以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して説明する。まず、本発明の照明装置であるパトランプ14が設けられた遊技機1の物理的構成について、図面を参照して説明する。図1は、遊技機1の正面図であり、図2は、遊技盤2の正面図である。
図1に示すように、遊技機1の正面の上半分の部分には、発射ハンドル7の操作により図示外の発射機から発射された遊技媒体としての遊技球が流下する遊技盤2が設けられている。この遊技盤2は略正方形であり(図2参照)、透明なガラス板を保持した前面枠13で保護されている。遊技盤2の下方部には、発射機に遊技球を供給し、且つ賞品球を受ける上皿5が設けられている。そして、上皿5の直下には、賞品球を受ける下皿6が設けられ、下皿6の右横には遊技球の発射を調整する発射ハンドル7が設けられている。さらに、前面枠13の上部の左右の角にはスピーカ48がそれぞれ設けられている。また、前面枠13の前面には演出用の電飾ランプが多数設けられている。
また、図2に示すように、遊技盤2の前面にはステンレス製帯板から構成されたガイドレール3を渦巻き状に配置して、当該ガイドレール3に囲まれた略円形の遊技領域4が設けられている。この遊技領域4の略中央には、LCDから構成された表示画面28、各種ランプ、LED等を備えた図柄表示装置8が設けられ、図柄表示装置8の下方には、大当たりを知らせるパトランプ14が設けられている。さらに、図柄表示装置8の左下には風車9が設けられ、図柄表示装置8の左側には普通図柄始動ゲート12が設けられている。また、図柄表示装置8の下側には第一始動口15が設けられており、第一始動口15の下方に大入賞口16が設けられている。大入賞口16の下部には、入賞しなかった遊技球を回収するアウトロ37が設けられている。そして、第一始動口15には、左開放羽18、右開放羽19が設けられている。左開放羽18、右開放羽19は、普通図柄始動ゲート12を遊技球が通過することを契機として開放する。例えば、普通図柄始動ゲート12を遊技球が通過することによって、抽選により左開放羽18、右開放羽19を開放する。また、図柄表示装置8の外部から遊技部材50へ遊技球案内する前ワープ入口22及び後ワープ入口23が図柄表示装置8の左端に設けられている。図柄表示装置8の特別図柄表示エリア11には、第1特別図柄表示部、第2特別図柄表示部が設けられている。さらに、図柄表示装置8内の下方には遊技部材50が図柄表示装置8に嵌合している。なお、遊技盤2には、上記以外に種々の電飾ランプやその他の電飾用LED、風車及び多数の障害釘等が設けられている。
次に、図3乃至図5を参照し、本発明の要部であるパトランプ14の物理的構成について説明する。図3は、パトランプ14を斜め上方向から見た斜視図であり、図4は、パトランプ14の上面図であり、図5は、パトランプ14の正面図である。なお、図4における紙面左側をパトランプ14の前方、紙面右側をパトランプ14の後方、紙面上側をパトランプ14の左方、紙面下側をパトランプ14の右方、紙面手前側をパトランプ14の上方、紙面手奥行き側をパトランプ14の下方と定義する。
パトランプ14は、図3に示すように、遊技機1における入賞案内平面70(図8参照、後述)の上側に取り付けられる基体30を備えている。基体30の前面には、装飾用の凹凸部29が設けられている。また、基体30の上側には、透明性を有するグローブ31が取り付けられている。グローブ31は、基体30より鉛直方向に延設された周壁部32と、周壁部32の上方側の端部より延設され、周壁部32にて包囲された空間を上方より覆うように設けられた上蓋部33とから構成されている。なお、グローブ31の内方には、光源41(図7参照、後述)と、光源41より放射された光を反射させるために回動可能に設けられた反射体42(図7参照、後述)とが格納されているが、詳細は後述する。
また図4に示すように、パトランプ14の周壁部32は、グローブ31における周側面を構成する部分であり、第一壁部32A、第二壁部32B、第三壁部32C、及び第四壁部32Dから構成されている。第一壁部32Aは、反射体42の回動中心軸線を中心軸とする略半円の円弧形状を有しており、前方に凸湾曲している。第二壁部32Bは、第一壁部32Aにおける右側の円弧端部より、円弧の接線方向であってパトランプ14の後方に向かって延設されている。第三壁部32Cは、第一壁部32Aにおける左側の円弧端部より、円弧の接線方向であってパトランプ14の後方に向かって延設されている。第二壁部32Bと第三壁部32Cとは、前後方向の長さ及び上下方向の長さが其々略同一となっている。第四壁部32Dは、第二壁部32B及び第三壁部32Cにおける第一壁部32Aと接する端部の反対側端部どうしを架設するように設けられている。
また、パトランプ14の上蓋部33は、グローブ31における上側面を構成する部分であり、第一上蓋部33Aと第二上蓋部33Bとから構成されている。第一上蓋部33Aは、第一壁部32Aの上側端部より延設されている。そして、上面視形状が、第一壁部32Aの円弧形状を円周の一部として有する円形状となっている。第二上蓋部33Bは、第二壁部32B、第三壁部32C、及び第四壁部32Dの上側端部と、第一上蓋部33Aにおける第一壁部32Aと接していない部分とを架設するように設けられている。そして図3に示すように、上蓋部33は、基体30との位置関係が並行となるように設けられている。また、第一壁部32Aと、第二壁部32B〜第四壁部32D(図4参照)とは、その上下方向の長さが異なっており、第一壁部32Aの方が第二壁部32B〜第四壁部32Dと比較して長い状態となっている。従って、これらの上端部分に覆設された状態となる第一上蓋部33A及び第二上蓋部33Bについても、双方間に段差が設けられた状態となっている(第一上蓋部33Aの方が第二上蓋部33Bと比較して上方向に高い状態となっている。)。さらに、第二上蓋部33Bのうち第四壁部32Dと接する部分には溝部が設けられている。
なお、グローブ31の内方空間のうち、第一上蓋部33Aの下方に位置する空間を、以下「第一空間」といい、第二上蓋部33Bの下方に位置する空間を、以下「第二空間」という。
また図3に示すように、パトランプ14の第二壁部32Bには第一凹部34Aが設けられている。そして、第一凹部34Aの下方壁面に、下方向にネジを螺入させることが可能なネジ穴35が設けられている。また図4に示すように、第三壁部32Cには第二凹部34Bが設けられており、第二凹部34Bの下方壁面に、下方にネジを螺入させることが可能なネジ穴36が設けられている(第一凹部34A及び第二凹部34Bを総称し、「凹部34」という。)。凹部34は、ネジ穴35及びネジ穴36からネジを下方に螺入し、基体30にグローブ31を固定させるために設けられている。
また図5に示すように、基体30の下面には、第一凸部27A及び第二凸部27Bが設けられている(以下、第一凸部27A及び第二凸部27Bを総称し、「凸部27」という。)。凸部27は、パトランプ14が遊技機1に取り付けられる場合に、入賞案内平面70(図8参照)に設けられた凹部(図示外)に挿入される。これにより、パトランプ14が取り付けられる位置を確定させることが可能となっている。
次に、図6及び図7を参照し、パトランプ14の内部の物理構成について説明する。図6は、グローブ31を取り外した状態におけるパトランプ14の上面図であり、図7は、グローブ31を取り外した状態におけるパトランプ14の正面図である。
図6に示すように、パトランプ14は、基体30とグローブ31とで覆われた空間内のうち第一空間に、光源41(図7参照)と、光源41を支持するための支持台40と、反射体42とが設けられている。光源41は、図7に示すように、支持台40の上側部分に埋め込まれた第一光源41Aと、支持台40の上下方向中間部分に埋め込まれた第二光源41Bとから構成されている。そして光源41には、基体30に設けられた穴(図示外)を介したケーブルを経由し、遊技機1本体側より電源が供給される。これにより光源41は発光可能となっている。また、支持台40は、図6及び図7に示すように円柱形状を有しており、基体30の上面より上方鉛直方向に立設された状態で基体30に固定されている。なお光源41としては、従来周知の様々な発光素子が使用可能である。
また反射体42は、図7に示すように、内部に空洞部を有する略半球体形状を有している。そして、反射体42の開口部42Aの開口方向が光源41に向けられた状態となっている。また図6に示すように、反射体42は、架設部44を介して回動部43に固定されている。回動部43は、光源41が埋め込まれた状態の支持台40を回転中心として回動可能なように構成されている。従って、回動部43が回動することにより、反射体42は、支持台40の延設方向を回動中心軸とし、常に開口部42Aを支持台40(及び光源41)の方向に向けた状態で、支持台40の周囲を回動することが可能となっている。反射体42の開口内壁面には、光を反射させやすいように鏡面加工が施されている。従って、反射体42が回動部43の回動に基づき支持台40の周囲を回動した場合に、光源41にて発せられた光を反射させ、周囲に照射させることが可能となっている。
なお回動部43は、基体30に設けられた穴(図示外)を介してモータ(図示外)と接続している。そして、モータの回転を制御することにより、反射体42の回動駆動を制御することが可能となっている。
また図6に示すように、基体30には、下方にネジを螺入させることが可能なネジ穴20〜ネジ穴25が設けられている。これらのネジ穴のうち、ネジ穴20及びネジ穴21は、グローブ31が取り付けられた状態で、グローブ31に設けられているネジ穴35及びネジ穴36(図4参照)と重なる位置に設けられている。そして、ネジ穴35及びネジ穴36より挿入されたネジがネジ穴20及びネジ穴21に螺入することにより、基体30とグローブ31とが螺設させる。また、ネジ穴24及びネジ穴25は、ネジを下方に螺入することにより、基体30を遊技機1における入賞案内平面70(図8参照、後述)の上側に螺設させるために設けられている。
さらに図6に示すように、グローブ31が覆設された状態における第二空間には、制御基板47が平面部を前後方向に向けた状態で固定され配置されている。制御基板47には、CPU100と通信コネクタ26とが実装されている。CPU100は、光源41の発光制御、及び反射体42を回転させる回動部43の回動制御を実行する為に設けられている。また、通信コネクタ26は、図示外のメイン制御基板に実装されているCPUとCPU100との間で通信を行うために設けられている。そしてCPU100は、通信コネクタ26を経由して受信するメイン制御基板からの指示コマンドに従い、光源41に供給する電源を制御する。これにより、光源41の発光制御を行うことが可能となっている。またCPU100は、同様にメイン制御基板からの指示コマンドに従い、回動部43と接続した状態のモータの回転を制御する。これにより、反射体42の回動制御を行うことが可能となっている。そしてCPU100がこれらの制御を行うことによって、パトランプ14を駆動させることが可能となっている。
以上説明したように、パトランプ14は、基体30と周壁部32(第一壁部32A〜第四壁部32D)と上蓋部33(第一上蓋部33A、第二上蓋部33B)とを備えた構成を有している。そして、第一空間に設けられた光源41の発光制御、及び反射体42の回動制御を行うことによって、パトランプ14を発光させることが可能となっている。またパトランプ14は、第二空間に光源41及び反射体42の駆動制御を行うための制御基板47を格納する。これにより、制御基板47を格納するために必要な空間を遊技機1側に別途設ける必要がなくなる。従って、遊技機1におけるパトランプ14周辺の省スペース化が可能となる。
次に、パトランプ14が遊技機1に取り付けられた状態の遊技機1の物理的構成について、図8及び図9を参照して説明する。図8は、遊技機1に取り付けられた状態のパトランプ14の周辺部分を斜め上方向から見た斜視図であり、図9は、遊技機1に取り付けられた状態のパトランプ14の周辺部分の上面図である。
図8に示すように、図柄表示装置8(図2参照)内の下部、第一始動口15(図2参照)の上方に、遊技部材50が設けられている。遊技部材50は、図9に示すように、上面視略長方形を有している。そして、遊技球を振り分ける部材であるクルーン60が、遊技部材50の中心付近に設けられており、パトランプ14が、クルーン60の右側に設けられている。
次に、図8及び図9を参照し、遊技部材50における遊技者側の遊技球の通路である前レーン51の構造について説明する。前レーン51は、前ワープ入口22(図1参照)に進入した遊技球を右方向に通流させるために設けられた流路であり、根元部53と中間部54と振分部57とから構成されている。これらのうち根元部53は、遊技部材50の左端部に設けられ、前レーン51方向に傾斜した補助傾斜面55に連設する部分である。また中間部54は、左端部が根元部53に連設した、上面視S字形状を有する遊技球通路部分である。また振分部57は、中間部54の右端部に連設しており、遊技球を第一始動口15の方向へ振り分ける。
これらのうち、根元部53及び中間部54には、図8に示すように、遊技球をガイドする壁である前レーン内壁部82と前レーン外壁部83とが遊技球の進行方向の左右両端に垂設されている。また、補助傾斜面55の遊技球流路上流側には、前レーン51方向に傾斜した前傾斜面58が連設されている。また、前傾斜面58と図柄表示装置8(図1参照)の左端部分とが一体となり、半円形状の孔である前遊技球排出口80が形成されている。そして、前ワープ入口22(図2参照)より遊技球が進入した場合、進入した遊技球は前遊技球排出口80より前レーン51に排出される。
また振分部57は、両端部分に設けられた凸形状のガイドである左外側ガイド71及び右外側ガイド72と、左外側ガイド71及び右外側ガイド72の其々の内側に設けられた凹形状のガイドである左案内路75及び右案内路76と、左案内路75及び右案内路76の其々の内側に設けられた突起状の左内側ガイド73及び右内側ガイド74と、左内側ガイド73及び右内側ガイド74とで挟まれる部分に設けられた突起部77とから構成されている。そして、前レーン51を通流し振分部57に到達した遊技球は、振分部57にて下方への落下部分が振り分けられる。
次に、図8及び図9を参照し、遊技部材50における遊技盤2側の遊技球の通路である後レーン52について説明する。後レーン52は、後ワープ入口23(図1参照)に進入した遊技球を右方向に通流させるために設けられた流路である。そして、その左端側において、後レーン52方向に傾斜した後傾斜面59と連設している。また図8に示すように、遊技球をガイドする壁である後レーン内壁部84と後レーン外壁部85とが遊技球の進行方向の左右両端に垂設されている。また、後傾斜面59と図柄表示装置8の左端部分とが一体となり、半円形上の孔である後遊技球排出口81が形成されている。そして、後ワープ入口23(図2参照)より遊技球が進入した場合、進入した遊技球は後遊技球排出口81より後レーン52に排出される。
次に、図8及び図9を参照し、クルーン60の構造について説明する。クルーン60は、上面視略円形状を有している。そしてその内部には、中心に向けて遊技球を誘導させるための傾斜部65が設けられており、全体としてすり鉢状となっている。またクルーン60は、すり鉢状の底面に相当する振分面64に、3つの円形孔(第一入球口61、第二入球口62、第三入球口63)が設けられている。第一入球口61、第二入球口62、及び第三入球口63の内径は等しく、其々の中心間の距離が等間隔となるように配置されている。また、第一入球口61の下には、第一始動口15とは演出が異なる第二始動口(図示外)が設けられている。また、クルーン60に設けられた第二入球口62、第三入球口63の下には、僅かに中間部54の方向へ傾斜した長方形の平面である入賞案内平面70が設けられている。
また、後レーン52の右端側とクルーン60の間には、遊技球を後レーン52からクルーン60に通流させるための通路である補助通路66が設けられている。補助通路66は、溝状の通路であり、遊技球をガイドする壁である補助通路内壁67及び補助通路外壁68とが遊技球の進行方向の左右両端に垂設されている。
次に、図8及び図9を参照し、パトランプ14の配置状態について説明する。パトランプ14は、クルーン60の右方に配置される。そして、入賞案内平面70の上面と基体30の下面とが面接した状態で、ネジにより螺設され固定されている。そして図9に示すように、パトランプ14のグローブ31を構成する周壁部32のうち、第四壁部32Dが図柄表示装置8(図2参照)に面接している。これにより、パトランプ14と図柄表示装置8とが隙間なく密接させた状態となっている。また、光源41及び反射体42が格納された第一空間部分が、第二壁部32B及び第三壁部32Cの水平方向の長さ分だけ遊技者側に突出した状態となっている。その結果、パトランプ14全体の遊技者側への突出の程度は、ちょうどクルーン60の突出の程度と同程度となっている。このように、パトランプ14の発光部分がより遊技者側に近づいた状態となっているので、遊技者によるパトランプ14の発光状態の視認が容易となっている。さらに、パトランプ14より放射された光が遊技者側に届き易くなっているので、インパクトの強い発光演出を行うことが可能となっている。
次に、前ワープ入口22及び後ワープ入口23(図2参照)に進入した遊技球の動きについて、図8を参照して説明する。まず、前ワープ入口22に進入した遊技球の動きについて説明する。前ワープ入口22に進入した遊技球は、前傾斜面58上を転がり、前レーン51の方向へ案内される。そして遊技球は、補助傾斜面55に当たりその勢いが和らげられる。勢いが和らげられた遊技球は、前レーン51の根元部53へ進入する。そして、遊技球は、その勢いで中間部54へ進入し、前レーン内壁部82、前レーン外壁部83に当たりながらS字の経路を通過し、振分部57に到達する。
振分部57に進入した遊技球が、第一始動口15に最も入賞にする割合が高い左内側ガイド73と右内側ガイド74の間の方向に進入した場合、突起部77が障害となる。しかし、遊技球の勢いと振分部57の内側へ遊技球が入っていく角度との関係によっては、遊技球が左内側ガイド73と右内側ガイド74の間へ進入して第一始動口15の方向へ落下する可能性もある。また、遊技球が左案内路75、及び右案内路76へ進入し、第一始動口15以外の方向に落下する場合もある(但し、このような場合でも、第一始動口15へ入る確率が皆無ではなく、障害釘の向きと遊技球の勢い次第で、第一始動口15へ入賞する可能もある。)。
次に、後ワープ入口23(図2参照)に進入した遊技球の動きについて、図8を参照して説明する。後ワープ入口23に進入した遊技球は、後傾斜面59上を転がり、後レーン52の方向へ案内される。そして遊技球は、後レーン52を通過して補助通路66へ進入する。補助通路66へ進入した遊技球は、補助通路内壁67及び補助通路外壁68に遊技球の進行方向の左右方向を矯正されながら、クルーン60の方向へ案内される。
クルーン60に進入した遊技球は、一定時間、傾斜部65に沿って周回する。そして、勢いがなくなると傾斜部65を除々に離れ始め、振分面64の方向へ流れ始める。そして、遊技球は第一入球口61、第二入球口62、及び第三入球口63のいずれかを通過する。
ここで、遊技球が第一入球口61を通過した場合、第二始動口(図示外)に入賞し、大当たり抽選が実行される。一方、第二入球口62、及び第三入球口63に入賞した場合には、入賞案内平面70に落下する。そして落下した遊技球は、前レーン51の中間部54へ案内される。そして前レーン51へ進入してきた遊技球と同様の経路を辿る。
ここで、後ワープ入口23(図2参照)に進入した遊技球の勢いが強い場合、後レーン52及び補助通路66を通流した遊技球は、クルーン60内に進入せずに通り過ぎ、クルーン60の右方に配置された状態のパトランプ14に到達する。そしてパトランプ14の周辺に滞留した後、入賞案内平面70に落下し、前レーン51へ進入してきた遊技球と同様の経路を辿る。
ここで既述のように、パトランプ14は、第四壁部32D(図9参照)にて図柄表示装置8(図2参照)と密接している。従って遊技球は、第四壁部32Dと図柄表示装置8との隙間に入り込んでしまい通流が阻害されることなく、スムーズに入賞案内平面70に落下する。これにより、パトランプ14と図柄表示装置8(図2参照)との間に遊技球が入り込んでしまい、遊技球の通流を阻害し、遊技球がパトランプ14付近で詰まってしまって遊技機1の遊技進行を妨害してしまうような不具合の発生を防止している。
以上説明したように、パトランプ14は、グローブ31の周壁部32として第一壁部32A、第二壁部32B、第三壁部32C、及び第四壁部32Dを備えている。従って、第二壁部32B及び第三壁部32Cの水平方向の長さ分だけ、第一壁部32Aのと第一上蓋部33Aとで包囲された部分(第一空間)に配置された状態の光源41と反射体42とを、遊技者側に近づけて配置することが可能となる。これにより、遊技者にとってより視認しやすい場所に光源41が配置されることとなるため、パトランプ14による遊技機1の遊技状態報知の効果を増大させることが可能となる。また遊技者は、容易にパトランプ14の発光を視認することが可能となるため、遊技者の遊技興趣を向上させることが可能となる。
ここで、遊技者にとって視認しやすい場所にパトランプ14を配置させることは、必然的にパトランプ14を遊技機1の遊技領域、即ち遊技球が流下する領域に配置させることとなる。このような場合、パトランプ14と周辺機器との隙間に遊技球が入り込んでしまい、遊技球の通流が阻害されてしまうことが想定される。しかしながら本発明のパトランプ14は、遊技機1に取り付けられた状態で、第四壁部32Dが図柄表示装置8と面接し、隙間が形成されないようにしている。これにより、遊技球の通流阻害を防止している。従って、遊技球がパトランプ14付近で詰まってしまうことが回避できるので、遊技球の通流が妨げられて遊技進行が阻害され、遊技者に対して不快感を持たせることを防止し、スムーズに遊技進行を行わせることが可能となる。
さらに、光源41の発光制御、及び反射体42の回動制御を実行する為のCPU100を実装した制御基板47を、パトランプ14の第二空間に配置する。これにより、別途制御基板47を配置する空間を遊技機1側に設ける必要がなくなるので、パトランプ14周辺の省スペース化が可能となる。
なお、図2等に示すパトランプ14が、本発明の「照明装置」に相当し、図6のCPU100が、本発明の「制御手段」に相当する。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。以下、本発明の変形例について、図面を参照して説明する。
<変形例>
図10及び図11を参照し、本発明の変形例について説明する。変形例では、二枚の制御基板が第二空間に配置された構成となっている。図10は、変形例におけるグローブ31を取り外した状態におけるパトランプ14の右側面図であり、図11は、変形例におけるグローブ31を取り外した状態におけるパトランプ14の上面図である。なお、パトランプ14の構成のうち、上述の実施の形態と同様の部分については説明を省略する。
図10及び図11に示すように、変形例におけるパトランプ14では、第二空間内に制御基板47に加えて制御基板49が配置されている。制御基板49にはCPU101と通信コネクタ102とが実装されている。CPU101は、光源41の発光制御、及び反射体42を回転させる回動部43の回動制御を実行する為に設けられている。また、通信コネクタ102は、図示外のメイン制御基板に実装されているCPUとCPU101との間で通信を行うために設けられている。そしてCPU101は、通信コネクタ102を経由して受信するメイン制御基板からの指示コマンドに従い、光源41に供給する電源を制御する。これにより、光源41の発光制御を行うことが可能となっている。またCPU101は、同様にメイン制御基板からの指示コマンドに従い、回動部43と接続した状態のモータ(図示外)の回転を制御する。これにより、反射体42の回動制御を行うことが可能となっている。そしてCPU101がこれらの制御を行うことによって、パトランプ14を駆動させることが可能となっている。
上述の構成とすることにより、パトランプ14は、第二空間に、光源41及び反射体42の駆動制御を行うために機能する制御基板47及び制御基板49を格納する。これにより、制御基板を格納するために必要な空間を遊技機1側に別途設ける必要がなくなる。従って、遊技機1におけるパトランプ14周辺の省スペース化が可能となる。
なお上述の変形例では、CPU100又はCPU101のうち一方が光源41の発光制御を行い、他方が反射体42の回動制御を実行してもよい。また制御基板47及び制御基板49には、反射体42を回動させるためのモータを駆動させるためのドライブ回路が実装されていてもよい。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
上述の実施の形態では、パトランプ14の上蓋部33には凹凸(第一上蓋部33A、第二上蓋部33B)が設けられているが、本発明はこの形状に限定されない。従って、上蓋部33形状は平らであってもよい。なお、上蓋部33を平らとすることにより、周辺機器とパトランプ14との間の隙間の形成を抑制することが可能となるので、遊技球の通流阻害をより効果的に防止することが可能となる。
上述の実施の形態では、パトランプ14の周壁部32のうち、第二壁部32B及び第三壁部32Cには、ネジ穴35及び36が設けられた凹部34が形成されているが、本発明はこの形状に限定されない。従って、凹部34は形成されていなくてもかまわない。なお、第二壁部32B及び第三壁部32Cを平らとすることにより、周辺機器とパトランプ14との間の隙間の形成を抑制することが可能となるので、遊技球の通流阻害をより効果的に防止することが可能となる。
上述の実施の形態では、光源41は第一光源41Aと第二光源41Bとから構成されているが、本発明はこの構成に限定されない。従って、光源が一つの構成であってもよい。また、光源41は、放射光が周囲全体に均一に放射されるように調整されていてもよいし、特定方向にのみ放射されるように調整されていてもよい。
上述の実施の形態では、反射体42は内部に空洞部を有する略半球体形状を有していたが、本発明はこの形状に限定されない。従って、光源41より放射される光を反射して周囲に照射することが可能であれば、他の形状を有していてもかまわない。