JP5208673B2 - 光塩基発生剤及び光硬化型樹脂組成物 - Google Patents

光塩基発生剤及び光硬化型樹脂組成物 Download PDF

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Description

本発明は、光塩基発生剤及び光硬化型樹脂組成物に関する。
樹脂の光硬化技術は、低温・短時間の硬化が可能であるのみならず、光パターニングによる微細加工が可能であるなどの点で、従来の熱硬化技術にはない長所を有しており、特に電子材料分野で多用されている。樹脂の光硬化技術は、ラジカル型、カチオン型、アニオン型の3種類に大別される。従来、これらの中でもラジカル型が主流だが、ラジカル型で用いられる(メタ)アクリル酸系ポリマーは一般に硬化収縮が大きく耐熱性や接着性について改善の余地がある。
カチオン型では光酸発生剤が用いられ、数々の化合物が開発されている。アニオン型では光塩基発生剤が用いられ、光によりアミンを発生する化合物が報告されている。例えば、カルバミン酸誘導体が知られている(非特許文献1、特許文献1)しかし、この技術では露光に伴い炭酸ガスが副生するという問題があり、硬化物中に気泡が発生し微細加工等において重大な欠点となる。
また、炭酸ガスが副生しない光塩基発生剤の例が特許文献2及び3等に記載されており、これらはイオン性成分を含有するものである。このイオン性成分は、露光後も少なからず残存し、絶縁性を低下させる。そのため、絶縁信頼性が厳しく要求される電子材料用途への応用は困難である。
ところで、光塩基発生剤として、アミノトロポンに紫外線を照射すると下記式(3)で表される分子内環化反応が進行することはすでに知られている(特許文献4)。
Figure 0005208673
特許文献5には、5−フェニルトロポロン、5−シアノトロポロン、2−アミノ−5−フェニルトロポロンから選ばれた少なくとも1種に紫外線を照射して情報記録材料に利用する例が開示されている。
また、特許文献6には、アミノトロポンに紫外線を照射し塩基性を発現することにより有用な光塩基発生剤とする技術が開示されている。
特開平10−77264号公報 特開2005−264156号公報 特開2003−212856号公報 特公昭48−818号公報 特公昭46−2574号公報 国際公開第2008/072651号公報 UV・EB硬化技術III(1997年、シーエムシー出版)、P78
しかしながら、特許文献1及び非特許文献1に記載の技術では、露光に伴い炭酸ガスが副生するため、硬化物中に気泡が発生し微細加工等において重大な欠点となる。また、当該技術においては、アルデヒド等の不必要な副生物が発生するため、耐熱性及び接着性などの硬化物の性能が低下してしまう。また、特許文献2、3に記載の技術においても、不必要な物質が副生するため、耐熱性及び接着性などの硬化物の性能が低下してしまう。しかも、当該技術で用いられる光塩基発生剤はいずれもイオン成分を含有するものである。
すなわち、上述のものをはじめとする従来の樹脂光硬化技術では、露光によるガスや水などの不必要な副生物の発生を十分に抑制しつつ、塩基性を発現する光塩基発生剤とすることは困難である。また、特許文献6に開示された光塩基発生剤等はこれらの問題を解決しうる技術ではあるが、更に優れた技術を提供することが望まれている。
そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、例えば、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂等のアニオン硬化型樹脂の光硬化に用いることができる好適な光塩基発生剤及び光硬化型樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、置換基定数が特定の数値であるアミノトロポン誘導体が優れた光塩基発生剤として利用でき、それを用いた光硬化型樹脂組成物も有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は以下のものを提供する。
[1]N−メチル−2−アミノ−3,5,7−トリホルミルトロポン、N−メチル−2−アミノ−3,7−ジホルミルトロポン、N−メチル−2−アミノ−4−イソプロピル−7−ホルミルトロポン、及びN−メチル−7−アミノ−3−イソプロピル−6−ホルミルトロポンからなる群より選ばれた少なくとも1種の2−アミノトロポン誘導体を含有する光塩基発生剤
[2]上記2−アミノトロポン誘導体の0.04mMシクロヘキサン溶液に対して窒素雰囲気下で紫外線(365nm)を35mW/cm2の強度で照射して測定される半減期が3.未満である、[1]光塩基発生剤。
[3][1]又は[2]の光塩基発生剤と、アニオン硬化型樹脂と、を少なくとも含有する光硬化型樹脂組成物。
[4]上記アニオン硬化型樹脂100質量部に対して、上記光塩基発生剤を0.001〜100質量部含有する[3]の光硬化型樹脂組成物。
[5]上記アニオン硬化型樹脂はビスフェノールA型エポキシ樹脂である[3]又は[4]の光硬化型樹脂組成物。
[6]ポリチオールを更に含有する[3][5]のいずれか一つの光硬化型樹脂組成物。
本発明によると、例えば、光照射を行うにあたりガスや水などの不必要な副生物の発生を十分に抑制しつつ塩基性を発現又は増大できるような、アニオン硬化性樹脂を光照射により硬化するのに好適な光塩基発生剤を提供できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明する。なお、本実施形態は以下に限定して解釈されるものではなく、その要旨の範囲内で適宜に変形して実施することもできる。
本明細書において「光塩基発生剤」とは、光の照射により塩基性を発現又は増大する化合物を意味する。また、「塩基性」とは、塩基により硬化する性質の樹脂を硬化させる性質を意味する。なお、樹脂が硬化したか否かは、例えば重合度の上昇、架橋度の上昇、特定の液体(例えば、アルカリ水溶液や有機溶剤など)に対する溶解度の低下などによって確認できる。
本実施形態で用いられる2−アミノトロポン誘導体とは、下記式(1)又は(2)で表される化合物の少なくともいずれかの化合物をいう。
Figure 0005208673
式(1)において、RとRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基などがあげられ、イソプロピル基が好ましい。アルケニル基としては、プロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基などがあげられる。シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基などがあげられる。アラルキル基としては、ベンジル基などがあげられる。アリール基としては、フェニル基が好ましい。
とRの両方が水素原子である場合を1級アミンの2−アミノトロポン誘導体とする。
とRのいずれか一方が水素原子である場合を2級アミンの2−アミノトロポン誘導体とする。2級アミノトロポン誘導体のうち、その硬化性能の観点から、N−メチル−2−アミノトロポン誘導体であることが好ましい。
とRの両方がアルキル基である場合を3級アミンの2−アミノトロポン誘導体とする。3級アミンの2−アミノトロポン誘導体のうち、その硬化性能の観点から、N,N’−ジメチル−2−アミノトロポン誘導体であることが好ましい。一般にRやRを嵩高くない置換基とすることでより優れた硬化性能を得ることができる。
〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ホルミル基、アシル基、ニトロ基、ニトロソ基、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アラルキル基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アルキルスルファニル基、アリール基、アルコキシ基、ハロゲン原子又はアミノ基を表す。
アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボキシル基、ヒドロキシエトキシカルボニル基などがあげられ、メトキシカルボニル基が好ましい。
アシル基としては、アセチル基が好ましい。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、プロペニル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ブテニル基、イソブテニル基、ベンジル基、シクロヘキシル基などがあげられ、メチル基とイソプロピル基が好ましい。
アルケニル基としては、プロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基などがあげられる。
シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基などがあげられる。
アラルキル基としては、ベンジル基などがあげられる。
アルキルスルファニル基としては、メチルスルファニル基、エチルスルファニル基、プロピルスルファニル基、1−メチルスルフィド−メチル基、2−メチルスルフィド−エチル基、3−メチルスルフィド−プロピル基などがあげられる。
アリール基としてはフェニル基が好ましい。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などがあげられ、メトキシ基が好ましい。
ハロゲン原子としては、塩素又は臭素が好ましい。
アミノ基としては、無置換のアミノ基の他、モノ置換アミノ基としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ベンジルアミノ基、フェニルアミノ基などがあげられ、メチルアミノ基が好ましい。
ジ置換アミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジイソブチルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ピロリジノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基などがあげられ、ジメチルアミノ基が好ましい。
〜Rは、互いに結合し飽和環若しくは不飽和環、例えば、ピラゾール環、イミダゾール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、トリアゾール環、テトラゾール環などのアゾール環を形成していてもよい。また、R〜Rは式(1)又は式(2)で表される誘導体からなる基であって1つの水素原子が脱離した1価の基を置換基として有してもよい。例えば、R〜Rは式(1)及び/又は式(2)に表される分子と結合していてもよい。このように、式(1)で表される化合物は、1分子中に2−アミノトロポン構造を2以上有する構造であってもよい。
Zは酸素原子又は硫黄原子を表す。保存時の安定性の高さの観点から、Zは酸素原子が好ましい。
Figure 0005208673
式(2)において、Rは水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を表わす。R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ホルミル基、アシル基、ニトロ基、ニトロソ基、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アラルキル基、メルカプト基、アルキルスルファニル基、アリール基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、ハロゲン原子又はアミノ基を表す。
アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボキシル基、ヒドロキシエトキシカルボニル基などがあげられ、メトキシカルボニル基が好ましい。
アシル基としては、アセチル基が好ましい。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、プロペニル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ブテニル基、イソブテニル基、ベンジル基、シクロヘキシル基などがあげられ、メチル基とイソプロピル基が好ましい。
アルケニル基としては、プロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基などがあげられる。
シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基などがあげられる。
アラルキル基としては、ベンジル基などがあげられる。
アルキルスルファニル基としては、メチルスルファニル基、エチルスルファニル基、プロピルスルファニル基、2−メチルスルフィド−エチル基、3−メチルスルフィド−プロピル基などがあげられる。
アリール基としては、フェニル基が好ましい。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などがあげられ、メトキシ基が好ましい。
ハロゲン原子としては、塩素又は臭素が好ましい。
アミノ基としては、無置換のアミノ基の他、モノ置換アミノ基としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ベンジルアミノ基、フェニルアミノ基があげられ、メチルアミノ基が好ましい。
ジ置換アミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジイソブチルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ピロリジノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基などがあげられ、ジメチルアミノ基が好ましい。
〜Rは互いに結合して飽和又は不飽和環を形成してもよいし、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、トリアゾール環、テトラゾール環などのアゾール環を形成していてもよい。
また、R〜Rは式(1)又は式(2)で表される誘導体からなる基であって1つの水素原子が脱離した1価の基を置換基として有してもよい。例えば、R〜Rは式(1)及び/又は式(2)に表される分子と結合していてもよい。このように、式(2)で表される化合物は、1分子中に2−アミノトロポン構造を2以上有する構造も包含する。
なお、式(1)においてRが水素原子となる場合には、式(1)と式(2)の構造は互変異性の関係となるので(下記式(4)参照)、両者は等価である。
Figure 0005208673
本実施形態に係る光塩基発生剤は、7員環の光分子内環化反応を利用して塩基性を発現させることができる。例えば、下記式(5)、(6)で表される光分子環化反応により7員環全体に及んでいた共役系を切断し、窒素原子上の電子密度を増大させることにより塩基性を発現させることができる。
Figure 0005208673
Figure 0005208673
7員環がこうした光分子内環化反応を起こすことについては、例えばO,L,Chapman,Advances in Photochemistry,Vol.1,p.323(1963)等に記載されており、置換基の種類を問わず様々な分子おいて同様な反応が観測されている。
本実施形態で用いる置換基定数は、7員環化合物に存在する各置換基に対して定められたσの合計とする。例えば、式(1)の化合物ではR〜Rのσの合計である。2級アミンである2−アミノトロポン誘導体は式(4)の記載においては、化合物(1)と化合物(2)は等価であるため化合物(1)のみを勘案すればよく、3級アミンの2−アミノトロポン誘導体は化合物(2)の形態となることは無い。
そして、Hammett則において安息香酸の水溶液の25℃における解離定数 Kとパラ置換安息香酸の解離定数をKとした時に、下記式(7)によりσを定義する。
Figure 0005208673
本実施形態において用いうる置換基定数の一例を表1に示す。
Figure 0005208673
表1に記載していない置換基定数に関しては、L.P.Hammett, “PHYSICAL ORGANIC CHEMISTRY”,McGraw−Hill, New York (1940)に従い、測定により求めることができる。
また、本実施形態の光塩基発生剤は、2−アミノトロポン誘導体の0.04mMシクロヘキサン溶液に対して窒素雰囲気下で紫外線(365nm)を35mW/cmの強度で照射することで測定される半減期が3.3秒未満であることが好ましい。置換基定数が0より大きく、かつ半減期が短い2−アミノトロポン誘導体を用いることで、塩基を効率よく発生させることができる。そして、この光塩基発生剤を用いることで、光硬化型樹脂の硬化速度を更に速くすることができる。
本実施形態における半減期の測定は、以下のようにして行う。測定対象である化合物の0.04mMシクロヘキサン溶液に対して、窒素雰囲気下で紫外線(365nm)を35mW/cmの強度で照射する。この化合物の濃度が半分になるまでの時間を測定し半減期とする。測定には、紫外可視分光光度計(例えば、日本分光製、「V−550」)を用いて行うことができる。
本発明者らはエポキシ樹脂やポリイミド樹脂等のアニオン硬化型樹脂の光硬化に好適な光塩基発生剤を鋭意検討した結果、化合物の置換基定数が0を超える値であることが好ましいことを見出した。置換基定数が0を超える場合は塩基性の潜在化ができる。そして、光塩基発生剤の光分子内環化反応が速いため、塩基性を発現するために必要な紫外線照射エネルギーが少なくてよい。その結果、光硬化型樹脂組成物を効率よく硬化させることができる。この置換基定数は0を超えればよく、好ましくは0.03以上、より好ましくは0.05以上である。
本実施形態の光塩基発生剤は、未露光時にはイオン性成分を含まず、露光時にはガス等の副生なく塩基性を発現させることができる。そして、本実施形態の光硬化型樹脂組成物は、絶縁信頼性、耐熱性、微細加工性等が厳しく要求される電子材料用樹脂としても用いることができる。特に、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂等といったアニオン硬化型樹脂の光硬化に好適に用いることができる。
本実施形態に係る光硬化型樹脂組成物に用いることができるアニオン硬化型樹脂としては、塩基により硬化する樹脂であればその種類に特に制限はない。そのような樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂やポリイミド前駆体、イソシアネート基を有する化合物などがあげられる。
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールS型、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型などがあげられ、硬化性能の観点などから、ビスフェノールA型フェノール樹脂が好ましい。
エポキシ樹脂としては公知のものを用いることができ、2価フェノール類のグリシジルエーテル、3〜6価又はそれ以上のヒドロキシ基を有する多価フェノール類のポリグリシジルエーテル、脂肪族2価アルコールのジグリシジルエーテル、3〜6価又はそれ以上のヒドロキシ基を有する脂肪族多価アルコールのポリグリシジルエーテルのようなグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、脂肪族又は脂環式ポリカルボン酸のグリシジルエステル、活性水素原子を有する芳香族アミン類のグリシジルアミン、活性水素原子を有する脂環式アミン類のグリシジルアミン、活性水素原子を有する複素環式アミン類のグリシジルアミン、鎖状脂肪族エポキサイド、脂環式エポキサイドなどがあげられる。
これらのうち、2価フェノール類のグリシジルエーテルとしては、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、ハロゲン化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、テトラクロロビスフェノールAジグリシジルエーテル、カテキンジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、ハイドロキノンジグリシジルエーテル、1,5−ジヒドロキシナフタレンジグリシジルエーテル、ジヒドロキシビフェニルジグリシジルエーテル、オクタクロロ−4,4’−ジヒドロキシフェニルジグリシジルエーテル、テトラメチルビフェニルジグリシジルエーテル、9,9’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンジグリシジルエーテル、ビスフェノールA2モルとエピクロロヒドリン3モルとの反応から得られるジグリシジルエーテルなどがあげられる。
3〜6価又はそれ以上のヒドロキシ基を有する多価フェノール類のポリグリシジルエーテルとしては、例えば、ピロガロールトリグリシジルエーテル、ジヒドロキシナフチルクレゾールトリグリシジルエーテル、トリス(ヒドロキシフェニル)メタントリグリシジルエーテル、ジナフチルトリグリシジルエーテル、テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタンテトラグリシジルエーテル、p−グリシジルフェニルジメチルトリールビスフェノールAグリシジルエーテル、トリスメチル−tert−ブチル−ブチルヒドロキシメタントリグリシジルエーテル、4,4’−オキシビス(1,4−フェニルエチル)テトラクレゾールグリシジルエーテル、4,4’−オキシビス(1,4−フェニルエチル)フェニルグリシジルエーテル、ビス(ジヒドロキシナフタレン)テトラグリシジルエーテル、フェノール又はクレゾールノボラック樹脂のグリシジルエーテル、リモネンフェノールノボラック樹脂のグリシジルエーテル、フェノールとグリオキザール、グルタールアルデヒド又はホルムアルデヒドとの縮合反応によって得られるポリフェノールのポリグリシジルエーテル、レゾルシンとアセトンとの縮合反応によって得られるポリフェノールのポリグリシジルエーテルなどがあげられる。
脂肪族2価アルコールのジグリシジルエーテルとしては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、テトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAのアルキレンオキシド(エチレンオキシド又はプロピレンオキシド)付加物のジグリシジルエーテルなどがあげられる。
3〜6価又はそれ以上のヒドロキシ基を有する脂肪族多価アルコールのポリグリシジルエーテルとしては、例えば、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ソルビトールヘキサグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテルなどがあげられる。
グリシジルエステル型エポキシ樹脂としては、フタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、トリメリット酸トリグリシジルエステル等の芳香族ポリカルボン酸のグリシジルエステルなどがあげられる。また、脂肪族又は脂環式ポリカルボン酸のグリシジルエステルとしては、芳香族ポリカルボン酸のグリシジルエステルの芳香核水素添加物、ダイマー酸ジグリシジルエステル、ジグリシジルオキサレート、ジグリシジルマレート、ジグリシジルスクシネート、ジグリシジルグルタレート、ジグリシジルアジペート、ジグリシジルピメレート、グリシジル(メタ)アクリレートの(共)重合体、トリカルバリル酸トリグリシジルエステルなどがあげられる。
活性水素原子を有する芳香族アミン類のグリシジルアミンとしては、N,N−ジグリシジルトルイジン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルジアミノジフェニルスルホン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルジエチルジフェニルメタン、N,N,O−トリグリシジルアミノフェノールなどがあげられる。活性水素原子を有する脂環式アミン類のグリシジルアミンとしては、N,N,N’,N’−テトラグリシジルキシリレンジアミンの水素添加物などがあげられる。活性水素原子を有する複素環式アミン類のグリシジルアミンとしては、トリスグリシジルメラミンなどがあげられる。
鎖状脂肪族エポキサイドとしては、エポキシ化ブタジエン、エポキシ化大豆油があげられる。脂環式エポキサイドとしては、例えば、ビニルシクロヘキセンジオキシド、リモネンジオキシド、ジシクロペンタジエンジオキシド、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、エチレングリコールビスエポキシジシクロペンチルエーテル、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)ブチルアミンなどがあげられる。
本実施形態に係るエポキシ樹脂は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。硬化物の性能や入手容易性の観点から、エポキシ樹脂がグリシジルエーテル型エポキシ樹脂又はグリシジルエステル型エポキシ樹脂であると好ましく、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂であるとより好ましい。
アニオン硬化型樹脂がエポキシ樹脂である場合、必要に応じて硬化剤を配合させることができる。これにより、光硬化性樹脂組成物の硬化性が更に向上する。エポキシ樹脂と反応性を有する官能基は、エポキシ樹脂と反応することが知られている官能基であれば特に限定されず、カルボキシル基、チオール基、フェノール性水酸基、1級又は2級の芳香族アミノ基などがあげられる。それらの中で、反応性の高さの観点から、チオール基及び/又はフェノール性水酸基が好ましい。
チオール基を2つ以上有する化合物、すなわちポリチオールとしては、公知のものであれば特に限定されないが、炭素数1〜20、官能基数2〜6又はそれ以上のアルキルチオール化合物などがあげられる。そのようなアルキルチオール化合物としては、1,4−ブタンジチオール、1,8−オクタンジチオールなどがあげられる。それら以外のチオール基を有する化合物としては、ポリエポキサイドと硫化水素との反応によって得られるチオール、炭素数2〜20で官能基数2〜3又はそれ以上のメルカプトカルボン酸(例えば、メルカプト酢酸、メルカプトプロピオン酸、メルカプト酪酸、メルカプトヘキサン酸、メルカプトオクタン酸、メルカプトステアリン酸)と炭素数2〜30で官能基数2〜6のポリオールとのエステル化物などがあげられる。それらの中では、硬化物の性能や入手容易性の観点から、メルカプトカルボン酸と上記ポリオールとのエステル化物が好ましい。特に、アニオン硬化型樹脂がビスフェノールA型である場合には、ポリチオールを用いることが好ましい。
フェノール性水酸基を有する化合物は、公知のものであれば特に限定されず、ノボラック樹脂及びレゾール樹脂等のフェノール樹脂などがあげられる。それらの中では、硬化物の性能の観点から、ノボラック樹脂がより好ましい。ノボラック樹脂としては、フェノールノボラック樹脂及びクレゾールノボラック樹脂などがあげられる。それらの中では、硬化物の性能の観点から、クレゾールノボラック樹脂がより好ましい。
添加される硬化剤の量は限定されないが、硬化性能の観点を考慮すれば、アニオン硬化型樹脂との重量比で、アニオン硬化型樹脂:硬化剤=100:0〜10:90の範囲で配合することができる。好ましくはアニオン硬化型樹脂:硬化剤=100:0〜30:70の範囲であり、より好ましくはアニオン硬化型樹脂:硬化剤=100:0〜50:50である。
ポリイミド前駆体は、1種を単独で又は2種以上の別々に合成した前駆体を混合した物であってもよく、ポリアミック酸が好適に用いられる。ポリアミック酸は、酸二無水物とジアミンとを溶液中で混合すれば得られるので、一段階の反応で合成することができ、合成が容易であり低コストで入手できる点で好ましい。ポリイミド前駆体は、1種を単独で又は2種以上の別々に合成した前駆体を混合したものであってもよく、ポリアミド酸を閉環してポリイミドを形成する系やポリイソイミドをポリイミドに変換する系などがあげられる。
最終的に得られるポリイミドの耐熱性及び寸法安定性の要求が厳しいような用途である場合、ポリイミド前駆体は、酸二無水物由来の部分が芳香族構造を有し、かつ、ジアミン由来の部分も芳香族構造を含む全芳香族ポリイミド前駆体であることが好ましい。それゆえ、ジアミン由来の部分の構造は芳香族ジアミンから誘導される構造であることが好ましい。
ここで、全芳香族ポリイミド前駆体とは、芳香族酸成分と芳香族アミン成分との共重合、あるいは、芳香族酸/アミノ成分の重合により得られるポリイミド前駆体及びその誘導体を意味する。また、芳香族酸成分とは、ポリイミド骨格を形成する4つの酸基が全て芳香環上に置換している化合物を意味し、芳香族アミン成分とは、ポリイミド骨格を形成する2つのアミノ基が両方とも芳香環上に置換している化合物を意味する。さらに、芳香族酸/アミノ成分とは、ポリイミド骨格を形成する酸基及びアミノ基がいずれも芳香環上に置換している化合物である。ただし、後述する原料の具体例から明らかなように、全ての酸基又はアミノ基が同一の芳香環上に存在していてもよく、異なる芳香環上に存在していてもよい。
ポリイミド前駆体の製造方法としては、従来公知の方法を適用できる。例えば、酸二無水物とジアミンとから前駆体であるポリアミド酸を合成する方法であってもよい。あるいは、酸二無水物に1価のアルコール、アミノ化合物やエポキシ化合物等を反応させて得られたエステル酸やアミド酸モノマーなどのカルボン酸に、更にジアミノ化合物やその誘導体を反応させることによりポリイミド前駆体を合成する方法であってもよい。ただし、ポリイミド前駆体の製造方法はこれらに限定されない。
ポリイミド前駆体の製造に適用可能な酸二無水物としては、例えば、エチレンテトラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,6,6’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、1,3−ビス〔(3,4−ジカルボキシ)ベンゾイル〕ベンゼン二無水物、1,4−ビス〔(3,4−ジカルボキシ)ベンゾイル〕ベンゼン二無水物、2,2−ビス{4−〔4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ〕フェニル}プロパン二無水物、2,2−ビス{4−〔3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ〕フェニル}プロパン二無水物、ビス{4−〔4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ〕フェニル}ケトン二無水物、ビス{4−〔3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ〕フェニル}ケトン二無水物、4,4’−ビス〔4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ〕ビフェニル二無水物、4,4’−ビス〔3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ〕ビフェニル二無水物、ビス{4−〔4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ〕フェニル}ケトン二無水物、ビス{4−〔3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ〕フェニル}ケトン二無水物、ビス{4−〔4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ〕フェニル}スルホン二無水物、ビス{4−〔3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ〕フェニル}スルホン二無水物、ビス{4−〔4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ〕フェニル}スルフィド二無水物、ビス{4−〔3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ〕フェニル}スルフィド二無水物、2,2−ビス{4−〔4−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ〕フェニル}−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルプロパン二無水物、2,2−ビス{4−〔3−(1,2−ジカルボキシ)フェノキシ〕フェニル}−1,1,1,3,3,3−プロパン二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ぺリレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカルボン酸二無水物があげられる。これらは1種を単独で又は2種以上を混合して用いられる。
特に好ましく用いられるテトラカルボン酸二無水物としては、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,6,6’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物があげられる。
酸二無水物として、フッ素が導入された酸二無水物、脂環骨格を有する酸二無水物を上述のものと併せて用いると、ポリイミド前駆体の透明性が向上する。
また、ピロメリット酸無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物などの剛直な酸二無水物を用いると、最終的に得られるポリイミドの線熱膨張係数が小さくなる。
アミン成分であるジアミンも、1種を単独で又は2種以上を混合して用いられる。
アミン成分であるジアミンは特に限定されず、例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2−ジ(3−アミノフェニル)プロパン、2,2−ジ(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ジ(3−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ジ(4−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,1−ジ(3−アミノフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ジ(4−アミノフェニル)−1−フェニルエタン、1−(3−アミノフェニル)−1−(4−アミノフェニル)−1−フェニルエタン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−α,α−ジトリフルオロメチルベンジル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−α,α−ジトリフルオロメチルベンジル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノ−α,α−ジトリフルオロメチルベンジル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノ−α,α−ジトリフルオロメチルベンジル)ベンゼン、2,6−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゾニトリル、2,6−ビス(3−アミノフェノキシ)ピリジン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、4,4’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルエーテル、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ]ベンゾフェノン、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ]ジフェニルスルホン、4,4’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ]ジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジフェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4−フェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4−ビフェノキシベンゾフェノン、6,6’−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインダン、6,6’−ビス(4−アミノフェノキシ)−3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインダン、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、1,3−ビス(4−アミノブチル)テトラメチルジシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノブチル)ポリジメチルシロキサン、ビス(アミノメチル)エーテル、ビス(2−アミノエチル)エーテル、ビス(3−アミノプロピル)エーテル、ビス[2−(2−アミノメトキシ)エチル]エーテル、ビス[2−(2−アミノエトキシ)エチル]エーテル、ビス[2−(3−アミノプロトキシ)エチル]エーテル、1,2−ビス(アミノメトキシ)エタン、1,2−ビス(2−アミノエトキシ)エタン、1,2−ビス[2−(アミノメトキシ)エトキシ]エタン、1,2−ビス[2−(2−アミノエトキシ)エトキシ]エタン、エチレングリコールビス(3−アミノプロピル)エーテル、ジエチレングリコールビス(3−アミノプロピル)エーテル、トリエチレングリコールビス(3−アミノプロピル)エーテル、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,2−ジ(2−アミノエチル)シクロヘキサン、1,3−ジ(2−アミノエチル)シクロヘキサン、1,4−ジ(2−アミノエチル)シクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロへキシル)メタン、2,6−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,5−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタンなどがあげられる。
また、上述のジアミンの芳香環上にある水素原子の一部又は全てをフルオロ基、メチル基、メトキシ基、トリフルオロメチル基及びトリフルオロメトキシ基からなる群より選ばれる1種又は2種以上の置換基で置換したジアミンが用いられてもよい。
さらに、目的に応じ、架橋点となるエチニル基、ベンゾシクロブテン−4’−イル基、ビニル基、アリル基、シアノ基、イソシアネート基及びイソプロペニル基からなる群より選ばれる1種又は2種以上を、上記ジアミンの芳香環上にある水素原子の一部又は全てに置換基として導入してもよい。
ジアミンは、目的の物性によって選択することができ、p−フェニレンジアミンなどの剛直なジアミンを用いれば、最終的に得られるポリイミドは低膨張率となる。上記剛直なジアミンとしては、同一の芳香環に2つのアミノ基が結合しているジアミンがあげられ、具体的には例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、1,4−ジアミノナフタレン、1,5−ジアミノナフタレン、2、6−ジアミノナフタレン、2,7−ジアミノナフタレン、1,4−ジアミノアントラセンがあげられる。
さらに、2つ以上の芳香環が単結合により結合し、2つ以上のアミノ基がそれぞれ別々の芳香環に直接又は置換基の一部として結合しているジアミンを用いてもよい。そのようなジアミンとしては、例えばベンジジンがあげられる。
一方、ジアミンとしてシロキサン骨格を有するジアミン、例えば1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、を用いると、最終的に得られるポリイミドの弾性率が低下し、ガラス転移温度を低下させることができる。
ここで、選択されるジアミンは耐熱性の観点から芳香族ジアミンであると好ましい。ただし、目的の物性に応じて、ジアミンの全体の60モル%、好ましくは40モル%を超えない範囲で、芳香族以外のジアミン、例えば脂肪族ジアミン、シロキサン系ジアミンなどを用いてもよい。
イソシアネート基を有する化合物としては、分子内に2つ以上のイソシアナート基を有するものであれば特に限定されず、公知のものが採用される。このような化合物としては、例えば、p−フェニレンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの低分子化合物があげられる。その他の具体例としては、このような化合物として、重量平均分子量が3000以上のポリマーであって、その側鎖又は末端にイソシアネート基を有するものなどがあげられる。
アニオン硬化型樹脂として上述のイソシアネート基を有する化合物が用いられる場合、通常、分子内に2つ以上のヒドロキシ基を有する化合物と組み合わせて用いられる。そのヒドロキシ基を有する化合物としては特に限定されず、公知のものが採用される。その具体例としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ペンタエリスリトールなどの低分子化合物などがあげられる。その他の具体例としては、重量平均分子量3000以上のポリマーであって、その側鎖又は末端にヒドロキシ基を有するものなどがあげられる。分子内に2つ以上のヒドロキシ基を有する化合物は、上記イソシアネート基を有する化合物に対して、(上記ヒドロキシ基の総量)/(上記イソシアネート基の総量)(当量比)で0.5/1.5〜1.5/0.5の比率となるような量で用いられることが好ましく、0.8/1.2〜1.2/0.8の比率となるような量で用いられることがより好ましい。光硬化性樹脂組成物が上述の化合物をかかる割合で含有することにより、その硬化性がより一層優れたものとなる傾向にある。
光塩基発生剤をアニオン硬化型樹脂に配合させて光硬化型樹脂組成物とする際の光塩基発生剤の配合量は限定されないが、好適には、アニオン硬化型樹脂の100質量部に対し0.001〜100質量部、好ましくは0.005〜80質量部、より好ましくは0.01〜50質量部であることが望ましい。0.001質量部以上とすることで十分実用的な硬化速度とすることができる。100質量部以下とすることで、優れた硬化物の物性を得ることができる。
また、本実施形態の光硬化型樹脂組成物に有機溶媒、無機充填剤、着色剤、重合禁止剤、増粘剤、消泡剤、レベリング剤、密着性付与剤、光ラジカル開始剤などを単独もしくは2種類以上組み合わせて添加することは本実施形態の意図を損なうものではなく、必要に応じて添加することができる。
有機溶媒としては、特に限定されないが、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、などのエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールモノエーテル類(いわゆるセロソルブ類);メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピルなどのエステル類;メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、グリセリンなどのアルコール類;塩化メチレン、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエチレン、1−クロロプロパン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;N−メチルピロリドンなどのピロリドン類;γ−ブチロラクトンなどのラクトン類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタンなどの鎖状又は環状飽和炭化水素類;その他の有機極性溶媒類などがあげられる。さらには、有機溶媒としてベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類や、その他の有機非極性溶媒類などがあげられる。これらの有機溶媒は1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
無機充填剤としては、特に限定されないが、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、酸化ケイ素粉、微粉状酸化ケイ素、無定形シリカ、タルク、クレー、炭酸マグネシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、雲母などがあげられる。無機充填剤を用いることで、硬化体と基材の密着性や、硬化体の硬度などの各種物性を向上させることができる。
着色剤としては、特に限定されないが、フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーン、アイオジン・グリーン、ジスアゾイエロー、クリスタルバイオレット、酸化チタン、カーボンブラック、ナフタレンブラックなどがあげられる。
重合禁止剤としては、特に限定されないが、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、tert−ブチルカテコール、ピロガロール、フェネチアジンなどがあげられる。
増粘剤としては、特に限定されないが、アスベスト、オルベン、ベントン、モンモリロナイトなどがあげられる。
消泡剤としては、特に限定されないが、シリコーン系、フッ素系、高分子系などがあげられる。
レベリング剤としては、特に限定されないが、有機変性ポリシロキサン、変性ポリアクリレートなどがあげられる。
密着性付与剤としては、特に限定されないが、イミダゾール系、チアゾール系、トリアゾール系、シランカップリング剤などがあげられる。
光ラジカル開始剤としては、特に限定されないが、ベンゾフェノン誘導体、アセトフェノン誘導体などがあげられる。
本実施形態の光硬化性樹脂組成物は光照射により硬化させることができる。その際、光照射のみを施してもよいし、光照射と加熱を同時に施してもよいし、あるいは、光照射の後に加熱を施してもよい。
光照射の光源や条件については適宜に選択することができるが、150〜750nmの波長域の照射光を用いることが好ましい。より具体的には、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ及び/又はメタルハイドライドランプを用いて0.01〜100J/cmの照射量で光照射を行うが好ましい。これにより、光硬化性樹脂組成物を効率よく硬化させることができる。200〜400nmの波長域の照射光を用いて0.05〜20J/cmの照射量で光照射を行うことがより好ましい。
光照射を行う雰囲気は空気中又は不活性ガス中などであってもかまわないが、好ましくは不活性ガス中、より好ましくは窒素ガス雰囲気下である。
加熱を行う場合の加熱温度はアニオン硬化型樹脂の分解点以下の温度であればよく、特に限定されないが、30〜400℃であることが好ましく、50〜300℃であることがより好ましい。
また、加熱を行う場合の加熱時間は、特に限定されないが、硬化を十分に行う観点から、1秒間〜3時間であることが好ましく、30秒間〜1時間であることがより好ましい。加熱を行う雰囲気は限定されず、例えば、空気中あるいは不活性ガス中で行うことができる。
以下実施例によって本実施形態を更に詳細に説明するが、本実施形態はこれらの実施例に限定して解釈されるものではない。
まず、種々の条件で光塩基発生剤を配合した光硬化型樹脂組成物を製造した。そして、これらに対して光照射や加熱を行ってその物性を評価した。
(製造例1)
[光塩基発生剤1の製造]
N−メチル−2−アミノ−3,5,7−トリホルミルトロポンの合成を以下のようにして行った。
トロポロン(和光純薬工業(株)製)1.04gと、水2mLと、8M KOH1.6mLと、36%ホルマリン水溶液13.8gを混合し、70℃で10時間反応させた。反応終了後、溶液のpHを3〜4にするとクリーム色固体が析出した。これを吸引ろ過して回収し真空乾燥して、中間体(1−1)を得た。
中間体(1−1)200mgと、10%トリメチルシリルジアゾメタン/ヘキサン溶液6.3mLと、20%メタノール/ベンゼン溶液6mLを混合し、室温にて20時間反応させた。反応終了後、溶媒を留去して中間体(1−2)を得た。
次に、中間体(1−2)200mgと、40%メチルアミン水溶液400mgと、エタノール10mLを混合し、還流状態で3時間反応を行った。反応終了後、溶媒を留去して中間体(1−3)を得た。
次に、中間体(1−3)200mgと、MnO3.1gと、ベンゼン4mLを混合し、室温にて24時間反応させた。反応終了後、エバポレーターにて溶媒除去を行った後、塩化メチレン2mLと、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水和物(EDTA・2Na・2HO)1g溶解させた1N NaOH水溶液12mLを添加する。1時間攪拌した後、静置して、分相し、油相を回収する。回収した油相に硫酸マグネシウム0.5g添加し、1時間撹拌する。その後、ろ過にてろ液を回収し、ろ液をエバポレーターにて溶媒除去をした。
そして、溶媒除去したろ液をカラムにて分離精製して目的物であるN−メチル−2−アミノ−3,5,7−トリホルミルトロポン(141mg、0.6mmol、茶褐色、固体)を得た。
[光硬化型樹脂組成物1の製造]
以下の配合で化合物を混合し、光硬化型樹脂組成物1を得た。
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭化成ケミカルズ(株)製、商品名「AER250」) 0.70g
・テトラキス(メルカプト酢酸)ペンタエリトリトール(和光純薬工業(株)製) 0.30g
・N−メチル−2−アミノ−3,5,7−トリホルミルトロポン(光塩基発生剤1) 0.12g
なお、N−メチル−2−アミノ−3,5,7−トリホルミルトロポンの置換基定数は0.66であった。
(製造例2)
[光塩基発生剤2の製造]
N−メチル−2−アミノ−3,7−ジホルミルトロポンの合成を以下のようにして行った。
新実験化学講座14 有機化学の合成と反応[II]、日本化学会編、丸善株式会社、p919の記載の方法にて、トロポロンから5−アミノトロポロンを合成した。5−アミノトロポロンから、新実験化学講座14 有機化学の合成と反応[II]、日本化学会編、丸善株式会社、p920の記載の方法にて5−クロロトロポロンを合成した。
5−クロロトロポロン900mgと、0.5M KOH/MeOH溶液20mLを混合し、完全に均一にした後、溶媒を留去して5−アミノトロポロンのカリウム塩を得た。これに36%ホルマリン水溶液12gに水50mLを添加し、70℃で8時間反応させた。反応終了後、反応液に塩化アンモニウム60gと塩化メチレン100mLを添加し、撹拌混合した。その後、反応液を静置して分相し、油相を回収した。回収した油相に硫酸マグネシウム2g添加して1時間撹拌した後、ろ過してろ液を回収した。このろ液から溶媒を留去して中間体(2−1)を得た。
続いて、中間体(2−1)200mgと、10%トリメチルシリルジアゾメタン/ヘキサン溶液6.3mLと、20%メタノール/ベンゼン溶液6mLを混合し、室温にて20時間反応させた。反応終了後、溶媒を留去して、中間体(2−2)を得た。
中間体(2−2)150mgと、8M KOH水溶液3.2mLと、水3mLを添加し、撹拌して中間体(2−2)を溶解させた。この溶液にパラジウム−カーボン(Pd担持5wt%)0.38gを添加した。そして、反応器内に水素ガスを張り込み、常温・常圧にて24時間反応させて水素添加反応を行った。反応終了後、ろ過にてろ液を回収して、このろ液に30%塩酸水溶液0.75mLを添加した。続いて、酢酸エチル100mLを添加して撹拌混合したこの溶液を静置して分相し、油相を回収した。この油相に硫酸マグネシウム2gを添加し、1時間撹拌した後、ろ過してろ液を回収した。得られたろ液から溶媒を留去して、中間体(2−3)を得た。
次に、中間体(2−3)150mgと40%メチルアミン水溶液300mgと、エタノール10mLを混合し、還流状態で3時間反応を行った。反応終了後、溶媒を留去して中間体(2−4)を得た。
次に、中間体(2−4)150mgと、MnO 2.3gと、ベンゼン3mLを混合し、室温にて24時間反応させた。反応終了後、エバポレーターにて溶媒除去を行った後、塩化メチレン2mLと、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水和物(EDTA・2Na・2HO)0.8g溶解させた1N NaOH水溶液8mLを添加する。1時間撹拌した後、静置して、分相し、油相を回収する。回収した油相に硫酸マグネシウム0.5g添加し、1時間撹拌する。その後、ろ過にてろ液を回収し、ろ液をエバポレーターにて溶媒除去をした。
そして、溶媒除去したろ液をカラムにて分離精製し、目的物であるN−メチル−2−アミノ−3,7−ジホルミルトロポン(122mg、0.6mmol、茶褐色、固体)を得た。
[光硬化型樹脂組成物2の製造]
以下の配合で化合物を混合し、光硬化型樹脂組成物2を得た。
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭化成ケミカルズ(株)製、商品名「AER250」) 0.70g
・テトラキス(メルカプト酢酸)ペンタエリトリトール(和光純薬工業(株)製) 0.30g
・N−メチル−2−アミノ−3,7−ジホルミルトロポン(光塩基発生剤2) 0.12g
なお、N−メチル−2−アミノ−3,7−ジホルミルトロポンの置換基定数は0.44であった。
(製造例3)
[光塩基発生剤3の製造]
N−メチル−2−アミノ−メチルアセテートトロポンの合成を以下のようにして行った。
まず、Tetrahedron,Vol.31,p1483−1489,(1975) に記載の方法にて、5−シアノトロポンからN−メチル−2−アミノ−5−シアノトロポンを合成した。
続いて、Tetrahedron,Vol.31,p1483−1489,(1975) に記載の方法にて、N−メチル−2−アミノ−5−シアノトロポンから2−メチル−5−カルボキシルトロポンを合成した。
更に、Tetrahedron,Vol.31,p1483−1489,(1975) に記載の方法にて、2−メチル−5−カルボキシルトロポンから目的物であるN−メチル−2−アミノ−5−メチルアセテートトロポンを合成した。
[光硬化型樹脂組成物3の製造]
以下の配合で化合物を混合し、光硬化型樹脂組成物3を得た。
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭化成ケミカルズ(株)製、商品名「AER250」) 0.70g
・テトラキス(メルカプト酢酸)ペンタエリトリトール(和光純薬工業(株)製) 0.30g
・N−メチル−2−アミノ−5−メチルアセテートトロポン(光塩基発生剤3) 0.12g
なお、N−メチル−2−アミノ−5−メチルアセテートトロポンの置換基定数は0.44であった。
(製造例4)
[光塩基発生剤4の製造]
メチルアミノ−ホルミル−イソプロピルトロポン(N−メチル−2−アミノ−4−イソプロピル−7−ホルミルトロポンとN−メチル−7−アミノ−3−イソプロピル−6−ホルミルトロポンの混合物)の合成を以下のようにして行った。
4−イソプロピルトロポロン(旭化成ファインケム(株)製、ヒノキチオール)5.0gと、8M KOH水溶液4.9mLを混合し溶解させた。これに水5mLと、36%ホルマリン水溶液3.5gを添加し、70℃で撹拌し、24時間反応させた。反応終了後、30%塩酸水溶液30mLと、酢酸エチル70mLを添加し、撹拌混合した。反応液を静置し、分相し油相を回収した。回収した油相に硫酸マグネシウム2g添加し、1時間撹拌後、ろ過してろ液を回収した。ろ液から溶媒を留去し、反応物を回収して中間体(3−1)を得た。
中間体(3−1)2.0gと、10%トリメチルシリルジアゾメタン/ヘキサン溶液20.6mLと、20%MeOH/ベンゼン溶液30mLを混合撹拌し、室温で16.5時間反応させた。反応終了後、溶媒を留去して中間体(3−2)を得た。
中間体(3−2)400mgと、40%メチルアミン水溶液745mgと、エタノール10mLを混合し、還流状態で3時間反応を行った。反応終了後、溶媒を留去して中間体(3−3)を得た。
中間体(3−3)310mgと、ベンゼン6mLと、MnO4.8gを混合し、撹拌しながら室温にて2時間反応させた。この反応液をろ過してろ液を得た。このろ液から溶媒を留去して回収物を得た。この回収物を塩化メチレン3mLに溶解させ、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水和物(EDTA・2Na・2HO)1.5gと、1N NaOH水溶液18mLを添加して1時間撹拌した。撹拌後、反応液を静置、分相し、油相を回収した。この油相に硫酸マグネシウム0.5gを添加し、1時間撹拌した。そして、反応液をろ過回収した後、溶媒を留去して、目的物であるメチルアミノ−ホルミル−イソプロピルトロポン(N−メチル−2−アミノ−4−イソプロピル−7−ホルミルトロポンとN−メチル−7−アミノ−3−イソプロピル−6−ホルミルトロポンの混合物)(220mg、1.2mmol、茶褐色、固体)を得た。
[光硬化型樹脂組成物4の製造]
以下の配合で化合物を混合し、光硬化型樹脂組成物4を得た。
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭化成ケミカルズ(株)製、商品名「AER250」) 0.70g
・テトラキス(メルカプト酢酸)ペンタエリトリトール(和光純薬工業(株)製) 0.30g
・メチルアミノ−ホルミル−イソプロピルトロポン(N−メチル−2−アミノ−4−イソプロピル−7−ホルミルトロポンとN−メチル−7−アミノ−3−イソプロピル−6−ホルミルトロポンの混合物)(光塩基発生剤4) 0.12g
なお、メチルアミノ−ホルミル−イソプロピルトロポン(N−メチル−2−アミノ−4−イソプロピル−7−ホルミルトロポンとN−メチル−7−アミノ−3−イソプロピル−6−ホルミルトロポンの混合物)の置換基定数は0.07であった。
(製造例5)
[光塩基発生剤5の製造]
N,N’−ジメチル−2−アミノ−7−アセトキシトロポンの合成を以下のようにして行った。
トロポロン(和光純薬工業(株)製)30gをピリジン90gに溶解させた。これへp−トルエンスルホニルクロリド50.3gを添加し、室温で5時間反応させた。反応終了後、30%塩酸水溶液107gを添加した。続いて、水100gとジエチルエーテル100mLを添加し撹拌混合した。その後、反応液を静置して分相し、油相を回収する。この油相を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液100gで洗浄した。続いて、これを静置して分相し、油相を回収した。この油相に硫酸マグネシウム1g添加し1時間撹拌した。撹拌後、ろ過してろ液を回収した後、溶媒を留去して中間体(5−1)を得た。
中間体(5−1)2gと、50%ジメチルアミン水溶液2.0gと、エタノール60mLを混合し、還流状態で2.5時間反応させた。反応終了後、溶媒を留去し、水100mLと、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液7mLと、酢酸エチル100mLを添加し撹拌した。その後、静置して分相し、油相を回収した。回収した油相へ硫酸マグネシウム1g添加して1時間撹拌した。その後、ろ過して、ろ液を回収した。そして、溶媒を留去し、N,N’−ジメチル−2−アミノトロポンを得た。
続いて、Chem,Pharm,Bull,39 (7),P1843−1845 (1991)に記載の方法で、N,N’−ジメチル−2−アミノトロポンから目的物であるN,N’−ジメチル−2−アミノ−7−アセトキシトロポンを得た。
[光硬化型樹脂組成物5の製造]
以下の配合で化合物を混合し、光硬化型樹脂組成物5を得た。
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭化成ケミカルズ(株)製、商品名「AER250」) 0.35g
・テトラキス(メルカプト酢酸)ペンタエリトリトール(和光純薬工業(株)製) 0.15g
・N,N’ −ジメチル−2−アミノ−7−アセトキシトロポン(光塩基発生剤5) 0.12g
なお、N,N’−ジメチル−2−アミノ−7−アセトキシトロポンの置換基定数は0.5であった。
(製造例6)
[光硬化型樹脂組成物6の製造]
以下の配合で化合物を混合し、光硬化型樹脂組成物6を得た。
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭化成ケミカルズ(株)製、商品名「AER250」) 0.70g
・テトラキス(メルカプト酢酸)ペンタエリトリトール(和光純薬工業(株)製) 0.30g
・メチルアミノ−ホルミル−イソプロピルトロポン(N−メチル−2−アミノ−4−イソプロピル−7−ホルミルトロポンとN−メチル−7−アミノ−3−イソプロピル−6−ホルミルトロポンの混合物)(光塩基発生剤4) 0.035g
なお、メチルアミノ−ホルミル−イソプロピルトロポン(N−メチル−2−アミノ−4−イソプロピル−7−ホルミルトロポンとN−メチル−7−アミノ−3−イソプロピル−6−ホルミルトロポンの混合物)の置換基定数は0.07であった。
(製造例7)
[光塩基発生剤7の製造]
N−メチル−2−アミノトロポンの合成を以下のようにして行った。
トロポロン(和光純薬工業(株)製)7.6gをピリジン25mLに溶解し、p−トルエンスルホニルクロリド12.5gを加え、室温で20時間撹拌して反応させた。その後、水200mLを加え十分に撹拌した後、吸引ろ過、水洗、乾燥を行い、トロポロンのトシラートを固形物として得た。得られたトシラート1.65gにエタノール50mLとメチルアミンの40重量%水溶液1.4gを加え、2時間加熱還流した。減圧下にエタノールを留去し、水20mL、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液2mLを加えて撹拌した後、ジエチルエーテル30mLで2回抽出した。得られたジエチルエーテル溶液に硫酸マグネシウムを加えて乾燥させた後、これをろ過した。そしてジエチルエーテルを留去し、目的物であるN−メチル−2−アミノトロポン(630mg、4.7mmol、黄色、固体)を得た。
[光硬化型樹脂組成物7の製造]
以下の配合で化合物を混合し、光硬化型樹脂組成物6を得た。
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭化成ケミカルズ(株)製、商品名「AER250」) 0.70g
・テトラキス(メルカプト酢酸)ペンタエリトリトール(和光純薬工業(株)製) 0.30g
・N−メチル−2−アミノトロポン(光塩基発生剤7) 0.076g
なお、N−メチル−2−アミノトロポンの置換基定数は0であった。
(製造例8)
[光塩基発生剤8の製造]
メチルアミノ−イソプロピルトロポンの合成を以下のようにして行った。
4−イソプロピルトロポロン(旭化成ファインケム(株)製、ヒノキチオール)5.1gをピリジン12mLに溶解し、p−トルエンスルホニルクロリド6.24gを加え、室温で時間撹拌した。続いて、水80mLを加えた後、濃塩酸11mLを加え十分に撹拌した後、ジエチルエーテル30mLで2回抽出した。得られたジエチルエーテル溶液に硫酸マグネシウムを加えて乾燥しろ過した後、ジエチルエーテルを留去し、4−イソプロピルトロポロンのトシラートを得た。
得られたトシラート1.9gにエタノール50mLとメチルアミンの40wt%水溶液1.4gを加え、2時間加熱還流した。減圧下にエタノールを留去し、水20mL、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液2mLを加えて撹拌した後、ジエチルエーテル/酢酸エチル20mL/20mLで2回抽出した。得られたジエチルエーテル/酢酸エチル溶液に硫酸マグネシウムを加えて乾燥しろ過した後、ジエチルエーテル/酢酸エチルを減圧留去し、目的物であるメチルアミノ−イソプロピルトロポン(2−メチルアミノ−4−イソプロピルトロポンと2−メチルアミノ−6−イソプロピルトロポンの混合物)(0.98g、5.5mmol、褐色、高粘度液体)を得た。
[光硬化型樹脂組成物8の製造]
以下の配合で化合物を混合し、光硬化型樹脂組成物8を得た。
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭化成ケミカルズ(株)製、商品名「AER250」) 0.70g
・テトラキス(メルカプト酢酸)ペンタエリトリトール(和光純薬工業(株)製) 0.30g
・メチルアミノ−イソプロピルトロポン(N−メチル−2−アミノ−4−イソプロピルトロポンとN−メチル−2−アミノ−6−イソプロピルトロポンの混合物)(光塩基発生剤8) 0.10g
なお、メチルアミノ−イソプロピルトロポン(N−メチル−2−アミノ−4−イソプロピルトロポンとN−メチル−2−アミノ−6−イソプロピルトロポンの混合物)の置換基定数は−0.15であった。
(製造例9)
[光塩基発生剤9の製造]
N−メチル−2−アミノ−3,7−ジメチルトロポンの合成を以下のようにして行った。
中間体(2−1)50mgと、酢酸1.6gと、水0.15gと、赤燐100mgと、ヨウ素100mgを混合撹拌し、110℃で4時間反応させた。そして、1N NaOH水溶液15.7gと、0.5N チオ硫酸ナトリウム1gを反応液へ添加し、撹拌した。続いて酢酸0.1g、酢酸エチル20mLを添加し撹拌した。その後、反応液を静置して分相し、油相を回収した。油相へ硫酸マグネシウム1g添加し、1時間撹拌した後、ろ過してろ液を回収した。このろ液を溶媒留去し、反応物を回収した。これを繰り返し中間体(9−1)を得た。
中間体(9−1)900mgと、8M KOH水溶液18.7mLを混合して溶解させた。この溶液にパラジウム−カーボン2gを添加した。そして、反応器内に水素ガスを張り込み、常温・常圧にて24時間水素添加反応を行った。反応終了後、ろ過にてろ液を回収した。このろ液に30%塩酸水溶液4.5mLを添加した。続いて、酢酸エチル200mLを添加し、撹拌混合した。この反応液を静置して分相し、油相を回収した。回収した油相に硫酸マグネシウム2g添加し、1時間撹拌した後、ろ過してろ液を回収した。ろ液から溶媒を留去して、中間体(9−2)を得た。
中間体(9−2)200mgと、20%メタノール/ベンゼン溶液13mLと、10%トリメチルシリルジアゾメタン/ヘキサン溶液9mLを混合撹拌し、室温で48時間反応させた。反応終了後、得られた反応液から溶媒を留去し、中間体(9−3)を得た。
中間体(9−3)200mgと、エタノール18mLと、40%メチルアミン水溶液1.9gを混合し、還流状態で6時間反応させた。反応終了後、反応液から溶媒を留去し、N−メチル−2−アミノ−3,7−ジメチルトロポン(218mg、1.3mmol、褐色、高粘度液体)を得た。
[光硬化型樹脂組成物9の製造]
以下の配合で化合物を混合し、光硬化型樹脂組成物9を得た。
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭化成ケミカルズ(株)製、商品名「AER250」) 0.70g
・テトラキス(メルカプト酢酸)ペンタエリトリトール(和光純薬工業(株)製) 0.30g
・N−メチル−2−アミノ−3,7−ジメチルトロポン(光塩基発生剤9) 0.092g
なお、N−メチル−2−アミノ−3,7−ジメチルトロポンの置換基定数は−0.34であった。
(製造例10)
[光塩基発生剤10の製造]
N−メチル−2−アミノ−7−メトキシトロポンの合成は以下のようにして行った。
Bull.Chem.Soc.Jap.,51(8) ,2338,(1978)に記載の方法により、トロポロンからN−メチル−3−アミノトロポロンを合成した。
N−メチル−3−アミノトロポン120mgと、10%トリメチルシリルジアゾメタン/ヘキサン溶液10mLと、20%メタノール/ベンゼン溶液20mLを混合し、室温にて24時間反応させた。反応終了後、溶媒を留去して、反応物を回収した。これをカラムにより精製し、目的物であるN−メチル−2−アミノ−7−メトキシトロポン(0.1g、0.61mmol、褐色、固体)を得た。
[光硬化型樹脂組成物10の製造]
以下の配合で化合物を混合し、光硬化型樹脂組成物10を得た。
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭化成ケミカルズ(株)製、商品名「AER250」) 0.70g
・テトラキス(メルカプト酢酸)ペンタエリトリトール(和光純薬工業(株)製) 0.30g
・N−メチル−2−アミノ−7−メトキシトロポン(光塩基発生剤10) 0.093g
なお、N−メチル−2−アミノ−7−メトキシトロポンの置換基定数は−0.27であった。
(製造例11)
[光塩基発生剤11の製造]
N,N’−ジメチル−2−アミノトロポンの合成は以下のようにして行った。
中間体(5−1)2gと、50%ジメチルアミン水溶液2.0gと、エタノール60mLを混合し、還流状態で2.5時間反応させた。反応終了後、溶媒を留去し、水100mLと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液7mLと、酢酸エチル100mLを添加して撹拌した。その後、静置して分相し、油相を回収した。回収した油相へ硫酸マグネシウム1g添加して1時間撹拌した。その後、ろ過して、ろ液を回収した。このろ液の溶媒を留去して反応物を回収した。この反応物をカラムにて分離精製し、N,N’−ジメチル−2−アミノトロポン(2.2g、14.8mmol、黄色、固体)を得た。
[光硬化型樹脂組成物11の製造]
以下の配合で化合物を混合し、光硬化型樹脂組成物11を得た。
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭化成ケミカルズ(株)製、商品名「AER250」) 0.70g
・テトラキス(メルカプト酢酸)ペンタエリトリトール(和光純薬工業(株)製) 0.30g
・N,N’−ジメチル−2−アミノトロポン(光塩基発生剤11) 0.084g
なお、N,N’−ジメチル−2−アミノトロポンの置換基定数は0であった。
[半減期の測定]
各化合物の光化学反応の速度の指標として、半減期を測定した。
各化合物をシクロヘキサンの0.04mM溶液としてサンプルとした。各サンプルは窒素置換により十分に脱酸素した。
石英ガラス容器(1cm×1cm×5cm)にサンプル(0.04mMシクロヘキサン溶液)を4.5mL充填し、窒素雰囲気下で紫外線照射する。紫外線は365nmで35mW/cmの強度で照射して、サンプルのUV吸収スペクトルから化合物の濃度を測定した。この化合物の濃度が0.02mMとなったときの時間を計測し、その時間を半減期(s)とした。UV吸収スペクトルの測定には、紫外可視分光光度計(日本分光製、「V−550」)を使用した。
[塩基性の潜在化の測定]
各化合物の塩基性の潜在化の有無の評価には、紫外線照射をせずに加熱した際の硬化性と、紫外線照射をした後に加熱した際の硬化性をそれぞれ評価し、(1)紫外線を照射せずに加熱しただけでは硬化せず、紫外線を照射した後に加熱をした際に硬化するものを塩基性の潜在化がなされているものと評価し、
(2)紫外線を照射せずに加熱をしただけで硬化するものを塩基性の潜在化がなされていないものとして評価した。
(実施例1)
[N−メチル−2−アミノ−3,5,7−トリホルミルトロポンを光塩基発生剤として用いた場合]
光硬化型樹脂組成物1の厚さ100μmの液膜を、ガラス板(パイレックス製(登録商標) 60mm×60mm×2mm)上に形成した。この塗膜に対し、紫外線照射をせずに120℃で加熱したが30分経過しても硬化せず、液状のままであり強固な塗膜は得られなかった。
一方、上記と同様に作成した液膜に対し、窒素雰囲気下で10J/cmの紫外線(365nm)を照射したところ、硬化反応が進行し半固体状の塗膜となった。この塗膜を120℃で7分加熱すると完全に硬化し、強固な塗膜が得られた。
N−メチル−2−アミノ−3,5,7−トリホルミルトロポンのシクロヘキサン溶液(0.04mM)に対し、365nmの紫外線を35mW/cmの強度で照射して、その半減期を測定した結果、3.02秒であった。
(実施例2)
[N−メチル−2−アミノ−3,7−ジホルミルトロポンを光塩基発生剤として用いた場合]
光硬化型樹脂組成物2の厚さ100μmの液膜を、ガラス板(パイレックス製(登録商標) 60mm×60mm×2mm)上に形成した。この塗膜に対し、紫外線照射をせずに120℃で加熱したが30分経過しても硬化せず、液状のままであり強固な塗膜は得られなかった。
一方、上記と同様に作成した液膜に対し、窒素雰囲気下で9J/cmの紫外線(365nm)を照射したところ、硬化反応が進行し半固体状の塗膜となった。この塗膜を120℃で4分加熱すると完全に硬化し、強固な塗膜が得られた。
N−メチル−2−アミノ−3,7−ジホルミルトロポンのシクロヘキサン溶液(0.04mM)に対し、365nmの紫外線を35mW/cmの強度で照射して、その半減期を測定した結果、1.83秒であった。
参考例1
[N−メチル−2−アミノ−メチルアセテートトロポンを光塩基発生剤として用いた場合]
光硬化型樹脂組成物3の厚さ100μmの液膜を、ガラス板(パイレックス製(登録商標) 60mm×60mm×2mm)上に形成した。この塗膜に対し、紫外線照射をせずに120℃で加熱したが30分経過しても硬化せず、液状のままであり強固な塗膜は得られなかった。
一方、上記と同様に作成した液膜に対し、窒素雰囲気下で9J/cm2の紫外線(365nm)を照射したところ、硬化反応が進行し半固体状の塗膜となった。この塗膜を120℃で5分加熱すると完全に硬化し、強固な塗膜が得られた。
N−メチル−2−アミノ−メチルアセテートトロポンのシクロヘキサン溶液(0.04mM)に対し、365nmの紫外線を35mW/cm2の強度で照射して、その半減期を
測定した結果、2.35秒であった。
(実施例
[メチルアミノ−ホルミル−イソプロピルトロポンを光塩基発生剤として用いた場合]
光硬化型樹脂組成物4の厚さ100μmの液膜を、ガラス板(パイレックス製(登録商標) 60mm×60mm×2mm)上に形成した。この塗膜に対し、紫外線照射をせずに120℃で加熱したが60分経過しても硬化せず、液状のままであり強固な塗膜は得られなかった。
一方、上記と同様に作成した液膜に対し、窒素雰囲気下で6J/cm2の紫外線(365nm)を照射したところ、硬化反応が進行し半固体状の塗膜となった。この塗膜を120℃で7分加熱すると完全に硬化し、強固な塗膜が得られた。
メチルアミノ−ホルミル−イソプロピルトロポンのシクロヘキサン溶液(0.04mM)に対し、365nmの紫外線を35mW/cm2の強度で照射して、その半減期を測定
した結果、2.93秒であった。
参考例2
[N−ジメチル−2−アミノ−7−アセトキシトロポンを光塩基発生剤として用いた場合]
光硬化型樹脂組成物5の厚さ100μmの液膜を、ガラス板(パイレックス製(登録商標) 60mm×60mm×2mm)上に形成した。この塗膜に対し、紫外線照射をせずに120℃で加熱したが30分経過しても硬化せず、液状のままであり強固な塗膜は得られなかった。
一方、上記と同様に作成した液膜に対し、窒素雰囲気下で9J/cm2の紫外線(365nm)を照射したところ、硬化反応が進行し半固体状の塗膜となった。この塗膜を120℃で19分加熱すると完全に硬化し、強固な塗膜が得られた。
N−ジメチル−2−アミノ−7−アセトキシトロポンのシクロヘキサン溶液(0.04mM)に対し、365nmの紫外線を35mW/cm2の強度で照射し、その半減期を測定した結果、30.1秒であった。
(実施例
[メチルアミノ−ホルミル−イソプロピルトロポンを光塩基発生剤として用いた場合]
光硬化型樹脂組成物6を厚さ100μmの液膜を、ガラス板(パイレックス製(登録商標) 60mm×60mm×2mm)上に形成した。この塗膜に対し、紫外線照射をせずに120℃で加熱したが60分経過しても硬化せず、液状のままであり強固な塗膜は得られなかった。
一方、上記と同様に作成した液膜に対し、窒素雰囲気下で20J/cm2の紫外線(365nm)を照射したところ、硬化反応が進行し半固体状の塗膜となった。この塗膜を120℃で9分加熱すると完全に硬化し、強固な塗膜が得られた。
(比較例1)
[N−メチル−2−アミノトロポンを光塩基発生剤として用いた場合]
光硬化型樹脂組成物7の厚さ100μmの液膜を、ガラス板(パイレックス製(登録商標) 60mm×60mm×2mm)上に形成した。この塗膜に対し、紫外線照射をせずに120℃で加熱したが30分経過しても硬化せず、液状のままであり強固な塗膜は得られなかった。
一方、上記と同様に作成した液膜に対し、窒素雰囲気下で9J/cmの紫外線(365nm)を照射したところ、硬化反応が進行し半固体状の塗膜となった。この塗膜を120℃で10分加熱すると完全に硬化し、強固な塗膜が得られた。
N−メチル−2−アミノトロポンのシクロヘキサン溶液(0.04mM)に対し、365nmの紫外線を35mW/cmの強度で照射し、その半減期を測定した結果、3.32秒であった。
(比較例2)
[メチルアミノ−イゾプロピルトロポンを光塩基発生剤として用いた場合]
光硬化型樹脂組成物8の厚さ100μmの液膜を、ガラス板(パイレックス製(登録商標) 60mm×60mm×2mm)上に形成した。この塗膜に対し、紫外線照射をせずに120℃で加熱したが30分経過しても硬化せず、液状のままであり強固な塗膜は得られなかった。
一方、上記と同様に作成した液膜に対し、窒素雰囲気下で6J/cmの紫外線(365nm)を照射したところ、硬化反応が進行し半固体状の塗膜となった。この塗膜を120℃で10分加熱すると完全に硬化し、強固な塗膜が得られた。
メチルアミノ−イゾプロピルトロポンのシクロヘキサン溶液(0.04mM)に対し、365nmの紫外線を35mW/cmの強度で照射し、その半減期を測定した結果、3.46秒であった。
(比較例3)
[N−メチル−2−アミノ−3,7−ジメチルトロポンを光塩基発生剤として用いた場合]
光硬化型樹脂組成物9の厚さ100μmの液膜を、ガラス板(パイレックス製(登録商標) 60mm×60mm×2mm)上に形成した。この液膜に対し、紫外線照射をせずに120℃で1.5分加熱すると完全に硬化し、強固な塗膜が得られた。
N−メチル−2−アミノ−3,7−ジメチルトロポンのシクロヘキサン溶液(0.04mM)に対し、365nmの紫外線を35mW/cmの強度で照射し、その半減期を測定した結果、5.76秒であった。
(比較例4)
[N−メチル−2−アミノ−7−メトキシトロポンを光塩基発生剤として用いた場合]
光硬化型樹脂組成物10の厚さ100μmの液膜を、ガラス板(パイレックス製(登録商標) 60mm×60mm×2mm)上に形成した。この液膜に対し紫外線照射をせずに120℃で1.5分加熱すると完全に硬化し、強固な塗膜が得られた。
N−メチル−2−アミノ−7−メトキシトロポンのシクロヘキサン溶液(0.04mM)に対し、365nmの紫外線を35mW/cmの強度で照射し、その半減期を測定した結果、9.49秒であった。
(比較例5)
[N,N’−ジメチル−2−アミノトロポンの場合]
光硬化型樹脂組成物11の厚さ100μmの液膜を、ガラス板(パイレックス製(登録商標) 60mm×60mm×2mm)上に形成した。この液膜に対し紫外線照射をせずに120℃で1.5分加熱すると完全硬化し、強固な塗膜が得られた。
N,N’−ジメチル−2−アミノトロポンのシクロヘキサン溶液(0.04mM)に対し、365nmの紫外線を35mW/cmの強度で照射し、その半減期を測定した結果、31.2秒であった。

各化合物における、塩基性の潜在化の測定結果を表2、表3に示す。
Figure 0005208673
Figure 0005208673
まず、2級アミンの2−アミノトロポン誘導体を用いた実施例1〜と比較例1〜4を比較した。
置換基定数が0よりも大きい実施例1〜は置換基定数が0以下の比較例1〜4と比較していずれも半減期が短い結果であり、塩基の発生が早く硬化性能も良好であった。
また、比較例1、2は塩基性の潜在化はなされているものの、実施例1〜と比較して半減期がやや長いので、紫外線照射後の加熱による硬化に時間を要した。
一方、比較例3、4は半減期が長いことに加えて塩基性の潜在化がなされていないため、潜在性硬化剤としての働きを有していなかった。
次に、3級アミンの2−アミノトロポン誘導体を用いた参考例2と比較例5を比較した。
置換基定数が0よりも大きい参考例2は、置換基定数が0である比較例5よりも半減期が短い結果となった。また、参考例2は塩基性の潜在化がなされているが、比較例5は塩基性の潜在化がなされていなった。
以上より、少なくとも置換基定数が0よりも大きい2−アミノトロポンを用いた光塩基発生剤であれば、光照射後早期に塩基を発生させることが示された。その結果、効率よく良好に光硬化させることが示された。
本発明は、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂等のアニオン硬化性樹脂の光硬化に好適な光塩基発生剤及びそれを含有する光硬化性樹脂組成物に利用することができる。更に詳しくは、本発明は、ガス、水など不必要な副生物の発生を十分に抑制しつつ塩基性を発現又は増大して、絶縁信頼性、耐熱性、微細加工性等が厳しく要求される電子材料用樹脂の硬化において特に有用な光塩基発生剤及びそれを含有する光硬化性樹脂組成物に利用可能である。

Claims (6)

  1. N−メチル−2−アミノ−3,5,7−トリホルミルトロポン、N−メチル−2−アミノ−3,7−ジホルミルトロポン、N−メチル−2−アミノ−4−イソプロピル−7−ホルミルトロポン、及びN−メチル−7−アミノ−3−イソプロピル−6−ホルミルトロポンからなる群より選ばれた少なくとも1種の2−アミノトロポン誘導体を含有する光塩基発生剤
  2. 前記2−アミノトロポン誘導体の0.04mMシクロヘキサン溶液に対して窒素雰囲気下で紫外線(365nm)を35mW/cm2の強度で照射して測定される半減期が3.3秒未満である、請求項1記載の光塩基発生剤。
  3. 請求項1又は2に記載の光塩基発生剤と、アニオン硬化型樹脂と、を少なくとも含有する光硬化型樹脂組成物。
  4. 前記アニオン硬化型樹脂100質量部に対して、前記光塩基発生剤を0.001〜100質量部含有する請求項に記載の光硬化型樹脂組成物。
  5. 前記アニオン硬化型樹脂はビスフェノールA型エポキシ樹脂である請求項又はに記載の光硬化型樹脂組成物。
  6. ポリチオールを更に含有する請求項のいずれか一項に記載の光硬化型樹脂組成物。
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