JP5207951B2 - 電界計測アレイセンサ及び電界分布計測装置 - Google Patents

電界計測アレイセンサ及び電界分布計測装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子機器などの計測対象物から放射される電磁波ノイズにより生じる電界の分布を計測するための電界計測アレイセンサ及びこれを備えた電界分布計測装置に関するものである。
現在、電磁波ノイズを放射する電子機器などのEMI(Electro Magnetic Interference:電磁妨害)対策をする際に、電子機器の導体表面の極近傍に存在する電界を計測している。そして、電界の計測結果から電流分布を求めることで、ノイズ3要素(波源・伝搬経路・アンテナ)として機能している場所を放射源として可視化し、ノイズ対策を効率的に行っている。
従来、このような電子機器近傍の電界分布の計測は、直交動作ロボットのアーム先端にセンサを取り付け、機械的に走査させることによって行っていた。しかし、上記方法では対象面全体の電界分布を可視化するために1点1点走査させなければならないため、1点の計測に数秒かかり、電界分布の時間的変動を把握することができないという問題があった。
そこで近年、機械的走査に代わり計測対象物表面全体の近傍の電界分布を素早く計測する方法として、電界計測するための電極をアレイ状に並べ、各電極を電気的に切り換えて順次各電極の出力を得て分布を計測する技術が提案されている(特許文献1参照)。この方法では、機械的走査よりも電気信号による電極の切り換え動作の方が短時間でできるため、機械的走査で計測する方法よりも計測対象物表面全体の近傍の電界分布をより高速に可視化することができる。
特開平8−327708号公報
しかしながら、上記従来例では、より詳細な情報を得るために、電極を小型化して電極数を増加させ、計測対象物表面全体の近傍の電界分布を高分解能で計測しようとすると、データ量が膨大となり、データの処理に時間がかかってしまう。このため計測対象物表面全体の近傍の電界分布の時間的変動を把握するのが困難であった。
これを解消するために、ある計測対象物の電界分布を計測する場合、高分解能で計測したい箇所だけ電極を小型化して電極数を増加させ、それ以外の箇所はそれよりも大きい電極として低分解能で計測する電界計測アレイセンサを用いることが考えられる。これによると、必要な箇所だけ高分解能で計測するので、データ量を削減することができ、電界分布の時間的変動を把握することができる。しかし、高分解能で計測したい箇所は、計測対象物によって異なるため、計測対象物毎に対応する電界計測アレイセンサを個別に用意しなければならない。
そこで、本発明は、任意の位置の電界を任意の分解能で検知可能とし、かつ計測対象物表面全体の近傍の電界分布の時間的変動を把握することができる電界計測アレイセンサ及びこれを備えた電界分布計測装置を提供することを目的とするものである。
本発明の電界計測アレイセンサは、計測対象物近傍の電界を検出する面状導体を有する電界検出部を複数備えた電界計測アレイセンサにおいて、前記電界検出部は、それぞれ単独で検出した電界に対応する信号を出力する出力導体を有し、隣接する複数の電界検出部の出力導体からの信号を合成した合成信号を出力するために、隣接する複数の電界検出部の出力導体を電気的に接続可能な出力導体間スイッチを複数備えた、ことを特徴とするものである。
また、本発明の電界分布計測装置は、上記電界計測アレイセンサと、前記出力導体間スイッチの切り換えを制御するスイッチ制御部と、を備えた、ことを特徴とするものである。
本発明によれば、計測対象物表面全体の近傍の電界分布を高分解能で計測する部分と低分解能で計測する部分とに任意に変えて計測することができる。これにより、データ量を減らすことができ、計測対象物表面全体の近傍の電界分布の時間的変動を把握することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る電界計測アレイセンサ101の概略構成を示す説明図である。また、図2は、回路基板105及び出力導体間スイッチ回路106の図示を省略した電界計測アレイセンサ101の概略構成を示す説明図である。
図1において、電界計測アレイセンサ101は、面状導体103及び出力導体104を有する電界検出部102を複数備えている。図1では、電界検出部102を16個図示しており、以下、電界計測アレイセンサ101が電界検出部102を16個備えている場合について説明する。各面状導体103は、計測対象物近傍である電子機器M近傍の電界を検出するために、電子機器Mに対向して配置される。そして、16個(複数)の面状導体103は、2次元に等間隔に配置される。各面状導体103は、円板形状に形成されている。そして、各面状導体103は、それぞれ同一の面積に形成されている。なお、面状導体103は、円板形状に限らず、多角形状等、あらゆる形状に形成可能である。
これらアレイ状に配置された面状導体103が電磁波ノイズを放射する電子機器Mに対向して配置されることで、電子機器Mと面状導体103との間に生じる容量結合により電界が検出される。
出力導体104は、棒状の導体であり、基端が面状導体103に電気的に接続されている。これにより、各電界検出部102は、単独で検知した電界に対応する信号をそれぞれの出力導体104から出力するようになっている。
電界検出により各面状導体103に生じた信号は、出力導体104に伝えられ、出力導体104の先端である端部104aから出力可能となっており、各端部104aを出力端子として機能させている。
また、電界計測アレイセンサ101は、回路基板105と、回路基板105上に配置された出力導体間スイッチ回路106と、を備え、各出力導体104の端部104aが出力導体間スイッチ回路106に接続されている。
出力導体間スイッチ回路106は、隣接する2×2の4つ(複数)の面状導体103から延びる出力導体104の端部104aを結ぶ正方形の中心となる位置に配置される出力導体間スイッチ107を9つ(複数)有している。また、出力導体間スイッチ回路106は、隣接する4つの面状導体103から延びる出力導体104の端部104aと出力導体間スイッチ107とを接続する配線108を有している。回路基板105は、この配線108が一方の面にプリントされるプリント基板である。
これにより、各出力導体間スイッチ107は、隣接する4つの面状導体103から延びる出力導体104を電気的に接続・非接続状態に切り換えることができる。つまり、各出力導体間スイッチ107は、隣接する4つの電界検出部102の出力導体104からの信号を合成した合成信号を出力するために、隣接する4つの電界検出部102の出力導体104を電気的に接続可能となっている。
図3は、電界計測アレイセンサ101を備えた電界分布計測装置100のブロック図である。
電界分布計測装置100は、出力導体間スイッチ107の切り換えを制御するスイッチ制御部としての出力導体間スイッチ制御装置301を備えている。また、電界分布計測装置100は、出力導体104にそれぞれ伝わった信号を検出する信号検出装置302を16個(複数)備えている。更に、電界分布計測装置100は、各信号検出装置302から出力されるデータを処理する処理装置303を備えている。この処理装置303は、不図示のCPU、表示部及び記憶部を有し、CPUの制御の下、信号検出装置302から取り込んだデータを記憶部に記憶させ、記憶部に記憶されているデータに基づいて可視化した電界分布を表示部に表示させることができる。
ここで、出力導体間スイッチ制御装置301は、出力導体間スイッチ107の全てに接続される。また、各信号検出装置302は、出力導体104と1対1で接続される。
以上の構成において、1つの出力導体間スイッチ107をオン状態として4つの出力導体104を電気的に接続すると、隣接する4つの面状導体103のそれぞれの電界検出によって生じた4つの信号が合成される。すなわち、4つの面状導体103が電気的に接続されることで、見かけ上、4つ分の面状導体103の面積を有した1つの電極と見なせ、4つ分の面状導体103の面積を有する電極で電界を検出している状態と等しくなる。
ここで、分解能は、1つの電極の電界検出範囲と同義であり、1つの電極と見なせる面状導体103の数(面積)で決まる。そして、電界検出範囲が小さいほど高分解能であり、本実施の形態では、単独の面状導体103により高分解能で電界を検出することができる。
そして、各出力導体間スイッチ107の接続・非接続状態(オン・オフ状態)を切り換えることにより、電気的に接続される面状導体103の数(1つと見なせる電極の面積)を任意に変化させることができる。したがって、電界検出範囲を任意に変化させ、分解能を任意に変化させることができる。
以下、出力導体間スイッチ107のオン・オフ状態の切り換えによる分解能の変更方法を具体的に説明する。図4は、電界検出部102の図示を省略した電界計測アレイセンサ101の説明図である。図5は、図4に示す電界計測アレイセンサ101において出力導体間スイッチ107を全て非接続状態(オフ状態)とした場合の説明図である。ここで、図5において、オフ状態の出力導体間スイッチ107A〜107I及び配線108については図示を省略している。
まず、図4において、出力導体間スイッチ107A〜107Iの全てがオフ状態の場合は、図5に示すように、16個の面状導体103がそれぞれ独立に電界を検出する電極501と見なせる。この状態が、最も分解能が高い状態である。
次に、図6は、図4に示す出力導体間スイッチ107A,107C,107G,107Iを接続状態(オン状態)とした場合の説明図である。
図4において、出力導体間スイッチ107A,107C,107G,107Iを接続状態(オン状態)とした場合は、図6に示すように、出力導体間スイッチ107A,107C,107G,107Iのそれぞれで4つの面状導体103が電気的に接続される。このように接続された4つの面状導体103が1つの電極601と見なせる。この場合は、図5の状態と比較して分解能が低くなった状態である。
このとき、1つの電極601と見なせる4つの面状導体103の電界検出により生じる信号は、各出力導体104及び配線108を通じて合成されて合成信号として出力可能となる。つまり、各出力導体104の端部104aに接続されている4つの信号検出装置302のうち、いずれの信号検出装置302からでも合成信号を検出することが可能である。
したがって、本第1実施形態では、図3に示す処理装置303は、4つの信号検出装置302のうち、いずれか1つの信号検出装置302が検出した合成信号を示すデータを取り込むようにしている。
次に、図7は、図4に示す出力導体間スイッチ107A,107B,107D,107Eをオン状態とした場合の説明図である。
図4において、出力導体間スイッチ107A,107B,107D,107Eをオン状態とした場合は、図7に示すように、4つの出力導体間スイッチ107A,107B,107D,107Eで9つの面状導体103が接続される。このように4つの出力導体間スイッチ107A,107B,107D,107Eで接続された9つの面状導体103が1つの電極702と見なせる。この場合は、図5の状態と比較して分解能が低くなった状態である。なお、出力導体間スイッチ107C,107F,107G,107H,107Iがオフ状態であるので、7つの面状導体103がそれぞれ独立に電界を検出する1つの電極701と見なせる。この場合、接続された9つの面状導体103で1つと見なせる電極702は、単独の面状導体103で1つと見なせる電極701と比較して、分解能が低くい状態である。ここで、単独の面状導体103で1つと見なせる電極701は、図5の状態と同等の分解能となっている。
このように、出力導体間スイッチ107A〜107Iのオン・オフ状態を切り換えることで、任意の位置で任意の分解能に設定することができる。
ここで、分解能を変化させると電界検出範囲の変化によって電界検出感度も変化するため、任意の位置で分解能が異なると感度も異なる。したがって、全体で感度を均一にするために、信号検出装置302(図3参照)が感度補正機能を有していてもよい。
次に、出力導体104の接続・非接続により分解能が変化することを電磁界シミュレーションにより検証を行った。
図8は、電界検出部102を2つ並べた電界計測アレイセンサのモデルを示す説明図である。図8に示すように、一方から電圧1Vが印加され、他方が50Ωで終端されているマイクロストリップラインM1を計測対象物とし、マイクロストリップラインM1から5mm離れた位置に2つの面状導体103を並べて配置した。マイクロストリップラインM1はライン幅が3mm、GNDからの距離が1.6mmとなっている。
面状導体103は直径5mmとし、それぞれの面状導体103には1本ずつ長さ10mm、直径1mmの出力導体104が接続されている。その出力導体104の端部104aにおいて、マイクロストリップラインM1から生じる電界を面状導体103で検出することにより生じる信号を検出する。2つの面状導体103の中心間距離は7.5mmとした。
図9は、電界検出部102の出力導体104を連結した電界計測アレイセンサのモデルを示す説明図である。この図9には、図8に示すモデルに加え、面状導体103から5mm離れた位置に2本の出力導体104が接続状態となるよう出力導体間スイッチ107を模擬した導体901を配置しているものを示している。
すなわち、図8に示すモデルが出力導体間スイッチ107を非接続状態に、図9に示すモデルが出力導体間スイッチ107を接続状態にしたものに相当する。
図10は、各電界計測アレイセンサのモデルによるそれぞれの検出結果の信号の周波数特性を示すグラフである。
図10に示す出力曲線1001は、図8に示すモデルによる出力結果を示し、図10に示す出力曲線1002は、図9に示すモデルによる出力結果を示している。
この結果より、図8に示す非接続状態であるモデルと比較して図9に示す接続状態であるモデルの方が、信号(出力電圧)が大きくなることが確認された。
すなわち、出力導体間スイッチ107を接続状態にして面状導体103を連結した結果、電界検出範囲が大きくなり、信号(出力電圧)が大きくなっている。よって、出力導体間スイッチ107の切り換えにより、電界検出範囲、すなわち分解能が変化することが確かめられた。
次に、電界検出部を2次元状に並べ、出力導体104の接続・非接続により分解能を変化させた場合において、マイクロストリップラインから放射する電界の分布を測定した結果の妥当性について電磁界シミュレーションにより検証した。
図11は、電界検出部102を縦に13個、横に7個、計91個並べた電界計測アレイセンサのモデルを示す説明図である。図11に示すように、一方から30MHzの周波数で電圧1Vが印加され、他方が50Ωで終端されている3つのマイクロストリップラインM2、M3、M4を計測対象物とした。そして、マイクロストリップラインM2、M3、M4から1mm離れた位置に91個の面状導体103を配置した。3つのマイクロストリップラインM2、M3、M4はライン幅が0.5mm、GNDからの距離が1.6mmとなっている。
面状導体103は直径1.5mmとし、それぞれの面状導体103には1本ずつ長さ3mm、直径1.5mmの出力導体104が接続されている。その出力導体104の端部104aにおいて、マイクロストリップラインM2、M3、M4から生じる電界を面状導体103で検出することにより生じる信号を検出する。面状導体103同士の中心間距離は2mmとした。
図12は、図11の電界検出部102とマイクロストリップラインM2、M3、M4の配置関係を示す図である。
図13は、一部の電界検出部102の出力導体104を連結した電界計測アレイセンサのモデルを示す説明図である。この図13には、図11に示すモデルに加え、面状導体103から2.7mm離れた位置に4つの出力導体104が接続状態となるよう出力導体間スイッチ107を模擬した導体1301を配置しているものを示している。
すなわち、図11に示すモデルが出力導体間スイッチ107を非接続状態に、図13に示すモデルが出力導体間スイッチ107を接続状態にしたものに相当する。
図13に示すモデルは、詳細に計測したい範囲をマイクロストリップラインM2、M3、M4と考え、それ以外のマイクロストリップラインM2、M3、M4から遠い範囲を計測する出力導体104を4つずつ連結するようにしている。連結された4つの出力導体104で検出された合成信号は、連結された4つのうちの右下の出力導体104で検出した。
図14は、図13の電界検出部102とマイクロストリップラインM2、M3、M4の配置関係を示す図である。
図15は、図11の電界計測アレイセンサのモデルによる検出結果を2次元状にプロットして得られた電界分布を示すグラフである。また、図16は、同様に図13の電界計測アレイセンサのモデルによる検出結果を2次元状にプロットして得られた電界分布を示すグラフである。図15、図16のグラフの向きは、図12、図14と同じとなっている。
この結果より、図11に示す非接続状態であるモデルで検出した電界分布と図12に示す接続状態であるモデルで検出した電界分布とで、詳細に計測したい部分であるマイクロストリップラインM2、M3、M4付近の電界分布がほぼ等しいことが確認された。
すなわち、詳細に計測したい部分以外の範囲を計測する出力導体を連結し、その範囲の分解能を低下させることで、詳細に計測したい部分の電界分布を高分解能に得、かつデータ量を減らすことができることが確認された。
以上、本第1実施形態では、出力導体間スイッチ107により複数の電界検出部102の出力導体104を接続可能としたので、電気的に接続されている複数の面状導体103で部分的に低分解能で電界を計測することができる。これにより、電子機器Mの表面全体の近傍の電界分布を、高分解能で計測する部分と低分解能で計測する部分とに任意に変えて計測することができる。
そして、電磁波の発生が少ない箇所については低分解能で電界を計測し、電磁波の発生源となる箇所については高分解能で電界を計測することで、全体を高分解能で計測したときよりもデータ量を減らすことができる。これにより、電子機器Mの近傍の電界分布の時間的変動を把握することができる。
[第2実施形態]
次に第2実施形態の電界計測アレイセンサについて説明する。なお、本第2実施形態において、上記第1実施形態と同一の構成については、同一符号を付して説明を省略する。
図17は、第2実施形態に係る電界計測アレイセンサ1101の概略構成を示す説明図である。
本第2実施形態の電界計測アレイセンサ1101は、回路基板105上に配置された出力導体間スイッチ回路1106を備え、各出力導体104の端部104aが出力導体間スイッチ回路1106に接続されている。
出力導体間スイッチ回路1106は、隣接する2つの面状導体103から延びる出力導体104の端部104aを結ぶ直線の中心となる位置に配置される出力導体間スイッチ1107を24個(複数)有している。また、出力導体間スイッチ回路1106は、隣接する2つの面状導体103から延びる出力導体104の端部104aと出力導体間スイッチ1107とを接続する配線1108を有している。
これにより、各出力導体間スイッチ1107は、隣接する2つの面状導体103から延びる出力導体104を電気的に接続・非接続状態に切り換えることができる。つまり、各出力導体間スイッチ1107は、隣接する2つの電界検出部102の出力導体104からの信号を合成した合成信号を出力するために、隣接する2つの電界検出部102の出力導体104を電気的に接続可能となっている。
図18は、電界計測アレイセンサ1101を備えた電界分布計測装置1000のブロック図である。
電界分布計測装置1000は、出力導体間スイッチ1107の切り換えを制御するスイッチ制御部としての出力導体間スイッチ制御装置301を備えている。また、電界分布計測装置1000は、出力導体104にそれぞれ伝わった信号を検出する信号検出装置302を16個(複数)備えている。更に、電界分布計測装置1000は、各信号検出装置302から出力されるデータを処理する処理装置303を備えている。
ここで、出力導体間スイッチ制御装置301は、出力導体間スイッチ1107の全てに接続される。また、各信号検出装置302は、出力導体104と1対1で接続される。
以上の構成において、1つの出力導体間スイッチ1107をオン状態として2つの出力導体104を電気的に接続すると、隣接する2つの面状導体103のそれぞれの電界検出によって生じた2つの信号が合成される。すなわち、2つの面状導体103が電気的に接続されることで、見かけ上、2つ分の面状導体103の面積を有した1つの電極と見なせ、2つ分の面状導体103の面積を有する電極で電界を検出している状態と等しくなる。
これにより、本第2実施形態の電界計測アレイセンサ1101は、上記第1実施形態の電界計測アレイセンサ101(図1)よりもより複雑な分解能の設定が可能となる。
図19は、電界検出部102の図示を省略した電界計測アレイセンサ1101の説明図である。図20は、図19に示す電界計測アレイセンサ1101において出力導体間スイッチ1107A〜1107Lをオン状態とした場合の説明図である。
図19において、出力導体間スイッチ1107A〜1107Lをオン状態とした場合は、図20に示すように、出力導体間スイッチ1107A〜1107Lのそれぞれで隣接する2つの面状導体103が電気的に接続される。
そして、出力導体間スイッチ1107A〜1107Dで電気的に接続された5つの面状導体103が1つの電極1402と見なせる。また、出力導体間スイッチ1107E〜1107Jで電気的に接続された7つの面状導体103が1つの電極1403と見なせる。さらにまた、出力導体間スイッチ1107K,1107Lで電気的に接続された3つの面状導体103が1つの電極1404と見なせる。なお、図20中、1つの面状導体103が独立に電界を検出する1つの電極1401と見なせる。この場合、電極1402〜1404は、電極1401よりも分解能が低くなった状態である。
このように、上記第1実施形態と比較して電界検出範囲の設定の自由度が高く、例えば基板上の配線など計測対象物の複雑な形状に合わせた電界検出範囲の設定が可能である。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態の電界計測アレイセンサについて説明する。なお、本第3実施形態において、上記第1実施形態と同一の構成については、同一符号を付して説明を省略する。
図21は、第3実施形態に係る電界計測アレイセンサ2101の概略構成を示す説明図である。
図21で示すように、電界計測アレイセンサ2101は、面状導体103と出力導体間スイッチ回路106を配置した回路基板105との間に配置されるグラウンド導体としてのGND層1501を備えている。このGND層1501は、べた一面の接地された板状導体であり、回路基板105全体を電子機器Mから遮蔽している。
これにより、GND層1501がシールド導体として働き、計測対象物である電子機器Mから輻射される電磁波ノイズの電界成分が、面状導体103を介さずに直接、回路基板105上の出力導体間スイッチ回路106に重畳するのを低減することができる。
また、単独の面状導体103同士の容量結合に関して、GND層1501を設けることにより面状導体103とGND層1501間に容量結合が生じ、相対的に隣接する面状導体103同士の容量結合が低減される。これにより、隣接する面状導体103からの干渉ノイズを低減できる。
ここで、GND層1501と出力導体104とが導通しないように、GND層1501には、出力導体104が貫通する孔1502が設けられている。
なお、面状導体103とGND層1501との容量結合は、面状導体103と計測対象物である電子機器Mとの容量結合にも影響し、感度を低下させるため、GND層1501をべた一面とせずにメッシュ状の導体としてもよい。この場合、GND層1501は、計測したい電界の周波数におけるシールド特性に影響のない程度の開口を有するメッシュ状とすればよい。このようにGND層1501をメッシュ状にすることで、シールド特性を保持しながら、面状導体103とGND層1501との容量結合を低減することができる。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態の電界分布計測装置について説明する。なお、本第4実施形態において、上記第1実施形態と同一の構成については、同一符号を付して説明を省略する。
図22は、第4実施形態の電界計測アレイセンサ101を備えた電界分布計測装置2000のブロック図である。また、図23及び図24は、出力導体間スイッチ107A,107B,107D,107Eをオン状態とした場合に出力端子を選択する動作を説明するための説明図である。
図22に示す電界分布計測装置2000は、出力導体間スイッチ107により電気的に接続されている複数の出力導体104の出力端子である端部104aのうち、所定の出力端子を選択する選択部としての出力導体選択スイッチ回路1801を備えている。また、電界分布計測装置2000は、出力導体選択スイッチ回路1801により選択された所定の出力端子から合成信号を検出する検出部としての信号検出装置302を備えている。出力導体選択スイッチ回路1801は、出力導体104と信号検出装置302との間に設けられ、信号検出装置302と接続させる出力導体104を選択できるようにする。
具体例を挙げて説明すると、図23において、例えば出力導体間スイッチ107A,107B,107D,107Eをオン状態とした場合は、4つの出力導体間スイッチ107A,107B,107D,107Eで9つの面状導体103が接続される。
このように出力導体間スイッチ107A,107B,107D,107Eによって9つ(複数)の出力導体104が接続された場合、電界検出による合成信号は、それら複数の出力導体104のいずれか1つの出力導体104の端部104aで検出すればよい。
例えば、出力導体選択スイッチ回路1801は、所定の出力端子として、図23に示す中央の出力導体104の端部104a1を選択してもよいし、図24に示す端の出力導体104の端部104a2を選択してもよい。
ところで、図24のように端の出力導体104の端部104a2から信号を検出させると、各面状導体103から検出位置である端部104a2までの信号の伝播距離の差が大きい。すなわち、図23及び図24において、各面状導体103から端部104a1,104a2に至る信号の最短の伝播距離はL1である。しかし、各面状導体103から端部104a1,104a2に至る最長の伝播距離は、図23に示す検出位置ではL2、図24に示す検出位置ではL2よりも長いL3であり、図24に示す検出位置では伝播距離の差が大きい。
信号の伝播距離の差が大きくなると、合成される信号間の位相差が大きくなり、その位相差は、信号の周波数が高くなるに連れて大きくなる傾向にある。この位相差が大きくなりすぎると、電界の検出精度が低下することがある。
そこで、本第4実施形態では、出力導体選択スイッチ回路1801は、所定の出力端子として、各面状導体103からの信号の伝播距離の差が最小となる出力端子である図23に示す端部104a1を選択する。
これにより、合成信号は図23に示す端部104a1から信号検出装置302により検出されることとなるので、信号の位相差が低減され、電界の検出精度を向上させることができる。
なお、上記第1〜第4実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
上記第1〜第4実施形態では、各面状導体103を2次元に配置した場合について説明したが、1次元又は3次元に配置してもよい。また、面状導体103の数も16個に限定するものではない。
また、上記第1実施形態では、1つの出力導体間スイッチにより4つの出力導体104を接続可能とした場合について説明し、上記第2実施形態では、2つの出力導体104を接続可能とした場合について説明したが、出力導体の数はこれに限定するものではない。すなわち、1つの出力導体間スイッチにより3つ或いは5つ以上の出力導体を接続可能とする場合であってもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、出力導体間スイッチ回路106,1106を回路基板105の一方の面に配置し、面状導体103を回路基板105から離間して配置した場合について説明したが、これに限定するものではない。すなわち、回路基板の他方の面に面状導体を配置してもよい。この場合、GND層を回路基板内に積層配置してもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、出力導体104の端部104aを出力端子とした場合について説明したが、これに限定するものではなく、出力導体104の周面等、出力端子を出力導体104のどの箇所に設定してもよい。
第1実施形態に係る電界計測アレイセンサの概略構成を示す説明図である。 回路基板及び出力導体間スイッチ回路の図示を省略した電界計測アレイセンサの概略構成を示す説明図である。 電界計測アレイセンサを備えた電界分布計測装置のブロック図である。 電界検出部の図示を省略した電界計測アレイセンサの説明図である。 図4に示す電界計測アレイセンサにおいて出力導体間スイッチを全てオフ状態とした場合の説明図である。 図4に示す出力導体間スイッチをオン状態とした場合の説明図である。 図4に示す出力導体間スイッチをオン状態とした場合の説明図である。 電界検出部を2つ並べた電界計測アレイセンサのモデルを示す説明図である。 電界検出部の出力導体を連結した電界計測アレイセンサのモデルを示す説明図である。 各電界計測アレイセンサのモデルによるそれぞれの検出結果の信号の周波数特性を示すグラフである。 電界検出部を91個並べた電界計測アレイセンサのモデルを示す説明図である。 図11に示す電界計測アレイセンサのモデルの電界検出部とマイクロストリップラインの配置関係を示す説明図である。 電界検出部の出力導体を連結した電界計測アレイセンサのモデルを示す説明図である。 図13に示す電界計測アレイセンサのモデルの電界検出部とマイクロストリップラインの配置関係を示す説明図である。 図11に示す電界計測アレイセンサのモデルによる検出結果から得た電界分布を示すグラフである。 図13に示す電界計測アレイセンサのモデルによる検出結果から得た電界分布を示すグラフである。 第2実施形態に係る電界計測アレイセンサの概略構成を示す説明図である。 電界計測アレイセンサを備えた電界分布計測装置のブロック図である。 電界検出部の図示を省略した電界計測アレイセンサの説明図である。 図19に示す電界計測アレイセンサにおいて出力導体間スイッチをオン状態とした場合の説明図である。 第3実施形態に係る電界計測アレイセンサの概略構成を示す説明図である。 第4実施形態の電界計測アレイセンサを備えた電界分布計測装置のブロック図である。 出力導体間スイッチをオン状態とした場合に出力端子を選択する動作を説明するための説明図である。 出力導体間スイッチをオン状態とした場合に出力端子を選択する動作を説明するための説明図である。
符号の説明
100,1000,2000 電界分布計測装置
101,1101,2101 電界計測アレイセンサ
102 電界検出部
103 面状導体
104 出力導体
104a 端部(出力端子)
105 回路基板
107,1107 出力導体間スイッチ
1501 GND層(グラウンド導体)
1801 出力導体選択スイッチ回路(選択部)
301 出力導体間スイッチ制御装置(スイッチ制御部)
302 信号検出装置(検出部)
M 電子機器(計測対象物)

Claims (5)

  1. 計測対象物近傍の電界を検出する面状導体を有する電界検出部を複数備えた電界計測アレイセンサにおいて、
    前記電界検出部は、それぞれ単独で検出した電界に対応する信号を出力する出力導体を有し、
    隣接する複数の電界検出部の出力導体からの信号を合成した合成信号を出力するために、隣接する複数の電界検出部の出力導体を電気的に接続可能な出力導体間スイッチを複数備えた、
    ことを特徴とする電界計測アレイセンサ。
  2. 前記出力導体間スイッチが配置される回路基板と、
    前記面状導体と前記回路基板との間に配置されるグラウンド導体と、を備えた、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電界計測アレイセンサ。
  3. 請求項1又は2に記載の電界計測アレイセンサと、
    前記出力導体間スイッチの切り換えを制御するスイッチ制御部と、を備えた、
    ことを特徴とする電界分布計測装置。
  4. 前記出力導体は、信号を取り出すための出力端子を有し、
    前記出力導体間スイッチにより電気的に接続されている複数の出力導体の出力端子のうち、所定の出力端子を選択する選択部と、
    前記選択部により選択された前記所定の出力端子から合成信号を検出する検出部と、を備えた、
    ことを特徴とする請求項3に記載の電界分布計測装置。
  5. 前記選択部は、前記所定の出力端子として、各面状導体からの信号の伝播距離の差が最小となる出力端子を選択する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の電界分布計測装置。
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