JP5207914B2 - 母材および溶接熱影響部の靭性に優れた厚鋼板 - Google Patents

母材および溶接熱影響部の靭性に優れた厚鋼板 Download PDF

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Description

本発明は、橋梁や高層建造物、船舶などの溶接構造物に適用される厚鋼板に関し、殊に大入熱溶接後の母材(鋼板)および熱影響部(以下、単に「HAZ」と呼ぶことがある)の靭性に優れた厚鋼板に関するものである。
近年、上記各種溶接構造物の大型化に伴い、板厚が50mm以上である厚鋼板の溶接が不可避となっている。このため、あらゆる分野において、溶接施工効率の改善という観点から、50kJ/mm以上の大入熱溶接が指向される状況である。
しかしながら、大入熱溶接を行うと、HAZが高温のオーステナイト領域まで加熱されてから徐冷されるので、HAZ部(特にHAZ部のボンド部付近)の組織が粗大化し、その部分の靭性が劣化しやすいという問題がある。こうしたHAZ部における靭性(以下、「HAZ靭性」と呼ぶことがある)を良好に確保することが、永年の課題となっている。
大入熱溶接時におけるHAZ靭性の劣化防止のための技術は、これまでにも様々提案されている。こうした技術の代表例としては、例えば特許文献1〜4に示されるように、鋼材中に微細なTiNを分散析出させることで、大入熱溶接を行なったときのHAZで生じるオーステナイト粒の粗大化を抑制し、HAZ靭性の劣化を抑えた鋼材が提案されている。しかしながらこれらの技術では、溶接金属が1400℃以上の高温になると、HAZのうち特に溶接金属に近接した部位(ボンド部)において、溶接時に受ける熱により上記TiNが固溶消失してしまい、HAZ靭性の劣化を十分に抑えることができないという問題がある。
また、特許文献5には、粒径が0.1μmを超えるような粗大TiNの生成を抑制するために、粒径が0.01〜0.1μmである微細TiNの分布の適正化を図ることによって、HAZ靭性の改善を図る技術も提案されている。しかしながら、微細TiNの分布の適正化を図るだけでは、十分なHAZ靭性を確保することはできない。
ところで本発明者らは、溶接時に高温の熱影響を受けた場合でもHAZの靭性が劣化しない鋼材を特許文献6に先に提案している。この技術では、鋼材にNを多量に添加し、且つTiとBの添加バランスを適切に制御することによって、溶接後も未固溶で存在するTiNの量を増加させ、HAZ靭性を改善するものである。
また本発明者らは、溶接用鋼中に存在するTiN系介在物の中にNbを積極的に含有させると共にTi/Nb比を制御し、粒径が0.01〜0.25μmである介在物の個数を1mm2当りで1.0×104個以上とすることにより、幅広い入熱範囲でのHAZ靭性を確保する技術も提案している(例えば、特許文献7)。
しかしながらこれらの技術によっても、溶接時に受ける熱により上記TiNが固溶消失してしまうことは避けられず、HAZ靭性が若干劣化するという問題がある。こうしたことから、Ti含有窒化物の消失を補う手段として、酸化物をTi含有窒化物生成サイトとして活用する技術(例えば、特許文献8)や、高温で安定な酸化物をピン止め粒子として利用する技術(例えば、特許文献9、10)等が提案されている。
しかしながら、酸化物はTi含有窒化物に比べて数が少なく、十分なHAZ靭性が得られないという問題がある。また、酸化物を活用する技術では、粗大酸化物生成による母材およびHAZの靭性バラツキを招き易く、安定的に母材およびHAZの靭性を良好にできないという問題がある。しかも、微細な組織が形成されても、粗大なTi含有窒化物や島状マルテンサイト(MA)が存在すると、それが脆性破壊の起点として作用することで、靭性のバラツキをもたらすことになる。
特公昭55−26164号公報 特開2003−166017号公報 特開2003−213366号公報 特開2001−20031号公報 特開2001−98340号公報 特開2005−200716号公報 特開2004−218010号公報 特開2003−321728号公報 特開2007−100213号公報 特開2005−336602号公報
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、大入熱溶接を行った場合であってもHAZ靭性が優れると共に、母材自体の靭性にも優れた厚鋼板を提供することにある。
上記課題を解決することのできた本発明に係る厚鋼板とは、C:0.03〜0.12%(「質量%」の意味、化学成分については以下同じ)、Si:0.25%以下(0%を含む)、Mn:1.0〜2.0%、P:0.03%以下(0%を含まない)、S:0.015%以下(0%を含まない)、Al:0.005〜0.05%、Ti:0.010〜0.080%、Nb:0.002〜0.10%、Ca:0.0005〜0.010%およびN:0.002〜0.020%を夫々含有すると共に、円相当直径で0.05μm未満のTi含有窒化物が1mm2当り5.0×106個以上、円相当直径で0.05〜1.0μmのTi含有窒化物が1mm2当り1.0×105個以上、および円相当直径で1.0μm超のTi含有窒化物が1mm2当り5個以下存在し、且つ表面から深さt/4(t:板厚)の位置での島状マルテンサイトの面積割合が5%以下である点に要旨を有する。
尚、上記「円相当直径」とは、Ti含有窒化物の大きさに着目して、その面積が等しくなる様に想定した円の直径を求めたもので、透過型電子顕微鏡(TEM)や走査型電子顕微鏡(SEM)の観察面上で認められる窒化物のものである。本発明で対象とするTi含有窒化物は、TiNは勿論のこと、Tiの一部(原子比で50%以下程度)を他の窒化物形成元素(例えば、Nb,Zr,V等)で置換した窒化物をも含む趣旨である。
本発明の厚鋼板には、必要によって更に(a)Ni:1.5%以下(0%を含まない)、Cu:1.5%以下(0%を含まない)、Cr:1.5%以下(0%を含まない)およびMo:1.5%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる1種以上、(b)V:0.1%以下(0%を含まない)、(c)B:0.005%以下(0%を含まない)、(d)Zr:0.02%以下(0%を含まない)および/またはREM:0.02%以下(0%を含まない)、等を含有させることも有用であり、こうした元素を含有することでその種類に応じて厚鋼板の特性が更に改善されることになる。
本発明によれば、鋼板の化学成分組成を適切な範囲内に収めると共に、Ti含有窒化物をその大きさに応じて適切に分散させ、且つ組織中の島状マルテンサイトの面積割合を抑制することによって、母材および溶接熱影響部(HAZ)の靭性改善を図った厚鋼板が実現できた。
本発明者らは、溶接時の高温においても溶け残るTi含有窒化物(以下、TiNで代表することがある)を増加させることに成功しているのであるが(前記特許文献7)、こうした技術を基本として、HAZ靭性を更に改善するために研究を重ねた。
これまで提案されてきた技術では、できるだけ微細なTiNを多量に分散させてやることがHAZ靭性を向上する上で有効な手段と考えられていたのであるが、HAZ靭性を良好にする上で、むしろ円相当直径で0.05〜1.0μm程度の大きさのTiN(即ち、Ti含有窒化物)の個数を増加させるように制御すれば良いことを見出した。
また、より微細なTiN(円相当直径で0.05μm未満のもの)は、HAZ靭性よりもむしろ母材の靭性を良好にする上で必要なことも判明した。こうした微細TiNと上記のような大きさ(円相当直径で0.05〜1.0μm)のTiNを混在して分散させると共に、粗大な(円相当直径で1.0μm超)TiNの生成を抑制し、更に所定位置の島状マルテンサイト(MA)の生成を抑制するようにすれば、母材およびHAZの靭性に優れた厚鋼板が実現できることを見出し、本発明を完成した。
本発明の厚鋼板においては、後述する制御によって、各種大きさのTiNを適切に分散させると共に、島状マルテンサイト(MA)の面積割合を所定の範囲内にしたものであるが、これらの要件を規定した理由は下記の通りである。
[円相当直径で0.05μm未満のTiNが1mm2当り5.0×106個以上]
円相当直径で0.05μm未満のTiNは、圧延時のオーステナイト粒(γ粒)の粗大化を抑制し、母材の靭性を確保するために必要である。この大きさのTiNの個数が1mm2当り5.0×106個(5.0×106個/mm2)より少ないと安定した母材靭性が得られない。
[円相当直径で0.05〜1.0μmのTiNが1mm2当り1.0×105個以上]
円相当直径で0.05〜1.0μmのTiNは、HAZにおけるγ粒粗大化を抑制して良好なHAZ靭性を確保するために必要である。この大きさのTiNの個数が1mm2当り1.0×105個(1.0×105個/mm2)より少ないと安定したHAZ靭性が得られない。尚、TiNの大きさが0.05μmよりも小さいものでは、母材靭性に寄与するが、大入熱溶接において容易に溶解しHAZ靭性改善への寄与が少なくなる。また、大きさが1.0μmより大きくなると母材およびHAZの靭性に悪影響を及ぼすことになる。
[円相当直径で1.0μm超のTiNが1mm2当り5個以下]
円相当直径で1.0μm超の粗大なTiNは、母材およびHAZの靭性に悪影響を及ぼすので、できるだけ少ない方がよい。こうした観点から本発明では、円相当直径で1.0μm超のTiNは、1mm2当り5個以下(5個/mm2以下)と規定した。
[表面から深さt/4(t:板厚)の位置での島状マルテンサイトの面積割合が5%以下]
本発明の厚鋼板は、その組織は基本的にフェライトやベイナイトからなるものであるが、島状マルテンサイト(MA)は、脆性破壊起点として作用し母材靭性に悪影響を及ぼすので、島状マルテンサイトの面積割合は5%以下に抑制する必要があり、この面積割合が5%を超えると安定した母材靭性が得られなくなる。尚、島状マルテンサイトの面積割合の規定位置を「表面から深さt/4(t:板厚)の位置」としたのは、鋼板の特性を示す代表的な位置として選んだものである。
上記のようなTiNの分散状態およびミクロ組織(島状マルテンサイトの面積割合)を実現するには、溶鋼においてAlおよびCaの添加順をAl→Caとし、鋳込みまでの保持時間を10分以上、90分未満に制御した上で、鋳造時の1500〜1400℃における冷却時間を600秒以内とすると共に、圧延前加熱条件を1050〜1200℃×2〜5時間に制御した後、粗圧延を900℃以上で実施し、且つ圧延後の冷却を冷却速度:2〜15℃/秒、冷却停止温度を300〜500℃として行なえば良い。各要件の規定理由は次の通りである。
[溶鋼においてAlおよびCaの添加順をAl→Ca]
これらの元素の添加順序をCa→Alとすると、溶鋼中にCa酸化物およびAl酸化物が生成する。これらの酸化物は、粗大TiNの生成起点となりやすく、円相当直径で1.0μm超の粗大TiN増加による母材およびHAZの靭性劣化を招くことになる。これに対して、Al→Caの順序で添加すると、TiNの生成起点となり難いCa−Al複合酸化物が生成し、粗大TiNの生成が抑制されることになる。
[鋳込みまでの保持時間T1を10分以上、90分未満]
鋳込みまでの保持時間T1は、Ca−Al複合酸化物の生成状況に影響を及ぼす要件であり、この保持時間T1が10分未満ではCa−Al複合酸化物が十分に生成せず、粗大TiNの生成増加による母材およびHAZの靭性劣化を招くことになる。一方、この保持時間T1が90分以上となると、複合酸化物が粗大化して母材およびHAZの靭性に悪影響を及ぼすことになる。
[鋳造時の1500〜1400℃における冷却時間T2を600秒以内]
鋳造時の1500〜1400℃における冷却時間T2が600秒を超えると、粗大TiNの生成量が増加し、円相当直径で0.05〜1.0μmのTiNの生成量が減少し、十分な母材靭性およびHAZ靭性が確保できなくなる。
[圧延前加熱条件:1050〜1200℃×2〜5時間]
この圧延加熱条件は、TiNの形態に影響を及ぼすものであり、このときの加熱温度Thが1050℃よりも低いと、または加熱時間T3が2時間よりも短いと、円相当直径で0.05〜1.0μmのTiNが十分に得られない。加熱温度Thが1200℃よりも高くなったり、加熱時間T3が5時間よりも長くなると、TiNのオストワルド成長が促進され、円相当直径で0.05μmの未満のTiNが十分に得られない。
[粗圧延を900℃以上で実施]
粗圧延の温度(粗圧延終了温度Tf)が900℃未満では、円相当直径で0.05μm未満のTiNが十分に得られず、母材靭性が劣化することになる。
[圧延後の冷却速度Rc:2〜15℃/秒、冷却停止温度Tsを300〜500℃]
圧延後の冷却速度Rcが2℃/秒よりも遅くなると粗大なフェライトが生成して母材靭性が劣化することになり、15℃/秒よりも速くなると島状マルテンサイト(MA)の生成量が増加して母材靭性が劣化することになる。また冷却停止温度Tsが300℃未満では、島状マルテンサイト(MA)の生成量が増加し、母材靭性が劣化することになる。また冷却停止温度Tsが500℃を超えると、軟質組織が増加し、強度が低下することになる。尚、冷却停止温度Tsが300℃未満となる場合であっても、その後500℃程度での焼戻し処理を行なうことによって、安定した靭性を得ることができる。
次に、本発明の厚鋼板(母材)における化学成分組成について説明する。上記のように、本発明の厚鋼板は、TiNの分布状態および所定位置でのミクロ組織を満足していても、夫々の化学成分(元素)の含有量が適正範囲内になければ、母材とHAZの優れた靭性を達成することができない。従って、本発明の厚鋼板では、TiN(TiN含有窒化物)の分布状況が良好であることと、島状マルテンサイト(MA)の生成抑制に加えて、夫々の化学成分の量が、以下に記載するような適正範囲内にあることも必要である。特に、Si含有量を0.02%以下とすることは、粗大Ti含有窒化物の生成を低減し、更に良好な母材靭性およびHAZ靭性を確保する上で有用である。
[C:0.03〜0.12%]
Cは、鋼板の強度を確保するために欠くことのできない元素である。C含有量が0.03%未満では、鋼板の強度が確保できない。好ましくは0.04%以上である。しかしながら、C含有量が過剰になると、硬質な島状マルテンサイト(MA)が多く生成して母材の靭性劣化を招くことになる。従ってC含有量は0.12%以下(好ましくは0.10%以下)に抑える必要がある。
[Si:0.25%以下(0%を含む)]
Siは、固溶強化によって鋼板の強度を確保するのに有用な元素であるが、できるだけ低減することによってTi含有窒化物の粗大化を抑制して母材およびHAZの靭性を良好にすることができる。Si含有量が過剰になると、硬質な島状マルテンサイト(MA)が多く生成して母材の靭性劣化を招くことになる。従ってSi含有量は、少なくとも0.25%以下に抑える必要がある。特に、粗大Ti含有窒化物の生成を低減し、更に良好な母材靭性およびHAZ靭性を確保するためには、Si含有量は0.02%以下にすることが好ましい。
[Mn:1.0〜2.0%]
Mnは、鋼板の強度を確保する上で有用な元素であり、こうした効果を有効に発揮させるには、1.0%以上含有させる必要がある。好ましくは1.4%以上である。しかし、2.0%を超えて過剰に含有させるとHAZの強度が上昇し過ぎて靭性が劣化するので、Mn含有量は2.0%以下とする。好ましくは1.8%以下である。
[P:0.03%以下(0%を含まない)]
不純物元素であるPは、粒界破壊を起こし易く靭性に悪影響を及ぼすので、その量はできるだけ少ないことが好ましい。靭性を確保するという観点からして、P含有量は0.03%以下に抑制する必要があり、好ましくは0.02%以下とする。しかし、工業的に、鋼中のPを0%にすることは困難である。
[S:0.015%以下(0%を含まない)]
Sは、母材の靭性を劣化させる不純物であり、その量ができるだけ少ないことが好ましい。母材靭性を確保するという観点からして、S含有量は0.015%以下に抑制する必要があり、好ましくは0.010%以下とする。しかし、工業的に、鋼中のSを0%にすることは困難である。
[Al:0.005〜0.05%]
前述のごとく、Caに先立ち添加することによって、粗大TiNの晶出を抑制するのに有用な元素である。こうした効果を発揮させるためには、その含有量は0.005%以上とする必要があるが、その含有量が過剰になると粗大TiNが生成して母材およびHAZの靭性が劣化するので、0.05%以下に抑える必要がある。Al含有量の好ましい下限は0.010%であり、好ましい上限は0.04%である。
[Ti:0.010〜0.080%]
Tiは、Nと反応して様々な大きさの窒化物を形成して母材およびHAZの靭性向上に寄与する元素である。こうした効果を有効に発揮させるには、Tiは0.010%以上含有させることが必要であり、好ましくは0.012%以上とする。しかし過剰に含有すると、粗大なTiNが多く生成して母材およびHAZの靭性を劣化させるため、0.080%以下に抑えるべきである。好ましくは0.060%以下とするのがよい。
[Nb:0.002〜0.10%]
Nbは、炭窒化物として析出し、γ粒粗大化を抑制することで母材靭性を良好にするのに有効に作用する元素である。こうした効果は、Nb含有量が0.002%以上で有効に発揮されるが、それらの効果をより有効に発揮させるためには、0.005%以上含有させることが好ましい。しかしながら、Nb含有量が過剰になると、粗大な炭窒化物の析出を招き、母材靭性が劣化するため、0.10%以下(好ましくは0.08%以下)とする必要がある。
[Ca:0.0005〜0.010%]
Caは、Alの後に添加することによって、粗大TiNの晶出を抑制するのに有効な元素である。こうした効果を有効に発揮させるには、Caは0.0005%以上含有させる必要がある。好ましくは0.0008%以上である。しかしCa含有量が過剰になると、粗大な酸化物が生成して母材およびHAZの靭性が劣化するため、0.010%以下とする必要がある。好ましくは0.008%以下である。
[N:0.002〜0.020%]
Nは、高温で溶け残る窒化物(Ti含有窒化物)を形成することによって、母材およびHAZの靭性を確保する上で有用な元素である。N含有量を0.002%以上(好ましくは0.003%以上)とすることによって、所定のTi含有窒化物を確保することができる。しかしN含有量が過剰になると、固溶N量が増大して歪時効によって母材およびHAZの靭性が劣化する。従ってNは0.020%以下に抑える必要があり、好ましくは0.018%以下とする。
本発明で規定する含有元素は上記の通りであって、残部は鉄および不可避的不純物であり、該不可避的不純物として、原料、資材、製造設備等の状況によって持ち込まれる元素(例えば、Sn,As,Pb等)の混入が許容され得る。また、更に下記元素を積極的に含有させることも有効であり、含有される成分の種類に応じて鋼板の特性が更に改善される。
[Ni:1.5%以下(0%を含まない)、Cu:1.5%以下(0%を含まない)、Cr:1.5%以下(0%を含まない)およびMo:1.5%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる1種以上]
Ni,Cu,CrおよびMoは、いずれも鋼板の高強度化に有効な元素であり、その効果はその含有量が増加するにつれて増大するが、こうした効果を有効に発揮させるには、いずれも0.05%以上含有させることが好ましい。より好ましくは0.10%以上とする。しかしこれらの元素の含有量が過剰になると、強度の過大な上昇を招き、母材およびHAZの靭性が劣化するため、いずれも1.5%以下に抑えることが好ましい。より好ましくは1.2%以下である。
[V:0.1%以下(0%を含まない)]
Vは、炭窒化物として析出し、γ粒粗大化を抑制することで母材靭性を良好にするのに有効に作用する元素である。こうした効果は、その含有量が増加するにつれて増大するが、こうした効果を有効に発揮させるには、0.002%以上含有させることが好ましい(より好ましくは0.005%以上)。しかしながら、V含有量が過剰になると、粗大な炭窒化物の析出を招き、母材靭性が劣化するため、0.1%以下(好ましくは0.08%以下)である。
[B:0.005%以下(0%を含まない)]
Bは、粗大な粒界フェライトの生成を抑制することで、母材およびHAZの靭性を向上させるのに有効な元素である。こうした効果は、その含有量が増加するにつれて増大するが、こうした効果を有効に発揮させるには、0.0010%以上含有させることが好ましい(より好ましくは0.0015%以上)。しかし、B含有量が過剰になると、オーステナイト粒界でのBNの析出を招き、母材およびHAZの靭性が劣化するので、0.0050%以下とすることが好ましい。より好ましくは0.0040%以下とするのがよい。
[Zr:0.02%以下(0%を含まない)および/またはREM:0.02%以下(0%を含まない)]
ZrおよびREM(希土類元素)は、酸化物を微細化することでHAZの靭性向上に寄与する元素である。こうした効果は、その含有量が増加するにつれて増大するが、こうした効果を有効に発揮させるには、いずれも0.0001%以上含有させることが好ましい(より好ましくは0.0005%以上)。しかし過剰に含有させると、酸化物が粗大になって母材およびHAZの靭性を劣化させるため、いずれも0.02%以下に抑えるべきである。好ましくは0.015%以下とする。尚、本発明において、REM(希土類元素)とは、ランタノイド元素(LaからLnまでの15元素)およびSc(スカンジウム)とY(イットリウム)を含む意味である。
本発明は厚鋼板に関するものであり、該分野において厚鋼板とは、JISで定義されるように、一般に板厚が3.0mm以上であるものを指す。但し、本発明の厚鋼板は、板厚が50mm以上となるような鋼板に対して、入熱量が50kJ/mm以上の大入熱溶接を行っても良好なHAZ靭性を示すものであるので、この様な厚みのある鋼板へ適用することは好ましい態様であるが、本発明の鋼板の厚みは50mm以上のものに限定されず、それ未満となるような鋼板への適用を排除するものではない。
こうして得られる本発明の厚鋼板は、例えば橋梁や高層建造物、船舶などの構造物の材料として使用でき、小〜中入熱溶接はもとより大入熱溶接においても、母材および溶接熱影響部の靭性劣化を防ぐことができる。
以下、本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更して実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
下記表1、2に示す組成の鋼を、下記表3、4に示した条件(Al,Caの添加順、鋳込みまでの保持時間T1)を制御しつつ溶製し、この溶鋼を鋳造時(1500〜1400℃の温度範囲)における冷却時間T2を制御しつつ冷却してスラブ(断面形状:150mm×250mm)とした後、下記表3、4に示した圧延条件(圧延前加熱温度Th、圧延前加熱時間T3、粗圧延終了温度Tf)で熱間圧延を行い、板厚:80mmの熱間圧延板とし、圧延後に冷却停止温度Tsまで冷却速度Rcで冷却した。また、必要によって、500℃で焼戻し処理を施した。尚、表1において、REMはLaを50%程度とCeを25%程度含有するミッシュメタルの形態で添加した。また表1中「−」は元素を添加していないことを示している。また、表3、4において、Al,Caの添加順は、Al→Caのときを「○」、Ca→Alのときを「×」とした。
Figure 0005207914
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Figure 0005207914
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上記のようにして製造した各試験板について、下記の要領で各種大きさのTi含有窒化物の個数密度、島状マルテンサイト(MA)の面積割合(分率)、厚鋼板(母材)およびHAZの靭性を測定した。これらの結果を、下記表5、6に示す。
[円相当直径で0.05μm未満のTi含有窒化物の個数密度の測定]
各鋼板の表面から深さt/4(t:板厚)の位置から試験片を切り出し(試験片の軸心がt/4の位置を通るように採取)、圧延方向および板厚方向に平行な断面からレプリカTEM試験片を作製し、透過型電子顕微鏡(TEM)で、観察倍率60000倍、観察視野2×2(μm)、観察箇所5箇所の条件で観察した。そして画像解析によって、その視野中の各Ti含有窒化物の面積を測定し、この面積から各窒化物の円相当直径を算出した。尚、Ti含有窒化物であることは、EDX(エネルギー分散型X線検出器)によって判別した。そして、円相当直径が0.05μm未満となるTi含有窒化物の個数を、1mm2当りに換算して求めた。但し、円相当直径が0.01μm以下となるTi含有窒化物については、EDXの信頼性が十分でないため、解析から除外した。
[円相当直径で0.05〜1.0μmのTi含有窒化物の個数密度の測定]
上記レプリカTEM試験片を、透過型電子顕微鏡(TEM)で、観察倍率15000倍、観察視野8×8(μm)、観察箇所5箇所の条件で観察した。そして画像解析によって、その視野中の各Ti含有窒化物の面積を測定し、この面積から各窒化物の円相当直径を算出した。尚、Ti含有窒化物であることは、EDX(エネルギー分散型X線検出器)によって判別した。そして、円相当直径が0.05〜1.0μmとなるTi含有窒化物の個数を、1mm2当りに換算して求めた。
[円相当直径で1.0μm超のTi含有窒化物の個数密度の測定]
各鋼板の表面から深さt/4(t:板厚)の位置から試験片を切り出し、圧延方向および板厚方向に平行な断面を、Carl Zeiss社製の電界放射式走査電子顕微鏡「SUPRA35(商品名)」を用いて観察し、観察倍率1000倍、観察視野0.06μm2、観察箇所20箇所の条件で観察した。円相当直径が1.0μm超の介在物粒子について、EDXによりTi、Nを含むTi含有窒化物を判別した。そして、円相当直径が1.0m超となるTi含有窒化物の個数を、1mm2当りに換算して求めた。
[島状マルテンサイト(MA)の面積割合の測定]
各鋼板の表面から深さt/4(t:板厚)の位置から試験片を切り出し、圧延方向および板厚方向に平行な断面を、レペラ試薬にて腐食の後、400倍にて光学顕微鏡で3視野を撮影し、画像解析により島状マルテンサイト(MA)の面積割合(分率)を算出した。
[母材の靭性]
各鋼板の表面から深さt/4(t:板厚)の位置から、圧延方向にシャルピー衝撃試験片(JIS Z 2201の4号試験片)を採取し、JIS Z 2242に準拠して、−60℃でシャルピー衝撃試験を行い、吸収エネルギー(vE-60)を測定した。このとき3本の試験片について吸収エネルギー(vE-60)を測定し、その最低値を算出した。この最低値が100Jを超えるもの母材靭性に優れると評価した。
[HAZ靭性の評価]
各鋼板の表面から深さt/4(t:板厚)の位置から、圧延方向にシャルピー衝撃試験片(JIS Z 2201の4号試験片)を採取し、大入熱溶接を模擬した熱サイクル試験を行い、HAZ靭性を評価した。このとき熱サイクル試験は、上記試験片を1400℃に加熱して60秒間保持した後、800〜500℃の温度範囲を500秒かけて冷却することにより、溶接入熱量が55kJに相当する熱サイクルを与えた。JIS Z 2242に準拠して、−40℃でシャルピー衝撃試験を行い、吸収エネルギー(vE-40)を測定した。このとき3本の試験片について吸収エネルギー(vE-40)を測定し、その最低値を求めた。そして、vE-40の最低値が100Jを超えるものをHAZ靭性に優れると評価した。
Figure 0005207914
Figure 0005207914
これらの結果から、次のように考察できる(尚、下記No.は、表1〜6の鋼No.を示す)。No.1〜25は、本発明で規定する要件を満足する例であり、化学成分組成、Ti含有窒化物の分散が適切になされており、しかもMAの生成も抑制されており、母材および溶接熱影響部の靭性が良好な鋼板が得られていることが分かる。
これに対して、No.26〜47は、本発明で規定するいずれかの要件を外れる例であり、母材および溶接熱影響部の少なくともいずれかの靭性が劣っている。詳細には、下記の通りである。
No.26は、AlおよびCaの添加順序が適正でないものであり、粗大なTi含有窒化物が増大しており、母材およびHAZの靭性が劣化している。No.27は、鋳込みまでの保持時間が短いものであり、粗大なTi含有窒化物が増大しており、母材およびHAZの靭性が劣化している。またNo.28は、鋳込みまでの保持時間が長いものであり、また冷却停止温度が低くなっており、粗大なTi含有窒化物が増大しており、母材およびHAZの靭性が劣化している。
No.29は鋳造時の冷却時間が600秒を超えるものであり、また圧延後の冷却速度が速くなっており、粗大なTi含有窒化物が増大すると共に、円相当直径で0.05〜1.0μmのTi含有窒化物の個数が減少しており、母材およびHAZの靭性が劣化している。No.30は、鋳込みまでの保持時間が短いものであり、粗大なTi含有窒化物が増大しており、母材およびHAZの靭性が劣化している。
No.31は鋼板中のMn含有量が本発明で規定する範囲を超えるものであり、また圧延前加熱温度が高くなっており、円相当直径で0.05μm未満のTi含有窒化物の個数が不足しており、良好な母材およびHAZの靭性が得られていない。No.32は、鋼板中のSi含有量が本発明で規定する範囲を超えるものであり、硬質のMAの生成量増加によって母材およびHAZの靭性が劣化している。
No.33は、鋼板中のPの含有量が本発明で規定する範囲を超えるものであり、また圧延前加熱時間が短くなっており、母材およびHAZ靭性が劣化している。No.34は、鋼板中のAl含有量が本発明で規定する範囲に満たないものであり、また圧延前加熱時間が長くなっており、粗大なTi含有窒化物の生成が抑制されず、母材およびHAZの靭性が劣化している。
No.35は、圧延前加熱時間が短くなっており、母材およびHAZ靭性が劣化している。No.36は、鋼板中のC含有量が本発明で規定する範囲を超えるものであり、MAの増加によって母材靭性が劣化している。No.37は、鋼板中のAlおよびSの含有量が本発明で規定する範囲を超えるものであり、母材およびHAZの靭性が劣化している。
No.38は、鋼板中のTi含有量が本発明で規定する範囲に満たないものであり、微細なTi含有窒化物の生成が減少しており、母材の靭性が劣化している。No.39は、鋼板中のTi含有量が本発明で規定する範囲を超えるものであり、粗大なTi含有窒化物が増加しており、母材およびHAZの靭性が劣化している。
No.40は、鋼板中のNb含有量が本発明で規定する範囲に満たない(無添加)ものであり、Ti含有窒化物の形態は良好であっても、母材靭性が劣化している。No.41は、鋼板中のNb含有量が本発明で規定する範囲を超えるものであり、粗大炭窒化物が生成して母材靭性が劣化している。
No.42は、鋼板中のCa含有量が本発明で規定する範囲に満たないものであり、粗大なTi含有窒化物の生成が増加し、母材およびHAZの靭性が劣化している。No.43は、鋼板中のCa含有量が本発明で規定する範囲を超えるものであり、粗大な酸化物の生成が予想され、母材およびHAZの靭性が劣化している。
No.44は、鋼板中のN含有量が本発明で規定する範囲に満たないものであり、微細な粗大なTi含有窒化物の生成が不足し、母材靭性が劣化している。No.45は、鋼板中のN含有量が本発明で規定する範囲を超えるものでありTi含有窒化物の形態は良好であっても、母材およびHAZの靭性が劣化している。
No.46、47は、好ましい成分であるNi含有量およびCu含有量の夫々が本発明で規定する範囲を超えるものであり、Ti含有窒化物の形態は良好であっても、母材およびHAZの靭性が劣化している。

Claims (5)

  1. C:0.03〜0.12%(「質量%」の意味、化学成分については以下同じ)、Si:0.25%以下(0%を含む)、Mn:1.0〜2.0%、P:0.03%以下(0%を含まない)、S:0.015%以下(0%を含まない)、Al:0.005〜0.05%、Ti:0.010〜0.080%、Nb:0.002〜0.10%、Ca:0.0005〜0.010%およびN:0.002〜0.020%を夫々含有すると共に、円相当直径で0.01μm超、0.05μm未満のTi含有窒化物が1mm2当り5.0×106個以上、円相当直径で0.05〜1.0μmのTi含有窒化物が1mm2当り1.0×105個以上、および円相当直径で1.0μm超のTi含有窒化物が1mm2当り5個以下存在し、且つ表面から深さt/4(t:板厚)の位置での島状マルテンサイトの面積割合が5%以下であることを特徴とする母材および溶接熱影響部の靭性に優れた厚鋼板。
  2. 更に、Ni:1.5%以下(0%を含まない)、Cu:1.5%以下(0%を含まない)、Cr:1.5%以下(0%を含まない)およびMo:1.5%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる1種以上の元素を含むものである請求項1に記載の厚鋼板。
  3. 更に、V:0.1%以下(0%を含まない)を含むものである請求項1または2に記載の厚鋼板。
  4. 更に、B:0.005%以下(0%を含まない)を含むものである請求項1〜3のいずれかに記載の厚鋼板。
  5. 更に、Zr:0.02%以下(0%を含まない)および/またはREM:0.02%以下(0%を含まない)を含むものである請求項1〜4のいずれかに記載の厚鋼板。
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