ところで、特開平7−250485号公報の段落〔0168〕に記載されたパワーデバイスでは、リアクタンス(インダクタ)、ダイオードおよびMOSFET以外に多数の電子部品が含められてモジュール(パッケージ)が構成されている。そのため、特開平7−250485号公報の段落〔0168〕に記載されたパワーデバイスでは、アクティブフィルタを含む回路のモジュール(パッケージ)が大型化してしまう。
一方、リアクタンス(インダクタ)として高さ寸法が大きいトロイダルコイルを用いると共に、トロイダルコイルと、ダイオードと、MOSFETとを有するパワーモジュールを小型化しようとすると、パワーモジュールのワイヤボンディング工程中のボンディングワイヤの切断時にボンディングツールとトロイダルコイルとが干渉するおそれが生じてしまう。
前記問題点に鑑み、本発明は、パワーモジュールのワイヤボンディング工程中のボンディングワイヤの切断時にボンディングツールとトロイダルコイルとが干渉するおそれを低減しつつ、モジュール全体を小型化することができるパワーモジュールおよびその製造方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明によれば、基板(1)の上面の左後側部分にプラス入力端子用導体パターン(1b1)を形成し、
基板(1)の上面の右後側部分にプラス出力端子用導体パターン(1b7)を形成し、
基板(1)の上面の左前側部分にマイナス入力端子用導体パターン(1b4)を形成し、
基板(1)の上面の右前側部分にマイナス出力端子用導体パターン(1b5)を形成し、
基板(1)の上面の後側部分であって、プラス入力端子用導体パターン(1b1)とプラス出力端子用導体パターン(1b7)との間に中間導体パターン(1b6)を形成し、
基板(1)の上面のプラス入力端子用導体パターン(1b1)とマイナス入力端子用導体パターン(1b4)との間にゲート信号端子用導体パターン(1b2)を形成し、
トロイダルコイル(2)の巻線の一端(2b1)とプラス入力端子用導体パターン(1b1)とを電気的に接続し、
トロイダルコイル(2)の巻線の他端(2b2)と中間導体パターン(1b6)とを電気的に接続し、
中間導体パターン(1b6)上のうち、トロイダルコイル(2)よりも前側の部分に縦型MOSFET(3a)を搭載することによって、縦型MOSFET(3a)のドレインと中間導体パターン(1b6)とを電気的に接続し、
ダイオード(4a)をプラス出力端子用導体パターン(1b7)上に搭載することによって、ダイオード(4a)のカソードとプラス出力端子用導体パターン(1b7)とを電気的に接続し、
トロイダルコイル(2)の左前側に位置するゲート信号端子用導体パターン(1b2)上にゲート抵抗(6a)を搭載することによって、ゲート抵抗(6a)の下面とゲート信号端子用導体パターン(1b2)とを電気的に接続し、
基板(1)の周りに外囲ケース(10)を配置し、
外囲ケース(10)にインサート成形されたプラス入力端子用外部導出端子(11)の下端部(11b)を、外囲ケース(10)の左側壁(10c)から外囲ケース(10)の内側に露出させ、
外囲ケース(10)にインサート成形されたマイナス入力端子用外部導出端子(12)の下端部(12b)を、外囲ケース(10)の後側壁(10b)のうち、トロイダルコイル(2)よりも左側の部分から外囲ケース(10)の内側に露出させ、
外囲ケース(10)にインサート成形されたプラス出力端子用外部導出端子(13)の下端部(13b)を、外囲ケース(10)の後側壁(10b)のうち、トロイダルコイル(2)よりも右側の部分から外囲ケース(10)の内側に露出させ、
外囲ケース(10)にインサート成形されたマイナス出力端子用外部導出端子(14)の下端部(14b)を、外囲ケース(10)の右側壁(10d)から外囲ケース(10)の内側に露出させ、
縦型MOSFET(3a)のソースとマイナス出力端子用導体パターン(1b5)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5a)の1stボンド部(5a1)をトロイダルコイル(2)の前側に位置する縦型MOSFET(3a)のソース上に配置し、
縦型MOSFET(3a)のソースとマイナス出力端子用導体パターン(1b5)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5a)の2ndボンド部(5a2)を、マイナス出力端子用導体パターン(1b5)のうち、その1stボンド部(5a1)の前側の部分上に配置し、
中間導体パターン(1b6)とダイオード(4a)のアノードとを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5b)の1stボンド部(5b1)を、中間導体パターン(1b6)のうち、縦型MOSFET(3a)よりも右側であって、トロイダルコイル(2)よりも右前側の部分上に配置し、
中間導体パターン(1b6)とダイオード(4a)のアノードとを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5b)の2ndボンド部(5b2)を、その1stボンド部(5b1)の右側に位置するダイオード(4a)のアノード上に配置し、
プラス入力端子用外部導出端子(11)の下端部(11b)とプラス入力端子用導体パターン(1b1)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5c)の1stボンド部(5c1)をプラス入力端子用外部導出端子(11)の下端部(11b)上に配置し、
プラス入力端子用外部導出端子(11)の下端部(11b)とプラス入力端子用導体パターン(1b1)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5c)の2ndボンド部(5c2)を、プラス入力端子用導体パターン(1b1)のうち、その1stボンド部(5c1)よりも右側であって、トロイダルコイル(2)よりも左側の部分上に配置し、
太線ボンディングワイヤ(5c)の2ndボンディング後にワイヤカッター(31)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ(5c)の2ndボンド部(5c2)と繋がっている太線ボンディングワイヤが太線ボンディングワイヤ(5c)の1stボンド部(5c1)から遠ざかる側に引張られて太線ボンディングワイヤ(5c)の2ndボンド部(5c2)から完全に切断される時に必要なボンディングツール(30)用の逃げスペース(5c3)を、太線ボンディングワイヤ(5c)の2ndボンド部(5c2)とトロイダルコイル(2)との間に配置し、
マイナス入力端子用外部導出端子(12)の下端部(12b)とマイナス入力端子用導体パターン(1b4)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5d)の1stボンド部(5d1)をトロイダルコイル(2)の後側に位置するマイナス入力端子用外部導出端子(12)の下端部(12b)上に配置し、
マイナス入力端子用外部導出端子(12)の下端部(12b)とマイナス入力端子用導体パターン(1b4)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5d)の2ndボンド部(5d2)をその1stボンド部(5d1)およびトロイダルコイル(2)の前側に位置するマイナス入力端子用導体パターン(1b4)上に配置し、
プラス出力端子用外部導出端子(13)の下端部(13b)とプラス出力端子用導体パターン(1b7)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5e)の1stボンド部(5e1)をプラス出力端子用外部導出端子(13)の下端部(13b)のうち、トロイダルコイル(2)よりも右後側の部分上に配置し、
プラス出力端子用外部導出端子(13)の下端部(13b)とプラス出力端子用導体パターン(1b7)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5e)の2ndボンド部(5e2)を、プラス出力端子用導体パターン(1b7)のうち、その1stボンド部(5e1)よりも右前側の部分上に配置し、
マイナス出力端子用外部導出端子(14)の下端部(14b)とマイナス出力端子用導体パターン(1b5)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5f)の1stボンド部(5f1)を、トロイダルコイル(2)の右側に位置するマイナス出力端子用外部導出端子(14)の下端部(14b)上に配置し、
マイナス出力端子用外部導出端子(14)の下端部(14b)とマイナス出力端子用導体パターン(1b5)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5f)の2ndボンド部(5f2)をその1stボンド部(5f1)およびトロイダルコイル(2)の前側に位置するマイナス出力端子用導体パターン(1b5)上に配置し、
縦型MOSFET(3a)のゲートとゲート抵抗(6a)の上面とを電気的に接続する細線ボンディングワイヤ(5g)の1stボンド部(5g1)を、トロイダルコイル(2)の左前側に位置するゲート抵抗(6a)の上面に配置し、
縦型MOSFET(3a)のゲートとゲート抵抗(6a)の上面とを電気的に接続する細線ボンディングワイヤ(5g)の2ndボンド部(5g2)を、その1stボンド部(5g1)およびトロイダルコイル(2)の前側に位置する縦型MOSFET(3a)のゲート上に配置したことを特徴とするパワーモジュール(40)が提供される。
請求項2に記載の発明によれば、マイナス入力端子用導体パターン(1b4)とマイナス出力端子用導体パターン(1b5)との間を流れる電流値を検出するための電流センサ(7)を介してマイナス入力端子用導体パターン(1b4)とマイナス出力端子用導体パターン(1b5)とを電気的に接続し、
縦型MOSFET(3a)のソースとマイナス出力端子用導体パターン(1b5)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5a)の1stボンド部(5a1)を電流センサ(7)の右側に位置する縦型MOSFET(3a)のソース上に配置し、
縦型MOSFET(3a)のソースとマイナス出力端子用導体パターン(1b5)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5a)の2ndボンド部(5a2)を、マイナス出力端子用導体パターン(1b5)のうち、その1stボンド部(5a1)の真前に位置する部分上に配置し、
中間導体パターン(1b6)とダイオード(4a)のアノードとを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5b)の1stボンド部(5b1)を、中間導体パターン(1b6)のうち、縦型MOSFET(3a)および電流センサ(7)よりも右側の部分上に配置し、
中間導体パターン(1b6)とダイオード(4a)のアノードとを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5b)の2ndボンド部(5b2)を、その1stボンド部(5b1)の右側に位置するダイオード(4a)のアノード上に配置し、
プラス入力端子用外部導出端子(11)の下端部(11b)とプラス入力端子用導体パターン(1b1)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5c)の1stボンド部(5c1)を、電流センサ(7)の左後側に位置するプラス入力端子用外部導出端子(11)の下端部(11b)上に配置し、
プラス入力端子用外部導出端子(11)の下端部(11b)とプラス入力端子用導体パターン(1b1)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5c)の2ndボンド部(5c2)を、プラス入力端子用導体パターン(1b1)のうち、その1stボンド部(5c1)の真右に位置する部分上に配置し、
マイナス入力端子用外部導出端子(12)の下端部(12b)とマイナス入力端子用導体パターン(1b4)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5d)の1stボンド部(5d1)を電流センサ(7)の右後側に位置するマイナス入力端子用外部導出端子(12)の下端部(12b)上に配置し、
マイナス入力端子用外部導出端子(12)の下端部(12b)とマイナス入力端子用導体パターン(1b4)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5d)の2ndボンド部(5d2)を、マイナス入力端子用導体パターン(1b4)のうち、その1stボンド部(5d1)よりも左前側であって、電流センサ(7)よりも左側の部分上に配置し、
プラス出力端子用外部導出端子(13)の下端部(13b)とプラス出力端子用導体パターン(1b7)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5e)の1stボンド部(5e1)を電流センサ(7)の右後側に位置するプラス出力端子用外部導出端子(13)の下端部(13b)上に配置し、
プラス出力端子用外部導出端子(13)の下端部(13b)とプラス出力端子用導体パターン(1b7)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5e)の2ndボンド部(5e2)を、プラス出力端子用導体パターン(1b7)のうち、その1stボンド部(5e1)よりも右前側の部分上に配置し、
マイナス出力端子用外部導出端子(14)の下端部(14b)とマイナス出力端子用導体パターン(1b5)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5f)の1stボンド部(5f1)を、電流センサ(7)の右後側に位置するマイナス出力端子用外部導出端子(14)の下端部(14b)上に配置し、
マイナス出力端子用外部導出端子(14)の下端部(14b)とマイナス出力端子用導体パターン(1b5)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5f)の2ndボンド部(5f2)を、マイナス出力端子用導体パターン(1b5)のうち、その1stボンド部(5f1)および電流センサ(7)よりも前側の部分上に配置し、
縦型MOSFET(3a)のゲートとゲート抵抗(6a)の上面とを電気的に接続する細線ボンディングワイヤ(5g)の1stボンド部(5g1)を、電流センサ(7)の右後側に位置するゲート抵抗(6a)の上面に配置し、
縦型MOSFET(3a)のゲートとゲート抵抗(6a)の上面とを電気的に接続する細線ボンディングワイヤ(5g)の2ndボンド部(5g2)を、その1stボンド部(5g1)の右前側に位置する縦型MOSFET(3a)のゲート上に配置したことを特徴とする請求項1に記載のパワーモジュール(40)が提供される。
請求項3に記載の発明によれば、トロイダルコイル(2)の巻線の一端(2b1)と概略相補形状の穴(1b1a)をプラス入力端子用導体パターン(1b1)に形成し、
トロイダルコイル(2)の巻線の他端(2b2)と概略相補形状の穴(1b6a)を中間導体パターン(1b6)に形成し、
トロイダルコイル(2)の巻線の一端(2b1)をプラス入力端子用導体パターン(1b1)の穴(1b1a)に挿入すると共に、トロイダルコイル(2)の巻線の他端(2b2)を中間導体パターン(1b6)の穴(1b6a)に挿入したことを特徴とする請求項1又は2に記載のパワーモジュール(40)が提供される。
請求項4に記載の発明によれば、トロイダルコイル(2)の巻線の一端(2b1)および/またはトロイダルコイル(2)の巻線の他端(2b2)にリング状のカラー部材(8)を装着し、
カラー部材(8)の底面と、プラス入力端子用導体パターン(1b1)および/または中間導体パターン(1b6)の上面との間を接合したことを特徴とする請求項3に記載のパワーモジュール(40)が提供される。
請求項5に記載の発明によれば、トロイダルコイル(2)の巻線がコアの周りに巻回されている巻回部(2a)よりも浅い深さまで、外囲ケース(10)の内側にゲル材料(15)を充填したことを特徴とする請求項3又は4に記載のパワーモジュール(40)が提供される。
請求項6に記載の発明によれば、トロイダルコイル(2)の巻回部(2a)の外周面と嵌合する環状部(21a)と、環状部(21a)から左側に延びている左脚部(21b)と、環状部(21a)から右側に延びている右脚部(21c)とを有するトロイダルコイル把持冶具(21)によってトロイダルコイル(2)を把持し、
トロイダルコイル把持冶具(21)の左脚部(21b)の左端部と枠体冶具(20)の左側壁(20c)の上面とを嵌合させ、かつ、トロイダルコイル把持冶具(21)の右脚部(21c)の右端部と枠体冶具(20)の右側壁(20d)の上面とを嵌合させ、
基板(1)の前側面および上面と枠体冶具(20)の前側壁(20a)とが嵌合し、基板(1)の後側面および上面と枠体冶具(20)の後側壁(20b)とが嵌合し、基板(1)の左側面および上面と枠体冶具(20)の左側壁(20c)とが嵌合し、基板(1)の右側面および上面と枠体冶具(20)の右側壁(20d)とが嵌合するように、枠体冶具(20)を基板(1)上に載置し、
その状態で、トロイダルコイル(2)の巻線の一端(2b1)とプラス入力端子用導体パターン(1b1)とを接合すると共に、トロイダルコイル(2)の巻線の他端(2b2)と中間導体パターン(1b6)とを接合することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のパワーモジュール(40)の製造方法が提供される。
請求項1に記載のパワーモジュール(40)では、基板(1)の上面の左後側部分にプラス入力端子用導体パターン(1b1)が形成されている。また、基板(1)の上面の右後側部分にプラス出力端子用導体パターン(1b7)が形成されている。更に、基板(1)の上面の左前側部分にマイナス入力端子用導体パターン(1b4)が形成されている。
また、請求項1に記載のパワーモジュール(40)では、基板(1)の上面の右前側部分にマイナス出力端子用導体パターン(1b5)が形成されている。更に、基板(1)の上面の後側部分であって、プラス入力端子用導体パターン(1b1)とプラス出力端子用導体パターン(1b7)との間に中間導体パターン(1b6)が形成されている。また、基板(1)の上面のプラス入力端子用導体パターン(1b1)とマイナス入力端子用導体パターン(1b4)との間にゲート信号端子用導体パターン(1b2)が形成されている。
更に、請求項1に記載のパワーモジュール(40)では、トロイダルコイル(2)の巻線の一端(2b1)とプラス入力端子用導体パターン(1b1)とが電気的に接続されている。また、トロイダルコイル(2)の巻線の他端(2b2)と中間導体パターン(1b6)とが電気的に接続されている。
また、請求項1に記載のパワーモジュール(40)では、中間導体パターン(1b6)上のうち、トロイダルコイル(2)よりも前側の部分に縦型MOSFET(3a)を搭載することによって、縦型MOSFET(3a)のドレインと中間導体パターン(1b6)とが電気的に接続されている。更に、ダイオード(4a)をプラス出力端子用導体パターン(1b7)上に搭載することによって、ダイオード(4a)のカソードとプラス出力端子用導体パターン(1b7)とが電気的に接続されている。また、トロイダルコイル(2)の左前側に位置するゲート信号端子用導体パターン(1b2)上にゲート抵抗(6a)を搭載することによって、ゲート抵抗(6a)の下面とゲート信号端子用導体パターン(1b2)とが電気的に接続されている。
更に、請求項1に記載のパワーモジュール(40)では、基板(1)の周りに外囲ケース(10)が配置されている。また、外囲ケース(10)にインサート成形されたプラス入力端子用外部導出端子(11)の下端部(11b)が、外囲ケース(10)の左側壁(10c)から外囲ケース(10)の内側に露出せしめられている。更に、外囲ケース(10)にインサート成形されたマイナス入力端子用外部導出端子(12)の下端部(12b)が、外囲ケース(10)の後側壁(10b)のうち、トロイダルコイル(2)よりも左側の部分から外囲ケース(10)の内側に露出せしめられている。
また、請求項1に記載のパワーモジュール(40)では、外囲ケース(10)にインサート成形されたプラス出力端子用外部導出端子(13)の下端部(13b)が、外囲ケース(10)の後側壁(10b)のうち、トロイダルコイル(2)よりも右側の部分から外囲ケース(10)の内側に露出せしめられている。更に、外囲ケース(10)にインサート成形されたマイナス出力端子用外部導出端子(14)の下端部(14b)が、外囲ケース(10)の右側壁(10d)から外囲ケース(10)の内側に露出せしめられている。
更に、請求項1に記載のパワーモジュール(40)では、縦型MOSFET(3a)のソースとマイナス出力端子用導体パターン(1b5)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5a)の1stボンド部(5a1)が、トロイダルコイル(2)の前側に位置する縦型MOSFET(3a)のソース上に配置されている。また、縦型MOSFET(3a)のソースとマイナス出力端子用導体パターン(1b5)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5a)の2ndボンド部(5a2)が、マイナス出力端子用導体パターン(1b5)のうち、その1stボンド部(5a1)の前側の部分上に配置されている。
そのため、請求項1に記載のパワーモジュール(40)では、太線ボンディングワイヤ(5a)の2ndボンディング後にワイヤカッター(31)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ(5a)の2ndボンド部(5a2)と繋がっている太線ボンディングワイヤが太線ボンディングワイヤ(5a)の1stボンド部(5a1)から遠ざかる側に引張られる時に、ボンディングツール(30)がトロイダルコイル(2)から遠ざかる側(前側)に移動せしめられる。
その結果、請求項1に記載のパワーモジュール(40)によれば、太線ボンディングワイヤ(5a)の2ndボンディング後にワイヤカッター(31)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ(5a)の2ndボンド部(5a2)と繋がっている太線ボンディングワイヤが太線ボンディングワイヤ(5a)の1stボンド部(5a1)から遠ざかる側に引張られる時に、ボンディングツール(30)とトロイダルコイル(2)とが干渉してしまうおそれを排除することができる。
また、請求項1に記載のパワーモジュール(40)では、中間導体パターン(1b6)とダイオード(4a)のアノードとを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5b)の1stボンド部(5b1)が、中間導体パターン(1b6)のうち、縦型MOSFET(3a)よりも右側であって、トロイダルコイル(2)よりも右前側の部分上に配置されている。更に、中間導体パターン(1b6)とダイオード(4a)のアノードとを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5b)の2ndボンド部(5b2)が、その1stボンド部(5b1)の右側に位置するダイオード(4a)のアノード上に配置されている。
そのため、請求項1に記載のパワーモジュール(40)では、太線ボンディングワイヤ(5b)の2ndボンディング後にワイヤカッター(31)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ(5b)の2ndボンド部(5b2)と繋がっている太線ボンディングワイヤが太線ボンディングワイヤ(5b)の1stボンド部(5b1)から遠ざかる側に引張られる時に、ボンディングツール(30)がトロイダルコイル(2)から遠ざかる側(右側)に移動せしめられる。
その結果、請求項1に記載のパワーモジュール(40)によれば、太線ボンディングワイヤ(5b)の2ndボンディング後にワイヤカッター(31)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ(5b)の2ndボンド部(5b2)と繋がっている太線ボンディングワイヤが太線ボンディングワイヤ(5b)の1stボンド部(5b1)から遠ざかる側に引張られる時に、ボンディングツール(30)とトロイダルコイル(2)とが干渉してしまうおそれを排除することができる。
更に、請求項1に記載のパワーモジュール(40)では、プラス入力端子用外部導出端子(11)の下端部(11b)とプラス入力端子用導体パターン(1b1)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5c)の1stボンド部(5c1)が、プラス入力端子用外部導出端子(11)の下端部(11b)上に配置されている。また、プラス入力端子用外部導出端子(11)の下端部(11b)とプラス入力端子用導体パターン(1b1)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5c)の2ndボンド部(5c2)が、プラス入力端子用導体パターン(1b1)のうち、その1stボンド部(5c1)よりも右側であって、トロイダルコイル(2)よりも左側の部分上に配置されている。
つまり、請求項1に記載のパワーモジュール(40)では、太線ボンディングワイヤ(5c)の2ndボンディング後にワイヤカッター(31)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ(5c)の2ndボンド部(5c2)と繋がっている太線ボンディングワイヤが太線ボンディングワイヤ(5c)の1stボンド部(5c1)から遠ざかる側に引張られる時に、ボンディングツール(30)がトロイダルコイル(2)に近づく側(右側)に移動せしめられる。
そのため、請求項1に記載のパワーモジュール(40)では、太線ボンディングワイヤ(5c)の2ndボンディング後にワイヤカッター(31)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ(5c)の2ndボンド部(5c2)と繋がっている太線ボンディングワイヤが太線ボンディングワイヤ(5c)の1stボンド部(5c1)から遠ざかる側に引張られて太線ボンディングワイヤ(5c)の2ndボンド部(5c2)から完全に切断される時に必要なボンディングツール(30)用の逃げスペース(5c3)が、太線ボンディングワイヤ(5c)の2ndボンド部(5c2)とトロイダルコイル(2)との間に配置されている。
その結果、請求項1に記載のパワーモジュール(40)によれば、太線ボンディングワイヤ(5c)の2ndボンディング後にワイヤカッター(31)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ(5c)の2ndボンド部(5c2)と繋がっている太線ボンディングワイヤが太線ボンディングワイヤ(5c)の1stボンド部(5c1)から遠ざかる側に引張られる時に、ボンディングツール(30)とトロイダルコイル(2)とが干渉してしまうおそれを低減することができる。
また、請求項1に記載のパワーモジュール(40)では、マイナス入力端子用外部導出端子(12)の下端部(12b)とマイナス入力端子用導体パターン(1b4)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5d)の1stボンド部(5d1)が、トロイダルコイル(2)の後側に位置するマイナス入力端子用外部導出端子(12)の下端部(12b)上に配置されている。更に、マイナス入力端子用外部導出端子(12)の下端部(12b)とマイナス入力端子用導体パターン(1b4)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5d)の2ndボンド部(5d2)が、その1stボンド部(5d1)およびトロイダルコイル(2)の前側に位置するマイナス入力端子用導体パターン(1b4)上に配置されている。
そのため、請求項1に記載のパワーモジュール(40)では、太線ボンディングワイヤ(5d)の2ndボンディング後にワイヤカッター(31)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ(5d)の2ndボンド部(5d2)と繋がっている太線ボンディングワイヤが太線ボンディングワイヤ(5d)の1stボンド部(5d1)から遠ざかる側に引張られる時に、ボンディングツール(30)がトロイダルコイル(2)から遠ざかる側(前側)に移動せしめられる。
その結果、請求項1に記載のパワーモジュール(40)によれば、太線ボンディングワイヤ(5d)の2ndボンディング後にワイヤカッター(31)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ(5d)の2ndボンド部(5d2)と繋がっている太線ボンディングワイヤが太線ボンディングワイヤ(5d)の1stボンド部(5d1)から遠ざかる側に引張られる時に、ボンディングツール(30)とトロイダルコイル(2)とが干渉してしまうおそれを排除することができる。
更に、請求項1に記載のパワーモジュール(40)では、プラス出力端子用外部導出端子(13)の下端部(13b)とプラス出力端子用導体パターン(1b7)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5e)の1stボンド部(5e1)が、プラス出力端子用外部導出端子(13)の下端部(13b)のうち、トロイダルコイル(2)よりも右後側の部分上に配置されている。また、プラス出力端子用外部導出端子(13)の下端部(13b)とプラス出力端子用導体パターン(1b7)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5e)の2ndボンド部(5e2)が、プラス出力端子用導体パターン(1b7)のうち、その1stボンド部(5e1)よりも右前側の部分上に配置されている。
そのため、請求項1に記載のパワーモジュール(40)では、太線ボンディングワイヤ(5e)の2ndボンディング後にワイヤカッター(31)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ(5e)の2ndボンド部(5e2)と繋がっている太線ボンディングワイヤが太線ボンディングワイヤ(5e)の1stボンド部(5e1)から遠ざかる側に引張られる時に、ボンディングツール(30)がトロイダルコイル(2)から遠ざかる側(右側)に移動せしめられる。
その結果、請求項1に記載のパワーモジュール(40)によれば、太線ボンディングワイヤ(5e)の2ndボンディング後にワイヤカッター(31)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ(5e)の2ndボンド部(5e2)と繋がっている太線ボンディングワイヤが太線ボンディングワイヤ(5e)の1stボンド部(5e1)から遠ざかる側に引張られる時に、ボンディングツール(30)とトロイダルコイル(2)とが干渉してしまうおそれを排除することができる。
また、請求項1に記載のパワーモジュール(40)では、マイナス出力端子用外部導出端子(14)の下端部(14b)とマイナス出力端子用導体パターン(1b5)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5f)の1stボンド部(5f1)が、トロイダルコイル(2)の右側に位置するマイナス出力端子用外部導出端子(14)の下端部(14b)上に配置されている。更に、マイナス出力端子用外部導出端子(14)の下端部(14b)とマイナス出力端子用導体パターン(1b5)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5f)の2ndボンド部(5f2)が、その1stボンド部(5f1)およびトロイダルコイル(2)の前側に位置するマイナス出力端子用導体パターン(1b5)上に配置されている。
そのため、請求項1に記載のパワーモジュール(40)では、太線ボンディングワイヤ(5f)の2ndボンディング後にワイヤカッター(31)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ(5f)の2ndボンド部(5f2)と繋がっている太線ボンディングワイヤが太線ボンディングワイヤ(5f)の1stボンド部(5f1)から遠ざかる側に引張られる時に、ボンディングツール(30)がトロイダルコイル(2)から遠ざかる側(前側)に移動せしめられる。
その結果、請求項1に記載のパワーモジュール(40)によれば、太線ボンディングワイヤ(5f)の2ndボンディング後にワイヤカッター(31)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ(5f)の2ndボンド部(5f2)と繋がっている太線ボンディングワイヤが太線ボンディングワイヤ(5f)の1stボンド部(5f1)から遠ざかる側に引張られる時に、ボンディングツール(30)とトロイダルコイル(2)とが干渉してしまうおそれを排除することができる。
更に、請求項1に記載のパワーモジュール(40)では、縦型MOSFET(3a)のゲートとゲート抵抗(6a)の上面とを電気的に接続する細線ボンディングワイヤ(5g)の1stボンド部(5g1)が、トロイダルコイル(2)の左前側に位置するゲート抵抗(6a)の上面に配置されている。また、縦型MOSFET(3a)のゲートとゲート抵抗(6a)の上面とを電気的に接続する細線ボンディングワイヤ(5g)の2ndボンド部(5g2)が、その1stボンド部(5g1)およびトロイダルコイル(2)の前側に位置する縦型MOSFET(3a)のゲート上に配置されている。
そのため、請求項1に記載のパワーモジュール(40)では、細線ボンディングワイヤ(5g)の2ndボンディング後にワイヤカッター(31)によって部分的に切断された切断部を介して細線ボンディングワイヤ(5g)の2ndボンド部(5g2)と繋がっている細線ボンディングワイヤが細線ボンディングワイヤ(5g)の1stボンド部(5g1)から遠ざかる側に引張られる時に、ボンディングツール(30)がトロイダルコイル(2)から遠ざかる側(前側)に移動せしめられる。
その結果、請求項1に記載のパワーモジュール(40)によれば、細線ボンディングワイヤ(5g)の2ndボンディング後にワイヤカッター(31)によって部分的に切断された切断部を介して細線ボンディングワイヤ(5g)の2ndボンド部(5g2)と繋がっている細線ボンディングワイヤが細線ボンディングワイヤ(5g)の1stボンド部(5g1)から遠ざかる側に引張られる時に、ボンディングツール(30)とトロイダルコイル(2)とが干渉してしまうおそれを排除することができる。
以上のように、請求項1に記載のパワーモジュール(40)によれば、パワーモジュール(30)のワイヤボンディング工程中のボンディングワイヤ(5a,5b,5c,5d,5e,5f,5g)の切断時にボンディングツール(30)とトロイダルコイル(2)とが干渉するおそれを低減しつつ、パワーモジュール(40)全体を小型化することができる。
請求項2に記載のパワーモジュール(40)では、マイナス入力端子用導体パターン(1b4)とマイナス出力端子用導体パターン(1b5)との間を流れる電流値を検出するための電流センサ(7)を介してマイナス入力端子用導体パターン(1b4)とマイナス出力端子用導体パターン(1b5)とが電気的に接続されている。
そのため、請求項2に記載のパワーモジュール(40)によれば、パワーモジュール(40)の使用中にマイナス入力端子用導体パターン(1b4)とマイナス出力端子用導体パターン(1b5)との間を流れる電流値を把握することができる。
更に、請求項2に記載のパワーモジュール(40)では、縦型MOSFET(3a)のソースとマイナス出力端子用導体パターン(1b5)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5a)の1stボンド部(5a1)が、電流センサ(7)の右側に位置する縦型MOSFET(3a)のソース上に配置されている。また、縦型MOSFET(3a)のソースとマイナス出力端子用導体パターン(1b5)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5a)の2ndボンド部(5a2)が、マイナス出力端子用導体パターン(1b5)のうち、その1stボンド部(5a1)の真前に位置する部分上に配置されている。
そのため、請求項2に記載のパワーモジュール(40)では、太線ボンディングワイヤ(5a)の2ndボンディング後にワイヤカッター(31)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ(5a)の2ndボンド部(5a2)と繋がっている太線ボンディングワイヤが太線ボンディングワイヤ(5a)の1stボンド部(5a1)から遠ざかる側に引張られる時に、ボンディングツール(30)が太線ボンディングワイヤ(5a)の2ndボンド部(5a2)の真前側に移動せしめられる。
つまり、請求項2に記載のパワーモジュール(40)では、太線ボンディングワイヤ(5a)の2ndボンディング後にワイヤカッター(31)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ(5a)の2ndボンド部(5a2)と繋がっている太線ボンディングワイヤが太線ボンディングワイヤ(5a)の1stボンド部(5a1)から遠ざかる側に引張られる時に、ボンディングツール(30)と電流センサ(7)との間の左右方向の間隔が一定値に維持される。
その結果、請求項2に記載のパワーモジュール(40)によれば、太線ボンディングワイヤ(5a)の2ndボンディング後にワイヤカッター(31)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ(5a)の2ndボンド部(5a2)と繋がっている太線ボンディングワイヤが太線ボンディングワイヤ(5a)の1stボンド部(5a1)から遠ざかる側に引張られる時に、ボンディングツール(30)と電流センサ(7)とが干渉してしまうおそれを排除することができる。
また、請求項2に記載のパワーモジュール(40)では、中間導体パターン(1b6)とダイオード(4a)のアノードとを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5b)の1stボンド部(5b1)が、中間導体パターン(1b6)のうち、縦型MOSFET(3a)および電流センサ(7)よりも右側の部分上に配置されている。更に、中間導体パターン(1b6)とダイオード(4a)のアノードとを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5b)の2ndボンド部(5b2)が、その1stボンド部(5b1)の右側に位置するダイオード(4a)のアノード上に配置されている。
そのため、請求項2に記載のパワーモジュール(40)では、太線ボンディングワイヤ(5b)の2ndボンディング後にワイヤカッター(31)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ(5b)の2ndボンド部(5b2)と繋がっている太線ボンディングワイヤが太線ボンディングワイヤ(5b)の1stボンド部(5b1)から遠ざかる側に引張られる時に、ボンディングツール(30)が電流センサ(7)から遠ざかる側(右側)に移動せしめられる。
その結果、請求項2に記載のパワーモジュール(40)によれば、太線ボンディングワイヤ(5b)の2ndボンディング後にワイヤカッター(31)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ(5b)の2ndボンド部(5b2)と繋がっている太線ボンディングワイヤが太線ボンディングワイヤ(5b)の1stボンド部(5b1)から遠ざかる側に引張られる時に、ボンディングツール(30)と電流センサ(7)とが干渉してしまうおそれを排除することができる。
更に、請求項2に記載のパワーモジュール(40)では、プラス入力端子用外部導出端子(11)の下端部(11b)とプラス入力端子用導体パターン(1b1)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5c)の1stボンド部(5c1)が、電流センサ(7)の左後側に位置するプラス入力端子用外部導出端子(11)の下端部(11b)上に配置されている。また、プラス入力端子用外部導出端子(11)の下端部(11b)とプラス入力端子用導体パターン(1b1)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5c)の2ndボンド部(5c2)が、プラス入力端子用導体パターン(1b1)のうち、その1stボンド部(5c1)の真右に位置する部分上に配置されている。
そのため、請求項2に記載のパワーモジュール(40)では、太線ボンディングワイヤ(5c)の2ndボンディング後にワイヤカッター(31)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ(5c)の2ndボンド部(5c2)と繋がっている太線ボンディングワイヤが太線ボンディングワイヤ(5c)の1stボンド部(5c1)から遠ざかる側に引張られる時に、ボンディングツール(30)が太線ボンディングワイヤ(5c)の2ndボンド部(5c2)の真右側に移動せしめられる。
つまり、請求項2に記載のパワーモジュール(40)では、太線ボンディングワイヤ(5c)の2ndボンディング後にワイヤカッター(31)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ(5c)の2ndボンド部(5c2)と繋がっている太線ボンディングワイヤが太線ボンディングワイヤ(5c)の1stボンド部(5c1)から遠ざかる側に引張られる時に、ボンディングツール(30)と電流センサ(7)との間の前後方向の間隔が一定値に維持される。
その結果、請求項2に記載のパワーモジュール(40)によれば、太線ボンディングワイヤ(5c)の2ndボンディング後にワイヤカッター(31)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ(5c)の2ndボンド部(5c2)と繋がっている太線ボンディングワイヤが太線ボンディングワイヤ(5c)の1stボンド部(5c1)から遠ざかる側に引張られる時に、ボンディングツール(30)と電流センサ(7)とが干渉してしまうおそれを排除することができる。
また、請求項2に記載のパワーモジュール(40)では、マイナス入力端子用外部導出端子(12)の下端部(12b)とマイナス入力端子用導体パターン(1b4)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5d)の1stボンド部(5d1)が、電流センサ(7)の右後側に位置するマイナス入力端子用外部導出端子(12)の下端部(12b)上に配置されている。更に、マイナス入力端子用外部導出端子(12)の下端部(12b)とマイナス入力端子用導体パターン(1b4)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5d)の2ndボンド部(5d2)が、マイナス入力端子用導体パターン(1b4)のうち、その1stボンド部(5d1)よりも左前側であって、電流センサ(7)よりも左側の部分上に配置されている。
そのため、請求項2に記載のパワーモジュール(40)では、太線ボンディングワイヤ(5d)の2ndボンディング後にワイヤカッター(31)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ(5d)の2ndボンド部(5d2)と繋がっている太線ボンディングワイヤが太線ボンディングワイヤ(5d)の1stボンド部(5d1)から遠ざかる側に引張られる時に、ボンディングツール(30)が電流センサ(7)から遠ざかる側(左側)に移動せしめられる。
その結果、請求項2に記載のパワーモジュール(40)によれば、太線ボンディングワイヤ(5d)の2ndボンディング後にワイヤカッター(31)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ(5d)の2ndボンド部(5d2)と繋がっている太線ボンディングワイヤが太線ボンディングワイヤ(5d)の1stボンド部(5d1)から遠ざかる側に引張られる時に、ボンディングツール(30)と電流センサ(7)とが干渉してしまうおそれを排除することができる。
更に、請求項2に記載のパワーモジュール(40)では、プラス出力端子用外部導出端子(13)の下端部(13b)とプラス出力端子用導体パターン(1b7)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5e)の1stボンド部(5e1)が、電流センサ(7)の右後側に位置するプラス出力端子用外部導出端子(13)の下端部(13b)上に配置されている。また、プラス出力端子用外部導出端子(13)の下端部(13b)とプラス出力端子用導体パターン(1b7)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5e)の2ndボンド部(5e2)が、プラス出力端子用導体パターン(1b7)のうち、その1stボンド部(5e1)よりも右前側の部分上に配置されている。
そのため、請求項2に記載のパワーモジュール(40)では、太線ボンディングワイヤ(5e)の2ndボンディング後にワイヤカッター(31)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ(5e)の2ndボンド部(5e2)と繋がっている太線ボンディングワイヤが太線ボンディングワイヤ(5e)の1stボンド部(5e1)から遠ざかる側に引張られる時に、ボンディングツール(30)が電流センサ(7)から遠ざかる側(右側)に移動せしめられる。
その結果、請求項2に記載のパワーモジュール(40)によれば、太線ボンディングワイヤ(5e)の2ndボンディング後にワイヤカッター(31)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ(5e)の2ndボンド部(5e2)と繋がっている太線ボンディングワイヤが太線ボンディングワイヤ(5e)の1stボンド部(5e1)から遠ざかる側に引張られる時に、ボンディングツール(30)と電流センサ(7)とが干渉してしまうおそれを排除することができる。
また、請求項2に記載のパワーモジュール(40)では、マイナス出力端子用外部導出端子(14)の下端部(14b)とマイナス出力端子用導体パターン(1b5)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5f)の1stボンド部(5f1)が、電流センサ(7)の右後側に位置するマイナス出力端子用外部導出端子(14)の下端部(14b)上に配置されている。更に、マイナス出力端子用外部導出端子(14)の下端部(14b)とマイナス出力端子用導体パターン(1b5)とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ(5f)の2ndボンド部(5f2)が、マイナス出力端子用導体パターン(1b5)のうち、その1stボンド部(5f1)および電流センサ(7)よりも前側の部分上に配置されている。
そのため、請求項2に記載のパワーモジュール(40)では、太線ボンディングワイヤ(5f)の2ndボンディング後にワイヤカッター(31)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ(5f)の2ndボンド部(5f2)と繋がっている太線ボンディングワイヤが太線ボンディングワイヤ(5f)の1stボンド部(5f1)から遠ざかる側に引張られる時に、ボンディングツール(30)が電流センサ(7)から遠ざかる側(前側)に移動せしめられる。
その結果、請求項2に記載のパワーモジュール(40)によれば、太線ボンディングワイヤ(5f)の2ndボンディング後にワイヤカッター(31)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ(5f)の2ndボンド部(5f2)と繋がっている太線ボンディングワイヤが太線ボンディングワイヤ(5f)の1stボンド部(5f1)から遠ざかる側に引張られる時に、ボンディングツール(30)と電流センサ(7)とが干渉してしまうおそれを排除することができる。
更に、請求項2に記載のパワーモジュール(40)では、縦型MOSFET(3a)のゲートとゲート抵抗(6a)の上面とを電気的に接続する細線ボンディングワイヤ(5g)の1stボンド部(5g1)が、電流センサ(7)の右後側に位置するゲート抵抗(6a)の上面に配置されている。また、縦型MOSFET(3a)のゲートとゲート抵抗(6a)の上面とを電気的に接続する細線ボンディングワイヤ(5g)の2ndボンド部(5g2)が、その1stボンド部(5g1)の右前側に位置する縦型MOSFET(3a)のゲート上に配置されている。
そのため、請求項2に記載のパワーモジュール(40)では、細線ボンディングワイヤ(5g)の2ndボンディング後にワイヤカッター(31)によって部分的に切断された切断部を介して細線ボンディングワイヤ(5g)の2ndボンド部(5g2)と繋がっている細線ボンディングワイヤが細線ボンディングワイヤ(5g)の1stボンド部(5g1)から遠ざかる側に引張られる時に、ボンディングツール(30)が電流センサ(7)から遠ざかる側(右側)に移動せしめられる。
その結果、請求項2に記載のパワーモジュール(40)によれば、細線ボンディングワイヤ(5g)の2ndボンディング後にワイヤカッター(31)によって部分的に切断された切断部を介して細線ボンディングワイヤ(5g)の2ndボンド部(5g2)と繋がっている細線ボンディングワイヤが細線ボンディングワイヤ(5g)の1stボンド部(5g1)から遠ざかる側に引張られる時に、ボンディングツール(30)と電流センサ(7)とが干渉してしまうおそれを排除することができる。
請求項3に記載のパワーモジュール(40)では、トロイダルコイル(2)の巻線の一端(2b1)と概略相補形状の穴(1b1a)が、プラス入力端子用導体パターン(1b1)に形成されている。また、トロイダルコイル(2)の巻線の他端(2b2)と概略相補形状の穴(1b6a)が、中間導体パターン(1b6)に形成されている。
更に、請求項3に記載のパワーモジュール(40)では、トロイダルコイル(2)の巻線の一端(2b1)がプラス入力端子用導体パターン(1b1)の穴(1b1a)に挿入されると共に、トロイダルコイル(2)の巻線の他端(2b2)が中間導体パターン(1b6)の穴(1b6a)に挿入されている。
つまり、請求項3に記載のパワーモジュール(40)では、トロイダルコイル(2)の巻線の一端(2b1)の端面とプラス入力端子用導体パターン(1b1)の上面との間が接合されるのではなく、トロイダルコイル(2)の巻線の一端(2b1)の外周面とプラス入力端子用導体パターン(1b1)の穴(1b1a)の内周面との間が接合される。
そのため、請求項3に記載のパワーモジュール(40)によれば、トロイダルコイル(2)の巻線の一端(2b1)の端面とプラス入力端子用導体パターン(1b1)の上面との間が接合される場合よりも、トロイダルコイル(2)の巻線の一端(2b1)とプラス入力端子用導体パターン(1b1)との接合強度を向上させることができる。
同様に、請求項3に記載のパワーモジュール(40)では、トロイダルコイル(2)の巻線の他端(2b2)の端面と中間導体パターン(1b6)の上面との間が接合されるのではなく、トロイダルコイル(2)の巻線の他端(2b2)の外周面と中間導体パターン(1b6)の穴(1b6a)の内周面との間が接合される。
そのため、請求項3に記載のパワーモジュール(40)によれば、トロイダルコイル(2)の巻線の他端(2b2)の端面と中間導体パターン(1b6)の上面との間が接合される場合よりも、トロイダルコイル(2)の巻線の他端(2b2)と中間導体パターン(1b6)との接合強度を向上させることができる。
請求項4に記載のパワーモジュール(40)では、トロイダルコイル(2)の巻線の一端(2b1)および/またはトロイダルコイル(2)の巻線の他端(2b2)にリング状のカラー部材(8)が装着されている。更に、カラー部材(8)の底面と、プラス入力端子用導体パターン(1b1)および/または中間導体パターン(1b6)の上面との間が接合されている。
そのため、請求項4に記載のパワーモジュール(40)によれば、カラー部材(8)が設けられていない場合よりも、トロイダルコイル(2)の巻線の一端(2b1)とプラス入力端子用導体パターン(1b1)との接合強度および/またはトロイダルコイル(2)の巻線の他端(2b2)と中間導体パターン(1b6)との接合強度を向上させることができる。
請求項5に記載のパワーモジュール(40)では、外囲ケース(10)の内側にゲル材料(15)が充填されている。そのため、請求項5に記載のパワーモジュール(40)によれば、外囲ケース(10)の内側にゲル材料(15)が充填されていない場合よりも、トロイダルコイル(2)の巻線の一端(2b1)とプラス入力端子用導体パターン(1b1)との接合強度およびトロイダルコイル(2)の巻線の他端(2b2)と中間導体パターン(1b6)との接合強度を向上させることができる。
詳細には、請求項5に記載のパワーモジュール(40)では、トロイダルコイル(2)の巻線がコアの周りに巻回されている巻回部(2a)よりも浅い深さまで、外囲ケース(10)の内側にゲル材料(15)が充填されている。つまり、請求項5に記載のパワーモジュール(40)では、トロイダルコイル(2)の巻回部(2a)がゲル材料(15)内に浸漬されていない。
そのため、請求項5に記載のパワーモジュール(40)によれば、トロイダルコイル(2)の巻回部(2a)がゲル材料(15)内に浸漬されるのに伴って、トロイダルコイル(2)のコイル特性に悪影響が生じてしまうおそれを排除することができる。
請求項6に記載のパワーモジュール(40)の製造方法では、トロイダルコイル(2)の巻回部(2a)の外周面と嵌合する環状部(21a)と、環状部(21a)から左側に延びている左脚部(21b)と、環状部(21a)から右側に延びている右脚部(21c)とを有するトロイダルコイル把持冶具(21)によってトロイダルコイル(2)が把持される。
次いで、請求項6に記載のパワーモジュール(40)の製造方法では、トロイダルコイル把持冶具(21)の左脚部(21b)の左端部と枠体冶具(20)の左側壁(20c)の上面とが嵌合せしめられ、かつ、トロイダルコイル把持冶具(21)の右脚部(21c)の右端部と枠体冶具(20)の右側壁(20d)の上面とが嵌合せしめられる。
次いで、請求項6に記載のパワーモジュール(40)の製造方法では、基板(1)の前側面および上面と枠体冶具(20)の前側壁(20a)とが嵌合し、基板(1)の後側面および上面と枠体冶具(20)の後側壁(20b)とが嵌合し、基板(1)の左側面および上面と枠体冶具(20)の左側壁(20c)とが嵌合し、基板(1)の右側面および上面と枠体冶具(20)の右側壁(20d)とが嵌合するように、枠体冶具(20)が基板(1)上に載置され、その状態で、トロイダルコイル(2)の巻線の一端(2b1)とプラス入力端子用導体パターン(1b1)とが接合されると共に、トロイダルコイル(2)の巻線の他端(2b2)と中間導体パターン(1b6)とが接合される。
そのため、請求項6に記載のパワーモジュール(40)の製造方法によれば、トロイダルコイル(2)の巻線の一端(2b1)とプラス入力端子用導体パターン(1b1)との接合、および、トロイダルコイル(2)の巻線の他端(2b2)と中間導体パターン(1b6)との接合が実行される工程中に、トロイダルコイル(2)が倒れてしまったり、トロイダルコイル(2)の巻線の一端(2b1)がプラス入力端子用導体パターン(1b1)に対してずれてしまったり、トロイダルコイル(2)の巻線の他端(2b2)が中間導体パターン(1b6)に対してずれてしまったりするおそれを低減することができる。
以下、本発明のパワーモジュールの第1の実施形態について説明する。図1〜図15は第1の実施形態のパワーモジュール40の製造工程を説明するための図である。
第1の実施形態のパワーモジュール40の製造時には、まず最初に、図1に示すように、例えばDBC基板(Direct Bonding Copper Substrate)などのような基板1が準備される。図1(A)は基板1の平面図、図1(B)は基板1の右側面図、図1(C)は基板1の正面図、図1(D)は図1(A)のA−A線に沿った断面図である。
第1の実施形態のパワーモジュール40では、図1(A)および図1(D)に示すように、基板1の上面の左後側部分にプラス入力端子用導体パターン1b1が形成されている。また、図1(A)および図1(B)に示すように、基板1の上面の右後側部分にプラス出力端子用導体パターン1b7が形成されている。更に、図1(A)および図1(C)に示すように、基板1の上面の左前側部分にマイナス入力端子用導体パターン1b4が形成されている。
また、第1の実施形態のパワーモジュール40では、図1(A)、図1(B)および図1(C)に示すように、基板1の上面の右前側部分にマイナス出力端子用導体パターン1b5が形成されている。更に、図1(A)および図1(D)に示すように、基板1の上面の後側部分であって、プラス入力端子用導体パターン1b1とプラス出力端子用導体パターン1b7との間に中間導体パターン1b6が形成されている。また、図1(A)に示すように、基板1の上面のプラス入力端子用導体パターン1b1とマイナス入力端子用導体パターン1b4との間に、ゲート信号端子用導体パターン1b2と、ソース端子用導体パターン1b3とが形成されている。図1において、1aはセラミック基板を示しており、1cはセラミック基板1aの下面に形成された導体パターンを示している。
次いで、第1の実施形態のパワーモジュール40の製造時には、図2に示すように、例えば半田などのような接合材によって、基板1のプラス入力端子用導体パターン1b1および中間導体パターン1b6に対してトロイダルコイル2が接合され、基板1の中間導体パターン1b6に対して縦型パワーMOSFET3aが接合され、基板1のプラス出力端子用導体パターン1b7に対してダイオード4aが接合され、基板1のマイナス入力端子用導体パターン1b4およびマイナス出力端子用導体パターン1b5に対してマイナス入力端子用導体パターン1b4とマイナス出力端子用導体パターン1b5との間を流れる電流値を検出するための電流センサ7が接合される。図2(A)は基板1、トロイダルコイル2、縦型MOSFET3a、ダイオード4a、ゲート抵抗6aおよび電流センサ7からなる組立体の平面図、図2(B)はその組立体の右側面図、図2(C)は図2(A)のB−B線に沿った断面図である。
第1の実施形態のパワーモジュール40では、トロイダルコイル2(図2参照)の巻線の一端2b1(図2(C)参照)と概略相補形状の穴1b1a(図1(A)、図1(D)および図2(C)参照)が、プラス入力端子用導体パターン1b1(図1および図2参照)に形成されている。また、トロイダルコイル2の巻線の他端2b2(図2(C)参照)と概略相補形状の穴1b6a(図1(A)、図1(D)および図2(C)参照)が、中間導体パターン1b6(図1および図2)に形成されている。
更に、第1の実施形態のパワーモジュール40では、図1(D)および図2(C)に示すように、トロイダルコイル2の巻線の一端2b1がプラス入力端子用導体パターン1b1の穴1b1aに挿入されると共に、トロイダルコイル2の巻線の他端2b2が中間導体パターン1b6の穴1b6aに挿入されている。
つまり、第1の実施形態のパワーモジュール40では、トロイダルコイル2の巻線の一端2b1の端面(下面)とプラス入力端子用導体パターン1b1の上面との間が例えば半田などのような接合材によって接合されるのではなく、図2(C)に示すように、トロイダルコイル2の巻線の一端2b1の外周面とプラス入力端子用導体パターン1b1の穴1b1aの内周面との間が例えば半田などのような接合材によって接合される。
そのため、第1の実施形態のパワーモジュール40によれば、トロイダルコイル2の巻線の一端2b1の端面(下面)とプラス入力端子用導体パターン1b1の上面との間が例えば半田などのような接合材によって接合される場合よりも、トロイダルコイル2の巻線の一端2b1とプラス入力端子用導体パターン1b1との接合強度を向上させることができる。
同様に、第1の実施形態のパワーモジュール40では、トロイダルコイル2の巻線の他端2b2の端面(下面)と中間導体パターン1b6の上面との間が例えば半田などのような接合材によって接合されるのではなく、図2(C)に示すように、トロイダルコイル2の巻線の他端2b2の外周面と中間導体パターン1b6の穴1b6aの内周面との間が例えば半田などのような接合材によって接合される。
そのため、第1の実施形態のパワーモジュール40によれば、トロイダルコイル2の巻線の他端2b2の端面(下面)と中間導体パターン1b6の上面との間が例えば半田などのような接合材によって接合される場合よりも、トロイダルコイル2の巻線の他端2b2と中間導体パターン1b6との接合強度を向上させることができる。
詳細には、第1の実施形態のパワーモジュール40の製造時には、図2に示すように、例えば半田などのような接合材によって基板1のプラス入力端子用導体パターン1b1および中間導体パターン1b6に対してトロイダルコイル2を接合する場合に、図3に示すような枠体冶具20およびトロイダルコイル把持冶具21が用いられる。図3(A)はトロイダルコイル2の巻回部2aの外周面を把持しているトロイダルコイル把持冶具21が枠体冶具20に係止されている状態を示した平面図である。図3(B)は図3(A)のC−C線に沿った断面図、図3(C)は図3(A)のD−D線に沿った断面図である。図3(D)は枠体冶具20の下端部とセラミック基板1aの上面の外縁部とが嵌合せしめられた状態を示した平面図である。
第1の実施形態のパワーモジュール40の製造時には、図3(A)、図3(B)および図3(C)に示すように、トロイダルコイル2の巻回部2aの外周面と嵌合する環状部21aと、環状部21aから左側に延びている左脚部21bと、環状部21aから右側に延びている右脚部21cとを有するトロイダルコイル把持冶具21によって、トロイダルコイル2が把持される。
次いで、第1の実施形態のパワーモジュール40の製造時には、図3(A)および図3(C)に示すように、トロイダルコイル把持冶具21の左脚部21bの左端部と枠体冶具20の左側壁20cの上面とが嵌合せしめられ、かつ、トロイダルコイル把持冶具21の右脚部21cの右端部と枠体冶具20の右側壁20dの上面とが嵌合せしめられる。
次いで、第1の実施形態のパワーモジュール40の製造時には、図3(D)に示すように、基板1(図2参照)のセラミック基板1aの前側面および上面と枠体冶具20の前側壁20aの下端部とが嵌合し、基板1のセラミック基板1aの後側面および上面と枠体冶具20の後側壁20bの下端部とが嵌合し、基板1のセラミック基板1aの左側面および上面と枠体冶具20の左側壁20cの下端部とが嵌合し、基板1のセラミック基板1aの右側面および上面と枠体冶具20の右側壁20dの下端部とが嵌合するように、枠体冶具20が基板1上に載置され、その状態で、図2(C)に示すように、トロイダルコイル2の巻線の一端2b1とプラス入力端子用導体パターン1b1とが例えば半田などのような接合材によって接合されると共に、トロイダルコイル2の巻線の他端2b2と中間導体パターン1b6とが例えば半田などのような接合材によって接合される。
そのため、第1の実施形態のパワーモジュール40によれば、トロイダルコイル2の巻線の一端2b1とプラス入力端子用導体パターン1b1との接合、および、トロイダルコイル2の巻線の他端2b2と中間導体パターン1b6との接合が実行される工程中に、トロイダルコイル2が倒れてしまったり、トロイダルコイル2の巻線の一端2b1がプラス入力端子用導体パターン1b1に対してずれてしまったり、トロイダルコイル2の巻線の他端2b2が中間導体パターン1b6に対してずれてしまったりするおそれを低減することができる。
また、第1の実施形態のパワーモジュール40では、図3(C)に示すように、トロイダルコイル2の巻線の一端2b1およびトロイダルコイル2の巻線の他端2b2にリング状のカラー部材8が装着されている。更に、図2(C)に示すように、カラー部材8の底面とプラス入力端子用導体パターン1b1の上面との間が、例えば半田などのような接合材によって接合されている。また、カラー部材8の底面と中間導体パターン1b6の上面との間が、例えば半田などのような接合材によって接合されている。
そのため、第1の実施形態のパワーモジュール40によれば、カラー部材8が設けられていない場合よりも、トロイダルコイル2の巻線の一端2b1とプラス入力端子用導体パターン1b1との接合強度およびトロイダルコイル2の巻線の他端2b2と中間導体パターン1b6との接合強度を向上させることができる。
第1の実施形態のパワーモジュール40では、図2(C)に示すように、2個のカラー部材8が用いられているが、第2の実施形態のパワーモジュール40では、代わりに、いずれか一方のみのカラー部材8を用いたり、カラー部材8を省略したりすることも可能である。
第1の実施形態のパワーモジュール40の製造時には、図2に示す段階で、トロイダルコイル2の巻線の一端2b1とプラス入力端子用導体パターン1b1とが電気的に接続されている。また、トロイダルコイル2の巻線の他端2b2と中間導体パターン1b6とが電気的に接続されている。
また、第1の実施形態のパワーモジュール40の製造時には、図2に示す段階で、中間導体パターン1b6上のうち、トロイダルコイル2よりも前側(図2(A)の下側)の部分に縦型MOSFET3aを搭載することによって、縦型MOSFET3aのドレインと中間導体パターン1b6とが電気的に接続されている。更に、ダイオード4aをプラス出力端子用導体パターン1b7上に搭載することによって、ダイオード4aのカソードとプラス出力端子用導体パターン1b7とが電気的に接続されている。また、トロイダルコイル2の左前側(図2(A)の左下側)に位置するゲート信号端子用導体パターン1b2上にゲート抵抗6aを搭載することによって、ゲート抵抗6aの下面とゲート信号端子用導体パターン1b2とが電気的に接続されている。
次いで、第1の実施形態のパワーモジュール40の製造時には、図4に示すように、例えば半田などのような接合材によって、基板1の導体パターン1cと、例えばCu、Alなどのような高熱伝導性材料によって形成された放熱板9とが接合される。この接合時に、トロイダルコイル2の巻線の一端2b1とプラス入力端子用導体パターン1b1とが完全に接合しておらず、トロイダルコイル2の巻線の他端2b2と中間導体パターン1b6とが完全に接合していない場合には、図3に示す枠体冶具20およびトロイダルコイル把持冶具21が継続して使用される。図4(A)は基板1、トロイダルコイル2、縦型MOSFET3a、ダイオード4a、ゲート抵抗6a、電流センサ7および放熱板9からなる組立体の平面図、図4(B)はその組立体の右側面図である。
次いで、第1の実施形態のパワーモジュール40の製造時には、図5に示すように、基板1の周りに外囲ケース10が配置される。詳細には、放熱板9の前側面および上面と外囲ケース10の前側壁10aの下端部とが嵌合し、放熱板9の後側面および上面と外囲ケース10の後側壁10bの下端部とが嵌合し、放熱板9の左側面および上面と外囲ケース10の左側壁10cの下端部とが嵌合し、放熱板9の右側面および上面と外囲ケース10の右側壁10dの下端部とが嵌合するように、外囲ケース10が放熱板9上に載置され、例えば接着剤などのような接合材によって外囲ケース10と放熱板9とが接合される。図5(A)は基板1、トロイダルコイル2、縦型MOSFET3a、ダイオード4a、ゲート抵抗6a、電流センサ7、放熱板9および外囲ケース10からなる組立体の平面図、図5(B)はその組立体の概略的な部分断面右側面図である。
第1の実施形態のパワーモジュール40では、図5(A)に示すように、外囲ケース10にインサート成形されたプラス入力端子用外部導出端子11の下端部11bが、外囲ケース10の左側壁10cから外囲ケース10の内側に露出せしめられている。更に、外囲ケース10にインサート成形されたマイナス入力端子用外部導出端子12の下端部12bが、外囲ケース10の後側壁10bのうち、トロイダルコイル2よりも左側の部分から外囲ケース10の内側に露出せしめられている。
また、第1の実施形態のパワーモジュール40では、図5(A)および図5(B)に示すように、外囲ケース10にインサート成形されたプラス出力端子用外部導出端子13の下端部13bが、外囲ケース10の後側壁10bのうち、トロイダルコイル2よりも右側の部分から外囲ケース10の内側に露出せしめられている。更に、図5(A)に示すように、外囲ケース10にインサート成形されたマイナス出力端子用外部導出端子14の下端部14bが、外囲ケース10の右側壁10dから外囲ケース10の内側に露出せしめられている。
図5において、11aはプラス入力端子用外部導出端子11の上端部を示している。12aはマイナス入力端子用外部導出端子12の上端部を示している。13aはプラス出力端子用外部導出端子13の上端部を示している。14aはマイナス出力端子用外部導出端子14の上端部を示している。
次いで、第1の実施形態のパワーモジュール40の製造時には、図6に示すように、縦型MOSFET3aのソースとマイナス出力端子用導体パターン1b5とを電気的に接続するワイヤボンディングが行われる。図6(A)は基板1、トロイダルコイル2、縦型MOSFET3a、ダイオード4a、ゲート抵抗6a、電流センサ7、放熱板9、外囲ケース10および太線ボンディングワイヤ5aからなる組立体の平面図、図6(B)はその組立体の概略的な部分断面右側面図である。図7はワイヤボンディング工程を説明するための概略的な部分断面左側面図である。
第1の実施形態のパワーモジュール40では、太線ボンディングワイヤ5aのワイヤボンディングが行われる時に、まず最初に、図6および図7に示すように、縦型MOSFET3aのソースとマイナス出力端子用導体パターン1b5とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ5aの1stボンド部5a1が、ボンディングツール30の下端部によって把持され、次いで、トロイダルコイル2の前側(図6(A)の下側)に位置する縦型MOSFET3aのソース上に配置され、超音波振動によって太線ボンディングワイヤ5aの1stボンド部5a1と縦型MOSFET3aのソースとが接合される。
次いで、図6および図7に示すように、太線ボンディングワイヤ5aの2ndボンド部5a2が、ボンディングツール30の下端部によって把持され、次いで、マイナス出力端子用導体パターン1b5のうち、その1stボンド部5a1の真前側(図6(A)の真下側)の部分上に配置され、超音波振動によって太線ボンディングワイヤ5aの2ndボンド部5a2とマイナス出力端子用導体パターン1b5とが接合される。
また、図7に示すように、ワイヤカッター31によって太線ボンディングワイヤ5a,5bが部分的に切断され、切断部5abが形成される。次いで、太線ボンディングワイヤ5bの1stボンド部5b1が、ボンディングツール30の下端部によって把持され、次いで、図7に白抜き矢印で示すように、太線ボンディングワイヤ5bが太線ボンディングワイヤ5aの1stボンド部5a1から遠ざかる側(図6(A)の真下側、図7の右側)に引張られ、その結果、太線ボンディングワイヤ5a,5bが切断部5abの位置で完全に切断される。
つまり、第1の実施形態のパワーモジュール40では、図6および図7に示すように、太線ボンディングワイヤ5aの2ndボンディング後にワイヤカッター31によって部分的に切断された切断部5abを介して太線ボンディングワイヤ5aの2ndボンド部5a2と繋がっている太線ボンディングワイヤ5bが太線ボンディングワイヤ5aの1stボンド部5a1から遠ざかる側(図6(A)の真下側、図7の右側)に引張られる時に、ボンディングツール30がトロイダルコイル2から遠ざかる側(図6(A)の真下側)に移動せしめられる。
そのため、第1の実施形態のパワーモジュール40によれば、太線ボンディングワイヤ5aの2ndボンディング後にワイヤカッター31によって部分的に切断された切断部5abを介して太線ボンディングワイヤ5aの2ndボンド部5a2と繋がっている太線ボンディングワイヤ5bが太線ボンディングワイヤ5aの1stボンド部5a1から遠ざかる側に引張られる時に、ボンディングツール30とトロイダルコイル2とが干渉してしまうおそれを排除することができる。
詳細には、第1の実施形態のパワーモジュール40では、図6および図7に示すように、太線ボンディングワイヤ5aの2ndボンディング後にワイヤカッター31によって部分的に切断された切断部5abを介して太線ボンディングワイヤ5aの2ndボンド部5a2と繋がっている太線ボンディングワイヤ5bが太線ボンディングワイヤ5aの1stボンド部5a1から遠ざかる側(図6(A)の真下側、図7の右側)に引張られる時に、ボンディングツール30と電流センサ7との間の左右方向の間隔が一定値に維持される。
そのため、第1の実施形態のパワーモジュール40によれば、太線ボンディングワイヤ5aの2ndボンディング後にワイヤカッター31によって部分的に切断された切断部5abを介して太線ボンディングワイヤ5aの2ndボンド部5a2と繋がっている太線ボンディングワイヤ5bが太線ボンディングワイヤ5aの1stボンド部5a1から遠ざかる側に引張られる時に、ボンディングツール30と電流センサ7とが干渉してしまうおそれを排除することができる。
次いで、第1の実施形態のパワーモジュール40の製造時には、図8に示すように、中間導体パターン1b6とダイオード4aのアノードとを電気的に接続するワイヤボンディングが行われる。図8(A)は基板1、トロイダルコイル2、縦型MOSFET3a、ダイオード4a、ゲート抵抗6a、電流センサ7、放熱板9、外囲ケース10および太線ボンディングワイヤ5a,5bからなる組立体の平面図、図8(B)はその組立体の概略的な部分断面右側面図である。
第1の実施形態のパワーモジュール40では、太線ボンディングワイヤ5bのワイヤボンディングが行われる時に、まず最初に、図8に示すように、中間導体パターン1b6とダイオード4aのアノードとを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ5bの1stボンド部5b1が、ボンディングツール30(図7参照)の下端部によって把持され、中間導体パターン1b6のうち、縦型MOSFET3aよりも右側(図8(A)の右側)であって、トロイダルコイル2よりも右前側(図8(A)の右下側)の部分上に配置され、超音波振動によって太線ボンディングワイヤ5bの1stボンド部5b1と中間導体パターン1b6とが接合される。
次いで、図8に示すように、太線ボンディングワイヤ5bの2ndボンド部5b2が、ボンディングツール30(図7参照)の下端部によって把持され、次いで、その1stボンド部5b1の右側(図8(A)の右側)に位置するダイオード4aのアノード上に配置され、超音波振動によって太線ボンディングワイヤ5bの2ndボンド部5b2とダイオード4aのアノードとが接合される。
また、図7に示す例と同様に、ワイヤカッター31(図7参照)によって太線ボンディングワイヤ5b,5c(図9参照)が部分的に切断され、切断部が形成される。次いで、太線ボンディングワイヤ5cの1stボンド部5c1(図9参照)が、ボンディングツール30(図7参照)の下端部によって把持され、次いで、太線ボンディングワイヤ5cが太線ボンディングワイヤ5bの1stボンド部5b1から遠ざかる側(図8(A)の右側)に引張られ、その結果、太線ボンディングワイヤ5b,5cが切断部の位置で完全に切断される。
つまり、第1の実施形態のパワーモジュール40では、図8に示すように、太線ボンディングワイヤ5bの2ndボンディング後にワイヤカッター31(図7参照)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ5bの2ndボンド部5b2と繋がっている太線ボンディングワイヤ5cが太線ボンディングワイヤ5bの1stボンド部5b1から遠ざかる側(図8(A)の右側)に引張られる時に、ボンディングツール30(図7参照)がトロイダルコイル2から遠ざかる側(図8(A)の右側)に移動せしめられる。
そのため、第1の実施形態のパワーモジュール40によれば、太線ボンディングワイヤ5bの2ndボンディング後にワイヤカッター31によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ5bの2ndボンド部5b2と繋がっている太線ボンディングワイヤ5cが太線ボンディングワイヤ5bの1stボンド部5b1から遠ざかる側(図8(A)の右側)に引張られる時に、ボンディングツール30とトロイダルコイル2とが干渉してしまうおそれを排除することができる。
詳細には、第1の実施形態のパワーモジュール40では、図8に示すように、太線ボンディングワイヤ5bの2ndボンディング後にワイヤカッター31(図7参照)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ5bの2ndボンド部5b2と繋がっている太線ボンディングワイヤ5cが太線ボンディングワイヤ5bの1stボンド部5b1から遠ざかる側(図8(A)の右側)に引張られる時に、ボンディングツール30(図7参照)が電流センサ7から遠ざかる側(図8(A)の右側)に移動せしめられる。
そのため、第1の実施形態のパワーモジュール40によれば、太線ボンディングワイヤ5bの2ndボンディング後にワイヤカッター31によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ5bの2ndボンド部5b2と繋がっている太線ボンディングワイヤ5cが太線ボンディングワイヤ5bの1stボンド部5b1から遠ざかる側(図8(A)の右側)に引張られる時に、ボンディングツール30と電流センサ7とが干渉してしまうおそれを排除することができる。
次いで、第1の実施形態のパワーモジュール40の製造時には、図9に示すように、プラス入力端子用外部導出端子11の下端部11bとプラス入力端子用導体パターン1b1とを電気的に接続するワイヤボンディングが行われる。図9(A)は基板1、トロイダルコイル2、縦型MOSFET3a、ダイオード4a、ゲート抵抗6a、電流センサ7、放熱板9、外囲ケース10および太線ボンディングワイヤ5a,5b,5cからなる組立体の平面図、図9(B)はその組立体の概略的な部分断面右側面図である。
第1の実施形態のパワーモジュール40では、太線ボンディングワイヤ5cのワイヤボンディングが行われる時に、まず最初に、図9に示すように、プラス入力端子用外部導出端子11の下端部11bとプラス入力端子用導体パターン1b1とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ5cの1stボンド部5c1が、ボンディングツール30(図7参照)の下端部によって把持され、プラス入力端子用外部導出端子11の下端部11b上に配置され、超音波振動によって太線ボンディングワイヤ5cの1stボンド部5c1とプラス入力端子用外部導出端子11の下端部11bとが接合される。
次いで、図9に示すように、太線ボンディングワイヤ5cの2ndボンド部5c2が、ボンディングツール30(図7参照)の下端部によって把持され、次いで、プラス入力端子用導体パターン1b1のうち、その1stボンド部5c1よりも右側(図9(A)の右側)であって、トロイダルコイル2よりも左側(図9(A)の左側)の部分上に配置され、超音波振動によって太線ボンディングワイヤ5cの2ndボンド部5c2とプラス入力端子用導体パターン1b1とが接合される。
また、図7に示す例と同様に、ワイヤカッター31(図7参照)によって太線ボンディングワイヤ5c,5d(図10参照)が部分的に切断され、切断部が形成される。次いで、太線ボンディングワイヤ5dの1stボンド部5d1(図10参照)が、ボンディングツール30(図7参照)の下端部によって把持され、次いで、太線ボンディングワイヤ5dが太線ボンディングワイヤ5cの1stボンド部5c1から遠ざかる側(図9(A)の右側)に引張られ、その結果、太線ボンディングワイヤ5c,5dが切断部の位置で完全に切断される。
つまり、第1の実施形態のパワーモジュール40では、図9に示すように、太線ボンディングワイヤ5cの2ndボンディング後にワイヤカッター31(図7参照)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ5cの2ndボンド部5c2と繋がっている太線ボンディングワイヤ5dが太線ボンディングワイヤ5cの1stボンド部5c1から遠ざかる側(図9(A)の右側)に引張られる時に、ボンディングツール30(図7参照)がトロイダルコイル2に近づく側(図9(A)の右側)に移動せしめられる。
この点に鑑み、第1の実施形態のパワーモジュール40では、図9に示すように、太線ボンディングワイヤ5cの2ndボンディング後にワイヤカッター31(図7参照)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ5cの2ndボンド部5c2と繋がっている太線ボンディングワイヤ5d(図10参照)が太線ボンディングワイヤ5cの1stボンド部5c1から遠ざかる側(図9(A)の右側)に引張られて太線ボンディングワイヤ5cの2ndボンド部5c2から完全に切断される時に必要なボンディングツール30(図7参照)用の逃げスペース5c3が、太線ボンディングワイヤ5cの2ndボンド部5c2とトロイダルコイル2との間に配置されている。
そのため、第1の実施形態のパワーモジュール40によれば、太線ボンディングワイヤ5cの2ndボンディング後にワイヤカッター31によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ5cの2ndボンド部5c2と繋がっている太線ボンディングワイヤ5dが太線ボンディングワイヤ5cの1stボンド部5c1から遠ざかる側(図9(A)の右側)に引張られる時に、ボンディングツール30とトロイダルコイル2とが干渉してしまうおそれを低減することができる。
詳細には、第1の実施形態のパワーモジュール40では、図9に示すように、太線ボンディングワイヤ5cの2ndボンディング後にワイヤカッター31(図7参照)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ5cの2ndボンド部5c2と繋がっている太線ボンディングワイヤ5dが太線ボンディングワイヤ5cの1stボンド部5c1から遠ざかる側(図9(A)の真右側)に引張られる時に、ボンディングツール30(図7参照)と電流センサ7との間の前後方向(図9(A)の上下方向)の間隔が一定値に維持される。
そのため、第1の実施形態のパワーモジュール40によれば、太線ボンディングワイヤ5cの2ndボンディング後にワイヤカッター31によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ5cの2ndボンド部5c2と繋がっている太線ボンディングワイヤ5dが太線ボンディングワイヤ5cの1stボンド部5c1から遠ざかる側(図9(A)の真右側)に引張られる時に、ボンディングツール30と電流センサ7とが干渉してしまうおそれを排除することができる。
次いで、第1の実施形態のパワーモジュール40の製造時には、図10に示すように、マイナス入力端子用外部導出端子12の下端部12bとマイナス入力端子用導体パターン1b4とを電気的に接続するワイヤボンディングが行われる。図10(A)は基板1、トロイダルコイル2、縦型MOSFET3a、ダイオード4a、ゲート抵抗6a、電流センサ7、放熱板9、外囲ケース10および太線ボンディングワイヤ5a,5b,5c,5dからなる組立体の平面図、図10(B)はその組立体の概略的な部分断面右側面図である。
第1の実施形態のパワーモジュール40では、太線ボンディングワイヤ5dのワイヤボンディングが行われる時に、まず最初に、図10に示すように、マイナス入力端子用外部導出端子12の下端部12bとマイナス入力端子用導体パターン1b4とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ5dの1stボンド部5d1が、ボンディングツール30(図7参照)の下端部によって把持され、トロイダルコイル2の後側(図10(A)の上側)に位置するマイナス入力端子用外部導出端子12の下端部12b上に配置され、超音波振動によって太線ボンディングワイヤ5dの1stボンド部5d1とマイナス入力端子用外部導出端子12の下端部12bとが接合される。
次いで、図10に示すように、太線ボンディングワイヤ5dの2ndボンド部5d2が、ボンディングツール30(図7参照)の下端部によって把持され、次いで、その1stボンド部5d1およびトロイダルコイル2の前側(図10(A)の下側)に位置するマイナス入力端子用導体パターン1b4上に配置され、超音波振動によって太線ボンディングワイヤ5dの2ndボンド部5d2とマイナス入力端子用導体パターン1b4とが接合される。
また、図7に示す例と同様に、ワイヤカッター31(図7参照)によって太線ボンディングワイヤ5d,5e(図11参照)が部分的に切断され、切断部が形成される。次いで、太線ボンディングワイヤ5eの1stボンド部5e1(図11参照)が、ボンディングツール30(図7参照)の下端部によって把持され、次いで、太線ボンディングワイヤ5eが太線ボンディングワイヤ5dの1stボンド部5d1から遠ざかる側(図10(A)の左下側)に引張られ、その結果、太線ボンディングワイヤ5d,5eが切断部の位置で完全に切断される。
つまり、第1の実施形態のパワーモジュール40では、図10に示すように、太線ボンディングワイヤ5dの2ndボンディング後にワイヤカッター31(図7参照)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ5dの2ndボンド部5d2と繋がっている太線ボンディングワイヤ5eが太線ボンディングワイヤ5dの1stボンド部5d1から遠ざかる側(図10(A)の左下側)に引張られる時に、ボンディングツール30(図7参照)がトロイダルコイル2から遠ざかる側(図10(A)の左下側)に移動せしめられる。
そのため、第1の実施形態のパワーモジュール40によれば、太線ボンディングワイヤ5dの2ndボンディング後にワイヤカッター31によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ5dの2ndボンド部5d2と繋がっている太線ボンディングワイヤ5eが太線ボンディングワイヤ5dの1stボンド部5d1から遠ざかる側(図10(A)の左下側)に引張られる時に、ボンディングツール30とトロイダルコイル2とが干渉してしまうおそれを排除することができる。
詳細には、第1の実施形態のパワーモジュール40では、図10(A)に示すように、太線ボンディングワイヤ5dの1stボンド部5d1が、マイナス入力端子用外部導出端子12の下端部12bのうち、電流センサ7の右後側(図10(A)の右上側)の部分上に配置され、太線ボンディングワイヤ5dの2ndボンド部5d2が、マイナス入力端子用導体パターン1b4のうち、その1stボンド部5d1よりも左前側(図10(A)の左下側)であって、電流センサ7よりも左側(図10(A)の左側)の部分上に配置されている。
そのため、第1の実施形態のパワーモジュール40では、図10に示すように、太線ボンディングワイヤ5dの2ndボンディング後にワイヤカッター31(図7参照)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ5dの2ndボンド部5d2と繋がっている太線ボンディングワイヤ5eが太線ボンディングワイヤ5dの1stボンド部5d1から遠ざかる側(図10(A)の左下側)に引張られる時に、ボンディングツール30(図7参照)が電流センサ7から遠ざかる側(図10(A)の左側)に移動せしめられる。
その結果、第1の実施形態のパワーモジュール40によれば、太線ボンディングワイヤ5dの2ndボンディング後にワイヤカッター31によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ5dの2ndボンド部5d2と繋がっている太線ボンディングワイヤ5eが太線ボンディングワイヤ5dの1stボンド部5d1から遠ざかる側(図10(A)の左下側)に引張られる時に、ボンディングツール30と電流センサ7とが干渉してしまうおそれを排除することができる。
次いで、第1の実施形態のパワーモジュール40の製造時には、図11に示すように、プラス出力端子用外部導出端子13の下端部13bとプラス出力端子用導体パターン1b7とを電気的に接続するワイヤボンディングが行われる。図11(A)は基板1、トロイダルコイル2、縦型MOSFET3a、ダイオード4a、ゲート抵抗6a、電流センサ7、放熱板9、外囲ケース10および太線ボンディングワイヤ5a,5b,5c,5d,5eからなる組立体の平面図、図11(B)はその組立体の概略的な部分断面右側面図である。
第1の実施形態のパワーモジュール40では、太線ボンディングワイヤ5eのワイヤボンディングが行われる時に、まず最初に、図11に示すように、プラス出力端子用外部導出端子13の下端部13bとプラス出力端子用導体パターン1b7とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ5eの1stボンド部5e1が、ボンディングツール30(図7参照)の下端部によって把持され、プラス出力端子用外部導出端子13の下端部13bのうち、トロイダルコイル2よりも右後側(図11(A)の右上側)の部分上に配置され、超音波振動によって太線ボンディングワイヤ5eの1stボンド部5e1とプラス出力端子用外部導出端子13の下端部13bとが接合される。
次いで、図11に示すように、太線ボンディングワイヤ5eの2ndボンド部5e2が、ボンディングツール30(図7参照)の下端部によって把持され、次いで、プラス出力端子用導体パターン1b7のうち、その1stボンド部5e1よりも右前側(図11(A)の右下側)の部分上に配置され、超音波振動によって太線ボンディングワイヤ5eの2ndボンド部5e2とプラス出力端子用導体パターン1b7とが接合される。
また、図7に示す例と同様に、ワイヤカッター31(図7参照)によって太線ボンディングワイヤ5e,5f(図12参照)が部分的に切断され、切断部が形成される。次いで、太線ボンディングワイヤ5fの1stボンド部5f1(図12参照)が、ボンディングツール30(図7参照)の下端部によって把持され、次いで、太線ボンディングワイヤ5fが太線ボンディングワイヤ5eの1stボンド部5e1から遠ざかる側(図11(A)の右下側)に引張られ、その結果、太線ボンディングワイヤ5e,5fが切断部の位置で完全に切断される。
つまり、第1の実施形態のパワーモジュール40では、図11に示すように、太線ボンディングワイヤ5eの2ndボンディング後にワイヤカッター31(図7参照)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ5eの2ndボンド部5e2と繋がっている太線ボンディングワイヤ5fが太線ボンディングワイヤ5eの1stボンド部5e1から遠ざかる側(図11(A)の右下側)に引張られる時に、ボンディングツール30(図7参照)がトロイダルコイル2から遠ざかる側(図11(A)の右側)に移動せしめられる。
そのため、第1の実施形態のパワーモジュール40によれば、太線ボンディングワイヤ5eの2ndボンディング後にワイヤカッター31によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ5eの2ndボンド部5e2と繋がっている太線ボンディングワイヤ5fが太線ボンディングワイヤ5eの1stボンド部5e1から遠ざかる側(図11(A)の右下側)に引張られる時に、ボンディングツール30とトロイダルコイル2とが干渉してしまうおそれを排除することができる。
詳細には、第1の実施形態のパワーモジュール40では、図11(A)に示すように、太線ボンディングワイヤ5eの1stボンド部5e1が、電流センサ7の右後側(図11(A)の右上側)に位置するプラス出力端子用外部導出端子13の下端部13b上に配置され、太線ボンディングワイヤ5eの2ndボンド部5e2が、プラス出力端子用導体パターン1b7のうち、その1stボンド部5e1よりも右前側(図11(A)の右下側)の部分上に配置されている。
そのため、第1の実施形態のパワーモジュール40では、図11に示すように、太線ボンディングワイヤ5eの2ndボンディング後にワイヤカッター31(図7参照)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ5eの2ndボンド部5e2と繋がっている太線ボンディングワイヤ5fが太線ボンディングワイヤ5eの1stボンド部5e1から遠ざかる側(図11(A)の右下側)に引張られる時に、ボンディングツール30(図7参照)が電流センサ7から遠ざかる側(図11(A)の右側)に移動せしめられる。
その結果、第1の実施形態のパワーモジュール40によれば、太線ボンディングワイヤ5eの2ndボンディング後にワイヤカッター31によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ5eの2ndボンド部5e2と繋がっている太線ボンディングワイヤ5fが太線ボンディングワイヤ5eの1stボンド部5e1から遠ざかる側(図11(A)の右下側)に引張られる時に、ボンディングツール30と電流センサ7とが干渉してしまうおそれを排除することができる。
次いで、第1の実施形態のパワーモジュール40の製造時には、図12に示すように、マイナス出力端子用外部導出端子14の下端部14bとマイナス出力端子用導体パターン1b5とを電気的に接続するワイヤボンディングが行われる。図12(A)は基板1、トロイダルコイル2、縦型MOSFET3a、ダイオード4a、ゲート抵抗6a、電流センサ7、放熱板9、外囲ケース10および太線ボンディングワイヤ5a,5b,5c,5d,5e,5fからなる組立体の平面図、図12(B)はその組立体の概略的な部分断面右側面図である。
第1の実施形態のパワーモジュール40では、太線ボンディングワイヤ5fのワイヤボンディングが行われる時に、まず最初に、図12に示すように、マイナス出力端子用外部導出端子14の下端部14bとマイナス出力端子用導体パターン1b5とを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ5fの1stボンド部5f1が、ボンディングツール30(図7参照)の下端部によって把持され、トロイダルコイル2の右側(図12(A)の右側)に位置するマイナス出力端子用外部導出端子14の下端部14b上に配置され、超音波振動によって太線ボンディングワイヤ5fの1stボンド部5f1とマイナス出力端子用外部導出端子14の下端部14bとが接合される。
次いで、図12に示すように、太線ボンディングワイヤ5fの2ndボンド部5f2が、ボンディングツール30(図7参照)の下端部によって把持され、次いで、その1stボンド部5f1およびトロイダルコイル2の前側(図12(A)の下側)に位置するマイナス出力端子用導体パターン1b5上に配置され、超音波振動によって太線ボンディングワイヤ5fの2ndボンド部5f2とマイナス出力端子用導体パターン1b5とが接合される。
また、図7に示す例と同様に、ワイヤカッター31(図7参照)によって太線ボンディングワイヤ5fが部分的に切断され、切断部が形成される。次いで、その切断部を隔てて太線ボンディングワイヤ5fの2ndボンド部5f2の反対側の部分が、ボンディングツール30(図7参照)の下端部によって把持され、次いで、その部分が太線ボンディングワイヤ5fの1stボンド部5f1から遠ざかる側(図12(A)の左下側)に引張られ、その結果、太線ボンディングワイヤ5fが切断部の位置で完全に切断される。
つまり、第1の実施形態のパワーモジュール40では、図12に示すように、太線ボンディングワイヤ5fの2ndボンディング後にワイヤカッター31(図7参照)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ5fの2ndボンド部5f2と繋がっている太線ボンディングワイヤが太線ボンディングワイヤ5fの1stボンド部5f1から遠ざかる側(図12(A)の左下側)に引張られる時に、ボンディングツール30(図7参照)がトロイダルコイル2から遠ざかる側(図12(A)の下側)に移動せしめられる。
そのため、第1の実施形態のパワーモジュール40によれば、太線ボンディングワイヤ5fの2ndボンディング後にワイヤカッター31によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ5fの2ndボンド部5f2と繋がっている太線ボンディングワイヤが太線ボンディングワイヤ5fの1stボンド部5f1から遠ざかる側(図12(A)の左下側)に引張られる時に、ボンディングツール30とトロイダルコイル2とが干渉してしまうおそれを排除することができる。
詳細には、第1の実施形態のパワーモジュール40では、図12(A)に示すように、太線ボンディングワイヤ5fの1stボンド部5f1が、電流センサ7の右後側(図12(A)の右上側)に位置するマイナス出力端子用外部導出端子14の下端部14b上に配置され、太線ボンディングワイヤ5fの2ndボンド部5f2が、マイナス出力端子用導体パターン1b5のうち、その1stボンド部5f1および電流センサ7よりも前側(図12(A)の下側)の部分上に配置されている。
そのため、第1の実施形態のパワーモジュール40では、図12に示すように、太線ボンディングワイヤ5fの2ndボンディング後にワイヤカッター31(図7参照)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ5fの2ndボンド部5f2と繋がっている太線ボンディングワイヤが太線ボンディングワイヤ5fの1stボンド部5f1から遠ざかる側(図12(A)の左下側)に引張られる時に、ボンディングツール30(図7参照)が電流センサ7から遠ざかる側(図12(A)の下側)に移動せしめられる。
その結果、第1の実施形態のパワーモジュール40によれば、太線ボンディングワイヤ5fの2ndボンディング後にワイヤカッター31によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ5fの2ndボンド部5f2と繋がっている太線ボンディングワイヤが太線ボンディングワイヤ5fの1stボンド部5f1から遠ざかる側(図12(A)の左下側)に引張られる時に、ボンディングツール30と電流センサ7とが干渉してしまうおそれを排除することができる。
次いで、第1の実施形態のパワーモジュール40の製造時には、図13に示すように、縦型MOSFET3aのゲートとゲート抵抗6aの上面とを電気的に接続するワイヤボンディングが行われる。図13(A)は基板1、トロイダルコイル2、縦型MOSFET3a、ダイオード4a、ゲート抵抗6a、電流センサ7、放熱板9、外囲ケース10および太線ボンディングワイヤ5a,5b,5c,5d,5e,5f並びに細線ボンディングワイヤ5gからなる組立体の平面図、図13(B)はその組立体の概略的な部分断面右側面図である。
第1の実施形態のパワーモジュール40では、細線ボンディングワイヤ5gのワイヤボンディングが行われる時に、まず最初に、図13に示すように、縦型MOSFET3aのゲートとゲート抵抗6aの上面とを電気的に接続する細線ボンディングワイヤ5gの1stボンド部5g1が、ボンディングツール30(図7参照)の下端部によって把持され、トロイダルコイル2の左前側(図13(A)の左下側)に位置するゲート抵抗6aの上面に配置され、超音波振動によって細線ボンディングワイヤ5gの1stボンド部5g1とゲート抵抗6aの上面とが接合される。
次いで、図13に示すように、細線ボンディングワイヤ5gの2ndボンド部5g2が、ボンディングツール30(図7参照)の下端部によって把持され、次いで、その1stボンド部5g1およびトロイダルコイル2の前側(図13(A)の下側)に位置する縦型MOSFET3aのゲート上に配置され、超音波振動によって細線ボンディングワイヤ5gの2ndボンド部5g2と縦型MOSFET3aのゲートとが接合される。
また、図7に示す例と同様に、ワイヤカッター31(図7参照)によって細線ボンディングワイヤ5g,5h(図14参照)が部分的に切断され、切断部が形成される。次いで、細線ボンディングワイヤ5hの1stボンド部5h1(図14参照)が、ボンディングツール30(図7参照)の下端部によって把持され、次いで、細線ボンディングワイヤ5hが細線ボンディングワイヤ5gの1stボンド部5g1から遠ざかる側(図13(A)の右下側)に引張られ、その結果、細線ボンディングワイヤ5g,5hが切断部の位置で完全に切断される。
つまり、第1の実施形態のパワーモジュール40では、図13に示すように、細線ボンディングワイヤ5gの2ndボンディング後にワイヤカッター31(図7参照)によって部分的に切断された切断部を介して細線ボンディングワイヤ5gの2ndボンド部5g2と繋がっている細線ボンディングワイヤ5hが細線ボンディングワイヤ5gの1stボンド部5g1から遠ざかる側(図13(A)の右下側)に引張られる時に、ボンディングツール30(図7参照)がトロイダルコイル2から遠ざかる側(図13(A)の下側)に移動せしめられる。
そのため、第1の実施形態のパワーモジュール40によれば、細線ボンディングワイヤ5gの2ndボンディング後にワイヤカッター31によって部分的に切断された切断部を介して細線ボンディングワイヤ5gの2ndボンド部5g2と繋がっている細線ボンディングワイヤ5hが細線ボンディングワイヤ5gの1stボンド部5g1から遠ざかる側(図13(A)の右下側)に引張られる時に、ボンディングツール30とトロイダルコイル2とが干渉してしまうおそれを排除することができる。
詳細には、第1の実施形態のパワーモジュール40では、図13(A)に示すように、細線ボンディングワイヤ5gの1stボンド部5g1が、電流センサ7の右後側(図13(A)の右上側)に位置するゲート抵抗6aの上面に配置され、細線ボンディングワイヤ5gの2ndボンド部5g2が、その1stボンド部5g1の右前側(図13(A)の右下側)に位置する縦型MOSFET3aのゲート上に配置されている。
そのため、第1の実施形態のパワーモジュール40では、図13に示すように、細線ボンディングワイヤ5gの2ndボンディング後にワイヤカッター31(図7参照)によって部分的に切断された切断部を介して細線ボンディングワイヤ5gの2ndボンド部5g2と繋がっている細線ボンディングワイヤ5hが細線ボンディングワイヤ5gの1stボンド部5g1から遠ざかる側(図13(A)の右下側)に引張られる時に、ボンディングツール30(図7参照)が電流センサ7から遠ざかる側(図13(A)の右側)に移動せしめられる。
その結果、第1の実施形態のパワーモジュール40によれば、細線ボンディングワイヤ5gの2ndボンディング後にワイヤカッター31によって部分的に切断された切断部を介して細線ボンディングワイヤ5gの2ndボンド部5g2と繋がっている細線ボンディングワイヤ5hが細線ボンディングワイヤ5gの1stボンド部5g1から遠ざかる側(図13(A)の右下側)に引張られる時に、ボンディングツール30と電流センサ7とが干渉してしまうおそれを排除することができる。
次いで、第1の実施形態のパワーモジュール40の製造時には、図14に示すように、縦型MOSFET3aのソースとソース(信号)端子用導体パターン1a3とを電気的に接続するワイヤボンディングが行われる。図14(A)は基板1、トロイダルコイル2、縦型MOSFET3a、ダイオード4a、ゲート抵抗6a、電流センサ7、放熱板9、外囲ケース10および太線ボンディングワイヤ5a,5b,5c,5d,5e,5f並びに細線ボンディングワイヤ5g,5hからなる組立体の平面図、図14(B)はその組立体の概略的な部分断面右側面図である。
第1の実施形態のパワーモジュール40では、細線ボンディングワイヤ5hのワイヤボンディングが行われる時に、まず最初に、図14に示すように、縦型MOSFET3aのソースとソース端子用導体パターン1a3とを電気的に接続する細線ボンディングワイヤ5hの1stボンド部5h1が、ボンディングツール30(図7参照)の下端部によって把持され、トロイダルコイル2の左前側(図14(A)の左下側)に位置するソース端子用導体パターン1a3上に配置され、超音波振動によって細線ボンディングワイヤ5hの1stボンド部5h1とソース端子用導体パターン1a3とが接合される。
次いで、図14に示すように、細線ボンディングワイヤ5hの2ndボンド部5h2が、ボンディングツール30(図7参照)の下端部によって把持され、次いで、その1stボンド部5h1およびトロイダルコイル2の前側(図14(A)の下側)に位置する縦型MOSFET3aのソース上に配置され、超音波振動によって細線ボンディングワイヤ5hの2ndボンド部5h2と縦型MOSFET3aのソースとが接合される。
また、図7に示す例と同様に、ワイヤカッター31(図7参照)によって細線ボンディングワイヤ5hが部分的に切断され、切断部が形成される。次いで、その切断部を隔てて細線ボンディングワイヤ5hの2ndボンド部5h2の反対側の部分が、ボンディングツール30(図7参照)の下端部によって把持され、次いで、その部分が細線ボンディングワイヤ5hの1stボンド部5h1から遠ざかる側(図14(A)の右下側)に引張られ、その結果、細線ボンディングワイヤ5gが切断部の位置で完全に切断される。
つまり、第1の実施形態のパワーモジュール40では、図14に示すように、細線ボンディングワイヤ5hの2ndボンディング後にワイヤカッター31(図7参照)によって部分的に切断された切断部を介して細線ボンディングワイヤ5hの2ndボンド部5h2と繋がっている細線ボンディングワイヤが細線ボンディングワイヤ5hの1stボンド部5h1から遠ざかる側(図14(A)の右下側)に引張られる時に、ボンディングツール30(図7参照)がトロイダルコイル2から遠ざかる側(図14(A)の下側)に移動せしめられる。
そのため、第1の実施形態のパワーモジュール40によれば、細線ボンディングワイヤ5hの2ndボンディング後にワイヤカッター31によって部分的に切断された切断部を介して細線ボンディングワイヤ5hの2ndボンド部5h2と繋がっている細線ボンディングワイヤが細線ボンディングワイヤ5hの1stボンド部5h1から遠ざかる側(図14(A)の右下側)に引張られる時に、ボンディングツール30とトロイダルコイル2とが干渉してしまうおそれを排除することができる。
詳細には、第1の実施形態のパワーモジュール40では、図14(A)に示すように、細線ボンディングワイヤ5hの1stボンド部5h1が、ソース端子用導体パターン1a3のうち、電流センサ7の右側(図14(A)の右側)の部分上に配置され、細線ボンディングワイヤ5hの2ndボンド部5h2が、その1stボンド部5h1の右前側(図14(A)の右下側)に位置する縦型MOSFET3aのソース上に配置されている。
そのため、第1の実施形態のパワーモジュール40では、図14に示すように、細線ボンディングワイヤ5hの2ndボンディング後にワイヤカッター31(図7参照)によって部分的に切断された切断部を介して細線ボンディングワイヤ5hの2ndボンド部5h2と繋がっている細線ボンディングワイヤが細線ボンディングワイヤ5hの1stボンド部5h1から遠ざかる側(図14(A)の右下側)に引張られる時に、ボンディングツール30(図7参照)が電流センサ7から遠ざかる側(図14(A)の右側)に移動せしめられる。
その結果、第1の実施形態のパワーモジュール40によれば、細線ボンディングワイヤ5hの2ndボンディング後にワイヤカッター31によって部分的に切断された切断部を介して細線ボンディングワイヤ5hの2ndボンド部5h2と繋がっている細線ボンディングワイヤが細線ボンディングワイヤ5hの1stボンド部5h1から遠ざかる側(図14(A)の右下側)に引張られる時に、ボンディングツール30と電流センサ7とが干渉してしまうおそれを排除することができる。
以上のように、第1の実施形態のパワーモジュール40によれば、パワーモジュール30のワイヤボンディング工程中の太線ボンディングワイヤ5a,5b,5c,5d,5e,5fおよび細線ボンディングワイヤ5g,5hの切断時にボンディングツール30がトロイダルコイル2または電流センサ7とが干渉するおそれを低減しつつ、パワーモジュール40全体を小型化することができる。
次いで、第1の実施形態のパワーモジュール40の製造時には、図15に示すように、トロイダルコイル2の巻線がコアの周りに巻回されている巻回部2aよりも浅い深さまで、外囲ケース10の内側にゲル材料15が充填される。図15は基板1、トロイダルコイル2、縦型MOSFET3a、ダイオード4a、ゲート抵抗6a、電流センサ7、放熱板9、外囲ケース10、太線ボンディングワイヤ5a,5b,5c,5d,5e,5f、細線ボンディングワイヤ5g,5hおよびゲル材料15からなる組立体の概略的な部分断面右側面図である。
つまり、第1の実施形態のパワーモジュール40では、図15に示すように、外囲ケース10の内側にゲル材料15が充填されている。そのため、第1の実施形態のパワーモジュール40によれば、外囲ケース10の内側にゲル材料15が充填されていない場合よりも、トロイダルコイル2の巻線の一端2b1(図2(C)参照)とプラス入力端子用導体パターン1b1(図2(C)参照)との接合強度およびトロイダルコイル2の巻線の他端2b2(図2(C)参照)と中間導体パターン1b6(図2(C)参照)との接合強度を向上させることができる。
詳細には、第1の実施形態のパワーモジュール40では、図15に示すように、トロイダルコイル2の巻回部2aよりも浅い深さまで、外囲ケース10の内側にゲル材料15が充填されている。つまり、第1の実施形態のパワーモジュール40では、トロイダルコイル2の巻回部2aがゲル材料15内に浸漬されていない。
そのため、第1の実施形態のパワーモジュール40によれば、トロイダルコイル2の巻回部2aがゲル材料15内に浸漬されるのに伴って、トロイダルコイル2のコイル特性に悪影響が生じてしまうおそれを排除することができる。
次いで、第1の実施形態のパワーモジュール40の製造時には、外囲ケース10(図5参照)の上端の開口に蓋体(図示せず)が被せられ、第1の実施形態のパワーモジュール40が完成する。
第1の実施形態のパワーモジュール40では、図14(A)に示すように、ソース端子用導体パターン1a3および細線ボンディングワイヤ5hが設けられているが、第3の実施形態のパワーモジュール40では、代わりに、それらを省略することも可能である。
図16は第1の実施形態のパワーモジュール40の回路図である。図16において、G1は縦型MOSFET3aのゲートに駆動信号を印加するためにゲート信号端子用導体パターン1b2(図14(A)参照)に電気的に接続された外部導出端子(図1〜図15には図示せず)を示している。また、S1は縦型MOSFET3aのソースの電位を取り出すためにソース端子用導体パターン1b3(図14(A)参照)に電気的に接続された外部導出端子(図1〜図15には図示せず)を示している。
第1の実施形態のパワーモジュール40の適用例では、例えば、プラス入力端子用外部導出端子11(図14(A)および図16参照)の上端部11a(図14(A)参照)に直流電源(図示せず)のプラス側が接続される。また、マイナス入力端子用外部導出端子12(図14(A)および図16参照)の上端部12a(図14(A)参照)に直流電源のマイナス側が接続される。更に、プラス出力端子用外部導出端子13(図14(A)および図16参照)の上端部13a(図14(A)参照)に負荷(図示せず)の一端が接続される。また、マイナス出力端子用外部導出端子14(図14(A)および図16参照)の上端部14a(図14(A)参照)に負荷の他端が接続される。
更に、第1の実施形態のパワーモジュール40の適用例では、縦型MOSFET3a(図14(A)および図16参照)をオンさせる駆動信号が縦型MOSFET3aのゲートに入力されている時に、直流電源(図示せず)からの電流が、プラス入力端子用外部導出端子11(図14(A)および図16参照)、トロイダルコイル2(図14および図16参照)、縦型MOSFET3aのドレインおよび縦型MOSFET3aのソースを介して、マイナス入力端子用外部導出端子12(図14(A)および図16参照)に流れる。
次いで、第1の実施形態のパワーモジュール40の適用例では、縦型MOSFET3a(図14(A)および図16参照)をターンオフさせる駆動信号が縦型MOSFET3aのゲートに入力されると、縦型MOSFET3aがターンオフすると共に、トロイダルコイル2(図14および図16参照)の両端に逆起電力が発生する。そのため、第1の実施形態のパワーモジュール40の適用例では、縦型MOSFET3aがターンオフした時に、直流電源(図示せず)が有する電圧(電位差)よりも大きい電圧(電位差)を負荷(図示せず)に印加することができる。
更に、第1の実施形態のパワーモジュール40の適用例では、縦型MOSFET3a(図14(A)および図16参照)をオフさせる駆動信号が縦型MOSFET3aのゲートに入力されている時に、直流電源(図示せず)からの電流が、プラス入力端子用外部導出端子11(図14(A)および図16参照)、トロイダルコイル2(図14および図16参照)、ダイオード4a(図14および図16参照)、プラス出力端子用外部導出端子13(図14(A)および図16参照)、負荷(図示せず)およびマイナス出力端子用外部導出端子14(図14(A)および図16参照)を介して、マイナス入力端子用外部導出端子12(図14(A)および図16参照)に流れる。
ところで、第1の実施形態のパワーモジュール40の適用例では、仮に、縦型MOSFET3a(図8(A)および図16参照)のドレインと、太線ボンディングワイヤ5b(図8(A))の1stボンド部5b1(図8(A)参照)とが離れた位置に配置されていると、例えば縦型MOSFET3aをターンオフさせる駆動信号が縦型MOSFET3aのゲートに入力される時に縦型MOSFET3aのドレインと太線ボンディングワイヤ5bの1stボンド部5b1との間の中間導体パターン1b6が有する寄生インダクタンスに伴って発生する跳ね上がり電圧によって、縦型MOSFET3aが破損してしまうおそれがある。
この点に鑑み、第1の実施形態のパワーモジュール40では、図8(A)に示すように、縦型MOSFET3aと太線ボンディングワイヤ5bの1stボンド部5b1とが隣接して配置されている。そのため、第1の実施形態のパワーモジュール40によれば、上述した跳ね上がり電圧によって縦型MOSFET3aが破損してしまうおそれを低減することができる。
第1の実施形態のパワーモジュール40では、図2(A)に示すように、基板1の中間導体パターン1b6に対して1個の縦型パワーMOSFET3aが接合され、基板1のプラス出力端子用導体パターン1b7に対して1個のダイオード4aが接合されているが、第4の実施形態のパワーモジュール40では、代わりに、例えば2個以上の縦型パワーMOSFET3a,3b,・・を基板1の中間導体パターン1b6に対して接合し、縦型パワーMOSFET3a,3b,・・と同数のダイオード4a,4b,・・を基板1のプラス出力端子用導体パターン1b7に対して接合することも可能である。
図17〜図19は第4の実施形態のパワーモジュール40の一部を示した平面図である。第4の実施形態のパワーモジュール40では、図17に示すように、例えば2個の縦型パワーMOSFET3a,3bが基板1の中間導体パターン1b6に対して接合されている。また、縦型パワーMOSFET3a,3bと同数のダイオード4a,4bが基板1のプラス出力端子用導体パターン1b7に対して接合されている。更に、縦型パワーMOSFET3a,3bと同数のゲート抵抗6a,6bがゲート信号端子用導体パターン1b2に対して接合されている。
また、第4の実施形態のパワーモジュール40の製造時には、図18に示すように、縦型MOSFET3a,3bのソースとマイナス出力端子用導体パターン1b5とを電気的に接続するワイヤボンディングが行われる。
第4の実施形態のパワーモジュール40では、太線ボンディングワイヤ5aのワイヤボンディングが行われる時に、まず最初に、図18に示すように、太線ボンディングワイヤ5aの1stボンド部5a1が、ボンディングツール30(図7参照)の下端部によって把持され、次いで、トロイダルコイル2の前側(図18の下側)に位置する縦型MOSFET3aのソース上に配置され、超音波振動によって太線ボンディングワイヤ5aの1stボンド部5a1と縦型MOSFET3aのソースとが接合される。
次いで、図18に示すように、太線ボンディングワイヤ5aの2ndボンド部5a2が、ボンディングツール30の下端部によって把持され、次いで、縦型MOSFET3aの真前側(図18の真下側)に位置する縦型MOSFET3bのソース上に配置され、超音波振動によって太線ボンディングワイヤ5aの2ndボンド部5a2と縦型MOSFET3bのソースとが接合される。
次いで、図18に示すように、太線ボンディングワイヤ5aの3rdボンド部5a3が、ボンディングツール30の下端部によって把持され、次いで、マイナス出力端子用導体パターン1b5のうち、その2ndボンド部5a2の真前側(図18の真下側)の部分上に配置され、超音波振動によって太線ボンディングワイヤ5aの3rdボンド部5a3とマイナス出力端子用導体パターン1b5とが接合される。
また、ワイヤカッター31(図7参照)によって太線ボンディングワイヤ5a,5b(図7および図19参照)が部分的に切断され、切断部5ab(図7参照)が形成される。次いで、太線ボンディングワイヤ5bの1stボンド部5b1(図7および図19参照)が、ボンディングツール30(図7参照)の下端部によって把持され、次いで、太線ボンディングワイヤ5bが太線ボンディングワイヤ5aの2ndボンド部5a2(図18参照)から遠ざかる側(図18の真下側)に引張られ、その結果、太線ボンディングワイヤ5a,5bが切断部5abの位置で完全に切断される。
つまり、第4の実施形態のパワーモジュール40では、太線ボンディングワイヤ5aの3rdボンディング後にワイヤカッター31によって部分的に切断された切断部5abを介して太線ボンディングワイヤ5aの3rdボンド部5a3と繋がっている太線ボンディングワイヤ5bが太線ボンディングワイヤ5aの2ndボンド部5a2から遠ざかる側(図18の真下側)に引張られる時に、ボンディングツール30がトロイダルコイル2から遠ざかる側(図18の真下側)に移動せしめられる。
次いで、第4の実施形態のパワーモジュール40の製造時には、図19に示すように、中間導体パターン1b6とダイオード4a,4bのアノードとを電気的に接続するワイヤボンディングが行われる。
第4の実施形態のパワーモジュール40では、太線ボンディングワイヤ5bのワイヤボンディングが行われる時に、まず最初に、図19に示すように、中間導体パターン1b6とダイオード4aのアノードとを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ5bの1stボンド部5b1が、ボンディングツール30(図7参照)の下端部によって把持され、中間導体パターン1b6のうち、縦型MOSFET3aよりも右側(図19の右側)であって、トロイダルコイル2よりも右前側(図19の右下側)の部分上に配置され、超音波振動によって太線ボンディングワイヤ5bの1stボンド部5b1と中間導体パターン1b6とが接合される。
次いで、図19に示すように、太線ボンディングワイヤ5bの2ndボンド部5b2が、ボンディングツール30(図7参照)の下端部によって把持され、次いで、その1stボンド部5b1の右側(図19の右側)に位置するダイオード4aのアノード上に配置され、超音波振動によって太線ボンディングワイヤ5bの2ndボンド部5b2とダイオード4aのアノードとが接合される。
また、図7に示す例と同様に、ワイヤカッター31(図7参照)によって太線ボンディングワイヤ5b(図19参照)が部分的に切断され、切断部が形成される。次いで、中間導体パターン1b6(図19参照)とダイオード4b(図19参照)のアノードとを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ5bの1stボンド部5b1(図19参照)が、ボンディングツール30(図7参照)の下端部によって把持され、次いで、ボンディングツール30が図19の右側に移動せしめられ、その結果、太線ボンディングワイヤ5bが切断部の位置で完全に切断される。
次いで、図19に示すように、中間導体パターン1b6とダイオード4bのアノードとを電気的に接続する太線ボンディングワイヤ5bの1stボンド部5b1が、中間導体パターン1b6のうち、縦型MOSFET3bよりも右側(図19の右側)であって、トロイダルコイル2よりも右前側(図19の右下側)の部分上に配置され、超音波振動によって太線ボンディングワイヤ5bの1stボンド部5b1と中間導体パターン1b6とが接合される。
次いで、図19に示すように、太線ボンディングワイヤ5bの2ndボンド部5b2が、ボンディングツール30(図7参照)の下端部によって把持され、次いで、その1stボンド部5b1の右側(図19の右側)に位置するダイオード4bのアノード上に配置され、超音波振動によって太線ボンディングワイヤ5bの2ndボンド部5b2とダイオード4bのアノードとが接合される。
また、図7に示す例と同様に、ワイヤカッター31(図7参照)によって太線ボンディングワイヤ5b,5c(図9参照)が部分的に切断され、切断部が形成される。次いで、太線ボンディングワイヤ5cの1stボンド部5c1(図9参照)が、ボンディングツール30(図7参照)の下端部によって把持され、次いで、太線ボンディングワイヤ5cが太線ボンディングワイヤ5bの1stボンド部5b1から遠ざかる側(図19の右側)に引張られ、その結果、太線ボンディングワイヤ5b,5cが切断部の位置で完全に切断される。
つまり、第4の実施形態のパワーモジュール40では、図19に示すように、太線ボンディングワイヤ5bの2ndボンディング後にワイヤカッター31(図7参照)によって部分的に切断された切断部を介して太線ボンディングワイヤ5bの2ndボンド部5b2と繋がっている太線ボンディングワイヤ5c(図9参照)が太線ボンディングワイヤ5bの1stボンド部5b1から遠ざかる側(図19の右側)に引張られる時に、ボンディングツール30(図7参照)がトロイダルコイル2から遠ざかる側(図19の右側)に移動せしめられる。
第5の実施形態では、上述した第1から第4の実施形態を適宜組み合わせることも可能である。