JP5209064B2 - サブミクロン技術を用いて暗黙方向制御を行なう時分割多元接続(tdma)通信用rfトランシーバフロントエンド - Google Patents
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Description
スイッチ用の相補型金属酸化物半導体技術技術(CMOS)にトランジスタを用いることも周知である。
特に、n型とp型金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(NMOSFETとPMOSFET)が、伝送ゲートすなわちアナログスイッチを構成するために用いられる。
これらの基本回路の多くは、シュプリンガー社発行の“Halbleiter−Schaltungstechnik”またはオックスフォード大学出版局発行のAllenおよびHolbergによる“CMOS Analog Circuit Design”に見られる。
アンテナからの、そしてアンテナへの伝送方向に通信するために、不利ではあるが追加のスイッチが必要であることが示されている。
この回路によって、受信機アンテナを送信機と直接(黙示的に)共有することができる。
このフロントエンドは、アンテナスイッチを用いない。
主旨は、素子(PAまたはLNA)がアクティブでないときに、本素子をパワーダウンモードにすることである。
このソリューションはRF入力と出力の両方に対して1つのピンしか用いない。
LNA抵抗はアンテナと整合させられ、PA出力の抵抗はLNA用に最適化される。
LNAは、NMOS素子との共通ゲートトポロジーを用いる。
コスト削減を実現するために、アンテナの数と受動整合素子(インダクタンス、キャパシタンス、抵抗)との個数を最少にすべきである。
また、シリコンの素子領域も最小にすべきである。
本発明の主な課題は、RFポートとアンテナとの間の高周波数アナログ信号スイッチを用いる必要性をなくすことである。
さらなる課題は、同じ整合素子を両方の通信方向に対して用いることにより、ブロードキャストと受信に対して単一の構造と調整を可能にすることである。
最後に、RFフロントエンド増幅器は要求される信号品質と、信号雑音比とを達成し、用いられていない方向の経路の要求される信号減衰を達成するように設計すべきである。
所与の先端技術と比べてコストのかかる部品の数を低減するために、NMOS素子と共に、共通ゲート構造のPMOSFETを実装することを検討すべきである。
暗黙方向制御を用いて、無線RFトランシーバフロントエンドに対して1つのアンテナのみと、無線RFトランシーバフロントエンドと、同じ整合素子とが、両方のRF通信方向に対して必要となる。
時分割複信通信は、基本要求である。
このフロントエンドは、主に時分割多元接続(TDMA)通信トランシーバにおいて用いられる。
目的の用途はクワッドバンドISMトランシーバである。
用いられる技術は、サブミクロン技術であり、特に0.18μmCMOS(相補型金属酸化半導体)またはBiCMOS(バイポーラCMOS)技術である。
トランシーバのフロントエンドは、同じ集積回路上に加工される2つのブロックからなる。
カスコードトランジスタが、ブロードキャスト(TX)期間に一定のバイアスで共通ゲートトランジスタとして動作すると有利である。
受信(RX)期間中に、TX経路をアンテナから隔離するために、制御手段が用いられてカスコードトランジスタのゲート電位を変化させる。
低ノイズ増幅器の入力ステージは、アンテナからトランシーバのRX部分を切り離すために黙示的に用いられる共通ゲート構造のpチャネルの金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(PMOSFET)で構築されると有利である。
この場合、特にエンハンスメント型PMOSFETが用いられる。
電気的に切り離すことは、バルクを通じてバルクの電圧電位をソース電圧電位からソース電圧電位より高いレベルに変化させることによってなされる。
第2の増幅器ステージは、受信信号の信号ゲインを増加させて、特に無線周波数信号混合器を適切なレベルにする。
PMOSFETのゲートは、トランシーバのRX期間中に低バイアス電圧に設定される。
ゲートを正の供給電圧にすることによって、アンテナ電圧が入力ステージにおいてピンチオフ電圧にされる。
これによって、特にブロードキャスト中に受信がディスエーブルされる。
試験目的のため、PAの駆動信号を読み出すためにRX経路をオープンのままにしておくことも可能である。
この場合、出力信号をLNAのより深い増幅器ステージの入力において要求されるレベルまで減衰させるために、受信中にバイアス電圧を変化させることによってゲートを制御することができる。
ブロードキャストのモードと共に、受信と第4モードのテストはアクティブでなくすることもできる。
これは、最外部のアクティブな要素によって、アンテナがトランシーバから高オーム非接続となることを意味する。
NMOSFETである場合には、エンハンスメント型が好ましい。
この出力ステージのトランジスタのベースすなわちゲートは、プリアンプの出力に電気的に接続されている。
これによって、ブロードキャストの際の閾値電圧によるカスコードトランジスタの電圧損失をなくすことができる。
このポートは、アンテナ接続ポートである。
これによって、調整のための労力を低減することができる。
主整合要素は、トランシーバのTX部分とRX部分との両方に対して同じ外部同調コイルであってもよい。
これらの差動入力端子と差動出力端子とは、同じ差動入力−出力端子を用いるか、少なくとも同じ差動駆動式アンテナに電気的に接続されていることが有利である。
ポートは、ループアンテナの適切な接続点に接続されていてもよい。
このアンテナは、唯一であり、ブロードキャスト、受信のいずれの期間にも動作する。
図1は、基準周波数源としての水晶発振器400と、周波数発生器410とを含んでいる。
周波数発生器410は、位相同期ループ構造における電圧制御発振器であってもよく、混合器500が混合周波数を規定することを可能にし、または送信周波数を合成し変調することを可能にする。
フィルタリングされたRF出力信号は、PA100によって増幅される必要がある。
通常、PA100の出力はブロードキャストアンテナに接続される。
整合素子は、最適送信のための要求に適合される。
デジタルアナログ信号変換器(D/A)700とアナログデジタル信号変換器(A/D)800とが、デジタルベースバンドドメインからアナログ信号ドメインに変換する実施例に示されている。
デジタル信号処理(DSP)900は、データを要求されるデジタルフォーマットに変換したり当該デジタルフォーマットから変換したりするために行なわれる。
シリアルインターフェース(SI)910をマイクロコントローラ等の他の集積回路と通信するために用いてもよい。
TDMAに基づくRF通信プロトコルの全種類は、ブルートゥーストランシーバまたは無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)インターフェースのような構造を用いることができる。
クワッドバンドISMトランシーバは、本発明の好ましい用途である。
集積回路の他の部分は、多くの側面を持っている。
示されている集積回路2のブロック1は時分割多元接続(TDMA)通信用RFトランシーバフロントエンドである。
これは、アンテナ300への回路の最外部分である。
この実施例において、アンテナ300と集積回路2の接続点は、(有利には差動)接続点301の1つしかない。
この接続点301において、RF送信機電力がアンテナ抵抗に適応結合される。
このような回路において用いられる一般的な供給電圧は1.8Vであるが、これは0.18μmのCMOSまたはBiCMOS技術におけるプロセス標準値である。
受信機の入力ステージと送信機の出力ステージとを提供するために、この接続点は供給電圧電位VDD(本実施例では1.8V)に接続される。
整合素子302は、アンテナ300を調節し、要求されるRF−帯域幅をフィルタリングするために予測される。
入力ステージはLNA200の一部であり、出力ステージはPA100の一部である。
PA100の出力とLNA200の入力とを内部で結合することは必ずしも必要ではない。
特に試験目的では、両方が別個のポートへ接続されて、外部で短絡されることが有利である場合がある。
図1のブロック境界1すなわち時分割多元接続(TDMA)通信用RFトランシーバフロントエンド1と、図2のブロック境界1’すなわち時分割多元接続(TDMA)通信用RFトランシーバフロントエンド1’とを比較されたい。
このスイッチは、低ノイズで低電力損失でなければならず、安く構成することはできない。
本発明は、賢明な代替案である。
スイッチのない既存のトランシーバ設計に必要な構成要素を減らすことは有利である。
多くの場合、スイッチは集積回路の外部に配置される。
図4において、主トランジスタ120は、標準プリアンプ140の出力電圧によってそのゲートが制御されるNMOSFET(エンハンスメント型−ノーマリーオフ)である。
図6は、BiCMOSプロセス技術において実装し得る予備のバイポーラ接合トランジスタ120’を含んでいる。
これらの構造のカスコードトランジスタ110は、PA100がアクティブの際には共通ゲート構造のNMOSFETである。
したがって、ブロードキャストがアクティブ中にゲートがVDDにスイッチされる。
FET110のゲート112が制御されることによって、アンテナ300と整合要素からの高オーム非接続が達成される。
図4にブロック130で示されているように、これはゲートをVSSまたは接地電位にすることによって行なわれる。
0.18μmプロセスにおいては、送信モードにおいて一般的な電圧である1.8Vを印加してもよい。
VDDより高いレベルにスイッチすると、カスコードトランジスタにおける閾値電圧降下が最小化される。
この電圧は内部で生成されなければならず、例えば、チャージポンプを用いて生成される。
こうして、ゲートのバイアスは主トランジスタ120または120’の相互コンダクタンスに影響せず、その結果、オープンドレインアンテナポートに接続された抵抗負荷に応じたゲインになる。
図4と図6の信号分岐は、実際の設計の半分のみを示す。
図5と図7は、一般的なフロントエンド構造のより詳細なスキーマを示している。
したがって、プリアンプ140すなわち標準プリアンプ140は差動プリアンプであり、より深い構造(HFシンセサイザ、変調器、混合器)の出力のための差動入力を有する。
プリアンプ140の差動出力の各接点は、主トランジスタ(NMOSFET(図5)またはBJT(図7))の1つのゲートすなわち1つのベースに接続される。
これらは、カスコードNMOSFETと共に、カスコード回路における差動増幅器を形成する。
ソースはブロードキャスト用のイネーブル/ディスエーブル信号を表し、トランシーバのデジタル部分から制御される。
差動増幅器のゲートは、レベルを接地VSSに設定することによってオフにスイッチされる。
ブロードキャストの際、ゲートの電位は、信号VDDまたはより高い内部生成電圧VDD++にされる。
差動増幅器のオープンドレイン出力は、整合素子とアンテナに接続される。
このアンテナは、図5と図7の実施例におけるループアンテナ300である。
図7において、外部同調コイル310、311は各シングルエンド出力に対する主要整合素子となる。
これらは、信号VDDに接続される所定の抵抗となる。
この信号VDDは出力ステージの供給電圧である。
2つの外部同調コイル310、311の代わりに1つの外部同調コイル310を整合素子として接続してもよい。
これは、図5に示されている。
ドレイン213に抵抗負荷220を有する共通ゲート構造には、最初のステージにLNA200が設けられている。
PMOSFET210(エンハンスメント型−ノーマリーオフ)増幅器の出力は、第2増幅器ステージ240に接続されている。
PMOSFET210の挙動は、制御ブロック230、250を有するトランジスタ210のバルク214とゲート212におけるバイアス電圧とを変化させることによってアクティブからディスエーブルに変化する。
制御ブロック230すなわちバルク制御ブロック230は、受信モードでは正の供給電圧電位VDDを提供し、ブロードキャストモードでは別の信号VDDより高い基準電圧VDD++を提供する。
追加の電圧が内部で生成されてもよく、ブロードキャスト中に、カスコードトランジスタ110のゲート112について記述された電位と同じ電位であってもよい。
高いバルク電圧にすることによって、PMOSFET210のソースによってブロードキャストが害されなくなる。
ここで、第2ステージの増幅器も差動増幅器であり、PMOSFETの差動出力に接する。
低ノイズ差動増幅器のバルクと、ゲートバイアスを提供する(すなわち入力ステージをディスエーブルする)ブロック230、250すなわち制御ブロック230、250は、トランジスタの組の両方のバルクすなわちゲートに接続される。
整合構造(図4と図6)に大きな影響を与えることなく、NMOSFET110のドレイン111をPMOSFET210のソース211に接続することができる。
差動構造において、ドレイン1110と1111は、ソース2110と2111に直接接続される。
2 ・・・ 集積回路
10 ・・・ 作動ポート端子
11 ・・・ 作動ポート端子
100 ・・・ 電力増幅器(PA)
110 ・・・ カスコードトランジスタ
120 ・・・ トランジスタ
130、230、250 ・・・ 制御ブロック
140 ・・・ 標準プリアンプ
200 ・・・ 低ノイズ増幅器(LNA)
210 ・・・ PMOSFET
220 ・・・ 抵抗負荷
240 ・・・ 第2増幅器ステージ
300 ・・・ アンテナ
310、311 ・・・ 外部同調コイル
Claims (10)
- a.トランジスタカスコード回路(110、120または120’)を含む電力増幅器(PA)(100)出力ステージであって、オープンドレイン構造を有するカスコードトランジスタ(110)が、オープンドレイン端子(111;1110、1111)を介する送信をブロックするかまたはエネーブルにするために、ゲート(112)の電圧電位を変化させる手段(130)によって前記ゲート(112)が制御される共通ゲートトランジスタとして動作する電力増幅器(PA)(100)出力ステージと、
b.エンハンスメント型のpチャネル型金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(PMOSFET)(210)であって、該金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(210)が共通ゲート構造を有するとともに、オープンソース端子(211;2110、2111)を介する受信をディスエーブルするためにバルクの電圧−電位をソース電圧電位と等しいレベルからP−MOSFET(210)のソース電圧電位より高いレベルに変化させる手段(230)によって該バルク(214)が制御されるpチャネル型金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(210)を含む低ノイズ増幅器(LNA)(200)入力ステージとが単一の集積回路(2)上に設けられ、
サブミクロン技術における0.18μmのCMOSまたはBiCMOS技術におけるクワッドバンドISMトランシーバのための暗黙方向制御を行なうことを特徴とする時分割多元接続(TDMA)通信用RFトランシーバフロントエンド(1)。 - 前記LNA(200)入力ステージの前記PMOSFET(210)のドレイン(213)が、抵抗負荷(220)と第2増幅器ステージ(240)の入力とに電気的に接続され、
前記PMOSFET(210)のゲート(212)がバイアス電圧レベルに設定されて受信をエネーブルにするか、該ゲート(212)が正の供給電圧にされてアンテナ電圧をピンチオフ電圧にすることを特徴とする請求項1に記載の時分割多元接続(TDMA)通信用RFトランシーバフロントエンド(1)。 - 前記PA(100)出力ステージのカスコード回路の主トランジスタ(120または120’)が、エンハンスメント型のnチャネル型金属酸化半導体電界効果トランジスタ(NMOSFET)またはバイポーラ接合npnトランジスタであり、
前記トランジスタ120または120’のベースすなわちゲートが、プリアンプ(140)の出力(122)に電気的に接続されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の時分割多元接続(TDMA)通信用RFトランシーバフロントエンド(1)。 - 前記手段(130)が、前記カスコードトランジスタ(110)のゲートの電圧電位を変化させるとともに前記カスコードトランジスタ(110)のドレイン電圧電位より高い電圧電位を印加することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の時分割多元接続(TDMA)通信用RFトランシーバフロントエンド(1)。
- チャージポンプが、最大の正の供給電圧より高い電圧レベルを生成することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の時分割多元接続(TDMA)通信用RFトランシーバフロントエンド(1)。
- 前記PA(100)出力ステージのオープンドレイン端子(111)と前記LNA(200)入力ステージのオープンソース端子(211)とが、前記単一集積回路(2)の同じポート(10)に電気的に接続され、および/または少なくともほぼ同じ箇所(301)において同じアンテナ(300)に電気的に接していることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の時分割多元接続(TDMA)通信用RFトランシーバフロントエンド(1)。
- 前記PA(100)出力ステージのオープンドレイン端子(111)と前記LNA(200)入力ステージのオープンソース端子(211)とが、同じ追加の整合要素(302)、同じ外部同調コイル(310)に電気的に接続されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一つに記載の時分割多元接続(TDMA)通信用RFトランシーバフロントエンド(1)。
- 前記PA(100)および前記LNA(200)のすべてのステージが、対称の差動であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一つに記載の時分割多元接続(TDMA)通信用RFトランシーバフロントエンド(1)。
- 前記PA(100)出力ステージの差動出力(1110、1111)と前記LNA(200)入力ステージの差動入力(2110、2111)とが、同じ差動ポート端子(10、11)を用い、および/または同じ差動駆動式アンテナ(300)、特にループアンテナの適切な接続点(301、302)に電気的に接してトランシーバフロントエンドの唯一の送信と受信アンテナになることを特徴とする請求項8に記載の時分割多元接続(TDMA)通信用RFトランシーバフロントエンド(1)。
- 前記PA(100)出力ステージの差動出力(1110、1111)と前記LNA(200)入力ステージの差動入力(2110、2111)とが、同じ追加の差動整合要素、特に同じ外部同調コイル(310、311)に電気的に接続されていることを特徴とする請求項9に記載の時分割多元接続(TDMA)通信用RFトランシーバフロントエンド(1)。
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