、周期的に実行することを特徴とする空調制御方法。 - 冷温水を送出するポンプと、前記冷温水の供給を受ける空調機と、この空調機に供給される冷温水の流量を制御するバルブとを備えた空調制御システムにおいて、前記バルブの開度を制御する空調制御方法であって、
前記バルブを通過する冷温水の流量を計測する流量計測手順と、
前記空調機から送出される給気の温度と給気の設定温度との偏差に基づいて前記バルブの設定流量を算出し、前記流量計測手順によって計測されたバルブ通過流量が前記設定流量と合致するように前記バルブの開度を制御する空調制御手順と、
前記空調機を通過した還水の温度を計測する還水温度計測手順と、
前記流量計測手順によって計測されたバルブ通過流量が設計最大流量以下で、かつ冷房運転のときに前記還水温度計測手順によって計測された計測還水温度が設計還水温度より低い場合又は暖房運転のときに前記計測還水温度が設計還水温度より高い場合に、冷房運転のときは前記計測還水温度が設計還水温度以上となり暖房運転のときは前記計測還水温度が設計還水温度以下となるように前記バルブ開度を制限するバルブ開度制限手順と、
前記バルブ開度とバルブ通過流量によって決定される空調機の制御状態に基づいて、前記ポンプから前記空調機に送出される冷温水の圧力である送水圧力を制御する送水圧力制御手順とを、周期的に実行することを特徴とする空調制御方法。
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